JP7380494B2 - 絶縁電線およびケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、ノンハロゲンポリマ組成物を用いた絶縁電線およびケーブルに関するものである。
鉄道車両、自動車、電気・電子機器などに使用される絶縁電線およびケーブルの材料としては、耐油・燃料性、低温特性、難燃性にバランスのとれた、ポリ塩化ビニル混和物、ポリクロロプレンゴム混和物、クロロスルホン化ポリエチレン混和物、塩素化ポリエチレン混和物、フッ素ゴム、フッ素樹脂、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂に、難燃性を高めるためにハロゲン系難燃剤を添加した材料が使用されてきた。しかし、これらのハロゲンを大量に含む材料は、燃焼時に、有毒、有害なガスを多量に発生し、燃焼条件によっては猛毒のダイオキシンを発生させる。このことから、火災時の安全性や環境負荷低減の観点からハロゲンを含まないハロゲンフリー材料を被覆材料に使用した絶縁電線およびケーブルが普及され始めている。
また、大電流を流し導体が高温になる絶縁電線およびケーブルの被覆材料には耐熱老化性に優れたフッ素ゴム混和物、フッ素樹脂が使用されることが多い。これらフッ素系の材料は前述したようにハロゲンを含む。このためハロゲンフリーの絶縁電線およびケーブルの被覆材料はフッ素系の材料に次いで耐熱老化性に優れたシリコーンゴムが使用されることが多い。
シリコーンゴムはベースゴム自体が難燃性のため、例えば鉄道車両で使用される絶縁電線およびケーブルに要求される高度な難燃性を達成するために大量の難燃剤を混和する必要がなく、難燃性であっても電気絶縁性に優れた材料と言える。
例えば、特許文献1(特開2001-35267号公報)には、導体の上に微粉末のマイカを配合したシリコーン重合体組成物を耐火層として被覆し、この耐火層の上に絶縁体を押出し被覆するようにしたことを特徴とする耐火電線が開示されている。
特開2001-35267号公報
前述したように、シリコーンゴムは、難燃性であって電気絶縁性に優れた材料であるが、それ以外の樹脂やゴムと比較し機械特性に劣ることが知られている。特に引裂き強さが低いことが知られており、シリコーンゴムを被覆した絶縁電線やケーブルを用いる場合、外傷を受けるとすぐに被覆が裂けてしまうため、外傷を受けやすい箇所では使用することが難しいといった欠点があった。
このため、日本産業規格では、シリコーンゴムを用いた電線において、被覆するシリコーンゴムの引裂き強さが25kN/m以下の場合は、シリコーンゴムよりなる被覆層の外側にガラス繊維編組の補強層を設けるよう規定されている(例えばC3323、C3315)。
また、鉄道車両用電線の欧州地域規格であるEN50264-3-1(細径架橋エラストマー絶縁単芯ケーブル)と、EN50382-2(120℃/150℃定格シリコーンゴム絶縁単芯ケーブル)では、同じ定格電圧であってもシリコーンゴムを使用したEN50382-2の方が、EN50264-3-1より、絶縁電線の絶縁層やケーブルのシース層の層厚が厚く設定されており、層厚を厚くすることで機械特性(引裂き強さ)を担保している。
しかしながら、日本産業規格で規定されるように補強層としてガラス繊維編組を設けると、絶縁電線の端末加工の際にガラス繊維編組を処理する必要があり、端末加工が煩雑になる他、ガラス繊維編組を切断した際に発生したガラスの短繊維が接続部に混入、巻き込まれ、接続部の絶縁抵抗が上がり異常発熱を起こす可能性がある。また、シリコーンゴムよりなる被覆層を厚くしても、外傷によって傷が入ると被覆の厚さにかかわらず、亀裂が進展していくため、本質的な解決策とは言い難い。特に、鉄道車両用の絶縁電線やケーブルにおいては車外において可動部で使用されるもの(例えばジャンパー線)があり、耐外傷性が求められる。
本発明は、上記課題に鑑みて成されたものであり、耐熱性と機械特性に優れた絶縁電線およびケーブルを提供することを目的とする。
本発明の一態様の絶縁電線は、導体と、前記導体を被覆する第1絶縁層と、前記第1絶縁層を被覆する第2絶縁層と、を有する絶縁電線であって、前記第1絶縁層は、第1ベースポリマを含む第1ノンハロゲンポリマ組成物よりなり、前記第2絶縁層は、第2ベースポリマと金属水酸化物とを含む第2ノンハロゲンポリマ組成物よりなり、前記第1ベースポリマは、シリコーンゴムよりなり、前記第2ベースポリマは、ポリオレフィンよりなり、前記第2絶縁層は、JIS K 6252に規定される切込みなしアングル型試験片を使用した引裂き試験における引裂き強さが35kN/m以上である。
