JP5585023B2 - 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
即ち、電子写真感光体表面を帯電手段で所定の極性及び電位に帯電させ、帯電後の電子写真感光体表面を、像露光により選択的に除電することにより静電潜像を形成させた後、現像手段で該静電潜像にトナーを付着させることにより、潜像をトナー像として現像し、トナー像を転写手段で被転写媒体に転写させることにより、画像形成物として排出させるといったものである。
これら画像形成装置において用いられる電子写真感光体としては、従来からのセレン、セレンーテルル合金、セレンーヒ素合金、硫化カドミウム等無機光導電材料を用いた電子写真感光体(無機感光体)が知られており、近年では、安価で製造性及び廃棄性の点で優れた利点を有する有機光導電材料を用いた有機感光体(有機感光体)が主流を占めるようになってきている。
更に、転写方式としては、直接紙に転写する方式が主流であったが、転写される紙の自由度が広がることから、近年では中間転写体を用いて転写する方式が盛んに用いられている。
保護層を形成する材料系としては、以下のものが提案されている。
即ち、例えば、特許文献1には、導電粉をフェノール樹脂に分散したものが、特許文献2には、有機−無機ハイブリッド材料によるものが、特許文献3には、アルコール可溶性電荷輸送材料とフェノール樹脂によるものが、それぞれ開示されている。
また、特許文献4には、アルキルエーテル化ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂と、電子受容性カルボン酸、或いは、電子受容性ポリカルボン酸無水物の硬化膜が、特許文献5には、ベンゾグアナミン樹脂に、ヨウ素、有機スルホン酸化合物、或いは、塩化第二鉄などをドーピングした硬化膜が、特許文献6には、特定の添加剤と、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、シロキサン樹脂、或いはウレタン樹脂との硬化膜が、保護層として開示されている。
これらアクリル系材料は、硬化条件、硬化雰囲気等の影響を強く受けることから、例えば、特許文献10には、真空中、或いは不活性ガス中で放射線照射後に加熱されることによって形成された膜が、特許文献11には、不活性ガス中で加熱硬化された膜が開示されている。
更に、例えば、特許文献8、12には、電荷輸送材料自身をアクリル変性し、架橋可能とすると共に、電荷輸送性を有さない反応性モノマーを添加し、膜強度を向上させることも開示されている。
例えば、特許文献13には、電荷輸送材料自身を3官能以上の多官能に変性し、これを重合した化合物を含有する保護層が開示されている。また、特許文献14には、連鎖重合性官能基を有する電荷輸送物質の重合物を保護層に使用する技術が開示されており、また、摩擦特性を向上させるために、潤滑剤としてフッ素原子含有化合物を保護層中に含有する技術が開示されている。加えて、特許文献15には、連鎖重合性官能基を有する電荷輸送物質の濃度を最表面から内部に向かって傾斜を持たせることで、機械特性と電気特性を両立できることが開示されている。
また、本発明の他の課題は、上記電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジ、及び画像形成装置を提供することである。
請求項1に係る発明は、導電性基体と、該導電性基体上に設けられた感光層と、を少なくとも有し、最表面層が、同一分子内にトリフェニルアミン骨格及び4つ以上のメタクリロイル基を有する化合物(a)として、下記一般式(A)で表される化合物の少なくとも1種を含有する組成物の硬化膜からなることを特徴とする電子写真感光体である。
請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯電した前記電子写真感光体に静電潜像形成する静電潜像手段、トナーを含む現像剤により前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像する現像手段、及び、前記電子写真感光体の表面に残存したトナーを除去するトナー除去手段からなる群より選ばれる少なくとも一種の手段と、を備え、画像形成装置に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
該電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体に静電潜像形成する静電潜像手段と、
トナーを含む現像剤により前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、
前記トナー画像を被転写体に転写する転写手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
該電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体に静電潜像形成する静電潜像形成手段と、
層状化する液体現像剤により前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像して液体現像剤による像を形成する現像手段と、
前記電子写真感光体に形成された液体現像剤による像が転写される中間転写体と、
前記電子写真感光体に形成された前記液体現像剤による像を、前記中間転写体に転写する一次転写手段と、
前記中間転写体に転写された前記液体現像剤による像を層状化する層状化手段と、
前記層状化された液体現像剤による像を、前記中間転写体から被転写体に転写する二次転写手段と、
備えることを特徴とする画像形成装置。
本実施形態に係る電子写真感光体は、導電性基体と、該導電性基体上に設けられた感光層と、を少なくとも有し、最表面層が、同一分子内にトリフェニルアミン骨格及び4つ以上のメタクリロイル基を有する化合物(a)の少なくとも1種を含有する組成物の硬化膜からなることを特徴とする電子写真感光体である。但し、本実施形態に係る電子写真感光体では、同一分子内にトリフェニルアミン骨格及び4つ以上のメタクリロイル基を有する化合物(a)として、前記一般式(A)で表される化合物が適用される。
以下、同一分子内にトリフェニルアミン骨格及び4つ以上のメタクリロイル基を有する化合物(a)を、適宜、特定の電荷輸送材料(a)と称して説明する。
上記の効果を奏するメカニズムについては必ずしも明確ではないが、以下のように推定している。
特定の電荷輸送材料(a)はメタクリロイル基を有することで、上記のような海島構造の形成が抑えられることから、この特定の電荷輸送材料(a)を含有する組成物の硬化膜からなる最表面層を有する電子写真用感光体は、電気特性及び画像特性が安定して得られるものと推測される。
更に、特定の電荷輸送材料(a)は、その構造から粘度が高い組成物を得ることができることから、この組成物を用いた硬化膜を得る際の体積収縮が起こり難く、表面性状に優れた最表面層が得られる。
加えて、特定の電荷輸送材料(a)を用いることで、上述のように架橋密度が高く、十分な機械的強度を有する最表面層を形成しうるため、電荷輸送性を有さない多官能モノマーを必ずしも添加する必要がなくなり、多官能モノマーの添加による電気特性の低下を起こさせることなく、最表面層の厚膜化が図れる。その結果として、この最表面層を有する電子写真用感光体は、寿命が延び、長期間の利用に耐え得るものとなる。
