(カメラボディ1、撮像ユニット2の概略説明)
図1、図2、図3A、図3B、図3Cは、本発明に係わる直方体形状の筐体を有する撮像ユニットをカメラボディに装着した状態を示している。図1、図2は、撮像ユニットがカメラボディに装着されている状態を正面側でかつ斜め方向から目視した状態を示し、図3Aは、図1に示すカメラボディを背面側でかつ右斜め方向から目視した状態を示している。図3Bは、図1に示すカメラボディを背面側でかつ左斜め方向から目視した状態を示している。図3Cは、図1に示すカメラボディを下面側でかつ右斜め方向から目視した状態を示している。
その図1、図2、図3A、図3B、図3Cにおいて、1はカメラボディ、2は撮像ユニットである。撮像ユニット2は直方体形状の筐体2Aを有する。ここでは、撮像ユニット2は撮像光学系と撮像素子とを備えた交換レンズ鏡胴ユニットからなる。その図2には、図1に示すカメラボディ1に装着された撮像ユニット2とは異なる大きさの筐体2Aを有する撮像ユニット2がカメラボディ1に装着されている状態が示されている。
その図2に示す撮像ユニット2の筐体2Aの内部に配設される撮像素子の大きさは、図1に示す撮像ユニット2の筐体2Aの内部に配設される撮像素子の大きさとは異なるものとされている。
その筐体2Aは、その正面2aにレンズ鏡胴3を有する。撮像ユニット2は、図4に示すように、カメラボディ1に対して着脱可能とされている。その図4には、図1に示すカメラボディから図1に示す撮像ユニット2を抜き取った状態が示されている。
レンズ鏡胴3は、図1、図2、図4に示すように、案内筒3aと可動鏡筒3bとから構成される。案内筒3aには可動鏡筒3bが光軸Oの延びる方向に進退可能に配設される。その可動鏡筒3bにはズームレンズ等のレンズ系が設けられる。このレンズ系を含む撮像光学系により、被写体からの入射光が撮像素子に導かれ、この被写体像が入射光を電気信号に変換する撮像素子に結像される。
図1のZ方向はカメラボディ1に撮像ユニット2が装着された状態でのレンズ鏡胴3の撮像光学系(レンズ系)の光軸方向に並行な方向であり、実施例1では前後方向と呼ぶ。Z方向の正の側は、カメラの正面側(前側)であり、Z方向の負の側は、カメラの背面側(後側)である。
図1のX方向は、カメラボディ1に撮像ユニット2が装着された状態でのレンズ鏡胴3の撮像光学系(レンズ系)の光軸方向に垂直な方向であり、実施例1では左右方向と呼ぶ。X方向の正の側は右側であり、X方向の負の側は左側である。
図1のY方向は、カメラボディ1に撮像ユニット2が装着された状態でのレンズ鏡胴3の撮像光学系(レンズ系)の光軸方向に垂直な方向であり、実施例1では上下方向と呼ぶ。Y方向の正の側は下側であり、Y方向の負の側は上側である。
(カメラボディ1の詳細説明)
そのカメラボディ1は、図4、図5A、図5Bに示すように、筐体2Aの配設空間としての凹部1Aを有する。その凹部1Aは、樹脂製の背壁部1Bと側壁部1Cと上壁部1Dとの三つの壁部により構成される。その背壁部1Bと側壁部1Cとは互いに直交している。その上壁部1Dは両壁部1B、1Cに対して直交している。
背壁部1Bには、凹部1Aに撮像ユニット2を装着してこの撮像ユニット2を正面から、すなわち光学系の光軸方向被写体側から見たときに、筐体2Aの背面部2b(図6参照)が対向する。側壁部1Cには、凹部1Aに撮像ユニット2を装着してこの撮像ユニット2を正面から見たときに、図8に示す筐体2Aの左側面2cが対向する。上壁部1Dには、凹部1Aに撮像ユニット2を配設してこの撮像ユニット2を正面から見たときに、筐体2Aの上面2dが対向する。
背壁部1Bと側壁部1Cと上壁部1Dとは一体に形成される。凹部1Aは、その背壁部1Bの背壁面(XY平面)と側壁部1Cの側壁面(YZ平面)と上壁部1Dの上壁面(ZX平面)とによってその輪郭形状が規定される。以下では、この輪郭形状を規定する各壁面を、凹部1Aを構成する構成壁面という。この凹部1Aは、筐体2Aが配設されたときに、その筐体2Aの下面2eが位置する下方(Y方向)と、筐体2Aの右側面2fが位置する右側方(X方向)と、筐体2Aの正面2aが位置する前方(Z方向)との三方向に向かって開放されている。
なお、X方向を側壁部1Cに対して撮像ユニット2が接近又は離脱する第1方向ともいい、また、Y方向を第1方向に対して垂直な方向ともいう。
その背壁部1Bと側壁部1Cと上壁部1Dとの適宜箇所にカメラボディ1、撮像ユニット2を電気的に操作する操作部が設けられている。この実施例1では、例えば、その上壁部1Dに、図1〜図4に示すように、操作部としてのレリーズボタン5y、ダイヤル5zが設けられている。また、上壁部1Dには、ポップアップ型のストロボ装置5x、ホットシュー部5tが設けられている。さらに、背壁部1Bには、操作部としてADJレバー5p、方向指示用スイッチ5q、再生スイッチ5r等が設けられている。その背壁部1Bには、図3Aに示すように、電子ビューファインダー接続端子5sも設けられている。その電子ビューファインダー接続端子5sには、電子ビューファインダー装置(図示を略す)が接続される。
背壁部1Bには、図5A、図7A〜図7Cに示すように、背面壁としてのボディ用背壁面補強板金部材4が設けられている。図7A〜図7Cは、背壁部1Bから取り外されたボディ用背壁面補強板金部材4を示している。このボディ用背壁面補強板金部材4には、撮像ユニット2をカメラボディ1にセットした時に、その背面部2bが対面される。
そのボディ用背壁面補強板金部材4は、概略長方形状の輪郭を呈している。このボディ用背壁面補強板金部材4は、例えば、プレスにより成形される。このボディ用背壁面補強板金部材4は、図7A〜図7Cに拡大して示すように、一対の挿入開口4a、4aと、後述する付勢部としても機能する一対の係合爪4b、4bと、ネジ穴4cとを有する。
なお、付勢部は第1付勢部と第2付勢部とを含み、一対の係合爪4b、4bのいずれか一方を第1係合爪といい、いずれか他方を第2係合爪という。
一対の挿入開口4a、4aは、縦方向(上下方向)に間隔を開けて形成されると共に横方向(左右方向)に互いに並行に延びる構成とされている。その一対の挿入開口4a、4aの右方終端は、矩形状開口4d、4dとなっている。この矩形状開口4d、4dには、後述する矩形状ストッパ突起が嵌合される。
一対の係合爪4b、4bは、側壁部1Cから遠く離れた位置でかつ縦方向(上下方向)に間隔を開けて配置されている。この一対の係合爪4b、4bは、図7Cに拡大して示すように、切り起部4eと屈曲板部4fとによって構成されている。ボディ用背壁面補強板金部材4には、その一対の係合爪4b、4bの形成箇所に挿入開口4s、4sが形成されている。
そのボディ用背壁面補強板金部材4では、挿入開口4aと挿入開口4aとが間隔を開けて形成されている縦方向(上下方向)の概略中間位置に係合突起4gが形成されている。この係合突起4gは、切り起部4iと屈曲部4hとから構成されている。この係合突起4gは、後述するコネクタ同士の嵌合を適正な姿勢角度で行なわせる機能を果たす。この係合突起4gは、側壁部1Cに対して撮像ユニット2が接近又は離脱する第1方向に対して垂直方向(Y方向)から見てカメラボディ側コネクタ部12の略中央に位置されているが、その詳細な構造については後述する。
図5Bには、その背壁部1Bからボディ用背壁面補強板金部材4を取り外した状態が示されている。背壁部1Bには、凹処が形成され、この凹処に樹脂板30が配設されている。この樹脂板30には、一対の挿入開口4a、4aに対向する箇所に一対の隆起部30sが形成され、一対の挿入開口4s、4sに対向する箇所に一対の隆起部30s’が形成されている。その一対の隆起部30sには、左右方向に延びる一対の樹脂製のガイド突起部4j、4jと一対の樹脂製の摺接リブ4k、4kとが形成されている。その一対の樹脂製のガイド突起部4j、4jの右方終端には、矩形状ストッパ突起4mが形成されている。その一対の隆起部30s’には、それぞれ摺接リブ4n、4nが形成されている。その一対の隆起部30s、30sは、側壁部1Cと一対の隆起部30s’、30s’との間に位置している。
なお、一対の樹脂製のガイド突起部4j、4jは、カメラボディ側ガイド機構を構成し、一対の樹脂製のガイド突起部4j、4jのいずれか一方を第1ガイド突起といい、一対の樹脂製のガイド突起部4j、4jのいずれか他方を第2ガイド突起という。
そのカメラボディ側ガイド機構は、後述する撮像ユニット側ガイド機構と協働して、撮像ユニット側コネクタ部11に対するカメラボディ側コネクタ部12の位置関係を規制しかつ側壁部1Cに対して接近又は離脱する方向に撮像ユニット2を案内するガイド機構として機能する。
その一対の樹脂製の摺接リブ4k、4kと一対の樹脂製の摺接リブ4n、4nとは、左右方向に間隔を開けて配置されている。その一対の摺接リブ4k、4kは、一対のガイド突起部4j、4jにそれぞれ近接して平行に設けられている。その一対のガイド突起部4j、4jは、一対の摺接リブ4k、4kが配設されている側にガイド面4p、4pが形成されている。このガイド面4p、4pは、XY平面に平行な面内に存在する。切り起部4iは、Z方向の正の向きに延びている。
そのガイド面4p、4pには、図6に示すユニット用背壁面補強板金部材10の辺縁10a、10aが摺接される。その矩形状ストッパ突起4mには、撮像ユニット2を抜き取る際にユニット用背壁面補強板金部材10の切り欠き壁10b、10bが当接される。そのユニット用背壁面補強板金部材10の詳細構造については後述する。その背壁部1Bには、図5Bに示すように適宜箇所にネジ穴4c’がボディ用背壁面補強板金部材4のネジ穴4cに対応する位置に形成されている。
ボディ用背壁面補強板金部材4には、図7A〜図7Cに示すように、その左側と右側の部分であってその縦方向中間部に背壁部1Bに向かって隆起する隆起状平板部4q、4rが形成されている。背壁部1Bには、図5Bに示すように、その隆起状平板部4q、4rに対応する形状の凹処4q’、4r’が形成されている。ボディ用背壁面補強板金部材4は、その隆起状平板部4q、4rにより剛性が付与されている。
ボディ用背壁面補強板金部材4と樹脂板30とは、その隆起状平板部4q、4rを一対の凹処4q’、4r’に対応させ、一対の樹脂製のガイド突起部4j、4jと一対の樹脂製の摺接リブ4k、4kとを一対の挿入開口4a、4aに挿入し、一対の樹脂製の摺接リブ4n、4nを挿入開口4s、4sに挿入した状態で、図4、図5A、図5Cに示すように、止めネジ4f’により背壁部1Bに固定される。
側壁部1Cには、側面壁としてのボディ用側壁面補強板金部材6が図4、図5Cに示すように止めネジ6fにより固定されている。このボディ用側壁面補強板金部材6は筐体2Aの凹部1Aへのセット時にその筐体2Aの左側面2cに対面する。このボディ用側壁面補強板金部材6は、背壁部1Bが下側に位置しかつ上壁部1Dが右側に位置ししかも前方が上側となるようにして、このボディ用側壁面補強板金部材6を直視したときに上方に向かって起立されているように見える。
上壁部1Dには、上面壁としてのボディ用上壁面補強板金部材5が図5Cに示すように止めネジ5fにより固定されている。このボディ用上壁面補強板金部材5は、筐体2Aの凹部1Aへのセット時にその筐体2Aの上面2dに対面する。ボディ用上壁面補強板金部材5は、上壁部1Dが上側に位置するようにして側壁部1Cを側方から直視したとき前方に向かって背壁部1Bから起立しているように見える。
カメラボディ1は、図5A〜図5Cに示すように、その側壁部1Cに連接するグリップ部1cを有する。このグリップ部1cは、背面側から正面側に向かうZ方向を前方と定義して前方、すなわち、光学系の光軸方向の被写体に向かう向きに膨出する膨出部1c’と、膨出部1c’と凹部1Aとの間に存在する指掛け凹処1c”とからなっている。その指掛け凹処1c”は膨出部1c’に隣接し、その指掛け凹処1c”には、グリップ部1cを右手で握持したとき、中指から小指までを当てることが可能である。
グリップ部1cの内部には収納室が形成されている。この収納室には、電池、撮像装置に要求される各種の電装部品が内蔵されている。すなわち、この収納室には、電池、操作部の操作により撮像ユニット2を制御するのに用いる回路、撮像ユニット2により撮像された画像を処理する処理回路、撮像ユニット2により撮像されかつ処理回路により処理された画像を記録保存する記録媒体、電源回路、ストロボ制御回路、これらを構成する回路部品を搭載する回路基板等が収納される。
その背壁部1Bの背面には、図3A、図3Bに示すように、撮像ユニット2により撮像された画像データに基づき画像を表示する表示部としての表示面1bが設けられている。表示面1bには記録媒体に記録された画像が再生表示される。この背壁部1Bの大きさは表示面1bの大きさによって概略規定される。
カメラボディ1では、外装部材としての前カバー部材1Sと、上カバー部材1Uと、後カバー部材1Tと、を有する。前カバー部材1Sは、カメラボディ1の前面側(Z方向正側)を覆うものであり、凹部1Aの左側方箇所すなわち側壁部1Cに連接するグリップ部1cの前面および左側面におけるZ方向で見た前面側から中間位置まで(図3B参照)の表面形状を形作っている。実施例1では、前カバー部材1Sの表面にグリップ部材1S’が張り付けられており(図1等参照)、図3Bではグリップ部材1S’が設けられていない状態を示している。このグリップ部材1S’は、側壁部1C(膨出部1c’および指掛け凹処1c”)を右手で握持した際の手触りの質感の向上、滑り止め等を意図した弾性部材で形成される。グリップ部材1S’は、実施例1では、接着剤または両面テープにより張り付けられており、比較的容易に剥がし取ることが可能とされている。
上カバー部材1Uは、カメラボディ1の上面側(Y方向負側)を覆うものであり、上壁部1Dの表面形状を形作っている(図1、図3B参照)。この上カバー部材1Uには、上述したレリーズボタン5y、ダイヤル5z、ストロボ装置5x(その開口部)、ホットシュー部5t等、が設けられている。
