JP6365827B2 - 変速機の潤滑構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される変速機のシャフトやギヤ等を潤滑するための潤滑構造に関する。
従来、車両には、エンジンの回転速度を変速して出力する変速機が搭載されている。この変速機としては、例えば、複数のギヤが設けられるメインシャフト(出力軸等)と、このメインシャフトの下方にカウンタシャフトをケース内に配置した、いわゆる後輪駆動(FR)車用の縦置き型の手動変速機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、このような複数のギヤが設けられたシャフトを収容するケース部材としては、例えば、フロントケーシングと、リヤケーシングとを備え、内部空間が、横隔壁によって二つに区切られているものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2009−236298号公報 特開2005−3073号公報
上記のような車両用変速機は、一般的に、ケース部材内に溜められた潤滑油を回転するギヤによって掻き上げることによって、シャフトやギヤ等を潤滑するように構成されている。このため、ケース部材内には所定量の潤滑油が貯留されている必要がある。すなわち潤滑油の油面の高さは所定高さ以上に確保されている必要がある。
例えば、特許文献2に記載のように、フロントケーシングで形成される空間(第1の収容室)とリヤケーシングで形成される空間(第2の収容室)とが横隔壁(区画壁)で区切られている場合、二つの各空間(第1及び第2の収容室)に潤滑油が貯留される。また横隔壁(区画壁)には両空間(第1及び第2の収容室)を連通するオイルリターン通路(第1の連通孔)が形成され、両空間(第1及び第2の収容室)で潤滑油が往来可能となっている。したがって通常は、両空間(第1及び第2の収容室)における潤滑油の油面高さは略同一となっている。
しかしながら、第2の収容室内に収容されているギヤの回転に伴って第1の収容室から第1の連通孔を介して第2の収容室内に潤滑油が流れ込み、第2の収容室における潤滑油の油面高さの上昇に伴って、第1の収容室内の潤滑油の油面高さが大きく低下してしまう虞がある。潤滑油の油面が低下し過ぎるとギヤによって潤滑油を十分に掻き上げることができず、シャフトやギヤ等の潤滑を良好に行うことができない虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、第1の収容室と第2の収容室とにおける潤滑油の油面高さの差を小さく抑えることができる変速機の潤滑構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、メインシャフトと、該メインシャフトの下方に配置されたカウンタシャフトと、をケース部材内に備えると共に、前記ケース部材内に潤滑油が貯留される変速機の潤滑構造であって、前記ケース部材の第1の収容室と第2の収容室とを区画する区画壁には、前記カウンタシャフトの下方側に前記第1の収容室と前記第2の収容室とを連通する第1の連通孔が形成され、当該区画壁に形成された前記第1の連通孔の上方には、前記区画壁から突出する第1のオイルセパレータが設けられ、前記第1のオイルセパレータは、一端が他端より上方に配置されるように前記第1の連通孔の両外側まで延設されていることを特徴とする変速機の潤滑構造にある。
かかる第1の態様では、カウンタシャフトに固定されたギヤによる第2の収容室の第1の連通孔付近での潤滑油の流れが抑制される。したがって、第1の連通孔を介して第1の収容室から第2の収容室への潤滑油の流れ込みを抑制することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様の変速機の潤滑構造において、前記第1のオイルセパレータは、前記カウンタシャフトに設けられるカウンタギヤの周縁に沿って設けられていることを特徴とする変速機の潤滑構造にある。
かかる第2の態様では、カウンタギヤの回転によって潤滑油を良好に掻き上げることができる。
本発明の第3の態様は、第2の態様の変速機の潤滑構造において、前記第1のオイルセパレータは、前記第1の連通孔から前記カウンタギヤの周縁に沿って、前記メインシャフトに設けられるメインギヤと前記カウンタギヤとの噛合部付近まで延設されていることを特徴とする変速機の潤滑構造にある。
かかる第3の態様では、カウンタギヤの回転によって潤滑油をメインギヤ付近まで、より良好に掻き上げることができる。