本発明の一態様のケーブルは、導体と、前記導体を被覆する絶縁層と、前記絶縁層を被覆するシース層と、を有するケーブルであって、前記絶縁層は、第1ベースポリマを含む第1ノンハロゲンポリマ組成物よりなり、前記シース層は、第2ベースポリマと金属水酸化物とを含む第2ノンハロゲンポリマ組成物よりなり、前記第1ベースポリマは、シリコーンゴムよりなり、前記第2ベースポリマは、ポリオレフィンよりなり、前記シース層は、JIS K 6252に規定される切込みなしアングル型試験片を使用した引裂き試験における引裂き強さが35kN/m以上である。
本発明の絶縁電線またはケーブルによれば、耐熱性、機械特性を向上させることができる。
実施の形態1の絶縁電線の構成例を示す断面図である。 実施の形態2のケーブルの構成例を示す断面図である。 実施の形態2のケーブルの他の構成例を示す断面図である。 実施例および比較例のケーブルの構成を示す断面図である。 アレニウスプロットを示すグラフである。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態の絶縁電線の構成例を示す断面図である。図1に示す絶縁電線10は、導体1と、絶縁層3とを有している。そして、絶縁層3は、内層(内側の絶縁層)3aと、外層(外側の絶縁層)3bとを有している。
導体1としては、金属線、例えば、銅線、銅合金線の他、アルミニウム線、金線、銀線などを用いることができる。また、金属線の外周に錫やニッケルなどの金属めっきを施したものを用いてもよい。導体1としては、複数本の金属線を用いてもよく、また、撚線を用いてもよい。
[内層]
内層3aとしては、ベースポリマと、架橋剤と、その他の添加剤と、を含むポリマ組成物を用いることができる。このポリマ組成物は、ハロゲンを含まないノンハロゲンポリマ組成物である。
(ベースポリマ)
内層のベースポリマとしては、シリコーンゴムを用いる。このシリコーンゴムはベースゴム自体が難燃性である。よって、内層用のポリマ組成物のベースポリマは、ノンハロゲン難燃性シリコーンゴムと言える。この内層用のポリマ組成物をシリコーンゴム組成物と言う場合がある。このようなシリコーンゴムとしては、通常の電線被覆に使用されるシリコーンゴムを用いることができる。特に、難燃性、機械特性を向上させるため、ヒュームドシリカや沈降シリカが添加されているものを用いることが好ましい。また、機械特性の指標としては、JIS K 6252に規定される切込みなしアングル型試験片を使用した引裂き試験における引裂き強さが25kN/m以上であるものを用いることが好ましい。ベースポリマとして用いて好ましいシリコーンゴムとしては、例えば、東レ・ダウコーニング製のSE1607Uなどが挙げられる。
(架橋)
シリコーンゴムは、加熱による変形、機械特性を向上させる目的で架橋する必要がある。架橋剤および架橋方式については、通常のシリコーンゴムに適用されるものを用いることができる。特に限定はしないが、絶縁電線では導体上にシリコーンゴムを押出成形した直後に熱風もしくは飽和水蒸気にて架橋することができ、熱によって架橋可能な有機過酸化物もしくは白金触媒を用いたヒドロシリル化反応による架橋を行うことが好ましい。
(他の添加剤)
内層用のポリマ組成物には必要に応じて、着色剤、安定剤などを添加することができる。
[外層]
外層3bとしては、ベースポリマと、難燃剤と、その他の添加剤と、を含むポリマ組成物を用いることができる。このポリマ組成物は、ハロゲンを含まないノンハロゲンポリマ組成物である。
(ベースポリマ)
外層のベースポリマとしては、ポリオレフィンを用いる。この外層用のポリマ組成物をポリオレフィン組成物と言う場合がある。ポリオレフィンは、内層に用いられるシリコーンゴムよりも機械特性に優れる。ここでいうポリオレフィンとは、分子構造にハロゲンを含まない、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、天然ゴム、ブチルゴム、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-プロピレン-ジエン共重合体、エチレン-αオレフィン共重合体、スチレン-ブタジエンゴム、水素添加スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、水素添加ニトリルゴム、アクリルゴム、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸エステル共重合体、及び前述したポリマにマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、カルボン酸などをポリマ末端に導入、またはグラフトもしくはそれらを共重合した酸変性ポリマを示している。これらポリマは単独もしくは2種以上をブレンドして用いることができる。
