JP5542256B2 - Soi基板の作製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、SOI(Silicon on Insulator)基板の作製方法に関する。また、当該SOI基板を用いて製造される半導体装置に関する。
近年、バルク状のシリコンウエハに代わり、絶縁表面に薄い単結晶半導体層が存在するSOI(Silicon on Insulator)基板を使った集積回路が開発されている。SOI基板を使うことで、トランジスタのドレインと基板間における寄生容量が低減されるため、SOI基板は半導体集積回路の性能を向上させるものとして注目されている。
SOI基板を製造する方法の1つに、スマートカット(登録商標)法が知られている(例えば、特許文献1参照)。スマートカット法によるSOI基板の作製方法の概要を以下に説明する。まず、シリコンウエハにイオン注入法を用いて水素イオンを注入することによって表面から所定の深さにイオン注入層を形成する。次に、酸化シリコン膜を介して、水素イオンを注入したシリコンウエハを別のシリコンウエハに接合させる。その後加熱処理を行うことで、該イオン注入層が劈開面となり、水素イオンを注入したシリコンウエハが薄膜状に剥離し、接合させたシリコンウエハ上に単結晶シリコン層を形成することができる。また、スマートカット法を水素イオン注入剥離法と呼ぶこともある。
また、このようなスマートカット法を用いて単結晶シリコン層をガラスからなる支持基板上に形成する方法が提案されている(例えば、許文献2参照)。特許文献2では、支持基板からの不純物が単結晶シリコン層側に拡散することを防止するために単結晶シリコン基板又は支持基板の一方の表面に窒化シリコン膜を設け、当該窒化シリコン膜上に形成された酸化シリコン膜を貼り合わせ面として、貼り合わせを行う方法が示されている。
特開2000−124092号公報 特開2002−170942号公報
ガラス基板はシリコンウエハよりも大面積化が可能であり且つ安価な基板であるため、主に、液晶表示装置の製造に用いられている。ガラス基板をベース基板に用いることにより、大面積で安価なSOI基板を作製することが可能となる。また、ベース基板としてガラス基板等の不純物を含む基板を用いる場合には、ベース基板に含まれる不純物の拡散を防止するため窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜(以下、「窒化シリコン膜等」とも記す)を用いることは有効となる。
しかしながら、窒化シリコン膜等をCVD法等により形成する場合、成膜される膜の表面に凹凸等が生じるため、当該窒化シリコン膜等を接合層として用いた場合にはベース基板と単結晶シリコン基板との貼り合わせにおいて接合不良が生じるおそれがある。また、表面が凹凸である窒化シリコン膜等を介して単結晶シリコン基板へのイオンの添加を行う場合、窒化シリコン膜等の表面は凹凸と共に表面荒れが生じるため、ベース基板と単結晶シリコン基板との貼り合わせにおいて接合不良が高い確率で生じるおそれがある。その結果、ベース基板上に得られた単結晶シリコン層に欠陥ができ、当該単結晶シリコン層を用いてトランジスタ等の素子を作製しても十分な特性が得られない可能性がある。
従って、一般的には、ベース基板と単結晶シリコン基板の貼り合わせ面として平坦性を有する酸化シリコン膜が用いられるが、この場合、窒化シリコン膜等を形成した後に必然的に酸化シリコン膜を成膜する必要が生じる。また、単結晶シリコン基板側に窒化シリコン膜等を形成する場合、シリコンと窒化シリコン膜等とを接して形成すると、界面準位の影響によりトランジスタの特性に影響が生じるおそれがあるため、シリコン基板と窒化シリコン膜等との間にも絶縁膜(例えば、酸化シリコン膜等)を設ける必要が生じる。その結果、プロセスが増加することや制限されるといった問題が生じる。SOI基板の製造においては、用いる単結晶シリコン基板自体が高価であるため、プロセスの簡略化等によるコスト低減は重要となる。また、積層させる絶縁膜が多くなるにつれ、工程の増加に伴い発生するゴミや不純物により接合不良が生じる等の信頼性が低下するおそれがある。
上述した問題に鑑み、本発明は、窒化シリコン膜等を接合層として用いる場合であっても、ベース基板と半導体基板との接合不良の発生を低減することを目的の一とする。又は、プロセスの増加を抑制することができるSOI基板の製造方法を提供することを目的の一とする。
本発明の一は、半導体基板と、ベース基板とを用意し、半導体基板に酸化膜を形成し、半導体基板に酸化膜を介して加速されたイオンを照射することにより、半導体基板の表面から所定の深さに剥離層を形成し、イオンを照射した後に、酸化膜上に窒素含有層を形成し、半導体基板とベース基板とを対向させ、窒素含有層の表面とベース基板の表面とを接合させ、半導体基板を加熱して剥離層を境として分離することにより、ベース基板上に酸化膜及び窒素含有層を介して単結晶半導体層を形成することを特徴としている。
また、本発明の一は、半導体基板と、ベース基板とを用意し、半導体基板に酸化膜を形成し、半導体基板に酸化膜を介して加速されたイオンを照射することにより、半導体基板の表面から所定の深さに剥離層を形成し、ベース基板上に窒素含有層を形成し、半導体基板とベース基板とを対向させ、酸化膜の表面と窒素含有層の表面とを接合させ、半導体基板を加熱して剥離層を境として分離することにより、ベース基板上に酸化膜及び窒素含有層を介して単結晶半導体層を形成することを特徴としている。
また、本発明の一は、窒素含有層を、プラズマCVD法を用い、且つ水素ガスを導入して基板温度を室温以上350℃以下で成膜することを特徴としている。また、プラズマCVD法は、水素ガスに加えてシランガス及びアンモニアガスを導入して行うことができる。
また、本発明の一は、表面に酸化膜を介して窒素含有層が形成され且つ所定の深さに剥離層が形成された半導体基板と、ベース基板とを用意し、半導体基板とベース基板とを対向させ、窒素含有層の表面とベース基板の表面とを接合させ、半導体基板を加熱して剥離層を境として分離することにより、ベース基板上に酸化膜及び窒素含有層を介して単結晶半導体層を形成する工程を有し、窒素含有層は、水素ガスを導入して基板温度を350℃以下で成膜することを特徴としている。
本明細書において、表面の平均面粗さ(Ra)とは、JIS B0601で定義されている中心線平均粗さを、測定面に対して適用できるように三次元に拡張したものであり、「基準面から指定面までの偏差の絶対値を平均した値」と表現でき、次の式(1)にて定義される。
Figure 0005542256
なお、式(1)において、Sは、測定面(座標(x,y)(x,y)(x,y)(x,y)で表される4点により囲まれる長方形の領域)の面積を指し、Zは測定面の平均高さを指す。
また、自乗平均面粗さ(Rms)とは、「基準面から指定面までの偏差の自乗を平均した値の平方根」と表現でき、次の式(2)にて定義される。
Figure 0005542256
また、最大高低差(P−V)とは、測定面において、最も高い標高Zmaxと最も低い標高Zminの差を指す。
また、本明細書中において半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指し、電気光学装置、半導体回路及び電子機器は全て半導体装置に含まれる。
また、本明細書中において表示装置とは、発光装置や液晶表示装置を含む。発光装置は発光素子を含み、液晶表示装置は液晶素子を含む。発光素子は、電流または電圧によって輝度が制御される素子をその範疇に含んでおり、具体的には無機EL(Electro Luminescence)、有機EL等が含まれる。
本発明により、SOI基板の製造において、窒化シリコン膜等を接合層として用いる場合であっても、ベース基板と半導体基板との接合不良の発生を低減することができる。また、本発明により、SOI基板の製造において、プロセスの簡略化を図ることが可能となる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明のSOI基板の作製方法の一例に関して図面を参照して説明する。
まず、半導体基板101を準備する(図1(A−1)参照)。
半導体基板101は、市販の半導体基板を用いることができ、例えば、単結晶のシリコン基板やゲルマニウム基板、ガリウムヒ素やインジウムリン等の化合物半導体基板が挙げられる。市販のシリコン基板としては、直径5インチ(125mm)、直径6インチ(150mm)、直径8インチ(200mm)、直径12インチ(300mm)サイズの円形のものが代表的である。なお、形状は円形に限られず矩形状等に加工したシリコン基板を用いることも可能である。
