JP2001002760A - エネルギー線遮蔽物含有樹脂のエネルギー線照射による樹脂硬化組成物、及び硬化方法 - Google Patents

エネルギー線遮蔽物含有樹脂のエネルギー線照射による樹脂硬化組成物、及び硬化方法

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JP2001002760A
JP2001002760A JP2000109518A JP2000109518A JP2001002760A JP 2001002760 A JP2001002760 A JP 2001002760A JP 2000109518 A JP2000109518 A JP 2000109518A JP 2000109518 A JP2000109518 A JP 2000109518A JP 2001002760 A JP2001002760 A JP 2001002760A
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Yasuhiro Akita
靖浩 秋田
Noriya Hayashi
宣也 林
Tatsunori Hayashi
辰憲 林
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】可視光又は紫外線レーザ光を光源とすることに
より連鎖硬化を可能とする高感度の感光性樹脂組成物及
び硬化方法を提供すること。 【解決手段】 可視光線又は紫外線レーザ光を照射した
際、樹脂内部にカチオンを発生させて樹脂の硬化を行
い、その硬化反応熱により熱・光分解型硬化促進剤を分
解させてカチオンを発生させる連鎖反応を伴い、樹脂組
成中の反応熱エネルギー及びカチオンのエネルギーによ
り樹脂内にエネルギー線遮蔽物の存在の有無に関わらず
連鎖硬化するようにした感光性樹脂組成物において、特
定量の (a) 光カチオン重合開始剤 (b) 熱・光分解型硬化促進剤 (c) カチオン重合または架橋反応により高分子量化する
化合物1種以上 を含有することを特徴とする上記感光性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紫外光から可視光ま
での活性光線に対して高感度の、特に可視光線又は紫外
線レーザ光照射により、例えば、He−Cdレーザ(3
25nm)により迅速に硬化する樹脂組成物、硬化方法
および成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報記録分野や情報関連分野にお
いて用いられている光硬化性樹脂については、従来から
慣用されている紫外線に代えて可視光線又は紫外線レー
ザ光を用いる光重合反応による硬化方法が盛んに検討さ
れている。しかしながら、可視光線等のエネルギー線
は、樹脂を透過する過程での減衰や、感光波長を有する
物質の光吸収作用により、エネルギー線の到達する表層
数μm〜数mm程度を硬化するのに限られるので、上記
硬化方法はフォトレジスト、コーティング、塗料、接着
剤等の分野に主に適用され、可視光照射部位のみが硬化
するという特徴を有していた。例えば、東洋インキ製造
(株)の可視光感光性組成物(特開平4−181944
号公報)や花王(株)の熱−光カチオン重合性組成物お
よびそれを用いる重合画像の成形方法(特開平4−10
4157号公報)等に開示されている。
【0003】一方、レーザ光に感光する樹脂マトリクス
として、アクリル系樹脂とエポキシ樹脂を併用するもの
が多く、アクリル樹脂を含有するため耐熱性が低い特徴
を有していた。例えば、DuPont(株)の光硬化性
エポキシ樹脂組成(米国特許第5707780A号明細
書)や光硬化樹脂組成の光造形方法(米国特許第500
2855号明細書)等に開示されている。これまで、紫
外線および可視線エネルギーをトリガーとし、光カチオ
ン触媒および熱・光触媒を連鎖的に反応させ、エポキシ
オリゴマーを遮蔽物の有無に関わらず、深度方向に硬化
させる技術を確立してきた。しかしながら、レーザ光利
用による微細造形を必要とする分野では、熱・光触媒に
よるエポキシオリゴマー硬化時に細部のにじみ、ゆがみ
が発生する問題があった。また、エネルギー線を遮断す
る物質(フィラー等)を含む樹脂は、エネルギー線の透
過阻害(極端な減衰が発生したのと同等)が生じるた
め、硬化不能になる問題を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の紫外線(U
V)等のエネルギー線硬化樹脂の連鎖硬化反応において
は、UVの人体への悪影響があること及び高価な硬化装
置が必要であること等の問題点があるので、本発明者ら
