JP5268325B2 - 画像形成方法 - Google Patents
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Description
知られており、一般に曲率が大きなトナー担持体/静電潜像担持体を用いた場合顕著に発
生する。
一方、何らかの手段で現像領域を広げると画像濃度は充分に得られるものの、現像領域後端部でのS−D間のひらきが急激に起こるため、掃き寄せはより悪化すると考えられる。
このような問題点に対して、磁性トナーの流動性を制御することで改善する試みがなされている。例えば凝集度を調整したもの(特許文献2)、トナーの圧縮率を制御したもの(特許文献3、4)などがある。さらには、トナーと水との接触角を調整したトナーが提案されているが(特許文献5、6)、小径のトナー担持体と組み合わせた場合における画像濃度の向上、及び掃き寄せの改善には未だ改善の余地がある。
前記磁性トナーの重量平均粒径(D4)が、8.0μm以上14.0μm以下であり、
磁場79.6kA/m(1000エルステッド)における前記磁性トナーの磁化の強さが、16.0Am2/kg以上25.0Am2/kg以下であり、
前記磁性トナー表面の表面自由エネルギーをA(mJ/m2)、トナー担持体表面の表面自由エネルギーをX(mJ/m2)としたときに、下記式(1)及び(2)を満たすことを特徴とする画像形成方法。
(1)1.00≦X/A≦4.00
(2)10.0mJ/m2≦A≦55.0mJ/m2
前記磁性トナーの重量平均粒径(D4)が、8.0μm以上14.0μm以下であり、
磁場79.6kA/m(1000エルステッド)における前記磁性トナーの磁化の強さが、16.0Am2/kg以上25.0Am2/kg以下であり、
前記磁性トナー表面の表面自由エネルギーをA(mJ/m2)、トナー担持体表面の表面自由エネルギーをX(mJ/m2)としたときに、下記式(1)及び(2)を満たすことを特徴とする。
(1)1.00≦X/A≦4.00
(2)10.0mJ/m2≦A≦55.0mJ/m2
前記磁性トナーの重量平均粒径(D4)が、8.0μm以上14.0μm以下であり、
磁場79.6kA/m(1000エルステッド)における前記磁性トナーの磁化の強さが、16.0Am2/kg以上25.0Am2/kg以下であり、
前記磁性トナー表面の表面自由エネルギーをA(mJ/m2)、トナー担持体表面の表面自由エネルギーをX(mJ/m2)としたときに、下記式(1)及び(2)を満たすことを特徴とする。
(1)1.00≦X/A≦4.00
(2)10.0mJ/m2≦A≦55.0mJ/m2
(1)1.00≦X/A≦4.00
(2)10.0mJ/m2≦A≦55.0mJ/m2
一方、トナーの粒径が14.0μmよりも大きい場合、トナーは現像し易くなりすぎるために現像領域が広がってしまい、掃き寄せが悪くなる。よって、本発明においては磁性トナーの重量平均粒径(D4)は8.0μm以上14.0μm以下であり、好ましくは9.0μm以上14.0μm以下である。なお、上記磁性トナーの重量平均粒径(D4)は、トナーの製造条件(例えば粉砕条件、分級条件等)を変更することで上記範囲に調節することが可能である。
5.0Am2/kg以下である。
そのため、トナー表面の表面自由エネルギーが55.0mJ/m2以下の場合、トナー担持体上のトナーの「穂」は現像バイアスによりバラバラにほぐれ、トナー担持体近傍のトナーも現像する事が出来き、トナーの現像効率が上昇すると考えられる。
更に、本発明に用いられるトナー担持体の外径は12.0mm未満であるために曲率が大きい。このため、トナーの「穂」はトナー担持体に接する部分では密に存在するものの、「穂」の先端付近では比較的空間にゆとりがあり、粗な状態となっていると考えられる。よって、トナー表面の表面自由エネルギーが低い事と、「穂」の先端付近が粗である事の相乗効果により、よりトナーはほぐれ易くなり、現像効率がさらに向上する。
このように、本発明においては磁性トナー表面の表面自由エネルギー[A]が、55.0mJ/m2以下であり、好ましくは45.0mJ/m2である。
しかし、トナー担持体表面の表面自由エネルギーがトナー表面の表面自由エネルギーよりも低い場合(X/Aが1.00未満では)、トナーの搬送性、摩擦帯電性が劣るものとなり、現像性の低下、カブリの増大等を生じてしまい好ましくない。よって、X/Aは 1.00以上4.00以下であり、好ましくは1.05以上3.50以下である。
2/kg以下であることがより好ましい。
上述の如き本発明のトナーは表面自由エネルギーが低いためにバラバラになりやすいが、トナーの残留磁化が3.0Am2/kg以下であると磁気凝集が緩和され、よりバラバラになりやすくなる。このため、上述の効果がより顕著になり、画像濃度が高くなり好ましい。
このため、磁場79.6kA/m(1000エルステッド)にて着磁した際の前記磁性トナーの残留磁化が3.0Am2/kg以下である事が好ましい。
トナーの平均円形度が0.950以上ではトナーの形状は球形又はこれに近い形になり、流動性に優れ均一な摩擦帯電性を得られやすい。このように流動性に優れ、均一な摩擦帯電性を有すると、トナー表面の表面自由エネルギーが低い事との相乗効果により現像効率が向上し、高い画像濃度を得る事が出来る。また、トナーの円形度分布において、モード円形度が0.96以上であると上記作用がより一層顕著になり、より好ましい。なお、上記平均円形度及びモード円形度は、トナーの製造条件等を調節することで上記範囲を満たすことが可能である。
具体的にはトナー製造時にトナーに熱をかけ、離型剤をトナー表面に染み出させたり、自由エネルギーが低い樹脂を用いたりするとトナー表面の表面自由エネルギーを変える事が出来る。
この中でも、トナー表面の表面自由エネルギーを調整するためには、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂を用いる事が好ましい。これら樹脂はトナーの結着樹脂に対し自由エネルギーが低いため、トナー表面の存在量を変える事によりトナー表面の表面自由エネルギーを任意に調整可能である。
これら樹脂を用いる方法としてはトナー内部に内添する方法、トナー粒子に添加剤として外部添加し、固定化する方法を挙げる事が出来るが、外部添加し、固定化する方法の方がこれら樹脂のトナー表面の存在量を制御し易く、好ましい。
トナー内部に内添させる方法としては、トナーの製造時に結着樹脂、磁性体、その他必要な原材料と共に上記樹脂を混合し、上記の如き溶融・混練してトナーを得る方法が挙げられる。
また、トナー粒子に添加剤として外部添加する方法としては、トナー粒子に上記樹脂の樹脂粉体を攪拌・混合し、得る方法が挙げられる。さらに、このように得られたものを機械的衝撃力、熱等を加え、固定化させると更に良い。
また、シリコーン樹脂としては、たとえば信越シリコーン社製KR271、KR282、KR311、KR255、KR155(ストレートシリコーンワニス)、KR211、KR212、KR216、KR213、KR217、KR9218(変性用シリコーンワニス)、SA−4、KR206、KR5206(シリコーンアルキッドワニス)、ES1001、ES1001N、ES1002T、ES1004(シリコーンエポキシワニス)、KR9706(シリコーンアクリルワニス)、KR5203、KR5221(シリコーンポリエステルワニス)や東レシリコーン社製のSR2100、SR2101、SR2107、SR2110、SR2108、SR2109、SR2400、SR2410、SR2411、SH805、SH806A、SH840、東芝シリコーン社製トスパール等が用いられる。
これらフッ素系樹脂、シリコーン樹脂の添加量は結着樹脂100質量部に対し0.1質量部以上20.0質量部以下である事が好ましい。
この中でも特にスチレン系共重合体及びポリエステル樹脂が現像特性、定着性等の点で好ましい。
これら磁性体は、窒素吸着法によるBET比表面積が2乃至30m2/gであることが好ましく、3乃至28m2/gであることがより好ましい。
また、モース硬度が5乃至7のものが好ましい。磁性体の形状としては、多面体、8面
体、6面体、球形、針状、燐片状などがあるが、多面体、8面体、6面体、球形等の異方性の少ないものが、画像濃度を高める上で好ましい。
なお、トナーの磁化の強さ、残留磁化は、含有する磁性体の量、磁性体の磁化の強さ、残留磁化により任意に変えることが可能である。
第一鉄塩水溶液に、鉄成分に対して当量又は当量以上の水酸化ナトリウム等のアルカリを加え、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製する。調製した水溶液のpHを7以上に維持しながら空気を吹き込み、水溶液を70℃以上に加温しながら水酸化第一鉄の酸化反応を行い、磁性酸化鉄粉体の芯となる種晶をまず生成する。
次に、種晶を含むスラリー状の液に前に加えたアルカリの添加量を基準として約1当量の硫酸第一鉄を含む水溶液を加える。液のpHを5乃至10に維持しながら空気を吹き込みながら水酸化第一鉄の反応を進め、種晶を芯にして磁性酸化鉄粉体を成長させる。この時、任意のpH及び反応温度、攪拌条件を選択することにより、磁性体の形状及び磁気特性をコントロールすることが可能である。酸化反応が進むにつれて液のpHは酸性側に移行していくが、液のpHは5未満にしない方が好ましい。このようにして得られた磁性体を定法によりろ過、洗浄、乾燥することにより磁性体を得ることができる。
乏しく、カブリの抑制が難しい場合がある。一方、150質量部を越えるとトナー担持体の磁力による保持力が強まって現像性が低下する傾向にある。
また、上記着色剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対し1乃至20質量部が好ましい。
荷電制御剤のうち、ネガ系荷電制御剤として、具体的には、サリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸などの芳香族カルボン酸の金属化合物;アゾ染料又はアゾ顔料の金属塩又は金属錯体;スルフォン酸又はカルボン酸基を側鎖に持つ高分子型化合物;ホウ素化合物;尿素化合物;ケイ素化合物;カリックスアレーン等が挙げられる。一方、ポジ系荷電制御剤としては、四級アンモニウム塩、前記四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、ニグロシン系化合物、イミダゾール化合物等が挙げられる。
これらの荷電制御剤の使用量は、結着樹脂の種類、他の添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるものであり一義的に限定されるものではない。しかし、トナー粒子に内部添加する場合、好ましくは結着樹脂100質量部に対して0.1乃至10.0質量部、より好ましくは0.1乃至5.0質量部の範囲で用いられる。
また、トナー粒子に外部添加する場合、トナー100質量部に対し好ましくは0.005乃至1.000質量部、より好ましくは0.010乃至0.300質量部である。
離型剤の含有量が1.0質量%未満では低温オフセット抑制効果に乏しく、30.0質量%を超えてしまうと長期間の保存性が低下する傾向にあり、かつトナー表面へのしみ出し等によりトナーの帯電均一性が低下する可能性があり、転写効率の低下を招く傾向にある。
クタム等の石油系ワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体、ポリエチレンに代表されるポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワックス等天然ワックス及びその誘導体などが挙げられる。上記誘導体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。さらには、高級脂肪族アルコール、ステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸、あるいはその化合物、酸アミドワックス、エステルワックス、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動物性ワックスなども使用できる。
無機微粉体の疎水化処理に用いる処理剤としては、シリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シラン化合物、シランカップリング剤、その他有機硅素化合物、有機チタン化合物等が挙げられる。これら処理剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
体をシラン化合物で疎水化処理すると同時に又は処理した後に、シリコーンオイルにより処理したものがより好ましい。該処理方法の具体例としては、例えば第一段反応として、シラン化合物でシリル化反応を行い、シラノール基を化学結合により消失させた後、第二段反応としてシリコーンオイルにより表面に疎水性の薄膜を形成する方法が挙げられる。
無機微粉体をシリコーンオイルで処理する方法としては、例えば、シラン化合物で処理された無機微粉体とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサー等の混合機を用いて直接混合する方法や、無機微粉体にシリコーンオイルを噴霧する方法が挙げられる。或いは、適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解又は分散させた後、無機微粉体を加えて混合し、溶剤を除去する方法でもよい。無機微粉体の凝集体の生成が比較的少ない点で噴霧する方法がより好ましい。
上記無機微粉体は、トナーに良好な流動性を付与させる為に、窒素吸着によるBET法で測定した比表面積が20乃至350m2/g範囲内のものが好ましく、25乃至300m2/gのものがより好ましい。比表面積は、BET法に従って、比表面積測定装置オートソーブ1(湯浅アイオニクス社製)を用いて試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて算出される。
しかし、一般に、固定タイプの帯電部材を用いた場合、帯電部材と回転する像担持体の接触を均一に保持が難しく、帯電ムラが生じ易くなってしまう。このため、像担持体との接触を均一に保ち、均一な帯電を行う為に、像担持体と同方向に回転する帯電部材(帯電ローラー)を用いる事がより好ましい。
帯電工程において用いられる交流電圧の波形としては、正弦波、矩形波、三角波等適宜使用可能である。また、直流電源を周期的にオン/オフすることによって形成されたパルス波であっても良い。このように交流電圧の波形としては周期的にその電圧値が変化するようなバイアスが使用できる。
また、帯電ローラー部材に用いられる芯金としては、アルミニウム、SUS等が挙げられる。帯電ローラー部材は、像担持体としての被帯電体に対して弾性に抗して所定の押圧力で圧接させて配設し、帯電ローラー部材と像担持体の当接部である帯電当接部を形成させる。
接触転写工程とは、静電潜像担持体が記録媒体を介して転写部材と当接しながらトナー像を記録媒体に静電転写するものであるが、転写部材の当接圧力としては線圧2.9N/m(3.0g/cm)以上であることが好ましく、より好ましくは19.6N/m(20.0g/cm)以上である。当接圧力としての線圧が2.9N/m(3.0g/cm)未満であると、記録媒体の搬送ずれや転写不良の発生が起こりやすくなる傾向にある。
ーを塗布し、現像工程で現像される事が好ましい。一般に、トナー担持体上の磁性トナーを規制するトナー層厚規制部材(磁気カット、規制ブレード等)によってトナー担持体上のトナー層厚を規制するが、本発明ではトナー層厚規制部材が磁性トナーを介してトナー担持体に当接する事によって規制する事が好ましい。トナー担持体に当接するトナー層厚規制部材としては、規制ブレードが一般的であり、本発明においても好適に使用できる。
規制ブレードの材質は、トナー担持体上のトナーの帯電に大きく関与する。そのため、規制ブレードとして弾性体を用いた場合、弾性体中に有機物又は無機物の物質を添加しても良く、溶融混合させても良いし、分散させても良い。添加する物質としては、例えば、金属酸化物、金属粉、セラミックス、炭素同素体、ウィスカー、無機繊維、染料、顔料、界面活性剤があげられる。更に、ゴム、合成樹脂、金属弾性体の如き弾性支持体に、トナーの帯電性をコントロールする目的で、樹脂、ゴム、金属酸化物、金属の如き帯電コントロール物質をトナー担持体当接部分に当たるようにつけたものを用いても良い。また、金属弾性体に樹脂、ゴムをトナー担持体当接部に当たるように貼り合わせるものが好ましい。
トナー担持体との当接部分が樹脂又はゴムの成型体の場合はトナーの帯電性を調整するためにその中に、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化錫、酸化ジルコニア、酸化亜鉛の如き金属酸化物、カーボンブラック、一般にトナーに用いられる荷電制御剤を含有させることも好ましい。
規制ブレード上辺部側である基部は現像器側に固定保持され、下辺部側をブレードの弾性力に抗してトナー担持体の順方向或いは逆方向にたわめ状態にしてトナー担持体表面に適度の弾性押圧力をもって当接させる。
ることが好ましい。より好ましくは、9.0g/m2以上16.0g/m2以下である。
トナー担持体上のトナー量が7.0g/m2よりも小さいと十分な画像濃度が得られ難い。静電潜像担持体上に現像するトナー量はトナー担持体上のトナー量×静電潜像担持体に対するトナー担持体の周速比×現像効率で決まるが、トナー担持体上のトナー量が少ないと、いくら現像効率を上げても充分な量のトナーが現像しないためである。
一方、トナー担持体上のトナー量が18.0g/m2よりも多くなると、現像効率が低くても充分な画像濃度が得られるように思えるが、実際にはトナーの均一帯電が困難となる傾向にあり、現像効率が上がらずに充分な画像濃度が得られ難い。また、均一帯電性が損なわれやすいことから、転写性が低下すると共に、カブリの増大を招く傾向にある。
上述の如き、トナー担持体の外径が12.0mm未満ではトナー担持体の曲率が大きく、表面自由エネルギーが低い本発明の磁性トナーを用いる事でトナーが非常にほぐれ易くなり現像性が向上すると考えられる。
また、本発明の磁性トナーは重量平均粒径(D4)が8.0μm以上と大きい事から、現像バイアスの追従性はさほど高くない。よって、S−D間が急激に大きくなる部分では既に現像しないために掃き寄せも良いレベルを維持できる。このため、本発明のトナーとトナー担持体の外径が12.0mm未満である事の組合せで初めて画像濃度と掃き寄せの両立が可能となると考えられる。このため、トナー担持体の外径は12.0mm未満である事が重要である。
トナー担持体の外径が12.0mm以上では現像領域が広くなるために画像濃度が得られやすくなる反面、掃き寄せが悪化する。さらに、十分なコンパクト化が図れず、プロセスユニットの小型化が達成できない。またトナー担持体の外径が8.0mm未満では、内包するマグネットローラーの磁力が充分に得られないため、カブリの増大を招いてしまう。
さらに、トナー担持体自体の剛性が低くなり、撓みなどによるピッチムラなどの画像欠陥が起こりやすくなり、使いこなしが非常に困難になる。
Raが0.60μm以上1.20μm以下であると、トナーの搬送量が充分に得られる上、トナー担持体上のトナー量を規制し易くなると共に、トナーの帯電量が均一になりやすい。
トナー担持体表面のJIS中心線平均粗さ(Ra)の測定は、JIS B0601の表面粗さに基づき、小坂研究所製サーフコーダーSE−3500を用いて行う。測定条件と
してはカットオフ0.8mm、評価長さ4mm、送り速度0.5mm/sにて、9点(軸方向に等間隔に取った3点の各点について周方向に3点)について測定し、その平均値をとった。
本発明におけるトナー担持体の表面粗さを上記範囲にするには、例えば、トナー担持体の表層の研磨状態を変える、あるいは球状炭素粒子、カーボン微粒子、グラファイト、樹脂微粒子等を添加することにより可能となる。
が好ましい。導電性微粒子としては、カーボン微粒子、カーボン微粒子と結晶性グラファイトとの混合物、または結晶性グラファイトが好ましい。導電性微粒子は、粒径0.005乃至10.000μmを有するものが好ましい。
樹脂層に用いる樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、繊維素系樹脂、アクリル系樹脂の如き熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂の如き熱硬化性樹脂あるいは光硬化性樹脂を使用することができる。
中でもシリコーン樹脂、フッ素樹脂のような離型性のあるもの、あるいはポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリアミド、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、スチレン系樹脂のような機械的性質に優れたものがより好ましい。特に、フェノール樹脂が好ましい。導電性微粒子は、樹脂成分10質量部当り、3乃至20質量部使用するのが好ましい。
カーボン微粒子とグラファイト粒子を組み合わせて使用する場合は、グラファイト10質量部当り、カーボン微粒子1乃至50質量部を使用するのが好ましい。
導電性微粒子が分散されているトナー担持体の樹脂層の体積抵抗率は1×10-6乃至1×106Ωcmが好ましい。
なお、上記樹脂層の層厚は好ましくは25μm以下、より好ましくは20μm以下、更に好ましくは4μm以上20μm以下であることが均一な膜厚を得るために好ましいが、
特にこの層厚に限定されるものではない。
また、トナー担持体表面の表面自由エネルギーの3成分である分散成分、極性成分、及び水素結合成分において、該3成分の合計に対して、分散成分が占める割合が、70%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。
トナー担持体表面の表面自由エネルギーが60mJ/m2よりも大きいとトナーとトナー担持体の離型性が悪くなり、現像効率が低下する傾向にある。また、長期使用においてトナー融着が生じやすい傾向にある。一方、トナー担持体表面の表面自由エネルギーが35mJ/m2よりも小さいと、トナーの均一帯電が難しくなり現像効率の低下、カブリの増大等を招き易い傾向にある。このため、トナー担持体表面の表面自由エネルギーは35.0mJ/m2以上60.0mJ/m2以下であることが好ましい。
式(3):分散成分が占める割合=分散成分/表面自由エネルギー
ここで、表面自由エネルギーは分散成分、極性成分、水素結合成分の和である。
表面自由エネルギーの上記3成分のうち、分散成分はファンデルワールス(van der Waals)力であると考えられ、極性成分は極性分子同士の静電気力、水素結合成分は水素結合による力であると考えられる。この中で、分散成分が分子間力としては最も弱く、わずかな力でも分子間力が切れ易いと考えられる。これをトナー担持体表面に置き換えて考えた場合、分散成分が70%以上であるとトナーとの離型性が非常に良好であると考えられる。
よって、トナーとトナー担持体の表面自由エネルギーの比X/Aが1.00以上4.00.以下である事と相まって、トナーの現像効率が非常に上がり好ましい。
なお、トナー担持体表面の表面自由エネルギーはトナー担持体の被覆層に用いる樹脂、前記被覆層に含まれる粒子、及びトナー担持体表面の粗さ等により任意に調整可能である。
例えば、被覆層に用いる樹脂に自由エネルギーが小さな樹脂(例えばシリコーン樹脂、フッ素系樹脂)を含有させる、あるいは、滑剤(黒鉛粒子)を含有させる事により表面自由エネルギーを減少させる事が出来る。特に黒鉛粒子を含有させた場合、黒鉛粒子は極性分子を有しておらず、また、水素結合を生ずる事もないので、分散成分が占める割合を増加させる事が出来るので好ましい。
本発明において、現像工程はトナー担持体に対して交番電界を現像バイアスとして印加して、静電潜像担持体上の静電潜像にトナーを転移させてトナー像を形成する工程であることが好ましく、印加現像バイアスは直流電圧に交番電界を重畳した電圧でもよい。
交番電界の波形としては、正弦波、矩形波、三角波等適宜使用可能である。また、直流電源を周期的にオン/オフすることによって形成されたパルス波であっても良い。このように交番電界の波形としては周期的にその電圧値が変化するようなバイアスが使用できる。
<1>磁性トナーの重量平均粒径(D4)の測定方法
磁性トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer
3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行ない、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行なう前に、以下のように専用ソフトの設定を行なった。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なう。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
磁性トナーの平均円形度及びモード円形度は、フロー式粒子像測定装置「FPIA−2100型」(シスメックス社製)を用いて測定を行い、下式を用いて算出する。
本発明における円形度はトナー粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、トナー粒子が完全な球形の場合に1.000を示し、表面形状が複雑になる程、円形度は小さな値となる。また、円形度頻度分布の平均値を意味する平均円形度Cは、粒度分布の分割点iでの円形度(中心値)をci、測定粒子数をmとすると、下記式から算出される。
なお、本発明で用いている測定装置である「FPIA−2100」は、各粒子の円形度を算出後、平均円形度及びモード円形度の算出に当たって、得られた円形度によって粒子を円形度0.40から1.00を0.01毎に等分割したクラスに分け、その分割点の中心値と測定粒子数を用いて平均円形度及びモード円形度の算出を行う。
なお、本測定において3μm以上の円相当径の粒子群についてのみ円形度を測定する理由は以下の通りである。3μm未満の円相当径の粒子群にはトナー粒子とは独立して存在する外部添加剤の粒子群が含まれており、これら外部添加剤による影響を排除して、より正確にトナー粒子の円形度を求めるためである。また、円形度のバラツキを抑えるため、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100の機内温度が26から27℃になるよう装置の設置環境を23℃±0.5℃にコントロールする。さらに、一定時間おきに、好ましくは2時間おきに2μmラテックス粒子を用いて自動焦点調整を行う。
更に本発明で用いている測定装置である「FPIA−2100」は、従来トナーの形状を算出するために用いられていた「FPIA−1000」と比較して、次の点が異なる。まず、処理粒子画像の倍率が向上しており、更に取り込んだ画像の処理解像度の向上(256×256→512×512)によりトナーの形状測定の精度が上がっている。それにより微粒子のより確実な補足を達成している装置である。従って、本発明のように、より正確に形状を測定する必要がある場合には、より正確に形状に関する情報が得られるFPIA−2100の方が有用である。
磁性トナー表面及びトナー担持体表面の表面自由エネルギーは、下記装置を用い、該装置の操作マニュアルに従い、表面自由エネルギー3成分が既知のプローブ液体(水、ジヨードメタン、エチレングリコール)を使用して、下記条件にて測定した。
具体的には、協和界面科学(株)製の接触角計CA−X ROLL型を使用し、磁性トナー及びトナー担持体の表面における上記各プローブ液体の接触角θを測定し、北崎・畑の理論の式を用い、表面自由エネルギーを求めた。
(i) 接触角θの詳細な測定条件は以下のとおりである。
測定 :液滴法(真円フィッティング)
液量 :1μl
着滴認識 :自動
画像処理 :アルゴリズム−無反射
イメージモード :フレーム
スレッシホールドレベル:自動
また、接触角θに関しては、各プローブ液体を用いそれぞれ5回測定を行い、5回の平均値をもって該プローブ液体の接触角θとした。なお、データ解析にはFAMAS(協和界面科
学(株)製)を用いた。
硫酸第一鉄水溶液中に、鉄元素に対して1.0乃至1.1当量の苛性ソーダ溶液、鉄元素に対して珪素元素換算で1.20質量%となる量のSiO2を混合し、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製した。水溶液のpHを8.0とし、空気を吹き込みながら85℃で酸化反応を行い、種晶を有するスラリー液を調製した。
次いで、このスラリー液に当初のアルカリ量(苛性ソーダのナトリウム成分)に対し0.9乃至1.2当量となるよう硫酸第一鉄水溶液を加えた後、スラリー液をpH8.5に維持して、空気を吹込みながら酸化反応をすすめ、磁性酸化鉄を含むスラリー液を得た。このスラリーを濾過、洗浄、乾燥し解砕処理して体積平均粒径(D3)が0.22μm、磁場79.6kA/m(1000エルステッド)における磁化の強さが66.1Am2/kg、残留磁化が6.0Am2/kgの磁性体1を得た。
硫酸第一鉄水溶液中に鉄元素に対して1.0乃至1.1当量の苛性ソーダ溶液を混合し、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製した。水溶液のpHを8.0とし、空気を吹き込みながら85℃で酸化反応を行い、種晶を有するスラリー液を調製した。
次いで、このスラリー液に当初のアルカリ量(苛性ソーダのナトリウム成分)に対し0.9乃至1.2当量となるよう硫酸第一鉄水溶液を加えた後、スラリー液をpH12.8に維持して、空気を吹込みながら酸化反応をすすめ、磁性酸化鉄を含むスラリー液を得た。このスラリーを濾過、洗浄、乾燥し解砕処理して体積平均粒径(D3)が0.20μm、磁場79.6kA/m(1000エルステッド)における磁化の強さが65.9Am2/kg、残留磁化が9.2Am2/kgの磁性体2を得た。
スチレン/n−ブチルアクリレート共重合体 100.0質量部
(質量比76/24、Tg=56℃、Mn=18000)
磁性体1 55.0質量部
ポリエチレンワックス(融点110℃) 5.0質量部
モノアゾ染料の鉄錯体(T−77保土ヶ谷化学社製) 2.0質量部
上記材料をブレンダーにて混合し、120℃に加熱した2軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕した後、微粉砕物を風力分級してトナー粒子1を得た。得られたトナー粒子1 100.0質量部に対し、四フッ化エチレン樹脂粒子(ルブロンL−2 ダイキン工業社製)1.0質量部を加え、ハイブリタイザー(奈良機械社製)を用い、6,000回転/分で3分間の処理を2回行ってトナー粒子1’を得た。このトナー粒子1’を100.0質量部と、個数平均1次粒径12nmのシリカをヘキサメチルジシラザンで処理後にシリコーンオイル
で処理した疎水性シリカ微粉体1.0質量部とをヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合し、重量平均粒径(D4)が12.3μmのトナー1を得た。トナー1の物性を表1に示す。
トナー1の製造例において、四フッ化エチレン樹脂粒子の代わりにシリコーン樹脂粒子(トスパール103 東芝シリコーン社製)を用いた事以外はトナー1の製造と同様にし、トナー2を得た。トナー2の物性を表1に示す。
トナー1の製造例において、四フッ化エチレン樹脂粒子1.0質量部を2.0質量部に変えた事以外はトナー1の製造と同様にし、トナー3を得た。トナー3の物性を表1に示す。
トナー1の製造例において、四フッ化エチレン樹脂粒子1.0質量部を3.0質量部に変えた事以外はトナー1の製造と同様にし、トナー4を得た。トナー4の物性を表1に示す。
トナー1の製造例において、四フッ化エチレン樹脂粒子1.0質量部を0.4質量部に変えた事以外はトナー1の製造と同様にし、トナー5を得た。トナー5の物性を表1に示す。
トナー1の製造例において、得られたトナー粒子1を100.0質量部と四フッ化エチレン樹脂粒子1.0質量部、個数平均1次粒径12nmのシリカをヘキサメチルジシラザンで処理後にシリコーンオイルで処理した疎水性シリカ微粉体1.0質量部をヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))を用い10分間混合し、重量平均粒径(D4)が12.3μmのトナー6を得た。トナー6の物性を表1に示す。
トナー1の製造例にて得られたトナー粒子1を300℃の気流中に投入し、表面改質処理を行ない、トナー粒子7を得た。このトナー粒子7 100.0質量部と個数平均1次粒径12nmのシリカをヘキサメチルジシラザンで処理後にシリコーンオイルで処理した疎水性シリカ微粉体1.0質量部をヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合し、重量平均粒径(D4)が12.3μmのトナー7を得た。トナー7の物性を表1に示す。
トナー1の製造例にて得られたトナー粒子1 100.0質量部と個数平均1次粒径12nmのシリカをヘキサメチルジシラザンで処理後にシリコーンオイルで処理した疎水性シリカ微粉体1.0質量部をヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合し、重量平均粒径(D4)が12.3μmのトナー8を得た。トナー8の物性を表1に示す。
トナー1の製造例において粉砕条件、分級条件を変更した以外はトナー1の製造と同様にし、重量平均粒径(D4)が7.6μmのトナー9を得た。トナー9の物性を表1に示す。
トナー1の製造例において粉砕条件、分級条件を変更した以外はトナー1の製造と同様にし、重量平均粒径(D4)が14.6μmのトナー10を得た。トナー10の物性を表1に示す。
トナー1の製造例において、磁性体1を磁性体2に変えたこと以外はトナー1の製造と同様にし、トナー11を得た。トナー11の物性を表1に示す。
トナー1の製造例において、磁性体1 55質量部を35質量部に変えたこと以外はトナー1の製造と同様にし、トナー12を得た。トナー12の物性を表1に示す。
トナー1の製造例において、磁性体1 55質量部を70質量部に変えたこと以外はトナー1の製造と同様にし、トナー13を得た。トナー13の物性を表1に示す。
基体表面に樹脂被覆層を有するトナー担持体を以下のようにして作製した。
レゾール型フェノール樹脂(J325:大日本インキ化学工業社製) 250部
導電性カーボンブラック(1次平均粒径:15nm、抵抗:1×10−1Ωcm) 1
0部
黒鉛粒子(粒径:4.2μm) 90部
化合物1 30部
導電性球状粒子(ニカビーズ ICB0520日本カーボン社製) 30部
エタノール 200部
なお、化合物1は下記の構造式(1)で表されるものである。
ここで、樹脂被覆層の厚みは10〜20μm程度であるため、トナー担持体の外径は10.0mmとなる。
トナー担持体1の製造例において、導電性球状粒子30部を10部に変えた事以外はトナー担持体1の製造と同様にし、トナー担持体2を得た。トナー担持体2の物性を表2に示す。
トナー担持体1の製造例において、導電性球状粒子30部を45部に変えた事以外はトナー担持体1の製造と同様にし、トナー担持体2を得た。トナー担持体3の物性を表2に示す。
トナー担持体1の製造例において、黒鉛粒子90部を45部に変えた事以外はトナー担持体1の製造と同様にし、トナー担持体4を得た。トナー担持体4の物性を表2に示す。
トナー担持体1の製造例において、黒鉛粒子90部を160部に変えた事以外はトナー担持体1の製造と同様にし、トナー担持体5を得た。トナー担持体5の物性を表2に示す。
トナー担持体1の製造例において、黒鉛粒子90部を160部に、化合物1 30部を250部に変えた事以外はトナー担持体1の製造と同様にし、トナー担持体6を得た。トナー担持体6の物性を表2に示す。
トナー担持体1の製造例において、外径10.0mmφのアルミニウム製円筒を外径7.6mmφのアルミニウム製円筒に変えた事以外はトナー担持体1の製造と同様にし、トナー担持体7を得た。トナー担持体7の物性を表2に示す。
画像形成装置としてLBP3000(キヤノン(株)製)を用い、上記トナー担持体1が入るようにカートリッジを改造した。
トナー1、及びトナー担持体1を使用し、トナー規制ブレードの自由長を0.7mmとし、常温常湿環境下(23℃/60%RH)にて印字率が3%の横線を連続モードで2000枚画出し耐久試験を行った。耐久試験前後で評価を実施した。なお、記録媒体としてはA4の75g/m2の紙を使用した。その結果、耐久試験前後で掃き寄せ、非画像部へのカブリはなく、高濃度の画像を得ることができた。評価結果を表3に示す。
なお、本発明の実施例及び比較例で行った各評価の評価方法とその判断基準について以下に述べる。
画像濃度はベタ画像部を形成し、このベタ画像の濃度をマクベス反射濃度計(マクベス社製)にて測定した。
白画像を出力して、その反射率を東京電色社製のREFLECTMETER MODEL TC−6DSを使用して測定した。一方、白画像形成前の転写紙(標準紙)についても同様に反射率を測定した。フィルターは、グリーンフィルターを用いた。白画像出力前後の反射率から、下記式を用いてカブリを算出した。
(式): カブリ(反射率)(%)= 標準紙の反射率(%)−白画像サンプルの反射率
(%)
なお、カブリの判断基準は以下の通りである。
A:非常に良好(1.5%未満)
B:良好(1.5%以上2.5%未満以下)
C:普通(2.5%以上4.0%未満以下)
D:悪い(4%以上)
掃き寄せは目視判断にて下記の判断基準に従い、評価を行なった。
A:掃き寄せは未発生
B:若干掃き寄せが発生しているものの、充分なレベル
C:掃き寄せが発生しているものの、実用上問題の無いレベル
D:掃き寄せが発生しており、好ましくないレベル
トナー2、3、5、6、7、11を用いたこと以外は実施例1と同様に画出し試験を行った。その結果、いずれのトナーも耐久試験前後で実用上問題ないレベル以上の画像が得られた。トナーとトナー担持体の組合せ、評価結果を表3に示す。
トナー3、4、8、9、10、12、13を用いたこと以外は、実施例1と同様に画出し試験を行った。その結果、画像濃度、カブリ、掃き寄せのいずれかの項目で実用上好ましくないレベルの画像が得られた。なお、比較例5においてはトナー3とトナー担持体4を用いて評価した。トナーとトナー担持体の組合せ、評価結果を表3に示す。
トナー担持体2から6を使用し、実施例1と同様に画出し試験を行った。その結果、いずれのトナーも耐久試験前後で実用上問題ないレベル以上の画像が得られた。トナーとトナー担持体の組合せ、評価結果を表4に示す。
トナー担持体7を使用し、実施例1と同様に画出し試験を行なった。その結果、画像濃度が低く、カブリも悪かった。トナーとトナー担持体の組合せ、評価結果を表4に示す。
102 トナー担持体
114 転写部材(転写ローラー)
116 クリーナー
117 接触帯電部材(帯電ローラー)
121 レーザー発生装置(潜像形成手段、露光装置)
123 レーザー光
124 レジスタローラー
125 搬送ベルト
126 定着器
140 現像器
141 攪拌部材
Claims (7)
- 電圧を印加した帯電部材で静電潜像担持体を帯電させる帯電工程、帯電された前記静電潜像担持体に静電潜像として画像情報を書き込む静電潜像形成工程、磁性トナーを担持する外径が10.0mm以上12.0mm未満のトナー担持体にトナー層厚規制部材を当接させ、前記トナー担持体上にトナー層を形成せしめ、前記静電潜像担持体と、前記トナー担持体とを一定の間隔を設けて配置することにより現像部を形成し、交番電界が印加されている前記現像部において、前記磁性トナーを前記静電潜像に転移させてトナー像を形成する工程、及び、形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程を含み、前記静電潜像担持体上に繰り返して作像が行われる画像形成方法であって、
前記磁性トナーの重量平均粒径(D4)が、8.0μm以上14.0μm以下であり、
磁場79.6kA/m(1000エルステッド)における前記磁性トナーの磁化の強さが、16.0Am2/kg以上25.0Am2/kg以下であり、
前記磁性トナー表面の表面自由エネルギーをA(mJ/m2)、トナー担持体表面の表面自由エネルギーをX(mJ/m2)としたときに、下記式(1)及び(2)を満たすことを特徴とする画像形成方法。
(1)1.00≦X/A≦4.00
(2)10.0mJ/m2≦A≦55.0mJ/m2 - 磁場79.6kA/m(1000エルステッド)にて着磁した際の前記磁性トナーの残留磁化が、3.0Am2/kg以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記磁性トナーの平均円形度が0.950以上であり、モード円形度が0.96以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
- 前記トナー担持体の表面粗さが、JIS中心線平均粗さ(Ra)で、0.60μm以上1.20μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成方法。
- 前記トナー担持体上の磁性トナー層の量が、7.0g/m2以上18.0g/m2以下で
あることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成方法。 - 前記トナー担持体表面の表面自由エネルギーが、35.0mJ/m2以上60.0mJ/m2以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成方法。
- 前記トナー担持体表面の表面自由エネルギーの3成分である分散成分、極性成分、及び水素結合成分において、前記3成分の合計に対して、前記分散成分の占める割合が、70%以上であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像形成方法。
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