JP6098382B2 - 正極活物質及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents
正極活物質及びリチウムイオン二次電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6098382B2 JP6098382B2 JP2013120673A JP2013120673A JP6098382B2 JP 6098382 B2 JP6098382 B2 JP 6098382B2 JP 2013120673 A JP2013120673 A JP 2013120673A JP 2013120673 A JP2013120673 A JP 2013120673A JP 6098382 B2 JP6098382 B2 JP 6098382B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- positive electrode
- active material
- electrode active
- lithium ion
- ion secondary
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Description
本実施形態の正極活物質は、化学式LiVOPO4で表される化合物であって、ラマンスペクトルにおいて、885cm−1〜892cm−1の範囲内に、ピークを有することを特徴とする。なお、885cm−1〜892cm−1の範囲内にピークを有するという事は、ラマンスペクトルにおいてベースラインを引いたときに、そのベースラインに対して凸状のスペクトルが上記範囲内に含まれることを意味し、ピークを示す最高強度のラマンシフト位置が上記範囲内に含まれることを意味する。
水熱合成工程では、まず、内部を加熱、加圧する機能を有する反応容器、例えばオートクレーブ等の中に、リチウム源、リン酸源、バナジウム源、水、及び還元剤を投入して、これらが分散した混合物を調製する。なお、混合物を調製する際は、例えば、最初に、リン酸源、バナジウム源、水及び還元剤を混合したものを還流した後、これにリチウム源を加えてもよい。この還流により、リン酸源及びバナジウム源の複合体を形成することができる。
本実施形態に係る正極活物質の製造方法は、水熱合成工程後に混合物を更に加熱する熱処理工程を備える必要がある。熱処理工程によって、水熱合成工程で反応しなかったリチウム源、リン酸源及びバナジウム源の反応を進行させたり、水熱合成工程で生成したLiVOPO4の結晶性を向上したりすることができる。
本実施形態に係る正極活物質の製造方法は、熱処理後のLiVOPO4を粉砕する粉砕工程を備える必要がある。粉砕処理によって、比較的大きい粒子であった熱処理後のLiVOPO4を所望の粒径まで微細化することができ、放電容量やレート放電特性を向上させることができる。LiVOPO4の平均一次粒子径としては0.1μm〜0.3μmの範囲が好ましい。
続いて、本実施形態に係る電極、及びリチウムイオン二次電池について図1を参照して簡単に説明する。
正極10の正極集電体12としては、例えば、アルミニウム箔等を使用できる。
負極20の負極集電体22としては、銅箔等を使用できる。
電解質溶液は、正極活物質層14、負極活物質層24、及び、セパレータ18の内部に含有させるものである。電解質溶液としては、特に限定されず、例えば、本実施形態では、リチウム塩を含む電解質溶液を使用することができる。ただし、電解質水溶液は電気化学的に分解電圧が低いことにより、充電時の耐用電圧が低く制限されるので、有機溶媒を使用する電解質溶液であることが好ましい。電解質溶液としては、リチウム塩を有機溶媒に溶解したものが好適に使用される。リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiCF3、CF2SO3、LiC(CF3SO2)3、LiN(CF3SO2)2、LiN(CF3CF2SO2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、LiN(CF3CF2CO)2、LiBOB等の塩が使用できる。なお、これらの塩は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
セパレータ18は、電気絶縁性の多孔質構造から形成されていればよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いは、セルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
ケース50は、その内部に発電要素30及び電解質溶液を密封するものである。ケース50は、電解質溶液の外部への漏出や、外部からのリチウムイオン二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。例えば、ケース50として、図1に示すように、金属箔52を高分子膜54で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムを利用できる。金属箔52としては例えばアルミニウム箔を、合成樹脂膜54としてはポリプロピレン等の膜を利用できる。例えば、外側の高分子膜54の材料としては融点の高い高分子例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等が好ましく、内側の高分子膜54の材料としてはポリエチレン、ポリプロピレン等が好ましい。
〈水熱合成工程〉
500mlのマイヤーフラスコに、23.06g(0.20mol)のH3PO4(ナカライテスク社製、純度85%)、及び、160gの蒸留水(ナカライテスク社製、HPLC用)を入れ、マグネチックスターラーで攪拌した。続いて、18.38g(0.10mol)のV2O5(ナカライテスク社製、純度99%)を加え、2.5時間攪拌を続けた。次に、1.28g(0.025mol)のNH2NH2・H2Oを滴下し、1時間の攪拌を続けた。その後、8.48g(0.20mol)のLiOH・H2O(ナカライテスク社製、純度99%)を10分かけて加えた。得られたペースト状の物質を0.5Lオートクレーブのガラス製の円筒容器内に移し、容器を密閉し、16時間、160℃で保持し、水熱合成を行った。
水熱合成工程で得られた前駆体をアルミナ坩堝に入れ、空気雰囲気中で550℃、4時間熱処理した。