高い耐熱老化性を得るためにはポリマ主鎖に二重結合を含まないポリマを選択することが好ましく、例えば、鉄道車両用の絶縁電線のように耐熱老化性の他に高度な難燃性、機械特性、低温性、耐油性などが要求されるものには、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-プロピレン-ジエン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸エステル共重合体、エチレン-αオレフィン共重合体、及びこれらの酸変性ポリマを用いることが好ましい。
(難燃剤)
難燃剤としては、金属水酸化物を用いる。さらに、金属水酸化物としては、脱水吸熱反応がポリマの分解温度に近い金属水酸化物である水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムが好ましい。これら金属水酸化物は分散性の向上、樹脂との相互作用を向上し機械特性を改善するために、高級脂肪酸、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤で表面処理されたものを用いることが好ましく、特にアクリル基、メタクリル基、ビニル基を持つシランカップリング剤で表面処理されたものを用いることがより好ましい。
金属水酸化物の添加量は、絶縁電線に要求される難燃性に応じて適宜変更可能であるが、例えば、IEEE1202やIEC60332に規定される垂直トレイ難燃性試験に合格するような高度な難燃性が要求される場合は、ベースポリマ100質量部に対し、130質量部以上180質量部以下の範囲とすることが好ましい。添加量を130質量部以上とすることで、難燃性を向上させることができ、180質量部以下とすることで、機械特性や低温性の低下を抑制することができる。
難燃剤としては、金属水酸化物の他に、必要に応じてハロゲンフリー難燃剤を添加することができる。このような難燃剤としては、例えば、赤リンやリン酸エステル誘導体、イントメッセント系難燃剤に代表されるリン系難燃剤、メラミン・シアヌレート誘導体混合物に代表される窒素系難燃剤、カテコール、没食子酸誘導体等の多価フェノール化合物、シリコーン系難燃剤などを用いることができる。
(架橋)
ポリオレフィンは、シリコーンゴム同様、加熱による変形、機械特性を向上させる目的で架橋する必要がある。架橋剤および架橋方式について特に限定しないが、有機過酸化物架橋剤を利用した過酸化物架橋、電離放射線を利用した放射線架橋、有機過酸化物でシランカップリング剤をベースポリマにグラフトし、水熱によって架橋するシラン水架橋が好ましい。特に、過酸化物架橋、放射線架橋を行うことがより好ましい。
(他の添加剤)
外層用のポリマ組成物には必要に応じてその他の添加剤が添加される。その他の添加剤としては、酸化防止剤、金属キレート剤(金属害防止剤)、滑剤、難燃助剤、架橋助剤、架橋促進剤、界面活性剤、相溶化剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)等が挙げられる。特に高い耐熱老化性を得るためには、酸化防止剤、好ましくはフェノール系酸化防止剤とイオウ系酸化防止剤をベース樹脂100質量部に対して、5質量部以上添加することが好ましい。また、金属キレート剤、好ましくはドデカン二酸ビス[N2-(2-ヒドロキシベンゾイル)ヒドラジド](例えばADEKA製CDA-6)または/及びイソフタル酸ビス(2-フェノキシプロピオニルヒドラジド)(例えば三井化学ファイン製キューノックスAX)をベース樹脂100質量部に対して1質量部以上添加することが好ましい。