次に、半導体基板101の表面に絶縁膜102を形成する(図1(A−2)参照)。
絶縁膜102は、CVD法やスパッタリング法等により酸化シリコン膜(SiOx)、酸化窒化シリコン膜(SiOxNy)(x>y)等の酸化膜で設けることができる。また、半導体基板101の表面に熱酸化により形成された絶縁膜(例えば、酸化シリコン膜)を用いてもよい。熱酸化はドライ酸化で行っても良いが、酸化性雰囲気中にハロゲンを添加したガスを用いて熱酸化を行うことが好ましい。ハロゲンを含むガスとしては塩化水素(HCl)が代表例であり、その他にもHF、NF、HBr、Cl、ClF、BCl、F、Brなどから選ばれた一種又は複数種のガスを適用することができる。酸化膜中にハロゲン元素を含ませた場合には、金属などの不純物を捕獲して半導体基板101の汚染を防止する保護層としての機能を発現させることができる。他にも、半導体基板101の表面をオゾン水、過酸化水素水又は硫酸過水等で処理を行うことにより形成された絶縁膜を用いてもよい。
また、絶縁膜102は平滑面を有する絶縁膜を用いることが好ましい。例えば、絶縁膜102の表面の平均面粗さ(Ra)が0.5nm以下、自乗平均粗さ(Rms)が0.6nm以下、好ましくは、平均面粗さが0.3nm以下、自乗平均粗さが0.4nm以下となるように形成する。
CVD法を用いて絶縁膜102を形成する場合には、原料ガスに有機シランを用いて酸化シリコン膜を形成することが好ましい。有機シランを用いて形成された酸化シリコン膜を用いることによって、絶縁膜102の表面を平坦にすることができるためである。
有機シランとしては、テトラエトキシシラン(略称;TEOS:化学式Si(OC)、テトラメチルシラン(TMS:化学式Si(CH)、トリメチルシラン((CHSiH)、テトラメチルシクロテトラシロキサン(TMCTS)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、トリエトキシシラン(SiH(OC)、トリスジメチルアミノシラン(SiH(N(CH)等のシリコン含有化合物を用いることができる。
他にも、シランを原料ガスに用いたCVD法により成膜される酸化シリコン層又は酸化窒化シリコン層を適用することもできる。
次に、絶縁膜102を介して、電界で加速されたイオンでなるイオンビーム121を半導体基板101に照射して、半導体基板101の表面から所定の深さの領域にイオンを添加することにより、剥離層103を形成する(図1(A−3)参照)。イオンビーム121は、ソースガスを励起して、ソースガスのプラズマを生成し、プラズマから電界の作用により、プラズマに含まれるイオンを引き出すことで生成される。
剥離層103が形成される領域の深さは、イオンビーム121の加速エネルギーとイオンビーム121の入射角によって調節することができる。加速エネルギーは加速電圧、ドーズ量などにより調節できる。イオンの平均侵入深さとほぼ同じ深さの領域に剥離層103が形成される。イオンを添加する深さで、半導体基板101から分離される半導体層の厚さが決定される。剥離層103が形成される深さは10nm以上500nm以下であり、好ましい深さの範囲は50nm以上200nm以下である。
イオンを半導体基板101に添加するには、質量分離を伴わないイオンドーピング法を用いることができる。
ソースガスに水素(H)を用いる場合、水素ガスを励起してH、H 、H を含むプラズマを生成することができる。ソースガスから生成されるイオン種の割合は、プラズマの励起方法、プラズマを発生させる雰囲気の圧力、ソースガスの供給量などを調節することで、変化させることができる。
は他の水素イオン種(H、H )よりも、水素原子の数が多く、質量が大きいため、同じエネルギーで加速される場合、H、H よりも半導体基板101のより浅い領域に導入される。イオンビーム121に含まれるH の割合を高くすることにより、水素イオンの平均侵入深さのばらつきが小さくなるので、半導体基板101に水素の深さ方向の濃度プロファイルはより急峻になり、そのプロファイルのピーク位置を浅くすることができる。従って、イオンドーピング法を用いる場合、イオンビーム121に含まれるH、H 、H の総量に対してH が50%以上、好ましくは80%以上含まれるようにすることが好ましい。
水素ガスを用いて、イオンドーピング法でイオンの添加を行う場合、加速電圧10kV以上200kV以下、ドーズ量1×1016ions/cm以上6×1016ions/cm以下とすることができる。この条件で水素イオンを添加することで、イオンビーム121に含まれるイオン種やイオンの割合にもよるが、剥離層103を半導体基板101の深さ50nm以上500nm以下の領域に形成することができる。
また、イオンビーム121のソースガスにヘリウム(He)を用いることもできる。ヘリウムを励起して生成されるイオン種はHeが殆どであるため、質量分離を伴わないイオンドーピング法でも、Heを主なイオンとして半導体基板101に添加することができる。よって、イオンドーピング法で、効率良く、微小な空孔を剥離層103に形成することができる。ヘリウムを用いて、イオンドーピング法でイオンの導入を行う場合、加速電圧10kV以上200kV以下、ドーズ量1×1016ions/cm以上6×1016ions/cm以下とすることができる。なお、イオンを半導体基板101に添加する方法として、質量分離を伴うイオン注入法を用いてもよい。
また、ソースガスに塩素ガス(Clガス)、フッ素ガス(Fガス)などのハロゲンを有するガスを用いることもできる。
絶縁膜102を形成した後、接合層を形成する前に半導体基板101にイオンを添加することにより、絶縁膜102を介して添加できるため、剥離層103を深さ方向について均一に形成できる。特に、絶縁膜102として半導体基板101を酸化して形成した場合には、当該絶縁膜102の厚さを均一に形成でき、当該絶縁膜102を介してイオンを添加することにより剥離層103の深さ方向に対する均一性を向上させることができる。また、接合層の形成前にイオンを添加することにより、接合層の表面にイオンの添加に伴う損傷層(表面荒れ)が生じることを防止でき、接合不良を抑制することができる。
次に、絶縁膜102上に窒素含有層104(例えば、窒化シリコン膜(SiNx)又は窒化酸化シリコン膜(SiNxOy)(x>y))を形成する(図1(A−4)参照)。
本実施の形態において、窒素含有層104は、ベース基板と貼り合わされる層(接合層)として機能する。また、窒素含有層104は、後にベース基板上に単結晶構造を有する半導体層(以下、「単結晶半導体層」と記す)を設けた際に、ベース基板に含まれる可動イオンや水分等の不純物が単結晶半導体層に拡散することを防ぐためのバリア層としても機能する。
また、窒素含有層104は、上述したように接合層として機能するため、接合不良を抑制するには表面が平滑である絶縁膜を用いることが必要となる。そのため、本実施の形態における窒素含有層104は、表面の平均面粗さ(Ra)が0.5nm以下、自乗平均粗さ(Rms)が0.60nm以下、より好ましくは、平均面粗さが0.35nm以下、自乗平均粗さが0.45nm以下となるように形成する。膜厚は、10nm以上200nm以下、好ましくは50nm以上100nm以下の範囲で設けることが好ましい。
また、ベース基板との接合には水素結合が大きく寄与するため、窒素含有層104は、水素が含まれるように成膜する。窒素含有層104として、水素を含有する窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜を用いることによって、Si−H、Si−OH、N−H、N−OHを結合種として、ガラス等のベース基板と水素結合による強固な接合を形成することが可能となる。
このような窒素含有層104を形成するため、本実施の形態では、プラズマCVD法を用いて、成膜時の基板温度を室温以上350℃以下、好ましくは室温以上300℃以下として窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜の成膜を行うことが好ましい。成膜時の基板温度を低くすることによって、形成される窒素含有層104の表面の粗さを小さくすることができる。これは、成膜時の基板温度が高くなるにつれて膜の堆積表面での水素ラジカル等によるエッチング反応が過多となり表面荒れを起こすためである。なお、室温とは通常の半導体装置の作製に供するクリーンルームの室温であり、本明細書では25℃をいう。
