JP5267916B2 - 画像形成装置および画像濃度制御方法 - Google Patents

画像形成装置および画像濃度制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5267916B2
JP5267916B2 JP2008171537A JP2008171537A JP5267916B2 JP 5267916 B2 JP5267916 B2 JP 5267916B2 JP 2008171537 A JP2008171537 A JP 2008171537A JP 2008171537 A JP2008171537 A JP 2008171537A JP 5267916 B2 JP5267916 B2 JP 5267916B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
development
image forming
color
developing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008171537A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010008960A (ja
Inventor
晃 吉田
真 長谷川
均 石橋
義明 宮下
仰太 藤森
信貴 竹内
秀二 平井
加余子 田中
裕士 平山
哲也 武藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2008171537A priority Critical patent/JP5267916B2/ja
Priority to US12/482,782 priority patent/US8233813B2/en
Publication of JP2010008960A publication Critical patent/JP2010008960A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5267916B2 publication Critical patent/JP5267916B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/50Machine control of apparatus for electrographic processes using a charge pattern, e.g. regulating differents parts of the machine, multimode copiers, microprocessor control
    • G03G15/5054Machine control of apparatus for electrographic processes using a charge pattern, e.g. regulating differents parts of the machine, multimode copiers, microprocessor control by measuring the characteristics of an intermediate image carrying member or the characteristics of an image on an intermediate image carrying member, e.g. intermediate transfer belt or drum, conveyor belt
    • G03G15/5058Machine control of apparatus for electrographic processes using a charge pattern, e.g. regulating differents parts of the machine, multimode copiers, microprocessor control by measuring the characteristics of an intermediate image carrying member or the characteristics of an image on an intermediate image carrying member, e.g. intermediate transfer belt or drum, conveyor belt using a test patch
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/01Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for producing multicoloured copies
    • G03G15/0105Details of unit
    • G03G15/0131Details of unit for transferring a pattern to a second base
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/00025Machine control, e.g. regulating different parts of the machine
    • G03G2215/00029Image density detection
    • G03G2215/00059Image density detection on intermediate image carrying member, e.g. transfer belt
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/00025Machine control, e.g. regulating different parts of the machine
    • G03G2215/00029Image density detection
    • G03G2215/00063Colour

