JPH09143212A - 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 - Google Patents
光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物Info
- Publication number
- JPH09143212A JPH09143212A JP7329399A JP32939995A JPH09143212A JP H09143212 A JPH09143212 A JP H09143212A JP 7329399 A JP7329399 A JP 7329399A JP 32939995 A JP32939995 A JP 32939995A JP H09143212 A JPH09143212 A JP H09143212A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- formula
- sulfonium salt
- atom
- initiator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Materials For Photolithography (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】相容性、保存安定性が良好で,透明で硬化性に
優れ、硬化塗膜の光沢が良好で、硬化塗膜の臭気が少な
く、優れた物性の硬化物を得ることができる新規な光重
合開始剤、これを含有する樹脂組成物を提供する。 【解決手段】カチオン重合物質と式 【化1】 で示される特定のスルホニウム塩である光重合開始剤を
含有するエネルギー線硬化性組成物。
優れ、硬化塗膜の光沢が良好で、硬化塗膜の臭気が少な
く、優れた物性の硬化物を得ることができる新規な光重
合開始剤、これを含有する樹脂組成物を提供する。 【解決手段】カチオン重合物質と式 【化1】 で示される特定のスルホニウム塩である光重合開始剤を
含有するエネルギー線硬化性組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な特定な構造
を有するスルホニウム塩、それからなる光重合開始剤、
これを含有するエネルギー線の照射により硬化が可能な
エネルギー線硬化性組成物及びその硬化物に関する。
を有するスルホニウム塩、それからなる光重合開始剤、
これを含有するエネルギー線の照射により硬化が可能な
エネルギー線硬化性組成物及びその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】光重合性組成物は印刷インキ、塗料、コ
ーティング、液状レジストインキ等の分野において、省
エネルギー、省スペース、無公害性等の要請から盛んに
研究され、実用化が検討されてきた。しかしこれらの研
究の大部分は二重結合のラジカル重合反応に基づくもの
であった。カチオン重合性物質、例えばエポキシ樹脂
は、物性的には優れた材料であるが光重合をさせること
は困難で、今までアクリル変性することにより二重結合
を導入した材料が主に使用されている。
ーティング、液状レジストインキ等の分野において、省
エネルギー、省スペース、無公害性等の要請から盛んに
研究され、実用化が検討されてきた。しかしこれらの研
究の大部分は二重結合のラジカル重合反応に基づくもの
であった。カチオン重合性物質、例えばエポキシ樹脂
は、物性的には優れた材料であるが光重合をさせること
は困難で、今までアクリル変性することにより二重結合
を導入した材料が主に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】光によりエポキシ樹脂
を硬化されるのに、例えば米国特許第3794576号
には感光性芳香族ジアゾニウム塩を光重合開始剤として
使用し光照射により光重合開始剤を分解し、ルイス酸を
放出することによりエポキシ樹脂を重合する方法が提案
されている。しかしながら芳香族ジアゾニウム塩は光分
解によりルイス酸と同時に窒素ガスを放出し、そのため
にエポキシ樹脂の膜厚が15μ以上になると塗膜が発泡
し、厚塗りの用途には適さない。更に、又、エポキシ樹
脂との混合物は光が存在しない時でも、徐々に硬化が進
行する等、保存安定性に問題があり、一液性の組成物と
はいえない。上記のジアゾニウム塩系開始剤の欠点を克
服すべく、種々検討がなされ、厚塗り性及び保存安定性
の改良された技術として芳香族スルホニウム塩系や芳香
族ヨードニウム塩系開始剤及びそれらを含有する硬化性
樹脂組成物が特公昭52−14278号公報、特公昭5
2−14277号公報、特開昭54−53181号公
報、特公昭59−19581号公報等に開示されてい
る。しかしながら,これらの芳香族オニウム塩を含有す
る組成物はジアゾニウム塩に比較し硬化性が乏しいとい
う欠点を有し、又芳香族スルホニウム塩の場合は、硬化
物の臭気が問題となっていた。かかる欠点を克服するべ
く、特開昭56−55420号公報等に、特定の基を有
する芳香族スルホニウム塩が提案されている。しかし、
上記の欠点は、いくらか解消されるものの十分ではな
い。又、光重合組成物の使用される分野が拡大するにつ
れて、市場の要求に対応するために、新規な光重合開始
剤、それを含有する組成物の提供は重要である。
を硬化されるのに、例えば米国特許第3794576号
には感光性芳香族ジアゾニウム塩を光重合開始剤として
使用し光照射により光重合開始剤を分解し、ルイス酸を
放出することによりエポキシ樹脂を重合する方法が提案
されている。しかしながら芳香族ジアゾニウム塩は光分
解によりルイス酸と同時に窒素ガスを放出し、そのため
にエポキシ樹脂の膜厚が15μ以上になると塗膜が発泡
し、厚塗りの用途には適さない。更に、又、エポキシ樹
脂との混合物は光が存在しない時でも、徐々に硬化が進
行する等、保存安定性に問題があり、一液性の組成物と
はいえない。上記のジアゾニウム塩系開始剤の欠点を克
服すべく、種々検討がなされ、厚塗り性及び保存安定性
の改良された技術として芳香族スルホニウム塩系や芳香
族ヨードニウム塩系開始剤及びそれらを含有する硬化性
樹脂組成物が特公昭52−14278号公報、特公昭5
2−14277号公報、特開昭54−53181号公
報、特公昭59−19581号公報等に開示されてい
る。しかしながら,これらの芳香族オニウム塩を含有す
る組成物はジアゾニウム塩に比較し硬化性が乏しいとい
う欠点を有し、又芳香族スルホニウム塩の場合は、硬化
物の臭気が問題となっていた。かかる欠点を克服するべ
く、特開昭56−55420号公報等に、特定の基を有
する芳香族スルホニウム塩が提案されている。しかし、
上記の欠点は、いくらか解消されるものの十分ではな
