JP2014207254A - セラミック電子部品 - Google Patents

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康弘 西坂
Yasuhiro Nishizaka
康弘 西坂
吉田 明弘
Akihiro Yoshida
明弘 吉田
明 石塚
Akira Ishizuka
明 石塚
安範 多瀬田
Yasunori Taseda
安範 多瀬田
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Abstract

【課題】Cuのイオンマイグレーションが起こりにくいセラミック電子部品を提供する。
【解決手段】セラミック電子部品1は、セラミック素体10と、外部電極13,14とを備える。セラミック素体10は、内部電極11,12の端部が表面に露出している。外部電極13,14は、セラミック素体10の上に設けられている。外部電極13,14は、Cuめっき膜16を有する。Cuめっき膜16は、最外層を構成している。Cuめっき膜16のCu結晶粒の平均結晶粒径は、2μm以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、セラミック電子部品に関する。
従来、携帯電話機、携帯音楽プレーヤーなどの電子機器には、セラミックコンデンサに代表されるセラミック電子部品が使用されている。近年、セラミック電子部品の小型化が進んでいる。セラミック電子部品のさらなる小型化を図るため、例えば、特許文献1には、配線基板内に埋め込み可能なセラミック電子部品が開示されている。
特開2010−129737号公報
配線基板内にセラミック電子部品を埋め込み、セラミック電子部品と配線基板とを電気的に接続する方法としては、例えば、次のような方法が挙げられる。まず、セラミック電子部品を配線基板内に埋め込む。次に、配線基板内に埋め込まれたセラミック電子部品の外部電極に対してレーザー光を照射してビアホールを形成する。次に、そのビアホールの内部に導電性材料を充填して、配線基板の配線とセラミック電子部品の外部電極とを電気的に接続する。
このようにして配線基板内に埋め込まれるセラミック電子部品の外部電極は、耐レーザー性、レーザー反射率、配線基板との接続性などを考慮して、Cuめっき膜により形成されることがある。
ところが、Cuは、イオン化傾向が比較的高い。このため、Cuめっき膜では、Cuのイオンマイグレーションが生じやすく、配線基板内でセラミック電子部品がショート不良を起こす場合がある。
本発明の主な目的は、Cuのイオンマイグレーションが起こりにくいセラミック電子部品を提供することにある。
本発明に係るセラミック電子部品は、セラミック素体と、外部電極とを備える。セラミック素体は、内部電極の端部が表面に露出している。外部電極は、セラミック素体の上に設けられている。外部電極は、Cuめっき膜を有する。Cuめっき膜は、最外層を構成している。Cuめっき膜のCu結晶粒の平均結晶粒径は、2μm以上である。
本発明に係るセラミック電子部品のある特定の局面では、Cuめっき膜は、単一のめっき膜により構成されている。
本発明によれば、Cuのイオンマイグレーションが起こりにくいセラミック電子部品を提供することができる。
第1の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的斜視図である。 第1の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的側面図である。 図1の線III−IIIにおける略図的断面図である。 図3の線IV−IVにおける略図的断面図である。 図3の線Vで囲まれた部分の略図的拡大図である。 導電パターンが形成されたセラミックグリーンシートの略図的平面図である。 マザー積層体の略図的平面図である。 第2の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的断面図である。 第3の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的斜視図である。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
また、実施形態などにおいて参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。また、実施形態等において参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率などが異なる場合がある。具体的な物体の寸法比率などは、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的斜視図である。図2は、第1の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的側面図である。図3は、図1の線III−IIIにおける略図的断面図である。図4は、図3の線IV−IVにおける略図的断面図である。図5は、図3の線Vで囲まれた部分の略図的拡大図である。
