JP2009138821A - 車両用変速機の潤滑構造 - Google Patents

車両用変速機の潤滑構造 Download PDF

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洋祐 堀
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    • F16H3/00Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion
    • F16H3/006Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion power being selectively transmitted by either one of the parallel flow paths

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Abstract

【課題】 可動機構を有しない簡単かつ安価な構成でもって、車両に作用する加速度により生じる変速機内の潤滑油の偏りを抑制でき、被潤滑機構の潤滑不足を回避することができる車両用変速機の潤滑構造を提供する。
【解決手段】 ケーシング2内のフロント室7とリア室8とを仕切る中間壁3と、ケーシング2内に貯留された潤滑油の油面の高さよりも車両下方側の位置で中間壁3を貫通する筒状部材9と、を備え、筒状部材9のフロント室7に面した第1端部9aとリア室8に面した第2端部9bにそれぞれ開口9c,9dを形成し、第1端部9aをフロント室7内に突出させた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両に作用する加速度により生じる変速機内の潤滑油の偏りを抑制する車両用変速機の潤滑構造の技術分野に属する。
引用文献1には、縦置き型変速機のフロントケーシングとリアケーシングとを仕切る中間壁に、車両の加速時にフロントケーシングからリアケーシングへの潤滑油の移動を阻止する一方弁を設けることで、加速に伴いフロントケーシング内の被潤滑機構が潤滑不足となるのを抑制する技術が開示されている。
特開平04−140550号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、一方向弁が必要な構成であるため、部品コストが高くコストアップを招くと共に、可動機構(弁体)を有する一方向弁が経時劣化等により正常に作動しなくなるおそれがある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、可動機構を有しない簡単かつ安価な構成でもって、車両に作用する加速度により生じる変速機内の潤滑油の偏りを抑制でき、被潤滑機構の潤滑不足を回避することができる車両用変速機の潤滑構造を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明の車両用変速機の潤滑構造では、変速機ケーシング内の第1室と第2室とを仕切る中間壁を貫通する筒状部材を設け、この筒状部材の前記第1室に面した前記第1端部と前記第2室に面した第2端部をそれぞれ開口させ、前記第1端部と前記第2端部のうち少なくとも前記第1端部を前記第1室内に突出させたことを特徴とする。
本発明では、車両に第1室から第2室側へ加速度が作用した場合、第1室に貯留された潤滑油は中間壁の方向へと移動する。ここで、第1室と第2室とを連通する筒状部材の第1端部は、中間壁から離れた位置にあるため、第1室において第1端部の開口よりも中間壁側へ移動した潤滑油は、第1室から筒状部材を介して第2室へと移動することがない。
この結果、可動機構を有しない簡単かつ安価な構成でもって、車両に作用する加速度により生じる変速機内の潤滑油の偏りを抑制でき、被潤滑機構の潤滑不足を回避することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1,2に基づいて説明する。
図1は、本発明の車両用変速機の潤滑構造を適用した実施例1の縦置き型手動変速機の断面図である。変速機1はフロントケーシング2a、リアケーシング2bを有するケーシング2を有する。フロントケーシング2aとリアケーシング2bは、この順に車両前方から車両後方に向かって配置し、ボルト締結等により連結している。
