JP6235693B2 - 熱可塑性樹脂組成物、並びに、成形体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は以下の通りである。
ビニル芳香族単量体単位60〜80質量%、及び、共役ジエン単量体単位40〜20質量%を含むブロック共重合体(a)と、
ビニル芳香族単量体単位60〜90質量%、及び、不飽和ニトリル単量体単位40〜10質量%を含む共重合体(b)と、を含み、
前記ブロック共重合体(a)が、ビニル芳香族単量体単位を主体とする、少なくとも1つの重合体ブロック(S)を有し、
前記ブロック共重合体(a)が、−73〜−10℃の範囲に少なくとも1つの動的粘弾性のtanδのピークを有する、
前記共重合体(b)に対する前記ブロック共重合体(a)の質量比(a)/(b)が、1/99〜80/20である、熱可塑性樹脂組成物。
〔2〕
前記ブロック共重合体(a)が、ビニル芳香族単量体単位及び共役ジエン単量体単位を含む、少なくとも1つのランダム共重合体ブロック(B/S)を有する、前項〔1〕に記載の熱可塑性樹脂組成物。
〔3〕
前記ブロック共重合体(a)が、少なくとも2つの前記重合体ブロック(S)を有する、前項〔1〕又は〔2〕に記載の熱可塑性樹脂組成物。
〔4〕
前記重合体ブロック(S)を構成しているビニル芳香族単量体単位の割合が、前記ブロック共重合体(a)中の全ビニル芳香族単量体単位に対して、50〜90質量%であり、
前記重合体ブロック(S)の数平均分子量(Mn)が、10000〜60000である、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
〔5〕
前記重合体ブロック(S)の分子量分布(Mw/Mn)が、1.3〜4.0である、前項〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
〔6〕
前記ブロック共重合体(a)の屈折率(na)、及び、前記共重合体(b)の屈折率(nb)が、下記関係式(1)を満足する、前項〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
−0.010≦na−nb≦0.008 (1)
〔7〕
前記ブロック共重合体(a)中の前記共役ジエン単量体単位の含有量Ma(質量%)、及び、前記共重合体(b)中の前記不飽和ニトリル単量体単位の含有量Mb(質量%)が、下記関係式(2)を満足する、前項〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
−50≦7.00×Ma−8.62×Mb≦50 (2)
〔8〕
前記ブロック共重合体(a)の溶解度パラメータ値δa、及び、前記共重合体(b)の溶解度パラメータ値δbが、下記関係式(3)を満足する、前項〔1〕〜〔7〕のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
1.0≦δb−δa≦2.3 (3)
〔9〕
前記共重合体(b)に対する前記ブロック共重合体(a)の質量比(a)/(b)が、1/99〜65/35である、前項〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
〔10〕
前記共重合体(b)に対する前記ブロック共重合体(a)の質量比(a)/(b)が、1/99〜50/50である、前項〔1〕〜〔9〕のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
〔11〕
前項〔1〕〜〔10〕のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物からなる、成形体。
〔12〕
前項〔1〕〜〔10〕のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物をドライブレンドし、ドライブレンドされた該熱可塑性樹脂組成物を射出成形する成形工程を有する、成形体の製造方法。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、
ビニル芳香族単量体単位60〜80質量%、及び、共役ジエン単量体単位40〜20質量%を含むブロック共重合体(a)と、
ビニル芳香族単量体単位60〜90質量%、及び、不飽和ニトリル単量体単位40〜10質量%を含む共重合体(b)と、を含み、
前記ブロック共重合体(a)が、ビニル芳香族単量体単位を主体とする、少なくとも1つの重合体ブロック(S)を有し、
前記ブロック共重合体(a)が、−73〜−10℃の範囲に少なくとも1つの動的粘弾性のtanδのピークを有する、
前記共重合体(b)に対する前記ブロック共重合体(a)の質量比(a)/(b)が、1/99〜80/20である。
ブロック共重合体(a)は、ブロック共重合体(a)の総量に対して、ビニル芳香族単量体単位60〜80質量%、及び、共役ジエン単量体単位40〜20質量%を含む。ブロック共重合体(a)は、ビニル芳香族単量体単位及び共役ジエン単量体単位以外の重合可能な他の化合物単位を、必要に応じて含んでもよい。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
S1−B/S1