本発明の第4の態様は、第3の態様の変速機の潤滑構造において、前記区画壁のうち前記カウンタギヤの上方には、前記第2の収容室と前記第1の収容室とを連通し、オイルガイドの一端が配される第2の連通孔が形成され、前記第1のオイルセパレータは、前記第2の収容室側に突出して設けられ、前記区画壁のうち前記メインギヤの側方には、当該メインギヤの周縁に沿って前記第2の収容室側に突出する第2のオイルセパレータが設けられていることを特徴とする変速機の潤滑構造にある。
また本発明の第5の態様は、第4の態様の変速機の潤滑構造において、前記第2のオイルセパレータが、前記噛合部付近から前記メインギヤの周縁に沿って前記第2の連通孔付近まで延設されていることを特徴とする変速機の潤滑構造にある。
かかる第4の態様又は第5の態様では、カウンタギヤ及びメインギヤの回転によって、第2の収容室内に貯留されている潤滑油を第2の連通孔まで掻き上げることができ、第2の連通孔を介して潤滑油が第2の収容室から第1の収容室に良好に供給される。
本発明の第の態様は、第の態様の変速機の潤滑構造において、前記第2のオイルセパレータの延設方向の中間部には、前記第2の収容室と前記第1の収容室とを連通する第3の連通孔が前記第2のオイルセパレータの内側に形成されていることを特徴とする変速機の潤滑構造にある。
かかる第の態様では、例えば、エンジンの低回転時等、潤滑油が第2の連通孔に達しない場合であっても、第3の連通孔を介して潤滑油が第2の収容室から第1の収容室に供給される。
本発明の第の態様は、第の態様の変速機の潤滑構造において、前記第2のオイルセパレータは、前記第3の連通孔の下縁に沿って設けられて当該第3の連通孔に向かって下り傾斜する傾斜面からなるオイルガイド部を有することを特徴とする変速機の潤滑構造にある。
かかる第の態様では、オイルガイド部によってより確実に潤滑油を第3の連通孔に流れ込ませることができる。
本発明の第の態様は、第4からの何れか一つの態様の変速機の潤滑構造において、前記第2のオイルセパレータの内側には、前記区画壁から前記第2の収容室側に突出する第3のオイルセパレータが設けられ、前記第2及び第3のオイルセパレータは、前記カウンタギヤによって掻き揚げられた潤滑油を前記第2の連通孔へ導く流路を形成することを特徴とする変速機の潤滑構造にある。
かかる第の態様では、メインギヤの回転による潤滑油の巻き込みを抑制することができ、第2及び第3のオイルセパレータで形成される流路を介して潤滑油をより確実に第2の連通孔に供給することができる。
本発明の第の態様は、第1からの何れか一つの態様の変速機の潤滑構造において、前記第1のオイルセパレータは、前記第2の収容室側に突出し、前記区画壁に形成された前記第1の連通孔の上方には、前記第1の収容室側に突出する第4のオイルセパレータがさらに設けられていることを特徴とする変速機の潤滑構造にある。
かかる第の態様では、第1の収容室に収容されているギヤの回転の影響による潤滑油の流れが乱れるのを抑制することができる。
以上のように、本発明の変速機の潤滑構造によれば、第1の連通孔を介して第1の収容室から第2の収容室への潤滑油の流れ込みが抑えられる。また第2の収容室に流れ込んだ潤滑油は、第2又は第3の連通孔を介して第1の収容室に供給する(戻す)ことができる。すなわち、第1の収容室と第2の収容室との間で潤滑油を良好に循環させることができる。したがって、第1の収容室と第2の収容室とにおける潤滑油の油面高さの差を小さく抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る変速機の概略構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る変速機のリアケースを外した状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る変速機のリアケースを外した状態を示す図であり、図1のA−A線断面図である。 本発明の一実施形態に係るオイルガイド部を示す図であり、図3のB−B線断面図である。 本発明の一実施形態に係る変速機の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
まずは変速機10の動力伝達系の構造について簡単に説明する。
図1及び図2に示すように、変速機10は、いわゆるFR車用の縦置き型変速機であり、メインシャフト20と、メインシャフト20の下方に配置されたカウンタシャフト30と、をケース部材40内に備えている。メインシャフト20は、入力軸21と、入力軸21と同軸上に配される出力軸22と、を含む。入力軸21は、図示は省略するが、エンジンからの駆動力がクラッチを介して伝達されるシャフトであり、出力軸22は、カウンタシャフト30、又は入力軸21を介して伝達される駆動力をドライブシャフト(図示なし)に出力するシャフトである。