また、本実施の形態では、プラズマCVD法において、少なくともシランガス、アンモニアガス及び水素ガスを用いて成膜を行う。アンモニアガスや水素ガスを用いることによって、膜中に水素を含む窒素含有層104を得ることができる。水素ガスを導入して成膜することにより窒素含有層104に多くの水素を含有させることができる。また、成膜時の基板温度を低くすることによって、成膜中の脱水素反応が抑制され、窒素含有層104に含まれる水素の量を多くすることができるという利点もある。その結果、ベース基板との接合を強固に行うことが可能となる。
また、プラズマCVD法において、成膜時の基板温度を低くすることにより得られた窒素含有層104は、水素を多く含んでおり緻密性が低い(膜質が柔らかい)膜となる。緻密性が低い窒素含有層104は、加熱処理により緻密性を高める(膜質を硬くする)ことができるため、加熱処理の前後で窒素含有層104は膜厚が収縮しうる。
そのため、窒素含有層104の緻密性が低い状態でベース基板との貼り合わせを行うことによって、ベース基板側の接合面や窒素含有層104の表面に凹凸がある場合であっても、当該窒素含有層104により凹凸を吸収することができるため、接合不良を低減することが可能となる。また、貼り合わせと同時又はその後に加熱処理を行うことによって、窒素含有層104を緻密化した(膜質を硬くした)後に、トランジスタ等の素子を形成することができる。
また、加熱処理と共に加圧処理を行うことが好ましい。加圧処理を行うことによって、より効果的にベース基板側の接合面や窒素含有層104の表面の凹凸を窒素含有層104が吸収することができるため、半導体基板101とベース基板との接合不良を抑制することができる。
また、窒素含有層104の成膜時の基板温度を低くすることにより、半導体基板101に形成された剥離層103から脱ガスが起こることを防止することができる。なお、半導体基板101から単結晶半導体層を剥離する加熱処理は、窒素含有層104の成膜温度よりも高い加熱処理温度が適用される。
次に、ベース基板110を準備する(図1(B)参照)。
ベース基板110は、絶縁表面を有する基板を用いる。具体的には、ベース基板110としては、アルミノシリケートガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスのような電子工業用に使われるガラス基板や、表面に酸化シリコン膜や酸窒化シリコン膜が形成されたプラスチック基板を用いることができる。ベース基板110として大面積化が可能で安価なガラス基板やプラスチック基板を用いた場合には、低コスト化を図ることができる。
また、ベース基板110として、ガラス基板を用いることにより、例えば、第6世代(1500mm×1850mm)、第7世代(1870mm×2200mm)、第8世代(2200mm×2400mm)といわれる大面積のマザーガラス基板を用いることができる。大面積のマザーガラス基板をベース基板110として用い、複数の半導体基板と貼り合わせてSOI基板を製造することにより、SOI基板の大面積化が実現できる。その結果、1枚の基板から製造できる表示パネルの数(面取り数)を増大させることが可能となり、生産性を向上させることができる。
また、ベース基板110の表面は平滑であることが好ましく、表面の平均面粗さ(Ra)が0.5nm以下、自乗平均粗さ(Rms)が0.6nm以下、より好ましくは、平均面粗さが0.3nm以下、自乗平均粗さが0.4nm以下となるように形成することが好ましい。例えば、ベース基板110としてガラス基板を用いる場合には、あらかじめガラス基板の表面に研磨処理を行ってもよい。
次に、半導体基板101とベース基板110とを接合させる(図1(C)参照)。半導体基板101上に形成された接合層として機能する窒素含有層104とベース基板110の表面とを密着させることにより接合が形成される。この接合は、ファンデルワールス力が作用しており、ベース基板110と半導体基板101を圧接することにより、Si−H、Si−OH、N−H、N−OHを結合種として、水素結合による強固な接合を形成することが可能となる。
なお、半導体基板101とベース基板110を接合させる前に、接合面をメガソニック洗浄、又はメガソニック洗浄及びオゾン水洗浄を行うことにより、接合面の有機物等のゴミを除去し、表面を親水化できるため好ましい。また、窒素含有層104の表面にプラズマ処理を行うことにより、窒素含有層104の有機物等のゴミを除去してもよい。
次に、ベース基板110と半導体基板101とを窒素含有層104を介して接合させた後に加熱処理を行う(図1(C)参照)。加熱処理を行うことにより、ベース基板110と半導体基板101の接合強度を向上させることが可能となる。また、この加熱処理により窒素含有層104を緻密化することができる。
また、加熱処理と共に加圧処理を行うことが好ましい。加圧処理は、接合面に垂直な方向に圧力が加わるように行う。加圧処理を行うことによって、ベース基板110の表面や窒素含有層104の表面に凹凸がある場合であっても、緻密性が低い窒素含有層104により当該凹凸が吸収され、半導体基板101とベース基板110との接合不良を効果的に低減することが可能となる(図13参照)。なお、加熱処理の温度は、ベース基板110の耐熱温度以下で行えばよく、例えば、200乃至600℃で行えばよい。
次に、剥離層103を劈開面として半導体基板101の一部をベース基板110から剥離する(図1(D)参照)。ここでは、400℃乃至600℃の加熱処理を行うことにより、剥離層103に含まれるイオン(例えば、水素イオン)に微小な空洞の体積変化が起こり、剥離層103に沿って劈開することが可能となる。その結果、ベース基板110上には、単結晶半導体層122が残存することとなる。
なお、加熱処理としてRTA(Rapid Thermal Anneal)装置等の急速加熱を行うことができる装置を用いる場合には、ベース基板110の歪点より高い温度で加熱処理を行ってもよい。また、上記図1(C)において行う加熱処理と、図1(D)で行う加熱処理は併用させて行ってもよい。
以上の工程により、ベース基板110上に絶縁膜102及び窒素含有層104を介して単結晶半導体層122が設けられたSOI基板が得られる。
本実施の形態を適用することにより、ベース基板に含まれる不純物が単結晶半導体層に混入することを抑制し、ベース基板と半導体基板との接合不良の発生を低減することができる。また、窒素含有層を接合層として用いることにより、SOI基板の製造において、プロセスの簡略化を図り、プロセスの制限をなくすことが可能となる。
なお、本実施の形態で示したSOI基板の作製方法は、上述した方法に限られない。例えば、イオンの添加を、窒素含有層104の形成前でなく、窒素含有層104を形成した後に絶縁膜102及び窒素含有層104を介して行うことよって、半導体基板101の表面から所定の深さの領域に剥離層103を形成してもよい(図2参照)。
この場合、絶縁膜102と窒素含有層104を連続して成膜することができるため(図2(A−2)、(A−3))、製造プロセスの短縮化や絶縁膜102と窒素含有層104の界面の清浄化を図ることができる。また、図2において、イオンの添加(図2(A−4))後に窒素含有層104の一部をエッチングし、イオンの導入により窒素含有層104の表面に形成された損傷層(表面荒れ)を除去した後にベース基板110と接合(図2(C))を行ってもよい。
他にも、イオンの添加を、絶縁膜102の形成前に行うことによって、半導体基板101の表面から所定の深さの領域に剥離層103を形成してもよい。
また、本実施の形態では、半導体基板101側に絶縁膜102及び窒素含有層104を設けた後にベース基板110と接合させる場合を示したが、ベース基板110側に絶縁膜102及び窒素含有層104を設けた後に半導体基板101と接合を行ってもよい(図3参照)。
この場合、ベース基板110上に絶縁膜102及び窒素含有層104を形成した後(図3(B−2)、(B−3))、当該ベース基板110と所定の深さに剥離層103が形成された半導体基板101との接合を行えばよい(図3(C))。また、ベース基板110上に形成される絶縁膜102と窒素含有層104を連続して成膜することにより製造プロセスの短縮化や絶縁膜102と窒素含有層104の界面の清浄化を図ることができる。
また、図3において、半導体基板101の表面に酸化シリコン膜を形成し、当該半導体基板101上に形成された酸化シリコン膜とベース基板110側に形成された窒素含有層104を接合させてもよい。