まず、図1〜図5を参照しながら、セラミック電子部品1の構成について説明する。
図1〜図3に示すように、セラミック電子部品1は、セラミック素体10を備えている。セラミック素体10は、セラミック電子部品1の機能に応じた適宜のセラミック材料からなる。具体的には、セラミック電子部品1がコンデンサである場合は、セラミック素体10を誘電体セラミック材料により形成することができる。誘電体セラミック材料の具体例としては、例えば、BaTiO、CaTiO、SrTiO、CaZrOなどが挙げられる。なお、セラミック素体10には、所望するセラミック電子部品1の特性に応じて、上記セラミック材料を主成分として、例えば、Mn化合物、Mg化合物、Si化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物、希土類化合物などの副成分を適宜添加してもよい。
セラミック電子部品1がセラミック圧電素子である場合は、セラミック素体10を圧電セラミック材料により形成することができる。圧電セラミック材料の具体例としては、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系セラミック材料などが挙げられる。
セラミック電子部品1がサーミスタ素子である場合は、セラミック素体10を半導体セラミック材料により形成することができる。半導体セラミック材料の具体例としては、例えば、スピネル系セラミック材料などが挙げられる。
セラミック電子部品1が、インダクタ素子である場合は、セラミック素体10を磁性体セラミック材料により形成することができる。磁性体セラミック材料の具体例としては、例えば、フェライトセラミック材料などが挙げられる。
セラミック素体10は、直方体状に形成されている。図1〜図3に示すように、セラミック素体10は、第1及び第2の主面10a、10bと、第1及び第2の側面10c、10dと、第1及び第2の端面10e、10fとを有する。図1〜図3に示すように、第1及び第2の主面10a、10bは、長さ方向L及び幅方向Wに沿って延びている。第1及び第2の主面10a、10bは、互いに対向している。第1及び第2の側面10c、10dは、厚み方向T及び長さ方向Lに沿って延びている。第1及び第2の側面10c、10dは、互いに対向している。第1及び第2の端面10e、10fは、厚み方向T及び幅方向Wに沿って延びている。第1及び第2の端面10e、10fは、互いに対向している。
なお、本明細書において、「直方体状」には、角部や稜線部が面取り状またはR面取り状である直方体が含まれるものとする。すなわち、「直方体状」の部材とは、第1及び第2の主面、第1及び第2の側面並びに第1及び第2の端面とを有する部材全般を意味する。また、主面、側面、端面の一部または全部に凹凸などが形成されていてもよい。すなわち、主面、側面及び端面のそれぞれが平坦である必要は必ずしもない。
セラミック素体10の寸法は、特に限定されないが、セラミック素体10の厚み寸法をT、長さ寸法をL、幅寸法をWとしたときに、セラミック素体10は、T≦W<L、1/5W≦T≦1/2W、T≦0.3mmを満たす薄型のものであることが好ましい。具体的には、0.05mm≦T≦0.3mm、0.4mm≦L≦1mm、0.3mm≦W≦0.5mmであることが好ましい。
セラミック部10g(図3を参照)の厚さは、特に限定されない。セラミック部10gの厚さは、例えば、0.5μm〜10μm程度とすることができる。
図3に示すように、セラミック素体10の内部には、略矩形状の複数の第1及び第2の内部電極11,12が厚み方向Tに沿って等間隔に交互に配置されている。第1及び第2の内部電極11,12のそれぞれは、第1及び第2の主面10a、10bと平行である。
図3に示すように、第1の内部電極11は、長さ方向L及び幅方向Wに沿って延びるように形成されている。第1の内部電極11は、セラミック素体10の第1の端面10eに露出しており、第1の端面10eから第2の端面10f側に向かって延びている。第1の内部電極11は、第2の端面10f、第1及び第2の側面10c、10dのそれぞれには至っていない。一方、第2の内部電極12も、長さ方向L及び幅方向Wに沿って延びるように形成されている。第2の内部電極12は、図3に示すように、セラミック素体10の第2の端面10fに露出しており、第2の端面10fから第1の端面10e側に向かって延びている。第2の内部電極12は、第1の端面10e、第1及び第2の側面10c、10dのそれぞれには至っていない。第1及び第2の内部電極11,12は、幅方向Wにおいて同じ位置に形成されている。このため、第1の内部電極11と第2の内部電極12とは、セラミック素体10の長さ方向Lにおける中央部において、セラミック部10gを介して、互いに対向している。第1の内部電極11と第2の内部電極12とは、セラミック素体10の長さ方向Lにおける両端部においては、厚み方向Tに対向していない。
