JP5560755B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献3には同一分子内に二つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合した化合物からなる膜が開示されている。
一方、特許文献7には電荷輸送材料自身を3官能以上の多官能に変性することが開示されている。
さらに、特許文献8には、連鎖重合性官能基を有する電荷輸送物質の重合物を保護層に使用する技術が開示されており、また、摩擦特性を向上させるために、潤滑剤としてフッ素原子含有化合物を保護層中に含有する技術が開示されている。
請求項1に係る発明は、
導電性基体上に感光層を有し、
最表面層が、同一分子内に電荷輸送性骨格及び2つ以上のR−O−CO−CR’=CH−R”(ここで、R及びR’のいずれか一方が前記電荷輸送性骨格と結合し、Rが前記電荷輸送性骨格と結合する場合には、Rは単結合又は置換基を有してもよい二価の連結基を表し、R’は水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。R’が前記電荷輸送性骨格と結合する場合には、R’は置換基を有してもよい二価の連結基を表し、Rは水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。R”は水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。前記二価の連結基は、アルキレン基、アリーレン基、−O−、−COO−、−CO−基、及びこれらの組合せからなる群より選択される基を表す。前記置換基は、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、及びアシル基からなる群より選択される基を表す。)で表される構造を有する電荷輸送性化合物(a)の少なくとも1種、及びポリカーボネート樹脂として、ビスフェノールZポリカーボネート樹脂、ビスフェノールAポリカーボネート樹脂、ビスフェノールCポリカーボネート樹脂及びビスフェノールPポリカーボネート樹脂からなる群より選択されるポリカーボネート樹脂の1〜4種のみを含有する組成物の硬化膜であり、
前記最表面層は、赤外吸収スペクトルにおける前記ポリカーボネート樹脂に由来するカルボニル基の伸縮振動の吸収ピーク強度(IC)と、前記電荷輸送性化合物(a)の前記R−O−CO−CR’=CH−R” で表される構造に由来するカルボニル基の伸縮振動の吸収ピーク強度(IA)との比(IA/IC)が、0.5以上10以下の範囲にあり、且つ前記吸収ピーク強度(IA)の吸収ピークの半値幅が25cm−1以上である電子写真感光体である。
前記最表面層が、電荷輸送性骨格を有さず且つ前記R−O−CO−CR’=CH−R”で表される構造を2つ以上有する化合物(c)を含有しない請求項1に記載の電子写真感光体である。
前記電荷輸送性化合物(a)が、同一分子中に3つ以上の前記R−O−CO−CR’=CH−R”で表される構造を有する請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体。
前記電荷輸送性化合物が、同一分子中に4つ以上の前記R−O−CO−CR’=CH−R”で表される構造を有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電子写真感光体である。
前記最表面層が、更に、電荷輸送性骨格を有し且つラジカル重合可能な不飽和二重結合を有さない電荷輸送性化合物(b)を少なくとも1種含有する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電子写真感光体である。
前記電荷輸送性化合物(a)が、下記一般式(A)で表される化合物である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電子写真感光体である。
請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電装置と、
帯電された前記電子写真感光体の表面を露光して該表面に静電潜像を形成する露光装置と、
前記静電潜像を現像剤で現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記トナー像を被転写媒体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置である。
請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の電子写真感光体を有し、画像形成装置本体に着脱されるプロセスカートリッジである。
請求項4に係る発明によれば、同一分子中に3つ以下の前記R−O−CO−CR’=CH−R” で表される構造を有する電荷輸送性化合物(a)を用いる場合に比べて、繰り返し使用後での画質の低下が更に抑えられる。
本実施形態の電子写真感光体は、導電性基体上に感光層を有する電子写真感光体の最表面層が、同一分子内に電荷輸送性骨格及び2つ以上の前記R−O−CO−CR’=CH−R” で表される構造を有する電荷輸送性化合物(a)の少なくとも1種と、ポリカーボネート樹脂の少なくとも1種とを含有する組成物の硬化膜である。ポリカーボネート樹脂として、ビスフェノールZポリカーボネート樹脂、ビスフェノールAポリカーボネート樹脂、ビスフェノールCポリカーボネート樹脂及びビスフェノールPポリカーボネート樹脂からなる群より選択されるポリカーボネート樹脂の1〜4種のみを含む。そして、前記最表面層は、赤外吸収スペクトルにおける前記ポリカーボネート樹脂に由来するカルボニル基の伸縮振動の吸収ピーク強度(IC)と、前記電荷輸送性化合物(a)の前記R−O−CO−CR’=CH−R” で表される構造に由来するカルボニル基の伸縮振動の吸収ピーク強度(IA)との比(IA/IC)が、0.5以上10以下であり、且つ前記吸収ピーク強度(IA)の吸収ピークの半値幅が25cm−1以上である。
また有機感光体は放電により帯電して使用されるが、その際に電気的ストレス、オゾンなどの放電ガスによるストレスにより、表面材料の劣化が起こり、結果として放電生成物と呼ばれる硝酸アンモニウムなどのイオン性物質を吸着しやすくなる。そのために、特に高湿下で水分を吸着し、表面抵抗が低下し、潜像にじみを生じ、結果としてプリント画像の画像流れを生じやすい。これを抑制するためには、一般的に、最表面層を適度に磨耗させて、潜像のにじみを抑制している。この磨耗量は、帯電方式、クリーニング方式、トナー形状などの影響を受けることから、採用する方式によって左右される。よって、感光体の最表面層の強度は、採用した方式に合わせて調整可能であることが望まれる。ここで、最表面層として前記電荷輸送性化合物(a)にポリカーボネート樹脂を併用し、且つ赤外吸収スペクトルの伸縮振動の吸収ピーク強度が上記範囲内となるようにすると、最表面層の強度を調整することが可能となる。電気特性と強度を備えた最表面層が得られる理由については、以下のように推測されるが、当該推測によって本発明は限定されない。
