JP4805216B2 - 光硬化型樹脂組成物 - Google Patents
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Description
チオン開始剤および芳香族エーテル化合物からなる樹脂組成物が、低温での硬化性に優れ、しかも、その硬化物は優れた接着強度および耐透湿性を有するとともに、良好な生産性を有することを見出した。また、本発明者らは、このような光カチオン硬化型樹脂組成物が、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ等のフラットパネルにも好適に使用できることを見出し本発明を完成するに至った。
前記光硬化型樹脂化合物は、さらに(D)微粒子無機フィラーを含有してもよい。
前記カチオン重合性化合物(A)は5〜99.8重量部、
前記光カチオン開始剤(B)は0.1〜10重量部、
前記芳香族エーテル化合物(C)は0.01〜5重量部、
前記微粒子無機フィラー(D)は0〜70重量部、および
前記シランカップリング剤(E)は0〜10重量部
の量(ただし、光カチオン硬化型樹脂組成物100重量部に対する量を示す。)で含まれることが好ましい。
本発明に係るシール方法は、液晶ディスプレイの対向する基板をシール材により張り合わせる液晶ディスプレイのシール方法において、前記シール材として前記液晶ディスプレイ用シール材を用いることを特徴としている。
本発明に係るシール方法は、エレクトロルミネッセンスディスプレイの対向する基板をシール材により張り合わせるエレクトロルミネッセンスディスプレイのシール方法において、前記シール材として前記エレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材を用いることを特徴としている。
[(A)カチオン重合性化合物]
本発明におけるカチオン重合性化合物(A)は、例えば、エポキシ化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
で表されるオキセタン環を少なくとも1つ有する化合物であればいずれも使用することができる。
例えばオキセタン環を好ましくは1〜15含有する化合物、さらに好ましくは1〜10含有する化合物、特に好ましくは1〜4含有する化合物が挙げられる。
オキセタン環を1個有する化合物として、下記一般式(4)
子数1〜6個のアルキル基;
トリフルオロメチル基、パーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基等の炭素原子数1〜6個のフルオロアルキル基;
フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜18のアリール基、フリル基またはチエニル基である。
ル基等の炭素原子数1〜6個のアルキル基;
1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等の炭素原子数2〜6個のアルケニル基;
ベンジル基、フルオロベンジル基、メトシキベンジル基、フェネチル基、スチリル基、シンナミル基、エトキシベンジル基等の置換または非置換の炭素原子数7〜18のアラルキル基;
フェノキシメチル基、フェノキシエチル基等のアリーロキシアルキル基等のその他の芳香環を有する基;
エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基等の炭素原子数2〜6個のアルキルカルボニル基;
エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の炭素原子数2〜6個のアルコキシカルボニル基;
エチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル基等の炭素原子数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基である。
オキセタン環を1個有する化合物のより具体的な例としては、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−(メタ)アリルオキシメチル−3−エチルオキセタン、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルベンゼン、4−フルオロ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、4−メトキシ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)エチル〕フェニルエーテル、イソブトキシメチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−エチルヘキシル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、エチルジエチレングリコール(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンタジエン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラヒドロフルフリル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−テトラブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−トリブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシプロピル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ブトキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル(3−エチル−3−オキ
セタニルメチル)エーテル、ペンタブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素原子数1〜6個のアルキル基;
トリフルオロメチル基、パーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基等の炭素原子数1〜6個のフルオロアルキル基;
フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜18のアリール基;
フリル基またはチエニル基である。前記一般式(5)、(6)中のR1は互いに同じで
も異なっていてもよい。
は分岐状の炭素原子数1〜20のアルキレン基、ポリ(エチレンオキシ)基、ポリ(プロピレンオキシ)基等の線状あるいは分枝状の炭素原子数1〜120のポリ(アルキレンオキシ)基、プロペニレン基、メチルプロペニレン基、ブテニレン基等の線状あるいは分枝状の不飽和炭素水素基、カルボニル基、カルボニル基を含むアルキレン基、分子鎖の途中にカルバモイル基を含むアルキレン基である。
選択される多価の基でもよい。
チル基等の炭素原子数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素原子数1〜4個のアルコキシ基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシル基、カルボキシル基、または、カルバモイル基を表し、Xは1〜4の整数である。
チル基等の炭素原子数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素原子数1〜4個のアルコキシ基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシル基、カルボキシル基、または、カルバモイル基を表し、Xは1〜4の整数である。
SO−、−SO2−、−C(CF3)2−または−C(CH3)2−である。
一般式(10)は以下の置換基である。
の炭素原子数1〜4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素原子数6〜18のアリール基であり、yは、0〜200の整数である。R7はメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基等の炭素原子数1〜4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素原子数6〜18のアリール基である。
の炭素原子数1〜4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素原子数6〜18のアリール基である。Zは、0〜100の整数である。
より具体的なオキセタン環を2個有する化合物としては下記式(12)、(13)で表される化合物が挙げられる。
3個以上のオキセタン環を有する化合物としては、下記式(14)、(21)、(22)で示される化合物等が挙げられる。
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素原子数1〜6個のアルキル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基等の炭素原子数1〜6個のフルオロアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜18のアリール基、フリル基またはチエニル基である。一般式(14)中のR1は互いに同じでも異なっていてもよい。
等の炭素原子数1〜30の分枝状または線状のアルキレン基、下記式(18)で示される基等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基または下記式(19)または式(20)で示される線状または分枝状ポリシロキサン含有基等が挙げられる。
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素原子数1〜6個のアルキル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基等の炭素原子数1〜6個のフルオロアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜18のアリール基、フリル基またはチエニル基である。一般式(22)中のR1は互いに同じでも異なっていてもよい。
3個以上のオキセタン環を有する化合物としては、より具体的には、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
さらに、オキセタン環を有する化合物(A)としては、上述の例以外にも、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の数平均分子量1000〜5000程度の高分子量を有する化合物も挙げられる。
これらのオキセタン環を有する化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
他のカチオン重合性化合物としては、例えば、オキソラン化合物、環状アセタール化合物、環状ラクトン化合物、チイラン化合物、チエタン化合物、スピロオルソエステル化合物、ビニルエーテル化合物、エチレン性不飽和化合物、環状エーテル化合物、環状チオエーテル化合物、ビニル化合物等が挙げられる。
[(B)光カチオン開始剤]
本発明の光カチオン開始剤(B)は、光により、(A)成分の樹脂のカチオン重合を開始する化合物であれば特に限定はなく、いずれでも使用することができる。
このオニウム塩は、光反応し、ルイス酸を放出する化合物である。
上記式中、カチオンはオニウムイオンであり、Wは、S、Se、Te、P、As、Sb、Bi、O、I、Br、Cl、またはN≡Nであり、R12、R13、R14、およびR15は同一または異なる有機基であり、a、b、cおよびdはそれぞれ0〜3の整数であって、(a+b+c+d)は((Wの価数)+m)に等しい。
、例えば、B、P、As、Sb、Fe、Sn、Bi、Al、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、Co等である。
一般式(26)においてオニウムイオンの具体例としては、ジフェニルヨードニウム、4−メトキシジフェニルヨードニウム、ビス(4−メチルフェニル)ヨードニウム、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム、トリフェニルスルホニウム、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウム、ビス〔4−(ジフェニルスルフォニオ)−フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)スルホニオ)−フェニル〕スルフィド、η5−2,4−(シクロペンタジェニル)〔1,2,3,4,5,6−η−(メチルエチル)ベンゼン〕−鉄(1+)等が挙げられる。