両ケーシング2a,2bの間には、中間壁3を介装し、この中間壁3により、ケーシング2内にフロントケーシング2a側のフロント室(第1室)7と、リアケーシング2b側のリア室(第2室)8とを隔成している。
ケーシング2内には、中間壁3を貫通し、ケーシング2の全長に亘って車両前後方向に延びる出力軸4を配置している。また、ケーシング2内には、フロント室7およびリア室8で出力軸4の下方を車両前後方向へ延びるカウンタ軸5を配置している。出力軸4およびカウンタ軸5の中間部分は、中間壁3に配置したベアリング4a,5aにより支持している。
カウンタ軸5には、カウンタギア5b,5c,5d,5e,5f,5gを設け、これらカウンタギア5b,5c,5d,5e,5f,5gは、出力軸4に設けた遊動ギア4b,4c,4d,4e,4f,4gと噛合している。出力軸4にはクラッチ6a,6b,6cをスプライン嵌合させ、これらクラッチ6a,6b,6cによりギア4b,4c,4d,4e,4f,4gを選択的に出力軸4と直結させることにより、図外のトルクコンバータの出力が直接出力軸4に伝達され、あるいはギア4b,5bを介してカウンタ軸5に伝達されたトルクコンバータの出力がカウンタギア5c,5d,5e,5f,5gを介して出力軸4に伝達されて変速が行われる。
遊動ギア4b,4c,4d,4e、カウンタギア5b,5c,5d,5eおよびクラッチ6a,6bはフロント室7内に収容し、遊動ギア4f,4g、カウンタギア5f,5gおよびクラッチ6cはリア室8に収容している。
フロント室7およびリア室8には、ほぼカウンタ軸5の回転中心軸I-Iの高さ位置まで、潤滑油を封入しており、この潤滑油をカウンタギア5b〜5gの歯先で掻き上げることで各ギアの噛合部を潤滑している。
中間壁3には、車両前後方向に水平に延び、中間壁3を貫通する筒状部材9を設けている。この筒状部材9は、潤滑油の高さ(I-I)よりも低い位置であって、ケーシング2内の最下部に設けられている。筒状部材9は、フロント室7に面した第1端部9aとリア室8に面した第2端部9bに開口9c,9dを有している。第2端部9bは中間壁3のリア室8側の面位置と揃えて配置し、第1端部9aはフロント室7内へ突出させている。第1端部9aは、中間壁3のフロント室7側の面位置よりも長さLだけ車両前方側に位置している。
次に、作用を説明する。
実施例1では、フロント室7とリア室8とを仕切る中間壁3の潤滑油の高さ(I-I)よりも低い位置に、両部屋7,8を連通する筒状部材9を設けているため、ケーシング2内の潤滑油は、筒状部材9の内部を通って自由に行き来することができる。よって、両部屋7,8の潤滑油の高さは、ほぼ一定に維持され、両部屋7,8内の被潤滑機構(各遊動ギア、各カウンタギア、各クラッチ)には十分な潤滑油を供給することができる。
車両の加速時、フロント室7およびリア室8の潤滑油は、それぞれの部屋内で車両後方側へと移動し、そのときの潤滑油の高さは、図1の斜線M,Nとなる。ここで、中間壁40に筒状部材9を設けず、フロント室7とリア室8を連通する開口のみを設けた場合を想定すると、フロント室7の潤滑油はリア室8へと移動し、車両前方側に配置されたカウンタギア5b,5cが潤滑油を掻き上げることができず、遊動ギア4b,4cやカウンタギア5b,5cに潤滑油が供給されない状態となってしまう。
これに対し、実施例1では、中間壁40に筒状部材9を設け、筒状部材9の第1端部9aの開口9cは、中間壁3のフロント室7側の面位置よりもLだけ車両前方側に位置しているため、フロント室7において第1端部9aの開口9cよりも中間壁3側へ移動した潤滑油は、筒状部材9の内部を通過してリア室8側へと移動することがない。
つまり、筒状部材9の第1端部9a側の開口を、中間壁3のフロント室7側の面位置よりも距離Lだけ車両前方側に配置することで、車両の加速時における潤滑油の高さよりも高い位置に開口9cを配置した場合、すなわち、中間壁3に対して開口9cに段差Lを設定した場合と同様の効果が得られる。これにより、段差Lよりも低い位置にある潤滑油(Lよりも車両後方側に位置する潤滑油)のリア室8側への移動を阻止でき、フロント室7内の被潤滑機構(遊動ギア4b,4c,4d,4e、カウンタギア5b,5c,5d,5e、クラッチ6a,6b)の潤滑不足を回避することができる。