なお、最表面層が保護層として機能する層である場合、この保護層の下層には、電荷輸送層及び電荷発生層からなる感光層、又は、単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)を有することとなる。
一方、最表面層が電荷輸送層として機能する層の場合、導電性基体上に、電荷発生層、及び最表面層として電荷輸送層を有し、該電荷輸送層が特定の電荷輸送材料(a)の少なくとも1種を含有する組成物の硬化膜で構成される形態が挙げられる。
図1は、実施形態に係る電子写真用感光体の好適な一実施形態を示す模式断面図である。図2乃至図3はそれぞれ他の実施形態に係る電子写真感光体を示す模式断面図である。
また、図3に示す電子写真感光体7Cにおいては、導電性基体4上に下引層1が設けられ、その上に単層型感光層6、保護層5が順次形成された構造を有するものである。
なお、図1乃至図3に示す電子写真感光体において、下引層1は設けてもよいし、設けなくてもよい。
まず、電子写真感光体7Aにおける最表面層である保護層5について説明する。
保護層5は、電子写真感光体7Aにおける最表面層であり、特定の電荷輸送材料(a)の少なくとも1種を含有する組成物の硬化膜からなる。
以下、特定の電荷輸送材料(a)について説明する。
保護層(最表面層)5に用いられる特定の電荷輸送材料(a)は、同一分子内にトリフェニルアミン骨格及び4つ以上のメタクリロイル基を有する化合物であり、この構造上の条件を満たしていれば如何なるものでもかまわないが、トリフェニルアミン骨格とメタクリロイル基との間に炭素原子が1つ以上介在した構造であることが望ましい。つまり、特定の電荷輸送材料(a)としては、トリフェニルアミン骨格とメタクリロイル基との間には炭素原子を1つ以上含む炭素鎖を連結基として有することが望ましい態様である。特に、かかる連結基がアルキレン基であることがもっとも望ましい態様である。
即ち、電子吸引性のメタクリロイル基が電荷輸送骨格(トリフェニルアミン骨格)に近すぎると、電荷輸送骨格の電荷密度が低下し、イオン化ポテンシャルが上昇することにより、下層からのキャリア注入が円滑に進行しにくくなることがある。また、メタクリロイル基のようなラジカル重合性の置換基を重合させる場合、重合時に生成するラジカルが電荷輸送骨格に移動しやすい構造であると、生成したラジカルが電荷輸送の機能を劣化させてしまうため、電気特性の悪化を招いてしまうと考えられる。更に、最表面層における機械強度については、かさ高い電荷輸送骨格と重合部位(メタクリロイル基)が近くリジッドであると重合部位同士が動きずらくなり、反応する確率が低下してしまうおそれがあるものと考えられる。
これらのことから、トリフェニルアミン骨格とメタクリロイル基との間に柔軟性に富む炭素鎖を介在させる構造が望ましいものとなる。
このような望ましい態様の特定の電荷輸送材料(a)は、分子自身の分子量が増大し、重心は移動し難くなると共に、メタクリロイル基の自由度が高いことから、これを用いて得られた最表面層は、電気特性に優れ、且つ、非常に高い強度を有するものとなる。
また、特定の電荷輸送材料(a)はその構造上、合成時の化合物の安定性が確保でき、工業的なスケールで生産されうると言った優れた点も有する。
ここで、置換アリール基における置換基としては、D:−(CH2)d−(O−CH2−CH2)e−O−CO−C(CH3)=CH2以外のものとして、炭素数1乃至4のアルキル基若しくはアルコキシ基、炭素数6乃至10の置換若しくは未置換のアリール基等が挙げられる。
Ar1乃至Ar4としては、下記式(1)乃至(7)のうちのいずれかであることが望ましい。なお、下記式(1)乃至(7)は、Ar1乃至Ar4の各々に連結され得る「−(D)C1」乃至「−(D)C4」を総括的に示した「−(D)C」と共に示す。
即ち、一般式(A)で表される化合物は、前駆体であるアルコールを、対応するメタクリル酸、或いはメタクリル酸ハロゲン化物と縮合させるか、前駆体であるアルコールがベンジルアルコール構造の場合には、ヒドロキシエチルメタクリレートのような水酸基を有するメタクリル酸誘導体との脱水エーテル化などにより合成できる。
この範囲とすることで、硬化膜(最表面層)の電気特性に優れ、硬化膜の厚膜化が可能となる。
また、保護層(最表面層)5を構成する硬化膜は、前述した特定の電荷輸送材料(a)の他に、反応性基を有さない公知の電荷輸送材料、分子内に1個以上3以下の反応性基を有する電荷輸送材料を、必要に応じて用いた硬化膜であってもよい。ここで、反応性基とは、アクリル基、或いは、メタクリル基を意味する。
反応性基を有さない公知の電荷輸送材料は、電荷輸送を担わない反応性基を有さないため、例えば、この公知の電荷輸送材料を併用すると、実質的に電荷輸送成分の濃度を高め、硬化膜(最表面層)の電気特性を更に改善しうる。また、反応性基を有さない公知の電荷輸送材料は、硬化膜(最表面層)の強度の調整に寄与しうる。更に、特定の電荷輸送材料(a)は、電荷輸送骨格を有することから、反応性基を持たない公知の電荷輸送材料との相溶性に優れるため、反応性基を持たない従来の電荷輸送材料のドーピングが行われ、より一層の電気特性の向上を図ることが可能となる。
一方、分子内に1個以上3以下の反応性基を有する電荷輸送材料を併用する場合には、電荷輸送骨格の存在量を低下させることなく、4つ以上のメタクリロイル基(反応性基)を有する特定の電荷輸送材料(a)に対して架橋密度を減じさせられることから、電気特性を維持しつつ、硬化膜(最表面層)の強度の調整が行われる。
以下、特定の電荷輸送材料(a)と併用しうる電荷輸送材料について説明する。
以下、分子内に1個以上3以下の反応性基を有する電荷輸送材料の具体例を示す。
具体的には、特定の電荷輸送材料(a)を含有する組成物中に、特定の電荷輸送材料(a)と反応する化合物(e)が含まれている場合、この化合物(e)の全てが、前述したような、反応性基を有する電荷輸送材料からなることが望ましく、特に、分子内に1個以上3以下の反応性基を有する電荷輸送材料からなることが望ましい。
この態様とすると、電気特性を低下させることなく、保護層5(最表面層)の機械的強度を調整しうる。
前述した特定の電荷輸送材料(a)を含有する組成物は、光、電子線、又は熱により重合、硬化する。この重合、硬化反応には、硬化触媒(重合開始剤)を使用しなくてもよいが、以下に例示するような硬化触媒を用いることで反応が効率的に進行する。
分子内開列型の硬化触媒としては、ベンジルケタール系、アルキルフェノン系、アミノアルキルフェノン系、ホスフィンオキサイド系、チタノセン系、及びオキシム系の硬化触媒が挙げられる。
アルキルフェノン系の光硬化触媒としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、アセトフェノン、2−フェニル−2−(p−トルエンスルホニルオキシ)アセトフェノンが挙げられる。
チタノセン系としては、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウムなどが挙げられる。
水素引抜型の硬化触媒として具体的には、ベンゾフェノン系としては、2−ベンゾイル安息香酸、2−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル 4’−メチルジフェニル スルフィド、p,p’−ビスジエチルアミノベンゾフェノンなどが挙げられる。
