JP2018046086A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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健太 田村
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Abstract

【課題】積層セラミックコンデンサの内部電極の端部における誘電体層の薄層化を抑制して電界集中を抑制し、製品の信頼性を向上する。【解決手段】積層セミラックコンデンサ10は、誘電体層12a、12bと内部電極13a、13bとが交互に複数積層された積層体と、一対の外部電極14a、14bとを備える。積層体は、積層方向である厚み方向に相対する第1の主面16a及び第2の主面16bと、一対の外部電極が対向する方向である長さ方向に相対し、外部電極が設けられている第1の端面及び第2の端面と、厚み方向及び長さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面17a及び第2の側面17bとを有する。積層体は、内部電極の幅方向における両外側に配置されている補助電極18をさらに備える。複数の補助電極18には、幅方向における外側が積層体の厚み方向における中心線に向かって傾いているものが含まれている。【選択図】図3

Description

本発明は、積層セラミックコンデンサに関し、特に、誘電体層と内部電極とが交互に複数積層された積層体を備えた積層セラミックコンデンサに関する。
誘電体層と内部電極とが交互に複数積層された積層体を備えた積層セラミックコンデンサが知られている。
そして、特許文献1には、上述のような積層セラミックコンデンサの製造時に、セラミックグリーンシートおよび内部電極パターンが軟化する温度に加熱した状態で、積層方向からプレス機により加圧して圧着するようにした場合、異なる極性の内部電極パターンが積層方向に対向している部分から、異なる極性の内部電極パターンが対向していない部分へセラミックグリーンシートが押し出されること、上記の圧着工程を経て、製造された積層セラミックコンデンサの内部電極は、その端部が積層方向の中央部に向かって湾曲することが記載されている。
特開2002−15942号公報
上述したように、内部電極の端部が積層方向の中央に向かって湾曲していると、湾曲している部分において、誘電体層が薄層化するため、電界集中が発生し、製品としての信頼性が低下する。
本発明は、上記課題を解決するものであり、内部電極の端部における誘電体層の薄層化、およびそれによる電界集中を抑制して、製品の信頼性を向上させた積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
本発明の積層セラミックコンデンサは、
誘電体層と内部電極とが交互に複数積層された積層体と、
前記積層体に設けられ、前記積層体の表面に引き出された内部電極と電気的に導通された一対の外部電極と、
を備え、
前記積層体は、前記誘電体層と前記内部電極の積層方向である厚み方向に相対する第1の主面および第2の主面と、前記一対の外部電極が対向する方向である長さ方向に相対し、前記外部電極が設けられている第1の端面および第2の端面と、前記厚み方向および前記長さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面とを有し、
前記積層体は、前記内部電極の前記幅方向における両外側に配置されている補助電極をさらに備え、
複数の前記補助電極には、前記幅方向における外側が前記積層体の前記厚み方向における中心線に向かって傾いているものが含まれていることを特徴とする。
前記補助電極の傾きは、1度以上45度以下とすることができる。
また、前記補助電極と、当該補助電極と隣り合う前記内部電極は、10μm以上100μm以下の距離だけ離間している構成としてもよい。
また、前記内部電極の数は、100以上500以下であり、
前記積層体の前記長さ方向の寸法は、1500μm以上2000μm以下であり、
前記積層体の前記幅方向の寸法は、750μm以上1000μm以下であり、
前記積層体の前記厚み方向の寸法は、750μm以上1000μm以下であってもよい。
本発明によれば、内部電極の幅方向における両外側に補助電極が配置されているので、積層セラミックコンデンサの製造工程に含まれるプレス工程において、内部電極の表面に加わる押圧力を略均等にすることができ、内部電極の端部が湾曲するのを抑制することができる。これにより、誘電体層の薄層化を抑制して、製品の信頼性を向上させることができる。