Description

本発明は、複写機、レーザビームプリンタ等の画像形成装置および画像濃度制御方法に関するものである。
電子写真方式を用いた複写機、レーザビームプリンタ等の画像形成装置では、常に安定した画像濃度が得られるようにするために、次のような画像濃度制御が行われている。すなわち、感光体等の像担持体上にトナー付着量が互いに異なるように互いに異なる画像形成条件(現像ポテンシャル)で形成された10〜17個の濃度検知用トナーパッチからなる階調パターンを作成する。それらトナーパッチを光学的検知手段である光学センサにより検出した検出値と所定の付着量算出アルゴリズムとを用いて各トナーパッチのトナー付着量を算出する。そして、各トナーパッチのトナー付着量と画像形成条件(現像ポテンシャル)との関係から、直線方程式y=ax+bを求めた後、現像能力を示す指標値である現像γ(現像ポテンシャルを横軸、トナー付着量を縦軸としたときの傾きa)および現像開始電圧Vk(現像ポテンシャルを横軸、トナー付着量を縦軸としたときの切片b)を求める。その求めた現像γ、現像開始電圧Vkに基づいて、適正なトナー付着量となる現像ポテンシャルとなるように、LDパワー、帯電バイアス、現像バイアスなどの作像条件を調整する制御である。
トナーパッチを検知する光学的検知手段としての光学センサとしては、LEDなどの発光素子とフォトトランジスタなどの受光素子とからなり、発光素子の反射光を受光素子で検知する。光学センサは、一般に、低付着側は、感度よく検知できるが、高付着側は、受光素子の検出感度などにより、ある程度高付着となると、感度よく検知できなくなる。すなわち、光学センサには、トナーパッチを感度よく検知することのできる所定の検出範囲がある。よって、現像γ、現像開始電圧Vkを精度よく求めるためには、階調パターンを構成する複数のトナーパッチのトナー付着量が、光学センサにより感度よく検知することのできるトナー付着量検知範囲内で、低付着側から高付着側にかけて、等間隔で分布する必要がある。
従来においては、現像γが高いときでも低いときでも精度の高い現像γ、現像開始電圧Vkの算出が行われるよう、トナー付着量のそれぞれ異なる10〜17個のトナーパッチをそれぞれ異なる予め決められた固定の現像バイアスで作像している。これは、現像γが高いときは、現像能力が増加して低い現像バイアスでもトナー付着量の多い画像が形成され、中程度の現像バイアスで作像されたトナーパッチでも、その付着量が、光学センサの検知範囲外となる場合がある。このため、現像γが高いときにおいて、階調パターンの複数のトナーパッチが、光学センサの検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて、等間隔で分布するには、低い現像バイアスで作像するトナーパッチを複数設けておく必要がある。
一方、現像γが低いときは、現像能力が低下し、高い現像バイアスでないと、トナー付着量の多い画像を形成することができない。階調パターンとして、低現像バイアスで作像するトナーパッチでしか構成されていない場合は、現像γが低いとき、階調パターンのトナーパッチうちの最も高付着量側のトナーパッチも低付着量のトナーパッチとなってしまう。その結果、階調パターンのトナーパッチが低付着量側に集中してしまう。このように、低付着量側に集中してしまうと、トナー付着量のばらつきの影響を受けて、精度の良い現像γ、現像開始電圧Vkを算出できなくなる。よって、現像γが低いときにおいて、精度のよい現像γ、現像開始電圧Vkを算出するためには、低現像バイアスで作像するトナーパッチのほかに、高現像バイアスで作像するトナーパッチも必要となってくる。
このように、現像γが低い場合でも、高い場合でも精度の高い現像γを算出するためには、低現像バイアスで作像される複数のトナーパッチと高現像バイアスで作像される複数のトナーパッチが必要となってくる。その結果、従来の階調パターンは、低現像バイアスで作像される複数のトナーパッチと高現像バイアスで作像される複数のトナーパッチとを設けるため、10〜17個とトナーパッチ数が多くなってしまうのである。トナーパッチ数が多いと、画像濃度調整の時間が長くなるとともに、トナー消費量が多くなってしまうという不具合が生じてしまう。特に、Y、M、C、K色の4色のトナーを用いてカラー画像を形成するカラー画像形成装置においては、各色の階調パターンを作ることになるので、画像濃度調整の時間が長くなってしまう。
特許文献1には、次のような画像濃度制御を行う画像形成装置が記載されている。すなわち、階調パターンを光学センサで検知した検知結果に基づいて求められた現像γ、現像開始電圧Vkを記憶手段に記憶しておく。次の画像濃度制御のときに、記憶手段に記憶されている現像γ、現像開始電圧Vkに基づいて、センサの検知範囲内で各トナーパッチのトナー付着量が低付着側から高付着側の等間隔で分布するように、各トナーパッチを形成するための現像バイアスをそれぞれ算出する。そして、算出した現像バイアスで階調パターンを作成して画像濃度制御を行うのである。通常、現像γは、前回の値から大きく変動することがない。このため、前回求めた現像γに基づいて、階調パターンのトナーパッチの付着量が、光学センサの検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて等間隔で分布するように、階調パターンの各トナーパッチを作像すれば、少ないトナーパッチ数であっても、階調パターンのトナーパッチの付着量が、光学センサの検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて等間隔で分布させることができる。すなわち、現像γが高いときは、階調パターンの全てのトナーパッチは、低い現像バイアスで作像され、現像γが低いときは、低付着側のトナーパッチは、低い現像バイアスで作像され、高付着側のトナーパッチは、高い現像バイアスで作像されるのである。このように、前回算出した現像γに基づいて、トナーパッチを作像するための現像バイアスを変更することで、全てのトナーパッチを固定の現像バイアスで作像する従来の方法に比べて、少ないトナーパッチ数で現像γが低いときおよび高いときでも光学センサの検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて等間隔で分布させることができる。よって、トナーパッチ数を削減することができるので、画像濃度制御時間を短縮することができるとともに、画像濃度制御に用いるトナー消費量を削減することができる。
特開2006−106222号公報
しかしながら、急激な環境変動や、長期間装置を放置後に画像濃度制御を行った場合など、現像γが前回よりも大幅に高くなっている場合がある。
特許文献1に記載の装置においては、前回求めた現像γに基づいて算出した現像バイアスで作成した階調パターンのトナーパッチのうち、最も低付着側のトナーパッチしか光学センサの検出範囲内に入らなくなり、現像γを算出することができなることがある。このような場合、特許文献1に記載の画像形成装置においては、現像バイアスを変更したり、トナーパッチを増やしたりして、再度、階調パターンを作成して、光学センサの検出範囲内に少なくとも2点のトナーパッチの付着量が入るようにしている。
しかし、再度、階調パターンを作成することは、画像濃度制御時間が長くなり、装置のダウンタイムが長くなるという不具合が生じる。また、画像濃度制御に用いるトナー消費量が増大するという不具合も生じる。
そこで、本出願人は、特願2008−28139号において、次のような画像形成装置を提案した。すなわち、階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部のトナーパッチについては、予め決定された固定の画像形成条件で作像する。残りの複数のトナーパッチについては、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像する画像形成装置である。予め決められた固定の画像形成条件は、現像γが高いときでも光学センサの検知範囲に入る付着量となる画像形成条件である。
現在の現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に変動していない場合は、前回調整された画像形成条件に基づく画像形成条件で形成されたトナーパッチ(以下、可動トナーパッチという)が、光学センサの検知範囲内で均等に分散する。これにより、少ないトナーパッチ数でも、現像γを精度よく求めることができ、画像形成条件を精度よく調整することができる。
また、現在の現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に大きくなっても、光学センサの検知範囲に入る付着量となる予め決められた固定の画像形成条件で作像されるトナーパッチ(以下、固定トナーパッチという)は、光学センサの検知範囲内に入っている。その結果、現在の現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に変動して、可動トナーパッチのうち、ひとつしか光学センサの検知範囲内に入らなかったとしても、2個以上のトナーパッチが光学センサの検知範囲に入れることができる。これにより、現像γなどを求めることができ、画像形成条件を調整することができる。よって、一回の階調パターンの作成で、画像形成条件の調整を行うことができる。従って、再度、階調パターンを作成することがなくなり、画像濃度制御時間が長くなり、装置のダウンタイムが長くなるという不具合を抑制することができる。また、画像濃度制御に用いるトナー消費量が増大するという不具合も抑制することができる。
しかしながら、特願2008−28139号に記載の画像形成装置では、次のような問題が残っていた。すなわち、カラー画像形成装置において、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して現在の現像γが大幅に大きくなったときや前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して現在の現像γが大幅に小さくなったときに、現像γの算出精度が他色に比べて劣る色が出てしまい精度のよい画像濃度調整が行うことのできない色ができてしまうことが判明した。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、現像γの算出精度が他色に比べて劣る色が出てしまうのを抑制することができる画像形成装置及び画像濃度制御方法を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、少なくとも一つ以上の潜像担持体と、前記潜像担持体表面を帯電する少なくとも一つ以上の帯電手段と、前記帯電手段によって表面が帯電した潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、互いに異なる色のトナーを含有し、現像剤を担持する現像剤担持体に現像バイアスを印加しながら前記現像剤担持体上のトナーを潜像担持体上の潜像に転移させて前記潜像を現像する複数の現像手段と、を備えた画像形成手段と、それぞれの潜像担持体の現像によって得られたトナー像を、前記無端移動体の表面に保持される記録体に転写するか、あるいは前記無端移動体の表面に転写した後に記録体に転写する転写手段と、前記無端移動体上のトナー像からの反射光を検出する光学的検知手段と、付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを各色形成し、前記複数のトナーパッチを前記光学的検知手段で検出した検出値を用いて前記現像手段の現像能力を示す指標値を各色算出し、算出した各色の指標値に基づいて各色の画像形成条件を調整する制御を実行する制御手段とを備える画像形成装置において、前記各色の階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部のトナーパッチについては、予め決定された固定の画像形成条件で作像し、残りの複数のトナーパッチについては、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像するものであって、階調パターンにおける前記残りの複数のトナーパッチのうち、トナー付着量が最大のトナーパッチの目標付着量を、前回画像形成条件を調整したときの現像能力を示す指標値の大小関係に基づいて設定するよう前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、階調パターンにおける前記残りの複数のトナーパッチのうち、トナー付着量が最大のトナーパッチの目標付着量を、前回画像形成条件を調整したときの現像能力を示す指標値が低い色ほど、少なくなるように設定するよう前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の画像形成装置において、前回画像形成条件を調整したときの各色の現像能力を示す指標値を、前回調整された画像形成条件に基づき把握するよう前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、前記前回調整された画像形成条件が、現像バイアスまたは現像ポテンシャルであることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、前記制御手段は、前記各色階調パターンの前記複数のトナーパッチを前記光学的検知手段で検出した検出値を用いて前記光学的検知手段の感度補正を行うものであって、前回画像形成条件を調整したときの現像能力を示す指標値が、同じ場合は、規定の条件に基づいて、現像能力を示す指標値の大小を決定するよう前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、少なくとも一つ以上の潜像担持体と、前記潜像担持体表面を帯電する少なくとも一つ以上の帯電手段と、前記帯電手段によって表面が帯電した潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、互いに異なる色のトナーを含有し、現像剤を担持する現像剤担持体に現像バイアスを印加しながら前記現像剤担持体上のトナーを潜像担持体上の潜像に転移させて前記潜像を現像する複数の現像手段と、を備えた画像形成手段と、それぞれの潜像担持体の現像によって得られたトナー像を、前記無端移動体の表面に保持される記録体に転写するか、あるいは前記無端移動体の表面に転写した後に記録体に転写する転写手段と、前記無端移動体上のトナー像からの反射光を検出する光学的検知手段とを備えた画像形成装置において、付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを各色形成するステップと、前記複数のトナーパッチを前記光学的検知手段で検出した検出値を用いて前記現像手段の現像能力を示す指標値を各色算出するステップと、算出した各色の指標値に基づいて各色の画像形成条件を調整するステップとを有する画像濃度調整方法において、前記各色の階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部のトナーパッチについては、予め決定された固定の画像形成条件で作像し、残りの複数のトナーパッチについては、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像するものであって、階調パターンにおける前記残りの複数のトナーパッチのうち、トナー付着量が最大のトナーパッチの目標付着量は、前回画像形成条件を調整したときの現像能力を示す指標値を各色比較して順位づけを行い、前記順位づけに基づいて、各色の付着量が最大のトナーパッチの目標付着量を決定することを特徴とするものである。
本出願人が、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像能力を示す指標値(以下、前回の現像γという)に対して現在の現像能力を示す指標値(以下、現像の現像γという)が大幅に大きくなったときや前回の現像γに対して現在の現像γが大幅に小さくなったときに、現像γの算出精度が他色に比べて劣る色が出ることについて、鋭意検討した結果、次のことが明らかになった。前回の画像形成条件の調整ときから、環境などが大幅に変動して前回の現像γに対して各色の現在の現像γが大幅に大きくなった場合、前回現像γが小さい色ほど、現像γの変動が大きいことがわかった。また、環境などが大幅に変動して前回現像γに対して各色の現在の現像γが大幅に小さくなったときは、前回の現像γが大きい色ほど、現像γの変動が大きいことがわかった。
ここで、特願2008−28139号に記載の画像形成装置においては、各色の階調パターンにおける前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像されるトナーパッチ(以下、可動トナーパッチという)のうち、トナー付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量を各色規定のベタ画像となる付着量に設定している。上述したように、前回の現像γに対して各色の現在の現像γが大幅に大きくなった場合、前回の現像γが一番小さい色に対応する現在の現像γが、前回の現像γに対して一番大きく変動する。その結果、前回の現像γが一番小さい色は、光学的検知手段の検知範囲に入る可動トナーパッチの数が他色よりも少なくなり、現像γの算出精度が他色よりも落ちてしまう。
本出願人は、上記のような理由で前回の現像γに対して現在の現像γが大幅に大きくなったときや前回の現像γに対して現在の現像γが大幅に小さくなったときに、現像γの算出精度が他色に比べて劣る色が出ることがわかったのである。
そこで、本発明は、階調パターンにおける複数の可動トナーパッチのうち、トナー付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量を、前回現像γの大小関係に基づいて設定する。これにより、前回の現像γが小さい色ほど、トナー付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量が少なくなるように設定すれば、次のような効果を得ることができる。
すなわち、前回の現像γが他色よりも小さい色は、環境などが大幅に変動して前回現像γに対して各色の現在の現像γが大幅に大きくなったとき、他色に比べて前回の現像γに対する現像γの変動が大きい。このため、他色に比べて可動トナーパッチの付着量の目標付着量対する増加量が大きい。しかし、本発明では、トナー付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量を他色よりも少なくしている。よって、可動トナーパッチの付着量の目標付着量に対する増加量が他色に比べて多くても、光学的検知手段の検知範囲に入るトナーパッチの数が、他色よりも少なくなるのを抑制することができる。これにより、前回の現像γに対して各色の現在の現像γが大幅に大きくなったとき、前回の現像γが他色よりも小さい色の現像γの算出精度が他色よりも落ちてしまうのを抑制することができる。
なお、環境などが大幅に変動して前回の現像γに対して各色の現在の現像γが大幅に小さくなったとき、前回の現像γが他色よりの小さい色は、他色に比べて前回の現像γに対する現像γの変動が小さい。よって、トナー付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量を少なくしても、他色に比べてトナーパッチが低付着側に集中するのを抑制することができる。その結果、環境などが大幅に変動して前回の現像γに対して各色の現在の現像γが大幅に小さくなったときの現像γ算出精度が低下することがない。
一方、前回の現像γが他色よりも大きい色は、環境などが大幅に変動して前回の現像γに対して各色の現在の現像γが大幅に小さくなったとき、他色に比べて前回の現像γに対する現在の現像γの変動が大きい。このため、他色に比べて可動トナーパッチの付着量が目標付着量対する減少量が大きい。しかし、トナー付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量を他色よりも多くしているので、可動トナーパッチの付着量の目標付着量に対する減少量が他色に比べて多くても、可動トナーパッチが低付着側に集中するのを抑制することができる。これにより、前回の現像γに対して各色の現在の現像γが大幅に小さくなったとき、前回の現像γが他色よりも大きい色の現像γの算出精度が他色よりも落ちてしまうのを抑制することができる。
また、前回の現像γが大きい色は、環境などが大幅に変動し各色の現在の現像γが前回の現像γに対して大幅に大きくなったときの前回の現像γに対する現像γの変動が他色よりも小さい。よって、トナー付着量が最大のトナーパッチの目標付着量が他色よりも多くしても、環境などが大幅に変動して前回の現像γに対して各色の現在の現像γが大幅に大きくなったときに光学的検知手段の検知範囲内に入るトナーパッチ数が他色よりも少なくなるのを抑制することができる。よって、環境などが大幅に変動して前回の現像γに対して各色の現像γが大幅に大きくなったときの現像γ算出精度が低下することがない。
このように、本発明によれば、環境などが大幅に変動して前回の現像γに対して各色の現像γが大幅に大きくなったり、小さくなったりしても、全色の現像γを精度よく算出することができる。よって、全色精度のよい画像濃度調整を行うことができる。
また、本発明は、各色の階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部のトナーパッチについては、予め決定された固定の画像形成条件で作像している。よって、一部のトナーパッチを作像する予め決定された固定の画像形成条件を光学的検知手段検知範囲内に必ず収まるような付着量となるような画像形成条件とすれば、次のような効果が得られる。すなわち、階調パターンの可動パッチのうちひとつしか光学的検知手段の検知範囲に入らなかったとしても、一部のトナーパッチを、光学的検知手段の検知範囲に入れることができる。よって、現像γの算出を確実に行うことができる。また、一部のトナーパッチを作像する予め決定された固定の画像形成条件を現像γが低いときに、トナーパッチのトナー付着量が高付着量となるような画像形成条件とすれば、次の効果を得ることができる。環境などが大幅に変動して前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して各色の現像γが大幅に小さくなって、可動トナーパッチが低付着側に集中しても、高付着側にもトナーパッチを存在させることができる。よって、環境などが大幅に変動して前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して現像γが大幅に小さくなったときの現像γの算出精度の低下を抑制することができる。
本発明によれば、環境などが大幅に変動して前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して各色の現像γが大幅に大きくなったり、小さくなったりしても、全色の現像γを精度よく算出することができる。
また、一部のトナーパッチを予め決定された固定の画像形成条件で形成することで、確実に各色の現像γの算出を行うことができたり、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して現像γが大幅に小さくなったときの現像γの算出精度の低下を抑制できたりすることができる。
以下、本発明を、画像形成装置である電子写真方式のカラーレーザプリンタ(以下、「レーザプリンタ」という。)に適用した一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るレーザプリンタの主要部を示す概略構成図である。
このレーザプリンタは、画像形成手段として、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための4組の作像手段たるプロセスユニット1Y,1C,1M,1K(以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラック用の部材であることを示す。)を備えている。このプロセスユニット1Y,1C,1M,1Kは、それぞれ、潜像担持体としてのドラム状の感光体11Y,11C,11M,11Kを有する感光体ユニット10Y,10C,10M,10Kと、現像手段たる現像装置20Y,20C,20M,20Kとを備えている。
4色のプロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの図中上方には、無端移動体たる中間転写ベルト6を張架しながら図中反時計回りに無端移動せしめる転写ユニット50が配設されている。転写手段たる転写ユニット50は、中間転写ベルト6の他に、ベルトクリーニングユニット51、4つの1次転写ローラ52Y,M,C,K、2次転写バックアップローラ53、駆動ローラ54なども備えている。中間転写ベルト6は、これらローラに張架されながら、駆動ローラ54の回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。4つの1次転写ローラ52Y,C,M,Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト6を感光体3Y,C,M,Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト6の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加する。中間転写ベルト6は、その無端移動に伴ってY,M,C,K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、そのおもて面に感光体11Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー像が重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト6上に4色重ね合わせトナー像(以下、カラー画像という)が形成される。カラー画像は、中間転写ベルト6の表面移動に伴って2次転写ローラ3との間の2次転写部に搬送される。
また、本レーザプリンタは、上記プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kのほか、その下方に図示しない潜像形成手段たる光書込ユニットが配置されており、さらにその下に図示しない給紙カセットが配置されている。図1中の一点鎖線は、転写紙の搬送経路を示している。給紙カセットから給送された転写紙は、図示しない搬送ガイドによってガイドされながら搬送ローラで搬送され、レジストローラ5が設けられている一時停止位置に送られる。転写紙は、レジストローラ5により所定のタイミングで2次転写部に供給される。そして、中間転写ベルト6上に形成されたカラー画像が、転写紙上に2次転写され、転写紙上にカラー画像が形成される。このカラー画像が形成された転写紙は、定着ユニット7でトナー像が定着された後、排紙トレイ8上に排出される。
図2は、上記プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kのうち、イエローのプロセスユニット1Yの概略構成を示す拡大図である。他のプロセスユニット1M,1C,1Kについてもそれぞれ同じ構成となっているので、それらの説明は省略する。
図2において、プロセスユニット1Yは、上述したように、感光体ユニット10Y及び現像手段たる現像装置20Yを備えている。感光体ユニット10Yは、感光体11Yのほか、その感光体表面をクリーニングするクリーニングブレード13Y、その感光体表面を一様帯電する帯電手段たる帯電ローラ15Y等を備えている。また、感光体表面に潤滑剤を塗布するとともに、感光体表面を除電する機能を有する潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ12Yも備えている。この潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ12Yは、ブラシ部が導電性繊維で構成され、その芯金部には除電バイアスを印加するための図示しない除電用電源が接続されている。
上記構成の感光体ユニット10Yにおいて、感光体11Yの表面は、電圧が印加された帯電ローラ15Yにより一様帯電される。この感光体11Yの表面に図示しない潜像形成手段たる光書込ユニットで変調及び偏向されたレーザ光Lが走査されながら照射されると、感光体11Yの表面に静電潜像が形成される。この感光体11Y上の静電潜像は、後述の現像装置20Yで現像されてイエローのトナー像となる。感光体11Yと中間転写ベルト6とが対向する転写手段たる1次転写部では、感光体11Y上のトナー像が中間転写ベルト6上に転写される。トナー像が転写された後の感光体11Yの表面は、感光体クリーニング手段としてのクリーニングブレード13Yでクリーニングされた後、潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ12Yで所定量の潤滑剤が塗布されるとともに除電され、次の静電潜像の形成に備えられる。
上記現像装置20Yは、上記静電潜像を現像するための現像剤として、磁性キャリア及び負帯電のトナーを含む二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)を使用している。また、この現像装置20Yは、現像ケースの感光体側の開口から一部露出するように配設された現像剤担持体としての非磁性材質からなる現像スリーブ22Yや、現像スリーブ22Yの内部に固定配置された磁界発生手段としてマグネットローラ、撹拌部材としての撹拌搬送スクリュー23Y,24Y、現像ドクタ25Y、トナー濃度検知手段としての透磁率センサ26Y、トナー補給装置としての粉体ポンプ27Y等を備えている。現像スリーブ22Yには現像電界形成手段としての図示を省略した現像バイアス電源により負の直流電圧DC(直流成分)に交流電圧AC(交流成分)が重畳された現像バイアス電圧が印加され、現像スリーブ22Yが感光体11Yの金属基体層に対して所定電圧にバイアスされている。なお、現像バイアス電圧は、負の直流電圧DC(直流成分)のみを印加するようにしてもよい。
図2において、現像ケース内に収容された現像剤が撹拌搬送スクリュー23Y,24Yで撹拌搬送されることによりトナーが摩擦帯電される。そして、第1撹拌搬送スクリュー23Yが配置された第1撹拌搬送路内の現像剤の一部が現像スリーブ22Yの表面に担持され、現像ドクタ25Yで層厚が規制された後、感光体11Yと対向する現像領域に搬送される。現像領域では、現像スリーブ22Y上の現像剤中のトナーが現像電界によって感光体11Y上の静電潜像に付着し、トナー像となる。その後、現像領域を通過した現像剤は、現像スリーブ22Y上の現像剤離れ極位置で現像スリーブ22Yから離れ、第1撹拌搬送路に戻る。第1撹拌搬送路をその下流端まで搬送された現像剤は、第2撹拌搬送スクリュー24Yが配置された第2撹拌搬送路の上流端へ移動し、第2撹拌搬送路内でトナー補給を受ける。その後、第2撹拌搬送路をその下流端まで搬送された現像剤は、第1撹拌搬送路の上流端へ移動する。第2撹拌搬送路の底部を構成する現像ケース部分には、トナー濃度センサ26Yが設置されている。
現像ケース内の現像剤のトナー濃度は、画像形成に伴うトナー消費により低下するので、トナー濃度センサ26Yの出力値Vtに基づいて、必要により図1に示したトナーカートリッジ30Yから粉体ポンプ27Yによりトナーが補給されることで適正な範囲に制御される。トナー補給制御は、出力値Vtとトナー濃度制御基準値である目標出力値Vtrefとの差分値Tn(=Vtref−Vt)に基づいて、差分値Tnが+(プラス)の場合はトナー濃度が十分高いと判断してトナーを補給せず、差分値Tnが−(マイナス)の場合は差分値Tnの絶対値が大きいほどトナー補給量を多くするようにして、出力値Vtが目標出力値Vtrefの値に近づくようにして行う。
また、4つの感光体11Y,11C,11M,11Kのうち、最下流側にあるブラック用の感光体11Kのみ中間転写ベルト6に常に接触している転写ニップ常接状態であり、残りの感光体11M,11C,11Yは中間転写ベルト6に対して接離可能となっている。転写紙上にカラー画像を形成する場合、4つの感光体11Y,11C,11M,11Kは、それぞれ中間転写ベルト6に当接する。一方、転写紙上にブラックの単色画像を形成する場合、各カラー用の感光体11Y,11C,11Mを中間転写ベルト6から離間させ、ブラックトナーによるトナー像が形成されるブラック用の感光体11Kのみを中間転写ベルト6に当接させるようにする。
2次転写部よりも中間転写ベルト表面移動方向上流側には、光学的検知手段たる光学センサ69が中間転写ベルト6のおもて面に対して所定の間隙を介して対向するように配設されている。
図3は、光学センサ69の概略断面図である。図に示すように、光学センサ69は、主に、発光手段としての発光素子311と、正反射光を受光するための第1の受光手段としての正反射受光素子312と、拡散反射光を受光するための第2の受光手段としての拡散反射受光素子313とから構成されている。発光素子311から発した光を、中間転写ベルト6の表面に向けて出射する。そして、中間転写ベルト6の表面や、その表面に転写されたトナーパッチで正反射した正反射光を正反射受光素子312によって受光して、受光量に応じた電圧を出力する。更に、中間転写ベルト6の表面や、その表面に転写されたトナーパッチで拡散反射した拡散反射光を拡散反射受光素子313によって受光して、受光量に応じた電圧を出力する。
光学センサの発光素子311としては、ピーク発光波長が940[nm]のGaAs発光ダイオードが用いられている。また、正反射受光素子312及び拡散反射受光素子313としては、ピーク分光感度波長が850[nm]のSiフォトトランジスタとを有したものを使用している。すなわち、この光学センサは、色による反射率に顕著な差のない830[nm]以上の赤外光を検出するものである。このような光学センサを用いることで、一つのセンサで、Y,M,C,K全色のトナーパッチを検知することができる。
図4は本複写機の電気回路の要部を示すブロック図である。同図において制御手段たる制御部100は、演算手段たるCPU(Central Processing Unit)101、データ記憶手段たる不揮発性のRAM(Random Access Memory)102、データ記憶手段たるROM(Read Only Memory)103等を有している。この制御部100には、プロセスユニット1Y,M,C,K、光書込ユニット68、転写ユニット50、光学センサユニット69などが電気的に接続されている。そして、制御部100は、RAM102やROM103内に記憶している制御プログラムに基づいて、これらの各種の機器を制御するようになっている。
制御部100は、画像を形成するための画像形成条件の制御も行っている。具体的には、制御部100は、プロセスユニット1Y,M,C,Kにおける各帯電部材に対して、帯電バイアスをそれぞれ個別に印加する制御を実施する。これにより、各色の感光体2Y,M,C,Kが、Y,M,C,K用ドラム帯電電位に一様帯電せしめられる。また、制御部100は、光書込ユニット68のプロセスユニット1Y,M,C,Kに対応する4つの半導体レーザーのパワーをそれぞれ個別に制御する。また、制御部100は、プロセスユニット1Y,M,C,Kにおける各現像ローラに、Y,M,C,K用現像バイアス値の現像バイアスを印加する制御を実施する。これにより、感光体2Y,M,C,Kの静電潜像と、現像スリーブとの間に、トナーをスリーブ表面側から感光体側に静電移動させる現像ポテンシャルを作用させて、静電潜像を現像する。
また、制御部100は、電源投入時あるいは所定枚数のプリントを行う度に、各色の画像濃度を適正化するための画像濃度制御たるプロセスコントロールを実行する。
図5は、プロセスコントロールの基本フロー図である。なお、図5のプロセスコントロールの制御フローは、電源投入時におけるプロセスコントロールの制御フロー図である。
まず、電源が投入され、装置が立ち上がったら(S1)、制御部100は、光学センサ69の校正を行う(S2)。具体的には、光学センサ69の正反射受光素子312の出力が予め決められた所定値(4V)になるように、発光素子311の発光強度を調整する。なお、光学センサ69の校正は、行わなくてもよい。
次に、制御部100は、トナー濃度センサ26Yの出力値Vtを取得(S3)して、各色の現像装置内のトナー濃度を把握してから、図6に示すような、階調パターンを中間転写ベルト6上における各光学センサ69に対向する位置に色毎に自動形成する(S4)。各色の階調パターンは、トナー付着量の異なる5個程度のトナーパッチからなり、パッチ間隔5.6[mm]で、K色の階調パターン、C色の階調パターン、M色の階調パターン、Y色の階調パターンの順で中間転写ベルト6に形成される。各トナーパッチは、主走査線方向の幅が10[mm]、副走査線方向の幅が14.4[mm]となっている。階調パターンは、帯電、現像バイアス条件をトナーパッチ毎に変更し、露光条件は、予め決められた所定値(感光体が十分除電されるフル露光)で形成される。なお、階調パターンの各トナーパッチの現像バイアス、帯電バイアスの設定については、後述する。この中間転写ベルト上の各色の階調パターンを光学センサ69で光学的に検出する(S5)。
次に、各色の階調パターンの各トナーパッチを検知して得られた受光素子の出力値と、付着量と受光素子の出力値との関係に基づき構築された付着量算出アルゴリズムとを用いてトナー付着量(画像濃度)に変換処理する。
本実施形態においては、特開2006−139180号に記載のように、トナー付着量の算出を、トナーパッチで正反射した正反射光と、拡散反射光とを用いてトナー付着量を算出する。正反射光と拡散反射光とを用いてトナー付着量を算出することで、正反射光のみを用いてトナー付着量を算出するものに比べて、高付着量の検知範囲を広げることができる。また、特開2006−139180号に記載のトナー付着量算出アルゴリズムを用いることで、温度変化、経時劣化などによる発光素子や受光素子の出力が変化したり、中間転写ベルト6の経時劣化によって受光素子の出力が変化したりしても、正確なトナー付着量を求めることができる。
以下に、本実施形態における付着量算出アルゴリズムについて、具体的に説明する。以下、説明文中の記号を次のように定義する。
Vsg:転写ベルト地肌部を検知する光学センサからの出力電圧値(地肌部検知電圧)
Vsp:各基準パッチを検知する光学センサからの出力電圧値(パッチ検知電圧)
Voffset:オフセット電圧(LEDをOFFしているときの出力電圧値)
_reg:正反射光出力(Regular Reflectionの略)
_dif:拡散反射光出力(Diffuse Reflectionの略)(cf.JIS Z 8105 色に関する用語)
[n] 要素数:nの配列変数
まず、Kトナーの付着量算出アルゴリズムについて説明する
i)以下の式を用いて正反射光からオフセット電圧を減ずる。
ΔVsg_reg[K][n]=Vsg_reg[K][n]−Voffset_reg
ΔVsp_reg[K]=Vsg_reg[K]−Voffset_reg[K]
ii)正反射データを正規化する。
正規化値Rn[K]=ΔVsg_reg[K][n]/ΔVsp_reg[K]
iii) LUT(ルックアップテーブル)を用いて正規化値を付着量に変換する。
正規化値に対応する付着量変換テーブルを予め作成しておき、それに対応させて付着量を得る。
以上が、Kトナーの付着量算出アルゴリズムである。
次に、カラートナー付着量算出アルゴリズムについて説明する。
カラートナー付着量においては、以下に示すSTEP1〜7という7段階の処理によって演算する。
[STEP1]
STEP1では、データサンプリングを行って、ΔVspやΔVsgを算出する。まず、正反射光出力,拡散反射光出力ともに、全基準パッチ[n]個についてオフセット電圧との差分を計算する。これは、最終的には「センサ出力の増分をカラートナーの付着量に変化よる増分」のみで表したいためである。
正反射光出力増分については、次のようにして求める。
Figure 0005267916