は可視光線を用いかつエネルギー線の遮蔽性の高い物
質、例えば、カーボン、炭素繊維(CF)のような無機
フィラーが存在する場合でも効率的な連鎖硬化を可能と
する感光性樹脂組成物とその硬化方法の開発に鋭意努力
した結果、特定の配合組成物が有効であるとの知見を得
て本発明に到達したものである。更に本発明者らは、従
来の紫外線レーザ光に対する効率的なエポキシ樹脂連鎖
硬化を可能とする感光性樹脂組成物とその硬化方法の開
発に鋭意努力した結果、特定の配合組成物が微細造形
性、耐熱性に有効であるとの知見を得て本発明に到達し
たものである。
【0005】すなわち、本発明は、可視光を光源とする
ことで人体に無害でかつ安価な装置により連鎖硬化を可
能とするような感光性樹脂組成物とその硬化方法、並び
にその硬化方法によって得られる樹脂材料又は成形体を
提供することを目的とする。更に、本発明は、耐熱性に
優れる感光性エポキシ樹脂組成物とその硬化方法、並び
にその硬化方法によって得られる樹脂材料又は成形体を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記の各発
明によって達成することができる: (1)可視光線を照射した際、樹脂内部にカチオンを発
生させて樹脂の硬化を行い、その硬化反応熱により熱・
光分解型硬化促進剤を分解させてカチオンを発生させる
連鎖反応を伴い、樹脂組成中の反応熱エネルギー及びカ
チオンのエネルギーにより樹脂内にエネルギー線遮蔽物
の存在の有無に関わらず連鎖硬化するようにした感光性
樹脂組成物において、 (a) 光カチオン重合開始剤 0.1〜2.0重量部、好ましくは0.4〜1.2重量部 (b) 熱・光分解型硬化促進剤 0.9〜4.0重量部、好ましくは1.2〜2.4重量部 (c) カチオン重合または架橋反応により高分子量化する化合物 100重量部 を含有することを特徴とする上記感光性樹脂組成物〔以
下組成物(1)という〕。
【0007】(2)光カチオン重合開始剤が、樹脂硬化
を可能とするものであって、近紫外から可視域に吸収を
もつ光カチオン重合開始剤及び熱と光の双方で重合を開
始させる熱・光分解型硬化促進剤を成分とする2元系以
上からなる光重合開始剤である上記(1)に記載の感光
性樹脂組成物。
【0008】(3)熱・光分解型硬化促進剤が下記一般
式I又はIIで示されるスルホニウム塩の少なくとも1
種を含む化合物である上記(1)又は(2)に記載され
た感光性樹脂組成物。
【0009】
【化3】
【0010】(ただし、一般式I又はIIにおいて、X
- はBF4 - 、PF6 - 、AsF6 -又はSbF6 -
表し、R1 はH、CH3 又はNO2 を表し、R2 はH、
CH3C(O)又はCH3 OC(O)を表す。)
【0011】(4)レーザ照射した際、樹脂内部にカチ
オンを発生させて樹脂の硬化を行い、その硬化反応熱に
より熱・光分解型硬化促進剤を分解させてカチオンを発
生させる連鎖反応を伴い、樹脂組成中の反応熱エネルギ
ー及びカチオンのエネルギーにより連鎖硬化するように
した感光性樹脂組成物において、 (a) 光カチオン重合開始剤 0.3〜1.7重量部 (b) 熱・光分解型硬化促進剤 1.0〜2.4重量部 (c) カチオン重合または架橋反応により高分子量化する化合物1種以上 100重量部 を含有することを特徴とする上記感光性樹脂組成物〔以
下組成物(4)という〕。
【0012】(5)He−Cdレーザ(325nm)、
固体Ndレーザ(355nm)、Ar + レーザ(351
nm)等の紫外線レーザ光にて、光造形等の微細加工可
能な上記(4)に記載の樹脂組成物。
【0013】(6)熱・光分解型硬化促進剤が下記一般
式III又はIVで示されるオニウム塩の少なくとも1
種を含む化合物である上記(4)又は(5)に記載され
た感光性樹脂組成物。
【0014】
【化4】
【0015】(ただし、一般式I又はIIにおいて、X
- はBF4 - 、PF6 - 、AsF6 -又はSbF6 -
表し、R1 はH、CH3 又はNO2 を表し、R2 はH、
CH3C(O)又はCH3 OC(O)を表す。)
【0016】(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記
載された感光性樹脂組成物を硬化させてなる樹脂材料又
は成形物。
【0017】(8)エネルギー線遮蔽物を含有する上記
(1)〜(6)のいずれかに記載された感光性樹脂組成
物を可視光線又は紫外線レーザ光硬化反応を利用して硬
化させてなる樹脂材料又は成形物。
【0018】(9)可視光線又は紫外線レーザ光を照射
して樹脂内部にカチオンを発生させて樹脂の硬化を行