メインシャフト20を構成する入力軸21には、後進段ギヤ23、1速段ギヤ24、2速段ギヤ25、6速段ギヤ26、5速段ギヤ27及び3速段ギヤ28が入力側(図中左側)から順に配列されている。後進段ギヤ23、1速段ギヤ24及び2速段ギヤ25は、入力軸21に固定され、6速段ギヤ26、5速段ギヤ27及び3速段ギヤ28は、それぞれ入力軸21に回転自在に設けられている。一方、出力軸22には、4速段ギヤ29が固定されている。
カウンタシャフト30には、後進段ギヤ23に噛み合う後進出力ギヤ31と、1速段ギヤ24に噛み合う1速出力ギヤ32、2速段ギヤ25に噛み合う2速出力ギヤ33、6速段ギヤ26に噛み合う6速出力ギヤ34、5速段ギヤ27に噛み合う5速出力ギヤ35、3速段ギヤ28に噛み合う3速出力ギヤ36、および4速段ギヤ29に噛み合う4速出力ギヤ37が設けられている。後進出力ギヤ31、1速出力ギヤ32、2速出力ギヤ33は、それぞれカウンタシャフト30に回転自在に支持され、6速出力ギヤ34、5速出力ギヤ35、3速出力ギヤ36及び4速出力ギヤ37は、カウンタシャフト30に固定されている。
なお図1では、後進段ギヤ23と後進出力ギヤ31との間には空間が形成されているが、実際の後進時には、図示しない後進アイドルギヤを介して後進段ギヤ23と後進出力ギヤ31とが噛み合うようになっている。
また入力軸21の6速出力ギヤ34と5速出力ギヤ35との間には、5速段と6速段との同期を行なう5・6変速シンクロ機構51が設けられている。5・6変速シンクロ機構51を操作することで、5速出力ギヤ35もしくは6速出力ギヤ36が選択的に入力軸21と一体化される。また3速段ギヤ28と4速段ギヤ29との間、すなわち入力軸21と出力軸22との連結部には、3速段と4速段の同期を行なう3・4変速シンクロ機構52が設けられている。この3・4変速シンクロ機構52を3速段ギヤ28側に移動させることで、3速段ギヤ28が入力軸21と一体化される。また3・4変速シンクロ機構52を4速段ギヤ29側に移動させることで、入力軸21と出力軸22とが一体化される。
またカウンタシャフト30の後進出力ギヤ31と1速出力ギヤ32との間には、後進段と1速段との同期を行うR・1変速シンクロ機構53が設けられ、1速出力ギヤ32と2速出力ギヤ33との間には、1速段と2速段との同期を行う1・2変速シンクロ機構54が設けられている。なお各シンクロ機構の構成自体は既存のものを採用すればよいため、ここでの説明は省略する。
このような変速機10においては、運転者が、図示しないシフトレバーを操作して、例えば、ニュートラルから1速に変速する場合には、R・1変速シンクロ機構53が1速出力ギヤ32側に移動して1速出力ギヤ32がカウンタシャフト30と一体化される。これにより、エンジンの駆動力は、1速段ギヤ24及び1速出力ギヤ32を介してメインシャフト20の入力軸21からカウンタシャフト30に一旦伝達され、4速出力ギヤ37及び4速段ギヤ29を介して、メインシャフト20の出力軸22に伝達される。また例えば、4速に変速する場合には、3・4変速シンクロ機構52が4速段ギヤ29側に移動する。これにより、入力軸21と出力軸22とが一体化され、エンジンの駆動力はカウンタシャフト30を介することなく、入力軸21から出力軸22に直接伝達される。
ここで、上記のような伝達系が収容されるケース部材40は、フロントケース41とリアケース42とを備えている。フロントケース41は、図示しないクラッチが収容されるクラッチケース50の後端側に固定され、リアケース42は、フロントケース41の後端に固定されている。またフロントケース41は、その後端部に区画壁43が設けられている。この区画壁43によってケース部材40内には第1の収容室44と第2の収容室45とが形成されている。
そして、上述したメインシャフト20を構成する入力軸21は、フロントケース41に回転自在に備えられている。すなわち入力軸21の前端側は、ベアリング等からなる軸受61によってフロントケース41に支持され、入力軸21の後端側は軸受62によって区画壁43に支持されている。これにより、入力軸21に設けられた後進段ギヤ23、1速段ギヤ24、2速段ギヤ25、6速段ギヤ26及び5速段ギヤ27が、第1の収容室44内に収容され、3速段ギヤ28が第2の収容室45内に収容されている。
