JP2005075885A - 光カチオン硬化型樹脂組成物、液晶ディスプレイ用またはエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材、該シール材を用いる液晶ディスプレイまたはエレクトロルミネッセンスディスプレイ及びシール方法、製造方法 - Google Patents

光カチオン硬化型樹脂組成物、液晶ディスプレイ用またはエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材、該シール材を用いる液晶ディスプレイまたはエレクトロルミネッセンスディスプレイ及びシール方法、製造方法 Download PDF

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Masahito Nishizeki
雅人 西関
Kimihiko Okubo
公彦 大久保
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Abstract

【課題】 低温での重合転化率に優れ、しかも優れた接着強度及び耐透湿性を有すると共に、良好な生産性を有する硬化物を与える光カチオン硬化型樹脂組成物を提供すること及び液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイに好適なシール材、該シール材を用いる液晶ディスプレイ及びエレクトロルミネッセンスディスプレイ、該シール材を用いた液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイのシール方法及び製造方法を提供すること。
【解決手段】 カチオン重合性化合物、光酸発生剤及び下記一般式(I)、(II)、(III)、(IV)及び(V)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の2官能オキセタン化合物を含有することを特徴とする光カチオン硬化型樹脂組成物。
【化1】
Figure 2005075885

【化2】
Figure 2005075885

【化3】
Figure 2005075885

【化4】
Figure 2005075885

【化5】
Figure 2005075885

【選択図】 なし

Description

本発明は、光カチオン硬化型樹脂組成物、その用途として、特に液晶ディスプレイ用シール材及びエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材に関し、更には該シール材を用いる液晶ディスプレイまたはエレクトロルミネッセンスディスプレイのシール方法及び製造方法に関する。
近年、電子、電気業界において種々の表示素子を利用したフラットパネルディスプレイの開発、製造が行われている。これらのディスプレイの多くはガラスやプラスチックなどのフラットパネルからなるセルに表示素子を封止したものである。その代表として、液晶(LC)ディスプレイ、エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイが挙げられる。
液晶ディスプレイは、通常ガラス基板2枚をシール材により周囲をシールして張り合わせ、その中に液晶を封入したものである。従来、シール材には熱硬化型エポキシ樹脂が使用されてきた。しかし、このような熱硬化型エポキシ樹脂では150〜180℃という高温で2時間程度加熱硬化させる必要があり、生産性が上がらないという問題があった。
一方、ELディスプレイは高輝度、高効率、高速応答性などの点で優れ、次世代のフラットパネルディスプレイとして注目を集めている。ELの素子には無機EL素子、有機EL素子があり、例えば、無機EL素子は時計のバックライト等で実用化されている。また、有機EL素子は高輝度、高効率、高速応答性、多色化の点で無機EL素子より優れているが、耐熱性が低く、耐熱温度は通常80〜100℃程度である。このため、有機ELディスプレイのシールにおいては、シール材として熱硬化型エポキシ樹脂を用いても十分に加熱硬化できないという問題があった。
これらの問題を解決するため、低温速硬化が可能な光硬化型シール材の開発が試みられている。光硬化型シール材としては、通常、光ラジカル硬化型シール材と光カチオン硬化型シール材がある。光ラジカル硬化型シール剤としては、主としてアクリル系樹脂が用いられており、多様なアクリレートモノマー、オリゴマーを使用できるという利点をもっているが、耐透湿性が不十分であり、体積収縮率の低減や、接着力の更なる向上が必要とされていた。
一方、光カチオン硬化型シール材としては、主としてエポキシ系樹脂が用いられており、接着性が比較的良好であるが、感光性、速硬化性等の光硬化性について更なる向上が求められていた。特に、光カチオン重合では、通常重合温度を比較的低い範囲にすることができるものの、重合温度が低いために重合性化合物の転化率が向上せず、優れた感光性、速硬化性を得にくいという問題があった。このため、光カチオン重合における重合性化合物の光硬化性を向上させるため、水酸基を有する化合物を配合する試みもなされているが、水酸基による連鎖移動のため高分子量の重合体を得ることができない場合があった。また、カチオン重合性化合物、光酸発生剤に芳香族エーテル化合物含有せしめた光カチオン硬化型樹脂組成物(例えば、特許文献1参照。)は、低温での転化率、硬化物の接着強度及び耐透湿性は不十分である。
従って、比較的低温領域においても高い転化率を有する等、光硬化性に優れ、しかも基材との接着性、耐透湿性にも優れた硬化物を与えるような光カチオン重合型樹脂組成物の出現が望まれていた。
特開2003−96184号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、低温での重合転化率に優れ、しかも優れた接着強度及び耐透湿性を有すると共に、良好な生産性を有する硬化物を与える光カチオン硬化型樹脂組成物を提供することを目的としている。また、本発明は、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ等のフラットパネルに好適なシール材、該シール材を用いる液晶ディスプレイ及びエレクトロルミネッセンスディスプレイ、該シール材を用いた液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイのシール方法及び製造方法を提供することを目的としている。
本発明の目的は下記構成により達成された。
(請求項1)
カチオン重合性化合物、光酸発生剤及び下記一般式(I)、(II)、(III)、(IV)及び(V)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の2官能オキセタン化合物を含有することを特徴とする光カチオン硬化型樹脂組成物。
Figure 2005075885
(式中、R101〜R104は水素原子または置換基を表す。R105は置換、無置換のアルコキシ基、または置換、無置換のアリールオキシ基を表し、m1は0、1または2を表す。R106は置換基を表し、n1は0〜3を表す。)
Figure 2005075885
(式中、R201〜R204は水素原子または置換基を表す。R205は置換、無置換のアルコキシ基、または置換、無置換のアリールオキシ基を表し、m2は0、1または2を表す。R206は置換基を表し、n2は0〜3を表す。)
Figure 2005075885
(式中、R301〜R304は水素原子または置換基を表す。R305、R306は置換基を表し、m3、n3は0〜4を表す。)
Figure 2005075885
(式中、R401〜R404は水素原子または置換基を表す。R405は置換基を表し、m4は0〜4を表す。L1は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15の2価の連結基を表す。)
Figure 2005075885
(式中、R501〜R504は水素原子または置換基を表す。R505は置換、無置換のアルキル基を表す。R506は置換基を表し、m5は0〜3を表す。L2は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15の2価の連結基、または酸素原子を表す。)
(請求項2)
前記カチオン重合性化合物がビニルエーテル化合物、エポキシ化合物及びオキセタン化合物から選ばれたものであることを特徴とする請求項1に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
(請求項3)
前記エポキシ化合物が下記一般式(VI)、(VII)または(VIII)から選ばれた少なくとも一種の脂環式エポキシ化合物であることを特徴とする請求項2に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
Figure 2005075885
(式中、R601は脂肪族基を表し、m6は0〜2を表す。X1は−(CH2n6−または−(O)n6−を表し、n6は0または1を表す。p1、q1はそれぞれ0または1を表す。r1は1〜3を表す。L3は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr1+1価の連結基または単結合を表す。)
Figure 2005075885
(式中、R701は脂肪族基を表し、m7は0〜2を表す。X2は−(CH2n7−または−(O)n7−を表し、n7は0または1を表す。p2、q2はそれぞれ0または1を表す。r2は1〜3を表す。L4は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr2+1価の連結基または単結合を表す。)
Figure 2005075885
(式中、R801は脂肪族基を表し、m8は0〜2を表す。X3は−(CH2n8−または−(O)n8−を表し、n8は0または1を表す。R802、R803は置換基を表し、p3は0または1を表す。)
(請求項4)
前記光酸発生剤がオニウム塩化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
(請求項5)
前記オニウム塩化合物が下記一般式(PI−1)、(PI−2)または(PI−3)で表されるスルホニウム塩化合物であることを特徴とする請求項4に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
Figure 2005075885
(式中、R11、R12、R13は置換基を表し、m、n、pは0〜2の整数を表す。X11 -は対イオンを表す。)
Figure 2005075885
(式中、R14は置換基を表し、qは0〜2の整数を表す。R15、R16は置換、無置換のアルキル基、置換、無置換のアルケニル基、置換、無置換のアルキニル基、または置換、無置換のアリール基を表す。X12 -は対イオンを表す。)
Figure 2005075885
(式中、R17は置換基を表し、rは0〜3の整数を表す。R18は水素原子または置換、無置換のアルキル基を表し、R19、R20は置換、無置換のアルキル基、置換、無置換のアルケニル基、置換、無置換のアルキニル基、または置換、無置換のアリール基を表す。X13 -は対イオンを表す。)
(請求項6)
前記2官能オキセタン化合物が光カチオン硬化型樹脂組成物100質量部に対して、0.01〜5質量部の量で含まれることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
(請求項7)
前記光カチオン硬化型樹脂組成物が更に微粒子無機フィラーを含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
(請求項8)
前記光カチオン硬化型樹脂組成物が更にシランカップリング剤を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
(請求項9)
前記カチオン重合性化合物が5〜99.8質量部、前記光酸発生剤が0.1〜10質量部、前記2官能オキセタン化合物が0.01〜5質量部、前記微粒子無機フィラーが0〜70質量部、及び前記シランカップリング剤が0〜10質量部の量(但し、光カチオン硬化型樹脂組成物100質量部に対する量を示す。)で含まれることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
(請求項10)
請求項1〜9のいずれか1項に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物からなることを特徴とする液晶ディスプレイ用シール材。
(請求項11)
液晶ディスプレイの対向する基板をシール材により張り合わせる液晶ディスプレイのシール方法において、請求項10に記載の液晶ディスプレイ用シール材を用いることを特徴とする液晶ディスプレイのシール方法。
(請求項12)
液晶ディスプレイの対向する基板をシール材により張り合わせる工程を含む液晶ディスプレイの製造方法において、請求項10に記載の液晶ディスプレイ用シール材を用いることを特徴とする液晶ディスプレイの製造方法。
(請求項13)
液晶ディスプレイの対向する基板を張り合わせるシール材が請求項10に記載の液晶ディスプレイ用シール材からなることを特徴とする液晶ディスプレイ。
(請求項14)
請求項1〜9のいずれか1項に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物からなることを特徴とするエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材。
(請求項15)
エレクトロルミネッセンスディスプレイの対向する基板をシール材により張り合わせるエレクトロルミネッセンスディスプレイのシール方法において、請求項14に記載のエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材を用いることを特徴とするエレクトロルミネッセンスディスプレイのシール方法。
(請求項16)
エレクトロルミネッセンスディスプレイの対向する基板をシール材により張り合わせる工程を含むエレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法において、請求項14に記載のエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材を用いることを特徴とするエレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法。
(請求項17)
エレクトロルミネッセンスディスプレイの対向する基板を張り合わせるシール材が請求項14に記載のエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材からなることを特徴とするエレクトロルミネッセンスディスプレイ。
本発明の光カチオン硬化型樹脂組成物は、低温での重合転化率に優れ、しかもその硬化物は優れた接着強度及び耐透湿性を有し、該組成物からなるシール材によれば優れた接着強度及び耐透湿性を有する液晶ディスプレイあるいはエレクトロルミネッセンスディスプレイを良好な生産性で提供することができる。
そこで本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意研究し、カチオン重合性化合物、光酸発生剤及び特定の構造を有する高活性2官能オキセタン化合物からなる樹脂組成物が、低温での硬化性に優れ、しかもその硬化物は優れた接着強度及び耐透湿性を有するとともに、良好な生産性を有することを見出した。また、本発明者らは、このような光カチオン硬化型樹脂組成物が、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ等のフラットパネルにも好適に使用できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明におけるカチオン重合性化合物は、ビニルエーテル化合物、エポキシ化合物またはオキセタン化合物から選ばれたものであることが好ましい。
ビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−o−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では、上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
エポキシ化合物について説明する。芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルであり、例えば、ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、ならびにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
これらのエポキシドのうち、迅速な硬化性を考慮すると、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
脂環式エポキシドとして特に好ましいのは、前記一般式(VI)、(VII)または(VIII)で表される化合物である。
更に、一般式(VI)、(VII)または(VIII)で表される脂環式エポキシドについて説明する。
上記の式中、R601、R701、R801は脂肪族基を表す、脂肪族基としては炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、炭素数3〜6個のシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)、炭素数1〜6個のアルケニル基(例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基)、炭素数1〜6個のアルキ二ル基(例えば、アセチレニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基)が挙げられる。好ましくは炭素数1〜3個のアルキル基であり、メチル基、エチル基がより好ましい。
m6、m7、m8は0〜2を表し、1以上が好ましい。X1は−(CH2n6−または−(O)n6−を、X2は−(CH2n7−または−(O)n7−を、X3は−(CH2n8−または−(O)n8−を表す。n6、n7、n8は0または1を表し、n6、n7、n8が0の場合はX1、X2、X3が存在しないことを表す。m6+n6、m7+n7またはm8+n8は1以上が好ましい。
3は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr1+1価の連結基あるいは単結合を、L4は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr2+1価の連結基あるいは単結合を表す。主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15の2価の連結基の例としては、以下の基及びこれらの基と−O−基、−S−基、−CO−基、−CS−基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
メチレン基[−CH2−]
エチリデン基[>CHCH3
イソプロピリデン[>C(CH32
1,2−エチレン基[−CH2CH2−]
1,2−プロピレン基[−CH(CH3)CH2−]
1,3−プロパンジイル基[−CH2CH2CH2−]
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(CH32CH2−]
2,2−ジメトキシ−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(OCH32CH2−]
2,2−ジメトキシメチル−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(CH2OCH32CH2−]
1−メチル−1,3−プロパンジイル基[−CH(CH3)CH2CH2−]
1,4−ブタンジイル基[−CH2CH2CH2CH2−]
1,5−ペンタンジイル基[−CH2CH2CH2CH2CH2−]
オキシジエチレン基[−CH2CH2OCH2CH2−]
チオジエチレン基[−CH2CH2SCH2CH2−]
3−オキソチオジエチレン基[−CH2CH2SOCH2CH2−]
3,3−ジオキソチオジエチレン基[−CH2CH2SO2CH2CH2−]
1,4−ジメチル−3−オキサ−1,5−ペンタンジイル基[−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−]
3−オキソペンタンジイル基[−CH2CH2COCH2CH2−]
1,5−ジオキソ−3−オキサペンタンジイル基[−COCH2OCH2CO−]
4−オキサ−1,7−ヘプタンジイル基[−CH2CH2CH2OCH2CH2CH2−]
3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基[−CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2−]
1,4,7−トリメチル−3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基[−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−]
5,5−ジメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(CH32CH2OCH2CH2−]
5,5−ジメトキシ−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(OCH32CH2OCH2CH2−]
5,5−ジメトキシメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(CH2OCH32CH2OCH2CH2−]
4,7−ジオキソ−3,8−ジオキサ−1,10−デカンジイル基[−CH2CH2O−COCH2CH2CO−OCH2CH2−]
3,8−ジオキソ−4,7−ジオキサ−1,10−デカンジイル基[−CH2CH2CO−OCH2CH2O−COCH2CH2−]
1,3−シクロペンタンジイル基[−1,3−C58−]
1,2−シクロヘキサンジイル基[−1,2−C610−]
1,3−シクロヘキサンジイル基[−1,3−C610−]
1,4−シクロヘキサンジイル基[−1,4−C610−]
2,5−テトラヒドロフランジイル基[2,5−C46O−]
p−フェニレン基[−p−C64−]
m−フェニレン基[−m−C64−]
α,α′−o−キシリレン基[−o−CH2−C64−CH2−]
α,α′−m−キシリレン基[−m−CH2−C64−CH2−]
α,α′−p−キシリレン基[−p−CH2−C64−CH2−]
フラン−2,5−ジイル−ビスメチレン基[2,5−CH2−C42O−CH2−]
チオフェン−2,5−ジイル−ビスメチレン基[2,5−CH2−C42S−CH2−]
イソプロピリデンビス−p−フェニレン基[−p−C64−C(CH32−p−C64−]。
3価以上の連結基としては、以上に挙げた2価の連結基から任意の部位の水素原子を必要なだけ除いてできる基、及びそれらと−O−基、−S−基、−CO−基、−CS−基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
3、L4は置換基を有していてもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)等が挙げられる。置換基として好ましいのは、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基である。
3、L4としては主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜8の2価の連結基が好ましく、主鎖が炭素のみからなる炭素数1〜5の2価の連結基がより好ましい。L3、L4としては主鎖に2級以上の炭素による分岐を有するものが好ましく、3級炭素による分岐を有するものがより好ましい。
p1、q1はそれぞれ0または1を表し、p1+q1が1以上であるのが好ましい。p2、q2はそれぞれ0または1を表し、それぞれ1が好ましい。r1、r2はそれぞれ1〜3を表し、それぞれ1または2が好ましい。
802、R803は置換基を表す。置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜8個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、炭素数1〜8個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)等が挙げられる。置換基として好ましいのは、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基である。これらの置換基は更に置換されていてもよい。置換基の例としては、先に挙げたものと同じものが挙げられる。R802とR803が末端で結合して環を形成してもよいし、R802とR803が同じ炭素上に置換してもよい。p3は0または1を表し、1が好ましい。
以下に、好ましい脂環式エポキシドの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005075885
Figure 2005075885
Figure 2005075885
Figure 2005075885
次に、オキセタン化合物について説明する。本発明の光カチオン硬化型樹脂組成物においては、オキセタン化合物としてはオキセタン環を少なくとも1つ有する化合物であればいずれも使用することができる。好ましくはオキセタン環を1〜15含有する化合物、より好ましくは1〜10含有する化合物、特に好ましくは1〜4含有する化合物が挙げられる。オキセタン環を1個有する化合物として、下記一般式(101)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2005075885
一般式(101)において、R1は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエニル基である。R2はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等の炭素数2〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基、フェノキシエチル基等の芳香環を有する基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルコキシカルボニル基、またはエチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル基等の炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基等である。Zは酸素原子または硫黄原子である。
また本発明の効果を阻害しない範囲で上記以外の置換基を用いてもよい。オキセタン環を1個有する化合物のより具体的な例としては、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−(メタ)アリルオキシメチル−3−エチルオキセタン、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルベンゼン、4−フルオロ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、4−メトキシ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)エチル〕フェニルエーテル、イソブトキシメチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−エチルヘキシル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、エチルジエチレングリコール(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンタジエン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラヒドロフルフリル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−テトラブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−トリブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシプロピル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ブトキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
2個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(102)または(103)で示される化合物等が挙げられる。
Figure 2005075885
一般式(102)、(103)において、R1、Zは上記一般式(101)におけるそれと同様の基である。nは0または1を表す。
3は、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等の線状または分枝状アルキレン基、ポリ(エチレンオキシ)基、ポリ(プロピレンオキシ)基等の線状または分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基、プロペニレン基、メチルプロペニレン基、ブテニレン基等の線状または分枝状不飽和炭化水素基、またはカルボニル基またはカルボニル基を含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン基、カルバモイル基を含むアルキレン基等である。
また、R3としては、下記一般式(104)、(105)及び(106)で示される基から選択される多価基も挙げることができる。
Figure 2005075885
一般式(104)において、R4は水素原子やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルコキシ基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシル基、カルボキシル基、またはカルバモイル基である。
Figure 2005075885
一般式(105)において、R5は酸素原子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C(CF32、又はC(CH32を表す。
Figure 2005075885
一般式(106)において、R6はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。nは0〜2000の整数である。R7はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。R7としては、更に下記一般式(107)で示される基から選択される基も挙げることができる。
Figure 2005075885
一般式(107)において、R8はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。mは0〜100の整数である。
2個のオキセタン環を有する化合物の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
Figure 2005075885
更に、オキセタン環を2個有する化合物としては、例えば、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトシキ)メチル〕ベンゼン、1,2−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕エタン、1,2−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレンビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ブタン、1,6−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ヘキサン、ポリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールFビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