チオキサントン系としては、2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどが挙げられる。
ベンジル系としては、ベンジル、(±)−カンファーキノン、p−アニシルなどが挙げられる。
即ち、熱重合開始剤の市販品としては、例えば、V−30、V−40、V−59、V601、V65、V−70、VF−096、Vam−110、Vam−111(和光純薬製)、OTAZO−15、OTAZO−30、AIBN、AMBN、ADVN、ACVA(大塚化学)等のアゾ系開始剤が挙げられる。
また、パーテトラA、パーヘキサHC、パーヘキサC、パーヘキサV、パーヘキサ22、パーヘキサMC、パーブチルH,パークミルH、パークミルP、パーメンタH、パーオクタH、パーブチルC、パーブチルD、パーヘキシルD、パーロイル IB、パーロイル 355、パーロイル L、パーロイル SA、ナイパー BW、ナイパー BMT−K40/M、パーロイル IPP、パーロイル NPP、パーロイル TCP、パーロイル OPP、パーロイル SBP、パークミル ND、パーオクタ ND、パーヘキシル ND、パーブチル ND、パーブチル NHP、パーヘキシル PV、パーブチル PV、パーヘキサ 250、パーオクタ O、パーヘキシル O、パーブチル O、パーブチル L、パーブチル 355、パーヘキシル I、パーブチル I、パーブチル E、パーヘキサ 25Z、パーブチル A、パーへヘキシル Z、パーブチル ZT、パーブチル Z(以上、日油化学社製)、
ここで、「電荷輸送性を有さない」とは、Time of Flight法によりキャリア輸送が観測されないことを意味する。
かかる反応性化合物としては、1官能若しくは多官能の、重合性モノマー、オリゴマー、及びポリマーが挙げられ、例えば、アクリレート若しくはメタクリレートのモノマー、オリゴマー、及びポリマーが挙げられる。
また、上述したモノマー、オリゴマー、及びポリマーは、特定の電荷輸送材料を含有する組成物中の電荷輸送性を持つ化合物(前述の特定の電荷輸送材料とその他の電荷輸送材料)の全量に対し、100質量%以下、望ましくは50質量%以下、より望ましくは30質量%以下で用いられる。
また、特定の電荷輸送材料(a)と反応しないポリマー(c)としては、ラジカル重合性の不飽和結合を有さないポリマーであればよく、具体的には、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂など公知のものが挙げられる。
これらポリマーは、特定の電荷輸送材料(a)を含有する組成物中の電荷輸送性を持つ化合物(前述の特定の電荷輸送材料(a)とその他の電荷輸送材料)の全量に対し、100質量%以下、望ましくは50質量%以下、より望ましくは30質量%以下で用いられる。
シランカップリング剤としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン等が用いられる。
また、市販のハードコート剤としては、KP−85、X−40−9740、X−8239(以上、信越シリコーン社製)、AY42−440、AY42−441、AY49−208(以上、東レダウコーニング社製)等が用いられる。
更に、撥水性等の付与のために、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロアルキルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトシキシラン等の含フッ素化合物を加えてもよい。更に、特開2001−166510号公報などに開示されている反応性の含フッ素化合物などを混合してもよい。
シランカップリング剤は任意の量で使用されるが、含フッ素化合物の量は、フッ素を含まない化合物に対して質量で0.25倍以下とすることが望ましい。この使用量を超えると、架橋膜の成膜性に問題が生じる場合がある。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系又はヒンダードアミン系が望ましく、有機イオウ系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、チオウレア系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤、などの公知の酸化防止剤を用いてもよい。酸化防止剤の添加量としては、保護層形成のための塗布液(組成物)中の全固形分に対して、20質量%以下が望ましく、10質量%以下がより望ましい。
ヒンダードアミン系酸化防止剤としては、「サノールLS2626」、「サノールLS765」、「サノールLS770」、「サノールLS744」以上三共ライフテック社製、「チヌビン144」、「チヌビン622LD」以上、チバ・ジャパン社製、「マークLA57」、「マークLA67」、「マークLA62」、「マークLA68」、「マークLA63」以上アデカ社製が挙げられ、チオエーテル系として「スミライザ−TPS」、「スミライザーTP−D」以上住友化学社製が挙げられ、ホスファイト系として「マーク2112」、「マークPEP−8」、「マークPEP−24G」、「マークPEP−36」、「マーク329K」、「マークHP−10」以上アデカ社製等が挙げられる。
粒子の一例として、ケイ素含有粒子が挙げられる。ケイ素含有粒子とは、構成元素にケイ素を含む粒子であり、具体的には、コロイダルシリカ及びシリコーン粒子等が挙げられる。ケイ素含有粒子として用いられるコロイダルシリカは、平均粒径1nm以上100nm以下、望ましくは10nm以上30nm以下のシリカを、酸性若しくはアルカリ性の水分散液、アルコール、ケトン、又はエステル等の有機溶媒中に分散させたものから選ばれ、一般に市販されているものを使用してもよい。
保護層5中のコロイダルシリカの固形分含有量は、特に限定されるものではないが、製膜性、電気特性、強度の面から、保護層5の全固形分全量を基準として、0.1質量%以上50質量%以下、望ましくは0.1質量%以上30質量%以下の範囲で用いられる。
保護層5中のシリコーン粒子の含有量は、保護層5の全固形分全量を基準として、望ましくは0.1質量%以上30質量%以下、より望ましくは0.5質量%以上10質量%以下である。
この保護層形成用塗布液は、無溶媒であってもよいし、必要に応じて、トルエン、キシレンなどの芳香族、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのセロソルブ系、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール系等の溶媒などの単独又は混合溶媒を用いて調製される。
これにより、塗布液中で恐らく部分的な反応が進行し、塗布液の均一性が高まり、塗膜欠陥のない均一な膜が得られやすくなる。
その後、得られた塗膜に対して、光、電子線、又は熱などを付与して、該塗膜を重合、硬化させる。
ここで、光により塗膜を重合、硬化させる際には、水銀灯、メタルハライドなどの公知の光源が用いられる。
また、熱により塗膜を重合、硬化させる際、加熱条件は50℃以上であることが望ましい。この温度以下であると硬化膜の寿命が短く望ましくない。特に、加熱温度としては、100℃以上170℃以下が、反応率、強度と製造した感光体の電気特性の点から望ましい。
更に、電子線により塗膜を重合、硬化させる際には、電子線照射装置が用いられる。また、反応を加速させるために、あわせて加熱を行ってもよい。
