JP6714840B2 - 積層セラミック電子部品およびその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、積層セラミック電子部品およびその製造方法に関し、特に、積層された複数の誘電体層および複数の内部電極層を有する積層体と、内部電極層に電気的に接続されるように積層体の端面に形成された外部電極とを備えた積層セラミックコンデンサなどのような積層セラミック電子部品およびその製造方法に関する。
小型の積層セラミック電子部品として、例えば積層セラミックコンデンサなどがある。積層セラミックコンデンサは、誘電体層と内部電極層とが交互に積層された素体を含む。内部電極層は、一対の内部電極層が交互に素体の両端面からそれぞれ露出するように形成される。交互に積層される一方の内部電極層は、素体の一方の端面を覆うように形成された端子電極の内側に対して電気的に接続してある。また、交互に積層される他方の内部電極層は、素体の他方の端面を覆うように形成された端子電極の内側に対して電気的に接続してある。このようにして、素体の両端に形成された端子電極間に静電容量が形成される(特許文献1参照)。
特開2015−62216号公報
近年、積層セラミック電子部品の小型化がますます進んでいる。積層セラミックコンデンサなどのように、積層体内部の内部電極層と積層体の端面に形成された外部電極とが電気的に接続されたセラミック電子部品の場合、一般に、小型化が進むと、内部電極層と外部電極との接触面積が小さくなり、内部電極層と外部電極との接合性が悪くなる。また、外部電極と積層体との接触面積も小さくなり、外部電極と積層体との固着力が弱くなる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、積層体内部の内部電極層と外部電極との接合性が良好であり、かつ、外部電極と積層体との間に強い固着力を確保することができる積層セラミック電子部品を提供することである。
この発明にかかる積層セラミック電子部品の製造方法は、積層された複数の誘電体層と複数の内部電極層とを有し、さらに、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面とを有する積層体を準備する工程と、Zrの酸化物でコーティングされ、液相還元法により形成されたCu粒子およびガラスを含む導電性ペーストを準備する工程と、導電性ペーストを積層体の第1の端面および第2の端面に塗布して焼結することで下地電極層を形成する工程と、を備え、焼結後に下地電極層を走査イオン顕微鏡像で観察した場合、複数のCu結晶はそれぞれ異なる結晶方位の異なるCu結晶の平均結晶長が0.3μm以上3μm以下となる、積層セラミック電子部品の製造方法である。
この発明にかかる積層セラミック電子部品では、下地電極層に含まれるCu結晶の境界線の長さの平均値を0.3μm以上3μm以下とすることにより、積層体内部で薄層化した内部電極層とCu結晶との接触確率を向上し、内部電極との良好な導電性を得ることができる。また、積層体と第1の外部電極と第2の外部電極とを含む断面において、積層体と第1の外部電極との界面上および積層体と第2の外部電極との界面から2μm未満の外部電極の範囲で複数のCu結晶とガラスとが積層体に複数箇所で接触しており、ガラスは5箇所以上で接触していることにより、外部電極と積層体との固着力を強化することができる。
この発明によれば、積層体内部の内部電極層と外部電極との接合性が良好であり、かつ、外部電極と積層体との間に強い固着力を確保することができる積層セラミック電子部品を得ることができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明にかかる積層セラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサを示す斜視図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサの線II−IIにおける断面図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサの線III−IIIにおける断面図である。 この発明にかかる積層セラミックコンデンサの一例の断面の電子顕微鏡写真像を示す。
