JP6200203B2 - 有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤及び有機エレクトロルミネッセンス表示素子の製造方法 - Google Patents
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Description
有機層内への水分の浸入を防止するための方法として、特許文献2には、無機材料膜と樹脂膜とを交互に蒸着する方法が開示されており、特許文献3や特許文献4には、無機材料膜上に樹脂膜を形成する方法が開示されている。
以下に本発明を詳述する。
なお、本明細書において、上記「多官能ビニルエーテル化合物」は、ビニルエーテル基を2以上有する化合物を意味する。ビニルエーテル基を2以上有することにより、本発明の有機EL表示素子用封止剤を硬化させた際に硬化物に取り込まれるため、有機発光材料層へ悪影響を及ぼしたり、アウトガスを発生させたりすることを防止できる。単官能ビニルエーテル化合物であると、粘度を好適なものにすることはできても、このような効果は発揮されない。
上記環状エーテル化合物は、得られる有機EL表示素子用封止剤が接着性や硬化性に優れるものとなることから、エポキシ樹脂及び/又はオキセタン樹脂を含有することが好ましい。
上記ビスフェノールE型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エポミックR710(三井化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER 806、jER 4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER YL6753(三菱化学社製)、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER YX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER 630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鐵化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鐵化学社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER YL−7000(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、セロキサイド2021(ダイセル化学工業社製)、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鐵化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、jER 1031、jER 1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記カチオン重合開始剤は、光照射等によりプロトン酸又はルイス酸を発生するものであれば特に限定されず、イオン性光酸発生型であってもよいし、非イオン性光酸発生型であってもよい。
上記ヒドラジド化合物は特に限定されず、例えば、1,3−ビス[ヒドラジノカルボノエチル−5−イソプロピルヒダントイン]等が挙げられる。
上記イミダゾール誘導体は特に限定されず、例えば、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、N−[2−(2−メチル−1−イミダゾリル)エチル]尿素、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、N,N’−ビス(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)尿素、N,N’−(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)−アジポアミド、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
上記酸無水物は特に限定されず、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、エチレングリコールービス(アンヒドロトリメリテート)等が挙げられる。
これらの熱硬化剤は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
上記ポリエーテル化合物は特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、クラウンエーテル化合物等が挙げられる。なかでも、クラウンエーテル化合物が好適である。
また、上記アルキル基は、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルコキシル基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、及び、炭素数1〜20のカルボン酸アルキルエステル基からなる群より選択される1以上の官能基で置換されていてもよく、更に、隣接するRn及びRn+1(但し、nは、1〜11の奇数を表す)は、共同して環状アルキル骨格を形成していてもよい。
上記シクロヘキシル基を有する上記式(1)で表される構造を有する硬化遅延剤としては、具体的には例えば、下記式(2)で表される構造を有する化合物が挙げられる。
上記表面改質剤としては、例えば、界面活性剤やレベリング剤等が挙げられる。
上記界面活性剤や上記レベリング剤のうち市販されているものとしては、例えば、BYK−345(ビッグケミー・ジャパン社製)、BYK−340(ビッグケミー・ジャパン社製)、サーフロンS−611(AGCセイミケミカル社製)等が挙げられる。
引張貯蔵弾性率が上記範囲にある本発明の有機EL表示素子用封止剤は、加熱硬化時から常温までの弾性率が低弾性域でほぼ一定となっているため、有機EL表示素子を製造する際に、加熱硬化時から常温まで冷却したときに硬化収縮が起こっても応力が緩和され、有機発光材料層に対するダメージが低減される。
上記全光線透過率は、例えば、AUTOMATIC HAZE MATER MODEL TC=III DPK(東京電色社製)等の分光計を用いて測定することができる。
上記紫外線を照射する方法としては、例えば、キセノンランプ、カーボンアークランプ等、従来公知の光源を用いることができる。
上記含水率の測定方法としては、例えば、JIS K 7251に準拠してカールフィッシャー法により求める方法や、JIS K 7209−2に準拠して吸水後の重量増分を求める等の方法が挙げられる。
インクジェット法により、本発明の有機EL表示素子用封止剤を2枚の基材のうち少なくとも一方に塗布する工程と、塗布した有機EL表示素子用封止剤を光照射により硬化させる工程と、上記2枚の基材を貼り合わせる工程とを有する有機EL表示素子の製造方法もまた、本発明の1つである。