い。又、光重合組成物の使用される分野が拡大するにつ
れて、市場の要求に対応するために、新規な光重合開始
剤、それを含有する組成物の提供は重要である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意研究の結果、新規な光重合開始剤
を開発し、これを用いた組成物は、保存安定性、相容
性、硬化性に優れ、その硬化物は臭気が少ないエネルギ
ー線硬化性組成物を提供することに成功した。すなわ
ち、本発明は、 (1)式(1)
題を解決するため鋭意研究の結果、新規な光重合開始剤
を開発し、これを用いた組成物は、保存安定性、相容
性、硬化性に優れ、その硬化物は臭気が少ないエネルギ
ー線硬化性組成物を提供することに成功した。すなわ
ち、本発明は、 (1)式(1)
【0005】
【化3】
【0006】{式中、Xは式(2)で示される基
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R7 〜R16は、それぞれ水素原
子、ハロゲン原子、ニトロ基、アルコキシ基、C1 〜C
20の構造中に、水酸基、エーテル基、エステル基、(メ
タ)アクリロイル基、エポキシ基、あるいはアリル基を
有しても良い脂肪族基、フェニル基、フェノキ基、チオ
フェノキシ基、のいずれかから選択された基である。)
R1 はC1 〜C10のアルキル基、R2 〜R6 は、それぞ
れ水素原子、水酸基、C1 〜C15の脂肪族基、ハロゲン
原子、ニトロ基、アルコキシ基、エステル基、フェニル
基および式(2)で示される基から選択された基であ
り、nは1〜2、Zは式(3)または式(4)
子、ハロゲン原子、ニトロ基、アルコキシ基、C1 〜C
20の構造中に、水酸基、エーテル基、エステル基、(メ
タ)アクリロイル基、エポキシ基、あるいはアリル基を
有しても良い脂肪族基、フェニル基、フェノキ基、チオ
フェノキシ基、のいずれかから選択された基である。)
R1 はC1 〜C10のアルキル基、R2 〜R6 は、それぞ
れ水素原子、水酸基、C1 〜C15の脂肪族基、ハロゲン
原子、ニトロ基、アルコキシ基、エステル基、フェニル
基および式(2)で示される基から選択された基であ
り、nは1〜2、Zは式(3)または式(4)
【0009】MQp (3) MQP-1 (OH) (4)
【0010】(式中、Mはリン原子、ホウ素原子、ヒ素
原子またはアンチモン原子であり、Qはハロゲン原子で
あり、pは4〜6の整数である。)で示される。}で示
されるスルホニウム塩。 (2)これらの塩からなる光重合開始剤及び (3)カチオン重合性物質(A)と(1)項記載の光重
合開始剤(B)を含有することを特徴とするエネルギー
性硬化性組成物及びその硬化物に関する。
原子またはアンチモン原子であり、Qはハロゲン原子で
あり、pは4〜6の整数である。)で示される。}で示
されるスルホニウム塩。 (2)これらの塩からなる光重合開始剤及び (3)カチオン重合性物質(A)と(1)項記載の光重
合開始剤(B)を含有することを特徴とするエネルギー
性硬化性組成物及びその硬化物に関する。
【0011】本発明で用いるカチオン重合性物質(A)
としては、例えば、エポキシ樹脂、スチレン、ビニルエ
ーテル等のカチオン重合性ビニル化合物、更にはスピロ
オルソエステル、ビシクロオルソエステル、スピロオル
ソカーボナートのような環状エーテル類が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、従来、公知の芳香族エポキシ樹
脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エホキシ樹脂、更には
エポキシド単量体類、エピサルファイド単量体類が挙げ
られる。ここで、芳香族エポキシ樹脂として例示すれ
ば、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール
またはそのアルキレンオキサイド付加体のポリグリシジ
ルエーテルであって、例えばビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール化合
物またはビスフェノール化合物のアルキレンオキサイド
(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、ブチレンオキサイド等)付加体とエピクロロヒドリ
ンとの反応によって製造されるグリシジルエーテル類、
ノボラック型エポキシ樹脂類(例えば、フェノール・ノ
ボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型エ
ポキシ樹脂、臭素化フェノール・ノボラック型エポキシ
樹脂等)、トリスフェノールメタントリグリシジルエー
テル等が挙げられる。また、脂環式エポキシ樹脂とし
て、具体的な例としては、3,4−エポキシシクロヘキ
シルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキ
シレート、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル)アジペート、2−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル−5,5−スピロー3,4−エポキシ)シクロヘキ
サノン−メタ−ジオキサン、ビス(2,3−エポキシシ
クロペンチル)エーテル、EHPE−3150(ダイセ
ル化学工業株式会社製、脂環式エポキシ樹脂、軟化点7
1℃)等が挙げられる。
としては、例えば、エポキシ樹脂、スチレン、ビニルエ
ーテル等のカチオン重合性ビニル化合物、更にはスピロ
オルソエステル、ビシクロオルソエステル、スピロオル
ソカーボナートのような環状エーテル類が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、従来、公知の芳香族エポキシ樹
脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エホキシ樹脂、更には
エポキシド単量体類、エピサルファイド単量体類が挙げ
られる。ここで、芳香族エポキシ樹脂として例示すれ
ば、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール
またはそのアルキレンオキサイド付加体のポリグリシジ
ルエーテルであって、例えばビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール化合
物またはビスフェノール化合物のアルキレンオキサイド
(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、ブチレンオキサイド等)付加体とエピクロロヒドリ
