JP2009180281A - 変速機における潤滑構造 - Google Patents

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    • F16H57/045Lubricant storage reservoirs, e.g. reservoirs in addition to a gear sump for collecting lubricant in the upper part of a gear case

Abstract

【課題】変速ギヤにより潤滑油が撹拌されることによる動力損失を減少させ、潤滑を必要とする箇所に潤滑油を集中して供給して潤滑の効率を高める。
【解決手段】複数の回転軸15〜17と、複数組の変速ギヤ対21a,21b〜23a,23bが設けられる変速機ケーシング10内の底部に収容された潤滑油を、変速ギヤによりはね上げて各部をはねかけ潤滑する。変速機ケーシング10内の上部に、はね上げられた潤滑油を受け入れて貯留するオイルパン30を設け、その底壁30aには各変速ギヤ対のほゞ真上となる各位置に給油穴32〜34を開口する。各給油穴を開閉する各弁体36〜38は、動力を伝達するように選択された1組の変速ギヤ対のほゞ真上に位置する給油穴を解放するようにシフトフォーク28,29と連動して作動される。
【選択図】図1

Description

本発明は、変速機ケーシング内の各部をはねかけ潤滑により潤滑する変速機における潤滑構造の改良に関する。
変速機における潤滑構造としては、変速機ケーシング内に入力軸と出力軸を含む複数の回転軸を設け、この複数の回転軸の間に設けられてそれらを連結する複数組の変速ギヤ対のうちからシフトフォークにより1組の変速ギヤ対を選択することにより変速比を切り換えて入力軸から出力軸に動力を伝達し、変速機ケーシング内の底部に収容された潤滑油を下部に位置する変速ギヤによりはね上げて変速機ケーシング内の各部をはねかけ潤滑する構造のものがよく知られている。
しかしながら、このような構造のものは、変速機ケーシング内の底部にある程度の量の潤滑油を貯めておく必要があり、その潤滑油を変速ギヤによりはねかける際の撹拌抵抗により動力損失を生じ、これに伴い潤滑油の温度が上昇して潤滑油の劣化が早まり、またはね上げられた潤滑油は変速機ケーシング内全体に飛散され、所望の箇所に集中されないので潤滑の効率が必ずしもよくないなどの問題がある。本発明はこのような各問題を解決することを目的とする。
このために、本発明による変速機における潤滑構造は、変速機ケーシング内に入力軸と出力軸を含む複数の回転軸を設け、この複数の回転軸の間に設けられてそれらを連結する複数組の変速ギヤ対のうちからシフトフォークにより1組の変速ギヤ対を選択することにより変速比を切り換えて入力軸から出力軸に動力を伝達し、変速機ケーシング内の底部に収容された潤滑油を下部に位置する変速ギヤによりはね上げて変速機ケーシング内の各部をはねかけ潤滑する変速機における潤滑構造において、変速機ケーシング内の上部に変速ギヤにより変速軸と平行な変速機ケーシングの縦側壁に沿ってはね上げられた潤滑油を受け入れて貯留するオイルパンを設け、このオイルパンの底壁には各変速ギヤ対のほゞ真上となる各位置に給油穴を開口するとともにこの各給油穴を開閉する弁体を設け、各弁体は動力を伝達するように選択された1組の変速ギヤ対のほゞ真上に位置する給油穴を解放するようにシフトフォークと連動して作動するよう構成されたことを特徴とするものである。
前項に記載の変速機における潤滑構造において、オイルパンは、底壁と、この底壁の縦側壁側となる縁部から立ち上がる一側壁と、これと反対側となる縁部から立ち上がる他側壁よりなり、他側壁は一側壁よりも高さを大とすることが好ましい。
前項に記載の変速機における潤滑構造において、オイルパンの潤滑油を貯留する内部は、底壁より立ち上がり各給油穴の間を通って延びる少なくとも1個のバッフルプレートにより複数の部分に仕切られていることが好ましい。