図1、図2および図3に示すように、積層セラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサ10は、たとえば、直方体状の積層体12を備える。積層体12は、積層された複数の誘電体層14と複数の内部電極層16とを有する。さらに、積層体12は、積層方向xに相対する第1の主面12aおよび第2の主面12bと、積層方向xに直交する幅方向yに相対する第1の側面12cおよび第2の側面12dと、積層方向xおよび幅方向yに直交する長さ方向zに相対する第1の端面12eおよび第2の端面12fとを有する。この積層体12には、角部および稜線部に丸みがつけられていることが好ましい。なお、角部とは、積層体の隣接する3面が交わる部分のことであり、稜線部とは、積層体の隣接する2面が交わる部分のことである。
積層体12の誘電体層14の誘電体材料としては、たとえば、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3またはCaZrO3などの成分を含む誘電体セラミックを用いることができる。また、これらの成分に、たとえば、Mn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの化合物を主成分より少ない含有量範囲で添加したものを用いてもよい。また、誘電体層14の積層方向xの寸法は、たとえば、0.3μm以上1.0μm以下であることが好ましい。
図2および図3に示すように、誘電体層14は、外層部14aと内層部14bとを含む。外層部14aは、積層体12の第1の主面12a側および第2の主面12b側に位置し、第1の主面12aと最も第1の主面12aに近い内部電極層16との間に位置する誘電体層14、および第2の主面12bと最も第2の主面12bに近い内部電極層16との間に位置する誘電体層14である。そして、両外層部14aに挟まれた領域が内層部14bである。外層部14aの積層方向の寸法は、15μm以上20μm以下であることが好ましい。なお、積層体12の寸法は、長さ方向Lの寸法が0.05mm以上0.32mm以下、幅方向Wの寸法が0.025mm以上0.18mm以下、厚み方向Tの寸法が0.025mm以上0.240mm以下である。なお、各寸法の狙い値は、長さ方向Lの寸法が0.25mm以下、幅方向Wの寸法が0.125mm以下、厚み方向Tの寸法が0.125mm以下である。なお、積層体の寸法は、マイクロスコープにより測定することができる。
図2および図3に示すように、積層体12は、複数の内部電極層16として、たとえば略矩形状の複数の第1の内部電極層16aおよび複数の第2の内部電極層16bを有する。複数の第1の内部電極層16aおよび複数の第2の内部電極層16bは、積層体12の積層方向xに沿って等間隔に交互に配置されるように埋設されている。
第1の内部電極層16aの一端側には、積層体12の第1の端面12eに引き出された引出電極部18aを有する。第2の内部電極層16bの一端側には、積層体12の第2の端面12fに引き出された引出電極部18bを有する。具体的には、第1の内部電極層16aの一端側の引出電極部18aは、積層体12の第1の端面12eに露出している。また、第2の内部電極層16bの一端側の引出電極部18bは、積層体12の第2の端面12fに露出している。
積層体12は、誘電体層14の内層部14bにおいて、第1の内部電極層16aと第2の内部電極層16bとが対向する対向電極部20aを含む。また、積層体12は、対向電極部20aの幅方向Wの一端と第1の側面12cとの間および対向電極部20aの幅方向Wの他端と第2の側面12dとの間に形成される積層体12の側部(以下、「Wギャップ」という。)20bを含む。さらに、積層体12は、第1の内部電極層16aの引出電極部18aとは反対側の端部と第2の端面12fとの間および第2の内部電極層16bの引出電極部18bとは反対側の端部と第1の端面12eとの間に形成される積層体12の端部(以下、「Lギャップ」という。)20cを含む。
ここで、積層体12の端部のLギャップ20cの長さは、20μm以上40μm以下であることが好ましい。また、積層体12の側部のWギャップ20bの長さは、15μm以上20μm以下であることが好ましい。
内部電極層16は、たとえば、Ni、Cu、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Auなどの金属を含有している。内部電極層16は、さらに誘電体層14に含まれるセラミックスと同一組成系の誘電体粒子を含んでいてもよい。内部電極層16の枚数は、50枚以下であることが好ましい。内部電極層16の厚みは、1.2μm以上0.3μm以下であることが好ましい。
積層体12の第1の端面12e側および第2の端面12f側には、外部電極22が形成される。外部電極22は、第1の外部電極22aおよび第2の外部電極22bを有する。
