JP6228289B1 - 有機エレクトロルミネッセンス素子封止用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット印刷法により安定的に塗布することができ、光を照射することにより速やかに硬化して、防湿性に優れた硬化物を形成することができる有機EL素子封止用組成物を提供する。【解決手段】本発明のインクジェット印刷法により塗布するための有機EL素子封止用組成物は、カチオン重合性化合物とカチオン重合開始剤とを含有する組成物であって、25℃における粘度が20mPa・s以下であり、前記カチオン重合性化合物として、エポキシ化合物及び/又はビニルエーテル化合物を、カチオン重合性化合物全量の50重量%以上含有し、25℃における粘度が100mPa・s以上であるカチオン重合性化合物の含有量が組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の20重量%以下常圧下における沸点が190℃以下であるカチオン重合性化合物の含有量が組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の20重量%未満である。【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット印刷法により塗布するための有機エレクトロルミネッセンス素子封止用組成物に関する。
有機エレクトロルミネッセンス(本明細書では、「有機EL」と称する場合がある)素子は、発光層を一対の対向電極で挟んだ構造体を有し、一方の電極からは電子が注入され、他方の電極からは正孔が注入される。この注入された電子と正孔とが発光層内で再結合するときに発光が生ずる。有機EL素子を含む有機ELデバイスは、耐衝撃性や視認性の高さと、発光色の多様性からフルカラーのフラットパネルディスプレイとして、又はLEDに代わるものとして期待されている。
しかし、有機EL素子は他の電子部品に比べて水分の影響を受けやすく、有機EL素子内に浸入した水分によって電極の酸化や有機物の変性等が引き起こされ、発光特性が著しく低下することが問題であった。この問題を解決する方法としては、有機EL素子の周りを防湿性樹脂で封止する方法が知られている。
そして、特許文献1には、硬化性化合物としてオキセタン化合物とエポキシ化合物とビニルエーテル化合物を含有する組成物が記載されており、当該組成物はインクジェット印刷法を用いて容易に塗布することができ、且つその硬化物は防湿性に優れることが記載されている。
特開2014−225380号公報
しかし、特許文献1に記載の組成物は、防湿性の点で未だ不十分であった。また、印刷時に組成物の流動性が低下して、インクジェットヘッドのノズル口に組成物が固化して付着し易いため、射出が不安定となったり、ノズル口が目詰まりして射出不能となったりすることがわかった。
従って、本発明の目的は、インクジェット印刷法により安定的に塗布することができ、光を照射することにより速やかに硬化して、防湿性に優れた硬化物を形成することができる有機EL素子封止用組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、インクジェット印刷法により安定的に塗布することができ、光を照射することにより速やかに硬化して、防湿性及び低アウトガス性に優れた硬化物を形成することができる有機EL素子封止用組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記有機EL素子封止用組成物を用いる有機ELデバイスの製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記有機EL素子封止用組成物の硬化物で有機EL素子が封止(若しくは、被覆)された構成を有する有機ELデバイスを提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、インクジェット印刷法により塗布するための有機EL素子封止用組成物が、硬化性化合物としてオキセタン化合物(特に、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン等の脂肪族オキセタン化合物)を硬化性化合物全量の50%を超えて含有すると、得られる硬化物の防湿性が低下することがわかった。また、沸点が190℃を下回る硬化性化合物を含有すると、印刷時にこれらが揮発して組成物の流動性が低下し易く、インクジェットヘッドのノズル口に組成物が固化して付着することにより、射出が不安定となったり、ノズル口が目詰まりして射出不能となったりすることがわかった。
そして、下記構成[1]〜[4]を併せて有する組成物は、インクジェット印刷法により安定的に塗布することができ、光を照射することにより速やかに硬化して、防湿性に優れた硬化物を形成することができることを見いだした。本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
[1] カチオン重合性化合物とカチオン重合開始剤とを含有する組成物であって、25℃における粘度が20mPa・s以下である
[2] カチオン重合性化合物として、エポキシ化合物及び/又はビニルエーテル化合物を、組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の50重量%以上含有する
[3] 25℃における粘度が100mPa・s以上であるカチオン重合性化合物の含有量が、組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の20重量%以下である
[4] 常圧下における沸点が190℃以下であるカチオン重合性化合物の含有量が、組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の20重量%未満である
すなわち、本発明は、カチオン重合性化合物とカチオン重合開始剤とを含有する組成物であって、25℃における粘度が20mPa・s以下であり、
組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の50重量%以上が、エポキシ化合物及び/又はビニルエーテル化合物であり、
25℃における粘度が100mPa・s以上であるカチオン重合性化合物の含有量が組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の20重量%以下
常圧下における沸点が190℃以下であるカチオン重合性化合物の含有量が組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の20重量%未満
である、インクジェット印刷法により塗布するための有機EL素子封止用組成物を提供する。
本発明は、また、カチオン重合性化合物の組成が下記[1]又は[2]である、前記有機EL素子封止用組成物を提供する。
[1]ビニルエーテル化合物の含有量がカチオン重合性化合物全量の30重量%未満である場合、下記式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物とグリシジルエーテル型エポキシ化合物の合計含有量が、カチオン重合性化合物全量の50重量%以上である
[2]ビニルエーテル化合物の含有量がカチオン重合性化合物全量の30重量%以上である場合、下記式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物の含有量がカチオン重合性化合物全量の5重量%以上であり、前記多官能脂環エポキシ化合物とビニルエーテル化合物の合計含有量が、カチオン重合性化合物全量の50重量%以上である
Figure 0006228289
(式中、Xは単結合又は連結基を示す)
本発明は、また、前記式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物が、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、1,2−エポキシ−1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)エタン、及び2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)プロパンからなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、前記有機EL素子封止用組成物を提供する。
本発明は、また、カチオン重合性化合物として、更に、下記式(a-1’)で表される単官能脂環エポキシ化合物を含有する、前記有機EL素子封止用組成物を提供する。