前各項に記載の変速機における潤滑構造において、各弁体は、その弁体により開閉される給油穴のほゞ真下に位置する変速ギヤ対の選択を行うシフトフォークにステーを介して連結され、そのシフトフォークとともに移動してその給油穴を開閉することが好ましい。
前各項に記載の変速機における潤滑構造において、入力軸と出力軸は一直線上に沿って相対回転自在に配置され、この両軸と平行に配置されて伝達ギヤ対により入力軸と連結される副軸をさらに設け、複数組の変速ギヤ対は副軸と出力軸の間に設け、入力軸と出力軸は複数組の変速ギヤ対の何れもが副軸と出力軸を連結していない状態において動力伝達可能に連結され、オイルパンの底壁には伝達ギヤ対のほゞ真上となる位置に常時開口される給油穴をさらに設けることが好ましい。
請求項1に記載の発明によれば、変速機ケーシング内の上部に変速ギヤにより変速軸と平行な変速機ケーシングの縦側壁に沿ってはね上げられた潤滑油を受け入れて貯留するオイルパンを設けており、変速機の作動状態では、変速機ケーシング内の底部に収容された潤滑油は相当量が変速機ケーシング内の上部のオイルパン内に移動し、変速機ケーシング内底部の潤滑油量が減少するので、変速ギヤにより潤滑油が撹拌されることによる動力損失は減少し、温度上昇による潤滑油の劣化も少なくなる。また、オイルパンの底壁には各変速ギヤ対のほゞ真上となる各位置に給油穴を開口するとともに各給油穴を開閉する弁体を設け、各弁体は動力を伝達するように選択された1組の変速ギヤ対のほゞ真上に位置する給油穴を解放するようにシフトフォークと連動して作動するよう構成されており、給油穴は動力を伝達している1組の変速ギヤ対のほゞ真上となるものが解放されて、動力を伝達していない変速ギヤ対のほゞ真上となるものは解放されないので、オイルパン内の潤滑油は、動力を伝達しており従って潤滑を必要とする変速ギヤ対だけに供給され、動力を伝達していない変速ギヤ対には供給されない。このように潤滑を必要とする箇所に集中して潤滑油が供給されるので潤滑の効率を高めることができる。
オイルパンは、底壁と、この底壁の縦側壁側となる縁部から立ち上がる一側壁と、これと反対側となる縁部から立ち上がる他側壁よりなり、他側壁は一側壁よりも高さを大とした請求項2の発明によれば、下部の変速ギヤにより縦側壁に沿ってはね上げられた潤滑油は、縦側壁側となる一側壁を乗り越えてオイルパンの上側に入り、反対側の他側壁により遮られてオイルパンを通り過ぎることはないので、効率よくオイルパン内に貯留される。
潤滑油を貯留するオイルパンの内部は、底壁より立ち上がり各給油穴の間を通って延びる少なくとも1個のバッフルプレートにより複数の部分に仕切られている請求項3の発明によれば、変速機に水平方向の加速度が加わってもオイルパン内の潤滑油に偏りが生じることが少ないので、安定した潤滑機能が得られる。
各弁体は、その弁体により開閉される給油穴のほゞ真下に位置する変速ギヤ対の選択を行うシフトフォークにステーを介して連結され、そのシフトフォークとともに移動して1つの給油穴を開閉する請求項4の発明によれば、弁体の作動機構を構造簡単で作動が確実なものとすることができる。
入力軸と出力軸は一直線上に沿って相対回転自在に配置され、この両軸と平行に配置されて伝達ギヤ対により入力軸と連結される副軸をさらに設け、複数組の変速ギヤ対は副軸と出力軸の間に設け、入力軸と出力軸は複数組の変速ギヤ対の何れもが副軸と出力軸を連結していない状態において動力伝達可能に連結された変速機では、入力軸と副軸を連結する伝達ギヤ対は、複数組の変速ギヤ対の何れかが動力を伝達しているときは常に動力を伝達しているので潤滑を必要とする。しかし、オイルパンの底壁には伝達ギヤ対のほゞ真上となる位置に常時開口される給油穴をさらに設けた請求項5の発明によれば、伝達ギヤ対が動力を伝達しているときには常時開口されている給油穴から常に潤滑油が供給されるので、伝達ギヤ対に潤滑不足を生じることはない。
