JP2020111631A - ジアルコキシマグネシウムの製造方法、オレフィン類重合用固体触媒成分、オレフィン類重合用固体触媒、及びオレフィン類重合体の製造方法 - Google Patents
ジアルコキシマグネシウムの製造方法、オレフィン類重合用固体触媒成分、オレフィン類重合用固体触媒、及びオレフィン類重合体の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
Description
該反応促進剤として、ハロゲンを用いること、
該金属マグネシウムを、複数回に分けて該反応容器に添加すること、
反応開始時の該反応容器内の金属マグネシウム量(kg)/反応開始時の該反応容器内のアルコール量(m3)の値をA値とし、最初から最終の金属マグネシウム添加操作までに該反応容器に添加する金属マグネシウム総添加量(kg)/最初から最終の金属マグネシウム添加操作後に反応により生成する水素の発生速度S(リットル/分)がその最大値まで増加した後、該最大値の45%に低下する時点までに、該反応容器に添加するアルコールの総添加量(m3)の値をB値としたときに、A値に対するB値の比(B値/A値)が2.10〜8.50であること、
を特徴とするジアルコキシマグネシウムの製造方法を提供するものである。
R2 pAlQ3−p (2)
(式中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは水素原子あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3の実数である。R2が複数存在する場合、各R2は互いに同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合、各Qは同一であっても異なっていてもよい。)
で表される有機アルミニウム化合物であることを特徴とする(7)のオレフィン類重合用触媒を提供するものである。
R3 qSi(OR4)4−q (3)
(式中、R3は、炭素数1〜12のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基、炭素数6〜15の芳香族炭化水素基または置換基を有する炭素数6〜15の芳香族炭化水素基を示し、R3が複数存在する場合、複数のR3は互いに同一でも異なっていてもよい。R4は、炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基または置換基を有する炭素数7〜12の芳香族炭化水素基を示し、R4が複数存在する場合、複数のR4は互いに同一でも異なっていてもよい。qは0≦q≦3の整数である。)
で表される有機ケイ素化合物、及び一般式(4):
(R5R6N)sSiR7 4−s (4)
(式中、R5およびR6は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルケニル基または炭素数6〜20のアリール基を示し、R5およびR6は互いに同一でも異なっていてもよく、また互いに結合して環を形成してもよく、R5R6N基が複数存在する場合、複数のR5R6N基は互いに同一でも異なっていてもよい。R7は炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ビニルオキシ基、炭素数3〜20のアルケニルオキシ基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキルオキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基を示し、R7が複数存在する場合、複数のR7は互いに同一でも異なっていてもよい。sは1から3の整数である。)
で表されるアミノシラン化合物から選択される一種以上であることを特徴とする(7)又は(8)いずれかのオレフィン類重合用触媒を提供するものである。
該反応促進剤として、ハロゲンを用いること、
該金属マグネシウムを、複数回に分けて該反応容器に添加すること、
反応開始時の該反応容器内の金属マグネシウム量(kg)/反応開始時の該反応容器内のアルコール量(m3)の値をA値とし、最初から最終の金属マグネシウム添加操作までに該反応容器に添加する金属マグネシウム総添加量(kg)/最初から最終の金属マグネシウム添加操作後に反応により生成する水素の発生速度S(リットル/分)がその最大値まで増加した後、該最大値の45%に低下する時点までに、該反応容器に添加するアルコールの総添加量(m3)の値をB値としたときに、A値に対するB値の比(B値/A値)が2.10〜8.50であること、
を特徴とするジアルコキシマグネシウムの製造方法である。
(i)何も入っていない反応容器に、最初に金属マグネシウムを添加し、次いで、アルコール及び反応促進剤のうちの一方を添加し、次いで、アルコール及び反応促進剤のうちの他方を添加する操作。
