JPH08157510A - 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 - Google Patents

光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物

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JPH08157510A
JPH08157510A JP6330969A JP33096994A JPH08157510A JP H08157510 A JPH08157510 A JP H08157510A JP 6330969 A JP6330969 A JP 6330969A JP 33096994 A JP33096994 A JP 33096994A JP H08157510 A JPH08157510 A JP H08157510A
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JP6330969A
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Inventor
Tetsuya Abe
哲也 安倍
Ritsuko Yoshioka
律子 吉岡
Kazuhiko Ishii
一彦 石井
Minoru Yokoshima
実 横島
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/46Polymerisation initiated by wave energy or particle radiation
    • C08F2/48Polymerisation initiated by wave energy or particle radiation by ultraviolet or visible light
    • C08F2/50Polymerisation initiated by wave energy or particle radiation by ultraviolet or visible light with sensitising agents

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Abstract

(57)【要約】 【目的】相容性、保存安定性が良好で、透明で硬化性に
優れ、硬化塗膜の光沢が良好で、硬化塗膜の臭気が少な
く、優れた物性の硬化物を得ることができる新規な光重
合開始剤、これを含有する樹脂組成物の提供。 【構成】カチオン重合物質と式 【化1】 で示される特定のスルホニウム塩である光重合開始剤を
含有するエネルギー線硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な特定な構造を有
するスルホニウム塩またはスルホキソニウム塩、それら
からなる光重合開始剤、これを含有するエネルギー線の
照射により硬化が可能なエネルギー線硬化性組成物及び
その硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】光重合性組成物は印刷インキ、塗料、コ
ーティング、液状レジストインキ等の分野において、省
エネルギー、省スペース、無公害性等の要請から盛んに
研究され、実用化が検討されてきた。しかしこれらの研
究の大部分は二重結合のラジカル重合反応に基づくもの
であった。カチオン重合性物質、例えばエポキシ樹脂
は、物性的には優れた材料であるが光重合をさせること
は困難で、今までアクリル変性することにより二重結合
を導入した材料が主に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】光によりエポキシ樹脂
を硬化されるのに、例えば米国特許第3794576号
には感光性芳香族ジアゾニウム塩を光重合開始剤として
使用し光照射により光重合開始剤を分解し、ルイス酸を
放出することによりエポキシ樹脂を重合する方法が提案
されている。しかしながら芳香族ジアゾニウム塩は光分
解によりルイス酸と同時に窒素ガスを放出し、そのため
にエポキシ樹脂の膜厚が15μ以上になると塗膜が発泡
し、厚塗りの用途には適さない。更に、又、エポキシ樹
脂との混合物は光が存在しない時でも、徐々に硬化が進
行する等、保存安定性に問題があり、一液性の組成物と
はなりえない。上記のジアゾニウム塩系開始剤の欠点を
克服すべく、種々検討がなされ、厚塗り性及び保存安定
性の改良された技術として芳香族スルホニウム塩系や芳
香族ヨードニウム塩系開始剤及びそれらを含有する硬化
性樹脂組成物が特公昭52−14278号公報、特公昭
52−14277号公報、特開昭54−53181号公
報、特公昭59−19581号公報等に開示されてい
る。しかしながら、これらの芳香族オニウム塩を含有す
る組成物はジアゾニウム塩に比較し硬化性が乏しいとい