以下に、図1〜図3により、本発明による変速機における潤滑構造を実施するための最良の形態の説明をする。この実施形態による潤滑構造が適用される変速機は、主として図1に示すように、変速機ケーシング10内に設けられた入力軸15、副軸16及び出力軸17と、入力軸15と副軸16を連結する伝達ギヤ対20a,20bと、副軸16と出力軸17の間に設けられてそれらを連結する3組の変速ギヤ対21a,21b〜23a,23bと、2つのシフトフォーク28,29を備えており、変速機ケーシング10内の上部にはオイルパン30が設けられている。
主として図1に示すように、変速機ケーシング10は、互いに一体的に連結された中間部ケース10aと前部ケース10bと後部ケース10cよりなり、中間部ケース10aと後部ケース10cの間には変速機室が形成されている。入力軸15の後端の軸受孔15aには出力軸17の先端の小径部17aが軸支され、このようにして一直線上に沿って相対回転自在に設けられた両軸15,17は、前部と後部が転がり軸受11a,11bを介して中間部ケース10aの前壁10dと後部ケース10cの仕切壁10eに回転自在に支持されている。副軸16は出力軸17の下側にそれらと平行に配置されて、その前部と後部は転がり軸受11c,11dを介して中間部ケース10aの前壁10dと後部ケース10cの仕切壁10eに回転自在に支持され、伝達ギヤ対20a,20bの駆動ギヤ20aと被動ギヤ20bは入力軸15の後部と副軸16の前部に一体的に設けられ互いに噛合されて、この両軸15,16は常時連動して回転されるよう連結されている。
副軸16と出力軸17の間に設けられてそれらを連結する3組の変速ギヤ対21a,21b;22a,22b及び23a,23bは、副軸16に一体的に設けられた駆動ギヤ21a,22a,23aと、出力軸17に回転自在に設けられた被動ギヤ21b,22b,23bよりなり、駆動ギヤ20aと被動ギヤ21bの間、及び両被動ギヤ22bと23bの間となる出力軸17には、それぞれクラッチハブ18及び19が一体的に設けられている。クラッチハブ18と、その外周に軸線方向移動可能にスプライン係合された切換スリーブ24は、両側の駆動ギヤ20a,21bに形成されて切換スリーブ24と係合可能な各スプラインとともに、各ギヤ20a,21bを選択的に出力軸17に連結する公知のシンクロメッシュ機構(シンクロナイザリングは図示省略)を構成している。同様に、クラッチハブ19と切換スリーブ25は、その両側の被動ギヤ22b,23bに形成されたスプラインとともに、各ギヤ22b,23bを選択的に出力軸17に連結する公知のシンクロメッシュ機構を構成している。
図2に示すように、各軸15〜17と平行に変速機ケーシング10に支持されてアクチュエータ(図示省略)あるいは手動により軸線方向に往復動されるフォークシャフト26,27には、それぞれシフトフォーク28,29が固定されている。シフトフォーク28は二股に分かれた先端部28aが切換スリーブ24の外周の環状溝24aに摺動自在に係合して切換スリーブ24を往復動させて、各ギヤ20a,21bを選択的に出力軸17に連結させる。同様に、シフトフォーク29は先端部28aの溝部が切換スリーブ25の外周の環状突起25aに摺動自在に係合して切換スリーブ25を往復動させて、各ギヤ22b,23bを選択的に出力軸17に連結させる。各被動ギヤ23b,22b,21bがそれぞれ出力軸17に連結されれば、各変速ギヤ対23a,23b;22a,22b;21a,21bがそれぞれ副軸16と出力軸17の間で動力を伝達する第1速段、第2速段及び第3速段が形成される。また、駆動ギヤ20aが出力軸17に連結されれば入力軸15が出力軸17に直結されて第4速段が形成される。
