JP6530263B2 - 車両用シート - Google Patents
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Description
シートクッションのサイド部がサイドサポート装置によって起立位置で支持されている場合には、乗員が着座しているときに乗員のホールド性を向上できる。そして、サイド部が降車補助位置で支持されている場合には、乗員が車両のドアを開いて乗降するときに乗員のサイド部を乗り越えるための負担を軽減することができる。
具体的にはロック機構は、乗員がシート本体に着座しているときにはサイド部を起立位置でロックし、乗員が立ち上がって乗降する際にはサイドフレームのロックを解除する構成となっている。
具体的には、乗員が車両に乗降するために車両ドアが開かれるとクッションホルダの起立保持状態が解除され、また、乗員の乗降後に車両ドアが閉じられるとクッションホルダが起立保持状態に戻される。
理由として例えば、乗員がシート本体から少し立ち上がる動作をした場合や、乗員が着座したままの状態で車両ドアを開く動作をした場合には、シートクッションのサイド部が傾倒してしまい、着座している乗員のホールド性を損なう虞があった。
そのため、特に乗員の降車動作をより確実に補助することが可能な乗降サポート装置が求められていた。
また、本発明の他の目的は、特に乗員の降車動作をより確実に補助することが可能なサイドサポート装置を備えた車両用シートを提供することにある。
上記構成により、乗員が降車する際にサイドサポート装置を作動させてシート本体のサイド部を着座可能状態から降車補助状態へ移動させるためには、第1検出体が検出し始めてから第2検出体が検出する必要がある。
そのため、従来例と比較して、乗員が降車するとき以外の場合には、当該サイド部を確実に着座可能状態で維持しておくことができる。
従って、着座している乗員のホールド性を安定して確保しながら、乗員の降車動作を補助可能なサイドサポート装置付き車両用シートを実現することができる。
上記のように、第1センサ、第2センサ、及び作動制御装置(例えば、ECU(電子制御回路))を備えたシンプルな構成でサイドサポート装置を作動制御することができ、車両用シートをコンパクト化することができる。
上記構成により、シート本体のサイド部を着座可能状態から降車補助状態へ移動させるためには、第1検出体が検出し続けながら第2検出体が検出する必要がある。
そのため、乗員が降車するとき以外の場合には、当該サイド部をより確実に着座可能状態で維持しておくことができる。
また、前記第2検出体は、前記乗員の降車動作として前記乗員が前記サイド部に着座していることを検出するものであると良い。
上記構成により、着座している乗員が車両から降りる動作に好適に対応させてサイドサポート装置を作動させることができる。そのため、乗員の降車動作のみをより確実に補助することが可能なサイドサポート装置付き車両用シートを実現できる。
上記構成により、シート本体の中央部に配置される第1検出体は、当該中央部において比較的空いたスペースを有効活用して大型化することができるため、乗員の降車動作をより精度良く検出することができる。
上記構成により、シートクッションに着座している乗員が降車するときに、乗員からの着座荷重を効率良く検出することができる。
上記構成により、乗員が降車するとき以外の場合には、当該サイド部を着座可能状態でロックしておくことができる。
上記構成により、シート本体にチャイルドシートが取り付けられている場合には、幼児や子供向けに安全ロックをかけることができる。
上記構成により、シート本体にチャイルドシートが取り付けられた場合でも、第1検出体及び第2検出体の検出精度に影響を及ぼす虞が軽減される。
請求項2の発明によれば、第1センサ、第2センサ、及び作動制御装置を備えたシンプルな構成でサイドサポート装置を作動制御することができ、シートをコンパクト化できる。
請求項3の発明によれば、乗員が降車するとき以外の場合には、当該サイド部をより確実に着座可能状態で維持できる。
請求項6の発明によれば、乗員の降車動作をより精度良く検出することができる。
請求項7の発明によれば、シートクッションに着座している乗員が降車するときに、乗員からの着座荷重を効率良く検出できる。