い、その硬化反応熱により熱・光分解型硬化促進剤を分
解させてカチオンを発生させる連鎖反応を伴い、樹脂組
成中の反応熱エネルギー及びカチオンのエネルギーによ
り樹脂内にエネルギー線遮蔽物の存在の有無に関わらず
連鎖硬化することを特徴とする感光性樹脂組成物の連鎖
硬化方法。
【0019】本発明は、以上のような構成により、可視
領域の光エネルギー又はHe−Cdレーザ(325n
m)のような紫外線レーザ光エネルギーで樹脂硬化をト
リガして樹脂の硬化エネルギーに基づき連鎖的に深部ま
で硬化することができ、微細な造形物の作成も可能であ
る。また、樹脂成形物中に、フィラー、強化繊維等のエ
ネルギー線を遮蔽する素材が含まれる場合でも、樹脂の
硬化熱はそれを回り込むから障害をうけず、成形物の深
部や陰部までも連鎖的に硬化されるという効果が奏せら
れる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明における光カチオン重合開
始剤(a) とは、可視光線によりルイス酸またはプロトン
酸を発生しうるものを言う。この光カチオン重合開始剤
は、可視光線の作用により、発生した酸が共存する熱・
光分解型硬化促進剤と反応し、一部はカチオン重合また
は架橋反応により高分子量化する化合物とも反応する。
本発明における(a) 成分の光カチオン重合開始剤として
は、近紫外から可視域に吸収を持つもので化合物であれ
ば、すべて本発明において有効に使用することができ
る。
【0021】このような光カチオン重合開始剤として
は、ジアゾニウム塩タイプ、ヨードニウム塩タイプ、ホ
スホニウム塩タイプ、スルホニウム塩タイプのようなオ
ニウム塩タイプ、ピリニジウム塩タイプ、鉄−アレーン
化合物タイプ、スルホン酸エステルタイプ等の化合物が
挙げられるが、これらの化合物は単独でも或いは2種以
上を混合して用いることもできる。なかでも下記一般式
V〜VIIで表される鉄・アレーン錯体系は可視光領域
(400〜500nm)に吸収を持つカチオン重合開始
剤であり、配位子交換を経てエポキシ重合を行うという
理由で好ましい。一般式V〜VIIで表される化合物は
ほぼ同様の機能を有する。
【0022】
【化5】
【0023】ただし、上記式中、X- はBF4 - 、PF
6 - 、AsF6 - 又はSbF6 - を表し、Rはアルキル
基を表す。
【0024】上記組成物(1)中における光カチオン重
合開始剤の含有量は、上記カチオン重合又は架橋反応に
より高分子量化する化合物100重量部に対して0.1
〜2.0重量部であり、好ましくは0.4〜1.2重量
部である。0.1重量部より少ないと硬化反応が進行せ
ず、2.0重量部を超えると硬化生成物の硬度が低下し
てゲル状となる。上記組成物(4)中における光カチオ
ン重合開始剤の含有量は、上記カチオン重合又は架橋反
応により高分子量化する化合物100重量部に対して
0.3〜1.7重量部、好ましくは0.9〜1.0重量
部である。0.3重量部より少ないと硬化反応が進行せ
ず、1.7重量部を超えると硬化生成物の硬度が低下し
てゲル状となる。
【0025】本発明における熱・光分解型硬化促進剤
(b) とは、熱エネルギーまたは光エネルギーにより分解
し、ルイス酸あるいはプロトン酸を発生しうるものを言
う。この熱・光分解型硬化促進剤は硬化反応熱及び光エ
ネルギー線の作用により、発生した酸が共存するカチオ
ン重合または架橋反応により高分子量化する化合物と反
応する。本発明における(b) 成分の熱・光分解型硬化促
進剤としては一般式I又はIIで示される公知のスルホ
ニウム塩の少なくとも1種を含む化合物を、全て本発明
において用いることができる。更に本発明においては、
上記熱・光分解型硬化促進剤としては、一般式I〜IV
の化合物のほかにベンジルスルホニウム塩やホスホニウ
ム塩等任意のオニウム塩を用いることができる。特に、
ピレニルホスホニウム塩は、ピレニルメチルカチオン生
成効率がよい。
【0026】上記の熱・光分解型硬化促進剤は、単独で
も或いは2種以上を混合して用いてもよい。そして、上
記組成物(1)においては、その含有量は前記カチオン
重合又は架橋反応により高分子量化する化合物100重
量部に対して、0.9〜4.0重量部であり、好ましく
は1.2〜2.4重量部である。0.9重量部より少な
いと硬化反応が進行せず、また4.0重量部より多いと
硬化生成物の発泡が多くなる。また、上記組成物(4)
においては、その含有量は前記カチオン重合又は架橋反
応により高分子量化する化合物100重量部に対して、
1.0〜2.4重量部、好ましくは1.6〜1.7重量
部である。1.0重量部より少ないと硬化反応が進行せ
ず、また2.4重量部より多いと硬化生成物の発泡が多
くなる。