なお、最表面層が保護層として機能する層である場合、この保護層の下層には、電荷輸送層及び電荷発生層からなる感光層、又は単層型感光層を有することとなる。
一方、最表面層が電荷輸送層として機能する層の場合、導電性基体上に、電荷発生層、及び最表面層として電荷輸送層を有し、該電荷輸送層が反応性の電荷輸送材料(a)とポリカーボネート樹脂とを含有する組成物の硬化膜で構成される形態が挙げられる。
図2に示す電子写真感光体7Bにおいては、導電性基体4上に下引層1が設けられ、その上に、電荷輸送層3、電荷発生層2、及び保護層5が順次形成された構造を有するものである。電子写真感光体7Bにおいては、電荷輸送層3及び電荷発生層2により感光層が構成されている。
なお、図1、図2及び図3に示す電子写真感光体において、下引層1は設けてもよいし、設けなくてもよい。
まず、電子写真感光体7Aにおける最表面層である保護層5について説明する。
保護層5は、電子写真感光体7Aにおける最表面層であり、反応性の電荷輸送材料(a)とポリカーボネート樹脂とを含有する組成物の硬化膜である。
まず、反応性の電荷輸送材料(a)について説明する。
保護層(最表面層)5に用いられる反応性の電荷輸送材料(a)は、同一分子内に電荷輸送性骨格及び2つ以上のR−O−CO−CR’=CH−R”で表される構造を有する化合物であり、この構造上の条件を満たしていれば如何なるものでもかまわない。
R−O−CO−CR’=CH−R”において、R及びR’のいずれか一方が前記電荷輸送性骨格と結合する。Rが前記電荷輸送性骨格と結合する場合には、Rは単結合又は置換基を有してもよい二価の連結基を表し、R’は水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。他方、R’が前記電荷輸送性骨格と結合する場合には、R’は置換基を有してもよい二価の連結基を表し、Rは水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。R”は水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。
R又はR’で表されるアリーレン基は、炭素数6以上20以下であることが望ましく、炭素数6以上15以下であることがより望ましい。具体的には、フェニレン、ナフタレンジイル、アントラセンジイルなどが挙げられる。
二価の連結基の置換基としてのアルキル基、アルコキシ基及びアシル基は、炭素数が炭素数1以上12以下であることが望ましく、炭素数1以上10以下であることがより望ましい。
R、R’又はR”で表されるアルキル基は置換基を有していてもよく、該置換基は、アルキル基、アルコキシ基、エステル基(−COO−、−OCO−)、及びアシル基からなる群より選択される基を表す。
そこで、メタクリロイル基を有する反応性の電荷輸送材料(a)を用いることで、上記のような海島構造の形成が抑えられることから、この望ましい態様の反応性の電荷輸送材料(a)を含有する組成物の硬化膜からなる最表面層を有する電子写真用感光体は、電気特性及び画像特性がより安定して得られるものと推測される。
即ち、電子吸引性のメタクリロイル基が電荷輸送性骨格に近すぎると、電荷輸送性骨格の電荷密度が低下し、イオン化ポテンシャルが上昇することにより、下層からのキャリア注入が円滑に進行しにくくなることがある。また、メタクリロイル基のようなラジカル重合性の置換基を重合させる場合、重合時に生成するラジカルが電荷輸送性骨格に移動しやすい構造であると、生成したラジカルが電荷輸送の機能を劣化させてしまうため、電気特性の悪化を招いてしまうと考えられる。更に、最表面層における機械強度については、嵩高い電荷輸送性骨格と重合部位(前記−O−CO−CR’=CH−R” で表される構造)が近くリジッドであると重合部位同士が動き難くなり、反応する確率が低下してしまうおそれがあるものと考えられる。
これらのことから、電荷輸送性骨格と前記−O−CO−CR’=CH−R” で表される構造との間に柔軟性に富む炭素鎖であるRを介在させる構造が望ましいものとなる。
反応性の電荷輸送材料(a)中の電荷輸送性骨格としては、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、ヒドラゾン系化合物などの含窒素の正孔輸送性化合物に由来する骨格であって、窒素原子と共役している構造が電荷輸送性骨格に相当する。また、電荷輸送性骨格において、複数の窒素原子間で共役が切れている場合には、複数の窒素原子と共役している構造とその構造を結合する部位とを合わせて電荷輸送性骨格とする。
更に、反応性のより低いメタクリロイル基を有する電荷輸送材料(a)を用い、且つ熱重合を行うことで、熱による構造的な緩和の促進が図られ、均質性の高い膜が得られる。
ここで、置換アリール基における置換基としては、D(末端に前記R−O−CO−CR’=CH−R”で表される構造を有する基)以外のものとして、炭素数1以上4以下のアルキル基若しくはアルコキシ基、炭素数6以上10以下の置換若しくは未置換のアリール基等が挙げられる。
まず、反応性の電荷輸送材料(a)において、前記R−O−CO−CR’=CH−R” で表される構造の官能基数が4つ以上有するものの具体例(化合物A−1乃至A−32)を示す。
このような前記R−O−CO−CR’=CH−R” で表される構造を1つ有する化合物の具体例を下記(化合物A−33乃至A−45)に示す。
即ち、一般式(A)で表される化合物は、前駆体であるアルコールを、対応するメタクリル酸、或いはメタクリル酸ハロゲン化物と縮合させるか、前駆体であるアルコールがベンジルアルコール構造の場合には、ヒドロキシエチルメタクリレートのような水酸基を有するメタクリル酸誘導体との脱水エーテル化などにより合成される。
この範囲とすることで、硬化膜(最表面層)の強度、電気特性に優れ、硬化膜の厚膜化が可能となる。
保護層(最表面層)5を構成する硬化膜は、ポリカーボネート樹脂を含有する。ポリカーボネート樹脂の種類としては特に限定されず、ビスフェノールZポリカーボネート樹脂、ビスフェノールAポリカーボネート樹脂、ビスフェノールCポリカーボネート樹脂、ビスフェノールPポリカーボネート樹脂、などが用いられ、溶解性、塗布液ポットライフの観点から、ビスフェノールZポリカーボネート樹脂、ビスフェノールPポリカーボネート樹脂が好適であり、ビスフェノールZポリカーボネート樹脂がより好適である。
ポリカーボネート樹脂は1種を単独で又は2種以上で用いる。
保護層(最表面層)5を構成する硬化膜は、前述した反応性の電荷輸送材料(a)の他に、電荷輸送性骨格を有し且つラジカル重合可能な不飽和二重結合を有さない非反応性の電荷輸送材料(b)を併用してもよい。非反応性の電荷輸送材料(b)は電荷輸送を担っていない反応性基を有さないため、非反応性の電荷輸送材料(b)を保護層(最表面層)5に用いた場合には実質的に電荷輸送成分の濃度が高まり、電気特性を更に改善するのに有効である。また、非反応性の電荷輸送材料(b)を添加して架橋密度を減じ、強度を調整してもよい。