なお、本実施の形態で示したSOI基板の作製方法は、本明細書の他の実施の形態で示した作製方法と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なるSOI基板の作製方法に関して図面を参照して説明する。具体的には、表面に窒素含有層が設けられたベース基板と絶縁膜が設けられた半導体基板とを接合させる場合に関して説明する。
まず、半導体基板101を準備し(図4(A−1))参照)、半導体基板101の表面に絶縁膜202を形成する(図4(A−2))参照)。
本実施の形態では、絶縁膜202はベース基板との接合層として機能する。絶縁膜202は、CVD法やスパッタリング法等により酸化シリコン膜(SiOx)、酸化窒化シリコン膜(SiOxNy)(x>y)で設けることができる。また、半導体基板101の表面に熱酸化により形成された絶縁膜(例えば、酸化シリコン膜)を用いてもよい。熱酸化はドライ酸化で行っても良いが、酸化性雰囲気中にハロゲンを添加したガスを用いて熱酸化を行うことが好ましい。ハロゲンを含むガスとしてはHClが代表例であり、その他にもHF、NF、HBr、Cl、ClF、BCl、F、Brなどから選ばれた一種又は複数種のガス適用することができる。酸化膜中にハロゲン元素を含ませた場合には、金属などの不純物を捕獲して半導体基板101の汚染を防止する保護層としての機能を発現させることができる。他にも、半導体基板101の表面をオゾン水、過酸化水素水又は硫酸過水等で処理を行うことにより形成された絶縁膜を用いてもよい。
また、絶縁膜202は単層構造としても積層構造としてもよいが、ベース基板と接合する面が平坦性を有し親水性表面となる絶縁膜を用いることが好ましい。表面が平坦性を有し親水性表面を形成できる絶縁膜としては、酸化シリコン膜が適している。好ましくは、酸化シリコン膜の平均面粗さ(Ra)が0.5nm以下、自乗平均粗さ(Rms)が0.6nm以下、より好ましくは、平均面粗さが0.3nm以下、自乗平均粗さが0.4nm以下とする。
また、CVD法を用いて絶縁膜202を形成する場合には、原料ガスに有機シランを用いて酸化シリコン膜を形成することが好ましい。有機シランを用いて形成された酸化シリコン膜を用いることによって、絶縁膜202の表面を平坦にすることができるためである。
有機シランとしては、テトラエトキシシラン(略称;TEOS:化学式Si(OC)、テトラメチルシラン(TMS:化学式Si(CH)、トリメチルシラン((CHSiH)、テトラメチルシクロテトラシロキサン(TMCTS)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、トリエトキシシラン(SiH(OC)、トリスジメチルアミノシラン(SiH(N(CH)等のシリコン含有化合物を用いることができる。
他にも、シランを原料ガスに用いたCVD法により成膜される酸化シリコン層又は酸化窒化シリコン層を適用することもできる。
次に、絶縁膜202を介して、電界で加速されたイオンでなるイオンビーム121を半導体基板101に照射して、半導体基板101の表面から所定の深さの領域にイオンを導入することにより、剥離層103を形成する(図4(A−3)参照)。なお、剥離層103の形成方法の詳細については実施の形態1を参照できるため、ここでは省略する。
次に、ベース基板110を用意し(図4(B−1))参照)、当該ベース基板110上に窒素含有層204を形成する(図4(B−2))参照)。
窒素含有層204は、半導体基板101上に形成された絶縁膜202と接合する層として機能するため、表面が平滑である絶縁膜を用いることが必要となる。そのため、本実施の形態における窒素含有層204は、表面の平均面粗さ(Ra)が0.5nm以下、自乗平均粗さ(Rms)が0.60nm以下、より好ましくは、平均面粗さが0.35nm以下、自乗平均粗さが0.45nm以下となるように形成することが好ましい。膜厚は、10nm以上200nm以下、好ましくは50nm以上100nm以下の範囲で設けることが好ましい。また、窒素含有層204は、後にベース基板110上に単結晶半導体層を設けた際に、ベース基板110に含まれる可動イオンや水分等の不純物が単結晶半導体層に拡散することを防ぐためのバリア層として機能する。
また、半導体基板101との接合には水素結合が大きく寄与するため、窒素含有層204は、水素が含まれるように成膜する。窒素含有層204として、水素を含有する窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜を用いることによって、Si−H、Si−OH、N−H、N−OHを結合種として、半導体基板101上に形成された絶縁膜202と水素結合による強固な接合を形成することが可能となる。
なお、窒素含有層の形成方法の詳細については実施の形態1を参照できるため、ここでは省略する。
次に、半導体基板101とベース基板110とを接合させる(図4(C)参照)。半導体基板101上に形成された接合層として機能する絶縁膜202とベース基板110上に形成された窒素含有層204の表面とを密着させることにより接合が形成される。この接合は、ファンデルワールス力が作用しており、ベース基板110と半導体基板101を圧接することにより、Si−H、Si−OH、N−H、N−OHを結合種として、水素結合による強固な接合を形成することが可能となる。
なお、半導体基板101とベース基板110を接合させる前に、接合面をメガソニック洗浄、又はメガソニック洗浄及びオゾン水洗浄を行うことにより、接合面の有機物等のゴミを除去し、表面を親水化できるため好ましい。また、窒素含有層204の表面にプラズマ処理を行うことにより、窒素含有層204表面の有機物等のゴミを除去してもよい。
次に、ベース基板110と半導体基板101とを絶縁膜202及び窒素含有層204を介して接合させた後に加熱処理を行う(図4(C)参照)。加熱処理を行うことにより、ベース基板110と半導体基板101の接合強度を向上させることが可能となる。また、この加熱処理により窒素含有層204の膜質を緻密化することができる。
また、加熱処理と共に加圧処理を行うことが好ましい。加圧処理は、接合面に垂直な方向に圧力が加わるように行う。加熱処理と共に加圧処理を行うことによって、絶縁膜202や窒素含有層204の表面に凹凸がある場合であっても、緻密性が低い窒素含有層204により凹凸が吸収され半導体基板101とベース基板110との接合不良を効果的に低減することが可能となる。加熱処理の温度は、ベース基板110の耐熱温度以下で行えばよく、例えば、200℃乃至600℃で行えばよい。
次に、剥離層103を劈開面として半導体基板101の一部をベース基板110から剥離する(図4(D)参照)。ここでは、400℃乃至600℃の加熱処理を行うことにより、剥離層103に含まれるイオン(例えば、水素イオン)に微小な空洞の体積変化が起こり、剥離層103に沿って劈開することが可能となる。その結果、ベース基板110上には、半導体基板101と同じ結晶性の単結晶半導体層122が残存することとなる。
なお、加熱処理としてRTA(Rapid Thermal Anneal)装置等の急速加熱を行うことができる装置を用いる場合には、ベース基板110の歪点より高い温度で加熱処理を行ってもよい。また、上記図4(C)において行う加熱処理と、図4(D)で行う加熱処理は併用させて行ってもよい。
以上の工程により、ベース基板110上に窒素含有層204及び絶縁膜202を介して単結晶半導体層122が設けられたSOI基板が得られる。
なお、本実施の形態で示したSOI基板の作製方法は、本明細書の他の実施の形態で示した作製方法と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態で作製したSOI基板を用いて、半導体装置を作製する方法を説明する。
まず、図5および図6を参照して、半導体装置の作製方法として、nチャネル型薄膜トランジスタ、およびpチャネル型薄膜トランジスタを作製する方法を説明する。複数の薄膜トランジスタ(TFT)を組み合わせることで、各種の半導体装置を形成することができる。
SOI基板として、実施の形態1の方法で作製したSOI基板を用いることとする。図5(A)は、図1を用いて説明した方法で作製されたSOI基板の断面図である。
エッチングにより、SOI基板の単結晶半導体層122を素子分離して、図5(B)に示すように半導体層151、152を形成する。半導体層151はnチャネル型のTFTを構成し、半導体層152はpチャネル型のTFTを構成する。
図5(C)に示すように、半導体層151、152上に絶縁膜154を形成する。次に、絶縁膜154を介して半導体層151上にゲート電極155を形成し、半導体層152上にゲート電極156を形成する。