切換スリーブ25の外周と副軸16のこれと対応する位置には、後進ギヤ対40a,40bの被動ギヤ40bと駆動ギヤ40aが形成されている。軸線方向に移動される後進アイドルギヤ(図示省略)は、通常は後進ギヤ対40a,40bと噛合されていないが、後進の際には軸線方向に移動されて後進ギヤ対40a,40bの間に噛合されて後進段が形成される。
エンジンなどの原動機により入力軸15が回転駆動されれば、伝達ギヤ対20a,20bを介して副軸16は回転駆動され、変速機ケーシング10内の下部に位置する副軸16に一体的に設けられた被動ギヤ20b及び駆動ギヤ21a,22a,23aは矢印Rに示すように回転される。変速機ケーシング10内の底部に収容された潤滑油は、矢印R方向に回転するこの各ギヤ20b,21a,22a,23aにより、副軸16と平行な変速機ケーシング10の縦側壁10fに沿って矢印Sに示すようにはね上げられる。
図1及び図2に示すように、各伝達ギヤ対20a,20b、変速ギヤ対21a,21b〜23a,23b及び各シフトフォーク28,29の上側となる変速機ケーシング10内の上部には、オイルパン30が取り付けられている。オイルパン30は、ほゞ平坦で長方形状の底壁30aと、変速機ケーシング10の縦側壁10f側となるこの底壁30aの縁部から立ち上がる一側壁30bと、これと反対側となる縁部から立ち上がる他側壁30cと、各側壁30b,30cと直交する各縁部から立ち上がる端壁30d,30dよりなり、各端壁30d,30dを前壁10dと仕切壁10eに取り付けることにより、ほゞ水平に変速機ケーシング10内に支持される。他側壁30cは一側壁30bよりも高さを大とし、一側壁30bの上縁と変速機ケーシング10の上部内面との間には相当な隙間を設け、他側壁30cの上縁は変速機ケーシング10の上部内面に接近させている。
前述のように、変速機ケーシング10内の下部に位置する副軸16に一体的に設けられた被動ギヤ20b及び駆動ギヤ21a,22a,23aにより、変速機ケーシング10の縦側壁10fに沿ってはね上げられた潤滑油は、縦側壁10f側となる一側壁30bを乗り越えてオイルパン30の上側に入り、反対側の他側壁30cにより遮られてオイルパン30内に貯留される。なお、被動ギヤ20b及び駆動ギヤ21a,22a,23aにより縦側壁10fに沿ってはね上げられた潤滑油は、相当量がオイルパン30内に貯留されるが、はね上げられた残りの潤滑油は従来と同様、オイルパン30の下側の変速機ケーシング10内に飛散されてその他の各部を潤滑する。
図1及び図3に示すように、オイルパン30の底壁30aの略水平で平坦な部分には、伝達ギヤ対20a,20b及び各変速ギヤ対21a,21b〜23a,23bの横幅方向でほゞ真上となる各位置に4個の給油穴31〜34が開口され、このうち伝達ギヤ対20a,20bのほゞ真上となる給油穴31を除く3個の給油穴32〜34には、それぞれを開閉する板状の弁体36〜38が、底壁30aの下側から摺動自在に当接されて設けられている。各給油穴のうち変速ギヤ対21a,21bのほゞ真上となる給油穴32に設けられる弁体36は、変速ギヤ対21a,21bの被動ギヤ21bを選択的に出力軸17に連結させるシフトフォーク28にステー36aを介して連結され、被動ギヤ21bが出力軸17に連結されて変速ギヤ対21a,21bが動力を伝達している際に給油穴32は解放されるようになっている。また、被動ギヤ22b及び23bのほゞ真上となる給油穴33及び34に設けられる弁体37及び38は、被動ギヤ22b及び23bを選択的に出力軸17に連結させるシフトフォーク29にステー37a及び38aを介して連結され、被動ギヤ22bまたは23bが出力軸17に連結されて変速ギヤ対22a,22bまたは23a,23bが動力を伝達している際に、給油穴33または34がそれぞれ解放されるようになっている。給油穴31は常時解放されたままである。