また、筒状部材9は簡単かつ安価に構成できるため、コスト的にも優れている。さらに、可動機構を有さないため、経時劣化等により動作が不安定となることも無く、従来の一方向弁を用いた構造と比較して、長期信頼性に優れている。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用変速機の潤滑構造にあっては、以下の効果を奏する。
(1) ケーシング2内のフロント室7とリア室8とを仕切る中間壁3と、ケーシング2内に貯留された潤滑油の油面の高さよりも車両下方側の位置で中間壁3を貫通する筒状部材9と、を備え、筒状部材9のフロント室7に面した第1端部9aとリア室8に面した第2端部9bにそれぞれ開口9c,9dを形成し、第1端部9aをフロント室7内に突出させた。これにより、可動機構を有しない簡単かつ安価な構成でもって、車両に作用する加速度により生じる変速機内の潤滑油の偏りを抑制でき、被潤滑機構の潤滑不足を回避することができる。
実施例2は、本発明の車両用変速機の潤滑構造を、ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションに適用した例である。
図2は、本発明の車両用変速機の潤滑構造を適用した実施例2の縦置き型ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションの断面図である。変速機41はフロントケーシング42a、リアケーシング42bを有するケーシング42を有する。フロントケーシング42aとリアケーシング42bは、この順に車両前方から車両後方に向かって配置し、ボルト締結等により連結している。
両ケーシング42a,42bの間には、中間壁40を介装し、この中間壁40により、ケーシング42内にフロントケーシング42a側のフロント室(第1室)43と、リアケーシング42b側のリア室(第2室)44とを隔成している。フロントケーシング42aの下部には、オイルパン42cを設けている。
ケーシング42内には、中間壁40を貫通し、ケーシング42の全長に亘って車両前後方向に延びるギアトレイン45を配置している。このギアトレイン45の構成については後述する。また、フロントケーシング42a内には、変速機41を油圧制御するためのコントロールバルブユニット46を配置している。また、オイルパン42cには、ケーシング42内に貯留された潤滑油を、エンジン47で駆動されるオイルポンプ48(図3参照)による潤滑油の吸入口49aを構成するストレーナ49を配置している。
ストレーナ49からオイルポンプ48に吸入され、加圧された潤滑油は、コントロールバルブユニット46に供給される。コントロールバルブユニット46では、潤滑油をギアトレイン45の入力軸に設けた図外の軸心油路に供給する。軸心油路に供給された潤滑油は、ギアトレイン45の各構成要素に形成した油路から放射状に放散される。これにより、ケーシング42内の被潤滑機構に潤滑油が供給される。
図3は、実施例2のギアトレイン45の骨子図である。
エンジン47の出力軸(クランクシャフト50)を、奇数変速段(第1速、第3速、第5速、後退)用の自動湿式回転クラッチC1、および、偶数変速段(第2速、第4速、第6速)用の自動湿式回転クラッチC2の共通なクラッチドラム51に駆動結合する。
ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションは、奇数変速段(第1速、第3速、第5速、後退)用の第1入力軸52、および、偶数変速段(第2速、第4速、第6速)用の第2入力軸53を備え、これら第1入力軸52および第2入力軸53をそれぞれ、個々の自動クラッチC1,C2によりエンジン出力軸50に結合可能とする。
ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションは更に出力軸54を備え、これを第1入力軸52および第2入力軸53と平行になるよう配置し、出力軸54は図示せざるプロペラシャフトやディファレンシャルギア装置を介して左右駆動車輪に結合する。
以下、ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションの歯車変速機構を詳述する。
