JP4884581B2 - 絶縁電線 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気・電子機器の内部配線に使用される絶縁電線に関するものであり、優れた難燃性、引張特性および耐熱性を有し、かつ、埋立、焼却などの廃棄時において、重金属化合物の溶出や、多量の煙、腐食性ガスの発生がない絶縁電線に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気・電子機器の配線に内部使用される絶縁電線には、難燃性、引張特性、耐熱性など種々の特性が要求されている。このため、これら絶縁電線の被覆材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC)コンパウンドや分子中に臭素原子や塩素原子を含有するハロゲン系難燃剤を配合したポリオレフィンコンパウンドが主として使用されていた。
近年、このような被覆材料を用いた絶縁電線を適切な処理をせずに廃棄した場合の種々の問題が提起されている。
例えば、埋立により廃棄した場合には、被覆材料に配合されている可塑剤や重金属安定剤の溶出、また焼却した場合には、多量の腐食性ガスの発生という問題が起こる。
このため、有害な重金属やハロゲン系ガスなどの発生がないノンハロゲン難燃材料で電線を被覆する技術の検討が盛んに行われている。
【0003】
従来のノンハロゲン難燃材料は、樹脂にハロゲンを含有しない難燃剤を配合することで難燃性を発現させており、このような被覆材料としては、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体などのエチレン系共重合体に、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水和物を難燃剤として多量に配合した材料や、それらに赤リンを難燃助剤として配合した材料が使用されている。
電気・電子機器の内部配線に使用される絶縁電線に要求される特性(難燃性、引張特性、耐熱性など)は、UL、JISなどで規定されており、要求される特性の中では、難燃性と引張特性の両立が難しいことが知られている。
ノンハロゲン難燃材料を被覆した絶縁電線で難燃性と引張特性を両立させようとした場合、難燃剤である金属水和物以外に難燃助剤として赤リンを配合した組成物を被覆材料とする方法があるが、現行の電気・電子機器の配線は、種類や接続部を区別することを目的として、絶縁電線の表面に印刷をおこなったり、数種の色に色分けして着色した材料で被覆したりすることがおこなわれているため、材料に赤リンを配合した場合、赤リンの発色のため白色をはじめとする任意の色に着色することができなかったり、表面の印刷が識別できなくなるという問題が発生する。
【0004】
近年、赤リンを使用しない方法として、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチルなどの極性基の含有量を増加させたエチレン系共重合体にシランカップリング剤で表面処理された金属水和物を多量に配合した組成物の架橋体を被覆する方法が提案されているが、この方法は絶縁電線の電気特性(絶縁抵抗)が低下するという問題があるため、芳香族ビニル−ジエンブロック共重合体のような難燃性や電気特性が優れている非極性の樹脂をブレンドする方法が検討されている。
しかしながら、芳香族ビニル−ジエンブロック共重合体を配合した組成物を被覆した絶縁電線は、その耐熱性(加熱老化防止特性)が低下するという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この問題を解決した絶縁電線に関するものであり、電子・電気機器の内部配線に使用され、優れた難燃性、引張特性および耐熱性を有し、かつ、埋立、焼却などの廃棄時において、重金属化合物の溶出や、多量の煙、腐食性ガスの発生がない絶縁電線を提供するものである。
【0006】
上記の課題は、エチレン・酢酸ビニル共重合体及びエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種(a)100〜60質量%、芳香族ビニル・ジエンブロック共重合体(b)0〜20質量%並びにエチレン・α−オレフィン共重合体(c)0〜20質量%含有してなるベース樹脂100質量部に対して、シランカップリング剤で表面処理された金属水和物(d)150〜250質量部、ジフェニルアミン系酸化防止剤(f)1〜6質量部及びフェノール系酸化防止剤(g)1〜6質量部を含有させてなるか、又はさらにベンツイミダゾール系酸化防止剤(h)12質量部以下を含有させてなる難燃性樹脂組成物の架橋体で導体が被覆された絶縁電線であって、前記架橋体の158℃で7日後の引張強度残率が70%以上、かつ引張伸び残率が65%以上であることを特徴とする絶縁電線によって解決される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明において導体を被覆し、絶縁体を形成するのに用いられる前記組成物に含まれる各成分について説明する。
【0008】
(a)エチレン・酢酸ビニル共重合体及び/又はエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体
本発明に用いられる(a)成分としては、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン・アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン・アクリルゴム(ACM、ANM)などがあげられる。
【0009】
本発明においては、(a)成分としては、好ましくは酢酸ビニル構成成分の比率が20質量%以上であるエチレン・酢酸ビニル共重合体及び/又は(メタ)アクリル酸エステル構成成分の比率が20質量%以上であるエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体が用いられ、より好ましくは、上記酢酸ビニル構成成分及び(メタ)アクリル酸エステル構成成分の比率がそれぞれ25質量%以上のものが用いられる。これらの比率が不十分では、難燃剤である金属水和物の多量配合ができず、UL、JISで規定する難燃試験に合格することが難しくなる。
また、(a)成分のエチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、その酢酸ビニル構成成分、(メタ)アクリル酸エステル構成成分の比率が20質量%以上のものの場合は、それらを2種以上組み合わせて使用するのがよい。(a)成分の配合量は、前記ベース樹脂100質量部中において、100〜60質量%であり、好ましくは90〜70質量%である。
【0010】
(b)芳香族ビニル−ジエンブロック共重合体
本発明に用いられる(b)成分の芳香族ビニル−ジエンブロック共重合体は、実質的にスチレンなどの芳香族ビニル化合物の重合体からなるブロックAと、実質的にブタジエン等のジエン系化合物の重合体からなるブロックBからなり、ブロックA、Bを、各々1つ以上含有するブロック状共重合体である。
【0011】
ブロックAとしては、ポリスチレン、ポリ(o−メチルスチレン)、ポリ(m−メチルスチレン)、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)、ポリ(β−メチルスチレン)、ポリ(ジメチルスチレン)、ポリ(トリメチルスチレン)などのブロックが好ましい。
ブロックBとしては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン・イソプレン共重合体のブロックが好ましい。
【0012】
本発明に用いられる(b)成分としてのブロック共重合体としては、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンブロック共重合体、ポリ(α−メチルスチレン)−ポリブタジエン−ポリ(α−メチルスチレン)ブロック共重合体、ポリ(α−メチルスチレン)−ポリイソプレン−ポリ(α−メチルスチレン)ブロック共重合体、ポリ(β−メチルスチレン)−ポリブタジエン−ポリ(β−メチルスチレン)ブロック共重合体、ポリ(β−メチルスチレン)−ポリイソプレン−ポリ(β−メチルスチレン)ブロック共重合体など、またはこれらのブロック共重合体の水素化物があげられる。
本発明においては、ブロックAがほとんど水素化されておらず、ブロックBが選択的に水素化されているブロック共重合体が特に好ましい。
このようなものとしては、スチレン・水添ブタジエン・スチレンブロック共重合体(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体=SEBS)、スチレン・水添イソプレン・スチレンブロック共重合体(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体=SEPS)があげられる。
芳香族ビニル−ジエンブロック共重合体は、極性基の含有量を増加させたエチレン系共重合体に金属水和物を多量に配合した組成物に添加することにより、難燃性を大きく低下させることなく、電気特性を向上させることができる。
【0013】
本発明においては、エチレン系共重合体との相溶性を向上させる点から、芳香族ビニル−ジエンブロック共重合体を不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したものの使用も可能である。
変性に用いる不飽和カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などが、不飽和カルボン酸誘導体としては、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、無水マレイン酸、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル、無水イタコン酸、フマル酸ジエステルなどがある。
これらの中でも、無水マレイン酸で変性したものが好ましい。
(b)成分を配合する場合は、前記ベース樹脂100質量部中において、20質量%以下であり、好ましくは15〜0質量%、より好ましくは10〜0質量%である。
【0014】
(c)エチレン・α−オレフィン共重合体
本発明に用いられる(c)成分のエチレン・α−オレフィン共重合体は、これを組成物に添加することにより、絶縁電線の成形性を向上させたり、組成物の引張特性を向上させることができる。
酢酸ビニル構成成分、(メタ)アクリル酸エステル構成成分の比率が高い、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体を使用した組成物を押出被覆して絶縁電線を製造する場合、押出機ホッパー内でペレットがブロッキングしたり、押出機ガイドロールで被覆層が潰れたり、損傷したりすることがあるが、エチレン・α−オレフィン共重合体を添加することにより、これらを防止することができる。
また、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体と芳香族ビニル−ジエンブロック共重合体との相溶性が向上するため、組成物の引張特性や風合いなどが改善される。
【0015】
エチレン・α−オレフィン共重合体(c)は、好ましくは、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体であり、α−オレフィンの具体例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどが挙げられる。(c)成分において、α−オレフィンがプロピレンの場合、プロピレン構成成分の比率は50質量%未満とするのが好ましい。
エチレン・α−オレフィン共重合体としては、例えば、エチレン−プロピレンブロック共重合体(B−PP)、エチレン−プロピレンランダム共重合体(R−PP)、及びシングルサイト触媒存在下に合成されたエチレン・α−オレフィン共重合体等がある。
【0016】
本発明におけるシングルサイト触媒の存在下に合成されたエチレン・α−オレフィン共重合体は、その製法としては、特開平6−306121号公報や特表平7−500622号公報などに記載されている公知の方法を用いることができる。シングルサイト触媒は、重合活性点が単一であり、高い重合活性を有するものであり、メタロセン触媒、カミンスキー触媒とも呼ばれており、この触媒を用いて合成したエチレン・α−オレフィン共重合体は、分子量分布と組成分布が狭いという特徴がある。
【0017】
また、これらのエチレン・α−オレフィン共重合体を不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したものなども用いることができる。
変性に用いる不飽和カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などが、不飽和カルボン酸の誘導体としては、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、無水マレイン酸、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル、無水イタコン酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステル、無水フマル酸などがある。これらの中でも無水マレイン酸で変性したものが好ましい。
(c)成分を配合する場合は、前記ベース樹脂100質量部中において、20質量%以下であり、好ましくは15〜0質量%、より好ましくは10〜0質量%である。
【0018】
なお、上記成分(a)、(b)、(c)はそれぞれMFR(メルトフローレート)が0.1〜10g/10分のものを用いることが好ましい。本発明においてMFRの値は、JIS K7210に従い、一般に用いられている各材料に適した条件で行って得られた値である。
【0019】
(d)シランカップリング剤で表面処理された金属水和物
本発明においてはシランカップリング剤で表面処理した金属水和物を用いることで、金属水和物を多量に配合するにもかかわらず、良好な引張特性を有する絶縁電線を得ることが可能になる。
金属水和物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、オルト珪酸アルミニウム、ハイドロタルサイトなどの水酸基あるいは結晶水を有する金属化合物があげられ、単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの金属水和物のうち、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましい。
【0020】
また、上記金属水和物の表面処理に用いられるシランカップリング剤は、通常使用されるものを特に制限なく用いることができるが、アミノ基、メタクリル基、ビニル基、エポキシ基、メルカプト基などの有機官能基を有するシランカップリング剤が好ましく、難燃性、引張特性の点から、ビニル基および/またはエポキシ基を有するシランカップリング剤がさらに好ましい。
このようなものとしては、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)メチルジメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどがあげられる。
【0021】
シランカップリング剤で表面処理された金属水和物としては、あらかじめシランカップリング剤で表面処理された金属水和物を組成物に配合してもよいし、未処理の金属水和物とともにシランカップリング剤を配合し、その場で表面処理を行ってもよい。
このときのシランカップリング剤は、表面処理するに十分な量が適宜加えられるが、具体的には金属水和物に対し0.1〜2.0質量%が好ましい。
【0022】
前記(d)成分のシランカップリング剤で表面処理された金属水和物の配合量は、エチレン・酢酸ビニル共重合体及び/又はエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、芳香族ビニル・ジエンブロック共重合体並びにエチレン・α−オレフィン共重合体からなる樹脂混合物(前記ベース樹脂)100質量部に対して、150〜250質量部であり、好ましくは、175〜225質量部である。
シランカップリング剤で表面処理された金属水和物の配合量が少なすぎると、十分な難燃性が得られず、多すぎると、引張強度及び引張伸びが低下するか、または両立できなくなる。
【0023】
(f)ジフェニルアミン系酸化防止剤、(g)フェノール系酸化防止剤、(h)ベンツイミダゾール系酸化防止剤
本発明においてジフェニルアミン系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤は、エチレン・酢酸ビニル共重合体及び/又はエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、芳香族ビニル・ジエンブロック共重合体並びにエチレン・α−オレフィン共重合体からなる樹脂混合物とシランカップリング剤で表面処理された金属水和物からなる組成物に高い耐熱性を付与するために所定量組合わせて使用される。
【0024】
一般に、電気・電子機器の内部配線に使用される絶縁電線は、導体を被覆する組成物を電子線架橋法や化学架橋法などによって架橋することで、その耐熱性を向上させている。
特に、UL125℃(158℃×7日後 引張強度残率70%以上 伸び残率65%以上)などの高い加熱老化試験規格に合格させるためには、架橋するだけでなく、フェノール系酸化防止剤などのラジカル連鎖禁止剤とイオウ系酸化防止剤などの過酸化物分解剤を併用することによる相乗効果で、その耐熱性を向上させる方法がとられている。
しかしながら、エチレン・酢酸ビニル共重合体及び/又はエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、芳香族ビニル・ジエンブロック共重合体並びにエチレン・α−オレフィン共重合体を含有してなる樹脂混合物とシランカップリング剤で表面処理された金属水和物からなる組成物については、フェノール系酸化防止剤とイオウ系酸化防止剤を組合せて使用してもUL125℃などの高い加熱老化試験規格に合格する絶縁電線を得ることができない。これに対し、前記のように、ジフェニルアミン系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤を併用すれば、高い耐熱性を満足する絶縁電線を得ることができる。
【0025】
前記(f)成分のジフェニルアミン系酸化防止剤としては、例えば、アルキル化ジフェニルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、p−(p−トルエンスルホニルアミド)ジフェニルアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミンなどがあり、これらの中でも、絶縁電線に高い耐熱性を付与する点から、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンが好ましい。
【0026】
前記(g)成分のフェノール系酸化防止剤としては、例えば、トリエチレングリコール−ビス(3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5,−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイト、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどがあり、これらの中でも、絶縁電線に高い耐熱性を付与する点から、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル基もしくは3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル基を2個以上有するものが好ましい。
【0027】
本発明における前記(f)成分のジフェニルアミン系酸化防止剤と前記(g)成分のフェノール系酸化防止剤の配合量は、エチレン・酢酸ビニル共重合体及び/又はエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、芳香族ビニル・ジエンブロック共重合体並びにエチレン・α−オレフィン共重合体を含んでなる前記ベース樹脂100質量部に対して、それぞれ、1〜6質量部、好ましくは2〜4質量部である。
1質量部より少ないと、架橋後の絶縁電線において、耐熱性向上の効果が発現せず、6質量部を越える配合では耐熱性向上の効果が飽和してしまい、増量による変化がみられない。
本発明では、ラジカル連鎖禁止剤であるジフェニルアミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤のほかに、過酸化物分解剤を配合することもできる。
【0028】
電気・電子機器の内部配線に使用される絶縁電線においては、その生産性の点から、導体を被覆する組成物を電子線架橋法によって架橋することが一般的であり、電子線照射時にパーオキシラジカルやハイドロパーオキサイドが大量に発生することから、酸化防止剤を大量に消費してしまうという問題がおこる。
このため、本発明に用いられる組成物に添加される酸化防止剤の量は、一般の非架橋組成物に配合される酸化防止剤の10倍以上となる。
過酸化物分解剤としては、イオウ系酸化防止剤のチオエーテル系酸化防止剤を使用することが一般的であるが、チオエーテル系酸化防止剤は、液体のものや、30〜70℃程度の低融点のものが多く、組成物中における分散性などが向上する反面、多量に配合した場合、組成物の表面に容易に析出し、絶縁電線の外観を損なわせたり、導体−絶縁体間の密着力を低下させたりするという問題が発生する。
【0029】
本発明においては、イオウ系酸化防止剤の1つであるベンツイミダゾール系酸化防止剤を過酸化物分解剤として使用することでこの問題を解決している。
ベンツイミダゾール系酸化防止剤は、併用する他の酸化防止剤の揮発、移行などを低下させる効果があると考えられており、紛体で、250℃程度の融点を有し、多量に添加しても、チオエーテル系酸化防止剤のように組成物の表面に析出することがない。
本発明における(h)成分としてのベンツイミダゾール系酸化防止剤は、置換基としてメルカプト基を有するベンツイミダゾール化合物が好ましく、例えば、2−メルカプトベンツイミダゾール、2−メルカプトメチルベンツイミダゾール、4−メルカプトメチルベンツイミダゾール、5−メルカプトメチルベンツイミダゾールやこれらの亜鉛塩などがある。
前記(h)成分のベンツイミダゾール系酸化防止剤の配合量は、エチレン・酢酸ビニル共重合体及び/又はエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、芳香族ビニル・ジエンブロック共重合体並びにエチレン・α−オレフィン共重合体を含んでなる前記ベース樹脂100質量部に対して、12質量部以下であり、好ましくは2〜12質量部、より好ましくは4〜10質量部である。
【0030】
本発明において前記の被覆用組成物には、電線・ケーブルなどにおいて一般的に使用されている各種の添加剤、例えば、金属不活性剤、紫外線吸収剤、分散剤、顔料、滑剤(例えばステアリン酸)などを本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じ適宜配合することができる。
【0031】
本発明の絶縁電線は、二軸混練押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの通常用いられる混練装置で溶融混練して調製した上記(a)〜(h)の成分を含む組成物を、通常の電線製造用押出成形機を用いて導体周囲に押出被覆し、その後、その被覆層を架橋することにより製造することができる。
架橋の方法は特に制限はなく、化学架橋法でも電子線架橋法でも行うことができるが、生産性の点からは本発明においても電子線照射による架橋法が好ましい。
本発明の絶縁電線の製造において電子線照射で架橋する場合、電子線の線量は5〜25Mradが好ましく、効率よく架橋をおこなうために、組成物にメタクリレート系化合物(例えば、トリメチロールプロパントリアクリレートなど)、アリル系化合物(例えば、トリアリルシアヌレートなど)、マレイミド系化合物、ジビニル系化合物などの多官能性化合物を架橋助剤として配合してもよい。
【0032】
本発明の絶縁電線の導体径や導体の材質などは特に制限はなく、用途に応じて適宜定められる。絶縁体(被覆層)の厚さも特に制限はなく、通常のものと同様でよい。
また、上記した被覆用組成物で形成した絶縁体と導体の間に中間層を設けるなど、被覆層が多層構造のものであってもよい。
【0033】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1〜3、比較例1〜3
まず、表1に示す割合で各成分を室温にてドライブレンドし、バンバリーミキサーを用いて溶融混練して、絶縁体形成用の各組成物を得た。
次に、汎用の電線製造用押出成形機を使用して、得られた組成物を導体径0.48mmφの錫メッキ軟銅線(構成7本/0.16mmφ)上に、厚み0.42mmで押出被覆して、未架橋の絶縁電線を製造し、さらに、この絶縁電線に10Mradの電子線照射を行った。
【0034】
なお、表1に示す各成分として、以下のものを使用した。
成分(a):
(01)エチレン・酢酸ビニル共重合体
エバフレックスV421(商品名、三井デュポンポリケミカル社製)
酢酸ビニル構成成分含有率 28質量%
MFR 4.0g/10分
(02)エチレン・アクリル酸メチル共重合体
ボルフレックスOE5625(商品名、ボレアリス社製)
アクリル酸メチル構成成分含有率 25質量%
MFR 0.4g/10分
(03)エチレン・アクリルゴム
ベイマックDLS(商品名、デュポン社製)
(04)エチレン・アクリルゴム
ベイマックGLS(商品名、デュポン社製)
【0035】
成分(b):
(05)スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体
セプトン2007(商品名、クラレ社製)
【0036】
成分(c):
(06)エチレン・α−オレフィン共重合体
アドテックスL6100M(商品名、日本ポリオレフィン社製、α−オレフィン成分は1−ブテン成分)
MFR 1.0g/10分
【0037】
成分(d):
(07)ビニルシラン処理水酸化マグネシウム
キスマ5PH(商品名、協和化学社製)
【0038】
成分(f):
(08)ジフェニルアミン系酸化防止剤
ノクラックCD(商品名、大内新興化学社製、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン)
【0039】
成分(g):
(09)フェノール系酸化防止剤
イルガノックス1010(商品名、チバガイギー社製、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート))
【0040】
成分(h):
(10)ベンツイミダゾール系酸化防止剤
ノクラックMB(商品名、大内新興化学社製、2−メルカプトベンツイミダゾール)
【0041】
(11)粉末ステアリン酸
さくら(商品名、日本油脂社製)
【0042】
得られた絶縁電線について、以下の試験を行い、結果を表1に示した。
引張強度、引張伸び
得られた絶縁電線の絶縁体の引張強度(MPa)、引張伸び(%)を、標線25mm、引張速度500mm/分で測定した。
引張強度10.3MPa以上、引張伸び100%以上のものを○とした。
【0043】
耐熱性
158℃×7日後の絶縁体の引張強度と引張伸びを測定し、引張強度残率70%以上、かつ引張伸び残率65%以上を満足するものを○とした。(UL125℃の加熱老化試験)
【0044】
難燃性
ULの垂直難燃試験(VW−1)をおこない、合格したものを○とした。
【0045】
電気特性
20℃の水中に絶縁電線50mを1時間浸漬し、導体と清水の間に500Vの直流電圧を1分間加え、絶縁抵抗を測定し、1km当たりに換算した。
換算値が100MΩ・km以上のものを○とした。(JIS C3005の絶縁抵抗試験)
【0046】
【表1】
Figure 0004884581
【0047】
表1の結果からわかるように、ジフェニルアミン系酸化防止剤を含有せず、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体も含有しない比較例2の絶縁電線は、難燃性、電気特性に問題がある。また、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体と、フェノール系酸化防止剤及びイミダゾール系酸化防止剤とを含有するが、ジフェニルアミン系酸化防止剤は含有していない比較例1、3の絶縁電線は、耐熱性に問題がある。
一方、本発明に規定する、ベース樹脂、金属水和物、ジフェニルアミン系酸化防止剤及びフェノール系酸化防止剤、さらにイミダゾール系酸化防止剤を用いた実施例1〜3の絶縁電線は、いずれも引張特性、耐熱性、難燃性、電気特性が良好であることがわかる。
【0048】
【発明の効果】
本発明の絶縁電線は、優れた難燃性、引張特性および耐熱性を有するとともに、被覆樹脂の印刷や着色が可能であるという優れた効果を奏する。また本発明によれば、埋立、焼却などの廃棄時において、重金属化合物の溶出や、多量の煙、腐食性ガスの発生がない電気・電子機器の内部配線に好適な絶縁電線の提供が可能となる。また適宜にベンツイミダゾール系酸化防止剤を含有させることにより、他の酸化防止剤を多量に配合させる必要がなくなり、組成物中における分散性などが向上する。
このような本発明の絶縁電線は、電子・電気機器の内部配線に好適である。

Claims (1)

  1. エチレン・酢酸ビニル共重合体及びエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種(a)100〜60質量%、芳香族ビニル・ジエンブロック共重合体(b)0〜20質量%並びにエチレン・α−オレフィン共重合体(c)0〜20質量%含有してなるベース樹脂100質量部に対して、シランカップリング剤で表面処理された金属水和物(d)150〜250質量部、ジフェニルアミン系酸化防止剤(f)1〜6質量部及びフェノール系酸化防止剤(g)1〜6質量部を含有させてなるか、又はさらにベンツイミダゾール系酸化防止剤(h)12質量部以下を含有させてなる難燃性樹脂組成物の架橋体で導体が被覆された絶縁電線であって、前記架橋体の158℃で7日後の引張強度残率が70%以上、かつ引張伸び残率が65%以上であることを特徴とする絶縁電線。
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