後カバー部材1Tは、カメラボディ1の後面側(Z方向負側)を覆うものであり、背壁部1Bの表面形状すなわち背面における表示面1bを除くすべての領域と、右側面における凹部1Aに至るまでの領域と、左側面におけるZ方向で見た後面側から中間位置までの領域と、の表面形状を形作っている(図1、図3B参照)。この後カバー部材1Tは、凹部1Aに装着された撮像ユニット2に干渉しない構成とされている。後カバー部材1Tには、上述した方向指示用スイッチ5q、再生スイッチ5r等が設けられている。
この各カバー部材に設けられた各操作部は、各カバー部材がカメラボディ1に取り付けられると、為された操作を実行させるべく対応するカバー部材の裏面側(内側)に設けられた回路基板等に接続または適宜当接される。
これらの3つのカバー部材は、カメラボディ1に取り付けられた状態で互いに隣接して一体的な外形形状を形作る。実施例1では、上述したADJレバー5pは、上カバー部材1Uと後カバー部材1Tとの境目に設けられており(図3A、図3B参照)、後述するロック解除ボタン26dは上カバー部材1Uと前カバー部材1Sとの境目に設けられている(図1、図2参照)。
実施例1では、上カバー部材1Uは、ボディ用上壁面補強板金部材5を上壁部1Dに固定すべく、カメラボディ1の前面側に設けられた凹部1Aの構成壁面の一部である上壁部1Dの上壁面に螺合(配置)される2つの止めネジ5fにより(図5C参照)、当該カメラボディ1に取り付けられている。また、前カバー部材1Sは、ボディ用側壁面補強板金部材6を側壁部1Cに固定すべく、カメラボディ1の前面側に設けられた凹部1Aの構成壁面の一部である側壁部1Cの側壁面に螺合(配置)される3つの止めネジ6fにより(図5C参照)、当該カメラボディ1に取り付けられている。このため、カメラボディ1では、通常の使用状態(撮像ユニット2が装着された状態)において、上カバー部材1Uの取り付けのための止めネジ5f、および前カバー部材1Sの取り付けのための止めネジ6fが視認されることはなく、高い外観品質を有している。なお、実施例1では、ボディ用上壁面補強板金部材5の固定のための止めネジ5fと、ボディ用側壁面補強板金部材6の固定のための止めネジ6fとを利用しているが、凹部1Aが設けられていることを利用すべく当該凹部1Aの構成壁面に螺合(配置)される、すなわち実施例1の構成においては凹部1Aの構成壁面である上壁部1Dの上壁面または側壁部1Cの側壁面または背壁部1Bの背壁面から螺合する(配置される)止めネジにより当該カメラボディ1に固定するものであればよく、実施例1に限定されるものではない。この凹部1Aが設けられていることを利用する(以下では単に凹部1Aを利用するという)とは、撮像ユニット2が装着されることにより、通常の使用状態では外方からの目視ができなくなる箇所を利用することを言う。
また、実施例1では、後カバー部材1Tは、外側から7つの止めネジ1pが螺合されることにより(図3B、図3C参照)、当該カメラボディ1に取り付けられている。この後カバー部材1Tは、上述したように、凹部1Aに装着された撮像ユニット2に干渉しない構成とされていることから、後述するように撮像ユニット2を凹部1Aに装着(セット)した状態であっても、7つの止めネジ1pを外すことでカメラボディ1から取り外すことが可能とされている。なお、実施例1では、7つの止めネジ1pのうちの1つ(図3Bにおいて右下(左側面(X方向負側の面)の下方)に位置するもの)は、グリップ部材1S’の裏に位置されているが、このグリップ部材1S’は、上述したように比較的容易に剥がし取ることが可能とされていることから、当該止めネジ1pを外すことが阻害されることはない。
このように、カメラボディ1では、上カバー部材1Uと前カバー部材1Sと後カバー部材1Tとが取り囲むように取り付けられているので、カメラ(撮像装置)全体としての剛性が向上されている。また、カメラボディ1では、後カバー部材1Tの固定のための7つの止めネジ1pに加えて、凹部1Aを利用した上カバー部材1Uの固定のための2つの止めネジ5fと、凹部1Aを利用した前カバー部材1Sの固定のための3つの止めネジ6fと、が設けられていることから、カメラ(撮像装置)全体としての剛性が向上されている。
撮像ユニット2には、図8に示すように、ボディ用側壁面補強板金部材6に対面する左側面2cに上下方向に延びる撮像ユニット側コネクタ部11が設けられている。この撮像ユニット側コネクタ部11は、電気回路が配線されたコネクタ基板(プラグ基盤セット)に固定されている。このプラグ基盤セットは、撮像ユニット2の内部にフローティング構造で配置される。撮像ユニット側コネクタ部11は、左側面2cから外方に向かって突出している。
このフローティング構造は、カメラボディ1に撮像ユニット2を装着して撮像ユニット側コネクタ部11とカメラボディ側コネクタ部12との電気的接合を図る際に、撮像ユニット側コネクタ部11とカメラボディ側コネクタ部12との取り付け誤差を吸収緩和して、その撮像ユニット側コネクタ部11とカメラボディ側コネクタ部12とを嵌合させる際に加わる応力を緩和する機能を果たす。
カメラボディ1には、図4に示すようにそのボディ用側壁面補強板金部材6に隣接して上下方向に延びるカメラボディ側コネクタ部12が設けられている。このカメラボディ側コネクタ部12は、その上下方向両端部に位置決め突起12a、12aを有する。撮像ユニット側コネクタ部11は、その上下方向両端部に位置決め穴(後述する)を有する。撮像ユニット側コネクタ部11、カメラボディ側コネクタ部12には、例えば、市販のベイコネクタが用いられる。
そのカメラボディ側コネクタ部12は、背壁部1Bが下側に位置しかつ上壁部1Dが右側に位置ししかも前方が上側に位置するようにしてボディ用側壁面補強板金部材6を正視したときに、背壁部1Bから立ち上がって見える側壁部1Cの立ち上がり基部に、不用意に触られないようにして配置されている。そのカメラボディ側コネクタ部12は、図19、図20に示すコネクタ端子12cを被覆する被覆部材12bを有する。この被覆部材12bの作用は後述する。
カメラボディ側コネクタ部12は、凹部1Aに臨んでいる。このカメラボディ側コネクタ部12は、撮像ユニット2をカメラボディ1に装着セットする際の撮像ユニット2の右から左に向かう方向への移動に伴って撮像ユニット側コネクタ部11に嵌合されて、カメラボディ1と撮像ユニット2とが接続される。なお、そのカメラボディ1への撮像ユニット2のセットの詳細、撮像ユニット側コネクタ部11、カメラボディ側コネクタ部12の詳細構造については後述する。
側壁部1Cには、図4、図5A〜図5Cに示すように、一対の補助嵌合突起14、14が上下方向に間隔を開けて形成されている。この補助嵌合突起14は、背壁部1Bが下側に位置しかつ上壁部1Dが右側に位置ししかも前方が上側となるようにして側壁部1Cを直視したときに、カメラボディ側コネクタ部12よりも上側に位置している。この一対の補助嵌合突起14、14は、不用意な捩れ力が撮像ユニット2に加わった際に後述する一対の補助嵌合穴と協働して、カメラボディ側コネクタ部12のコネクタ端子12c(図19等参照)、撮像ユニット側コネクタ部11のコネクタ端子(後述する)が破壊されるのを防止する機能を有する。
(撮像ユニット2の外観形状の説明)
撮像ユニット2には、ボディ用側壁面補強板金部材6に対面される左側面2cに、図8に示すように、一対の補助嵌合穴22が形成されている。この一対の補助嵌合穴22には、カメラボディ1への撮像ユニット2の装着セット時に一対の補助嵌合突起14、14が嵌合される。その一対の補助嵌合穴22の底部には、スポンジ、ゴム等の衝撃吸収部材22aが配設されている。なお、一対の補助嵌合穴22を側壁部1Cに形成し、一対の補助嵌合突起14、14を筐体2Aの左側面2cに形成する構成を採用しても良い。
筐体2Aの背面部2bには、位置決め隆起部2g、2gが図6、図9、図10Aに示すように、左側面2cの側に形成されている。また、筐体2Aの背面部2bには、図10Aに示すように、矩形状凹処2h、一対の円柱部2iが形成されていると共に、適宜箇所にネジ穴2jが形成されている。
その筐体2Aの右側面2fの側には、付勢部の一部を構成する付勢バネとしての傾斜弾性板部を有する板バネ2Kが配設されている。この板バネ2Kには、ネジ穴2m、2mが形成されている。その板バネ2Kの詳細構造については後述する。
筐体2Aの背面部2bには、ユニット用背壁面補強板金部材10が設けられる。このユニット用背壁面補強板金部材10は、図11A〜図11Cに示すように概略矩形状とされている。そのユニット用背壁面補強板金部材10には、その位置決め隆起部2g、2gに対応して位置決め切り欠き10c、10cが形成されている。
ユニット用背壁面補強板金部材10は、矩形状凹処2hに対応する形状の平板状隆起部10dを有する。その平板状隆起部10dには、一対の円柱部2iが嵌合する嵌合穴10eが形成されている。そのユニット用背壁面補強板金部材10の周辺部には、ネジ穴2jに対応する箇所にネジ穴10fが形成されている。そのユニット用背壁面補強板金部材10は、止めネジ10gにより背面部2bに固定される(図6等参照)。板バネ2Kは、そのユニット用背壁面補強板金部材10を止めネジ10gにより筐体2Aの背面部2bに固定する際に固定される。その板バネ2Kが筐体2Aのユニット用背壁面補強板金部材10と一体に背面部2bに固定されている状態が図10Bに示されている。
ユニット用背壁面補強板金部材10には、筐体2Aにユニット用背壁面補強板金部材10を取り付けた状態で、このユニット用背壁面補強板金部材10を背面側に見たときに右側となる部分に左右方向に延びるガイド穴10hが形成されている。また、ユニット用背壁面補強板金部材10には、筐体2Aにユニット用背壁面補強板金部材10を取り付けた状態で、このユニット用背壁面補強板金部材10を背面側に見たときに左側となる部分でかつ辺縁10a、10a(上下方向で見たユニット用背壁面補強板金部材10の端縁部)に付勢部の一部としても機能する係合板部10n、10nが形成されている。
その背面部2bとユニット用背壁面補強板金部材10との間には、樹脂板30の左右方向に延びるガイド突起部4jの進入を許容する一対のガイド突起進入許容穴10p、矩形状ストッパ突起4m及び係合爪4bの進入を許容する係合爪進入許容穴10q、係合爪4bの切り起部4eを案内する係合爪切り起部用案内穴10rが図6、図9に示すように形成されている。その係合板部10n、10nには、その係合爪切り起部用案内穴10rの終端に臨むようにして、その辺縁10n’、10n’に半円形状凸部10s、10sが図11A〜図11Cに示すように形成されている。その半円形状凸部10s、10sは、係合爪切り起部用案内穴10rの終端に位置し、板バネ2Kが存在する方向に向かって突出されている。この半円形状凸部10s、10sの作用については、板バネ2Kの作用と共に説明する。
なお、一対のガイド突起進入許容穴10pは、撮像ユニット側ガイド機構を構成し、その一対のガイド突起進入許容穴10pのいずれか一方を撮像ユニット2の背面2bに設けられて第1方向に対応する方向に延伸する第1ガイド溝といい、一対のガイド突起進入許容穴10pのいずれか他方を撮像ユニット2の背面2bに設けられて第1方向に対応する方向に延伸する第2ガイド溝という。
一対の係合爪4bは、カメラボディ側コネクタ部12から遠い側に設けられているので、仮に係合突起4gがないものとすると、係合爪4bの切り起部4eが係合爪切り起部用案内穴10rに案内されずに一対の係合爪4bの屈曲板部4fが係合板部10nに当接して、撮像ユニット2の背面部2bが背壁部1Bの背面壁に対して斜めに傾いた状態であっても、カメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11とが嵌合されて接続される可能性がある。
この撮像ユニット2の背面部2bが背壁部1Bの背面壁に対して斜めに傾いた状態でカメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11とが無理やりに嵌合されると、カメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11とが破壊されるおそれがある。
ガイド穴10hは、そのカメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11との破壊を防止する役割を有する。そのガイド穴10hは、図6、図9、図11A〜図11Cに示すように、係合突起4gの屈曲部4hの進入を許容する係合突起進入許容穴(挿入開口部)10iと切り起部4iを左右方向に案内する係合突起切り起部用案内穴10jとから構成されている。
その係合突起切り起部用案内穴10jの幅は屈曲部4hの幅よりも小さく設計され、その係合突起切り起部用案内穴10j、係合突起進入許容穴10iを構成する構成壁部分(角度規制当接部)10h’は、屈曲部4hが構成壁部分10h’に当接することにより、カメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11との接続が阻止される構造となっている。
すなわち、図5A、図5C、図7A〜図7Cに示す一対の係合爪4b、4bの右方端縁4b’、4b’が、図6、図9、図11A〜図11Cに示す傾斜壁10qsを構成する構成壁部分に当接するときには、必ず図4、図5A、図5C、図7A〜図7Cに示す係合突起4gの端縁4gsが傾斜壁10ijを構成する構成壁部分10h’に当接するように係合突起進入許容穴10iが形成されている。
これにより、係合爪4bの屈曲板部4fが係合板部10nに外側から当接して乗り上げているときには、係合爪4gの屈曲部4hが構成壁部分10h’に外側から当接して乗り上げることになり、背壁部1Bの背面壁に対して撮像ユニット2が平行に浮いた状態となり、補助嵌合突起14と補助嵌合穴22との位置関係がずれるので、カメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11との接続が阻止される。なお、屈曲板部4fが係合板部10nに対して撮像ユニット2の内側に配置される場合には、両コネクタ部11、12は平行状態で接続される。