また、3〜4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(108)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2005075885
一般式(108)において、R1は前記一般式(101)におけるR1と同義である。R9としては、例えば、下記A〜Cで示される基等の炭素数1〜12の分枝状アルキレン基、下記Dで示される基等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基又は下記Eで示される基等の分枝状ポリシロキシ基等が挙げられる。jは3又は4である。
Figure 2005075885
上記Aにおいて、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基である。また、上記Dにおいて、pは1〜10の整数である。
3〜4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、例示化合物53が挙げられる。
Figure 2005075885
3個以上のオキセタン環を有する化合物としては、その他に、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
更に、上記説明した以外の1〜4個のオキセタン環を有する化合物の例としては、下記一般式(109)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2005075885
一般式(109)において、R8は前記一般式(106)のR8と同義である。R11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基またはトリアルキルシリル基であり、rは1〜4である。
本発明で使用するオキセタン化合物の好ましい具体例としては、以下に示す化合物がある。
Figure 2005075885
上述したオキセタン環を有する各化合物の製造方法は、特に限定されず、従来知られた方法に従えばよく、例えば、パティソン(D.B.Pattison,J.Am.Chem.Soc.,3455,79(1957))が開示している、ジオールからのオキセタン環合成法等がある。
これら以外にも、分子量1000〜5000程度の高分子量を有する1〜4個のオキセタン環を有する化合物も挙げられる。これらの具体的化合物例としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2005075885
これらのオキセタン環を有する化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明の光カチオン硬化型樹脂組成物におけるカチオン重合性化合物の含有割合は、光カチオン硬化型樹脂組成物100質量部中、好ましくは5〜99.8質量部、より好ましくは好ましくは5〜99.6質量部、更に好ましくは10〜90質量部であり、特に好ましくは30〜90質量部、最も好ましくは50〜90質量部であることが望ましい。カチオン重合性化合物が30質量部以上であると、感光性、速硬化性等に優れ好ましい。
他のカチオン重合性化合物としては、例えば、オキソラン化合物、環状アセタール化合物、環状ラクトン化合物、チイラン化合物、チエタン化合物、スピロオルソエステル化合物、エチレン性不飽和化合物、環状エーテル化合物、環状チオエーテル化合物、ビニル化合物等が挙げられる。これらは1種単独でも複数種を組み合わせて使用してもよい。
本発明の光酸発生剤は、光によりカチオン重合性化合物成分のカチオン重合を開始する酸を発生する化合物であれば特に限定はなく、いずれでも使用することができる。
本発明の光カチオン硬化型樹脂組成物で用いる光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、p−CH364SO3 -塩、CF3SO3 -塩などのスルホン酸塩を挙げることができる。対アニオンとして、ボレート化合物をもつもの及びPF6 -塩が酸発生能力が高く好ましい。オニウム塩化合物の具体的な例を以下に示す。
Figure 2005075885
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができる。具体的な化合物を以下に例示する。
Figure 2005075885
第3に、ハロゲン化水素を発生するハロゲン化物も用いることができる。以下に具体的な化合物を例示する。
Figure 2005075885
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
Figure 2005075885
本発明で用いられる光酸発生剤としては、アリールスルホニウム塩誘導体(例えば、ユニオン・カーバイド社製のサイラキュアUVI−6990、サイラキュアUVI−6974、旭電化工業社製のアデカオプトマーSP−150、アデカオプトマーSP−152、アデカオプトマーSP−170、アデカオプトマーSP−172)、アリルヨードニウム塩誘導体(例えば、ローディア社製のRP−2074)、アレン−イオン錯体誘導体(例えば、チバガイギー社製のイルガキュア261)、ジアゾニウム塩誘導体、トリアジン系開始剤及びその他のハロゲン化物等の酸発生剤が挙げられる。
本発明で用いられる光酸発生剤として好ましいのは、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩であり、中でもスルホニウム塩化合物が好ましい。より好ましいスルホニウム塩化合物の構造として、前記一般式(PI−1)、(PI−2)(PI−3)で表されるスルホニウム塩が挙げられる。
更に、一般式(PI−1)、(PI−2)、(PI−3)で表されるスルホニウム塩に
ついて説明する。
一般式(PI−1)で、R11、R12、R13は置換基を表す。置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、炭素数3〜6個のシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)、炭素数1〜6個のアルケニル基(例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基)、炭素数1〜6個のアルキ二ル基(例えば、アセチレニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、炭素数1〜6個のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基)、炭素数6〜14のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基)、炭素数6〜10のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフトキシ基)、炭素数6〜10のアリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)、炭素数4〜8のヘテロ原子含有芳香族環基(例えば、フリル基、チエニル基)、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。置換基として好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アシル基である。これらの置換基のうち可能なものは更に置換されていてもよい。
m、n、pは0〜2の整数を表わしそれぞれが1以上であることが好ましい。
11 -は対アニオンを表す。対アニオンとしては、BF4 -、B(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -などの錯イオン、p−CH364SO3 -、CF3SO3 -などのスルホネートイオンを挙げることができる。対アニオンとしては、ボレートイオン及びPF6 -が酸発生能力が高く好ましい。
一般式(PI−2)で、R14は置換基を表す。置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、炭素数3〜6個のシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)、炭素数1〜6個のアルケニル基(例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基)、炭素数1〜6個のアルキ二ル基(例えば、アセチレニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、炭素数1〜6個のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基)、炭素数6〜14のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基)、炭素数6〜10のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフトキシ基)、炭素数6〜10のアリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)、炭素数4〜8のヘテロ原子含有芳香族環基(例えば、フリル基、チエニル基)、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基である。これらの置換基のうち可能なものは更に置換されていてもよい。
qは0〜2の整数を表わし1以上であることが好ましく、より好ましくは2である。
またR15、R16は置換、無置換のアルキル基、置換、無置換のアルケニル基、置換、無置換のアルキニル基、または置換、無置換のアリール基を表す。置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、炭素数3〜6個のシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)、炭素数1〜6個のアルケニル基(例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基)、炭素数1〜6個のアルキ二ル基(例えば、アセチレニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、炭素数1〜6個のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基)、炭素数6〜14のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基)、炭素数6〜10のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフトキシ基)、炭素数6〜10のアリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)、炭素数4〜8のヘテロ原子含有芳香族環基(例えば、フリル基、チエニル基)、ニトロ基、シアノ基、水酸基等が挙げられる。好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基である。
15、R16として好ましくは、置換、無置換のアルキル基、または置換、無置換のアリール基であり、置換基として好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アシル基、水酸基である。
12 -は対アニオンを表す。対アニオンとしては、BF4 -、B(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -などの錯イオン、p−CH364SO3 -、CF3SO3 -などのスルホネートイオンを挙げることができる。対アニオンとしては、ボレートイオン及びPF6 -が酸発生能力が高く好ましい。
一般式(PI−3)で、R17は置換基を表す。置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、炭素数3〜6個のシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)、炭素数1〜6個のアルケニル基(例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基)、炭素数1〜6個のアルキ二ル基(例えば、アセチレニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、炭素数6〜14のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)、炭素数6〜10のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基)、炭素数4〜8のヘテロ原子含有芳香族環基(例えば、フリル基、チエニル基)、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アシル基である。
rは0〜3の整数を表わし1以上であることが好ましく、より好ましくは2である。
18は水素原子または置換、無置換のアルキル基を表し、R19、R20は置換、無置換のアルキル基、置換、無置換のアルケニル基、置換、無置換のアルキニル基、または置換、無置換のアリール基を表す。置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、炭素数3〜6個のシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)炭素数1〜6個のアルケニル基(例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基)、炭素数1〜6個のアルキ二ル基(例えば、アセチレニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、炭素数6〜14のアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)、炭素数6〜10のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基)、炭素数4〜8のヘテロ原子含有芳香族環基(例えばフリル基、チエニル基)、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アシル基である。
18として好ましくは、水素原子または無置換の低級アルキル基(メチル基、エチル
基、プロピル基)であり、R19、R20として好ましくは、置換、無置換のアルキル基、または置換、無置換のアリール基であり、置換基として好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アシル基である。
13 -は対アニオンを表す。対アニオンとしては、BF4 -、B(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、などの錯イオン、p−CH364SO3 -、CF3SO3 -などのスルホネートイオンを挙げることができる。対アニオンとしては、ボレートイオン及びPF6 -が酸発生能力が高く好ましい。
以下に、一般式(PI−1)、(PI−2)(PI−3)で表されるスルホニウム塩の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005075885