S1−B/S1−S2
S1−B/S1−S2−B/S2
S1−B/S1−B/S2−S2
S1−B1−B/S1−S2
S1−B1−B/S1−B2−S2
(式中、Sはビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(S)を示し、Bは共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロック(B)を示し、B/Sはビニル芳香族単量体単位及び共役ジエン共重合体単位の含有量がそれぞれ90質量%未満であるランダム共重合体ブロック(B/S)を示す。)
ブロック共重合体(a)は、炭化水素溶媒中、重合開始剤を用い、ビニル芳香族単量体及び共役ジエン単量体を共重合することにより得られる。
ブロック共重合体(a)の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)は、ともに、好ましくは10000〜1000000であり、より好ましくは30000〜400000であり、更に好ましくは40000〜300000である。ブロック共重合体(a)の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)樹脂組成物が上記範囲内であることにより、熱可塑性樹脂組成物の成形加工性と力学物性とのバランスがより向上する傾向にある。ブロック共重合体(a)の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、実施例に記載の方法により測定することができる。
重合体ブロック(S)を構成しているビニル芳香族単量体単位の割合(以下、「重合体ブロック(S)率」ともいう。)は、ブロック共重合体(a)の全ビニル芳香族単量体単位に対して、好ましくは50〜90質量%であり、より好ましくは55〜85質量%であり、さらに好ましくは60〜80質量%である。重合体ブロック(S)を構成しているビニル芳香族単量体単位の割合が上記範囲内であることにより、良好な成形加工性を有し、耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物が得られる傾向にある。ブロック共重合体(a)における重合体ブロック(S)率は、ブロック共重合体(a)のランダム共重合体ブロック(B/S)の、ビニル芳香族単量体と共役ジエンとの重量比を変える、すなわちこれらの仕込み原料の量比を調整することにより制御できる。
重合体ブロック(S)の数平均分子量(Mn)は、好ましくは10000〜60000であり、より好ましくは15000〜50000であり、さらに好ましくは20000〜40000である。重合体ブロック(S)の数平均分子量(Mn)が上記範囲内であることにより、優れた成形外観と高い耐衝撃性とを併せ持った熱可塑性樹脂組成物が得られる傾向にある。ブロック共重合体(a)における重合体ブロック(S)の数平均分子量は、重合開始剤に対するビニル芳香族単量体のフィード量を調整することにより制御可能である。
重合体ブロック(S)の分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは1.3〜4.0であり、より好ましくは1.4〜3.5であり、さらに好ましくは1.5〜3.0である。重合体ブロック(S)の分子量分布(Mw/Mn)が上記範囲内であることにより、成形加工性と共重合体(b)に対する分散性とのバランスが良好なものとなり、フローマークのない良好な成形外観を有する成形体が得られる傾向にある。ブロック共重合体(a)における重合体ブロック(S)の分子量分布(Mw/Mn)は、重合開始剤に対するビニル芳香族単量体の供給量を調整することにより制御可能である。
ブロック共重合体(a)は、動的粘弾性測定した際の損失正接(tanδ)のピークを−73℃〜−10℃の範囲に少なくとも1つ有する。tanδピーク温度範囲は、好ましくは−70℃〜−10℃であり、より好ましくは−65℃〜−15℃であり、さらに好ましくは−60℃〜−20℃のであり、よりさらに好ましくは−50℃〜−25℃であり、特に好ましくは−45℃〜−25℃である。ブロック共重合体(a)が上記範囲にtanδピークを有することにより、それを用いた熱可塑性樹脂組成物は優れた耐衝撃性を発揮する傾向にある。ブロック共重合体(a)のtanδピーク温度は、後述する実施例記載の方法で測定することができる。このtanδピークは、ブロック共重合体(a)のランダム共重合体ブロック(B/S)に由来するものである。例えば、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位の比率が異なるランダム共重合体ブロック(B/S)を複数有する場合には、複数のピークを有し得る。動的粘弾性のtanδピーク温度は、ビニル芳香族単量体単位の共重合比率を増すことにより上昇し、ビニル芳香族単量体単位の共重合比率を下げることにより低下する。なお、ブロック共重合体(a)は、上記温度範囲外においてtanδピークを有していてもよい。