外層用のポリマ組成物は、絶縁電線の機械特性、特に引裂き強さを補うために設けられる。分子構造上、外層用のペースポリマであるポリオレフィンは、内層用のペースポリマであるシリコーンゴムよりも引裂き強さが大きいが、金属水酸化物などの充填剤(難燃剤)を添加することで引裂き強さが低下してしまう。前述したようにシリコーンゴムよりなる被覆層においては、25kN/m以上の引裂き強さでガラス繊維編組を不要とする基準があるが、本実施の形態の絶縁電線においては、外傷に対する十分な耐引裂き性を考慮し、外層において35kN/m以上の引裂き強さを有することが好ましい。
このように、本実施の形態においては、絶縁電線の絶縁層を前述した内層と外層とで構成することにより、内層のシリコーンゴム組成物で高い耐熱老化性を維持でき、また、外層のポリオレフィン組成物で耐引裂き性を含む機械特性を向上させることができる。
さらに、内層、外層の厚さについて、内層が外層より厚い方がより好ましい。内層を厚くすることで、より耐熱老化性を向上させることができる。
一般的に、2層の絶縁層を有する絶縁電線においては、内層に電気絶縁性を担保させ、外層に難燃性、耐油性、機械特性等の機能を持たせ、特性を分担させることが多い。この場合、電気絶縁性を担保させる層を必要以上に厚くすると、特に難燃性に支障をきたすため、電気絶縁性を担保させる層である内層よりも外層を厚くする。
また、燃焼によって硬化し、燃焼後も絶縁を保持する耐火層を内層として有する耐火電線があり、耐火層にシリコーンゴムが用いられることがある。しかしながら、この耐火層には、シリコーンゴムにマイカなどの充填剤が大量に添加されているため、機械特性、絶縁性に乏しく、内層である耐火層がその上の外層に対して薄くならざるを得ない。別の言い方をすれば、内層の機械特性、絶縁性を担保するため、外層を厚くせざるを得ない。
これに対し、本実施の形態の内層においては、マイカを使用することを想定しておらず、マイカによる耐熱老化性の低下が生じえず、例えば、上記耐火電線の内層においては、EN50382-1に規定されるEI 111を満足し得ないのに対し、本実施の形態の上記内層は、EN50382-1に規定されるEI 111を満足するものとなりる。
なお、EN50382-1は、Railway applications- Railway rolling stock high temperature power cables having special fire performance -Part1: General requirementsである。
また、本実施の形態においては、内層に難燃性を有し電気絶縁性にも優れたシリコーンゴムを使用するものの、難燃性や電気絶縁性を考慮し、これらを薄くする必要はない。一方、外層は、機械特性の維持、特に外傷による引裂きを抑制できればよく、厚くする必要はない。よって、導体からの熱により温度が高くなる内層においてシリコーンゴムを使用し、外層よりも厚くすることで、より耐熱老化性を向上させることができる。
シリコーンゴムを使用した絶縁電線は、定格温度が120℃以上の高い耐熱老化性を必要とする場合に使用される。本実施の形態の絶縁電線において、120℃以上の定格温度で使用する場合、導体から直接熱が伝わらない外層においても、EN50305に規定される長期間老化試験、具体的には140℃で20000時間の熱老化試験後に50%の破断伸びを保持していなければならない。
また、難燃剤として金属水酸化物を含むポリマ組成物よりなる外層において、140℃、20000時間の熱老化試験後に50%の破断伸びを保持するためには、特に金属害による酸化劣化の進行を抑制する必要がある。金属水酸化物には微量ながら金属害を引き起こしやすい金属化合物が含まれる。金属水酸化物の添加量により、金属害を引き起こす不所望な金属化合物の濃度は変化し得るが、外層用のポリマ組成物中のFe含有量が元素濃度200ppm以下でかつ、Cu含有量が元素濃度100ppm以下であれば金属害を抑制することができる。
このように、本実施の形態の絶縁電線においては、導体の外周の絶縁層の内層として上記シリコーンゴム組成物を用い、外層として上記ポリオレフィン組成物を用いたので、耐熱性(耐熱老化性を含む)および機械特性を向上することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、絶縁電線の絶縁層として実施の形態1の内層の材料を用い、さらに、この絶縁電線を有するケーブルのシース層として実施の形態1の外層の材料を用いる。