Figure 0006228289
(式中、Ra1はシクロヘキセンオキシド基以外の反応性官能基を示し、Ra2、Ra3は同一又は異なって、水素原子又はアルキル基を示す。L’は単結合又は連結基を示す)
本発明は、また、ビニルエーテル化合物が、環構造を有するビニルエーテル化合物を少なくとも含有する、前記有機EL素子封止用組成物を提供する。
本発明は、また、硬化時のアウトガス量が1000ppm以下である、前記有機EL素子封止用組成物を提供する。
本発明は、また、硬化物の水蒸気透過率が200g/m2・day・atm以下である、前記有機EL素子封止用組成物を提供する。
本発明は、また、前記有機EL素子封止用組成物をインクジェット印刷法により塗布して、有機EL素子を封止することを特徴とする、有機ELデバイスの製造方法を提供する。
本発明は、また、前記有機EL素子封止用組成物の硬化物によって有機EL素子が封止された構成を有する有機ELデバイスを提供する。
本発明の有機EL素子封止用組成物は上記構成を有するため、インクジェットヘッドのノズルからの射出安定性に優れ、インクジェットヘッドのノズル口に固化して付着することにより、射出が不安定となったり射出不能となったりすることを防止でき、良好な射出を経時安定的に維持することができる。
また、本発明の有機EL素子封止用組成物は、塗布後、紫外線を照射することにより速やかに硬化して、防湿性及び低アウトガス性に優れた硬化物を形成することができる。
そのため、本発明の有機EL素子封止用組成物は、インクジェット印刷法を使用して、有機EL素子を封止する用途に好適に使用することができる。
そして、本発明の有機EL素子封止用組成物を用いれば、インクジェット印刷法により、安定的に、高速且つ均一に塗布することができ、作業性に優れる。
更に、本発明の有機EL素子封止用組成物を用いれば、防湿性に優れた硬化物で有機EL素子を封止することができ、劣化を防止することにより、高輝度且つ長寿命の有機ELデバイスが得られる。
[有機EL素子封止用組成物]
本発明の有機EL素子封止用組成物は、カチオン重合性化合物とカチオン重合開始剤とを含有する組成物であって、
25℃における粘度が20mPa・s以下であり、
組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の50重量%以上が、エポキシ化合物及び/又はビニルエーテル化合物であり、
25℃における粘度が100mPa・s以上であるカチオン重合性化合物の含有量が組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の20重量%以下
常圧下における沸点が190℃以下であるカチオン重合性化合物の含有量が組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の20重量%未満である。
[カチオン重合性化合物]
本発明の有機EL素子封止用組成物は、カチオン重合性化合物として、エポキシ化合物及び/又はビニルエーテル化合物を含有する。
<エポキシ化合物>
エポキシ化合物は、分子内に1個以上のエポキシ基(オキシラン環)を有する化合物であり、脂環式エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物、及び脂肪族エポキシ化合物が含まれる。
(脂環式エポキシ化合物)
脂環式エポキシ化合物は、分子内に1個以上の脂環と1個以上のエポキシ基とを有する化合物であり、以下の化合物が含まれる。
(1)分子内に脂環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基(本明細書においては、「脂環エポキシ基」と称する場合がある。脂環エポキシ基には、シクロヘキセンオキシド基が含まれる)を有する化合物
(2)脂環にエポキシ基が直接単結合で結合している化合物
(3)分子内に脂環及びグリシジルエーテル基を有する化合物(所謂、グリシジルエーテル型エポキシ化合物)
上記(1)分子内に脂環エポキシ基を有する化合物には、分子内に脂環エポキシ基を1個有する化合物(1-1’)や、分子内に脂環エポキシ基を2個以上有する化合物(1-1)が含まれる。
前記分子内に脂環エポキシ基を2個以上有する化合物(1-1)としては、例えば、下記式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物が挙げられる。
Figure 0006228289
上記式(a-1)中、Xは単結合又は連結基(1個以上の原子を有する二価の基)を示す。上記連結基としては、例えば、二価の炭化水素基、炭素−炭素二重結合の一部又は全部がエポキシ化されたアルケニレン基、カルボニル基、エーテル結合、エステル結合、カーボネート基、アミド基、及びこれらが複数個連結した基等が挙げられる。
上記二価の炭化水素基としては、炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基、炭素数3〜18の二価の脂環式炭化水素基等が挙げられる。炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等が挙げられる。炭素数3〜18の二価の脂環式炭化水素基としては、例えば、1,2−シクロペンチレン基、1,3−シクロペンチレン基、シクロペンチリデン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基、シクロヘキシリデン基等のシクロアルキレン基(シクロアルキリデン基を含む)等が挙げられる。
上記炭素−炭素二重結合の一部又は全部がエポキシ化されたアルケニレン基(「エポキシ化アルケニレン基」と称する場合がある)におけるアルケニレン基としては、例えば、ビニレン基、プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、ブタジエニレン基、ペンテニレン基、ヘキセニレン基、ヘプテニレン基、オクテニレン基等の炭素数2〜8の直鎖又は分岐鎖状のアルケニレン基等が挙げられる。特に、上記エポキシ化アルケニレン基としては、炭素−炭素二重結合の全部がエポキシ化されたアルケニレン基が好ましく、より好ましくは炭素−炭素二重結合の全部がエポキシ化された炭素数2〜4のアルケニレン基である。
上記式(a-1)中の2つのシクロヘキサン環は、それぞれ、式中に示されるエポキシ基以外にも置換基[例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子等)、酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基(例えば、C1-4アルキル基、C1-4ハロアルキル基、C1-4アルコキシ−C1-4アルキル基等)、置換基を有していてもよいアルコキシ基(例えば、C1-4アルコキシ基、ハロゲン化C1-4アルコキシ基等)]を1個又は2個以上有していてもよい。
上記式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物の代表的な例としては、(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、1,2−エポキシ−1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)エタン、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)プロパン、1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)エタンや、下記式(a-1-1)〜(a-1-10)で表される化合物等が挙げられる。尚、下記式(a-1-5)中のLは炭素数1〜8のアルキレン基であり、なかでも、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基等の炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基が好ましい。また、下記式(a-1-5)、(a-1-7)、(a-1-9)、(a-1-10)中のn1〜n8は、それぞれ1〜30の整数を示す。
Figure 0006228289
Figure 0006228289
前記分子内に脂環エポキシ基を1個有する化合物(1-1’)としては、例えば、下記式(a-1’)で表される単官能脂環エポキシ化合物が挙げられる。
Figure 0006228289