一方、光や電子線にて塗膜を硬化させた場合には、反応速度が速いため、分子運動が短時間で凍結されやすく、官能基が残留しやすい。また、構造緩和が起こる前に架橋反応が生じるため、残留ひずみの多い膜となり、表面の塗膜均一性、及び、内部の組成均一性に不十分な膜となりやすい。
即ち、単層型感光層6中の電荷発生材料の含有量は10質量%以上85質量%以下程度、望ましくは20質量%以上50質量%以下である。また、電荷輸送材料の含有量は5質量%以上50質量%以下とすることが望ましい。単層型感光層6(電荷発生/電荷輸送層)の形成方法は、電荷発生層2や電荷輸送層3の形成方法と同様である。単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)6の膜厚は5μm以上50μm以下程度が望ましく、10μm以上40μm以下とするのが更に望ましい。
最表面層が電荷輸送層である場合、この層の厚みは、7μm以上60μm以下が望ましく、8μm以上55μm以下がより望ましい。
導電性基体4としては、例えば、アルミニウム、銅、亜鉛、ステンレス、クロム、ニッケル、モリブデン、バナジウム、インジウム、金、白金等の金属又は合金を用いて構成される金属板、金属ドラム、及び金属ベルトが挙げられる。また、導電性基体4としては、導電性ポリマー、酸化インジウム等の導電性化合物やアルミニウム、パラジウム、金等の金属又は合金を塗布、蒸着又はラミネートした紙、プラスチックフィルム、ベルト等も挙げられる。
ここで、「導電性」とは体積抵抗率が1013Ωcm未満であることをいう。
下引層1は、例えば、結着樹脂に無機粒子を含有して構成される。
無機粒子としては、粉体抵抗(体積抵抗率)102Ω・cm以上1011Ω・cm以下のものが望ましく用いられる。これは、下引層1はリーク耐性、キャリアブロック性獲得のために適切な抵抗を得ることが必要であるためである。なお、上記範囲の下限よりも無機粒子の抵抗値が低いと十分なリーク耐性が得られず、この範囲の上限よりも高いと残留電位上昇を引き起こしてしまう懸念がある。
無機粒子の体積平均粒径は50nm以上2000nm以下(望ましくは60nm以上1000nm以下)の範囲であることが望ましい。
アクセプター性化合物としては、所望の特性が得られるものならばいかなるものでも使用可能であるが、クロールニル、ブロモアニル等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールや2,5−ビス(4−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物、3,3’,5,5’テトラ−t−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン化合物等の電子輸送性物質などが望ましく、特にアントラキノン構造を有する化合物が望ましい。更に、ヒドロキシアントラキノン系化合物、アミノアントラキノン系化合物、アミノヒドロキシアントラキノン系化合物等、アントラキノン構造を有するアクセプター性化合物が望ましく用いられ、具体的にはアントラキノン、アリザリン、キニザリン、アントラルフィン、プルプリン等が挙げられる。
無機粒子表面にアクセプター化合物を付与させる方法としては、乾式法、又は、湿式法が挙げられる。
下引層1に含有される結着樹脂としては、良好な膜が形成されるもので、かつ、所望の特性が得られるものであれば公知のいかなるものでも使用可能であるが、例えば、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の公知の高分子樹脂化合物、また電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂やポリアニリン等の導電性樹脂等を用いられる。中でも上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が望ましく用いられ、特にフェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が望ましく用いられる。これらを2種以上組み合わせて使用する場合には、その混合割合は、必要に応じて設定される。
添加物としては、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料を用いられる。シランカップリング剤は前述のように無機粒子の表面処理に用いられるが、添加剤として更に下引層形成用塗布液に添加してもよい。
また、ジルコニウムキレート化合物の例としては、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミン、アセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネート、オクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、ラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシド等が挙げられる。
溶媒として、具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、Iso−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロールイド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を用いられる。
更に、下引層1を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法を用いられる。
更に、下引層1は、所望の特性が得られるのであれば、いかなる厚さに設定されるが、厚さ15μm以上が望ましく、更に望ましくは15μm以上50μm以下とされていることが望ましい。
下引層1の厚さが15μm未満であるときには、充分な耐リーク性能を得ることができず、また50μm以上であるときには長期使用した場合に残留電位が残りやすくなるため画像濃度異常を招きやすい欠点がある。
表面粗さ調整のために下引層中に樹脂などの粒子を添加してもよい。樹脂粒子としてはシリコーン樹脂粒子、架橋型ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子等を用いられる。
また、表面粗さ調整のために下引層表面を研磨してもよい。
研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、湿式ホーニング、研削処理等を用いられる。
電荷発生層2は、電荷発生材料及び結着樹脂を含有する層である。
電荷発生材料としては、ビスアゾ、トリスアゾ等のアゾ顔料、ジブロモアントアントロン等の縮環芳香族顔料、ペリレン顔料、ピロロピロール顔料、フタロシアニン顔料、酸化亜鉛、三方晶系セレン等が挙げられる。これらの中でも、近赤外域のレーザー露光に対応させるためには、電荷発生材料として、金属フタロシアニン顔料、及び無金属フタロシアニン顔料を用いることが望ましく、特に、特開平5−263007号公報、特開平5−279591号公報等に開示されたヒドロキシガリウムフタロシアニン、特開平5−98181号公報等に開示されたクロロガリウムフタロシアニン、特開平5−140472号公報、特開平5−140473号公報等に開示されたジクロロスズフタロシアニン、特開平4−189873号公報等に開示されたチタニルフタロシアニンがより望ましい。また、近紫外域のレーザー露光に対応させるためには、電荷発生材料として、ジブロモアントアントロン等の縮環芳香族顔料、チオインジゴ系顔料、ポルフィラジン化合物、酸化亜鉛、三方晶系セレン、特開2004−78147号公報、特開2005−181992号公報に開示されたビスアゾ顔料等を用いることがより望ましい。