なかでも、モビリティー、相溶性など点から、トリフェニルアミン骨格を有するものが望ましい。
保護層(最表面層)5を構成する硬化膜は、前述した反応性の電荷輸送材料(a)の他に、電荷輸送性骨格を有さず且つ前記R−O−CO−CR’=CH−R”で表される構造を2つ以上有する反応性化合物(c)を含有して、架橋密度を向上させて膜強度を高めてもよい。しかしながらこの反応性化合物(c)は電荷輸送性骨格を有さないので、電荷輸送性を低下させないためには、保護層(最表面層)5を構成する硬化膜に含有させないことが望ましい。
反応性化合物(c)としての1官能のモノマーは、例えば、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、ヒドロキシエチルo−フェニルフェノールアクリレート、o−フェニルフェノールグリシジルエーテルアクリレート、などが挙げられる。
反応性化合物(c)としての3官能のモノマーは、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、脂肪族トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
反応性化合物(c)としての4官能のモノマーは、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、脂肪族テトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
反応性化合物(c)としての5官能以上のモノマーは、例えば、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の他、ポリエステル骨格、ウレタン骨格、フォスファゼン骨格を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記条件を満たす保護層(最表面層)5を構成する硬化膜の場合には、電荷輸送性化合物(a)とポリカーボネート樹脂との相溶性に優れるため、更に、前記R−O−CO−CR’=CH−R”で表される構造を有さない非反応性のバインダー樹脂の混合も可能となる。よって、放電ガス耐性、接着性、機械強度、耐傷性、粒子分散性、粘度コントロール、トルク低減、磨耗量コントロール、ポットライフの延長などの目的で、非反応性のバインダー樹脂を添加してもよい。非反応性のバインダー樹脂を用いることで、組成物の粘度が向上し、表面性状に優れた保護層5(最表面層)が形成されると共に、最表面中のガスの混入を防止するガスバリア性の向上が図られ、また、下層との接着性の向上にも寄与しうる。
また、保護層(最表面層)5の放電ガス耐性、機械強度、耐傷性、粒子分散性、粘度コントロール、トルク低減、磨耗量コントロール、ポットライフの延長などの目的でアルコールに溶解する樹脂を添加してもよい。
保護層(最表面層)5の形成には、光硬化触媒又は熱重合開始剤を用いてもよい。この硬化触媒及び熱重合開始剤としては、公知の光硬化触媒や熱重合開始剤を用いてもよい。
光硬化触媒としては、分子内開裂型、水素引抜型などが挙げられる。
分子内開裂型としては、ベンジルケタール系、アルキルフェノン系、アミノアルキルフェノン系、ホスフィンオキサイド系、チタノセン系、オキシム系などが挙げられる。
より具体的には、ベンジルケタール系として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンが挙げられる。
また、アルキルフェノン系としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、アセトフェノン、2−フェニル−2−(p−トルエンスルフォニルオキシ)アセトフェノンが挙げられる。
アミノアルキルフェノン系としては、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モリホニル)フェニル]−1−ブタノンなどが挙げられる。
ホスフィノキサイド系としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンキサイドなどが挙げられる。
チタノセン系としては、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウムなどが挙げられる。
オキシム系としては、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)などが挙げられる。
より具体的には、ベンゾフェノン系としては、2−ベンゾイル安息香酸、2−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、p,p’−ビスジエチルアミノベンゾフェノンなどが挙げられる。
チオキサントン系としては、2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどが挙げられる。
ベンジル系としては、ベンジル、(±)−カンファーキノン、p−アニシルなどが挙げられる。
熱重合開始剤の市販品としては、V-30、V-40、V-59、V601、V65、V-70、VF-096、VE-73、Vam-110、Vam-111(和光純薬製)、OTAzo-15、OTazo-30、AIBM、AMBN、ADVN、ACVA(大塚化学)等のアゾ系開始剤;パーテトラA、パーヘキサHC、パーヘキサC、パーヘキサV、パーヘキサ22、パーヘキサMC、パーブチルH,パークミルH、パークミルP、パーメンタH、パーオクタH、パーブチルC、パーブチルD、パーヘキシルD、パーロイル IB、パーロイル 355、パーロイル L、パーロイル SA、ナイパー BW、ナイパー BMT-K40/M、パーロイル IPP、パーロイル NPP、パーロイル TCP、パーロイル OPP、パーロイル SBP、パークミル ND、パーオクタ ND、パーヘキシル ND、パーブチル ND、パーブチル NHP、パーヘキシル PV、パーブチル PV、パーヘキサ 250、パーオクタ O、パーヘキシル O、パーブチル O、パーブチル L、パーブチル 355、パーヘキシル I、パーブチル I、パーブチル E、パーヘキサ 25Z、パーブチル A、パーへヘキシル Z、パーブチル ZT、パーブチル Z(日油化学社製)、カヤケタール AM-C55、トリゴノックス 36-C75、ラウロックス、パーカドックス L-W75、パーカドックス CH-50L、トリゴノックス TMBH、カヤクメン H、カヤブチル H-70、ペルカドックス BC-FF、カヤヘキサ AD、パーカドックス 14、カヤブチル C、カヤブチル D、カヤヘキサ YD-E85、パーカドックス 12-XL25、パーカドックス 12-EB20、トリゴノックス 22-N70、トリゴノックス 22-70E、トリゴノックス D-T50、トリゴノックス 423-C70、カヤエステル CND-C70、カヤエステル CND-W50、トリゴノックス 23-C70、トリゴノックス 23-W50N、トリゴノックス 257-C70、カヤエステル P-70、カヤエステル TMPO-70、トリゴノックス 