(ii)何も入っていない反応容器に、最初に反応促進剤を添加し、次いで、金属マグネシウム及びアルコールのうちの一方を添加し、次いで、金属マグネシウム及びアルコールのうちの他方を添加する操作。
(iii)何も入っていない反応容器に、最初にアルコールを添加し、次いで、金属マグネシウム及び反応促進剤のうちの一方を添加し、次いで、金属マグネシウム及び反応促進剤のうちの他方を添加する操作。
(i)反応容器に、金属マグネシウムのみを添加する操作。
(ii)反応容器に、アルコールのみを添加する操作。
(iii)反応容器に、反応促進剤のみを添加する操作。
(iv)反応容器に、金属マグネシウム及びアルコールの混合物を添加する操作。
(v)反応容器に、金属マグネシウム及び反応促進剤の混合物を添加する操作。
(vi)反応容器に、アルコールと反応促進剤の混合物を添加する操作。
(vii)反応容器に、金属マグネシウム、アルコール及び反応促進剤の混合物を添加する操作。
SPAN=(D90−D10)/D50
は、好ましく2.0以下、より好ましくは1.5以下、特に好ましくは1.0以下である。ジアルコキシマグネシウムの粒度分布指数(SPAN)が上記範囲にあることにより、ジアルコキシマグネシウムをオレフィン類重合用固体触媒成分の担体原料として用いた際、得られる固体触媒成分中の微粉粒子含有量が低減され、結果として得られる重合体の微粉粒子が少なくなる。なお、本発明において、D10、D50、D90は、レーザー回折式粒度分布測定装置(MICROTRAC HRA Model No.9320−X100、日機装社製)で測定して求められる粒度分布における積算体積分率が、それぞれ、10%、50%、90%に対応する粒子径(μm)を指す。なお、上記D10、D50、D90は、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定する時に、ジアルコキシマグネシウムをエタノール等の分散媒に分散させて測定したときの値である。
ジアルコキシマグネシウム純度(質量%)=100−反応促進剤含有量(質量%)
R2 pAlQ3−p (2)
(式中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは水素原子あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3の実数である。R2が複数存在する場合、各R2は互いに同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合、各Qは同一であっても異なっていてもよい。)で表される有機アルミニウム化合物が好ましい。
R3 qSi(OR4)4−q (3)
(式中、R3は、炭素数1〜12のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基、炭素数6〜15の芳香族炭化水素基または置換基を有する炭素数6〜15の芳香族炭化水素基を示し、R3が複数存在する場合、複数のR3は互いに同一でも異なっていてもよい。R4は、炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基または置換基を有する炭素数7〜12の芳香族炭化水素基を示し、R4が複数存在する場合、複数のR4は互いに同一でも異なっていてもよい。qは0≦q≦3の整数である。)で表される有機ケイ素化合物、 及び一般式(4):
(R5R6N)sSiR7 4−s (4)
(式中、R5およびR6は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルケニル基または炭素数6〜20のアリール基を示し、R5およびR6は互いに同一でも異なっていてもよく、また互いに結合して環を形成してもよく、R5R6N基が複数存在する場合、複数のR5R6N基は互いに同一でも異なっていてもよい。R7は炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ビニルオキシ基、炭素数3〜20のアルケニルオキシ基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキルオキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基を示し、R7が複数存在する場合、複数のR7は互いに同一でも異なっていてもよい。sは1から3の整数である。)で表されるアミノシラン化合物から選択される一種以上が挙げられる。
上記各成分を接触させる順序は任意であるが、例えば、以下の接触順序を例示することができる。
(i)(A)本発明のオレフィン類重合用固体触媒成分→(C)外部電子供与性化合物→(B)一般式(2)で表される有機アルミニウム化合物
(ii)(B)一般式(2)で表される有機アルミニウム化合物→(C)外部電子供与性化合物→(A)本発明のオレフィン類重合用固体触媒成分
(iii)(C)外部電子供与性化合物→(A)本発明のオレフィン類重合用固体触媒成分→(B)一般式(2)で表される有機アルミニウム化合物