図2は、本実施の形態のケーブルの構成例を示す断面図である。図2に示すケーブル20は、絶縁電線10と、この絶縁電線10の外側に設けられたシース層4とを有する。絶縁電線10は、導体1と、絶縁層3とを有しており、この絶縁層3として、実施の形態1の内層(3a)の材料である上記シリコーンゴム組成物を用いる。また、シース層4として、実施の形態1の外層(3b)の材料である上記ポリオレフィン組成物を用いる。なお、ケーブル20中の絶縁電線10は2本以上としてもよい。図3は、本実施の形態のケーブルの他の構成例を示す断面図である。
図3に示すケーブル20は、絶縁電線10を3本撚り合わせて形成された撚り合わせ電線と、撚り合わせ電線の外周に外層用のポリマ組成物を押出被覆して形成されたシース層4とを備えている。絶縁電線10の絶縁層3は、内層用のポリマ組成物を押出被覆して形成されたものである。ここでは、PET(ポリエチレンテレフタレート)テープ等の押え巻きテープ5を撚り合わせ電線の外周に巻き付け、その外周に金属編組等からなるシールド層6を設け、シールド層6の外周にシース層4を設けている。このシース層4は、外層用のポリマ組成物を押出被覆して形成されたものである。
このように、本実施の形態のケーブルにおいては、絶縁電線の絶縁層として上記シリコーンゴム組成物を用い、絶縁電線の外周のシース層としてポリオレフィン組成物を用いたので、耐熱性(耐熱老化性を含む)および機械特性を向上することができる。
[実施例]
実施例および比較例で用いた材料を表1および表2に示す。それぞれの表の下に具体的な材料名を示してある。
Figure 0007380494000001
難燃シリコーンゴム:SE-1607U(東レ・ダウコーニング)
着色マスタバッチ:KE-color-BL(信越シリコーン)
架橋剤マスタバッチ:RC-14A(東レ・ダウコーニング)
Figure 0007380494000002
エチレン・酢酸ビニル共重合体:エバフレックスEV45LX[VA量46%](三井グウポリケミカル)
エチレン・αオレフィン共重合体:タフマA4050S(三井化学)
無水マレイン酸変性エチレン・αオレフィン共重合体:タフマMH7020(三井化学)
水酸化マグネシウム1:マグシーズS4(神島化学工業)
水酸化マグネシウム2:Magnifin H10A(HUBER)
シリコーンガム:KE-76S(信越シリコーン)
フェノール系酸化防止剤:イルガノックス1010(BASF)
フェノール系・硫黄系酸化防止剤混合物:AO-18(ADEKA)
金属キレート剤:CDA-6(ADEKA)
カーボンブラック:アサヒサーマル(旭カーボン)
有機過酸化物架橋剤:パーブチルP(日油)
(ケーブルの作製)
以下の実施例においては、導体の周りに、表1に示す配合のシリコーンゴム組成物で、内層に対応する絶縁層を形成し、表2に示す配合のポリオレフィン組成物で、外層に対応するシース層を形成した。また、比較例においては、絶縁層やシース層の厚さや組成を変更したケーブルを作製した。
まず、表1に示す配合比で材料をそれぞれ秤量し、12インチオープンロールによって室温で混練し、幅120mm、厚さ10mmのコンパウンドを得た。
また、表2に示す配合比で材料(架橋剤以外)をそれぞれ秤量し、75L加圧ニーダによって混練し、ストランドで押出し、冷却後ペレット状にした。得られた所定量のペレットと40℃に加熱した液状の架橋剤とをブレンダーにて攪拌し、架橋剤を含浸させたペレットを得た。
(実施例1)
錫めっき導体を複数本撚り合わせた導体(外径11mm、断面積70mm)1の周りに、ポリマ組成物のめり込み防止のため、ポリエチレンテレフタレート製のフィルムテープ2を巻きつけ、表1に示すシリコーンゴム組成物を1.8mmの厚さで押出し被覆し、直後に、ピークを300℃に設定した熱風架橋装置で10分間加熱することで架橋し、絶縁層3を形成した。これにより、絶縁電線10を作製した。
単芯の絶縁電線10上に、表2に示す配合Aのポリオレフィン組成物を1.8mmの厚さで押出し被覆し、直後に、1.8MPaGの飽和水蒸気で5分間加熱することで架橋し、シース層4を形成した。これにより、ケーブル20を作製した。このケーブル20の外径は18.5mmであった。このケーブル20を実施例1のケーブルとし、その構成を図4(A)に示す。
(実施例2)
実施例1の場合と同様にして、錫めっき導体を複数本撚り合わせた導体1の周りに、フィルムテープ2を巻きつけ、表1に示すシリコーンゴム組成物を1.8mmの厚さで押出し被覆し、直後に、被覆し、架橋することにより絶縁層3を形成した。これにより、絶縁電線10を作製した。