、過塩素酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、トリニトロトルエンスルホン酸イオン等であってもよい。
わりに芳香族陰イオンであってもよい。具体的には、たとえば、テトラ(フルオロフェニル)ボレート、テトラ(ジフルオロフェニル)ボレート、テトラ(トリフルオロフェニル)ボレート、テトラ(テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラ(パーフルオロフェニル)ボレート、テトラ(トリフルオロメチルフェニル)ボレート、テトラ(ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ボレートなどを挙げることができる。
本発明の樹脂組成物における光カチオン開始剤(B)の含有割合は、光カチオン硬化型樹脂組成物100重量部中、好ましくは0.1〜10重量部、さらに好ましくは0.3〜4重量部、特に好ましくは0.3〜3重量部であることが望ましい。前記光カチオン開始剤(B)の含有割合を0.1重量部以上とすることにより樹脂組成物の硬化状況が良好と
なり好ましく、また硬化後に光カチオン開始剤が溶出するのを予防する観点から10重量部以下であることが好ましい。
本発明に係る光カチオン硬化型樹脂組成物は、芳香族エーテル化合物(C)を含有する。
前記式(I)で表される芳香族エーテル化合物のうちでは、二つの置換基−OR1およ
び−OR2は、互いにパラ位にある化合物が好ましい。
また、芳香族エーテル化合物(C)は、前記(I)〜(III)で表されるものの他、前記−OR1(あるいは−OR2)で表される置換基を有するその他の芳香族エーテル化合物であってもよい。該その他の芳香族エーテル化合物としては、前記−OR1で表される
置換基を1つ有するベンゼン、前記−OR1で表される置換基を有するハイドロアントラ
キノンジアルキルエーテル、アントラセン、ピレンなどが挙げられる。
このような芳香族エーテル化合物(C)の含有割合は、光カチオン硬化型樹脂組成物100重量部に対して、好ましくは0.01〜5重量部、さらに好ましくは0.05〜3重量部、特に好ましくは0.1〜3重量部であることが望ましい。
[(D)微粒子無機フィラー]
本願発明の樹脂組成物は微粒子無機フィラー(D)を含有することが好ましい。微粒子無機フィラーとは、一次粒子の平均径が0.005〜10μmの無機フィラーである。
本発明の樹脂組成物における微粒子無機フィラー(D)の含有割合は、好ましくは0〜70重量部、さらに好ましくは0.1〜70重量部、特に好ましくは1〜30重量部である。
[(E)シランカップリング剤]
本発明に係る光カチオン硬化型樹脂組成物は、必要に応じ、シランカップリング剤(E)を含有してもよい。シランカップリング剤(E)としては、エポキシ基、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基等の反応性基を有するシラン化合物が挙げられる。
シランカップリング剤(E)の使用量は、光カチオン硬化型樹脂組成物100重量部に対して、好ましくは0〜10重量部、さらに好ましくは0.1〜10重量部、特に好ましくは0.3〜8重量部であることが望ましい。
したがって、本発明に係る光カチオン硬化型樹脂組成物は、
前記カチオン重合性化合物(A)が5〜99.8重量部、
前記光カチオン開始剤(B)が0.1〜10重量部、
前記芳香族エーテル化合物(C)が0.01〜5重量部、
前記微粒子無機フィラー(D)が0〜70重量部、および
前記シランカップリング剤(E)が0〜10重量部
の量(ただし、光カチオン硬化型樹脂組成物100重量部に対する量を示す。)で含まれることが好ましい。
前記カチオン重合性化合物(A)が5〜99.6重量部、
前記光カチオン開始剤(B)が0.1〜10重量部、
前記芳香族エーテル化合物(C)が0.01〜5重量部、
前記微粒子無機フィラー(D)が0.1〜70重量部、および
前記シランカップリング剤(E)が0.1〜10重量部
の量(ただし、光カチオン硬化型樹脂組成物100重量部に対する量を示す。)で含まれることが好ましい。
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲においてその他樹脂成分、充填剤、改質剤、安定剤、酸化防止剤等その他成分を含有させることができる。
前記その他の樹脂成分としては、例えば、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ポリブタジェン、ポリクロロプレン、ポリエーテル、ポリエステル、スチレン−ブタジェン−スチレンブロック共重合体、石油樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、セルロース樹脂、フッ素系オリゴマー、シリコン系オリゴマー、ポリスルフィド系オリゴマー等が挙げられる。
<充填剤>
前記充填剤としては、例えば、ガラスビーズ、スチレン系ポリマー粒子、メタクリレート系ポリマー粒子、エチレン系ポリマー粒子、プロピレン系ポリマー粒子等が挙げられる。
<改質剤>
前記改質剤としては、例えば、重合開始助剤、老化防止剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
<酸化防止剤>
酸化防止剤としては、フェノール化合物が挙げられる。具体的には、フェノール化合物としては、ハイドロキノン、レゾルシン、2,6−ジ−tert−ブチル−P−クレゾール、4,4'−チオビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2'−メチレ
ンビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリエチレングリコールビス[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]等が挙げられる。
[光カチオン硬化型樹脂組成物の調整]