なお、第1及び第2の内部電極11,12の材質は、特に限定されない。第1及び第2の内部電極11,12は、例えば、Ni、Cu,Ag,Pd,Auなどの金属や、Ag−Pd合金などの、これらの金属の一種以上を含む合金により形成することができる。
第1及び第2の内部電極11,12の厚さも、特に限定されない。第1及び第2の内部電極11,12の厚さは、例えば、0.2μm〜2μm程度とすることができる。
図1〜図4に示すように、セラミック素体10の表面の上には、第1及び第2の外部電極13,14が形成されている。第1の外部電極13は、第1の内部電極11に電気的に接続されている。第1の外部電極13は、第1の主面10aの上に形成されている第1の部分13aと、第2の主面10bの上に形成されている第2の部分13bと、第1の端面10eの上に形成されている第3の部分13cとを備えている。本実施形態では、第1の外部電極13は、第1及び第2の側面10c、10dの上には実質的に形成されていない。
一方、第2の外部電極14は、第2の内部電極12に電気的に接続されている。第2の外部電極14は、第1の主面10aの上に形成されている第1の部分14aと、第2の主面10bの上に形成されている第2の部分14bと、第2の端面10fの上に形成されている第3の部分14cとを備えている。本実施形態では、第2の外部電極14は、第1及び第2の側面10c、10dの上には実質的に形成されていない。
次に、第1及び第2の外部電極13,14の構成について説明する。なお、本実施形態では、第1及び第2の外部電極13,14は、実質的に同じ構成を有する。このため、ここでは、第1及び第2の外部電極13,14の構成について、第1の外部電極13の一部分が描画されている図5を主として参照しながら説明する。
図5に示すように、第1及び第2の外部電極13,14のそれぞれは、下地電極層15と、Cuめっき膜16との積層体により構成されている。下地電極層15は、セラミック素体10の上に形成されている。
下地電極層15は、第1及び第2の外部電極13,14と、セラミック素体10との密着強度を高めるための層である。このため、下地電極層15は、下地電極層15とセラミック素体10との密着強度が高くなると共に、下地電極層15とCuめっき膜16との密着性も高くなるような組成を有する。具体的には、下地電極層15は、Cuに拡散し得る金属と、無機結合材とを含んでいる。
下地電極層15における、Cuに拡散し得る金属としては、Ni、Cu,Ag,Pd,Auなどの金属や、Ag−Pd合金などの、これらの金属の一種以上を含む合金などが挙げられる。
下地電極層15における、Cuに拡散し得る金属の含有量は、例えば、30体積%〜50体積%の範囲内であることが好ましい。下地電極層15における無機結合材の含有量は、例えば、40体積%〜60体積%の範囲内であることが好ましい。
無機結合材は、セラミック素体10に対する密着強度を高めるための成分である。下地電極層15がコファイアにより形成される場合、無機結合材は、共材とも呼ばれ、例えば、セラミック素体10に含まれるセラミック材料と同種のセラミック材料であってもよい。無機結合材は、例えば、セラミック素体10に含まれるセラミック材料と主成分が同じセラミック材料であってもよい。また、下地電極層15がポストファイアにより形成される場合、無機結合材は、例えば、ガラス成分であってもよい。
一方、Cuに拡散し得る金属(以下、「拡散可能金属」とすることがある。)は、Cuめっき膜16に対する密着強度を向上するための成分である。本実施形態では、この拡散可能金属がCuめっき膜16の少なくとも下地電極層15側の表層に拡散している。また、下地電極層15には、Cuめっき膜16からCuが拡散している。本実施形態では、この相互拡散により、下地電極層15とCuめっき膜16との高い密着性が実現されている。
下地電極層15の最大厚みは、例えば、1μm〜20μm程度とすることができる。
Cuめっき膜16は、下地電極層15の上に形成されている。Cuめっき膜16は、第1及び第2の外部電極13,14の最外層を構成している。Cuめっき膜16は、単一のめっき膜により構成されている。但し、本発明においては、Cuめっき膜と下地電極層との間に、金属層や応力緩和用の導電性樹脂層などが設けられていてもよい。金属層を構成する金属としては、Ni、Cu,Ag,Pd,Auなどの金属や、Ag−Pd合金などの、これらの金属の一種以上を含む合金などが挙げられる。金属層は、めっき膜により構成されていてもよい。
