JP5732638B2 - リチウムイオン電池用正極材料の作製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン電池の技術分野に属し、特にリチウムイオン電池用正極材料、その作製方法、及びリチウムイオン電池に関する。
リチウムイオン電池は、主としてリチウムイオンが正極と負極の間を移動することによって充放電を行う充電可能な電池である。リチウムイオン電池は、安全性が高く、高電圧・高比エネルギーで、充放電サイクル寿命が長いなどの利点を持ち、そのため携帯電話やノートパソコンやカメラ等の携帯電子機器に広く使われている。
正極材料は、リチウムイオン電池の主要部である。先行技術としてコバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウム、リチウムマンガン酸化物などのリチウムイオン電池用正極材料が開示されている。コバルト酸リチウムは高容量高電圧で作製が容易などの利点があるが、コバルトは高価で環境に悪い。リン酸鉄リチウムは安全性が高く、サイクル寿命が長いなどの利点がある一方、作られた電極は、加工性が低く、バラツキを生じる。リチウムマンガン酸化物はリチウムイオンを3次元的に拡散させる経路を有する物質で低価格、高電位、環境にやさしく、安全性も高いなどの利点を持ち、リチウムマンガン酸化物材料は、電気自動車などの大型のエネルギー貯蔵電池での使用に適しており、そのため注目を集める研究テーマの一つとなっている。しかしながら、リチウムマンガン酸化物を正極材料として使用するリチウムイオン電池は、高温でのサイクル特性に劣るという欠点を抱えていて、さらなる応用を阻んでいる。
現在行われている研究では、リチウムマンガン酸化物の比表面積は、リチウムイオン電池の高温でのサイクル特性に影響を及ぼす重要な要因の一つであり、その比表面積が小さいと、リチウムマンガン酸化物と電解液との接触が減り、その結果マンガンの溶出が少なくなり、リチウムイオン電池の高温でのサイクル特性が向上すると一般に信じられている。現在のところ一般にリチウムマンガン酸化物材料に酸化物又はフッ化物を塗布するか、若しくは他の元素をドープした後、高温で焼成し、比表面積が小さいマンガン酸リチウムを得ている。たとえば、中国特許出願公開番号CN1787254は、リチウムイオン電池用正極材料を開示しているが、その正極材料の作製方法は、溶解可能な金属塩を溶媒に溶解し、スピネル型マンガン酸リチウム又はその誘導体を添加して懸濁液を作り、その後その懸濁液をスプレードライし、粒状にし、焼成することによって金属酸化物被膜を持つスピネル型マンガン酸リチウムを得るというものである。このように被膜を形成することによってリチウムマンガン酸化物の高温特性をある程度改善できるが、被膜の形成によってスピネル型マンガン酸リチウムの作製工程が増加し、製品のバラツキのなさを保証することが困難である。
別の中国特許出願公開番号CN1455466は、電解質の二酸化マンガンと、炭酸リチウムと、酸化コバルトと、並びにニッケル、クロム、鉄、マンガン、セレン、及びフッ素からなる多成分ドーパントとを高温で焼成することによって作製した安定した構造を持つスピネル型マンガン酸リチウムを開示している。この作製方法によってマンガン酸リチウムのサイクル特性が改善されるが、その高温でのサイクル特性は依然として比較的低いままである。さらに別の中国特許出願公開番号CN101587950は、正八面体形のマイクロメーターオーダーの単結晶からなるマンガン酸リチウムを開示している。このマンガン酸リチウムは、マンガン及び変性金属Mの複合酸化物とリチウム塩とをボールミルで粉砕混合し、その後焼成することで得られる。この方法によって得られるリチウムマンガン酸化物材料は比表面積が小さく、高温でのサイクル特性も改善されるが、フィリング性に劣る。
上記した事情を鑑み、本発明が解決しようとする技術的課題は、リチウムイオン電池用正極材料、その作製方法、及びリチウムイオン電池を提供することである。本願によって提供される正極材料は優れたフィリング性や高温でのサイクル特性を発揮する球状(spheroidal)モルフォロジー(morphology)を有するリチウムマンガン酸化物化合物である。
本発明は、下記の式(I)で表される原子組成を持ち、
Li(MMn2−x)(O4−y) (I)
(式中、0.8≦a≦1.2、0≦x≦1、0≦y≦1、
MはLi、Na、K、Ca、Mg、Al、Ti、Sc、Ge、V、Cr、Zr、Co、Ni、Zn、Cu、La、Ce、Mn、Hf、Nb、Ta、Mo、W、Ru、Ag、Sn、Pb、及びSiからなる群から選ばれる一種以上であり、
ZはOH、ハロゲン族元素、N、P、S、及びOからなる群から選ばれる一種以上である)
一次粒子が球状モルフォロジーを有し、該一次粒子の(111)面が隣接する等価な結晶面と明確なエッジを持たずに曲面によってつながっている、
リチウムイオン電池用正極材料を提供する。
好ましくは、該正極材料の該一次粒子の粒径は1μm以上20μm以下である。
本発明で提供されるリチウムイオン用正極材料は、式(I)によって表される原子組成を持ち、立方晶スピネル(FD−3m)型結晶構造を持つ。本発明の正極材料の一次粒子は、球状形状を持ち、その(111)面は隣接する等価な結晶面と明確なエッジを持たずに曲面によってつながっている。先行技術と比較して、本発明で提供される正極材料は、球状モルフォロジーを持ち、表面に明確なエッジや鋭角な頂点がなく、隣接する結晶面同士がより大きな角度をなす。従ってマンガンの電解質への溶出がより起こりにくくなり、高温でのサイクル特性やフィリング性が向上する。