奇数変速段クラッチC1および偶数変速段クラッチC2を介してエンジン回転を選択的に入力される第1入力軸52および第2入力軸53のうち第2入力軸53は中空とし、これを第1入力軸52上に嵌合するが、内側の第1入力軸52および外側の第2入力軸53を相互に同心状態で回転自在とする。
上記のごとく相互に回転自在に嵌合した第1入力軸52および第2入力軸53のエンジン側前端をクラッチC1,C2のクラッチハブ55,56に結合し、第1入力軸52を第2入力軸53の後端から突出させて、第1入力軸52に後端部52aを設定し、第1入力軸52、第2入力軸53、および出力軸54に平行に配してカウンタシャフト10を設ける。
カウンタシャフト10の後端にはカウンタギア11を一体回転可能に設け、これと同じ軸直角面内に配して出力歯車12を設け、出力歯車12を出力軸54に結合する。
これらカウンタギア11および出力歯車12を相互に噛合させてカウンタシャフト10を出力軸54に駆動結合する。
第1入力軸52の後端部52aとカウンタシャフト10との間に奇数変速段(第1速、第3速、第5速)グループの歯車組G1,G3,G5、および後退変速段の歯車組GRを設け、これらをエンジン47に近いフロント側から、第1速歯車組G1、後退歯車組GR、第5速歯車組G5および第3速歯車組G3の順に配置する。
第1速歯車組G1は、第1入力軸52の後端部52aに一体成形した第1速入力歯車13と、カウンタシャフト10上に回転自在に設けた第1速出力歯車14とを相互に噛合させて構成する。
後退歯車組GRは、第1入力軸52の後端部52aに一体成形した後退入力歯車15と、カウンタシャフト10上に回転自在に設けた後退出力歯車16と、これら歯車15,16に噛合してこれら歯車15,16間を逆転下に駆動結合するリバースアイドラギア17とで構成し、リバースアイドラギア17を、変速機ケースに植設したリバースアイドラ軸18により回転自在に支持する。
第3速歯車組G3は、第1入力軸52の後端部52aに回転自在に設けた第3速入力歯車19と、カウンタシャフト10に駆動結合して設けた第3速出力歯車20とを相互に噛合させて構成する。
第5速歯車組G5は、第1入力軸52の後端部52aに回転自在に設けた第5速入力歯車31と、カウンタシャフト10に駆動結合して設けた第5速出力歯車32とを相互に噛合させて構成する。
カウンタシャフト10には更に、第1速出力歯車14および後退出力歯車16間に配して1速−後退用同期噛合機構(選択噛合機構)21を設け、この1速−後退用同期噛合機構(選択噛合機構)21は、カウンタシャフト10と共に回転するカップリングスリーブ21aを図示の中立位置から左行させてクラッチギア21bに噛合させるとき、第1速出力歯車14がカウンタシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第1速を選択可能なものとし、カップリングスリーブ21aを図示の中立位置から右行させてクラッチギア21cに噛合させるとき、後退出力歯車16がカウンタシャフト10に駆動結合されて後述するごとく後退を選択可能なものとする。
第1入力軸52の後端部52aには更に、第3速入力歯車19および第5速入力歯車31間に配して3速−5速用同期噛合機構(選択噛合機構)22を設け、この3速−5速用同期噛合機構(選択噛合機構)22は、第1入力軸52(その後端部52a)と共に回転するカップリングスリーブ22aを図示の中立位置から右行させてクラッチギア22bに噛合させるとき、第3速入力歯車19が第1入力軸52に駆動結合されて後述するごとく第3速を選択可能なものとし、カップリングスリーブ22aを図示の中立位置から左行させてクラッチギア22cに噛合させるとき、第5速入力歯車31が第1入力軸52に駆動結合されて後述するごとく第5速を選択可能なものとする。
中空の第2入力軸53とカウンタシャフト10との間には、偶数変速段(第2速、第4速、第6速)グループの歯車組、つまり、エンジンに近いフロント側から順次、第6速歯車組G6、第2速歯車組G2、および第4速歯車組G4を配して設ける。
第6速歯車組G6は第2入力軸53の比較的前部に配置し、第4速歯車組G4は第2入力軸53の後端に配置し、第2速歯車組G2は第2入力軸53のこれら前部および後端間中央部に配置する。