式(a-1’)中、Ra1はシクロヘキセンオキシド基以外の反応性官能基(重合性官能基)を示し、例えば、ビニルエーテル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、エポキシ基、グリシジル基、オキセタニル基等が挙げられる。
式(a-1’)中、Ra2、Ra3は同一又は異なって、水素原子又はアルキル基(例えば、メチル基、エチル基等の炭素数1〜5のアルキル基)を示す。
式(a-1’)中、L’は単結合又は連結基を示す。前記連結基としては、例えば、二価の炭化水素基、カルボニル基(−CO−)、エーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)、エステル結合(−COO−)、アミド結合(−CONH−)、カーボネート結合(−OCOO−)等が挙げられる。
前記二価の炭化水素基としては、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等の炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基が挙げられる。
前記分子内に脂環エポキシ基を1個有する化合物(1-1’)としては、なかでも、1,2:8,9−ジエポキシリモネン及び/又は3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートが好ましい。
上述の(2)脂環にエポキシ基が直接単結合で結合している化合物としては、例えば、下記式(a-2)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 0006228289
式(a-2)中、Ra4は、p価のアルコールの構造式からp個の水酸基(−OH)を除いた基(p価の有機基)であり、p、n9はそれぞれ自然数を表す。p価のアルコール[Ra4(OH)p]としては、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノール等の多価アルコール(炭素数1〜15の多価アルコール等)等が挙げられる。pは1〜6が好ましく、n9は1〜30が好ましい。pが2以上の場合、それぞれの[ ]内(外側の角括弧内)の基におけるn9は同一でもよく異なっていてもよい。上記式(a-2)で表される化合物としては、具体的には、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物[例えば、商品名「EHPE3150」((株)ダイセル製)等]等が挙げられる。
上述の(3)分子内に脂環及びグリシジルエーテル基を有する化合物としては、例えば、脂環式アルコール(特に、脂環式多価アルコール)のグリシジルエーテルが挙げられる。より詳しくは、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物を水素化した化合物(水素化ビスフェノールA型エポキシ化合物)、ビスフェノールF型エポキシ化合物を水素化した化合物(水素化ビスフェノールF型エポキシ化合物);水素化ビフェノール型エポキシ化合物;水素化フェノールノボラック型エポキシ化合物;水素化クレゾールノボラック型エポキシ化合物;ビスフェノールAの水素化クレゾールノボラック型エポキシ化合物;水素化ナフタレン型エポキシ化合物;トリスフェノールメタンから得られるエポキシ化合物を水素化した化合物等が挙げられる。
(芳香族エポキシ化合物)
上記芳香族エポキシ化合物としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、ビスフェノール類[例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール等]と、エピハロヒドリンとの縮合反応により得られるエピビスタイプグリシジルエーテル型エポキシ化合物;これらのエピビスタイプグリシジルエーテル型エポキシ化合物を上記ビスフェノール類とさらに付加反応させることにより得られる高分子量エピビスタイプグリシジルエーテル型エポキシ化合物;フェノール類[例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等]とアルデヒド[例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等]とを縮合反応させて得られる多価アルコール類を、さらにエピハロヒドリンと縮合反応させることにより得られるノボラック・アルキルタイプグリシジルエーテル型エポキシ化合物;フルオレン環の9位に2つのフェノール骨格が結合し、かつこれらフェノール骨格のヒドロキシ基から水素原子を除いた酸素原子に、それぞれ、直接又はアルキレンオキシ基を介してグリシジル基が結合しているエポキシ化合物等が挙げられる。
(脂肪族エポキシ化合物)
上記脂肪族エポキシ化合物としては、例えば、q価の環状構造を有しないアルコール(qは自然数である)のグリシジルエーテル;一価又は多価カルボン酸[例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ステアリン酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、イタコン酸等]のグリシジルエステル;エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化大豆油、エポキシ化ひまし油等の二重結合を有する油脂のエポキシ化物;エポキシ化ポリブタジエン等のポリオレフィン(ポリアルカジエンを含む)のエポキシ化物等が挙げられる。尚、上記q価の環状構造を有しないアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール等の一価のアルコール;エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の二価のアルコール;グリセリン、ジグリセリン、エリスリトール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール等の三価以上の多価アルコール等が挙げられる。また、q価のアルコールは、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール等であってもよい。
エポキシ化合物としては、分子内に脂環エポキシ基(特に、シクロヘキセンオキシド基)を1個又は2個有する化合物(=脂環エポキシ化合物)が、低粘度、且つ高沸点を有し、更に速硬化性を発揮することができるため、これを含有することが好ましく、なかでも、分子内に脂環エポキシ基を2個以上有する化合物(1-1)(特に、上記式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物)を少なくとも含有することが、硬化性に特に優れる点で好ましい。また、分子内に脂環エポキシ基を1個有する化合物(1-1’)(特に、上記式(a-1’)で表される単官能脂環エポキシ化合物)は、分子内に脂環エポキシ基を2個以上有する化合物(1-1)よりも更に低粘度で流動性に優れることから、前記分子内に脂環エポキシ基を2個以上有する化合物(1-1)と共に含有することが、本発明の有機EL素子封止用組成物の粘度を20mPa・s以下とすることができ、インクジェット射出性、及び射出安定性に特に優れた効果を発揮することができる点で好ましい。
<ビニルエーテル化合物>
ビニルエーテル化合物は、分子内に1個以上のビニルエーテル基を有する化合物である。このような化合物としては、例えば、下記式(b)で表される化合物が挙げられる。
b−(O−CH=CH2n (b)
(式中、Rbはn価の炭化水素基、n価の複素環式基、又はこれらの2個以上が単結合若しくは連結基を介して結合した基を示す。nは1以上の整数を示す)
bにおけるn価の炭化水素基には、n価の脂肪族炭化水素基、n価の脂環式炭化水素基、及びn価の芳香族炭化水素基が含まれる。
n価の脂肪族炭化水素基のうち1価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、デシル基、ドデシル基等の炭素数1〜20(好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜3)程度のアルキル基;ビニル基、アリル基、メタリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基等の炭素数2〜20(好ましくは2〜10、特に好ましくは2〜3)程度のアルケニル基;エチニル基、プロピニル基等の炭素数2〜20(好ましくは2〜10、特に好ましくは2〜3)程度のアルキニル基等を挙げることができる。