電荷発生材料と結着樹脂の配合比は質量比で10:1から1:10の範囲内であることが望ましい。
更にこの分散の際、電荷発生材料の平均粒径を0.5μm以下、望ましくは0.3μm以下、更に望ましくは0.15μm以下にすることが有効である。
電荷輸送層3は、電荷輸送材料と結着樹脂を含有して、又は高分子電荷輸送材を含有して形成される。
電荷輸送材料としては、p−ベンゾキノン、クロールニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等の電子輸送性化合物や、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物などの正孔輸送性化合物が挙げられる。これらの電荷輸送材料は1種を単独で又は2種以上を混合して用いられるが、これらに限定されるものではない。
ここで、上記各基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基、又は炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基が挙げられる。
これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は質量比で10:1から1:5までが望ましい。
なお、電荷輸送層3に用いる結着樹脂の粘度平均分子量の上限値としては、塗布膜の均一性(液ダレ)の点から、100000が望ましい。
ここで、本実施形態における結着樹脂の粘度平均分子量は、毛細管粘度計によって測定した値である。
なお、同様の理由から、最表層が電荷輸送層である場合には、その下層中に含まれる結着樹脂の粘度平均分子量が上記の範囲であることが望ましい。
電荷輸送層形成用塗布液に用いる溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロンゲン化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の環状若しくは直鎖状のエーテル類等の通常の有機溶剤を単独又は2種以上混合して用いられる。また、上記各構成材料の分散方法としては、公知の方法が使用される。
図4は、第1実施形態に係る画像形成装置100を示す概略構成図である。
図4に示される画像形成装置100は、電子写真感光体7を備えるプロセスカートリッジ300と、露光装置(静電潜像形成手段)9と、転写装置(転写手段)40と、中間転写体50と、を備える。なお、画像形成装置100において、露光装置9はプロセスカートリッジ300の開口部から電子写真感光体7に露光可能な位置に配置されており、転写装置40は中間転写体50を介して電子写真感光体7に対向する位置に配置されており、中間転写体50はその一部が電子写真感光体7に接触して配置されている。
かかるトナーとしては、平均形状係数(形状係数=ML2/A×π/4×100の個数平均、ここでMLはトナー粒子の最大長を表し、Aはトナー粒子の投影面積を表す)が100以上150以下であることが望ましく、100以上140以下であることがより望ましい。更に、トナーとしては、体積平均粒子径が2μm以上12μm以下であることが望ましく、3μm以上12μm以下であることがより望ましく、3μm以上9μm以下であることが更に望ましい。この如く平均形状係数及び体積平均粒子径を満たすトナーを用いることにより、他のトナーと比べ、高い現像、転写性、及び高画質の画像が得られる。
図5に示される画像形成装置120は、プロセスカートリッジ300を4つ搭載したタンデム方式のフルカラー画像形成装置である。
画像形成装置120では、中間転写体50上に4つのプロセスカートリッジ300がそれぞれ並列に配置されており、1色に付き1つの電子写真感光体が使用される構成となっている。なお、画像形成装置120は、タンデム方式であること以外は、画像形成装置100と同様の構成を有している。
また、本実施形態の画像形成装置においては、放電生成物の堆積をより長期に亘って抑制する観点から、現像スリーブと感光体との間隔を200μm以上600μm以下とすることが望ましく、300μm以上500μm以下とすることがより望ましい。また、同様の観点から、現像スリーブと上述の現像剤量を規制する規制部材である規制ブレードとの間隔を300μm以上1000μm以下とすることが望ましく、400μm以上750μm以下とすることがより望ましい。
更に、放電生成物の堆積をより長期に亘って抑制する観点から、現像ロール表面の移動速度の絶対値を、感光体表面の移動速度の絶対値(プロセススピード)の1.5倍以上2.5倍以下とすることが望ましく、1.7倍以上2.0倍以下とすることがより望ましい。
図10に示す画像形成装置130は、主に、ベルト状中間転写体401と、各色画像形成ユニット481,482,483,484と、加熱部450(層状化手段の一例)と、転写定着部460と、から構成されている。
フィルムフォーム化する現像剤とは、室温より低いガラス転移点(温度)を有する微小物質(微小トナーのようなもの)がキャリア液中に分散されている液体現像剤であり、通常は互いに接触凝集することはないが、キャリア液を除去するとその物質だけになり、膜状に付着されると室温で結合しフィルム化するものをいう。この物質は、エチルアルコールとメチルメタアクリレートとを配合することにより得られ、その配合比によってガラス転移温度を設定できるものである。
まず、画像形成ユニット481では、帯電装置411によりその表面を帯電された電子写真感光体410は、LEDアレイヘッド412によりイエロー画像情報に従った画像露光がなされて静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置414にてイエロー液体現像剤で現像される。
図12は、他の実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
図14は、図10又は図12に示す画像形成装置における他の現像装置を示す概略構成図である。
500mlフラスコに、前記化合物(2)を36g、アクリル酸70g、トルエン300ml、p−トルエンスルホン酸2gを加え、10時間加熱還流した。反応後、冷却し、水2000mlにあけ、洗浄を行い、更に水で洗浄を行った。トルエン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、シリカゲルカラムクロマトにより精製したが、溶剤を減圧留去中にゲル化し、目的物を単離することはできなかった。
比較合成例−1にヒドロキノン0.5gを加えて反応を行った後、比較合成例−1と同様の処理を行ったが、溶剤を減圧留去中にゲル化し、目的物を単離することはできなかった。
<粒子>
・コロイダルシリカ(商品名:PL−1、扶桑化学工業社製)
・酸化チタン(Titone R−1T、堺化学(株)製)
・PTFE(商品名:ルブロンL−2、ダイキン化学工業社製)
・ビスフェノール(Z)ポリカーボネート((PC(Z)、分子量4万、三菱瓦斯化学工業社製):特定の電荷輸送材料(a)と反応しないポリマー(c)
