JP2019024077A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

積層セラミックコンデンサ Download PDF

Info

Publication number
JP2019024077A
JP2019024077A JP2018087673A JP2018087673A JP2019024077A JP 2019024077 A JP2019024077 A JP 2019024077A JP 2018087673 A JP2018087673 A JP 2018087673A JP 2018087673 A JP2018087673 A JP 2018087673A JP 2019024077 A JP2019024077 A JP 2019024077A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic capacitor
multilayer ceramic
electrode
internal electrode
external
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018087673A
Other languages
English (en)
Inventor
諭 村松
Satoshi Muramatsu
諭 村松
友希 小山
Yuki Koyama
友希 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to US16/041,859 priority Critical patent/US10930438B2/en
Priority to KR1020180085594A priority patent/KR102077617B1/ko
Publication of JP2019024077A publication Critical patent/JP2019024077A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】比較的薄型化された積層セラミックコンデンサであっても抗折強度の確保しうる積層セラミックコンデンサを提供する。【解決手段】この発明に係る積層セラミックコンデンサ10は、積層された複数の誘電体層16と複数の内部電極18とを有する積層体12と、積層体12の側面12c、12d、12e、12fに配置され、複数の内部電極18に接続される外部電極14、15とを備える。積層セラミックコンデンサ10は、積層セラミックコンデンサ10の長さ方向yの寸法Lと幅方向zの寸法Wとを比較したとき、0.85≦W/L≦1、かつ、L≦750μmであり、積層セラミックコンデンサ10の積層方向の寸法Tが、70μm≦T≦110μmであり、積層体12の積層方向xの寸法tと内部電極18の積層されている領域の積層方向xの寸法t’との比が、t’/t≧0.55であることを特徴とする。【選択図】図1

Description

この発明は、積層セラミックコンデンサに関する。
近年、携帯電話機や携帯音楽プレイヤーなどの電子機器の小型化や薄型化が進んでいる。電子機器には、多数の積層セラミック電子部品が搭載されているが、電子機器の小型化に伴って、基板に内蔵されたり、基板表面に実装されたりして電子機器に搭載される積層セラミック電子部品についても小型化や薄型化が進んできている。このような積層セラミックコンデンサの薄型化に伴い、積層セラミックコンデンサの強度の確保が課題となってきている。
そこで、チップの強度を向上させた積層セラミック電子部品として、特許文献1に記載されるような積層セラミックコンデンサが提案されている。この積層セラミックコンデンサは、外部の配線についてビアホールを介して連結するための一定の長さ以上の外部電極のバンド面を形成し、かつ外部電極の厚さを小さくすることにより、チップ全体におけるセラミック本体の厚さを向上させ、割れ等の破損発生を防止することができる基板内蔵用積層セラミックコンデンサである。
特開2015−65394号公報
しかしながら、特許文献1に記載の積層セラミックコンデンサの積層方向の厚みは300μmであるところ、近年の更なる電子機器の小型化や薄型化に伴い、積層セラミックコンデンサに対しても更なる薄型化が求められているが、このような薄型化による積層セラミックコンデンサの抗折強度の低下が問題となる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、比較的薄型化された積層セラミックコンデンサであっても抗折強度の確保しうる積層セラミックコンデンサを提供することである。
この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、積層された複数の誘電体層と複数の内部電極とを有し、積層方向に互いに対向する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する長さ方向に互いに対向する第1の側面および第2の側面と、積層方向および長さ方向に直交する幅方向に互いに直交する第3の側面および第4の側面とを有する積層体と、積層体の側面に配置される、複数の外部電極と、を備える積層セラミックコンデンサであって、複数の内部電極が、複数の第1の内部電極と複数の第2の内部電極とを有し、かつ誘電体層を介して複数の第1の内部電極と複数の第2の内部電極とが交互に積層され、第1の内部電極は、第1の側面、第2の側面、第3の側面および第4の側面のうちの1つの側面に引き出される第1の引出部と、第1の引出部が引き出された側面以外の1つの側面に引き出される第2の引出部とを有し、第2の内部電極は、第1の側面、第2の側面、第3の側面および第4の側面のうちの1つの側面に引き出される第3の引出部と、第3の引出部が引き出された側面以外の1つの側面に引き出される第4の引出部とを有し、複数の外部電極は、第2主面に延長して配置され、第1の引出部に接続される第1の外部電極と、第2の引出部に接続される第2の外部電極と、第3の引出部に接続される第3の外部電極と、第4の引出部に接続される第4の外部電極と、を有し、積層セラミックコンデンサの長さ方向の寸法Lと幅方向の寸法Wとを比較したとき、0.85≦W/L≦1、かつ、L≦750μmであり、積層セラミックコンデンサの積層方向の寸法Tが、70μm≦T≦110μmであり、積層体の積層方向の寸法tと第1の内部電極および第2の内部電極の積層されている領域の積層方向の寸法t’との比が、t’/t≧0.55、であることを特徴とする、積層セラミックコンデンサである。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、積層セラミックコンデンサを積層方向から見たとき、第1の引出部と第2の引出部とを結ぶ直線と、第3の引出部と第4の引出部とを結ぶ直線とは交差することが好ましい。
さらに、この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、積層体の各側面において、第1の引出部と第4の引出部とは対向する位置に引き出され、第2の引出部と第3の引出部とは対向する位置に引き出されることが好ましい。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、積層体の側面に配置される複数の外部電極の長さの合計Eと積層セラミックコンデンサの外周長さBの比E/Bが、0.33以上0.83以下であり、第2の主面に配置される複数の外部電極において、隣り合う外部電極間の距離Gが100μm以上であることが好ましい。
さらに、この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、第1の側面および第2の側面のうち少なくともいずれか一方に内部電極が引き出されている場合、引き出されている側面に配置される隣り合う外部電極間の距離g1と積層セラミックコンデンサの幅方向の寸法Wとの関係は、g1/W≦0.42であり、第3の側面および第4の側面のうち少なくともいずれか一方に内部電極が引き出されている場合、引き出されている側面に配置される隣り合う外部電極間の距離g2と積層セラミックコンデンサの長さ方向の寸法Lとの関係は、g2/L≦0.42であり、第1の側面および第2の側面のうち少なくともいずれか一方に内部電極が引き出されており、第3の側面および第4の側面のうち少なくともいずれか一方に内部電極が引き出されている場合、第1の側面および第2の側面のうち少なくともいずれか一方の内部電極が引き出されている側面に配置される隣り合う外部電極間の距離をg1とし、第3の側面および第4の側面のうち少なくともいずれか一方の内部電極が引き出されている側面に配置される隣り合う外部電極間の距離をg2としたとき、g1/W≦0.42、かつ、g2/L≦0.42である、ことが好ましい。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、内部電極が引き出されていない側面に配置される外部電極が、内部電極が引き出されていない側面のいずれか一方の短辺と短辺の端部から両長辺の中間部までの部分とをコの字状に覆うように形成されることが好ましい。
さらに、この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、内部電極が引き出されていない側面に配置される外部電極において、内部電極が引き出されていない側面の短辺を覆う外部電極の両短辺を結ぶ方向の長さβと、内部電極が引き出されていない側面の長辺を覆う外部電極の両短辺を結ぶ方向の長さαとの比率β/αが、0.2以上1.0未満であることが好ましい。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、内部電極が引き出されていない側面に配置される外部電極において、内部電極が引き出されていない側面の短辺を覆う外部電極の両短辺を結ぶ方向の長さβと、内部電極が引き出されていない側面の長辺を覆う外部電極の両短辺を結ぶ方向の長さαとの比率β/αが、0.2以上0.5以下であることが好ましい。
さらに、この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、複数の外部電極が第1の主面上に配置されていないことが好ましい。
この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、積層セラミックコンデンサの長さ方向の寸法Lと幅方向の寸法Wとを比較したとき、0.85≦W/L≦1、かつ、L≦750μmであり、積層セラミックコンデンサの積層方向の寸法Tが、70μm≦T≦110μmであり、積層体の積層方向の寸法tと第1の内部電極および第2の内部電極の積層されている領域の積層方向の寸法t’との比が、t’/t≧0.55、であるので、比較的薄型化された積層セラミックコンデンサであっても、抗折強度の確保しうる積層セラミックコンデンサを得られうる。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサが、積層セラミックコンデンサを積層方向から見たとき、第1の引出部と第2の引出部とを結ぶ直線と、第3の引出部と第4の引出部とを結ぶ直線とは交差し、あるいは、積層体の各側面において、第1の引出部と第4の引出部とは対向する位置に引き出され、第2の引出部と第3の引出部とは対向する位置に引き出されると、電圧印加時において各引出部に流れる電流の向きが互いに逆方向を向くことになるため、積層セラミックコンデンサが有する寄生成分であるESL(等価直列インダクタンス)が低減される効果が得られうる。
さらに、この発明にかかる積層セラミックコンデンサが、積層体の側面に配置される複数の外部電極の長さの合計Eと積層セラミックコンデンサの外周長さBの比E/Bが、0.33以上0.83以下であり、第2の主面に配置される複数の外部電極において、隣り合う外部電極間の距離Gが100μm以上であると、積層セラミックコンデンサの基板への実装時のマイグレーションによる外部電極間のショートの発生を抑制することができ、さらに、実装時の固着強度を維持することができる。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサが、第1の側面および第2の側面のうち少なくともいずれか一方に内部電極が引き出されている場合、引き出されている側面に配置される隣り合う外部電極間の距離g1と積層セラミックコンデンサの幅方向の寸法Wとの関係は、g1/W≦0.42であり、第3の側面および第4の側面のうち少なくともいずれか一方に内部電極が引き出されている場合、引き出されている側面に配置される隣り合う外部電極間の距離g2と積層セラミックコンデンサの長さ方向の寸法Lとの関係は、g2/L≦0.42であり、第1の側面および第2の側面のうち少なくともいずれか一方に内部電極が引き出されており、第3の側面および第4の側面のうち少なくともいずれか一方に内部電極が引き出されている場合、第1の側面および第2の側面のうち少なくともいずれか一方の内部電極が引き出されている側面に配置される隣り合う外部電極間の距離をg1とし、第3の側面および第4の側面のうち少なくともいずれか一方の内部電極が引き出されている側面に配置される隣り合う外部電極間の距離をg2としたとき、g1/W≦0.42、かつ、g2/L≦0.42であると、積層セラミックコンデンサが有する寄生成分であるESL(等価直列インダクタンス)が低減される効果が得られうる。