第6速歯車組G6は、第2入力軸53の外周に一体成形した第6速入力歯車23と、カウンタシャフト10上に回転自在に設けた第6速出力歯車24とを相互に噛合させて構成する。
第2速歯車組G2は、第2入力軸53の外周に一体成形した第2速入力歯車25と、カウンタシャフト10上に回転自在に設けた第2速出力歯車26とを相互に噛合させて構成する。
第4速歯車組G4は、第2入力軸53の外周に一体成形した第4速入力歯車27と、カウンタシャフト10上に回転自在に設けた第4速出力歯車28とを相互に噛合させて構成する。
カウンタシャフト10には更に、第6速出力歯車24および第2速出力歯車26間に配して6速専用の同期噛合機構(選択噛合機構)29を設け、この6速専用同期噛合機構(選択噛合機構)29は、カウンタシャフト10と共に回転するカップリングスリーブ29aを図示の中立位置から左行させてクラッチギア29bに噛合させるとき、第6速出力歯車24がカウンタシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第6速を選択可能なものとする。
またカウンタシャフト10には、第2速出力歯車26および第4速出力歯車28間に配して2速−4速用同期噛合機構(選択噛合機構)30を設け、この2速−4速用同期噛合機構(選択噛合機構)30は、カウンタシャフト10と共に回転するカップリングスリーブ30aを図示の中立位置から左行させてクラッチギア30bに噛合させるとき、第2速出力歯車26がカウンタシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第2速を選択可能なものとし、カップリングスリーブ30aを図示の中立位置から右行させてクラッチギア30cに噛合させるとき、第4速出力歯車28がカウンタシャフト10に駆動結合されて後述するごとく第4速を選択可能なものとする。
図2に戻り、実施例2では、筒状部材として中間壁40にチューブ57を貫通させている。このチューブ57は、可撓性部材で成形し、フロント室43に面した第1端部57aとリア室44に面した第2端部57bに開口57c,57dを有している。第2端部57bは中間壁40のリア室44側の面位置と揃えて配置し、第1端部57aはフロント室43内へ突出させている。
チューブ57は、潤滑油の高さ(II-II)よりも低い位置に配置している。また、第1端部57aは、オイルパン42cに設けたストレーナ49の吸入口49aと同一高さであって、吸入口49aよりも車両前方側の位置に配置している。ここで、吸入口49aの位置は、第2端部57dよりも低い位置にあるため、チューブ57の中間部を略くの字状に湾曲させ、第1端部57aの位置を調整している。
次に、作用を説明する。
実施例2に示したツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッション等の自動変速機では、ケーシング42内の潤滑油は、ストレーナ49からオイルポンプ48に吸入された後、ギアトレイン45の各構成要素から放射状に放散されることで、被潤滑機構の潤滑を行っている。つまり、被潤滑機構の潤滑が正常に行われるためには、ストレーナ49の吸入口49aに常時潤滑油が供給できる状態である必要がある。
車両の加速時、フロント室43およびリア室44の潤滑油は、それぞれの部屋内で車両後方側へと移動し、そのときの潤滑油の高さは、図2の斜線P,Qとなる。このとき、中間壁40にチューブ57を設けず、フロント室43とリア室44を連通する開口のみを設けた場合を想定すると、フロント室43の潤滑油はリア室44へと移動し、ストレーナ49の吸入口49aは潤滑油を吸い込むことができなくなる。
これに対し、実施例2では、中間壁40にチューブ57を設け、チューブ57の第1端部57aの開口57cを、ストレーナ49の吸入口49aと同一高さであって、吸入口49aよりも車両前方側に配置しているため、フロント室43において第1端部57aの開口57cよりも中間壁40側へ移動した潤滑油は、チューブ57の内部を通過してリア室44側へと移動することがない。
つまり、チューブ57の第1端部57a側の開口57cを、吸入口49aよりも車両前方側に配置することで、車両の加速時におけるストレーナ49の吸入口49aの空気中への露出を防ぐことができる。よって、ストレーナ49の吸入口49aから潤滑油が吸入不能となるのを防止でき、被潤滑機構の潤滑不足を回避することができる。