(iv)(C)外部電子供与性化合物→(B)一般式(2)で表される有機アルミニウム化合物→(A)本発明のオレフィン類重合用固体触媒成分
上記接触例(i)〜(iv)のうち、接触例(ii)が好適である。
なお、上記接触例(i)〜(iv)において、「→」は接触順序を意味し、例えば、「(A)本発明のオレフィン類重合用固体触媒成分→(B)一般式(2)で表される有機アルミニウム化合物→(C)外部電子供与性化合物」は、(A)本発明のオレフィン類重合用固体触媒成分中に(B)一般式(2)で表される有機アルミニウム化合物を添加して接触させた後、(C)外部電子供与性化合物を添加して接触させることを意味する。
本発明に係るオレフィン類重合体の製造方法は、特に、気相法によるポリオレフィンの製造プロセスに適用される。
積算型ガスメーター、滴下ロート、撹拌器及び還流冷却器を備え、内部が窒素ガスで充填されている容量1Lの四つ口フラスコ内に、金属マグネシウム粉(平均粒径132.6μm)2000mg、無水エタノール95.0mL(60g)及びヨウ素(I2)0.645g(2.54ミリモル)を装入し(初回の分割添加)、オイルバスでエタノールの還流温度まで加熱し、還流状態を維持した。このとき、A値は21.1である。
次いで、5分間、還流状態で撹拌を続けた後、この中に、金属マグネシウム粉とエタノールの混合物を添加し(2回目の分割添加)、その後、2回目の分割添加と同様にしてその操作を5回繰り返して(3〜7回目の分割添加)、反応を完結させた。なお、2〜7回目の分割添加における金属マグネシウム粉の添加量は、表1に示した2回目以降の金属マグネシウム粉の合計添加量を均等割りして算出した(960mg/回)。2〜7回目の分割添加におけるエタノールの添加量も金属マグネシウム粉と同様に、2回目以降のエタノールの合計添加量を均等割りして算出した(7.0mL/回)。
次いで、反応液をロータリーエバポレーターにて乾燥し、粉末状のジエトキシマグネシウム32.89mgを得た。
このとき、B値は56.6であり、また、B値/A値は2.68である。
得られたジエトキシマグネシウムの分析を行ったところ、ハロゲン含有量は3.44質量%であった。また、得られたジエトキシマグネシウムのBD、SPAN、及び壊れ性の測定を行った。その結果を表1に示す。
得られたジアルコキシマグネシウムのBD(嵩比重)については、JIS K6721に従って測定した。
レーザー回折式粒度分布測定装置(日機装(株)製、MICROTRAC HRA 9320−X100)を用い、ジアルコキシマグネシウムを無水エタノールに分散させて、自動測定を2回行い、粒度分布を測定し、積算体積分率10%の粒子径(D10)、積算体積分率50%の粒子径(D50)、積算体積分率90%の粒子径(D90)を求め、各平均値を、D10、D50、D90とした。そして、得られたD10、D50及びD90の値から、下記の式よりSPANを算出した。
SPAN=(D90−D10)/D50
得られたジアルコキシマグネシウムの純度(質量%)は、自動滴定装置自動滴定装置(株式会社三菱ケミカルアナリテック製、型式GT−200)により測定した、溶媒を除去した後のジアルコキシマグネシウム中のハロゲン含有量(質量%)から、反応促進剤として用いた化合物のジアルコキシマグネシウム中における含有量(質量%)を各々求め、下記の式により算出した。
ジアルコキシマグネシウム純度(質量%)=100−反応促進剤含有量(質量%)
レーザー回折式粒度分布測定装置(Malvern社製、マスターサイザー3000)を用いて、ジアルコキシマグネシウムを分散圧1.5barの気流に分散させて、自動測定により2回測定を行い、粒度分布を測定し、11.0μm以下の粒子の存在割合(体積%)を求めた。また、ジアルコキシマグネシウムを分散圧3.0barの気流に分散させて、自動測定により2回測定を行い、粒度分布を測定し、11.0μm以下の粒子の存在割合(体積%)を求めた。分散圧3.0barの気流に分散させたときの11.0μm以下の粒子の存在割合X体積%と、分散圧1.5barの気流に分散させたときの11.0μm以下の粒子の存在割合Y体積%との差を算出した。
金属マグネシウム及びエタノールの添加量と分割添加回数を表1に示す通りにすること以外は、実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
反応促進剤として、ヨウ素(I2)0.645gに代えて、塩化マグネシウム(比表面積14m2/g)0.15g(2.54ミリモル)を用い、金属マグネシウム及びエタノールの添加量と分割添加回数を表1に示す通りにすること以外は、実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
積算型ガスメーター、滴下ロート、撹拌器及び還流冷却器を備え、内部が窒素ガスで充填されている容量1Lの四つ口フラスコ内に、金属マグネシウム粉(平均粒径128.8μm)500mg、無水エタノール111.0mL(g)及びヨウ素(I2)0.297g(1.17ミリモル)を装入し(初回の分割添加)、オイルバスでエタノールの還流温度まで加熱し、還流状態を維持した。このとき、A値は4.5である。