121、カヤエステル O、カヤエステル HTP-65W、カヤエステル AN、トリゴノックス 42、トリゴノックス F-C50、カヤブチル B、カヤカルボン EH-C70、カヤカルボン EH-W60、カヤカルボン I-20、カヤカルボン BIC-75、トリゴノックス 117、カヤレン6-70(化薬アクゾ社製)、ルペロックス610、ルペロックス188、ルペロックス844、ルペロックス259、ルペロックス10、ルペロックス701、ルペロックス11、ルペロックス26、ルペロックス80、ルペロックス7、ルペロックス270、ルペロックスP、ルペロックス546、ルペロックス554、ルペロックス575、ルペロックスTANPO、ルペロックス555、ルペロックス570、ルペロックスTAP、ルペロックスTBIC、ルペロックスTBEC、ルペロックスJW、ルペロックスTAIC、ルペロックスTAEC、ルペロックスDC、ルペロックス101、ルペロックスF、ルペロックスDI、ルペロックス130、ルペロックス220、ルペロックス230、ルペロックス233、ルペロックス531(アルケマ吉富社製)などが挙げられる。
保護層(最表面層)5を構成する硬化膜は、更に成膜性、可とう性、潤滑性、接着性を調整するなどの目的から、他のカップリング剤、特にフッ素含有のカップリング剤と混合して用いてもよい。このような化合物として、各種シランカップリング剤、及び市販のシリコーン系ハードコート剤が用いられる。
市販のハードコート剤としては、KP−85、X−40−9740、X−8239(以上、信越化学工業社製)、AY42−440、AY42−441、AY49−208(以上、東レダウコーニング社製)等が挙げられる。
劣化防止剤としては、ヒンダードフェノール系あるいはヒンダードアミン系が望ましく、有機イオウ系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、チオウレア系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤、などの公知の酸化防止剤を用いてもよい。
劣化防止剤の添加量としては20質量%以下が望ましく、10質量%以下がより望ましい。
ヒンダードアミン系酸化防止剤としては、サノールLS2626、サノールLS765、サノールLS770、サノールLS744、チヌビン144、チヌビン622LD、マークLA57、マークLA67、マークLA62、マークLA68、マークLA63が挙げられ、チオエーテル系として、スミライザ−TPS、スミライザーTP-Dが挙げられ、ホスファイト系として、マーク2112、マークPEP-8、マークPEP-24G、マークPEP-36、マーク329K、マークHP-10等が挙げられる。
この粒子の一例として、ケイ素含有粒子が挙げられる。ケイ素含有粒子とは、構成元素にケイ素を含む粒子であり、具体的には、コロイダルシリカ及びシリコーン粒子等が挙げられる。ケイ素含有粒子として用いられるコロイダルシリカは、平均粒径1nm以上100nm以下、好ましくは10nm以上30nm以下のシリカを、酸性若しくはアルカリ性の水分散液、あるいはアルコール、ケトン、エステル等の有機溶媒中に分散させたものから選ばれる。該粒子としては一般に市販されているものを使用してもよい。
これらのシリコーン粒子は球状で、その平均粒径は好ましくは1nm以上500nm以下、より好ましくは10nm以上100nm以下である。シリコーン粒子は、化学的に不活性で、樹脂への分散性に優れる小径粒子であり、さらに十分な特性を得るために必要とされる含有量が低いため、架橋反応を阻害することなく、電子写真感光体の表面性状が改善される。すなわち、強固な架橋構造中に均一に取り込まれた状態で、電子写真感光体表面の潤滑性、撥水性を向上させ、長期間にわたって良好な耐磨耗性、耐汚染物付着性が維持される。
表面層中のシリコーン粒子の含有量は、保護層5の全固形分全量を基準として、好ましくは0.1質量%以上30質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上10質量%以下である。
シリコーンオイルとしては、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、フェニルメチルシロキサン等のシリコーンオイル;アミノ変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、カルボキシル変性ポリシロキサン、カルビノール変性ポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、メルカプト変性ポリシロキサン、フェノール変性ポリシロキサン等の反応性シリコーンオイル;ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシクロシロキサン類;1,3,5−トリメチル−1.3.5−トリフェニルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチル−1,3,5,7,9−ペンタフェニルシクロペンタシロキサン等の環状メチルフェニルシクロシロキサン類;ヘキサフェニルシクロトリシロキサン等の環状フェニルシクロシロキサン類;3−(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルシクロトリシロキサン等のフッ素含有シクロシロキサン類;メチルヒドロシロキサン混合物、ペンタメチルシクロペンタシロキサン、フェニルヒドロシクロシロキサン等のヒドロシリル基含有シクロシロキサン類;ペンタビニルペンタメチルシクロペンタシロキサン等のビニル基含有シクロシロキサン類等が挙げられる。
これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて用いる。2種以上を組み合わせて用いる場合は、単に混合しても、固溶体や融着での混合でもよい。導電性粒子の平均粒径は保護層の透明性の点で0.3μm以下、特に0.1μm以下が好ましい。
保護層5を形成するために用いる、反応性の電荷輸送材料(a)及びポリカーボネート樹脂を含有する組成物は、保護層形成用塗布液として調製されることが望ましい。
この保護層形成用塗布液は、無溶媒であってもよいし、必要に応じて、トルエン、キシレンなどの芳香族、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのセロソルブ系、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール系等の溶媒などの単独又は混合溶媒を用いて調製される。
反応性の電荷輸送材料(a)及びポリカーボネート樹脂を含有する組成物からなる保護層形成用塗布液は、被塗布面を形成する電荷輸送層3の上に、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法により塗布される。
その後、得られた塗膜に対して、光、電子線又は熱を付与してラジカル重合を生起させて、該塗膜を重合、硬化させる。