また、拡散反射光出力増分については、次のようにして求める。
Figure 0005267916
但し、オフセット出力電圧値(Voffset_reg、Voffset_dif)が、無視できるレベルに十分に小さい値となるOPアンプを用いた場合、この様な差分処理は省略しても構わない。
このようなSTEP1により、図7に示す特性曲線を得る。
[STEP2]
STEP2では、感度補正係数αを算出する。まず、STEP1にて求めたΔVsp_reg.[n]やΔVsp_dif.[n]から、各基準パッチ毎に「ΔVsp_reg.[n]/ΔVsp_dif.[n]」を算出する。そして、後述するSTEP3で正反射光出力の成分分解を行う際に、拡散光出力(ΔVsp_dif[n])に乗ずるための感度補正係数αを、次のようにして算出する。
Figure 0005267916
このようなSTEP2により、図8に示すような特性曲線を得る。なお、感度補正係数αをΔVsp_reg[n]とVsp_Dif.[n]との最小値としたのは、正反射光出力の正反射成分の最小値がほぼゼロであり、かつ正の値となることがあらかじめわかっているからである。
[STEP3]
STEP3では、正反射光の成分分解を行う。
正反射光出力の拡散光成分については、次のようにして求める。
Figure 0005267916
また、正反射光出力の正反射成分については、次のようにして求める。
Figure 0005267916
このようにして成分分解を行うと、感度補正係数αが求まるパッチ検知電圧にて、正反射光出力の正反射成分がゼロとなる。そして、図9に示すように、正反射光出力が正反射光成分と拡散光成分とに成分分解される。
[STEP4]
STEP4では、正反射光出力の正反射成分を正規化する。次の式のようにして、各パッチ検知電圧における地肌検知電圧との比を求めて、0〜1までの正規化値へ変換するのである。
Figure 0005267916
このようなSTEP4により、図10に示すような特性曲線を得る。
[STEP5]
STEP5では、拡散光出力の地肌部変動補正を行う。まず、次の式のようにして、ベルト地肌部からの拡散光出力成分を、拡散光出力電圧から除去する。
Figure 0005267916
これにより、中間転写ベルト6の地肌部の影響を除くことができる。よって、正反射光出力が感度を持つ低付着量域において、ベルト地肌部から直接反射される拡散光成分を、拡散光出力から、除去することができる。そして、トナー付着量ゼロ〜1層形成までのトナー付着量範囲における補正後拡散光出力が、図11に示すように、原点を通り、且つトナー付着量に対して1次線形関係のある値に変換される。
[STEP6]
STEP6では、拡散光出力の感度を補正する。具体的には、図12に示すように、「正反射光の正反射成分の正規化値」に対し、地肌部変動補正後の拡散光出力をプロットし、そのプロット線を近似することで、拡散光出力の感度を求め、この感度があらかじめ定めた狙いの感度となる様、補正を行う。
「正反射光(正反射成分)の正規化値」に対し、地肌部変動補正後の拡散光出力をプロットしたプロット線を多項式近似(本実施形態においては、2次式近似)して、感度補正係数ηを算出する。
まず、プロット線を2次近似式(y=ξ1x2+ξ2x+ξ3)で近似して、最小二乗法により係数ξ1、ξ2、ξ3を求める。
Figure 0005267916
m:データ数
x[i]:正反射光_正反射成分の正規化値
y[i]:地肌部変動補正後拡散光出力
なお、計算に用いるxの範囲は、0.1≦x≦1.0である。
上記(1)、(2)、(3)の連立方程式を解くことで、係数ξ1、ξ2、ξ3を求めることができる。
こうして近似されたプロット線から計算されるある正規化値aがある値bとなる様な感度補正係数ηを求める。
Figure 0005267916
STEP5で求めた地肌部変動補正後の拡散光出力に対し、STEP6で求めた感度補正係数ηを乗じることで、付着量と拡散出力との関係が予め定められた関係となるように補正する。
Figure 0005267916
[STEP7]
STEP7では、センサ出力値をトナー付着量に変換する。STEP6までの処理により、LED光量低下などによって生ずる拡散反射出力の経時的な変動に対する補正処理が全て行われたため、最後に、センサ出力値をトナー付着量変換テーブルに基づいてトナー付着量に変換するのである。
以上が、カラートナーの付着量算出アルゴリズムである。
上述したトナー付着量算出アルゴリズムを用いて各トナーパッチのトナー付着量を検知したら、各トナーパッチのトナー付着量と各トナーパッチを作成したときの各現像ポテンシャルとの関係から、図13に示すように、最小2乗法により線形近似した現像ポテンシャル−トナー付着量直線(y=ax+b)を各色求める。この現像ポテンシャル−トナー付着量直線から、現像γ(傾きa)および現像開始電圧Vk(切片b)を各色算出する(S6)。
次に、制御部100は、予め決められた目標付着量を得るのに必要な現像ポテンシャルを現像γに基づいて特定した後、この現像ポテンシャルにマッチした、現像バイアスVbを算出する(S7)。目標付着量は、トナー顔料の着色度合いで決まるが、一般的には、0.4〜0.6[mg/cm]である。また、制御部100は、算出した現像バイアスVbに基づいて、帯電バイアスVcを決定し、現像バイアスVb、帯電バイアスVcをRAM102などの不揮発性の記憶手段に保存する。なお、帯電バイアスVcは、現像バイアスVbに対して100〜200[V]程度高く設定するのが一般的である。また、現像バイアスVbは、400〜700[V]の範囲で設定する。すなわち、算出した現像バイアスが、1[kV]であっても、現像バイアスVbは、700[V]に設定するのである。これは、現像バイアスの設定値が、700[V]を超えると、電源の容量を超えてしまい、バイアスを安定的に維持できないおそれがあり、また、400[V]未満だと、帯電バイアスの設定値が低くなりすぎて、帯電が不均一になりやすく「残像」と呼ばれる、前回作像した画像が次の画像に現れるといった異常画像が生じるおそれがある。
現像バイアスVbを算出したら、制御部100は、現像γとS3で取得したトナー濃度検知センサ26の出力値Vtとを用いて、トナー濃度制御基準値Vtrefを補正する(S8)。まず、目標現像γと、算出した現像γとの差分値Δγ(Δr=算出した現像γ−目標現像γ)を算出する。目標現像γは、例えば、1.0[(mg/cm)/KV](現像開始電圧Vkが0[V]、現像ポテンシャルが1[kV]のときに、トナー付着量が1.0[mg/cm]となる値である。すなわち、現像開始電圧Vk=0Vで、目標付着量が0.5[mg/cm]、露光後の感光体電位Vlが50Vであれば、目標現像γから算出される現像バイアスVbは、550Vとなるのである。)
制御部100は、算出したΔγが所定範囲外のときは、次回の現像バイアス調整時に、算出される現像バイアスVbが、上述の設定範囲を超える可能性がある。よって、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正を行って、次のプロセスコントロールまでに、現像γを目標現像γに近づける補正を行う。なお、現像γを目標現像γに近づけるようトナー濃度制御基準値Vtrefを補正すると、算出した現像バイアスで作像しても規定の画像濃度が得られなくなってしまう。しかし、いきなり現像装置内のトナー濃度が、目標のトナー濃度になるわけではなく、徐々に現像装置内のトナー濃度が目標のトナー濃度となるようにトナー補給制御を行うので、現像γが急激に変化するわけではない。よって、トナー濃度制御基準値Vtrefを補正しても、始めのうちは、算出した現像バイアスで、所定の画像濃度を得ることができる。そして、徐々に規定の画像濃度から離れていく。しかし、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正量は、算出した現像バイアスで作像しても画像濃度が、規定の画像濃度から大幅にかけ離れるような補正量には設定しない。よって、画像が大きく劣化することはない。ただし、階調パターン作成時のトナー濃度検知センサ26の出力値Vtが、トナー濃度制御基準値Vtrefから大幅に異なっている場合において、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正をしてしまうと、逆に、目標の現像γから外れてしまうおそれがある。このため、階調パターン作成時のトナー濃度検知センサ26の出力値Vtと、階調パターン作成時のトナー濃度検知センサ26の出力値Vtとの関係性も考慮にいれて、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正を行うか否かを決める。
具体的な一例を示すと、Δγ≧0.30[(mg/cm)/kV]、かつ、Vt−Vtref≧−0.2Vのとき、トナー濃度制御基準値Vtrefを0.2V下げて、現時点よりもトナー濃度を下げる補正を行う。また、Δγ≦−0.30[(mg/cm)/KV]、かつ、Vt−Vtref≧0.2Vのときは、トナー濃度制御基準値Vtrefを0.2V上げて、現時点よりもトナー濃度を上げる補正を行う。また、−0.30[(mg/cm)/KV]<Δγ<0.30[(mg/cm)/KV]のときは、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正は、行わない。
以上が、プロセスコントロールの制御フローである。
次に、階調パターンの各トナーパッチを作像するときの現像バイアスおよび帯電バイアスについて、説明する。
図13に示すように、トナーパッチのトナー付着量が0.6[mg/cm]を超えると、光学センサ69の出力値に差が出なくなり、光学センサ69の出力値に基づいて算出された付着量が、ほぼ同じ値になっている。このように、光学センサ69においては、トナーパッチのトナー付着量が高付着となると、感度よく検知できなくなるのである。
現像γの算出において、最小二乗法により1次直線を求める際に使用するデータ点はこの光学センサ69の高感度範囲内に均等に分散していることが望ましい。なぜなら、データ点が集中すると、誤差要因により現像γの精度が悪くなることが考えられるからである。ここで、誤差要因とは現像スリーブの周期ムラによるトナーパッチのトナー付着量のばらつきや、中間転写ベルト上の傷などによる光学センサ出力誤差から生ずるトナー付着量誤差である。そのため、各トナーパッチ作成時の現像バイアスを近くして、各トナーパッチの付着量の差異を小さくすると、トナー付着量にばらつきが生じた場合に変動の影響を受けやすくなるため、現像γの精度が悪化してしまう。よって、現像γを精度よく算出するという観点からトナーパッチのトナー付着量は光学センサ69の有効検出範囲内で低付着側から高付着側にかけて、等間隔に分布することが求められる。また、データ点を等間隔に分布させることは、付着量算出の観点からも非常に重要である。
本実施形態は、色による反射率に顕著な差のない赤外光を検知する光学センサ69を用いて、ひとつの光学センサ69でY,M,C,K全色の反射光を検知している。このため、複数色のトナーパッチを検知したときの出力データを用いて上記感度補正係数ηを算出できる。そのため、少トナーパッチを用いたシステムにおいてもより効率的に感度補正係数ηを求めることができる。
また、感度補正係数ηを精度よく求めるためには、各色のトナーパッチを光学センサ69で検知した検知データ(出力値)から算出した正反射光_正反射成分の正規化値xの多くが、0.1≦x≦1.0内に入り、かつ、等間隔に分布することが重要である。すなわち、0.1≦x≦1.0の範囲内に多くのデータが等間隔に分布することによって、多項式近似(ここでは2次曲線近似)が正確に行われ、その結果、感度補正係数ηとして非常に正確な値を得ることができるのである。この感度補正係数ηは付着量に直接関与しているため、感度補正係数ηを精度良く算出することで、付着量変換の精度を大幅に向上させることができる。
このように、現像γの算出、感度補正係数ηの算出いずれも、各色のトナーパッチが所定の範囲内で均等に分散することが重要である。
また、現像γが高いときは、現像能力が増加して低い現像バイアスでもトナー付着量の多い画像が形成され、中程度の現像バイアスで作像されたトナーパッチでも、その付着量が、光学センサの検知範囲外となる場合がある。このため、現像γが高いときにおいて、階調パターンの複数のトナーパッチが、光学センサの検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて、等間隔で分布するには、低い現像バイアスで作像するトナーパッチを複数設けておく必要がある。
一方、現像γが低いときは、現像能力が低下し、高い現像バイアスでないと、トナー付着量の多い画像を形成することができない。階調パターンとして、低現像バイアスで作像するトナーパッチでしか構成されていない場合は、現像γが低いとき、階調パターンのトナーパッチうちの最も高付着量側のトナーパッチも低付着量のトナーパッチとなってしまい、階調パターンのトナーパッチが低付着量側に集中してしまう。このように、低付着量側に集中してしまうと、トナー付着量のばらつきの影響を受けて、精度の良い現像γを算出できなくなる。よって、現像γが低いときにおいて、精度のよい現像γを算出するためには、低現像バイアスで作像するトナーパッチのほかに、高現像バイアスで作像するトナーパッチも必要となってくる。
このように、現像γが低い場合でも、高い場合でも精度の高い現像γを算出するためには、低現像バイアスで作像される複数のトナーパッチと高現像バイアスで作像される複数のトナーパッチが必要となってくる。このため、従来の画像形成装置においては、10〜17個とトナーパッチ数を多くして、低現像バイアスで作像されるトナーパッチと高現像バイアスで作像されるトナーパッチとが複数存在するようにしている。しかし、トナーパッチ数が多いと、画像濃度調整の時間が長くなるとともに、トナー消費量が多くなってしまうという不具合が生じてしまう。特に、Y、M、C、K色の4色のトナーを用いてカラー画像を形成するカラー画像形成装置においては、各色の階調パターンを作ることになるので、画像濃度調整の時間が長くなってしまう。
ここで、通常、現像γは、前回の値から大きく変動することがない。このため、前回求めた現像γに基づいて、階調パターンのトナーパッチの付着量が、光学センサの検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて等間隔で分布するように、階調パターンの各トナーパッチを作像することで、少ないトナーパッチ数であっても、階調パターンのトナーパッチの付着量が、光学センサ69の検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて等間隔で分布させることができる。
しかし、急激な環境変動や、長期間装置を放置後に画像濃度制御を行った場合など、現像γが前回よりも大幅に高くなっていたり低くなっていたりする場合がある。このように、現像γが前回よりも大幅に大きくなっていると、光学センサ69の検知範囲内に一つしかトナーパッチが入らない場合があり、現像γの算出できない場合がある。また、現像γが前回よりも大幅に小さくなっていると、トナーパッチが低付着側に集中し、精度よく現像γの算出を行うことができなくなる。特に、現像装置内の現像剤の容量が少ない小型の現像装置においては、このような特性変化が起こりやすい。
そこで、本実施形態においては、階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部のトナーパッチについては、予め決定された固定の画像形成条件たる現像バイアスで作像し、残りの複数のトナーパッチについては、光学センサ69の検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて等間隔で分布するよう、前回調整された現像バイアスに基づいて設定された現像バイアスで作像する。このように階調パターンを構成することで、通常時においては、前回調整された現像バイアスに基づいて設定された現像バイアスで作像するトナーパッチ(以下、可動トナーパッチという)を光学センサ69の検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて等間隔で分布させることができる。よって、少ないトナーパッチで精度のよい現像γの算出を行うことができる。また、予め決定された固定の現像バイアスで作像されるトナーパッチ(以下、固定トナーパッチという)を現像γが大幅に大きくなった際も、光学センサ69の検知範囲内に入る現像バイアスで作像する。これにより、現像γが前回よりも大幅に大きくなっても、確実に現像γの算出を行うことができる。
しかし、前回算出した現像γに対して現像γが大幅に大きくなったときや前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して現像γが大幅に小さくなったときに、現像γの算出精度が他色に比べて劣る色が出ることがわかった。
以下に、図14を用いて具体的に説明する。
本実施形態においては、算出した現像γが図14の点線で示す範囲内にない場合、トナー濃度制御基準値Vtrefを変更している。図に示すように、算出した現像γが点線で示す範囲よりも小さい場合は、トナー濃度制御基準値Vtrefを0.2上げている。図14に示す場合では、Y,M,Cのトナー濃度制御基準値Vtrefを0.2上がる。トナー濃度制御基準値を上げることで、次回の現像γ算出時に現像γが大きくなる。このとき、3色のうち前回の現像γが一番低いY色が他の色に比べて現像γが大きく変動する。一方、3色のうち前回の現像γが一番高いM色は他の色に比べて現像γの変動量が小さかった。すなわち、前回の現像γが低くなるにつれて、前回の現像γに対して現在の現像γの変動量が大きくなった。
従来においては、各色の最大付着量の可動トナーパッチは、規定ベタ画像となる規定付着量(ここでは、0.45[mg/cm])となるように作像する。そして、残りの可動トナーパッチを0〜0.45[mg/cm]の範囲で均等分散するように作像する。その結果、M色に関しては、現像γの変動が小さいため、可動トナーパッチの全てを光学センサの検知範囲内に入れることができた。しかし、Y色に関しては、前回の現像γに対して現像γの変動が大きいため、可動トナーパッチのうち、高付着側の可動パッチが、光学センサ69の検知範囲外となってしまった。その結果、M色に比べて、現像γ算出時に用いるデータ数が少なくなってしまった。その結果、Y色の現像γの算出精度が、M色の現像γの算出精度よりも悪くなってしまった。
また、3色の前回算出した現像γが点線で示す範囲よりも大きく、トナー濃度制御基準値Vtrefを0.2下げた場合においては、3色のうち前回の現像γが一番高い色が他の色に比べて前回の現像γに対する現像γの変動が大きかった。また、3色のうち前回の現像γが一番低い色が他の色に比べて前回の現像γに対する現像γの変動量が小さかった。すなわち、前回の現像γが高くなるにつれて、前回の現像γに対する変動量が大きくなった。その結果、現像γが低い色に関しては、変動量が小さいため、可動トナーパッチが低付着側にあまり集中することがなかった。しかし、現像能力が高い色に関しては、変動量が大きいため、可動トナーパッチが低付着側に集中して、現像γの算出精度が他の色に比べて劣ってしまった。
なお、上記においては、トナー濃度制御基準値Vtrefを変化させて、各色の現像γを変化させたときについて説明したが、環境によって各色の現像γが変化した場合も、同様なことが言える。すなわち、環境が低湿環境から高湿環境に変動して各色の現像γが前回の現像γに対して大幅に小さくなったときは、前回の現像γが高い色は、前回の現像γが低い色に比べて変動量が大きくなる。一方、環境が高湿環境から低湿環境に変動して各色の現像γが前回の現像γに対して大幅に大きくなったときは、前回の現像γが低い色は、前回の現像γが高い色に比べて変動量が大きくなるのである。
そこで、本実施形態においては、可動トナーパッチのうち、トナー付着量が最大のトナーパッチの目標付着量が、現像γが小さい色ほど、少なくなるように可動トナーパッチを作像するための現像バイアスを設定している。
以下に、本実施形態の階調パターンの作像バイアスの算出について、一例を用いて具体的に説明する。ここでは、4個のトナーパッチを前回調整された現像バイアスに基づいて設定された現像バイアスで作像し、1個のトナーパッチを予め決定された固定の現像バイアスで作像する場合を例に挙げて説明する。ただし、前回調整された現像バイアスに基づいて設定された現像バイアスで作像するトナーパッチ(以下、可動トナーパッチという)の数、予め決定された固定の現像バイアスで作像するトナーパッチ(以下、固定トナーパッチという)の数についはこれに限定されるものではない。
まず、可動トナーパッチの作像バイアスの算出について説明する。
まず、前回のプロセスコントロールの結果により求められた各色の現像バイアスVbを取得して、現像バイアスVbから最大現像ポテンシャル:PotMaxを求める。
最大現像ポテンシャルは以下の式により求めることができる。
Figure 0005267916