一実施の形態における積層セラミックコンデンサの斜視図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサのII−II線に沿った断面図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサのIII−III線に沿った断面図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサ10のIV−IV線に沿った断面図である。 走査型電子顕微鏡によって観察される積層体の断面であって、第1の内部電極および第2の内部電極が設けられている位置の断面を示す図である。 走査型電子顕微鏡によって観察される積層体の断面であって、第1の内部電極、第2の内部電極、および補助電極を観察できる位置の断面を示す図である。 加速寿命試験の結果を示す図である。 (a)は、一実施形態における積層セラミックコンデンサにおいて、内部電極の中央付近における誘電体層の厚みのヒストグラムを示し、(b)は、一実施形態における積層セラミックコンデンサにおいて、内部電極の端部付近における誘電体層の厚みのヒストグラムを示す図である。(c)は、従来の積層セラミックコンデンサにおいて、内部電極の中央付近における誘電体層の厚みのヒストグラムを示し、(d)は、従来の積層セラミックコンデンサにおいて、内部電極の端部付近における誘電体層の厚みのヒストグラムを示す図である。
以下に本発明の実施形態を示して、本発明の特徴とするところをさらに具体的に説明する。
図1は、一実施の形態における積層セラミックコンデンサ10の斜視図である。図2は、図1に示す積層セラミックコンデンサ10のII−II線に沿った断面図である。図3は、図1に示す積層セラミックコンデンサ10のIII−III線に沿った断面図である。図4は、図1に示す積層セラミックコンデンサ10のIV−IV線に沿った断面図である。
図1〜図4に示すように、積層セラミックコンデンサ10は、全体として直方体形状を有する電子部品であり、積層体11と一対の外部電極14(14a,14b)とを有している。一対の外部電極14は、図1に示すように対向するように配置されている。
図2および図3に示すように、積層体11は、交互に積層された誘電体層12と、後述するように、積層体11の第1の端面15a側に延びる第1の内部電極13aおよび第2の端面15b側に延びる第2の内部電極13bとを備える。すなわち、複数の誘電体層12と複数の内部電極13(13a,13b)とが交互に積層されて、積層体11が形成されている。
ここでは、一対の外部電極14が対向する方向を積層セラミックコンデンサ10の長さ方向と定義し、誘電体層12と内部電極13(13a,13b)の積層方向を厚み方向と定義し、長さ方向および厚み方向のいずれの方向にも直交する方向を幅方向と定義する。
積層体11は、長さ方向に相対し、外部電極14a,14bが設けられている第1の端面15aおよび第2の端面15bを有しているとともに、厚み方向に相対する第1の主面16aおよび第2の主面16bと、幅方向に相対する第1の側面17aおよび第2の側面17bとを有する。
積層体11は、角部および稜線部に丸みを帯びていることが好ましい。ここで、角部は、積層体11の3面が交わる部分であり、稜線部は、積層体11の2面が交わる部分である。
積層体11の寸法は、例えば、長さ方向の寸法Lが1500μm以上2000μm以下、幅方向の寸法Wが750μm以上1000μm以下、厚み方向の寸法Tが750μm以上1000μm以下の大きさであることが好ましい。
図2および図3に示すように、積層体11を構成する誘電体層12は、外層部誘電体層12aと内層部誘電体層12bとを含む。外層部誘電体層12aは、積層体11の第1の主面16a側と第2の主面16b側、すなわち、積層体11の厚み方向の両外側に位置する誘電体層である。すなわち、外層部誘電体層12aは、第1の主面16aと、第1の主面16aに最も近い第1の内部電極13aとの間、および、第2の主面16bと、第2の主面16bに最も近い第2の内部電極13bとの間にそれぞれ位置する誘電体層である。
内層部誘電体層12bは、第1の内部電極13aと、第2の内部電極13bの間に位置する誘電体層である。
積層体11を構成する内層部誘電体層12b、すなわち、第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bの間に位置する内層部誘電体層12bの数は、第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bの数によって定まる。なお、外層部誘電体層12aは、上述の内層部誘電体層12bとは別に必要になる。
例えば、誘電体層12は、100枚以上500枚以下であることが好ましい。この誘電体層12の総数には、外層部誘電体層12aの数を含んでいる。また、外層部誘電体層12aは、内部電極パターンを含まない、複数枚のセラミックグリーンシートを積層することにより形成されることが多く、上記誘電体層12の総数は、外層部誘電体層12aが複数枚のセラミックグリーンシートを積層することにより形成される場合のセラミックグリーンシートの枚数と、内層部誘電体層12bの枚数の合計となる。
誘電体層12のうち、第1の内部電極13aと、第2の内部電極13bの間に位置する内層部誘電体層12bの厚みは、例えば0.5μm以上2.0μm以下であることが好ましい。また、外層部誘電体層12aの厚みは、例えば10μm以上100μm以下であることが好ましい。