う欠点を有し、又芳香族スルホニウム塩の場合は、硬化
物の臭気が問題となっていた。かかる欠点を克服するべ
く、特開昭56−55420号公報等に、特定の基を有
する芳香族スルホニウム塩が提案されている。しかし、
上記の欠点は、いくらか解消されるものの十分ではな
い。又、光重合性組成物の使用される分野が拡大するに
つれて、市場の要求に対応するために、新規な光重合開
始剤、それを含有する組成物の提供は重要である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意研究の結果、新規な光重合開始剤
を開発し、これを用いた組成物は、保存安定性、相容
性、硬化性に優れ、その硬化物は臭気が少ないエネルギ
ー線硬化性組成物を提供することに成功した。すなわ
ち、本発明は、(1)式(1)
【0005】
【化4】
【0006】〔式中、Xは式(2)で示される基
【0007】
【化5】
【0008】(式中R6 〜R15は、それぞれ水素原子、
ハロゲン原子、ニトロ基、アルコキシ基、C1 〜C20
構造中に、水酸基、エーテル基、エステル基、(メタ)
アクリロイル基、エポキシ基、あるいはアリル基を有し
ても良い脂肪族基、フェニル基、フェノキシ基、チオフ
ェノキシ基のいずれかから選択された基である。) R1 〜R5 は、それぞれ水素原子、水酸基、C1-15
脂肪族基、ニトロ基、アルコキシ基、フェニル基、およ
び式(3)で示される基から選択された基であり、
【0009】
【化6】
【0010】nは1〜4、Zは式(4)または式(5) MQp (4) MQp-1 (OH) (5)
【0011】(式中、Mはリン原子、ホウ素原子、ヒ素
原子またはアンチモン原子であり、Qはハロゲン原子で
あり、Pは4〜6の整数である。)で示される。〕で示
されるスルホニウム塩。 (2)これらの塩からなる光重合開始剤及び (3)カチオン重合性物質(A)と(2)項記載の光重
合開始剤(B)を含有することを特徴とするエネルギー
線硬化性組成物及びその硬化物に関する。
【0012】本発明で用いるカチオン重合性物質(A)
としては、例えば、エポキシ樹脂、スチレン、ビニルエ
ーテル等のカチオン重合性ビニル化合物、更にはスピロ
オルソエステル、ビシクロオルソエステル、スピロオル
ソカーボナートのような環状エーテル類が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、従来、公知の芳香族エポキシ樹
脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、更には
エポキシド単量体類、エピサルファイド単量体類が挙げ
られる。ここで、芳香族エポキシ樹脂として例示すれ
ば、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール
またはそのアルキレンオキサイド付加体のポリグリシジ
ルエーテルであって、例えばビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール化合
物またはビスフェノール化合物のアルキレンオキサイド
(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、ブチレンオキサイド等)付加体とエピクロロヒドリ
ンとの反応によって製造されるグリシジルエーテル類、
ノボラック型エポキシ樹脂類(例えば、フェノール・ノ
ボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型エ
ポキシ樹脂、臭素化フェノール・ノボラック型エポキシ
樹脂等)、トリスフェノールメタントリグリシジルエー
テル等が挙げられる。また、脂環式エポキシ樹脂とし
て、具体的な例としては、3,4−エポキシシクロヘキ
シルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキ
シレート、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル)アジペート、2−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル−5,5−スピロー3,4−エポキシ)シクロヘキ
サノン−メタ−ジオキサン、ビス(2,3−エポキシシ
クロペンチル)エーテル、EHPE−3150(ダイセ
ル化学工業株式会社製、脂環式エポキシ樹脂、軟化点7
1℃)等が挙げられる。
【0013】更に脂肪族エポキシ樹脂の例としては、脂
肪族多価アルコールまたはそのアルキレンオキサイド付
加物のポリグリシジルエーテルがあり、その代表例とし
ては、1,4−ブタンジーオルのジグリシジルエーテ
ル、1,6−ヘキサンジオールノジグリシジルエーテ
ル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパンのトリグリシジルエーテル、ポリエチレン
グリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコ
ールのジグリシジルエーテル、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコ
ールに1種または2種以上のアルキレンオキサイド(エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド)を付加する
ことにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリ
シジルエーテルが挙げられる。更にエポキシド単量体類
の例としては、脂肪族高級アルコールのモノグリシジル
エーテルやフェノール、クレゾール、ブチルフェノール
またはこれらにアルキレンオキサイドを付加することに
より得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジル
エーテル等が挙げられる。カチオン重合性ビニル化合物
としては、例えば、トリエチレングリコールジビニルエ
ーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、
シクロヘキサン−1,4−ジメチロールジビニルエーテ
ル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、
【0014】
【化7】
【0015】及び
【0016】
【化8】
【0017】等が挙げられる。また、これらカチオン重
合性有機材料は単独でも2種以上の混合物でもかまわな
い。
【0018】本発明で用いる一般式(1)で表されるス
ルホニウム塩としては、例えば一般式(6)で表される
アンスラキノン系化合物
【0019】
【化9】
【0020】(式中、R1 〜R5 は、それぞれ、水素原
子、水酸基、C1 〜C15の脂肪族基、ニトロ基、アルコ
キシ基、フェニル基、チオフェノキシ基から選択された
基である。)と置換または非置換ジフェニルスルホキシ
ド化合物を公知のスルホニウム塩の生成反応を利用する
方法(以下1)法という)、2)相当する置換及び非置
換のスルホニウム塩をあらかじめ合成し、その後、置換
基を変換、導入する方法(以下2)法という)のいずれ
かにより合成することができる。先ず1)法を具体的に
説明すると式(6)で表されるアンスラキノン系化合物
(具体例としては、1−フェニルチオアンスラキノン、
3−フェニルチオアンスラキノン、1−フェニルチオ−
4−メチルアンスラキノン、1−エトキシ−3−フェニ
ルチオアンスラキノン、1−フェニルチオ−3,4−ジ
メチルアンスラキノン、1−ニトロ−4−フェニルチオ
アンスラキノン、1,8−ジフェニルチオアンスラキノ
ン、1,8−ジフェニルチオ−3−フェニルアンスラキ
ノン、1,8−ジフェニルチオ−3,4−ジエチルアン
スラキノン、等を挙げることができる。)と置換または
非置換ジフェニルスルホキシド化合物(例えば、ジフェ
ニルスルホキシド、4,4′−ジフルオロジフェニルス
ルホキシド、2,2′−ジフルオロジフェニルスルホキ
シド、3,3′−ジフルオロジフェニルスルホキシド、
4,2′−ジフルオロジフェニルスルホキシド、4,
4′−ジブロムジフェニルスルホキシド、4,4′−ジ
クロロジフェニルスルホキシド、2,2′,4,4′−
テトラクロロシフェニルスルホキシド、4,4′−ジメ
チルジフェニルスルホキシド、4,4′−ジエチルジフ
ェニルスルホキシド、4,4′−ジメトキシジフェニル
スルホキシド、4,4′−ジエチルジフェニルスルホキ
シド、4−メチルチオジフェニルスルホキシド、4−フ
ェニルチオジフェニルスルホキシド等)を公知の方法、
例えば脱水剤(例えば、五酸リン、濃硫酸、無水酢酸
等)中で、常温〜100℃で縮合反応を行ない、次い
で、これらの反応液を式(3)又は(4)(例えば、N
aSbF6 、NaPF6 、NaAsF6 、NaBF4
NaSbF5 OH、KSbF6 、KPF6 、KAs
6 、KSbF5 OH等)の水溶液に滴下し、スルホニ
ウム塩を得ることができる。
【0021】2)法を具体的に説明すると、1)法で合
成したスルホニウム塩、例えば式(7)
【0022】
【化10】
【0023】(但し、式中、R1 〜R5 は、それぞれ、
水素原子、C1 〜C15の脂肪族基、ニトロ基、アルコキ
シ基、フェニル基、から選択された基であり、Zは前記
式(4)または式(5)で示され:Aはハロゲン原子で
ある。)で示される化合物等の公知の方法、例えば、塩
基性化合物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸カリウム等)の存在下、大過剰のモノ又ポリア
ルコール類(例えば、メタノール、エタノール、カルビ
トール、エチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、1,4−ブタンジオール、グリシドール、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、アリルアルコー