・ポリメチルメタクリレート(PMMA、分子量2万):特定の電荷輸送材料(a)と反応しないポリマー(c)
・特開平5−323630号公報合成例1に記載の方法で合成した炭素−炭素2重結合を有するポリカーボネート(分子量2万):特定の電荷輸送材料(a)と反応するポリマー(d)
・アゾイソブチロニトリル(AIBN、大塚化学製)
・パーブチルC(PBC、日油化学社製)
・OTAZO−15(OTA、大塚化学製)
・イソブチルアクリレート(IBA、和光純薬製)
・エトキシ化ビスフェノールジアクリレート(ABE−300、新中村化学社製)
・トリメチロールプロパントリアクリレート(THE330、日本化薬社製)
(下引層の形成)
酸化亜鉛:(平均粒子径70nm:テイカ社製:比表面積値15m2/g)100質量部をトルエン500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM503:信越化学社製)1.3質量部を添加し、2時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間焼き付けを行い、シランカップリング剤で表面処理を施した酸化亜鉛を得た。
前記表面処理を施した酸化亜鉛110質量部を500質量部のテトラヒドロフランと攪拌混合し、アリザリン0.6質量部を50質量部のテトラヒドロフランに溶解させた溶液を添加し、50℃にて5時間攪拌した。その後、減圧ろ過にてアリザリンを付与させた酸化亜鉛をろ別し、更に60℃で減圧乾燥を行い、アリザリンを付与させた酸化亜鉛を得た。
電荷発生物質としてのCukα特性X線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.3゜,16.0゜,24.9゜,28.0゜の位置に回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン15質量部、結着樹脂としての塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニカー社製)10質量部、及びn−酢酸ブチル200質量部からなる混合物を、直径1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散した。得られた分散液にn−酢酸ブチル175質量部、及びメチルエチルケトン180質量部を添加し、攪拌して電荷発生層形成用塗布液を得た。この電荷発生層形成用塗布液を下引層上に浸漬塗布し、常温(25℃)で乾燥して、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン45質量部、及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:5万)55質量部をクロルベンゼン800質量部に加えて溶解し、電荷輸送層形成用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に塗布し、130℃、45分の乾燥を行って膜厚が15μmの電荷輸送層を形成した。
特定の電荷輸送材料(化合物A−4)30質量部、コロイダルシリカ(商品名:PL−1、扶桑化学工業社製)0.2質量部、トルエン30質量部、並びに3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)0.1質量部、アゾイソブチロニトリル0.2質量部を加えて保護層形成用塗布液を調製した。この塗布液を電荷輸送層の上にスプレー塗布法により塗布し、室温で30分風乾した後、酸素濃度200ppm以下の窒素雰囲気下で室温から150℃まで30分かけて加熱し、更に150℃で30分加熱処理して硬化させ、膜厚が10μmの保護層を形成した。
以上のような方法で、電子写真感光体を得た。この感光体を感光体1とする。
−画質評価−
上述のようにして作製した電子写真感光体を富士ゼロックス社製、DocuCentre Color 400CPに装着し、低温低湿(8℃、20%RH)及び高温高湿(28℃、85%RH)において、以下の評価を連続して行なった。
即ち、まず、低温低湿(8℃、20%RH)の環境下にて3000枚の画像形成テストを行ない、その3000枚目の画像の画質、及び、3000枚画像形成テストを実施した後、低温低湿(8℃、20%RH)環境下で、画像形成装置を24時間放置した後の最初の画像の画質について、以下の画質均一性、カブリ、スジ、及び画像流れを評価した。
評価結果を表4に示した。
評価結果を表5に示した。
なお、画像形成テストには、富士ゼロックス製P紙(A4サイズ、横送り)を用いた。
画質均一性は、図6に示した文字と濃度30%の黒領域を有するパターンのチャートをプリントし、濃度30%の黒領域部分の濃度ムラを目視にて評価した。
A:濃度ムラは良好から軽微である。
B:濃度ムラは若干目立つ程度である。
C:濃度ムラは、はっきり確認できることを示す。
カブリは、上述の画質均一性の評価と同じサンプルを用いて白地部のトナー付着程度を目視にて観察し判断した。
A:良好。
B:うっすらとカブリあり。
C:画質上問題となるカブリあり。
スジは、上述の画質均一性の評価と同じサンプルを用いて目視にて判断した。
A:良好。
B:部分的にスジの発生あり。
C:画質上問題となるスジ発生。
画像流れは、上述の画質均一性評価と同じサンプルを用いて濃度30%の黒領域の万線のボケを目視にて判断した。
A:良好。
B:連続的にプリントテストしている時は問題ないが、1日(24時間)放置後にボケ発生。
C:連続的にプリントテストしている時にもボケ発生。
以下のようにして保護層(最表面層)の接着性及び磨耗量について評価した。
保護層の接着性は、前述のような低温低湿、高温高湿で合計約6000枚画像形成テストを実施した後の感光体に、2mm角で5個×5個の切れ目をカッターナイフで付け、3M社製メンディングテープを貼り付け、剥離した時の残存数で評価した。
残存数が多いほど、下層である電荷輸送層との密着性に優れることが分かる。
A:21個以上残存。
B:11個以上20個以下残存。
C:10個以下残存。
評価結果を表4に示す。
最表面層の磨耗量は、低温低湿、高温高湿で合計約6000枚画像形成テストを実施した後の感光体の磨耗量を測定した。
磨耗量が小さいほど、最表面層の機械的強度が高いことが分かる。
評価結果を表5に示す。
下記表1乃至表3に従って、特定の電荷輸送材料(a)、その他の電荷輸送材料、及び各種の添加剤(粒子、ポリマー、硬化剤、酸化防止剤、及び硬化触媒)の種類、更には、これらの配合量を変えた以外は、[実施例1]と同様にして感光体2乃至16を作製し、その評価を行った。なお、保護層の膜厚は、DocuCentre Color 400CPで適正な電位が得られる膜厚に調整した。
評価結果は表4及び表5に示す。
電荷輸送層の形成に用いた結着樹脂を、ビスフェノールZポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:5.5万)に代えた以外は、[実施例1]乃至[実施例9]とそれぞれ同様にして感光体17乃至25を作製し、[実施例1]と同様にして評価を行った。なお、保護層の膜厚は、DocuCentre Color 400CPで適正な電位が得られる膜厚に調整した。
評価結果は表4及び表5に示す。
電荷輸送層の形成を以下のように変えた以外は、[実施例1]と同様にして感光体26を作製し、その評価を行った。評価結果は表4及び表5に示す。