ブロック共重合体(a)のメルトフローレート(ISO1133 温度200℃、荷重5kgf)は、好ましくは0.1〜50g/10分であり、より好ましくは1〜20g/10分であり、さらに好ましくは3〜15g/10分である。ブロック共重合体(a)のメルトフローレートが上記範囲内であることにより、熱可塑性樹脂組成物の成形外観と耐衝撃性がより向上する傾向にある。ブロック共重合体(a)のメルトフローレートは、実施例に記載の方法により測定することができる。
共重合体(b)に対するブロック共重合体(a)の質量比((a)/(b))は、1/99〜80/20であり、好ましくは1/99〜75/25であり、より好ましくは1/99〜70/30であり、さらに好ましくは1/99〜65/35であり、よりさらに好ましくは1/99〜50/50であり、さらにより好ましくは5/95〜50/50であり、特に好ましくは5/95〜40/60である。共重合体(b)に対するブロック共重合体(a)の質量比((a)/(b))が、上記範囲内であることにより、熱可塑性樹脂組成物の特徴である良好な成形外観と耐衝撃性を保持しつつ、表面硬度が向上し、耐傷付き性の良好な熱可塑性樹脂組成物が得られる傾向にある。なお、ブロック共重合体(a)と共重合体(b)の組成比率は液体クロマトグラフで確認することができる。
ブロック共重合体(a)の屈折率は、好ましくは1.556〜1.588であり、より好ましくは1.560〜1.584であり、さらに好ましくは1.563〜1.577であり、よりさらに好ましくは1.566〜1.573である。ブロック共重合体(a)の屈折率が上記範囲内であることにより、耐衝撃性がより向上する傾向にある。ブロック共重合体(a)の屈折率は、ビニル芳香族炭化水素単量体単位の共重合比率が増すことにより増大し、共役ジエン単量体単位の共重合比率が増すことにより減少する。ブロック共重合体(a)の屈折率は、実施例に記載の方法により測定することができる。
ブロック共重合体(a)の屈折率
=1.591−0.0700×(1,3ブタジエンの重量分率) (6)
共重合体(b)は、ビニル芳香族単量体単位と不飽和ニトリル単量体単位とを含む。共重合体(b)は、ビニル芳香族単量体単位及び不飽和ニトリル単量体単位以外の重合可能な他の化合物単位を、必要に応じて含んでもよい。
共重合体(b)は、塊状重合、懸濁重合等の公知の重合方法を用いて合成することができる。
不飽和ニトリル単量体単位の含有量は、共重合体(b)の総量に対して、10〜40質量%であり、好ましくは15〜30質量%であり、より好ましくは19〜28質量%である。また、共重合体(b)中のビニル芳香族単量体単位は、60〜90質量%であり、好ましくは70〜85質量%であり、より好ましくは72〜81質量%である。不飽和ニトリル単量体単位及びビニル芳香族単量体単位の含有量が上記範囲内であることにより、ブロック共重合体(a)との相容性、熱可塑性樹脂組成物の力学特性がより向上する傾向にある。
共重合体(b)の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ともに、好ましくは10000〜1000000であり、より好ましくは30000〜300000である。共重合体(b)の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)が上記範囲内であることにより、熱可塑性樹脂組成物の力学物性と加工性とのバランスがより優れる傾向にある。なお、共重合体(b)の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
共重合体(b)のメルトフローレート(ISO1133 温度200℃、荷重5kgf)は、好ましくは0.1〜50g/10分であり、より好ましくは0.5〜20g/10分であり、さらに好ましくは1〜10g/10分である。共重合体(b)のメルトフローレートが上記範囲内であることにより、熱可塑性樹脂組成物の成形加工性がより向上する傾向にある。共重合体(b)のメルトフローレートは実施例に記載の方法により測定することができる。
共重合体(b)の屈折率は、好ましくは1.556〜1.582であり、より好ましくは1.565〜1.578であり、さらに好ましくは1.567〜1.574である。共重合体(b)の屈折率が上記範囲内であることにより、耐油性と耐傷付き性がより向上する傾向にある。共重合体(b)の屈折率は、ビニル芳香族炭化水素単量体単位の共重合比率が増すことにより増大し、不飽和ニトリル単量体単位の共重合比率が増すことにより減少する。共重合体(b)の屈折率は、実施例に記載の方法により測定することができる。
共重合体(b)の屈折率
=1.591−0.0862×(アクリロニトリルの重量分率) (7)
ブロック共重合体(a)の屈折率(na)、及び、共重合体(b)の屈折率(nb)は、下記関係式(1)を満足することが好ましく、より好ましくは下記関係式(4)を満足し、さらに好ましくは下記関係式(5)を満足する。ブロック共重合体(a)の屈折率(na)、及び、共重合体(b)の屈折率(nb)が下記関係式(1)を満足することにより、透明性の良好な樹脂組成物を得ることができる。
−0.010≦na−nb≦0.008 (1)
−0.005≦na−nb≦0.005 (4)
−0.003≦na−nb≦0.003 (5)