ンとの反応によって製造されるグリシジルエーテル類、
ノボラック型エポキシ樹脂類(例えば、フェノール・ノ
ボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型エ
ポキシ樹脂、臭素化フェノール・ノボラック型エポキシ
樹脂等)、トリスフェノールメタントリグリシジルエー
テル等が挙げられる。また、脂環式エポキシ樹脂とし
て、具体的な例としては、3,4−エポキシシクロヘキ
シルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキ
シレート、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル)アジペート、2−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル−5,5−スピロー3,4−エポキシ)シクロヘキ
サノン−メタ−ジオキサン、ビス(2,3−エポキシシ
クロペンチル)エーテル、EHPE−3150(ダイセ
ル化学工業株式会社製、脂環式エポキシ樹脂、軟化点7
1℃)等が挙げられる。
【0012】更に脂肪族エポキシ樹脂の例としては、脂
肪族多価アルコールまたはそのアルキレンオキサイド付
加物のポリグリシジルエーテルがあり、その代表例とし
ては、1,4−ブタンジーオルのジグリシジルエーテ
ル、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテ
ル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパンのトリグリシジルエーテル、ポリエチレン
グリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコ
ールのジグリシジルエーテル、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコ
ールに1種または2種以上のアルキレンオキサイド(エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド)を付加する
ことにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリ
シジルエーテルが挙げられる。更にエポキシド単量体類
の例としては、脂肪族高級アルコールのモノグリシジル
エーテルやフェノール、クレゾール,ブチルフェノール
またはこれらにアルキレンオキサイドを付加することに
より得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジル
エーテル等が挙げられる。
肪族多価アルコールまたはそのアルキレンオキサイド付
加物のポリグリシジルエーテルがあり、その代表例とし
ては、1,4−ブタンジーオルのジグリシジルエーテ
ル、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテ
ル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパンのトリグリシジルエーテル、ポリエチレン
グリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコ
ールのジグリシジルエーテル、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコ
ールに1種または2種以上のアルキレンオキサイド(エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド)を付加する
ことにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリ
シジルエーテルが挙げられる。更にエポキシド単量体類
の例としては、脂肪族高級アルコールのモノグリシジル
エーテルやフェノール、クレゾール,ブチルフェノール
またはこれらにアルキレンオキサイドを付加することに
より得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジル
エーテル等が挙げられる。
【0013】カチオン重合性ビニル化合物としては、例
えば、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テト
ラエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサ
ン−1,4−ジメチロールジビニルエーテル,1,4−
ブタンジオールジビニルエーテル、
えば、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テト
ラエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサ
ン−1,4−ジメチロールジビニルエーテル,1,4−
ブタンジオールジビニルエーテル、
【0014】
【化5】
【0015】及び
【0016】
【化6】
【0017】等が挙げられる。また、これらカチオン重
合性有機材料は単独でも2種以上の混合物でもかまわな
い。
合性有機材料は単独でも2種以上の混合物でもかまわな
い。
【0018】本発明で用いる一般式(1)で表されるス
ルホニウム塩としては、例えば一般式(5)で表される
アクリドン系化合物
ルホニウム塩としては、例えば一般式(5)で表される
アクリドン系化合物
【0019】
【化7】
【0020】(式中、R1 はC1 〜C10のアルキル基、
R2 〜R6 は、それぞれ水素原子、水酸基、C1 〜C15
の脂肪族基、ハロゲン原子、ニトロ基、アルコキシ基、
エステル基およびフェニル基から選択された基であ
る。)と置換または非置換ジフェニルスルホキシド化合
物を公知のスルホニウム塩の生成反応を利用する方法
(以下1)法という)、2)相当する置換及び非置換の
スルホニウム塩をあらかじめ合成し、その後、置換基を
変換、導入する方法(以下2法という)のいずれかによ
り合成することができる。先ず1)法を具体的に説明す
ると式(5)で表されるアクリドン系化合物(具体例と
しては、N−ブチル−2−クロル−9−アクリドン、N
−エチル−2−クロロ−9−アクリドン、N−ブチル−
2−メチル−9−アクリドン、N−エチル−1−エチル
−2−クロル−9−アクリドン、N−メチル−2−エト
キシ−9−アクリドン、N−フェニル−2−エチル−9
−アクリドン、N−ブチル−1−メチル−2−プロポキ
シ−9−アクリドン、N−エチル−2,4−ジエチル−
9−アクリドン、N−エチル−2,4−ジプロピル−9
−アクリドン、N−メチル−2−イソプロピル−9−ア
クリドン、N−ブチル−1−プロピル−9−アクリド