筐体2Aの上面2dには、図4、図6、図8、図12に示す撮像ユニット用上壁面補強板金部材20が配設される。その撮像ユニット用上壁面補強板金部材20は、図12に示すように、ネジ穴20aを適宜箇所に有する。この撮像ユニット用上壁面補強板金部材20は、筐体2Aの左側面2cよりも外方に向かって延長された延長板部20bを有する。
その筐体2Aの上面2dには、図9に示すように、撮像ユニット用上壁面補強板金部材20の配設箇所2tが撮像ユニット用上壁面補強板金部材20の周辺を包囲する包囲壁2xにより形成されている。その配設箇所2tには、撮像ユニット用上壁面補強板金部材20のネジ穴20aに対応する箇所にネジ穴2yが形成されている。撮像ユニット用上壁面補強板金部材20は、その配設箇所2tに配置されて、図4、図6、図8に示すように、止めネジ20zにより上面2dに固定される。
これにより、延長板部20bは、撮像ユニット側コネクタ部11の上面に沿って延在された状態となる。延長板部20bには、図12に示すように、切り欠き部20cと被ロック部材としての被ロック爪20dとが形成されている。その切り欠き部20cには、後述するロック部材としてのロック爪が進入する。その被ロック爪20dは、後述するロック部材の切り欠き部に進入される。その被ロック爪20dは、傾斜壁20eを有する。撮像ユニット2は、このロック部材と被ロック部材との係合によりカメラボディ1に固定される。
撮像ユニット2がカメラボディ1に固定された状態では、図1、図2に示すように、撮像ユニット用上壁面補強板金部材20はその包囲壁2xにより包囲されているので、正面から撮像ユニット2を見ても視認できない状態となっている。これにより、撮像装置としての外観上の見栄えの向上、撮像ユニット2の上面2dとカメラボディ1の上壁部1Dとの間への塵埃の進入等の防止が図られている。
(ロック機構、ロック解除機構の説明)
カメラボディ1には、図13、図14に示すロック機構24が設けられている。このロック機構24は、側壁部1Cと上壁部1Dとの交差部分(角部)に位置している(図5(C)参照)。このロック機構24は、撮像ユニット2をロックする機能を有する。このロック機構24は、図5Cに示すように、凹部1Aに筐体2Aを配設した状態で筐体2Aを斜め方向から見たときにこの筐体2Aに対して左上隅近傍に位置されている。
そのロック機構24は、図13、図14に示すように、ロック部材としてのロック板25(図15、図16参照)と、支軸27と、ストッパ27aと、ストッパ27bとから概略構成されている。ストッパ27a、ストッパ27bおよび支軸27は、カメラボディ1に固定されている。そのロック板25は、撮像ユニット2に設けられた被ロック部材としての被ロック爪20dと協働して撮像ユニット2をロックする役割を果たす。
このロック機構24による撮像ユニット2のロック状態の解除のために、第1ロック解除機構24aと第2ロック解除機構24bとが設けられている。第1ロック解除機構24aは、後述する嵌合突起26bを介してロック板25と係合されたロック解除操作部材(ロック解除板)26(図17、図18参照)と、支軸27と、ストッパ27aと、ストッパ27bとから概略構成されている。第2ロック解除機構24bは、ロック板25と、そこに形成された強制ロック解除用突起部25eと、支軸27と、ストッパ27aと、ストッパ27bとから概略構成されている。
ロック解除操作部材26は、通常の使用状態において、ロック板25による撮像ユニット2のカメラボディ1へのロック状態を解除するための操作部としての役割を果たす。このロック解除操作部材26は、実施例1では、使用者が直に触れて操作する箇所であることから、樹脂材料で形成されている。また、ロック板25は、実施例1では、後述するように、撮像ユニット2の撮像ユニット用上壁面補強板金部材20に設けられた被ロック爪20dと係合するものであり、強度を確保する必要があることから、板金部材で形成されている。
カメラボディ1を正面から見たとき、従来の一眼レフレックスカメラの交換鏡胴ユニットの取り外しボタンの位置と比較して同じような位置にロック解除操作部材26が設けられているので(図1参照)、従来の交換レンズ鏡胴式の一眼レフレックスカメラに慣れている人が使用した場合でも、撮像ユニット2の取り外し操作を行い易く、誤操作が起きにくい。よって、誤操作によるリスクの軽減を図りつつ撮像ユニットの取り外しの容易なカメラボディ1を提供できる。
ロック板25は、図15、図16に示すように、軸穴25aと、切り欠き部25bと、ロック爪25cと、嵌合凹所25dと、強制ロック解除用突起部25eと、を有する。軸穴25aには、支軸27(図13、図14参照)が挿通される。このロック板25は、支軸27回りに回動自在とされている。そのロック爪25cの爪先25c”は、カメラボディ1の背面側から正面側に向かう方向を前方と定義して、前方に向けられている。なお、被ロック爪20dの爪先20d’(図14参照)は、撮像ユニット2が凹部1Aに配置された状態で背壁部1Bに臨む方向に向いている。すなわち、被ロック爪20dの爪先20d’は、カメラボディ1の正面側から背面側に向かう方向を後方と定義して、後方に向けられている。
そのロック爪25cには、傾斜壁25c’が形成されている。この傾斜壁25c’は、カメラボディ1に対して撮像ユニット2を右から左へ向けて移動させて撮像ユニット2をカメラボディ1に装着セットする際に、撮像ユニット2に設けられた傾斜壁20eと係合して押圧されることにより、ロック板25に対して支軸27を支点にして後方(Z方向負側)に回動させる分力を生じさせる。
嵌合凹所25dは、後述するロック解除操作部材26の嵌合突起26bの嵌合のための切り欠きであり、その嵌合によりロック板25とロック解除操作部材26とを連結するものである。
強制ロック解除用突起部25eは、後方側(Z方向負側)から引っ張る(後方側に付勢する)ことにより、支軸27を支点にしてロック板25を後方(Z方向負側)に回動(後述する解除操作方向への回動)させることを可能とするものである。この強制ロック解除用突起部25eは、実施例1では、後カバー部材1T(図1等参照)を取り外した際(図35参照)、露出されるとともに外方からの引っ張り操作(後述する解除操作方向への回動)を可能とする配置関係とされている(図36、図38参照)。この実施例1では、上記した配置関係を満たすために、強制ロック解除用突起部25eは、側壁部1Cにおいて、ロック機構24がロック状態であるときにADJレバー5pの下方に位置するように設けられている(図36、図38参照)。このため、実施例1では、強制ロック解除用突起部25eは、ロック爪25cと嵌合凹所25dとの中間位置であって、軸穴25a側へと向かうように突起されている。
ロック解除操作部材26は、図17、図18に示すように、軸穴26aと、嵌合突起26bと、係止突起26cと、ロック解除ボタン26dとを有する。軸穴26aには、ロック板25を回動可能に支持する支軸27が挿通される。このロック解除操作部材26は、ロック板25と同様に、支軸27回りに回動自在とされている。
嵌合突起26bは、ロック板25の嵌合凹所25dに嵌合されることにより、ロック板25とロック解除操作部材26とを連結する役割を果たす。このため、ロック板25とロック解除操作部材26とは、嵌合凹所25dと嵌合突起26bとの嵌合状態において、一体的に支軸27回りに回動する。
係止突起26cには、ロック用スプリング28の一端部28aが係止される。ロック用スプリング28の他端部28bは、側壁部1Cの内部の適宜箇所に設けられた係止突起28c(図40参照)に係止される。ロック用スプリング28は、ロック解除操作部材26すなわちロック板25を、支軸27を中心にして前方(図14において矢印F3方向)に向けて回動付勢する役割を果たす。
ロック解除ボタン26dは、図1、図2に示すように、上カバー部材1Uと前カバー部材1Sとの境目から外方に露出されて設けられており、上壁部1Dが存在する側を上にしたとき、指掛け凹処1c”よりも上側に位置している。すなわち、指掛け凹処1c”は、ロック解除操作部材26の下側に位置している。そのロック解除ボタン26dは、グリップ部1cから外方に向かって突出する指当て部26eを有する。
グリップ部1cの上方は、通常、撮影の際にグリップ部を把持するための邪魔にならない位置であり、不用意に操作し難い位置であるので、より一層誤操作のリスクを回避しつつ撮像ユニットの取り外しの容易なカメラボディを提供できる。更に、グリップ凹部よりも上方の位置でかつグリップ凸部を握持する際に指が当たりにくい位置に、ロック解除操作部材26を設けたので、誤操作の懸念を更に低減できる。
実施例1では、そのロック解除ボタン26dは、グリップ部1cの外観形状に倣うようにして回動される。ロック板25とロック解除操作部材26とは、互いに重なり合わされて一体的に支軸27を支点にして回動され、ロック板25は、ロック解除ボタン26dとの回動平面と略同一平面内で回動される。このロック板25の支軸27回りの回動により、そのロック爪25cと撮像ユニット2の被ロック爪20dとの係合によるカメラボディ1に対して撮像ユニット2をロック状態とすることと、そのロック状態を解除することとが可能となるが、その詳細な作用については後述する。ロック解除ボタン26dすなわちロック解除操作部材26およびロック板25では、後述するように、支軸27回りの後方(Z方向負側)への回動により(図1の矢印F4参照)ロック状態の解除となることから、この回動方向を解除操作方向とする。この解除操作方向は、ロック用スプリング28による付勢(図14の矢印F3参照)に抗する方向となる。
ロック解除操作部材26およびロック板25では、ストッパ27aとストッパ27bとにより支軸27回りの回動範囲が規定されている。このストッパ27aとストッパ27bとは、実施例1では、前カバー部材1Sに設けられている(図40参照)。ストッパ27aは、ロック解除操作部材26の第1当接面26fに当接可能とされており、ロック解除操作部材26およびロック板25の解除操作方向への回動量を規制する役割を果たす。ストッパ27bは、ロック解除操作部材26の第2当接面26gに当接可能とされており、ロック解除操作部材26およびロック板25のロック用スプリング28の回動付勢方向への回動量を規制する役割を果たす。このため、ロック解除操作部材26およびロック板25は、ロック板25のロック爪25cと撮像ユニット2の被ロック爪20dとが係合していない状態では、ロック用スプリング28の回動付勢により第2当接面26gがストッパ27bに当接した状態で保持される。
(カメラボディ側コネクタ部12及び撮像ユニット側コネクタ部11の詳細構造)
側壁部1Cには、図19、図20に示すように、凹部1Aに向かって開放する嵌合用の開口部52が、撮像ユニット側コネクタ部11に対応して形成されている。この開口部52内には、コネクタ本体53が配設される。カメラボディ側コネクタ部12は、その開口部52内にコネクタ本体53を配置することにより構成される。ボディ用側壁面補強板金部材6は、その開口部52を避けるようにして配置されている。
ここでは、図20に示すように、ボディ用側壁面補強板金部材6は、背壁部1Bを下側にしてかつ上壁部1Dを右側にして側壁部1Cを正面から見たときに、上辺板部6aと下辺板部6bとこれらを連結する連結板部6cとから構成されている。その連結板部6cは左側に位置し、ボディ用側壁面補強板金部材6の右側は開放されている。
この開口部52は、側壁部1Cに設けられたコネクタカバー部材54と側壁部1C及び背壁部1Bとにより輪郭形状が規定される。そのコネクタ本体53は、コネクタ端子12cが被覆部材12bに覆われて構成されている。
このコネクタ本体53は、カメラボディ1と撮像ユニット2との間でのデータ転送(通信)を可能とするために、図21に示す撮像ユニット側コネクタ部11のコネクタ本体60と接続される。
コネクタ端子12cは、撮像ユニット側コネクタ部11のコネクタ本体60のコネクタ端子61との相対的な左右方向への移動によりコネクタ端子61と電気的な接続が可能とされている。ここでは、コネクタ端子12cはメス型である。また、コネクタ端子61は雄型である。なお、コネクタ端子61は、包囲部材62により包囲される。包囲部材62とコネクタ端子61との間には、図8に示すように、位置決め突起12a、12aが嵌合される位置決め穴63が形成されている。
コネクタ端子12cは、カメラボディ1に固定されたコネクタ基板51に接続されている。このコネクタ基板51には、操作部の操作により撮像ユニット2を制御するのに用いる回路、撮像ユニット2により撮像された画像を処理する処理回路等の電気回路が配線されている。
被覆部材12bは、コネクタ端子12cを被覆可能な長尺形状を呈している。この被覆部12bは、カメラボディ1に撮像ユニット2を装着するとき、人の手が触れて、人体にたまっている静電気の放電により、電気回路、電気素子等が静電破壊されるのを防止する役割を有する。
カメラボディ側コネクタ部12には、開口部52とコネクタ本体53との大きさ寸法の差異により、コネクタ本体53を取り囲む環状溝57が形成される。この環状溝57は、撮像ユニット側コネクタ部11の嵌合用の突出部としてのコネクタカバー部分59が、互いに接続されたコネクタ本体53とコネクタ本体60とを取り囲みつつ内方に入り込むことのできる大きさ寸法とされている。その環状溝57には、コネクタ本体53を包囲する矩形状の封止部材58が設けられている。なお、ロック板25は、図20に示すように、環状溝57内で、その封止部材58よりも上壁部1Dに近接して配設されている。
撮像ユニット側コネクタ部11のコネクタカバー部分59は、筐体2Aの左側面2cから突出されている。コネクタ本体60は、そのコネクタカバー部分59内に配設されている。