また出力軸22は、リアケース42内に回動自在に備えられている。すなわち出力軸22は、軸受63によってリアケース42に支持されていると共に、その前端部(車両前方側の端部)が、入力軸21に回転可能に支持されている。これにより、出力軸22に設けられた4速段ギヤ29が第2の収容室45内に収容されている。
またカウンタシャフト30は、車両の前後方向で、ケース部材40内に亘って連続して設けられている。すなわち、カウンタシャフト30は、その前端部が軸受64によってフロントケース41が支持されると共に、後端部が軸受65によってリアケース42に支持され、さらに、中間部が軸受66によって区画壁43に支持されている。これにより、カウンタシャフト30に設けられた後進出力ギヤ31、1速出力ギヤ32、2速出力ギヤ33、6速出力ギヤ34及び5速出力ギヤ35が第1の収容室44に収容され、3速出力ギヤ36及び4速出力ギヤ37が第2の収容室45に収容されている。
ところで、このような第1の収容室44及び第2の収容室45の底部には、潤滑油100が貯留されており、この潤滑油100をカウンタシャフト30に設けられた各出力ギヤによって掻き上げ、またその潤滑油100を循環させることで、各シャフトやギヤ等を潤滑させている。本発明は、このような変速機の潤滑構造に特徴を有する。
以下、本発明に係る変速機の潤滑構造について説明する。図1〜図3に示すように、ケース部材40の区画壁43には、カウンタシャフト30の下方側に第1の連通孔46が形成され、この第1の連通孔46によって第1の収容室44と第2の収容室45とが連通している。第1の連通孔46は、エンジンを停止した状態における潤滑油100の油面よりも低い位置に設けられており、この第1の連通孔46を介して潤滑油100が第1の収容室44と第2の収容室45との間を往来できるようになっている。
また区画壁43の第1の連通孔46の上方には、第2の収容室45側に突出する第1のオイルセパレータ71が設けられている。この第1のオイルセパレータ71の突出量は、適宜決定されればよいが、第2の収容室45内に区画壁43に近接して配されている3速出力ギヤ36よりも、カウンタシャフト30の軸方向で外側まで達していることが好ましい。また第1のオイルセパレータ71は、図2に示すように、3速出力ギヤ36の周縁(歯面)に沿って形成され、第1の連通孔46の上部から第1の連通孔46の両外側まで延設されている。
第1のオイルセパレータ71は、第1の連通孔46の両外側まで延設されていれば、その長さは特に限定されるものではない。本実施形態では、第1のオイルセパレータ71の一端部71a、すなわち前進時における3速出力ギヤ36の回転方向(図中右回転)の先端部は、入力軸21に設けられた3速出力ギヤ36と3速段ギヤ28との噛合部近傍まで延設されている。そして第1のオイルセパレータ71と3速出力ギヤ36との間にある潤滑油は、3速出力ギヤ36が回転(前進方向)することで、第1のオイルセパレータ71に沿って3速段ギヤ28付近まで掻き上げられ、掻き上げられた潤滑油によって3速出力ギヤ36、3速段ギヤ28やカウンタシャフト30、メインシャフト20等が潤滑される。
このとき、3速出力ギヤ36の回転に伴って第1の収容室44内の潤滑油100が第1の連通孔46を介して第2の収容室45内に流入するが、第1のオイルセパレータ71が設けられていることで、第1の連通孔46を通過した潤滑油100がただちに3速出力ギヤ36に吸い込まれることが抑制されるので、第2の収容室45内への流入量は少なく抑えられ、第2の収容室45内における潤滑油100の油面の大幅な上昇が抑制されている。したがって、第1の収容室44内の潤滑油100の油面が大幅に低下することはなく、第1の収容室44内に収容されているシャフトやギヤ等を潤滑油100によって良好に潤滑することができる。
なお図1では、変速機は、メインシャフトが略水平となるように配置されているが、実際には、車両後部側(図中右側)が低くなるように配置される。このため、3速出力ギヤ36の回転に伴って第1の収容室44内の潤滑油が第2の収容室45に流入しやすい。このような配置であっても、第1のオイルセパレータ71が設けられていることにより、潤滑油の第2の収容室45への流入を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、区画壁43の3速出力ギヤ36の上部に、第2の連通孔47が形成されている(図2参照)。この第2の連通孔47は、第2の収容室45で掻き上げられた潤滑油を第1の収容室44に供給する(戻す)ために設けられている。