n価の脂環式炭化水素基のうち1価の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等の3〜20員(好ましくは3〜15員、特に好ましくは5〜8員)程度のシクロアルキル基;シクロペンテニル基、シクロへキセニル基等の3〜20員(好ましくは3〜15員、特に好ましくは5〜8員)程度のシクロアルケニル基;ビシクロヘプタニル基、ビシクロヘプテニル基、パーヒドロナフタレン−1−イル基、ノルボルニル基、アダマンチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−3−イル基等の架橋環式炭化水素基等を挙げることができる。
n価の芳香族炭化水素基のうち1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜14(好ましくは6〜10)程度のアリール基を挙げることができる。
n価の炭化水素基としては、上記例示の1価の炭化水素基の構造式から(n−1)個の水素原子を除いた基を挙げることができる。
n価の複素環式基を構成する複素環としては、例えば、ヘテロ原子として酸素原子を含む複素環(例えば、オキセタン環等の4員環;フラン環、テトラヒドロフラン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、γ−ブチロラクトン環等の5員環;4−オキソ−4H−ピラン環、テトラヒドロピラン環、モルホリン環等の6員環;ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、4−オキソ−4H−クロメン環、クロマン環、イソクロマン環等の縮合環;3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン環、3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン環等の架橋環)、ヘテロ原子としてイオウ原子を含む複素環(例えば、チオフェン環、チアゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環等の5員環;4−オキソ−4H−チオピラン環等の6員環;ベンゾチオフェン環等の縮合環等)、ヘテロ原子として窒素原子を含む複素環(例えば、ピロール環、ピロリジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環等の5員環;ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペリジン環、ピペラジン環等の6員環;インドール環、インドリン環、キノリン環、アクリジン環、ナフチリジン環、キナゾリン環、プリン環等の縮合環等)等が挙げられる。n価の複素環式基は、上記複素環の構造式からn個の水素原子を除いた基である。
前記連結基としては、カルボニル基、エーテル結合、及びエステル結合等が挙げられる。
ビニルエーテル化合物としては、なかでも、低粘度、且つ高沸点である点で環構造を有するビニルエーテル化合物を少なくとも含有することが好ましく、特に、上記式(b)中のRbがn価の脂環式炭化水素基、n価の芳香族炭化水素基、又はn価の複素環式基であるビニルエーテル化合物が好ましく、特に、脂環構造を有するビニルエーテル化合物、芳香環構造を有するビニルエーテル化合物、及び環状エーテル構造を有するビニルエーテル化合物[とりわけ、(2−フェニルフェノキシ)エチルビニルエーテル等の芳香環構造を有するビニルエーテル化合物(例えば、芳香環構造を有する単官能ビニルエーテル化合物)]が、低粘度、高沸点であり、且つ速硬化性を発揮して、防湿性に優れた硬化物を形成することができる点で好ましい。
前記脂環構造を有するビニルエーテル化合物としては、例えば、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、水添ビスフェノールF型ジビニルエーテル、水添ビフェニルジビニルエーテル、水添ビスフェノールA型ジビニルエーテル、トリシクロデカンジメタノールジビニルエーテル等が挙げられる。
前記芳香環構造を有するビニルエーテル化合物としては、例えば、(2−フェニルフェノキシ)エチルビニルエーテル、ビスフェノールFビス(ビニルオキシエチルエーテル)、ビスフェノールF型ジビニルエーテル、ビフェニルジビニルエーテル、ビスフェノールA型ジビニルエーテル等が挙げられる。
前記環状エーテル構造を有するビニルエーテル化合物としては、例えば、イソソルバイドジビニルエーテル、オキセタンジビニルエーテル、オキサノルボルネンジビニルエーテル等が挙げられる。
本発明の有機EL素子封止用組成物は、環構造を有するビニルエーテル化合物と共に、脂肪族炭化水素基が連結基としてエーテル結合を介して結合した構造(特に、ポリエチレンオキシド鎖)を有するビニルエーテル化合物(例えば、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル等)を含有することもできる。前記化合物は粘度が低く流動性に優れるため、これを含有することで、本発明の有機EL素子封止用組成物の射出性を向上することができる。
<その他のカチオン重合性化合物>
本発明の有機EL素子封止用組成物は、カチオン重合性化合物として、エポキシ化合物及びビニルエーテル化合物以外にも、他のカチオン重合性化合物を含有していても良く、例えばオキセタン化合物(エポキシ基又はビニルエーテル基を有する化合物を除く)を1種又は2種以上含有していても良い。
オキセタン化合物としては、例えば、下記式(c)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006228289
式(c)中、Rc1は1価の有機基を示し、Rc2は水素原子又はエチル基を示す。mは1以上の整数を示す。
前記Rc1における1価の有機基には1価の炭化水素基、1価の複素環式基、置換オキシカルボニル基(アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基等)、置換カルバモイル基(N−アルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基等)、アシル基(アセチル基等の脂肪族アシル基;ベンゾイル基等の芳香族アシル基等)、及びこれらの2以上が単結合又は連結基を介して結合した1価の基が含まれる。
1価の炭化水素基、1価の複素環式基としては、上記式(b)中のRbにおける例と同様の例が挙げられる。
前記連結基としては、例えば、カルボニル基(−CO−)、エーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)、エステル結合(−COO−)、アミド結合(−CONH−)、カーボネート結合(−OCOO−)、シリル結合(−Si−)、及びこれらが複数個連結した基等を挙げることができる。
前記mは1以上の整数を示し、例えば1〜20、好ましくは1である。
オキセタン化合物としては、例えば、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(メトキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ブトキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ヘキシルオキシメチル)オキセタン等の式(c)中のRc1が脂肪族炭化水素基である化合物(=
脂肪族オキセタン化合物);3−エチル−3−(シクロヘキシルオキシメチル)オキセタン等の式(c)中のRc1が脂環式炭化水素基である化合物(=脂環式オキセタン化合物);ビス{[1−エチル(3−オキセタニル)]メチル}エーテル等の式(c)中のRc1が複素環式基である化合物(=複素環式オキセタン化合物);3−エチル−3−[(フェノキシ)メチル]オキセタン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン等の式(c)中のRc1が芳香族炭化水素基である化合物(=芳香族オキセタン化合物)等が挙げられる。
本発明においては、オキセタン化合物を使用する場合は、芳香族オキセタン化合物を使用することが、防湿性の低下を抑制することができる点で好ましい。一方、脂肪族オキセタン化合物は防湿性の低下を招くため、これを多量に使用することは好ましくない。
[カチオン重合開始剤]
本発明の有機EL素子封止用組成物は、上記カチオン重合性化合物と共にカチオン重合開始剤を1種又は2種以上含有する。