本実施形態において、保護層(最表面層)5を赤外吸収スペクトルで測定したとき、前記ポリカーボネート樹脂に由来するカルボニル基の伸縮振動の吸収ピーク強度(IC)と、反応性の電荷発生材料(a)の前記R−O−CO−CR’=CH−R”で表される構造に由来するカルボニル基の伸縮振動の吸収ピーク強度(IA)との比(IA/IC)は、0.5以上10以下である。
具体的には、反応性の電荷輸送性材料(a)とポリカーボネート樹脂の構造が、相溶しやすくなるように組み合わせると、吸収ピーク強度(IA)の吸収ピークの半値幅が広くなりやすい。
フーリエ変換赤外分光装置を用いて、ATRプリズムにGeを用いた顕微ATR法にて保護層(最表面層)5の赤外吸収スペクトルを測定する。得られた赤外吸収スペクトルのスペクトル処理をアドバンストATRにて補正し、水蒸気ノイズを除去する。スペクトルのベースラインは、測定するスペクトルピークから隣り合うピークに至るまでの間で吸収強度が最小値となる点どうしを結んだ線である。このベースラインを規準に吸収ピーク強度IA,ICを求める。また、前記ベースラインを規準に、吸収強度が半分となる位置での吸収スペクトルの幅を吸収ピークの半値幅として求める。
最表面層が電荷輸送層である場合、この層の厚みは、7μm以上70μm以下が望ましく、10μm以上60μm以下がより望ましい。
導電性基体4としては、例えば、アルミニウム、銅、亜鉛、ステンレス、クロム、ニッケル、モリブデン、バナジウム、インジウム、金、白金等の金属又は合金を用いて構成される金属板、金属ドラム、及び金属ベルトが挙げられる。また、導電性基体4としては、導電性ポリマー、酸化インジウム等の導電性化合物やアルミニウム、パラジウム、金等の金属又は合金を塗布、蒸着又はラミネートした紙、プラスチックフィルム、ベルト等も挙げられる。
ここで、「導電性」とは体積抵抗率が1013Ωcm未満であることをいう。
下引層1は、例えば、結着樹脂に無機粒子を含有して構成される。
無機粒子としては、粉体抵抗(体積抵抗率)102Ω・cm以上1011Ω・cm以下のものが望ましく用いられる。これは、下引層1はリーク耐性、キャリアブロック性獲得のために適切な抵抗を得ることが必要であるためである。なお、上記範囲内に無機粒子の抵抗値があると、十分なリーク耐性と、残留電位上昇の抑制が図られる。
無機粒子のBET法による比表面積は、10m2/g以上が望ましい。比表面積値が10m2/g以上のものは帯電性低下を抑える。
無機粒子の体積平均粒径は50nm以上2000nm以下(望ましくは60nm以上1000nm以下)の範囲であることが望ましい。
アクセプター性化合物としては、上記特性が得られるものであれば限定されず、クロラニル、ブロモアニル等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールや2,5−ビス(4−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)1,3,4オキサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物、3,3’,5,5’テトラ−t−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン化合物等の電子輸送性物質などが望ましく、特にアントラキノン構造を有する化合物が望ましい。更にヒドロキシアントラキノン系化合物、アミノアントラキノン系化合物、アミノヒドロキシアントラキノン系化合物等、アントラキノン構造を有するアクセプター性化合物が望ましく用いられ、具体的にはアントラキノン、アリザリン、キニザリン、アントラルフィン、プルプリン等が挙げられる。
無機粒子表面にアクセプター化合物を付与させる方法としては、乾式法、又は、湿式法が挙げられる。
下引層1に含有される結着樹脂としては、良好な膜が形成されるもので、かつ、所望の特性が得られるものであれば公知のいかなるものを使用してもよく、例えば、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の公知の高分子樹脂化合物、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料が用いられる。
また、下引層1に含有される結着樹脂として、電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂やポリアニリン等の導電性樹脂等を用いてもよい。なかでも上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が好適であり、特にフェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が好適である。これらを2種以上組み合わせて使用する場合には、その混合割合は、必要に応じて設定される。
添加物としては、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料が用いられる。シランカップリング剤は前述のように無機粒子の表面処理に用いられるが、添加剤として更に下引層形成用塗布液に添加してもよい。
また、ジルコニウムキレート化合物の例としては、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミン、アセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネート、オクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、ラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシド等が挙げられる。
溶媒として、具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を用いられる。
更に、下引層1を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法を用いられる。
更に、下引層1は、所望の特性が得られるのであれば、いかなる厚さに設定されてもよいが、厚さ15μm以上が望ましく、更に望ましくは15μm以上50μm以下とされていることが望ましい。
下引層1の厚さが上記範囲内にあると、充分な耐リーク性能が向上し、長期使用したときの残留電位の残存を低減して画像濃度の異常発生が抑えられる。
表面粗さ調整のために下引層中に樹脂などの粒子を添加してもよい。樹脂粒子としてはシリコーン樹脂粒子、架橋型ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子等を用いられる。
また、表面粗さ調整のために下引層表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、湿式ホーニング、研削処理等を用いられる。
電荷発生層2は、電荷発生材料及び結着樹脂を含有する層である。