なお、単結晶半導体層122のエッチングを行う前に、TFTのしきい値電圧を制御するために、ホウ素、アルミニウム、ガリウムなどのアクセプタとなる不純物元素、またはリン、ヒ素などのドナーとなる不純物元素を単結晶半導体層122添加することが好ましい。例えば、nチャネル型TFTが形成される領域にアクセプタを添加し、pチャネル型TFTが形成される領域にドナーを添加する。
次に、図5(D)に示すように半導体層151にn型の低濃度不純物領域157を形成し、半導体層152にp型の高濃度不純物領域159を形成する。まず、半導体層151にn型の低濃度不純物領域157を形成する。このため、pチャネル型TFTとなる半導体層152をレジストでマスクし、ドナーを半導体層151に添加する。ドナーとしてリンまたはヒ素を添加すればよい。イオンドーピング法またはイオン注入法によりドナーを添加することにより、ゲート電極155がマスクとなり、半導体層151に自己整合的にn型の低濃度不純物領域157が形成される。半導体層151のゲート電極155と重なる領域はチャネル形成領域158となる。
次に、半導体層152を覆うマスクを除去した後、nチャネル型TFTとなる半導体層151をレジストマスクで覆う。次に、イオンドーピング法またはイオン注入法によりアクセプタを半導体層152に添加する。アクセプタとして、ボロンを添加することができる。アクセプタの添加工程では、ゲート電極156がマスクとして機能して、半導体層152にp型の高濃度不純物領域159が自己整合的に形成される。高濃度不純物領域159はソース領域またはドレイン領域として機能する。半導体層152のゲート電極156と重なる領域はチャネル形成領域160となる。ここでは、n型の低濃度不純物領域157を形成した後、p型の高濃度不純物領域159を形成する方法を説明したが、先にp型の高濃度不純物領域159を形成することもできる。
次に、半導体層151を覆うレジストを除去した後、プラズマCVD法等によって窒化シリコン等の窒素化合物や酸化シリコン等の酸化物からなる単層構造または積層構造の絶縁膜を形成する。この絶縁膜を垂直方向の異方性エッチングすることで、図6(A)に示すように、ゲート電極155、156の側面に接するサイドウォール絶縁膜161、162を形成する。この異方性エッチングにより、絶縁膜154もエッチングされる。
次に、図6(B)に示すように、半導体層152をレジスト165で覆う。半導体層151にソース領域またはドレイン領域として機能する高濃度不純物領域を形成するため、イオン注入法またはイオンドーピング法により、半導体層151に高ドーズ量でドナーを添加する。ゲート電極155およびサイドウォール絶縁膜161がマスクとなり、n型の高濃度不純物領域167が形成される。次に、ドナーおよびアクセプタの活性化のための加熱処理を行う。
活性化の加熱処理の後、図6(C)に示すように、水素を含んだ絶縁膜168を形成する。絶縁膜168を形成後、350℃以上450℃以下の温度による加熱処理を行い、絶縁膜168中に含まれる水素を半導体層151、152中に拡散させる。絶縁膜168は、プロセス温度が350℃以下のプラズマCVD法により窒化シリコンまたは窒化酸化シリコンを堆積することで形成できる。半導体層151、152に水素を供給することで、半導体層151、152中および絶縁膜154との界面での捕獲中心となるような欠陥を効果的に補償することができる。
その後、層間絶縁膜169を形成する。層間絶縁膜169は、酸化シリコン膜、BPSG(Boron Phosphorus Silicon Glass)膜などの無機材料でなる絶縁膜、または、ポリイミド、アクリルなどの有機樹脂膜から選ばれた単層構造の膜、積層構造の膜で形成することができる。層間絶縁膜169にコンタクトホールを形成した後、図6(C)に示すように配線170を形成する。配線170の形成には、例えば、アルミニウム膜またはアルミニウム合金膜などの低抵抗金属膜をバリアメタル膜で挟んだ3層構造の導電膜で形成することができる。バリアメタル膜は、モリブデン、クロム、チタンなどの金属膜で形成することができる。
以上の工程により、nチャネル型TFTとpチャネル型TFTを有する半導体装置を作製することができる。SOI基板の作製過程で、チャネル形成領域を構成する半導体層の金属元素の濃度を低減させているので、オフ電流が小さく、しきい値電圧の変動が抑制されたTFTを作製することができる。
図5および図6を参照してTFTの作製方法を説明したが、TFTの他、容量、抵抗などの各種の半導体素子を形成することで、高付加価値の半導体装置を作製することができる。以下、図面を参照しながら半導体装置の具体的な態様を説明する。
まず、半導体装置の一例として、マイクロプロセッサについて説明する。図7はマイクロプロセッサ500の構成例を示すブロック図である。
マイクロプロセッサ500は、演算回路501(Arithmetic logic unit。ALUともいう。)、演算回路制御部502(ALU Controller)、命令解析部503(Instruction Decoder)、割り込み制御部504(Interrupt Controller)、タイミング制御部505(Timing Controller)、レジスタ506(Register)、レジスタ制御部507(Register Controller)、バスインターフェース508(Bus I/F)、読み出し専用メモリ509、およびメモリインターフェース510を有している。
バスインターフェース508を介してマイクロプロセッサ500に入力された命令は、命令解析部503に入力され、デコードされた後、演算回路制御部502、割り込み制御部504、レジスタ制御部507、タイミング制御部505に入力される。演算回路制御部502、割り込み制御部504、レジスタ制御部507、タイミング制御部505は、デコードされた命令に基づき様々な制御を行う。
演算回路制御部502は、演算回路501の動作を制御するための信号を生成する。また、割り込み制御部504は、マイクロプロセッサ500のプログラム実行中に、外部の入出力装置や周辺回路からの割り込み要求を処理する回路であり、割り込み制御部504は、割り込み要求の優先度やマスク状態を判断して、割り込み要求を処理する。レジスタ制御部507は、レジスタ506のアドレスを生成し、マイクロプロセッサ500の状態に応じてレジスタ506の読み出しや書き込みを行う。タイミング制御部505は、演算回路501、演算回路制御部502、命令解析部503、割り込み制御部504、およびレジスタ制御部507の動作のタイミングを制御する信号を生成する。例えば、タイミング制御部505は、基準クロック信号CLK1を元に、内部クロック信号CLK2を生成する内部クロック生成部を備えている。図7に示すように、内部クロック信号CLK2は他の回路に入力される。
次に、非接触でデータの送受信を行う機能、および演算機能を備えた半導体装置の一例を説明する。図8は、このような半導体装置の構成例を示すブロック図である。図8に示す半導体装置は、無線通信により外部装置と信号の送受信を行って動作するコンピュータ(以下、「RFCPU」という)と呼ぶことができる。
図8に示すように、RFCPU511は、アナログ回路部512とデジタル回路部513を有している。アナログ回路部512として、共振容量を有する共振回路514、整流回路515、定電圧回路516、リセット回路517、発振回路518、復調回路519、変調回路520、電源管理回路530を有している。デジタル回路部513は、RFインターフェース521、制御レジスタ522、クロックコントローラ523、インターフェース524、中央処理ユニット525、ランダムアクセスメモリ526、読み出し専用メモリ527を有している。
RFCPU511の動作の概要は以下の通りである。アンテナ528が受信した信号は共振回路514により誘導起電力を生じる。誘導起電力は、整流回路515を経て容量部529に充電される。この容量部529はセラミックコンデンサーや電気二重層コンデンサーなどのキャパシタで形成されていることが好ましい。容量部529は、RFCPU511を構成する基板に集積されている必要はなく、他の部品としてRFCPU511に組み込むこともできる。
リセット回路517は、デジタル回路部513をリセットし初期化する信号を生成する。例えば、電源電圧の上昇に遅延して立ち上がる信号をリセット信号として生成する。発振回路518は、定電圧回路516により生成される制御信号に応じて、クロック信号の周波数とデューティー比を変更する。復調回路519は、受信信号を復調する回路であり、変調回路520は、送信するデータを変調する回路である。