【0027】本発明におけるカチオン重合又は架橋反応
により高分子量化する化合物(c) としては、従来公知の
化合物が全て本発明に使用し得るが、特にエポキシ化合
物が有用なものとして挙げられる。エポキシ化合物とし
ては、例えば特開昭58−184943、特開昭59−
43018、特開昭63−15817、特開昭64−5
6721及び特開昭64−85949号各公報等に記載
されている化合物が有用であり、その代表的具体例とし
ては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレ
ンオキシド、スチレンオキシド、フェニルグリシジルエ
ーテル、ブチルグリシジルエーテル等の1官能性エポキ
シ化合物;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシ
アネート、ヒダントインエポキシ等の含複素環エポキシ
樹脂;水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、プロピレ
ングリコールジグリシジルエーテル、ペンタエリスリト
ール−ポリグリシジルエーテル等の脂肪族系エポキシ樹
脂;芳香族、脂肪族もしくは脂環式のカルボン酸とエピ
クロルヒドリンとの反応によって得られるエポキシ樹
脂;スピロ環含有エポキシ樹脂;o−アリル−フェノー
ルノボラック化合物とエピクロルヒドリンとの反応生成
物であるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;ビスフェ
ノールAのそれぞれの水酸基のオルト位にアリル基を有
するジアリルビスフェノール化合物とエピクロルヒドリ
ンとの反応生成物であるグリシジルエーテル型エポキシ
樹脂;シッフ系化合物、スチルベン化合物及びアゾベン
ゼン化合物のジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;
(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒド
ロキシイソプロピル)シクロヘキサンとエピクロルヒド
リンとの反応生成物等の含フッ素脂環式、芳香環式エポ
キシ樹脂等が挙げられる。
【0028】本発明におけるカチオン重合又は架橋反応
により高分子量化する化合物のうち、本発明に特に好ま
しく用いられるものは、ビスフェノールA型ジグリシジ
ルエーテル樹脂〔旭チバ(株)社製:商品名アラルダイ
トAER−260〕、レゾルシンジグリシジルエーテル
樹脂〔ナガセ化成工業(株)社製:商品名デナコールE
X−201〕である。さらに脂環式エポキシ樹脂、3,
4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ
シクロヘキサンカルボキシレート〔ダイセル化学工業
(株)社製:商品名セロキサイド2021p〕、3,4
−エポキシシクロヘキシルペンチル−3,4−エポキシ
シクロヘキサンカルボキシレート(ユニオン・カーバイ
ド社製:商品名UVR−6128)、グリセロールポリ
グリシジルエーテル〔ナガセ化成工業(株)社製:商品
名デナコールEX−314〕、グリセロールポリグリシ
ジルエーテル〔ナガセ化成工業(株)社製:商品名デナ
コールEX−314〕、ネオペンチルグリコールジグリ
シジルエーテル〔ナガセ化成工業(株)社製:商品名デ
ナコールEX−211〕を適宜添加するのが好ましい。
【0029】本発明の感光性樹脂組成物は、無溶媒また
は適当な溶剤に溶解して感光液となす。溶剤としては、
ジブチルフタレート、グリコールのエーテルおよびエス
テル、スチレン、フェノール類等を用いる。感光液に適
宜、ガラス・炭素繊維等エネルギー線遮蔽物、各種フィ
ラー等を添加しても良い。
【0030】このようにして得られた感光性材料を用い
て、本発明の光硬化反応を引き起こすのは、以下の方法
による。すなわち、本発明の感光材料の必須成分である
光カチオン重合開始剤に対し活性なエネルギー線であ
り、好ましくは、300〜800nm、より好ましくは
350〜600nmの範囲の波長を有する近紫外−可視
光線を照射するのが好ましい。上述のエネルギー線の露
光光源としては、例えばカーボンアークランプ、超高圧
水銀灯、水銀−キセノンランプ、キセノンランプ、メタ
ルハライドランプ等の非コヒーレント光を発する光源か
ら、色ガラスフィルター、溶液フィルター等を用いて所
要の波長を取り出して使用することができる。更に、上
記組成物(4)に対しては、活性エネルギー線として、
He−Cdレーザ(325nm)、固体Ndレーザ(3
55nm)、Ar+ レーザ(351nm)等の紫外線レ
ーザ光を用いるのが好ましい。