さらに、この発明にかかる積層セラミックコンデンサが、内部電極が引き出されていない側面に配置される外部電極は、内部電極が引き出されていない側面のいずれか一方の短辺とその短辺の端部から両長辺の中間部までの部分とをコの字状に覆うように形成されると、積層セラミックコンデンサの基板への実装時のマイグレーションによる外部電極間のショートの発生をより抑制することができる。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、複数の外部電極が第1の主面上には配置されていないと、積層セラミックコンデンサの積層方向xのT寸法を小さくすることができ、その結果、より薄型化した積層セラミックコンデンサが得られうる。
この発明によれば、比較的薄型化された積層セラミックコンデンサであっても抗折強度の確保しうる積層セラミックコンデンサを得ることができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明にかかる積層セラミックコンデンサの第1の実施の形態を示す外観斜視図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサのII−II線における断面図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサのIII−III線における断面図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサのIV−IV線における断面図である。 図1ないし図4に示す積層体の分解斜視図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサの平面図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサの正面図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサの右側面図である。 (a)は積層セラミックコンデンサの外部電極部分のみの周方向の寸法を示し、(b)は積層セラミックコンデンサの周方向の寸法を示す。 図1に示す積層セラミックコンデンサの内部電極パターンを示し、(a)は第1の内部電極パターンを示し、(b)は第2の内部電極パターンを示す。 図1の積層セラミックコンデンサの積層体の外観斜視図である。 図11に示す積層体に側面用の下地電極層を形成した外観斜視図である。 図12に示す側面用の下地電極層が形成された積層体に主面用の下地電極層を形成した外観斜視図である。 この発明にかかる積層セラミックコンデンサの第2の実施の形態を示す外観斜視図である。 図14に示す積層セラミックコンデンサのXV−XV線における断面図である。 図14に示す積層セラミックコンデンサのXVI−XVI線における断面図である。 図14に示す積層セラミックコンデンサのXVII−XVII線における断面図である。 図14ないし図17に示す積層体の分解斜視図である。 図14に示す積層セラミックコンデンサの内部電極パターンを示し、(a)は第1の内部電極パターンを示し、(b)第2の内部電極パターンを示す。 図14の積層セラミックコンデンサの積層体の外観斜視図である。 (a)は図20に示す積層体に外部電極ペーストを塗布する状態を示し、(b)は、積層体に外部電極ペーストを塗布した後の状態を示す。 図20に示す積層体に下地電極層を形成した外観斜視図である。 この発明にかかる積層セラミックコンデンサの第3の実施の形態を示す外観斜視図である。 図23に示す積層セラミックコンデンサのXXIV−XXIV線における断面図である。 図23に示す積層セラミックコンデンサのXXV−XXV線における断面図である。 図23に示す積層セラミックコンデンサのXXVI−XXVI線における断面図である。 図23ないし図26に示す積層体の分解斜視図である。 図23に示す積層セラミックコンデンサの内部電極パターンを示し、(a)は第1の内部電極パターンを示し、(b)第2の内部電極パターンを示す。 図23の積層セラミックコンデンサの積層体の外観斜視図である。 図29に示す積層体に主面用の下地電極層を形成した外観斜視図である。 図31に示す主面用の下地電極層が形成された積層体に側面用の下地電極層を形成した外観斜視図である。 この発明にかかる第3の実施の形態の変形例にかかる積層セラミックコンデンサであって、(a)はその外観斜視図であり、(b)はその底面図である。 抗折強度試験の試験状態を説明するための模式的な外観斜視図である。 比較例1および比較例2の積層セラミックコンデンサの外観斜視図である。
1.第1の実施の形態
(1)積層セラミックコンデンサ
この発明の第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサについて説明する。図1は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサの第1の実施の形態を示す外観斜視図であり、図2は図1に示す積層セラミックコンデンサのII−II線における断面図である。図3は、図1に示す積層セラミックコンデンサのIII−III線における断面図である。図4は、図1に示す積層セラミックコンデンサのIV−IV線における断面図である。図5は、図1ないし図4に示す積層体の分解斜視図である。図6は、図1に示す積層セラミックコンデンサの平面図であり、図7は、図1に示す積層セラミックコンデンサの正面図であり、図8は、図1に示す積層セラミックコンデンサの右側面図である。
積層セラミックコンデンサ10は、直方体状の積層体12と、外部電極14、15とを含む。
積層体12は、複数の誘電体層16および複数の内部電極18を含む。積層体12は、積層方向xに互いに対向する第1の主面12aと第2の主面12bと、積層方向xに直交する長さ方向yに対向し互いに対向する第1の側面12cおよび第2の側面12dと、積層方向xおよび長さ方向yに直交する幅方向zに互いに対向する第3の側面12eおよび第4の側面12fとを有する。第1の主面12aおよび第2の主面12bは、それぞれ、長さ方向yおよび幅方向zに沿って延在する。第1の側面12cおよび第2の側面12dは、それぞれ、積層方向xおよび幅方向zに沿って延在する。第3の側面12eおよび第4の側面12fは、それぞれ、積層方向xおよび長さ方向yに沿って延在する。したがって、積層方向xとは、第1の主面12aと第2の主面12bとを結んだ方向であり、長さ方向yとは、第1の側面12cと第2の側面12dとを結んだ方向であり、幅方向zとは、第3の側面12eと第4の側面12fとを結んだ方向である。
また、積層体12は、角部および稜線部に丸みがつけられていることが好ましい。ここで、角部は、積層体12の3面が交わる部分であり、稜線部は、積層体12の2面が交わる部分である。
誘電体層16は、外層部16aと有効層部16bとを含む。外層部16aは、積層体12の第1の主面12aおよび第2の主面12b側に位置し、第1の主面12aと最も第1の主面12aに近い内部電極18との間に位置する誘電体層16、および第2の主面12bと最も第2の主面12bに近い内部電極18との間に位置する誘電体層16である。片側の外層部16aの厚みは、3μm以上15μm以下であることが好ましく、3μm以上13μm以下であることがより好ましく、3μm以上9μm以下であることがさらに好ましい。そして、両外層部16aに挟まれた領域が有効層部16bである。すなわち、有効層部16bは、内部電極18の積層されている領域である。
ここで、積層体12の積層方向xの寸法とtとし、有効層部16bの積層方向xの寸法をt’としたとき、t’/t≧0.55を満たす。
誘電体層16は、たとえば、誘電体材料により形成することができる。誘電体材料としては、たとえば、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムカルシウム、またはジルコン酸カルシウムなどの主成分を含む誘電体セラミックを用いることができる。上記の誘電体材料を主成分として含む場合、所望する積層セラミックコンデンサ10の特性に応じて、たとえば、Mg化合物、Mn化合物、Si化合物、Al化合物、V化合物、Ni化合物、希土類化合物などの主成分よりも含有量の少ない副成分を添加したものを用いてもよい。
内部電極18に挟まれた誘電体層16の平均厚みは0.4μm以上1.0μm以下であることが好ましく、0.4μm以上0.8μm以下であることがより好ましく、0.4μm以上0.6μm以下であることがさらに好ましい。
積層セラミックコンデンサ10では、図2ないし図5に示すように、積層体12内において、内部電極18が、誘電体層16を介して交互に積層されている。
積層体12は、複数の内部電極18として、複数の第1の内部電極18aおよび複数の第2の内部電極18bを有する。第1の内部電極18aと第2の内部電極18bは、誘電体層16を介して交互に積層される。
第1の内部電極18aは、誘電体層16の表面に配置される。また、第1の内部電極18aは、第1の主面12aおよび第2の主面12bに対向する第1の対向部20aを有し、第1の主面12aと第2の主面12bとを結ぶ方向に積層されている。
また、第2の内部電極18bは、第1の内部電極18aが配置される誘電体層16と異なる誘電体層16の表面に配置される。第2の内部電極18bは、第1の主面12aおよび第2の主面12bに対向する第2の対向部20bを有し、第1の主面12aと第2の主面12bとを結ぶ方向に積層されている。
第1の内部電極18aは、第1の引出部22aによって積層体12の第1の側面12cに引き出され、第2の引出部22bによって積層体12の第2の側面12dに引き出される。第1の引出部22aは、積層体12の第3の側面12e側に引き出され、第2の引出部22bは、積層体12の第4の側面12f側に引き出される。
第2の内部電極18bは、第3の引出部24aによって積層体12の第1の側面12cに引き出され、第4の引出部24bによって積層体12の第2の側面12dに引き出される。第2の引出部24aは、積層体12の第4の側面12f側に引き出され、第4の引出部24bは、積層体12の第3の側面12c側に引き出される。
第1の内部電極18aおよび第2の内部電極18bは、積層体12の第3の側面12eおよび第4の側面12fには露出していない。
なお、第1の内部電極18aの第1の引出部22aは、第1の側面12c、第2の側面12d、第3の側面eおよび第4の側面12fのうちの1つの側面に引き出されてもよく、その場合、第1の内部電極18aの第2の引出部22bは、第1の引出部22aが引き出された側面以外の1つの側面に引き出されてもよい。
また、第2の内部電極18bの第3の引出部24aは、第1の側面12c、第2の側面12d、第3の側面12eおよび第4の側面12fのうちの1つの側面に引き出されてもよく、第2の内部電極18bの第4の引出部24bは、第3の引出部24aが引き出された側面以外の1つの側面に引き出されてもよい。
また、積層セラミックコンデンサ10を積層方向xから見たとき、第1の内部電極18aの第1の引出部22aと第2の引出部22bとを結ぶ直線と、第2の内部電極18bの第3の引出部24aと第4の引出部24bとを結ぶ直線は、交差するのが好ましい。
さらに、積層体12の側面12c、12d、12e、12fにおいて、第1の内部電極18aの第1の引出部22aと第2の内部電極18bの第4の引出部24bとは対向する位置に引き出され、第1の内部電極18aの第2の引出部22bと第2の内部電極18bの第3の引出部24aとは対向する位置に引き出されるのが好ましい。
また、積層体12は、第1の対向部20aの長さ方向yの一端と第1の側面12cとの間および第2の対向部20aの長さ方向yの他端と第2の側面12dとの間に形成される積層体12の側部(Lギャップ)26aを含む。積層体12の側部(Lギャップ)26aの長さ方向yの平均長さは、10μm以上60μm以下であることが好ましく、10μm以上30μm以下であることがより好ましく、10μm以上20μm以下であることがさらに好ましい。
さらに、積層体12は、第1の対向部20aの幅方向zの一端と第3の側面12eとの間および第2の対向部20aの幅方向zの他端と第4の側面12fとの間に形成される積層体12の側部(Wギャップ)26bを含む。積層体12の側部(Wギャップ)26bの幅方向zの平均長さは、10μm以上60μm以下であることが好ましく、10μm以上30μm以下であることがより好ましく、10μm以上20μm以下であることがさらに好ましい。
内部電極18の材料としては、たとえば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、これらの金属の一種を含むたとえばAg−Pd合金などの合金により構成することができる。内部電極18は、さらに、誘電体層16に含まれるセラミックスと同一組成系の誘電体粒子を含んでいてもよい。内部電極18の積層枚数は、20枚以上80枚以下であることが好ましい。内部電極18の平均厚みは、0.3μm以上1.0μm以下であることが好ましく、0.6μm以上1.0μm以下であることがさらに好ましい。
積層体12の第1の側面12cおよび第2の側面12dには、外部電極14、15が形成される。
外部電極14は、第1の内部電極18aの第1の引出部22aに電気的に接続されるようにして形成される第1の外部電極14aと、第2の引出部22bに電気的に接続されるようにして形成される第2の外部電極14bとを有する。
第1の外部電極14aは、第1の側面12cにおいて第1の引出部22aを覆うように配置され、第1の主面12a、第2の主面12bおよび第3の側面12eの一部を覆うように配置されている。また、第2の外部電極14bは、第2の側面12dにおいて第2の引出部22bを覆うように配置され、第1の主面12a、第2の主面12bおよび第4の側面12fの一部を覆うように配置されている。
外部電極15は、第2の内部電極18bの第3の引出部24aに電気的に接続されるようにして形成される第3の外部電極15aと、第4の引出部24bに電気的に接続されるようにして形成される第4の外部電極15bとを有する。