本発明は、さらに、
(a)マンガン含有化合物を溶媒と混合し、マンガン含有化合物溶液を得る工程と、
(b)沈殿剤を前記工程(a)で得られた該マンガン含有化合物溶液に添加して沈殿物を形成させ、該沈殿剤は、アルカリ金属水酸化物溶液、アルカリ金属炭酸塩溶液又はアルカリ金属重炭酸化物溶液である工程と、
(c)前記工程(b)で得られた該沈殿物を焼成し、正極材料前駆体を得る工程と、
(d)前記工程(c)で得られた該正極材料前駆体、MnS、及びリチウム含有化合物を混合してから焼成し、粉砕して、固体粉末を得る工程と、
(e)前記工程(d)で得られた該固体粉末を焼きなまし処理し、リチウムイオン電池用正極材料を得る工程と、
を備えるリチウムイオン電池用正極材料の作製方法を提供する。
好ましくは、前記工程(a)は具体的には溶媒の中でマンガン含有化合物と置換剤とを混合してマンガン含有化合物溶液を得る工程であり、該置換剤はLi含有化合物、Na含有化合物、K含有化合物、Ca含有化合物、Mg含有化合物、Al含有化合物、Ti含有化合物、Sc含有化合物、Ge含有化合物、V含有化合物、Cr含有化合物、Zr含有化合物、Co含有化合物、Ni含有化合物、Zn含有化合物、Cu含有化合物、La含有化合物、Ce含有化合物、Mn含有化合物、Hf含有化合物、Nb含有化合物、Ta含有化合物、Mo含有化合物、W含有化合物、Ru含有化合物、Ag含有化合物、Sn含有化合物、Pb含有化合物、及びSi含有化合物からなる群から選ばれる一種以上である。
好ましくは、該マンガン含有化合物は、硫酸マンガン、炭酸マンガン、硝酸マンガン、塩化マンガン、及びシュウ酸マンガンからなる群から選ばれる一種以上である。
好ましくは、該溶媒は、水、メタノール、エタノール又はアセトンである。
好ましくは、前記工程(b)は、具体的には沈殿剤を前記工程(a)で得られた該マンガン含有化合物溶液に添加し、pH値を6〜13に調整して沈殿物を得る工程である。
好ましくは、前記工程(d)の該リチウム含有化合物は、水酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウム、シュウ酸リチウム、塩化リチウム、及びフッ化リチウムからなる群から選ばれた一種以上である。
好ましくは、前記工程(d)においてMnSと該リチウム含有化合物内のリチウム元素とのモル比は、(0.001〜0.1):(0.8〜1.2)である。
好ましくは、前記工程(c)において該焼成の温度は300〜800℃で、該焼成の時間は1〜10時間である。
好ましくは、前記工程(d)において該焼成の温度は750〜1200℃で、該焼成の時間は1〜48時間である。
好ましくは、前記工程(e)において該焼きなましの温度は400〜800℃で、該焼きなましの時間は1〜12時間である。
さらに、本発明は、正極、負極、並びに該正極と該負極の間に置かれた電解質とからなり、該正極は上記技術的解決策に記載の正極材料又は上記技術的解決策に記載の方法を用いて作製された正極材料からなることを特徴とするリチウムイオン電池を提供する。
本発明においては、まず、マンガン含有化合物、若しくはマンガン含有化合物と置換剤との混合物を溶媒と混合し、次に沈殿剤を添加してマンガン含有沈殿物、若しくはマンガンと置換する元素を含む沈殿物を得る。その後、その沈殿物を焼成し、正極材料前駆体を得る。次にその正極材料前駆体をMnSとリチウム含有化合物と混合し、得られた混合物を焼成し、焼きなまし処理してリチウムイオン電池用正極材料を得る。本発明で提供される方法を用いて作製される正極材料は、立方晶スピネル(FD−3m)型結晶構造を持ち、主成分としてリチウム、マンガン、及び酸素を含み、リチウムイオン電池の正極として使用するのに適している。本発明で提供される方法を用いて得られたリチウムマンガン酸化物正極材料の一次粒子は、球状モルフォロジーを有する。一次粒子の(111)面は、隣接する等価な結晶面と明確なエッジを持たずに曲面によってつながっていて、隣接する結晶面と鈍角をなす。球状構造は高いフィリング性をもたらすだけでなく、リチウムマンガン酸化物正極材料の比表面積を比較的小さくさせ、その結果高温でのマンガン元素の溶出をより起こりにくくすることができ、よって正極材料の高温でのサイクル特性やフィリング性を向上させる。実験によってそのような球状モルフォロジーを持つリチウムマンガン酸化物は、8面体のモルフォロジーを持つリチウムマンガン酸化物よりも比表面積がより小さく、マンガンの溶出量がより少なく、高温でのサイクル特性やフィリング性が向上していることがわかっている。
本発明の実施例又は先行技術における技術的解決策をより明確に示すため、実施例又は先行技術を示すのに必要な図を簡潔に示す。以下で説明する図面がただ単に本発明のいくつかの実施例にすぎないことは自明である。さらに当業熟練者が、ここに示す図面に従ってなんら創造的な活動を行うことなく他の図面を得ることも可能である。
本発明の実施例1で作製されたリチウムマンガン酸化物材料のX線回折像を示す。
本発明の実施例1で作製されたリチウムマンガン酸化物材料の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
