JP5286707B2 - 可とう性非ハロゲン電線 - Google Patents

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Description

本発明は、難燃性の非ハロゲン電線に係り、可とう性に優れた可とう性非ハロゲン電線に関する。
非ハロゲン難燃性電線又はケーブル(以下、非ハロゲン電線という)は、PVC代替電線又はケーブルとして採用が拡大されている。非ハロゲン電線の絶縁体に用いられる非ハロゲン難燃性材料は、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)などのポリオレフィン系ポリマやエチレンプロピレンゴム(EPDM)などのオレフィン系ゴムに、難燃剤としての金属水酸化物を多量に添加した樹脂組成物である。
非ハロゲン電線に耐熱性が要求される場合、絶縁体の非ハロゲン難燃性材料には架橋を行った樹脂組成物が用いられる。
特開2000−327858号公報
従来の非ハロゲン電線は、非ハロゲン難燃性材料である樹脂組成物に金属水酸化物を多量に添加して絶縁体を形成しているため、柔軟性に欠ける。よって、従来の非ハロゲン電線は、PVC電線又はケーブルのような難燃性と可とう性とを同時に得ることは極めて困難である。
また、EPDMなどのオレフィン系ゴムは柔軟ではあるが、ポリマの分子構造中に酸素を含まないため、燃焼時の発熱が大きく、十分な難燃性を付与することが困難である。
一方、電線の可とう性を向上させるために、金属導体(複数の素線を撚り合わせたもの;以下、導体という)の可とう性を高めることが考えられる。しかし、導体の可とう性を高めるために素線径を細くすると、電線の製造や加工などの取り扱い時に導体の断線や素線切れが発生しやすくなる。
これらのことから、可とう性に優れた非ハロゲン電線を提供することは非常に困難である。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、可とう性に優れた可とう性非ハロゲン電線を提供することにある。もちろん、耐熱性、難燃性、強度が高いこと、端末加工が容易であること、材料コストが安価であること、環境に対して物質を放出しないこと、混練加工が容易であること、耐油性、押出加工が容易であること、耐寒性、耐摩耗性等を向上させることも併せて考慮することは言うまでもない。
上記目的を達成するために本発明は、複数の素線が子撚り線として撚り合わせ複数本の前記子撚り線を撚り合わせた親撚り線により構成された20SQ以上の導体を絶縁体で被覆した非ハロゲン電線において、上記素線が直径0.12〜0.31mmであり、上記絶縁体が、分子構造中に酸素を含有する、ビニルアセテート以外のビニルモノマ25〜40重量%を含むエチレン系共重合体を主成分としエラストマを副成分としてこれら主成分と副成分とが混和されて100重量部となる樹脂成分材料が形成され、この樹脂成分材料と上記樹脂成分材料100重量部に対し50〜120重量部の金属水酸化物とが混和されて被覆材料が形成され、その被覆材料が上記導体に被覆された後、架橋されて架橋樹脂組成物となったものである。
上記金属水酸化物が、上記樹脂成分材料100重量部に対し50〜300重量部添加されてもよい。
上記エチレン系共重合体が、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−ブチルアクリレート共重合体(EBA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−アクリルゴム、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸三元共重合体、マレイン酸変性EEA、マレイン酸変性EBA、マレイン酸変性EMA、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体、エチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、エチレン−メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、エチレン−メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル共重合体、エチレン−メタクリル酸テトラヒドロフルフリル共重合体のうち1種か又は2種以上と上記ビニルモノマとを化学的に結合させたものであってもよい。