第3の外部電極15aは、第1の側面12cにおいて第3の引出部24aを覆うように配置され、第1の主面12a、第2の主面12bおよび第4の側面12fの一部を覆うように配置されている。また、第4の外部電極15bは、第2の側面12dにおいて第4の引出部24bを覆うように配置され、第1の主面12a、第2の主面12bおよび第3の側面12eの一部を覆うように配置されている。
ここで、図9(a)に示すように、積層体12の側面12c、12d、12e、12fに配置される外部電極14、15の積層方向xの1/2の位置における長さの合計E(=e1+e2+e3+e4)と、図9(b)に示すように、積層セラミックコンデンサ10の積層方向xの1/2の位置における外周長さB(=b1+b2+b3+b4)との比率E/Bは、0.33以上0.83以下であることが好ましい。このとき、図6に示すように、積層体12の第2の主面12bに配置される外部電極14、15において、隣り合う外部電極14、15間の距離Gが100μm以上であることが好ましい。
また、外部電極14、15は、積層体12の第1の主面12aには配置されていないことが好ましい。これにより、積層セラミックコンデンサ10の積層方向xのT寸法を小さくすることができ、その結果、より薄型化した積層セラミックコンデンサ10を得られうる。
さらに、図8に示すように、内部電極18が引き出されていない第3の側面12eまたは第4の側面12fに配置される外部電極14、15は、内部電極18が引き出されていない側面のいずれか一方の短辺とその短辺の端部から両長辺の中間部までの部分とをコの字状に覆うことが好ましい。
このとき、内部電極18が引き出されていない第3の側面12eまたは第4の側面12fに配置される外部電極14、15において、内部電極18が引き出されていない側面の短辺の積層方向xの1/2の位置を覆う外部電極の両短辺を結ぶ方向の長さβと、内部電極18が引き出されていない側面の長辺を覆う外部電極の両短辺を結ぶ方向の長さαとの比率β/αが、0.2以上1.0未満であることが好ましく、0.2以上0.5以下であることがより好ましい。
そうすると、積層セラミックコンデンサ10の基板への実装時のマイグレーションによる外部電極間のショートの発生をより抑制することができる。
積層体12内においては、第1の対向部20aと第2の対向部20bとが誘電体層16を介して対向することにより、電気特性(たとえば、静電容量)が発生する。そのため、第1の内部電極18aが接続された第1の外部電極14aおよび第2の外部電極14bと第2の内部電極18bが接続された第3の外部電極15aおよび第4の外部電極15bとの間に、静電容量を得ることができる。したがって、このような構造の積層セラミックコンデンサ10は、コンデンサとして機能する。
外部電極14、15は、積層体12側から順に、下地電極層28およびめっき層30を有することが好ましい。
下地電極層28は、側面用の下地電極層32と主面用の下地電極層34とを含む。
第1の側面12c、第2の側面12d、第3の側面12eおよび第4の側面12f上に形成される側面用の下地電極層32は焼付け電極層であることが好ましい。
焼付け電極層は、ガラスおよび金属を含む。焼付け電極層の金属としては、たとえば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含む。焼付け層は、複数層であってもよい。焼付け電極層は、ガラスおよび金属を含む導電性ペーストを積層体12に塗布して焼き付けることにより形成される。焼付け電極層は、誘電体層16および内部電極18と同時に焼成したものでもよく、誘電体層16および内部電極18を焼成した後に焼き付けたものでもよい。焼付け電極層の厚み(積層方向xと直交する方向の厚み、最も厚い部分の厚み)は、1μm以上6μm以下であることが好ましい。
第1の主面12aおよび第2の主面12bのうち少なくともいずれか一方に形成される主面用の下地電極層34は、たとえば、スパッタによりスパッタ電極として形成される。スパッタ電極として形成される主面用の下地電極層34は、Ni、Cr、Cuを含有する。スパッタ電極の積層方向xの厚みは、50nm以上400nm以下であることが好ましく、50nm以上130nm以下であることがさらに好ましい。なお、第1の主面12aおよび第2の主面12b上に形成される主面用の下地電極層34は焼付け電極層であってもよい。その場合、主面用の下地電極層34は、たとえば、Niを主成分とする外部電極ペーストをスクリーン印刷することによって形成される。主面上の焼付け電極層の積層方向xの厚みは、1μm以上5μm以下であることが好ましい。
また、めっき層30としては、たとえば、Ni、Sn、Cu、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Auなどから選ばれる少なくとも1つを含む。
めっき層30は、複数層によって形成されてもよい。積層セラミックコンデンサが基板表面に実装される場合、好ましくは、Niめっき、Snめっきの2層構造である。Niめっき層は、下地電極層28が積層セラミックコンデンサ10を実装する際のはんだによって侵食されることを抑制することができる。Snめっき層は、積層セラミックコンデンサ10を実装する際の半田の濡れ性を向上させ、実装を容易にすることができる。なお、下地電極層28とNiめっき層との間にCuめっき層を形成してもよい。
また、積層セラミックコンデンサが基板に埋め込み実装される場合、好ましくは、Cuめっきの1層構造である。
ここで、Niめっき層の平均厚みは、2μm以上4μm以下であることが好ましい。また、Snめっき層の平均厚みは、2μm以上4μm以下であることが好ましい。また、Cuめっき層の平均厚みは、5μm以上8μm以下であることが好ましい。
なお、積層セラミックコンデンサ10の長さ方向yの寸法をL寸法とし、積層体12、外部電極14、15を含む積層セラミックコンデンサ10の積層方向xの寸法をT寸法とし、積層体12、外部電極14、15を含む積層セラミックコンデンサ10の幅方向zの寸法をW寸法とする。
このとき、積層セラミックコンデンサ10の長さ方向yの寸法Lと幅方向zの寸法Wとを比較したとき、
0.85≦W/L≦1、かつ、L≦750μm
である。なお、これより寸法Lが大きいほど、抗折強度は低下する。
また、積層セラミックコンデンサ10の積層方向xの寸法Tは、
70μm≦T≦110μm
である。寸法Tが70μm未満であると、焼成時の積層体の反りが大きくなり、抗折強度が低下するため好ましくない。また、寸法Tが110μmを超えると、薄型の積層セラミックコンデンサとして好ましくない。
第1の側面12cおよび第2の側面12dのうち少なくともいずれか一方に内部電極18が引き出されている場合、図7に示すように、引き出されている側面に配置される隣り合う外部電極14、15間の距離、たとえば、第1の外部電極14aと第3の外部電極15aの間の距離g1あるいは、第2の外部電極14bと第4の外部電極15bの間の距離g1と積層セラミックコンデンサ10の幅方向zの寸法Wとの関係は、g1/W≦0.42であることが好ましい。
また、第3の側面12eおよび第4の側面12fのうち少なくともいずれか一方に内部電極18が引き出されている場合、引き出されている側面に配置される隣り合う外部電極14、15間の距離g2と積層セラミックコンデンサ10の長さ方向yの寸法Lとの関係は、g2/L≦0.42であることが好ましい。
さらに、第1の側面12cおよび第2の側面12dのうち少なくともいずれか一方に内部電極18が引き出されており、第3の側面12eおよび第4の側面12fのうち少なくともいずれか一方に内部電極18が引き出されている場合、第1の側面12cおよび第2の側面12dのうち少なくともいずれか一方の内部電極18が引き出されている側面に配置される隣り合う外部電極14、15間の距離をg1とし、第3の側面12eおよび第4の側面12fのうち少なくともいずれか一方の内部電極18が引き出されている側面に配置される隣り合う外部電極14、15間の距離をg2としたとき、g1/W≦0.42、かつ、g2/L≦0.42であることが好ましい。
外部電極14、15間の距離と積層セラミックコンデンサ10の幅方向zの寸法Wとの関係が上記の関係であると、積層セラミックコンデンサが有する寄生成分であるESL(等価直列インダクタンス)が低減される効果が得られうる。
図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、積層セラミックコンデンサ10の長さ方向yの寸法Lと幅方向zの寸法Wとを比較したとき、0.85≦W/L≦1、かつ、L≦750μmであり、積層セラミックコンデンサ10の積層方向xの寸法Tが、70μm≦T≦110μmであり、積層体12の積層方向xの寸法とtとし、有効層部16bの積層方向xの寸法をt’としたとき、t’/t≧0.55であるので、比較的薄型化された積層セラミックコンデンサであっても、抗折強度の確保しうる積層セラミックコンデンサ10を得られうる。
また、図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、積層体12の側面12c、12d、12e、12fにおいて、第1の内部電極18aの第1の引出部22aと第2の内部電極18bの第4の引出部24bとは対向する位置に引き出され、第1の内部電極18aの第2の引出部22bと第2の内部電極18bの第3の引出部24aとは対向する位置に引き出されるので、電圧印加時において各引出部に流れる電流の向きが互いに逆方向を向くことになるため、積層セラミックコンデンサが有する寄生成分であるESL(等価直列インダクタンス)が低減される効果が得られうる。
さらに、図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、積層体12の側面12c、12d、12e、12fに配置される外部電極14、15の積層方向xの1/2における長さの合計E(=e1+e2+e3+e4)と、積層セラミックコンデンサ10の積層方向xの1/2における外周長さB(=b1+b2+b3+b4)の比E/Bは、0.33以上0.83以下であり、積層体12の第2の主面12bに配置される外部電極14、15において、隣り合う外部電極14、15間の距離Gが100μm以上であると、積層セラミックコンデンサ10の基板への実装時のマイグレーションによる外部電極間のショートの発生を抑制することができ、さらに、実装時の固着強度を維持することができる。
(2)積層セラミックコンデンサの製造方法
次に、この積層セラミックコンデンサ10の製造方法について説明する。
まず、セラミックグリーンシートと、内部電極用の導電性ペーストとを準備する。セラミックグリーンシートや内部電極用の導電性ペーストは、バインダ(たとえば、公知の有機バインダなど)および溶剤(たとえば、有機溶剤など)を含む。
次に、セラミックグリーンシート上に、たとえば、グラビア印刷などによって、所定のパターンで導電性ペーストを印刷し、図10に示すような内部電極パターンが形成される。具体的には、セラミックグリーンシート上に、導電性材料からなるペーストをグラビア印刷法などの方法で塗布することにより、導電性ペースト層が形成される。導電性材料からなるペーストは、たとえば、金属粉末に有機バインダおよび有機溶剤が加えられたものである。また、内部電極パターンが印刷されていない外層用のセラミックグリーンシートも作製する。
そして、これらの内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを用いて、積層シートが作製される。すなわち、内部電極パターンが形成されていないセラミックグリーンシートを積層し、その上に図10(a)に示すような第1の内部電極18aに対応する内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートと図10(b)に示すような第2の内部電極18bに対応する内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートとを交互に積層し、さらに内部電極パターンが形成されていないセラミッククグリーンシートを積層することによって、積層シートが作製される。続いて、この積層体シートは、静水圧プレスなどの手段により積層方向xに圧着させて、積層体ブロックを作製する。
さらに、積層シートを静水圧プレスなどの手段により積層方向にプレスし、積層ブロックを作製する。
つづいて、積層ブロックを所定のサイズにカットすることにより積層チップを作製する。このとき、バレル研磨などにより積層チップの角部および稜線部に丸みが形成されてもよい。
次に、積層チップを焼成することにより、図11に示すような、積層体12を作製する。焼成温度は、セラミックや内部電極の材料にもよるが、900℃以上1300℃以下であることが好ましい。
このとき、図11に示すように、積層体12の第1の側面12cからは、第1の内部電極18aの第1の引出部22aおよび第2の内部電極18bの第3の引出部24aが露出している。また、積層体12の第2の主面12dからは、第1の内部電極18aの第2の引出部22bおよび第2の内部電極18bの第4の引出部24bが露出している。
つづいて、積層体12に外部電極14、15が形成される。
すなわち、図12に示すように、積層体12の第1の側面12cから露出している第1の内部電極18aの第1の引出部22aを覆うようにして、第1の側面12c上にNiを主成分とする外部電極ペーストがローラー転写により塗布され、第1の主面12a、第2の主面12bおよび第3の側面12eの一部に回り込むように塗布される。また、積層体12の第1の側面12cから露出している第2の内部電極18bの第3の引出部24aを覆うようにして、第1の側面12c上にNiを主成分とする外部電極ペーストがローラー転写により塗布され、第1の主面12a、第2の主面12bおよび第4の側面12fの一部に回り込むように塗布される。