ル等)を室温〜150℃で必要に応じて、ジメチルスル
ホキシド等の有機溶剤の存在下反応させることにより、
前記ハライド化合物のハライド部が例えば、
【0024】
【化11】
【0025】
【化12】
【0026】
【化13】
【0027】
【化14】
【0028】等の置換基に変換されたスルホニウム塩を
得ることができる。一般式(1)で示される化合物の代
表例としては次表1の化合物を挙げることができるが、
これらに限定されるものではない。
【0029】
【表1】 表1
【0030】本発明の硬化性組成物は、100重量部の
カチオン重合性物質(A)対して0.01〜20重量
部、より好ましくは0.1〜10重量部の前記の式
(1)で示されるスルホニウム塩(B)を必須の成分と
するが適当な割合は、カチオン重合性物質やエネルギー
線の種類、照射量、所望の硬化時間、温度、湿度、塗膜
厚などさまざまな要因を考慮することによって決定され
る。カチオン重合性物質へのスルホニウム塩の溶解を容
易にするため、あらかじめスルホニウム塩を溶剤類(例
えば、プロピレンカーボネート、カルビトール、カルビ
トールアセテート、プチロラクトン等)に溶解し使用す
ることができる。本発明の硬化性組成物は、カチオン重
合性物質及びスルホニウム塩を混合、溶解あるいは混練
等の方法により調製することができる。
【0031】本発明の硬化性組成物は、紫外線等のエネ
ルギー線を照射することにより0.1秒〜数分後に指触
乾燥状態あるいは溶媒不溶性の状態に硬化することがで
きる。適当なエネルギー線としては、スルホニウム塩ま
たはスルホキソニウム塩の分触を誘発するエネルギーを
有する限りいかなるものでもよいが、好ましくは、高、
低圧水銀ランプ、キセノンランプ、殺菌灯、レーザー光
などから得られる2000オングストローム〜7000
オングストロームの波長を有する電磁波エネルギーや電
子線、X線、放射線等の高エネルギー線を使用する。エ
ネルギー線への暴露は、エネルギー線の強度によるが、
通常は0.1秒〜10秒程度で十分である。しかし比較
的厚い塗装物についてはそれ以上の時間をかけるのが好
ましい。エネルギー線照射後0.1秒〜数分後には、ほ
とんどの組成物はカチオン重合により指触乾燥するが、
カチオン重合反応を促進するために加熱を併用すること
も場合によっては好ましい。
【0032】本発明の組成物には、さらにカチオン重合
を損わない範囲で希釈のための溶剤や、改質のための非
反応性の樹脂や(メタ)アクリル酸エステル化合物(例
えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型
エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の
反応物であるエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン
(メタ)アクリレート、ポリエステルポリ(メタ)アク
リレート等のオリゴマーや、2−ヒドロキシ(メタ)ア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アク
リレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等
のモノマー等)を配合することができる。(メタ)アク
リル酸エステル化合物を使用する場合には、光ラジカル
重合開始剤(例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン、アセトフェノンジメチルケタール、ベン
ゾイルメチルエーテル等)を使用するのが好ましい。ま
た例えば、電気特性を改良する目的などのため有機カル
ボン酸や酸無水物を使用したり、あるいはゴム弾性をも
たせるなどの目的でポリマールその他の可とう性プレポ
リマーを混合することができる。
【0033】本発明の組成物は、通常透明な液状として
使用されるものであるが、用途によっては不活性な顔
料、染料、充填剤、静電防止剤、難燃剤、消泡剤、流動
調整剤、増感剤、促進剤、光安定剤等を混合して用いら
れる。本発明の組成物は金属、木材、ゴム、プラスチッ
ク、ガラス、セラミック製品等に使用することができ
る。さらに本発明の具体的な用途としては、塗料、コー
ティング剤、インキ、レジスト、液状レジスト、接着
剤、成形材料、注型材料、パテ、ガラス繊維含浸剤、目
止め剤等が挙げられる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、実施例中の部は、重量部である。
【0035】(式(1)で表されるスルホニウム塩の合
成例) 実施例1 1−フェニルチオアンスラキノン、45.3部、4,
4′−ジフルオロジフェニルスルホキシド23.8部、
無水酢酸100部及びメタンスルホン酸398部を仕込
み、25℃で、攪拌しながら約8時間反応を行ない、次
いで、この反応混合物をNaSbF6 の水溶液431.