上記エラストマが、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(EPDM)、アクリロニトル−ブタジエンゴム(NBR)、水素添加NBR、アクリルゴム、エチレン−アクリル酸エステル共重合体ゴム、エチレンオクテン共重合体ゴム(EOR)、エチレン−ブテン−1共重合体ゴム(EBR)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、EPRなどのオレフィン系ゴムがポリプロピレン(PP)中に1μm以下のサイズで分散したリアクタブレンド型(インプラント型)熱可塑性エラストマ、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン(SBS)、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン(SIS)、ポリスチレン−ポリエチレン/ブチレン−ポリスチレン(SEBS)などのスチレン系熱可塑性エラストマ、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、水素添加SBR、スチレン−エチレンランダム共重合体のうちの1種であるか、又は2種以上同士を混和したものであってもよい。
上記被覆材料は、上記樹脂成分材料の100重量部に対し、上記金属水酸化物の5重量%以下の滑性付与剤が添加されていてもよい。
上記滑性付与剤が、融点が100℃以下であって、脂肪酸金属塩、脂肪酸アマイド、脂肪酸エステル、多価アルコールの脂肪酸エステル、又は多価アルコールの脂肪酸エステルの誘導体のうちいずれかひとつであってもよい。
上記ビニルモノマがアクリル酸エチル又はアクリル酸メチルであってもよい。
上記導体の表面に、スズめっき、ニッケルめっき、銀めっき、金めっきのいずれかが施されてもよい。
上記導体の外周に、樹脂、紙、布、金属箔のいずれかからなるセパレータテープが巻かれてもよい。
上記絶縁体の外周に、金属線の編組、金属テープ、導電性樹脂のいずれかからなる電磁遮蔽体が形成されてもよい。
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
(1)可とう性に優れた可とう性非ハロゲン電線が実現できる。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1(a)に示されるように、本発明に係る可とう性非ハロゲン電線1は、複数の素線2を撚り合わせた導体(銅導体)3を絶縁体4で被覆した非ハロゲン電線1において、上記素線2が直径0.12〜0.31mmであり、上記絶縁体4が、分子構造中に酸素を含有するビニルアセテート以外のビニルモノマ(図示せず)25〜40重量%を含むエチレン系共重合体(図示せず)を主成分としエラストマ(図示せず)を副成分としてこれら主成分と副成分とが混和されて樹脂成分材料(図示せず)が形成され、この樹脂成分材料と金属水酸化物(図示せず)とが混和されて被覆材料(図示せず)が形成され、その被覆材料が上記導体3に被覆された後、架橋されてなる架橋樹脂組成物4aであるものである。
図1(b)に示されるように、本発明に係る可とう性非ハロゲン電線11は、絶縁体4の外周に電磁遮蔽体5が形成されたもの、さらにその電磁遮蔽体5の外周にシース6が形成されたものであってもよい。
また、図1(c)に示されるように、本発明に係る可とう性非ハロゲン電線12は、導体3を絶縁体4で被覆した単一可とう性非ハロゲン電線13を複数本撚り合わせて絶縁体コア14を形成したものであってもよい。その絶縁体コア14の外周にシールド15を設け、さらにその外周に一括シース16を設けたものであってもよい。
図2に示されるように、複数(ここでは7本)の素線2が子撚り線7として撚り合わされ、複数本(ここでは19本)の子撚り線7が親撚り線8として撚り合わされ、この親撚り線8が導体3となっている。
ここで、素線2が直径0.12〜0.31mmであることによる作用効果を説明する。
一般に、素線径が細いほど電線の可とう性は向上する傾向があるが、反面、素線径が細いほど絶縁体除去や端子圧着などの端末加工時に素線切れが起きやすい。本発明では、素線径が0.31mm以下であることを規定する。素線径が0.31mm以下であれば目標とする可とう性が得られるからである。また、本発明では、素線径が0.12mm以上であることを規定する。素線径が0.12mm以上であれば素線切れが起きにくく、端末加工が容易となる。このことから、素線径を0.12〜0.31mmに規定した本発明の可とう性非ハロゲン電線1は、目標とする可とう性が得られ、かつ、端末加工が容易である。
導体3は、複数の素線2が子撚り線7として撚り合わされ、複数本の子撚り線7が親撚り線8として撚り合わされて構成されることにより、可とう性が向上する。
本発明者は、このように素線2の直径が0.12〜0.31mmであることと、絶縁体4を用いることとの組み合わせによって、所望の可とう性が初めて達成されることを見出した。