ブロック共重合体(a)中の共役ジエン単量体単位の含有量Ma(質量%)、及び、共重合体(b)中の不飽和ニトリル単量体単位の含有量Mb(質量%)は、好ましくは下記関係式(2)を満足し、より好ましくは下記関係式(8)を満足し、さらに好ましくは下記関係式(9)を満足する。ブロック共重合体(a)中の共役ジエン単量体単位の含有量Ma(質量%)、及び、共重合体(b)中の不飽和ニトリル単量体単位の含有量Mb(質量%)が下記式を満足することにより、透明性がより向上する傾向にある。
−50≦7.00×Ma−8.62×Mb≦50 (2)
−40≦7.00×Ma−8.62×Mb≦40 (8)
−20≦7.00×Ma−8.62×Mb≦20 (9)
ブロック共重合体(a)の溶解度パラメータ値δa、及び、共重合体(b)の溶解度パラメータ値δbは、好ましくは下記関係式(3)を満足し、より好ましくは下記関係式(10)を満足し、さらに好ましくは下記関係式(11)を満足する。ブロック共重合体(a)の溶解度パラメータ値δa、及び、共重合体(b)の溶解度パラメータ値δbが下記式を満足することにより、樹脂組成物の透明性、力学特性、相容性、及び耐油性のバランスがより向上する傾向にある。なお、溶解度パラメータ値は実施例に記載の方法により求めることができる。
1.0≦δb−δa≦2.3 (3)
1.5≦δb−δa≦2.1 (10)
1.7≦δb−δa≦2.0 (11)
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物には、必要に応じてその他の重合体や添加剤等を配合してもよい。特に、熱可塑性樹脂組成物は、スチレン単独重合体樹脂(GPPS)を含むことも可能である。GPPSの含有量は、樹脂組成物の総量に対して、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは0質量%である。GPPSの含有量が20質量%以下であることにより、成形外観と耐衝撃性がより向上する傾向にある。
本実施形態の成形体は、上記熱可塑性樹脂組成物からなる。成形体の態様としては、特に限定されないが、例えば、ペレットやストランド等の一次成形体でもよく、更に成形加工された二次成形体や、最終製品でもよい。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、従来公知の混練−混合方法によって製造でき、特に限定されない。さらに本実施形態の成形体も従来公知の成形方法によって製造でき、特に限定されない。ここで、熱可塑性樹脂組成物を製造する工程と成形体を製造する工程が同一(一連)の工程で行われてもよい。このような方法としては、特に限定されないが、例えば、上記熱可塑性樹脂組成物(ブロック共重合体(a)及び共重合体(b))をドライブレンドし、ドライブレンドされた該熱可塑性樹脂組成物を射出成形する成形工程を有する成形体の製造方法が挙げられる。
先ず各種の、ブロック共重合体(a)、共重合体(b)を製造し、これらの原料を用いて試験片を成形し、評価を行った。
(ブロック共重合体(a)−1)
窒素ガス雰囲気下において、スチレン20質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.08質量部と、テトラメチルメチレンジアミン0.015質量部と、を添加し、80℃で20分間重合した。その後、得られた重合液に、1,3−ブタジエン8質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液を一度に添加し、80℃で15分間重合した。次に、重合液に、1,3−ブタジエン9質量部とスチレン15質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液を30分かけて連続的に添加しながら80℃で重合した。次に、重合液に、1,3−ブタジエン8質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液を一度に添加して、80℃で15分間重合した。次に、重合液に、スチレン3質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液を添加して80℃で5分間重合した。次に、重合液に、エタノールをn−ブチルリチウムに対して0.4倍モル添加して、5分間保持した。次に、重合液に、スチレン37質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液を添加し、80℃で25分間重合した。
窒素ガス雰囲気下において、スチレン20質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.08質量部とテトラメチルメチレンジアミン0.015質量部を添加し、80℃で20分間重合した。次に、重合液に、1,3−ブタジエン14質量部とスチレン10質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液を30分かけて連続的に添加しながら80℃で重合した。次に、重合液に、1,3−ブタジエン16質量部とスチレン10質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液を30分かけて連続的に添加しながら80℃で重合した。次に、重合液に、スチレン30質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液を添加して80℃で30分間重合した。