ここで、べた部露光後電位Vlとは露光を行った後の感光体電位であり、感光体の特性に依存する値となる。本実施形態ではVl=−50[V]である。例えば、前回のプロセスコントロールの結果、現像バイアスVbが−550[V]であったとすると、現像ポテンシャルはPotMax=|−550−(−50)|=500[−V]となる。
以上のように数11を用いて、各色それぞれの最大現像ポテンシャルPotMaxを求める。
次に、各色の最大現像ポテンシャルから、各色の階調パターンの各可動トナーパッチにおける現像バイアスの算出を行う。ここで、K色とC,M,Y色では異なる方式を用いて、現像バイアスの算出を行う。これは、K色とC,M,Y色とで付着量検知方式が異なるためである。すなわち、上述したように、本実施形態においては、K色は、正反射光のみを用いて付着量の算出を行い、C,M,Y色は、正反射光と拡散反射光とを用いて付着量の算出を行うためである。
[K色の場合]
K色トナーの場合、照射した光は、トナー表面で吸収されてしまうため、拡散反射光の感度が得られないといった特性がある。そのため、K色トナーでは正反射光のみを用いてトナー付着量の検知を行っている。また、正反射光のみで付着量の検知を行う場合には、トナー付着量が多くなるにつれて感度が低下するため、付着量の検知範囲がC,M,Y色のように、拡散反射光と正反射光との両方を用いて付着の検知を行うものに比べて狭くなる。よって、K色の階調パターンは、C、M、Yの階調パターンと異なる方式で階調パターンを作像するときの現像バイアスを算出する。
具体的には、数11より求めた、K色の最大現像ポテンシャルPotMax(K)を以下の数12に代入して、K色の階調パターンにおける現像バイアスの算出を行う。
Figure 0005267916