次いで、5分間、還流状態で撹拌を続けた後、この中に、金属マグネシウム粉とエタノールの混合物を添加し(2回目の分割添加)、その後、2回目の分割添加と同様にしてその操作を5回繰り返して(3〜7回目の分割添加)、反応を完結させた。なお、2〜7回目の分割添加における金属マグネシウム粉の添加量は、表1に示した2回目以降の金属マグネシウム粉の合計添加量を均等割りして算出した(1210mg/回)。2〜7回目の分割添加におけるエタノールの添加量も金属マグネシウム粉と同様に2回目以降のエタノールの合計添加量を均等割りして算出した(13.8mL/回、7回目のみ14.0mL)。
次いで、反応液をロータリーエバポレーターにて乾燥し、粉末状のジエトキシマグネシウム30.7gを得た。
このとき、B値は40.0であり、また、B値/A値は8.89である。
得られたジエトキシマグネシウムの分析を行ったところ、ハロゲン含有量は3.24質量%であった。また、得られたジエトキシマグネシウムのBD、SPAN、及び壊れ性の測定を行った。その結果を表1に示す。
金属マグネシウム及びエタノールの添加量を表1に示す通りにすること以外は、比較例4と同様に行った。その結果を表1に示す。
<オレフィン重合用固体触媒成分の調製>
窒素ガスで充分置換され、攪拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコに四塩化チタン30mlおよびトルエン20mlを装入して、混合溶液を形成した。次いで、上記実施例1で得たジエトキシマグネシウム10g 、トルエン50mlおよびフタル酸ジ−n−ブチル3.3ml(12.5ミリモル)を用いて形成された懸濁液を、10℃の液温に保持した前記混合溶液中に添加した。
その後、液温を10℃から90℃まで昇温し、攪拌しながら、90℃で2時間反応させた。
反応終了後、得られた固体生成物を90℃のトルエン100mlで4回洗浄し、新たに四塩化チタン30mlおよびトルエン70mlを加え、110℃に昇温し、2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、40℃のn−ヘプタン100mlで10回洗浄して、オレフィン重合用固体触媒成分(A−1)を得た。
なお、この固体触媒成分(A−1)中には、内部電子供与性化合物として、フタル酸ジエステルが14.2質量%含まれていた。また、この固体触媒成分中のチタン含有率を測定したところ、2.2重量%であった。
<オレフィン重合触媒の形成及びプロピレン重合>
窒素ガスで完全に置換された内容積2.0リットルの撹拌機付オートクレーブに、トリエチルアルミニウム1.32ミリモル、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン0.13ミリモルおよび上記固体触媒成分(A−1)をチタン原子換算で0.0026ミリモル装入し、オレフィン重合用触媒を形成した。
次いで、水素ガス1.5リットルおよび液化プロピレン1.4リットルをオートクレーブに装入し、20℃で5分間予備重合を行った後、70℃まで昇温し、70℃で1時間の重合反応を行うことにより、プロピレン重合体を得た。固体触媒成分1g当たりの重合活性および、得られた重合体の物性を表3に示す。
<重合体の平均粒径、粒度分布指数および粒径75μm未満の微粉量>
得られた重合体の平均粒径、粒度分布指数および、粒径75μm未満の微粉量について、デジタル画像解析式粒子径分布測定装置(カムサイザー、株式会社堀場製作所製)を用い、下記の測定条件において重合体の体積基準積算粒度分布の自動測定を行なった。
(測定条件)
ファネル位置:6mm
カメラのカバーエリア:ベーシックカメラ3%未満、ズームカメラ10%未満
目標カバーエリア:0.5%
フィーダ幅:40mm
フィーダコントロールレベル:57、40秒
測定開始レベル:47
最大コントロールレベル:80
コントロールの基準:20
画像レート:50%(1:2)
粒子径定義:粒子1粒ごとにn回測定したマーチン径の最小値
SPHT(球形性)フィッティング:1
クラス上限値:対数目盛とし32μm〜4000μmの範囲で50点を選択
上記実施例1で得たジエトキシマグネシウム10gに代えて、上記比較例1で得たジエトキシマグネシウム10gを用いる以外は、実施例1と同様にして、オレフィン重合用固体触媒成分の調製、オレフィン重合触媒の形成及びプロピレン重合を行い、得られた重合体の物性評価を行った。固体触媒成分1g当たりの重合活性および、得られた重合体の物性は表2に示す。
Claims (10)
- 反応促進剤の存在下、金属マグネシウムとアルコールを反応させることにより、ジアルコキシマグネシウムを得るジアルコキシマグネシウムの製造方法であって、
該反応促進剤として、ハロゲンを用いること、