絶縁体4による作用効果は、絶縁体4の組成により左右されるので、組成と共に説明する。絶縁体4は、被覆材料を導体3の周囲に被覆し、架橋したものである。そこで、まず、被覆材料について説明する。
被覆材料に用いられるビニルモノマは、分子構造中に酸素を含有するビニルモノマである。
そして、分子構造中に酸素を含有するビニルモノマを原料の一部とする後述のエチレン系共重合体は、燃焼時に、既に酸化された低分子分解物を燃焼の場へ放出することになるため、燃焼エネルギを低減させる効果がある。このため、樹脂成分材料に金属水酸化物を添加して得た被覆材料で絶縁体を形成する非ハロゲン難燃化に有効である。
ただし、非ハロゲン樹脂組成物のベースポリマとして汎用的に使用されるポリエチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)は、高温時に酢酸が離脱して分子鎖が容易に切断されると共に、酢酸が環境に放出される。このようにEVAは耐熱性が劣る。また、EVAから酢酸が離脱すると、環境に設置されている周辺機器が酢酸によって腐食する懸念がある。よって、本発明では、ビニルアセテート(VA)を含むEVAは、被覆材料には適さない。
分子構造中に酸素を含有する、ビニルアセテート以外のビニルモノマは、エチレン系共重合体に25〜40重量%含ませる。つまり、エチレン系共重合体は、ビニルモノマが25〜40重量%と、エチレンが75〜60重量%とからなる。ビニルモノマが25重量%未満ではエチレン系共重合体の柔軟性が足りない。ビニルモノマが40重量%を超えると、エチレン系共重合体のガラス転位温度が常温に近付くため、耐寒性が急激に低下する。好適な難燃性を得るためには、エチレン系共重合体が樹脂成分材料の主成分(50重量%以上を占める成分)となることが好ましい。
このようにして得られたエチレン系共重合体を主成分とし、上記エラストマを副成分とし、これら主成分と副成分とを混和することで樹脂成分材料を形成し、この樹脂成分材料と金属水酸化物とを混和して被覆材料を形成する。
主成分となるエチレン系共重合体は、ビニルモノマとエチレンとを化学的に結合させたものである。そのエチレンは、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−ブチルアクリレート共重合体(EBA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−アクリルゴム、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸三元共重合体、マレイン酸変性EEA、マレイン酸変性EBA、マレイン酸変性EMA、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体、エチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、エチレン−メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、エチレン−メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル共重合体、エチレン−メタクリル酸テトラヒドロフルフリル共重合体のうち1種又は2種以上を混和することができる。
耐熱性、材料コスト、難燃性、可とう性などの諸特性を総合的に判断すると、エチレンにはEEA又はEMAが最適である。特に、低温重合プロセスで合成されたEMAはメチルアクリレート(MA)含有量を30%以上と高くかつ高分子量とすることにより、柔軟性と強度とを併せ持つ。
副成分となるエラストマは、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(EPDM)、アクリロニトル−ブタジエンゴム(NBR)、水素添加NBR、アクリルゴム、エチレン−アクリル酸エステル共重合体ゴム、エチレンオクテン共重合体ゴム(EOR)、エチレン−ブテン−1共重合体ゴム(EBR)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、EPRなどのオレフィン系ゴムがポリプロピレン(PP)中に1μm以下のサイズで分散したリアクタブレンド型(インプラント型)熱可塑性エラストマ、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン(SBS)、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン(SIS)、ポリスチレン−ポリエチレン/ブチレン−ポリスチレン(SEBS)などのスチレン系熱可塑性エラストマ、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、水素添加SBR、スチレン−エチレンランダム共重合体のうちの1種であるか、又は2種以上を混和したものである。