オイルパン30の内部は、底壁30aより立ち上がり、給油穴31と32の間、及び給油穴33と34の間を通って延びる2個のバッフルプレート30eにより複数の部分に仕切られている。なお、弁体36及び弁体37が互いに干渉するのを避けるために、給油穴32、弁体36及びステー36aは、図2に示すように、変速ギヤ対21a,21bの中心の真上より多少左方にオフセットされ、同様に給油穴33,34、弁体37,38及びステー37a,38aは、同じ中心の真上より多少右方にオフセットされている。
次に上述した実施形態の作動の説明をする。入力軸15が回転されていない不作動状態では、変速機ケーシング10内の底部に収容された潤滑油の油面レベルは二点鎖線L0で示す位置にある。入力軸15がエンジンなどの原動機により回転駆動されれば、副軸16は伝達ギヤ対20a,20bを介して回転駆動されるが、各シフトフォーク28,29が図示の中立位置にあれば各被動ギヤ23b,22b,21b及び駆動ギヤ20aは出力軸17に連結されず、また後進ギヤ対40a,40bが後進アイドルギヤを介して噛合されなければ、出力軸17は駆動されない。入力軸15が回転駆動された状態で第1速段〜第4速段及び後進段の何れかが形成されれば、出力軸17は形成された変速段に応じて回転駆動される。これらの何れの場合にも副軸16及びこれに一体的に設けられた被動ギヤ20b及び駆動ギヤ21a,22a,23aは矢印Rに示すように回転され、変速機ケーシング10内の底部に収容された潤滑油は、矢印R方向に回転されるこの各ギヤ20b,21a,22a,23aにより、変速機ケーシング10の縦側壁10fに沿って矢印Sに示すようにはね上げられる。このようにはね上げられた潤滑油は、縦側壁10f側となる一側壁30bの上側を通って乗り越えてオイルパン30の上方に入り、反対側の他側壁30cにより遮られてオイルパン30内に貯留される。これにより変速機ケーシング10内の底部に収容された潤滑油の相当量が上部のオイルパン30内に移動してオイルパン30内の油面レベルは実線L2で示す位置となり、変速機ケーシング10内の底部に収容された潤滑油の油面レベルは実線L1で示す位置まで低下する。
図1においてシフトフォーク29が右向きにシフトされ、被動ギヤ23bが出力軸17に連結されて変速ギヤ対23a,23b及び伝達ギヤ対20a,20bにより入力軸15から出力軸17への動力伝達がなされる第1速段では、変速ギヤ対23a,23b及び伝達ギヤ対20a,20bのほゞ真上に位置する給油穴34と31だけが解放されているので、オイルパン30内に貯留された潤滑油は給油穴34と31から下方に供給されて、変速ギヤ対23a,23bと伝達ギヤ対20a,20bの各噛合部を潤滑し、また被動ギヤ23bと切換スリーブ25の間の係合部を潤滑する。同様に、第2速段では、オイルパン30内に貯留された潤滑油は解放された給油穴33と31から下方に供給されて、変速ギヤ対22a,22bと伝達ギヤ対20a,20bの各噛合部を潤滑し、また被動ギヤ22bと切換スリーブ25の間の係合部を潤滑する。また、第3速段では、オイルパン30内に貯留された潤滑油は解放された給油穴32と31から下方に供給されて、変速ギヤ対21a,21bと伝達ギヤ対20a,20bの各噛合部を潤滑し、また被動ギヤ21bと切換スリーブ24の間の係合部を潤滑する。また、シフトフォーク28が左向きにシフトされ、駆動ギヤ20aが出力軸17に連結されて入力軸15が出力軸17に直結される第4速段では、伝達ギヤ対20a,20bのほゞ真上に位置する給油穴31だけが解放されているので、オイルパン30内に貯留された潤滑油は給油穴31から下方に供給されて駆動ギヤ20aと切換スリーブ24の間の係合部を潤滑する。
上述した実施形態によれば、前述のように変速機ケーシング10内の底部に収容された潤滑油は、相当量が副軸16に一体的に設けられて回転される被動ギヤ20b及び駆動ギヤ21a,22a,23aにより変速機ケーシング10の縦側壁10fに沿ってはね上げられてオイルパン30内に移動されて貯留されるので、変速機ケーシング10内の底部に収容された潤滑油のレベルは図2の二点鎖線L0で示す位置から実線L1で示す位置まで低下する。従って、各ギヤ20b,21a,22a,23aにより潤滑油が撹拌されることによる動力損失は減少し、温度上昇による潤滑油の劣化も少なくなる。