電荷発生材料としては、ビスアゾ、トリスアゾ等のアゾ顔料、ジブロモアントアントロン等の縮環芳香族顔料、ペリレン顔料、ピロロピロール顔料、フタロシアニン顔料、酸化亜鉛、三方晶系セレン等が挙げられる。これらの中でも、近赤外域のレーザー露光に対応させるためには、電荷発生材料として、金属フタロシアニン顔料、及び無金属フタロシアニン顔料を用いることが望ましく、特に、特開平5−263007号公報、特開平5−279591号公報等に開示されたヒドロキシガリウムフタロシアニン、特開平5−98181号公報等に開示されたクロロガリウムフタロシアニン、特開平5−11172号公報、特開平5−11173号公報等に開示されたジクロロスズフタロシアニン、特開平4−189873号公報、特開平5−43823号公報等に開示されたチタニルフタロシアニンがより望ましい。また、近紫外域のレーザー露光に対応させるためには、電荷発生材料として、ジブロモアントアントロン等の縮環芳香族顔料、チオインジゴ系顔料、ポルフィラジン化合物、酸化亜鉛、三方晶系セレン、特開2004−78147号公報、特開2005−181992号公報に開示されたビスアゾ顔料等を用いることがより望ましい。
更にこの分散の際、電荷発生材料の平均粒径を0.5μm以下、望ましくは0.3μm以下、更に望ましくは0.15μm以下にすることが有効である。
電子写真感光体が、前記電荷輸送材料(a)とポリカーボネート樹脂を含む保護層を備える場合には、電荷輸送層3は、電荷輸送材料と結着樹脂を含有して、又は高分子電荷輸送材を含有して形成される。
ここで、上記各基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基、又は炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基が挙げられる。
これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上で用いる。電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は質量比で10:1から1:5までが望ましい。
なお、電荷輸送層3に用いる結着樹脂の粘度平均分子量の上限値としては、塗布膜の均一性(液ダレ)の点から、100000以下が望ましい。
ここで、本実施形態における結着樹脂の粘度平均分子量は、毛細管粘度計によって測定した値である。
なお、同様の理由から、最表層が電荷輸送層である場合には、その下層中に含まれる結着樹脂の粘度平均分子量が上記の範囲であることが望ましい。
電荷輸送層形成用塗布液に用いる溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロンゲン化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の環状若しくは直鎖状のエーテル類等の通常の有機溶剤を単独又は2種以上混合して用いられる。また、上記各構成材料の分散方法としては、公知の方法が使用される。
電荷輸送層として本実施形態の表面層材料を使用してもよい。
図4は、本実施形態に係る画像形成装置100を示す概略構成図である。
図4に示される画像形成装置100は、電子写真感光体7を備えるプロセスカートリッジ300と、露光装置(静電潜像形成手段)9と、転写装置(転写手段)40と、中間転写体50と、を備える。なお、画像形成装置100において、露光装置9はプロセスカートリッジ300の開口部から電子写真感光体7に露光可能な位置に配置されており、転写装置40は中間転写体50を介して電子写真感光体7に対向する位置に配置されており、中間転写体50はその一部が電子写真感光体7に接触して配置されている。
また、スコロトロン帯電器を使用する場合には、帯電器に付着した放電生成物が電子写真感光体に放出されるのを防ぐため、帯電器の不使用時に電子写真感光体との間に遮蔽物を設ける機構を有してもよい。
かかるトナーとしては、平均形状係数((ML2/A)×(π/4)×100、ここでMLはトナー粒子の最大長を表し、Aはトナー粒子の投影面積を表す)が100以上150以下であることが望ましく105以上145以下であることがより望ましく、110以上140以下であることが更に望ましい。
更に、トナーとしては、体積平均粒子径が3μm以上12μm以下であることが望ましく、3.3μm以上10μm以下であることがより望ましく、3.5μm以上9μm以下であることが更に望ましい。この如く平均形状係数及び体積平均粒子径を満たすトナーを用いることにより、他のトナーと比べ、高い現像、転写性、及び高画質の画像が得られる。
フッ素元素を有する粒子としては、黒鉛やグラファイトにフッ素が結合したフッ化炭素、ポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、パーフルオロアルコキシ・フッ素樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。
フッ素元素を有する粒子の平均粒径は、0.1μm以上10μm以下の範囲が望ましく、上記化学構造のものを粉砕して、粒径をそろえてもよい。
トナー中のフッ素元素を有する粒子の添加量は、0.05質量%以上2.0質量%以下の範囲が望ましく、0.05質量%以上1.5質量%以下の範囲がより望ましい。上記範囲内にあると、好適な摩擦係数の範囲にありゴーストの発生が抑えられ、また適切なトナー帯電特性から逆極性トナーの生成が抑えられる。
滑性粒子の体積平均粒径は、0.1μm以上10μm以下の範囲が望ましく、上記化学構造のものを粉砕して、粒径をそろえてもよい。トナー中の滑性粒子の添加量は、望ましくは0.05質量%以上2.0質量%以下、より望ましくは0.1質量%以上1.5質量%以下の範囲である。
無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化タングステン、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガン、酸化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の各種無機酸化物、窒化物、ホウ化物等が好適に使用される。
図5に示される画像形成装置120は、プロセスカートリッジ300を4つ搭載したタンデム方式のフルカラー画像形成装置である。
画像形成装置120では、中間転写体50上に4つのプロセスカートリッジ300がそれぞれ並列に配置されており、1色に付き1つの電子写真感光体が使用される構成となっている。なお、画像形成装置120は、タンデム方式であること以外は、画像形成装置100と同様の構成を有している。
<感光体の作製>
(下引層の作製)
酸化亜鉛:(平均粒子径70nm:テイカ社製:比表面積値15m2/g)100質量部をテトラヒドロフラン500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM503:信越化学工業社製)1.3質量部を添加し、2時間攪拌した。その後溶剤を減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間)焼き付けを行い、シランカップリング剤表面処理酸化亜鉛を得た。