副成分となるエラストマは、可とう性を高めるという観点からは、分子内に結晶を持たないゴム状ポリマであることが望ましい。混練加工を容易にするためには、ペレット状で供給できることが好ましい。材料コストが低いことが好ましい。ペレット状で供給でき、材料コストが低いポリマとして、EORが最も好適である。また、耐油性を考慮する場合は、エチレン−アクリル酸エステル共重合体ゴムが好適である。
一般に、エチレン系共重合体においてはビニルモノマの含有量が25重量%以上の場合、極性が高くなり、混練加工又は押出加工時の粘着性が増大し、加工の点で特性が低下するため、本発明においても、被覆材料の粘着性が増大することが懸念される。そこで、本発明者は、粘着性の増大を防止するためには、被覆材料は、樹脂成分材料の100重量部に対し、金属水酸化物の5重量%を超えない滑性付与剤が添加されているのが有効であることを明らかにした。これにより、柔軟性(ビニルモノマの含有量25重量%以上)と加工性(滑性付与剤添加)との両立を図ることができる。
なお、滑性付与剤とは、融点が100℃以下であって、脂肪酸金属塩、脂肪酸アマイド、脂肪酸エステル、多価アルコールの脂肪酸エステル、又はこれら物質の誘導体のうちいずれかひとつである。
さらに、滑性付与剤の添加により、被覆材料の難燃性も向上するという予想外の現象が見出された。逆に、融点が100℃を超える材料を添加すると被覆材料の難燃性が低下する。この理由は明確でないが、一般に、脂肪酸金属塩、脂肪酸アマイド、脂肪酸エステル、多価アルコールの脂肪酸エステル、またはこれらの誘導体は、比較的極性の高いポリマ中ではその一部が内部滑剤及び無機粒子の分散剤としても機能すると考えられる。被覆材料の混練加工温度である100℃程度の温度で、これら滑性付与剤が溶融せず結晶のまま存在した場合、難燃剤である金属水酸化物の分散性を向上させないだけでなく、自身が可燃物であるためにより、難燃性を低下させるものと推定される。
滑性付与剤の添加量には最大値が存在する。滑性付与剤の添加量が金属水酸化物の5重量%を超えると、難燃性が急激に低下する。よって、滑性付与剤の添加量は、金属水酸化物の5重量%を超えない量が好適である。
脂肪酸金属塩としては、リシノール酸、リシノール酸カルシウム、オレイン酸亜鉛等の融点が100℃以下である不飽和脂肪酸金属塩が挙げられる。
脂肪酸アマイドとしては、不飽和又は飽和脂肪酸アマイドのうち融点が100℃以下であるものとして、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイド、ラウリン酸アマイド等のモノアマイド及びエチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイド等のビスアマイドが挙げられる。
脂肪酸エステルとしては、カルナウバワックス、モンタン酸エステル、部分ケン化モンタン酸エステルが挙げられる。
多価アルコールの脂肪酸エステルとしては、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン等の多価アルコールと炭素数8〜30脂肪酸との部分又は完全エステルが挙げられ、例えば、エチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノ又はジステアレート、グリセリンモノステアレート、トリメチロールプロパントリラウレート、ペンタエリストールテトラミリステート、大豆油、亜麻仁油等がある。
多価アルコールの脂肪酸エステルの誘導体としては、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油が挙げられる。
以上列挙した滑性付与剤のなかで、被覆材料に対する滑性付与効果と難燃性とから判断すると、オレイン酸アマイドが好適である。
このように、本発明では、樹脂成分材料と金属水酸化物とを混和し、さらに滑性付与剤を添加して被覆材料を形成する。
金属水酸化物の添加量は、樹脂成分材料100重量部に対し50〜300重量部であることが望ましく、この範囲であれば添加量は特に規定しない。50重量部未満では難燃化効果が過小であり、300重量部を超えると電線の耐摩耗性が低下し、加工時に外傷が付きやすくなる。