【0031】本発明の感光性樹脂組成物においては、特
に(a) 成分の光カチオン重合開始剤として一般式Vで表
されるような鉄−アレーン系化合物〔IRGACURE
−261(日本チバガイギー社製商品名)〕と(b) 成分
の熱・光分解型硬化促進剤として一般式Iで表されるよ
うなスルホニウム塩を用い(c) 成分のカチオン重合又は
架橋反応により高分子量化する化合物として脂環式エポ
キシ樹脂、例えば3,4−エポキシシクロメチル−3,
4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートに配合し
て感光液とする態様が比較的粘度も低く実用性の点で好
ましい。
【0032】更に、本発明の感光性樹脂組成物において
は、特に(a) 成分の光カチオン重合開始剤としてスルホ
ニウム塩系化合物〔DAICAT−11(ダイセル化学
工業社製商品名)〕と(b) 成分の熱・光分解型硬化促進
剤として一般式Iで表されるようなスルホニウム塩を用
い(c) 成分のカチオン重合又は架橋反応により高分子量
化する化合物として脂環式エポキシ樹脂、例えばレゾル
シンジグリシジルエーテル〔デナコールEX−201
(ナガセ化成工業社製製品名)〕やビスフェノールA型
ジグリシジルエーテル樹脂〔旭チバ(株)社製:商品名
アラルダイトAER−260〕に配合して感光液とする
のが高耐熱性において好ましい。
【0033】また、上記の樹脂組成物に硬化可能な範囲
で添加することのできる添加剤としては、3,4−エポ
キシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘ
キサンカルボキシレート〔ダイセル化学工業(株)社
製:商品名セロキサイド2021p〕、3,4−エポキ
シシクロヘキシルペンチル−3,4−エポキシシクロヘ
キサンカルボキシレート(ユニオン・カーバイド社製:
商品名UVR−6128)、グリセロールポリグリシジ
ルエーテル〔ナガセ化成工業(株)社製:商品名デナコ
ールEX−314〕、グリセロールポリグリシジルエー
テル〔ナガセ化成工業(株)社製:商品名デナコールE
X−314〕、ネオペンチルグリコールジグリシジルエ
ーテル〔ナガセ化成工業(株)社製:商品名デナコール
EX−211〕、光増感剤、反応性希釈剤、光鋭感剤等
慣用される添加剤を1種以上添加することができる。
【0034】更には、上記の樹脂組成物に硬化可能な範
囲で添加することのできる添加剤としては、エネルギー
線遮蔽性物質〔例えば炭素及び炭素繊維(短繊維、長繊
維、連続繊維、カーボンクロス等)、無機フィラー、金
属粉等〕及び各種フィラー、有機成分、光増感剤、反応
性希釈剤、光鋭感剤等慣用される添加剤を1種以上添加
することができる。
【0035】更に本発明者らは、複雑で高価な硬化装置
が不要で、短時間で硬化し、樹脂硬化開始時間を任意に
コントロールでき、溶媒を必要としないFRP特にCF
RPの製造方法について鋭意研究した結果、本発明の上
記特定の樹脂組成物をマトリクス樹脂として用いてこれ
を繊維に含浸させた後、本発明の新規樹脂硬化機構、及
び樹脂硬化方法を利用して、人体に無害な可視光線によ
りFRP及びCFRPを硬化させるFRP及びCFRP
の製造方法、及びかかる製造物、例えばプリプレグ、積
層板等を開発するのに成功したものである。
【0036】また、本発明を用いたFRPは、強化繊維
として炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維など通常のFR
Pの強化繊維として使用されているものはいずれの繊維
も使用することができるし、繊維の形態も一方向に揃え
たもの及び織物及び編み物などいかなる形態のものであ
っても差し支えない。さらに炭素繊維とガラス繊維ある
いは炭素繊維とこれらのハイブリットでも良く、特に制
限されるものではない。
【0037】以下に後述の実施例12〜16により得ら
れたデータに基づく図1及び図2につき説明する。図1
は下記実施例13〜16における、総触媒量に対する光
触媒比率と硬化に必要な照射エネルギーとの関係を示す
グラフであり、最適光触媒量を表し、これが本発明の基
本となる。ここで、総触媒量とは、光開始剤がまず光に
対して反応するが、深度方向の硬化には、別途添加して
ある熱光触媒の反応を利用するので、この光熱触媒量+
光触媒量の総量をいい、光触媒比率は、該総量に対する
光触媒量の割合を意味する。一方、縦軸の硬化に必要な
照射エネルギー量は、この場合樹脂の感度を表し、単位
面積当たりどれだけのエネルギー量以上の光を照射する
と樹脂が硬化するかということを示している。
【0038】図2は上記図1の結果を導くための測定デ