1部(水405.3部にNaSbF625.8部を溶解したも
の。)に少しずつ滴下し、析出した黄色の固体をろ過、
水及びエチレンエーテルで洗浄した。黄色の固体が9
0.4部得られた。生成物の融点は95.1〜103.
1℃で元素分析値は次のとおりであった。 元素 実測値(重量%) 計算値(重量%) 炭素 44.59 44.53 水素 2.75 2.73 イオウ 9.20 9.14 アンチモン 17.38 17.36 フッ素 21.72 21.67 この製造方法に基づいて、構造式
【0036】
【化15】
【0037】のスルホニウム塩を得た。
【0038】実施例2.1−フェニル−4−メチルアン
スラキノン66部、4,4′−ジメチルジフェニルスル
ホキシド46.1部、無水酢酸200部及びメタンスル
ホン酸796部を仕込み、25℃で約8時間反応させ、
次いで反応混合物をNaSbF6 の水溶液862.8部
(水810.6部にNaSb6 を51.7部を溶解したも
の。)に少しずつ滴下し、析出した黄色の固体をろ過
し、水及びエチルエーテルで洗浄した。黄色の固体が1
39部得られた。生成物の融点は、87.2〜96.5
℃で元素分析値は、次のとおりであった。 元素 実測値(重量%) 計算値(重量%) 炭素 54.12 54.07 水素 3.29 3.24 イオウ 8.30 8.25 アンチモン 15.67 15.66 フッ素 14.65 14.66 この製造方法に基づいて、構造式
【0039】
【化16】
【0040】のスルホニウム塩を得た。 実施例3.1,8−ジフェニルチオアンスラキノン4
2.4部、ジフェニルスルホキシド40.4部、無水酢
酸200部及びメタンスルホン酸796部を仕込み、8
0℃で約8時間反応させ、次いで反応混合物をNaPF
6 の水溶液560部(水526.4部にNaPF6 33.6
部を溶解したもの。)に少しずつ滴下し、析出した黄色
の固体をろ過、水及びエチルエーテルで洗浄した。黄色
の固体が97.6部得られた。生成物の融点は、127
〜133.0℃で元素分析値は、次のとおりであった。 元素 実測値(重量%) 計算値(重量%) 炭素 55.42 55.35 水素 3.19 3.16 イオウ 11.86 11.82 リン 5.75 5.71 フッ素 21.10 21.01 この製造方法に基づいて、構造式
【0041】
【化17】
【0042】のスルホニウム塩を得た。
【0041】実施例4 実施例1で得た化合物40部、水酸化ナトリウム4.0
部、エチレングリコール200部を仕込み、室温で24
時間反応し、その後、水中に注ぎ込み析出した黄色の固
体をろ過し、乾燥し常温で固体の生成物を得た。生成物
の構造式は下記のものであり、元素分析の結果は計算値
にほぼ一致した。
【0043】
【化18】
【0044】 元素 実測値(重量%) 計算値(重量%) 炭素 54.55 54.49 水素 3.70 3.68 イオウ 8.13 8.08 アンチモン 15.38 15.34 フッ素 14.40 14.36
【0045】(組成物の実施例1) 実施例5〜8、比較例1、2 表2に示す配合組成(数値は重量部である。)に従って
エネルギー線硬化性組成物を配合し、混合溶解した。こ
れを、アルミテストパネル上に5μの厚さに塗布し高圧
水銀灯(80w/cm)で8cmの距離から紫外線を照射し、硬
化させた。調整された組成物の透明性、保存安定性、指
触乾燥性、硬化塗膜の光沢、臭気について試験した。そ
れらの結果を表4に示す。
【0046】透明性:組成物の透明性を目視判定した。 ○・・・・完全に透明である △・・・・わずかににごりあり ×・・・・白ダクしている ××・・・・すぐに分離する 保存安定性:組成物を40℃で3ケ月間保存し、安定性
を調査した。 ○・・・・全く変化していない △・・・・やや増粘している ×・・・・ゲル化している 指触乾燥性:指触乾燥するまでの照射量(mJ/cm2) を測
定した。 光沢:指触乾燥するまでの照射量(mJ/cm2) を照射した