ン、N−フェニル−2−ニトロ−9−アクリドン等を挙
げることができる。)と置換または、非置換ジフェニル
スルホキシド化合物(例えば、ジフェニルスルホキシ
ド,4,4′−ジフルオロジフェニルスルホキシド、
2,2′−ジフルオロジフェニルスルホキシド、3,
3′−ジフルオロジフェニルスルホキシド、4,2′−
ジフルオロジフェニルスルホキシド、4,4′−ジブロ
ムジフェニルスルホキシド、4,4′−ジクロロジフェ
ニルスルホキシド、2,2′,4,4′−テトラクロロ
ジフェニルスルホキシド、4,4′−ジメチルジフェニ
ルスルホキシド、4,4′−ジエチルジフェニルスルホ
キシド、4,4′−ジメトキシジフェニルスルホキシ
ド、4−メチルチオジフェニルスルホキシド、4−フェ
ニルチオジフェニルスルホキシド等)を公知の方法、例
えば、脱水剤(例えば、五酸化リン、無水酢酸、濃硫酸
等)と、溶媒として、メタンスルホン酸やパーフルオロ
メタンスルホン酸を用いて、常温〜100℃で縮合反応
を行ない、次いで、これらの反応液を式(3)又は
(4)をアニオン部分とするアルカリ金属塩(例えば、
NaSbF6 、NaPF6 、NaAsF6 、NaB
F4 、NaSbF5 OH、KSbF6 、KPF6 、KA
SF6 、KSbF5 OH等)の水溶液に滴下し、スルホ
ニウム塩を得ることができる。
R2 〜R6 は、それぞれ水素原子、水酸基、C1 〜C15
の脂肪族基、ハロゲン原子、ニトロ基、アルコキシ基、
エステル基およびフェニル基から選択された基であ
る。)と置換または非置換ジフェニルスルホキシド化合
物を公知のスルホニウム塩の生成反応を利用する方法
(以下1)法という)、2)相当する置換及び非置換の
スルホニウム塩をあらかじめ合成し、その後、置換基を
変換、導入する方法(以下2法という)のいずれかによ
り合成することができる。先ず1)法を具体的に説明す
ると式(5)で表されるアクリドン系化合物(具体例と
しては、N−ブチル−2−クロル−9−アクリドン、N
−エチル−2−クロロ−9−アクリドン、N−ブチル−
2−メチル−9−アクリドン、N−エチル−1−エチル
−2−クロル−9−アクリドン、N−メチル−2−エト
キシ−9−アクリドン、N−フェニル−2−エチル−9
−アクリドン、N−ブチル−1−メチル−2−プロポキ
シ−9−アクリドン、N−エチル−2,4−ジエチル−
9−アクリドン、N−エチル−2,4−ジプロピル−9
−アクリドン、N−メチル−2−イソプロピル−9−ア
クリドン、N−ブチル−1−プロピル−9−アクリド
ン、N−フェニル−2−ニトロ−9−アクリドン等を挙
げることができる。)と置換または、非置換ジフェニル
スルホキシド化合物(例えば、ジフェニルスルホキシ
ド,4,4′−ジフルオロジフェニルスルホキシド、
2,2′−ジフルオロジフェニルスルホキシド、3,
3′−ジフルオロジフェニルスルホキシド、4,2′−
ジフルオロジフェニルスルホキシド、4,4′−ジブロ
ムジフェニルスルホキシド、4,4′−ジクロロジフェ
ニルスルホキシド、2,2′,4,4′−テトラクロロ
ジフェニルスルホキシド、4,4′−ジメチルジフェニ
ルスルホキシド、4,4′−ジエチルジフェニルスルホ
キシド、4,4′−ジメトキシジフェニルスルホキシ
ド、4−メチルチオジフェニルスルホキシド、4−フェ
ニルチオジフェニルスルホキシド等)を公知の方法、例
えば、脱水剤(例えば、五酸化リン、無水酢酸、濃硫酸
等)と、溶媒として、メタンスルホン酸やパーフルオロ
メタンスルホン酸を用いて、常温〜100℃で縮合反応
を行ない、次いで、これらの反応液を式(3)又は
(4)をアニオン部分とするアルカリ金属塩(例えば、
NaSbF6 、NaPF6 、NaAsF6 、NaB
F4 、NaSbF5 OH、KSbF6 、KPF6 、KA
SF6 、KSbF5 OH等)の水溶液に滴下し、スルホ
ニウム塩を得ることができる。
【0021】2)法を具体的に説明すると、1)法で合
成したスルホニウム塩、例えば式(6)
成したスルホニウム塩、例えば式(6)
【0022】
【化8】
【0023】(但し、式中R1 〜R6 は、式(5)中の
R1 〜R6 と同一で、Aはハロゲン原子、Zは前記式
(3)または式(4)で示される。)で示される化合物
等の公知の方法、例えば、塩基性化合物(例えば、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等)の存
在下、大過剰のモノ又ポリアルコール類(例えば、メタ
ノール、エタノール、カルビトール、エチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、
グリセリン、トリメチロールプロパン、1,4−ブタン
ジオール、グリシドール、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、アリルアルコール等)を室温〜150℃
で、必要に応じて、ジメチルスルホキシド等の有機溶剤
の存在下反応させることにより、前記ハライド化合物の
ハライド部が例えば
R1 〜R6 と同一で、Aはハロゲン原子、Zは前記式
(3)または式(4)で示される。)で示される化合物
等の公知の方法、例えば、塩基性化合物(例えば、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等)の存
在下、大過剰のモノ又ポリアルコール類(例えば、メタ
ノール、エタノール、カルビトール、エチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、
グリセリン、トリメチロールプロパン、1,4−ブタン
ジオール、グリシドール、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、アリルアルコール等)を室温〜150℃
で、必要に応じて、ジメチルスルホキシド等の有機溶剤
の存在下反応させることにより、前記ハライド化合物の
ハライド部が例えば
【0024】
【化9】
【0025】
【化10】
【0026】
【化11】
【0027】−OCH2 CH2 CH2 CH2 OH
【0028】等の置換基に変換されたスルホニウム塩を
得ることができる。一般式(1)で示される化合物の代
表例としては、次表1の化合物を挙げることができる
が、これらに限定されるものではない。
得ることができる。一般式(1)で示される化合物の代
表例としては、次表1の化合物を挙げることができる
が、これらに限定されるものではない。
【0029】
【表1】
【0030】本発明の硬化性組成物は、100重量部の
カチオン重合性物質(A)対して0.01〜20重量部
より好ましくは0.1〜10重量部の前記の式(1)で
示されるスルホニウム塩(B)を必須の成分とするが適