単芯の絶縁電線10上に、表2に示す配合Aのポリオレフィン組成物を1.0mmの厚さで押出し被覆し、直後に、1.8MPaGの飽和水蒸気で5分間加熱することで架橋し、シース層4を形成した。これにより、ケーブル20を作製した。このケーブル20の外径は17mmであった。このケーブル20を実施例2のケーブルとし、その構成を図4(B)に示す。
(実施例3)
実施例1の場合と同様にして、錫めっき導体を複数本撚り合わせた導体1の周りに、フィルムテープ2を巻きつけ、表1に示すシリコーンゴム組成物を1.8mmの厚さで押出し被覆し、直後に、被覆し、架橋することにより絶縁層3を形成した。これにより、絶縁電線10を作製した。
単芯の絶縁電線10上に、表2に示す配合Bのポリオレフィン組成物を1.0mmの厚さで押出し被覆し、直後に、1.8MPaGの飽和水蒸気で5分間加熱することで架橋し、シース層4を形成した。これにより、ケーブル20を作製した。このケーブル20の外径は17mmであった。このケーブル20を実施例3のケーブルとし、その構成を図4(C)に示す。
(比較例1)
この比較例1においては、内層および外層に表1に示すシリコーンゴム組成物を用いた。
即ち、実施例1の場合と同様にして、錫めっき導体を複数本撚り合わせた導体1の周りに、フィルムテープ2を巻きつけ、表1に示すシリコーンゴム組成物を1.8mmの厚さで押出し被覆し、直後に、被覆し、架橋することにより絶縁層3を形成した。これにより、絶縁電線10を作製した。
単芯の絶縁電線10上に、表1に示すシリコーンゴム組成物を1.8mmの厚さで押出し被覆し、直後に、1.8MPaGの飽和水蒸気で5分間加熱することで架橋し、シース層4を形成した。これにより、ケーブル20を作製した。このケーブル20の外径は18.5mmであった。このケーブル20を比較例1のケーブルとし、その構成を図4(D)に示す。
(比較例2)
この比較例2においては、内層および外層に表2に示す配合Bのポリオレフィン組成物を用いた。
即ち、錫めっき導体を複数本撚り合わせた導体(外径11mm、断面積70mm)1の周りに、ポリマ組成物のめり込み防止のため、ポリエチレンテレフタレート製のフィルムテープ2を巻きつけ、表2に示す配合Bのポリオレフィン組成物を1.8mmの厚さで押出し被覆し、直後に、ピークを300℃に設定した熱風架橋装置で10分間加熱することで架橋し、絶縁層3を形成した。これにより、絶縁電線10を作製した。
単芯の絶縁電線10上に、表2に示す配合Bのポリオレフィン組成物を1.0mmの厚さで押出し被覆し、直後に、1.8MPaGの飽和水蒸気で5分間加熱することで架橋し、シース層4を形成した。これにより、ケーブル20を作製した。このケーブル20の外径は17mmであった。このケーブル20を比較例2のケーブルとし、その構成を図4(E)に示す。
(比較例3)
この比較例3においては、内層に表2に示す配合Bのポリオレフィン組成物を用い、外層に表1に示す配合のシリコーンゴム組成物を用いた。
即ち、錫めっき導体を複数本撚り合わせた導体(外径11mm、断面積70mm)1の周りに、ポリマ組成物のめり込み防止のため、ポリエチレンテレフタレート製のフィルムテープ2を巻きつけ、表2に示す配合Bのポリオレフィン組成物を1.8mmの厚さで押出し被覆し、直後に、ピークを300℃に設定した熱風架橋装置で10分間加熱することで架橋し、絶縁層3を形成した。これにより、絶縁電線10を作製した。
単芯の絶縁電線10上に、表1に示す配合のシリコーンゴム組成物を1.8mmの厚さで押出し被覆し、直後に、1.8MPaGの飽和水蒸気で5分間加熱することで架橋し、シース層4を形成した。これにより、ケーブル20を作製した。このケーブル20の外径は18.5mmであった。このケーブル20を比較例3のケーブルとし、その構成を図4(F)に示す。
[引裂き試験]
表1に示す配合のシリコーンゴム組成物、表2に示す配合Aのポリオレフィン組成物、表2に示す配合Bのポリオレフィン組成物、をそれぞれシート状に成型して評価した。具体的には、表1に示す配合のシリコーンゴム組成物の場合は、シリコーンゴム組成物を120℃の熱プレスによりシート状に成型し、そのまま10分間加熱することで架橋し、厚さ2mmのシート状の試料とした。また、表2に示す配合Aまたは配合Bのポリオレフィン組成物の場合は、ポリオレフィン組成物を180℃の熱プレスによりシート状に成型し、そのまま10分間加熱することで架橋し、厚さ2mmのシート状の試料とした。このシート状の試料をJIS K 6252に示される切込みなしアングル型に打ち抜き、JIS K 6252 に規定される方法で、500mm/minの速度で引裂き、引裂き強さを測定した。引裂き強さが35kN/m以上を合格とした。