本発明の実施例2で作製されたリチウムマンガン酸化物材料の倍率2万倍のSEM写真である。
本発明の実施例2で作製されたリチウムマンガン酸化物材料の倍率4万倍のSEM写真である。
比較例1で作製されたリチウムマンガン酸化物材料のSEM写真である。
本発明の実施例と比較例で作製されたリチウムイオン電池の高温でのサイクル曲線を示す。
本発明の実施例における技術的解決策を本発明の実施例の図面を参照しつつ明確かつ十分に説明する。説明する実施例は、本発明の全実施例というよりはむしろその実施例の単なる一部にすぎないことは明白である。本発明の記載された実施例に基づき、当業熟練者によって創造的な活動を行うことなく実施可能な他のすべての実施例が、本発明の保護の範疇に属する。
下記の式(I)で表される原子組成を持ち、
Li(MMn2−x)(O4−y) (I)
(式中、0.8≦a≦1.2、0≦x≦1、0≦y≦1、
MはLi、Na、K、Ca、Mg、Al、Ti、Sc、Ge、V、Cr、Zr、Co、Ni、Zn、Cu、La、Ce、Mn、Hf、Nb、Ta、Mo、W、Ru、Ag、Sn、Pb、及び Siからなる群から選ばれる一種以上であり、
ZはOH、ハロゲン族元素、N、P、S、及びOからなる群から選ばれる一種以上である)
一次粒子が球状モルフォロジーを有し、該一次粒子の(111)面が隣接する等価な結晶面と明確なエッジを持たずに曲面によってつながっている、
リチウムイオン電池用正極材料を提供する。
本発明で提供される正極材料は、式(I)によって表される原子組成を持つ。すなわり、本発明の正極材料は、主成分としてリチウム、マンガン、及び酸素を含み、式(I)において、
aは次の条件:0.8≦a≦1.2、より好ましくは0.9≦a≦1.1を満たし、
xは次の条件:0≦x≦1、より好ましくは0.01≦x≦0.5を満たし、
yは次の条件:0≦y≦1、より好ましくは0.01≦y≦0.5を満たし、
Mは置換する元素であり、好ましくはLi、Na、K、Ca、Mg,Al,Ti、Sc、Ge、V、Cr、Zr、Co、Ni、Zn、Cu、La、Ce、Mn、Hf、Nb、Ta、Mo、W、Ru、Ag、Sn、Pb、及び Siからなる群から選ばれる一種以上であり、より好ましくはMg、Al、Ti、Ge、V、Cr、Zr、Co、Ni、La、Ce又はNbであり、
ZはOH、ハロゲン族元素、N、P、S、及びOからなる群から選ばれる一種以上であり、好ましくはハロゲン族元素、N、P、又はSであり、より好ましくはハロゲン族元素である。
本発明の正極材料は立方晶スピネル(FD−3m)型構造を持つリチウムマンガン酸化物化合物であり、リチウムイオン電池用正極材料として使用できる。
本発明の正極材料のフィリング性や高温でのサイクル性を優れたものにし、マンガン溶出量を減らすために、本発明の正極材料の一次粒子は球状モルフォロジーを有し、その一次粒子の(111)面は、隣接する等価な結晶面と明確なエッジを持たずに曲面によってつながっている。すなわち、本発明の正極材料の一次粒子は表面に明確なエッジや鋭角な頂点を持たず、(111)面と隣接する結晶面とは比較的大きな角度をなす。
本発明では個々の一次粒子によって形成されるモルフォロジーに加え、さらにその球状モルフォロジーは、一次粒子同士の交わりによって形成されるモルフォロジー、一次粒子同士の共通の結晶面に起因するモルフォロジー、ある一つの一次粒子の表面に他の複数の一次粒子が成長するというモルフォロジー、ある一つの一次粒子の一部の欠陥によって形成されるモルフォロジー、又は一次粒子同士で結晶面を共有することによって形成されるモルフォロジーを含む。
本発明ではさらに正極材料の一次粒子は、球状のモルフォロジーに加え、8面体のモルフォロジー、12面体のモルフォロジー又は他の形状のモルフォロジーを含んでもよい。球状のモルフォロジーを有する一次粒子は、好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上、最も好ましくは90%以上を占める。正極材料の一次粒子のモルフォロジーは電子顕微鏡によって判定できる。
本発明にかかる正極材料の一次粒子の粒子径は、好ましくは1〜20μm、より好ましくは2〜15μm、最も好ましくは3〜10μmである。
本発明の正極材料の比表面積は小さく、好ましくは0.1〜1m/g、より好ましくは0.3〜0.7m/gである。
本発明の正極材料のタップ密度は高く、好ましくは1.8〜2.5g/cm、より好ましくは1.9〜2.1g/cmである。
本発明の正極材料中のMnは電解液への溶出が少ない。炭酸エチレン(EC)と炭酸ジメチル(DMC)を体積比1:1で混合した溶媒に1mol/LのLiPFを溶解させた溶液からなる60℃の電解液の中に7日間保持した後のマンガンの溶出量は、好ましくは0.001〜0.03mol/L、さらに好ましくは0.005〜0.025mol/L、最も好ましくは0.01〜0.02mol/Lである。
本発明の正極材料はフィリング性に優れている。本発明の正極材料、アセチレンブラック、及びポリフッ化ビニリデンから作製された正極プレートのコンパクト密度は、2.50〜4g/cm、より好ましくは2.80〜3.5g/cm、最も好ましくは2.90〜3.2g/cmである。
本発明で提供される正極材料は、球状のモルフォロジーを有し、そこでは表面に明確なエッジや鋭角な頂点がなく、隣接する結晶面同士は大きな角度をなす。それゆえ、マンガンの電解液への溶出がより起こりにくくなり、高温でのサイクル特性やフィリング性が向上する。