当な割合は、カチオン重合性物質やエネルギー線の種
類、照射量、所望の硬化時間、温度、湿度、塗膜厚など
さまざまな要因を考慮することによって決定される。カ
チオン重合性物質へのスルホニウム塩の溶解を容易にす
るため、あらかじめスルホニウム塩を溶剤類(例えば、
プロピレンカーボネート、カルビトール、カルビトール
アセテート、ブチロラクトン等)に溶解し使用すること
ができる。本発明の硬化性組成物は、カチオン重合性物
質及びスルホニウム塩を混合、溶解あるいは混練等の方
法により調製することができる。
カチオン重合性物質(A)対して0.01〜20重量部
より好ましくは0.1〜10重量部の前記の式(1)で
示されるスルホニウム塩(B)を必須の成分とするが適
当な割合は、カチオン重合性物質やエネルギー線の種
類、照射量、所望の硬化時間、温度、湿度、塗膜厚など
さまざまな要因を考慮することによって決定される。カ
チオン重合性物質へのスルホニウム塩の溶解を容易にす
るため、あらかじめスルホニウム塩を溶剤類(例えば、
プロピレンカーボネート、カルビトール、カルビトール
アセテート、ブチロラクトン等)に溶解し使用すること
ができる。本発明の硬化性組成物は、カチオン重合性物
質及びスルホニウム塩を混合、溶解あるいは混練等の方
法により調製することができる。
【0031】本発明の硬化性組成物は、紫外線等のエネ
ルギー線を照射することにより0.1秒〜数分後に指触
乾燥状態あるいは溶媒不溶性の状態に硬化することがで
きる。適当なエネルギー線としては、スルホニウム塩ま
たはスルホキソニウム塩の分触を誘発するエネルギーを
有する限りいかなるものでもよいが、好ましくは、高、
低圧水銀ランプ、キセノンランプ、殺菌灯、レーザー光
などから得られる2000オングストローム〜7000
オングストロームの波長を有する電磁波エネルギーや電
子線、X線、放射線等の高エネルギー線を使用する。エ
ネルギー線への暴露は、エネルギー線の強度によるが、
通常は0.1秒〜10秒程度で十分である。しかし比較
的厚い塗装物についてはそれ以上の時間をかけるのが好
ましい。エネルギー線照射後0.1秒〜数分後には、ほ
とんどの組成物はカチオン重合により指触乾燥するが、
カチオン重合反応を促進するために加熱を併用すること
も場合によっては好ましい。本発明の組成物には、さら
にカチオン重合を損わない範囲で希釈のための溶剤や、
改質のための非反応性の樹脂や(メタ)アクリル酸エス
テル化合物(例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と(メ
タ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリ
レート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル
ポリ(メタ)アクリレート等のオリゴマーや、2−ヒド
ロキシ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート等のモノマー等)を配合することがで
きる。(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用する場
合には、光ラジカル重合開始剤(例えば、1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン、アセトフェノンジメ
チルケタール、ベンゾイルメチルエーテル等)を使用す
るのが好ましい。また例えば、電気特製を改良する目的
などのため有機カルボン酸や酸無水物を使用したり、あ
るいはゴム弾性をもたせるなどの目的でポリマールその
他の可とう性プレポリマーを混合することができる。
ルギー線を照射することにより0.1秒〜数分後に指触
乾燥状態あるいは溶媒不溶性の状態に硬化することがで
きる。適当なエネルギー線としては、スルホニウム塩ま
たはスルホキソニウム塩の分触を誘発するエネルギーを
有する限りいかなるものでもよいが、好ましくは、高、
低圧水銀ランプ、キセノンランプ、殺菌灯、レーザー光
などから得られる2000オングストローム〜7000
オングストロームの波長を有する電磁波エネルギーや電
子線、X線、放射線等の高エネルギー線を使用する。エ
ネルギー線への暴露は、エネルギー線の強度によるが、
通常は0.1秒〜10秒程度で十分である。しかし比較
的厚い塗装物についてはそれ以上の時間をかけるのが好
ましい。エネルギー線照射後0.1秒〜数分後には、ほ
とんどの組成物はカチオン重合により指触乾燥するが、
カチオン重合反応を促進するために加熱を併用すること
も場合によっては好ましい。本発明の組成物には、さら
にカチオン重合を損わない範囲で希釈のための溶剤や、
改質のための非反応性の樹脂や(メタ)アクリル酸エス
テル化合物(例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と(メ
タ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリ
レート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル
ポリ(メタ)アクリレート等のオリゴマーや、2−ヒド
ロキシ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート等のモノマー等)を配合することがで
きる。(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用する場
合には、光ラジカル重合開始剤(例えば、1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン、アセトフェノンジメ
チルケタール、ベンゾイルメチルエーテル等)を使用す
るのが好ましい。また例えば、電気特製を改良する目的
などのため有機カルボン酸や酸無水物を使用したり、あ
るいはゴム弾性をもたせるなどの目的でポリマールその
他の可とう性プレポリマーを混合することができる。
【0032】本発明の組成物は、通常透明な液状として
使用されるものであるが、用途によっては不活性な顔
料、染料、充填剤、静電防止剤、難燃剤、消泡剤、流動
調整剤、増感剤、促進剤、光安定剤等を混合して用いら
れる。本発明の組成物は金属、木材、ゴム、プラスチッ
ク、ガラス、セラミック製品等に使用することができ
る。さらに本発明の具体的な用途としては、塗料、コー
ティング剤、インキ、レジスト、液状レジスト、接着
剤、成形材料、注型材料、パテ、ガラス繊維含浸剤、目
止め剤等が挙げられる。
使用されるものであるが、用途によっては不活性な顔
料、染料、充填剤、静電防止剤、難燃剤、消泡剤、流動
調整剤、増感剤、促進剤、光安定剤等を混合して用いら