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これらの光酸発生剤は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明の光カチオン硬化型樹脂組成物における光酸発生剤の含有割合は、光カチオン硬化型樹脂組成物100質量部中、好ましくは0.1〜10質量部、更に好ましくは0.3〜4質量部、特に好ましくは0.3〜3質量部であることが望ましい。前記光酸発生剤の含有割合を0.1質量部以上とすることにより樹脂組成物の硬化状況が良好となり好ましく、また硬化後に光酸発生剤が溶出するのを予防する観点から10質量部以下であることが好ましい。
本発明の光カチオン硬化型樹脂組成物は、前記一般式(I)、(II)、(III)、(IV)及び(V)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の高活性2官能オキセタン化合物を含有する。
前記カチオン重合性化合物と光酸発生剤を用いる光カチオン重合において、このような2官能オキセタン化合物を併用すると、低温領域、例えば、好ましくは0〜100℃、更に好ましくは20〜100℃でのカチオン重合性化合物の転化率が向上し、しかもその硬化物は優れた接着強度及び耐透湿性を発揮することができる。
更に、2官能オキセタン化合物について説明する。
一般式(I)のR101〜R104、一般式(II)のR201〜R204、一般式(III)のR301〜R304、一般式(IV)のR401〜R405、一般式(V)のR501〜R504で表される置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、炭素数3〜6個のシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)、炭素数1〜6個のアルケニル基(例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基)、炭素数1〜6個のアルキ二ル基(例えば、アセチレニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基等が挙げられる。
101とR102、R103とR104、R201とR202、R203とR204、R301とR302、R303とR304、R401とR402、R403とR404、R501とR502、R503とR504のように同一炭素上の2つの置換基が互いに末端で結合して2価の基となり環を形成してもよい。
これらの基は更に置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シアノ基、ニトロ基等が挙がられる。置換基として好ましいのは、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基である。
本発明の2官能オキセタンとしては、オキセタン環の3位には1つ以上の置換基を有するのが好ましい。好ましい置換基としては、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、炭素数3〜6個のシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)等が挙げられる。これらは更に置換されていてもよく、置換基として好ましいのは、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基である。
本発明の2官能オキセタンとしては、3位に置換、無置換のアルキル基が置換されているのが好ましく、2つのアルキル基で置換されることでオキセタンの3位が3級の炭素になることがより好ましい。アルキル基の置換基として好ましいものは、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基である。
本発明の2官能オキセタンは、オキセタン環の4位に電子吸引性基を置換することで、より反応性を高くすることが可能である。電子吸引性基とはハメットの置換基定数σpが正の値を取る置換基のことであり、電子吸引性基の具体例としては、−NO2、−CN、−SO2−Alkyl、−SO2−Aryl、−CO−Alkyl、−CO−Aryl、−CO−O−Alkyl、−CO−O−Aryl、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子)が挙げられる。本発明の2官能オキセタン化合物において4位の置換基として好ましい電子吸引性基は、α〜γ位の炭素原子上に前記の電子吸引性基の置換したアルキル基であり、特にフッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。
一般式(I)において、R105は置換、無置換のアルコキシ基、または置換、無置換のアリールオキシ基を表し、m1は0、1または2を表す。アルコキシ基としては炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基)が好ましい。
m1は1以上が好ましく2がより好ましい。m1が2以上の場合、複数のR105は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
置換位置としてはオキセタン環のo−位が好ましく、m1が2の場合、2つアルコキシ基は互いがベンゼン環上でp−位になる位置か隣り合う位置に置換するのが好ましい。m1が2で2つのアルコキシ基が隣り合う位置に置換している場合、2つのアルコキシ基が末端で結合して環を形成してもよい。m1が2でR105がアリールオキシの場合、2価のアリールオキシ基であるo−フェニレンジオキシ基として置換して環を形成してもよい。
106は置換基を表し、n1は0〜3を表す。R106Rで表される置換基としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、置換、無置換の炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)等が挙げられる。アルキル基の置換基としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)。置換基として好ましいのは、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基である。
n1が2以上の場合、複数のR106は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
105とR106が隣り合った位置に置換した場合、互いに末端で結合して2価の基となり環を形成してもよい。
一般式(II)において、R205は置換、無置換のアルコキシ基、または置換、無置換のアリールオキシ基を表し、m2は0〜3を表す。アルコキシ基としては炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基)が好ましい。
m2は1以上が好ましく2がより好ましい。m2が2の場合、複数のR205は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
置換位置としてはオキセタン環のo−位が好ましく、ベンゼン環上のオキセタン環の位置を1,3−位とした場合、m2が1の場合は4−位が好ましく、m2が2の場合は4,6−位が好ましい。m2が2で2つのアルコキシ基が隣り合う位置に置換している場合、2つのアルコキシ基が末端で結合して環を形成してもよい。m2が2でR205がアリールオキシの場合、2価のo−フェニレンジオキシ基として置換して環を形成してもよい。
206は置換基を表し、n2は0〜3を表す。R206で表される置換基としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、置換、無置換の炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)等が挙げられる。アルキル基の置換基としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)。置換基として好ましいのは、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基である。
n2が2以上の場合、複数のR206は同じであってもよいし異なっていてもよい。
205とR206が隣り合った位置に置換した場合、互いに末端で結合して2価の基となり環を形成してもよい。
一般式(III)において、R305、R306は置換基を表し、m3、n3は0〜4を表す。R305、R306で表される置換基としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、isoプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)等が挙げられる。
m3、n3がそれぞれ2以上の場合、複数のR305、R306は各々同じであってもよいし、異なっていてもよい。
305とR306がともに2つのベンゼン環を繋ぐ中央のエーテル酸素に対してo−位に置換した場合、R305とR306が結合して2価の基となり環を形成してもよい。そのような2価の基としては、−O−基、−S−基、>(C=O)−基、>(C=S)基、−CH2−基、−CHR−基、CR2−基が挙げられる。ここで、Rは置換基を表す。置換基の例としては、R101〜R104の例として挙げたものと同じものが挙げられる。
一般式(IV)においてR405は置換基を表し、m4は0〜4を表す。
405で表される置換基としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基)等が挙げられる。
m4が2以上の場合、複数のR405は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
1は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15の2価の連結基を表す。2価の連結基の例としては、以下の基が挙げられる。
メチレン基[−CH2−]
エチリデン基[>CHCH3
イソプロピリデン[>C(CH32
1,2−エチレン基[−CH2CH2−]
1,2−プロピレン基[−CH(CH3)CH2−]
1,3−プロパンジイル基[−CH2CH2CH2−]
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(CH32CH2−]
2,2−ジメトキシ−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(OCH32CH2−]
2,2−ジメトキシメチル−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(CH2OCH32CH2−]
1−メチル−1,3−プロパンジイル基[−CH(CH3)CH2CH2−]
1,4−ブタンジイル基[−CH2CH2CH2CH2−]
1,5−ペンタンジイル基[−CH2CH2CH2CH2CH2−]
オキシジエチレン基[−CH2CH2OCH2CH2−]
チオジエチレン基[−CH2CH2SCH2CH2−]
3−オキソチオジエチレン基[−CH2CH2SOCH2CH2−]
3,3−ジオキソチオジエチレン基[−CH2CH2SO2CH2CH2−]
1,4−ジメチル−3−オキサ−1,5−ペンタンジイル基[−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−]
3−オキソペンタンジイル基[−CH2CH2COCH2CH2−]
1,5−ジオキソ−3−オキサペンタンジイル基[−COCH2OCH2CO−]
4−オキサ−1,7−ヘプタンジイル基[−CH2CH2CH2OCH2CH2CH2−]
3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基[−CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2−]
1,4,7−トリメチル−3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基[−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−]
5,5−ジメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(CH32CH2OCH2CH2−]
5,5−ジメトキシ−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(OCH32CH2OCH2CH2−]
5,5−ジメトキシメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(CH2OCH32CH2OCH2CH2−]
4,7−ジオキソ−3,8−ジオキサ−1,10−デカンジイル基[−CH2CH2O−COCH2CH2CO−OCH2CH2−]
3,8−ジオキソ−4,7−ジオキサ−1,10−デカンジイル基[−CH2CH2CO−OCH2CH2O−COCH2CH2−]
1,3−シクロペンタンジイル基[−1,3−C58−]
1,2−シクロヘキサンジイル基[−1,2−C610−]
1,3−シクロヘキサンジイル基[−1,3−C610−]
1,4−シクロヘキサンジイル基[−1,4−C610−]
2,5−テトラヒドロフランジイル基[2,5−C46O−]
p−フェニレン基[−p−C64−]
m−フェニレン基[−m−C64−]
α,α′−o−キシリレン基[−o−CH2−C64−CH2−]
α,α′−m−キシリレン基[−m−CH2−C64−CH2−]
α,α′−p−キシリレン基[−p−CH2−C64−CH2−]
フラン−2,5−ジイル−ビスメチレン基[2,5−CH2−C42O−CH2−]
チオフェン−2,5−ジイル−ビスメチレン基[2,5−CH2−C42S−CH2−]
イソプロピリデンビス−p−フェニレン基[−p−C64−C(CH32−p−C64−]。
1は置換基を有していてもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)等が挙げられる。置換基として好ましいのは、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基である。L1の置換基とR405が結合して環を形成してもよい。L1としては主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜8の2価の連結基が好ましく、主鎖が炭素のみからなる炭素数1〜5の2価の連結基がより好ましい。
一般式(V)においてR505は置換、無置換のアルキル基を表す。好ましくは、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)であり、置換基としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)等が挙げられる。置換基として好ましいのは、ハロゲン原子、アルコキシ基である。
506は置換基を表し、m5は0〜3を表す。R506で表される置換基としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)等が挙げられる。
m5が2以上の場合、複数のR505は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
2は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15の2価の連結基、
または酸素原子を表す。2価の連結基の例としては、以下の基、及びこれらの基の両端にカルボニル基が結合した基が挙げられる。
メチレン基[−CH2−]
エチリデン基[>CHCH3
イソプロピリデン[>C(CH32
1,2−エチレン基[−CH2CH2−]
1,2−エチレン−1,2−ジオキシ基[−O−CH2CH2−O−]
1,2−プロピレン−1,2−ジオキシ基[−O−CH(CH3)CH2−O−]
1,3−プロパンジイル−1,3−ジオキシ基[−O−CH2CH2CH2−O−]
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイル−1,3−ジオキシ基[−O−CH2C(CH32CH2−O−]