誘電体層12の材料として、例えば、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、またはCaZrO3などの成分を含む誘電体セラミックを用いることができる。また、上述した成分を主成分とし、Mn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、またはNi化合物などの、主成分よりも含有量の少ない副成分を主成分に添加したものを、誘電体層12の材料として用いてもよい。
積層体11は、上述のように、第1の端面15a側に引き出された第1の内部電極13aと、第2の端面15b側に引き出された第2の内部電極13bとを備える。第1の内部電極13aと第2の内部電極13bは、厚み方向において、内層部誘電体層12bを介して交互に配置されている。
第1の内部電極13aは、第2の内部電極13bと対向する部分である対向電極部と、対向電極部から積層体11の第1の端面15aまで引き出された部分である引出電極部とを備えている。また、第2の内部電極13bは、第1の内部電極13aと対向する部分である対向電極部と、対向電極部から積層体11の第2の端面15bまで引き出された部分である引出電極部とを備えている。第1の内部電極13aの対向電極部と、第2の内部電極13bの対向電極部とが内層部誘電体層12bを介して対向することにより容量が形成され、これにより、コンデンサとして機能する。
第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bは、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、AgとPdの合金、およびAuなどの金属を含有している。第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bは、さらに誘電体層12に含まれるセラミックと同一組成系の誘電体粒子を含んでいてもよい。
第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bの幅方向の寸法W2(図3参照)は、10μm以上100μm以下であることが好ましい。また、第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bの厚みは、0.5μm以上1.2μm以下であることが好ましい。
第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bを含む内部電極13の枚数は、例えば、100枚以上500枚以下であることが好ましい。
また、内部電極13が誘電体層12を覆っている割合であるカバレッジは、50%以上95%以下であることが好ましい。
第1の内部電極13aの幅方向における両外側には、図3および図4に示すように、補助電極18が設けられている。第1の内部電極13aと、当該第1の内部電極13aと隣り合う補助電極18との間の距離W3は、例えば10μm以上100μm以下である。
同様に、第2の内部電極13bの幅方向における両外側には、図3および図4に示すように、補助電極18が設けられている。第2の内部電極13bと、当該第2の内部電極13bと隣り合う補助電極18との間の距離W3は、例えば10μm以上100μm以下である。
補助電極18は、積層セラミックコンデンサ10の製造時に、第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bの端部が湾曲することを抑制するために設けられている。すなわち、積層セラミックコンデンサ10の製造時には、複数のセラミックグリーンシートを積層した積層シートを静水圧プレスなどの手段によって積層方向にプレスする工程が含まれるが、第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bの両外側に補助電極18が設けられていることにより、プレス時に、第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bの表面には略均等に押圧力が加わる。これにより、第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bの端部が湾曲することが抑制される。
一方、複数の補助電極18には、上述したプレス工程により、幅方向における外側が積層体11の厚み方向における中心線に向かって傾いているものが含まれている。水平方向を基準としたときに、傾きを有する補助電極18の傾き角度は、1度以上45度以下である。積層体11の厚み方向における中心部近くに位置する補助電極18は、傾きを有していないか、もしくは、傾きを有していても、その傾きは小さい。一方、積層体11の厚み方向における外側に位置する補助電極18の傾きは大きい。
上述したように、補助電極18は、第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bと離間して設けられている。また、補助電極18は、外部電極14a,14bとも離間している。すなわち、補助電極18は、第1の内部電極13a、第2の内部電極13b、および外部電極14a,14bから電気的に独立している。