前記表面処理を施した酸化亜鉛110質量部を500質量部のテトラヒドロフランと攪拌混合し、アリザリン1.0質量部を50質量部のテトラヒドロフランに溶解させた溶液を添加し、50℃にて5時間攪拌した。その後、減圧ろ過にてアリザリンを付与させた酸化亜鉛を濾別し、さらに60℃で減圧乾燥を行いアリザリン付与酸化亜鉛を得た。
得られた分散液に触媒としてジオクチルスズジラウレート0.005質量部、シリコーン樹脂粒子(トスパール145、GE東芝シリコーン社製)45質量部を添加し、下引層塗布用液を得た。この塗布液を浸漬塗布法にて直径30mm、長さ340mm、肉厚1mmのアルミニウム基材上に塗布し、170℃、40分の乾燥硬化を行い厚さ18μmの下引層を得た。
電荷発生物質としてのCukα特性X線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.3゜,16.0゜,24.9゜,28.0゜の位置に回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン15質量部、結着樹脂としての塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニカー社製)10質量部、n−酢酸ブチル200質量部からなる混合物を、直径1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散した。得られた分散液にn−酢酸ブチル175質量部、メチルエチルケトン180質量部を添加し、攪拌して電荷発生層用の塗布液を得た。この電荷発生層用塗布液を下引層上に浸漬塗布し、常温で乾燥して、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
感光体1の電荷輸送層をN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD)45質量部及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(PC(Z):粘度平均分子量:6万)55質量部をクロルベンゼン800質量部に加えて溶解し,電荷輸送層用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に塗布し、130℃、45分の乾燥を行って膜厚が15μmの電荷輸送層を形成した。
N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD)20質量部及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(PC(Z))(粘度平均分子量:3万)20質量部、化合物A−17を60質量部、OTazo−15(大塚化学、分子量354.4)2質量部をモノクロロベンゼン500質量部に溶解し、スプレーコートにて電荷輸送層上に塗布した。室温で30分風乾した後、酸素濃度200ppmの窒素下で室温から10℃/分の速度で150℃まで昇温し、150℃で1時間加熱処理して硬化させ、膜厚約15μmの表面層を形成して実施例1の感光体を作製した。
図7に表面層の硬化前後の赤外吸収スペクトルを示す。IA、ICはそれぞれ上記で定義したベースラインからの吸収強度、吸収ピークの半値幅により求めた。
上述のようにして作製した電子写真感光体を富士ゼロックス社製、ApeosPort−III C4400に装着し、低温低湿(8℃、20%RH)及び高温高湿(28℃、85%RH)において、以下の評価を連続して行なった。
低温低湿(8℃、20%RH)の環境下にて10000枚の画像形成テストを行い、10000枚目の画質評価(下記ゴースト、カブリ、スジ、画像流れ)を実施した後、低温低湿(8℃、20%RH)環境下で24時間放置した後の最初の1枚目の画質について画質評価を行った。
その結果を表4に示した。
その結果を表5に示した。
ゴーストは、図6(A)に示したGと画像濃度50%の灰色領域を有するパターンのチャートをプリントし、50%の灰色部分にGの文字の現れ具合を目視にて評価した。
A:図6(A)のように良好又は軽微である。
B:図6(B)のように若干目立つ程度である
C:図6(C)のようにはっきり確認される。
カブリ評価は上述のゴースト評価と同じサンプルを用いて白地部のトナー付着程度を目視にて観察し判断した。
A:良好。
B:うっすらとカブリあり。
C:画質上問題となるカブリあり。
スジ評価は上述のゴースト評価と同じサンプルを用いて目視にて判断した。
A:良好。
B:部分的にスジの発生あり。
C:画質上問題となるスジ発生。
画像流れは上述のゴースト評価と同じサンプルを用いて目視にて判断した。
A:良好。
B:連続的にプリントテストしている時は問題ないが、1日(24時間)放置後に発生。
C:連続的にプリントテストしている時にも発生。
表面層の接着性は、画像形成テスト後の感光体に2mm角で5×5個の切れ目をカッターナイフで付け、3M社製メンディングテープを貼り付け、剥離した時の残存数で評価した。
その結果を表4及び5に示した。
A:21個以上残存。
B:11個以上20個以下残存。
C:10個以下残存。
初期の感光体膜厚と、画像形成テストを終了した後の膜厚とを渦電流測定装置(フィッシャースコープMMS)にて測定し、磨耗量を評価した。
表面層にビスフェノールZポリカーボネート樹脂(PC(Z))を加えなかった以外は実施例1と同様に感光体を作製した。これは、IA/ICは無限大に相当する。
得られた膜は、部分的に結晶化を生じ、均一な層が形成されなかった。評価結果を表4及び5に示す。
表面層の作製において、重合開始剤としてOTazo−15(大塚化学製、分子量354.4)の代わりにAIBN(和光純薬製、分子量164.2)、又はV−601(和光純薬製、分子量230.3)2質量部を用いた以外は実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。結果を表4及び5に示す。
表面層の作製において、重合開始剤としてOTazo−15(大塚化学製、分子量354.4)の代わりにVE−73(和光純薬製、分子量310.4)2質量部を用いた以外は実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。結果を表4及び5に示す。
表面層の作製において、電荷輸送材料(a)(b)、ポリカーボネート樹脂、重合開始剤を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様に感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表4及び5に示す。
表面層の作製において、重合開始剤としてOTazo−15(大塚化学製、分子量354.4)の代わりにAIBN(和光純薬製、分子量164.2)、又はV−601(和光純薬製、分子量230.3)2質量部を用い、室温から2℃/分の速度で170℃まで昇温し、硬化温度を170℃とした以外は実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。結果を表4及び5に示す。