本発明に係る光カチオン硬化型樹脂組成物は、各組成物を均一に混合するように調製する。0.01〜300Pa・sの粘度範囲は塗布作業がより効率的に実施でき、各組成の混合安定性が良い。粘度範囲は、0.1〜100Pa・sであることがより好ましい。
また、粘度が高い場合は、3本ロール等を使用する常法により混練すれば良い。
[シール材、シール方法、製造方法、液晶ディスプレイおよびエレクトロルミネッセン
スディスプレイ]
本発明に係るシール材は、前記光カチオン硬化型樹脂組成物からなっている。
まず本発明に係る液晶ディスプレイ用シール材あるいはエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材を、それぞれ液晶ディスプレイ基材上、あるいはエレクトロルミネッセンスディスプレイ基材上へ塗布する。
例えばスクリーン印刷やディスペンサーを用いて塗布する方法等公知の方法により実施すればよい。
ここで使用できる光源としては、所定の作業時間内で硬化させることができるものであればいずれでも良い。通常、紫外線光、可視光の範囲の光が照射できる。
また、通常、照射光量は、照射光量が過少である場合には、樹脂組成物の未硬化部が残存しない範囲又は、接着不良が発生しない範囲で適宜選定できるが、通常500〜3000mJ/cm2である。
このようにして、液晶ディスプレイあるいはエレクトロルミネッセンスディスプレイにおける対向する基板を、本発明に係る前記シール材により張り合わせることができる。
<測定法>
得られた樹脂組成物及び硬化物について以下の評価を行った。
IRスペクトルの、エポキシ基またはオキセタン環の吸収減少率より転化率を計算した。
(接着強度)
接着強度は、2枚のガラス板を樹脂組成物(厚み100μm)ではさみ、光照射し、接着させ、これら2枚のガラス板を引き剥がすときの接着強度を引っ張り速度は2mm/minで測定した。
JIS Z0208に準じて光硬化させた樹脂組成物フィルム(厚み100μm)の透湿量を40℃90%RH条件で測定した。
(カチオン重合性化合物(A))
エポキシ化合物a−1:ビスフェノールFジグリシジルエーテル
オキセタン化合物a−2: 1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン
(光カチオン開始剤(B))
光開始剤b−1:下記式で表される化合物。
微粒子シリカd−1:1次粒子の平均径が12nmの表面未処理、微粒子シリカ。
[実施例1]
表1に示す配合処方により、化合物(A)成分としてa−1(ビスフェノールFジグリシジルエーテル)を96.9重量部、光カチオン開始剤(B)成分として光開始剤b−1(式(26))を3重量部、芳香族エーテル化合物(C)成分としてc−1を0.1重量部配合し、1時間攪拌することにより、透明な液状組成物を得た。
メタルハライドランプで3000mJ/cm2の光照射を行い硬化させた。
その評価結果を表2に示す。
[実施例2、3]
[比較例1〜3]
Claims (9)
- (A)エポキシ基を有する化合物および/またはオキセタン環を有する化合物であるカチオン重合性化合物、(B)光カチオン開始剤および(C)芳香族エーテル化合物を含有する光カチオン硬化型樹脂組成物であり、
前記カチオン重合性化合物(A)が、
フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、
ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ノボラック型エポキシ化合物、
脂環式エポキシ基を有する化合物、
下記一般式(4)で表される化合物、
下記一般式(5)で表される化合物、
下記一般式(6)で表される化合物、および、
オキセタン環を3個以上有する化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種類の化合物であり、
前記芳香族エーテル化合物(C)が、下記一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする光カチオン硬化型樹脂組成物;
- 前記芳香族エーテル化合物(C)が、光カチオン硬化型樹脂組成物100重量部に対して、0.01〜5重量部の量で含まれることを特徴とする請求項1に記載の光カチオン硬化型樹脂化合物。
- 前記光硬化型樹脂化合物が、さらに(D)微粒子無機フィラーを含有することを特徴とする請求項1または2に記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
- 前記光硬化型樹脂化合物が、さらに(E)シランカップリング剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。
- 前記カチオン重合性化合物(A)が5〜99.8重量部、
前記光カチオン開始剤(B)が0.1〜10重量部、
前記芳香族エーテル化合物(C)が0.01〜5重量部、
前記微粒子無機フィラー(D)が0〜70重量部、および前記シランカップリング剤(E)が0〜10重量部の量(ただし、光カチオン硬化型樹脂組成物100重量部に対する量を示す。)で含まれることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光カチオン硬化型樹脂組成物。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の光カチオン硬化型樹脂組成物からなる液晶ディスプレイ用シール材。
- 液晶ディスプレイの対向する基板をシール材により張り合わせる液晶ディスプレイのシール方法において、前記シール材として請求項6に記載の液晶ディスプレイ用シール材を用いることを特徴とするシール方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の光カチオン硬化型樹脂組成物からなるエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材。
- エレクトロルミネッセンスディスプレイの対向する基板をシール材により張り合わせるエレクトロルミネッセンスディスプレイのシール方法において、前記シール材として請求項8に記載のエレクトロルミネッセンスディスプレイ用シール材を用いることを特徴とするシール方法。
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