ここで、VPnは各トナーパッチの現像バイアスを表し、VPnのnは階調パタンのn番目を表す。
よって、K色の階調パターンの各トナーパッチを作像するための現像バイアスVPnは、次のように表すことができる。
VP1(K)=PotMax(K)×(2/12)−Vl[−V]
VP2(K)=PotMax(K)×(4/12)−Vl[−V]
VP3(K)=PotMax(K)×(6/12)−Vl[−V]
VP4(K)=PotMax(K)×(8/12)−Vl[−V]
[C,M,Yの場合]
C,M,Yの階調パターンは、まず、数11より求めた、C,M,Y色の最大現像ポテンシャルの大きさを比較し、順序をつけていく。ここで、C,M,Y色の最大現像ポテンシャルを大きい順に、PotMAX(1)、PotMAX(2)、PotMAX(3)とする。例えば、最大現像ポテンシャルが大きい順にC、M、Yであったとすると、PotMAX(1)=PotMAX(C)、PotMAX(2)=PotMAX(M)、PotMAX(3)=PotMAX(Y)となる。ただし、取得した最大現像ポテンシャルが同一であった場合には、C、M、Yの順とする。
次に、順序をつけた最大現像ポテンシャルを以下の数13に代入し、階調パターンの現像バイアスを算出する。
Figure 0005267916