補助電極18と、隣り合う内部電極13(13a,13b)との間の距離が近過ぎると、両者の間の絶縁性が保たれなくなる可能性がある。また、補助電極18と、隣り合う内部電極13(13a,13b)との間の距離が広くなると、上述したプレス工程によって、内部電極13の端部が湾曲する可能性がある。したがって、内部電極13(13a,13b)と、隣り合う補助電極18との間の距離W3は、適切な距離にする必要があり、例えば、10μm以上100μm以下とすることが好ましい。
補助電極18は、例えば第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bと同じ材料を用いて形成することができる。
補助電極18の厚みは、通常、内部電極13aおよび13bの厚みと同じとすること、すなわち、0.2μm以上1.2μm以下とすることが好ましい。ただし、場合によっては、0.2μm以上2.0μm以下の範囲の厚みとすることが可能である。また、補助電極18の幅方向における寸法W4は、10μm以上200μm以下であることが好ましい。
外部電極14aは、積層体11の第1の端面15aの全体に形成されているとともに、第1の端面15aから、第1の主面16a、第2の主面16b、および第1の側面17a、第2の側面17bに回り込むように形成されている。また、外部電極14bは、積層体11の第2の端面15bの全体に形成されているとともに、第2の端面15bから、第1の主面16a、第2の主面16b、および第1の側面17a、第2の側面17bに回り込むように形成されている。
一方の外部電極14aは、第1の内部電極13aと電気的に接続されており、他方の外部電極14bは、第2の内部電極13bと電気的に接続されている。
外部電極14a,14bは、下地電極層と、下地電極層上に形成されためっき層とを備える。
下地電極層は、以下に説明するような、焼付け電極層、樹脂電極層、および、薄膜電極層などの層のうち、少なくとも1つの層を含んでいる。
焼付け電極層は、ガラスと金属とを含む層であり、1層であってもよいし、複数層であってもよい。焼付け電極層に含まれる金属には、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、AgとPdの合金、およびAuなどのうちの少なくとも1つが含まれる。
焼付け電極層は、ガラスおよび金属を含む導電性ペーストを積層体に塗布して焼き付けることによって形成される。焼き付けは、内部電極13(13a,13b)の焼成と同時に行ってもよいし、内部電極13の焼成後に行ってもよい。
焼付け電極層の厚み、より詳細には、最も厚い部分の厚みは、10μm以上100μm以下であることが好ましい。
下地電極層は、例えば、導電性粒子と熱硬化性樹脂とを含む樹脂電極層とすることができる。樹脂電極層を形成する場合には、焼付け電極層を形成せずに、積層体上に直接形成するようにしてもよい。樹脂電極層は、1層であってもよいし、複数層であってもよい。
薄膜電極層は、金属粒子が堆積した、厚みが1μm以下の層であり、スパッタ法または蒸着法などの既知の薄膜形成法により形成される。
下地電極層上に配置されるめっき層は、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、AgとPdの合金、および、Auなどのうちの少なくとも1つを含む。めっき層は、1層であってもよいし、複数層であってもよい。ただし、めっき層は、Niめっき層とSnめっき層の2層構造とすることが好ましい。Niめっき層は、下地電極層が積層セラミックコンデンサ10を実装する際のはんだによって侵食されるのを防止する機能を果たす。また、Snめっき層は、積層セラミックコンデンサ10を実装する際のはんだの濡れ性を向上させる機能を果たす。めっき層の一層あたりの厚みは、1μm以上6μm以下であることが好ましい。
なお、積層セラミックコンデンサ10は、補助電極18の形成プロセスを除いて、既知の方法により作製することができる。補助電極18は、セラミックグリーンシート上に内部電極パターンを印刷する際に、補助電極パターンも印刷することにより形成することができる。すなわち、既知の方法により作製したセラミックグリーンシート上に、例えば、スクリーン印刷やグラビア印刷などにより、内部電極および補助電極用の材料である導電性ペーストを、所定の電極パターンとなるように印刷することにより形成することができる。
その後、電極パターンが形成されていない外層用のセラミックグリーンシートを所定枚数積層し、その上に内部電極パターンおよび補助電極パターンが印刷されたセラミックグリーンシートを順次積層し、その上に外層用のセラミックグリーンシートを所定枚数積層することによって、積層シートを作製する。そして、作製した積層シートを静水圧プレスなどの手段によって積層方向にプレスして、積層ブロックを作製する。この後、作製した積層ブロックを所定のサイズにカットして、積層チップを切り出し、焼成工程および外部電極形成工程を経て、積層セラミックコンデンサが作製される。
