JP2000162817A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP2000162817A
JP2000162817A JP33856198A JP33856198A JP2000162817A JP 2000162817 A JP2000162817 A JP 2000162817A JP 33856198 A JP33856198 A JP 33856198A JP 33856198 A JP33856198 A JP 33856198A JP 2000162817 A JP2000162817 A JP 2000162817A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期の使用においても、スリーブ汚染が発生
せず良好な現像性が得られる画像形成方法を提供するこ
とにある。 【解決手段】 静電潜像保持体上に静電潜像を形成する
潜像形成工程;及び該静電潜像を現像剤担持体表面に担
持され、且つ搬送される磁性トナーを有する一成分系現
像剤で現像する現像工程;を有する画像形成方法におい
て、該現像剤担持体は、少なくとも表面に無電解メッキ
を施されており、該磁性トナーは、少なくとも結着樹脂
及び磁性体を含有しており、該磁性体が磁性酸化鉄であ
り、該磁性体は長周期型の元素周期表の第三周期以降の
電気陰性度1.0乃至2.5の元素αを0.10乃至
4.00重量%含有し、該磁性体は、(i)複核形状の
磁性酸化鉄粒子を60個数%以上有するか、または、
(ii)六面体の稜線部が面状の多面体である磁性酸化
鉄粒子及び八面体の稜線部が面状の多面体である磁性酸
化鉄粒子からなるグループより選ばれる1種又は2種の
磁性酸化鉄と、複核形状の磁性酸化鉄粒子とを合わせて
60個数%以上有していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、磁気記録法において形成される静電荷像をトナ
ーを用いて現像する画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法としては、米国特許第2,2
97,691号明細書、特公昭42−23910号公報
及び特公昭43−24748号公報等に記載されている
如く多数の方法が知られているが、一般には光導電性物
質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像
(静電潜像)を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて
現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写
した後、加熱、加圧、加熱加圧或いは溶剤蒸気などによ
り定着し、被写物を得るものであり、感光体上に転写さ
れずに残った現像剤は種々の方法でクリーニングされ、
上記工程が繰り返されるものである。
【0003】この内、現像方式としては、シンプルな構
造の現像器でトラブルが少なく、寿命も長く、メンテナ
ンスも容易なことから、一成分現像方式が好ましく用い
られる。
【0004】この方法は、磁性トナーをスリーブ上に薄
く塗布することによりスリーブとトナーの接触する機会
を増し、十分な摩擦帯電を可能にしたこと、磁力によっ
て磁性トナーを支持し、かつ磁石とトナーを相対的に移
動させることによりトナー粒子相互の凝集を解くととも
にスリーブと十分に摩擦せしめていること、等によって
優れた画像が得られるものである。そのため、磁性トナ
ーとスリーブの個々の性能及び相互作用が得られる画像
に大きく影響を与える。
【0005】磁性トナーにおいては、磁性体を含有させ
ることでトナーに磁性を持たせている。このようなこと
から、磁性体は磁性トナーの現像性及び耐久性に影響を
与えており、従来より磁性体に関して、数々の提案が行
われている。
【0006】例えば、特開平8−101529号公報に
は珪素と亜鉛が含有されている磁性体が提案され、特開
平7−175262号公報、特開平5−72801号公
報、特開昭62−278131号公報、特開昭61−3
4070号公報、特開平8−25747号公報、特開平
9−59024号公報、特開平9−59025号公報に
は珪素が含有されている磁性体が提案されており、特開
平7−110598号公報、特開平5−281778号
公報には珪素とアルミニウムが含有されている磁性体が
提案されており、特開平5−345616号公報にはマ
グネシウムが含有されている磁性体を用いた磁性トナー
が提案されている。それぞれ良好な現像性が得られてい
るが、正帯電性磁性トナーに適用した場合や、高速機に
適用した場合や、補給を繰り返し長期にわたってコピー
ボリュウムが非常に多くなる場合や、アモルファスシリ
コンドラムを用いる場合や、デジタル機などで低電位で
反転現像する場合などには、さらなる現像性の向上や耐
久性の向上が待望されている。
【0007】また、スリーブにおいては、例えば、金
属、或いはその合金またはその化合物を円筒状に成形
し、その表面を電解、ブラスト、ヤスリ等で所定の表面
粗さになるように処理したものが用いられる。スリーブ
の材質としては、長期使用時にその凹凸が摩擦減少して
しまうのを防ぐために、比較的高硬度な材料、例えばス
テンレス鋼(ビッカース硬度Hv≒200)等が多く用
いられていた。例えば特開昭57−66455号公報に
開示されているように、ステンレス鋼をスリーブの基本
材料とし、アルミナ粒子を用いたアランダムブラストを
する方法が提案されている。しかしこの場合、スリーブ
表面が鋭い凹凸となり易く、長期の使用においては、こ
のくぼみにトナーが埋め込まれ、トナーとの摩擦が十分
に行われなくなり、帯電量不足による画像不良が発生す
る(以下「スリーブ汚染」と称す)場合があった。その
ため特開昭57−116372号、特開昭58−119
74号及び特開平1−131586号公報に開示される
ように、球状粒子(例えばガラスビーズ等)を用いて、
ブラストしスリーブ表面を滑らかな凹凸とすることが提
案されている。
【0008】さらに、スリーブ基材としてステンレス鋼
を用いた場合は、その熱伝導率の低さから、本体の機内
昇温より局部的に歪みが発生し易く、それにより画像に
スリーブピッチのムラが発生することがある。特に画像
流れ対策として高湿下での感光ドラム表面への吸湿防止
のために、感光体に面状発熱体等を内包し、感光体表面
を発熱させる場合においては、感光ドラムに対向してい
る現像スリーブの熱変形が顕著に発生する。
【0009】このため、スリーブ材料には、比較的熱伝
導率の高く安価なアルミニウムが主流となってきてい
る。しかし、アルミニウムは硬度が低く(Hv≒10
0)耐久性が乏しく、表面磨耗による画像劣化を発生さ
せやすい。そのため耐磨耗性を持たせるために特開昭6
1−219974号公報、特開平3−41485号公
報、特開平3−233581号公報及び特開平5−27
581号公報等においては、アルミ基体に金属をコート
したりメッキする技術が提案されている。しかし、これ
らはスリーブ表面の硬度向上により耐久性は良好になる
ものの、ステンレス鋼と比較して、特にポジトナー(正
帯電性トナー)に対する帯電付与能力が小さいものが多
く、例えば、長期に使用において選択現像により濃度低
下を引き起こしたり、高温高湿環境下においてトナーの
帯電量不足により、十分な画像濃度が得られなかった
り、更には、従来では問題にならなかった程度の超微量
のトナー材料遊離物によっても現像性が著しく低下する
ものが多い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、現像
性及び耐久性に優れた画像形成方法を提供することにあ
る。
【0011】更に本発明の目的は、デジタル高速現像あ
るいは低電位現像においても、良好な現像性と耐久性が
得られる画像形成方法を提供することにある。
【0012】更に本発明の目的は、正帯電性トナーにお
いても、良好な現像性と耐久性が得られる画像形成方法
を提供することにある。
【0013】更に本発明の目的は、長期の使用において
も、スリーブ汚染が発生せず良好な現像性が得られる画
像形成方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】具体的には、本発明は、
静電潜像保持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程;
及び該静電潜像を現像剤担持体表面に担持され、且つ搬
送される磁性トナーを有する一成分系現像剤で現像する
現像工程;を有する画像形成方法において、該現像剤担
持体は、少なくとも表面に無電解メッキを施されてお
り、該磁性トナーは、少なくとも結着樹脂及び磁性体を
含有しており、該磁性体が磁性酸化鉄であり、該磁性体
は長周期型の元素周期表の第三周期以降の電気陰性度
1.0乃至2.5の元素αを0.10乃至4.00重量
%含有し、該磁性体は、(i)複核形状の磁性酸化鉄粒
子を60個数%以上有するか、または、(ii)六面体
の稜線部が面状の多面体である磁性酸化鉄粒子及び八面
体の稜線部が面状の多面体である磁性酸化鉄粒子からな
るグループより選ばれる1種又は2種の磁性酸化鉄と、
複核形状の磁性酸化鉄粒子とを合わせて60個数%以上