2,2−ジメトキシ−1,3−プロパンジイル−1,3−ジオキシ基[−O−CH2C(OCH32CH2−O−]
2,2−ジメトキシメチル−1,3−プロパンジイル−1,3−ジオキシ基[−O−CH2C(CH2OCH32CH2−O−]
1−メチル−1,3−プロパンジイル−1,3−ジオキシ基[−O−CH(CH3)CH2CH2−O−]
1,4−ブタンジイル−1,4−ジオキシ基[−O−CH2CH2CH2CH2−O−]
1,5−ペンタンジイル−1,5−ジオキシ基[−O−CH2CH2CH2CH2CH2−O−]
オキシジエチレン−1,5−ジオキシ基[−O−CH2CH2OCH2CH2−O−]
チオジエチレン−1,5−ジオキシ基[−O−CH2CH2SCH2CH2−O−]
3−オキソチオジエチレン−1,5−ジオキシ基[−O−CH2CH2SOCH2CH2−O−]
3,3−ジオキソチオジエチレン−1,5−ジオキシ基[−O−CH2CH2SO2CH2CH2−O−]
1,4−ジメチル−3−オキサ−1,5−ペンタンジイル−1,5−ジオキシ基[−O−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−O−]
3−オキソペンタンジイル−1,5−ジオキシ基[−O−CH2CH2COCH2CH2−O−]
1,5−ジオキソ−3−オキサペンタンジイル−1,5−ジオキシ基[−O−COCH2OCH2CO−O−]
4−オキサ−1,7−ヘプタンジイル−1,7−ジオキシ基[−O−CH2CH2CH2OCH2CH2CH2−O−]
3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル−1,8−ジオキシ基[−O−CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2−O−]
1,4,7−トリメチル−3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル−1,8−ジオキシ基[−O−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−O−]
5,5−ジメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル−1,9−ジオキシ基[−O−CH2CH2OCH2C(CH32CH2OCH2CH2−O−]
5,5−ジメトキシ−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル−1,9−ジオキシ基[−O−CH2CH2OCH2C(OCH32CH2OCH2CH2−O−]
5,5−ジメトキシメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル−1,9−ジオキシ基[−O−CH2CH2OCH2C(CH2OCH32CH2OCH2CH2−O−]
4,7−ジオキソ−3,8−ジオキサ−1,10−デカンジイル−1,10−ジオキシ基[−O−CH2CH2O−COCH2CH2CO−OCH2CH2−O−]
3,8−ジオキソ−4,7−ジオキサ−1,10−デカンジイル−1,10−ジオキシ基[−O−CH2CH2CO−OCH2CH2O−COCH2CH2−O−]
1,3−シクロペンタンジイル−1,3−ジオキシ基[−1,3−O−C58−O−]
1,2−シクロヘキサンジイル−1,2−ジオキシ基[−1,2−O−C610−O−]
1,3−シクロヘキサンジイル−1,3−ジオキシ基[−1,3−O−C610−O−]
1,4−シクロヘキサンジイル−1,4−ジオキシ基[−1,4−O−C610−O−]
2,5−テトラヒドロフランジイル−2,5−ジオキシ基[2,5−O−C46O−O−]
p−フェニレン−1,4−ジオキシ基[−p−O−C64−O−]
m−フェニレン−1,3−ジオキシ基[−m−O−C64−O−]
o−キシリレン−α,α′−ジオキシ基[−o−O−CH2−C64−CH2CH2−O−]
m−キシリレン−α,α′−ジオキシ基[−m−O−CH2−C64−CH2−O−]
p−キシリレン−α,α′−ジオキシ基[−p−O−CH2−C64−CH2−O−]
フラン−2,5−ジイル−ビスメチレン−α,α′−ジオキシ基[2,5−O−CH2−C42O−CH2−O−]
チオフェン−2,5−ジイル−ビスメチレン−α,α′−ジオキシ基[2,5−O−CH2−C42S−CH2−O−]。
2は置換基を有していてもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)等が挙げられる。置換基として好ましいのは、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基である。
2の置換基とR505が結合して環を形成してもよい。L2としては主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜8の2価の連結基または酸素原子が好ましく、主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜5の2価の連結基または酸素原子がより好ましい。
以下に、本発明の2官能オキセタン化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005075885
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本発明の2官能オキセタン化合物の合成は、以下に文献に記載の方法に準じて、行うことができる。
A:Hu Xianming,Richard M.Kellogg,Synthesis,533〜538,May(1995)
B:A.O.Fitton,J.Hill,D.Ejane,R.Miller,Synth.,12,1140(1987)
C:Toshiro Imai and Shinya Nishida,Can.J.Chem.Vol.59,2503〜2509(1981)
D:Nobujiro Shimizu,Shintaro Yamaoka and Yuho Tsuno,Bull.Chem.Soc.Jpn.,56,3853〜3854(1983)
E:Walter Fisher and Cyril A.Grob,Helv.Chim.Acta.,61,2336(1978)
F:Chem.Ber.101,1850(1968)
G:“Heterocyclic Compounds with Three− and Four−membered Rings”,Part Two,Chapter IX,Interscience Publishers,John Wiley & Sons,New York(1964)
H:Bull.Chem.Soc.Jpn.,61,1653(1988)
I:Pure Appl.Chem.,A29(10),915(1992)
J:Pure Appl.Chem.,A30(2&3),189(1993)
K:特開平6−16804号公報
L:ドイツ特許第1,021,858号明細書。
前記文献に従って、例示化合物の合成例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(合成例1)
例示化合物I−1:1,4−Bis(3,3−dimethyloxetan−2−yl)benzeneの合成
イソブチルアルデヒド4.2当量とテレフタルアルデヒド1.0当量をメタノールに溶解し、室温で、水酸化カリウム2.1当量のメタノール溶液を滴下した。次いで、60℃で4時間反応した後、反応液を減圧濃縮した。濃縮後の混合物を10倍量の水で加熱溶解し、放冷後、析出した結晶をろ過し水洗、脱水剤とともに2日間減圧乾燥した。白色結晶の1,4−Phenylene−bis(2,2−dimethyl−1,3−propanediol)を得た。収率は80〜85%だった。
1H NMR(CD3OD)δ(ppm):0.77(s、6H、CH3−)、0.86(s、6H、CH3−)、3.34(d、2H、−CH2−OH)、3.49(d、2H、−CH2−OH)、4.61(s、2H、−CH(−OH)−ベンジル位)、7.29(s、4H、−CH−ベンゼン環)。
このテトラオール化合物を2.1倍モルの塩化メタンスルホニルと2.2倍モルのトリエチルアミンを用いて塩化メチレン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で6時間反応した。反応液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタン粗結晶を得た。粗収率は90〜95%だった。この粗製物をヘキサン−塩化メチレンで再結晶し、例示化合物I−1のオキセタン化合物を得た。収率は70〜75%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.77(s、6H、CH3−)、1.40(s、6H、CH3−)、4.27(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、4.52(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、5.51(s、2H、−CH−O−オキセタン環上ベンジル位)、7.29(s、4H、−CH−ベンゼン環)。
その他の一般式(I)で表される2官能オキセタン化合物も、公知の文献に記載されている方法で合成することができるテレフタルアルデヒド誘導体を原料にして同様の方法で収率よく合成できる。
(合成例2)
例示化合物II−1:1,3−Bis(3,3−dimethyl−oxetan−2−yl)benzeneの合成
イソブチルアルデヒド4.2当量とイソフタルアルデヒド1.0当量をメタノールに溶解し、室温で、水酸化カリウム2.1当量のメタノール溶液を滴下した。次いで60℃で4時間反応した後、反応液を減圧濃縮し、1,3−Phenylene−bis(2,2−dimethyl−1,3−propanediol)の粗製物を得た。このものには溜去しきれなかったイソ酪酸が相当量含まれているため、酸の除去を行なった。粗製物を塩化メチレン10倍量に溶解し、3倍量のアルミナを加えて室温で3時間攪拌した。2倍量のアルミナを引いたヌチェでろ過した後、塩化メチレン5倍量で洗浄した。濾液を減圧濃縮し,イソ酪酸を含まないテトラオールを得た。収率は80〜90%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.83(s、6H、CH3−)、0.88(s、6H、CH3−)、3.45(d、2H、−CH2−OH)、3.56(d、2H、−CH2−OH)、4.62(d、2H、−CH(−OH)−ベンジル位)、7.2〜7.4(m、4H、−CH−ベンゼン環)。
このテトラオール化合物を2.1倍モルの塩化メタンスルホニルと2.2倍モルのトリエチルアミンを用いて塩化メチレン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で6時間反応した。反応液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタン粗製物を得た。粗収率は90〜95%だった。この粗製物はアルミナを用いてヘキサン−塩化メチレン(10:1)を溶離液としてカラム精製を行い、無色透明液体である例示化合物II−1のオキセタン化合物を得た。収率は70〜75%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.78(s、6H、CH3−)、1.44(s、6H、CH3−)、4.27(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、4.53(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、5.53(s、2H、−CH−O−オキセタン環上ベンジル位)、7.2〜7.4(m、4H、−CH−ベンゼン環)。
その他の一般式(II)で表される2官能オキセタン化合物も、公知の文献に記載されている方法で合成することができるイソフタルアルデヒド誘導体を原料にして同様の方法で収率よく合成できる。
(合成例3)
例示化合物III−1:4,4′−Bis(3,3−dimethyl−oxetan−2−yl)diphenyletherの合成
3−クロロ−2,2−ジメチル−塩化プロピオニル2.2当量とジフェニルエーテル1当量に、塩化アルミニウムを触媒(2当量)として用いてFriedel−Crafts反応を行い、4,4′−Bis(3−Chloro−2,2−dimethyl−propionyl)diphenyletherとした。収率は80〜90%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):1.57(s、12H、CH3−)、3.80(d、4H、−CH2−Cl)、7.08(d、4H、−CH−ベンゼン環)、7.77(d、4H、−CH−ベンゼン環)
次いで、このジケトン化合物を水素化ホウ素ナトリウム2.4当量用いてアルコール中で還元し、4,4′−Bis(3−Chloro−2,2−dimethyl−1−hydroxypropyl)diphenyletherとした。収率は90%以上だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.92(s、6H、CH3−)、1.02(s、6H、CH3−)、3.35(d、2H、−CH2−Cl)、3.71(d、2H、−CH2−Cl)、4.77(s、2H、−CH(−OH)−ベンジル位)、6.97(d、4H、−CH−ベンゼン環)、7.32(d、4H、−CH−ベンゼン環)。
このジオール化合物を塩化メチレンに溶解し、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で12時間反応した。反応液を水洗後、有機相を水で洗い、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタン粗製物を得た。粗収率は85〜90%だった。この粗製物はアルミナを用いてヘキサン−塩化メチレン(10:1)を溶離液としてカラム精製を行い、無色透明液体である例示化合物III−1のオキセタン化合物を得た。収率は75〜80%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.82(s、6H、CH3−)、1.39(s、6H、CH3−)、4.26(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、4.54(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、5.48(s、2H、−CH−O−オキセタン環上ベンジル位)、7.04(d、2H、−CH−ベンゼン環)7.27(d、2H、−CH−ベンゼン環)。
(合成例4)
例示化合物III−3:4,4′−Bis(4−Iso−propyl−3,3−dimethyl−oxetan−2−yl)diphenyletherの合成
ジイソプロピルケトン2.1当量をTHF中、−10℃でリチウムジイソピロピルアミド(2.2当量分、ヘキサン溶液)と反応させリチウムエノラートを調製した。この溶液中にOxy−di−4,4′−benzaldehyde1当量のTHF溶液を−10℃で30分〜1時間で滴下した。次いで室温で6時間反応した後、反応液を減圧濃縮した。濃縮後の混合物から塩化メチレンで抽出を行ない、4,4′−Bis(2,2,4−trimethyl−1−hydroxy−3−oxo−pentyl)diphenyletherを得た。収率は70〜80%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.91(s、6H、CH3−)、0.95(s、6H、CH3−)、1.12(s、12H、(CH32CH−)、2.49(s、2H、−CO−CH−)、4.85(s、2H、−CH(−OH)−ベンジル位)、7.05(d、4H、−CH−ベンゼン環)、7.33(d、4H、−CH−ベンゼン環)。