ここで、VPn(m)のnは各色の階調パターンのn番目、mはバイアスの順序(1、2、3)を表す。
上記数13から、各色の階調パターンの各トナーパッチの現像バイアスは以下のように表すことができる。
VP1(1)=PotMAX(1)×(1/12)−Vl
VP1(2)=PotMAX(2)×(2/12)−Vl
VP1(3)=PotMAX(3)×(3/12)−Vl
VP2(1)=PotMAX(1)×(4/12)−Vl
VP2(2)=PotMAX(2)×(5/12)−Vl
VP2(3)=PotMAX(3)×(6/12)−Vl
VP3(1)=PotMAX(1)×(7/12)−Vl
VP3(2)=PotMAX(2)×(8/12)−Vl
VP3(3)=PotMAX(3)×(9/12)−Vl
VP4(1)=PotMAX(1)×(10/12)−Vl
VP4(2)=PotMAX(2)×(11/12)−Vl
VP4(3)=PotMAX(3)×(12/12)−Vl
PotMAX(1)=PotMAX(C)、PotMAX(2)=PotMAX(M)、PotMAX(3)=PotMAX(Y)のときは、図15に示すようなトナー付着量となる。図15に示すように、他の色と比較して、最大現像ポテンシャルが低い(現像γが高い)Y色は高付着量側に、最大現像ポテンシャルが高い(現像γが低い)C色は低付着量側にトナーパッチが作成される。
これにより、Y,M,Cに関しては、各色の前回現像バイアスVbを基に算出した最大現像ポテンシャルに基づいて、大小関係を比較して各色の順位付けを行い、その順位に基づいて現像ポテンシャルが大きくなる(前回の現像γが低くなる)ほど付着量が最大のトナーパッチの目標付着量が少なくなるように各色の階調パターンの現像バイアスが設定される。
図16は、最大現像ポテンシャルがYMCの中で一番大きい(前回の現像γが一番低い)C色について、付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量を規定のベタ画像が得られる付着量して、均等分散した場合と、上述した手法で、付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量を規定のベタ画像が得られる規定付着よりも少なくした場合とにおいて、現像の現像γが大きくなる方向に変動したときの結果を示すグラフである。なお、図中◇は、均等分散した場合の各可動トナーパッチを示しており、図中◆は、上述した手法で作像した各可動トナーパッチを示している。C色は、前回調整時においては、現像能力が低かったので、環境が低湿環境となって前回算出した現像γに対して、各色の現在の現像γが大きくなる方向に変動した際は、図に示すように、C色の現在の現像γが最も大きく変動する。その結果、付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量を規定のベタ画像にして均等分散させた場合は、図に示すように、付着量が最大の可動トナーパッチが、光学センサ69の検知範囲外となり、現像γの算出に用いられるデータ数が3点となってしまう。一方、上述した手法で、付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量を規定のベタ画像が得られる規定付着量よりも少なくして均等分散させた場合は、全ての可動トナーパッチが光学センサ69の検知範囲内に入り、現像γの算出精度が低下することがない。
一方、C色よりも前回の現像γの高い(現像ポテンシャルが低い)M色は、C色よりも変動しないので、C色よりも付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量が大きくても、全ての可動トナーパッチを光学センサ69の検知範囲内に入れることができる。また、M色よりも前回の現像γが高い(現像ポテンシャルが低い)Y色は、M色よりも変動しないので、M色よりも付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量が大きくても、全ての可動トナーパッチを光学センサの検知範囲内に入れることができる。これにより、3色全てに関して、全ての可動トナーパッチを光学センサ69の検知範囲に入れることができるので、現像γを全色精度よく算出することができる。
また、環境が高湿環境となって各色の現像γが前回の現像γに対して大きくなる方向に変動した際は、前回の現像γが一番高い(現像ポテンシャルが一番低い)Y色がC、M色に比べて前回の現像γ対する現像γの変動量が大きい。しかし、Y色は、付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量を規定のベタ画像が得られる規定付着量にして、均等分散させているので、大幅に変動しても、各可動パッチの付着量が低付着側に集中するのを抑制できる。Y色よりも前回の現像γが低い(現像ポテンシャルが高い)M色は、Y色に比べて変動量が少ないのでY色よりも付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量を少なくして均等分散させても、Y色よりも各可動パッチの付着量が低付着側に集中することがない。また、C色は、M色に比べて前回の現像γに対する現像γの変動量が少ないのでM色よりも付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量を少なくして均等分散させても、M色よりも各可動パッチの付着量が低付着側に集中することがない。よって、各色の可動トナーパッチが低付着側に集中することが抑制されるので、各色の現像γの算出精度の低下を抑制することができる。
また、以上のようにしてC,Y,M色の階調パターンの各トナーパッチを作像するための現像バイアスVPnを設定することにより、図17に示すように各トナーパッチを0.1≦x≦1.0の範囲内で均等に分散させることができ、精度の高い感度補正係数ηを算出することができる。
ここで、本実施形態においては、取得した最大現像ポテンシャルが同一(前回の現像γが同一)であった場合には、C、M、Yの順とすることで、前回の現像γが同一であった場合においても、図17に示すように各トナーパッチを0.1≦x≦1.0の範囲内で均等に分散させることができ、精度の高い感度補正係数ηを算出することができる。
しかし、取得した最大現像ポテンシャルが同一(前回の現像γが同一)であった場合に、C、M、Yの順とすることで、以下の不具合が生じる。他の色よりも付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量を少なくして作像されたC色は、現像の現像γが前回の現像γに対して小さくなる方向にシフトしたとき、他の色に比べて各可動トナーパッチが低付着側に集中して現像γの算出精度が落ちてしまう。また、現在の現像γが前回の現像γに対して大きくなる方向にシフトしたとき、他の色よりも付着量が最大の可動トナーパッチの目標付着量を少なくして作像されたY色は、他の色に比べて光学センサの検知範囲に入るトナーパッチが少なくなるおそれがあり、現像γの算出精度が落ちてしまうおそれがある。
一方、取得した最大現像ポテンシャルが同一(前回の現像γが同一)の場合において、順序づけを行わずに、各色の階調パターンを作像した場合は、各トナーパッチを0.1≦x≦1.0の範囲内で均等に分散させることができず、精度の高い感度補正係数ηを算出することができない。感度補正係数ηの算出精度が低下してしまうと、Y、M、Cの全ての現像γの算出精度が低下してしまう。一方、順序づけした場合は、Y、M、C色にいずれかひとつの精度低下ですむ。よって、本実施形態においては、取得した最大現像ポテンシャルが同一(前回の現像γが同一)であった場合には、C、M、Yの順と順位づけを行って、各色の階調パターンを作像し、精度の高い感度補正係数ηを算出する。
なお、上記においては、CMYの前回の現像γを比較して、CMY色の付着量が最大の可動トナーパッチにおける目標付着量を、前回の現像γが低くになるに従って少なくしているが、C,M、Y、Kの前回の現像γを比較して、各色の付着量が最大の可動トナーパッチにおける目標付着量を設定してもよい。
C、Y、Mに関しては、上述と同様な手法で付着量が最大の可動トナーパッチにおける目標付着量を決定する。K色に関しては、例えば、C、Y、Mよりも前回の現像γが高い場合は、各可動トナーパッチの現像バイアスVPnを、数12を用いて算出する。また、C,M、Yと比較したとき、2番目に高い場合は、数12の(n/12)を例えば(n/13)にして、最大の可動トナーパッチにおける目標付着量を少なくする。また、C,M、Yと比較したとき、3番目に高い場合は、2番目に高い場合よりも分母の値を大きくして、最大の可動トナーパッチにおける目標付着量を落とす。C,M、Yと比較したとき、前回現像γが一番低い場合は、分母の値をさらに大きくして、最大の可動トナーパッチにおける目標付着量を落とす。
これにより、K色に関しても、前回の現像γが他色に比べて小さく、環境変動で現在の現像γが前回の現像γに対して大きくなる方向にシフトした場合に他の色に比べて現在の現像γが前回の現像γに対して大きく変動しても、最大の可動トナーパッチにおける目標付着量を落として可動トナーパッチが作像されているので光学センサの検知範囲に入る可動トナーパッチが他色よりも少なくなることが抑制される。また、前回の現像γが他色に比べて大きく、環境変動で現在の現像γが前回の現像γに対して小さくなる方向にシフトした場合に他の色に比べて現在の現像γが前回の現像γに対して大きく変動しても、最大の可動トナーパッチにおける目標付着量を落とさずに可動トナーパッチが作像されているので他色に比べて、可動トナーパッチが低付着側に集中するのを抑制することができる。これにより、K色の現像γの算出精度が他色よりも落ちるのを抑制することができる。
次に、固定トナーパッチについて、説明する。
固定トナーパッチは、予め決められた固定値の現像バイアスVPkで作像する。本実施形態においては、前回のプロセスコントロール時の現像γに対して、現在の現像γが大幅に大きくなった場合においても、光学センサの有効範囲内に入るように固定値の値を設定している。本実施形態の固定の現像バイアスVPkを520[−V]に設定した。もちろん、これより小さくてもよい。しかしながら、固定値の現像バイアスVPkをなるべく高い値とすることで、現像γが高い側から低い側に大きく変動したときに、固定トナーパターンを、高付着量側にすることができ、好ましい。なお、この固定の現像バイアス値も装置の構成などによって、適宜決めればよい値である。
また、前回のプロセスコントロール時の現像γに対して、今回のプロセスコントロール時の現像γが大幅に低くなった場合、階調パターンの各トナーパッチの付着量が低付着量側に集中してしまう。各トナーパッチの付着量が集中してしまうと、トナー付着量のばらつきの影響を受けやすくなり、現像γの精度が悪化してしまうおそれがある。このため、現像γが低いときに光学センサ69の検知範囲領域で高濃度となるような固定の現像バイアスで作像するトナーパッチを追加してもよい。
次に、各色の階調パターンを作像するときの帯電バイアスVPcnの設定について説明する。
帯電バイアスの設定はK、C、M、Y共通であり、以下の数14を用いて算出する。
Figure 0005267916