金属水酸化物系難燃剤としては、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、水酸化アルミニウム(Al(OH)3)、ハイドロタルサイト、カルシウムアルミネート水和物、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、ハードクレー等を挙げることが出来る。水酸化マグネシウムとしては、合成水酸化マグネシウム、天然ブルーサイト鉱石を粉砕した天然水酸化マグネシウム、Niなど他の元素との固溶体となったものなどが挙げられる。機械的特性、分散性、難燃性の点からレーザー式粒度分布計により測定した平均粒子径が4μm以下かつ10μm以上の粗粒分が10%以下のものがより好適である。これらの粒子表面を耐水性、耐熱性、分散性を考慮し常法に従って脂肪酸、脂肪酸金属塩、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤またはアクリル樹脂、フェノール樹脂、カチオン性またはノニオン性を有する水溶性樹脂等で表面処理することも可能であり、特にシラン系カップリング剤で表面処理したものが好適である。
被覆材料は、導体に被覆された後、架橋されて架橋樹脂組成物となる。架橋は耐熱性を高めるために行われる。架橋の方法には、有機酸化物による過酸化物架橋、硫黄酸化物による硫黄加硫などの化学架橋、電子線・放射線などによる照射架橋、その他の化学反応を利用した架橋などがあるが、いずれの架橋方法でも使用することができる。過酸化物架橋は、耐熱性に優れ、製造コストが低いので好ましい。
なお、被覆材料には、必要に応じて難燃助剤、酸化防止剤、滑剤、界面活性剤、軟化剤、可塑剤、無機充填剤、相溶化剤、安定剤、架橋剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤等の添加物を添加することができる。難燃助剤としては、リン系難燃剤、シリコーン系難燃剤、窒素系難燃剤、ホウ酸化合物、モリブデン化合物、亜鉛化合物等がある。
本発明が適用される非ハロゲン電線の導体サイズ(断面積)としては、実施例で述べる35SQ、22SQがある。この他にあらゆる導体サイズの非ハロゲン電線に本発明は適用可能である。
また、本発明の可とう性非ハロゲン電線を対撚りし、又は集合撚りし、又は撚らずに束ねてもよい。その外周に、非ハロゲンシースを被せてもよい。
本発明の可とう性非ハロゲン電線の用途としては、盤内配線用、車両用、自動車用、機器用、電力用、メタル通信用、制御用等がある。これらの用途において、本発明の可とう性非ハロゲン電線は、配線のし易さが優れている。ハイブリッド自動車や二次電池又は燃料電池を使用した電気自動車などでは、大電流を通電するので、導体サイズが比較的大きい20SQ以上の電線が使用される。本発明の可とう性非ハロゲン電線は、このような導体サイズが比較的大きい自動車用電線にも好適である。一方、コネクタ、インバータ等の電気系部品の分野では、コンパクト化の要求が強いため、電線の配線スペースが極めて狭くなり、コネクタ近傍で電線が大きく曲げられて配線される。本発明の可とう性非ハロゲン電線は、このような大きく曲げられて配線される電線にも好適である。
絶縁体は導体に直接接触する場合もある。導体の金属イオンによって絶縁体中の樹脂が劣化する。これを防ぐために、導体の表面に、スズめっき、ニッケルめっき、銀めっき、金めっきのいずれかを施すとよい。
絶縁体を形成する被覆材料に酸化防止剤や金属キレート剤を添加するのが望ましい。酸化防止剤は、ヒンダードフェノール系化合物やヒンダードアミン系化合物が好適である。これらの酸化防止剤にチオエーテル化合物などの硫黄系酸化防止剤やフォスファイト化合物を併用するとより好適である。金属キレート剤としては、トリアジン系化合物、トリアゾール系化合物、ヒドラジン系化合物、シュウ酸系化合物、サリチル酸系化合物が挙げられる。
導体と絶縁体との間に、端末における絶縁体の剥離を容易にするためにセパレータテープを設けてもよい。セパレータテープは、導体の外周に巻くことで設けるとよい。セパレータテープの材料としては、樹脂、紙、布、金属箔が挙げられる。セパレータテープの材料として、ナイロン又はポリエステルを用いると、絶縁体を剥離する作業の作業性を良くすることができる。
絶縁体の外周に、金属線の編組、金属テープ、導電性樹脂のいずれかからなる電磁遮蔽体を形成することにより、導体と外部環境との間を出入りする電気的ノイズを低減することができる。体積抵抗率が1Ω・cm以下の導電性樹脂を絶縁体の外周に押出被覆すると、製造速度が飛躍的に向上するのでより好ましい。
Figure 0005286707