れる。本発明の組成物は金属、木材、ゴム、プラスチッ
ク、ガラス、セラミック製品等に使用することができ
る。さらに本発明の具体的な用途としては、塗料、コー
ティング剤、インキ、レジスト、液状レジスト、接着
剤、成形材料、注型材料、パテ、ガラス繊維含浸剤、目
止め剤等が挙げられる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、実施例中の部は、重量部である。
る。なお、実施例中の部は、重量部である。
【0034】(式(1)で表されるスルホニウム塩の合
成例) 実施例1 N−ブチル−2−クロル−9−アクリドン(黒金化成
(株)製)10.0部、4,4′−ジフルオロジフェニ
ルスルホキシド9.2部、無水酢酸6.0部及びメタン
スルホン酸43.1部を仕込み、25℃で攪拌しながら
約8時間反応を行ない、次いで、この反応混合物をNa
SbF6 の水溶液2000部(NaSbF6 9.5部を
溶解したもの。)に少しずつ滴下し、析出した黄色の固
体をろ過、水で洗浄した。黄色の固体が25.2部得ら
れた。生成物の融点は167℃で元素分析値は次のとお
りであった。 元素 実測値(重量%) 計算値(重量%) 炭素 46.92 46.96 水素 3.00 2.99 イオウ 43.19 43.23 窒素 1.89 1.89 アンチモン 16.38 16.41 フッ素 20.43 20.49 塩素 4.77 4.78 この製造方法に基づいて、構造式
成例) 実施例1 N−ブチル−2−クロル−9−アクリドン(黒金化成
(株)製)10.0部、4,4′−ジフルオロジフェニ
ルスルホキシド9.2部、無水酢酸6.0部及びメタン
スルホン酸43.1部を仕込み、25℃で攪拌しながら
約8時間反応を行ない、次いで、この反応混合物をNa
SbF6 の水溶液2000部(NaSbF6 9.5部を
溶解したもの。)に少しずつ滴下し、析出した黄色の固
体をろ過、水で洗浄した。黄色の固体が25.2部得ら
れた。生成物の融点は167℃で元素分析値は次のとお
りであった。 元素 実測値(重量%) 計算値(重量%) 炭素 46.92 46.96 水素 3.00 2.99 イオウ 43.19 43.23 窒素 1.89 1.89 アンチモン 16.38 16.41 フッ素 20.43 20.49 塩素 4.77 4.78 この製造方法に基づいて、構造式
【0035】
【化12】
【0036】のスルホニウム塩を得た。
【0037】実施例2 実施例1中、NaSbF6 の水溶液2000部(NaS
bF6 9.5部を溶解したもの。)をNaPF6 の水溶
液水2000部にNaPF6 6.2部を溶解したも
の。)に変更した以外は、実施例1と同様にして黄色の
固体を22.4部得られた。生成物の融点は、245℃
で元素分析値は次のとおりであった。 元素 実測値(重量%) 計算値(重量%) 炭素 53.53 53.51 水素 3.41 3.40 イオウ 4.91 4.93 窒素 2.11 2.15 リン 4.70 4.76 フッ素 23.15 23.35 塩素 5.35 5.44 この製造方法に基づいて、構造式
bF6 9.5部を溶解したもの。)をNaPF6 の水溶
液水2000部にNaPF6 6.2部を溶解したも
の。)に変更した以外は、実施例1と同様にして黄色の
固体を22.4部得られた。生成物の融点は、245℃
で元素分析値は次のとおりであった。 元素 実測値(重量%) 計算値(重量%) 炭素 53.53 53.51 水素 3.41 3.40 イオウ 4.91 4.93 窒素 2.11 2.15 リン 4.70 4.76 フッ素 23.15 23.35 塩素 5.35 5.44 この製造方法に基づいて、構造式
【0038】
【化13】
【0039】のスルホニウム塩を得た。
【0040】実施例3 実施例1で得た化合物7.4部、水酸ナトリウム0.8
部、エチレングリコール100部を仕込み、60℃で2
4時間反応し、その後、水中に注ぎ込み析出した黄色の
固体をろ過し、乾燥し常温で固体の生成物を得た。生成
物の構造式は下記のものであり、元素分析の結果は計算
値にほぼ一致した。
部、エチレングリコール100部を仕込み、60℃で2
4時間反応し、その後、水中に注ぎ込み析出した黄色の
固体をろ過し、乾燥し常温で固体の生成物を得た。生成
物の構造式は下記のものであり、元素分析の結果は計算
値にほぼ一致した。
【0041】
【化14】
【0042】(組成物の実施例) 実施例4〜6、比較例1、2 表2に示す配合組成(数値は重量部である。)に従って
エネルギー線硬化性組成物を配合し、混合溶解した。こ
れを、アルミテストパネル上に5μの厚さに塗布し高圧
水銀灯(80w/cm)で8cmの距離から紫外線を照
射し、硬化させた。調整された組成物の透明性、保存安
定性、指触乾燥性、硬化塗膜の光沢、臭気について試験
した。それらの結果を表2に示す。
エネルギー線硬化性組成物を配合し、混合溶解した。こ
れを、アルミテストパネル上に5μの厚さに塗布し高圧
水銀灯(80w/cm)で8cmの距離から紫外線を照
射し、硬化させた。調整された組成物の透明性、保存安
定性、指触乾燥性、硬化塗膜の光沢、臭気について試験
した。それらの結果を表2に示す。
【0043】透明性:組成物の透明性を目視判定した。 ○・・・・完全に透明である △・・・・わずかににごりあり ×・・・・白ダクしている ××・・・・すぐに分離する 保存安定性:組成物を40℃で3ケ月間保存し、安定性
を調査した。 ○・・・・全く変化していない △・・・・やや増粘している ×・・・・ゲル化している 指触乾燥性:指触乾燥するまでの照射量(mJ/cm2)を測
定した。 光沢:指触乾燥するまでの照射量(mJ/cm2)の照射した
後、硬化塗膜の表面を目視判定した。 ○・・・・光沢が良好である △・・・・ややくもりがある ×・・・・全く光沢がない
を調査した。 ○・・・・全く変化していない △・・・・やや増粘している ×・・・・ゲル化している 指触乾燥性:指触乾燥するまでの照射量(mJ/cm2)を測
定した。 光沢:指触乾燥するまでの照射量(mJ/cm2)の照射した
後、硬化塗膜の表面を目視判定した。 ○・・・・光沢が良好である △・・・・ややくもりがある ×・・・・全く光沢がない
【0044】臭気:塗布面に1000mJ/cm2照射した
後、硬化塗膜の表面の臭気を観察した。 ○・・・・全く臭気がない △・・・・わずかに臭気がある ×・・・・臭気がある ××・・・・臭気が強い
後、硬化塗膜の表面の臭気を観察した。 ○・・・・全く臭気がない △・・・・わずかに臭気がある ×・・・・臭気がある ××・・・・臭気が強い