請求項9の発明によれば、シート本体にチャイルドシートが取り付けられている場合には、幼児や子供向けに安全ロックをかけることができる。
請求項10の発明によれば、シート本体にチャイルドシートが取り付けられた場合でも、第1検出体及び第2検出体の検出精度に影響を及ぼす虞が軽減される。
本実施形態は、シートクッションのサイド部を着座可能状態と降車補助状態との間で切り替え可能となるように支持するサイドサポート装置を備えた車両用シートであって、サイド部を着座可能状態でロックするロック装置と、ロック装置のロック状態を解除するロック解除装置と、を備えており、ロック解除装置は、乗員がシート本体に着座していることを検出する第1ロック解除レバーと、乗員が降車動作としてサイド部に着座していることを検出する第2ロック解除レバーとを有し、第1ロック解除レバーが検出し続けながら第2ロック解除レバーが検出した場合にロック状態を解除することを特徴とする車両用シートの発明に関するものである。
なお、ロック解除装置が、特許請求の範囲において作動装置に相当し、第1ロック解除レバー、第2ロック解除レバーが、それぞれ第1検出体、第2検出体に相当する。
なお、着座シートのシートバックに対して乗員が着座する側がシート前方側となる。
車両用シートSは、図1に示すように、シートクッション1と、シートバック2と、を有し、乗員が着座可能なシート本体と、シート本体のサイド部を着座可能位置と降車補助位置との間で移動可能となるように支持するサイドサポート装置30と、サイド部を着座可能位置でロックするロック装置40と、ロック装置40のロック状態を解除するロック解除装置50と、から主に構成されている。
なお、サイドサポート装置30は、シートクッション1のシート幅方向のクッションサイド部10に設けられているが、特に限定されることなく、シートバック2のバックサイド部20に設けられていても良い。
そのため、クッションサイド部10がサイドサポート装置30によって着座可能位置で支持されている場合には、着座している乗員のホールド性を向上できる。また、クッションサイド部10が降車補助位置で支持されている場合には、乗員が車両のドアを開いて降車するときに乗員のクッションサイド部10を乗り越えるための負担を軽減することができる。
シートバック2は、図1に示すように、乗員の背中を後方から支持する背もたれ部であって、骨格となる不図示のバックフレームにクッション材2aを載置して、表皮2bで被覆されて構成されている。シートバック2には、不図示のチャイルドシートに設けられた被取り付け部を取り付けるための左右のアンカー部材2cが取り付けられている。
シートクッション1、シートバック2のシート幅方向の左右側方部分は、着座している乗員をシート幅方向の外側から包み込むように支持するクッションサイド部10、バックサイド部としてそれぞれ形成されている。
クッションサイド部10は、図3に示す着座可能位置と、図8に示すように、サイドフレーム11が固定された状態でクッション材12が下方へ後退する降車補助位置との間で移動可能となるようにサイドサポート装置30によって支持されている。
サイドサポート装置30は、図2に示すように、クッションサイド部10を下方から支持するプレート状のサイドプレート31と、サイドプレート31の底面に取り付けられる縦断面コ字形状のサイドブラケット32と、サイドプレート31及びサイドブラケット32を着座可能位置と降車補助位置の間で回転可能となるように回転軸33を介して支持するサイドベース34と、サイドベース34に中央部分が連結され、サイドベース34から外側に張り出すように延びているサイドワイヤー35と、から主に構成されている。
なお、サイドワイヤー35は、クッション材12内部に設けられた不図示の取り付け孔に挿入されるものであって、クッションサイド部10内部にサイドサポート装置30を取り付けるための取り付けワイヤーである。
サイドプレート31の上面においてシート幅方向の外側部分には、上下方向に貫通した矩形状の貫通穴31aと、貫通穴31aの外縁部分においてシート前後方向の両端部分を下方に屈曲させて形成した一対の側壁部31bとが設けられている。