表1に示されるように、外径の異なる7種類のすずめっき銅素線を用いて8種類の導体を作製した。導体(a)〜(d)は導体サイズが35SQであり、導体(e)〜(h)は導体サイズが22SQである。導体構成の詳細は、親撚り本数/子撚り本数/素線径(mm)で示される。親撚り本数とは、1本の親撚り線8に使用される子撚り線7の本数のことであり、子撚り本数とは1本の子撚り線7に使用される素線2の本数のことである。本発明に係る可とう性非ハロゲン電線は、素線の直径が0.12〜0.31mmであるから、導体(b)、(c)、(f)、(g)は本発明に適合する。導体(a)、(e)は素線の直径が0.12mm未満であり、導体(d)、(h)は素線の直径が0.31mmを超える。
Figure 0005286707
表2に示されるように、各種材料を用いて15種類の被覆材料を作製し、各被覆材料に配合番号#1〜#15を付けた。材料のうち、(あ)〜(え)は本発明のビニルモノマを含むエチレン系共重合体、(お)は比較用のビニルモノマを含むエチレン系共重合体、(か)のEVAは従来の絶縁体に用いる材料、(き)のエチレンオクテン共重合体ゴム(EOR)はエラストマ、(く)のアクリルゴムベイマックDPは本発明において樹脂成分材料を作る副成分としてのポリマ、(け)の水酸化マグネシウムキスマAは金属水酸化物、(こ)のイルガノックス1010と(さ)のDLTDPは酸化防止剤、(し)のDCPは架橋剤、(す)〜(て)は滑性付与剤である。各材料の欄に記入した数値は配合量であり、滑性付与剤の欄の括弧内は金属水酸化物に対する重量%である。
表2に示した被覆材料のうち、配合番号#2、#5、#10、#12、#15のものは、本発明に適合するものである。すなわち、酸素を含有するビニルモノマ25〜40重量%と、エチレン75〜60重量%とを化学的に結合させてエチレン系共重合体とし、そのエチレン系共重合体(主成分)とエラストマ(副成分)とを混和して樹脂成分材料とし、その樹脂成分材料と金属水酸化物とを混和して得られる。配合番号#6のものはEVAを使用しているため耐熱性に劣るので本発明に適合しない。配合番号#11はビニルモノマ(EA)が19重量%と低いため、硬く可とう性が劣るので本発明に適合しない。
表2の各配合番号#1〜#15に該当する材料を75Lニーダーで混練した。この混練の後、混練物を50nmフィーダールーダーに投入し、ストランドカットによりペレット化した後(ただし、架橋剤以外を混練ペレット化する第1次ペレット化工程と、この混練ペレットに架橋剤を添加して再混練ペレット化する第2次ペレット化工程とを有する。)、このペレット化した混練物を電線被覆用コンパウンドとした。この電線被覆用コンパウンドが絶縁体4を作るための被覆材料である。
次に、表1の導体と表2の被覆材料を表3〜表5に示す組み合わせで用い、図1に示す断面構造を有する33種類の非ハロゲン電線(本発明の可とう性非ハロゲン電線1及び比較用の非ハロゲン電線)を作製した。すなわち、配合番号#1〜#15の被覆材料を4.5インチ連続蒸気架橋押出機により導体(a)〜(h)と共に押し出し、架橋して非ハロゲン電線を得た。絶縁体の厚さは1.0mmとし、架橋は1.8MPaの高圧蒸気を用いて行った。表3に示したものは実施例$2、$5、$9、$12、$14、$17、$19、$23であり、表4に示したものは、参考例$1、$3、$4、$6〜$8、$10、$11、$13、$15、$16、$18、$20〜$22であり、表5に示したものは比較例&1〜&10である。
こうして得られた非ハロゲン電線1を次に説明する評価或いは試験に供し、結果を表3〜表5に記入した。
Figure 0005286707
Figure 0005286707
Figure 0005286707
(1)混練加工性の評価
電線被覆用コンパウンドの混練時、75Lニーダーへの電線被覆用コンパウンドの粘着性で混練加工性を評価した。粘着が激しくロスが多いものには×、やや粘着が見られるが混練作業可能なものには△、スムーズに剥離し混練作業が良好に続けられるものには○を付与し、○と△を合格とした。つまり、スムーズな混練作業が可能であれば、混練加工が容易ということである。
(2)耐熱性試験
各実施例と比較例の非ハロゲン電線から導体を抜き取り、絶縁体4をJIS3号ダンベルで打ち抜き、テストピースを作製した。テストピースを150℃で3000hr熱処理した後、引っ張り試験を行った。加熱後の伸びが200%を超えるものには○、加熱後の伸びが100%以上200%未満のものには△、加熱後の伸びが100%未満のものには×を付与し、○と△を合格とした。つまり、加熱後に引っ張ったときの伸びが100%以上であれば、耐熱性に優れるということである。
(3)可とう性試験