カチオン重合開始剤としては、特に、光カチオン重合開始剤が好ましい。光カチオン重合開始剤は、光(例えば、紫外線)の照射によってカチオン種を発生してカチオン重合性化合物の硬化反応を開始させる化合物であり、光を吸収するカチオン部と酸の発生源となるアニオン部からなる。
光カチオン重合開始剤としては、例えば、ジアゾニウム塩系化合物、ヨードニウム塩系化合物、スルホニウム塩系化合物、ホスホニウム塩系化合物、セレニウム塩系化合物、オキソニウム塩系化合物、アンモニウム塩系化合物、臭素塩系化合物等を挙げることができる。
本発明においては、なかでも、スルホニウム塩系化合物を使用することが、硬化性に優れた硬化物を形成することができる点で好ましい。スルホニウム塩系化合物のカチオン部としては、例えば、(4−ヒドロキシフェニル)メチルベンジルスルホニウムイオン、トリフェニルスルホニウムイオン、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムイオン、4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル−4−ビフェニリルフェニルスルホニウムイオン、トリ−p−トリルスルホニウムイオン等のアリールスルホニウムイオン(特に、トリアリールスルホニウムイオン)を挙げることができる。
光カチオン重合開始剤のアニオン部としては、例えば、[(Y)sB(Phf)4-s-(式中、Yはフェニル基又はビフェニリル基を示す。Phfは水素原子の少なくとも1つが、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、及びハロゲン原子から選択される少なくとも1種で置換されたフェニル基を示す。sは0〜3の整数である)、BF4 -、[(Rf)tPF6-t-(Rf:水素原子の80%以上がフッ素原子で置換されたアルキル基、t:0〜5の整数)、AsF6 -、SbF6 -、SbF5OH-等を挙げることができる。本発明においては、なかでもアニオン部がSbF6 -、又は前記[(Y)sB(Phf)4-s-である光カチオン重合開始剤が、開始剤としての活性が高く、高い硬化性を有し、耐熱性に優れた硬化物を得ることができる点で好ましい。
光カチオン重合開始剤としては、例えば、(4−ヒドロキシフェニル)メチルベンジルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウム] ヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウム トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、[4−(2−チオキサントニルチオ)フェニル]フェニル−2−チオキサントニルスルホニウム フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、商品名「サイラキュアUVI−6970」、「サイラキュアUVI−6974」、「サイラキュアUVI−6990」、「サイラキュアUVI−950」(以上、米国ユニオンカーバイド社製)、「Irgacure250」、「Irgacure261」、「Irgacure264」(以上、BASF社製)、「CG−24−61」(チバガイギー社製)、「オプトマーSP−150」、「オプトマーSP−151」、「オプトマーSP−170」、「オプトマーSP−171」(以上、(株)ADEKA製)、「DAICAT II」((株)ダイセル製)、「UVAC1590」、「UVAC1591」(以上、ダイセル・サイテック(株)製)、「CI−2064」、「CI−2639」、「CI−2624」、「CI−2481」、「CI−2734」、「CI−2855」、「CI−2823」、「CI−2758」、「CIT−1682」(以上、日本曹達(株)製)、「PI−2074」(ローディア社製、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート トルイルクミルヨードニウム塩)、「FFC509」(3M社製)、「BBI−102」、「BBI−101」、「BBI−103」、「MPI−103」、「TPS−103」、「MDS−103」、「DTS−103」、「NAT−103」、「NDS−103」(以上、ミドリ化学(株)製)、「CD−1010」、「CD−1011」、「CD−1012」(以上、米国、Sartomer社製)、「CPI−100P」、「CPI−101A」(以上、サンアプロ(株)製)等の市販品を使用できる。
[有機EL素子封止用組成物]
本発明の有機EL素子封止用組成物は、25℃における粘度が20mPa・s以下(例えば10〜20mPa・s)、好ましくは15mPa・s以下である。粘度が上記範囲であるため、本発明の有機EL素子封止用組成物は、インクジェット射出性に優れ、所望の箇所に精度良く射出することができる。一方、粘度が上記範囲を上回ると、インクジェットヘッドのノズル口に本発明の有機EL素子封止用組成物が固化して付着し易くなり、射出が不安定となるため好ましくない。
本発明の有機EL素子封止用組成物は、カチオン重合性化合物として、上述のエポキシ化合物及び/又はビニルエーテル化合物を含有する。前記化合物は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて含有することができる。
エポキシ化合物とビニルエーテル化合物の合計含有量は、本発明の有機EL素子封止用組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の50重量%以上(例えば50〜100重量%)、好ましくは60重量%以上、特に好ましくは70重量%以上、最も好ましくは80重量%以上、とりわけ好ましくは90重量%以上である。
本発明の有機EL素子封止用組成物は、25℃における粘度が30mPa・s以上であるカチオン重合性化合物の含有量が、前記組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の、例えば30〜60重量%、好ましくは30〜55重量%である。
本発明の有機EL素子封止用組成物は、25℃における粘度が100mPa・s以上であるカチオン重合性化合物の含有量が、前記組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の20重量%以下(例えば、0〜20重量%)である。そのため、低粘度でインクジェット射出性に優れる。
本発明の有機EL素子封止用組成物は、更に、25℃における粘度が2000mPa・s以上であるカチオン重合性化合物の含有量が、15重量%以下(例えば、0〜15重量%)であることが、インクジェット射出性をより一層向上することができる点で好ましく、特に好ましくは10重量%以下である。
また、本発明の有機EL素子封止用組成物は、常圧下における沸点が190℃以下であるカチオン重合性化合物の含有量が、前記組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の20重量%未満(例えば、0重量%以上20重量%未満)、好ましくは15重量%以下、特に好ましくは10重量%以下、最も好ましくは5重量%以下、とりわけ好ましくは1重量%以下である。そのため、インクジェットヘッドのノズル口に本発明の有機EL素子封止用組成物が固化して付着することを防止して、良好な射出を維持することができる。
さらに、本発明の有機EL素子封止用組成物は、25℃における粘度が3mPa・s未満であり、且つ常圧下における沸点が190℃以下であるカチオン重合性化合物の含有量が、組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の10重量%未満(好ましくは5重量%以下、特に好ましくは3重量%以下)であることが、インクジェットヘッドのノズル口に本発明の有機EL素子封止用組成物が固化して付着することを防止して、良好な射出を維持することができる点で好ましい。
さらにまた、本発明の有機EL素子封止用組成物は、常圧下における沸点が160℃以下であるカチオン重合性化合物の含有量が、前記組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の、例えば20重量%未満(例えば、0重量%以上20重量%未満)、より好ましくは15重量%以下、更に好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下、最も好ましくは3重量%以下、とりわけ好ましくは1重量%以下であることが、インクジェットによる射出安定性をより一層向上することができる点で好ましい。