次いで、この化合物を水素化ホウ素ナトリウム2.4当量用いて還元し、4,4′−Bis(2,2,4−trimethyl−1,3−dihydroxy−pentyl)diphenyletherとした。収率は90%以上だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.80(s、6H、CH3−)、0.84(s、6H、CH3−)、1.02(s、12H、(CH32CH−)、1.75(s、2H、−CHOH−CH<)、3.20(s、2H、−CHOH−CH<)、4.61(s、2H、−CH(−OH)−ベンジル位)、7.03(d、4H、−CH−ベンゼン環)、7.34(d、4H、−CH−ベンゼン環)。
このテトラオール化合物を、2.2倍モルの塩化メタンスルホニルと2.4倍モルのトリエチルアミンを用いて塩化メチレン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で12時間反応した。反応液を水洗後、有機相を水で洗い、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタン粗製物を得た。粗収率は80〜85%だった。この粗製物はアルミナを用いてヘキサン−塩化メチレン(10:1)を溶離液としてカラム精製を行い、無色透明液体である例示化合物III−3のオキセタン化合物を得た。収率は70〜75%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.81(s、6H、CH3−)、1.02(s、12H、(CH32CH−)、1.37(s、6H、CH3−)、1.96(s、2H、−CHOH−CH<)、4.23(s、2H、−O−CH<、オキセタン環)、5.47(s、2H、−CH−O−オキセタン環上ベンジル位)、7.03(d、2H、−CH−ベンゼン環)、7.26(d、2H、−CH−ベンゼン環)。
(合成例5)
例示化合物III−7:4,4′−Bis(4−trifluoromethyl−3,3−dimethyl−oxetan−2−yl)diphenyletherの合成
4,4,4−トリフルオロ−2,2−ジメチル−3−オキソ−ブタン酸クロリド2.2当量とジフェニルエーテル1当量に、塩化アルミニウムを触媒(2当量)として用いてFriedel−Crafts反応を行い、4,4′−Bis(4,4,4−trifluoro−2,2−dimethyl−3−oxo−butyryl)diphenyletherとした。収率は80〜90%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):1.70(s、12H、CH3−)、7.10(d、4H、−CH−ベンゼン環)、7.96(d、4H、−CH−ベンゼン環)。
次いで、このジケトン化合物を水素化ホウ素ナトリウム4.6倍モル用いてアルコール中で還元し、4,4′−Bis(4,4,4−trifluoro−2,2−dimethyl−1,3−dihydroxybutyl)diphenyletherとした。収率は90%以上だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.85(s、6H、CH3−)、0.89(s、6H、CH3−)、4.13(s、2H、−CHCF3−OH)、4.65(d、2H、−CH(−OH)−ベンジル位)、7.05(d、4H、−CH−ベンゼン環)、7.29(d、4H、−CH−ベンゼン環)。
このテトラオール化合物を、2.2倍モルの塩化メタンスルホニルと2.4倍モルのトリエチルアミンを用いて塩化メチレン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で12時間反応した。反応液を水洗後、有機相を水で洗い、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタン粗製物を得た。粗収率は85〜90%だった。この粗製物はアルミナを用いてヘキサン−塩化メチレン(10:1)を溶離液としてカラム精製を行い、無色透明液体である例示化合物III−7のオキセタン化合物を得た。収率は75〜80%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.83(s、6H、CH3−)、1.40(s、6H、CH3−)、5.35(s、2H、−O−CH−オキセタン環)、5.50(s、2H、−CH−O−オキセタン環上ベンジル位)、7.05(d、2H、−CH−ベンゼン環)、7.29(d、2H、−CH−ベンゼン環)。
その他の一般式(III)で表される2官能オキセタン化合物も、公知の文献に記載されている方法で合成することができるジフェニルエーテル誘導体を原料にして同様の方法で収率よく合成できる。
(合成例6)
例示化合物IV−1:Ethylenedioxy bis(p−phenylene)−bis−2,2′−(3,3−dimethyloxetane)の合成
エチレングリコール・ジ−p−トルエンスルホネート1当量と4−ヒドロキシベンズアルデヒド2.2当量、炭酸カリウム2.2当量、ヨウ化カリウム0.2当量をエチレングリコール・ジ−p−トルエンスルホネートの4倍量のDMFに溶解し、油温120〜130℃のオイルバスで加熱し10時間反応した。放冷後、氷水6倍量を加え、析出した結晶を濾取し、十分に水洗した後、乾燥した。得られた粗結晶の収率は80%だった。この粗結晶をエタノールで再結晶しEthylenedioxy bis(4,4′−benzaldehyde)を得た。収率は65〜70%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):4.51(s、4H、−CH2−)、7.08(d、4H、−CH−ベンゼン環)、7.86(d、4H、−CH−ベンゼン環)、9.90(s、2H、−CHO)。
イソブチルアルデヒド4.2当量と上で得られたジアルデヒド1.0当量をメタノールに溶解し、室温で、水酸化カリウム2.1当量のメタノール溶液を滴下した。次いで、60℃で4時間反応した後、反応液を減圧濃縮した。濃縮後の混合物を10倍量の水で加熱溶解し、放冷後、析出した飴状粗製物を分離した。この粗製物を塩化メチレン10倍量に溶解し、2倍量のアルミナを加えて室温で3時間攪拌した。少量のアルミナを引いたヌチェでろ過した後、塩化メチレン1倍量で洗浄した。濾液を減圧濃縮し粗結晶を得た。この粗結晶をトルエン−塩化メチレンで再結晶し、白色結晶のEthylenedioxy bis−(p−phenylene)−bis−1,1′−(−2,2−dimethyl−1,3−propanediol)を得た。収率は70〜75%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.81(s、6H、CH3−)、0.85(s、6H、CH3−)、3.47(d、2H、−CH2−OH)、3.56(d、2H、−CH2−OH)、4.33(s、4H、−CH2−)、4.60(s、2H、−CH(−OH)−ベンジル位)、6.90(d、4H、−CH−ベンゼン環)、7.26(d、4H、−CH−ベンゼン環)。
このテトラオール化合物を2.1倍モルの塩化メタンスルホニルと2.2倍モルのトリエチルアミンを用いて塩化メチレン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で6時間反応した。反応液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタン粗結晶を得た。粗収率は80〜85%だった。この粗結晶をアセトニトリルで再結晶し、例示化合物IV−1のオキセタン化合物を得た。収率は70〜75%だった。融点113−116℃(分解)。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.83(s、6H、CH3−)、1.50(s、6H、CH3−)、4.25(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、4.33(s、4H、−CH2−)、4.51(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、5.45(s、2H、−CH−O−オキセタン環上ベンジル位)、6.97(d、4H、−CH−ベンゼン環)、7.22(d、4H、−CH−ベンゼン環)。
(合成例7)
例示化合物IV−2:Propylenedioxy bis(p−phenylene)−bis−2,2′−(3,3−dimethyloxetane)の合成
プロピレングリコール・ジ−p−トルエンスルホネート1当量と4−ヒドロキシベンズアルデヒド2.2当量、炭酸カリウム2.2当量、ヨウ化カリウム0.2当量をエチレングリコール・ジ−p−トルエンスルホネートの4倍量のDMFに溶解し、油温120〜130℃のオイルバスで加熱し10時間反応した。放冷後、氷水6倍量を加え、析出した結晶を濾取し、十分に水洗した後、乾燥した。得られた粗結晶の収率は75%だった。この粗結晶をエタノールで再結晶しPropylenedioxy bis(4,4′−benzaldehyde)を得た。収率は65〜70%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):1.45(d、3H、CH3−)、4.23(m、1H、−CH2−)、4.45(m、1H、−CH2−)、4.76(m、1H、−CH−)、7.00〜7.15(m、4H、−CH−ベンゼン環)、7.86(d、4H、−CH−ベンゼン環)、9.89(s、2H、−CHO)。
イソブチルアルデヒド4.2当量と上で得られたジアルデヒド1.0当量をメタノールに溶解し、室温で、水酸化カリウム2.1当量のメタノール溶液を滴下した。次いで、60℃で4時間反応した後、反応液を減圧濃縮した。濃縮後の混合物を10倍量の水で加熱溶解し、放冷後、析出した飴状粗製物を分離した。この粗製物を塩化メチレン10倍量に溶解し、2倍量のアルミナを加えて室温で3時間攪拌した。少量のアルミナを引いたヌチェでろ過した後、塩化メチレン1倍量で洗浄した。濾液を減圧濃縮し粗結晶を得た。この粗結晶をトルエン−塩化メチレンで再結晶し、白色結晶のPropylenedioxy bis(p−phenylene)−bis−1,1′−(2,2−dimethyl−1,3−propanediol)を得た。収率は70〜75%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.81(s、6H、CH3−)、0.85(s、6H、CH3−)、1.40(s、3H、CH3−)、3.47(d、2H、−CH2−OH)、3.56(d、2H、−CH2−OH)、4.03(m、1H、−CH2−)、4.15(m、1H、−CH2−)、4.76(m、1H、−CH−)、4.60(s、2H、−CH(−OH)−ベンジル位)、6.90〜7.20(m、4H、−CH−ベンゼン環)、7.26(d,4H,−CH−ベンゼン環)。
このテトラオール化合物を2.1倍モルの塩化メタンスルホニルと2.2倍モルのトリエチルアミンを用いて塩化メチレン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で6時間反応した。反応液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタン粗製物を得た。粗収率は80〜85%だった。この粗製物はアルミナを用いてヘキサン−塩化メチレン(10:1)を溶離液としてカラム精製を行い、例示化合物IV−2のオキセタン化合物を得た。収率は70〜75%だった。このものは冷蔵すると固体となった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.79(s、6H、CH3−)、1.34(s、6H、CH3−)、1.45(d、3H、CH3−)、4.03(m、1H、−CH2−)、4.13(m、1H、−CH2−)、4.24(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、4.50(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、4.75(m、1H、−CH−)、5.44(s、2H、−CH−O−オキセタン環上ベンジル位)、6.92(d、2H、−CH−ベンゼン環)、6.96(d、2H、−CH−ベンゼン環)、7.21(d、4H、−CH−ベンゼン環)。
(合成例8)
例示化合物IV−3:2,2−Dimethyl−1,3−propylenedioxy bis(p−phenylene)−bis−2,2′−(3,3−dimethyloxetane)の合成
ネオペンチルグリコール・ジ−p−トルエンスルホネート1当量と4−ヒドロキシベンズアルデヒド2.2当量、炭酸カリウム2.2当量、ヨウ化カリウム0.2当量をエチレングリコール・ジ−p−トルエンスルホネートの4倍量のDMFに溶解し、油温120〜130℃のオイルバスで加熱し10時間反応した。放冷後、氷水6倍量を加え、析出した結晶を濾取し、十分に水洗した後、乾燥した。得られた粗結晶の収率は80%だった。この粗結晶をエタノールで再結晶し2,2−Dimethyl−1,3−propylenedioxy bis(4,4′−benzaldehyde)を得た。収率は65〜70%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):1.20(s、6H、CH3−)、3.94(s、4H、−CH2−)、7.00(d、4H、−CH−ベンゼン環)、7.82(d、4H、−CH−ベンゼン環)、9.87(s、2H、−CHO)。
イソブチルアルデヒド4.2当量と上で得られたジアルデヒド1.0当量をメタノールに溶解し、室温で、水酸化カリウム2.1当量のメタノール溶液を滴下した。次いで60℃で4時間反応した後、反応液を減圧濃縮した。濃縮後の混合物を10倍量の水で加熱溶解し、放冷後、析出した飴状粗製物を分離した。この粗製物を塩化メチレン10倍量に溶解し、2倍量のアルミナを加えて室温で3時間攪拌した。少量のアルミナを引いたヌチェでろ過した後、塩化メチレン1倍量で洗浄した。濾液を減圧濃縮し粗結晶を得た。この粗結晶をトルエン−塩化メチレンで再結晶し、白色結晶の2,2−Dimethyl−1,3−propylenedioxy bis(p−phenylene)−bis−1,1′−(2,2−dimethyl−1,3−propanediol)を得た。収率は70〜75%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.79(s、6H、CH3−)、0.83(s、6H、CH3−)、1.15(s、6H、CH3−)、3.43(d、2H、−CH2−OH)、3.53(d、2H、−CH2−OH)、3.83(m、4H、−CH2−)、4.55(s、2H、−CH(−OH)−ベンジル位)、6.83(d、4H、−CH−ベンゼン環)、7.20(d、4H、−CH−ベンゼン環)。
このテトラオール化合物を2.1倍モルの塩化メタンスルホニルと2.2倍モルのトリエチルアミンを用いて塩化メチレン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で6時間反応した。反応液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタン粗結晶を得た。粗収率は80〜85%だった。この粗結晶をアセトニトリルで再結晶し、例示化合物IV−3のオキセタン化合物を得た。収率は70〜75%だった。融点93−95℃(分解)。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.78(s、6H、CH3−)、1.16(s、6H、CH3−)、1.36(s、6H、CH3−)、3.83(m、4H、−CH2−)、4.23(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、4.49(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、5.43(s、2H、−CH−O−オキセタン環上ベンジル位)、6.90(d、4H、−CH−ベンゼン環)、7.19(d、4H、−CH−ベンゼン環)。
(合成例9)
例示化合物IV−24:Ethylenedioxy bis(2,6−dimethyl−p−phenylene)−bis−2,2′−(3,3−dimethyloxetane)の合成