【0045】 表2 実 施 例 比較例 4 5 6 1 2 実施例1で得た光重合開始剤 1.5 実施例2で得た光重合開始剤 1.5 実施例3で得た光重合開始剤 1.5 化合物 1 *1 1.5 化合物 2 *2 1.5 セロキサイド 2021 *3 80 80 80 80 80 EHPE−3150 *4 20 20 20 20 20 透明性 ○ ○ ○ ○ ○ 保存安定性 ○ ○ ○ ○ ○ 指触乾燥性(mJ/cm2) 30 75 35 75 35 光沢 ○ ○ ○ ○ ○ 臭気 ○ ○ ○ △ ×
【0046】 注 *1 化合物1:ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニ ウムヘキサフルオロホスフェート *2 化合物2:4,4′−ビス〔ビスフェニルスルホニオ〕フェニ ルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート *3 セロキサイド2021:ダイセル化学工業(株)製、脂環式 エポキシ樹脂 *4 EHPE−3150:ダイセル化学工業(株)製、脂環式エポ キシ樹脂 表2の結果から明らかなように、本発明の光重合開始剤
を含有した組成物は、相容性、保存安定性に優れ、透明
で硬化性に優れ、硬化塗膜の光沢が良好であり、硬化塗
膜の臭気も小さい。
を含有した組成物は、相容性、保存安定性に優れ、透明
で硬化性に優れ、硬化塗膜の光沢が良好であり、硬化塗
膜の臭気も小さい。
【0047】
【発明の効果】本発明の光重合開始剤を含有したエネル
ギー線硬化性組成物は、相容性、保存安定性に優れ、透
明で硬化性に優れ、硬化塗膜の光沢が良好で、硬化塗膜
の臭気も小さく、優れた物性の硬化物をあたえる。
ギー線硬化性組成物は、相容性、保存安定性に優れ、透
明で硬化性に優れ、硬化塗膜の光沢が良好で、硬化塗膜
の臭気も小さく、優れた物性の硬化物をあたえる。
Claims (4)
- 【請求項1】 式(1) 【化1】 {式中、Xは式(2)で示される基 【化2】 (式中 R7 〜R16は、それぞれ水素原子、ハロゲン原
子、ニトロ基、アルコキシ基、C1 〜C20の構造中に、
水酸基、エーテル基、エステル基(メタ)アクリロイル
基、エポキシ基あるいはアリル基を有していても良い脂
肪族基、フェニル基、フェノキシ基およびチオフェノキ
シ基のいずれかから選択された基である。) R1 はC1 〜C10のアルキル基、R2 〜R6 は、それぞ
れ水素原子、水酸基、C1 〜C15の脂肪族基、ハロゲン
原子、ニトロ基、アルコキシ基、エステル基、フェニル
基および式(2)で示される基から選択された基であ
り、nは1〜2、Zは式(3)または式(4) MQp (3) MQP-1 (OH)(4) (式中、Mは、リン原子、ホウ素原子、ヒ素原子または
アンチモン原子であり,Qはハロゲン原子であり、Pは
4〜6の整数である。)で示される。}で示されるスル
ホニウム塩。 - 【請求項2】前記式(1)で示されるスルホニウム塩か
らなる重合開始剤(B) - 【請求項3】カチオン重合性物質(A)と請求項2記載
の光重合開始剤(B)を含有することを特徴とするエネ
ルギー線硬化性組成物。 - 【請求項4】請求項2記載の組成物の硬化物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7329399A JPH09143212A (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7329399A JPH09143212A (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09143212A true JPH09143212A (ja) | 1997-06-03 |
Family
ID=18221002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7329399A Pending JPH09143212A (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09143212A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011040531A1 (ja) | 2009-10-01 | 2011-04-07 | 日立化成工業株式会社 | 有機エレクトロニクス用材料、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子、及びそれを用いた表示素子、照明装置、表示装置 |
WO2011062182A1 (ja) * | 2009-11-17 | 2011-05-26 | 株式会社Adeka | 芳香族スルホニウム塩化合物 |
WO2011132702A1 (ja) | 2010-04-22 | 2011-10-27 | 日立化成工業株式会社 | 有機エレクトロニクス材料、重合開始剤及び熱重合開始剤、インク組成物、有機薄膜及びその製造方法、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子、照明装置、表示素子、並びに表示装置 |
WO2014136900A1 (ja) | 2013-03-08 | 2014-09-12 | 日立化成株式会社 | イオン性化合物を含有する処理液、有機エレクトロニクス素子、及び有機エレクトロニクス素子の製造方法 |
WO2015046502A1 (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-02 | 富士フイルム株式会社 | 感光性樹脂組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、有機el表示装置および液晶表示装置 |
-
1995
- 1995-11-27 JP JP7329399A patent/JPH09143212A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011040531A1 (ja) | 2009-10-01 | 2011-04-07 | 日立化成工業株式会社 | 有機エレクトロニクス用材料、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子、及びそれを用いた表示素子、照明装置、表示装置 |
WO2011062182A1 (ja) * | 2009-11-17 | 2011-05-26 | 株式会社Adeka | 芳香族スルホニウム塩化合物 |
JP2011105645A (ja) * | 2009-11-17 | 2011-06-02 | Adeka Corp | 芳香族スルホニウム塩化合物 |
CN102510856A (zh) * | 2009-11-17 | 2012-06-20 | 株式会社艾迪科 | 芳香族锍盐化合物 |