[初期引張試験]
ケーブルを解体し、導体を除去した後、シース層と絶縁層を分離した。絶縁層の内側(導体側)を平滑になるように研削し、約1mmの厚さに調整した。IEC60811-1-1に示されるダンベル形状に絶縁層を打ち抜き、試料とした。この試料を250mm/minの速度で引っ張り、引張強さ及び破断伸びを測定した。引張強さ8MPa以上、破断伸び200%以上を合格とした。
[耐熱老化試験]
ケーブルを解体し、導体を除去した後、シース層と絶縁層を分離した。絶縁層の内側(導体側)を平滑になるように研削し、約1mmの厚さに調整した。IEC60811-1-1に示されるダンベル形状に絶縁層を打ち抜き、試料とした。この試料をIEC60811-1-2に示される方法で、200±3℃、240時間加熱後、250mm/minの速度で引っ張り、引張強さ及び破断伸びを測定した。加熱後の引張強さが6MPa以上、破断伸び160%以上を合格とした。
[アレニウスプロット]
実施例3のケーブルを解体し、導体を除去した後、シース層と絶縁層を分離した。シース層をIEC60811-1-1に示されるダンベル形状に打ち抜き、試料とした。この試料に対しEN50305の7.3項に規定される長期耐熱老化試験(各温度での老化試験)を行い、試験後に50%の破断伸びになる時間(寿命)を求めた。得られた寿命をアレニウスプロットし、その回帰直線を求めた(図5)。
[ケーブル耐熱老化試験]
実施例2、3のケーブルをIEC60811-1-2に規定されるオーブンで180℃、480時間加熱後、それぞれのケーブルを外径17mmのマンドレルに巻きつけ、シース層のクラックを確認した。
[シース層の蛍光X線分析]
実施例2、3のケーブルを解体し、導体を除去した後、シース層と絶縁層を分離した。シース層のFe元素濃度、Cu元素濃度を蛍光X線分析装置で測定した。
[総合評価]
初期引張試験、耐熱老化試験、引裂き試験の全てに合格するものを総合判定で合格とした。総合評価の結果を表3に示す。
また、ケーブル耐熱老化試験およびシース層の蛍光X線分析結果について表3に示す。また、アレニウスプロットを図5に示す。
Figure 0007380494000003
(まとめ)
実施例1~3のケーブルにおいては、初期引張試験、耐熱老化試験、引裂き試験の全てに合格した。この実施例1~3のケーブルは、高い耐熱老化性を示し、シース層の材料の引裂き強さが高いため、高い定格温度でありながら、機械特性が高いケーブルであることが分かる。
特に、実施例2のケーブルにおいては、シース層が絶縁層より薄く、ケーブル外径が小さいにもかかわらず、初期引張試験、耐熱老化試験、引裂き試験の全てに合格した。さらに、実施例3のケーブルにおいても、同様にシース層が絶縁層より薄く、ケーブル外径が小さいにもかかわらず、図5に示すアレニウスプロットから耐熱老化性が、140℃、20000時間を達成する見込みであることが分かる。即ち、実施例3のケーブルは、140℃で20000時間の熱老化試験後に50%の破断伸びを保持することが分かる。
実施例3のケーブルにおける耐熱老化性の向上は、金属害が起きにくいことによるものと考えられる。即ち、実施例3のシース層は、実施例2のシース層より、Fe元素濃度(Fe含有量)が大幅に低く、Fe元素濃度が200ppm以下であり、Cu元素濃度が100ppm以下であり、金属害が起きにくいものと考えられる。
また、140℃で20000時間の熱老化試験を促進模擬したケーブル耐熱老化試験において、実施例3のケーブルはクラックが発生していない。このように、実施例3のケーブルは、EN50382-2に規定される120℃定格シリコーンゴム電線・ケーブルの領域でも使用が可能な耐熱老化性のレベルであり、ポリオレフィン組成物を用いたケーブルとして特に優れたものと言える。
一方、比較例1のケーブルにおいては、シース層4にシリコーンゴム組成物を使用しているため、シース層4の引裂き強さが低く、機械特性に劣る。また、比較例2のケーブルは絶縁層3にポリオレフィン組成物を使用しており、熱老化試験において、加熱後は引張試験をすることができないほど脆化しており、耐熱老化性が劣る結果となった。また、比較例3のケーブルは絶縁層にポリオレフィン組成物を使用し、シース層にシリコーンゴム組成物を使用しているため、耐熱老化性、引裂き強さ共に劣る結果となった。