この第2の連通孔47には、第1の収容室44内に延設されるオイルガイド80の一端部が配置されている。オイルガイド80は、例えば、上部が開口する樋状の部材であり、このオイルガイド80を伝って潤滑油が所望の位置に供給される。すなわちオイルガイド80の他端部は、潤滑油を供給したい位置に配されている。本実施形態では、オイルガイド80の他端部は、入力軸21を支持する軸受61付近に配置されている。このオイルガイド80から流れ落ちた潤滑油は、軸受61,64等を潤滑すると共に、例えば、カウンタシャフト30の内部に供給されるようになっている。図示は省略するが、カウンタシャフト30は軸方向に沿って通孔が形成され、この通孔からカウンタシャフト30の表面に開口する開孔が形成されている。そしてオイルガイド80から流れ落ちた潤滑油は、これら通孔及び開孔を介してカウンタシャフト30の表面に供給され、1・2変速シンクロ機構54等を潤滑する。
また図2に示すように、区画壁43の3速段ギヤ(メインギヤ)28の外側、すなわち第1のオイルセパレータ71の一端部71aとは反対の外側には、第2のオイルセパレータ72が、3速出力ギヤ36付近から前進時の3速段ギヤ28の回転方向(図中左回り)に沿って第2の連通孔47まで延設されている。またこの第2のオイルセパレータ72の延設方向の中間部の区画壁43には、第1の収容室44と第2の収容室45とを連通する第3の連通孔48が、第2のオイルセパレータ72の内側(3速段ギヤ28側)に形成されている。
第2のオイルセパレータ72は、第3の連通孔48に対向する位置に、第3の連通孔48に潤滑油を誘導するオイルガイド部72aを備えている。オイルガイド部72aは、図4に示すように、第3の連通孔48に向かって下り傾斜する傾斜面で構成されている。さらに本実施形態では、この第3の連通孔48よりも上方には、第2のオイルセパレータ72の内側に、第3のオイルセパレータ73がさらに設けられている。すなわち第2のオイルセパレータ72と第3のオイルセパレータ73とによって、潤滑油が通過する第2の連通孔47までの流路74が形成されている。
そして、上述のようにカウンタシャフト30に設けられた3速出力ギヤ36の回転により掻き上げられた潤滑油は、さらに入力軸21に設けられた3速段ギヤ28の回転によって第2のオイルセパレータ72に沿って掻き上げられる。例えば、エンジンが高回転時には、潤滑油は第2のオイルセパレータ72に沿って掻き上げられて第2の連通孔47に供給され、その後、潤滑油はオイルガイド80によって第1の収容室44の所望の位置に供給される。
このとき、第3のオイルセパレータ73が設けられていることで、3速段ギヤ28の回転による潤滑油の巻き込みを抑制でき、潤滑油をより良好に第2の連通孔47に供給することができる。勿論、この第3のオイルセパレータ73は必ずしも設けられていなくてもよく、その場合でも、潤滑油を良好に第2の連通孔47に供給することができる。また例えば、エンジンが低回転時等、第2の連通孔47までは掻き上げられなかった潤滑油は、第3の連通孔48から第1の収容室44内に供給される。
以上説明したように、本発明の変速機の潤滑構造によれば、第1の連通孔46を介して第1の収容室44から第2の収容室45への潤滑油100の流れ込みが抑えられる。また第2の収容室45に流れ込んだ潤滑油は、第2又は第3の連通孔47,48を介して第1の収容室44に供給する(戻す)ことができる。すなわち第1の収容室44と第2の収容室45との間で潤滑油100を良好に循環させることができる。したがって、第1の収容室44と第2の収容室45とにおける潤滑油100の油面高さの差を小さく抑えることができる。
なお本実施形態では、区画壁43の第1の連通孔46の上方に、第2の収容室45側に突出する第1のオイルセパレータ71を設けるようにしたが、例えば、図5に示すように、第1の収容室44内に突出する第4のオイルセパレータ75をさらに設けるようにしてもよい。この第4のオイルセパレータ75の突出量は適宜決定すればよいが、例えば、第1の収容室44内に区画壁43に近接して配された5速出力ギヤ35の外側まで突出して設けられる。また第4のオイルセパレータ75は、5速出力ギヤ35の周縁に沿って形成され、第1の連通孔46の上部から第1の連通孔46の両外側まで延設される。
このように第4のオイルセパレータ75を設けることで、5速ギヤや6速ギヤ等の回転の影響による潤滑油100の流れの乱れを抑えることができ、第1の連通孔46を介して第1の収容室44から第2の収容室45に潤滑油100をより適切に流入させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能なものである。例えば、上述の実施形態では6速のマニュアルトランスミッションを記載したが、これに限定されず、5速以下や7速以上のマニュアルトランスミッションにも適用可能である。