さらに本発明は、以下の工程を備えるリチウムイオン電池用正極材料の作製方法を提供する。すなわち、
(a)マンガン含有化合物を溶媒と混合し、マンガン含有化合物溶液を得る工程と、
(b)沈殿剤を前記工程(a)で得られた該マンガン含有化合物溶液に添加して沈殿物を形成させ、該沈殿剤は、アルカリ金属水酸化物溶液、アルカリ金属炭酸塩溶液又はアルカリ金属重炭酸化物溶液である工程と、
(c)前記工程(b)で得られた該沈殿物を焼成し、正極材料前駆体を得る工程と、
(d)前記工程(c)で得られた該正極材料前駆体、MnS、及びリチウム含有化合物を混合してから焼成し、粉砕して、固体粉末を得る工程と、
(e)前記工程(d)で得られた該固体粉末を焼きなまし処理し、リチウムイオン電池用正極材料を得る工程と、
を備える。
本発明においては液相法が正極材料前駆体を作製するために採用されている。置換する元素をマンガン元素と均一に混合し、それによって正極材料の高温でのサイクル特性を向上させる。その後、結晶面調整剤としてのMnS、正極材料前駆体、及びリチウム含有化合物を混合、焼成、焼きなまし処理し、一次粒子が球形状であるリチウムマンガン酸化物正極材料を得る。
本発明においては、まずマンガン含有化合物を溶媒と混合し、溶液を形成する。
本発明によれば、このマンガン含有化合物は、マンガン元素を含む化合物であり、好ましくは硫酸マンガン、炭酸マンガン、硝酸マンガン、塩化マンガン、及びシュウ酸マンガンからなる群から選ばれる一種以上であり、より好ましくは硫酸マンガン、硝酸マンガン、又は塩化マンガンである。
本発明において、溶媒は、好ましくは水、メタノール、エタノール又はアセトンであり、より好ましくは水である。
得られる正極材料の特性を向上させるため、本発明において他の元素でドープされた正極材料を作製することが好ましい。すなわち、溶媒の中でマンガン含有化合物を置換剤と混合し、マンガン含有化合物溶液を形成することが好ましい。
本発明において置換剤の役割は、正極材料の高温でのサイクル特性を向上させるようにドーピング元素を供給することである。その置換剤は、Li含有化合物、Na含有化合物、K含有化合物、Ca含有化合物、Mg含有化合物、Al含有化合物、Ti含有化合物、Sc含有化合物、Ge含有化合物、V含有化合物、Cr含有化合物、Zr含有化合物、Co含有化合物、Ni含有化合物、Zn含有化合物、Cu含有化合物、La含有化合物、Ce含有化合物、Mn含有化合物、Hf含有化合物、Nb含有化合物、Ta含有化合物、Mo含有化合物、W含有化合物、Ru含有化合物、Ag含有化合物、Sn含有化合物、Pb含有化合物、及びSi含有化合物からなる群から選ばれる一種以上であってもよい。好ましくは置換剤は、溶媒に溶解可能なLi、Na、K、Ca、Mg、Al、Ti、Sc、Ge、V、Cr、Zr、Co、Ni、Zn、Cu、La、Ce、Mn、Hf、Nb、Ta、Mo、W、Ru、Ag、Sn、Pb又はSiを含む水酸化物、酸化物、窒化物、硫化物、硫酸塩、塩化物、フッ化物、炭酸塩、重炭酸塩、硝酸塩、又はシュウ酸塩である。より好ましくは、溶媒に溶解可能なNb、V、Mg、Zr、Nu、Cr、Ti、Al、又はCeを含有する酸化物、硫酸塩、又は水酸化物である。
溶媒の中でそのマンガン含有化合物を置換剤と混合するとき、マンガン元素と置換する元素とのモル比は好ましくは(2−x):xであり、xは好ましくは条件:0≦x≦1を満たし、より好ましくは0.01≦x≦0.5を満たす。
マンガン含有化合物溶液を形成した後、マンガン元素と置換する元素とが沈殿物を生じるように沈殿剤を添加する。本発明において沈殿剤は、アルカリ金属水酸化物溶液、アルカリ金属炭酸塩溶液、又はアルカリ金属重炭酸塩溶液であり、好ましくは炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、又は水酸化リチウムである。
本発明において、マンガン含有化合物溶液のpHを沈殿剤で調整し、好ましくは6〜13、より好ましくは8〜12.5、最も好ましくは10〜11にする。沈殿剤は攪拌しながら滴下することが好ましい。沈殿剤を添加する工程において、溶媒に溶解したマンガン元素又は置換する元素は、沈殿剤の中のヒドロキシル基、炭酸ラジカル又は重炭酸ラジカルと反応して沈殿物を生じる。
得られた沈殿物を好ましくは80℃の真空オーブンで8時間乾燥する。乾燥した沈殿物を焼成し、正極材料前駆体を生成させる。本発明においては沈殿物を管状炉で焼成することが好ましい。焼成の際の酸素流量は、好ましくは1〜5mL/分であり、より好ましくは2〜4mL/分である。焼成温度は、好ましくは300〜800℃であり、より好ましくは400〜600℃である。焼成時間は、好ましくは1〜10時間であり、より好ましくは2〜6時間である。
焼成を受けて、マンガン、置換する元素、及び酸素を含む化合物が得られる。その化合物を冷却し、砕くことで正極材料前駆体を得る。選んだ原材料に応じて、正極材料前駆体は、マンガン、酸素、置換する元素、又はハロゲン族元素、N,P、Sなどを含有する。
得られた正極材料前駆体を原材料として使用してリチウムイオン電池用正極材料を作製する。まず、得られた正極材料前駆体、MnS、及びリチウム含有化合物を混合してから焼成し、焼きなまし処理をして正極材料を作製する。