実施例1の電荷輸送層を形成せず、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン25質量部及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:3万)15質量部、化合物A−17を60質量部、OTazo−15(大塚化学、分子量354.4)2質量部をモノクロロベンゼン200質量部に溶解し、浸漬塗布にて電荷発生層上に塗布した。室温で30分風乾した後、酸素濃度200ppmの窒素下、室温から10℃/分の速度で150℃まで昇温し、150℃で1時間加熱処理して硬化させ、膜厚約25μmの表面層を形成して感光体を作製した。評価結果を表4及び5に示す。
表面層の作製において、室温から1℃/分の速度で150℃まで昇温し、150℃で1時間加熱処理した以外は実施例1乃至5と同様に同様に感光体を作製し、評価した。結果を表4及び5に示す。
表面層の作製において、室温から1℃/分の速度で165℃まで昇温し、165℃で1時間加熱処理した以外は実施例1乃至5と同様に同様に感光体を作製し、評価した。結果を表4及び5に示す。
表面層の作製において、電荷輸送材料電荷輸送材料(a)(b)、ポリカーボネート樹脂、重合開始剤を表2に示すように変更した以外は実施例23と同様に感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表4及び5に示す。
表面層の作製において、重合時の酸素濃度を700ppm、1000ppmとした以外は実施例1と同様に感光体を作製し、評価した。結果を表4及び5に示す。
表面層の作製において、電荷輸送材料電荷輸送材料(a)(b)、ポリカーボネート樹脂、重合開始剤を表3に示すように変更した以外は実施例1と同様に感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表4及び5に示す。一部結晶化が観察された。
表面層の作製において、電荷輸送材料電荷輸送材料(a)を表3に示すように変更した以外は実施例1と同様に感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表4及び5に示す。
表面層の作製において、電荷輸送材料電荷輸送材料(a)を表3に示すように変更した以外は実施例23と同様に感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表4及び5に示す。
Claims (8)
- 導電性基体上に感光層を有し、
最表面層が、同一分子内に電荷輸送性骨格及び2つ以上のR−O−CO−CR’=CH−R”(ここで、R及びR’のいずれか一方が前記電荷輸送性骨格と結合し、Rが前記電荷輸送性骨格と結合する場合には、Rは単結合又は置換基を有してもよい二価の連結基を表し、R’は水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。R’が前記電荷輸送性骨格と結合する場合には、R’は置換基を有してもよい二価の連結基を表し、Rは水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。R”は水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。前記二価の連結基は、アルキレン基、アリーレン基、−O−、−COO−、−CO−基、及びこれらの組合せからなる群より選択される基を表す。前記置換基は、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、及びアシル基からなる群より選択される基を表す。)で表される構造を有する電荷輸送性化合物(a)の少なくとも1種、及びポリカーボネート樹脂として、ビスフェノールZポリカーボネート樹脂、ビスフェノールAポリカーボネート樹脂、ビスフェノールCポリカーボネート樹脂及びビスフェノールPポリカーボネート樹脂からなる群より選択されるポリカーボネート樹脂の1〜4種のみを含有する組成物の硬化膜であり、
前記最表面層は、赤外吸収スペクトルにおける前記ポリカーボネート樹脂に由来するカルボニル基の伸縮振動の吸収ピーク強度(IC)と、前記電荷輸送性化合物(a)の前記R−O−CO−CR’=CH−R” で表される構造に由来するカルボニル基の伸縮振動の吸収ピーク強度(IA)との比(IA/IC)が、0.5以上10以下の範囲にあり、且つ前記吸収ピーク強度(IA)の吸収ピークの半値幅が25cm−1以上である電子写真感光体。 - 前記最表面層が、電荷輸送性骨格を有さず且つ前記R−O−CO−CR’=CH−R”で表される構造を2つ以上有する化合物(c)を含有しない請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送性化合物(a)が、同一分子中に3つ以上の前記R−O−CO−CR’=CH−R”で表される構造を有する請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送性化合物が、同一分子中に4つ以上の前記R−O−CO−CR’=CH−R”で表される構造を有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記最表面層が、更に、電荷輸送性骨格を有し且つラジカル重合可能な不飽和二重結合を有さない電荷輸送性化合物(b)を少なくとも1種含有する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送性化合物(a)が、下記一般式(A)で表される化合物である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
〔上記一般式(A)中、Ar1乃至Ar4は、各々独立に、置換又は未置換のアリール基を表し、Ar5は置換又は未置換のアリール基又はアリーレン基を表し、Dは末端に前記R−O−CO−CR’=CH−R” で表される構造を有する基を表し、c1乃至c5は各々独立に0、1又は2を表し、kは0又は1を表し、Dの総数は2以上である。〕 - 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電装置と、
帯電された前記電子写真感光体の表面を露光して該表面に静電潜像を形成する露光装置と、
前記静電潜像を現像剤で現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記トナー像を被転写媒体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。 - 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の電子写真感光体を有し、画像形成装置本体に着脱されるプロセスカートリッジ。
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