また、実施例2では、筒状部材として可撓性を有するチューブ57を用いているため、コントロールバルブユニット46やストレーナ49との干渉を容易に回避することができ、コントロールバルブユニット46等、自動変速機40の設計変更を招くことなく、フロント室43内にチューブ57を配策することができる。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用変速機の潤滑構造にあっては、実施例1の効果(1)に加え、以下に列挙する効果を奏する。
(2) 筒状部材を、可撓性を有するチューブ57としたため、第1端部57aおよび第2端部57bの位置をコントロールバルブユニット46やストレーナ49との干渉を避けつつ自由に設定でき、レイアウト自由度の向上を図ることができる。
(3) 第1端部57aのフロント室43内における位置を、ストレーナ49の吸入口49aと車両上下方向同一位置、かつ、中間壁40に対し吸入口49aよりも車両前方側に配置した。これにより、ストレーナ49の吸入口49aから潤滑油が吸入不能となるのを確実に防止でき、被潤滑機構の潤滑不足を回避することができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づく実施例1,2により説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1,2に示したものに限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない程度の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例1,2では、縦置き型変速機について説明したが、本願発明は、横置き側変速機にも適用可能であり、車両に横方向加速度が作用する旋回時やカント路走行時において、実施例1と同様の作用効果を奏することは言うまでもない。
また、実施例1,2では、筒状部材を一方側(フロント室側)にのみ突出させた構成を示したが、中間壁から両側(フロント室側、リア室側)に筒状部材を突出させた構成としてもよい。
本発明の車両用変速機の潤滑構造を適用した実施例1の縦置き型手動変速機の断面図である。 本発明の車両用変速機の潤滑構造を適用した実施例2の縦置き型ツインクラッチ式自動マニュアルトランスミッションの断面図である。 実施例2のギアトレイン45の骨子図である。
符号の説明
1 変速機
2 ケーシング
2a フロントケーシング
2b リアケーシング
3 中間壁
4 出力軸
4a ベアリング
4b〜4g 遊動ギア
5 カウンタ軸
5a ベアリング
5b〜5g カウンタギア
6a〜6c クラッチ
7 フロント室
8 リア室
9 筒状部材
9a 第1端部
9b 第2端部
9c 開口
9d 開口

Claims (3)

  1. 変速機ケーシング内の第1室と第2室とを仕切る中間壁と、
    前記ケーシング内に貯留された潤滑油の油面の高さよりも車両下方側の位置で前記中間壁を貫通する筒状部材と、
    を備え、
    前記筒状部材の前記第1室に面した第1端部と前記第2室に面した第2端部をそれぞれ開口させ、前記第1端部と前記第2端部のうち少なくとも前記第1端部を前記第1室内に突出させたことを特徴とする車両用変速機の潤滑構造。
  2. 請求項1に記載の車両用変速機の潤滑構造において、
    前記筒状部材を、可撓性を有するチューブとしたことを特徴とする車両用変速機の潤滑構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用変速機の潤滑構造において、
    前記変速機は、前記ケーシング内に貯留された潤滑油を前記変速機の被潤滑機構に供給するためのオイルポンプと、前記第1室内に配置され前記オイルポンプによる潤滑油の吸入口を構成するストレーナとを有し、
    前記第1端部の前記第1室内における位置を、前記吸入口と車両上下方向同一位置、かつ、前記中間壁に対し前記吸入口よりも離れた位置に設定したことを特徴とする車両用変速機の潤滑構造。
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