ータ(実施例13〜16)である。樹脂の硬化特性を表
すパラメータとして、光吸収係数α〔l/m〕および臨
界硬化エネルギー密度ug〔J/m2 〕があり、この二
つの値は、光硬化樹脂に固有の値であって実測によって
求められる。樹脂に入射した光は、ランベルトの法則に
より、そのエネルギーは、深さに対して指数関数的に減
衰するが、このときαは指数関数の係数であり光の減衰
の程度を表す。αが大きいと光の減衰が大きく、光を照
射しても硬化の深さが浅くなってしまうことを意味す
る。本発明においては、遮蔽物があっても硬化するので
αの定義は適用されない。一方、ugについては、樹脂
はある一定のエネルギーが与えられると硬化するので、
この硬化に必要な最低限のエネルギーを単位面積当たり
で換算したものを臨界硬化エネルギー密度ugと呼んで
いる。樹脂に異なる入射エネルギー密度uOの光を照射
し、直線状の造形物を複数本作成し、得られた造形物の
高さZgを計測し、横軸にuO、縦軸にZgを取って片
対数グラフにプロットしたものが図2である。次式で表
される、この点列の近似曲線
【数式1】Zg=a・ln(ug)+b (これが図2
中の式に相当する) を求め、この係数a、bを用いて、
【数式2】α=l/a ug=exp(−b/a) よりα、ugを求めることができる。
【0039】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれに限定
されない。 (実施例1)セロキサイド2021P〔ダイセル化学工
業(株)製商品名:脂環式エポキシ樹脂3,4−エポキ
シシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキ
サンカルボキシレート〕100重量部に対し、サンエイ
ドSI−80L〔三新化学(株)製商品名:カチオン系
熱・光重合開始剤;一般式I〕1.75重量部、IRG
ACURE−261〔日本チバガイギー(株)製商品
名:光カチオン重合開始剤;鉄−アレーン系一般式V〕
0.75重量部を配合し感光液とした。この感光液をガ
ラス容器(φ10mm×H40mm)に40mmの高さ
まで注入した。次いで300Wのキセノンランプを光源
に用い、色ガラスフィルター(Y−44+S−50)を
通した可視光を照射距離11.5cmの高さから約15
分間照射した。照射後、ガラス容器の樹脂は完全に硬化
し、樹脂の肉厚はガラス容器の限界である40mm(最
大測定値)であった。
【0040】(実施例2〜10及び比較例1〜2)表1
に示す樹脂組成で試験を行う以外は、実施例1と同様の
条件にて試験を行った。
【0041】
【表1】
【0042】(比較例1)セロキサイド2021P〔ダ
イセル化学工業(株)製:脂環式エポキシ樹脂3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシク
ロヘキサンカルボキシレート〕100重量部に対し、サ
ンエイドSI−80L〔三新化学(株)製:カチオン系
熱・光重合開始剤;一般式I〕2.50重量部を配合し
感光液とした。この感光液をガラス容器(φ10mm×
H40mm)に40mmの高さまで注入した。次いで3
00Wのキセノンランプを光源に用い、色ガラスフィル
ター(Y−44+S−50)を通した可視光を照射距離
11.5cmの高さから約15分間照射した。照射後、
ガラス容器の樹脂は、表1に示すように硬化しておら
ず、光照射前と同様の粘度であった。
【0043】(比較例2)セロキサイド2021P〔ダ
イセル化学工業(株)製:脂環式エポキシ樹脂3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシク
ロヘキサンカルボキシレート〕100重量部に対し、I
RGACURE−261〔日本チバガイギー(株)製:
光カチオン重合開始剤;鉄−アレーン系〕2.50重量
部を配合し感光液とした。この感光液をガラス容器(φ
10mm×H40mm)に40mmの高さまで注入し
た。次いで300Wのキセノンランプを光源に用い、色
ガラスフィルター(Y−44+S−50)を通した可視
光を照射距離11.5cmの高さから約15分間照射し
た。照射後、ガラス容器の樹脂は、表1に示すように表
層約1mm程度のみ硬化し、表層以外は光照射前と同様
の粘度であった。
【0044】(実施例10)実施例1と同様の樹脂組成
を調製したものをマトリクス樹脂とし、これを30φの
CFクロスに含浸させてプリプレグを作成した。このプ
リプレグを5枚積層(約3mm)し、可視光照射を照射
距離3.0cmの高さから約20分間照射した以外は、
実施例1と同様の条件で試験を行った。可視光照射後、
積層板は完全に硬化し、CFRPを得た。