スチレンとブタジエンの添加量を表1に記載の質量比としたこと以外は、ブロック共重合体(a)−2と同様にしてブロック共重合体(a)−3を合成した。このようにして得られたブロック共重合体(a)−3は、スチレン含有量77質量%の、S1−B/S1−B/S2−S2構造の、GPCによるピーク分子量が1つであるブロック共重合体であった。動的粘弾性のtanδピーク温度は−14℃であった。
窒素ガス雰囲気下において、スチレン15質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.08質量部とテトラメチルメチレンジアミン0.015質量部を添加し、80℃で20分間重合した。次に、重合液に、1,3−ブタジエン38質量部とスチレン10質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液を30分かけて連続的に添加しながら80℃で重合した。次に、重合液に、スチレン37質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液を添加して80℃で30分間重合した。
スチレンとブタジエンの添加量を表1に記載の質量比としたこと以外は、ブロック共重合体(a)−2と同様にしてブロック共重合体(a)−5を合成した。このようにして得られたブロック共重合体(a)−5は、スチレン含有量70質量%の、S1−B/S1−B/S2−S2構造の、GPCによるピーク分子量が1つであるブロック共重合体であった。動的粘弾性のtanδピーク温度は−30℃であった。
スチレンとブタジエンの添加量を表1に記載の質量比としたこと以外は、ブロック共重合体(a)−2と同様にしてブロック共重合体(a)−6を合成した。このようにして得られたブロック共重合体(a)−6は、スチレン含有量77質量%の、S1−B/S1−B/S2−S2構造の、GPCによるピーク分子量が1つであるブロック共重合体であった。動的粘弾性のtanδピーク温度は−72℃であった。
窒素ガス雰囲気下において、スチレン60質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.08質量部とテトラメチルメチレンジアミン0.015質量部を添加し、80℃で20分間重合した。次に、重合液に、1,3−ブタジエン30質量部とスチレン10質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液を30分かけて連続的に添加しながら80℃で重合した。
窒素ガス雰囲気下において、スチレン35質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.08質量部とテトラメチルメチレンジアミン0.015質量部を添加し、80℃で20分間重合した。次に、重合液に、1,3−ブタジエン30質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液を30分かけて連続的に添加しながら80℃で重合した。次に、重合液に、スチレン35質量部を25質量%の濃度で含むシクロヘキサン溶液を添加して80℃で30分間重合した。
スチレンとブタジエンの添加量を表1に記載の質量比としたこと以外は、ブロック共重合体(a)−4と同様にしてブロック共重合体(a)−9を合成した。このようにして得られたブロック共重合体(a)−9は、スチレン含有量40質量%の、S1−B/S1−S2構造の、GPCによるピーク分子量が1つであるブロック共重合体であった。動的粘弾性のtanδピーク温度は−76℃であった。
<ブロック共重合体(a)のビニル芳香族単量体(スチレン)の含有量>
ブロック共重合体(a)のビニル芳香族単量体単位の含有量は、UV計(紫外線吸光光度計)により測定した。具体的には、ブロック共重合体(a)を約30mg(0.1mg単位まで正確に秤量)をクロロホルム100mLに溶解させ、そのポリマー溶液を石英セルに満たして分析装置にセットし、これに紫外線波長260〜290nmを走査させ、得られた吸光ピーク高さの値により検量線法を用いて求めた。なお、ビニル芳香族単量体がスチレンの場合、ピーク波長は269.2nmに現れる。
ブロック共重合体(a)の共役ジエン(ブタジエン)含有量は、上記で得られたビニル芳香族単量体単位の質量%を元に、100質量%から差し引いて算出した。
ブロック共重合体(a)の重量平均分子量Mw、数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、分子量ピーク数は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)装置により、下記測定条件で測定した。
GPC装置:東ソー社製 HLC−8220
カラム :東ソー社製 SuperMultiporeHZ−Mを2本直列に接続
カラム温度:40℃
送液量 :0.2mL/分
検出器 :屈折計(RI)