その封止部材58は、ゴム(弾性樹脂材料)やスポンジ(海綿状の樹脂材料)のような弾性変形可能な材料で構成されたシート状とされている。この封止部材58は、接着剤等によって環状溝57を構成する環状壁に固着されている。封止部材58は、図22に示す互いに接続状態にあるコネクタ本体53(コネクタ端子12c)とコネクタ本体60(コネクタ端子61)とに、塵埃や液体等が付着することを防止する防塵機能や防水機能を有する。
図22に示すように、この撮像ユニット2がカメラボディ1の凹部1Aに適切に装着されると、筐体2Aの左側面2cが側壁部1Cすなわちボディ用側壁面補強板金部材6に当接されて、凹部1A内での左右方向(X方向)の位置決めが為される。
また、撮像ユニット2がカメラボディ1の凹部1Aに装着された状態で、撮像ユニット側コネクタ部11のコネクタカバー部分59(図21参照)が、カメラボディ側コネクタ部12の環状溝57に遊嵌され、一対の位置決め穴63と一対の位置決め突起12aとにより撮像ユニット側コネクタ部11のコネクタ本体60がカメラボディ側コネクタ部12のコネクタ本体53に適切に連結されて、カメラボディ1と撮像ユニット2とが電気的に通信可能に接続される。
このとき、撮像ユニット側コネクタ部11のコネクタカバー部分59の先端は、カメラボディ側コネクタ部12の環状溝57に設けられた封止部材58を圧接する。コネクタカバー部分59の先端が封止部材58を圧接することにより、コネクタカバー部分59の先端と封止部材58との間を確実に封止することができる。従って、塵埃や液体等が、カメラボディ1の凹部1Aから、撮像ユニット2のコネクタ部11のコネクタ本体60のコネクタカバー部分59の内方へと侵入するのを防止できる。
(板バネ2Kの形状説明)
図23は、板バネ2Kの外観形状を示す拡大斜視図である。図24は、板バネ2Kとユニット用背壁面補強板金部材10とボディ用背壁面補強板金部材4との係合完了状態での位置関係を示す図である。
板バネ2Kは、図10B、図23、図24に示すように、取付け板部k1と自由板部k2を有する。この取り付け板部k1と自由板部k2とは概略平行の構成とされ、図6、図10Bに示す撮像ユニット2の一対の係合爪切り起部用案内穴10rと直交する方向に延びている。一対のネジ穴2m、2mは、その一対の取り付け板部k1に間隔を開けて形成されている。その取付け板部k1は、そのネジ穴2m、2mの形成箇所から係合爪切り起部用案内穴10rと平行に延びる一対の平行板部k3、k3を有する。この一対の平行板部k3、k3は、係合爪切り起部用案内穴10rと係合爪進入許容穴10qとの境界近傍で同一平面内で係合爪進入許容穴10qに向かう方向に直角に延在された直交板部k3’、k3’を有する。その一対の直交板部k3’、k3’は、自由板部k2の延びる方向両端部で互いに連結されている。
その図23、図24において、符号k4、k4はその一対の直交板部k3’、k3’と自由板部k2とを連結する連結板部を示している。その一対の連結板部k4、k4は、図23に示すように、傾斜弾性板部k5、k6と当接板部k7とから構成されている。この一対の連結板部k4、k4は、係合爪切り起部用案内穴10rに沿って延びている。一対の係合爪4b、4bの屈曲板部4f、4fは、ユニット用背壁面補強板金部材10を基準にしてこのユニット用背壁面補強板金部材10よりも撮像ユニット2の内側から、その連結板部k4、k4に対面する構成、言い換えると、その連結板部k4、k4に臨む構成とされている。
その傾斜弾性板部(付勢板バネ(板バネ2K))k5、k6は、係合爪4b、4bに臨む係合板部10n、10nの面に位置して、撮像ユニット2を背壁部1Bに向けて付勢する。このため、板バネ2K(その傾斜弾性板部k5、k6)は、一対の係合爪4b、4bおよびそこに臨む係合板部10n、10nとの協働により、撮像ユニット2をカメラボディ1の背壁部1Bに向けて付勢する付勢部として機能する。
屈曲板部4fが撮像ユニット2の外側から係合板部10nに当接する場合、係合突起4gがないものとすると、撮像ユニット2がカメラボディ1のボディ用背壁面補強板金部材4に対して斜めに傾いた状態で、両コネクタ部11、12同士が接続される可能性があるが、この発明の実施の形態によれば、後述する理由によりこのような問題は生じない。
なお、屈曲板部4fが、図26、図27に示すように、係合板部10nに対して撮像ユニット2の内側に位置している場合には、係合突起4gの有無に拘わらず撮像ユニット2がカメラボディ1のボディ用背壁面補強板金部材4に対して斜めに傾いた状態で両コネクタ部11、12同士が接続されるという可能性は生じない。
その当接板部k7には、撮像ユニット2がカメラボディ1に適切に装着された状態で、すなわち、撮像ユニット側コネクタ部11とカメラボディ側コネクタ部12とが接続された状態で、一対の係合爪4b、4bが当接可能とされている。
そのユニット用背壁面補強板金部材10には、図24〜図26に示すように、ユニット用背壁面補強板金部材10の係合板部10n、10nに係合爪4bが係合完了した状態では、傾斜弾性板部k5、k6の弾性変形による付勢力によりボディ用背壁面補強板金部材4に向かう方向の押圧力が加わる。これにより、撮像ユニット2がカメラボディ1に押しつけられる。また、半円形状凸部10sが係合爪4bの屈曲板部4fに当接し、屈曲板部4fとユニット用背壁面補強板金部材10との間に寸法誤差に起因する隙間があったとしても、この寸法誤差に基づくガタ付きは、図27に示すように、板バネ2Kの弾性変形と半円形状凸部10sとにより吸収される。なお、図27には板バネ2Kの弾性変形前の状態が二点鎖線で示されている。
(樹脂板30の摺接リブ4k、4nの機能の説明及び樹脂板30の構成の補足説明)
摺接リブ4kの機能と摺接リブ4nとの機能は同一であるので、ここでは、図28、図29を参照しつつ摺接リブ4nの機能を説明する。
カメラボディ1に対して撮像ユニット2を左右方向にスライドさせて、当該撮像ユニット2をカメラボディ1に対して着脱する際に、ユニット用背壁面補強板金部材10がボディ用背壁面補強板金部材4に直接接触する構成とすると、ボディ用背壁面補強板金部材4とユニット用背壁面補強板金部材10との金属同士の擦過に起因する金属音が発生する。ところが、実施例1によれば、撮像ユニット2をカメラボディ1に対して左右方向にスライドさせる際に、ユニット用背壁面補強板金部材10が図28、図29に示すように、樹脂製の摺接リブ4nに摺接しながら左右方向に摺動する構成であるので、金属同士の擦過に起因する金属音の発生を回避できる。
また、樹脂板30を背壁部1Bの凹処に配設する構成として、撮像ユニット2を背壁部1Bに向けて押し付けると、背壁部1Bと樹脂板30との間の寸法公差に起因して、樹脂板30が弾性変形して反り返り、樹脂板30の反り返りに基づきいわゆる「ぱくつき音」が発生するが、実施例1では、樹脂板30の背壁部1Bに臨む側の面であって適宜箇所に、図25〜図29に示すように、半球形状突部30tが複数個形成され、背壁部1Bと樹脂板30との間の寸法公差を吸収する構成とすることにより、寸法公差に起因する反り返り、弾性変形を防止することができ、反り返りに起因する「ぱくつき音」の発生を回避する構成とされている。
(カメラボディ1、撮像ユニット2に搭載される電装部品の回路構成)
次に、図30を参照しつつカメラボディ1、撮像ユニット2に搭載される電装部品について説明する。
カメラボディ1には、例えば、図30に示すように、リチウムイオンバッテリ204、ストロボ発光部207、電子ビューファインダー装置209、表示部としての表示面1bを有する液晶表示装置(LCD)210、ハイビジョンテレビジョンコネクタインタフェース(HDMIIF)212、オーディオビデオ(AVOUT)出力端子213、USBインターフェース(USBIF)214、SDカードインタフェース(SDcard)215、オーディオコーデック回路(AUdio codec)216、スピーカ217、マイクロフォン218、画像データを記憶する記録媒体としてのフラッシュROM(Flash ROM)219、DDR−SDRAM220、画像データを受信する受信部としても機能するメインCPU208、撮像指示を与える操作スイッチ206、211、操作スイッチ206からの撮像指示を受け付ける撮像指示受付部としてのサブCPU(Sub CPU)205、DC/DC電源回路203、スイッチング素子202、カメラボディ側コネクタ部12のコネクタ端子201(12c)が設けられている。
これらは、撮像装置としてのデジタルカメラに要求される公知の機能を有する電装部品の一部を構成している。その操作スイッチ206は、例えばレリーズボタン5yであり、操作スイッチ211は例えば液晶表示装置(LCD)210等を操作する操作キーである。その液晶表示装置(LCD)210は、例えば背壁部1Bに設けられている。その操作スイッチ211は、その背壁部1Bの適宜箇所に設けられる。
撮像ユニット2の筐体2Aには、光学系としての撮像レンズユニット107、撮像素子108、AFE回路109、ホール素子(Hall elemnt)104、駆動コイル(Coil)105、ジャイロセンサ(Gyrosensor)106、駆動ドライバ(Motor Driver)111、駆動モータ(M)110、加速度検出センサ112、テレワイド検出スイッチ113、画像データを送信する撮像ユニットコネクタ部11のコネクタ端子116(61)が設けられている。
これらも撮像装置としてのデジタルカメラに要求される公知の機能を有する実装部品の一部を構成している。その撮像レンズユニット107は複数個のレンズを有し、この複数個のレンズ系の一部は可動鏡筒3bに設けられている。なお、実施例1では、駆動モータ(M)110、駆動ドライバ111を撮像ユニット2に設ける構成として説明しているが、これらはカメラボディ1に設ける構成とすることもできる。
ここでは、撮像ユニット2には、カメラボディ1から電源電力が供給される。例えば、ホール素子104、駆動コイル105、ジャイロセンサ106は、手ぶれ補正機構の一部を構成している。この手ぶれ補正機構の信号は、コネクタ端子116、201を介してメインCPU208に入力され、メインCPU208は、これらの信号に基づき手ぶれ補正処理を実行する。手ぶれ補正処理とは、手ぶれによって発生する撮像素子の受光面上に投影される画像のぶれを補正する処理である。
このような処理は、例えば、ジャイロセンサ106により検出したぶれの方向と反対の方向に撮像素子を駆動する処理であっても良いし、また、ジャイロセンサ106により検出したぶれの方向と同一の方向に撮像レンズユニット107の一部の光学素子を駆動する処理であっても良い。撮像素子108の映像信号は、AFE回路109を介してメインCPU208に入力され、所定の画像処理が施されて液晶表示装置(LCD)210等に表示される。
テレワイド検出スイッチ113は、コネクタ端子116、201を介してメインCPU208に入力され、メインCPU208はテレワイド検出スイッチ113、操作スイッチ211等のスイッチ信号に基づいて駆動ドライバ111、駆動モータ110を制御し、これにより、撮像レンズユニット107を駆動制御する。加速度検出センサ112の検出出力は、コネクタ端子116、201を介してメインCPU208に入力され、メインCPU208は、その加速度検出センサ112の検出出力に基づいて液晶表示装置(LCD)210に表示される画像の傾きを制御する。液晶表示装置(LCD)210には、加速度検出センサ112の検出出力に基づいて、水平に対する撮像ユニット2の傾き具合が表示される。水平に対する撮像ユニット2の傾き具合は、数値による表示であっても、映像による表示あっても良い。
操作スイッチ206を操作すると、その撮像指示に基づいて、撮像ユニット2が被写体を撮像して画像データに変換する。コネクタ端子116はこの画像データをメインCPU208に送信する。
その撮像ユニット2に、図31に示すように、DC/DC電源回路101、サブCPU102、メインCPU103、フラッシュROM114、DDRSDRAM115を設け、メインCPU103で画像処理を行った後、コネクタ端子116、201を介して画像処理信号をメインCPU208に送信する構成を採用することもできる。メインCPU103でJPEG等のフォーマットへの圧縮処理を行い、コネクタ端子116、201を介して圧縮された画像データをメインCPU208に送信する構成を採用することもできる。このように、撮像ユニット2で画像処理、又は、圧縮処理を行う構成とすると、ノイズの少ない安定した画像をカメラボディ1のメインCPU208に送信することができる。これらの電装部品は図示を略す電装基盤に配設される。
このように、この発明の実施例1によれば、図1、図2に示すように、同一のカメラボディ1に対して、異なる大きさの撮像ユニット2を着脱可能である。なお、撮像ユニット2をカメラボディ1に装着したときに、撮像ユニット2の筐体2Aの下面とカメラボディ1の下面とが面一となるように、カメラボディ1および撮像ユニット2を構成すると、撮像ユニット2が装着されたカメラボディ1の取り扱いが容易になる。更に、異なる大きさの撮像ユニット2をカメラボディ1に装着したときであっても、各撮像ユニット2の筐体2Aの下面とカメラボディ1の下面とが面一となるように、カメラボディ1および各撮像ユニット2を構成すると、いずれの撮像ユニット2が装着されたカメラボディ1でも、取り扱いが容易となる。
カメラボディ1の凹部1Aは、三方向(右、下、前)に開放され、カメラボディ1に対する撮像ユニット2の大きさの制約が緩和されているので、顧客のニーズに合わせて大型の高感度撮像素子や小型の撮像素子を撮像ユニット2に配設することができ、左右上下前後方向に大きさの違う撮像ユニット2を共通のカメラボディ1に着脱できる。また、例えば、撮像ユニット2のレンズ鏡胴3の大きさの自由度を従来に較べて向上させたので、単焦点レンズから高倍率ズームレンズまでの多種多様の交換レンズ群ユニットとして、撮像ユニットを提供できる。従って、顧客は、撮像素子108の進歩に応じて撮像ユニット2のみを購入し、グレードアップを図ることができることになる。