(応用例)
上記絶縁電線およびケーブルは、ノンハロゲン絶縁電線またはノンハロゲンケーブルとして使用することができる。具体的用途としては、例えば、鉄道車両用の用途が考えられる。即ち、鉄道車両用のノンハロゲン絶縁電線や鉄道車両用のノンハロゲンケーブルとして使用することができる。
特に、鉄道車両用のノンハロゲン絶縁電線や鉄道車両用のノンハロゲンケーブルにおいては、車外において可動部で使用されるジャンパー線があり、耐外傷性が求められることから、上記絶縁電線およびケーブルは、ジャンパー線として用いて好適である。
本発明は上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
1 導体
2 フィルムテープ
3 絶縁層
3a 内層
3b 外層
4 シース層
5 押え巻きテープ
6 シールド層
10 絶縁電線
20 ケーブル

Claims (12)

  1. 導体と、前記導体を被覆する第1絶縁層と、前記第1絶縁層を被覆する第2絶縁層と、を有する絶縁電線であって、
    前記第1絶縁層は、第1ベースポリマを含む第1ノンハロゲンポリマ組成物よりなり、
    前記第2絶縁層は、第2ベースポリマと金属水酸化物とを含む第2ノンハロゲンポリマ組成物よりなり、
    前記第1ベースポリマは、シリコーンゴムよりなり、
    前記第2ベースポリマは、ポリオレフィンよりなり、
    前記第2絶縁層は、JIS K 6252に規定される切込みなしアングル型試験片を使用した引裂き試験における引裂き強さが35kN/m以上である、絶縁電線。
  2. 請求項1記載の絶縁電線において、
    前記第1絶縁層は、前記第2絶縁層より厚い、絶縁電線。
  3. 請求項1または2記載の絶縁電線において、
    前記第2絶縁層は、EN50305に規定される140℃で20000時間の熱老化試験の後において、50%の破断伸びを保持している、絶縁電線。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の絶縁電線において、
    前記第2絶縁層は、前記第2ノンハロゲンポリマ組成物のFe含有量が200ppm以下であり、Cu含有量が100ppm以下である、絶縁電線。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の絶縁電線において、
    前記第1絶縁層は、EN50382-1に規定されるEI111を満足する、絶縁電線。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の絶縁電線において、
    鉄道車両用のジャンパー線として用いられる、絶縁電線。
  7. 導体と、前記導体を被覆する絶縁層と、前記絶縁層を被覆するシース層と、を有するケーブルであって、
    前記絶縁層は、第1ベースポリマを含む第1ノンハロゲンポリマ組成物よりなり、
    前記シース層は、第2ベースポリマと金属水酸化物とを含む第2ノンハロゲンポリマ組成物よりなり、
    前記第1ベースポリマは、シリコーンゴムよりなり、
    前記第2ベースポリマは、ポリオレフィンよりなり、
    前記シース層は、JIS K 6252に規定される切込みなしアングル型試験片を使用した引裂き試験における引裂き強さが35kN/m以上である、ケーブル。
  8. 請求項7記載のケーブルにおいて、
    前記絶縁層は、前記シース層より厚い、ケーブル。
  9. 請求項7または8記載のケーブルにおいて、
    前記シース層は、EN50305に規定される140℃で20000時間の熱老化試験の後において、50%の破断伸びを保持している、ケーブル。
  10. 請求項7~9のいずれか1項に記載のケーブルにおいて、
    前記シース層は、前記第2ノンハロゲンポリマ組成物のFe含有量が200ppm以下であり、Cu含有量が100ppm以下である、ケーブル。
  11. 請求項7~10のいずれか1項に記載のケーブルにおいて、
    前記絶縁層は、EN50382-1に規定されるEI111を満足する、ケーブル。
  12. 請求項7~11のいずれか1項に記載のケーブルにおいて、
    鉄道車両用のジャンパー線として用いられる、ケーブル。
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