同様に、積層体12の第2の側面12dから露出している第1の内部電極18aの第2の引出部22bを覆うようにして、第2の側面12d上にNiを主成分とする外部電極ペーストがローラー転写により塗布され、第1の主面12a、第2の主面12bおよび第4の側面12fの一部に回り込むように塗布される。また、積層体12の第2の側面12dから露出している第2の内部電極18bの第4の引出部24bを覆うようにして、第2の側面12d上にNiを主成分とする外部電極ペーストがローラー転写により塗布され、第1の主面12a、第2の主面12bおよび第3の側面12eの一部に回り込むように塗布される。
その後、外部電極ペーストの焼付けのための焼成が行われ、下地電極層28を構成する側面用の下地電極層32が形成される。
つづいて、図13に示すように、第1の内部電極18aの第1の引出部22aを覆うようにして形成された側面用の下地電極層32から第1の主面12aおよび第2の主面12bに延びるように、主面用の下地電極層34の一部を形成するために、Ni/Cr合金を主成分とする主面用の下地電極層がスパッタにより形成される。また、第2の内部電極18bの第3の引出部24aを覆うようにして形成された側面用の下地電極層32から第1の主面12aおよび第2の主面12bに延びるように、主面用の下地電極層34の一部を形成するために、Ni/Cr合金を主成分とする主面用の下地電極層がスパッタにより形成される。このとき、側面への回り込みはほとんどない。
同様に、第1の内部電極18aの第2の引出部22bを覆うようにして形成された側面用の下地電極層32から第1の主面12aおよび第2の主面12bに延びるように、主面用の下地電極層34の一部を形成するために、Ni/Cr合金を主成分とする主面用の下地電極層がスパッタにより形成される。また、第2の内部電極18bの第4の引出部24bを覆うようにして形成された側面用の下地電極層32から第1の主面12aおよび第2の主面12bに延びるように、主面用の下地電極層34の一部を形成するために、Ni/Cr合金を主成分とする主面用の下地電極層がスパッタにより形成される。このとき、側面への回り込みはほとんどない。
さらに、主面用の下地電極層34として、第1の内部電極18aの第1の引出部22aを覆うようにして形成されたNi/Cr合金を主成分とする主面用の下地電極層の表面に、Ni/Cu合金を主成分とする主面用の下地電極層がスパッタにより形成される。また、主面用の下地電極層34として、第2の内部電極18bの第3の引出部24aを覆うようにして形成されたNi/Cr合金を主成分とする主面用の下地電極層の表面に、Ni/Cu合金を主成分とする主面用の下地電極層がスパッタにより形成される。このとき、側面への回り込みはほとんどない。
同様に、主面用の下地電極層34として、第1の内部電極18aの第2の引出部22bを覆うようにして形成されたNi/Cr合金を主成分とする主面用の下地電極層の表面に、Ni/Cu合金を主成分とする主面用の下地電極層がスパッタにより形成される。また、主面用の下地電極層34として、第2の内部電極18bの第4の引出部24bを覆うようにして形成されたNi/Cr合金を主成分とする主面用の下地電極層28の表面に、Ni/Cu合金を主成分とする主面用の下地電極層がスパッタにより形成される。このとき、側面への回り込みはほとんどない。
そして、側面用の下地電極層32および主面用の下地電極層34の表面を覆うように、めっき層30が形成される。このとき、めっき層30は、たとえば、Cuめっき層が形成され、Cuめっき層の表面にNiめっき層が形成され、Niめっき層の表面にSnめっき層が形成される。
そして、めっき層30により、内部電極18が引き出されていない側面に配置される外部電極14、15は、内部電極18が引き出されていない側面の両短辺と両短辺の端部から両長辺の中間部までの部分とを覆うようにコの字状に形成される。
以上のようにして、図1に示すような積層セラミックコンデンサ10が製造される。
2.第2の実施の形態
(1)積層セラミックコンデンサ
次に、この発明の第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサについて説明する。図14は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサの第2の実施の形態を示す外観斜視図であり、図15は、図14に示す積層セラミックコンデンサのXV−XV線における断面図である。図16は、図14に示す積層セラミックコンデンサのXVI−XVI線における断面図である。図17は、図14に示す積層セラミックコンデンサのXVII−XVII線における断面図である。図18は、図14ないし図17に示す積層体の分解斜視図である。なお、図14ないし図18に示す積層セラミックコンデンサ110において、図1ないし図5に示した積層セラミックコンデンサ10と同一の部分には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図14ないし図18に示す積層セラミックコンデンサ110の構成が図1ないし図5に示す積層セラミックコンデンサ10の構成と異なる点は、内部電極118が、第1の側面12cおよび第2の側面12d側だけでなく、第3の側面12eおよび第4の側面12f側にも引き出されている点である。
積層セラミックコンデンサ110は、直方体状の積層体12と、外部電極14、15とを含む。
積層体12は、複数の誘電体層16および複数の内部電極118を含む。
積層セラミックコンデンサ10では、図14および図18に示すように、積層体12内において、内部電極118が、誘電体層16を介して交互に積層されている。
積層体12は、複数の内部電極118として、複数の第1の内部電極118aおよび複数の第2の内部電極118bを有する。第1の内部電極118aと第2の内部電極118bは、誘電体層16を介して交互に積層される。
第1の内部電極118aは、誘電体層16の表面に配置される。また、第1の内部電極118aは、第1の主面12aおよび第2の主面12bに対向する第1の対向部20aを有し、第1の主面12aと第2の主面12bとを結ぶ方向に積層されている。
また、第2の内部電極118bは、第1の内部電極118aが配置される誘電体層16と異なる誘電体層16の表面に配置される。第2の内部電極118bは、第1の主面12aおよび第2の主面12bに対向する第2の対向部20bを有し、第1の主面12aと第2の主面12bとを結ぶ方向に積層されている。
第1の内部電極118aは、第1の引出部22aによって積層体12の第1の側面12cおよび第3の側面12eに引き出され、第2の引出部22bによって積層体12の第2の側面12dおよび第4の側面12fに引き出される。すなわち、第1の引出部22aは、積層体12の第3の側面12e側に引き出され、第2の引出部22bは、積層体12の第4の側面12f側に引き出される。
第2の内部電極118bは、第3の引出部24aによって積層体12の第1の側面12cおよび第4の側面12fに引き出され、第4の引出部24bによって積層体12の第2の側面12dおよび第3の側面12eに引き出される。すなわち、第2の引出部24aは、積層体12の第4の側面12f側に引き出され、第4の引出部24bは、積層体12の第3の側面12c側に引き出される。
積層体12には、外部電極114、115が形成される。
外部電極114は、第1の内部電極118aの第1の引出部22aに電気的に接続されるようにして形成される第1の外部電極114aと、第2の引出部22bに電気的に接続されるようにして形成される第2の外部電極114bとを有する。
第1の外部電極114aは、第1の側面12cおよび第3の側面12eにおいて第1の引出部22aを覆うように配置され、第1の主面12aおよび第2の主面12bの一部を覆うように配置されている。また、第2の外部電極114bは、第2の側面12dおよび第4の側面12fにおいて第2の引出部22bを覆うように配置され、第1の主面12aおよび第2の主面12bの一部を覆うように配置されている。
外部電極115は、第2の内部電極118bの第3の引出部24aに電気的に接続されるようにして形成される第3の外部電極115aと、第4の引出部24bに電気的に接続されるようにして形成される第4の外部電極115bとを有する。
第3の外部電極115aは、第1の側面12cおよび第4の側面12fにおいて第3の引出部24aを覆うように配置され、第1の主面12aおよび第2の主面12bの一部を覆うように配置されている。また、第4の外部電極115bは、第2の側面12dおよび第3の側面12eにおいて第4の引出部24bを覆うように配置され、第1の主面12aおよび第2の主面12bの一部を覆うように配置されている。
外部電極114、115は、積層体12側から順に、下地電極層およびめっき層を有することが好ましい。
図14に示す積層セラミックコンデンサ110では、上述の積層セラミックコンデンサ10と同様の効果を奏する。
(2)積層セラミックコンデンサの製造方法
次に、この積層セラミックコンデンサ110の製造方法について説明する。
まず、セラミックグリーンシートと、内部電極用の導電性ペーストとを準備する。セラミックグリーンシートや内部電極用の導電性ペーストは、バインダ(たとえば、公知の有機バインダなど)および溶剤(たとえば、有機溶剤など)を含む。
次に、セラミックグリーンシート上に、たとえば、グラビア印刷などによって、所定のパターンで導電性ペーストを印刷し、図19に示すような内部電極パターンが形成される。具体的には、セラミックグリーンシート上に、導電性材料からなるペーストをグラビア法などの方法で塗布することにより、導電性ペースト層が形成される。導電性材料からなるペーストは、たとえば、金属粉末に有機バインダおよび有機溶剤が加えられたものである。また、内部電極パターンが印刷されていない外層用のセラミックグリーンシートも作製する。
そして、これらの内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを用いて、積層シートが作製される。すなわち、内部電極パターンが形成されていないセラミックグリーンシートを積層し、その上に図19(a)に示すような第1の内部電極18aに対応する内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートと図19(b)に示すような第2の内部電極18bに対応する内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートとを交互に積層し、さらに内部電極パターンが形成されていないセラミッククグリーンシートを積層することによって、積層シートが作製される。続いて、この積層体シートは、静水圧プレスなどの手段により積層方向xに圧着させて、積層体ブロックを作製する。
さらに、積層シートを静水圧プレスなどの手段により積層方向にプレスし、積層ブロックを作製する。
つづいて、積層ブロックを所定のサイズにカットすることにより積層チップを作製する。このとき、バレル研磨などにより積層チップの角部および稜線部に丸みが形成されてもよい。
次に、積層チップを焼成することにより、図20に示すような、積層体12を作製する。焼成温度は、セラミックや内部電極の材料にもよるが、900℃以上1300℃以下であることが好ましい。
このとき、図20に示すように、積層体12の第1の側面12cおよび第3の側面12eからは、第1の内部電極18aの第1の引出部22aが露出し、積層体12の第1の側面12cおよび第4の側面12fからは、第2の内部電極18bの第3の引出部24aが露出している。また、積層体12の第2の側面12dおよび第4の側面12fからは、第1の内部電極18aの第2の引出部22bが露出し、積層体12の第2の側面12dおよび第3の側面12eからは、第2の内部電極18bの第4の引出部24bが露出している。
つづいて、積層体12に外部電極114、115が形成される。
すなわち、図21(a)に示すように、積層体12の側面同士が接続する短辺が下向きとなるように積層体12を保持し、Niを主成分とする外部電極ペースト40が充填された外部電極ペースト槽42にディップすることで外部電極ペースト40を積層体12に塗布し、焼付けることにより、図21(b)に示すように側面と主面上に下地電極層28が形成される。同様に、その他の3箇所の積層体12の側面同士が接続する短辺に対して、ディップを行い、図22に示すように合計4箇所に下地電極層28が形成される。その場合、主面上の下地電極層28の積層方向xの厚みは、1μm以上5μm以下であることが好ましい。
そして、下地電極層28を覆うように、めっき層30が形成される。このとき、めっき層30は、たとえば、Cuめっき層が形成され、Cuめっき層の表面にNiめっき層が形成され、Niめっき層の表面にSnめっき層が形成される。
以上のようにして、図14に示すような積層セラミックコンデンサ110が製造される。
3.第3の実施の形態
(1)積層セラミックコンデンサ