本発明の有機EL素子封止用組成物に含まれるカチオン重合性化合物は、下記[1]又は[2]の組成を有することが、インクジェット射出性、及び射出安定性を良好なものとすることができる点で好ましい。
[1]ビニルエーテル化合物の含有量がカチオン重合性化合物全量の30重量%未満である場合、式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物とグリシジルエーテル型エポキシ化合物の合計含有量が、カチオン重合性化合物全量の50重量%以上である
[2]ビニルエーテル化合物の含有量がカチオン重合性化合物全量の30重量%以上である場合、式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物の含有量がカチオン重合性化合物全量の5重量%以上であり、前記多官能脂環エポキシ化合物とビニルエーテル化合物の合計含有量が、カチオン重合性化合物全量の50重量%以上である
前記[1]の場合、ビニルエーテル化合物の含有量は、カチオン重合性化合物全量の、30重量%未満(例えば0重量%以上、30重量%未満)、好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下、最も好ましくは5重量%以下である。
前記[1]の場合、式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物の含有量は、カチオン重合性化合物全量の、例えば10重量%以上(例えば10〜70重量%)、好ましくは20〜60重量%、特に好ましくは30〜55重量%、最も好ましくは35〜55重量%である。
前記[1]の場合、グリシジルエーテル型エポキシ化合物の含有量は、カチオン重合性化合物全量の、例えば5重量%以上(例えば5〜80重量%)、好ましくは10〜50重量%、特に好ましくは15〜30重量%、最も好ましくは15〜25重量%である。
前記[1]の場合、式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物とグリシジルエーテル型エポキシ化合物の合計含有量は、カチオン重合性化合物全量の50重量%以上であり、より好ましくは55重量%以上、特に好ましくは60重量%以上、最も好ましくは65重量%以上である。上限は、例えば95重量%、好ましくは90重量%、特に好ましくは85重量%、最も好ましくは80重量%、とりわけ好ましくは75重量%である。
前記[1]の場合、式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物とグリシジルエーテル型エポキシ化合物の含有量の比(前者/後者;重量比)は、例えば50/50〜90/10、好ましくは60/40〜85/15、特に好ましくは60/40〜80/20、最も好ましくは60/40〜75/25、とりわけ好ましくは60/40〜70/30である。
前記[1]の場合、エポキシ化合物として式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物と共に、式(a-1’)で表される単官能脂環エポキシ化合物を含有することが、低粘度化によりインクジェット射出性を向上することができる点で好ましく、前記多官能脂環エポキシ化合物と単官能脂環エポキシ化合物の合計含有量は、カチオン重合性化合物全量の例えば50重量%以上、好ましくは55重量%以上、特に好ましくは60重量%以上、最も好ましくは65重量%以上である。尚、上限は、例えば95重量%、好ましくは90重量%、特に好ましくは85重量%である。
前記[1]の場合、式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物と式(a-1’)で表される単官能脂環エポキシ化合物の含有量の比[前記多官能脂環エポキシ化合物/前記単官能脂環エポキシ化合物;重量比]は、例えば50/50〜90/10、好ましくは51/49〜85/15、特に好ましくは52/48〜80/20、最も好ましくは55/45〜70/30、とりわけ好ましくは55/45〜65/35である。
前記[1]の場合、式(a-1’)で表される単官能脂環エポキシ化合物の含有量は、カチオン重合性化合物全量の、例えば5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%、より好ましくは15〜45重量%、特に好ましくは20〜45重量%、最も好ましくは25〜40重量%である。
前記[2]の場合、式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物とビニルエーテル化合物の合計含有量は、カチオン重合性化合物全量の50重量%以上であり、好ましくは55重量%以上、特に好ましくは60重量%以上、最も好ましくは65重量%以上である。上限は、例えば100重量%、好ましくは95重量%、特に好ましくは90重量%、最も好ましくは85重量%である。
前記[2]の場合、ビニルエーテル化合物の含有量は、カチオン重合性化合物全量の30重量%以上(例えば30〜100重量%)、好ましくは30〜90重量%、特に好ましくは30〜70重量%、最も好ましくは40〜60重量%である。
前記[2]の場合、式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物の含有量は、カチオン重合性化合物全量の、例えば0〜40重量%、好ましくは5〜35重量%、特に好ましくは10〜35重量%である。
また、前記[2]の場合、式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物とビニルエーテル化合物の含有量の比(前者/後者;重量比)は、例えば0/100〜50/50、好ましくは10/90〜45/55、特に好ましくは10/90〜40/60である。
また、前記[2]の場合、エポキシ化合物として式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物と共に式(a-1’)で表される単官能脂環エポキシ化合物を含有することが低粘度化によりインクジェット射出性を向上することができる点で好ましく、前記多官能脂環エポキシ化合物と単官能脂環エポキシ化合物の合計含有量は、カチオン重合性化合物全量の例えば20重量%以上、好ましくは25重量%以上、特に好ましくは30重量%以上、最も好ましくは40重量%以上である。尚、上限は、例えば75重量%、好ましくは70重量%、特に好ましくは65重量%である。
また、前記[2]の場合、式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物と式(a-1’)で表される単官能脂環エポキシ化合物の含有量の比[前記多官能脂環エポキシ化合物/前記単官能脂環エポキシ化合物;重量比]は、例えば10/90〜70/30、好ましくは20/80〜60/40、特に好ましくは30/70〜55/45である。
前記[2]の場合、式(a-1’)で表される単官能脂環エポキシ化合物の含有量は、カチオン重合性化合物全量の、例えば5〜50重量%、好ましくは10〜45重量、好ましくは15〜45重量%、特に好ましくは20〜45重量%、最も好ましくは25〜40重量%である。
オキセタン化合物(特に、脂肪族オキセタン化合物)の含有量は、本発明の有機EL素子封止用組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の50重量%以下であり、好ましくは45重量%以下、特に好ましくは30重量%以下、最も好ましくは20重量%以下、とりわけ好ましくは15重量%以下である。尚、下限はゼロである。オキセタン化合物(特に、脂肪族オキセタン化合物)の含有量が過剰となると、十分な防湿性が得られにくくなるため好ましくない。
本発明の有機EL素子封止用組成物は、上記カチオン重合性化合物と共にカチオン重合開始剤を1種又は2種以上含有する。カチオン重合開始剤の含有量は、本発明の有機EL素子封止用組成物に含まれるカチオン重合性化合物100重量部に対して、例えば0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量部、特に好ましくは0.1〜2重量部である。
本発明の有機EL素子封止用組成物は上記構成を有するため低粘度で流動性に優れ、インクジェット射出性に優れる。従って、本発明の有機EL素子封止用組成物は、必要に応じて上記以外の他の成分を含有していても良いが、溶媒は特に含有する必要が無く、溶媒の含有量は有機EL素子封止用組成物全量の例えば30重量%以下、好ましくは20重量%以下、特に好ましくは15重量%以下、最も好ましくは10重量%以下、とりわけ好ましくは5重量%以下である。尚、下限はゼロである。本発明の有機EL素子封止用組成物は、溶媒の含有量をゼロ若しくは極めて低く抑制することができるため、揮発せず残留した溶媒に由来するアウトガスの発生を抑制することができる。