例えば、復調回路519はローパスフィルタで形成され、振幅変調(ASK)方式の受信信号を、その振幅の変動をもとに、二値化する。また、送信データを振幅変調(ASK)方式の送信信号の振幅を変動させて送信するため、変調回路520は、共振回路514の共振点を変化させることで通信信号の振幅を変化させている。
クロックコントローラ523は、電源電圧または中央処理ユニット525における消費電流に応じてクロック信号の周波数とデューティー比を変更するための制御信号を生成している。電源電圧の監視は電源管理回路530が行っている。
アンテナ528からRFCPU511に入力された信号は復調回路519で復調された後、RFインターフェース521で制御コマンドやデータなどに分解される。制御コマンドは制御レジスタ522に格納される。制御コマンドには、読み出し専用メモリ527に記憶されているデータの読み出し、ランダムアクセスメモリ526へのデータの書き込み、中央処理ユニット525への演算命令などが含まれている。
中央処理ユニット525は、インターフェース524を介して読み出し専用メモリ527、ランダムアクセスメモリ526、制御レジスタ522にアクセスする。インターフェース524は、中央処理ユニット525が要求するアドレスより、読み出し専用メモリ527、ランダムアクセスメモリ526、制御レジスタ522のいずれかに対するアクセス信号を生成する機能を有している。
中央処理ユニット525の演算方式は、読み出し専用メモリ527にOS(オペレーティングシステム)を記憶させておき、起動とともにプログラムを読み出し実行する方式を採用することができる。また、専用回路で演算回路を構成して、演算処理をハードウェア的に処理する方式を採用することもできる。ハードウェアとソフトウェアを併用する方式では、専用の演算回路で一部の演算処理を行い、プログラムを使って、残りの演算を中央処理ユニット525が処理する方式を適用できる。
次に、図9〜図11を用いて、半導体装置として表示装置について説明する。
上記実施の形態1、2で説明したSOI基板の作製工程では、ガラス基板をベース基板110に適用することが可能となる。従って、ベース基板110にガラス基板を用い、複数の半導体層を貼り合わせることで、一辺が1メートルを超える大面積なSOI基板を製造することができる。
SOI基板のベース基板に表示パネルを製造するマザーガラスと呼ばれる大面積ガラス基板を用いることができる。図9はベース基板110にマザーガラスを用いたSOI基板の正面図である。このような大面積なSOI基板に複数の半導体素子を形成することで、液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置を作製することができる。また、このような表示装置だけでなく、SOI基板を用いて、太陽電池、フォトIC、半導体記憶装置など各種の半導体装置を製造することができる。
図9に示すように、1枚のマザーガラス301には、複数の半導体基板から剥離された単結晶半導体層302が貼り合わせられている。マザーガラス301から複数の表示パネルを切り出すために、単結晶半導体層302に表示パネルの形成領域310が含まれるようにすることが好ましい。表示パネルは、走査線駆動回路、信号線駆動回路、画素部を有する。そのため表示パネルの形成領域310には、これらが形成される領域(走査線駆動回路形成領域311、信号線駆動回路形成領域312、画素形成領域313)を含んでいる。
図10は液晶表示装置を説明するための図面である。図10(A)は液晶表示装置の画素の平面図であり、図10(B)は、J−K切断線による図10(A)の断面図である。
図10(A)に示すように、画素は、単結晶半導体層320、単結晶半導体層320と交差している走査線322、走査線322と交差している信号線323、画素電極324、画素電極324と単結晶半導体層320を電気的に接続する電極328を有する。単結晶半導体層320は、SOI基板に貼り合わせられた単結晶半導体層302から形成された層であり、画素のTFT325を構成する。
SOI基板には実施の形態1の方法で作製したSOI基板が用いられている。図10(B)に示すように、ベース基板110上に、窒素含有層104、絶縁膜102及び単結晶半導体層320が積層されている。ベース基板110は分割されたマザーガラス301である。TFT325の単結晶半導体層320は、SOI基板の半導体層をエッチングにより素子分離して形成された層である。単結晶半導体層320には、チャネル形成領域340、ドナーが添加されたn型の高濃度不純物領域341が形成されている。TFT325のゲート電極は走査線322に含まれ、ソース電極およびドレイン電極の一方は信号線323に含まれている。
層間絶縁膜327上には、信号線323、画素電極324および電極328が設けられている。層間絶縁膜327上には、柱状スペーサ329が形成されている。信号線323、画素電極324、電極328および柱状スペーサ329を覆って配向膜330が形成されている。対向基板332には、対向電極333、対向電極を覆う配向膜334が形成されている。柱状スペーサ329は、ベース基板110と対向基板332の隙間を維持するために形成される。柱状スペーサ329によって形成される隙間に液晶層335が形成されている。信号線323および電極328と高濃度不純物領域341との接続部は、コンタクトホールの形成によって層間絶縁膜327に段差が生じるので、この接続部では液晶層335の液晶の配向が乱れやすい。そのため、この段差部に柱状スペーサ329を形成して、液晶の配向の乱れを防ぐ。
次に、エレクトロルミネセンス表示装置(以下、EL表示装置という。)について図11を参照して説明する。図11(A)はEL表示装置の画素の平面図であり、図11(B)は、J−K切断線による図11(A)の断面図である。
図11(A)に示すように、画素は、TFTでなる選択用トランジスタ401、表示制御用トランジスタ402、走査線405、信号線406、および電流供給線407、画素電極408を含む。エレクトロルミネセンス材料を含んで形成される層(EL層)が一対の電極間に挟んだ構造の発光素子が各画素に設けられている。発光素子の一方の電極が画素電極408である。また、半導体層403は、選択用トランジスタ401のチャネル形成領域、ソース領域およびドレイン領域が形成されている。半導体層404は、表示制御用トランジスタ402のチャネル形成領域、ソース領域およびドレイン領域が形成されている。半導体層403、404は、SOI基板に貼り合わせられた単結晶半導体層302から形成された層である。
選択用トランジスタ401において、ゲート電極は走査線405に含まれ、ソース電極またはドレイン電極の一方は信号線406に含まれ、他方は電極411として形成されている。表示制御用トランジスタ402は、ゲート電極412が電極411と電気的に接続され、ソース電極またはドレイン電極の一方は、画素電極408に電気的に接続される電極413として形成され、他方は、電流供給線407に含まれている。
表示制御用トランジスタ402はpチャネル型のTFTである。図11(B)に示すように、半導体層404には、チャネル形成領域451、およびp型の高濃度不純物領域452が形成されている。なお、SOI基板は、実施の形態1の方法で作製したSOI基板が用いられている。
表示制御用トランジスタ402のゲート電極412を覆って、層間絶縁膜427が形成されている。層間絶縁膜427上に、信号線406、電流供給線407、電極411、413などが形成されている。また、層間絶縁膜427上には、電極413に電気的に接続されている画素電極408が形成されている。画素電極408は周辺部が絶縁性の隔壁層428で囲まれている。画素電極408上にはEL層429が形成され、EL層429上には対向電極430が形成されている。補強板として対向基板431が設けられており、対向基板431は樹脂層432によりベース基板110に固定されている。
EL表示装置の階調の制御は、発光素子の輝度を電流で制御する電流駆動方式と、電圧でその輝度を制御する電圧駆動方式とがあるが、電流駆動方式は、画素ごとでトランジスタの特性値の差が大きい場合、採用することは困難であり、そのためには特性のばらつきを補正する補正回路が必要になる。SOI基板の作製工程、およびゲッタリング工程を含む製造方法でEL表示装置を作製することで、選択用トランジスタ401および表示制御用トランジスタ402は画素ごとに特性のばらつきがなくなるため、電流駆動方式を採用することができる。