粉砕は乾式のビーズミルを用いることによって行った。メディアの材質はSiCであり、径は3mmφのものを用いた。メディアを撹拌するアジテーターの回転速度は3m/secとした。
実施例1のラマンスペクトルをホリバ・ジョバンイボン社製アルゴンレーザーラマン装置を使用し、波長514.532nmのアルゴンイオンレーザーを用いて測定した。結果を表1及び図2に示す。
実施例1の正極活物質と、バインダーであるポリフッ化ビニリデン(PVDF)とアセチレンブラックを混合したものを、溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に分散させてスラリーを調製した。なお、スラリーにおいて正極活物質とアセチレンブラックとPVDFとの重量比が84:8:8となるように、スラリーを調製した。このスラリーを正極集電体であるアルミニウム箔上に塗布し、乾燥させた後、圧延を行い、実施例1の正極活物質を含む活物質層が形成された正極を得た。
実施例1の活物質の代わりに黒鉛を用い、導電助剤としてカーボンブラックだけを用いたこと以外は、正極用塗料と同様の方法で、負極用スラリーを調製した。このスラリーを負極集電体である銅箔上に塗布し、乾燥させた後、圧延を行い、負極活物質を含む活物質層が形成された負極を得た。
上述したとおり準備した正極、及び負極と、ポリエチレン多孔膜からなるセパレータとを所定の寸法に切断し、負極、セパレータ、正極、セパレータ、負極の順序で、負極4層、正極3層となるよう積層した。この積層体を、アルミラミネートパックに入れ、電解質溶液として1MのLiPF6溶液を注入した後、真空シールし、実施例1の正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池を作製した。
粉砕工程のメディア径を2mmφに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。実施例2の正極活物質のラマンスペクトルを図2に示す。
粉砕工程の粉砕方式を水を溶媒とした湿式法に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
粉砕工程のメディア材質をSiCよりもやや比重の高いAl2O3に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
水熱合成工程の反応温度を140℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
粉砕工程のメディア材質をZrO2に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。比較例1の正極活物質のラマンスペクトルを図2に示す。
粉砕工程の粉砕機をポットミルに変更したこと以外は、実施例4と同様の方法で評価用セルを作製した。なお、ポットミルのポット回転数は100rpmとした。
水熱合成工程の反応温度を230℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
水熱合成工程を溶液法に変更した。すなわち、LiNO3、V2O5、H3PO4を2:1:2のモル比で含有する原料水溶液を加熱攪拌し、その後、乾燥したこと以外は、実施例1と同様の方法で評価用セルを作製した。
実施例1〜5、比較例1〜4のリチウムイオン二次電池を用いて、放電レートを0.1C(25℃で定電流放電を行ったときに10時間で放電終了となる電流値)とした場合の放電容量(単位:mAh/g)、及び放電レートを1C(25℃で定電流放電を行ったときに1時間で放電終了となる電流値)とした場合の放電容量をそれぞれ測定した。また、0.1Cでの放電容量を100%とした場合の1Cでの放電容量の比率(%)をレート放電特性として求めた。結果を表1に示す。
0.1C放電容量が135mAh/g以上であり、且つ上記レート放電特性が75%以上である電池を「○」と評価し、0.1C放電容量が135mAh/g未満、又はレート放電特性が75%未満である電池を「×」と評価する。
Claims (2)
- 化学式LiVOPO4で表される化合物であって、ラマンスペクトルにおいて、885cm−1〜892cm−1の範囲内にピークを有することを特徴とする正極活物質。
- 請求項1記載の正極活物質を含む正極を備えることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013120673A JP6098382B2 (ja) | 2013-06-07 | 2013-06-07 | 正極活物質及びリチウムイオン二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013120673A JP6098382B2 (ja) | 2013-06-07 | 2013-06-07 | 正極活物質及びリチウムイオン二次電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014238963A JP2014238963A (ja) | 2014-12-18 |
JP6098382B2 true JP6098382B2 (ja) | 2017-03-22 |
Family
ID=52135968
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013120673A Active JP6098382B2 (ja) | 2013-06-07 | 2013-06-07 | 正極活物質及びリチウムイオン二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6098382B2 (ja) |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008078695A1 (ja) * | 2006-12-26 | 2008-07-03 | Mitsubishi Chemical Corporation | リチウム遷移金属系化合物粉体、その製造方法、及びその焼成前駆体となる噴霧乾燥体、並びにそれを用いたリチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池 |
JP4333752B2 (ja) * | 2007-02-19 | 2009-09-16 | トヨタ自動車株式会社 | 電極活物質およびその製造方法 |
JP2009295465A (ja) * | 2008-06-06 | 2009-12-17 | Iwate Univ | リチウム二次電池用正極活物質及びその製造方法 |