下記構造の化合物(a)45質量部、及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:4万)55質量部をクロルベンゼン800質量部に加えて溶解し、電荷輸送層形成用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に塗布し、130℃、45分の乾燥を行って膜厚が17μmの電荷輸送層を形成した。
電荷輸送層の形成を以下のように変えた以外は、[実施例1]と同様にして感光体27を作製し、その評価を行った。評価結果は表4及び表5に示す。
下記構造の化合物(b)50質量部、及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:5万)50質量部をクロルベンゼン800質量部に加えて溶解し、電荷輸送層形成用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に塗布し、130℃、45分の乾燥を行って膜厚が15μmの電荷輸送層を形成した。
電荷輸送層の形成を以下のように変えた以外は、[実施例1]と同様にして感光体28を作製し、その評価を行った。評価結果は表4及び表5に示す。
下記構造の化合物(c)50質量部、及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:8万)50質量部をクロルベンゼン800質量部に加えて溶解し、電荷輸送層形成用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に塗布し、130℃、45分の乾燥を行って膜厚が15μmの電荷輸送層を形成した。
電荷発生層までの形成は[実施例1]と同様に行った。その後、以下のようにして電荷輸送層を形成して感光体29を作製し、[実施例1]と同様の評価を行った。評価結果は表4及び表5に示す。
特定の電荷輸送材料(化合物A−4)30質量部、前記化合物(b)10質量部、PMMA5質量部、トルエン30質量部、並びに3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)0.1質量部、アゾイソブチロニトリル0.2質量部を加えて電荷輸送層形成用塗布液を調製した。この塗布液を電荷発生層の上に浸漬塗布法により塗布し、室温で30分風乾した後、室温から150℃まで30分かけて加熱し、更に150℃で30分加熱処理して硬化させ、膜厚20μmの電荷輸送層を形成して実施例29の感光体を作製した。
電荷発生層までの形成は[実施例1]と同様に行った。その後、以下のようにして電荷輸送層を形成して感光体30を作製し、[実施例1]と同様の評価を行った。評価結果は表4及び表5に示す。
特定の電荷輸送材料(化合物A−17)30質量部、前記化合物(c)10質量部、PC(Z)5質量部、トルエン30質量部、並びに3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)0.1質量部、アゾイソブチロニトリル0.2質量部を加えて電荷輸送層形成用塗布液を調製した。この塗布液を電荷発生層の上に浸漬塗布法により塗布し、室温で30分風乾した後、酸素濃度200ppm以下の窒素雰囲気下で室温から150℃まで30分かけて加熱し、更に150℃で30分加熱処理して硬化させ、膜厚20μmの電荷輸送層を形成して実施例30の感光体を作製した。
電荷輸送層までの形成は[実施例1]と同様に行った。その後、以下のようにして保護層を形成して感光体31を作製し、[実施例1]と同様の評価を行った。評価結果は表4及び表5に示す。
特定の電荷輸送材料(化合物A−4)30質量部、コロイダルシリカ(商品名:PL−1、扶桑化学工業社製)0.2質量部、トルエン30質量部、並びに3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)0.1質量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド(光硬化触媒x)0.2質量部を加えて保護層形成用塗布液を調製した。この塗布液を電荷輸送層の上にスプレー塗布法により塗布し、室温で30分風乾した後、メタルハライドランプにより、酸素濃度100ppm以下の窒素雰囲気下で照射強度:500mW/cm2、照射時間:300秒の条件で光照射を行ない、光重合硬化させ、膜厚10μmの保護層を形成して実施例31の感光体を作製した。
電荷輸送層までの形成は[実施例1]と同様に行った。その後、以下のようにして保護層を形成して感光体32を作製し、[実施例1]と同様の評価を行った。評価結果は表4及び表5に示す。
特定の電荷輸送材料(化合物A−4)30質量部、コロイダルシリカ(商品名:PL−1、扶桑化学工業社製)0.2質量部、トルエン30質量部、並びに3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)0.1質量部を加えて保護層形成用塗布液を調製した。この塗布液を電荷輸送層の上にスプレー塗布法により塗布し、室温で30分風乾した後、酸素濃度20ppm以下の窒素雰囲気下で電子線照射装置を用いて電子線硬化させ、膜厚10μmの保護層を形成して実施例32の感光体を作製した。
保護層に用いる特定の電荷輸送性材料(化合物A−4)を、その他の電荷輸送材料である化合物I−8、化合物II−7、化合物III−2にそれぞれ代えた以外は、[実施例1]と同様にして比較感光体1乃至3を作製し、[実施例1]と同様に評価した。
評価結果は表4及び表5に示す。
保護層に用いる特定の電荷輸送性材料(化合物A−5)を、その他の電荷輸送材料である化合物I−8、化合物II−7、化合物III−2にそれぞれ代えた以外は、[実施例3]と同様にして比較感光体4乃至6を作製し、[実施例1]と同様に評価した。
評価結果は表4及び表5に示す。
保護層に用いる特定の電荷輸送性材料(化合物A−9)を、その他の電荷輸送材料である化合物I−8、化合物II−7、化合物III−2にそれぞれ代えた以外は、[実施例4]と同様にして比較感光体7乃至9を作製し、[実施例1]と同様に評価した。
評価結果は表4及び表5に示す。
保護層に用いる特定の電荷輸送性材料(化合物A−4)を、その他の電荷輸送材料である化合物I−8、化合物II−7、化合物III−2にそれぞれ代えた以外は、[実施例14]と同様にして比較感光体10乃至12を作製し、[実施例1]と同様に評価した。
評価結果は表4及び表5に示す。
なお、比較例の電子写真感光体を用いた場合、高温高湿下での画像形成テストにおける評価が、低温低湿下での画像形成テストにおける評価よりも劣る。これは、感光体表面が空気中の水分吸着し、静電潜像が横方向に流れ、乱れるためであり、構成材料によってその影響の受け方が異なるためである。
表6に従って、上記実施例、及び比較例で作製した感光体及び比較感光体を、図10と同様な構成の液体現像剤を適用した画像形成装置(富士ゼロックス社内試作機)に装着し、以下の評価を行った。結果を表6に示す。
この評価は、以下のように行った。10000プリント後の感光体のクラックの有無を目視にて行った。評価基準は以下の通りである。
A:感光体表面にクラック発生なし
B:感光体表面に微細なクラックが見られるが、画質上の欠陥なし
C:感光体表面のクラックが画像として現れる
D:感光体表面の劣化が著しく、プリントテスト中にテスト継続ができなくなる