Cuめっき膜16の最大厚みは、例えば、1μm〜10μm程度であることが好ましい。
Cuめっき膜16のCu結晶粒の平均結晶粒径は、2μm以上である。Cuめっき膜16のCu結晶粒の平均結晶粒径は、10μm以下であることが好ましい。Cuめっき膜16のCu結晶粒の平均結晶粒径が2μmよりも小さくなると、Cuめっき膜におけるCu金属の比表面積が大きくなる。このため、外部の水分とCu金属とが接する面積が大きくなる。よって、Cuがイオン化する量が多くなり、第1及び第2の外部電極13,14でのCuのイオンマイグレーションが発生しやすくなる。一方、Cuめっき膜16のCu結晶粒の平均結晶粒径が10μmよりも大きくなると、Cuめっき膜16の膜厚が大きくなり、Cuめっき膜16の成膜が難しくなる場合がある。
Cuめっき膜16におけるCu結晶粒の平均結晶粒径は、次のようにして測定することができる。まず、セラミック電子部品1の長さ方向L及び厚み方向Tによって構成される面(LT面)を幅方向Wにおける中央まで断面研磨する。次に、その断面における第1の外部電極13について、第1の主面10a側の長さ方向Lにおける中央部分の30μmの視野内を観察する。この視野内において、Cuめっき膜16の表面から1μmの深さの位置に、第1の主面10aと平行な直線を引く。次に、この直線上に位置する任意のCu結晶粒10個について、粒子径を測定する。第2の主面10b側においても、同様に、直線上に位置する任意のCu結晶粒10個について、粒子径を測定する。第1の外部電極13における第1及び第2の主面10a,10b側のCu結晶粒合計20個の粒子径の平均値を、Cuめっき膜16におけるCu結晶粒の平均結晶粒径とする。
次に、図6及び図7を主として参照しながら、本実施形態のセラミック電子部品1の製造方法の一例について説明する。
まず、セラミック素体10を構成するためのセラミック材料と、バインダーと、溶剤とを含むセラミックグリーンシート20(図6を参照)を用意する。ここで、本実施形態では、バインダー、溶剤としては、例えば、公知のものが使用できる。
次に、図6に示すように、そのセラミックグリーンシート20の上に、導電性ペーストを塗布することにより、第1または第2の内部電極11,12形成用の第1の導電性ペースト層21を形成する。なお、導電パターンの塗布は、例えば、スクリーン印刷法などの各種印刷法により行うことができる。導電性ペーストは、導電性微粒子の他に、公知のバインダーや溶剤を含んでいてもよい。
次に、第1の導電性ペースト層21が形成されていないセラミックグリーンシート20と、第1の導電性ペースト層21が形成されているセラミックグリーンシート20とを長さ方向Lに沿って適宜ずらしながら積層し、静水圧プレスなどの手段で積層方向にプレスすることにより、図7に示すマザー積層体22を作製する。
次に、図7に示すように、マザー積層体22の上に、スクリーン印刷法などの適宜の印刷法により導電性ペーストを塗布することにより、第1及び第2の外部電極13,14の第1及び第2の部分13a、13bを構成している部分に対応した形状の第2の導電性ペースト層23を形成する。
次に、マザー積層体22を再び積層方向(厚み方向)にプレスする。このプレス工程によって、第2の導電性ペースト層23の一部が埋め込まれる。第2の導電性ペースト層23の埋め込み量は、例えば、プレス量、プレス圧や、プレス時にマザー積層体22に接触する部材の硬度や弾性率を調整することによって行うことができる。
具体的には、例えば、対向する金型とマザー積層体22の両主面の間に、ゴムなどの弾性体を介在させないでマザー積層体22をプレスした場合には、第2の導電性ペースト層23の埋め込み量が大きくなる。それに対して、対向する金型とマザー積層体22の両主面との間にゴムなどの弾性体を接触させた状態でプレスを行った場合は、埋め込み量が相対的に小さくなる。そして、弾性体の弾性率などを調整することによって埋め込み量を調整することができる。
また、このプレス工程によって、第2の導電性ペースト層23の表面の表面粗さを小さくすることができる。従って、第1及び第2の外部電極13,14の表面の表面粗さを小さくすることができる。
次に、図7に示す仮想のカットラインCLに沿ってマザー積層体22をカッティングすることにより、マザー積層体22から複数の生のセラミック積層体を作製する。なお、マザー積層体22のカッティングは、ダイシングや押切により行うことができる。
生のセラミック積層体作成後、バレル研磨などにより、生のセラミック積層体の稜線部及び稜線部の面取りまたはR面取り及び表層の研磨を行うようにしてもよい。