当該貫通穴31aが形成された部分には、第2ロック解除レバー54が配置されており、第2ロック解除レバー54は、一対の側壁部31bに回動軸55を介して回転可能となるように取り付けられている。
一対の側壁部32bは、シート前後方向に沿って延びる回転軸33を介して、コ字形状体からなるサイドベース34の側壁部34bに取り付けられている。
また、後方側の側壁部32bの内側面には、図10に示すように、ロック装置40と、ロック解除装置50の構成部品とが取り付けられている。
一対の側壁部34bには、シート前後方向に沿って延びる回動軸52を介して第1ロック解除レバー51が回転可能となるように取り付けられている。
ロック解除装置50は、ロック装置40のロック状態を解除する装置であって、図2に示すように、第1ロック解除レバー51と、第2ロック解除レバー54とを備えている。
第1ロック解除レバー51は、回動軸52を中心として図2に示すロック位置と、ロック位置よりも下方に移動したロック解除位置との間で回転する部材であって、第1伝達ケーブル53によってロック位置に付勢されている。
第2ロック解除レバー54は、回動軸55を中心として図2に示すロック位置と、ロック位置よりも下方に移動したロック解除位置との間で回転する部材であって、第2伝達ケーブル56によってロック位置に付勢されている。
第1ロック解除レバー51は、第2ロック解除レバー54よりも乗員による着座荷重を受ける面積が大きくなるように構成されている。
なお、ロック装置40及びロック解除装置50の詳細は後述する。
次に、図3〜図9に基づいてサイドサポート装置30の具体的な動作を説明する。
まずは図3(a)に示すように乗員が乗車する前のとき、図3(b)に示すように、サイドサポート装置30がクッションサイド部10を着座可能位置で支持した状態となっている。
また、ロック装置40がクッションサイド部10を着座可能位置でロックしており、ロック解除装置50の第1ロック解除レバー51及び第2ロック解除レバー54が、それぞれロック位置に付勢された状態となっている。
ここで、第2ロック解除レバー54のみがロック解除位置へ移動しただけでは、ロック装置40のロック状態は解除されない構成となっている。
ここで、第2ロック解除レバー54、第1ロック解除レバー51の順にロック解除位置へ移動した場合には、ロック装置40のロック状態は解除されない構成となっている。
このとき、クッションサイド部10がサイドサポート装置30によって着座可能位置で支持されているため、着座している乗員のホールド性を確保することができる。
ここで、第1ロック解除レバー51、第2ロック解除レバー54の順にロック解除位置へ移動したことによって、ロック装置40のロック状態が解除される。
その結果、降車している乗員のクッションサイド部10を乗り越えるための負担を軽減することができる。
上記一連の動作によって、サイドサポート装置30は、着座している乗員のホールド性を安定して確保しながら、乗員の降車動作を補助することが可能となる。また、乗員の乗車動作の際にはクッションサイド部10をあえて傾倒させない構成になるため、乗員が確実に乗車できるような配慮がなされている。
次に、図10〜図16に基づいてロック装置40及びロック解除装置50の詳細について説明する。
ロック装置40は、図10に示すように、サイドブラケット32の内側面に支持軸42を介して回転可能となるように取り付けられるロックレバー41と、サイドベース34の内側面に固定ボルト44を用いて固定される被ロックレバー43と、から主に構成されている。
ロックレバー41と被ロックレバー43は、互いに対向する位置に配置されている。
またロック装置40は、ロックレバー41が被ロックレバー43から離脱する図14に示す離脱位置にいるときに、サイドプレート31(サイドブラケット32)のロック状態を解除する。すなわち、クッションサイド部10のロック状態を解除する。
ロックレバー41には、被ロックレバー43に設けられた係合溝43aに係合する係合突起41aと、シート前後方向において係合突起41aとは反対側に配置され、後述の中継レバー80によって保持される被保持部41bと、シート幅方向の内側に突出し、後述の第1伝達レバー60に設けられた貫通穴60bの内部を移動可能に配置された貫通突起42cと、がそれぞれ形成されている。