また、オイルパン30の底壁30aに開口された4個の給油穴31〜34は、3組の変速ギヤ対21a,21b〜23a,23bのほゞ真上に位置する3個の給油穴32〜34だけにそれらを開閉する各弁体36〜38を設け、各弁体36〜38は、それぞれにより開閉される各給油穴32〜34のほゞ真下に位置する各変速ギヤ対21a,21b〜23a,23bの選択を行うシフトフォーク28,29にそれぞれステー36a〜38aを介して連結され、各給油穴32〜34は動力を伝達している変速ギヤ対21a,21b;22a,22bまたは23a,23bのほゞ真上となるものだけが解放され、動力を伝達していないその他の変速ギヤ対のほゞ真上となるものは解放されない。従って、オイルパン30内の潤滑油は、動力を伝達しており従って潤滑を必要とする変速ギヤ対21a,21b;22a,22bまたは23a,23bだけに供給され、動力を伝達していないその他の変速ギヤ対には供給されない。このように潤滑を必要とする変速ギヤ対に集中して潤滑油が供給されるので潤滑の効率を高めることができる。
上述した実施形態では、入力軸15と出力軸17を一直線上に沿って相対回転自在に配置し、この両軸15,17と平行に副軸16を設けて伝達ギヤ対20a,20bにより入力軸15と連結し、複数組の変速ギヤ対21a,21b〜23a,23bは副軸16と出力軸17の間に設けた変速機に本発明を適用した例につき説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば副軸16をエンジンなどの原動機により直接回転駆動される入力軸として図1の入力軸15を廃し、この新しい入力軸と出力軸17の間に複数組の変速ギヤ対21a,21b〜23a,23bを設けるようにして実施してもよい。そのようにしても、上述したと同様、潤滑油が撹拌されることによる動力損失が減少して温度上昇による潤滑油の劣化も少なくなる、潤滑を必要とする変速ギヤ対に集中して潤滑油が供給されるので潤滑の効率を高めることができるという効果は得られる。
また上述した実施形態では、オイルパン30は、底壁30aと、この底壁30aの縦側壁10f側となる縁部から立ち上がる一側壁30bと、これと反対側となる縁部から立ち上がる他側壁30cよりなるものとし、他側壁30cは一側壁30bよりも高さを大としており、このようにすれば変速機ケーシング10内の下部に設けた副軸16に一体的に設けられて回転される被動ギヤ20b及び駆動ギヤ21a,22a,23aにより縦側壁10fに沿ってはね上げられた潤滑油は、縦側壁10f側となる一側壁30bを乗り越えてオイルパン30の上側に入り、反対側の他側壁30cにより遮られてオイルパン30を通り過ぎることはないので、効率よくオイルパン30内に貯留される。
変速機に水平方向の加速度が加われば、オイルパン30内に貯留された潤滑油に偏りが生じて潤滑油の一部がオイルパン30から溢れ、場合によっては底壁30aの給油穴31〜34を設けた部分が空中に露出して解放された給油穴から下方に潤滑油が供給されなくなって潤滑不足を生じるおそれがある。しかし上述した実施形態ではオイルパン30の内部は、底壁30aより立ち上がり、給油穴31と32の間、及び給油穴33と34の間を通って延びる2個のバッフルプレート30eにより複数の部分に仕切られているので、水平方向の加速度が加わった場合でもオイルパン30内に貯留された潤滑油の偏りは少なくなり、底壁30aの給油穴31〜34を設けた部分が空気中に露出するおそれは少なくなるので潤滑不足のおそれは減少し、安定した潤滑機能が得られる。