その後、生のセラミック積層体の両端面に、例えば、ディップ法などにより、導電性ペーストを塗布する。これにより、セラミック積層体の両端面にも導電性ペースト層を形成する。
次に、生のセラミック積層体の焼成を行う。この焼成工程において、上記形成の導電性ペースト層が同時焼成される(コファイア)。なお、焼成温度は、使用するセラミック材料や導電性ペーストの種類により適宜設定することができる。焼成温度は、例えば、900℃〜1300℃程度とすることができる。
その後、必要に応じて、バレル研磨などの研磨を行う。
同時焼成された導電性ペースト層の上に、例えば、Cuめっきを施すことにより、第1及び第2の外部電極13,14を完成させる。
Cuめっき膜16は、例えば、次のようにして形成することにより、Cu結晶粒の平均結晶粒径を2μm以上とすることができる。
まず、真空環境の中で1回目の熱処理を実施する。1回目の熱処理の条件は、圧力100Pa以下、温度は150〜250℃、時間は1時間以上とする。この1回目の熱処理により、めっき膜中に含まれる水分を除去する。その後、500〜700℃で2回目の熱処理を行い、Cuめっき膜16中のCu結晶粒の平均結晶粒径を2μm以上とすることができる。
尚、Cuめっき浴に光沢剤(レベラー)を添加することが好ましく、これにより、めっき膜の粒径を均一にすることが可能となる。
以上のようにして、セラミック電子部品1を完成させることができる。本実施形態のセラミック電子部品1は、配線基板に埋め込まれて好適に使用される。
(実験例)
下記の表1に示すようにCuめっき膜のCu結晶粒の平均粒子径を種々異ならせて、上記第1の実施形態のセラミック電子部品1と同様の構成を有する、セラミックコンデンサとしてのセラミック電子部品のサンプルを、上記第1の実施形態に記載の製造方法で20個ずつ作製した。そして、以下のようにして、外部電極におけるCuのマイグレーションの発生の有無を確認した。
[Cuのマイグレーションの発生の有無の確認]
まず、耐湿負荷試験(PCBT試験)を行い、各サンプルに絶縁抵抗値(IR値)の劣化が生じていないかを確認した。各サンプルをガラスエポキシ基板の内部に実装した。次に、各サンプルを125℃、相対湿度95%RHの高温高湿槽内において、6.3V、144時間の条件で耐湿加速試験を行い、IR値が2桁以上低下したものを、IRが劣化したと判断した。
次に、PCBT試験でIRが劣化したサンプルにおいて、ガラスエポキシ基板をサンプル表面が露出するまで研磨し、サンプルの外部電極間に析出物が存在していたものを、Cuのイオンマイグレーションが発生していた(NG)と評価した。結果を表1に示す。なお、Cuめっき膜のCu結晶粒の平均粒子径は、上記のようにして測定した。
なお、実験例におけるセラミック電子部品の作製条件の詳細は以下の通りである。
(実験例の条件)
セラミック部の厚み(焼成後):1.2μm
セラミック材料:BaTi
内部電極の数量:23枚
設計容量:0.1μF
セラミック電子部品の寸法:長さ1.0mm、幅0.5mm、厚み0.15mm
焼成最高温度:1200℃
焼成最高温度でのキープ時間:2時間
外部電極の構成:下地電極層1層とCuめっき層1層
下地電極層の材料:Ni
下地電極層の厚み:10μm
Cuめっき膜の厚み:10μm
Cuめっき膜は、以下のようにして形成した。
光沢剤が添加されているめっき浴を使用してセラミック素体にめっき膜を形成した。ここでは、上村工業社製「ピロブライトプロセス(ピロブライトPY−61浴)」をCuめっき膜を形成するめっき浴として使用した。その後、真空環境で1回目の熱処理を実施し、めっき膜中に含まれる水分を除去する。このときの真空熱処理の条件は、圧力10Pa、温度は150℃、時間は3時間とした。そして、最後に2回目の熱処理を行った。温度は表1に示す通りとし、時間は全てキープ時間10分とした。
Figure 2014207254
以上説明したように、本実施形態では、セラミック素体の上に設けられている外部電極の最外層であるCuめっき膜のCu結晶粒の平均結晶粒径が2μm以上である。よって、Cuめっき膜のCu結晶粒の平均結晶粒径が大きいため、Cuめっき膜の金属の比表面積が小さくなり、セラミック電子部品の周囲の雰囲気中の水分とめっき金属の表面が接触し難くなる(水分と接触する金属粒子の数が減少する)。従って、Cuのイオン化する(溶解する)量が減少し、Cuのイオンマイグレーションを抑制することができる。
(第2の実施形態)
図8は、第2の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的断面図である。