該金属マグネシウムを、複数回に分けて該反応容器に添加すること、
反応開始時の該反応容器内の金属マグネシウム量(kg)/反応開始時の該反応容器内のアルコール量(m3)の値をA値とし、最初から最終の金属マグネシウム添加操作までに該反応容器に添加する金属マグネシウム総添加量(kg)/最初から最終の金属マグネシウム添加操作後に反応により生成する水素の発生速度S(リットル/分)がその最大値まで増加した後、該最大値の45%に低下する時点までに、該反応容器に添加するアルコールの総添加量(m3)の値をB値としたときに、A値に対するB値の比(B値/A値)が2.10〜8.50であること、
を特徴とするジアルコキシマグネシウムの製造方法。 - 前記A値が5.0〜50.0であることを特徴とする請求項1記載のジアルコキシマグネシウムの製造方法。
- 前記B値が40.0〜70.0であることを特徴とする請求項1又は2いずれか1項記載のジアルコキシマグネシウムの製造方法。
- 前記反応促進剤が、ヨウ素(I2)であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のジアルコキシマグネシウムの製造方法。
- 前記アルコールが、エタノールであることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のジアルコキシマグネシウムの製造方法。
- 請求項1〜5いずれか1項記載のジアルコキシマグネシウムの製造方法を行い得られたジアルコキシマグネシウム(a)と、チタンハロゲン化合物(b)と、電子供与性化合物(c)とを接触させて得られたものであることを特徴とするオレフィン類重合用固体触媒成分。
- (A)請求項6記載のオレフィン類重合用固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物、及び(C)外部電子供与性化合物を相互に接触させて得られたものであることを特徴とするオレフィン類重合用触媒。
- 前記(B)有機アルミニウム化合物が、下記一般式(2):
R2 pAlQ3−p (2)
(式中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは水素原子あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3の実数である。R2が複数存在する場合、各R2は互いに同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合、各Qは同一であっても異なっていてもよい。)
で表される有機アルミニウム化合物であることを特徴とする請求項7記載のオレフィン類重合用触媒。 - 前記(C)外部電子供与性化合物が、下記一般式(3):
R3 qSi(OR4)4−q (3)
(式中、R3は、炭素数1〜12のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基、炭素数6〜15の芳香族炭化水素基または置換基を有する炭素数6〜15の芳香族炭化水素基を示し、R3が複数存在する場合、複数のR3は互いに同一でも異なっていてもよい。R4は、炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基または置換基を有する炭素数7〜12の芳香族炭化水素基を示し、R4が複数存在する場合、複数のR4は互いに同一でも異なっていてもよい。qは0≦q≦3の整数である。)
で表される有機ケイ素化合物、及び一般式(4):
(R5R6N)sSiR7 4−s (4)
(式中、R5およびR6は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルケニル基または炭素数6〜20のアリール基を示し、R5およびR6は互いに同一でも異なっていてもよく、また互いに結合して環を形成してもよく、R5R6N基が複数存在する場合、複数のR5R6N基は互いに同一でも異なっていてもよい。R7は炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ビニルオキシ基、炭素数3〜20のアルケニルオキシ基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキルオキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基を示し、R7が複数存在する場合、複数のR7は互いに同一でも異なっていてもよい。sは1から3の整数である。)
で表されるアミノシラン化合物から選択される一種以上であることを特徴とする請求項7又は8いずれか1項記載のオレフィン類重合用触媒。 - 請求項7〜9いずれか1項記載のオレフィン類重合用触媒の存在下にオレフィン類の重合を行うことを特徴とするオレフィン類重合体の製造方法。
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