[有機EL素子封止用組成物]
本発明の有機EL素子封止用組成物は、上記カチオン重合性化合物とカチオン重合開始剤を撹拌、混合することによって調製することができる。これらは、それぞれ、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。上記撹拌、混合の方法としては、特に限定されず、例えば、ディゾルバー、ホモジナイザー等の各種ミキサー、ニーダー、ロール、ビーズミル、自公転式撹拌装置等を使用できる。また、撹拌、混合後は、真空下にて脱泡してもよい。
本発明の有機EL素子封止用組成物は、25℃における粘度が20mPa・s以下であるため、低粘度で、インクジェットヘッドのノズルからの射出性に優れる。
また、本発明の有機EL素子封止用組成物は、25℃における粘度が100mPa・s以上であるカチオン重合性化合物の含有量が、前記組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の20重量%以下であり、流動性が低いカチオン重合性化合物の含有量が低く抑制されているため、インクジェットヘッドのノズルからの射出性に優れる。
更に、本発明の有機EL素子封止用組成物は、常圧下における沸点が190℃以下であるカチオン重合性化合物の含有量が、前記組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の20重量%未満であり、低沸点のカチオン重合性化合物の含有量が低く抑制されているため、インクジェットヘッドのノズル口に本発明の有機EL素子封止用組成物が固化して付着することを防止して、良好な射出を維持することができる。すなわち、インクジェット印刷法により安定的に塗布することができる。
有機EL素子封止用組成物に紫外線照射を行った後に、揮発性の未反応低分子量硬化性化合物が残留すると、アウトガス量が上昇する傾向にあるが、本発明の有機EL素子封止用組成物は、硬化性化合物として速硬化性を有する化合物を使用するため、紫外線照射により速やかに重合反応が進行し、未反応低分子量硬化性化合物の残留を極めて低く抑制することができる。そのため、硬化時のアウトガス量を低く抑制することができる。アウトガス量は、例えば1000ppm以下、好ましくは800ppm以下、より好ましくは700ppm以下、特に好ましくは550ppm以下、最も好ましくは350ppm以下、とりわけ好ましくは200ppm以下である。尚、アウトガス量は実施例に記載の方法で測定できる。
本発明の有機EL素子封止用組成物は、紫外線を照射することにより速やかに硬化して、硬化物を形成することができる。紫外線の光源としては、光を照射することにより、硬化性組成物中に酸を発生させることができる光源であれば良く、例えば、UV−LED、低、中、高圧水銀ランプのような水銀ランプ、水銀キセノンランプ、メタルハライドランプ、タングステンランプ、アーク灯、エキシマランプ、エキシマレーザ、半導体レーザ、YAGレーザ、レーザと非線形光学結晶とを組み合わせたレーザシステム、高周波誘起紫外線発生装置等を使用することができる。紫外線照射量(積算光量)は、例えば1000〜2000mJ/cm2程度である。
本発明の有機EL素子封止用組成物は、紫外線を照射した後、更に加熱処理を施しても良い。加熱処理を施すことにより、硬化度をより一層向上させることができる。加熱処理を施す場合、加熱温度は40〜200℃程度であり、加熱時間は1分〜15時間程度である。
本発明の有機EL素子封止用組成物の硬化物は防湿性に優れ、水蒸気透過率は例えば200g/m2・day・atm以下(例えば50〜200g/m2・day・atm)であり、好ましくは180g/m2・day・atm以下、特に好ましくは160g/m2・day・atm以下、最も好ましくは120g/m2・day・atm以下、とりわけ好ましくは100g/m2・day・atm以下である。尚、水蒸気透過率は実施例に記載の方法で測定できる。
前記硬化物は透明性に優れ、光線透過率(波長400nm)は、例えば80%以上(好ましくは、86%以上)である。
本発明の有機EL素子封止用組成物は低粘度であり、且つ印刷時の揮発を抑制することができるため、経時による粘度上昇を抑制することができ、インクジェットヘッドのノズル口に当該組成物が固化して付着することを防止して、良好な射出を維持することができる。また、紫外線照射により、速やかに、低アウトガス性及び防湿性に優れた、透明な硬化物を形成することができる。そのため、本発明の有機EL素子封止用組成物はインクジェット印刷法を使用して、有機EL素子を封止する用途に好適に使用することができる。
[有機ELデバイスの製造方法]
本発明の有機ELデバイスの製造方法は、上記有機EL素子封止用組成物をインクジェット印刷法により塗布して、有機EL素子を封止することを特徴とする。
インクジェット印刷法により塗布された前記組成物は、その後、紫外線を照射することにより硬化物を形成することができる。紫外線照射方法としては上述の方法を採用することができる。
本発明によれば、上記の通りインクジェット射出性、及びインクジェット射出安定性に優れる有機EL素子封止用組成物を使用するため、インクジェット印刷法により、安定的に、高速且つ均一に当該組成物を塗布することができる。また、前記組成物は、紫外線照射により速やかに硬化する。従って、作業性に優れ、効率よく有機ELデバイスを製造することができる。
[有機ELデバイス]
本発明の有機ELデバイス(例えば、有機ELディスプレイ等)は、上記有機EL素子封止用組成物の硬化物によって有機EL素子が封止された構成を有する。
前記有機EL素子封止用組成物の硬化物は、上述の通り、防湿性及び低アウトガス性に優れ、且つ透明性を有する。そのため、本発明の有機ELデバイスは、湿気による素子の劣化が抑制され、高輝度且つ長寿命である。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
調製例1((2−フェニルフェノキシ)エチルビニルエーテルの調製)
冷却管、撹拌器、温度計を備え付けた2Lの4口フラスコに水素化ナトリウム(55%in mineral oil)(30.8g,705.8mmol)、及びDMSO(509.4g)を仕込み、そこに、0℃でo−フェニルフェノール(50.2g,250.7mmol)のDMSO(171.6g)溶液を滴下した。
その後、60℃のオイルバスにつけ2−クロロエチルビニルエーテル(58.6g,550.0mmol)のDMSO(46.0g)溶液を滴下した。
反応液を4時間撹拌後、0℃に冷却してからゆっくり水を滴下してクエンチし、分液ロートに移した。
水層を酢酸エチルで抽出し、有機層に飽和食塩水を加え洗浄した。その後、有機層を分け、無水硫酸ナトリウムで脱水した後、溶媒を留去して液状の粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=10/1)で精製し、目的物を白色固体として得た(37.5g,44%)。
1H-NMR(CDCl3,500MHz) δ 3.85 (s, 1.40H), 3.91 (s, 0.47H), 3.98-4.05 (m, 4.13H), 4.14-4.16 (m, 4H), 4.22-4.25 (m, 2H), 6.47-6.54 (m, 2H), 6.80-6.89 (m, 2H), 7.06-7.09 (m, 4H), 7.12-7.16 (m, 4H).
調製例2(ビスフェノールFビス(ビニルオキシエチルエーテル)の調製)
o−フェニルフェノールに代えてジヒドロキシジフェニルメタン(2,2’−ジヒドロキシジフェニルメタン、3,3’−ジヒドロキシジフェニルメタン、及び4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタンの混合物)を使用した以外は調製例1と同様にして目的物を得た(37.5g,44%)。
1H-NMR(CDCl3,500MHz) δ 3.85 (s, 1.40H), 3.91 (s, 0.47H), 3.98-4.05 (m, 4.13H), 4.14-4.16 (m, 4H), 4.22-4.25 (m, 2H), 6.47-6.54 (m, 2H), 6.80-6.89 (m, 2H), 7.06-7.09 (m, 4H), 7.12-7.16 (m, 4H).