有していることを特徴とする画像形成方法に関する。
【0015】さらに、本発明は、静電潜像保持体上に静
電潜像を形成する潜像形成工程;及び該静電潜像を現像
剤担持体表面に担持され、且つ搬送される磁性トナーを
有する一成分系現像剤で現像する現像工程;を有する画
像形成方法において、該現像剤担持体は、少なくとも表
面に無電解メッキを施されており、該磁性トナーは、少
なくとも結着樹脂及び磁性体を含有しており、該磁性体
が磁性酸化鉄であり、該磁性体は長周期型の元素周期表
の第三周期以降の電気陰性度1.0乃至2.5の元素α
を0.10乃至4.00重量%含有し、該磁性体の鉄元
素溶解率0から20%までの元素αの溶解率S1は10
%以上乃至44%未満であり、鉄元素溶解率80%から
100%までの元素αの溶解率S2は5%以上乃至30
%未満であることを特徴とする画像形成方法に関する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係る磁性トナーの磁性体
は磁性酸化鉄であり、元素αは磁性酸化鉄中に取り込ま
れる形で存在している。本発明では磁性酸化鉄の結晶粒
子中の表面から中心まで元素αを含有することで、磁性
体の磁気特性のバランスをとり画像濃度を高め、画像カ
ブリを抑制することができ、また結晶粒子表面の電気的
特性を制御し帯電安定性を向上させている。さらに、該
磁性トナーを摩擦帯電させる現像スリーブとして、メッ
キを施したものを用いることにより、トナーによるスリ
ーブ汚染を発生させず高耐久性を達成することが可能と
なる。また本発明の磁性体が複核形状の磁性酸化鉄粒
子、六面体或いは八面体の稜線が面状の多面体である磁
性酸化鉄粒子と複核形状の磁性酸化鉄粒子を60個数%
以上含有することによって、トナー中で結着樹脂との密
着性が極めて高まり磁性体の脱落が発生せず遊離磁性体
による帯電阻害を起こさないことが明らかになった。
【0017】更にこの効果をより現わす為には、複核粒
子が50個数%以上であることが好ましく、特には60
個数%以上である。
【0018】ここで「複核形状の磁性酸化鉄粒子」と
は、複数の粒子核から結晶成長した形状様のもの、親粒
子上に小粒子核ができ結晶成長した形状様のもので、粒
子上に面と稜線からなる凸部を有するものである。例え
ば、図1に示す外形輪郭が例示される。六面体あるいは
八面体の稜線が面状の多面体とは、例えば、図2に示す
外形輪郭が例示される。
【0019】複核形状の磁性酸化鉄粒子についての好ま
しい形態は、以下のような形状を示すものである。粒子
上の任意の頂点を二点選択し、その二点を結ぶ直線を想
定する。この時、この直線に対し磁性体粒子の表面が粒
子中心方向にあり、粒子凹部となる側面を有する形状を
複核形状とみなす。「複核形状」とは、このような凹部
を少なくとも一つ以上有する形状のものを言う。例え
ば、図3又は図4に示す立体図で表される形状のものが
例示される。また、任意の二点を結ぶ直線から粒子表面
上に降ろした垂線の表面までの距離が粒子の最大径の
1.0〜50.0%以上であることが好ましく、2.0
〜40.0%以上であることが更に好ましく、3.0〜
30.0%以上であることがより好ましく、4.0〜2
0.0%以上であることが特に好ましい。図4を参照し
ながら説明すると、この値は、任意の頂点a,bを結ぶ
線分abから粒子表面に降ろした垂線lと粒子表面の交
点をc、垂線lと線分abの交点をdとしたとき、線分
cdの距離を測定し、粒子の最大径基準でその割合を求
めた値である。
【0020】また、図5の如き二次元投影図上の外形輪
郭において上記の条件が満たされれば、本発明の形状は
十分に満足するものである。
【0021】六面体又は八面体の稜線が面状になった磁
性酸化鉄についての好ましい形態は、以下のような形状
を示すものである。粒子表面の側面を外捜したときに六
面体又は八面体が形成される形状をしたものである。例
えば、図6又は図7に示す立体図に例示されるものが挙
げられる。図6においては、面Xが側面であり、面Yは
稜線部が面状になった面であり、この面は平面または曲
面である。また図7を参照しながら、六面体又は八面体
の稜線部が面状である多面体について説明すると、側面
1を有する多面体1(図7a)に基づいて、側面X2
有する多面体2を外挿する(図7b)。本発明に係る六
面体又は八面体の稜線部が面状の多面体においては、こ
の外挿された多面体2(図7c)が、六面体又は八面体
である。
【0022】このような形状を呈する磁性酸化鉄粒子は
非常に分散性がよく、均一なトナー粒子を製造すること
ができ、小さな混練シェアでも十分に結着樹脂へ分散で
き、材料の選択の幅も広がり、電子写真特性を向上させ
るばかりでなく、製造安定性を増すことができる。これ
は、粒子の頂点や稜線が鋭くはないので、粒子同士が分
離しやすく、凝集性が少なく、結着樹脂へ均一に分散で
きるためである。また、この様な磁性酸化鉄粒子は、粒
子表面に凹凸があったり、多くの面と稜線を有し、適度
な角度を有するため、結着樹脂に対する密着性にも優れ
物理的に磁性トナー表面上においても固着されているの
で、磁性トナー粒子からの脱落を防止できる。さらに、
これらの形状により、磁性トナー粒子表面上に面露出で
きるため、磁性トナー粒子の帯電調整効果をより発揮す
ることができ、磁性トナーの流動性を上げることがで
き、高速現像において現像性の安定化に大きく寄与す
る。なお、六面体粒子、八面体粒子及び球状の粒子は4
0個数%未満で含有していても構わないが、含有量は好
ましくは20個数%以下、更に好ましくは10個数%以
下であるのが良い。球状粒子が増加すると、磁性トナー
粒子から脱離した遊離の磁性体粒子が増え、それらが、
スリーブ上に堆積してゆき、スリーブの帯電付与に悪影
響を与える。特に、ステンレス鋼スリーブと比較して帯
電付与能力の小さいメッキスリーブにおいては、画像濃
度の低下を引き起こしやすい六面体又は八面体の粒子が
増加すると、磁性トナー粒子表面における磁性トナーの
露出が頂点露出となり、帯電調整効果や流動性向上効果
が得られにくいと共に、スリーブ表面を削り易く、適度
なスリーブ表面粗さを維持することが難しく、それによ
り画像濃度ムラを発生させやすい。
【0023】必要とする磁気特性及び電気特性をよりよ
く出すためには、鉄原子以外の原子αが磁性酸化鉄中に
取り込まれる。磁性酸化鉄の結晶格子中にこの原子を鉄
原子と置き換えた状態で存在させることが好ましく、鉄
原子以外の原子としては、M殻以上を有する周期表第三
周期以降の元素αが好ましく使用される。より好ましく
は、第三周期、第四周期又は第五周期の元素であり、特
に好ましくは、第三周期又は第四周期の元素である。元
素αは鉄元素と電気陰性度が近いことが好ましいことか
ら、元素αの電気陰性度は1.0〜2.5であり、好ま
しくは1.2〜2.3であり、更に好ましくは1.5〜
2.1であるのが良い。また元素αは典型元素であるこ
とが好ましく、その中でもPブロック元素であることが
好ましく、特にIIIB族、IVB族、VB族の元素で
あることが好ましい。具体的には、好ましい元素αとし
ては、Si,Al,P,Mg,Ti,V,Cr,Co,
Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,Zr,Sn又はPbで
あり、更に好ましくは、Si,Al,P,V,Cr,C
o,Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,Zr,Sn又はP
bであり、特に好ましい元素αはSi,Al又はPであ
り、Siが最も好ましい。
【0024】磁性酸化鉄に取り込まれる元素αは磁性体
基準で0.10乃至4.00重量%である。この範囲内
にあることで、磁性酸化鉄が本発明の特徴とする磁性体
の形状を好ましく呈することが可能となる。また、後述
するような元素αの分布による様々な磁気的特性の特
徴、電気的特性の特徴、物理的特性の特徴を好ましく発
現することが可能となり、優れた電子写真特性を磁性ト
ナーに与えることができる。このような含有量で元素α
を含有することにより、過酷な条件下での現像性に優
れ、耐久性に優れた磁性トナーを構成するための磁性体
を調製することができる。元素αの含有量が4.00重
量%を超えると、多面体の面がより曲面になり、球状に
なってくる。こうなると磁性体は、磁性トナー粒子から
遊離しやすくなる。遊離の磁性体が発生すると、長期間
用いた場合などに遊離した磁性体がスリーブ表面に蓄積
され、スリーブの帯電付与に悪影響を与える。特にメッ
キスリーブを用いた場合には、トナーが帯電量不足とな
り画像濃度の低下を引き起こす。またスリーブ表面の削
れ方にムラが発生し、スリーブのトナー搬送性が不安定
となり画像ムラが発生しやすくなる。元素αの含有量が
0.10重量%未満では、磁性トナーは帯電過剰となり
やすく、磁性トナー粒子間の帯電のバランスが不均一に
なりカブリが多くなる。また、スリーブ表面において局
部的にトナーが過剰帯電を起こし、静電凝集によるブロ
ッチが発生したりする。好ましくは、0.15乃至3.
00重量%であり、より帯電の安定化が図られ、現像性
の安定化が達成できる。更に好ましくは0.20乃至
2.50重量%であり、より高画像濃度で、カブリの少
ない画像が得られる。特に好ましくは0.50乃至2.
00重量%である。
【0025】また、磁性体は元素αを磁性酸化鉄粒子の
どの部分にも含有させることによっても好ましい効果が
得られ、鉄元素溶解率0から20%までの元素αの溶解
率S1が10%以上乃至44%未満であり、鉄元素溶解
率80%から全溶(100%)までの元素αの溶解率S
2が5%以上乃至30%未満である。このような磁性体
は結着樹脂との濡れ性及び親和性が良く、磁性トナー粒
子表面上においても磁性体は良好に固着されるので、磁
性トナー粒子からの脱落を防ぎ、スリーブへの遊離磁性
体の蓄積による帯電付与力の低下、スリーブ削れを良好
に防止することができる。特にメッキスリーブを用いた
場合は、この効果が顕著である。
【0026】S1が10%以上乃至44%未満であると
きには、残留磁化を比較的小さくすることができ、帯電
付与能力の比較的低いスリーブを用いても高画像濃度を
得ることができる。また、表面に元素αの酸化物を適度
に有する場合もあり、磁性トナー粒子の表面から面露出
した際に帯電調整効果が効果的に働き、スリーブ表面で
のブロッチを防止し、またトナー粒子同士の密着を防ぎ
トナー粒子間の流動性を維持できるとともにトナー粒子
の帯電安定化に寄与し、耐久経時の現像安定性が得られ
る。
【0027】S2が5%以上乃至30%未満であるとき
には、飽和磁化の大きさを維持し、残留磁化の過度の低
下を防ぎ、残留磁化の飽和磁化に対する割合を保持する
ことができ、高画像濃度を維持しながらカブリを抑制で
きる。また、各磁性体粒子の磁気特性も安定するため、
トナー粒子内およびトナー粒子間の磁気特性も均一に安
定し、特定な粒子のみが選択的に現像されることも無く
なる。また、磁性体粒子の粒径のばらつきも小さくな
り、良好な分散性に寄与し、優れた耐久安定性が得られ
る。
【0028】S1及びS2が上記条件を満たす発明に係る
磁性トナーは、比較的に帯電付与能力の低いメッキスリ
ーブを用いた場合において、特に効果的である。
【0029】溶解率S1が44%以上になると、磁性体
粒子の表面にでてる元素αの酸化物が多くなり、磁性体
の単位重量当りの表面積が増大してきて、摩擦電荷の放
出が大きくなり電荷の維持性が低下し、磁性トナーを繰
り返し補給して使用したり、正帯電性トナーに適用した
場合などに、画像濃度ムラ、カブリの発生、濃度低下な
どの画像欠陥が現れやすい。また、残留磁化の飽和磁化
に対する割合が小さくなり、カブリが多くなる。また、
結着樹脂との濡れ性が低下し、磁性トナー粒子からの磁
性体の脱落が生じやすくなり、スリーブ汚染の原因とな
りやすくなる。溶解率S1が10%未満の場合は、残留
磁化の飽和磁化に対する割合が大きくなり、特にメッキ
スリーブと共に用いた場合には画像濃度を高くすること
が困難である。溶解率S1は好ましくは15乃至42%
であり、スリーブ耐久性と現像性のバランスがとりやす
くなる。更に好ましくは20乃至40%であり、解像度
や鮮鋭さに優れた、より高品質の画像を得ることが可能
となる。
【0030】溶解率S2が30%を超えると、磁性体粒
子の表面付近の元素αの含有量が磁性体粒子毎にばらつ
きやすくなり、帯電性の不安定化の要因となり、ブロッ
チやカブリの発生など悪影響を及ぼす。一方、溶解率S
2が5%未満の場合には磁性体粒子の大きさが揃わなく
なり、赤味を帯びたり、磁気特性にばらつきができやす
く、均質な磁性トナー粒子ができにくくなり、選択現像
を生じやすくなり、特にメッキスリーブと共に用いた場
合、現像性の低下が見られる。溶解率S2は、好ましく
は5%以上乃至25%未満であることが好ましく、その
場合にはより黒色度が安定し、耐久による現像特性の変
化が小さくなる。更に好ましくは溶解率S2は10%以
上乃至20%未満であることで、高速現像及び高耐久マ
シンにより好ましく適応し得る。
【0031】また、元素αの溶解率S1と元素αの溶解
率S2においてS1≧S2であることが好ましく、粒子サ
イズの安定化や複核粒子の生成が促進され、現像性と耐
久性がより向上し、帯電バランスのとりにくい正帯電性
トナーにおいて特に効果的に現像性を向上させることが
できる。
【0032】通常、トナーに用いられる結着樹脂は、負
帯電性である。正帯電性トナーの場合は、正荷電性荷電
制御剤を結着樹脂中に分散させ正摩擦帯電のトナー粒子
を得ている。このようなトナーが摩擦帯電すると、トー
タルでは正帯電を有するが微視的には負帯電である部位
が存在する。これが帯電不均一の要因となり、帯電バラ
ンスの崩れたトナー粒子が存在するようになり、カブリ
を生じるトナーの元になったり、濃度低下の原因となっ
たり、選択現像性を引き起こす引き金となる場合があ
る。本発明の磁性体は、面露出して、これらの不均一帯
電を緩和し、正帯電を均一化かつ安定化できるものであ
る。したがって、本発明の磁性体は正帯電性トナーによ
り好ましく用いられる。
【0033】さらに、鉄元素溶解率20%〜80%の元
素αの溶解率を鉄元素溶解率20%あたりに換算した溶
解率S3が10%以上乃至25%未満であることが好ま
しく、この場合には元素αの存在割合の変化が滑らかに
なるので、磁性体の均質化が促進され、磁気特性が粒子
毎により安定化するので、磁性トナー粒子毎の磁気特性
が安定化する。その結果、選択現像が抑制され、高耐久
の磁性トナーを得ることができる。
【0034】また、元素αがこのような割合で存在して
いるため、抗磁力が安定し、過度に大きくなることも、
また小さくなることもなくなり、カブリ抑制と高画像濃
度の両立が図れる。また、分散性の向上及び密着性の向
上に働き、帯電安定化や流動性向上に効果を発揮し、優
れた現像性及び耐久安定性が得られる。S3が10%未
満となると、抗磁力が小さくなりカブリやすくなった
り、感光ドラムの削れが懸念されるようになる。S3
25%以上になると抗磁力が大きくなり画像濃度が低く
なったり、帯電調整効果が得られにくくなり、流動性向
上効果も期待できなくなる。
【0035】さらに、磁性体の元素αの溶解率S1、元
素αの溶解率S2及び元素αの溶解率S3において、S1
>S2,S1≧S3及びS3≧S2であることが好ましく、
粒子サイズの安定化が促進され、現像性と耐久性向上が
達成され、帯電緩和による均一化作用が働き、特に正帯
電性トナーにおいて効果が大きい。
【0036】元素αの酸化物が該磁性体粒子の表面にあ
って、表面に存在する元素αの量が磁性体基準で0.0
1乃至1.00重量%であることも好ましく、更には
0.02乃至0.75重量%であることが好ましく、更
には0.03乃至0.50重量%であることがより好ま
しい。特には0.05乃至0.50重量%であることが
好ましい。また、磁性酸化鉄粒子の表面に存在する元素
αが、磁性体全体に含まれる元素αの含有量の2〜25
重量%、好ましくは4〜20重量%であると、帯電の保
持とリークのバランスがとれ磁性トナー粒子の帯電バッ
ファーの働きをし、反転帯電粒子の発生を抑え、反転部
へ飛翔するトナーが減少し、カブリを減少させることが
できる。磁性酸化鉄粒子の表面に存在する元素αが、2
重量%未満である場合は電荷保持能力が勝り、25重量
%より多い場合は電荷リーク能力が勝る傾向があること
から、上記範囲内で両者のバランスをとるのが良い。
【0037】また、該磁性体の表面に周期表第2,3,
4,5族から選ばれ、両性酸化物または両性水酸化物ま
たはこれらの混合物を形成しており、元素αとは異なる
元素βを含有していることも好ましい形態である。元素
βの含有率は磁性体基準で0.01重量%以上乃至2.
00重量%未満であることが、環境安定性(すなわち低
湿下、高湿下での現像性の差を小さくする)を向上させ
ることができるので好ましい。元素βの含有率が0.0
1重量%未満ではその効果は少なく、2.00重量%以
上では流動性が低下し、耐久性に悪影響を及ぼすことが
ある。好ましい元素としては、B,Al,Si,Cd,
Ga,In,Ge,Sn,Pb,As,Sb又はBiが
あり、特に好ましくはB,Al又はSiである。
【0038】また磁性体は、個数平均粒径0.05〜
0.50μmが好ましく、さらには0.08〜0.40
μmのものが好ましく、特には0.10〜0.30μm
のものが好ましい。これらの平均粒径であると、均一分
散性が得られる。磁性体のBET比表面積は5.0〜2
0.0m2/gのものが好ましく用いられ、より好まし
くは6.0〜15.0m2/g、特に好ましくは8.0
〜12.0m2/gであると現像の環境安定性が向上す
る。
【0039】磁性体の磁気特性としては、飽和磁化が7
5〜100Am2/kgであるものが好ましく、更に好
ましくは80〜95Am2/kg、特に好ましくは85
〜90Am2/kgであると、カブリの発生を良好に抑
制ができる。残留磁化は5.0〜12.0Am2/kg
が好ましく、更に好ましくは6.0〜11.0Am2
kgであり、特に好ましくは7.0〜9.0Am2/k
gであり、これにより高画像濃度が得られる。抗磁力は
5.0〜10.0kA/mであるものが好ましく用いら
れ、更に好ましくは5.5〜9.0kA/mであり、特
に好ましくは6.0〜8.0kA/mであるとデジタル
潜像を忠実に現像できる。また、画像濃度を高くし、カ
ブリを少なくするために残留磁化(σr)と飽和磁化
(σs)の比σr/σsは0.070〜0.125が好
ましく、更に好ましくは0.080〜0.115、特に
好ましくは0.085〜0.110である。それぞれの
磁気特性は磁場795.8kA/m下で測定した値であ
る。これらの磁性体の配合割合は結着樹脂100重量部
に対し、20〜200重量部用いるのが好ましく、より
好ましくは40〜150重量部であり、更に好ましくは
50〜120重量部である。20重量部未満の場合には
トナーの磁気特性と帯電特性のバランスを取りづらく、
カブリが増加したり、帯電過剰となり低湿下でトラブル
を起こしやすく、十分な着色力が得られにくくなる。ま
た200重量部を超える場合も、トナーの磁気特性と帯
電特性のバランスを取りづらく画像濃度の低下や画質の
劣化が見られたり、帯電不足となり、高湿下でトラブル
を起こしやすく、十分な定着性を得られにくくなる。
【0040】以下に、磁性体に係る各物性の測定法を示
す。
【0041】(1)元素αの含有量:磁性体中の元素A
の含有量は、蛍光X線分析装置SYSTEM3080
(理学電機工業(株)製)を使用し、JIS K011
9「けい光X線分析通則」に従って、蛍光X線分析を行
うことにより測定する。含有量は磁性体を基準とする。
【0042】(2)鉄元素の溶解率及び元素αの溶解
率:本発明において磁性酸化鉄の鉄元素の溶解率、元素
αの溶解率Sは、次のような方法によって求めることが
できる。例えば、5リットルのビーカーに約3リットル
の脱イオン水を入れ、45〜50℃になるようにウォー
ターバスで加温する。約400mlの脱イオン水でスラ
リーとした磁性酸化鉄約25gを、約300mlの脱イ
オン水で水洗しながら、該脱イオン水とともに5リット
ルビーカー中に加える。
【0043】次いで、温度を約50℃、撹拌スピードを
約3.33S-1に保ちながら、特級塩酸を加え、溶解を
開始する。このとき、磁性酸化鉄濃度は約5g/リット
ル、塩酸水溶液は約3規定となっている。溶解開始か
ら、すべて溶解して透明になるまでの間に数回約20m
lサンプリングし、0.1μmメンブランフィルターで
ろ過し、ろ液を採取する。ろ液をプラズマ発光分光(I
CP)によって、鉄元素及び元素αの定量を行う。
【0044】次式によって、各サンプルごとの鉄元素溶
解率及び元素αの溶解率が計算される。
【0045】
【数1】
【0046】
【数2】
【0047】
【0048】(3)磁性体の形状及び粒径:電子顕微鏡
H−700H(日立製作所製)を用いて、磁性体を5
0,000倍で撮影し、焼き付け倍率2倍として、最終
倍率100,000倍とする。これにより、0.03μ
m以上の粒子100個をランダムに選び出して、各粒子
の最大長(μm)を計測し、その平均をもって個数平均
粒径とする。
【0049】また、電子顕微鏡H−700H及びS−4
700を用いて、100,000倍で撮影し、焼き付け
倍率2倍として、最終倍率200,000倍とする。こ
れによって0.05μm以上の粒子100個をランダム
に選び出して、各粒子の形状を観察し、各形状を有する
粒子の存在割合(個数%)を求める。複核形状を有する
磁性体の最大凹部の深さは、前記測定で複核形状と判定
された粒子について測定したもので、図5において模式
的に示すようにして線分cdをとり、求められた線分c
dのうち各粒子における最大値の、粒子最大径に対する
割合(%)として求められる。なお、後述の表1では測
定粒子の平均値を記している。
【0050】さらに磁性体の粒径の測定、及び、形状の
観察においては、必要に応じて、透過型電子顕微鏡(T
EM)H−700H、H−800、H−7500(いず
れも日立製作所製)又は走査型電子顕微鏡(SEM)S
−800又はS−4700(いずれも日立製作所製)を
用い、20,000倍〜200,000倍で撮影し、1
〜10倍の焼き付け倍率として、任意の倍率で試料を観
察することができる。
【0051】(4)磁性体表面の元素αの含有量:イオ
ン交換水250mlと試料20gを300mlのポリ容
器に入れ、ホモミキサーで良く撹拌し、スラリーを調製
する。このスラリー200mlと2規定のNaOH溶液
200mlを計量し、1リットルのステンレス容器に入
れ撹拌しながら40℃に昇温させ30分保持する。この
後、スラリーをろ別し、500ml純水で水洗する。ろ
別したケーキを60℃で8時間以上乾燥する。乾燥後、
前記(1)の方法でろ別したケーキ中の元素αの含有量
を求める。イオン交換水と混合する前の試料中の元素α
の含有量と乾燥後の元素αの含有量との差を磁性体表面
の元素αの含有量とし、磁性体基準で含有率を出す。
【0052】(5)元素βの定量:前記(4)と同様の
操作を行い、磁性体基準で含有率を出す。
【0053】(6)BET比表面積:BET比表面積
は、湯浅アイオニクス(株)製、全自動ガス吸着量測定
装置:オートソーブ1を使用し、吸着ガスに窒素を用
い、BET多点法により求める。なお、サンプルの前処
理としては、50℃で1時間の脱気を行う。
【0054】(7)磁性体の磁気特性:磁性体の磁気特
性は、「振動試料型磁力計VSM−3S−15」(東英
工業社製)を用いて外部磁場795.8kA/mの下で
測定した値である。
【0055】本発明の磁性トナーに使用される結着樹脂
としては、下記の重合体の使用が可能である。
【0056】例えば、ポリスチレン;ポリ−p−クロル
スチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレン置換体の
単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、ス
チレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナ
フタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重
合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチ
レン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチ
ルエ−テル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル
共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、ス
チレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共
重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合
体の如きスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノ
ール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレ
イン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸
ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、
キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、
クマロンインデン樹脂、石油系樹脂などが挙げられる。
好ましい結着樹脂としては、スチレン系共重合体もしく
はポリエステル樹脂がある。
【0057】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えばアクリル酸、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−
2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル
酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリ
ル、メタクリルニトリル、アクリルアミドのような二重
結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;例え
ば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチ
ル、マレイン酸ジメチルのような二重結合を有するジカ
ルボン酸およびその置換体;例えば塩化ビニル、酢酸ビ
ニル、安息香酸ビニルのようなビニルエステル類;例え
ばエチレン、プロピレン、ブチレンのようなエチレン系
オレフィン類;例えばビニルメチルケトン、ビニルヘキ
シルケトンのようなビニルケトン類;例えばビニルメチ
ルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチル
エーテルのようなビニルエーテル類が挙げられる。これ
らのビニル単量体は、単独もしくは2つ以上用いられ
る。
【0058】スチレン系重合体またはスチレン系共重合
体は架橋されていてもよく、また混合樹脂でもかまわな
い。
【0059】結着樹脂の架橋剤としては、主として2個
以上の重合可能な二重結合を有する化合物を用いてもよ
い。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリンの
ような芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコー
ルジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、1,3−ブタンジオールジメタクリレートのような
二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルア
ニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビ
ニルスルホンのようなジビニル化合物;および3個以上
のビニル基を有する化合物が挙げられる。これら架橋剤
は単独もしくは混合物として用いられる。
【0060】該スチレン系共重合体の合成方法として
は、塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法及び乳化重合
法のいずれでも良い。
【0061】塊状重合法では、高温で重合させて停止反
応速度を早めることで、低分子量の重合体を得ることも
できるが、反応をコントロールしにくい問題点がある。
溶液重合法では溶媒によるラジカルの連鎖移動の差を利
用して、また開始剤量や反応温度を調節することで低分
子量重合体を温和な条件で容易に得ることができ、GP
Cのクロマトグラムにおいて分子量5,000〜10万
の領域に分子量の極大値を有する低分子量重合体を得る
時には好ましい。
【0062】溶液重合で用いる溶媒としては、キシレ
ン、トルエン、クメン、酢酸セロソルブ、イソプロピル
アルコール、ベンゼン等が用いられる。スチレンモノマ
ー混合物の場合はキシレン、トルエン又はクメンが好ま
しい。重合生成するポリマーによって適宜選択される。
【0063】反応温度としては、使用する溶媒、開始
剤、重合するポリマーによって異なるが、70℃〜23
0℃で行なうのが良い。溶液重合においては溶媒100
重量部に対してモノマー30重量部〜400重量部で行
なうのが好ましい。
【0064】更に、重合終了時に溶液中で他の重合体を
混合することも好ましく、数種の重合体をよく混合でき
る。
【0065】また、GPCのクロマトグラムにおいて分
子量100,000以上の領域に分子量の極大値を有す
る高分子量重合体や架橋重合体を得る重合法としては、
乳化重合法や懸濁重合法が好ましい。
【0066】このうち、乳化重合法は、水にほとんど不
溶の単量体(モノマー)を乳化剤で小さい粒子として水
相中に分散させ、水溶性の重合開始剤を用いて重合を行
なう方法である。この方法では反応熱の調節が容易であ
り、重合の行なわれる相(重合体と単量体からなる油
相)と水相とが別であるから停止反応速度が小さく、そ
の結果重合速度が大きく、高重合度のものが得られる。
さらに、重合プロセスが比較的簡単であること、及び重
合生成物が微細粒子であるために、トナーの製造におい
て、着色剤及び荷電制御剤その他の添加物との混合が容
易であること等の理由から、トナー用バインダー樹脂の
製造方法として他の方法に比較して有利である。
【0067】しかし、添加した乳化剤のため生成重合体
が不純になり易く、重合体を取り出すには塩析などの操
作が必要であるので懸濁重合が簡便な方法である。
【0068】懸濁重合においては、水系溶媒100重量
部に対して、モノマー100重量部以下(好ましくは1
0〜90重量部)で行なうのが良い。使用可能な分散剤
としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコー
ル部分ケン化物、リン酸カルシウム等が用いられ、水系
溶媒に対するモノマー量等で適当量があるが、一般に水
系溶媒100重量部に対して0.05〜1重量部で用い
られる。重合温度は50〜95℃が適当であるが、使用
する重合開始剤、目的とするポリマーによって適宜選択
すべきである。また開始剤種類としては、水に不溶或は
難溶のものであれば用いることが可能である。
【0069】これらの重合法において使用する重合開始
剤としては、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサ
ノエート、クミンパーピバレート、t−ブチルパーオキ
シラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ−t
−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサ
イド、ジクミルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイ
ソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブ
チロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキ
シ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シ
クロヘキサン、1,4−ビス(t−ブチルパーオキシカ
ルボニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチル
パーオキシ)オクタン、n−ブチル4,4−ビス(t−
ブチルパーオキシ)バリレート、2,2−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)ブタン、1,3−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパ
ーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソ
フタレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパ
ーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジ−t−ブチルパ
ーオキシα−メチルサクシネート、ジ−t−ブチルパー
オキシジメチルグルタレート、ジ−t−ブチルパーオキ
シヘキサヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオ
キシアゼラート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジエチレングリコール−
ビス(t−ブチルパーオキシカーボネート)、ジ−t−
ブチルパーオキシトリメチルアジペート、トリス(t−
ブチルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t−ブ
チルパーオキシ)シラン等が挙げられる。これらの重合
開始剤は単独あるいは併用して使用できる。
【0070】その使用量はモノマー100重量部に対
し、0.05重量部以上(好ましくは0.1〜15重量
部)の濃度で用いられる。
【0071】ポリエステル樹脂の組成は以下の通りであ
る。
【0072】2価のアルコール成分としては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジ
オール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−
ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、また式
(A)で表わされるビスフェノール及びその誘導体;
【0073】
【化1】
【0074】(式中、Rはエチレンまたはプロピレン基
を示し、xおよびyはそれぞれ0以上の整数であり、か
つ、x+yの平均値は0〜10である。)
【0075】また式(B)で示されるジオール類;
【0076】
【化2】
【0077】(式中、R’は−CH2CH2−又は
【0078】
【化3】 を示し、x’及びy’は0以上の整数であり、かつ、
x’+y’の平均値は0〜10である。)が挙げられ
る。
【0079】2価の酸成分としては、例えばフタル酸、
テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸の如きベン
ゼンジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエス
テル;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン
酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物、低級
アルキルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデ
シルコハク酸の如きアルケニルコハク酸類もしくはアル
キルコハク酸類、又はその無水物、低級アルキルエステ
ル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸
の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物、低級アル
キルエステル等のジカルボン酸類及びその誘導体が挙げ
られる。
【0080】また、架橋成分としても働く3価以上のア
ルコール成分と3価以上の酸成分を併用することが好ま
しい。
【0081】3価以上の多価アルコール成分としては、
例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロ
ール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジ
ペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、
1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタン
トリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオ
ール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,
3,5−トリヒドロキシベンゼン等が挙げられる。
【0082】また、3価以上の多価カルボン酸成分とし
ては、例えばトリメリット酸、ピロメリット酸、1,
2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼ
ントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボ
ン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,
2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサン
トリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル
−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレン
カルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテト
ラカルボン酸、エンポール三量体酸、及びこれらの無水
物、低級アルキルエステル;次式
【0083】
【化4】
【0084】(式中、Xは炭素数1以上の側鎖を1個以
上有する炭素数1〜30のアルキレン基又はアルケニレ
ン基を示す)で表わされるテトラカルボン酸、及びこれ
らの無水物、低級アルキルエステルの如き多価カルボン
酸類及びその誘導体が挙げられる。
【0085】アルコール成分としては40〜60mol
%、好ましくは45〜55mol%、酸成分としては6
0〜40mol%、好ましくは55〜45mol%であ
ることが好ましい。
【0086】また3価以上の多価の成分は、全成分中の
1〜60mol%であることも好ましい。
【0087】該ポリエステル樹脂は、上述したアルコー
ル成分及び酸成分を用いて、通常一般に知られている縮
重合によって得られる。
【0088】本発明の磁性トナー中には上記結着樹脂成
分の他に、より少ない割合で以下の化合物を含有させて
もよい。例えばシリコーン樹脂、ポリウレタン、ポリア
ミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、
変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、2種以上
のα−オレフィンの共重合体などが挙げられる。
【0089】本発明の該磁性トナーに用いられる結着樹
脂のガラス転移点(Tg)は好ましくは45〜80℃、
より好ましくは50〜70℃である。
【0090】本発明のトナーのトルエン可溶結着樹脂成
分の酸価は0.5〜50mgKOH/gであることが好
ましく、更に好ましくは0.5〜30mgKOH/gで
あり、特に正帯電性トナーである場合には0.5〜20
mgKOH/gであることが好ましい。
【0091】結着樹脂が酸価を有することで結着樹脂の
極性部分と磁性酸化鉄の極性部分の相互作用により磁性
体の分散性と密着性をより向上させることができ、耐久
性により優れたものとなる。
【0092】また、酸価を有する結着樹脂は負帯電性を
帯びるようになるが、本発明の磁性酸化鉄の存在により
その帯電を緩和するので帯電安定化が促進され、特に正
帯電性トナーにおいては、結着樹脂の負帯電性を低減さ
せ、その負帯電による弊害を減少させることができる。
【0093】本発明において、トナーの可溶樹脂成分の
酸価(JIS酸価)は、以下の方法により求める。
【0094】<酸価の測定>基本操作はJIS K−0
070に準ずる。 1)試料は予め樹脂成分以外の添加物を除去して使用す
るか、樹脂以外の成分の酸価、含有量を予め求めてお
く。試料の粉砕品0.5〜2.0(g)を精秤し、樹脂
成分の重さをW(g)とする。 2)300(ml)のビーカーに試料を入れ、トルエン
/エタノール(4/1)の混合液150(ml)を加え
溶解する。 3)0.1規定のKOHのエタノール溶液を用いて、電
位差滴定装置を用いて滴定する(例えば、京都電子株式
会社製の電位差滴定装置AT−400(winwork
station)とABP−410電動ビュレットを用
いての自動滴定が利用できる)。 4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とし、同
時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量を
B(ml)とする。 5)次式により酸価を計算する。fはKOHのファクタ
ーである。
【0095】酸価(mgKOH/g)={(S−B)×
f×5.61}/W
【0096】本発明の磁性トナーに含有されるワックス
は、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、
オレフィンの共重合物、マイクロクリスタリンワック
ス、パラフィンワックス、サゾールワックスの如き脂肪
族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如
き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物または、それらの
ブロック共重合物;カルナバワックス、モンタン酸エス
テルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワッ
クス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類
を一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。
さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、あ
るいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカル
ボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブランジン酸、エレ
オステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;
ステアリンアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニ
ルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコ
ール、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキ
ル基を有する長鎖アルキルアルコール類の如き飽和アル
コール類;ソルビトールの如き多価アルコール類;リノ
ール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの
如き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミ
ド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウ
リン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド
の如き飽和脂肪酸ビスアミド類、エチレンビスオレイン
酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,
N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレ
イルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m
−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステ
アリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド
類;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸
の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワッ
クス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価
アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加
することによって得られるヒドロキシ基を有するメチル
エステル化合物などが挙げられる。
【0097】好ましく用いられるワックスとしては、ア
ルキレンを高圧下でラジカル重合あるいは低圧下でチー
グラー触媒又はその他の触媒を用いて重合した低分子量
のアルキレンポリマー;高分子量のアルキレンポリマー
を熱分解して得られるアルキレンポリマー;アルキレン
ポリマーを重合する際に副生する低分子量アルキレンポ
リマーを分離精製したもの;一酸化炭素及び水素からな
る合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留
残分から、あるいは、これらを水素添加して得られる合
成炭化水素などから、特定の成分を抽出分別したワック
スが挙げられる。これらワックスには酸化防止剤が添加
されていてもよい。さらに、直鎖状のアルコール、脂肪
酸、酸アミド、エステルあるいは、モンタン系誘導体で
形成されるワックスが挙げられる。また、脂肪酸等の不
純物を予め除去してあるものも好ましい。
【0098】中でも好ましいものは、エチレンなどのオ
レフィンを重合したもの及びこの時の副生成物、フィッ
シャートロプシュワックスなどの炭素数が数千ぐらいま
での炭化水素を母体とするものが良い。また、炭素数が
数百ぐらいまでの末端に水酸基をもつ長鎖アルキルアル
コールも好ましい。更に、アルコールにアルキレンオキ
サイドを付加したものも好ましく用いられる。
【0099】そして、これらのワックスから、プレス発
汗法、溶剤法、真空蒸留、超臨界ガス抽出法、分別結晶
化(例えば、融液晶析及び結晶ろ別)等を利用して、ワ
ックスを分子量により分別し、分子量分布をシャープに
したワックスは、必要な融解挙動範囲の成分が占める割
合が多くなるので更に好ましい。
【0100】分子量分布のシャープにしたワックスは、
適度の可逆性を結着樹脂にもたらし、磁性酸化鉄との密
着性をより強固なものとすることができる。
【0101】この時、離型性を損なわないためにワック
スは炭化水素ワックスであることがより好ましい。
【0102】ワックスの分子量分布はMw/Mnが3.
0以下であることが好ましく、より好ましくは2.5以
下であり、更に好ましくは、2.0以下である。
【0103】本発明の磁性トナーに外添剤して用いられ
る無機微粉体としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン
等の無機酸化物や、カーボンブラック、フッ化カーボン
などが粒径の細かい粒子を作りやすい点で好ましい。
【0104】シリカ、アルミナ、酸化チタンは、トナー
表面に分散させた時に細かい粒子となる方が流動性付与
性が高くなるので好ましい。平均粒径としては5〜20
0nmになるものが良く、さらに好ましくは10〜10
0nmが良い。BET法で測定した窒素吸着による比表
面積では20m2/g以上(特に30〜400m2/g)
の範囲のものが母体微粉体として好ましく、表面処理さ
れた微粉体としては、10m2/g以上(特に20〜3
00m2/g)の範囲のものが好ましい。
【0105】これらの微粉体の適用量は、磁性トナー重
量に対して、0.03〜5%添加した時に適切な表面被
覆率になる。
【0106】無機微粉体の疎水化度としては、30%以
上の値を示すのが好ましい。疎水化処理剤としては、含
ケイ素表面処理剤であるシラン化合物とシリコーンオイ
ルが好ましい。
【0107】例えば、ジメチルジメトキシシラン、トリ
メチルエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン等の
ようなアルキルアルコキシシランや、ジメチルジクロル
シラン、トリメチルクロルシラン、アリルジメチルクロ
ルシラン、ヘキサメチルジシラザン、アリルフェニルジ
クロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ビニル
トリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルト
リメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジビ
ニルジクロルシラン、ジメチルビニルクロルシラン等の
シラン化合物を用いることができる。
【0108】また、以下の正帯電性のものも、帯電量の
調整等のため用いても良い。アミノプロピルトリメトキ
シシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメチ
ルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルアミノ
プロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプロピ
ルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメ
トキシシラン等のシランカップリング剤や、アミノ変性
のシリコーンオイル等を用いることができる。
【0109】また、現像性、耐久性を向上させるために
次の無機粉体を添加することも好ましい。マグネシウ
ム、亜鉛、アルミニウム、セリウム、コバルト、鉄、ジ
ルコニウム、クロム、マンガン、ストロンチウム、錫、
アンチモンなどの金属酸化物;チタン酸カルシウム、チ
タン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウムなどの複
合金属酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭
酸アルミニウム等の金属塩;カオリンなどの粘土鉱物;
アパタイトなどリン酸化合物;炭化ケイ素、窒化ケイ素
などのケイ素化合物;カーボンブラックやグラファイト
などの炭素粉末が挙げられる。なかでも、酸化亜鉛、酸
化アルミニウム、酸化コバルト、二酸化マンガン、チタ
ン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウムなどが好ま
しい。
【0110】更に次のような滑剤粉末を添加することも
できる。テフロン(登録商標)、ポリフッ化ビニリデン
などのフッ素樹脂;フッ化カーボンなどのフッ素化合物
が挙げられる。
【0111】本発明の磁性トナーには荷電制御剤を含有
することが好ましい。
【0112】トナーを正荷電性に制御するものとして下
記の物質がある。
【0113】ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変成
物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ
−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレートなどの四級アンモニウム塩、
及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム
塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及
びこれらのレーキ顔料、(レーキ化剤としては、りんタ
ングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモ
リブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェ
リシアン化物、フェロシアン化物など)高級脂肪酸の金
属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサ
イド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガ
ノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチル
スズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジ
オルガノスズボレート類;グアニジン化合物、イミダゾ
ール化合物。これらを単独で或いは2種類以上組合せて
用いることができる。これらの中でも、トリフェニルメ
タン化合物、イミダゾール化合物、カウンターイオンが
ハロゲンでない四級アンモニウム塩が好ましく用いられ
る。また一般式(1)
【0114】
【化5】 で表わされるモノマーの単重合体:前述したスチレン、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの如き重合
性モノマーとの共重合体を正荷電性制御剤として用いる
ことができる。この場合これらの荷電制御剤は、結着樹
脂(の全部または一部)としての作用をも有する。
【0115】特に下記一般式(2)で表わされるトリフ
ェニルメタンレーキ顔料やイミダゾール化合物が本発明
の構成においては好ましい。
【0116】すなわち、本発明の磁性トナーにおいて、
これらの荷電制御剤を有していると、磁性酸化鉄の帯電
調整効果とこれらの荷電制御剤の帯電発生効果がほどよ
くバランスがとれ、耐久性や環境安定性に優れたものと
なる。
【0117】
【化6】
【0118】磁性トナーを負荷電性に制御するものとし
て下記物質がある。
【0119】例えば有機金属錯体、キレート化合物が有
効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯
体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボ
ン酸系の金属錯体がある。他には、芳香族ハイドロキシ
カルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金
属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノ
ール誘導体類などがある。
【0120】また次に示した一般式(3)で表わされる
アゾ系金属錯体が好ましい。
【0121】
【化7】
【0122】特に中心金属としてはFe又はCrが好ま
しく、置換基としてはハロゲン、アルキル基、アニリド
基が好ましく、カウンターイオンとしては水素、アルカ
リ金属、アンモニウム、脂肪族アンモニウムが好まし
い。またカウンターイオンの異なる錯塩の混合物も好ま
しく用いられる。
【0123】あるいは次の一般式(4)に示した塩基性
有機酸金属錯体も負帯電性を与えるものであり、本発明
に使用できる。
【0124】
【化8】
【0125】特に中心金属としてはFe,Cr,Si,
Zn又はAlが好ましく、置換基としてはアルキル基、
アニリド基、アリール基、ハロゲンが好ましく、カウン
ターイオンは水素、アンモニウム、脂肪族アンモニウム
が好ましい。
【0126】電荷制御剤をトナーに含有させる方法とし
ては、トナー内部に添加する方法と外添する方法があ
る。これらの電荷制御剤の使用量としては、結着樹脂の
種類、他の添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造
方法によって決定されるもので、一義的に限定されるも
のではないが、好ましくは結着樹脂100重量部に対し
て0.1〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量
部の範囲で用いられる。
【0127】本発明の磁性トナーを作製するには結着樹
脂、磁性体、ワックス、荷電制御剤、その他の添加剤等
を、ヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機により
充分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルー
ダーの如き熱混練機を用いて溶融混練して樹脂類を互い
に相溶せしめた中に構成成分を分散又は溶解せしめ、冷
却固化後粉砕及び分級を行って本発明に係る磁性トナー
を得ることができる。
【0128】さらに必要に応じ所望の添加剤をヘンシェ
ルミキサー等の混合機により充分混合し、本発明に係る
磁性トナーを得ることができる。
【0129】本発明に係る磁性体は、粒度分布が揃い、
結着樹脂中への分散性にも優れているため、トナーの帯
電性を安定化することができる。また近年はトナー粒径
の小径化が進んできており、トナーの重量平均粒径9μ
m以下のような場合でも、帯電均一性が促進され、トナ
ーの凝集性も軽減され、画像濃度の向上、カブリの改善
など現像性が向上する。特に重量平均粒径6.0μm以
下のトナーにおいてはその効果は顕著であり、極めて高
精細な画像が得られる。重量平均粒径は3.0μm以上
である方が十分な画像濃度が得られて好ましい。一方で
トナーの小粒径化が進むと磁性体の遊離も生じやすくな
るが、本発明のトナーは、結着樹脂との密着性に優れて
いるので磁性体の遊離も生じにくくスリーブ汚染等のト
ラブルが抑制される。
【0130】本発明の磁性トナーの重量平均粒径は、コ
ールターマルチサイザー(コールター社製)を用い、電
解液はISOTON R−II(1%NaCl水溶液、
コールターサイエンティフィックジャパン社製)を用い
て測定する。測定法としては、前記電解水溶液100〜
150ml中に分散剤として界面活性剤を0.1〜5m
l加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸
濁した電解液は超音波分散機で約1〜3分間分散処理を
行い、前記測定装置により、体積、個数を測定して、体
積平均粒径を算出する。
【0131】重量平均粒径が6.0μmより大きい場合
は100μmアパーチャーを用い2〜60μmの粒子を
測定し、重量平均粒径3.0〜6.0μmの場合は50
μmのアパーチャーを用い1〜30μmの粒子を測定
し、重量平均粒径3.0μm未満の場合は30μmアパ
ーチャーを用い0.6〜18μmの粒子を測定する。
【0132】次に本発明の現像剤担持体であるスリーブ
の構成を説明する。
【0133】本発明の現像剤担持体である現像スリーブ
は、円筒状基体と、該基体表面を被膜するメッキ層を有
する。その基体材料の硬度はJIS Z2244に記載
のビッカース硬度Hvが50〜150の比較的柔らかい
材料であることが好ましい。ビッカース硬度Hvが50
未満である場合、ブラスト処理時にスリーブに歪みを生
じ、また、ビッカース硬度Hvが150を超える場合
は、ブラスト処理において表面が不均一な凹凸となり易
く、更に凹部に微少なクラックの発生が多くなる。それ
により、トナーが局部的に帯電され、ブロッチやカブリ
の発生原因となりやすい。
【0134】現像スリーブの基体材料としては、具体的
には、アルミニウム合金であることが好ましい。これら
の材料は、低硬度であると共に、比較的安価であり、熱
伝導率が高いため熱による歪みが少なく画像ムラが発生
しずらい。
【0135】更に本発明の現像スリーブは、球状粒子
(例えばガラスビーズ等)によりブラスト処理されるこ
とが好ましい。球状粒子により処理されることにより、
処理後のスリーブ表面が滑らかな凹凸となり、凹部への
トナー詰まりがなく、スリーブ汚染を発生させない。
【0136】更に該球状粒子は、その番定がJIS R
6001に記載による#100〜800であることが好
ましい。#100未満を用いる場合、表面の凹凸が着き
づらく、所望の表面粗さを得ることができない。また番
定が#800を超えるものを用いる場合、処理後の表面
の凹凸が鋭くなりやすく、スリーブ汚染を発生させやす
い。
【0137】また、ブラスト処理後のスリーブ表面粗さ
は、JIS B0601に記載の中心線平均粗さ(R
a)で0.2〜3.5μmであることが好ましい。Ra
が0.2μm未満ではスリーブ近傍のトナーの帯電量が
高くなりすぎ、鏡映力によりトナーがスリーブ上に引き
つけられ、新たなトナーがスリーブから帯電付与を受け
られず、現像性が不十分となる。Raが3.5μmを超
えると、スリーブ上のトナー量が増加しすぎてトナーが
十分な帯電量を得られず、かつ不均一な帯電となり、画
像濃度の低下や濃度ムラの原因となる。
【0138】更に本発明の現像スリーブは、ブラスト処
理後に無電解メッキを施すことが好ましい。電気メッキ
の場合、凹凸粗面とした表面に対しては、電解の集中す
る凸部に優先的に付着するため、凸部のみメッキ層が厚
くなってしまい、均一なメッキ層を形成することができ
ない。無電解メッキとすることにより凹凸粗面に関わら
ず均一に精度よくメッキ層を形成し、メッキ前後で表面
粗さの変化量を小さくすることができる。
【0139】更に無電解メッキの硬度が、ビッカース硬
度にてHv300以上であることが耐磨耗性の観点から
好ましく、具体的には、Ni−P、Ni−B、Cr、P
d−P等が好ましい。特に磁性トナーと共に用いる場合
は、非磁性のNi−P或いはNi−Bが好ましく、その
場合P含有量が5〜15wt%、B含有量が2〜8wt
%、Pd−PではP含有量が2〜15wt%で用いるこ
とが、トナーへの帯電付与の面から好ましい。ここで、
P含有量及びB含有量は、JIS H 8645に記載
のメッキ被膜の化学成分含有率試験法に乗っ取り測定す
る。
【0140】またメッキ厚としては1〜50μmとする
ことが好ましい。メッキ厚が1μm未満である場合、高
耐磨耗性を満足することが難しく、また、メッキ厚が5
0μmを超える場合、下地の表面性をメッキ後に継承す
ることが難しい。
【0141】またメッキ処理後も、表面粗さはRa換算
で0.2〜3.5μmの範囲を保持していることが好ま
しい。
【0142】次に、図8及び図9を参照しながら、本発
明の画像形成方法を説明する。一次帯電器2で潜像担持
体(感光体)1表面を負極性又は正極性に帯電し、アナ
ログ露光又はレーザ光による露光5により静電荷像(例
えば、イメージスキャニングによるデジタル潜像)を形
成し、磁性ブレード11と、磁極N1,N2,S1及びS2
を有する磁石23を内包している現像剤担持体(現像ス
リーブ)4とを具備する現像器9の磁性トナー13で静
電荷像を反転現像又は正規現像により現像する。現像部
において感光体1の導電性基体16と現像スリーブ4と
の間で、バイアス印加手段12により交互バイアス、パ
ルスバイアス及び/又は直流バイアスが印加されてい
る。磁性トナー像は、中間転写体を介して、又は介さず
に転写材へ転写される。転写紙Pが搬送されて、転写部
にくると転写帯電器3により転写紙Pの背面(感光体側
と反対面)から正極性または負極性の帯電をすることに
より、感光体表面上の負荷電性磁性トナー像又は正荷電
性磁性トナー像が転写紙P上へ静電転写される。除電手
段22で除電後、感光体1から分離された転写紙Pは、
ヒータ21を内包している加熱加圧ローラ定着器7によ
り転写紙P上のトナー画像は、定着される。
【0143】転写工程後の感光体1に残留する磁性トナ
ーは、クリーニングブレード8を有するクリーニング手
段で除去される。クリーニング後の感光体1は、イレー
ス露光6により除電され、再度、一次帯電器2により帯
電工程から始まる工程が繰り返される。
【0144】潜像担持体(例えば感光ドラム)1は感光
層15及び導電性基体16を有し、矢印方向に動く。現
像剤担持体4である非磁性円筒の現像スリーブ4は、現
像部において潜像担持体1表面と同方向に進むように回
転する。非磁性の円筒状の現像スリーブ4の内部には、
磁界発生手段である多極永久磁石(マグネットロール)
23が回転しないように配されている。現像器9内の磁
性トナー13は現像スリーブ4に塗布され、かつ現像ス
リーブ4の表面と磁性トナー粒子との摩擦によって、磁
性トナー粒子はトリボ電荷が与えられる。さらに鉄製の
磁性ドクターブレード17を円筒状の現像スリーブ4の
表面に近接して(間隔50μm〜500μm)、多極永
久磁石の一つの磁極位置に対向して配置することによ
り、磁性トナー層の厚さを薄く(30μm〜300μ
m)かつ均一に規制して、現像部における感光体1と現
像スリーブ4の間隙と同等又は間隙よりも薄い磁性トナ
ー層を形成する。現像スリーブ4の回転速度を調節する
ことにより、現像スリーブ表面速度が感光体1の表面の
速度と実質的に等速、もしくはそれに近い速度となるよ
うにする。磁性ドクターブレード17として鉄のかわり
に永久磁石を用いて対向磁極を形成してもよい。現像部
において現像スリーブ4に交流バイアスまたはパルスバ
イアス手段12により印加してもよい。この交流バイア
スはfが200〜4,000Hz、Vppが500〜3,
000Vであれば良い。
【0145】現像部における磁性トナー粒子の転移に際
し、感光体面の静電的力及び交流バイアス又はパルスバ
イアスの作用によって磁性トナー粒子は静電荷像側に移
行する。
【0146】磁性ブレード11のかわりに、シリコーン
ゴムの如き弾性材料で形成された弾性ブレードを用いて
押圧によって磁性トナー層の層厚を規制し、現像スリー
ブ上に磁性トナーを塗布しても良い。
【0147】本発明においては、潜像担持体としてシリ
コン感光ドラムを使用し、デジタル潜像をプラスの摩擦
電荷を有する正帯電性磁性トナーで反転現像する画像形
成方法が特に好ましい。
【0148】
【実施例】以下、具体的実施例によって本発明を説明す
るが、本発明はなんらこれに限定されるものではない。
【0149】(磁性体の製造例)磁性体は、鉄塩をアル
カリ溶液で鉄コロイドにし、酸化により磁性体を生成さ
せる工程において、元素α、βの水溶液の添加時期、添
加量、添加方法、pHの値や時間を調整し、酸化条件、
加熱条件を変え種々の磁性体を調製した。
【0150】例えば磁性体1は、次のように合成され
る。
【0151】3.0mol/リットルの水酸化ナトリウ
ム水溶液20リットルを入れた反応容器中に、Fe2+
1.5mol/リットルである硫酸第一鉄水溶液20リ
ットルを加え、温度を95℃として、水酸化第一鉄塩コ
ロイドを含有する第一鉄塩懸濁液を生成させた。
【0152】ここに、毎分100リットルの空気を通気
させながら、ケイ素分を28g有するケイ酸ナトリウム
水溶液0.2リットルを60分かけて滴下した。その後
30分撹拌してマグネタイトを含む第一鉄懸濁液を得
た。
【0153】次に6.0mol/リットルの水酸化ナト
リウム水溶液を添加してpHを10.0とした。さらに
毎分100リットルの空気を通気させながら、ケイ素分
を28g有するケイ酸ナトリウム水溶液0.1リットル
を30分かけて滴下してその後30分撹拌してマグネタ
イト粒子を生成させた。
【0154】次に0.5mol/リットルの硫酸アルミ
ニウム水溶液150mlを添加し十分に撹拌したのち、
マグネタイトを濾別した。このマグネタイトを水洗・乾
燥後、解砕して磁性体1とした。
【0155】本実施例において調製した磁性体の組成を
表1及び2に示し、諸物性を表3に示す。
【0156】
【表1】
【0157】
【表2】
【0158】
【表3】
【0159】<現像スリーブの製造例1>現像スリーブ
としては、外径32.0mm,肉厚0.65mm,ビッ
カース硬度Hv=110のアルミニウム合金円筒管の表
面を球形ガラスビーズ砥粒(#600)を用いブラスト
マシンにより、2.45×10-1MPa(2.5kgf
/cm)のブラスト圧でブラスト処理を行い、表面粗さ
がRz表記で4.5μmにした。その後、洗浄・乾燥工
程を経て、脱脂、ジンケート処理にて前処理を行った
後、9wt%のPを含むNi−P無電解メッキを施し
た。ここでメッキ層を20μmに形成した。これを乾燥
炉にて120℃で30分間乾燥硬化させた。得られたス
リーブの表面粗さRaは6点平均で0.53μmであ
り、表面のビッカース硬度Hv=455であった。この
スリーブにマグネットを挿入し、両端にフランジを取り
付け現像スリーブAとした。
【0160】<現像スリーブの製造例2>現像スリーブ
としては、外径32.0mm,肉厚0.65mm,ビッ
カース硬度Hv=105のアルミニウム合金円筒管の表
面を球形ガラスビーズ砥粒(#300)を用いブラスト
マシンにより、3.92×10-1MPa(4.0kgf
/cm)のブラスト圧でブラスト処理を行い、表面粗さ
がRz表記で3.8μmにした。その後、洗浄・乾燥工
程を経て、脱脂、ジンケート処理にて前処理を行った
後、Ni−B(P8%)無電解メッキを施し、Crメッ
キ層を2μm形成した。これを乾燥炉にて120℃で3
0分間乾燥硬化させた。得られたスリーブの表面粗さR
aは6点平均で0.56μmであり、表面のビッカース
硬度Hv=615であった。このスリーブにマグネット
を挿入し、両端にフランジを取り付け現像スリーブBと
した。
【0161】<現像スリーブの製造例3>現像スリーブ
としては、外径32.0mm,肉厚0.8mm,ビッカ
ース硬度Hv=198のステンレス鋼円筒管の表面を不
定形アルミナ砥粒(#600)を用いブラストマシンに
より、3.92×10-1MPa(4.0kgf/cm)
のブラスト圧でブラスト処理を行った。このブラスト処
理スリーブの表面粗さRaは6点平均で1.12μmで
あった。このスリーブにマグネットを挿入し、両端にフ
ランジを取り付け現像スリーブCとした。
【0162】[実施例1] スチレン−ブチルアクリレート共重合体(結着樹脂) 100重量部 磁性体1 90重量部 トリフェニルメタン系レーキ顔料(正荷電性制御剤) 2重量部 フィッシャートロプシュワックス(離型剤) 4重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、130
℃に設定した二軸混練押し出し機によって、溶融混練し
た。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕し
た後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し、得られ
た微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を
用いて分級し、重量平均粒径7.24μmの磁性トナー
粒子を得た。この磁性トナー粒子100重量部に対し、
アミノ変性シリコーンで疎水化処理したBET比表面積
90m2/gのシリカを0.8重量部外添混合して正帯
電性磁性トナーを得た。
【0163】この磁性トナーを、市販のアモルファスシ
リコンドラムを有する電子写真複写機NP6085(キ
ヤノン株式会社製;プロセススピード513mm/s)
を使用して反転現像できるようにバイアス、その他を改
造した改造機(非画像部ドラム電位400V,画像部ド
ラム電位100V,現像バイアスDC分300V,画像
電位コントラスト200Vに設定)を用いて、現像スリ
ーブを本発明の現像スリーブの製造例1に示した現像ス
リーブAに交換し、温度15℃,湿度10%RHの低温
低湿環境に引き続き、温度32.5℃,湿度80%RH
の高温高湿で、それぞれ100,000枚の複写試験を
行い、以下の各評価試験を行った。評価結果を表4及び
5に示す。
【0164】1)画像濃度 「マクベス反射濃度計」(マクベス社製)で、SPIフ
ィルターを使用して、直径5mm丸の画像を反射濃度測
定を行った。
【0165】2)カブリ 「反射濃度計」(リフレクトメーター モデルTC−6
DS 東京電色社製)を用いて、画像形成前の転写紙の
反射濃度(Dr)と、ベタ白画像をコピーした後の反射
濃度の最悪値を(Ds)とを測定し、その差分(Ds−
Dr)をカブリ値として評価した。
【0166】3)スリーブコート性評価 低温低湿環境下、高温高湿環境下での100,000枚
の複写試験中、現像スリーブのトナーコート状態を目視
し、ブロッチの発生状態によって評価した。 ◎:ブロッチが全く発生していない。 ○:ブロッチがスリーブ端部にわずかに発生している。 △:ブロッチが極わずかに発生しているが画像には影響
しない。 ×:ブロッチがはっきりと発生しており画像に影響す
る。
【0167】4)スリーブ汚染試験 低温低湿環境下、高温高湿環境下での100,000枚
の複写した後、現像スリーブの表面の一部をエタノール
拭き取り洗浄し、この洗浄した現像スリーブを用いて再
度ベタ黒プリントし、エタノール拭き清掃前後のベタ黒
画像の画像濃度を測定し、その差を算出することにより
スリーブ汚染を評価した。 ◎:差0.03未満 ○:差0.03〜0.10 △:差0.10〜0.20 ×:差0.20以上
【0168】5)スリーブ削れ量 低温低湿環境下、高温高湿環境下での100,000枚
の複写した後、現像スリーブの表面をエタノール拭き取
り洗浄し、この洗浄した現像スリーブのスリーブ粗さ
(Ra−F)と、未使用時のスリーブ表面粗さ(Ra−
S)を測定し、その差分(Ra−S)−(Ra−F)を
スリーブ削れ量として評価した。
【0169】[実施例2〜5]実施例1において、表4
及び5に示すとおりに磁性体1を磁性体2〜5に変更す
る以外は、実施例1と同様にしてトナー2〜5を製造し
た。この各トナーについて実施例1と同様にして各評価
を行った。評価結果を表4及び5に示す。
【0170】[比較例1及び2]実施例1において、表
4及び5に示すとおりに磁性体1を磁性体6及び7に変
更する以外は、実施例1と同様にしてトナー6及び7を
製造した。この各トナーについて実施例1と同様にして
各評価を行った。評価結果を表4及び5に示す。
【0171】 [実施例6] ポリエステル樹脂 100重量部 磁性体5 90重量部 モノアゾ鉄錯体(負荷電性制御剤) 2重量部 ポリプロピレンワックス(離型剤) 4重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、130
℃に設定した二軸混練押し出し機によって、溶融混練し
た。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕し
た後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し、得られ
た微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を
用いて分級し、重量平均粒径7.45μmの磁性トナー
粒子を得た。この磁性トナー粒子100重量部に対し、
ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理したBET比表面
積160m2/gのシリカを1.0重量部外添混合して
負帯電性磁性トナー8を得た。
【0172】この磁性トナーを、電子写真複写機NP6
085(キヤノン株式会社製)を使用して温度15℃,
湿度10%RHの低温低湿環境及び温度32.5℃,湿
度80%RHの高温高湿で、それぞれ100,000枚
の複写試験を行い、実施例1と同様にして評価した。評
価結果を表4及び5に示す。
【0173】[実施例7〜11]実施例1において、表
4及び5に示すとおりに磁性体1を磁性体8〜12に変
更する以外は、実施例1と同様にしてトナー7〜11を
製造した。この各トナーについて実施例1と同様にして
各評価を行った。評価結果を表4及び5に示す。
【0174】[実施例12]実施例1において、表4及
び5に示す通りに現像スリーブAを現像スリーブBに変
更する以外は、実施例1と同様にして各評価を行った。
評価結果を表4及び5に示す。
【0175】[比較例3]実施例1において、表4及び
5に示す通りに現像スリーブCに変更する以外は、実施
例1と同様にして各評価を行ったところスリーブピッチ
の濃度ムラが発生した。評価結果を表4及び5に示す。
【0176】[比較例4及び5]比較例3において、表
4及び5に示すとおりに磁性体1を磁性体13及び14
に変更する以外は、実施例1と同様にしてトナー14及
び15を製造した。この各トナーについて実施例1と同
様にして各評価を行った。評価結果を表4及び5に示
す。
【0177】
【表4】
【0178】
【表5】
【0179】
【発明の効果】本発明の画像形成方法により、高速現
像、デジタル現像或いは低電位現像においても、良好な
現像性や耐久性が得られ、また長期の使用においても、
現像スリーブの歪みによる画像ムラが発生せず、現像ス
リーブ汚染による濃度低下を発生させず、優れた電子写
真特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁性酸化鉄粒子が、複核粒子である場合の外輪
郭の例を示す図である。
【図2】磁性酸化鉄粒子が、六面体の稜線が面状の多面
体又は八面体の稜線が面状の多面体である場合の外輪郭
の例を示す図である。
【図3】磁性酸化鉄粒子が複核粒子である場合の例を示
す立体図である。
【図4】磁性酸化鉄粒子が複核粒子である場合の例を示
す立体模式図である。
【図5】磁性酸化鉄粒子が複核粒子である場合の外輪郭
を示す二次元投影図である。
【図6】磁性酸化鉄粒子が、稜線が面状となった多面体
の例を示す立体図である。
【図7】側面外挿の例を示す立体模式図である。
【図8】本発明の画像形成方法を実施するための画像形
成装置の一具体例を示す概略的説明図である。
【図9】図8の画像形成装置における現像部の拡大図で
ある。
【符号の説明】
1 潜像担持体(感光体) 2 一次帯電器 3 転写帯電器 4 現像スリーブ 5 露光 7 定着器 13 磁性トナー 23 磁石 P 転写紙 a,b 任意の頂点 c 垂線と粒子表面の交点 d 線分abと垂線の交点 l 垂線 X 側面 Y 稜線が面状となった面 X1 側面 X2 外挿多面体の側面
フロントページの続き (72)発明者 藤本 雅己 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 藤川 博之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA02 CB03 DA01 EA07 EA10 FA06 2H031 AC10 AC11 AC31 AC33 AC34 AD09 BA03 BB01 CA07 CA10 CA13 2H077 AD06 AD13 AD17 AD18 AD23 AD24 AD35 AD36 AD37 AE04 EA13 FA03 FA14 GA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像保持体上に静電潜像を形成する
    潜像形成工程;及び該静電潜像を現像剤担持体表面に担
    持され、且つ搬送される磁性トナーを有する一成分系現
    像剤で現像する現像工程;を有する画像形成方法におい
    て、 該現像剤担持体は、少なくとも表面に無電解メッキを施
    されており、 該磁性トナーは、少なくとも結着樹脂及び磁性体を含有
    しており、 該磁性体が磁性酸化鉄であり、該磁性体は長周期型の元
    素周期表の第三周期以降の電気陰性度1.0乃至2.5
    の元素αを0.10乃至4.00重量%含有し、 該磁性体は、(i)複核形状の磁性酸化鉄粒子を60個
    数%以上有するか、または、(ii)六面体の稜線部が
    面状の多面体である磁性酸化鉄粒子及び八面体の稜線部
    が面状の多面体である磁性酸化鉄粒子からなるグループ
    より選ばれる1種又は2種の磁性酸化鉄と、複核形状の
    磁性酸化鉄粒子とを合わせて60個数%以上有している
    ことを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 該現像剤担持体は、無電解Ni−Pメッ
    キまたは無電解Ni−Bメッキまたは無電解Crメッキ
    を施すことを特徴とする請求項1に記載の画像形成方
    法。
  3. 【請求項3】 静電潜像保持体上に静電潜像を形成する
    潜像形成工程;及び該静電潜像を現像剤担持体表面に担
    持され、且つ搬送される磁性トナーを有する一成分系現
    像剤で現像する現像工程;を有する画像形成方法におい
    て、 該現像剤担持体は、少なくとも表面に無電解メッキを施
    されており、 該磁性トナーは、少なくとも結着樹脂及び磁性体を含有
    しており、 該磁性体が磁性酸化鉄であり、該磁性体は長周期型の元
    素周期表の第三周期以降の電気陰性度1.0乃至2.5
    の元素αを0.10乃至4.00重量%含有し、 該磁性体の鉄元素溶解率0から20%までの元素αの溶
    解率S1は10%以上乃至44%未満であり、鉄元素溶
    解率80%から100%までの元素αの溶解率S2は5
    %以上乃至30%未満であることを特徴とする画像形成
    方法。
  4. 【請求項4】 該磁性体は、(i)複核形状の磁性酸化
    鉄粒子を60個数%以上有するか、または、(ii)六
    面体の稜線部が面状の多面体である磁性酸化鉄粒子及び
    八面体の稜線部が面状の多面体である磁性酸化鉄粒子か
    らなるグループより選ばれる1種又は2種の磁性酸化鉄
    と、複核形状の磁性酸化鉄粒子とを合わせて60個数%
    以上有していることを特徴とする請求項3に記載の画像
    形成方法。
  5. 【請求項5】 該現像剤担持体は、無電解Ni−Pメッ
    キまたは無電解Ni−Bメッキまたは無電解Crメッキ
    を施すことを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形
    成方法。
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