本発明において、MnSは、球状結晶になるようない正極材料の結晶の形を調整するための結晶面調整剤である。MnSとリチウム含有化合物内のリチウム元素とのモル比は、好ましくは(0.001〜0.1):(0.8〜1.2)であり、より好ましくは(0.005〜0.08):(0.9〜1.1)、最も好ましくは(0.01〜0.05):(0.95〜1.05)である。
本発明において、リチウム含有化合物は、リチウム元素を含む化合物で、好ましくは水酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウム、シュウ酸リチウム、塩化リチウム、及びフッ化リチウムからなる群から選ばれる1種以上であり、より好ましくは水酸化リチウム又は炭酸リチウムである。正極材料内におけるリチウム含有化合物の物質量(モル)とマンガン元素と置換する元素の合計物質量(モル)との比率は、好ましくは(0.8〜1.2):2であり、より好ましくは(0.9〜1.1):2であり、最も好ましくは(0.95〜1.05):2である。
本発明において、得られた正極材料前駆体、MnS、及びリチウム含有化合物を複数のミキシングボールを用いたミキサー内で混合することが好ましく、その複数のミキシングボールの重量は、正極材料前駆体、MnS、及びリチウム含有化合物の合計重量の2倍であることが好ましい。
正極材料前駆体、MnS、及びリチウム含有化合物を混合した後、抵抗炉で焼成する。焼成温度は、好ましくは750〜1200℃、より好ましくは800〜1100℃、最も好ましくは900〜1000℃である。焼成時間は、好ましくは1〜48時間、より好ましくは5〜30時間、最も好ましくは8〜16時間である。焼成温度は、球状結晶の形成とその特性に多大な影響を与える。高温で得られた正極材料結晶は、比較的規則的な構造を持つ。焼成温度が過度に低いと、形成された結晶内における球状結晶の量が少なく、得られた材料は高温でのサイクル特性に劣る。
焼成完了後、得られた焼結体を室温まで冷却し、粉砕して固体粉末とする。続いて得られた固体粉末を焼きなまし処理、つまり、ある焼きなまし温度まで加熱し、その温度で一定時間保持した後冷却して正極材料を得る。
本発明においては、その固体粉末を抵抗炉で焼きなまし処理することが好ましい。焼きなまし温度は、好ましくは400〜800℃、より好ましくは500〜700℃、最も好ましくは550〜650℃である。焼きなまし時間は、好ましくは1〜12時間、より好ましくは2〜6時間、最も好ましくは3〜5時間である。焼きなまし処理は、得られた正極材料のフィリング性や高温でのサイクル特性を向上させるだけでなく球状モルフォロジーをも向上させる。
リチウムイオン電池用正極材料を得た後、得られた正極材料をX線回折分析に供する。分析結果は、その材料が標準的な正スピネル(FD−3m)型立方晶構造を持ち、不純物相を含まないことを示し、その材料がリチウムイオン電池用正極として適用可能であることを示唆する。
得られたリチウムイオン電池用正極材料を電子顕微鏡で観察する。観察結果は、本発明で提供される方法によって得られたリチウムイオン電池用正極材料は、明確なエッジやコーナーを持たず、結晶面が隣接する結晶面と鈍角をなすような球状の結晶であることを示す。マンガンの電解質への溶出は、粒子が大きな曲率を持つ場所、すなわち、エッジや鋭角な頂点で主に起こり、本発明で作製された正極材料は、エッジや鋭角な頂点を実質的に持たないので、マンガンの電解質への溶出が大幅に減少する。
本発明で提供される方法によって作製された正極材料において、球状結晶の量は50%以上であり、そのような正極材料のほとんどにおいてその量は90%以上である。本発明では、球状の結晶面は、一次粒子同士の交わりによって形成されるモルフォロジー、一次粒子同士の共通の結晶面に起因するモルフォロジー、ある一つの一次粒子の表面に他の複数の一次粒子が成長するというモルフォロジー、ある一つの一次粒子の一部の欠陥によって形成されるモルフォロジー、又は一次粒子同士で複雑な結晶面を共有することによって形成されるモルフォロジーを含む。
本発明で作製された正極材料を電解液の中に置き、60℃のオーブンの中に7日間保持する。その後、マンガンの溶出量を測定する。この試験によって、本発明で作製される正極材料は、高温でのマンガンの電解液への溶出が少ないことがわかる。
本発明で作製された正極材料のタップ密度を測定する。本発明で作製された正極材料をアセチレンブラック、ポリフッ化ビニリデン、及びN−メチルピロリデンと混合して正極プレートを製造し、その正極プレートのコンパクト密度を測定する。測定結果から本発明で作製される正極材料はフィリング性が優れていることがわかる。
さらに本発明は、正極、負極、並びに該正極と該負極の間に置かれた電解質からなり、その正極は前記技術的解決策に記載された正極材料又は前記技術的解決策に記載された方法を用いて作製される正極材料からなるようなリチウムイオン電池を提供する。
リチウムイオン電池において、正極は、前記技術的解決策に記載された正極材料又は前記技術的解決策に記載された方法を用いて作製された正極材料からなり、さらにアセチレンブラックやポリフッ化ビニリデンのような従来用いられている材料も含む。本発明の正極材料は、以下の方法で作製されるのが好ましい。すなわち、前記技術的解決策に記載された正極材料又は前記技術的解決策に記載された方法を用いて作製された正極材料をアセチレンブラック、ポリフッ化ビニリデン、及び溶媒と混合してスラリーを得る。そしてそのスラリーをアルミニウム箔の表面に塗布し、プレスして正極を得る。
本発明のリチウムイオン電池の負極は特に限定されておらず、リチウム、シリコン合金、又はリチウム合金などでもよく、また、グラファイトなどのように可逆的にリチウムイオンを吸蔵・離脱させることができる炭素系物質であってもよい。
本発明のリチウムイオン電池の電解質は特に限定されておらず、液体電解質、有機固体電解質又は無機固体電解質でもよく、好ましくは液体電解質である。電解質が液体電解質であるとき、その電解質はLiClO、LiPF、LiBF及びリチウムトリフルオロメタンスルホン酸などのリチウム塩の少なくとも一種でもよく、好ましくはLiPFである。溶媒は、炭酸プロピレンや炭酸ジヘキシルなどの炭酸塩、スルホランやジメチルスルホキシドなどのスルホラン類、又はジメトキシエタンなどのエーテル化合物であってもよく、好ましくは炭酸エチレン(EC)と炭酸ジメチル(DMC)を体積比1:1で混合した物が好ましい。
本発明の正極、電解質、及び負極を当業で公知の方法に従って組み立て、リチウムイオン電池を得る。
得られたリチウムイオン電池を高温試験装置を用いて高温でのサイクル特性を調べるテストに供する。テスト結果から、本発明で提供されるリチウムイオン電池は60℃での高温サイクル特性が優れていることがわかる。
本発明において、マンガン含有化合物又はマンガン含有化合物と置換剤との混合物を溶媒と混合し、その後沈殿剤を添加してマンガン含有沈殿物又はマンガンと置換剤を含有する沈殿物を生じさせる。その後、沈殿物を焼成し、正極材料前駆体を得る。次に、得られた正極材料前駆体をMnS及びリチウム含有化合物と混合し、得られた混合物を焼成、焼きなまし処理してリチウムイオン電池用正極材料を形成する。本発明で提供される方法を用いて作製される正極材料は、立方晶スピネル(FD−3m)型構造を持ち、主成分としてリチウム、マンガン、及び酸素を含み、リチウムイオン電池用正極を製造するために適用できる。本発明で提供される方法によって作製されるリチウムマンガン酸化物正極材料の一次粒子は、球状の結晶である。一次粒子の結晶面は、隣接する結晶面と明確なエッジを持たずに曲面によってつながっていて、結晶面とその隣接する結晶面とは、鈍角をなす。球状構造は、高いフィリング性をもたらすだけでなく、リチウムマンガン酸化物正極材料の比表面積を小さくし、高温でのマンガン元素の溶出をより起こりにくくし、よって正極材料の高温でのサイクル特性やフィリング性を向上させる。
本発明をさらに示すために、本発明で提供されるリチウムイオン電池用正極材料、その作製方法、及びリチウムイオン電池を以下で実施例とともに詳しく説明する。
(実施例1〜10)
リチウムマンガン酸化物材料前駆体を表1に示す原材料とその量、及び条件に従って以下の工程によって作製した。すなわち、置換剤をマンガン含有化合物溶液に添加し、攪拌しながら沈殿剤をゆっくりと滴下し、得られた混合液のpHを調整し、濾過して混合沈殿物を得た。次に、その混合沈殿物を80℃で8時間真空乾燥し、乾燥した混合沈殿物を管状炉内で流量2mL/分で酸素を流しながら焼成し、リチウムマンガン酸化物材料前駆体を得た。
リチウムマンガン酸化物材料を表2に示す原材料とその量、及び条件に従って以下の工程によって作製した。すなわち、上記のリチウムマンガン酸化物材料前駆体、リチウム含有化合物、及び結晶面調整剤としてのMnSをミキサーに投入し、リチウムマンガン酸化物材料前駆体、リチウム含有化合物、及び結晶面調整剤の合計重量の2倍の量のミキシングボールを加えて混合し、得られた混合物を焼成し、室温まで冷却し、粉砕し、ふるいにかけ、焼きなまし処理し、室温まで冷却してリチウムマンガン酸化物材料を得た。
ブルカー・エイエックスエス社(BRUKER AXS GMBH)の多結晶回折装置を用いて各実施例で作製されたリチウムマンガン酸化物のX線回折分析を行った。光源はCuKα線、回折角2θは10〜90°であった。分析結果を図1に示す。図1は、本発明の実施例1によって作製したリチウムマンガン酸化物材料のX線回折像を示す。図1から、実施例1で作製されたリチウムマンガン酸化物材料は標準的な正スピネル(FD−3m)型立方晶構造を持ち、不純物相を有しないことがわかる。実施例2〜10で作製されたリチウムマンガン酸化物材料もすべて標準的な正スピネル(FD−3m)型立方晶構造を持ち、不純物相を有しない。
得られたリチウムマンガン酸化物材料を電気顕微鏡で観察した。観察結果を図2〜図4に示す。図2は、本発明の実施例1で作製したリチウムマンガン酸化物材料のSEM写真を示す。図3は、本発明の実施例2で作製したリチウムマンガン酸化物材料の倍率2万倍のSEM写真を示す。図4は、本発明の実施例2で作製したリチウムマンガン酸化物材料の倍率4万倍のSEM写真を示す。図2〜図4から、本発明で作製されたリチウムマンガン酸化物材料は、明確なエッジやコーナーを持たない球状結晶構造を持ち、その材料の結晶面とその隣接する結晶面とがなす角度は鈍角であるが、しばしば18°ある。
得られたリチウムマンガン酸化物材料の性能をテストした。テスト結果を表3に示す。表3は、本発明の実施例と比較例で作製したリチウムマンガン酸化物材料の性能パラメーターを示す。