図3に示す可とう性試験装置を用いた。片端を台座31に固定した非ハロゲン電線32の他端を台座31の端部から空間に200mm突き出し、この他端に錘33を吊り下げた。錘33の重さY(N)は、導体断面積X(mm2)との関係がY=X/11.7となるように決めた。すなわち、導体サイズが35SQの場合は錘33の重さYは3.0Nであり、導体サイズが22SQの場合は錘33の重さYは1.9Nである。台座31の上面と非ハロゲン電線32の他端との落差をたわみ量とする。たわみ量が50mm未満のものに×、たわみ量が50mm以上100mm未満のものに△、たわみ量が100mmを超えるものには○を付与し、○と△を合格とした。つまり、たわみ量が50mm以上であれば、可とう性に優れるということである。
(4)燃焼試験
ISO6722に準拠した45度傾斜燃焼試験により難燃性を調べた。炎を取り去った後、自己消火までの時間(燃焼時間)を測定した。燃焼時間が10秒未満のものには○、燃焼時間が10秒以上70秒以下のものには△、燃焼時間が70秒を超えるもの及び全焼したものには×を付与し、○と△を合格とした。つまり、燃焼時間が70秒以下であれば難燃性に優れるということである。
(5)端末加工性
V刃ロータリースライド型の端末ストリップマシーン(日通電子工業製ITS50X)により非ハロゲン電線の端末部25mmの絶縁体を除去し、素線切れの発生有無を調べた。切り残しが出ないようにブレード侵入深さ及びブレード回転量を調整し、各実施例、比較例の非ハロゲン電線についてそれぞれ100本の絶縁体を除去した。このような端末加工をした部分の導体を目視観察し、素線が切れた本数をカウントした。素線が1本以上切れたとき、「素線切れ」と判定し、端末加工をした非ハロゲン電線の100本中に「素線切れ」が2本以上発生したものには×、「素線切れ」が1本以下のものには○を付与し、○を合格とした。つまり、端末加工をした非ハロゲン電線の100本中に「素線切れ」が1本以下であれば、端末加工が容易ということである。
(6)耐寒試験
非ハロゲン電線と半径が非ハロゲン電線の外径の4倍のマンドレルとを冷却槽で−45℃で60分冷却し、その冷却槽内で非ハロゲン電線をマンドレルに3ターン巻き付けた。このとき絶縁体に割れ又はクラックが発生したものには×、割れもクラックも発生しなかったものには○を付与し、○を合格とした。つまり、所定の低温環境(例えば−45℃)で所定の曲率で曲げたときに絶縁体に異常がなければ耐寒性に優れるということである。
以上の試験結果が表3〜表5に記入されているので、これを参照しつつ実施例$2、$5、$9、$12、$14、$17、$19、$23、参考例$1、$3、$4、$6〜$8、$10、$11、$13、$15、$16、$18、$20〜$22、比較例&1〜&10の非ハロゲン電線を評価する。
本発明に適合する導体(b)、(c)、(f)、(g)のいずれかを用い、かつ、本発明に適合する配合番号#2、#5、#10、#15及び本発明の参考例に適合する#1、#3、#4、#7〜#9、#12、#13、#14の被覆材料のいずれかを用いた実施例$2、$5、$9、$12、$14、$17、$19、$23、参考例$1、$3、$4、$6〜$8、$10、$11、$13、$15、$16、$18、$20〜$22の非ハロゲン電線1は、全ての試験に関して合格であった。すなわち、これらの非ハロゲン電線1は、可とう性に優れるという目的を達成し、しかも、混練加工が容易で、耐熱性に優れ、難燃性に優れ、端末加工が容易で、耐寒性に優れる。
これに対し、素線径が規定値より大きいために本発明に適合しない導体(d)、(h)のいずれかを用いた比較例&3〜&6の非ハロゲン電線は、可とう性が劣っている。また、素線径が規定値より小さいため本発明に適合しない導体(a)、(e)のいずれかを用いた比較例&7〜&10の非ハロゲン電線は、端末加工性が劣っている。
また、本発明に適合する導体(b)を用いても、本発明に適合しない配合番号#6,#11の被覆材料を用いた比較例&1,&2の非ハロゲン電線は、耐熱性、耐寒性、可とう性などが劣っている。
ここで、比較例&3,$5に注目すると、これらに用いた配合番号#9の被覆材料は、表2の被覆材料の中で最も柔軟な被覆材料であったにも関わらず、可とう性が不十分となっている。このことから、可とう性の目標を達成するには、素線径を本発明の規定値に収めることが肝要と思われる。
また、比較例&2に注目すると、これに用いた導体(b)は素線径が本発明の規定値内であるにも関わらず、可とう性が不十分となっている。このことから、可とう性の目標を達成するには、導体と被覆材料の双方を本発明に適合する材料で構成することが肝要と思われる。
比較例&1は、酸素を含有するビニルモノマが酢酸ビニルであるため、耐熱性が不合格となった。
(a)〜(c)は、それぞれ本発明の一実施形態を示す可とう性非ハロゲン電線の断面図である。 導体の断面図とその部分拡大図である。 可とう性試験装置の原理図である。
符号の説明
1 可とう性非ハロゲン電線
2 素線
3 導体
4 絶縁体

Claims (9)