US9073854B2 (en) | 2009-11-17 | 2015-07-07 | Adeka Corporation | Aromatic sulfonium salt compound |
TWI513689B (zh) * | 2009-11-17 | 2015-12-21 | Adeka Corp | Aromatic salt compounds |
WO2011132702A1 (ja) | 2010-04-22 | 2011-10-27 | 日立化成工業株式会社 | 有機エレクトロニクス材料、重合開始剤及び熱重合開始剤、インク組成物、有機薄膜及びその製造方法、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子、照明装置、表示素子、並びに表示装置 |
WO2014136900A1 (ja) | 2013-03-08 | 2014-09-12 | 日立化成株式会社 | イオン性化合物を含有する処理液、有機エレクトロニクス素子、及び有機エレクトロニクス素子の製造方法 |
WO2015046502A1 (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-02 | 富士フイルム株式会社 | 感光性樹脂組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、有機el表示装置および液晶表示装置 |
JP6082474B2 (ja) * | 2013-09-30 | 2017-02-15 | 富士フイルム株式会社 | 感光性樹脂組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、有機el表示装置および液晶表示装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3942202B2 (ja) | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
US6054501A (en) | Photopolymerization initiator and energy ray curable composition containing the same | |
US7709548B2 (en) | Method for manufacturing monosulfonium salt, cationic polymerization initiator, curable composition, and cured product | |
JPH10287643A (ja) | 新規オニウム塩、光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
JP3625219B2 (ja) | 新規オニウム塩、光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
JPH107680A (ja) | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
JPH107649A (ja) | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
JPH10212286A (ja) | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
US5502083A (en) | Onium salt, photopolymerization initiator, energy ray-curing composition containing the initiator, and cured product | |
JPH08157510A (ja) | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
JPH06345726A (ja) | 新規スルホニウム塩化合物および重合開始剤 | |
JPH0725922A (ja) | エネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
JPH09143212A (ja) | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
JP3424771B2 (ja) | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
JPH10245378A (ja) | 新規スルホニウム塩、それからなる光重合開始剤及びエネルギー線硬化性組成物 | |
JP3402520B2 (ja) | エネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
JP3424772B2 (ja) | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
JPH09278813A (ja) | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
JPH0710914A (ja) | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
JPH10204083A (ja) | 新規スルホニウム塩、光重合開始剤、エネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
JPH08301991A (ja) | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
WO1995024387A1 (fr) | Compose de sel de sulfonium et amorçeur de polymerisation | |
JPH10152495A (ja) | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
JPH09278814A (ja) | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 | |
JPH10182634A (ja) | 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040205 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040413 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040831 |