また上述した実施形態では、各弁体36〜38は、それぞれにより開閉される各給油穴32〜34のほゞ真下に位置する変速ギヤ対21a,21b〜23a,23bの選択を行うシフトフォーク28,29にそれぞれステー36a〜38aを介して連結され、そのシフトフォーク28,29とともに移動して各給油穴32〜34を開閉しており、そのようにすれば各弁体36〜38の作動機構を構造簡単で作動が確実なものとすることができる。
本発明による変速機における潤滑構造の一実施形態の全体構造を示す縦断面図である。 図1の2−2断面図である。 図1のシフトフォーク及び弁体付近の部分拡大断面図である。
符号の説明
10…変速機ケーシング、10f…縦側壁、15…入力軸、16…副軸、17…出力軸、20a,20b…伝達ギヤ対、21a,21b…変速ギヤ対、22a,22b…変速ギヤ対、23a,23b…変速ギヤ対、28,29…シフトフォーク、30…オイルパン、30a…底壁、30b…一側壁、30c…他側壁、30e…バッフルプレート、31,32,33,34…給油穴、36,37,38…弁体、36a,37a,38a…ステー。

Claims (5)

  1. 変速機ケーシング内に入力軸と出力軸を含む複数の回転軸を設け、この複数の回転軸の間に設けられてそれらを連結する複数組の変速ギヤ対のうちからシフトフォークにより1組の変速ギヤ対を選択することにより変速比を切り換えて前記入力軸から出力軸に動力を伝達し、前記変速機ケーシング内の底部に収容された潤滑油を下部に位置する変速ギヤによりはね上げて前記変速機ケーシング内の各部をはねかけ潤滑する変速機における潤滑構造において、
    前記変速機ケーシング内の上部に前記変速ギヤにより前記変速軸と平行な前記変速機ケーシングの縦側壁に沿ってはね上げられた潤滑油を受け入れて貯留するオイルパンを設け、このオイルパンの底壁には前記各変速ギヤ対のほゞ真上となる各位置に給油穴を開口するとともにこの各給油穴を開閉する弁体を設け、前記各弁体は動力を伝達するように選択された前記1組の変速ギヤ対のほゞ真上に位置する前記給油穴を解放するように前記シフトフォークと連動して作動するよう構成されたことを特徴とする変速機における潤滑構造。
  2. 請求項1に記載の変速機における潤滑構造において、前記オイルパンは、前記底壁と、この底壁の前記縦側壁側となる縁部から立ち上がる一側壁と、これと反対側となる縁部から立ち上がる他側壁よりなり、前記他側壁は前記一側壁よりも高さを大としたことを特徴とする変速機における潤滑構造。
  3. 請求項2に記載の変速機における潤滑構造において、前記オイルパンの潤滑油を貯留する内部は、前記底壁より立ち上がり前記各給油穴の間を通って延びる少なくとも1個のバッフルプレートにより複数の部分に仕切られていることを特徴とする変速機における潤滑構造。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の変速機における潤滑構造において、前記各弁体は、その弁体により開閉される前記給油穴のほゞ真下に位置する前記変速ギヤ対の選択を行う前記シフトフォークにステーを介して連結され、そのシフトフォークとともに移動してその給油穴を開閉することを特徴とする変速機における潤滑構造。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の変速機における潤滑構造において、前記入力軸と出力軸は一直線上に沿って相対回転自在に配置され、この両軸と平行に配置されて伝達ギヤ対により前記入力軸と連結される副軸をさらに設け、前記複数組の変速ギヤ対は前記副軸と出力軸の間に設け、前記入力軸と出力軸は前記複数組の変速ギヤ対の何れもが前記副軸と出力軸を連結していない状態において動力伝達可能に連結され、前記オイルパンの底壁には前記伝達ギヤ対のほゞ真上となる位置に常時開口される給油穴をさらに設けたことを特徴とする変速機における潤滑構造。
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