積層体12の第1の端面12e側には、第1の外部電極22aが形成される。第1の外部電極22aは、積層体12の第1の端面12eを覆い、第1の端面12eから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dの一部分を覆うように形成される。この場合、第1の外部電極22aは、第1の内部電極層16aの引出電極部18aと電気的に接続される。
積層体12の第2の端面12f側には、第2の外部電極22bが形成される。第2の外部電極22bは、積層体12の第2の端面12fを覆い、第2の端面12fから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dの一部分を覆うように形成される。この場合、第2の外部電極22bは、第2の内部電極層16bの引出電極部18bと電気的に接続される。
積層体12内においては、各対向電極部20aで第1の内部電極層16aと第2の内部電極層16bとが誘電体層14を介して対向することにより、静電容量が形成されている。そのため、第1の内部電極層16aが接続された第1の外部電極22aと第2の内部電極層16bが接続された第2の外部電極22bとの間に、静電容量を得ることができる。したがって、このような構造の積層セラミック電子部品はコンデンサとして機能する。
第1の外部電極22aは、図4に示すように、積層体12側から順に、下地電極層24aおよびめっき層26aを有する。同様に、第2の外部電極22bは、積層体12側から順に、下地電極層24bおよびめっき層26bを有する。
下地電極層24aおよび24bは、それぞれ、焼付け層、樹脂層、薄膜層などから選ばれる少なくとも1つを含むが、この発明は焼付け層に関連するものであるので、焼付け層で形成された下地電極層24aおよび24bについて説明する。
焼付け層は、Siを含むガラスと、金属としてのCuとを含む。焼付け層は、ガラスおよび金属を含む導電性ペーストを積層体12に塗布して焼き付けたものであり、誘電体層14および内部電極層16を焼成した後に焼き付けたものである。焼付け層のうちの最も厚い部分の厚みは、5μm以上25μm以下であることが好ましい。
焼付け層上に、導電性粒子と熱硬化性樹脂とを含む樹脂層が形成されてもよい。樹脂層のうちの最も厚い部分の厚みは、5μm以上25μm以下であることが好ましい。また、めっき層26aおよび26bとしては、たとえば、Cu、Ni、Sn、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Auなどから選ばれる少なくとも1種類が用いられる。
めっき層26aおよび26bは、複数層によって形成されてもよい。好ましくは、焼付け層上に形成されたNiめっき層と、Niめっき層上に形成されたSnめっき層の2層構造である。Niめっき層は、下地電極層24aおよび24bが積層セラミック電子部品を実装する際のはんだによって侵食されることを防止するために用いられ、Snめっき層は、積層セラミック電子部品を実装する際のはんだの濡れ性を向上させて、容易に実装することができるようにするために用いられる。
めっき層一層あたりの厚みは、1μm以上8μm以下であることが好ましい。
なお、積層体12の寸法は、長さ方向Lの寸法が0.18mm以上0.32mm以下、幅方向Wの寸法が0.09mm以上0.18mm以下、厚み方向Tの寸法が0.09mm以上0.240mm以下である。なお、各寸法の狙い値は、長さ方向Lの寸法が0.25mm以下、幅方向Wの寸法が0.125mm以下、厚み方向Tの寸法が0.125mm以下である。なお、積層体の寸法は、マイクロメータにより測定することができる。
また、上述の複数の導電体層および複数の誘電体層の各々の平均厚さは、以下のように測定される。まず、積層体の長さ方向Lおよび厚み方向Tを含む断面(以下、「LT断面」という。)が露出するように、積層セラミックコンデンサ10が研磨される。このLT断面を走査型電子顕微鏡で観察することにより、各部の厚みが観測される。この場合、積層体12の断面の中心を通り、厚み方向Tに沿った中心線、およびこの中心線から両側に2本ずつ引いた線の合計5本の線上における厚さが測定される。これらの5つの測定値の平均値が、各部の平均厚さとされる。より正確な平均厚さを求めるためには、厚み方向Tにおける上部、中央部、下部のそれぞれについて上記5つの測定値を求め、これらの測定値の平均値が各部の平均厚さとされる。
次に、この積層セラミックコンデンサ10の製造プロセスについて説明する。まず、誘電体シートおよび内部電極用の導電性ペーストが準備される。誘電体シートや内部電極用の導電性ペーストには、バインダおよび溶剤が含まれるが、公知の有機バインダや有機溶剤を用いることができる。
誘電体シート上には、たとえば、スクリーン印刷やグラビア印刷などにより、所定のパターンで内部電極用の導電性ペーストが印刷され、それにより内部電極パターンが形成される。
さらに、内部電極パターンが形成されていない外層用の誘電体シートが所定枚数積層され、その上に内部電極が形成された誘電体シートが順次積層され、その上に外層用の誘電体シートが所定枚数積層されて、積層シートが作製される。
得られた積層シートを静水圧プレスなどの手段により積層方向にプレスすることによって、積層ブロックが作製される。
次に、積層ブロックが所定のサイズにカットされ、積層チップが切り出される。このとき、バレル研磨などにより、積層チップの角部および稜線部に丸みがつけられてもよい。
さらに、積層チップを焼成することにより、積層体が作製される。このときの焼成温度は、誘電体や内部電極の材料にもよるが、900℃以上1300℃以下であることが好ましい。
得られた積層体12の両端面に外部電極用の導電性ペーストが塗布され、焼き付けられることによって、外部電極の焼付け層が形成される。このときの焼付け温度は、700℃以上900℃以下であることが好ましい。
外部電極用の導電性ペーストには、Cu粉が含まれており、このCu粉は液相還元法により形成されている。そして、Cu粉の大きさは、0.2μm以上2μm以下の粒径に分布しているCu粉が全体の50%を占めることで規定されている。Cu粉は、Alの酸化物を含み、Zrなどの酸化物で被覆されていることが好ましい。
導電性ペーストを焼き付ける際には、積層体12の内部電極層16と外部電極内のCu結晶とが接触することにより内部電極層16と外部電極22との電気的接続が得られる。そのため、内部電極層の引出電極部18aおよび18bと外部電極22のCu結晶との接触が容易に行われるためには、外部電極22内のCu結晶は小さいほうが有利である。
外部電極22内のCu結晶を小さくするためには、外部電極用の導電性ペーストの焼結速度は遅いほうがよい。そのために、導電性ペースト内のCu粉の周囲またはCu粉の内側に、酸化物が点在していることが好ましい。このような酸化物としては、Zr、Al、Ti、Siの酸化物であり、特に、Zrの酸化物が好ましい。
さらに、必要に応じて、外部電極用の導電性ペーストの焼付け層の表面に、めっきが施される。なお、外部電極に含まれるZr,Al,TiはDynamic−SIMSにより検出できる。Zrは、Cu結晶同士の結晶界面および、Cu結晶とガラスの界面に存在する。Zrにより焼結速度を遅くすることが可能となり、Cuとガラスの軟化挙動を合わせやすくなる。
このようにして得られた積層セラミックコンデンサ10について、外部電極22内のCu結晶は、以下のようにして観察することができる。
まず、積層セラミックコンデンサ10について、外部電極22を含むLT断面が露出するように研磨される。なお、研磨による外部電極22の金属垂れが生じないように、金属垂れを除去しておくことが好ましい。そして、下地電極層24aおよび24bを含む断面を集中イオンビーム(以降、FIB)により薄片として切り出し、走査イオン型電子顕微鏡(以降、SIM)にて撮像される。
Cuの結晶のうち、結晶方位の異なるCu結晶がSIM上で異なって見える。なお、コントラストが全て同じに見える場合は、コントラストが調整される。積層体12の端面にほぼ平行な仮想線を30μm引き、仮想線と重なる結晶数で仮想線の長さを割ることで、結晶長を算出する。つぎに、SIM像3箇所分の結晶長を算出し、その平均値を平均結晶長と定義する。この積層セラミックコンデンサ10では、Cu結晶の平均結晶長を3μm以下とすることにより、内部電極層16と外部電極22との接触性を向上し、内部電極と外部電極との導電性能を向上させることができる。
また、積層体12の第1の端面12eおよび第2の端面12fから2μm未満の範囲にほぼ平行な仮想線30μmを引き、その直線上に存在するガラスの個数を数えることで、下地電極層24aおよび24bに含まれるガラスが積層体12とどれくらい接触しているかがわかる。このガラスの個数が5個以上の場合、下地電極層24aおよび24bと積層体12との固着力が強くなる。ただし、ガラスの個数が5個以上で固着力が強い場合でも、Cu結晶の個数が5個を下回ると、外部電極22と内部電極層16との接続性が悪くなる。したがって、ガラスの個数、Cu結晶の個数それぞれ5個以上存在することで、内部電極層との接続性を向上しながら、良好な固着力を確保することができる。なお、ガラス、Cu結晶数は、どちらも15個までとする。
このような効果は、次の実施例からも明らかになるであろう。
(実験例1)