カメラボディ1の凹部1Aは、右と下との2方向が開放されていることにより、左右上下方向に大きさの異なる撮像ユニット2を装着することが可能である。よって、カメラボディ1に対する撮像ユニット2の大きさの制約が緩和されているので、顧客のニーズに合わせて大型の高感度撮像素子や小型の撮像ユニット2に配設することができ、レンズ鏡胴3や撮像素子の異なる、大きさの違う撮像ユニット2を共通のカメラボディ1に着脱できる。また、例えば、撮像ユニット2のレンズ鏡胴3の大きさの自由度を従来に較べて向上させたので、単焦点レンズから高倍率ズームレンズまでの多種多様の交換レンズ群ユニットとして、撮像ユニット2を提供できる。従って、顧客は、撮像素子108の進歩に応じて撮像ユニット2のみを購入し、グレードアップを図ることができることになる。
この発明の実施の形態によれば、既述したように、同一のカメラボディ1に対して、大きさの異なるレンズ鏡胴3や大きさの異なる撮像素子を有し、凹部に配設される筐体の大きさが異なる複数の撮像ユニット2を着脱可能である。図2に示す撮像ユニット2のレンズ鏡胴3は図1に示す撮像ユニット2のレンズ鏡胴3よりも長く、光学系が大きい。なお、撮像ユニット2の筐体2Aの下面2eとカメラボディ1の下面とは撮像ユニット2をカメラボディ1に装着したときに面一となるように、カメラボディ1、撮像ユニット2を構成するのが望ましい。
すなわち、ここでは、カメラボディ1の凹部1Aは三方向に開放され、カメラボディ1に対する撮像ユニット2の大きさの制約が緩和されているので、顧客のニーズに合わせて大型の高感度撮像素子や小型の撮像素子を撮像ユニット2に配設することができ、レンズ鏡胴や撮像素子の異なる撮像ユニット2を共通のカメラボディ1に着脱できる。また、例えば、撮像ユニット2のレンズ鏡胴3の大きさの自由度を従来に較べて向上させたので、単焦点レンズから高倍率ズームレンズまでの多種多様の交換レンズ群ユニットとして、撮像ユニットを提供できる。従って、顧客は、撮像素子108の進歩に応じて撮像ユニット2のみを購入し、グレードアップを図ることができることになる。また、両コネクタ部11、12にベイコネクタを用いると、短時間で画像データの転送を行うことができる。
なお、従来の交換レンズ用レンズマウントの規格では、撮像素子の大きさ、レンズマウントと撮像素子との間の光軸方向の距離(フランジバック)、レンズマウントの直径、等について制約があった(例えば、フォーサーズシステム(Four Thirds System)等)。この制約により、カメラ全体としての薄型化・小型化には限界があった。
これに対して、本発明では、撮像素子の大きさ、光学系と撮像素子との間の光軸方向の距離、レンズ鏡筒の直径、等を撮像ユニット毎に自由に設定できる。撮像ユニット毎の用途に応じて、様々な光学系と様々な種類・大きさの撮像素子(種類:COMS,CCDなど。大きさ:ASP−C、2/3インチ型、1/2.33型など)とを自由に組合せることができる。
また、カメラ全体として薄型化・小型化を行う際には、撮像ユニット2の光軸方向の長さをより短くすること、及び、レンズ鏡筒の直径をより小さくすることが可能となり、撮像ユニット全体の大きさを小さくすることができる。
一方、カメラの撮像性能を向上させる場合には、より大型の撮像素子と、より大きな光学系とを組み合わせることができ、カメラの各種撮像性能を向上させることができる。この場合にも、光学系と撮像素子の組合せの自由度が高く、光学系と撮像素子と併せて最適に設計できるので、撮像性能を向上させつつ、撮像ユニット全体の大きさを小さくすることができる。なお、用途に応じて、大きな光学系と小さな撮像素子とを組合せたり、小さな光学系と大きな撮像素子とを組み合わせることも可能である。
更に、カメラ全体として薄型化・小型化を行った撮像ユニットと、カメラの撮像性能を向上させた撮像ユニットとを同一のカメラボディに着脱可能であることにより、様々な特徴を持つカメラから構成される撮像システム全体を、軽量化・小型化することができる。すなわち、本発明により、デジタルカメラ(撮像装置)そのもの、及び撮像システム全体をより小型にでき、携帯性を向上させることができる。
また、カメラボディ1と撮像ユニット2との間で通信を行う両コネクタ部11、12に、68ピンのベイコネクタを用いたので、短時間で容量の大きい画像データの転送を行うことができる。なお、カメラボディ1と撮像ユニット2との間の通信を行うために、その他の方式、例えば、無線通信方式、光通信方式、嵌合せずに当接によって通信を行う接触通信方式等を用いても良い。
また、両コネクタ部11、12は、カメラボディ1から撮像ユニット2への電力の供給も行う(図31参照)。実施例1では、両コネクタ部11、12が通信及び電力供給の両方を行うので、コネクタの抜き差しを行う際の不具合が発生しにくいが、通信用コネクタと電力供給用コネクタを別個に設ける構成としても良い。
(カメラボディ1への撮像ユニット2の装着手順)
カメラボディ1への撮像ユニット2の装着手順を概略説明すると、撮像ユニット2は、図32において、Z方向の負の側の向き(矢印F1参照)に移動されることにより、カメラボディ1の背面部1Bにセットされる。ついで、撮像ユニット2はX方向の負の向き(左向き(図33の矢印F2参照))に移動されることにより、カメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11とが嵌合される。係合突起(角度規制部材)4gは、この状態のとき、左右方向(XY方向)で見て、側壁部1Cと付勢部との間に位置している。
また、撮像ユニット2は、カメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11とが嵌合された状態において、撮像ユニット2をカメラボディ1に対してX方向の正の向き(右向き)に移動されることにより、カメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11との嵌合が解除される。従って、撮像ユニット2がカメラボディ1の側壁部1Cの側面壁に対して着脱される方向は、X方向(左右方向)である。
次に、カメラボディ1に撮像ユニット2をセットする手順について、以下で詳細に説明する。
カメラボディ1の背壁部1Bを下側にして水平状態にする。例えば、カメラボディ1を左手に載せて水平状態とする。カメラボディ1に対して撮像ユニット2を図32に示す矢印F1方向(前から後の方向又は図32においては上から下の方向)から近づけて、図33に示すように、係合突起4gを係合突起進入許容穴10iに対向させ、係合爪4bと矩形状ストッパ突起4mとを係合爪進入許容穴10qに対向させ、係合爪4bと矩形状ストッパ突起4mとを係合爪進入許容穴10qに進入させ、係合突起4gを係合突起進入許容穴10iに進入させる。それと同時に、ユニット用背壁面補強板金部材10のガイド面4p、4pにユニット用背壁面補強板金部材10の辺縁10a、10aを摺接させる。
これにより、図33に示すように、ユニット用背壁面補強板金部材10の辺縁10aの部分が摺接リブ4k、4nに接する。この状態で、図33に示す矢印F2方向に撮像ユニット2を移動させると、係合爪4bの切り起部4eが係合爪切り起部用案内穴10rに沿って案内され、ユニット用背壁面補強板金部材10の係合板部10nの一部が摺接リブ4nに接することになる。また、同時に、係合突起4gの切り起部4iが係合突起切り起部用案内穴10jに沿って案内される。
この係合爪4bの係合板部10nの傾斜壁10qsに沿っての案内の際に、係合爪4bが板バネ2Kを弾性変形させ、この板バネ2Kに加わる弾性変形力によって、ユニット用背壁面補強板金部材10が背壁部1Bに押し付けられる。これにより、撮像ユニット2とカメラボディ1との間での寸法誤差に基づくガタツキが吸収される。
また、撮像ユニット2は、そのユニット用背壁面補強板金部材10の板面が樹脂製の摺接リブ4k、4nを摺動しつつ、かつ、ユニット用背壁面補強板金部材10の辺縁10a、10aがガイド面4p、4pに摺接しつつ側壁部1Cに向かって案内されるので、ユニット用背壁面補強板金部材10とボディ用背壁面補強板金部材4との擦過によって生じる金属製の擦過音も回避される。
その板バネ2Kへの係合爪4bの接触とほぼ同時に補助嵌合突起14と補助嵌合穴22との嵌合が開始され、この補助嵌合突起14と補助嵌合穴22とによって、カメラボディ側コネクタ部12に対する撮像ユニット側コネクタ部11の位置規制が概略なされる。
ついで、カメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11とが、図22に示すように互いに嵌合されて、カメラボディ1と撮像ユニット2とが電気的に通信可能に接続される。
カメラボディ1のMain CPU208はカメラボディ側コネクタ部12の所定のピン(カメラボディ側接続検知用ピン)の接続の有無を監視しており、カメラボディ側接続検知用ピンが撮像ユニット側接続検知用ピンと接続されたことを検知すると、カメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11との間の通信及び電力送信を開始する。
なお、接続検知用ピンが接続されたことを検知した場合、直ちに、カメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11との間の通信及び電力送信を開始する構成としても良い。
また、接続検知用ピンが接続されたことを検知した場合、所定の時間経過後に、カメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11との間の通信又は電力送信を開始する構成としても良い。すなわち、撮像ユニット側コネクタ部11とカメラボディ側コネクタ部12との接続により通信可能な状態になれば良く、接続と同時に通信を行う必要はない。
なお、その補助嵌合突起14と補助嵌合穴22との嵌合の際に、補助嵌合穴22の底部に衝撃吸収部材22a(図8参照)が設けられているので、カメラボディ1と撮像ユニット2との衝突による衝撃が緩和される。また、その補助嵌合突起14と補助嵌合穴22とによってカメラボディ1に対する撮像ユニット2の前後方向のガタツキが更に緩和される。
そのカメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11との接続が完了した状態の際には、図24〜図29に示すように、係合爪4bが板バネ2Kの弾性付勢力を受けつつ半円形状凸部10s、10sに当接した状態となっている。
また、その補助嵌合突起14と補助嵌合穴22との嵌合の際とほぼ同時でかつ位置決め突起12a(図4参照)と位置決め穴63(図8参照)との嵌合直前に、図14に示すように、撮像ユニット2に設けられた被ロック爪20dの傾斜壁20eが、カメラボディ1に設けられたロック爪25cの傾斜壁25c’に当接して押圧することにより傾斜壁25c’に生じる分力が、ロック用スプリング28によるロック解除操作部材26すなわちロック板25への回動付勢力よりも大きくなると、ロック板25は支軸27を支点にしてその回動付勢力の作用する方向(図14において矢印F3方向)とは反対方向(分力の作用方向)に回動される。
ついで、被ロック爪20dがロック爪25cを乗り越えると、ロック板25は、ロック用スプリング28の回動付勢力により元の位置に復帰すべく回動する。その結果、ロック爪25cが切り欠き部20cに進入し、被ロック爪20dが切り欠き部25bに進入する。これにより、ロック爪25cと被ロック爪20dとが噛み合い(係合し)、撮像ユニット2はカメラボディ1に対して左右方向(X方向)に固定された状態いわゆるロック状態とされる。このロック部材としてのロック爪25cと被ロック部材としての被ロック爪20dとによって、カメラボディ1と撮像ユニット2との左右方向のガタツキが制約される。
実施例1では、撮像ユニット2のカメラボディ1へのロック状態では、一対の係合爪4b、4bが係合板部10n、10nに確実に係合している。一対の係合板部10n、10nは、側壁部1Cに形成された上下方向で一対の補助嵌合突起14、14に対して左右方向に大きく離れた位置に形成されているので、撮像ユニット2をカメラボディ1に対して前方側(Z方向正側)に引き抜こうとしても、その引き抜きに伴う力が分散され、その引き抜きが確実に阻止される。また、その両コネクタ部11、12に、その引き抜きに伴う無理な力が加わるのを阻止できる。
また、撮像ユニット2の右側の下辺部を手で持って、右下に向けて無理矢理に引き抜こうとしても、一対の補助嵌合突起14、14と、一対の係合爪4b、4bと、ロック機構24とによってその引き抜きが阻止され、両コネクタ部11、12にその引き抜きに伴う無理矢理な力が加わるのが阻止される。
さらに、側壁部1Cに向かって撮像ユニット2を移動させるという1つの動作によって、ロック機構24によるカメラボディ1と撮像ユニット2の機械的な固定と、両コネクタ部11、12による電気的な接続とがほぼ同時に完了するので、撮像ユニット2のカメラボディ1への装着操作を短時間で容易に行うことができる。
このように、カメラボディ1では、撮像ユニット2を装着する際、当該撮像ユニット2との接続を正確かつスムースに行うことができる。
なお、両コネクタ部11、12の嵌合タイミングと、両コネクタ部11、12の通信及び電力送受信開始タイミングとをカメラボディ1のカメラボディ側接続検知用ピンによらずに異ならせても良い。
例えば、両コネクタ部11、12による通信及び電力送受信の開始・終了を指示する操作部(図示を略す)をカメラボディ1に設け、この操作部による操作に応じて両コネクタ部11、12が通信及び電力送受信を開始・終了する構成としても良い。