丸善(株)発行の新実験科学講座14巻「有機化合物の合成と反応(II)」704頁の〔実験例4・27〕に記載の方法で2、6−キシレノールを原料に4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンズアルデヒドを合成した。収率は95%以上だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):2.31(s、6H、CH3−)、5.42(s、1H、−OH)、7.51(s、2H、−CH−ベンゼン環)、9.81(s、1H、−CHO)。
エチレングリコール・ジ−p−トルエンスルホネート1当量と4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンズアルデヒド2.2当量、炭酸カリウム2.2当量、ヨウ化カリウム0.2当量をエチレングリコール・ジ−p−トルエンスルホネートの4倍量のDMFに溶解し、油温120〜130℃のオイルバスで加熱し10時間反応した。放冷後、氷水6倍量を加え、析出した結晶を濾取し、十分に水洗した後、乾燥した。得られた粗結晶の収率は80%だった。この粗結晶をエタノールで再結晶しEthylenedioxy bis(3,5−dimethyl−4,4′−benzaldehyde)を得た。収率は70〜75%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):2.41(s、12H、CH3−)、4.20(s、4H、−CH2−)、7.59(s、4H、−CH−ベンゼン環)、9.92(s、2H、−CHO)。
イソブチルアルデヒド4.2当量と上で得られたジアルデヒド1.0当量をメタノールに溶解し、室温で、水酸化カリウム2.1当量のメタノール溶液を滴下した。次いで60℃で4時間反応した後、反応液を減圧濃縮した。濃縮後の混合物を10倍量の水で加熱溶解し、放冷後、析出した飴状粗製物を分離した。この粗製物を塩化メチレン10倍量に溶解し、2倍量のアルミナを加えて室温で3時間攪拌した。少量のアルミナを引いたヌチェでろ過した後、塩化メチレン1倍量で洗浄した。濾液を減圧濃縮し粗結晶を得た。この粗結晶をトルエン−塩化メチレンで再結晶し、白色結晶のEthylenedioxy bis(2,6−dimethyl−p−phenylene)−bis−1,1′−(2,2−dimethyl−1,3−propanediol)を得た。収率は70〜75%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.90(s、12H、CH3−)、2.34(s、12H、CH3−Ph)、3.47(m、4H、−CH2−OH)、4.13(s、4H、−CH2−O−)、4.58(s、2H、−CH(−OH)−ベンジル位)、6.98(s、4H、−CH−ベンゼン環)。
このテトラオール化合物を、2.1倍モルの塩化メタンスルホニルと2.2倍モルのトリエチルアミンを用いて塩化メチレン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で6時間反応した。反応液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタン粗製物を得た。粗収率は80〜85%だった。この粗製物はアルミナを用いてヘキサン−塩化メチレン(10:1)を溶離液としてカラム精製を行い、無色透明粘調液体である例示化合物IV−24のオキセタン化合物を得た。収率は70〜75%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.82(s、6H、CH3−)、1.42(s、6H、CH3−)、2.42(s、12H、CH3−)、4.12(s、4H、−O−CH2CH2−O−)、4.25(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、4.50(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、5.40(s、2H、−CH−O−オキセタン環上ベンジル位)、6.94(d、4H、−CH−ベンゼン環)。
その他の一般式(IV)で表される2官能オキセタン化合物も、公知の文献に記載されている方法で合成することができる4−ヒドロキシベンズアルデヒド誘導体を原料にして同様の方法で収率よく合成できる。
(合成例10)
例示化合物V−2:Methylenebis(p−methoxy−m−phenylene)−bis−2,2−(3,3−dimethyloxetane)の合成
4−メトキシベンズアルデヒド2.0当量を5倍量の塩化メチレンに溶解し、0.2当量の塩化亜鉛を添加した。この中に1.5当量のクロルメチルメチルエーテルを1時間で滴下した。反応液の温度が40℃を超えないように随時冷却した。滴下が終了した後、室温で4時間反応した。反応終了後、反応液を水洗し、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、粗結晶を得た。粗結晶の収率は80%だった。この粗結晶をエタノールで再結晶し、Methylenebis−3,3′−(4−methoxybenzaldehyde)を得た。収率は65〜70%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):3.84(s、6H、CH3−O−)、3.90(s、2H、−CH2−)、7.0(m、2H、−CH−ベンゼン環)、7.70〜7.75(m、4H、−CH−ベンゼン環)、9.90(s、2H、−CHO)。
イソブチルアルデヒド4.2当量と上で得られたジアルデヒド1.0当量をメタノールに溶解し、室温で、水酸化カリウム2.1当量のメタノール溶液を滴下した。次いで60℃で4時間反応した後、反応液を減圧濃縮した。濃縮後の混合物を10倍量の水で加熱溶解し、放冷後、析出した飴状粗製物を分離した。この粗製物を塩化メチレン10倍量に溶解し、2倍量のアルミナを加えて室温で3時間攪拌した。少量のアルミナを引いたヌチェでろ過した後、塩化メチレン1倍量で洗浄した。濾液を減圧濃縮し粗結晶を得た。この粗結晶をトルエン−塩化メチレンで再結晶し、白色結晶のMethylenebis(2−methoxy−m−phenylene)−bis−1,1′−(2,2−dimethyl−1,3−propanediol)を得た。収率は70〜75%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.80(s、6H、CH3−)、0.84(s、6H、CH3−)、3.45(d、2H、−CH2−OH)、3.53(d、2H、−CH2−OH)、3.84(s、6H、CH3−O−)、3.90(s、2H、−CH2−)、4.56(s、2H、−CH(−OH)−ベンジル位)、6.78(m、2H、−CH−ベンゼン環)、7.2(m、4H、−CH−ベンゼン環)。
このテトラオール化合物を2.1倍モルの塩化メタンスルホニルと2.2倍モルのトリエチルアミンを用いて塩化メチレン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で6時間反応した。反応液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタン粗結晶を得た。粗収率は80〜85%だった。この粗結晶をアセトニトリルで再結晶し、例示化合物V−2のオキセタン化合物を得た。収率は70〜75%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.84(s、6H、CH3−)、1.51(s、6H、CH3−)、3.84(s、6H、CH3−O−)、3.90(s、2H、−CH2−)、4.24(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、4.50(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、5.44(s、2H、−CH−O−オキセタン環上ベンジル位)、6.82(m、2H、−CH−ベンゼン環)、7.2〜7.3(m、4H、−CH−ベンゼン環)。
(合成例11)
例示化合物V−6:Ethylenedioxy bis(p−methoxy−m−phenylene)−bis−2,2′−(3,3−dimethyloxetane)の合成
エチレングリコール・ジ−p−トルエンスルホネート1当量と3−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド2.2当量、炭酸カリウム2.2当量、ヨウ化カリウム0.2当量をエチレングリコール・ジ−p−トルエンスルホネートの4倍量のDMFに溶解し、油温120〜130℃のオイルバスで加熱し10時間反応した。放冷後、氷水6倍量を加え、析出した結晶を濾取し、十分に水洗した後、乾燥した。得られた粗結晶の収率は80%だった。この粗結晶をエタノールで再結晶しEthylenedioxy bis−3,3′−(4−methoxybenzaldehyde)を得た。収率は65〜70%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):3.82(s、6H、CH3−O−)、4.49(s、4H、−CH2−)、6.99(m、2H、−CH−ベンゼン環)、7.37(m、2H、−CH−ベンゼン環)、7.45(m、4H、−CH−ベンゼン環)、9.90(s、2H、−CHO)。
イソブチルアルデヒド4.2当量と上で得られたジアルデヒド1.0当量をメタノールに溶解し、室温で、水酸化カリウム2.1当量のメタノール溶液を滴下した。次いで60℃で4時間反応した後、反応液を減圧濃縮した。濃縮後の混合物を10倍量の水で加熱溶解し、放冷後、析出した飴状粗製物を分離した。この粗製物を塩化メチレン10倍量に溶解し、2倍量のアルミナを加えて室温で3時間攪拌した。少量のアルミナを引いたヌチェでろ過した後、塩化メチレン1倍量で洗浄した。濾液を減圧濃縮し粗結晶を得た。この粗結晶をトルエン−塩化メチレンで再結晶し、白色結晶のEthylenedioxy bis(p−methoxy−m−phenylene)−bis−1,1′−(2,2−dimethyl−1,3−propanediol)を得た。収率は70〜75%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.80(s、6H、CH3−)、0.84(s、6H、CH3−)、3.46(d、2H、−CH2−OH)、3.54(d、2H、−CH2−OH)、3.82(s、6H、CH3−O−)、4.30(s、4H、−CH2−)、4.58(s、2H、−CH(−OH)−ベンジル位)、6.8〜6.9(m、6H、−CH−ベンゼン環)。
このテトラオール化合物を2.1倍モルの塩化メタンスルホニルと2.2倍モルのトリエチルアミンを用いて塩化メチレン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で6時間反応した。反応液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタン粗結晶を得た。粗収率は80〜85%だった。この粗結晶をアセトニトリルで再結晶し、例示化合物V−6のオキセタン化合物を得た。収率は70〜75%だった。
1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.80(s、6H、CH3−)、1.49(s、6H、CH3−)、4.25(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、4.30(s、4H、−CH2−)、4.50(d、2H、−O−CH2−オキセタン環)、5.40(s、2H、−CH−O−オキセタン環上ベンジル位)、6.8〜6.9(m、6H、−CH−ベンゼン環)。
その他の一般式(V)で表される2官能オキセタン化合物も、公知の文献に記載されている方法で合成することができる4−アルコキシベンズアルデヒド誘導体を原料にして収率よく合成できる。
これらの2官能オキセタン化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。このような2官能オキセタン化合物の含有割合は、光カチオン硬化型樹脂組成物100質量部に対して、好ましくは0.01〜5質量部、更に好ましくは0.05〜3質量部、特に好ましくは0.1〜3質量部であることが望ましい。2官能オキセタン化合物をこのような範囲で用いると、転化率がより向上し、硬化性を更に高めることができる。
本発明の光カチオン硬化型樹脂組成物は微粒子無機フィラーを含有することが好ましい。微粒子無機フィラーとは、一次粒子の平均径が0.005〜10μmの無機フィラーである。具体的には、シリカ、タルク、アルミナ、ウンモ、炭酸カルシウム等が挙げられる。微粒子無機フィラーは、表面未処理のもの、表面処理したものともに使用できる。表面処理した微粒子無機フィラーとして、例えば、メトキシ基化、トリメチルシリル基化、オクチルシリル基化、又はシリコーンオイルで表面処理した微粒子無機フィラー等が挙げられる。
これらの微粒子無機フィラーは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明の光カチオン硬化型樹脂組成物における微粒子無機フィラーの含有割合は、好ましくは0〜70質量部、更に好ましくは0.1〜70質量部、特に好ましくは1〜30質量部である。
このような範囲で微粒子無機フィラーを添加すると、耐透湿性、接着力、揺変性付与等が向上する。
本発明の光カチオン硬化型樹脂組成物は、必要に応じシランカップリング剤を含有してもよい。シランカップリング剤としては、エポキシ基、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基等の反応性基を有するシラン化合物が挙げられる。
具体的には、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトシキシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトシキシラン等が挙げられる。
これらのシランカップリング剤は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。シランカップリング剤の使用量は、光カチオン硬化型樹脂組成物100質量部に対して、好ましくは0〜10質量部、更に好ましくは0.1〜10質量部、特に好ましくは0.3〜8質量部であることが望ましい。
このようなシランカップリング剤を上記の範囲で添加すると接着力が向上し好ましい。従って、本発明の光カチオン硬化型樹脂組成物は、前記カチオン重合性化合物が5〜99.8質量部、前記光酸発生剤が0.1〜10質量部、前記高活性2官能オキセタン化合物が0.01〜5質量部、前記微粒子無機フィラーが0〜70質量部、及び前記シランカップリング剤が0〜10質量部の量(但し、光カチオン硬化型樹脂組成物100質量部に対する量を示す。)で含まれることが好ましい。
また、前記微粒子無機フィラーと前記シランカップリング剤とを併用する場合には、前記カチオン重合性化合物が5〜99.6質量部、前記光酸発生剤が0.1〜10質量部、前記高活性2官能オキセタン化合物が0.01〜5質量部、前記微粒子無機フィラーが0.1〜70質量部、及び前記シランカップリング剤が0.1〜10質量部の量(但し、光カチオン硬化型樹脂組成物100質量部に対する量を示す。)で含まれることが好ましい。
本発明の光カチオン硬化型樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲においてその他樹脂成分、充填剤、改質剤、安定剤、酸化防止剤等その他成分を含有させることができる。
その他の樹脂成分としては、例えば、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ポリブタジェン、ポリクロロプレン、ポリエーテル、ポリエステル、スチレン−ブタジェン−スチレンブロック共重合体、石油樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、セルロース樹脂、フッ素系オリゴマー、シリコン系オリゴマー、ポリスルフィド系オリゴマー等が挙げられる。これらは1種単独でも複数種を組み合わせて使用してもよい。