  1. 複数の素線が子撚り線として撚り合わせ複数本の前記子撚り線を撚り合わせた親撚り線により構成された20SQ以上の導体を絶縁体で被覆した非ハロゲン電線において、上記素線が直径0.12〜0.31mmであり、上記絶縁体が、分子構造中に酸素を含有する、ビニルアセテート以外のビニルモノマ25〜40重量%を含むエチレン系共重合体を主成分としエラストマを副成分としてこれら主成分と副成分とが混和されて100重量部となる樹脂成分材料が形成され、この樹脂成分材料と上記樹脂成分材料100重量部に対し50〜120重量部の金属水酸化物とが混和されて被覆材料が形成され、その被覆材料が上記導体に被覆された後、架橋されて架橋樹脂組成物となったものであることを特徴とする可とう性非ハロゲン電線。
  2. 上記エチレン系共重合体が、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−ブチルアクリレート共重合体(EBA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−アクリルゴム、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸三元共重合体、マレイン酸変性EEA、マレイン酸変性EBA、マレイン酸変性EMA、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体、エチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、エチレン−メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、エチレン−メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル共重合体、エチレン−メタクリル酸テトラヒドロフルフリル共重合体のうち1種か又は2種以上と上記ビニルモノマとを化学的に結合させたものであることを特徴とする請求項1記載の可とう性非ハロゲン電線。
  3. 上記エラストマが、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(EPDM)、アクリロニトル−ブタジエンゴム(NBR)、水素添加NBR、アクリルゴム、エチレン−アクリル酸エステル共重合体ゴム、エチレンオクテン共重合体ゴム(EOR)、エチレン−ブテン−1共重合体ゴム(EBR)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、EPRなどのオレフィン系ゴムがポリプロピレン(PP)中に1μm以下のサイズで分散したリアクタブレンド型(インプラント型)熱可塑性エラストマ、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン(SBS)、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン(SIS)、ポリスチレン−ポリエチレン/ブチレン−ポリスチレン(SEBS)などのスチレン系熱可塑性エラストマ、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、水素添加SBR、スチレン−エチレンランダム共重合体のうちの1種であるか、又は2種以上同士を混和したものであることを特徴とする請求項1または2記載の可とう性非ハロゲン電線。
  4. 上記被覆材料は、上記樹脂成分材料の100重量部に対し、上記金属水酸化物の5重量%以下の滑性付与剤が添加されていることを特徴とする請求項1〜いずれか記載の可とう性非ハロゲン電線。
  5. 上記滑性付与剤が、融点が100℃以下であって、脂肪酸金属塩、脂肪酸アマイド、脂肪酸エステル、多価アルコールの脂肪酸エステル、又は多価アルコールの脂肪酸エステルの誘導体のうちいずれかひとつであることを特徴とする請求項記載の可とう性非ハロゲン電線。
  6. 上記ビニルモノマがアクリル酸エチル又はアクリル酸メチルであることを特徴とする請求項1〜いずれか記載の可とう性非ハロゲン電線。
  7. 上記導体の表面に、スズめっき、ニッケルめっき、銀めっき、金めっきのいずれかが施されたことを特徴とする請求項1〜いずれか記載の可とう性非ハロゲン電線。
  8. 上記導体の外周に、樹脂、紙、布、金属箔のいずれかからなるセパレータテープが巻かれたことを特徴とする請求項1〜いずれか記載の可とう性非ハロゲン電線。
  9. 上記絶縁体の外周に、金属線の編組、金属テープ、導電性樹脂のいずれかからなる電磁遮蔽体が形成されたことを特徴とする請求項1〜いずれか記載の可とう性非ハロゲン電線。
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