また、ロック板25の位置を検出するロック状態検出部を設け、ロック状態検出部がロック板25の所定位置にあって撮像ユニット2をロックしていることを検出した後に、両コネクタ部11、12が通信及び電力送受信を開始・終了する構成としても良い。
さらに、一対の係合爪4bの屈曲板部4fが撮像ユニット2の外側から係合板部10nに当接しているとき(屈曲板部4fが係合板部10nに乗り上げている場合)には、係合突起(角度規制部材)4gの屈曲部4hが撮像ユニット2の外側から構成壁部分10h’に当接するので、図34に示すように背壁部1Bのボディ用背壁面補強板金部材4に対して撮像ユニット2が例えば平行に浮いた状態となり、カメラボディ1に対して撮像ユニット2が斜めに傾くのが防止され、撮像ユニット2が斜めの状態でカメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11との接続が阻止される。
また、実施例1では、補助嵌合突起14と補助嵌合穴22との位置関係がずれるので、両コネクタ部11、12同士の接続の阻止の確実化が図られ、その結果、両コネクタ同士11、12の破壊が確実に防止される。
すなわち、係合突起4gは、撮像ユニット2を凹部1Aに配設してカメラボディ1に対して着脱する際の撮像ユニット側コネクタ部11とカメラボディ側コネクタ部12との接続を図る際に、撮像ユニット2がカメラボディ1に対して不自然な姿勢角度で接続されるのを回避する不自然姿勢角度回避部材(角度規制部材)として機能する。
その係合突起4gは、カメラボディ1の側壁部1Cに形成されているカメラボディ側コネクタ部12の開口部52(環状溝57)と撮像ユニット2の撮像ユニット側コネクタ部11の嵌合突出部としてのコネクタカバー部分59が斜めに嵌合されるのを阻止する機能も果たす。
要するに、この角度規制部材(規制部材)は、撮像ユニット側コネクタ部11とカメラボディ側コネクタ部12とが不自然な姿勢角度で接続されるのを回避し、規制部材(4g)が挿入開口部(10i)に挿入された場合には、撮像ユニット2の背面とカメラボディ1の背壁部1Bとが平行に当接し、撮像ユニット2の側壁部1Cへ向かう向きへの移動に伴って撮像ユニット側コネクタ部11とカメラボディ側コネクタ部12とが接続される。
また、規制部材(4g)が規制部材当接部(10h’)に当接した場合には、撮像ユニット2の背面とカメラボディ1の背壁部1Bとが平行に当接せず、撮像ユニット側コネクタ部11とカメラボディ側コネクタ部12とが接続されないことになる。
なお、この角度規制部材は、付勢部の有無に拘わらず撮像ユニット側コネクタ部11とカメラボディ側コネクタ部12とが不自然な姿勢角度で接続されるのを回避することが可能である。
また、実施例1では、カメラボディ1には、撮像ユニット2がカメラボディ1に装着された状態において、撮像ユニット2をカメラボディ1の背壁部1Bに向けて付勢する付勢部が設けられているので、撮像ユニット2がカメラボディ1に不自然な角度で装着されるという不具合が発生する恐れがある。この実施例1では、角度規制部材が設けられているので、撮像ユニット2とカメラボディ1とが不自然な角度姿勢で装着される不都合を確実に回避できる。
背壁部1Bの背壁面からその係合突起(角度規制部材)4gの屈曲部4hまでの高さが、背壁部1Bの背壁面から係合爪4bの屈曲板部4fまでの高さと同じかそれ以上であると、撮像ユニット2がカメラボディ1に対して不自然な姿勢角度で接続されるのを回避できる。他方、背壁部1Bの背壁面からその係合突起(角度規制部材)4gの屈曲部4hまでの高さを低くすると、その係合突起4gに対応するガイド穴10hを浅く形成でき、撮像ユニット2の小型化を図ることができる。
そこで、カメラボディ側コネクタ部12により近い側に、すなわち、付勢部よりも側壁部1Cに近い側に、係合突起(角度規制部材)4gを配設することにする。このように、カメラボディ側コネクタ部12により近い側に、係合突起(角度規制部材)4gを配設すると、係合突起4gの高さが係合爪4bの高さより低くとも、一対の係合爪4bの屈曲板部4fが係合板部10nに当接すると共に屈曲部4hが構成壁部分10h’に当接したときの撮像ユニット2のカメラボディ1に対する傾き角度を小さくできるので、すなわち、背壁部1Bのボディ用背壁面補強板金部材4に対して撮像ユニット2を平行に近い状態にできるので、係合突起(角度規制部材)4gの高さを低くしても、撮像ユニット2がカメラボディ1に対して不自然な姿勢角度で接続されるのを回避することができる。
(カメラボディ1からの撮像ユニット2の取り外し手順)
次に、カメラボディ1から撮像ユニット2を取り外す手順について説明する。
撮像ユニット2が凹部1Aに配置された状態で撮像ユニット2を正面から見て、ロック解除ボタン26dを右方向(図1においてF4方向)に操作する。これにより、ロック解除操作部材26は、支軸27を支点にしてロック用スプリング28の回動付勢力に対して反対方向(図14においてF3と反対方向)に回動される。
すると、嵌合突起26bに嵌合凹所25dが嵌合されたロック板25もロック用スプリング28の回動付勢力に対して反対方向(図14においてF3と反対方向)への回動し、ロック板25のロック爪25cが、支軸27を支点にして切り欠き部20cから退避する方向(後方)に回動される。これにより、ロック爪25cと被ロック爪20dとの噛み合い(係合)が解除される。すなわち、カメラボディ1に対する撮像ユニット2のロック(ロック状態)が解除される。このように、ロック解除操作部材(ロック解除板)26は、支軸27との協働により、カメラボディ1の外装部材(実施例1では、前カバー部材1S、上カバー部材1Uおよび後カバー部材1T)の外方に露出して配置され、当該外装部材の外方からロック機構24によるロック状態の解除操作を行うことができる第1ロック解除機構24aとして機能する。
この状態で、カメラボディ1に対して撮像ユニット2を左から右方向(図1、図2において、矢印F5方向)に移動させる。すると、両コネクタ部11、12同士の嵌合が解除されると共に、補助嵌合突起14と補助嵌合穴22との嵌合も解除される。
その後、撮像ユニット2の切り欠き壁10b(図6等参照)が矩形状ストッパ突起4m(図5(c)等参照)に当接するまで、撮像ユニット2を左から右方向(図1、図2において、矢印F5方向、図33において、矢印F2と反対方向)に移動させる。その後、撮像ユニット2を背壁部1Bから離れる方向(図32においてF1と反対方向)に移動させる。これにより、カメラボディ1に対する撮像ユニット2の取り外しが完了する。なお、ロック解除操作部材26およびロック板25は、ロック解除ボタン26dから指を離すと、ロック用スプリング28の付勢力により元の位置に復帰する。
このように、実施例1では、撮影者が右手でグリップ部1cを持って、かつ、上壁部1Dが上側に位置し、レンズ系を前方の被写体に向けて使用する状態を通常使用状態として、この通常使用時には、使用者が操作しにくい右方向(図1のF4参照)が解除操作方向となっているので、グリップ部1cの通常の握持状態で、使用時の誤操作に起因して撮像ユニット2がカメラボディ1から脱落する懸念を低減できる。
このように、カメラボディ1では、撮像ユニット2を取り外す際、当該撮像ユニット2との接続の解除を正確かつスムースに行うことができる。
(ロック機構24の強制解除の説明)
次に、ロック解除ボタン26dを解除操作してもロック機構24のロック状態を解除することができなくなった場合(以下では、第1ロック解除機構24aが使えなくなるという。)におけるロック機構24の解除方法について説明する。
このような第1ロック解除機構24aが使えなくなることは、不測の事態が生じることにより、ロック解除ボタン26dへの押圧による解除操作では一体化されたロック板25およびロック解除操作部材26を解除操作方向へと回動させることができなくなることや、ロック板25とロック解除操作部材26との連結が外れてロック解除ボタン26dを解除操作してもロック板25を解除操作方向へと回動させることができなくなることが考えられる。
先ず、撮像ユニット2が凹部1Aに装着(セット)された状態のままで、カメラボディ1への後カバー部材1Tの取り付けのための止めネジ1p(実施例1では7つあり、1つはグリップ部材1S’を剥す必要がある(図3B、図3C参照))を外して、後カバー部材1Tをカメラボディ1から取り外す(図35参照)。すると、図36に示すように、ADJレバー5pの下方において、ロック板25の強制ロック解除用突起部25eが露出し、外方からの強制ロック解除用突起部25eの引っ張り操作、すなわち解除操作方向への回動操作が可能となる。
この強制ロック解除用突起部25eを引っ張るように(図38、図39においてF6方向)に操作する。すると、ロック板25は、支軸27を支点にして解除操作方向(図39においてF7方向)に回動し、ロック板25のロック爪25cが、支軸27を支点にして切り欠き部20cから退避する方向(後方)に回動される。これにより、ロック爪25cと被ロック爪20dとの噛み合い(係合)が解除される。すなわち、カメラボディ1に対する撮像ユニット2のロック(ロック状態)が解除される。
ここで、強制ロック解除用突起部25eは、板金部材で形成されたロック板25の一部を形成する構成(ロック部材であるロック板25を形成する同一の板金部材の一部が延在されて一体的をされた構成)であることから、第1ロック解除機構24aが使えなくなった原因に拘らず強制的にロック板25を解除操作方向(図38、図39においてF6方向)へと回動させることができるので、ロック機構24のロック状態を解除することができる。このため、強制ロック解除用突起部25eは、ロック板25および支軸27との協働により、カメラボディ1の外装部材の一部(実施例1では後カバー部材1T)を取り外すことにより露出するように配置され、その取り外し状態において外方からロック機構24によるロック状態の解除操作を行うことができる第2ロック解除機構24bとして機能する。
後は、上記した通常のカメラボディ1からの撮像ユニット2の取り外し手順と同様に、撮像ユニット2をカメラボディ1から取り外すことができる。
このように、実施例1のカメラボディ1(撮像装置)では、不測の事態が生じることにより、第1ロック解除機構24aが使えなくなってしまった場合であっても、後カバー部材1Tを取り外して第2ロック解除機構24bを解除操作することにより、撮像ユニット2をカメラボディ1から取り外すことができる。すなわち、このカメラボディ1(撮像装置)では、第2ロック解除機構24bがカメラボディ1に対して着脱自在とされた撮像ユニット2の取り外しのためのフェールセーフ機構として機能するので、不測の事態が生じた場合であっても、カメラボディ1や撮像ユニット2を解体することなく後カバー部材1Tを取り外すだけで撮像ユニット2をカメラボディ1から取り外すことができる。
また、実施例1のカメラボディ1(撮像装置)では、カメラボディ1の外装部材の一部である後カバー部材1Tが、凹部1Aに装着された撮像ユニット2に干渉しない構成であって、外方から螺合される7つの止めネジ1pによりカメラボディ1に取り付けられていることから、撮像ユニット2を凹部1Aに装着(セット)した状態であってもカメラボディ1から取り外すことができる。このため、このカメラボディ1(撮像装置)では、後カバー部材1Tを、第2ロック解除機構24bとしての強制ロック解除用突起部25eの露出および引っ張り操作(解除操作方向への回動操作)を可能とするために、露出機能部すなわち撮像ユニット2がカメラボディ1に装着された状態で取り外し可能なカメラボディ1の外装部材の一部として機能させることができる。
さらに、実施例1のカメラボディ1(撮像装置)では、第2ロック解除機構24bとしての強制ロック解除用突起部25eの露出および引っ張り操作(解除操作方向への回動操作)を可能とするために、撮像ユニット2がカメラボディ1に装着された状態で取り外し可能なカメラボディ1の外装部材の一部として設定された後カバー部材1T以外の外装部材(前カバー部材1Sおよび上カバー部材1U)が、凹部1Aを利用すべく当該凹部1Aの構成壁面に螺合(配置)される止めネジ(実施例1では、2つの止めネジ5fおよび3つの止めネジ6f)により、当該カメラボディ1に取り付けられている。このため、カメラボディ1では、通常の使用状態において、上カバー部材1Uおよび前カバー部材1Sの取り付けのための止めネジが視認されることはなく、高い外観品質を有している。
実施例1のカメラボディ1(撮像装置)では、第2ロック解除機構24bの解除操作方向への回動操作を可能とするためには、7つの止めネジ1pを外して後カバー部材1Tを取り外す必要があることから、使用者が誤って第2ロック解除機構24bを解除操作してしまうことを、確実に防止することができる。
実施例1のカメラボディ1(撮像装置)では、第2ロック解除機構24bとしての強制ロック解除用突起部25eの露出および引っ張り操作(解除操作方向への回動操作)を可能とするために、撮像ユニット2がカメラボディ1に装着された状態で取り外し可能なカメラボディ1の外装部材の一部として後カバー部材1Tを設定していることから、例えば、ストロボ装置5xの可動部を有することにより煩雑な構成となり易い上カバー部材1Uを当該外装部材の一部に設定することに比較して、その外装部材の一部の取り外し作業を容易なものとすることができる。