先ず、上記の手順でUV計によりスチレン含有量を測定し、次に、重合体ブロックを構成しているスチレン含有量の測定を行った。具体的には、正確に秤量した重合体約50mgを約10mLのクロロホルムに溶解した後、オスミウム酸溶液を加えて共役ジエン部分を分解し、分解後のポリマー溶液を約200mLのメタノール中に静かに滴下した。これによりメタノールに溶解しない重合体ブロックスチレン成分を沈殿させた。この沈殿した成分が重合体ブロック(S)であり、ブロックを形成していないスチレン単量体や、重合度の低いスチレンは、メタノール/クロロホルム混合溶液に溶解した。ポリマー沈殿分をろ過し、真空乾燥後、残渣としてのブロックスチレンの重量を秤量することにより、ブロックスチレン量の値を得た。重合体ブロック(S)を構成しているビニル単量体の割合は、ブロックスチレン量を全スチレン量で除した値とした。
前述の重合体ブロック(S)率の測定の際に得られた、沈殿した重合体ブロック(S)を再溶解させてGPC装置により測定した。測定条件及び方法は、上記ブロック共重合体(a)の分子量の測定条件及び方法と同様とした。
動的粘弾性は、レオロジー社製DVE−V4FTレオスペクトラーを用い、2mm厚みタンザク状の試験片を圧縮成形にて作製し、周波数35Hz、−110℃よりtanδピーク温度が確認できる常温までの間、昇温速度3℃/分にて、引張モードにて測定した。
規格ISO1133に準拠し、温度200℃、荷重5kgfにて測定を行った。
圧縮成形機を用いて約0.4mm厚みの各々のブロック共重合体(a)のフィルムを作製した。そのフィルムを気温23℃、湿度50%の環境下で24時間経過後、アタゴ社製アッベ屈折計を用いて、測定光波長589nmにて、JIS K7142:2008「プラスチック−屈折率の求め方」に準拠し、屈折率を測定した。
各ブロック共重合体(a)のビニル芳香族単量体単位(スチレン)と共役ジエン単量体単位(ブタジエン)の質量%を各単量体の分子量を基にmol%に換算し、以下のようにして各ブロック共重合体(a)の溶解度パラメータ値(δa)を計算した。
ポリスチレン :36932/97.0
1,2−ポリブタジエン:16450/58.3
1,4−ポリブタジエン:18579/59.1
1,4−ポリイソプレン:22644/76.6
ポリアクリルニトリル :27180/45.1
ブロック共重合体(a)の凝集エネルギーE=(共役ジエン単量体単位のE×共役ジエン単量体単位の含有量)+(ビニル芳香族単量体単位のE×ビニル芳香族単量体単位の含有量)
ブロック共重合体(a)のモル体積V=(共役ジエン単量体単位のV×共役ジエン単量体単位の含有比率)+(ビニル芳香族単量体単位のV×ビニル芳香族単量体単位の含有比率)
溶解度パラメータ:(E/V)0.5=(ブロック共重合体(a)の凝集エネルギーE/ブロック共重合体(a)のモル体積V)0.5
(共重合体(b)−1)
スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN樹脂)であって、スチレン含有量は80.2質量%、アクリロニトリル含有量は19.8質量%、GPCによる重量平均分子量(Mw)は152000、数平均分子量(Mn)は58000、分子量分布(Mw/Mn)は2.62であった。また、MFR(200℃、5kg荷重)は3.6であった。
スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN樹脂)であって、スチレン含有量は79.5質量%、アクリロニトリル含有量は20.5質量%、GPCによる重量平均分子量(Mw)は147000、数平均分子量(Mn)は54000、分子量分布(Mw/Mn)は2.72であった。また、MFR(200℃、5kg荷重)は3.5であった。
スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN樹脂)であって、スチレン含有量は75.8質量%、アクリロニトリル含有量は24.2質量%、GPCによる重量平均分子量(Mw)は128000、数平均分子量(Mn)は48000、分子量分布(Mw/Mn)は2.64であった。また、MFR(200℃、5kg荷重)は3.5であった。
スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN樹脂)であって、スチレン含有量は74.5質量%、アクリロニトリル含有量は25.5質量%、GPCによる重量平均分子量(Mw)は132000、数平均分子量(Mn)は50000、分子量分布(Mw/Mn)は2.64であった。また、MFR(200℃、5kg荷重)は3.4であった。
スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN樹脂)であって、スチレン含有量は73.9質量%、アクリロニトリル含有量は26.1質量%、GPCによる重量平均分子量(Mw)は120000、数平均分子量(Mn)は50000、分子量分布(Mw/Mn)は2.40であった。また、MFR(200℃、5kg荷重)は4.0であった。
スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN樹脂)であって、スチレン含有量は70.1質量%、アクリロニトリル含有量は29.9質量%、GPCによる重量平均分子量(Mw)は127000、数平均分子量(Mn)は48000、分子量分布(Mw/Mn)は2.65であった。また、MFR(200℃、5kg荷重)は2.9であった。
スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN樹脂)であって、スチレン含有量は69.7質量%、アクリロニトリル含有量は30.3質量%、GPCによる重量平均分子量(Mw)は118000、数平均分子量(Mn)は45000、分子量分布(Mw/Mn)は2.64であった。また、MFR(200℃、5kg荷重)は3.0であった。
スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN樹脂)であって、スチレン含有量は63.2質量%、アクリロニトリル含有量は36.8質量%、GPCによる重量平均分子量(Mw)は120000、数平均分子量(Mn)は46000、分子量分布(Mw/Mn)は2.61であった。また、MFR(200℃、5kg荷重)は2.8であった。
なお、比較例として、スチレン単独重合体樹脂(GPPS)として、PSジャパン(株)製PSJポリスチレン 685を用いた。GPCによる重量平均分子量(Mw)は273000、数平均分子量(Mn)は108000、分子量分布は、2.53であった。また、MFR(200℃、5kg荷重)は、2.1であった。スチレン単独重合体樹脂(GPPS)は、不飽和ニトリル単量体を含まないスチレン単独重合体であるが、実施例中では共重合体(b)−9と標記する。
プロトンNMR測定により不飽和ニトリル単量体単位(アクリロニトリル)の含有量を求めた。下記測定条件により得られたスペクトルより、メチン基およびメチレン基由来の高磁場側(1.0〜3.0ppm)と、スチレンのフェニル環由来の低磁場側(6.2〜7.5ppm)の積分値の比率を求めた。得られた比率よりスチレンとアクリロニトリルの共重合モル比を算出し、各単量体単位の分子量を基にアクリロニトリルの含有量(質量%)を求めた。なお、重DMSO由来のピークがおよそ2.5ppmに現れるが、その分は除去して積分値計算を行った。
装置 :JEOL−ECA500
重溶媒 :重DMSO
Scan数:256回
温度 :室温
共重合体(b)の重量平均分子量Mw、数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、分子量ピーク数は、下記測定条件でGPCにより測定した。
GPC装置:東ソー社製 HLC−8220
カラム :東ソー社製 SuperMultiporeHZ−Mを2本直列に接続
カラム温度:40℃
送液量 :0.2mL/分
検出器 :屈折計(RI)
規格ISO1133に準拠し、温度200℃、荷重5kgfにて測定を行った。
圧縮成形機を用いて約0.2mm厚みの各々の共重合体(b)のフィルムを作製した。そのフィルムを気温23℃、湿度50%の環境下で24時間経過後、アタゴ社製アッベ屈折計を用いて、測定光波長589nmにて、JIS K7142:2008「プラスチック−屈折率の求め方」に準拠し、屈折率を測定した。
共重合体(b)のビニル芳香族単量体(スチレン)と不飽和ニトリル単量体(アクリロニトリル)の質量%を各単量体の分子量を基にmol%に換算し、ブロック共重合体(a)と同様にして、各溶解度パラメータ値(δb)を計算した。
上述のようにして製造したブロック共重合体(a)と、共重合体(b)とを用いて、押出機による溶融混練を行わず、各々所定の配合比率でペレットどうしによるドライブレンドのみを行い、下記表3および表4に示す配合比率に従って、そのまま射出成形機にて試験片を作製し評価を行った。
成形外観は、射出成形により作製した鏡面平板試験片用いて、その外観を目視で評価した。フローマークが発生したものは、ゲートを中心とする同心円状の波模様が認められた。
フローマークは全く認められない:◎
平板の一部に薄くフローマークが認められる:○
はっきりとフローマークが認められる:×
アイゾット衝撃強度は、試験規格ASTM D256に準じ、厚み約3.2mm、幅12.7mmのタンザク状成形品に射出成形により成形し、得られたタンザク状成形品を長さ64mmに切り出し、ノッチ有りについてはノッチ加工をして各々の試験片を得た。得られた試験片を用いて、ノッチ有り/無しの双方の測定を行った。n数は6で実施し、その平均値を求めた。なお、試験を行っても破壊し、正確な強度の測定ができないほど強い結果となった例については、実施例表中、「N.B.」(Non Breakの意味)と記載した。
耐傷付き性は、試験規格ISO15184に準じ、射出成形により作製した上記鏡面状平板試験片を用いて、50g荷重における鉛筆引っ掻き試験を実施し、傷が付かなかった最も硬い鉛筆硬度を以て耐傷付き性として判定した。試験は2度繰り返し、2回の結果が相互に異なる場合は、試験をやり直し、傷が付く硬度と付かない硬度の境界を見つけていく。一般的な汎用ポリスチレン(GPPS)はHB程度、本発明のブロック共重合体(a)各々単体では6B未満(6Bでも傷が付く)である。
2B以上:◎
3B〜4B:○
5B〜6B:△
6B未満:×
実施例に用いたブロック共重合体(a)と共重合体(b)の屈折率を上述のアッベ屈折計にて測定し、各々の屈折率の値であるnaとnbの差を計算して、下記評価基準により評価し、表3、表4に記載した。