ロックレバー41は、通常、中継レバー80によって保持されて、係合突起41aが係合溝43aに係合した係合位置に配置されている。
ロック解除装置50は、第1伝達レバー60及び第2伝達レバー70が図10に示す基準位置から図14に示す伝達位置へ移動したときに、中継レバー80を介してロックレバー41を図10に示す係合位置から図14に示す離脱位置へ移動させることができる。
第1伝達レバー60は、不図示の付勢バネによって図10に示す矢印B方向へ付勢されている。すなわち、伝達位置側から基準位置側へ付勢されている。
第1伝達レバー60には、第1伝達ケーブル53のケーブル取り付け端部53aを取り付けるための取り付け穴60aと、第1連結軸61に対して取り付け穴60aとは反対側にそれぞれ配置され、ロックレバー41の貫通突起41cを貫通させるための貫通穴60bと、中継レバー80に設けられた嵌合突起80aを嵌合させるための嵌合穴と、がそれぞれ形成されている。
そして、第1伝達レバー60は、第1ロック解除レバー51の回転動作に伴って第1伝達ケーブル53によって牽引されることで、基準位置から中間位置へ回転移動する。このとき、貫通穴60bの外縁部分が貫通突起41cに当接することで、第1伝達レバー60が安定して中間位置で停止する。すなわち、貫通突起51cがストッパーとなる。
そして、第1伝達レバー60は、第2伝達レバー70の回転動作に伴って中継レバー80を介して中間位置から伝達位置へさらに移動する。このとき、取り付け穴aの外縁部分がケーブル取り付け端部53aに当接することで、第1伝達レバー60が安定して伝達位置で停止する。すなわち、ケーブル取り付け端部53aがストッパーとなる。
第2伝達レバー70は、不図示の付勢バネによって図10に示す矢印C方向へ付勢されている。すなわち、伝達位置側から基準位置側へ付勢されている。
第2伝達レバー70には、シート前後方向に沿って延びる連結ピン73を介して回転可能に取り付けられ、中継レバー80を押圧するための押圧レバー72が設けられている。
また第2伝達レバー70には、第2伝達ケーブル56のケーブル取り付け端部56aを取り付けるための取り付け穴70aと、第2連結軸71に対して取り付け穴70aとは反対側に配置され、押圧レバー72の貫通突起72aを貫通させるための貫通穴70bと、がそれぞれ形成されている。
このとき、押圧レバー72の貫通突起72aと、貫通穴70bの外縁部分とが互いに当接する位置に配置されている。
そして、第2伝達レバー70は、第2ロック解除レバー54の回転動作に伴って第2伝達ケーブル56によって牽引されることで、基準位置から伝達位置へ回転移動する。また、押圧レバー72についても基準位置から図14に示す押圧位置へ回転移動する。
このとき、押圧レバー72の押圧部72bが、中継レバー80に設けられた押圧受け部80bを押し動かすことで、中継レバー80が第1ロック解除レバーと共に回転移動する。
中継レバー80は、第1連結軸61及び嵌合突起80aを介して第1伝達レバー60と連結されており、第1伝達レバー60の付勢方向と同じ矢印B方向へ付勢されている。すなわち、離脱位置側から保持位置側へ付勢されている。
中継レバー80には、嵌合突起80aと、第1連結軸61に対して嵌合突起80aとは反対側に配置される押圧受け部80bと、第1連結軸61に対して嵌合突起80aと同一側に配置され、ロックレバー41の被保持部41bを保持する保持部80cと、がそれぞれ形成されている。
そして、中継レバー80は、第1伝達レバー60の回転動作に伴って保持位置から中間位置へ回転移動する。このとき、保持部80cは、ロックレバー41を係合位置で保持した状態を維持している。
そして、中継レバー80は、第2伝達レバー70(押圧レバー72)の回転動作に伴って中間位置から離脱位置へ回転移動する。ここで離脱位置とは、保持部80cがロックレバー41を係合位置で保持している状態から離脱した位置である。
その結果、ロックレバー41が矢印A方向へ付勢されて係合位置から離脱位置へ移動する。すなわち、ロック装置40のロック状態が解除される。
次に、図3〜図9、図10〜図16に基づいてロック装置40、ロック解除装置50の具体的な動作を説明する。
まずは図3(a)に示すように乗員が乗車する前のとき、図10に示すように、ロックレバー41が被ロックレバー43に係合した係合位置に配置されている。