実施例1のカメラボディ1(撮像装置)では、撮像ユニット2の装着のための凹部1Aを利用することで、撮像ユニット2が装着された状態において外部から目視することのできない位置にネジ等の剛性向上に寄与する部材を設けることができるので、外観品質の低下を招くことなく、カメラボディ1自体延いては撮像ユニット2が装着された撮像装置の剛性を容易に向上させることができる。これは、以下のことによる。撮像ユニット2の装着のための凹部1Aが設けられていないカメラボディ、すなわち撮像ユニット交換式ではない構成(撮像ユニットの着脱を意図せず撮像光学系がカメラボディに一体化されて収容された通常の撮像装置)のカメラボディでは、外方からの止めネジの螺合により外装部材を取り付けるものとすると、当該止めネジの目視が可能となってしまい外観品質の低下を招くこととなる一方、このような止めネジの本数を少なくしたり外装部材をカメラボディに係合可能な構成としたりすると、カメラボディの剛性の向上を図ることが困難となってしまう。これに対して、本発明のカメラボディ1(撮像装置)では、撮像ユニット2がカメラボディ1に装着された状態で取り外し可能なカメラボディ1の外装部材の一部として設定された後カバー部材1T以外の外装部材である前カバー部材1Sおよび上カバー部材1Uが、凹部1Aを利用すべく当該凹部1Aの構成壁面に螺合(配置)される2つの止めネジ5fおよび3つの止めネジ6fによりカメラボディ1に取り付けられている。このように凹部1Aを利用して凹部1Aの構成壁面に止めネジ(止めネジ5fおよび止めネジ6f)を螺合(配置)するものとすると、撮像ユニット2がカメラボディ1に装着された状態では、当該止めネジの目視ができなくなることから、上記した通常の撮像装置に比較して、外観品質の低下を招くことなく、カメラボディ1自体延いては撮像ユニット2が装着された撮像装置の剛性を向上させることができる。加えて、実施例1のカメラボディ1(撮像装置)では、凹部1Aを構成する背壁部1Bにボディ用背壁面補強板金部材4が設けられ、かつ側壁部1Cにボディ用側壁面補強板金部材6が設けられ、さらに上壁部1Dにボディ用上壁面補強板金部材5が設けられている(凹部を利用して剛性向上に寄与する部材を設けている)ことから、上記した通常の撮像装置に比較して、外観品質の低下を招くことなく、カメラボディ1自体延いては撮像ユニット2が装着された撮像装置の剛性を向上させることができる。
なお、上記した実施例1では、第2ロック解除機構24bとしての強制ロック解除用突起部25eが、側壁部1Cにおいてロック機構24がロック状態であるときにADJレバー5pの下方に位置するように設けられていたが、撮像ユニット2がカメラボディ1に装着された状態で取り外し可能なカメラボディ1の外装部材の一部として設定された後カバー部材1Tが取り外された際に、露出および引っ張り操作(解除操作方向への回動操作)が可能となる位置に設けられていればよく、実施例1に限定されるものではない。
また、上記した実施例1では、撮像ユニット2がカメラボディ1に装着された状態で取り外し可能なカメラボディ1の外装部材の一部として設定された後カバー部材1T以外の外装部材である前カバー部材1Sおよび上カバー部材1Uが、凹部1Aの構成壁面に螺合(配置)される止めネジにより当該カメラボディ1に取り付けられていたが、カメラボディ1に取り付けられていればよく、実施例1に限定されるものではない。
次に、本発明の実施例4に係るカメラボディ1(撮像装置)について説明する。この実施例4は、カメラボディ1に設けられたロック機構244の構成が異なる例である。この実施例4のカメラボディ1(その装着ための構成)および装着される撮像ユニット2は、基本的な構成は上記した実施例1のカメラボディ1および撮像ユニット2と同様であることから、等しい構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。図46は、実施例4のロック機構244の構成を説明するための図37と同様の説明図である。図47は、実施例4のロック機構244の構成を説明するために、カメラボディ1のグリップ部1cの上部(Y方向負側)を上カバー部材1Uを省略して示しつつその要所を拡大して示す説明図である。図48は、ロック機構244の説明のために前カバー部材1Sの表面にグリップ部材1S’が張り付けられている様子を示す説明図である。図49は、ロック機構244の説明のために前カバー部材1Sの表面からグリップ部材1S’を剥し取った様子を示しつつその要所を拡大して示す説明図である。
実施例4のロック機構244では、図46に示すように、ロック板254の構成(形状)が実施例1のロック機構24や実施例3のロック機構243とは異なるものとされている。ロック板254では、ロック爪25cと嵌合凹所25dとの中間位置に強制ロック解除用突起部25eを設けることや、軸穴25aの近傍から延出する平板状の強制ロック解除用突起部25fを設けることに変えて、強制ロック解除用突起部25gが設けられている。この強制ロック解除用突起部25gは、軸穴25aの近傍から前カバー部材1Sへ向けて延出されて設けられている。
強制ロック解除用突起部25gは、図46および図47に示すように、軸穴25aの近傍から前方(Z方向正側)へ向けて延在する延在基部分25hと、その先端から下方(Y方向正側)へ向けて延在する下方延在部分25iと、その下端から前方(Z方向正側)へ向けて延在する前側延在部分25jと、その先端部において前側延在部分25jよりも細い棒状とされて前方(Z方向正側)へ向けて延在する操作用挿入部分25kと、を有する。この強制ロック解除用突起部25gは、ロック板254の軸穴25aに支軸27が挿通された状態において、操作用挿入部分25kが、後述する前カバー部材1Sに強制解除用開口部s1(図47、図49参照)に遊嵌可能であり、かつ強制解除用開口部s1から前側(Z方向正側)に突出しない長さ寸法とされている。また、操作用挿入部分25kは、ロック板254の解除操作方向への回動のために付与され得る解除操作としての付勢力(図49に示す矢印F10参照)に耐えることのできる最低限の太さ寸法とされている。なお、実施例4において、強制ロック解除用突起部25gの延在基部分25hから前側延在部分25jへと至る間が下方延在部分25iと前側延在部分25jとにより屈曲されて構成されているので、強制ロック解除用突起部25gがグリップ部1cに形成される収納室(図示せず)に干渉しないものとされている。
実施例4のカメラボディ1では、前カバー部材1Sに強制解除用開口部s1が設けられている(図47、図49参照)。この強制解除用開口部s1は、前カバー部材1Sの表面にグリップ部材1S’が張り付けられた状態では、そのグリップ部材1S’により遮蔽される位置に設けられている(図48参照)。強制解除用開口部s1は、図49に示すように、上下方向(Y方向)で見て操作用挿入部分25kの遊嵌を許す最低限の大きさ寸法とされている。また、強制解除用開口部s1は、水平面(X−Z平面)上でグリップ部1cの外観形状に倣う方向で見て、回動範囲内でのロック板254の回動に伴う操作用挿入部分25kの移動を許容し、かつロック機構244がロック状態であるときの操作用挿入部分25kよりも左側(X方向負側であって図49に示す矢印F10とは逆側)に解除操作用の棒状部材(図示せず)の挿入を可能とする最低限の大きさ寸法とされている。
このように構成されていることから、実施例4のカメラボディ1では、強制解除用開口部s1に遊嵌された操作用挿入部分25kを、図49に示す矢印F10へと付勢することにより、解除操作方向へと回動操作することができる。このため、実施例4のカメラボディ1では、前カバー部材1S、後カバー部材1Tおよび上カバー部材1Uは、図示は略すが、カメラボディ1の前面側に設けられた凹部1Aを利用すべく当該凹部1Aの構成壁面に螺合(配置)される止めネジ(例えば、2つの止めネジ5f、3つの止めネジ6fおよび8つの止めネジ4f’(図5C参照))により、当該カメラボディ1に取り付ける構成とされている。
実施例4のカメラボディ1(撮像装置)では、第1ロック解除機構24aが使えなくなった場合、先ず、撮像ユニット2が凹部1Aに装着(セット)された状態のままで、カメラボディ1の前カバー部材1Sの表面に張り付けられたグリップ部材1S’(図48参照)を剥す。すると、図49に示すように、前カバー部材1Sに設けられた強制解除用開口部s1が露出する。この強制解除用開口部s1において、操作用挿入部分25kよりも左側に図示を略す解除操作用の棒状部材を挿入し、操作用挿入部分25kを右側(矢印F10参照)へと付勢して解除操作方向へと回動操作する。すると、ロック板254は、支軸27を支点にして解除操作方向(図46のF10方向)に回動し、ロック板254のロック爪25cが、支軸27を支点にして切り欠き部20cから退避する方向(後方)に回動される。これにより、ロック爪25cと被ロック爪20dとの噛み合い(係合)が解除される。すなわち、カメラボディ1に対する撮像ユニット2のロック(ロック状態)が解除される。
ここで、強制ロック解除用突起部25g(その操作用挿入部分25k)は、板金部材で形成されたロック板254の一部を形成する構成(ロック部材であるロック板254を形成する同一の板金部材の一部が延在されて一体的をされた構成)であることから、第1ロック解除機構24aが使えなくなった原因に拘らず強制的にロック板254を解除操作方向(図46のF10方向)へと回動させることができるので、ロック機構244のロック状態を解除することができる。このように、強制ロック解除用突起部25gは、ロック板254と支軸27との協働により、外方から外装部材に固定された部材(実施例4ではグリップ部材1S’)を取り外すことにより露出するように配置され、その取り外し状態において外方からロック機構244によるロック状態の解除操作を行うことができる第2ロック解除機構24bとして機能する。
後は、実施例1で述べた通常のカメラボディ1からの撮像ユニット2の取り外し手順と同様に、撮像ユニット2をカメラボディ1から取り外すことができる。
このように、実施例4のカメラボディ1(撮像装置)では、不測の事態が生じることにより、第1ロック解除機構24aが使えなくなってしまった場合であっても、グリップ部材1S’を剥して、第2ロック解除機構24bを解除操作することにより、撮像ユニット2をカメラボディ1から取り外すことができる。すなわち、このカメラボディ1(撮像装置)では、第2ロック解除機構24bがカメラボディ1に対して着脱自在とされた撮像ユニット2の取り外しのためのフェールセーフ機構として機能するので、不測の事態が生じた場合であっても、カメラボディ1や撮像ユニット2を解体することなくグリップ部材1S’を剥すだけで、撮像ユニット2をカメラボディ1から取り外すことができる。
また、実施例4のカメラボディ1(撮像装置)では、グリップ部材1S’が外装部材の外方から取り付けられたものであることから、撮像ユニット2を凹部1Aに装着(セット)した状態であってもカメラボディ1から取り外すことができる。このため、このカメラボディ1(撮像装置)では、グリップ部材1S’を、露出機能部、すなわち撮像ユニット2のカメラボディ1への装着に拘らず外装部材の外方から固定され、第2ロック解除機構24bの解除操作方向への回動操作を可能とするために外装部材(実施例4では前カバー部材1S)に設けられた解除用開口部(実施例4では強制解除用開口部s1)を遮蔽する遮蔽部材として利用することができる。
さらに、実施例4のカメラボディ1(撮像装置)では、前カバー部材1S、後カバー部材1Tおよび上カバー部材1Uが、凹部1Aを利用すべく当該凹部1Aの構成壁面に螺合(配置)される止めネジ(例えば、2つの止めネジ5f、3つの止めネジ6fおよび8つの止めネジ4f’(図5C参照))により、当該カメラボディ1に取り付けられているので、カメラボディ1では、通常の使用状態において、当該止めネジが視認されることはなく、高い外観品質を有している。これは、撮像ユニット2のカメラボディ1への装着に拘らず外装部材の外方から固定されたグリップ部材1S’を、第2ロック解除機構24bの解除操作方向への回動操作を可能とするために前カバー部材1Sに設けられた強制解除用開口部s1を遮蔽する遮蔽部材として利用していることから、撮像ユニット2がカメラボディ1に装着された状態で前カバー部材1S、後カバー部材1Tおよび上カバー部材1Uを取り外す必要がないことによる。
実施例4のカメラボディ1(撮像装置)では、第2ロック解除機構24bの解除操作方向への回動操作を可能とするために前カバー部材1Sに設けられた強制解除用開口部s1が、極めて小さな大きさ寸法とされていることから、グリップ部材1S’の上からグリップ部1cを握持した使用者が違和感を覚えることを防止することができる。これは、操作用挿入部分25kが、ロック板254の解除操作方向への回動のために付与され得る解除操作としての付勢力(図49に示す矢印F10参照)に耐えることのできる最低限の太さ寸法とされており、強制解除用開口部s1が、操作用挿入部分25kの遊嵌を許し、かつ回動範囲内でのロック板254の回動に伴う操作用挿入部分25kの移動を許容し、しかもロック機構244がロック状態であるときの操作用挿入部分25kよりも左側に図示を略す解除操作用の棒状部材の挿入を可能とする最低限の大きさ寸法とされていることによる。
実施例4のカメラボディ1(撮像装置)では、強制ロック解除用突起部25gが、ロック板254の軸穴25aに支軸27が挿通された状態において、外装部材(前カバー部材1S)に設けられた開口部(強制解除用開口部s1)に遊嵌される操作用挿入部分25kが当該開口部から突出しない長さ寸法とされていることから、グリップ部材1S’の上からグリップ部1cを握持した使用者が違和感を覚えることを防止することができるとともに、第2ロック解除機構24bのための構成を設けていない仕様のグリップ部材1S’を、強制解除用開口部s1を遮蔽する遮蔽部材として利用することができる。
実施例4のカメラボディ1(撮像装置)では、第2ロック解除機構24bの解除操作方向への回動操作を可能とするためには、前カバー部材1Sに固定されたグリップ部材1S’を剥す必要があることから、使用者が誤って第2ロック解除機構24bを解除操作してしまうことを、確実に防止することができる。
実施例4のカメラボディ1(撮像装置)では、撮像ユニット2の装着のための凹部1Aを利用することで、撮像ユニット2が装着された状態において外部から目視することのできない位置にネジ等の剛性向上に寄与する部材を設けることができるので、外観品質の低下を招くことなく、カメラボディ1自体延いては撮像ユニット2が装着された撮像装置の剛性を容易に向上させることができる。