−0.005≦na−nb≦0.005:◎:極めて良好な透明性を有する
−0.010≦na−nb≦0.008:○:透明性を有する(ただし、−0.005≦na−nb≦0.005の範囲を除く)
上記の範囲から外れる:×:乳白色、または曇り、あるいは不透明である
各(a)成分と(b)成分の溶解度パラメータ値の差(δb−δa)を計算して、下記評価基準により評価し、表3、表4に記載した。
1.7≦δb−δa≦2.0:◎+:透明性と耐傷付き性のバランスが極めて良好
1.5≦δb−δa≦2.1:◎:透明性と耐傷付き性のバランスが概ね良好(ただし、1.7≦δb−δa≦2.0の範囲を除く)
1.0≦δb−δa≦2.3:○:透明性と耐傷付き性のバランス良好(ただし、1.5≦δb−δa≦2.1の範囲を除く)
上記の範囲から外れる:×:透明性あるいは耐傷付き性の少なくともいずれかが不良
実施例及び比較例の各樹脂組成物を試験規格ISO14782に準じ、2mm厚み鏡面状平板試験片に射出成形にて成形した。得られた試験片を用いて、スガ試験機製ヘイズコンピューターHZ−1にて曇価を測定した。
曇価の測定結果の指標を下記に示す。
3%以下:◎+:極めて良好な透明性を有する。
3%超6%以下:◎:透明性を有する。実用上問題が無い。
6%超15%以下:○:やや曇りが認められるが、実用上の透明性は問題がない。
15%超30%以下:△:乳白色、または曇りを有する半透明である。
30%超:×:不透明である。
Claims (12)
- ビニル芳香族単量体単位60〜80質量%、及び、共役ジエン単量体単位40〜20質量%を含むブロック共重合体(a)と、
ビニル芳香族単量体単位60〜90質量%、及び、不飽和ニトリル単量体単位40〜10質量%を含む共重合体(b)と、を含み、
前記ブロック共重合体(a)が、ビニル芳香族単量体単位を主体とする、少なくとも1つの重合体ブロック(S)を有し、
前記ブロック共重合体(a)が、−73〜−10℃の範囲に少なくとも1つの動的粘弾性のtanδのピークを有する、
前記共重合体(b)に対する前記ブロック共重合体(a)の質量比(a)/(b)が、1/99〜80/20である、熱可塑性樹脂組成物。 - 前記ブロック共重合体(a)が、ビニル芳香族単量体単位及び共役ジエン単量体単位を含む、少なくとも1つのランダム共重合体ブロック(B/S)を有する、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記ブロック共重合体(a)が、少なくとも2つの前記重合体ブロック(S)を有する、請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記重合体ブロック(S)を構成しているビニル芳香族単量体単位の割合が、前記ブロック共重合体(a)中の全ビニル芳香族単量体単位に対して、50〜90質量%であり、
前記重合体ブロック(S)の数平均分子量(Mn)が、10000〜60000である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 前記重合体ブロック(S)の分子量分布(Mw/Mn)が、1.3〜4.0である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記ブロック共重合体(a)の屈折率(na)、及び、前記共重合体(b)の屈折率(nb)が、下記関係式(1)を満足する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
−0.010≦na−nb≦0.008 (1) - 前記ブロック共重合体(a)中の前記共役ジエン単量体単位の含有量Ma(質量%)、及び、前記共重合体(b)中の前記不飽和ニトリル単量体単位の含有量Mb(質量%)が、下記関係式(2)を満足する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
−50≦7.00×Ma−8.62×Mb≦50 (2) - 前記ブロック共重合体(a)の溶解度パラメータ値δa、及び、前記共重合体(b)の溶解度パラメータ値δbが、下記関係式(3)を満足する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
1.0≦δb−δa≦2.3 (3) - 前記共重合体(b)に対する前記ブロック共重合体(a)の質量比(a)/(b)が、1/99〜65/35である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記共重合体(b)に対する前記ブロック共重合体(a)の質量比(a)/(b)が、1/99〜50/50である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物からなる、成形体。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物をドライブレンドし、ドライブレンドされた該熱可塑性樹脂組成物を射出成形する成形工程を有する、成形体の製造方法。
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