充填剤としては、例えば、ガラスビーズ、スチレン系ポリマー粒子、メタクリレート系ポリマー粒子、エチレン系ポリマー粒子、プロピレン系ポリマー粒子等が挙げられる。これらは、1種単独でも複数種を組み合わせて使用してもよい。
改質剤としては、例えば、重合開始助剤、老化防止剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。これらは1種単独でも複数種を組み合わせて使用してもよい。
酸化防止剤としては、フェノール化合物が挙げられる。具体的には、フェノール化合物としては、ハイドロキノン、レゾルシン、2,6−ジ−tert−ブチル−P−クレゾール、4,4′−チオビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2′−メチレンビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリエチレングリコールビス[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]等が挙げられる。これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の光カチオン硬化型樹脂組成物は、各組成物を均一に混合するように調製する。0.01〜300Pa・sの粘度範囲は塗布作業がより効率的に実施でき、各組成の混合安定性が良い。粘度範囲は、0.1〜100Pa・sであることがより好ましい。粘度は、樹脂の配合比やその他の成分を添加することにより調整すればよい。また、粘度が高い場合は、3本ロール等を使用する常法により混練すればよい。
本発明のシール材は、前記光カチオン硬化型樹脂組成物からなっている。
このようなシール材は、カチオン重合性化合物の重合転化率が高く、生産性に優れ、しかも接着強度、耐透湿性に優れることから、液晶ディスプレイ用シール材あるいはエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材として好適である。このような光カチオン硬化型樹脂組成物からなるシール材を用いるディスプレイのシール方法は下記の通りである。
まず本発明の液晶ディスプレイ用シール材あるいはエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材を、それぞれ液晶ディスプレイ基材上、あるいはエレクトロルミネッセンスディスプレイ基材上へ塗布する。塗布の方法は、均一にシール材が塗布できれば制限はない。例えば、スクリーン印刷やディスペンサーを用いて塗布する方法等公知の方法により実施すればよい。
本発明のシール材をディスプレイの基材上に塗布後、ディスプレイ基材を貼り合わせ、光を照射し、塗布したシール材を硬化させる。ここで使用できる光源としては、所定の作業時間内で硬化させることができるものであればいずれでもよい。通常、紫外線光、可視光の範囲の光が照射できる、より具体的には低圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライド灯等が挙げられる。
また、通常、照射光量は照射光量が過少である場合には、樹脂組成物の未硬化部が残存しない範囲、または接着不良が発生しない範囲で適宜選定できるが、通常500〜3000mJ/cm2である。照射量の上限は特にないが、過多である場合には不要なエネルギーを浪費し生産性が低下するので好ましくない。
このようにして、液晶ディスプレイあるいはエレクトロルミネッセンスディスプレイにおける対向する基板を、本発明の前記シール材により張り合わせることができる。このような液晶ディスプレイまたはエレクトロルミネッセンスディスプレイのシール方法は、カチオン重合性化合物の重合転化率が高く生産性に優れ、接着強度、耐透湿性に優れた液晶ディスプレイまたはエレクトロルミネッセンスディスプレイを提供するシール方法である。
また、本発明の液晶ディスプレイまたはエレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法は、液晶ディスプレイまたはエレクトロルミネッセンスディスプレイにおける対向する基板を、本発明のシール材により張り合わせる方法である。更に、本発明の液晶ディスプレイは、本発明のシール材を液晶ディスプレイの対向する基板を張り合わせるシールに用いるものであり、本発明のエレクトロルミネッセンスディスプレイは、本発明のシール材をエレクトロルミネッセンスディスプレイの対向する基板を張り合わせるシール材に用いている。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
《樹脂組成物1〜26の調製》
表1に示す配合処方により、カチオン重合性化合物、光酸発生剤、2官能オキセタン化合物、その他の成分を配合し、1時間攪拌することにより、透明な液状組成物を得た。
その後、液状組成物をメタルハライドランプで3000mJ/cm2の光照射を行い、環境温度25℃で硬化させた。
得られた樹脂組成物及び硬化物について以下の評価を行った。結果を表2に示す。
(転化率):IRスペクトルのエポキシ基またはオキセタン環の吸収減少率より転化率を計算した。
(硬化性):ガラス板上に樹脂組成物(厚み100μm)を塗設し、光照射し、硬化膜を生成した。各硬化膜について、下記の基準に則って指触によって硬化性の評価を行った。
○:露光終了直後に触ってもタッキネスがない
△:露光終了直後に触るとタッキネスが若干あるが、1分後にはタッキネスが無くなる
×:露光終了1分後でもタッキネスが残る。
(接着強度):接着強度は2枚のガラス板を樹脂組成物(厚み100μm)ではさみ、光照射し、接着させ、これら2枚のガラス板を引き剥がすときの接着強度を引っ張り速度2mm/minで測定した。
(透湿性):JIS Z0208に準じて光硬化させた樹脂組成物フィルム(厚み100μm)の透湿量を40℃90%RH条件で測定した。
表1に記載の素材は以下の通りである。
カチオン重合性化合物
a−1:ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル
a−2:ネオペンチルグリコール−ジグリシジルエーテル
a−3:セロキサイド3000:脂環式エポキシ(ダイセルUCB社製)
a−4:セロキサイド2021P:脂環式エポキシ(ダイセルUCB社製)
a−5: 1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン:アロンオキセタン OXT−121(東亞合成社製)
a−6:ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル:アロンオキセタン OXT−221(東亞合成社製)
光酸発生剤
b−1:CI5012:ジフェニルヨードニウム塩(日本曹達製)
b−2:SP−152:トリフェニルスルホニウム塩(アデカオプトマーSP−152旭電化社製)
b−3:UVI6990:トリフェニルスルホニウム塩(サイラキュアUVI6990ユニオンカーバイド社製)
微粒子無機フィラー
微粒子シリカ:1次粒子の平均径が12nmの表面未処理、微粒子シリカ
シランカップリング剤
3−エチル−3−{[3−(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタン:アロンオキセタン OXT−610(東亞合成社製)。
Figure 2005075885
Figure 2005075885
表2より、本発明の光カチオン硬化型樹脂組成物は低温での重合添加率に優れ、硬化物そのものは接着強度、耐透湿性に優れていることがわかる。

Claims (17)

  1. カチオン重合性化合物、光酸発生剤及び下記一般式(I)、(II)、(III)、(IV)及び(V)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の2官能オキセタン化合物を含有することを特徴とする光カチオン硬化型樹脂組成物。
    Figure 2005075885
    (式中、R101〜R104は水素原子または置換基を表す。R105は置換、無置換のアルコキシ基、または置換、無置換のアリールオキシ基を表し、m1は0、1または2を表す。R106は置換基を表し、n1は0〜3を表す。)
    Figure 2005075885
    (式中、R201〜R204は水素原子または置換基を表す。R205は置換、無置換のアルコキシ基、または置換、無置換のアリールオキシ基を表し、m2は0、1または2を表す。R206は置換基を表し、n2は0〜3を表す。)
    Figure 2005075885
    (式中、R301〜R304は水素原子または置換基を表す。R305、R306は置換基を表し、m3、n3は0〜4を表す。)
    Figure 2005075885
    (式中、R401〜R404は水素原子または置換基を表す。R405は置換基を表し、m4は0〜4を表す。L1は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15の2価の連結基を表す。)
    Figure 2005075885
    (式中、R501〜R504は水素原子または置換基を表す。R505は置換、無置換のアルキル基を表す。R506は置換基を表し、m5は0〜3を表す。L2は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15の2価の連結基、または酸素原子を表す。)
  2. 前記カチオン重合性化合物がビニルエーテル化合物、エポキシ化合物及びオキセタン化合物から選ばれたものであることを特徴とする請求項1に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
  3. 前記エポキシ化合物が下記一般式(VI)、(VII)または(VIII)から選ばれた少なくとも一種の脂環式エポキシ化合物であることを特徴とする請求項2に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
    Figure 2005075885
    (式中、R601は脂肪族基を表し、m6は0〜2を表す。X1は−(CH2n6−または−(O)n6−を表し、n6は0または1を表す。p1、q1はそれぞれ0または1を表す。r1は1〜3を表す。L3は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr1+1価の連結基または単結合を表す。)
    Figure 2005075885
    (式中、R701は脂肪族基を表し、m7は0〜2を表す。X2は−(CH2n7−または−(O)n7−を表し、n7は0または1を表す。p2、q2はそれぞれ0または1を表す。r2は1〜3を表す。L4は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr2+1価の連結基または単結合を表す。)
    Figure 2005075885
    (式中、R801は脂肪族基を表し、m8は0〜2を表す。X3は−(CH2n8−または−(O)n8−を表し、n8は0または1を表す。R802、R803は置換基を表し、p3は0または1を表す。)
  4. 前記光酸発生剤がオニウム塩化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
  5. 前記オニウム塩化合物が下記一般式(PI−1)、(PI−2)または(PI−3)で表されるスルホニウム塩化合物であることを特徴とする請求項4に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
    Figure 2005075885
    (式中、R11、R12、R13は置換基を表し、m、n、pは0〜2の整数を表す。X11 -は対イオンを表す。)
    Figure 2005075885
    (式中、R14は置換基を表し、qは0〜2の整数を表す。R15、R16は置換、無置換のアルキル基、置換、無置換のアルケニル基、置換、無置換のアルキニル基、または置換、無置換のアリール基を表す。X12 -は対イオンを表す。)
    Figure 2005075885
    (式中、R17は置換基を表し、rは0〜3の整数を表す。R18は水素原子または置換、無置換のアルキル基を表し、R19、R20は置換、無置換のアルキル基、置換、無置換のアルケニル基、置換、無置換のアルキニル基、または置換、無置換のアリール基を表す。X13 -は対イオンを表す。)
  6. 前記2官能オキセタン化合物が光カチオン硬化型樹脂組成物100質量部に対して、0.01〜5質量部の量で含まれることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
  7. 前記光カチオン硬化型樹脂組成物が更に微粒子無機フィラーを含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
  8. 前記光カチオン硬化型樹脂組成物が更にシランカップリング剤を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
  9. 前記カチオン重合性化合物が5〜99.8質量部、前記光酸発生剤が0.1〜10質量部、前記2官能オキセタン化合物が0.01〜5質量部、前記微粒子無機フィラーが0〜70質量部、及び前記シランカップリング剤が0〜10質量部の量(但し、光カチオン硬化型樹脂組成物100質量部に対する量を示す。)で含まれることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物からなることを特徴とする液晶ディスプレイ用シール材。
  11. 液晶ディスプレイの対向する基板をシール材により張り合わせる液晶ディスプレイのシール方法において、請求項10に記載の液晶ディスプレイ用シール材を用いることを特徴とする液晶ディスプレイのシール方法。
  12. 液晶ディスプレイの対向する基板をシール材により張り合わせる工程を含む液晶ディスプレイの製造方法において、請求項10に記載の液晶ディスプレイ用シール材を用いることを特徴とする液晶ディスプレイの製造方法。
  13. 液晶ディスプレイの対向する基板を張り合わせるシール材が請求項10に記載の液晶ディスプレイ用シール材からなることを特徴とする液晶ディスプレイ。
  14. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物からなることを特徴とするエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材。
  15. エレクトロルミネッセンスディスプレイの対向する基板をシール材により張り合わせるエレクトロルミネッセンスディスプレイのシール方法において、請求項14に記載のエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材を用いることを特徴とするエレクトロルミネッセンスディスプレイのシール方法。
  16. エレクトロルミネッセンスディスプレイの対向する基板をシール材により張り合わせる工程を含むエレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法において、請求項14に記載のエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材を用いることを特徴とするエレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法。
  17. エレクトロルミネッセンスディスプレイの対向する基板を張り合わせるシール材が請求項14に記載のエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材からなることを特徴とするエレクトロルミネッセンスディスプレイ。
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