ただし、帯電バイアスの設定は地肌汚れが生じないように、地肌ポテンシャルオフセットを設定する。本実施形態において、地肌ポテンシャルオフセットは−200[V]である。
以上、本実施形態の画像形成装置においては、各色の階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部を予め決定された固定の画像形成条件である現像バイアスで作像する固定トナーパッチとし、残りの複数のトナーパッチを、前回調整された画像形成条件たる現像バイアスに基づいて設定された現像バイアスで作像する可動トナーパッチとする。これにより、現在の現像γが、前回算出された現像γに対して大幅に変動していない場合は、可動トナーパッチが、光学センサの検知範囲内で均等に分散する。これにより、少ないトナーパッチ数でも、現像γを精度よく求めることができ、現像バイアスを精度よく調整することができる。
また、現在の現像γが、前回の現像γに対して大幅に大きくなっても、現像γが高いときでも光学センサの検知範囲に入る固定トナーパッチは、光学センサの検知範囲内に入っている。その結果、現在の現像γが、前回の現像γに対して大幅に変動して、可動トナーパッチのうち、ひとつしか光学センサの検知範囲内に入らなかったとしても、2個以上のトナーパッチが光学センサの検知範囲に入れることができる。よって、現像γなどを求めることができ、画像形成条件を調整することができる。よって、現在の現像γが、前回の現像γに対して大幅に変動しても、2個以上のトナーパッチを光学センサの検知範囲に入れることができるので、一回の階調パターンの作成で、画像形成条件の調整を行うことができる。従って、再度、階調パターンを作成することがなくなり、画像濃度制御時間が長くなり、装置のダウンタイムが長くなるという不具合を抑制することができる。また、画像濃度制御に用いるトナー消費量が増大するという不具合も抑制することができる。特に、現像剤の容量が少なく現像剤の特性が変化しやすい現像装置が小型の画像形成装置に対して有効である。
また、本実施形態においては、可動トナーパッチのうち、トナー付着量が最大のトナーパッチの目標付着量を、前回の現像γの大小関係に基づいて設定するようにした。その結果、可動トナーパッチのうち、トナー付着量が最大のトナーパッチの目標付着量を、前回の現像γが低い色ほど、少なくなるように設定するようにすれば、現像γの算出精度が低下する色が生じるのを抑制することができ、各色現像バイアスを精度よく調整することができる。
また、前回調整された画像形成条件である現像バイアスまたは現像ポテンシャルに基づき、前回の現像γを把握する。現像バイアスや現像ポテンシャルは、各色の現像γに基づき算出するものであるので、前回調整された現像バイアスまたは現像ポテンシャルから容易に前回の現像γを把握することができる。
また、各色の階調パターンの光学センサで検出した検出値を用いて光学センサの感度補正係数ηを算出して光学センサの感度補正を行う場合は、前回現像能力が、同じ場合は、規定の条件に基づいて、前回の現像γの大小を決定することで、各色のトナーパッチの付着量を均等に分散することができ、感度補正係数ηを精度よく算出することができる。
レーザプリンタの主要部を示す概略構成図。 レーザプリンタが備えるプロセスユニットのうちイエロープロセスユニットの概略構成を示す拡大図。 光学センサの概略断面図。 電気回路の要部を示すブロック図。 プロセスコントロールの制御フロー図。 中間転写ベルト上における階調パターンを示す模式図。 トナーパッチのトナー付着量と、VspやVsgとの関係を示すグラフ。 トナーパッチのトナー付着量と、△Vspや△Vsgと、感度補正係数αとの関係を示すグラフ。 トナーパッチのトナー付着量と、拡散反射成分と、正反射成分との関係を示すグラフ。 トナーパッチのトナー付着量と、正反射光における正反射成分の正規化値との関係を示すグラフ。 トナーパッチのトナー付着量と、△Vsp_difと、地肌部変動補正量との関係を示すグラフ。 市販遮光における正反射成分の正規化値と、地肌部変動補正後の拡散光による出力値との関係を示すグラフ。 現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す図。 前回算出した現像γが各色現像γの目標範囲外のときにおける現像γの変化について説明する図。 各色の階調パターンにおける現像バイアス算出の一例を示すグラフ。 本実施形態の効果について説明する図。 感度補正係数η算出におけるデータ分散状態を示すグラフ。
符号の説明
6:中間転写ベルト
69:光学センサ
311:発光素子
312:正反射受光素子
313:拡散反射受光素

Claims (6)

  1. 少なくとも一つ以上の潜像担持体と、
    前記潜像担持体表面を帯電する少なくとも一つ以上の帯電手段と、
    前記帯電手段によって表面が帯電した潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    互いに異なる色のトナーを含有し、現像剤を担持する現像剤担持体に現像バイアスを印加しながら前記現像剤担持体上のトナーを潜像担持体上の潜像に転移させて前記潜像を現像する複数の現像手段と、を備えた画像形成手段と、
    それぞれの潜像担持体の現像によって得られたトナー像を、前記無端移動体の表面に保持される記録体に転写するか、あるいは前記無端移動体の表面に転写した後に記録体に転写する転写手段と、
    前記無端移動体上のトナー像からの反射光を検出する光学的検知手段と、
    付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを各色形成し、前記複数のトナーパッチを前記光学的検知手段で検出した検出値を用いて前記現像手段の現像能力を示す指標値を各色算出し、算出した各色の指標値に基づいて各色の画像形成条件を調整する制御を実行する制御手段とを備える画像形成装置において、
    前記各色の階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部のトナーパッチについては、予め決定された固定の画像形成条件で作像し、
    残りの複数のトナーパッチについては、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像するものであって、
    階調パターンにおける前記残りの複数のトナーパッチのうち、トナー付着量が最大のトナーパッチの目標付着量を、前回画像形成条件を調整したときの現像能力を示す指標値の大小関係に基づいて設定するよう前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    階調パターンにおける前記残りの複数のトナーパッチのうち、トナー付着量が最大のトナーパッチの目標付着量を、前回画像形成条件を調整したときの現像能力を示す指標値が低い色ほど、少なくなるように設定するよう前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2の画像形成装置において、
    前回画像形成条件を調整したときの各色の現像能力を示す指標値を、前回調整された画像形成条件に基づき把握するよう前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    前記前回調整された画像形成条件が、現像バイアスまたは現像ポテンシャルであることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記各色階調パターンの前記複数のトナーパッチを前記光学的検知手段で検出した検出値を用いて前記光学的検知手段の感度補正を行うものであって、
    前回画像形成条件を調整したときの現像能力を示す指標値が、同じ場合は、規定の条件に基づいて、現像能力を示す指標値の大小を決定するよう前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 少なくとも一つ以上の潜像担持体と、
    前記潜像担持体表面を帯電する少なくとも一つ以上の帯電手段と、
    前記帯電手段によって表面が帯電した潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    互いに異なる色のトナーを含有し、現像剤を担持する現像剤担持体に現像バイアスを印加しながら前記現像剤担持体上のトナーを潜像担持体上の潜像に転移させて前記潜像を現像する複数の現像手段と、を備えた画像形成手段と、
    それぞれの潜像担持体の現像によって得られたトナー像を、前記無端移動体の表面に保持される記録体に転写するか、あるいは前記無端移動体の表面に転写した後に記録体に転写する転写手段と、
    前記無端移動体上のトナー像からの反射光を検出する光学的検知手段とを備えた画像形成装置において、
    付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを各色形成するステップと、
    前記複数のトナーパッチを前記光学的検知手段で検出した検出値を用いて前記現像手段の現像能力を示す指標値を各色算出するステップと、
    算出した各色の指標値に基づいて各色の画像形成条件を調整するステップとを有する画像濃度調整方法において、
    前記各色の階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部のトナーパッチについては、予め決定された固定の画像形成条件で作像し、
    残りの複数のトナーパッチについては、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像するものであって、
    階調パターンにおける前記残りの複数のトナーパッチのうち、トナー付着量が最大のトナーパッチの目標付着量は、前回画像形成条件を調整したときの現像能力を示す指標値を各色比較して順位づけを行い、前記順位づけに基づいて、各色の付着量が最大のトナーパッチの目標付着量を決定することを特徴とする画像濃度調整方法。
JP2008171537A 2008-06-30 2008-06-30 画像形成装置および画像濃度制御方法 Expired - Fee Related JP5267916B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008171537A JP5267916B2 (ja) 2008-06-30 2008-06-30 画像形成装置および画像濃度制御方法
US12/482,782 US8233813B2 (en) 2008-06-30 2009-06-11 Image forming apparatus and image-density control method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008171537A JP5267916B2 (ja) 2008-06-30 2008-06-30 画像形成装置および画像濃度制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010008960A JP2010008960A (ja) 2010-01-14
JP5267916B2 true JP5267916B2 (ja) 2013-08-21