上記第1の実施形態では、第1及び第2の外部電極13,14が、第1及び第2の主面10a,10bの両方の上に形成されている例について説明した。但し、本発明は、この構成に限定されない。第1及び第2の外部電極13,14は、セラミック素体10の表面のいずれかの部分の上に形成されていればよい。
例えば、図8に示すように、第1及び第2の外部電極13,14を、第1及び第2の主面10a,10bのうちの第2の主面10bの上にのみ形成してもよい。
(第3の実施形態)
図9は、第3の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的斜視図である。図9に示されるセラミック電子部品では、第1及び第2の外部電極13,14は、それぞれ、第4の部分13d、14d及び第5の部分13e、14eをさらに備える。第4の部分13d、14dは、第1の側面10cの上に形成されている。第5の部分13e、14eは、第2の側面10dの上に形成されている。本実施形態のように、第1及び第2の外部電極13,14は、第1または第2の端面10e、10fから、第1及び第2の主面10a,10b及び第1及び第2の側面10c、10dに至るように設けられていてもよい。
なお、第3の実施形態では、第1の実施形態のようにマザー積層体22の上に、導電性ペーストを塗布し、第1及び第2の外部電極13,14の第1及び第2の部分13a、13bを構成している部分に対応した形状の第2の導電性ペースト層23を形成せずに、以下のような方法で第1、第2の外部電極13,14を形成してもよい。
まず、セラミック素体10を構成するためのセラミック材料と、バインダーと、溶剤とを含むセラミックグリーンシート20(図6を参照)を用意する。バインダー、溶剤としては、例えば、公知のものが使用できる。
次に、図6に示すように、そのセラミックグリーンシート20の上に、導電性ペーストを塗布することにより、第1または第2の内部電極11,12形成用の第1の導電性ペースト層21を形成する。なお、導電パターンの塗布は、例えば、スクリーン印刷法などの各種印刷法により行うことができる。導電性ペーストは、導電性微粒子の他に、公知のバインダーや溶剤を含んでいてもよい。
次に、第1の導電性ペースト層21が形成されていないセラミックグリーンシート20と、第1の導電性ペースト層21が形成されているセラミックグリーンシート20とを長さ方向Lに沿って適宜ずらしながら積層し、静水圧プレスなどの手段で積層方向にプレスすることにより、マザー積層体22を作製する。
次に、マザー積層体の上に、仮想のカットラインに沿ってマザー積層体をカッティングすることにより、マザー積層体から複数の生のセラミック積層体を作製する。なお、マザー積層体のカッティングは、ダイシングや押切により行うことができる。生のセラミック積層体に対してバレル研磨などを施し、稜線部や角部を丸めてもよい。
次に、生のセラミック積層体の焼成を行う。この焼成工程において、第1及び第2の内部電極11,12が焼成される。焼成温度は、使用するセラミック材料や導電性ペーストの種類により適宜設定することができる。焼成温度は、例えば、900℃〜1300℃とすることができる。
次に、ディッピングなどの方法により、焼成後のセラミック積層体上に下地電極層15となる導電性ペーストを塗布し、焼き付けを行う。焼き付け温度は、700〜900℃であることが好ましい。
最後に、下地電極層15上に、例えばCuめっきを施すことにより第1及び第2の外部電極13,14を完成させることができる。
1…セラミック電子部品
10…セラミック素体
10a…第1の主面
10b…第2の主面
10c…第1の側面
10d…第2の側面
10e…第1の端面
10f…第2の端面
10g…セラミック部
11…第1の内部電極
12…第2の内部電極
13…第1の外部電極
13a…第1の部分
13b…第2の部分
13c…第3の部分
13d…第4の部分
13e…第5の部分
14…第2の外部電極
14a…第1の部分
14b…第2の部分
14c…第3の部分
14d…第4の部分
14e…第5の部分
15…下地電極層
16…Cuめっき膜
20…セラミックグリーンシート
21…第1の導電性ペースト層
22…マザー積層体
23…第2の導電性ペースト層

Claims (2)

  1. 内部電極の端部が表面に露出しているセラミック素体と、
    前記セラミック素体の上に設けられた外部電極と、
    を備え、
    前記外部電極は、最外層を構成しているCuめっき膜を有し、
    前記Cuめっき膜のCu結晶粒の平均結晶粒径が2μm以上である、セラミック電子部品。
  2. 前記Cuめっき膜は、単一のめっき膜により構成されている、請求項1に記載のセラミック電子部品。
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