100mLのメスフラスコの中に炭酸エチレン(EC)と炭酸ジメチル(DMC)を体積比1:1で混合した溶媒に1mol/LのLiPFを溶解した溶液を入れ、次に各実施例で作製したリチウムマンガン酸化物材料を2g添加した。引き続いて、そのメスフラスコを密封し、60℃のオーブンの中で7日間保持した。その後、そのリチウムマンガン酸化物材料を遠心分離機で取り除き、溶液を回収した。その溶液のマンガン含有量をOptima2100型誘導結合プラズマ発光分析装置(パーキンエルマー社;Perkin−Elmer Company)で測定した。測定結果を表4に示す。表4は本発明の実施例と比較例のマンガン溶出に関するテスト結果を示す。
各実施例で作製したリチウムマンガン酸化物材料8g、アセチレンブラック1g、ポリフッ化ビニリデン1g、及びN−メチルピロリドン30gを常温常圧下で混合し、スラリーを形成した。その後、そのスラリーをアルミニウム箔の表面に均一に塗布し、電極プレートを得た。その電極プレートを80℃で乾燥させてからプレスして正極プレートを形成し、その正極プレートをローラープレス機で圧延した。マイクロメータスクリューゲージを用いて正極プレートの厚さを測定した。正極プレートの圧延前後の厚さをそれぞれ記録し、コンパクト密度を計算した。結果を表5に示す。表5は、本発明の実施例と比較例で作製されたリチウムマンガン酸化物材料のフィリング性に関するテスト結果を示す。
(比較例 1)
電解質の二酸化マンガン9.7g、水酸化アルミニウム0.49g、及び水酸化リチウム2.66gをミキサーに投入し、2倍の重量のミキシングボールを加えて混合した。得られた混合物を950℃の抵抗炉で20時間焼成し、室温まで冷却し、粉砕してふるいにかけ、550℃の抵抗炉で10時間連続して焼成し、再び室温まで冷却することでLi1.05Al0.1Mn1.85で表される原子組成を持つリチウムマンガン酸化物材料を得た。
得られたリチウムマンガン酸化物材料を電子顕微鏡で観察した。観察結果を図5に示す。図5は本発明の比較例1で作製したリチウムマンガン酸化物材料のSEM写真を示す。図5からわかるように、比較例1で作製されたリチウムマンガン酸化物材料は8面体形状を有し、鋭いエッジや頂点を持っている。
得られたリチウムマンガン酸化物材料の性能をテストした。テスト結果を表3に示す。表3は本発明の実施例と比較例で作製されたリチウムマンガン酸化物材料の性能パラメーターを示す。
表3からわかるように、本願の実施例で作製されたリチウムマンガン酸化物はタップ密度がより大きく、比表面積がより小さく、一次粒子の平均粒径がより小さい。
100mLのメスフラスコの中に炭酸エチレン(EC)と炭酸ジメチル(DMC)を体積比1:1で混合した溶媒に1mol/LのLiPFを溶解した溶液を入れ、次に各実施例で作製したリチウムマンガン酸化物材料を2g添加した。次に、そのメスフラスコを密封し、60℃のオーブンの中で7日間保持した。その後、そのリチウムマンガン酸化物材料を遠心分離機で取り除き、溶液を回収した。その溶液のマンガン含有量をOptima2100型誘導結合プラズマ発光分析装置(パーキンエルマー社;Perkin−Elmer Company)で測定した。測定結果を表4に示す。表4は本発明の実施例と比較例のマンガン溶出に関するテスト結果を示す。
表4から、本発明の各実施例で作製された球状のリチウムマンガン酸化物材料は8面体形状を持つリチウムマンガン酸化物材料よりもマンガン溶出量が少ない。
リチウムマンガン酸化物材料8g、アセチレンブラック1g、ポリフッ化ビニリデン1g、及びN−メチルピロリドン30gを常温常圧下で混合し、スラリーを形成した。その後、そのスラリーをアルミニウム箔の表面に均一に塗布し、電極プレートを得た。その電極プレートを80℃で乾燥させ、プレスして正極プレートを形成し、その正極プレートをローラープレス機で圧延した。マイクロメータスクリューゲージを用いて正極プレートの厚さを測定した。正極プレートの圧延前後の厚さを記録し、コンパクト密度を計算した。結果を表5に示す。表5は、本発明の実施例と比較例で作製されたリチウムマンガン酸化物材料のフィリング性に関するテスト結果を示す。
表5から、本発明の実施例で作製された球状のリチウムマンガン酸化物材料は、比較例1で作製された8面体形状を持つリチウムマンガン酸化物材料よりもフィリング性に優れていることがわかる。
(実施例11)
実施例1で作製されたリチウムマンガン酸化物材料8g、アセチレンブラック1g、ポリフッ化ビニリデン1g、及びN−メチルピロリドン30gを常温常圧下で混合し、スラリーを形成した。その後、そのスラリーをアルミニウム箔の表面に均一に塗布し、電極プレートを得た。その電極プレートを80℃で乾燥させてからプレスして面積1.32cmの円形シートに切断した。正極としてのその円形シート、負極としての純リチウムシート、電解液としての炭酸エチレン(EC)と炭酸ジメチル(DMC)を体積比1:1で混合した溶媒に1mol/LのLiPFを溶解した溶液を用いてリチウムイオン電池をアルゴンガスが充満したグローブボックス内で組み立てた。
高温テスト装置を用い、得られたリチウムイオン電池のサイクル特性を温度60℃、充電・放電電流:0.4mA/cm、充電終止電圧4.35V、放電終止電圧3.0Vで測定した。測定結果を図6に示す。図6は本発明の実施例と比較例で作製したリチウムイオン電池の高温でのサイクル曲線を示す。図6中、曲線1は実施例11で作製したリチウムイオン電池の高温でのサイクル曲線を示し、曲線2は比較例2で作製したリチウムイオン電池の高温でのサイクル曲線を示す。
(比較例2)