10 変速機
20 メインシャフト
21 入力軸
22 出力軸
23 後進段ギヤ
24 1速段ギヤ
25 2速段ギヤ
26 6速段ギヤ
27 5速段ギヤ
28 3速段ギヤ
29 4速段ギヤ
30 カウンタシャフト
31 後進出力ギヤ
32 1速出力ギヤ
33 2速出力ギヤ
34 6速出力ギヤ
35 5速出力ギヤ
36 3速出力ギヤ
37 4速出力ギヤ
40 ケース部材
41 フロントケース
42 リアケース
43 区画壁
44 第1の収容室
45 第2の収容室
46 第1の連通孔
47 第2の連通孔
48 第3の連通孔
50 クラッチケース
51 5・6変速シンクロ機構
52 3・4変速シンクロ機構
53 R・1変速シンクロ機構
54 1・2変速シンクロ機構
61〜66 軸受
71 第1のオイルセパレータ
72 第2のオイルセパレータ
72a オイルガイド部
73 第3のオイルセパレータ
74 流路
75 第4のオイルセパレータ
80 オイルガイド
100 潤滑油

Claims (9)

  1. メインシャフトと、該メインシャフトの下方に配置されたカウンタシャフトと、をケース部材内に備えると共に、前記ケース部材内に潤滑油が貯留される変速機の潤滑構造であって、
    前記ケース部材の第1の収容室と第2の収容室とを区画する区画壁には、前記カウンタシャフトの下方側に前記第1の収容室と前記第2の収容室とを連通する第1の連通孔が形成され、
    当該区画壁に形成された前記第1の連通孔の上方には、前記区画壁から突出する第1のオイルセパレータが設けられ
    前記第1のオイルセパレータは、一端が他端より上方に配置されるように前記第1の連通孔の両外側まで延設されている
    ことを特徴とする変速機の潤滑構造。
  2. 請求項1に記載の変速機の潤滑構造において、
    前記第1のオイルセパレータは、前記カウンタシャフトに設けられるカウンタギヤの周縁に沿って設けられている
    ことを特徴とする変速機の潤滑構造。
  3. 請求項2に記載の変速機の潤滑構造において、
    前記第1のオイルセパレータは、前記第1の連通孔から前記カウンタギヤの周縁に沿って、前記メインシャフトに設けられるメインギヤと前記カウンタギヤとの噛合部付近まで延設されている
    ことを特徴とする変速機の潤滑構造。
  4. 請求項3に記載の変速機の潤滑構造において、
    前記区画壁のうち前記カウンタギヤの上方には、前記第2の収容室と前記第1の収容室とを連通し、オイルガイドの一端が配される第2の連通孔が形成され、
    前記第1のオイルセパレータは、前記第2の収容室側に突出して設けられ、
    前記区画壁のうち前記メインギヤの側方には、当該メインギヤの周縁に沿って前記第2の収容室側に突出する第2のオイルセパレータが設けられている
    ことを特徴とする変速機の潤滑構造。
  5. 請求項4に記載の変速機の潤滑構造において、
    前記第2のオイルセパレータが、前記噛合部付近から前記メインギヤの周縁に沿って前記第2の連通孔付近まで延設されている
    ことを特徴とする変速機の潤滑構造。
  6. 請求項に記載の変速機の潤滑構造において、
    前記第2のオイルセパレータの延設方向の中間部には、前記第2の収容室と前記第1の収容室とを連通する第3の連通孔が前記第2のオイルセパレータの内側に形成されている
    ことを特徴とする変速機の潤滑構造。
  7. 請求項に記載の変速機の潤滑構造において、
    前記第2のオイルセパレータは、前記第3の連通孔の下縁に沿って設けられて当該第3の連通孔に向かって下り傾斜する傾斜面からなるオイルガイド部を有する
    ことを特徴とする変速機の潤滑構造。
  8. 請求項4からの何れか一項に記載の変速機の潤滑構造において、
    前記第2のオイルセパレータの内側には、前記区画壁から前記第2の収容室側に突出する第3のオイルセパレータが設けられ、
    前記第2及び第3のオイルセパレータは、前記カウンタギヤによって掻き揚げられた潤滑油を前記第2の連通孔へ導く流路を形成する
    ことを特徴とする変速機の潤滑構造。
  9. 請求項1からの何れか一項に記載の変速機の潤滑構造において、
    前記第1のオイルセパレータは、前記第2の収容室側に突出し、
    前記区画壁に形成された前記第1の連通孔の上方には、前記第1の収容室側に突出する第4のオイルセパレータがさらに設けられている
    ことを特徴とする変速機の潤滑構造。
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