後、硬化塗膜の表面を目視判定した。 ○・・・・光沢が良好である △・・・・ややくもりがある ×・・・・全く光沢がない
【0047】臭気:塗布面に1000mJ/cm2照射した
後、硬化塗膜の表面の臭気を観察した。 ○・・・・全く臭気がない △・・・・わずかに臭気がある ×・・・・臭気がある ××・・・・臭気が強い
【0048】
【表2】 表2 実 施 例 比較例 1 2 3 4 1 2 実施例1で得た光重合開始剤 1.5 実施例2で得た光重合開始剤 1.5 実施例3で得た光重合開始剤 1.5 実施例4で得た光重合開始剤 1.5 化合物 *1 1.5 化合物 *2 1.5 セロキサイド 2021 *3 80 80 80 80 80 80 EHPE−3150 *4 20 20 20 20 20 20 透明性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 保存安定性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 指触乾燥性(mJ/cm2) 30 30 75 30 75 35 光 沢 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 臭 気 ○ ○ ○ ○ △ ×
【0049】注 *1 化合物1:ジフェニル−4−
チオキフェノールキシフェニルスルホニウムヘキサフル
オロホスフェート *2 化合物2:4,4′−ビス〔ビスフェニルスル
ホニオ〕フェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフ
ェート *3 セロキサイド2021:ダイセル化学工業
(株)製、脂環式エポキシ樹脂 *4 EHPE−3150:ダイセル化学工業(株)
製、脂環式エポキシ樹脂 表2の結果から明らかなように、本発明の光重合開始剤
を含有した組成物は、相容性、保存安定性に優れ、透明
で硬化性に優れ、硬化塗膜の光沢が良好であり、硬化塗
膜の臭気も小さい。
【0050】
【発明の効果】本発明の光重合開始剤を含有したエネル
ギー線硬化性組成物は、相容性、保存安定性に優れ、透
明で硬化性に優れ、硬化塗膜の光沢が良好で、硬化塗膜
の臭気も小さく、優れた物性の硬化物をあたえる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/029

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式中、Xは式(2)で示される基 【化2】 〔式中R6 〜R15は、それぞれ水素原子、ハロゲン原
    子、ニトロ基、アルコキシ基、C1 〜C20の構造中に、
    水酸基、エーテル基、エステル基、(メタ)アクリロイ
    ル基、エポキシ基あるいはアリル基を有しても良い脂肪
    族基、フェニル基、フェノキシ基、チオフェノキシ基、
    のいずれかから選択された基である。) R1 〜R5 は、それぞれ水素原子、C1 〜C15の脂肪族
    基、ニトロ基、アルコキシ基、フェニル基、および式
    (3)で示される基から選択された基であり、 【化3】 nは1〜4、Zは式(4)または式(5) MQP (4) MQP-1 (OH) (5) (式中、Mは、リン原子、ホウ素原子、ヒ素原子または
    アンチモン原子であり、Qはハロゲン原子であり、Pは
    4〜6の整数である。)で示される。〕で示されるスル
    ホニウム塩。
  2. 【請求項2】前記式(1)で示されるスルホニウム塩か
    らなる光重合開始剤(B)
  3. 【請求項3】カチオン重合性物質(A)と請求項2記載
    の光重合開始剤(B)を含有することを特徴とするエネ
    ルギー線硬化性組成物。
  4. 【請求項4】請求項2記載の組成物の硬化物。
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