実施例1〜22、比較例1〜5
下記表に記載の処方(単位:重量部)で各成分を混合して、封止用組成物を得た。得られた封止用組成物について、粘度、インクジェット射出性、射出安定性、UV硬化性、硬化時のアウトガス量、及び得られた硬化物の水蒸気透過率を下記方法で測定した。
(粘度)
実施例及び比較例で得られた封止用組成物の粘度は、E型粘度計を用いて、25℃において測定した。
(インクジェット射出性)
実施例及び比較例で得られた封止用組成物のインクジェット射出性は、粘度を基準に下記方法で評価した。
評価基準
◎(非常に良好):25℃における粘度が15mPa・s以下
○(良好):25℃における粘度が15mPa・sを超え、20mPa・s以下
×(不良):25℃における粘度が20mPa・s超
(インクジェット射出安定性)
実施例及び比較例で得られた封止用組成物のインクジェット射出安定性は、下記方法で評価した。すなわち、実施例及び比較例で得られた封止用組成物について、インクジェットプリンタ(商品名「DMP−2831」、富士フイルム(株)製)を使用して射出試験を行い、下記基準で評価した。
評価基準
○(良好):高精度に射出できた
×(不良):飛行曲がりが生じた、又はノズル口が目詰まりして射出できなかった
(UV硬化性)
実施例及び比較例で得られた封止用組成物のUV硬化性は、ガラス基板上に、封止用組成物を塗布(厚み:20μm)し、200W/cmの水銀ランプで紫外線を照射(照射量:2000mJ/cm2)した後、指触によりタック性の有無を調べ、下記基準で硬化性を評価した。
評価基準
○:タックなし
△:ややタックあり
×:タックあり
(硬化時のアウトガス量)
実施例及び比較例で得られた封止用組成物60mgをバイヤル瓶に入れ、UV照射(2000mJ/cm2)した後、バイヤル瓶中のアウトガス量を測定した。尚、トルエン標準液[標準物質としてのトルエン:100ppm(60μg)、溶媒:ヘキサン(60mg)]を用いて検量線を作成した。また、測定機器としては、商品名「HP−6890N」(ヒューレットパッカート社製)を使用し、カラムは商品名「DB−624」(アジレント社製)を使用した。
(水蒸気透過率)
実施例及び比較例で得られた封止用組成物の塗膜にUV照射(2000mJ/cm2)して得られた硬化物(厚み:100μm)について、その水蒸気透過率を、JIS L 1099及びJIS Z 0208(カップ法)に準じて、60℃、90%RH条件下で測定した。
Figure 0006228289
*沸点:圧力を記載したもの以外は全て常圧下における沸点である。
<カチオン重合性化合物>
・e-1:(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル、(株)ダイセル製
・e-2:ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、(株)ダイセル製
・e-3:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、商品名「セロキサイド2021P」、(株)ダイセル製
・e-4:2,3−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)オキシラン、(株)ダイセル製
・e-5:2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)プロパン、(株)ダイセル製
・OPP−EOVE:(2−フェニルフェノキシ)エチルビニルエーテル、調製例1で得られたものを使用した
・ONB−DVE:オキサノルボルネンジビニルエーテル、(株)ダイセル製
・OXBP:4,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニリル、宇部興産(株)製
・OXT−121:1,4-ビス[(3-エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、商品名「アロンオキセタン OXT−121」、東亞合成(株)製
・OXT−DVE:オキセタンジビニルエーテル、(株)ダイセル製
・YL−983U:ビスフェノールFジグリシジルエーテル、三菱化学(株)製
・HRM−C01:N−ビニルカルバゾール、日触ファインテクノケミカル(株)製
・セロキサイド3000:1,2:8,9−ジエポキシリモネン、(株)ダイセル製
・CYCLOMER M100:3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、(株)ダイセル製
・ISB−DVE:イソソルバイドジビニルエーテル、(株)ダイセル製
・CHDVE:シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、日本カーバイド工業(株)製
・TEGDVE:トリエチレングリコールジビニニルエーテル、日本カーバイド工業(株)製
・DEGDVE:ジエチレングリコールジビニルエーテル、日本カーバイド工業(株)製
・BisF−bis(VOE)E:ビスフェノールFビス(ビニルオキシエチルエーテル)、調製例2で得られたものを使用した
・OXT−221:3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン、東亞合成(株)製
・SR−16HJ:1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、阪本薬品工業(株)製
・SR−14BJ:1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、阪本薬品工業(株)製
・SR−PG:プロピレングリコールジグリシジルエーテル、阪本薬品工業(株)製
・SR−NPG:ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、阪本薬品工業(株)製
・PGE:フェニルグリシジルエーテル、阪本薬品工業(株)製
・セロキサイド2000 :1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、(株)ダイセル製
・OXT−212:3−エチル−3−[(2−エチルヘキシルオキシ)メチル]オキセタン、商品名「アロンオキセタン OXT−212」、東亞合成(株)製
・BDVE:1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、日本カーバイド工業(株)製
<カチオン重合開始剤>
・4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート

Claims (8)

  1. カチオン重合性化合物とカチオン重合開始剤とを含有する組成物であって、25℃における粘度が20mPa・s以下であり、
    組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の50重量%以上が、下記[1]又は[2]又は[3]であり、
    25℃における粘度が100mPa・s以上であるカチオン重合性化合物の含有量が組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の20重量%以下
    常圧下における沸点が190℃以下であるカチオン重合性化合物の含有量が組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量の20重量%未満
    である、インクジェット印刷法により塗布するための有機エレクトロルミネッセンス素子封止用組成物。
    [1]分子内に脂環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基を1個又は2個有する化合物と、グリシジルエーテル型エポキシ化合物
    [2]分子内に脂環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基を1個又は2個有する化合物と、芳香環構造を有するビニルエーテル化合物及び環状エーテル構造を有するビニルエーテル化合物から選択されるビニルエーテル化合物
    [3]芳香環構造を有するビニルエーテル化合物及び環状エーテル構造を有するビニルエーテル化合物から選択されるビニルエーテル化合物
  2. 分子内に脂環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基を2個有する化合物が、下記式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物である、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子封止用組成物。
    Figure 0006228289
    (式中、Xは単結合又は連結基を示す)
  3. 前記式(a-1)で表される多官能脂環エポキシ化合物が、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、1,2−エポキシ−1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)エタン、及び2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)プロパンからなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子封止用組成物。
  4. 分子内に脂環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基を1個有する化合物が、下記式(a-1’)で表される単官能脂環エポキシ化合物である、請求項1〜3の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子封止用組成物。
    Figure 0006228289
    (式中、Ra1はシクロヘキセンオキシド基以外の反応性官能基を示し、Ra2、Ra3は同一又は異なって、水素原子又はアルキル基を示す。L’は単結合又は連結基を示す)
  5. 硬化時のアウトガス量が1000ppm以下である、請求項1〜の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子封止用組成物。
  6. 硬化物の水蒸気透過率が200g/m2・day・atm以下である、請求項1〜の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子封止用組成物。
  7. 請求項1〜の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子封止用組成物をインクジェット印刷法により塗布して、有機エレクトロルミネッセンス素子を封止することを特徴とする、有機エレクトロルミネッセンスデバイスの製造方法。
  8. 請求項1〜の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子封止用組成物の硬化物によって有機エレクトロルミネッセンス素子が封止された構成を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイス。
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