【0045】(実施例11)実施例10と同様のプリプ
レグを10枚積層したものを作製した。これに光源を2
80Wメタルハライドランプに変更し、色ガラスフィル
ターを通して17cmの高さから可視光線を10分間照
射したところ、積層板は完全に硬化し、CFRPを得
た。
【0046】(実施例12)表3に示されるように、ビ
スフェノールA型ジグリシジルエーテル樹脂〔旭チバ
(株)社製:商品名アラルダイトAER−260〕7
4.8重量部、グリセロールポリグリシジルエーテル
〔ナガセ化成工業(株)社製:商品名デナコールEX−
314〕12.9重量部、およびネオペンチルグリコー
ルジグリシジルエーテル〔ナガセ化成工業(株)社製:
商品名デナコールEX−211〕9.6重量部に対し、
サンエイドSI−80L〔三新化学(株)製商品名:カ
チオン系熱・光重合開始剤;一般式III〕1.70重
量部、DAICAT−11〔ダイセル化学工業(株)製
商品名:光カチオン重合開始剤;カチオン系光重合開始
剤〕1.0重量部を配合し感光液とした。
【0047】この感光液の特性を、波長325nmのH
e−Cdレーザ光のレーザパワーを変化させてレーザ走
査を行い、TMP(トリプロピレングリコールモノメチ
ルエーテル)で未硬化部分を洗い流し、硬化部分の高さ
を実測することで、感光液の臨界硬化エネルギー密度
[J/m2]を求めた。結果を図1に示した。さらに樹
脂の耐熱温度は、ASTM D648「硬化プラスチッ
クの荷重たわみ温度試験」にもとづき試験を行った。結
果を表2にまとめた。
【0048】(実施例13〜16)表3に示す樹脂組成
で試験を行う以外は、実施例12と同様の条件にて試験
を行った。結果は表2にまとめた。各実施例において、
総触媒量に対する光触媒比率を横軸にとり(%)、硬化
に必要な照射エネルギー量(縦軸)との関係を求め図2
に示した。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】(実施例17)表3に示されるように、レ
ゾルシンジグリシジルエーテル〔デナコールEX−20
1(ナガセ化成工業社製製品名)〕79.9重量部およ
びセロキサイド2021P〔ダイセル化学工業(株)製
商品名:脂環式エポキシ樹脂3,4−エポキシシクロヘ
キシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボ
キシレート〕19.5重量部に対し、サンエイドSI−
80L〔三新化学(株)製商品名:カチオン系熱・光重
合開始剤;一般式I〕1.70重量部、DAICAT−
11〔ダイセル化学工業(株)製商品名:光カチオン重
合開始剤;カチオン系光重合開始剤〕1.0重量部を配
合し感光液とし、実施例12と同様の条件にて試験を行
った。結果は表2にまとめた。
【0052】(比較例3)アクリレートを用いた系とし
て、比較を行った。ビスフェノールA型ジグリシジルエ
ーテル樹脂〔旭チバ(株)社製:商品名アラルダイトA
ER−260〕75.8重量部、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート〔東京化成(株)社製:試薬〕1
0.2重量部、およびテトラヒドロフルフリルアクリレ
ート〔和光純薬(株)社製:試薬〕9.1重量部に対
し、IRGACURE2959(チバガイギー社製商品
名:ラジカル光開始剤)2.7重量部、UVI−699
0(ユニオンカーバイド社製商品名:光カチオン重合開
始剤)2.1重量部を配合し感光液とした。実施例12
と同様の条件にて試験を行った。
【0053】
【発明の効果】1)可視領域の光エネルギーで樹脂硬化
をトリガして、樹脂の硬化エネルギーに基づき連鎖的に
深部まで硬化できる。 2)樹脂成形物中に、フィラーや強化繊維等エネルギー
線を遮蔽する素材が含有される樹脂の硬化熱はこれを回
り込むから、その障害作用の影響を受けない。従って、
これを含有する場合も深部乃至陰部まで連鎖的に硬化可
能になる。 3)可視光であるから、上記作用のトリガとなるエネル
ギーは人体に無害である。従って、人体保護の為に格別
の設備を要せず、取扱容易である。 4)325nmHe−Cdレーザー光エネルギーで樹脂
硬化をトリガして、樹脂の硬化エネルギーに基づき連鎖
的に深部まで硬化できる。 5)微細な造形物を作成する事ができ、造形物ポストベ
イク後の耐熱性は200℃を越える。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例13〜16における光触媒比率に対する
硬化に必要な照射エネルギーの関係を示すグラフ。
【図2】実施例12において得られた感光液の特性を試
験するため波長325nmのHe−Cdレーザ光のレー