Family

ID=41447619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008171537A Expired - Fee Related JP5267916B2 (ja) 2008-06-30 2008-06-30 画像形成装置および画像濃度制御方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8233813B2 (ja)
JP (1) JP5267916B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8525743B2 (en) 2002-12-12 2013-09-03 Blackberry Limited Antenna with near-field radiation control
US8558741B2 (en) 2000-01-19 2013-10-15 Fractus, S.A. Space-filling miniature antennas
US8723742B2 (en) 2001-10-16 2014-05-13 Fractus, S.A. Multiband antenna
US8738103B2 (en) 2006-07-18 2014-05-27 Fractus, S.A. Multiple-body-configuration multimedia and smartphone multifunction wireless devices
US8896493B2 (en) 1999-10-26 2014-11-25 Fractus, S.A. Interlaced multiband antenna arrays
US8941541B2 (en) 1999-09-20 2015-01-27 Fractus, S.A. Multilevel antennae
US9755314B2 (en) 2001-10-16 2017-09-05 Fractus S.A. Loaded antenna

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010085848A (ja) * 2008-10-01 2010-04-15 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2010204519A (ja) * 2009-03-05 2010-09-16 Ricoh Co Ltd 画像濃度制御方法及び画像形成装置
JP5387968B2 (ja) * 2009-09-09 2014-01-15 株式会社リコー 画像形成装置
JP5499603B2 (ja) * 2009-09-14 2014-05-21 株式会社リコー 画像形成装置
JP5440938B2 (ja) * 2010-02-15 2014-03-12 株式会社リコー 画像形成装置および画像濃度制御方法
JP5448077B2 (ja) * 2010-02-17 2014-03-19 株式会社リコー 光学センサおよび画像形成装置
JP2011215557A (ja) 2010-03-18 2011-10-27 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP5806474B2 (ja) * 2010-03-31 2015-11-10 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2012083625A (ja) 2010-10-13 2012-04-26 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成における補正効果確認方法
JP6061461B2 (ja) * 2010-12-15 2017-01-18 キヤノン株式会社 カラー画像形成装置
JP5725403B2 (ja) 2010-12-16 2015-05-27 株式会社リコー 画像形成装置
JP5586652B2 (ja) * 2011-04-18 2014-09-10 株式会社東芝 画像処理装置及び自動階調補正方法
JP2012242616A (ja) 2011-05-19 2012-12-10 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成方法
JP2013025218A (ja) * 2011-07-25 2013-02-04 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、画像形成方法、及び画像形成プログラム
JP2013125154A (ja) 2011-12-14 2013-06-24 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP6119246B2 (ja) 2012-03-12 2017-04-26 株式会社リコー 画像形成装置
JP2013250532A (ja) * 2012-06-04 2013-12-12 Canon Inc 画像形成装置
JP6244828B2 (ja) 2013-11-06 2017-12-13 株式会社リコー 画像形成装置
JP6183175B2 (ja) * 2013-11-26 2017-08-23 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置およびプログラム
JP6500616B2 (ja) 2014-06-16 2019-04-17 株式会社リコー 画像形成装置
JP6341452B2 (ja) 2014-10-09 2018-06-13 株式会社リコー 画像形成装置
JP2016080896A (ja) 2014-10-17 2016-05-16 株式会社リコー 画像形成装置
JP2016141111A (ja) 2015-02-04 2016-08-08 株式会社リコー 画像形成装置および補正データ生成方法
JP6642847B2 (ja) 2015-05-26 2020-02-12 株式会社リコー 画像形成装置及び画像形成方法
JP2017058439A (ja) 2015-09-15 2017-03-23 株式会社リコー 画像形成装置及びその制御方法
US9977361B2 (en) 2015-11-30 2018-05-22 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus and image forming system
JP6415617B2 (ja) * 2017-03-13 2018-10-31 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2020008786A (ja) * 2018-07-11 2020-01-16 エイチピー プリンティング コリア カンパニー リミテッドHP Printing Korea Co., Ltd. 画像形成装置
JP7147487B2 (ja) * 2018-11-06 2022-10-05 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置、画像形成装置の制御方法及びプログラム

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3098537B2 (ja) * 1990-11-30 2000-10-16 株式会社リコー トナーエンド検知方法
JPH04250479A (ja) * 1991-01-28 1992-09-07 Ricoh Co Ltd 画像濃度制御方法
JP3220256B2 (ja) * 1991-11-25 2001-10-22 株式会社リコー 画像形成方法および画像形成装置
JP3542085B2 (ja) * 1991-12-09 2004-07-14 株式会社リコー トナー濃度制御方法及び画像形成装置
US5630195A (en) * 1995-05-12 1997-05-13 Ricoh Company, Ltd. Color toner density sensor and image forming apparatus using the same
JP3500008B2 (ja) * 1996-05-28 2004-02-23 株式会社リコー 画像形成装置における現像能力検知方法
JPH10142857A (ja) * 1996-11-08 1998-05-29 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
CN100507729C (zh) * 1998-04-20 2009-07-01 株式会社理光 图像形成装置及方法
JP2001005236A (ja) * 1999-06-21 2001-01-12 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP3199062B2 (ja) * 1999-07-28 2001-08-13 セイコーエプソン株式会社 画像形成装置および画像形成方法
JP2001147620A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Canon Inc 電子写真画像形成装置およびカートリッジ
JP4451009B2 (ja) * 2000-04-27 2010-04-14 株式会社リコー 画像形成装置
US6975338B2 (en) * 2002-05-31 2005-12-13 Ricoh Company, Ltd. Image quality detecting apparatus, image forming apparatus and method, and image quality controlling apparatus and method
JP2004170660A (ja) * 2002-11-20 2004-06-17 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP4456828B2 (ja) 2003-05-28 2010-04-28 株式会社リコー 正反射光出力変換方法・拡散反射光出力変換方法・粉体付着量変換方法・画像形成装置・粉体付着量検出装置
US20040251435A1 (en) * 2003-04-07 2004-12-16 Noboru Sawayama Optical sensor and image forming apparatus
EP1577711A3 (en) * 2004-03-18 2005-12-21 Ricoh Co., Ltd. Method and apparatus for image forming capable of controlling image-forming process conditions
JP4917265B2 (ja) * 2004-06-30 2012-04-18 株式会社リコー 画像形成装置
JP2006047855A (ja) * 2004-08-06 2006-02-16 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP4794226B2 (ja) * 2004-09-14 2011-10-19 株式会社リコー 画像形成装置
JP2006106222A (ja) 2004-10-01 2006-04-20 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置およびその現像バイアス値の設定方法
JP4782405B2 (ja) 2004-11-15 2011-09-28 株式会社リコー 画像形成装置
JP5070679B2 (ja) * 2005-03-28 2012-11-14 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP2008028139A (ja) 2006-07-21 2008-02-07 Ricoh Co Ltd 半導体チップの製造方法、面発光型半導体レーザ、面発光型半導体レーザアレイ、光走査装置及び画像形成装置
US8045874B2 (en) * 2008-02-07 2011-10-25 Ricoh Company Limited Image forming apparatus and image density control method

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10056682B2 (en) 1999-09-20 2018-08-21 Fractus, S.A. Multilevel antennae
US9362617B2 (en) 1999-09-20 2016-06-07 Fractus, S.A. Multilevel antennae
US9761934B2 (en) 1999-09-20 2017-09-12 Fractus, S.A. Multilevel antennae
US9054421B2 (en) 1999-09-20 2015-06-09 Fractus, S.A. Multilevel antennae
US9240632B2 (en) 1999-09-20 2016-01-19 Fractus, S.A. Multilevel antennae
US9000985B2 (en) 1999-09-20 2015-04-07 Fractus, S.A. Multilevel antennae
US8941541B2 (en) 1999-09-20 2015-01-27 Fractus, S.A. Multilevel antennae
US8976069B2 (en) 1999-09-20 2015-03-10 Fractus, S.A. Multilevel antennae
US8896493B2 (en) 1999-10-26 2014-11-25 Fractus, S.A. Interlaced multiband antenna arrays
US9905940B2 (en) 1999-10-26 2018-02-27 Fractus, S.A. Interlaced multiband antenna arrays
US10355346B2 (en) 2000-01-19 2019-07-16 Fractus, S.A. Space-filling miniature antennas
US8558741B2 (en) 2000-01-19 2013-10-15 Fractus, S.A. Space-filling miniature antennas
US9331382B2 (en) 2000-01-19 2016-05-03 Fractus, S.A. Space-filling miniature antennas
US8610627B2 (en) 2000-01-19 2013-12-17 Fractus, S.A. Space-filling miniature antennas
US8723742B2 (en) 2001-10-16 2014-05-13 Fractus, S.A. Multiband antenna
US9755314B2 (en) 2001-10-16 2017-09-05 Fractus S.A. Loaded antenna
US8525743B2 (en) 2002-12-12 2013-09-03 Blackberry Limited Antenna with near-field radiation control
US11031677B2 (en) 2006-07-18 2021-06-08 Fractus, S.A. Multiple-body-configuration multimedia and smartphone multifunction wireless devices
US9899727B2 (en) 2006-07-18 2018-02-20 Fractus, S.A. Multiple-body-configuration multimedia and smartphone multifunction wireless devices
US11735810B2 (en) 2006-07-18 2023-08-22 Fractus, S.A. Multiple-body-configuration multimedia and smartphone multifunction wireless devices
US10644380B2 (en) 2006-07-18 2020-05-05 Fractus, S.A. Multiple-body-configuration multimedia and smartphone multifunction wireless devices
US8738103B2 (en) 2006-07-18 2014-05-27 Fractus, S.A. Multiple-body-configuration multimedia and smartphone multifunction wireless devices
US11349200B2 (en) 2006-07-18 2022-05-31 Fractus, S.A. Multiple-body-configuration multimedia and smartphone multifunction wireless devices
US9099773B2 (en) 2006-07-18 2015-08-04 Fractus, S.A. Multiple-body-configuration multimedia and smartphone multifunction wireless devices

Also Published As

Publication number Publication date
US20090324267A1 (en) 2009-12-31
JP2010008960A (ja) 2010-01-14
US8233813B2 (en) 2012-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5267916B2 (ja) 画像形成装置および画像濃度制御方法
US8200109B2 (en) Image forming apparatus
US8391749B2 (en) Image forming apparatus, image forming unit, and erase light control method
JP2007033770A (ja) 画像形成装置
JP5229616B2 (ja) 画像形成装置
JP5850300B2 (ja) 画像形成装置
JP7304678B2 (ja) 画像形成装置
JP5382519B2 (ja) 画像形成装置
JP4965487B2 (ja) 画像形成装置および画像濃度制御方法
JP5288241B2 (ja) 画像形成装置および画像濃度制御方法
JP5448077B2 (ja) 光学センサおよび画像形成装置
JP6274562B2 (ja) 画像形成装置
JP2014048446A (ja) 画像形成装置
JP2003131443A (ja) 画像形成装置
JP2012155309A (ja) 画像形成装置
JP2014222270A (ja) 画像形成装置
JP5262671B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP6136535B2 (ja) 画像形成装置
JP5440938B2 (ja) 画像形成装置および画像濃度制御方法
JP2015011218A (ja) 画像形成装置
JP5412946B2 (ja) 画像濃度制御装置およびこれを備える画像形成装置
JP2014074862A (ja) 画像形成装置、画像形成方法、プログラム及び記憶媒体
JP6051747B2 (ja) 画像形成装置
US20220057727A1 (en) Image forming apparatus
JP2011237742A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120706

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130412

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130425

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5267916

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees