JP5273746B2 - 改善された薬物動態特性を有する改変キメラポリペプチド - Google Patents
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Description
本発明の分野は、改善された薬物動態を有する改変されたポリペプチドである。特に、本発明の分野は、薬物動態のプロフィールを改善するような方法で改変されたFlt1レセプターポリペプチドに関する。本発明の分野はまた、その改変されたポリペプチドを作製および使用する方法に関し、その方法は、哺乳動物における血漿漏出および/または血管透過性を減少もしくは阻害するためにその改変されたポリペプチドを使用することを含むが、これに限定されない。
細胞に結合し、それにより表現型応答(例えば、細胞増殖、生存、細胞産物の分泌または分化)を誘発するポリペプチドリガンドの能力は、細胞上の膜貫通レセプターによってしばしば媒介される。そのようなレセプターの細胞外ドメイン(すなわち、細胞表面上に提示されるレセプターの部分)は、タンパク質にそのリガンド結合特徴を提供するので、一般的に、その分子の最も特徴的な部分である。リガンドの細胞外ドメインへの結合は、一般的に、細胞内標的へ生物学的シグナルを伝達するシグナル伝達を生じる。しばしば、このシグナル伝達は、触媒的細胞内ドメインを介して作用する。この触媒的細胞内ドメインの配列モチーフの特定のアレイ(array)は、潜在的キナーゼ基質へのその接近を決定する(Mohammadiら、1990、Mol.Cell.Biol.11:5068−5078;Fantlら、1992、Cell 69:413−413)。触媒的細胞内ドメインを介してシグナルを伝達するレセプターの例としては、レセプターチロシンキナーゼ(RTK)(例えば、神経系の細胞に一般的に限定されるTrkファミリーのレセプター)、これもまた神経系の細胞に一般的に限定される3部(tripartate)から成るCNTFレセプター複合体(StahlおよびYancopoulos、1994、J.Neurobio.25:1454−1466)を含むサイトカインファミリーのレセプター、Gタンパク質結合レセプター(例えば、心筋細胞上に見出されるβ2−アドレナリン作用性レセプター)ならびに大部分が肥満細胞および好塩基性細胞上に局在する多量体IgE高親和性レセプターFcεRI(SuttonおよびGould、1993、Nature 366:421−428)が挙げられる。
本発明は、改善された薬物動態の特性を有するVEGFアンタゴニストに関する。好ましい実施形態は、VEGFポリペプチドと結合し得る融合ポリペプチドをコードする単離された核酸分子であり、その核酸分子は、(b)多量体化(multimerizing)成分をコードするヌクレオチド配列に(a)作動可能に連結されたVEGFレセプター成分をコードするヌクレオチド配列を含み、ここで、VEGFレセプター成分は、融合ポリペプチドの唯一のVEGFレセプター成分であり、そしてここで、(a)のヌクレオチド配列は、第1のVEGFレセプターの細胞外ドメインのIgドメイン2のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列および第2のVEGFレセプターの細胞外ドメインのIgドメイン3のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列から本質的に構成される。
(a)図13A−13Dに示されるヌクレオチド配列;
(b)図14A−14Cに示されるヌクレオチド配列;
(c)図15A−15Cに示されるヌクレオチド配列;
(d)図16A−16Dに示されるヌクレオチド配列;
(e)図21A−21Cに示されるヌクレオチド配列;
(f)図22A−22Cに示されるヌクレオチド配列;
(g)図24A−24Cに示されるヌクレオチド配列;および
(h)遺伝暗号の縮重の結果として、(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、または(g)のヌクレオチド配列とは異なり、そして改変されたFlt1レセプター融合ポリペプチドの生物学的活性を有する融合ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、
からなる群から選択されるヌクレオチド配列から構成される。
治療候補物としてアンタゴニストの考察に適切である薬物動態プロフィールを有する、レセプターに基づくVEGFアンタゴニストを生成することは、当該分野で長い間常に問題であった。初めに出願者は、他の公知のレセプターベースのVEGFアンタゴニストと比較して改良された薬物動態特性を示すVEGF活性をアンタゴナイズし得るキメラポリペプチド分子を本明細書中に記載する。従って、本明細書中に記載されるキメラポリペプチド分子は、最初に、治療における使用のための適切な分子を提供する。ここでは、VEGFのアンタゴニストは、所望の結果である。
(実施例1:CHO K1細胞におけるFlt1(1−3)−Fcタンパク質の発現)
標準的な分子生物学技術(例えば、Molecular Cloning,A Laboratory Manual(Sambrookら、Cold Spring Harbor Laboratory)、Current Protocols in Molecular Biology(Ausubelら(編)Greene Publ.Assoc.,Wiley−Interscience,NY)を参照のこと)を使用して、Flt1(1−3)−Fcをコードする遺伝子を、CMVプロモーターの下流の多重クローニング部位で発現ベクターpEE14.1(Lonza Biologics,pIc)に挿入した。リポフェクタミン(Gaithersburg,MD)を用いて、CHO K1細胞をpEE14.1/Flt1(1−3)−Fc DNA構築物でトランスフェクトした。トランスフェクトしたCHO K1細胞を、グルタミンを含まないDMEM(JRH,Kansas City,MO)(Sigma Inc.,St.Louis,MO製の25μM メチオニンスルホキシイミン(MSX)を含有する)中で増殖させ、そして高組換えタンパク質発現因子を、標準的なイムノアッセイ(これはヒトFcを捕捉および検出する)を用いて精選した100を超えるコロニー単離物からCHO K1細胞上清をスクリーニングすることにより得た。選択した精選クローンを、100μM MSXの存在下で増幅し、次いで増幅したクローンを2回スクリーニングした。最も高い産生性のクローンは、55pg/細胞/日の組換えFlt(1−3)−Fcタンパク質の特異的生産性を有した。
Flt1(1−3)−Fcタンパク質を、まずアフィニティークロマトグラフィーにより精製した。プロテインAカラムを使用して、高い特異性でこの分子のFc部分を結合させた。次いで、このアフィニティー精製タンパク質を濃縮し、そしてSECカラムを通した。次いで、このタンパク質を処方緩衝液に溶出した。以下は、これらの手順を詳細に記載する。
PBS(これは、Life Technologies,Gaithersburg,MDから10×濃度で入手した)を除くすべての化学薬品は、J.T.Baker,Phillipsburg,NJから入手した。Protein A Fast FlowおよびSuperdex200調製グレード樹脂は、Pharmacia,Piscataway,NJから入手した。タンパク質濃縮のための装置および膜は、Millipore,Bedford,MAから入手した。
2ミリグラムのFlt1(1−3)−Fcタンパク質を、スルホ−NHS−アセテート改変キット(Pierce Chemical Co.,Rockford,IL,カタログ#26777)とともに提供される使用説明書に記載されるようにアセチル化した。
((a.)IEF分析):Flt1(1−3)−Fcおよびアセチル化Flt1 (1−3)−Fcを、標準的なIEF分析により分析した。図1に示されるように、Flt1(1−3)−Fcタンパク質はゲル中に移動し得ず、従って標準における最も高いpIである9.3よりも大きいpIを有するにちがいない。しかし、アセチル化Flt1(1−3)−Fcはゲル内に移動し得、そして約5.2のpIで平衡になる。この結果は、アセチル化がタンパク質の正味の正電荷を減少させ、従ってそのpIをかなり減少させることを示す。
細胞外マトリックス成分への結合について試験するために、Flt1(1−3)−Fcおよびアセチル化Flt1(1−3)−Fcを、細胞外マトリックス成分との相互作用を模倣するように設計されたアッセイにおいて試験した。このアッセイにおいて、96−ウェル組織培養プレートをMatrigel(Biocoat MATRIGEL(登録商標)マトリックス薄層96ウェルプレート、カタログ#40607,Becton Dickinson Labware,Bedford,MA)でコートする。このプレートを種々の濃度のFlt1(1−3)−Fc、アセチル化Flt1(1−3)−Fcのいずれかとインキューベートするか、またはrTie2−Fc(無関係なコントロール)タンパク質をウェルに加える。このプレートを、室温または37℃のいずれかで1〜2時間インキュベートし、次いで結合タンパク質の検出を、二次的なアルカリホスファターゼ結合抗ヒトFc抗体をこのウェルに加えることによって達成する。最後に、アルカリホスファターゼ基質をこのウェルに加え、そして光学密度を測定する。図2は、このアッセイの結果を示す。無関係なコントロールタンパク質rTie2−Fcと同様に、アセチル化Flt1(1−3)−Fcは、Matrigelコートしたプレートへのいかなる結合も示さないが、非アセチル化Flt1(1−3)−Fcタンパク質は有意な結合を示す。この結果は、塩基性アミノ酸残基のアセチル化は、正に荷電したタンパク質とインビボにさらされた負に荷電した細胞外マトリックス成分との間に存在する電荷相互作用を妨げるための有効な方法であることを示す。
タンパク質のペグ化(ポリエチレングリコール−PEG)は、安定性およびバイオアベイラビリティーを増強することによってそれらのインビボでの効力を増加させ、一方で免疫原性を最小化することが示されてきた(上記で引用された参考文献を参照のこと)が、大きすぎて腎糸球体により濾過できないペグ化分子が、それらの薬物動態学的特性を高めることは、反対の直観である。理論に拘束されることなく、本出願人は、Flt1(1−3)−Fc分子のペグ化が、多分、その正電荷を変化させたり、Flt1(1−3)−FcのpIを減少させることによるのではなく、むしろ正電荷が細胞外マトリックスと相互作用することを物理的に遮蔽することによって、薬物動態学的特性を高め得ることを想定した。本出願人は、上記のように20K PEGの鎖を結合することによって、Flt1(1−3)−Fc分子の薬物動態学的特性を向上させるように試みることを決定した。
CHO細胞由来の精製Flt1(1−3)−Fc(上記を参照のこと)を以下のペグ化実験において使用した。官能化PEGは、Shearwater Polymers,Huntsville,ALから;ビシンは、Sigma,St Louis,MOから;Superose6カラムは、Pharmacia,Piscataway,NJから;PBSは、10×濃縮物としてLife Technologies,Gaithersburg,MDから;グリセロールはJ.T.Baker,Phillipsburg,NJから;およびビス−TrisプレキャストゲルはNovex,CAから入手した。
非改変、アセチル化、およびペグ化したFlt1(1−3)−Fcタンパク質を、Biacoreに基づくアッセイにおいて試験して、Flt1リガンド(VEGF)に結合するそれらの能力を評価した。このアッセイにおいて、非改変Flt1(1−3)−Fcタンパク質をBiacoreチップ(標準的な手順のためのBiacore Instruction Manual,Pharmacia,Inc.,Piscataway,NJを参照のこと)の表面に固定し、そして0.2μg/ml VEGFを含むサンプルと、非改変Flt1(1−3)−Fc、アセチル化Flt1(1−3)−Fcまたはペグ化したFlt1(1−3)−Fc(各々25μg/ml)のいずれかとを含むサンプルに、Ft1(1−3)−Fcでコートしたチップ上を通過させた。非特異的結合の効果を最小化するために、結合サンプルを0.5M NaCl洗浄液で洗浄した。1つのサンプルにおいては、非改変Flt1(1−3)−Fcをヘパリンと混合した。ヘパリンは負に荷電した分子であり、そしてFlt1(1−3)−Fcタンパク質は正に荷電した分子であるので、2つの分子が一緒に混合される場合、これらはそれぞれの電荷を介して相互作用するべきである。このことは、その電荷および電荷相互作用を介して結合するその傾向を減少させるために化学的または遺伝的に改変されているかのように分子に振る舞わさせる、Flt1(1−3)−Fcの固有の正電荷を、基本的に中和する。図3に示されるように、アセチル化Flt1(1−3)−Fc(カラム13〜16)、ペグ化したFlt1(1−3)−Fc(カラム17〜20)、およびヘパリン処理Flt1(1−3)−Fc(カラム21〜24)は、コントロール(カラム1〜4)および無関係のタンパク質(カラム5〜8)と比較した場合、Biacoreチップ結合Flt1(1−3)−FcとVEGF結合について完全に競合する。非改変Flt1(1−3)−Fc(カラム5〜6)は、VEGF結合についてBiacoreチップ結合Flt1(1−3)−Fcと部分的にのみ競合するようであった。しかし、結合サンプルを0.5M NaClで洗浄する(カラム7〜8)ことによって、Flt1(1−3)−Fcの改変形態と類似の結合プロフィールを生じ、これは非改変タンパク質が、チップへの非特異的結合(これは塩洗浄によって排除され得る)を示していたことを示す。
非改変、アセチル化、およびペグ化したFlt1(1−3)−Fcタンパク質を、標準的なELISAに基づくアッセイにおいて試験し、Flt1レセプターリガンドVEGFに結合するそれらの能力を評価した。図4に示されるように、ペグ化およびアセチル化Flt1(1−3)−Fcタンパク質の両方は、VEGFに結合し得、これは、ペグ化またはアセチル化のいずれかによってタンパク質を改変することは、そのリガンドに結合するその能力を破壊しないことを示す。
インビボ実験を、非改変Flt1(1−3)−Fc、アセチル化Flt1(1−3)−Fc、およびペグ化したFlt1(1−3)−Fcタンパク質の薬物動態プロフィールを評価するために設計した。Balb/cマウス(23〜28g;3マウス/グループ)に、4mg/kgの非改変、アセチル化、またはペグ化したFlt1(1−3)−Fcを皮下注射した。タンパク質の注射の1、2、4、6、24時間後、2日後、および3日後に、マウスの尾から採血した。Flt1(1−3)Fcタンパク質を検出するために設計された、標準的なELISAに基づくアッセイにおいて、血清をアッセイした。手短には、このアッセイは、ELISAプレートをVEGFでコートする工程、非改変、アセチル化、またはペグ化したFlt1(1−3)−Fc含有血清を結合させる工程、およびアルカリホスファターゼに結合した抗Fc抗体を用いて報告する工程を包含する。図5に示されるように、すべてのFlt1(1−3)−Fcタンパク質についてのTmaxは、6時間と24時間の間の時点であった。異なるタンパク質についてのCmaxは、以下の通りであった:非改変:0.06μ/ml〜0.15μ/ml;アセチル化:1.5μg/ml〜4.0μg/ml;およびペグ化:約5μg/ml。
細胞外マトリックス成分への結合を排除するために必要なアセチル化の最小量を決定するために、アセチル化反応混合物中に漸増する量のモル過剰のアセチル化試薬を用いることによって、Flt1(1−3)−Fcタンパク質を段階的様式でアセチル化する実験を設計した。モル過剰の範囲は以下の通りであった:1モルのFlt1(1−3)−Fcモノマー当たり0、10、20、30、40、50、60、70、80、90、および100モルのアセチル化試薬。反応は、スルホ−NHS−アセテート改変キット(Pierce Chemical Co.,Rockford,IL,カタログ#26777)とともに提供される使用説明書に詳細に記載されるように行った。
((a.)IEF分析)非改変Flt1(1−3)−Fcおよび段階的にアセチル化したFlt1(1−3)−Fcタンパク質を、標準的なIEF分析によって分析した。図6A〜6Bに示されるように、非改変Flt1(1−3)−Fcタンパク質は、その非常に高いpI(9.3より大きい)のためにゲル内に移動し得なかった。しかし、段階的にアセチル化したFlt1(1−3)−Fcサンプル(30〜100倍モル過剰サンプル)のほとんどはゲル内に移動し得、そしてタンパク質のアセチル化の程度に依存して、4.55〜8.43の間にわたるpIで平衡になった。この結果は、アセチル化が、用量依存様式でタンパク質の正電荷を変化させ得ること、およびpIの減少が、アセチル化の程度を制御することによって制御され得ることを示す。
細胞外マトリックス成分への結合について試験するために、Flt1(1−3)−Fcおよび段階的にアセチル化したFlt1(1−3)−Fcを、細胞外マトリックス成分との相互作用を模倣するように設計された上記のアッセイにおいて試験した。種々の濃度の、非改変Flt1(1−3)−Fc、段階的にアセチル化したFlt1(1−3)−Fc(10、20、および30倍モル過剰サンプル)、またはrTie2−Fc(無関係なコントロール)タンパク質のいずれかをウェルに加えた。プレートを室温または37℃で1〜2時間インキュベートし、次いで結合タンパク質の検出を、ウェルに2次アルカリホスファターゼ結合抗ヒトFc抗体を加えることによって行った。アルカリホスファターゼ基質を引き続いてウェルに加え、そして光学密度を測定した。図7は、このアッセイの結果を示す。無関係なコントロールタンパク質rTie2−Fcと同様に、段階的にアセチル化したFlt1(1−3)−Fc(20および30倍モル過剰サンプル)は、Matrigelコートしたプレートに対するいかなる有意な結合も示さなかったが、非アセチル化Flt1(1−3)−Fcタンパク質は有意な結合を示した。結合は飽和であり、これは、飽和にならかいかもしれないより一般的な電荷媒介相互作用ではなく、Flt1(1−3)−Fcタンパク質が、特定の部位に結合し得ることを示す。10倍モル過剰サンプルは減少した結合を示したが、アセチル化の程度は、細胞外マトリックス成分への結合を完全にブロックするためには十分ではなかった。IEF分析(図6Aおよび6B)による事実にも関わらず、20倍モル過剰以上のサンプルは、検出可能な結合を示さず、低いモル過剰のサンプルはなお大きい正味の正電荷を有した。この結果は、細胞外マトリックス成分への結合を排除するためにすべての入手可能な塩基性アミノ酸を完全にアセチル化することは、必要ではないということを示す。
非改変および段階的にアセチル化したFlt1(1−3)−Fcタンパク質を、Biacoreに基づくアッセイにおいて試験し、Flt1リガンド(VEGF)に結合するそれらの能力を評価した。このアッセイにおいて、非改変Flt1(1−3)−Fcタンパク質(0.5、1.0または5.0μg/ml)を、Biacoreチップの表面に固定(標準的な手順のためのBiacore Instruction Manual,Pharmacia,Inc.,Piscataway,NJを参照のこと)し、そして0.2μg/ml VEGFと、非改変Flt1(1−3)−Fc(0.5、1.0、または5.0μg/mlのいずれかで)または段階的にアセチル化したFlt1(1−3)−Fcの10の異なるサンプル(各々0.5、1.0、または5.0μg/mlで)のいずれかとを含む溶液を、Flt1(1−3)−Fcコートしたチップの上を通過させた。図8に示されるように、準化学量論比(0.5μg/mlの非改変Flt1(1−3)または段階的にアセチル化したFlt1(1−3)−Fcのいずれか 対 0.2μg/ml VEGF)において、VEGFを完全に結合するために十分なFlt1(1−3)−Fc(非改変または段階的アセチル化のいずれか)は溶液中に存在しなかった。1.0μg/ml(これは、約1:1の化学量論比である)において、非改変および段階的にアセチル化したFlt1(1−3)−Fcの両方は、VEGF結合に対してよりよく競合し得るが、利用可能なVEGFを完全に結合するためにはなお不十分なFlt(1−3)−Fcタンパク質(非改変または段階的アセチル化のいずれか)が存在する。しかし、5.0μg/ml(これは、1:1の化学量論比よりも数倍大きい)においては、Flt(1−3)−Fcおよび段階的にアセチル化したFlt(1−3)−Fcタンパク質の両方が、アセチル化の程度に関わらずVEGFに結合し得る。このことは、アセチル化は、VEGFに結合するFlt(1−3)−Fcの能力を変更しないことを明らかに示す。
インビボでの実験を、非改変Flt1(1−3)−Fcおよび段階的アセチル化(step−acetylated)Flt1(1−3)−Fcタンパク質の薬物動態プロフィールを評価するために設計した。Balb/cマウス(23〜28g)に、4mg/kgの非改変Flt1(1−3)−Fc、または段階的アセチル化Flt1(1−3)−Fcの10、20、40、60および100倍モル過剰のサンプルを皮下注射した(非改変、10、20および40倍モル過剰のサンプルについては3匹のマウス、そして60および100倍モル過剰のサンプルについては2匹のマウス)。注射後1、2、4、6、24時間、2日目および3日目に、これらのマウスの尾から採血した。血清を、Flt1(1−3)−Fcを検出するように設計されたELISAに基づくアッセイ(前出に記載される)においてアッセイした。図9は、本研究の結果を詳述する。試験した全てのFlt1(1−3)−Fcタンパク質についてのTmaxは6時間の時点であったが、Cmaxは以下の通りであった:非改変Flt1(1−3)−Fc:0.06μg/ml;10倍モル過剰のサンプル:−0.7μg/ml、20倍モル過剰のサンプル−2μg/ml、40倍モル過剰のサンプル−4μg/ml、60倍モル過剰のサンプル−2μg/ml、100倍モル過剰のサンプル−1μg/ml。この結果は、Flt1(1−3)−Fcのアセチル化またはペグ化(pegylation)が、その薬物動態プロフィールを有意に改善することを実証する。
アセチル化Flt1(1−3)−Fc(これは、6未満のpIを有する)が、非常にポジティブな非改変Flt1(1−3)−Fc(pI>9.3)よりもずっと優れた薬物動態を有するという観察に基づいて、薬物動態における相違が、このタンパク質の正味の電荷に寄与し得るか否か、このことがこのタンパク質を負に荷電した細胞外マトリックス成分に固着させるか、または細胞外マトリックス成分についての特異的結合部位を構成するFlt1(1−3)−Fcタンパク質表面におそらく特異的な位置が存在するか否かが問われた。例えば、多くのタンパク質は、ヘパリン結合部位(しばしば、塩基性残基のクラスターからなる)を有することが公知である。時々、これらの残基は、タンパク質の一次配列においてクラスター中で見出される;いくつかの文献は、このようなヘパリン結合部位についての「コンセンサス配列」を同定した(例えば、Hilemanら,1998,Bioessays 20(2):156−67を参照のこと)。他の場合には、タンパク質の公知の結晶構造が、タンパク質表面上の正に荷電した残基のクラスターを示すが、この残基は、一次配列のうちの異なる領域に由来し、そしてタンパク質がその三次構造に折り畳まれたときにのみ一緒になる。従って、単離されたアミノ酸残基がタンパク質表面の塩基性残基のクラスターの一部を形成するか否かを予測することは困難である。しかし、正に荷電したアミノ酸残基のクラスターが一次配列中に存在する場合、これらの残基が互いに空間的に近く、それゆえ、細胞外マトリックス成分結合部位の一部であり得ると推測することは非現実的ではない。Flt1レセプターは、広範囲に研究されており、そして種々のドメインが記載されている(例えば、Tanakaら,1997,Jpn.J.Cancer Res 88:867−876を参照のこと)。本出願の図10A〜図10Dに示す核酸およびアミノ酸の配列を参照して、その配列の開始部に存在し、そしてヌクレオチド76〜78によってコードされるグリシンにまで伸びる分泌のためのシグナル配列を同定し得る。成熟タンパク質は、核酸配列のヌクレオチド79で始まり、Ser−Lys−Leu−Lysで始まる。Flt1 Igドメイン1は、ヌクレオチド79から393に及び、アミノ酸Ser−Asp−Thrで終わる。Flt1 Igドメイン2は、ヌクレオチド394〜687(Gly−Arg−ProからAsn−Thr−Ileをコードする)に及び、そしてFlt1 Igドメイン3は、ヌクレオチド688〜996(Ile−Asp−ValからAsp−Lys−Alaをコードする)に及ぶ。ヌクレオチド997〜1005によってコードされる架橋アミノ酸配列Gly−Pro−Glyが存在し、これには、ヒトFcをコードするヌクレオチド配列(ヌクレオチド1006〜1701、すなわちアミノ酸Glu−Pro−Lys〜Pro−Gly−Lys−停止)が続く。
Mut2:Flt1(2−3ΔB)−Fcと称される第2の欠失変異体構築物を、Mut1:Flt1(1−3ΔB)−Fc構築物からヌクレオチド79〜393(図10A〜10Dを参照のこと)によってコードされるFlt1 Igドメイン1の欠失によって誘導した;便宜のために、ヌクレオチド73〜78(TCA GGT)を、TCC GGAに変更した。これによって、関連したアミノ酸配列Ser−Glyを変更することなく、制限部位(BspE1)が導入された。このDNA構築物は、標準的な分子生物学技術(例えば、Molecular Cloning,A Laboratory Manual(Sambrookら,Cold Spring Harbor Laboratory)、Current Protocols in Molecular Biology(Ausubelら編,Greene Publ.Assoc.,Wiley−Interscience,NYを参照のこと)を用いて哺乳動物発現ベクターpMT21(Genetics Institute,Inc.,Cambridge,MA)中で構築され、これはまた、ABI 373A DNAシークエンサーおよびTaq Dideoxy Terminator Cycle Sequencing Kit(Applied Biosystems,Inc.,Foster City,CA)を用いて配列が確認された。Mut2:Flt1(2−3ΔB)−Fcの配列を、図14A〜14Cに示す。
第3の欠失変異体構築物は、Mut3:Flt1(2−3)−Fcと称され、これを、Flt1 Igドメイン3がインタクトなままである(塩基性領域のアミノ酸を欠失しなかった)こと以外はMut2:Flt1(2−3ΔB)−Fc構築物と同様にして構築した。この構築物を、標準的な分子生物学技術を用いて構築し、そして最終的な構築物を、前出に記載されるとおりに配列を確認した。Mut3:Flt1(2−3)−Fcの配列を図15A〜15Cに示す。
N−グリコシル化部位がFlt1 Igドメイン3の塩基性領域の真ん中に導入されている最終的な構築物を作製した。この構築物はMut4:Flt1(1−3R->N)−Fcと称され、そしてこれを、ヌクレオチド824〜825をGAからACへと変更し、その結果、コードされるArg残基(AGA)をAsn残基(AAC)へと変更することによって作製した(図10A〜図10Dを参照のこと)。それゆえ、得られるアミノ酸配列は、Arg−Ala−SerからAsn−Ala−Serへと変更され、これは、Asn残基でのN−グリコシル化部位の付加のための規範シグナル(Asn−Xxx−Ser/Thr)と一致する。Mut4:Flt1(1−3R->N)−Fcの配列を図16A〜図16Dに示す。
(a)細胞外マトリックス成分への結合
3つの改変されたタンパク質が改善された薬物動態学的特性を有する可能性が高いようであるかまたは低いようであるかを決定するために、Matrigelでコーティングした96ウェルディッシュ(前出に記載の通り)を、種々の濃度の変異タンパク質とともにインキュベートし、そして抗ヒトFc/アルカリホスファターゼ結合体化抗体を用いて検出した。図18に示すように、この実験は、非改変Flt1(1−3)−Fcタンパク質がこれらのウェルに対して強く結合し得るとはいえ、Mut3:Flt1(2−3)−Fcタンパク質はいくらかより弱く結合し、Mut1:Flt1(1−3ΔB)−Fcタンパク質はさらになお弱く結合し、そしてMut2:Flt1(2−3ΔB)−Fcタンパク質は最良のプロフィールを示し、その結合は、他の変異タンパク質のどれよりも弱いことを示した。Mut4:Flt1(1−3R->N)−Fcグリコシル化変異タンパク質は、Matrigelアッセイにおいて下限に近い利益しか示さなかった。これらの結果は、ポジティブアミノ酸の直鎖配列が一次配列から欠失されて、細胞外マトリックス成分との電荷相互作用における減少をもたらし得るという仮定を確認する。
非改変Flt1(1−3)−Fcタンパク質およびアセチル化Flot1(1−3)−Fcタンパク質、ならびに遺伝子改変されたMut1:Flt1(1−3ΔB)−Fcタンパク質およびMut4:Flt1(1−3R->N)−Fcタンパク質を、Biacoreに基づくアッセイにおいて試験して、Flt1リガンドであるVEGFに対するそれらの結合能力を評価した。このアッセイでは、非改変Flt1(1−3)−Fcタンパク質(0.25μg/ml、0.5μg/mlまたは1.0μg/ml)を、Biacoreチップの表面に固定し(標準的な手順についてはBiacore Instruction Manual,Pharmacia,Inc.,Piscataway,NJを参照のこと)、そして0.1μg/m VEGFおよび精製した非改変Flt1(1−3)−Fcまたは非改変Flt1(1−3)−Fcを含有するCOS細胞上清(約0.25μg/ml、0.5μg/mlまたは1.0μg/mlで)、精製したアセチル化Flt1(1−3)−Fc(0.25μg/ml、0.5μg/mlまたは1.0μg/mlで)、Mut1:Flt1(1−3ΔB)−Fcを含むCOS細胞上清(約0.25μg/ml、0.5μg/mlまたは1.0μg/mlで)、あるいはMut4:Flt1(1−3R->N)−Fcを含むCOS細胞上清(約0.25μg/ml、0.5μg/mlまたは1.0μg/ml)のいずれかを含む溶液を、Flt1(1−3)−Fcでコーティングしたチップに通過させた。図17に示すように、化学量論未満の比で(未改変、アセチル化または遺伝子改変されたサンプルの0.25μg/ml Flt1(1−3)−Fc対01.μg/ml VEGF)、Biacoreチップ上に固定されたFlt1(1−3)−Fcに対するVEGFの結合をブロックするには不十分なFlt1(1−3)−Fcタンパク質が存在する。0.5μg/mlの未改変Flt1(1−3)−Fcタンパク質、アセチル化Flt1(1−3)−Fcタンパク質または遺伝子改変Flt1(1−3)−Fcタンパク質では、化学量論比は1:1に近づき、そしてBiacoreチップに対するVEGF結合をブロックする能力の増加が存在する。1.0μg/mlの非改変Flt1(1−3)−Fcタンパク質、アセチル化Flt1(1−3)−Fcタンパク質または遺伝子改変Flt1(1−3)−Fcタンパク質(これは、ほぼ10:1の化学量論比である)では、Flt1(1−3)−Fcタンパク質は、Biacoreチップに対するVEGFの結合をブロックし得るが、これらは等価ではない。非改変Mut1:Flt1(1−3ΔB)−Fc、アセチル化Mut1:Flt1(1−3ΔB)−FcおよびMut1:Flt1(1−3ΔB)−Fcは、VEGF結合をブロックするその能力が本質的に等しく、一方、Mut4:Flt1(1−3R->N)−Fcは結合をブロックする際にいくらか効率が低い。これらの結果は、主に負に荷電したアミノ酸の直鎖配列を遺伝的に除去することによって、正に荷電した分子の非特異的結合を低減することが可能であるという仮定を確認する。
3つの変異タンパク質がFlt1リガンドVEGFを結合し得るか否かを決定するために、VEGFでプレーティングした96ウェルプレートを種々の濃度のそれぞれの変異タンパク質と共にインキュベートし、そして洗浄後、アルカリホスファターゼ結合体化抗ヒトFc抗体と共にインキュベートし、そして適切なアルカリホスファターゼ基質の添加によって比色的に定量することによって結合量を検出した結合実験を行った。図19に示すように、この実験は、全ての変異タンパク質が、試験した濃度でVEGFを同様に結合し得ることを示した。
インビボでの実験を、非改変Flt1(1−3)−Fcタンパク質、Mut1:Flt1(1−3ΔB)−Fcタンパク質および40倍モル過剰のアセチル化Flt1(1−3)−Fcタンパク質の薬物動態的プロフィールを評価するように設計した。Balb/cマウス(25〜30g)に、4mg/kgの非改変Flt1(1−3)−Fcタンパク質、40倍モル過剰のアセチル化Flt1(1−3)−Fcタンパク質およびMut1:Flt1(1−3ΔB)−Fcタンパク質(各々4匹のマウス)を皮下注射した。注射後1、2、4、6、24時間、2日目、3日目および5日目に、これらのマウスの尾から採血した。血清を、Flt1(1−3)−Fcタンパク質を検出するように設計したELISAにおいてアッセイした。このELISAは、ELISAプレートをVEGFでコーティングする工程、Flt1(1−3)−Fcを結合する工程およびアルカリホスファターゼに連結した抗Fc抗体を報告する工程を含む。図20に示すように、これらの試薬についてCmaxは、以下の通りであった:非改変Flt1(1−3)−Fc、0.15μg/ml;40倍モル過剰のアセチル化Flt1(1−3)−Fc、1.5μg/ml;およびMut1:Flt1(1−3ΔB)−Fc、0.7μg/ml。
改変版のFlt1レセプター(VEGFR1としても公知)を構築するための理論的根拠は、Flt1のタンパク質配列が非常に塩基性であり、それゆえ、細胞外マトリックス(ECM)に固着するようであるという観察に基づいていた。Flt1の非常に塩基性の性質は、なぜ非改変Flt1(1−3)−Fc(前出に記載される)が、これを治療的薬剤として使用することを困難にする乏しい薬物動態を有するかをおそらく説明する。前出に記載されるように、化学的に改変された形態の40倍モル過剰のアセチル化Flt1(1−3)−Fc(本明細書中以後、A40と名付ける)は、非アセチル化Flt1(1−3)−Fcに対して大いに改善された薬物動態(PK)プロフィールを示した。それゆえ、A40によって示される改善されたPKプロフィールを保有し、そしてVEGFに強固に結合する能力をなお保持する、改変された形態のFlt1レセプター分子を組換え発現するために用いられ得るDNA分子を操作する試みを行った。
発現プラスミドpMT21.Flt1(1−3).Fc(6519bp)およびpMT21.Flk−1(1−3).Fc(5230bp)は、アンピシリン耐性、ならびにそれぞれ、ヒトFlt1およびヒトFlk1のFcタグ化版のIgドメイン1〜3をコードするプラスミドである。これらのプラスミドを用いて、Flt1のIgドメイン2とFlk1のIgドメイン3との融合体からなるDNAフラグメントを、それぞれのIgドメインのPCR増幅、続いてさらなる回のPCRを用いて2つのドメインの単一のフラグメントへの融合を達成して構築した。Flt1のIgドメイン2については、5’増幅プライマーおよび3’増幅プライマーは以下の通りであった:
発現プラスミドpMT21.Flt1(1−3).Fc(6519bp)は、ヒトFlt1レセプターのIgドメイン1〜3のアンピシリン耐性およびFcタグ化型をコードする。このプラスミドを使用して、PCRによってFlt1のIgドメイン2を含むDNAフラグメントを産生した。細胞株HEL921.7由来のRNAを使用して、標準的なRT−PCR方法論を使用して、Flk1のIgドメイン3を産生した。さらなる回のPCR増幅を使用して、2つのIgドメインの単一の融合フラグメントへの融合を達成した。Flt1のIgドメイン2について、5’増幅プライマーおよび3’増幅プライマーは、以下の通りであった:
ECMでコートされたプレート(Becton Dickinsonカタログ番号35−4607)を、サンプルを加える前に、グルタミン(2mM)、100Uペニシリン、100Uストレプトマイシン、および10%のBCSで補充された温かいDMEを用いて少なくとも1時間再水和した。次いで、プレートを、種々の濃度の10nMで始めて、続いてPBS+10%BCS中に2倍希釈したFlt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)およびFlt1D2.VEGFR3D3.FcΔC1(a)とともに、室温で1時間インキュベートした。次いで、プレートをPBS+0.1%Triton−Xを用いて3回洗浄し、アルカリホスファターゼ結合体化抗ヒトFc抗体(Promega、PBS+10%BCS中1:4000)を用いて室温で1時間インキュベートした。次いでプレートをPBS 0.1%Triton−Xを用いて4回洗浄し、そしてアルカリホスファターゼ緩衝液/pNPP溶液(Sigma)を発色のために加えた。プレートをI=405〜570nmで読んだ。この実験の結果を図23で示し、これは、Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)およびFlt1D2.VEGFR3D3.FcΔC1(a)のタンパク質は、ECMに対する粘着性が、Flt1(1−3)−Fcタンパク質と比較してかなり少ないことを示す。
実施例17(a)において上記されるpFlt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)プラスミドを保有するE.coli DH10B細胞の大規模(2L)培養物を、Terrific Broth(TB)+100μg/mlアンピシリン中で一晩増殖させた。次の日に、製造業者のプロトコルに従って、プラスミドDNAをQIAgen Endofree Megaprepキットを使用して抽出した。精製されたプラスミドDNAの濃度を、UV分光光度計および蛍光計を使用して標準的技術によって決定した。プラスミドDNAを、制限酵素EcoRI+NotIおよびAseIを使用して、アリコートの標準的な制限酵素消化によって確認した。全ての制限酵素消化フラグメントは、1%アガロースゲルで分析した場合に予期される大きさに対応した。
pVEGFR1R2.FcΔC1(a)発現プラスミドを、図21A〜21CのFlt1d2−Flk1d3−FcΔC1(a)アミノ酸26と27(GG)との間にアミノ酸SDT(図24A〜24Cのアミノ酸27〜29に対応する)をコードするDNAの挿入および図のアミノ酸229〜231に対応するアミノ酸GPGをコードするDNAの除去によって構築した。SDTアミノ酸配列は、Flt1レセプターに対してネイティブであり、異種N末端プロセシングの可能性を減少させるために後に加えられた。GPG(架橋配列)が除去され、その結果、Flt1およびFlk1 Igドメインが互いに直接融合される。pVEGFR1R2.FcΔC1(a)キメラ分子の完全なDNAおよび推定のアミノ酸の配列を、図24A〜24Cに記載する。
(a)Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)を産生するために使用される細胞培養プロセス)
実施例1において上記される発現プラスミドpFlt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)を使用するFlt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)タンパク質の産生のためのプロセスは、タンパク質産物を構成的に発現する組換えチャイニーズハムスター卵巣(CHO K1/E1A)細胞の懸濁培養を含む。この細胞をバイオリアクター中で増殖させ、そしてタンパク質産物を単離し、アフィニティークロマトグラフィーおよびサイズ排除クロマトグラフィーによって精製する。このプロセスは、以下に、より詳細に提供される。
Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)発現細胞株を含む2つのコンフルエントなT−225cm2フラスコを、細胞を培地(GMEM+10%血清、GIBCO)中で8つのT−225cm2フラスコに継代させることによって増殖させ、37℃および5%CO2でインキュベートした。フラスコがコンフルエンスに近づいたとき(約3〜4日)、細胞をトリプシンを使用して剥離した。新鮮な培地を、トリプシンに対するさらなる曝露から細胞を保護するために加えた。細胞を遠心分離し、そして新鮮な培地に再懸濁し、次いで、8つの850cm2ローラーボトルに移し、37℃および5%CO2でコンフルエントになるまでインキュベートした。
ローラーボトルにおいて増殖させた細胞を、トリプシン処理し、それらを表面から剥離し、そして懸濁培養培地で洗浄した。細胞を、5Lのバイオリアクター(New Brunswick Celligen Plus)に無菌的に移し、ここで、細胞を3.5Lの懸濁培養物中で増殖させる。懸濁培養培地は、グルタミンを含まない低グルコース改変のIS−CHO(Irvine Scientific)であり、これに、5%ウシ胎仔血清(Hyclone)、GS補充物(Life Technologies)および25μMメチオニンスルホキシイミン(Sigma)を加えた。pHを、入口ガスへの二酸化炭素の添加によってか、またはバイオリアクターへの炭酸ナトリウムの液体溶液の添加によって、7.2に制御した。溶存酸素レベルを入口ガスへの酸素または窒素の添加によって30%飽和に維持し、そして温度を37℃に制御した。4×106細胞/mLの密度に達したとき、細胞を、40Lのバイオリアクター(同じ培地およびバイオリアクターを制御するための設定値を含む)に移した。温度の設定値を34℃に下げて、細胞増殖を遅くし、そしてタンパク質発現の相対的な速度を増加させる。
Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)についての上記のと同じ方法論を使用してFlt1D2.VEGFR3D3.FcΔC1(a)を産生した。
((a)Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)の収集および精製)
産物タンパク質を、Millipore Prostak接線方向流れ濾過モジュールおよび低せん断メカニカルポンプ(Fristam)を使用して、細胞を保持しながらバイオリアクターから無菌的に収集した。新鮮な培地を、収集濾過の間に除去される培地と置きかえるためにバイオリアクターに加えた。次いで、約40Lの収集濾液を、Protein A Sepharose樹脂を含有する400mLのカラム(Amersham Pharmacia)にローディングした。ローディングした後、樹脂を、10mMリン酸ナトリウム、500mM塩化ナトリウム、pH7.2を含む緩衝液を用いて洗浄して、結合していない混入タンパク質を全て除去した。Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)タンパク質をpH3.0クエン酸緩衝液で溶出した。溶出したタンパク質をTris塩基の添加によって中和し、−20℃で凍結させた。
Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)についての上記のpと同じ方法論を使用してFlt1D2.VEGFR3D3.FcΔC1(a)を収集および精製した。
4〜6回継代した初代ヒト臍静脈内皮細胞(HUVEC)を、血清を含まないDME高グルコース培地中で2時間、飢餓させた。40ng/ml(1nM)ヒトVEGF165(これは、VEGFレセプターFlt1、Flk1およびFlt4(VEGFR3)に対するリガンドである)を含むサンプルを調製し、0.1%BSAを含み、血清を含まないDME高グルコース培地において、種々の量の改変Flt1レセプターFlt1(1−3)−Fc、Flt1(1−3)−Fc(A40)、Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)およびFlt1D2VEGFR3D3.FcΔC1(a)を用いて、室温で1時間プレインキュベートした。細胞を上記のように調製された試料+/−VEGF165を用いて5分間抗原投与し、続いて完全な溶解緩衝液を使用して細胞全体を溶解させた。細胞溶解物をVEGFR2レセプターのC末端に対して指向された抗体を用いて免疫沈降させた。免疫沈降された溶解産物を4〜12%SDS−PAGE Novexゲル上にローディングし、次いで、標準的な転写方法論を使用してPVDF膜に転写した。リン酸化したVEGFR2の検出を、4G10(UBI)と呼ばれる抗ホスホチロシンmAbを用いて免疫ブロットし、そしてECL試薬(Amersham)を使用して発色させることによって行った。
試験細胞集団はMG87細胞であり、この細胞は、TrkB細胞内キナーゼドメインに融合されたVEGFR2(Flk1)細胞外ドメインをコードするDNA挿入物を含む発現プラスミドで安定にトランスフェクトされ、従って、キメラ分子を産生する。ネイティブなVEGFR2(Flk1)細胞内キナーゼドメインよりもTrkB細胞内キナーゼドメインが使用された理由は、これらの細胞においてVEGF165によって刺激された場合に、VEGFR2(Flk1)の細胞内キナーゼドメインは強い増殖性応答を引き起こさないからである。全長TrkBレセプターを含むMG87細胞が、BDNFで刺激された場合に強い増殖性応答を提供することは公知である。従って、TrkB細胞内キナーゼドメインを操作して、この増殖性応答能を利用するようにVEGFR2(Flk1)の細胞内キナーゼドメインを置換する。
(a)BIAcore分析
Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)およびVEGFR1R2−FcΔC1(a)のヒトVEGF165との相互作用の化学量論を、Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)表面もしくはVEGFR1R2−FcΔC1(a)表面に対するVEGF飽和結合のレベルを測定するか、またはFlt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)もしくはVEGFR1R2−FcΔC1(a)のVEGF BIAcoreチップ表面に対する結合を完全に妨げるために必要なVEGF165の濃度を測定するかのいずれかで決定した。改変FltレセプターであるFlt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)およびVEGFR1R2−FcΔC1(a)を、Biacoreチップ(BIACORE)上にアミン結合化学を使用して第一に固定化した抗Fc特異的抗体で捕獲した。ブランクの抗体表面を、陰性コントロールとして使用した。VEGF165を、毎分10μlで1時間、Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)表面およびVEGFR1R2−FcΔC1(a)表面にわたって、1nM、10nMおよび50nMの濃度で注入した。リアルタイムの結合シグナルを記録し、そしてそれぞれの注入の最後に飽和結合に達成した。結合化学量論を、1ng/mlに等価な1000RUの転換因子を使用して、結合VEGF165と固定化Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)またはVEGFR1R2−FcΔC1(a)とのモル比として計算した。この結果は、1分子のFlt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)、または1分子のVEGFR1R2−FcΔC1(a)当たりの,1分子のVEGF165二量体の結合化学量論を示した(図28)。
Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)を、3倍過剰のVEGF165と混合し、そしてレセプター−リガンド複合体を、Pharmacia Superose 6 サイズ排除クロマトグラフィーカラムを使用して精製した。次いで、レセプター−リガンド複合体を、その成分タンパク質に分離するために6Mの塩酸グアニジンを含有する緩衝液中でインキュベートした。Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)を、6Mの塩酸グアニジンを通すSuperose 6 サイズ排除クロマトグラフィーカラムを使用してVEGF165から分離した。複合体の化学量論を決定するために、Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)およびVEGF165の数回の注入を行い、そしてピークの高さまたは積算したピークの強度を、注入したタンパク質の濃度の画分としてプロットした。Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)/VEGF複合体の成分を分離した際に使用した条件と同一の条件下で、較正を行った。Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)/VEGF複合体組成物の定量は、較正曲線に基いた。この実験の結果を図28に示す。これは、Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)に対するVEGF165の比が、この複合体において1:1であることを示す。
(Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)/VEGF165複合体の調製)
VEGF165(濃度=3.61mg/ml)を、Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)(濃度=0.9mg/ml)を一過性に発現するCHO細胞と3:1(VEGF165:Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a))のモル比で混合し、4℃で一晩インキュベートした。
過剰な未結合のVEGF165から複合体を分離するために、50μlの複合体を、PBS緩衝液で平衡化したPharmacia Superose 12 PC 3.2/30にロードした。室温で毎分40μlの流速にて、サンプルを、同一の緩衝液で溶出した。このSECの結果を図31に示す。ピーク#1は複合体を、そしてピーク#2は未結合のVEGF165を示す。1.1mlと1.2mlとの間で溶出された画分を合わせ、そして塩酸グアニジン(GuHCl)を最終濃度4.5Mで添加して、この複合体を分離した。
レセプター−リガンド複合体の成分を分離するため、そしてこれらのモル比を決定するために、上記のような50μlの分離した複合体を、6MのGuHClで平衡化したSuperose 12 PC 3.2/30にロードし、そして室温で毎分40μlの流速にて、同一の溶液で溶出した。このSECの結果を図32に示す。ピーク#1はFlt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)を、そしてピーク#2はVEGF165を示す。
レセプター−リガンド複合体の化学量論を、これらの成分のピークの面積またはピークの高さから決定した。ピークの高さまたはピークの面積に対応するVEGF165およびFlt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)の濃度をそれぞれ、VEGF165およびFlt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)に関する標準曲線より得た。標準曲線を得るために、4つの異なる濃度(0.04mg/ml〜0.3mg/ml)のいずれかの成分を、6M 塩酸グアニジンで平衡化したPharmacia Superose 12 PC 3.2/30カラムに注入し、そして室温で毎分40μlの流速にて、同一の溶液で溶出した。ピークの面積またはピークの高さ 対 タンパク質濃度のプロットによって、標準曲線を得た。成分のピークの面積から決定したVEGF165:Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)のモル濃度比は、1.16であった。成分のピークの高さから決定したVEGF165:Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)のモル比は、1.10であった。
(複合体調製)
VEGF165を、Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)タンパク質を一過性に発現するCHOと3:1(VEGF165:Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a))のモル比で混合し、そして4℃で一晩インキュベートした。
MiniDawnオンライン光散乱検出器(Wyatt Technology、Santa Barbara、California)および屈折率(RI)検出器(Shimadzu、Kyoto、Japan)を用いるサイズ排除クロマトグラフィーカラムを使用して、レセプター−リガンド複合体の分子量(MW)を決定した。サンプルをPBS緩衝液で平衡化したSuperose 12 HR 10/30カラム(Pharmacia)に注入し、そして室温で毎分0.5mlの流速にて、同一の緩衝液で溶出した。図33に示されるように、溶出プロフィールは2つのピークを示す。ピーク#1はレセプター−リガンド複合体を、そしてピーク#2は未結合VEGF165を示す。MWをLSおよびRIのシグナルより計算した。同一の手順を使用して、レセプター−リガンド複合体の個々の成分のMWを決定した。これらの決定の結果は以下である:ピーク位置でのFlt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)/VEGF165複合体のMWは、157 300(図33)であり、ピーク位置でのVEGF165のMWは44 390(図34)であり、そしてピークでのR1R2のMWは113 300(図35)である。
Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)のジスフィルド構造およびグルコシル化部位を、ペプチドマッピング法によって決定した。この方法においては、タンパク質をまずトリプシンで切断した。トリプシン処理のフラグメントを、N末端配列決定技術に加えて、質量分析法と連結したHPLCで分析および同定した。トリプシン消化の還元を、ジスフィルド結合含有フラグメントの同定を補助するために利用した。PNGase F(Glyko,Novato,CA)でのトリプシン消化の処理を、N連結グリコシル化部位を有するフラグメントの同定を補助するために利用した。これらの結果を添付する図36に要約する。
(a)Flt1(1−3)−Fc(A40)、Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)およびVEGFR1R2−FcΔC1(a)の薬物動態分析
Balb/cマウス(25〜30g)に、4mg/kgのFlt1(1−3)−Fc(A40)、Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)を一過性に発現したCHO、Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)を安定的に発現したCHO、およびVEGFR1R2−FcΔC1(a)を一過性に発現したCHOを用いて皮下注射した。注射後1、2、4、6、24時間、2日、3日および6日に、マウスを尾から採血した。血清を、Flt1(1−3)−Fc(A40)、Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)またはVEGFR1R2−FcΔC1(a)を検出するように設計したELISAでアッセイした。ELISAは、ELISAプレートをVEGF165でコーティングする工程、検出Flt1(1−3)−Fc(A40)、Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)またはVEGFR1R2−FcΔC1(a)を結合させる工程および西洋ワサビペルオキシダーゼに連結された抗Fc抗体でレポートする工程を包含する。この実験の結果を図37に示す。Flt1(1−3)−Fc(A40)についてのTmaxは、6時間であったが、一過性Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)および安定的なFlt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)ならびに一過性VEGFR1R2−FcΔC1(a)についてのTmaxは、24時間であった。Flt1(1−3)−Fc(A40)についてのCmaxは、8μg/mlであった。Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)およびVEGFR1R2−FcΔC1(a)の両方の一過性について、Cmaxは、18μg/mlであり、安定的なVEGFR1R2−FcΔC1(a)について、Cmaxは、30μg/mlであった。
Balb/cマウス(25〜30g)に、4mg/kgのFlt1(1−3)−Fc(A40)、Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)を一過性に発現したCHOおよびFlt1D2.VEGFR3D3.FcΔC1(a)を一過性に発現したCHOを用いて皮下注射した。注射後1、2、5、6、7、8、12、15および20日に、マウスを尾から採血した。血清を、Flt1(1−3)−Fc、Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)またはFlt1D2.VEGFR3D3.FcΔC1(a)を検出するように設計したELISAでアッセイした。ELISAは、ELISAプレートを165でコーティングする工程、Flt1(1−3)−Fc、Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)またはFlt1D2.VEGFR3D3.FcΔC1(a)を結合させる工程および西洋ワサビペルオキシダーゼに連結された抗Fc抗体でレポートする工程を包含する。Flt1(1−3)−Fc(A40)は、もはや5日後に血清中で検出され得ないが、Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)およびFlt1D2.VEGFR3D3.FcΔC1(a)は、15日以上検出可能であった。この実験の結果を図38に示す。
インビボで腫瘍増殖を阻害するFlt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)の能力の評価するために、雄の重篤複合免疫不全(SCID)マウスの右脇腹に腫瘍細胞懸濁液を皮下移植するモデルが利用した。2つの細胞株(それぞれが明確に異なる形態および増殖特性を示す、ヒトHT−1080線維肉腫細胞株(ATCC受託番号CCL−121)およびラットC6神経膠腫細胞株(ATCC受託番号CCL−107))を、アッセイに使用した。Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)の第一の用量(25mg/Kgでかまたは図39および40に示されるように)を、腫瘍移植の日に提供した。動物に、続いてFlt1(1−3)−Fc(A40)、Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)またはビヒクルの皮下注射を、一日おき(EOD)か1週間に2回(2×/wk)のいずれかで2週間にわたって受けさせた。2週間後、動物を固定液で灌流し、腫瘍を取り外し、そしてサンプルを盲目検定した。可視の皮下腫瘍の長さおよび幅を測定することによって、腫瘍体積を決定した。Flt1(1−3)−Fc(A40)およびFlt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)の両方は、HT−1080細胞およびC6細胞によって形成された腫瘍の増殖を顕著に減少した。これらの実験の結果を図39および図40に示す。
生殖周期の経過にわたる子宮および卵巣で生じる血管リモデリングの通念的なパターンは、十分に特徴付けられており、これらの組織を、新脈管形成、血管リモデリングおよび血管退化を調節する機構の研究へ格別十分に最適にする。実際に、生殖組織のインサイチュハイブリダイゼーション研究によって、VEGFが、成熟したげっ歯類ならびにヒトおよび非ヒト霊長類において、生理的新脈管形成のメディエーターとして作用する最初の明確な証拠が提供された(Phillipsら、1990;Ravindranathら、1992;Shweikiら、1993;Kamatら、1995)。周期性の新脈管形成および血管リモデリングは、正常な卵巣および子宮の顕著な特徴であるので、異常な血管増殖および/または血管機能不全が、これらの器官に影響を与える多くの病理状態を特徴付けることが見出されたことは、驚くべきことではない。さらに、これらの病原性の血管異常性は、1つ以上の脈管形成因子または抗脈管形成因子、最も顕著にはVEGFの発現の調節不全な発現によって、引起されるかまたは不滅化されると考えられる。
((a)VEGF誘導の子宮透過性亢進の評価)
妊娠した雌馬の血清ゴナドトロピン(PMSG)を、皮下注射し(5IU)、思春期前の雌のラットに排卵を誘導した。これは、2日後にエストラジオールの急増を引き起こし、次に、子宮中のVEGFの誘導を引き起こした。この誘導が子宮の透過性亢進を引き起こし、ゆえに、6時間後に子宮の湿重量における増加を生じ、従ってこれは、改変FltレセプターのFlt1(1−3)−Fc(A40)、Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)およびFlt1D2.VEGFR3D3.FcΔC1(a)によって強力に阻害され得たことが、報告された。このインビボモデルにおいて、ラットの子宮の通常の重量は、約50mgであり、そしてこれは、PMSGによって300〜350mgに誘導され得る。組織の乾燥によって、これが全て水の重量であることが明らかとなる。PMSG注射の1時間後のFlt1(1−3)−Fc(A40)、Flt1D2.Flk1D3.FcΔC1(a)およびFlt1D2.VEGFR3D3.FcΔC1(a)の25mg/kgでの皮下注射は、子宮湿重量における増加の約50%の阻害を引き起こした。改変Fltレセプターの用量における増加は、湿重量における増加をさらに減少せず、このモデルに対するVEGF独立の成分が存在することを示唆する。この実験の結果を、図41に示す。
Flt1(1−3)−Fcを、10kDまたは20kDのいずれかのPEGを用いてペグ化し(PEGylate)、そして、balb/cマウス中でその薬物動態プロフィールに対して試験した。両方のペグ化形態のFlt1(1−3)−Fcが、Flt1(1−3)−Fc(A40)よりも、非常に良好なPKプロフィールを有し、これらのペグ化分子に対して、Flt1(1−3)−Fc(A40)の6時間と対照的に24時間でTmaxを伴った。
10pMのVEGF165を、一晩室温で、改変Flt1レセプター改変体を160pM〜0.1pMの範囲で用いてインキュベートした。この実験に使用された改変Flt1レセプター改変体は、Flt1(1−3)−Fc、Flt1(1−3)−Fc(A40)、一過性に発現されるFlt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)、一過性に発現されるFlt1D2VEFGFR3D3−FcΔC1(a)、Flt1−(1−3NAS)−Fc、Flt1(1−3R->C)−FcおよびTie2−Fcであった。Flt1(1−3NAS)−Fcは、高い塩基性アミノ酸配列KNKRASVRRRがNASVNGSRによって置換されるFlt(1−3)−Fcの改変バージョンであり、2つの新規なグリコシル化部位の組み込みおよび5つの正の電荷の正味の減少を引起す(この両方は、PKに対するこの配列の所望されない効果を減少する目的を伴う)。Flt1(1−3R->c)−Fcは、同じ塩基性アミノ酸配列中の単一のアルギニン(R)残基が、システイン(C)に変化する改変であり(KNKRASVRRR−>KNKCASVRRR)、その残基のペグ化を可能にし、次いでこれは、PKに対するその所望されない効果の発揮から塩基性領域を保護し得る。インキュベーションの後、この溶液を、VEGF165に対する捕獲抗体(R&D)を含むプレートに移した。次いで、遊離のVEGF165の量を、抗体を用いて測定し、遊離のVEGF165を報告した。これは、VEGF165に対して最も高い親和性を有する改変Flt1レセプター改変体(遊離のVEGF165の最も少ない量として測定される)が、Flt1D2Flk1D3.FcΔC1(a)であり、Flt1(1−3)−FcおよびFlt1(1−3)−Fc(A40)が続き、次いでFlt1(1−3R->C)−Fc、Flt1(1−3NAS)−FcおよびFlt1D2VEFGFR3D3−FcΔC1(a)が続くことを示した。Tie2Fcは、VEGF165に対する親和性を有さない。
Claims (14)
- ヒトにおいて血管透過性を特徴とする眼の疾患または障害を治療するための医薬の製造における、多量体化成分およびVEGFレセプター成分を含む、VEGFポリペプチドに結合し得る融合ポリペプチドの使用:
ここで、該多量体化成分は、IgGのFcドメインまたはIgGの重鎖のいずれかの免疫グロブリンドメインであり、および
該VEGFレセプター成分は、Flt1の細胞外ドメインのIgドメイン2と、Flk1の細胞外ドメインのIgドメイン3若しくはFlt4の細胞外ドメインのIgドメイン3との融合体である。 - 前記Flt1の細胞外ドメインのIgドメイン2が、前記Flk1の細胞外ドメインのIgドメイン3若しくはFlt4の細胞外ドメインのIgドメイン3の上流にある、請求項1記載の使用。
- 前記Flt1の細胞外ドメインのIgドメイン2が、前記Flk1の細胞外ドメインのIgドメイン3若しくはFlt4の細胞外ドメインのIgドメイン3の下流にある、請求項1記載の使用。
- 前記融合ポリペプチドが、配列番号16に示される27〜458位のアミノ酸配列を含む融合ポリペプチドである、請求項1または2に記載の使用。
- 前記融合ポリペプチドが、配列番号16に示されるアミノ酸配列からなる融合ポリペプチドである、請求項1、2または4に記載の使用。
- 前記融合ポリペプチドが、配列番号15に示される1〜1374位のヌクレオチド配列を含む核酸分子によりコードされる、請求項1、2、4または5に記載の使用。
- 前記眼の疾患または障害が、加齢黄斑変性症または糖尿病性網膜症である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の使用。
- 多量体化成分およびVEGFレセプター成分を含む、VEGFポリペプチドに結合し得る融合ポリペプチド、を含む、ヒトにおいて血管透過性を特徴とする眼の疾患または障害の治療剤:
ここで、該多量体化成分は、IgGのFcドメインまたはIgGの重鎖のいずれかの免疫グロブリンドメインであり、および
該VEGFレセプター成分は、Flt1の細胞外ドメインのIgドメイン2と、Flk1の細胞外ドメインのIgドメイン3若しくはFlt4の細胞外ドメインのIgドメイン3との融合体である。 - 前記Flt1の細胞外ドメインのIgドメイン2が、前記Flk1の細胞外ドメインのIgドメイン3若しくはFlt4の細胞外ドメインのIgドメイン3の上流にある、請求項8記載の治療剤。
- 前記Flt1の細胞外ドメインのIgドメイン2が、前記Flk1の細胞外ドメインのIgドメイン3若しくはFlt4の細胞外ドメインのIgドメイン3の下流にある、請求項8記載の治療剤。
- 前記融合ポリペプチドが、配列番号16に示される27〜458位のアミノ酸配列を含む融合ポリペプチドである、請求項8または9に記載の治療剤。
- 前記融合ポリペプチドが、配列番号16に示されるアミノ酸配列からなる融合ポリペプチドである、請求項8、9または11に記載の治療剤。
- 前記融合ポリペプチドが、配列番号15に示される1〜1374位のヌクレオチド配列を含む核酸分子によりコードされる、請求項8、9、11または12に記載の治療剤。
- 前記眼の疾患または障害が、加齢黄斑変性症または糖尿病性網膜症である、請求項8乃至13のいずれか一項に記載の治療剤。
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