上記一方の基材が上記積層体の形成されていない基材である場合、他方の基材を貼り合わせた際に、上記積層体を外気から保護できるように上記一方の基材に本発明の有機EL表示素子用封止剤を塗布すればよい。即ち、他方の基材を貼り合わせた際に上記積層体の位置となる場所に全面的に塗布するか、又は、他方の基材を貼り合わせた際に上記積層体の位置となる場所が完全に収まる形状に、閉じたパターンの封止剤部を形成してもよい。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、上述したように硬化物の引張貯蔵弾性率が20℃から80℃の間において一定の低弾性率領域内であると、上記積層体が無機材料膜で被覆されている場合にも、該防湿膜を傷つけることなく、好適に用いることができる。
上記無機材料膜は特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。
上記有機EL表示素子用封止剤を光照射により硬化させる工程を、上記2枚の基材を貼り合わせる工程の前に行なう場合、本発明の有機EL表示素子用封止剤は、光を照射した後硬化反応が進行し、接着ができなくなるまでの可使時間が1分以上であることが好ましい。上記可使時間が1分未満であると、2枚の基材を貼り合わせる前に硬化が進行してしまい、充分な接着強度が得られなくなることがある。
これらの光源は、上記カチオン重合開始剤の吸収波長に合わせて適宜選択される。
本発明の有機EL表示素子用封止剤の硬化に際しては、光カチオン重合をより促進して、硬化時間をより短縮するために、光照射と同時に加熱を行ってもよい。
上記加熱を行う場合の加熱温度は特に限定されないが、50〜100℃程度であることが好ましい。
上記減圧雰囲気下の真空度の好ましい下限は0.01kPa、好ましい上限は10kPaである。上記減圧雰囲気下の真空度が0.01kPa未満であると、真空装置の気密性や真空ポンプの能力から真空状態を達成するのに時間がかかるため現実的でない。上記減圧雰囲気下の真空度が10kPaを超えると、2枚の基材を貼り合わせる際の本発明の有機EL表示素子用封止剤中の気泡の除去が不充分となることがある。
環状エーテル化合物として、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「jER YL6753」)16重量部、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学工業社製、「セロキサイド2021」)4重量部、及び、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン(東亞合成社製、「アロンオキセタンOXT−212」)80重量部と、カチオン重合開始剤として芳香族スルホニウム塩(みどり化学社製、「DTS−200」)1.0重量部と、多官能ビニルエーテル化合物として1,4−ブタンジオールジビニルエーテル(日本カーバイド工業社製、「BDVE」)20重量部と、増感剤として2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬社製、「DETX−S」)0.1重量部と、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製、「KBM−403」)1.0重量部と、フッ素系レベリング剤(AGCセイミケミカル社製、「サーフロンS−611」)0.5重量部とを混合し、80℃に加熱した後、ホモディスパー型攪拌混合機(プライミクス社製、「ホモディスパーL型」)を用い、攪拌速度3000rpmで均一に攪拌混合して、有機EL表示素子用封止剤を作製した。
環状エーテル化合物として、「セロキサイド2021」を配合せず、「エピコートYL6753」の配合量を20重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
環状エーテル化合物として、「エピコートYL6753」を配合せず、「セロキサイド2021」の配合量を20重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
環状エーテル化合物として、「エピコートYL6753」及び「セロキサイド2021」を配合せず、「アロンオキセタンOXT−212」の配合量を100重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
多官能ビニルエーテル化合物として、「BDVE」20重量部に代えて、ジエチレングリコールジビニルエーテル(日本カーバイド社製、「DEGDVE」)20重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
多官能ビニルエーテル化合物として、「BDVE」20重量部に代えて、トリエチレングリコールジビニルエーテル(日本カーバイド社製、「TEGDVE」)20重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
「BDVE」)の配合量を5重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
「BDVE」の配合量を50重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
カチオン重合開始剤として、「DTS−200」1.0重量部に代えて、芳香族ヨードニウム塩(ローディア社製、「PI2074」)1.0重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
「DTS−200」の配合量を0.1重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
「DTS−200」の配合量を10重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
「BDVE」を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
「BDVE」20重量部に代えて、単官能ビニルエーテル化合物である2−ヒドロキシエチルビニルエーテル(日本カーバイド社製、「HEVE」)20重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
「BDVE」の配合量を2重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
「BDVE」の配合量を70重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
「BDVE」を配合せず、有機溶剤としてエチレングリコール(日本触媒社製)10重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
各実施例及び各比較例で得られた有機EL表示素子用封止剤について以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