次に、この発明の第3の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサについて説明する。図23は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサの第3の実施の形態を示す外観斜視図である。図24は、図23に示す積層セラミックコンデンサのXXIV−XXIV線における断面図である。図25は、図23に示す積層セラミックコンデンサのXXV−XXV線における断面図である。図26は、図23に示す積層セラミックコンデンサのXXVI−XXVI線における断面図である。図27は、図23ないし図26に示す積層体の分解斜視図である。なお、図23ないし図27に示す積層セラミックコンデンサ210において、図1ないし図5に示した積層セラミックコンデンサ10と同一の部分には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図23ないし図27に示す積層セラミックコンデンサ210の構成が図1ないし図5に示す積層セラミックコンデンサ10の構成と異なる点は、内部電極218が、第1の側面12cおよび第2の側面12d側だけでなく、第3の側面12eおよび第4の側面12f側にも引き出されている点である。また、図14ないし図18に示す積層セラミックコンデンサ110の構成と異なる点は、内部電極218の引出部の形状および外部電極214、215の形状である。
積層セラミックコンデンサ210は、直方体状の積層体12と、外部電極214、215とを含む。
積層体12は、複数の誘電体層16および複数の内部電極218を含む。
積層セラミックコンデンサ210では、図14および図18に示すように、積層体12内において、内部電極218が、誘電体層16を介して交互に積層されている。
積層体12は、複数の内部電極218として、複数の第1の内部電極218aおよび複数の第2の内部電極218bを有する。第1の内部電極218aと第2の内部電極218bは、誘電体層16を介して交互に積層される。
第1の内部電極218aは、誘電体層16の表面に配置される。また、第1の内部電極218aは、第1の主面12aおよび第2の主面12bに対向する第1の対向部20aを有し、第1の主面12aと第2の主面12bとを結ぶ方向に積層されている。
また、第2の内部電極218bは、第1の内部電極218aが配置される誘電体層16と異なる誘電体層16の表面に配置される。第2の内部電極118bは、第1の主面12aおよび第2の主面12bに対向する第2の対向部20bを有し、第1の主面12aと第2の主面12bとを結ぶ方向に積層されている。
なお、積層セラミックコンデンサ10では、図21ないし図23に示すように、積層体12内において、内部電極218が、誘電体層16を介して交互に積層されていてもよい。
ここで、図21は、図20に示す積層体の分解斜視図であり、図22は、図20に示す積層セラミックコンデンサの内部電極パターンを示し、(a)は第1の内部電極パターンを示し、(b)は第2の内部電極パターンを示し、図23は、この発明にかかる第2の実施の形態のさらなる変形例である積層セラミックコンデンサの外観斜視図である。
すなわち、図21ないし図23に示すように、第1の内部電極218aは、第1の引出部22aによって積層体12の第1の側面12cおよび第3の側面12eに引き出され、第2の引出部22bによって積層体12の第2の側面12dおよび第4の側面12fに引き出されるが、第1の引出部22aが第1の側面12cに引き出される幅は、第3の側面12eに引き出される幅とほぼ等しくてもよく、第2の引出部22bが第2の側面12dに引き出される幅は、第4の側面12fに引き出される幅とほぼ等しくてもよい。
すなわち、第1の引出部22aは、積層体12の第3の側面12e側に引き出され、第2の引出部22bは、積層体12の第4の側面12f側に引き出される。
第2の内部電極218bは、第3の引出部24aによって積層体12の第1の側面12cおよび第4の側面12fに引き出され、第4の引出部24bによって積層体12の第2の側面12dおよび第3の側面12eに引き出されるが、同様に、第3の引出部24aが第1の側面12cに引き出される幅は、第4の側面12fに引き出される幅とほぼ等しくてもよく、第4の引出部24bが第2の側面12dに引き出される幅は、第3の側面12eに引き出される幅とほぼ等しくてもよい。
すなわち、第2の引出部24aは、積層体12の第4の側面12f側に引き出され、第4の引出部24bは、積層体12の第3の側面12c側に引き出される。
積層体12には、外部電極214、215が形成される。
外部電極214は、第1の内部電極218aの第1の引出部22aに電気的に接続されるようにして形成される第1の外部電極214aと、第2の引出部22bに電気的に接続されるようにして形成される第2の外部電極214bとを有する。
第1の外部電極214aは、第1の側面12cおよび第3の側面12eにおいて第1の引出部22aを覆うように配置され、第1の主面12aおよび第2の主面12bの一部を覆うように配置されている。また、第2の外部電極214bは、第2の側面12dおよび第4の側面12fにおいて第2の引出部22bを覆うように配置され、第1の主面12aおよび第2の主面12bの一部を覆うように配置されている。
外部電極215は、第2の内部電極218bの第3の引出部24aに電気的に接続されるようにして形成される第3の外部電極215aと、第4の引出部24bに電気的に接続されるようにして形成される第4の外部電極215bとを有する。
第3の外部電極215aは、第1の側面12cおよび第4の側面12fにおいて第3の引出部24aを覆うように配置され、第1の主面12aおよび第2の主面12bの一部を覆うように配置されている。また、第4の外部電極215bは、第2の側面12dおよび第3の側面12eにおいて第4の引出部24bを覆うように配置され、第1の主面12aおよび第2の主面12bの一部を覆うように配置されている。
外部電極214、215は、積層体12側から順に、下地電極層およびめっき層を有することが好ましい。
図23に示す積層セラミックコンデンサ210では、上述の積層セラミックコンデンサ10と同様の効果を奏する。
次に、この発明にかかる第3の実施の形態の変形例にかかる積層セラミックコンデンサについて説明する。図32は、この発明にかかる第3の実施の形態の変形例にかかる積層セラミックコンデンサであって、(a)はその外観斜視図であり、(b)はその底面図である。図32に示す積層セラミックコンデンサ210’において、図1ないし図5に示した積層セラミックコンデンサ10および図23ないし図28に示した積層セラミックコンデンサ210と同一の部分には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
積層セラミックコンデンサ210は、直方体状の積層体12と、外部電極214’、215’とを含む。
外部電極214’は、第1の内部電極218aの第1の引出部22aに電気的に接続されるようにして形成される第1の外部電極214a’と、第2の引出部22bに電気的に接続されるようにして形成される第2の外部電極214b’とを有する。
第1の外部電極214a’は、第1の側面12cおよび第3の側面12eにおいて第1の引出部22aを覆うように配置され、第1の主面12aの一部を覆うように配置されている。また、第2の外部電極214b’は、第2の側面12dおよび第4の側面12fにおいて第2の引出部22bを覆うように配置され、第1の主面12aの一部を覆うように配置されている。
外部電極215’は、第2の内部電極218bの第3の引出部24aに電気的に接続されるようにして形成される第3の外部電極215a’と、第4の引出部24bに電気的に接続されるようにして形成される第4の外部電極215b’とを有する。
第3の外部電極215a’は、第1の側面12cおよび第4の側面12fにおいて第3の引出部24aを覆うように配置され、第1の主面12aの一部を覆うように配置されている。また、第4の外部電極215b’は、第2の側面12dおよび第3の側面12eにおいて第4の引出部24bを覆うように配置され、第1の主面12aの一部を覆うように配置されている。
外部電極214’、215’は、積層体12側から順に、下地電極層およびめっき層を有することが好ましい。
図32に示す積層セラミックコンデンサ210’では、上述の積層セラミックコンデンサ10と同様の効果を奏するとともに、以下の効果を奏する。
すなわち、第2の主面12bの表面に、外部電極214’、215’が形成されていないので、その厚みがない分、積層体12の厚みを厚くすることができ、積層セラミックコンデンサ210’の強度の向上、および体積当りの静電容量の向上が可能となる。また、実装時に、半田が積層セラミックコンデンサ210’の上面(第2の主面12b)に濡れ上がることを抑制することができるため、その分、さらに、積層体12の厚みを厚くすることができる。
(2)積層セラミックコンデンサの製造方法
次に、この積層セラミックコンデンサ210、210’の製造方法について説明する。
まず、セラミックグリーンシートと、内部電極用の導電性ペーストとを準備する。セラミックグリーンシートや内部電極用の導電性ペーストは、バインダ(たとえば、公知の有機バインダなど)および溶剤(たとえば、有機溶剤など)を含む。
次に、セラミックグリーンシート上に、たとえば、グラビア印刷などによって、所定のパターンで導電性ペーストを印刷し、図28に示すような内部電極パターンが形成される。具体的には、セラミックグリーンシート上に、導電性材料からなるペーストをグラビア法などの方法で塗布することにより、導電性ペースト層が形成される。導電性材料からなるペーストは、たとえば、金属粉末に有機バインダおよび有機溶剤が加えられたものである。また、内部電極パターンが印刷されていない外層用のセラミックグリーンシートも作製する。
そして、これらの内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを用いて、積層シートが作製される。すなわち、内部電極パターンが形成されていないセラミックグリーンシートを積層し、その上に図28(a)に示すような第1の内部電極18aに対応する内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートと図28(b)に示すような第2の内部電極18bに対応する内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートとを交互に積層し、さらに内部電極パターンが形成されていないセラミッククグリーンシートを積層することによって、積層シートが作製される。続いて、この積層体シートは、静水圧プレスなどの手段により積層方向xに圧着させて、積層体ブロックを作製する。
さらに、積層シートを静水圧プレスなどの手段により積層方向にプレスし、積層ブロックを作製する。
つづいて、積層ブロックを所定のサイズにカットすることにより積層チップを作製する。このとき、バレル研磨などにより積層チップの角部および稜線部に丸みが形成されてもよい。
次に、積層チップを焼成することにより、図29に示すような、積層体12を作製する。焼成温度は、セラミックや内部電極の材料にもよるが、900℃以上1300℃以下であることが好ましい。
このとき、図29に示すように、積層体12の第1の側面12cおよび第3の側面12eからは、第1の内部電極218aの第1の引出部22aが露出し、積層体12の第1の側面12cおよび第4の側面12fからは、第2の内部電極218bの第3の引出部24aが露出している。また、積層体12の第2の側面12dおよび第4の側面12fからは、第1の内部電極218aの第2の引出部22bが露出し、積層体12の第2の側面12dおよび第3の側面12eからは、第2の内部電極218bの第4の引出部24bが露出している。
つづいて、積層体12に外部電極214、215が形成される。
すなわち、主面用の下地電極層34として、第1の内部電極218aの第1の引出部22aを覆うための側面用の下地電極層32を形成するために、第1の主面12aおよび第2の主面12bの表面に、Ni/Cu合金を主成分とする主面用の下地電極層34がスパッタにより形成される。また、主面用の下地電極層34として、第2の内部電極218bの第3の引出部24aを覆うための側面用の下地電極層32を形成するために、第1の主面12aおよび第2の主面12bの表面に、Ni/Cu合金を主成分とする主面用の下地電極層34がスパッタにより形成される。このとき、側面への回り込みはほとんどない。
同様に、主面用の下地電極層34として、第1の内部電極218aの第2の引出部22bを覆うための側面用の下地伝競争32を形成するために、第1の主面12aおよび第2の主面12bの表面に、Ni/Cu合金を主成分とする主面用の下地電極層34がスパッタにより形成される。また、主面用の下地電極層34として、第2の内部電極218bの第4の引出部24bを覆うための側面用の下地電極層32を形成するために、第1の主面12aおよび第2の主面12bの表面に、Ni/Cu合金を主成分とする主面用の下地電極層34がスパッタにより形成される。このとき、側面への回り込みはほとんどない。
つづいて、図31に示すように、積層体12の第1の側面12cおよび第3の側面12eから露出している第1の内部電極218aの第1の引出部22aおよび主面用の下地電極層34を覆うようにして、第1の側面12cおよび第3の側面12eの一部の表面、ならびに第1の主面12aおよび第2の主面12bの一部の表面に連続してCuめっき等によりめっき電極として側面用の下地電極層32が形成され、第1の外部電極214aの下地電極層28が形成される。また、積層体12の第1の側面12cおよび第4の側面12fから露出している第2の内部電極218bの第3の引出部24aを覆うようにして、第1の側面12cおよび第4の側面12fの一部の表面、ならびに第1の主面12aおよび第2の主面12bの一部の表面に連続してCuめっき等によりめっき電極として側面用の下地電極層32が形成され、第3の外部電極215aの下地電極層28が形成される。