比較例1で作製されたリチウムマンガン酸化物材料8g、アセチレンブラック1g、ポリフッ化ビニリデン1g、及びN−メチルピロリドン30gを常温常圧下で混合し、スラリーを形成した。その後、そのスラリーをアルミニウム箔の表面に均一に塗布し、電極プレートを得た。その電極プレートを80℃で乾燥させてからプレスして面積1.32cmの円形シートに切断した。正極としてのその円形シート、負極としての純リチウムシート、電解液としての炭酸エチレン(EC)と炭酸ジメチル(DMC)を体積比1:1で混合した溶媒に1mol/LのLiPFを溶解した溶液を用いてリチウムイオン電池をアルゴンガスが充満したグローブボックス内で組み立てた。
高温テスト装置を用い、得られたリチウムイオン電池のサイクル特性を温度60℃、充電・放電電流0.4mA/cm、充電終止電圧4.3V、放電終止電圧3.0Vで測定した。測定結果を図6に示す。図6は本発明の実施例と比較例で作製したリチウムイオン電池の高温でのサイクル曲線を示す。図6中、曲線1は実施例11で作製したリチウムイオン電池の高温でのサイクル曲線を示し、曲線2は比較例2で作製したリチウムイオン電池の高温でのサイクル曲線を示す。図6からわかるように、本発明の実施例11で作製したリチウムイオン電池は、比較例2で作製したリチウムイオン電池よりも高温でのサイクル特性に優れている。
上記した実施例と比較例から、本発明で提供される方法によって高温でのサイクル特性やフィリング性に優れる球状構造を持つリチウムマンガン酸化物を作製できることがわかる。
なお、開示された実施例の上記説明によって当業熟練者は本発明を実施できるようになる。これらの実施例の変形例は当業熟練者にとって自明であろう。本明細書で定義された一般的な原理は、本発明の趣旨又は範囲を逸脱することなく、他の実施例においても実施・使用できる。それゆえ、本発明は、本明細書に示された実施例に限定されるべきではなく、本明細書に開示された原理及び新規な特徴と矛盾がない中で最も広い権利範囲を請求する。

Claims (10)

  1. (a)マンガン含有化合物を溶媒と混合し、マンガン含有化合物溶液を得る工程と、
    (b)沈殿剤を前記工程(a)で得られた該マンガン含有化合物溶液に添加して沈殿物を形成させ、該沈殿剤は、アルカリ金属水酸化物溶液、アルカリ金属炭酸塩溶液又はアルカリ金属重炭酸化物溶液である工程と、
    (c)前記工程(b)で得られた該沈殿物を焼成し、正極材料前駆体を得る工程と、
    (d)前記工程(c)で得られた該正極材料前駆体、MnS、及びリチウム含有化合物を混合してから焼成し、粉砕して、固体粉末を得る工程と、
    (e)前記工程(d)で得られた該固体粉末を焼きなまし処理し、リチウムイオン電池用正極材料を得る工程と、
    を備えるリチウムイオン電池用正極材料の作製方法。
  2. 前記工程(a)は溶媒の中でマンガン含有化合物と置換剤とを混合してマンガン含有化合物溶液を得る工程であり、
    該置換剤はLi含有化合物、Na含有化合物、K含有化合物、Ca含有化合物、Mg含有化合物、Al含有化合物、Ti含有化合物、Sc含有化合物、Ge含有化合物、V含有化合物、Cr含有化合物、Zr含有化合物、Co含有化合物、Ni含有化合物、Zn含有化合物、Cu含有化合物、La含有化合物、Ce含有化合物、Mn含有化合物、Hf含有化合物、Nb含有化合物、Ta含有化合物、Mo含有化合物、W含有化合物、Ru含有化合物、Ag含有化合物、Sn含有化合物、Pb含有化合物、及びSi含有化合物からなる群から選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項に記載の作製方法。
  3. 該マンガン含有化合物は、硫酸マンガン、炭酸マンガン、硝酸マンガン、塩化マンガン、及びシュウ酸マンガンからなる群から選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の作製方法。
  4. 該溶媒は、水、メタノール、エタノール又はアセトンであることを特徴とする請求項1または2に記載の作製方法。
  5. 前記工程(b)は、沈殿剤を前記工程(a)で得られた該マンガン含有化合物溶液に添加し、pH値を6〜13に調整して沈殿物を得る工程であることを特徴とする請求項に記載の作製方法。
  6. 前記工程(d)の該リチウム含有化合物は、水酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウム、シュウ酸リチウム、塩化リチウム、及びフッ化リチウムからなる群から選ばれた一種以上であることを特徴とする請求項に記載の作製方法。
  7. 前記工程(d)においてMnSと該リチウム含有化合物内のリチウム元素とのモル比は、(0.001〜0.1):(0.8〜1.2)であることを特徴とする請求項に記載の作製方法。
  8. 前記工程(c)において該焼成の温度は300〜800℃で、該焼成の時間は1〜10時間であることを特徴とする請求項のいずれかに記載の作製方法。
  9. 前記工程(d)において該焼成の温度は750〜1200℃で、該焼成の時間は1〜48時間であることを特徴とする請求項のいずれかに記載の作製方法。
  10. 前記工程(e)において該焼きなましの温度は400〜800℃で、該焼きなましの時間は1〜12時間であることを特徴とする請求項のいずれかに記載の作製方法。
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