上述したように、この実施形態における積層セラミックコンデンサ10では、第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bの端部の湾曲が抑制されている。したがって、積層体11を構成する内層部誘電体層12bの厚さは、略均一になっている。以下では、内層部誘電体層12bの厚さの測定方法、および、内部電極(13a,13b)の傾き角度の測定方法について説明する。
初めに、内層部誘電体層12bの厚さの測定方法について説明する。まず、積層体11を研磨して、積層体11の長さ方向における中心を通り、積層体11の厚み方向および幅方向により規定される面を露出させる。必要に応じて、露出させた断面をエッチング処理し、研磨によって引き延ばされた導電体層を除去する。導電体層には、第1の内部電極13a、第2の内部電極13b、および補助電極18の各層が含まれる。
露出させた断面のうち、第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bの間に位置する内層部誘電体層12bの幅方向の中央部であって、積層方向における上部、中央部、下部の3箇所、および内層部誘電体層12bの幅方向の端部であって、積層方向における上部、中央部、下部の3箇所を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して、内層部誘電体層12bの厚さを測定する。観察する倍率は、5層の内層部誘電体層12bおよび6層の内部電極層が観察できる倍率であって、内層部誘電体層12bと導電体層とを明確に区別できる倍率である。
図5は、走査型電子顕微鏡によって観察される積層体11の断面であって、第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bが設けられ、補助電極18が設けられていない領域の断面を示す図である。また、図6は、走査型電子顕微鏡によって観察される積層体11の断面であって、第1の内部電極13a、第2の内部電極13b、および補助電極18が設けられている領域の断面を示す図である。
続いて、内部電極13(13a,13b)の傾きの角度の測定方法について説明する。まず、積層体11の長さ方向における中心を通り、積層体11の厚み方向および幅方向により規定される面を研磨によって露出させる。必要に応じて、露出させた断面をエッチング処理し、研磨によって引き延ばされた導電体層を除去する。
続いて、露出させた断面のうち、内部電極13(13a,13b)の幅方向の中央部であって、積層方向における上部、中央部、下部の3箇所、および内部電極13(13a,13b)の幅方向の端部であって、積層方向における上部、中央部、下部の3箇所を金属顕微鏡で観察し、水平ラインに対する内部電極13(13a,13b)の傾き角度を測定する。観察する倍率は、誘電体層12と導電体層とを明確に区別できる倍率であって、例えば50〜2000倍である。
上述したように、この実施形態における積層セラミックコンデンサ10では、第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bの幅方向における両外側に補助電極18が設けられていることにより、第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bの端部が湾曲することが抑制されている。一方、水平ラインに対する補助電極18の傾きを調べると、全ての補助電極18の傾きは、1度以上45度以下の範囲内であった。なお、図6では、3つの補助電極18について、水平ラインに対する傾きθ1〜θ3を示している。
この実施形態における積層セラミックコンデンサ10と、この実施形態で説明した補助電極18を備えていない従来の積層セラミックコンデンサについて、印加電圧45V、恒温槽の温度150℃の条件で、加速寿命試験を行った。
図7は、加速寿命試験の結果についてのweibull plotを示す図である。図7から分かるように、この実施形態における積層セラミックコンデンサ10によれば、補助電極18を備えていない従来の積層セラミックコンデンサと比べて、早期に故障する積層セラミックコンデンサ10の発生確率が低く、寿命特性が改善されている。
また、この実施形態における積層セラミックコンデンサ10の内層部誘電体層12bの厚みと、この実施形態で説明した補助電極18を備えていない従来の積層セラミックコンデンサの誘電体層の厚みとの違いを調べた。内層部誘電体層12bの厚みは、第1の内部電極13aと第2の内部電極13bの間に位置する内層部誘電体層12bの、幅方向における中央付近、および、第1の内部電極13aと第2の内部電極13bの間に位置する内層部誘電体層12bの、幅方向における端部付近において、それぞれ40箇所計測した。
図8(a)は、この実施形態における積層セラミックコンデンサ10の、第1の内部電極13aと第2の内部電極13bの間に位置する内層部誘電体層12bの、中央付近の厚みのヒストグラム、図8(b)は、上記内部誘電体層12bの端部付近の厚みのヒストグラムを示す。
また、図8(c)は、従来の積層セラミックコンデンサの、内部電極間に位置する内層部誘電体層の、中央付近の厚みのヒストグラム、図8(d)は、上記内層部誘電体層の端部付近の厚みのヒストグラムを示す。
図8(c)および(d)を比較して分かるように、この実施形態で説明した補助電極18を備えていない従来の積層セラミックコンデンサでは、内部電極間に位置する内層部誘電体層の中央付近の厚みに比べて、上記内層部誘電体層の端部付近の厚みが薄くなる傾向が見られた。従来の積層セラミックコンデンサにおいて、上記内層部誘電体層の中央付近の厚みの平均値は、約1.35μmであり、上記内層部誘電体層の端部付近の厚みの平均値は、約1.29μmであった。
一方、図8(a)および(b)を参照して、この実施形態における積層セラミックコンデンサ10では、第1の内部電極13aと第2の内部電極13bの間に位置する内層部誘電体層12bの中央付近における厚みを基準として、端部付近における内層部誘電体層12bの厚みの薄層化が抑制されていることが分かる。この実施形態における積層セラミックコンデンサ10において、上記中央付近における内層部誘電体層12bの厚みの平均値は、約1.34μmであり、上記端部付近における内層部誘電体層12bの厚みの平均値は、約1.33μmであった。
すなわち、内部電極13の幅方向における両外側に補助電極18が配置されている積層セラミックコンデンサ10では、補助電極18の間に挟まれた内部電極13a,13bの端部が湾曲することが抑制されている。これにより、内層部誘電体層12bのうち、内部電極13a,13bの対向電極部の間に位置する部分、すなわち、電圧が印加される部分において、局所的な薄層化が抑制されるので、電界の集中を抑制することができる。これにより、積層セラミックコンデンサ10の信頼性が向上する。
なお、上記説明において、補助電極18は、第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bと同じ材料を用いて形成することができるものとしたが、第1の内部電極13aおよび第2の内部電極13bと異なる材料を用いて形成することもできる。
また、補助電極18は、外部電極14a,14bから離間して配置されているものとして説明したが、外部電極14a,14bと接触し、導通するように構成されていてもよい。
本発明は、さらにその他の点においても上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
10 積層セラミックコンデンサ
11 積層体
12a 外層部誘電体層
12b 内層部誘電体層
13a 第1の内部電極
13b 第2の内部電極
14(14a,14b) 外部電極
15a 第1の端面
15b 第2の端面
16a 第1の主面
16b 第2の主面
17a 第1の側面
17b 第2の側面
18 補助電極

Claims (4)

  1. 誘電体層と内部電極とが交互に複数積層された積層体と、
    前記積層体に設けられ、前記積層体の表面に引き出された内部電極と電気的に導通された一対の外部電極と、
    を備え、
    前記積層体は、前記誘電体層と前記内部電極の積層方向である厚み方向に相対する第1の主面および第2の主面と、前記一対の外部電極が対向する方向である長さ方向に相対し、前記外部電極が設けられている第1の端面および第2の端面と、前記厚み方向および前記長さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面とを有し、
    前記積層体は、前記内部電極の前記幅方向における両外側に配置されている補助電極をさらに備え、
    複数の前記補助電極には、前記幅方向における外側が前記積層体の前記厚み方向における中心線に向かって傾いているものが含まれていることを特徴とする積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記補助電極の傾きは、1度以上45度以下であることを特徴とする請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記補助電極と、当該補助電極と隣り合う前記内部電極は、10μm以上100μm以下の距離だけ離間していることを特徴とする請求項1または2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記内部電極の数は、100以上500以下であり、
    前記積層体の前記長さ方向の寸法は、1500μm以上2000μm以下であり、
    前記積層体の前記幅方向の寸法は、750μm以上1000μm以下であり、
    前記積層体の前記厚み方向の寸法は、750μm以上1000μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
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