ザパワーを変化させてレーザ走査を行い硬化部分の高さ
を実測することにより得られた感光液の臨界硬化エネル
ギーの密度との関係を示すワーキングカーブ(実測
値)。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可視光線を照射した際、樹脂内部にカチ
    オンを発生させて樹脂の硬化を行い、その硬化反応熱に
    より熱・光分解型硬化促進剤を分解させてカチオンを発
    生させる連鎖反応を伴い、樹脂組成中の反応熱エネルギ
    ー及びカチオンのエネルギーにより樹脂内にエネルギー
    線遮蔽物の存在の有無に関わらず連鎖硬化するようにし
    た感光性樹脂組成物において、 (a) 光カチオン重合開始剤 0.1〜2.0重量部 (b) 熱・光分解型硬化促進剤 0.9〜4.0重量部 (c) カチオン重合または架橋反応により高分子量化する化合物1種以上 100重量部 を含有することを特徴とする上記感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 光カチオン重合開始剤が、樹脂硬化を可
    能とするものであって、近紫外から可視域に吸収をもつ
    光カチオン重合開始剤及び熱と光の双方で重合を開始さ
    せる熱・光分解型硬化促進剤を成分とする2元系以上か
    らなる光重合開始剤である請求項1に記載の感光性樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】 熱・光分解型硬化促進剤が下記一般式I
    又はIIで示されるスルホニウム塩の少なくとも1種を
    含む化合物である請求項1又は2に記載された感光性樹
    脂組成物。 【化1】 (ただし、一般式I又はIIにおいて、X- はB
    4 - 、PF6 - 、AsF6 -又はSbF6 - を表し、
    1 はH、CH3 又はNO2 を表し、R2 はH、CH3
    C(O)又はCH3 OC(O)を表す。)
  4. 【請求項4】 紫外線レーザ光照射した際、樹脂内部に
    カチオンを発生させて樹脂の硬化を行い、その硬化反応
    熱により熱・光分解型硬化促進剤を分解させてカチオン
    を発生させる連鎖反応を伴い、樹脂組成中の反応熱エネ
    ルギー及びカチオンのエネルギーにより連鎖硬化するよ
    うにした感光性樹脂組成物において、 (a) 光カチオン重合開始剤 0.3〜1.7重量部 (b) 熱・光分解型硬化促進剤 1.0〜2.4重量部 (c) カチオン重合または架橋反応により高分子量化する化合物1種以上 100重量部 を含有することを特徴とする上記感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 He−Cdレーザ(325nm)、固体
    Ndレーザ(355nm)、Ar+ レーザ(351n
    m)等の紫外線レーザ光にて、光造形等の微細加工可能
    な請求項4に記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 熱・光分解型硬化促進剤が下記一般式I
    II又はIVで示されるオニウム塩の少なくとも1種を
    含む化合物である請求項4又は5に記載された感光性樹
    脂組成物。 【化2】 (ただし、一般式I又はIIにおいて、X- はB
    4 - 、PF6 - 、AsF6 -又はSbF6 - を表し、
    1 はH、CH3 又はNO2 を表し、R2 はH、CH3
    C(O)又はCH3 OC(O)を表す。)
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載された感
    光性樹脂組成物を硬化させてなる樹脂材料又は成形物。
  8. 【請求項8】 エネルギー線遮蔽物を含有する請求項1
    〜6のいずれかに記載された感光性樹脂組成物を可視光
    線又は紫外線レーザ光線硬化反応を利用して硬化させて
    なる樹脂材料又は成形物。
  9. 【請求項9】 可視光線又は紫外線レーザ光を照射して
    樹脂内部にカチオンを発生させて樹脂の硬化を行い、そ
    の硬化反応熱により熱・光分解型硬化促進剤を分解させ
    てカチオンを発生させる連鎖反応を伴い、樹脂組成中の
    反応熱エネルギー及びカチオンのエネルギーにより樹脂
    内にエネルギー線遮蔽物の存在の有無に関わらず連鎖硬
    化することを特徴とする感光性樹脂組成物の連鎖硬化方
    法。
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