つまり、SOI基板を用いることで、様々な電気機器を作製することができる。電気機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポなど)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍など)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDVD(digital versatile disc)などの記録媒体に記憶された音声データを再生し、かつ記憶された画像データを表示しうる表示装置を備えた装置)などが含まれる。
図12を用いて、電気機器の具体的な態様を説明する。図12(A)は携帯電話機901の一例を示す外観図である。この携帯電話機901は、表示部902、操作スイッチ903などを含んで構成されている。表示部902に、図10で説明した液晶表示装置または図11で説明したEL表示装置を適用することで、表示むらが少なく画質の優れた表示部902とすることができる。
また、図12(B)は、デジタルプレーヤー911の構成例を示す外観図である。デジタルプレーヤー911は、表示部912、操作部913、イヤホン914などを含んでいる。イヤホン914の代わりにヘッドホンや無線式イヤホンを用いることができる。表示部912に、図10で説明した液晶表示装置または図11で説明したEL表示装置を適用することで、画面サイズが0.3インチから2インチ程度の場合であっても。高精細な画像および多量の文字情報を表示することができる。
また、図12(C)は、電子ブック921の外観図である。この電子ブック921は、表示部922、操作スイッチ923を含んでいる。電子ブック921にはモデムを内蔵していてもよいし、図8のRFCPUを内蔵させて、無線で情報を送受信できる構成としてもよい。表示部922には、図10で説明した液晶表示装置、または図11で説明したEL表示装置を適用することで、高画質の表示を行うことができる。
本実施例では、プラズマCVD法を用いて成膜を行った窒素含有層の表面の粗さと成膜時の基板温度の関係について説明する。なお、本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲によって特定されるものであることはいうまでもない。
まず、単結晶シリコン基板上にプラズマCVD法を用いて窒化酸化シリコン膜を約200nm形成した。ここでは、異なる複数の基板温度(成膜時の基板の温度)を設定し、それぞれの基板温度について窒化酸化シリコン膜の成膜を行った。次に、異なる基板温度で成膜された窒化酸化シリコン膜の表面についてそれぞれ原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)を用いて測定を行った。その後、それぞれの基板温度で成膜された窒化酸化シリコン膜を接合層として、単結晶シリコン基板とガラス基板との接合を行い、接合状態を観察した。
なお、プラズマCVDにおける窒化酸化シリコン膜の成膜は、160Paの圧力下、シラン、窒素及び水素を含む雰囲気下(SiH:14sccm、NO:20sccm、NH:150sccm、H:500sccm)、RF周波数27.12MHz、RFパワー50W、電極間距離20mmで行った。また、基板温度は、熱電対を用いてリファレンスのガラス基板温度を測定し、当該測定結果に基づいて設定した。つまり、ここでいう基板温度は、成膜時の基板の温度とみなすことができる。
AFMによる測定は、SIIナノテクノロジー株式会社製(SPI3800N/SPA−500)の装置を用い、測定範囲を1μm×1μmで行った。
窒化酸化シリコン膜を接合層とした単結晶シリコン基板とガラス基板との接合は、2枚の基板を重ねた後に基板端(四隅のうち一箇所)を指で挟んで圧力を加えることにより、基板端から徐々に自発的な接合をさせることにより行った。なお、本実施例では、表面の平均面粗さ(Ra)が0.3nm以下であるガラス基板を用いて接合を行った。
それぞれの基板温度で成膜した窒化酸化シリコン膜の表面におけるAFMの測定結果及び接合状態について表1に示す。また、それぞれの基板温度で成膜した窒化酸化シリコン膜の表面における平均面粗さ(Ra)についてプロットしたものを図14に示す。
Figure 0005542256
表1、図14に示すように、基板温度が低い状態で成膜した窒化酸化シリコン膜の表面の粗さが小さくなることが確認された。また、窒化酸化シリコン膜の表面の平均面粗さ(Ra)が0.37nm以下(成膜時の基板温度325℃以下)の場合には接合状態が良好であった。また、成膜時の基板温度が250℃以下(Raが0.27nm以下)では基板温度に伴う窒化酸化シリコン膜の表面の平均面粗さの変化が小さかった。一方、窒化酸化シリコン膜の表面の平均面粗さが0.53nm以上(成膜時の基板温度375℃以上)の場合には接合状態が十分でなく、接合不良が確認された。また、窒化酸化シリコン膜の表面の平均面粗さが0.46nm(成膜時の基板温度350℃)の場合には自発的な接合に時間を要したが、接合不良は確認されなかった。
以上の結果より、成膜時の基板温度を低くすることによって、表面が平坦な窒化酸化シリコン膜を形成することが可能であることがわかった。また、接合層として機能する窒化酸化シリコン膜の表面の平均面粗さ(Ra)を少なくとも0.46nm以下とすることによって、シリコン基板とガラス基板の接合不良を抑制できると考えられる。
本実施例では、プラズマCVD法を用いて成膜を行った窒素含有層に含まれる水素の含有量と成膜時の基板温度の関係について説明する。
まず、単結晶シリコン基板上にプラズマCVD法を用いて窒化酸化シリコン膜を形成した。ここでは、異なる複数の基板温度を設定し、それぞれの基板温度について窒化酸化シリコン膜の成膜を行った。次に、異なる基板温度で成膜された窒化酸化シリコン膜に含まれる水素の含有量(ここでは、Si−H結合量とN−H結合量)について、フーリエ変換赤外分光法(Fourier transform infrared spectroscopy:FT−IR)を用いて、それぞれ測定を行った。なお、本実施例において、FT−IR分析は、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製(Magna560)の装置を用いて行った。なお、プラズマCVDにおける窒化酸化シリコン膜の成膜は、実施例1と同様の条件で行った。
それぞれの基板温度で成膜した窒化酸化シリコン膜に含まれるSi−H結合量とN−H結合量の測定結果を図15(A)に示す。また、窒化酸化シリコン膜に含まれるN−H結合量に対するSi−H結合量の割合について図15(B)に示す。
図15に示すように、基板温度が低い状態で成膜された窒化酸化シリコン膜ほど、Si−H結合及びN−H結合が多く含まれている結果が得られた。また、成膜時の基板温度が低くなるにつれて、窒化酸化シリコン膜に含まれるSi−H結合の割合がN−H結合の割合と比較して大きくなることが観察された。
以上の結果より、成膜時の基板温度を低くすることによって、窒化酸化珪素膜に含まれる水素の含有量を多くすることができることが確認できた。
本実施例では、プラズマCVD法を用いて成膜を行った窒素含有層の膜質に関して説明する。
まず、単結晶シリコン基板上にプラズマCVD法を用いて窒化酸化シリコン膜を形成した。ここでは、異なる複数の基板温度を設定し、それぞれの基板温度について窒化酸化シリコン膜の成膜を行った。次に、異なる基板温度で成膜された窒化酸化シリコン膜の熱処理前後におけるエッチングレート及び膜の硬さについてそれぞれ測定を行った。なお、プラズマCVDにおける窒化酸化シリコン膜の成膜は、実施例1と同様の条件で行った。また、熱処理は、窒素雰囲気下、200℃で2時間行った後、さらに600℃で2時間行った。
本実施例において、窒化酸化シリコン膜のエッチングは、ステラケミファ社製の高純度バッファードフッ酸LAL500(NHHF:7.13%、NHF:15.37%の混合水溶液)を用いて行った。
窒化酸化シリコン膜の硬さの評価は、ナノインデンテーション法を用いて行った。ナノインデンテーション法は、MTS社製(NanoIndenterXP)の装置を用いて行った。また、それぞれの基板温度で成膜された窒化酸化シリコン膜について、15点の測定を行いその平均値により評価を行った。
まず、それぞれの基板温度で成膜した窒化酸化シリコン膜の熱処理前後のエッチングレートについて図16に示す。なお、図16(A)は熱処理前における窒化酸化シリコン膜のエッチングレートを示しており、図16(B)は熱処理後における窒化酸化シリコン膜のエッチングレートを示している。