JP2012004045A (ja) * | 2010-06-18 | 2012-01-05 | Tdk Corp | 活物質の製造方法、活物質及びリチウムイオン二次電池 |
JP2012004046A (ja) * | 2010-06-18 | 2012-01-05 | Tdk Corp | 活物質の製造方法、活物質及びリチウムイオン二次電池 |
JP2012022995A (ja) * | 2010-07-16 | 2012-02-02 | Tdk Corp | 活物質、これを含む電極、当該電極を備えるリチウム二次電池、及び活物質の製造方法 |
JP2012099361A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Tdk Corp | 活物質の製造方法及びリチウムイオン二次電池 |
JP5741143B2 (ja) * | 2011-03-31 | 2015-07-01 | Tdk株式会社 | 活物質、活物質の製造方法、電極、リチウムイオン二次電池及びリチウムイオン二次電池の製造方法 |
JP5617744B2 (ja) * | 2011-03-31 | 2014-11-05 | Tdk株式会社 | 活物質粒子、活物質、電極及びリチウムイオン二次電池 |
JP2013051078A (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-14 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電極およびそれを用いたリチウム二次電池 |
-
2013
- 2013-06-07 JP JP2013120673A patent/JP6098382B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014238963A (ja) | 2014-12-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5111421B2 (ja) | リチウム二次電池用正極材料,リチウム二次電池及びそれを用いた二次電池モジュール | |
JP5544934B2 (ja) | リチウムイオン電池用正極活物質の製造方法 | |
US20180261833A1 (en) | Negative electrode active material for non-aqueous electrolyte secondary battery, non-aqueous electrolyte secondary battery, method for producing negative electrode material for non-aqueous secondary battery, and method for producing non-aqueous electrolyte secondary battery | |
CA2894545C (en) | Lmfp cathode materials with improved electrochemical performance | |
WO2012133729A1 (ja) | 活物質、電極、リチウムイオン二次電池、及び、活物質の製造方法 | |
JP5966992B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池 | |
JP5347605B2 (ja) | 活物質、これを含む電極、当該電極を含むリチウムイオン二次電池、及び活物質の製造方法 | |
TW201633587A (zh) | 二次電池用正極活性物質及其製造方法 | |
JP5505868B2 (ja) | リチウム二次電池用正極活物質の前駆体とその製造方法 | |
WO2016143171A1 (ja) | 二次電池用正極活物質及びその製造方法 | |
JP2010232091A (ja) | リチウムイオン電池用正極活物質の製造方法とリチウムイオン電池用正極活物質及びリチウムイオン電池用電極並びにリチウムイオン電池 | |
TW201803803A (zh) | 磷酸釩鋰的製造方法 | |
JP5769140B2 (ja) | リチウム二次電池用正極活物質の製造方法 | |
JP5888046B2 (ja) | 正極活物質、正極及びリチウムイオン二次電池 | |
JP6197609B2 (ja) | 正極活物質、正極及びリチウムイオン二次電池 | |
JP6098382B2 (ja) | 正極活物質及びリチウムイオン二次電池 | |
JP6331822B2 (ja) | 正極活物質、正極及びリチウムイオン二次電池 | |
CN108630938B (zh) | 正极活性物质、使用其的正极和锂离子二次电池 | |
JP5609915B2 (ja) | 正極活物質、それを用いた正極及びリチウムイオン二次電池 | |
JP6197540B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池 | |
JP2013206563A (ja) | リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池 | |
JP5594309B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池 | |
JP5648732B2 (ja) | 正極活物質及びリチウムイオン二次電池 | |
JP6197610B2 (ja) | 正極活物質、正極及びリチウムイオン二次電池 | |
JP2018156930A (ja) | 正極活物質、それを用いた正極及びリチウムイオン二次電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160401 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170112 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170124 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170206 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6098382 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |