JP3557109B2 - 耐熱性絶縁電線 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気・電子機器の配線に使用される絶縁電線に関するものであり、優れた難燃性、引張特性および耐熱性を有し、かつ、埋立、焼却などの廃棄時において、重金属化合物の溶出や、多量の煙、腐食性ガスの発生がない絶縁電線に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気・電子機器の配線に使用される絶縁電線には、難燃性、引張特性、耐熱性など種々の特性が要求されている。このため、これら絶縁電線の被覆材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC)コンパウンドや分子中に臭素原子や塩素原子を含有するハロゲン系難燃剤を配合したポリオレフィンコンパウンドが主として使用されていた。
近年、このような被覆材料を用いた絶縁電線を適切な処理をせずに廃棄した場合の種々の問題が提起されている。例えば、埋立により廃棄した場合には、被覆材料に配合されている可塑剤や重金属安定剤の溶出、また焼却した場合には、多量の腐食性ガスの発生という問題が起こる。
このため、有害な重金属やハロゲン系ガスなどの発生がないノンハロゲン難燃材料で電線を被覆する技術の検討が盛んに行われている。
従来のノンハロゲン難燃材料は、樹脂にハロゲンを含有しない難燃剤を配合することで難燃性を発現させており、このような被覆材料としては、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体などのエチレン系共重合体に、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水和物を難燃剤として多量に配合した材料が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで電気・電子機器の配線に使用される絶縁電線に要求される難燃性、引張特性、耐熱性などの規格については、UL(電線、ケーブルおよびフレキシブルコードのための関連規格(Reference Standard for Electrical Wires, Cables, and Flexible Cords) 、例えばUL1581)、JISなどで規定されており、特に、難燃性に関しては、ほとんどの絶縁電線について、垂直燃焼試験(Vertical Flame Test, VW−1)に合格することが要求されている。
しかし、これまでのノンハロゲン難燃材料では、エチレン系共重合体やポリエチレンなどのベース樹脂100重量部に対して難燃剤である金属水和物を200重量部以上配合してもVW−1に合格するレベルに達しなかったり、VW−1には合格しても引張特性などの機械特性が著しく低下してしまうという問題があった。
【0004】
ノンハロゲン難燃材料の難燃性と機械特性とを両立させる方法としては、金属水和物の配合量を減少させ(例えば、ベース樹脂100重量部に対して120重量部程度)、赤リンを配合する方法がある。
しかしながら、この方法は次のような問題点がある。すなわち、一般に絶縁電線は、電気・電子機器の配線において種類や接続部を区別することを目的として、表面に印刷を行ったり、数種類の色に着色した絶縁材料で被覆したりすることが行われているが、赤リンを配合した難燃材料は、赤リンの発色のため白色をはじめとする任意の色に着色することができず、また、表面の印刷が識別できなくなるという問題がある。
【0005】
また、特公昭61−31732号、特公平3−48947号などには、赤リンを使用せず、シリコーンを使用した例が開示されているが、難燃性組成物の成形加工性、引張特性などが十分でない。
【0006】
例えば、特公昭61−31732号には、ポリオレフィン、シリコーン、炭素数が6〜20のカルボン酸のIIa族金属塩から構成される難燃性組成物が、特公平3−48947号には、熱可塑性プラスチック(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン三元共重合体、ポリフェニレンオキシド−ポリスチレン混合物、アクリル系重合体、ポリウレタン、ポリアミド)、シリコーン、第6A族金属塩、シリコーン樹脂から構成される難燃性組成物が開示されており、いずれにおいても、シリコーンの好ましい例として、ポリジメチルシロキサンがあげられている。
このポリジメチルシロキサンは、ポリオレフィンとの相溶性が低く、ポリオレフィンの表面にブリードする性質があることから、絶縁電線を製造する際に押出吐出量が変動し、安定した外径の絶縁電線を製造することが困難になったり、できあがった絶縁電線の表面がべたついたりするという問題が発生する。また、組成物中における分散状態が変化するため、引張特性に経時変化がみられる場合がある。
【0007】
したがって本発明は、絶縁体を形成する組成物が良好に押出成形でき、着色、印刷も可能で、絶縁電線に要求される高い難燃性、引張特性、耐熱性を有し、かつ、廃棄時の埋立による重金属化合物の溶出や、焼却による多量の煙、腐食性ガスの発生などの問題のない絶縁電線を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は以下の発明により達成された。
(1)酢酸ビニル成分含有量が30重量%以上である、エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)またはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対して、シランカップリング剤で表面処理された金属水和物(c)165〜250重量部、ベンゾイミダゾール系酸化防止剤(d)3〜9重量部、及びフェノール系酸化防止剤(e)1〜6重量部を含有する組成物の架橋体で導体が被覆されていることを特徴とする絶縁電線。
(2)前記シランカップリング剤で表面処理された金属水和物(c)のうち、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)またはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対し150重量部以上が、ビニル基および/またはエポキシ基を有するシランカップリング剤で処理された、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムであることを特徴とする(1)項に記載の絶縁電線。
(3)前記フェノール系酸化防止剤(e)が、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル基または3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル基を2個以上有するものであることを特徴とする(1)または(2)項に記載の絶縁電線。
(4)前記組成物がチオエーテル系酸化防止剤(f)を、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)またはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対し1〜3重量部を含有することを特徴とする(1)、(2)または(3)項に記載の絶縁電線。
(5)前記組成物が非イオン性界面活性剤(g)を、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)またはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対し1〜10重量部を含有することを特徴とする(1)〜(4)項のいずれか1項に記載の絶縁電線。
(6)前記組成物が亜鉛、マグネシウム及びカルシウムから選ばれる少なくとも1種の金属の脂肪酸金属塩(h)を、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)またはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対し1〜10重量部を含有することを特徴とする(1)〜(4)項のいずれか1項に記載の絶縁電線。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明において導体を被覆し、絶縁体を形成するのに用いられる組成物に含まれる各成分について説明する。
【0010】
▲1▼エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)、ポリオレフィン(b)
本発明においては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)(以下、EVAということがある)、またはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物の酢酸ビニル成分含有量を30重量%以上とする。酢酸ビニル成分含有量が少なすぎると、VW−1に合格する難燃性を有するものとすることが難しくなる。
市販されているエチレン−酢酸ビニル共重合体で酢酸ビニル成分含有量が30重量%のものとしては、例えばエバフレックスEV170、エバフレックスEV40LX(いずれも商品名、三井デュポンポリケミカル社製)などがある。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)をポリオレフィン(b)と混合して用いる場合には、酢酸ビニル成分含有量の高いエチレン−酢酸ビニル共重合体を使用して、混合物の酢酸ビニル成分含有量を前記の割合に調整する。酢酸ビニル成分含有量が高すぎるエチレン−酢酸ビニル共重合体を使用した組成物を押出被覆して絶縁電線を製造する場合、押出機ホッパー内でペレットがブロッキングしたり、押出機ガイドロールで被覆層が潰れたり、損傷したりすることがあるが、ポリオレフィンと混合することにより、これらを防止することができる。このようなことから、例えば酢酸ビニル成分含有量が40重量%を越えるエチレン−酢酸ビニル共重合体を(a)成分として用いる場合には、ポリオレフィン(b)を(a)成分に対し5〜15重量%混合するのが好ましい。
【0011】
本発明で用いることのできるポリオレフィン(b)としては、例えば、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン単独重合体(H−PP)、エチレン−プロピレンブロック共重合体(B−PP)、エチレン−プロピレンランダム共重合体(R−PP)や、これらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したものなどがあげられる。
変性に用いる不飽和カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などがあげられ、不飽和カルボン酸の誘導体としては、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、無水マレイン酸、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル、無水イタコン酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステル、無水フマル酸などがある。
ポリオレフィンの変性は、例えば、ポリオレフィンと不飽和カルボン酸等をパーオキサイド存在下に溶融、混練することにより行うことができる。
【0012】
本発明で用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)、ポリオレフィン(b)のメルトフローレイト(MFR)は、0.5〜10g/10分(EVA、VLDPE、LLDPE、LDPE、MDPE、HDPE:荷重2.16kgf、温度190℃ H−PP、B−PP、R−PP:荷重2.16kgf、230℃)のものが好ましい。
本発明においてエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)、ポリオレフィン(b)は、混合物の酢酸ビニル成分含有量が30重量%以上であれば、いずれも2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0013】
▲2▼シランカップリング剤で表面処理された金属水和物(c)
本発明においてはシランカップリング剤で表面処理された金属水和物(c)を用いることにより、シリコーンのブリードや引張特性の経時変化の問題を解決しながら、金属水和物を単独で配合した場合以上に難燃性を向上させることができる。
金属水和物の種類は特に制限はないが、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、オルト珪酸アルミニウム、ハイドロタルサイトなどの水酸基あるいは結晶水を有する金属化合物があげられ、1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの金属水和物のうち、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましい。
また、上記金属水和物の表面処理に用いられるシランカップリング剤は、通常使用されるものを特に制限なく用いることができるが、アミノ基、メタクリル基、ビニル基、エポキシ基、メルカプト基などの有機官能基を有するシランカップリング剤が好ましく、ビニル基および/またはエポキシ基を有するシランカップリング剤がさらに好ましい。本発明においてはシランカップリング剤で表面処理した金属水和物を用いることで、金属水和物を多量に配合するにもかかわらず、高い引張強度を有する絶縁電線の提供が可能になる。また、ビニル基および/またはエポキシ基を有するシランカップリング剤で表面処理した金属水和物を用いると、絶縁電線の引張強度と難燃性をさらに向上できる。
シランカップリング剤で表面処理された金属水和物(c)として、すでにシランカップリング剤で表面処理された金属水和物(市販品では例えば、キスマ5LH(商品名、協和化学社製、ビニルシラン表面処理水酸化マグネシウム)など)を組成物に配合してもよいし、未処理の金属水和物とともにシランカップリング剤を配合し、その場で表面処理を行ってもよい。このときのシランカップリング剤は、表面処理するに十分な量が適宜加えられるが、具体的には金属水和物に対し0.1〜2.0重量%が好ましい。
【0014】
本発明におけるシランカップリング剤で表面処理された金属水和物(c)の配合量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)、もしくはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対して、165〜250重量部であり、好ましくは、175〜225重量部である。
シランカップリング剤で表面処理された金属水和物(c)の配合量が少なすぎると、電気・電子機器に使用される絶縁電線の被覆材料として十分な難燃性(VW−1合格レベル)が得られず、一方、多すぎると、引張強度及び引張伸びが低下するか、または両立できなくなる。
【0015】
このシランカップリング剤で表面処理された金属水和物(c)のうち、エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)またはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対し150重量部以上を、ビニル基および/またはエポキシ基を有するシランカップリング剤で処理した、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムとすることが好ましく、175〜200重量部がさらに好ましい。水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムを、ビニル基を有するシランカップリング剤で処理されたものにした場合、架橋後の絶縁電線の引張強度を飛躍的に向上させることができ、エポキシ基を有するシランカップリング剤で処理されたものを使用した場合は、絶縁電線の引張強度と難燃性を向上させることができる。
本発明においては、その発明の効果を損なわない範囲で、上記(c)の金属水和物とともに、シランカップリング剤で表面処理されていない金属水和物を併用することもできる。
【0016】
▲3▼ベンゾイミダゾール系酸化防止剤(d)、フェノール系酸化防止剤(e)、チオエーテル系酸化防止剤(f)
電気・電子機器の内部配線に使用される絶縁電線の場合、耐熱性を付与することを目的として、電子線架橋法や化学架橋法などによって架橋された組成物で導体が被覆されている。組成物を架橋する方法としては、生産性の点から、電子線照射による架橋法が一般的であり、架橋効率を向上させるために多官能性モノマーなどの架橋助剤を配合する場合もある。本発明における架橋とは、導体を被覆する組成物の樹脂成分の架橋であり、それ自体は慣用技術である。
ところで、一般に導体を被覆している組成物は、絶縁電線製造時における押出と架橋の工程において、熱、光、酸素、機械的せん断力などの作用により、酸化劣化を受ける。特に、電子線照射による架橋において、パーオキシラジカルやハイドロパーオキサイドが大量に発生することから、絶縁電線の製造過程で酸化防止剤を大量に消費してしまうという問題がおこる。さらに、本発明で用いるような被覆組成物は金属水和物を大量に含有することから、これに数10〜数100ppmオーダーで含有される不純物が酸化劣化に与える影響が無視できなくなる。本発明においてはこのような問題点が克服される。本発明の組成物に添加される酸化防止剤の量は、一般の非架橋組成物に配合される酸化防止剤の10倍以上となる。
【0017】
通常、酸化防止剤の添加量を多くすると酸化劣化は防止されるが、酸化防止剤と組成物の相溶性が低い場合には酸化防止剤が組成物の表面に析出して、絶縁電線の外観を損なわせたり、導体−絶縁体間の密着力を低下させるという問題が生ずる。酸化劣化を効果的に防止する方法としては、フェノール系やアミン系のラジカル連鎖禁止剤と、リン系やイオウ系の過酸化物分解剤を併用することが知られているが、本発明においては絶縁体を着色する必要があることから、着色汚染性を有しているアミン系酸化防止剤を使用せず、フェノール系酸化防止剤をラジカル連鎖禁止剤として使用している。
【0018】
また、過酸化物分解剤としては、イオウ系酸化防止剤のチオエーテル系酸化防止剤を使用することが一般的であるが、チオエーテル系酸化防止剤は、フェノール系酸化防止剤との相乗効果に優れているものの、液体のものや、30〜70℃程度の低融点のものが多く、組成物中における分散性などが向上する反面、その添加量が多いと組成物の表面に容易に析出し、絶縁電線の成形時や保管時に導体−絶縁体間の密着力を低下させるという問題が発生する。本発明においてはこの問題を、イオウ系酸化防止剤の1つであるベンゾイミダゾール系酸化防止剤を過酸化物分解剤として使用して解決している。ベンゾイミダゾール系酸化防止剤は、併用する他の酸化防止剤の揮発、移行などを低下させる効果があると考えられており、紛体で、250℃程度の融点を有し、多量に添加しても、チオエーテル系酸化防止剤のように組成物の表面に析出することがない。
【0019】
一方、チオエーテル系酸化防止剤を、シランカップリング剤で表面処理された金属水和物(c)、特にビニル基を有するシランカップリング剤で表面処理された水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムを配合した組成物に添加した場合、架橋後の引張強度の増加が抑えられ、引張伸びが増加する傾向がある。これを利用して、絶縁電線の導体−絶縁体間の密着力を低下させない範囲でチオエーテル系酸化防止剤を添加することにより、架橋後における絶縁電線の耐熱性の向上だけでなく、引張強度と引張伸びのバランスをとることができる。
本発明で使用されるベンゾイミダゾール系酸化防止剤(d)、フェノール系酸化防止剤(e)は、さらに高い耐熱性を組成物に付与することを目的として配合される。また、チオエーテル系酸化防止剤(f)は、組成物への耐熱性の付与だけでなく、シランカップリング剤で表面処理された金属水和物(c)を配合した組成物の引張強度と伸びのバランスをとることを目的として必要により配合することができる。
【0020】
本発明で用いることのできるベンゾイミダゾール系酸化防止剤(d)としては、置換基としてメルカプト基を有するベンゾイミダゾール化合物が好ましく、例えば、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトメチルベンゾイミダゾール、4−メルカプトメチルベンゾイミダゾール、5−メルカプトメチルベンゾイミダゾールやこれらの亜鉛塩などがあり、組成物の難燃性を向上させる点から、亜鉛塩の構造をとるものが好ましい。
ベンゾイミダゾール系酸化防止剤(d)の配合量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)、もしくはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対して、3〜9重量部、好ましくは4〜8重量部である。3重量部より少ないと、架橋後の絶縁電線において耐熱性の向上の効果が発現せず、9重量部をこえる配合では耐熱性の向上効果が飽和してしまい、増量による変化がほとんどみられない。
【0021】
フェノール系酸化防止剤(e)としては、例えば、トリエチレングリコール−ビス(3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5,−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイト、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどがあり、これらのなかでも、絶縁電線に高い耐熱性を付与する点から、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル基もしくは3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル基を2個以上有するものが好ましい。
フェノール系酸化防止剤(e)の配合量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)、もしくはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対して、1〜6重量部、好ましくは2〜4重量部である。1重量部より少ないと、架橋後の絶縁電線において、耐熱性向上の効果が発現せず、6重量部を越える配合では耐熱性向上の効果が飽和してしまい、増量による変化がみられない。
【0022】
チオエーテル系酸化防止剤(f)としては、例えば、ビス(2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル)スルフィド、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)などがある。
チオエーテル系酸化防止剤(f)を用いる場合、その配合量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)、もしくはエチレン酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対して、1〜3重量部が好ましい。1重量部より少ないと、架橋後の絶縁電線において引張伸びの向上効果が得られず、3重量部を越える配合では、絶縁電線の成形時や保管時にブリードやブルーミングがみられ、導体−絶縁体間の密着力を低下させるという問題が発生する。
(d)〜(f)の酸化防止剤はいずれも、2種以上を混合して用いてもよい。
【0023】
▲4▼非イオン性界面活性剤(g)
本発明においては、必要に応じて非イオン性界面活性剤(g)を前記の被覆組成物に添加することにより、多量に配合される金属水和物の分散性を向上させることができる。
非イオン性界面活性剤は親水基の種類によって、ポリエチレングリコール型、多価アルコール型があり、イオン型界面活性剤と比較して無機塩などをつくりにくいので、各種の材料と併用することが可能である。分散性の向上は、絶縁電線の引張特性や難燃性の安定や向上に影響する。特に多価アルコール型のものは、燃焼時に炭化層をつくることから、引張特性だけでなく、難燃性についても安定性を高める。
本発明で用いるこのとのできる非イオン性界面活性剤(g)としては、例えばグリセロールおよびペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミドなどがある。
非イオン性界面活性剤(g)を用いる場合、その配合量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)、もしくはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対して、1〜10重量部が好ましい。1重量部より少ないと、配合しても絶縁電線の引張特性や難燃性の安定、向上の効果が発現しない。10重量部を越える配合では効果が飽和してしまい、増量しても変化がみられない。
【0024】
▲5▼亜鉛、マグネシウム及びカルシウムから選ばれる少なくとも1種の金属の脂肪酸金属塩(h)
本発明においては、前記非イオン性界面活性剤(g)と同様、必要に応じてマグネシウム及びカルシウムから選ばれる少なくとも1種の金属の脂肪酸金属塩(h)を組成物に添加することにより、組成物に多量に配合される金属水和物の分散性を向上させることができる。脂肪酸金属塩(h)の脂肪酸としては、例えばオレイン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などがあげられ、これらの中でも、ステアリン酸が好ましい。
亜鉛、マグネシウム及びカルシウムから選ばれる少なくとも1種の金属の脂肪酸金属塩(h)を用いる場合、その配合量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)、もしくはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対して、1〜10重量部が好ましい。1重量部より少ないと、配合しても絶縁電線の引張特性や難燃性の安定、向上の効果が発現せず、10重量部をこえる配合では、増量しても効果の向上がみられない。
なお、非イオン性界面活性剤(g)や脂肪酸金属塩(h)の配合により、金属水和物の分散性を向上させるほか、成形時における目やに(ダイスカス)の防止や、押出トルクの低減などの効果も得られる。
【0025】
本発明において前記の被覆用組成物には、電線・ケーブルなどにおいて一般的に使用されている各種の添加剤、例えば、金属不活性剤、紫外線吸収剤、分散剤、顔料などを本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じ適宜配合することができる。
【0026】
本発明の絶縁電線は、二軸混練押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの通常用いられる混練装置で溶融混練して調製した上記(a)〜(h)の成分を含む組成物を、通常の電線製造用押出成形機を用いて導体周囲に押出被覆し、その後、その被覆層を架橋することにより製造することができる。
架橋の方法は特に制限はなく、化学架橋法でも電子線架橋法でも行うことができるが、生産性の点からは本発明においても電子線照射による架橋法が好ましい。本発明の絶縁電線の製造において電子線照射で架橋する場合、電子線の線量は5〜25Mradが好ましく、効率よく架橋をおこなうために、組成物にメタクリレート系化合物(例えば、トリメチロールプロパントリアクリレートなど)、アリル系化合物(例えば、トリアリルシアヌレートなど)、マレイミド系化合物、ジビニル系化合物などの多官能性化合物を架橋助剤として配合してもよい。
本発明の絶縁電線の導体径や導体の材質などは特に制限はなく、用途に応じて適宜定められる。絶縁体(被覆層)の厚さも特に制限はなく、通常のものと同様でよい。また、上記した被覆用組成物で形成した絶縁体と導体の間に中間層を設けるなど、被覆層が多層構造のものであってもよい。
【0027】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1〜8、比較例1〜8)
まず、表1に示す割合で各成分を室温にてドライブレンドし、バンバリーミキサーを用いて溶融混練して、絶縁体形成用の各組成物を得た。
次に、汎用の電線製造用押出成形機を使用して、得られた組成物を導体径0.95mmφの錫メッキ軟銅線(構成21本/0.18mmφ)上に、厚み0.84mmで押出被覆して、未架橋の絶縁電線を製造し、さらに、この絶縁電線に10Mradの電子線照射を行った。
【0028】
なお、表1に示す各成分として、以下のものを使用した。
(01)エチレン・酢酸ビニル共重合体
エバフレックスEV170(商品名、三井デュポンポリケミカル社製)
酢酸ビニル成分含有量 33重量%
MFR 1.0g/10分
(02)エチレン・酢酸ビニル共重合体
エバフレックスEV40LX(商品名、三井デュポンポリケミカル社製)
酢酸ビニル成分含有量 41重量%
MFR 2.5g/10分
(03)エチレン・酢酸ビニル共重合体
エバフレックスEV270(商品名、三井デュポンポリケミカル社製)
酢酸ビニル成分含有量 28重量%
MFR 1.0g/10分
【0029】
(04)エチレン・プロピレンランダム共重合体
F226D(商品名、グランドポリマー社製)
MFR 6.0g/10分
(05)変性ポリエチレン
アドテックスL6100M(商品名、日本ポリオレフィン社製)
MFR 1.0g/10分
(06)水酸化マグネシウム
キスマ5LH(商品名、協和化学社製)
ビニルシラン表面処理水酸化マグネシウム
(07)水酸化マグネシウム
キスマ5B(商品名、協和化学社製)
脂肪酸表面処理水酸化マグネシウム
(08)水酸化アルミニウム
ハイジライトH42M(商品名、昭和電工社製)
【0030】
(09)シランカップリング剤
TSL8311(商品名、東芝シリコーン社製)
ビニルトリエトキシシラン
(10)シランカップリング剤
TSL8350(商品名、東芝シリコーン社製)
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(11)ベンゾイミダゾール系酸化防止剤
ノクラックMBZ(商品名、大内新興化学社製)
2−メルカプトベンゾイミダゾール亜鉛塩
(12)フェノール系酸化防止剤
イルガノックス1076(商品名、チバガイギー社製)
オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
【0031】
(13)フェノール系酸化防止剤
イルガノックス1010(商品名、チバガイギー社製)
ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)
(14)フェノール系酸化防止剤
イルガノックス1330(商品名、チバガイギー社製)
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5,−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン
(15)チオエーテル系酸化防止剤
アデカスタブAO−412S(商品名、旭電化社製)
ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)
(16)非イオン性界面活性剤
モノグリ5(商品名、日本油脂社製)
グリセロールモノステアレート
(17)ステアリン酸マグネシウム
NS−M(商品名、鉛市化学社製)
【0032】
得られた絶縁電線について、以下の試験を行った。結果を表1に示した。
▲1▼引張強度、引張伸び
得られた絶縁電線の絶縁体の引張強度(MPa)、引張伸び(%)を、標線25mm、引張速度500mm/分で測定した。
なお、実施例1、7、8については、電子線照射前の絶縁体の引張強度(MPa)と引張伸び(%)についても、標線25mmで、引張速度500mm/分と50mm/分で測定した。
▲2▼耐熱性
158℃、7日後の絶縁体の引張強度残率と引張伸び残率を測定し、引張強度残率70%以上、かつ引張伸び残率65%以上を満足するものを○、満足しないものを×として評価した。(UL125℃の加熱老化試験規格である。)
【0033】
▲3▼難燃性
ULのVW−1(Vertical Flame Test)をおこない、合格したものを○、不合格を×とした。
▲4▼密着力
図1に示す試験装置によって、電子線照射後における絶縁電線の導体−絶縁体間の密着力を測定した。図中、1は測定試料としての絶縁電線であり、2は長さ10mmの絶縁体、3は絶縁体2を剥がして露出させた導体、4、5はチャック、6は試料保持具である。保持具6で保持された絶縁電線1の導体3を固定したチャック4を、矢印7の方向に引き抜き速度200mm/分で引っ張り、このときの導体−絶縁体間の剥離強度を測定し、これを密着力とした。
【0034】
【表1】
Figure 0003557109
【0035】
表1の結果から、実施例1〜8の絶縁電線はいずれも、引張特性、耐熱性、難燃性、導体−絶縁体間の密着力が良好であることがわかる。
3,5−ジ−t−ブチル4−ヒドロキシフェニル基または3,5−ジ−t−ブチル4−ヒドロキシベンジル基を2個以上有するフェノール系酸化防止剤を用いた実施例2、3は、3,5−ジ−t−ブチル4−ヒドロキシフェニル基が1個のフェノール系酸化防止剤を用いた実施例1、4、5よりもさらに耐熱性が高くなっている。また、実施例1と実施例7、8の絶縁電線の未架橋引張伸びを比較すると、実施例7、8では未架橋の絶縁体の引張伸びが引張速度に依存しなくなっており、グリセロールモノステアレートやステアリン酸マグネシウムの配合により金属水和物の分散性が向上したものと考えられる。したがって、脂肪酸金属塩や非イオン性界面活性剤の使用により、より安定した性能の絶縁電線が提供できることがわかる。
【0036】
一方、酢酸ビニル成分含有量が30重量%未満のエチレン・酢酸ビニル共重合体を用いた比較例1、及び金属水和物の配合量が少なすぎる比較例2、3では、絶縁電線の難燃性がVW−1の合格基準に達せず、金属水和物の配合量が多すぎる比較例4では絶縁体の伸びが劣った。
ベンゾイミダゾール系酸化防止剤やフェノール系酸化防止剤の配合量が少なすぎる比較例5、6では、絶縁体の耐熱性が低く、過酸化物分解剤としてベンゾイミダゾール系酸化防止剤の代わりに多量のチオエーテル系酸化防止剤を使用した比較例8は、導体−絶縁体間の密着力に問題があった。
また、実施例4、5は、表面処理されていない水酸化アルミニウムとシランカップリング剤を添加し混合してその場で表面処理した場合であり、この場合でもシランカップリング剤を配合しない比較例7と比べると、架橋後の絶縁体の引張強度が向上することがわかる。
【0037】
【発明の効果】
本発明の絶縁電線は、優れた難燃性、引張特性、耐熱性を有し、導体−絶縁体間の密着性も良好で、印刷や着色が可能であり、かつ、埋立、焼却などの廃棄時における重金属化合物の溶出や、多量の煙、腐食性ガスの発生などの問題がない。また、本発明の絶縁電線の導体被覆に用いる組成物は押出成形性もよいので品質の安定したものを効率よく製造でき、絶縁電線表面がべたつくなどの問題もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における絶縁電線の導体−絶縁体間の密着力の測定方法の説明図である。

Claims (6)

  1. 酢酸ビニル成分含有量が30重量%以上である、エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)またはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対して、シランカップリング剤で表面処理された金属水和物(c)165〜250重量部、ベンゾイミダゾール系酸化防止剤(d)3〜9重量部、及びフェノール系酸化防止剤(e)1〜6重量部を含有する組成物の架橋体で導体が被覆されていることを特徴とする絶縁電線。
  2. 前記シランカップリング剤で表面処理された金属水和物(c)のうち、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)またはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対し150重量部以上が、ビニル基および/またはエポキシ基を有するシランカップリング剤で表面処理された、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項1に記載の絶縁電線。
  3. 前記フェノール系酸化防止剤(e)が、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル基または3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル基を2個以上有するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の絶縁電線。
  4. 前記組成物がチオエーテル系酸化防止剤(f)を、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)またはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対し1〜3重量部を含有することを特徴とする請求項1、2または3に記載の絶縁電線。
  5. 前記組成物が非イオン性界面活性剤(g)を、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)またはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対し1〜10重量部を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の絶縁電線。
  6. 前記組成物が亜鉛、マグネシウム及びカルシウムから選ばれる少なくとも1種の金属の脂肪酸金属塩(h)を、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(a)またはエチレン−酢酸ビニル共重合体(a)とポリオレフィン(b)の混合物100重量部に対し1〜10重量部を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の絶縁電線。
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