熱処理前における各基板温度で成膜された窒化酸化シリコン膜のエッチングレートを比較すると、基板温度が低い状態で成膜された窒化酸化シリコン膜ほどエッチングレートが速くなる結果が得られた(図16(A))。成膜時の基板温度が350℃以下から徐々にエッチングレートが速くなり、成膜時の基板温度が300℃以下からはエッチングレートが急激に速くなることが観察された。
また、熱処理後における各基板温度で成膜された窒化酸化シリコン膜のエッチングレートを比較すると、成膜時の基板温度にかかわらず窒化酸化シリコン膜のエッチングレートに差が見られず、エッチングレートが遅いという結果が得られた(図16(B))。
図16より、熱処理前における窒化酸化シリコン膜は、成膜時の基板温度が低いほどエッチングレートが速く、膜の緻密性が低いと考えられる。一方、加熱処理を行うことにより成膜時の基板温度にかかわらず緻密化された窒化酸化シリコン膜が得られると考えられる。
次に、それぞれの基板温度で成膜した窒化酸化シリコン膜の熱処理前後の硬さについて図17に示す。なお、図17(A)は熱処理前における窒化酸化シリコン膜の硬さを示しており、図17(B)は熱処理後における窒化酸化シリコン膜の硬さを示している。
熱処理前における各基板温度で成膜された窒化酸化シリコン膜の硬さを比較すると、成膜時の基板温度が低くなるにつれて窒化酸化シリコン膜の硬さの値が小さくなる(膜質が柔らかくなる)結果が得られた(図17(A))。
また、熱処理後における各基板温度で成膜された窒化酸化シリコン膜の硬さを比較すると、成膜時の基板温度の影響は小さく、どの基板温度においても熱処理を行うことにより一定の硬さを有する窒化酸化シリコン膜が得られることが分かった(図17(B))。
図17の結果より、熱処理前における窒化酸化シリコン膜は、成膜時の基板温度を低くするほど膜質が柔らかくなるといえる。一方、加熱処理を行うことにより成膜時の基板温度にかかわらず一定の硬さを有する窒化酸化シリコン膜が得られるといえる。
本実施例では、プラズマCVD法を用いて成膜を行った窒素含有層の不純物に対するバリア性について説明する。
まず、ガラス基板上にプラズマCVD法を用いて窒化酸化シリコン膜を形成した。ここでは、異なる複数の基板温度を設定し、それぞれの基板温度について窒化酸化シリコン膜の成膜を行った。次に、異なる基板温度で成膜された窒化酸化シリコン膜にそれぞれ熱処理を行った後、熱処理後の窒化酸化シリコン膜中に含まれるナトリウム(Na)の濃度についてそれぞれ測定を行った。なお、プラズマCVDにおける窒化酸化シリコン膜の成膜は、実施例1と同様の条件で行った。また、熱処理は、窒素雰囲気下、200℃で2時間行った後、さらに600℃で2時間行った。
本実施例において、窒化酸化シリコン膜に含まれるナトリウムの濃度は、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectroscopy)を用いて測定を行った。
それぞれの基板温度で成膜し熱処理を行った後の窒化酸化シリコン膜に含まれるナトリウムの濃度についての測定結果を図18に示す。
図18より、ガラス基板中には、ナトリウムが1×1018atoms/cm含まれていたが、ガラス基板と接して形成された窒化酸化シリコン膜のナトリウム濃度は、窒化酸化シリコン膜の成膜時の基板温度にかかわらずSIMS分析の測定限界以下であった。
以上の結果より、加熱処理を行った場合であっても成膜時の基板温度にかかわらず、窒化酸化シリコン膜がガラス基板からナトリウムが拡散することを防止するバリア層として機能することが確認できた。
SOI基板の作製方法の一例を示す図。 SOI基板の作製方法の一例を示す図。 SOI基板の作製方法の一例を示す図。 SOI基板の作製方法の一例を示す図。 SOI基板を用いた半導体装置の作製方法の一例を示す図。 SOI基板を用いた半導体装置の作製方法の一例を示す図。 SOI基板を用いた半導体装置の一例を示す図。 SOI基板を用いた半導体装置の一例を示す図。 SOI基板を用いた表示装置の一例を示す図。 SOI基板を用いた表示装置の一例を示す図。 SOI基板を用いた表示装置の一例を示す図。 SOI基板を用いた電子機器を示す図である。 窒素含有層が形成された半導体基板とベース基板との接合を示す模式図。 成膜時の基板温度と窒化酸化シリコン膜の表面の平均面粗さの関係を示す図。 成膜時の基板温度と窒化酸化シリコン膜のSi−H及びN−Hの結合量の関係を示す図。 成膜時の基板温度と窒化酸化シリコン膜のエッチングレートの関係を示す模式図。 成膜時の基板温度と窒化酸化シリコン膜の硬さの関係を示す図。 成膜時の基板温度と熱処理後のNaの濃度の関係を示す模式図。
符号の説明
101 半導体基板
102 絶縁膜
103 剥離層
104 窒素含有層
110 ベース基板
121 イオンビーム
122 単結晶半導体層
132 SOI基板
151 半導体層
152 半導体層
154 絶縁膜
155 ゲート電極
156 ゲート電極
157 低濃度不純物領域
158 チャネル形成領域
159 高濃度不純物領域
160 チャネル形成領域
161 サイドウォール絶縁膜
165 レジスト
167 高濃度不純物領域
168 絶縁膜
169 層間絶縁膜
170 配線
202 絶縁膜
204 窒素含有層
301 マザーガラス
302 単結晶半導体層
310 形成領域
311 形成領域
312 信号線駆動回路形成領域
313 画素形成領域
320 単結晶半導体層
322 走査線
323 信号線
324 画素電極
325 TFT
327 層間絶縁膜
328 電極
329 柱状スペーサ
330 配向膜
332 対向基板
333 対向電極
334 配向膜
335 液晶層
340 チャネル形成領域
341 高濃度不純物領域
401 選択用トランジスタ
402 表示制御用トランジスタ
403 半導体層
404 半導体層
405 走査線
406 信号線
407 電流供給線
408 画素電極
410 電極
411 電極
412 ゲート電極
413 電極
427 層間絶縁膜
428 隔壁層
429 EL層
430 対向電極
431 対向基板
432 樹脂層
451 チャネル形成領域
452 高濃度不純物領域
500 マイクロプロセッサ
501 演算回路
502 演算回路制御部
503 命令解析部
504 制御部
505 タイミング制御部
506 レジスタ
507 レジスタ制御部
508 バスインターフェース
509 専用メモリ
510 メモリインターフェース
511 RFCPU
512 アナログ回路部
513 デジタル回路部
514 共振回路
515 整流回路
516 定電圧回路
517 リセット回路
518 発振回路
519 復調回路
520 変調回路
521 RFインターフェース
522 制御レジスタ
523 クロックコントローラ
524 インターフェース
525 中央処理ユニット
526 ランダムアクセスメモリ
527 専用メモリ
528 アンテナ
529 容量部
530 電源管理回路
901 携帯電話機
902 表示部
903 操作スイッチ
911 デジタルプレーヤー
912 表示部
913 操作部
914 イヤホン
921 電子ブック
922 表示部
923 操作スイッチ

Claims (2)

  1. 半導体基板と、ベース基板とを用意し、
    前記半導体基板に酸化膜を形成し、
    前記半導体基板に前記酸化膜を介して、加速されたイオンを照射することにより、前記半導体基板の表面から所定の深さに剥離層を形成し、
    前記イオンを照射した後に、前記酸化膜上に窒素含有層を形成し、
    前記半導体基板と前記ベース基板とを対向させ、加熱処理と共に加圧処理を行って、前記窒素含有層の表面と前記ベース基板の表面とを接合させ、
    加熱処理を行って、前記剥離層を境として前記半導体基板を分離することにより、前記ベース基板上に前記酸化膜及び前記窒素含有層を介して単結晶半導体層を形成するSOI基板の作製方法であって、
    前記加圧処理は、少なくとも、前記窒素含有層の表面と前記ベース基板の表面とが接合している面と垂直な方向と沿う方向に、圧力を加えて行われ、
    前記窒素含有層は、水素ガスを含む雰囲気で、プラズマCVD法を用い、基板温度を室温以上350℃以下で成膜することを特徴とするSOI基板の作製方法。
  2. 請求項において、
    前記雰囲気は、前記水素ガスに加えてシランガス及びアンモニアガスを含むことを特徴とするSOI基板の作製方法。
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