同様に、積層体12の第2の側面12dおよび第4の側面12fから露出している第1の内部電極218aの第2の引出部22bを覆うようにして、第2の側面12dおよび第4の側面12fの一部の表面、ならびに第1の主面12aおよび第2の主面12bの一部の表面に連続してCuめっき等によりめっき電極として側面用の下地電極層32が形成され、第2の外部電極214bの下地電極層28が形成される。また、積層体12の第2の側面12dおよび第3の側面12eから露出している第2の内部電極218bの第4の引出部24bを覆うようにして、第2の側面12dおよび第3の側面12eの一部の表面、ならびに第1の主面12aおよび第2の主面12bの一部の表面に連続してCuめっき等によりめっき電極として側面用の下地電極層32が形成され、第4の外部電極215bの下地電極層28が形成される。
なお、積層セラミックコンデンサ210’のように、第2の主面12bに外部電極が配置されないような外部電極214’、215’を形成する場合は、第2の主面12bに主面用の下地電極層34は形成されない。
そして、各側面用の下地電極層32の表面を覆うように、めっき層30が形成される。このとき、めっき層30は、たとえば、Cuめっき層が形成され、Cuめっき層の表面にNiめっき層が形成され、Niめっき層の表面にSnめっき層が形成される。なお、各めっきを形成する工程は、それぞれ複数回実施してもよい。
以上のようにして、図23に示すような積層セラミックコンデンサ210、210’が製造される。
以上のようにして得られた積層セラミックコンデンサの効果は、次の実験例からも明らかになるであろう。
4.実験例
以下、この発明の効果を確認するために発明者らが行った実験例について説明する。
(1)実験例1
実験例1では、抗折強度の確認のための試験を行った。
実施例として、上述した第1の実施の形態において説明した積層セラミックコンデンサの製造方法にしたがって、以下に記載するような仕様を有する実施例1ないし実施例13の積層セラミックコンデンサのサンプルを作製した。
各実施例における積層セラミックコンデンサの共通の仕様は、以下のとおりである。
・誘電体層の材料 主成分:チタン酸バリウム
副成分:Mg、V、Dy、Si
・内部電極の材料:Ni
・外部電極の構造
両主面に形成
外部電極の積層方向xの厚み(積層セラミックコンデンサを積層方向からみた外部電極形成領域の中央部における厚みの平均値):11.5μm
両主面上のスパッタによる外部電極の形状:正方形。正方形の一辺の長さは、第1の側面あるいは第2の側面に配置される外部電極の幅方向zと同じ長さ
また、各実施例の積層セラミックコンデンサの仕様は以下のとおりとした。
実施例1ないし実施例5の積層セラミックコンデンサの積層方向xから見た形状は正方形であり、積層セラミックコンデンサの長さ方向yの寸法Lと幅方向zの寸法Wとを変化させている。その他の共通の仕様は、以下のとおりである。
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.225mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.050mm
・誘電体層の平均厚み:0.8μm
・内部電極の平均厚み:0.5μm
・積層体の積層方向xの寸法t:67μm
・外層部の厚み:13μm
・有効層部の厚みt’:41μm
・比率t’/t:0.61
(実施例1)
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=550μm×550μm×90μm
・比率W/L:1.00
(実施例2)
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=600μm×600μm×90μm
・比率W/L:1.00
(実施例3)
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=650μm×650μm×90μm
・比率W/L:1.00
(実施例4)
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=700μm×700μm×90μm
・比率W/L:1.00
(実施例5)
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=750μm×750μm×90μm
・比率W/L:1.00
実施例6ないし実施例9の積層セラミックコンデンサの積層方向xから見た形状は長方形であり、積層セラミックコンデンサの長さ方向yの寸法Lと幅方向zの寸法Wとを変化させている。その他の仕様は、以下のとおりである。
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.225mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.050mm
・誘電体層の平均厚み:0.8μm
・内部電極の平均厚み:0.5μm
・積層体の積層方向xの寸法t:67μm
・外層部の厚み:13μm
・有効層部の厚みt’:41μm
・比率t’/t:0.61
(実施例6)
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=630μm×570μm×90μm
・比率W/L:0.90
(実施例7)
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=650μm×550μm×90μm
・比率W/L:0.85
(実施例8)
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=700μm×600μm×90μm
・比率W/L:0.86
(実施例9)
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=750μm×650μm×90μm
・比率W/L:0.87
実施例10および実施例11の積層セラミックコンデンサは外層部の厚みを変化させたものである。その他の共通の仕様は、以下のとおりである。
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=600μm×600μm×90μm
・比率W/L:1.00
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.225mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.050mm
・誘電体層の平均厚み:0.8μm
・内部電極の平均厚み:0.5μm
・積層体の積層方向xの寸法t:67μm
(実施例10)
・外層部の厚み:15μm
・有効層部の厚みt’:37μm
・比率t’/t:0.55
(実施例11)
・外層部の厚み:5μm
・有効層部の厚みt’:57μm
・比率t’/t:0.85
実施例12および実施例13の積層セラミックコンデンサは、実施例1ないし実施例11とは積層方向xの寸法Tが異なり、さらに外層部および有効層部の厚みを変化させたものである。その他の共通の仕様は、以下のとおりである。
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=600μm×600μm×70μm
・比率W/L:1.00
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.225mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.050mm
・誘電体層の平均厚み:0.8μm
・内部電極の平均厚み:0.5μm
・積層体の積層方向xの寸法t:47μm
(実施例12)
・外層部の厚み:8μm
・有効層部の厚みt’:31μm
・比率t’/t:0.66
(実施例13)
・外層部の厚み:5μm
・有効層部の厚みt’:37μm
・比率t’/t:0.79
また、比較例として、以下に記載するような仕様を有する比較例1ないし比較例6の積層セラミックコンデンサのサンプルを作製した。
比較例1および比較例2における積層セラミックコンデンサは、図24に示すような2端子型の積層セラミックコンデンサ1であり、直方体状の積層体2の両端部に外部電極3、3が形成されている。比較例1および比較例2の積層セラミックコンデンサ1の外部電極3、3は、ディップにより形成した。その他、誘電体の材料や内部電極の材料等は、実施例と共通である。
また、比較例3ないし比較例4における積層セラミックコンデンサは、第1の実施の形態において説明した積層セラミックコンデンサの製造方法にしたがって作製した。
各比較例の積層セラミックコンデンサの仕様は以下のとおりである。
(比較例1)
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=630μm×270μm×90μm
・比率W/L:0.43
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.27mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.050mm
・誘電体層の平均厚み:0.8μm
・内部電極の平均厚み:0.5μm
・積層体の積層方向xの寸法t:67μm
・外層部の厚み:13μm
・有効層部の厚みt’:41μm
・比率t’/t:0.61
(比較例2)
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=1050μm×450μm×90μm
・比率W/L:0.43
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.45mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.050mm
・誘電体層の平均厚み:1.1μm
・内部電極の平均厚み:0.6μm
・積層体の積層方向xの寸法t:67μm
・外層部の厚み:13μm
・有効層部の厚みt’:41μm
・比率t’/t:0.61
(比較例3)
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=750μm×550μm×90μm
・比率W/L:0.73
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.225mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.050mm
・誘電体層の平均厚み:0.8μm
・内部電極の平均厚み:0.5μm
・積層体の積層方向xの寸法t:67μm
・外層部の厚み:13μm
・有効層部の厚みt’:41μm
・比率t’/t:0.61
(比較例4)
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=800μm×600μm×90μm
・比率W/L:0.75
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.225mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.050mm
・誘電体層の平均厚み:0.8μm
・内部電極の平均厚み:0.5μm
・積層体の積層方向xの寸法t:67μm
・外層部の厚み:13μm
・有効層部の厚みt’:41μm
・比率t’/t:0.61
(比較例5)
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=600μm×600μm×90μm
・比率W/L:1.00
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.225mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.050mm
・誘電体層の平均厚み:0.8μm
・内部電極の平均厚み:0.5μm
・積層体の積層方向xの寸法t:67μm
・外層部の厚み:18μm
・有効層部の厚みt’:31μm
・比率t’/t:0.46
(比較例6)
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=600μm×600μm×70μm
・比率W/L:1.00
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.225mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.050mm
・誘電体層の平均厚み:0.8μm
・内部電極の平均厚み:0.5μm
・積層体の積層方向xの寸法t:47μm
・外層部の厚み:13μm
・有効層部の厚みt’:21μm
・比率t’/t:0.45
(抗折強度試験)
図23に示すように、チップ保持台50、52の間隔Dを400μm(比較例2のみ700μm)とし、サンプルの積層セラミックコンデンサの主面側の中央を直径50μmの押し棒54で押した。押力は1Nとなるまで、徐々に押力を上昇させた。
内部構造の欠陥は、LT面を幅方向zの1/2の位置まで研磨し、クラックの発生の有無を調べた。クラックが発生していたものをNG品とし、NG品の発生数を調べた。各実施例および各比較例に対する評価数量は、25個とした。
以上の、実施例および比較例のそれぞれに対するクラックの発生数の確認結果を表1ないし表3に示す。
Figure 2019024077
Figure 2019024077
Figure 2019024077
表1より、実施例1ないし実施例5の積層セラミックコンデンサの積層方向xから見た形状は正方形とし、積層セラミックコンデンサの長さ方向yの寸法Lと幅方向zの寸法Wとを変化させた場合、W/Lは、1.00、かつ寸法Lは750μm以下であり、寸法Tは90μmであり、t’/tは、0.61であるので、抗折強度試験の結果、いずれも内部構造欠陥の発生は確認されなかった。