各実施例及び各比較例で得られた有機EL表示素子用封止剤について、E型粘度計(東機産業社製、「VISCOMETER TV−22」)を用いて、25℃、100rpmの条件における粘度を測定した。
各実施例及び各比較例で得られた有機EL表示素子用封止剤をインクジェット吐出装置(マイクロジェット社製)を用いてパターン塗布し、ヘッド部位及び塗布面を観察した。ヘッド部位への付着が無く、かつ、塗布面が平坦であった場合を「○」、ヘッド部位への付着がある、又は、塗布面が平坦でなかった場合を「△」、ヘッド部位への付着があり、かつ、塗布面が平坦でなかった場合を「×」として吐出安定性を評価した。
各実施例及び各比較例で得られた有機EL表示素子用封止剤に対して、高圧水銀灯を用いて波長365nmの紫外線を3000mJ/cm2照射し、その後80℃のオーブンで30分加熱した。その結果、有機EL表示素子用封止剤が充分に硬化され表面にタックがなかった場合を「○」、硬化が不充分で表面にタックがあった場合を「△」、硬化されず未硬化であった場合を「×」として硬化性を評価した。
各実施例及び各比較例で得られた有機EL表示素子用封止剤を用いて厚み100μmのフィルムを作製し、JIS Z 0208に準拠して、60℃、90%RHで24時間透湿性試験を行った。その結果、透湿度が0g/m2以上50g/m2未満であった場合を「○」、50g/m2以上100g/m2未満であった場合を「△」、100g/m2以上であった場合を「×」として硬化物のバリア性を評価した。
各実施例及び各比較例で得られた有機EL表示素子用封止剤をそれぞれ75mm×25mm×1mmのガラス板2枚の間に10μmの厚みに形成し、真空環境下で高圧水銀灯を用いて波長365nmの紫外線を照射量が3000mJ/cm2となるように照射することにより硬化させて硬化物を得た。得られた硬化物について、分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、「U−2900」)を用いて全光線透過率を測定した。その結果、透過率が95以上であった場合を「○」、90以上95未満であった場合を「△」、90未満であった場合を「×」として硬化物の透明性を評価した。
(有機発光材料層を有する積層体が配置された基板の作製)
ガラス基板(長さ25mm、幅25mm、厚さ0.7mm)にITO電極を1000Åの厚さで成膜したものを基板とした。上記基板をアセトン、アルカリ水溶液、イオン交換水、イソプロピルアルコールにてそれぞれ15分間超音波洗浄した後、煮沸させたイソプロピルアルコールにて10分間洗浄し、更に、UV−オゾンクリーナ(日本レーザー電子社製、「NL−UV253」)にて直前処理を行った。
次に、この基板を真空蒸着装置の基板フォルダに固定し、素焼きの坩堝にN,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)を200mg、他の異なる素焼き坩堝にトリス(8−ヒドロキシキノリラ)アルミニウム(Alq3)を200mg入れ、真空チャンバー内を、1×10−4Paまで減圧した。その後、α−NPDの入った坩堝を加熱し、α−NPDを蒸着速度15Å/sで基板に堆積させ、膜厚600Åの正孔輸送層を成膜した。次いで、Alq3の入った坩堝を加熱し、15Å/sの蒸着速度で膜厚600Åの有機発光材料層を成膜した。その後、正孔輸送層及び有機発光材料層が形成された基板を別の真空蒸着装置に移し、この真空蒸着装置内のタングステン製抵抗加熱ボートにフッ化リチウム200mgを、別のタングステン製ボートにアルミニウム線1.0gを入れた。その後、真空蒸着装置の蒸着器内を2×10−4Paまで減圧してフッ化リチウムを0.2Å/sの蒸着速度で5Å成膜した後、アルミニウムを20Å/sの速度で1000Å成膜した。窒素により蒸着器内を常圧に戻し、10mm×10mmの有機発光材料層を有する積層体が配置された基板を取り出した。
得られた積層体が配置された基板の、該積層体全体を覆うように、13mm×13mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Aを形成した。
プラズマCVD法は、原料ガスとしてSiH4ガス及び窒素ガスを用い、各々の流量を10sccm及び200sccmとし、RFパワーを10W(周波数2.45GHz)、チャンバー内温度を100℃、チャンバー内圧力を0.9Torrとする条件で行った。
形成された無機材料膜Aの厚さは、約1μmであった。
得られた基板に対し、各実施例及び各比較例で得られた有機EL表示素子用封止剤を、インクジェット吐出装置(マイクロジェット社製)を使用して基板にパターン塗布した。
その後、高圧水銀灯を用いて波長365nmの紫外線を3000mJ/cm2照射して、有機EL表示素子用封止剤を硬化させて樹脂保護膜を形成した。
樹脂保護膜を形成した後、該樹脂保護膜の全体を覆うように、12mm×12mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Bを形成して有機EL表示素子を得た。
プラズマCVD法は、原料ガスとしてSiH4ガス及び窒素ガスを用い、各々の流量をSiH4ガス10sccm、窒素ガス200sccmとし、RFパワーを10W(周波数2.45GHz)、チャンバー内温度を100℃、チャンバー内圧力を0.9Torrとする条件で行った。
形成された無機材料膜Bの厚さは、約1μmであった。
Claims (4)
- 環状エーテル化合物と、カチオン重合開始剤と、多官能ビニルエーテル化合物とを含有し、有機溶剤を実質的に含有せず、
前記多官能ビニルエーテル化合物の含有量が、前記環状エーテル化合物100重量部に対して5〜30重量部であり、
さらに、硬化前の有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤について、E型粘度計を用いて、25℃、100rpmの条件で測定した粘度が2〜12cpsである
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤。 - カチオン重合開始剤の含有量が、環状エーテル化合物100重量部に対して0.1〜10重量部であることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤。
- 環状エーテル化合物は、エポキシ樹脂及び/又はオキセタン樹脂を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤。
- インクジェット法により、請求項1、2又は3記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤を2枚の基材のうち少なくとも一方に塗布する工程と、
塗布した有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤を光照射により硬化させる工程と、
前記2枚の基材を貼り合わせる工程とを有する
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示素子の製造方法。
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