上述のような製造方法を用いて、積層セラミックコンデンサを作製した。ここで、外部電極に含まれるCu結晶の長さの平均長さが狙い値として0.3μm以上3μm以下で4パターンの積層セラミックコンデンサをそれぞれ30個作製し、実施例1〜実施例4とした。また、外部電極に含まれるCu結晶の長さの平均長さが狙い値として5μmである積層セラミックコンデンサ、外部電極に含まれるCu結晶の長さの平均長さが狙い値として0.1μmである積層セラミックコンデンサでの2パターンをそれぞれ30個作製し、比較例1、比較例2とした。内部電極層との接続性の評価は、30個の静電容量を測定し、静電容量のCV値を算出し、このCV値が5%以上のものを接続性がNGと評価し、5%未満を接続性がGと評価した。同様に、外部電極に含まれるCu結晶の長さの平均長さが狙い値として0.3μm以上3μm以下で4パターンの積層セラミックコンデンサをそれぞれ100個作製し、実施例1〜実施例4とした。また、外部電極に含まれるCu結晶の長さの平均長さが狙い値として5μmである積層セラミックコンデンサ、外部電極に含まれるCu結晶の長さの平均長さが狙い値として0.1μmである積層セラミックコンデンサである積層セラミックコンデンサの2パターンをそれぞれ100個作製し、比較例1、比較例2とした。同様に、外部電極内部の欠損の評価として、外部電極を外観検査し、外部電極の表面に泡状の膨らみが発生している場合は、外部電極の脱脂が十分でなく、外部電極内部に欠陥がありNGとした。外部電極の表面に泡状の膨らみがない場合は、欠陥がなくGとした。その結果を表1に示した。Cu結晶の平均長さが0.1μmまで小さくなると、外部電極中のCu結晶数が過剰となり、脱脂性が低下し、外部電極中に構造欠陥が生じる。したがって、内部電極層との接続性の評価が行えなかった。
(実験例2)
上述のような製造方法を用いて、積層セラミックコンデンサを作製し、別の評価を行った。ここで、外部電極に含まれるガラスが積層体に接触している個数と外部電極に含まれるCu結晶が積層体に接触している個数とが、狙い値として5個以上のパターンと、狙い値として5個未満のパターンとをそれぞれ作製した。作製後、内部電極層との接続性と積層体と外部電極との固着性を評価した。内部電極層の接続性の評価は実験例1と同じ評価である。外部電極との固着性については、以下のようにして評価した。基板上に品名SAC305の千住金属工業株式会社製のはんだを厚みが20μmで印刷した。つぎに、積層セラミックコンデンサを基板上にはんだ実装し、積層セラミックコンデンサの横から基板と平行に押す横押し試験を実施した。横押しの力を0Nから0.5Nまで段階的にあげていき、積層体と外部電極が剥離した積層セラミックコンデンサが10個中1個でもあれば、NGと判断した。その結果を表2に示した。なお、横押し試験により積層体のみが割れ、外部電極と積層体が固着していたものはGとした。
10 積層セラミックコンデンサ
12 積層体
12a 第1の主面
12b 第2の主面
12c 第1の側面
12d 第2の側面
12e 第1の端面
12f 第2の端面
14 誘電体層
14a 外層部
14b 内層部
16 内部電極層
16a 第1の内部電極層
16b 第2の内部電極層
18a、18b 引出電極部
20a 対向電極部
20b Wギャップ
20c Lギャップ
22 外部電極
22a 第1の外部電極
22b 第2の外部電極
24a、24b 下地電極層
26a、26b めっき層

Claims (1)

  1. 積層された複数の誘電体層と複数の内部電極層とを有し、さらに、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、前記積層方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、前記積層方向および前記幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面とを有する積層体を準備する工程と、
    Zrの酸化物でコーティングされ、液相還元法により形成されたCu粒子およびガラスを含む導電性ペーストを準備する工程と、
    前記導電性ペーストを前記積層体の前記第1の端面および前記第2の端面に塗布して焼結することで下地電極層を形成する工程と、を備え
    前記焼結後に前記下地電極層を走査イオン顕微鏡像で観察した場合、複数のCu結晶はそれぞれ異なる結晶方位の異なるCu結晶の平均結晶長が0.3μm以上3μm以下となる、積層セラミック電子部品の製造方法。
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