また、第1伝達レバー60、第2伝達レバー70(押圧レバー72)が基準位置に配置されており、中継レバー80が保持位置に配置されている。
つまり、図3(b)に示すように、ロック装置40がクッションサイド部10を着座可能位置でロックした状態となっている。
このときは、押圧レバー72が中継レバー80を押し動かすことがなく空振りする。
その結果、ロックレバー41が係合位置に配置されたままで、ロック装置40のロック状態は解除されない。
また、中継レバー80が、第1伝達レバー60と共に回転することで、保持位置から中間位置へ移動する。
このときは、押圧レバー72と中継レバー80が互いに空振りした状態となっている。
その結果、ロックレバー41が係合位置に配置されたままで、ロック装置40のロック状態は解除されない。
このとき、押圧レバー72は、第2伝達レバー70に対して連結ピン73を中心として回転することで、中継レバー80を乗り越えるように空振りして基準位置へ戻る。
その結果、ロックレバー41が係合位置に配置されたままで、ロック装置40のロック状態は解除されない。
また、中継レバー80が、押圧レバー72によって押し動かされることで、中間位置から離脱位置へ回転移動する。
その結果、ロックレバー41が中継レバー80によって係合位置に保持された状態から離脱し、係合位置から離脱位置へ回転移動する。すわなち、ロック装置40のロック状態が解除される。
その結果、図8(b)に示すように、クッションサイド部10が着座可能位置から降車補助位置へ回転移動する。
また、ロックレバー41が被ロックレバー43に係合した係合位置に再び戻る。
上記一連の動作によって、ロック装置40及びロック解除装置50によるロック状態とロック解除状態との切り替えがなされる。
次に、車両用シートの第2実施例について、図17〜図19に基づいて説明する。
なお、上述した車両用シートSと重複する内容は説明を省略する。
第2実施形態の車両用シートS2は、図17に示すように、シート本体と、シート本体のクッションサイド部10を着座可能位置と降車補助位置との間で切り替え移動可能に支持するサイドサポート装置30と、クッションサイド部10を着座可能位置でロックするロック装置40と、図18に示すように、ロック装置40のロック状態を解除するように作動制御する作動制御装置150と、を備えている。
つまり、ロック解除装置50の代わりに作動制御装置150が取り付けられている。
作動制御装置150は、図17、図18に示すように、乗員がクッション中央部15に着座していることを検出する第1センサ160と、乗員が降車動作としてクッションサイド部10に着座していることを検出する第2センサ170と、を有しており、第1センサ160からの検出信号を受信し続けながら第2センサ170からの検出信号を受信した場合にロック状態を解除するように制御するものである。
なお、作動制御装置が、特許請求の範囲において作動装置に相当し、第1センサ、第2センサが、それぞれ第1検出体、第2検出体に相当する。
作動制御装置150は、駆動回路151がサイドサポート装置30に供給する駆動電力を制御し、例えば、不図示の電磁クラッチの電流をオン又はオフに制御することで、ロック装置40のロック状態を維持又は解除するように制御する。
上記構成において、作動制御装置150は、これら各センサから入力される検出信号を受信して、サイドサポート装置30(ロック装置40)を制御する。
図19のフローチャートの処理は、例えば車両のイグニッションスイッチがオンになっている期間中、繰返し実行されるものである。
第1センサ160がオンされていない場合(ST01:No)、車両用シートS2には乗員が着座していないため、乗員が着座するまでST01を繰り返す。
第1センサ160がオンされた状態のままでない場合(ST02:No)、乗員が再び着座していることを確認するため、ST01に戻る。
そうすることで、乗員が着座してから降車するまでの一連の動作に対応させてロック装置40のロック状態を解除させることができる。
第2センサ170がオンされていない場合(ST03:No)、着座している乗員が体をドア側に寄せて降車しようとしていないものとして、乗員が降車しようとするまでST03を繰り返す。
これにより、乗員が体をさらにドア側に寄せて降車しようとしたとき、クッションサイド部10に着座荷重がさらに加わることで、クッションサイド部10がサイドサポート装置30とともに着座可能位置から降車補助位置へ切り替わる。
その結果、降車している乗員のクッションサイド部10を乗り越える負担を軽減することができる。
第1センサ160又は第2センサ170がオフに切り替わっていない場合(ST05:No)、乗員が降車動作を完了していないものとして、ST05を繰り返す。
上記ST01からST06を経て図19の処理を終了する。
そうすることで、不図示のチャイルドシートが取り付けられている場合には、予め幼児や子供向けに安全ロックをかけることができる。
上記実施形態において、クッションサイド部10は、図3に示す着座可能状態と、図8に示すように、クッション材12が下方へ後退する降車補助状態との間で移動可能となっているが、降車補助状態について特に限定されることなく変更可能である。
例えば、クッション材12がシート後方に格納されるように後退しても良いし、クッション材12が部分的に下方へ後退しても良く、乗員が降車し易い状態になっていれば良い。
その場合、乗員の乗車動作のときには、降車動作のときよりもサイドサポート装置30によるクッションサイド部10の移動量を小さくしておくとより望ましい。
また、乗員の乗車動作のみを補助可能な装置として構成されても良い。
例えば、第1ロック解除レバー51と第2ロック解除レバー54が同時にロック解除位置へ移動したときにロック解除されても良いし、また、第2ロック解除レバー54、第1ロック解除レバー51の順にロック解除位置へ移動したときにロック解除されても良い。
例えば、第1ロック解除レバー51がシートクッション1又はシートバック2の所定位置に配置され、第2ロック解除レバー54が車両ドアの所定位置に配置されていても良い。
また例えば、第1ロック解除レバー51が不図示のシートベルト装置に対して取り付けられ、シートベルトの取り外しに対応して動作するように設けられ、第2ロック解除レバー54が車両ドア用の所定位置に取り付けられ、ドアの開閉動作に対応して動作するように設けられても良い。
例えば、第2センサ170の代わりに、図20に示すように、車両ドアDに取り付けられ、乗員が降車動作として車両ドアDを開いたことを検出する第2ドアセンサ190を有していても良い。
また例えば、第2センサ170の代わりに、乗員が降車動作として車両ドアDのインナハンドルを回したことを検出する第2ハンドルセンサを有していても良い。
すなわち、第2センサは、乗員の降車動作に対応して状態が変化する被検出物の状態変化を検出するものであれば、適宜変更することが可能である。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
1 シートクッション
1a,2a クッション材
1b,2b 表皮材
2 シートバック
2c アンカー部材
10 クッションサイド部(サイド部)
11 サイドフレーム
12 クッション材
13 表皮材
15 クッション中央部
20 バックサイド部
30 サイドサポート装置
31 サイドプレート
31a 貫通穴
31b 側壁部
32 サイドブラケット
32a 上壁部
32b 側壁部
33 回転軸
34 サイドベース
34a 底壁部
34b 側壁部
35 サイドワイヤー
40 ロック装置
41 ロックレバー
41a 係合突起
41b 被保持部
41c 貫通突起
42 支持軸
43 被ロックレバー
43a 係合溝
44 固定ボルト
50 ロック解除装置(作動装置)
51 第1ロック解除レバー(第1検出体)
52,55 回動軸
53 第1伝達ケーブル
53a,56a ケーブル取り付け端部
54 第2ロック解除レバー(第2検出体)
56 第2伝達ケーブル
60 第1伝達レバー
60a 取り付け穴
60b 貫通穴
61 第1連結軸
70 第2伝達レバー
70a 取り付け穴
70b 貫通穴
71 第2連結軸
72 押圧レバー
72a 貫通突起
72b 押圧部
73 連結ピン
80 中継レバー
80a 嵌合突起
80b 押圧受け部
80c 保持部
150 作動制御装置(作動装置)
151 駆動回路
152 車体電源
160 第1センサ(第1検出体)
170 第2センサ(第2検出体)
180 チャイルドシート検出センサ
190 第2ドアセンサ(第2検出体)
D 車両ドア
Claims (10)
- 乗員が着座するシート本体と、
該シート本体においてシート幅方向のサイド部を、前記乗員が着座可能な着座可能状態と、前記乗員の降車動作を補助するための降車補助状態との間で切り替え可能となるように支持するサイドサポート装置と、を備えた車両用シートであって、
前記乗員が前記シート本体に着座していることを検出する第1検出体と、
前記乗員の降車動作に対応して状態が変化する被検出物の状態変化を検出する第2検出体と、
前記第1検出体が検出し始めてから前記第2検出体が検出した場合に、前記サイド部を前記着座可能状態から前記降車補助状態へ切り替え可能となるように前記サイドサポート装置を作動させる作動装置と、を備えていることを特徴とする車両用シート。 - 前記第1検出体は、前記乗員が前記シート本体に着座していることを検出したときに検出信号を出力する第1センサであって、
前記第2検出体は、前記被検出物の状態変化を検出したときに検出信号を出力する第2センサであって、
前記作動装置は、前記第1センサからの前記検出信号を受信し始めてから前記第2センサからの前記検出信号を受信した場合に、前記サイドサポート装置を作動制御する作動制御装置であることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。 - 前記作動装置は、前記第1検出体が検出し続けながら前記第2検出体が検出した場合に、前記サイドサポート装置を作動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シート。
- 前記第1検出体は、前記シート本体においてシート幅方向の中央部に配置され、
前記第2検出体は、前記シート本体において前記サイド部に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用シート。 - 前記第2検出体は、前記乗員の降車動作として前記乗員が前記サイド部に着座していることを検出するものであることを特徴とする請求項4に記載の車両用シート。
- 前記第1検出体は、前記第2検出体よりも前記乗員による着座荷重を受ける面積が大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の車両用シート。
- 前記シート本体は、着座部となるシートクッションを有し、
前記サイドサポート装置は、前記シートクッションの前記サイド部を切り替え可能となるように支持し、
前記第1検出体及び前記第2検出体は、それぞれ前記シートクッションにおいてシート前後方向の中央部分に配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の車両用シート。 - 前記サイドサポート装置は、前記サイド部を前記着座可能状態でロックするロック装置を有し、
前記作動装置は、前記第1検出体が検出し始めてから前記第2検出体が検出した場合に、前記ロック装置のロック状態を解除するように前記サイドサポート装置を作動させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車両用シート。 - 前記シート本体にチャイルドシートが取り付けられていることを検出するチャイルドシート検出体を備え、
前記作動装置は、前記チャイルドシート検出体が検出した場合に、前記サイド部を切り替え不能となるように前記サイドサポート装置を作動させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の車両用シート。 - 前記シート本体には、チャイルドシートに設けられた被取り付け部を取り付けるためのアンカー部材が設けられ、
前記第1検出体及び前記第2検出体は、それぞれ前記シート本体において前記アンカー部材よりもシート幅方向の外側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の車両用シート。
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