また、表2より、実施例6ないし実施例9の積層セラミックコンデンサの積層方向xから見た形状は長方形とし、積層セラミックコンデンサの長さ方向yの寸法Lと幅方向zの寸法Wとを変化させた場合、W/Lは、0.85以上1以下であり、かつ寸法Lは750μm以下であり、寸法Tは90μmであり、t’/tは、0.61であるので、抗折強度試験の結果、いずれも内部構造欠陥の発生は確認されなかった。
さらに、表2より、実施例10および実施例11の積層セラミックコンデンサの外層部の厚みを変化させ場合、W/Lは、1.00、かつ寸法Lは750μm以下であり、寸法Tは70μmであり、t’/tは、0.55以上であるので、抗折強度試験の結果、いずれも内部構造欠陥の発生は確認されなかった。
また、表2より、実施例12および実施例13の積層セラミックコンデンサは、実施例1ないし実施例11における寸法Tを、さらに外層部および有効層部の厚みを変化させた場合、W/Lは、1.00、かつ寸法Lは750μm以下であり、寸法Tは70μmであり、t’/tは、0.55以上であるので、抗折強度試験の結果、いずれも内部構造欠陥の発生は確認されなかった。
一方、表3より、比較例1はW/Lが0.43であり、0.85以上1以下ではないため、抗折強度試験における結果2個のNG品が確認され、比較例2もW/Lが0.43であり、0.85以上1以下ではないため、抗折強度試験における結果4個のNG品が確認された。
また、表3より、比較例3はW/Lが0.73であり、0.85以上1以下ではないため、抗折強度試験における結果4個のNG品が確認され、比較例4はW/Lが0.75であり、0.85以上1以下ではなく、さらに、寸法Lが800μmであり、750μmではないため、抗折強度試験における結果2個のNG品が確認された。
さらに、表3より、比較例5はt’/tが0.46であり、0.55以上ではないため、抗折強度試験における結果2個のNG品が確認され、比較例6はt’/tが0.45でり、0.55以上ではないため、抗折強度試験における結果2個のNG品が確認された。
以上の結果から、積層セラミックコンデンサの長さ方向yの寸法Lと幅方向zの寸法Wとを比較したとき、0.85≦W/L≦1、かつ、L≦750であり、積層セラミックコンデンサの積層方向xの寸法Tが70μm≦T≦110μmであり、積層体の積層方向xの寸法tと有効層部の積層方向t’との比がt’/t≧0.55を満たすことで、抗折強度が向上することが確認された。すなわち、積層セラミックコンデンサの積層方向xからみた形状が正方形に近づくことによって、抗折強度を強くすることができる。また、t’/tが大きくなる、すなわち、内部電極による金属量が増加すると、抗折強度を向上させることができる。
(2)実験例2
実験例2では、マイグレーションよる外部電極間のショートの発生の有無の評価および実装時の固着強度の評価を行った。
実施例として、上述した第1の実施の形態において説明した積層セラミックコンデンサの製造方法にしたがって、以下に記載するような仕様を有する実施例2ならびに実施例14ないし実施例19の積層セラミックコンデンサのサンプルを作製した。なお、実施例16ないし実施例18は、第3の側面および第4の側面に対してもローラー転写により外部電極を形成した。
実施例14ないし実施例19は、外部電極の全周長Eを変化させたものである。その他の共通の仕様は、以下のとおりである。
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=0.60mm×0.60mm×0.09mm
・全周長B:2.4mm
・誘電体層の平均厚み:0.8μm
・内部電極の平均厚み:0.5μm
(実施例14)
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.1mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.050mm
・外部電極の全周長E:0.6mm
・主面上に形成された外部電極間の距離G:0.4mm
・比率E/B:0.25
(実施例15)
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.15mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.050mm
・外部電極の全周長E:0.8mm
・主面上に形成された外部電極間の距離G:0.3mm
・比率E/B:0.33
(実施例2)
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.225mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.050mm
・外部電極の全周長E:1.1mm
・主面上に形成された外部電極間の距離G:0.15mm
・比率E/B:0.46
(実施例16)
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.15mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.15mm
・外部電極の全周長E:1.2mm
・主面上に形成された外部電極間の距離G:0.3mm
・比率E/B:0.50
(実施例17)
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.25mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.25mm
・外部電極の全周長E:2.0mm
・主面上に形成された外部電極間の距離G:0.1mm
・比率E/B:0.83
(実施例18)
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.26mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.26mm
・外部電極の全周長E:2.08mm
・主面上に形成された外部電極間の距離G:0.08mm
・比率E/B:0.87
(実施例19)
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.26mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.050mm
・外部電極の全周長E:1.24mm
・主面上に形成された外部電極間の距離G:0.08mm
・比率E/B:0.52
(マイグレーションの発生の有無の評価)
サンプルを基板に半田実装し、温度125℃、湿度95%の状態で3.2V以下して72時間キープし、マイグレーションによる外部電極間のショートの発生の有無を評価した。各実施例に対する評価数量は、18個とした。
(実装時の固着強度の評価)
サンプルを基板に半田実装し、サンプルの積層セラミックコンデンサの側面をピンで押した。その際、積層体が破壊されたものはG品とし、基板との固着部が剥がれたものはNG品と判断した。各実施例に対する評価数量は、10個とした。
以上の、実施例のそれぞれに対する外部電極間のショートの発生数および実装時の固着強度の確認結果を表4に示す。
Figure 2019024077
表4より、実施例2ならびに実施例15ないし実施例17の積層セラミックコンデンサにおいて、外部電極の全周長Eを変化させた場合、積層セラミックコンデンサの外周長さBのとの比率E/Bが、0.33以上0.83以下であり、主面上に形成された外部電極間の距離Gが100μm以上であるので、基板に実装した時のマイグレーションによるショートの発生が確認されず、また、基板に実装した時の固着強度についても問題がなかった。
一方、表4より、実施例14の積層セラミックコンデンサでは、主面上に形成された外部電極間の距離Gが100μm以上であるが、外部電極の全周長Eと積層セラミックコンデンサの外周長さBのとの比率E/Bが、0.25であり、0.33以上0.83以下でないため、基板に実装した時のマイグレーションによるショートの発生は確認されなかったが、基板に実装した時の固着強度は、1個のNG品が確認された。すなわち、このとき、十分な外部電極面積を確保することができず、実装時の基板との接合力が低下した。
また、表4より、実施例18の積層セラミックコンデンサでは、外部電極の全周長Eと積層セラミックコンデンサの外周長さBのとの比率E/Bが、0.87であり、0.33以上0.83以下でなく、さらに、主面上に形成された外部電極間の距離Gが80μmであり、100μmより小さいため、基板に実装した時の固着強度については問題なかったが、基板に実装した時のマイグレーションによるショートの発生が、2個確認された。
表4より、実施例19の積層セラミックコンデンサでは、外部電極の全周長Eと積層セラミックコンデンサの外周長さBのとの比率E/Bが、0.52であり、0.33以上0.83以下であるが、主面上に形成された外部電極間の距離Gが80μmであり、100μmより小さいため、基板に実装した時の固着強度については問題なかったが、基板に実装した時のマイグレーションの発生が、2個確認された。
(3)実験例3
実験例3では、所定の条件に基づくESLを測定する実験を行った。
実施例として、上述した第1の実施の形態において説明した積層セラミックコンデンサの製造方法にしたがって、以下に記載するような仕様を有する実施例2ならびに実施例20ないし実施例23の積層セラミックコンデンサのサンプルを作製した。
実施例20ないし実施例23は、内部電極の引き出された側面に形成される外部電極間の距離gを変化させたものである。その他の共通の仕様は、以下のとおりである。
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):L×W×T=0.60mm×0.60mm×0.09mm
・全周長B:2.4mm
・LT面(第3の側面あるいは第4の側面)の積層方向xの1/2の位置における長さ方向yの外部電極長さ:0.050mm
・誘電体層の平均厚み:0.8μm
・内部電極の平均厚み:0.5μm
(実施例20)
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.15mm
・内部電極の引き出された側面に形成される外部電極間の距離g:0.30mm
・比率g/W:0.50
(実施例21)
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.25mm
・内部電極の引き出された側面に形成される外部電極間の距離g:0.10mm
・比率g/W:0.17
(実施例2)
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.225mm
・内部電極の引き出された側面に形成される外部電極間の距離g:0.15mm
・比率g/W:0.25
(実施例22)
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.20mm
・内部電極の引き出された側面に形成される外部電極間の距離g:0.20mm
・比率g/W:0.33
(実施例23)
・WT面(第1の側面あるいは第2の側面)の積層方向xの1/2の位置における幅方向zの外部電極長さ:0.175mm
・内部電極の引き出された側面に形成される外部電極間の距離g:0.25mm
・比率g/W:0.42
(ESLの測定方法)
ESLの測定は、ネットワークアナライザ(Agilent Technologies社製:E5071B)を用いて、100MHzにおけるインピーダンスを測定することにより行った。
以上の、実施例のそれぞれに対するESLの測定結果を表5に示す。
Figure 2019024077
表5より、実施例2ならびに実施例20ないし実施例23の積層セラミックコンデンサは、いずれも良好なESLが得られたが、実施例2ならびに実施例21ないし実施例23の積層セラミックコンデンサでは、積層セラミックコンデンサの幅方向zの寸法Wと内部電極の引き出された側面に形成される外部電極間の距離gとの比率g/Wが0.42以下であるので、いずれもESLが50pHより小さく、良好であることが確認された。
以上の結果から、本発明が奏する効果を確認することができた。
上述した実施の形態の説明において、組み合わせ可能な構成を相互に組み合わせてもよい。今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
なお、この発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変形される。
10、110、210、210’ 積層セラミックコンデンサ
12 積層体
14、15、114、115、214、215、214’、215’ 外部電極
14a、114a、214a、214a’ 第1の外部電極
14b、114b、214b、214b’ 第2の外部電極
15a、115a、215a、215a’ 第3の外部電極
15b、115b、215b、215b’ 第4の外部電極
16 誘電体層
16a 外層部
16b 有効層部
18、118 内部電極
18a、118a、218a 第1の内部電極
18b、118b、218b 第2の内部電極
20a 第1の対向部
20b 第2の対向部
22a 第1の引出部
22b 第2の引出部
24a 第3の引出部
24b 第4の引出部
26a 側部(Lギャップ)
26b 側部(Wギャップ)
28 下地電極層
34 めっき層
32 側面用の下地電極層
34 主面用の下地電極層
40 外部電極ペースト
42 外部電極ペースト槽
50、52 チップ保持台
54 押し棒

Claims (9)