なお、上記した実施例4では、グリップ部材1S’を、第2ロック解除機構24bの解除操作方向への回動操作を可能とするために外装部材(実施例4では前カバー部材1S)に設けられた解除用開口部(実施例4では強制解除用開口部s1)を遮蔽する遮蔽部材として利用していたが、撮像ユニット2のカメラボディ1への装着に拘らず外装部材の外方から固定されるものであれば、例えば、図示は略すがナンバープレートや商品ロゴ銘板であってもよく、実施例4に限定されるものではない。
また、上記した実施例4では、前カバー部材1Sを、第2ロック解除機構24bの解除操作方向への回動操作を可能とするための開口部(実施例4では強制解除用開口部s1)を設ける外装部材としていたが、撮像ユニット2のカメラボディ1への装着に拘らず外装部材の外方から遮蔽部材が固定される外装部材であれば、例えば、後カバー部材1Tや上カバー部材1Uであってもよく、実施例4に限定されるものではない。
さらに、上記した実施例4では、前カバー部材1S、後カバー部材1Tおよび上カバー部材1Uが、凹部1Aを利用すべく当該凹部1Aの構成壁面に螺合(配置)される止めネジにより当該カメラボディ1に取り付けられていたが、カメラボディ1に取り付けられていればよく、実施例4に限定されるものではない。
なお、上記した各実施例では、ロック機構24が、支軸27回りに回動自在とされたロック板25(253、254)およびロック解除操作部材26とを有する構成とされていたが、凹部1Aに装着された撮像ユニット2が離脱することを防止すべく撮像ユニット2に設けられた被ロック部材(上記した各実施例では被ロック爪20d)と協働して撮像ユニット2をロックする役割を果たすものであれば、異なる形状や構成のロック板やロック解除操作部材を用いるものであってもよく、上記した各実施例に限定されるものではない。このとき、第2ロック解除機構24b(強制ロック解除用突起部25e、25f、25g)は、撮像ユニット2に設けられた被ロック部材(上記した各実施例では被ロック爪20d)と直接係合するロック部材(ロック板25、253、254)と同一の部材から一体的に構成されていることが望ましい。
また、上記した各実施例では、撮像ユニット2の装着のための凹部1Aが、一体に形成された背壁部1Bと側壁部1Cと上壁部1Dとにより構成されていたが、撮像ユニットの着脱が可能な構成とされていればよく、上記した各実施例に限定されるものではない。加えて、撮像ユニットの装着箇所(上記した各実施例では凹部1A)へのガイド機構の構成、撮像ユニットのカメラボディに対する装着方向への移動を規制するロック機構の構成、そのロック機構によるロック状態の解除のための構成等は、同等の機能を有するものであればよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
さらに、上記した各実施例では、撮像ユニット2の装着のための凹部1Aにおいて、側壁部1Cにボディ用側壁面補強板金部材6が設けられ、かつ上壁部1Dにボディ用上壁面補強板金部材5が設けられていたが、これらのボディ用側壁面補強板金部材6およびボディ用上壁面補強板金部材5の双方またはいずれか一方が設けられていない構成であってもよく、上記した各実施例に限定されるものではない。ここで、ボディ用背壁面補強板金部材4は、カメラボディ側ガイド機構を構成するものであることから設ける必要があるが、換言するとカメラボディ側ガイド機構を構成しない場合(例えば、ボディ用上壁面補強板金部材5がカメラボディ側ガイド機構を構成する場合)、このボディ用背壁面補強板金部材4が設けられていなくてもよい。
(ボディ用背壁面補強板金部材4にガイド穴10hを形成し、ユニット用背面壁補強板金部材10に係合突起4gを設けた撮像装置の構成)
以上の各実施例では、図7Cに拡大して示すようにカメラボディ1のボディ用背壁面補強板金部材4に係合突起4gを形成し、この係合突起4gをガイドするガイド穴10hを図11Cに示すように撮像ユニット2のユニット用背面壁補強板金部材10に形成することとしたが、図50に示すように、カメラボディ1のボディ用背壁面補強板金部材4にガイド穴10hを形成し、図51に示すように、撮像ユニット2のユニット用背面壁補強板金部材10に係合突起4gを形成する構成としても同様の効果を奏する。
(その他の構成1)
以上説明したこれらの実施例では、カメラボディ1にガイド突起部4jを設け、撮像ユニット2にガイド突起進入許容穴10pを設ける構成としたが、カメラボディ1にガイド突起進入許容穴10pを設け、撮像ユニット2にガイド突起部4jを設ける構成としても良い。なお、この場合、係合爪4bは撮像ユニット2に形成される。
また、これらの実施例では、撮像ユニット2に係合板部10n、板バネ2K、係合爪切り起部用案内穴10rを設け、カメラボディ1に係合爪4bを設けているが、撮像ユニット2に係合爪4bを設け、カメラボディ1に係合板部10n、板バネ2K、係合爪切り起部用案内穴10rを設ける構成としても良い。
更に、これらの実施例では、カメラボディ1に補助嵌合突起14を設け、撮像ユニット2に補助嵌合穴22を設けているが、カメラボディ1に補助嵌合穴22を設け、撮像ユニット2に補助嵌合突起14を設ける構成としても良い。
また、これらの実施例では、係合爪切り起部用案内穴10r、ガイド突起部4j、係合板部10n、ガイド突起進入許容穴10p、補助嵌合突起14、補助嵌合穴22を2個づつ設け、1個の板バネ2Kに傾斜弾性板部k5、k6と当接板部k7とからなる2個の付勢部を形成しているが、これらの個数は3個以上でも良い。
また、これらの実施例では、ロック解除操作部材26は、ロック解除ボタン26d(解除レバーともいう)が支軸27を支点にして回動する構成としたが、ロック解除ボタン26dを押しボタン式の構成やスライド式の構成とすることもできる。
更には、これらの実施例では、撮像ユニット側コネクタ部11が撮像ユニット2の左側面2cから突出し、カメラボディ1の側壁部1Cに形成した開口部52内にカメラボディ側コネクタ部12を設ける構成としているが、撮像ユニット2の左側面2cに開口部52を設け、その開口部52内に撮像ユニット側コネクタ部11を配設し、カメラボディ側コネクタ部12をカメラボディ1の側壁部1Cから突出させる構成とすることもできる。
すなわち、撮像ユニット2の左側面2cと、カメラボディ1の側壁部1Cとのいずれか一方からコネクタ部が突出し、撮像ユニット2の左側面2cと、カメラボディ1の側壁部1Cとのいずれか他方に開口が設けられていれば良い。
また、係合突起(角度規制部材)4gは、撮像ユニット2がカメラボディ1の凹部1Aに配設されかつカメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11とが接続されている状態において、側壁部1Cと付勢部との間に配置されていると、係合突起(角度規制部材)4gの高さが低い場合でも、第1方向に対して直交する方向(Y方向)回りの角度規制を図ることができる。
また、係合突起(角度規制部材)4gは、撮像ユニット2がカメラボディ1の凹部1Aに配設されかつカメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11とが接続されている状態において、係合突起(角度規制部材)4gが付勢部よりも側壁部1Cに近い位置に配置されていても、同様の角度規制を図ることができる。
係合突起(角度規制部材)4gは、撮像ユニット2がカメラボディ1の凹部1Aに配設されかつカメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11とが接続されている状態において、係合突起(角度規制部材)4gが、側壁部1Cに対して撮像ユニット2が接近又は離脱する第1方向(X方向)に対して垂直な方向(Y方向)で見てカメラボディ側コネクタ部12の略中央に配置されていると、撮像ユニット2の第1方向(X方向)回りの角度規制を図ることができる。
係合突起(角度規制部材)4gは、撮像ユニット2がカメラボディ1の凹部1Aに配設されかつカメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11とが接続されている状態において、係合突起(角度規制部材)4gが、側壁部1Cに対して撮像ユニット2が接近又は離脱する第1方向(X方向)に対して垂直な方向(Y方向)で見て凹部1Aの略中央に配置されていると、撮像ユニット2の第1方向(X方向)回りの角度規制をより一層図ることができる。
付勢部が、側壁部1Cに対して撮像ユニット2が接近又は離脱する第1方向(X方向)に対して垂直な方向に間隔を設けて配置された第1付勢部(係合爪4b、4bのいずれか一方)と第2付勢部(係合爪4b、4bのいずれか他方)とを含み、係合突起(角度規制部材)4gが、第1方向(X方向)に対して略垂直な方向(Y方向)で見て、第1係合爪4bと第2係合爪4bとの間の略中央に配置されていると、第1係合爪4bと第2係合爪4bとのいずれか一方の係合に不具合が生じた場合でも、撮像ユニット2の第1方向(X方向)回りの角度規制をより一層図ることができる。
ガイド機構が、カメラボディ側ガイド機構と撮像ユニット側ガイド機構とからなり、撮像ユニット側ガイド機構は、撮像ユニット2の背面部2bに設けられて第1方向に対応する方向に延伸するガイド溝を含み、カメラボディ側ガイド機構は、カメラボディ1の背壁部1Bに設けられてガイド溝に挿入されるガイド突起を含み、ガイド突起は第1方向に対して垂直な方向に間隔を開けて配置された第1ガイド突起と第2ガイド突起とを含み、撮像ユニット2がカメラボディ1の凹部1Aに配設され、カメラボディ側コネクタ部12と撮像ユニット側コネクタ部11とが接続されている状態において、
係合突起(角度規制部材)4gは、第1方向に対して垂直な方向で見て第1ガイド突起と第2ガイド突起との間に位置している。
(その他の構成2)
以上、この発明の実施の形態では、カメラボディ1に対して図33に示す矢印F2方向又はその反対方向に撮像ユニット2を移動させる際に、カメラボディ1の背壁部1B(ボディ用背壁面補強板金部材4)に撮像ユニット2の背面部2b(ユニット用背壁面補強板金部材10)を当接させて摺動させる構成としたが、カメラボディ1の上壁部1D(ボディ用上壁面補強板金部材5)と撮像ユニット2の筐体2Aの上面2d(包囲壁2xまたは撮像ユニット用上壁面補強板金部材20)とを当接させて、矢印F2方向又はその反対方向に摺動させる構成としても良い。
このような構成とすると、カメラボディ1の上壁部1D(ボディ用上壁面補強板金部材5)と撮像ユニット2の筐体2Aの上面2d(包囲壁2x又はユニット用上壁面補強板金部材20)とは、第1の方向に撮像ユニット2を案内するガイド機構として機能する。
また、ガイド突起部4j、矩形状ストッパ突起4m及び係合爪4bをカメラボディ1の上壁部1Dに設け、ガイド突起進入許容穴10p、切り欠き壁10b、係合爪進入許容穴10q及び係合爪切り起部用案内穴10rを筐体2Aの上面2dに設けても良い。
このような構成とした場合、カメラボディ1の上壁部1Dに設けられたガイド突起部4j、矩形状ストッパ突起4m及び係合爪4bと、撮像ユニット2の上面2dに設けられたガイド突起進入許容穴10p、切り欠き壁10b、係合爪進入許容穴10q及び係合爪切り起部用案内穴10rとが、第1の方向に撮像ユニット2を案内するガイド機構として機能する。
また、逆に、ガイド突起部4j、矩形状ストッパ突起4m及び係合爪4bを撮像ユニット2の上面2dに設け、ガイド突起進入許容穴10p、切り欠き壁10b、係合爪進入許容穴10q及び係合爪切り起部用案内穴10rをカメラボディ1の上壁部1Dに設けても良い。
このように構成すると、撮像ユニット2の上面2dに設けられたガイド突起部4j、矩形状ストッパ突起4m及び係合爪4bと、カメラボディ1の上壁部1Dに設けられたガイド突起進入許容穴10p、切り欠き壁10b、係合爪進入許容穴10q及び係合爪切り起部用案内穴10rとが、第1の方向に撮像ユニット2を案内するガイド機構として機能する。
このように、カメラボディ1の上壁部1Dと撮像ユニット2の上面2dとにガイド機構の一部を配設することにより、撮像ユニット2とカメラボディ1との間の上下方向のガタツキをより一層抑制することができることになる。
更に、背壁部1Bと上壁部1Dとの両方にこれらのガイド機構が設けられていても良い。
(その他の構成3)
以上、発明の実施の形態について説明したが、本発明は、これに限られるものではなく、例えば、図52〜図55に示すように、カメラボディ1の上壁部1Dの上面1fにストロボ装置と電子ビューファインダー1gとを装着可能なホットシュー部5tと、電子ビューファインダー接続端子5sと、ポップアップ式のストロボ発光部5xと、モードダイアルスイッチ5hとを設ける構成としても良い。なお、図52に示す電子ビューファインダー接続端子5sは雌型コネクタから構成されている。この電子ビューファインダー接続端子5sには図54に示す雄型コネクタとしての電子ビューファインダー接続端子5s’が嵌合される。
なお、その図52〜図55において、図52はカメラボディ1を背面側から目視した状態であって電子ビューファインダー1gのカメラボディ1への装着前の状態を示し、図53はカメラボディ1を背面側から目視した状態であって電子ビューファインダー1gのカメラボディ1への装着状態を示し、図54はカメラボディ1を正面側から目視した状態であって電子ビューファインダー1gのカメラボディ1への装着前の状態を示し、図55はカメラボディ1を正面から目視した状態であって電子ビューファインダー1gのカメラボディ1への装着状態を示している。
以上、各実施例について説明したが、本発明に係わる撮像装置は、これらの各実施例の構成を適宜組み合わせて形成できるものである。