この評価は、以下のように行った。10000プリント後の感光体のクリーニング傷の有無を目視にて行った。評価基準は以下の通りである。
A:感光体表面に傷発生なし
B:感光体表面に微細な傷が見られるが、画質上の欠陥なし
C:感光体表面の傷が画像として現れる
D:感光体表面の劣化が著しく、プリントテスト中にテスト継続ができなくなる
この評価は、以下のように行った。10000プリント後の40%濃度画像のプリント濃度の変化を電気特性の指標として評価を行った。評価基準は以下の通りである。
A:|プリント前後の画像濃度差|<1
B:1≦|プリント前後の画像濃度差|<1.5
C:1.5≦|プリント前後の画像濃度差|<2
D:2≦|プリント前後の画像濃度差|
2 電荷発生層
3 電荷輸送層
4 導電性基体
5 保護層
6 単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)
7A、7B、7C、7 電子写真感光体
8 帯電装置
9 露光装置
11 現像装置
13 クリーニング装置
14 潤滑材
40 転写装置
50 中間転写体
100、120、130、140 画像形成装置
300 プロセスカートリッジ
Claims (15)
- 導電性基体と、該導電性基体上に設けられた感光層と、を少なくとも有し、
最表面層が、同一分子内にトリフェニルアミン骨格及び4つ以上のメタクリロイル基を有する化合物(a)として、下記一般式(A)で表される化合物の少なくとも1種を含有する組成物の硬化膜からなることを特徴とする電子写真感光体。
〔一般式(A)中、Ar1乃至Ar4は、それぞれ独立に、置換若しくは未置換のアリール基を示し、Ar5は置換若しくは未置換のアリール基、又は置換若しくは未置換のアリーレン基を示し、Dは−(CH2)d−(O−CH2−CH2)e−O−CO−C(CH3)=CH2を示し、c1乃至c5は、それぞれ独立に、1又は2を示し、kは0又は1を示し、dは1乃至5の整数を示し、eは0又は1を示し、Dの総数は4以上である。〕 - 前記組成物が、前記同一分子内にトリフェニルアミン骨格及び4つ以上のメタクリロイル基を有する化合物(a)と反応する電荷輸送性を有さないモノマー又はオリゴマー(b)を更に含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記組成物が、前記同一分子内にトリフェニルアミン骨格及び4つ以上のメタクリロイル基を有する化合物(a)と反応しないポリマー(c)を更に含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体。
- 前記組成物が、前記同一分子内にトリフェニルアミン骨格及び4つ以上のメタクリロイル基を有する化合物(a)と反応するポリマー(d)を更に含有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記組成物が、前記同一分子内にトリフェニルアミン骨格及び4つ以上のメタクリロイル基を有する化合物(a)と反応する化合物(e)を更に含有し、該化合物(e)の全てが電荷輸送性を有する化合物であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記硬化膜が前記組成物を熱により硬化させて得られたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記最表面層が粒子を更に含有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記最表面層が保護層であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記最表面層と隣接する下層に含有される樹脂の粘度平均分子量が50000以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 同一分子内にトリフェニルアミン骨格及び4つ以上のメタクリロイル基を有する化合物(a)として、下記一般式(A)で表される化合物の少なくとも1種を含有する組成物からなる塗布液を、被塗布面に塗布して塗膜を形成した後、該塗膜を100℃以上170℃以下の条件で加熱硬化させて最表面層を得る工程を含むことを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
〔一般式(A)中、Ar 1 乃至Ar 4 は、それぞれ独立に、置換若しくは未置換のアリール基を示し、Ar 5 は置換若しくは未置換のアリール基、又は置換若しくは未置換のアリーレン基を示し、Dは−(CH 2 ) d −(O−CH 2 −CH 2 ) e −O−CO−C(CH 3 )=CH 2 を示し、c1乃至c5は、それぞれ独立に、1又は2を示し、kは0又は1を示し、dは1乃至5の整数を示し、eは0又は1を示し、Dの総数は4以上である。〕 - 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯電した前記電子写真感光体に静電潜像形成する静電潜像手段、トナーを含む現像剤により前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像する現像手段、及び、前記電子写真感光体の表面に残存したトナーを除去するトナー除去手段からなる群より選ばれる少なくとも一種の手段と、
を備え、画像形成装置に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 前記現像剤が、液体現像剤であることを特徴とする請求項11に記載のプロセスカートリッジ。
- 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
該電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体に静電潜像形成する静電潜像手段と、
トナーを含む現像剤により前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、
前記トナー画像を被転写体に転写する転写手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記現像剤が、液体現像剤であることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
- 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
該電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体に静電潜像形成する静電潜像形成手段と、
層状化する液体現像剤により前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像して液体現像剤による像を形成する現像手段と、
前記電子写真感光体に形成された液体現像剤による像が転写される中間転写体と、
前記電子写真感光体に形成された前記液体現像剤による像を、前記中間転写体に転写する一次転写手段と、
前記中間転写体に転写された前記液体現像剤による像を層状化する層状化手段と、
前記層状化された液体現像剤による像を、前記中間転写体から被転写体に転写する二次転写手段と、
備えることを特徴とする画像形成装置。
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