  1. 積層された複数の誘電体層と複数の内部電極とを有し、積層方向に互いに対向する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する長さ方向に互いに対向する第1の側面および第2の側面と、積層方向および長さ方向に直交する幅方向に互いに直交する第3の側面および第4の側面とを有する積層体と、
    前記積層体の前記側面に配置される、複数の外部電極と、
    を備える積層セラミックコンデンサであって、
    前記複数の内部電極は、
    複数の第1の内部電極と複数の第2の内部電極とを有し、かつ前記誘電体層を介して複数の第1の内部電極と複数の第2の内部電極とが交互に積層され、
    前記第1の内部電極は、前記第1の側面、前記第2の側面、前記第3の側面および前記第4の側面のうちの1つの側面に引き出される第1の引出部と、前記第1の引出部が引き出された側面以外の1つの側面に引き出される第2の引出部とを有し、
    前記第2の内部電極は、前記第1の側面、前記第2の側面、前記第3の側面および前記第4の側面のうちの1つの側面に引き出される第3の引出部と、前記第3の引出部が引き出された側面以外の1つの側面に引き出される第4の引出部とを有し、
    前記複数の外部電極は、
    前記第2主面に延長して配置され、
    第1の引出部に接続される第1の外部電極と、第2の引出部に接続される第2の外部電極と、第3の引出部に接続される第3の外部電極と、第4の引出部に接続される第4の外部電極と、を有し、
    前記積層セラミックコンデンサの長さ方向の寸法Lと幅方向の寸法Wとを比較したとき、
    0.85≦W/L≦1、かつ、L≦750μm
    であり、
    前記積層セラミックコンデンサの積層方向の寸法Tが、
    70μm≦T≦110μm
    であり、
    前記積層体の積層方向の寸法tと前記第1の内部電極および前記第2の内部電極の積層されている領域の積層方向の寸法t’との比が、
    t’/t≧0.55
    であることを特徴とする、積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記積層セラミックコンデンサを積層方向から見たとき、
    前記第1の引出部と前記第2の引出部とを結ぶ直線と、前記第3の引出部と前記第4の引出部とを結ぶ直線とは交差する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記積層体の各前記側面において、
    前記第1の引出部と前記第4の引出部とは対向する位置に引き出され、
    前記第2の引出部と前記第3の引出部とは対向する位置に引き出される、
    ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記積層体の前記側面に配置される前記複数の外部電極の長さの合計Eと積層セラミックコンデンサの外周長さBの比E/Bが、0.33以上0.83以下であり、
    前記第2の主面に配置される前記複数の外部電極において、隣り合う前記外部電極間の距離Gが100μm以上である、
    ことを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 前記第1の側面および前記第2の側面のうち少なくともいずれか一方に内部電極が引き出されている場合、引き出されている側面に配置される隣り合う前記外部電極間の距離g1と積層セラミックコンデンサの幅方向の寸法Wとの関係は、g1/W≦0.42であり、
    前記第3の側面および前記第4の側面のうち少なくともいずれか一方に内部電極が引き出されている場合、引き出されている側面に配置される隣り合う前記外部電極間の距離g2と積層セラミックコンデンサの長さ方向の寸法Lとの関係は、g2/L≦0.42であり、
    前記第1の側面および前記第2の側面のうち少なくともいずれか一方に内部電極が引き出されており、前記第3の側面および前記第4の側面のうち少なくともいずれか一方に内部電極が引き出されている場合、前記第1の側面および前記第2の側面のうち少なくともいずれか一方の内部電極が引き出されている側面に配置される隣り合う外部電極間の距離をg1とし、前記第3の側面および前記第4の側面のうち少なくともいずれか一方の内部電極が引き出されている側面に配置される隣り合う外部電極間の距離をg2としたとき、g1/W≦0.42、かつ、g2/L≦0.42である、
    ことを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  6. 前記内部電極が引き出されていない前記側面に配置される外部電極は、
    前記内部電極が引き出されていない前記側面のいずれか一方の短辺と前記短辺の端部から両長辺の中間部までの部分とをコの字状に覆うように形成される、
    ことを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  7. 前記内部電極が引き出されていない前記側面に配置される外部電極において、
    前記内部電極が引き出されていない前記側面の短辺を覆う外部電極の両短辺を結ぶ方向の長さβと、前記内部電極が引き出されていない前記側面の長辺を覆う外部電極の両短辺を結ぶ方向の長さαとの比率β/αが、0.2以上1.0未満である、
    ことを特徴とする、請求項6に記載の積層セラミックコンデンサ。
  8. 前記内部電極が引き出されていない前記側面に配置される外部電極において、
    前記内部電極が引き出されていない前記側面の短辺を覆う外部電極の両短辺を結ぶ方向の長さβと、前記内部電極が引き出されていない前記側面の長辺を覆う外部電極の両短辺を結ぶ方向の長さαとの比率β/αが、0.2以上0.5以下である、
    ことを特徴とする請求項6に記載の積層セラミックコンデンサ。
  9. 前記複数の外部電極は前記第1の主面上には配置されていない、
    ことを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
JP2018087673A 2017-07-24 2018-04-27 積層セラミックコンデンサ Pending JP2019024077A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US16/041,859 US10930438B2 (en) 2017-07-24 2018-07-23 Multilayer ceramic capacitor with reduced thickness
KR1020180085594A KR102077617B1 (ko) 2017-07-24 2018-07-23 적층 세라믹 콘덴서

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017143077 2017-07-24
JP2017143077 2017-07-24

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019024077A true JP2019024077A (ja) 2019-02-14

Family

ID=65368969

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018087673A Pending JP2019024077A (ja) 2017-07-24 2018-04-27 積層セラミックコンデンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019024077A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110459402A (zh) * 2019-08-28 2019-11-15 广东风华高新科技股份有限公司 一种多层陶瓷电容器
CN113555215A (zh) * 2020-04-24 2021-10-26 株式会社村田制作所 层叠陶瓷电容器
US11170938B2 (en) 2019-08-08 2021-11-09 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Multilayer ceramic capacitor and substrate including the same
US11469048B2 (en) 2020-01-21 2022-10-11 Taiyo Yuden Co., Ltd. Multi-layer ceramic electronic component and method of producing the same
US11756733B2 (en) 2019-12-24 2023-09-12 Taiyo Yuden Co., Ltd. Ceramic electronic device
US11763993B2 (en) 2019-12-25 2023-09-19 Taiyo Yuden Co., Ltd. Ceramic electronic device and mounting substrate

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11170938B2 (en) 2019-08-08 2021-11-09 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Multilayer ceramic capacitor and substrate including the same
US11721484B2 (en) 2019-08-08 2023-08-08 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Multilayer ceramic capacitor and substrate including the same
CN110459402A (zh) * 2019-08-28 2019-11-15 广东风华高新科技股份有限公司 一种多层陶瓷电容器
US11756733B2 (en) 2019-12-24 2023-09-12 Taiyo Yuden Co., Ltd. Ceramic electronic device
JP7421328B2 (ja) 2019-12-24 2024-01-24 太陽誘電株式会社 セラミック電子部品
US11763993B2 (en) 2019-12-25 2023-09-19 Taiyo Yuden Co., Ltd. Ceramic electronic device and mounting substrate
US11469048B2 (en) 2020-01-21 2022-10-11 Taiyo Yuden Co., Ltd. Multi-layer ceramic electronic component and method of producing the same
CN113555215A (zh) * 2020-04-24 2021-10-26 株式会社村田制作所 层叠陶瓷电容器
CN113555215B (zh) * 2020-04-24 2023-03-24 株式会社村田制作所 层叠陶瓷电容器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102077617B1 (ko) 적층 세라믹 콘덴서
US10366838B2 (en) Laminated ceramic electronic component and method for manufacturing same
JP2019024077A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP6852253B2 (ja) 積層セラミック電子部品及びその製造方法
JP7092053B2 (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP6020503B2 (ja) 積層セラミック電子部品
JP2017216330A (ja) セラミックコンデンサ
JP7275951B2 (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP2018067562A (ja) 積層セラミックコンデンサおよびその実装構造体
JP2020038959A (ja) 積層型キャパシタ
JP6714840B2 (ja) 積層セラミック電子部品およびその製造方法
JP2020036001A (ja) 積層型キャパシタ
KR101859098B1 (ko) 적층 세라믹 전자부품
JP7092052B2 (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP2021013014A (ja) 積層セラミックキャパシタ
JP2017112170A (ja) コンデンサ
JP2004235377A (ja) セラミック電子部品
JP2014207254A (ja) セラミック電子部品
JP7379790B2 (ja) 積層セラミックキャパシタ
CN111755247B (zh) 层叠陶瓷电容器以及层叠陶瓷电容器的制造方法
JP2015109409A (ja) 電子部品
JP2017216328A (ja) セラミックコンデンサ
KR20200027864A (ko) 적층형 커패시터
JP2019106443A (ja) 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法
JP2018160500A (ja) 電子部品の製造方法