JP5440938B2 - 画像形成装置および画像濃度制御方法 - Google Patents

画像形成装置および画像濃度制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置および画像濃度制御方法に関するものである。
電子写真方式を用いた複写機、レーザビームプリンタ等の画像形成装置では、常に安定した画像濃度が得られるようにするために、特許文献1に記載されているような画像濃度制御が行われている。すなわち、感光体等の像担持体上にトナー付着量が互いに異なるように互いに異なる作像条件(現像ポテンシャル)で形成された複数個の濃度検知用トナーパッチからなる階調パターンを作成する。それらパッチ状トナー像たるトナーパッチを付着量検知手段である光学センサにより検出した検出値と所定の付着量算出アルゴリズムとを用いて各トナーパッチのトナー付着量を算出する。そして、各トナーパッチのトナー付着量と現像ポテンシャルとの関係から、現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す現像性能直線たる直線方程式y=ax+bを求める。求めた直線方程式から、現像γ(現像ポテンシャルを横軸、トナー付着量を縦軸としたときの傾きa)および現像開始電圧Vk(現像ポテンシャルを横軸、トナー付着量を縦軸としたときの切片b)を求める。その求めた現像γ、現像開始電圧Vkに基づいて、適正なトナー付着量となる現像ポテンシャルを設定し、設定した現像ポテンシャルとなるようLDパワー、帯電バイアス、現像バイアスなどの作像条件を調整する制御である。
画像濃度制御は、画像形成回数が所定回数に達したら実行するよう構成されている。例えば、特許文献2に記載のように、連続画像形成ジョブ中に画像形成回数が所定回数に達したら、連続画像形成ジョブを一次中断して、画像濃度制御を実施してから、残りの枚数の画像形成処理を行っている。
しかしながら、前回の画像濃度制御を実行してから今回の画像濃度制御を行うまでの間で、現像装置内の現像剤の現像能力が大きく変動していると、画像濃度制御前と画像濃度制御後とで画像濃度が大幅に変動してしまうことがあった。連続画像形成ジョブ中に画像濃度制御を実施したときに、画像濃度制御前と画像濃度制御後とで画像濃度が大幅に変動してしまうと、ページの途中で急激に画像濃度変化してしまうという不具合が生じてしまう。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、画像濃度制御前と画像濃度制御後とで画像濃度が大幅に変動するのを抑制することができる画像形成装置および画像濃度制御方法を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、 上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、上記潜像担持体の表面が目標帯電電位となるような帯電バイアスで上記潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電手段と、上記帯電手段によって帯電した上記潜像担持体の表面を露光することにより静電潜像を形成する潜像形成手段と、上記潜像担持体の表面に形成された静電潜像に対して現像バイアスが印加された現像剤担持体上のトナーを付着させて上記潜像担持体の表面にトナー像を形成する現像手段と、上記潜像担持体の表面上のトナー像、あるいは上記潜像担持体から転写体に転写されたトナー像に対する単位面積あたりのトナー付着量を検知する付着量検知手段と、互いに異なる作像条件で現像した複数のトナー像からなるパターン像を形成し、それら複数のトナー像に対するトナー付着量を上記付着量検知手段によって検知した結果に基づいて、静電潜像部の電位と現像バイアスとの差である現像ポテンシャルを設定する画像濃度制御を行う画像濃度制御手段とを備える画像形成装置において、上記画像濃度制御手段は、上記付着量検知手段によって検知した結果に基づいて、今回の画像濃度制御で設定する今回の現像ポテンシャルの前回の画像濃度制御で設定された前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を設定し、今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量が上記上限値以下となるよう、今回の現像ポテンシャルを設定するものであって、上記画像濃度制御手段は、上記付着量検知手段によって検知した結果に基づき把握した現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す現像性能直線の傾きが、所定の傾きよりも大きい場合は、上記今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を、傾きが所定の値のときにおける上限値よりも小さい値に、上限値を設定することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、上記潜像担持体の表面が目標帯電電位となるような帯電バイアスで上記潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電手段と、上記帯電手段によって帯電した上記潜像担持体の表面を露光することにより静電潜像を形成する潜像形成手段と、上記潜像担持体の表面に形成された静電潜像に対して現像バイアスが印加された現像剤担持体上のトナーを付着させて上記潜像担持体の表面にトナー像を形成する現像手段と、上記潜像担持体の表面上のトナー像、あるいは上記潜像担持体から転写体に転写されたトナー像に対する単位面積あたりのトナー付着量を検知する付着量検知手段と、互いに異なる作像条件で現像した複数のトナー像からなるパターン像を形成し、それら複数のトナー像に対するトナー付着量を上記付着量検知手段によって検知した結果に基づいて、静電潜像部の電位と現像バイアスとの差である現像ポテンシャルを設定する画像濃度制御を行う画像濃度制御手段とを備える画像形成装置において、上記画像濃度制御手段は、上記付着量検知手段によって検知した結果に基づいて、今回の画像濃度制御で設定する今回の現像ポテンシャルの前回の画像濃度制御で設定された前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を設定し、今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量が上記上限値以下となるよう、今回の現像ポテンシャルを設定するものであって、上記画像濃度制御手段は、上記付着量検知手段によって検知した結果に基づき把握した現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す現像性能直線の傾きが、所定の傾きよりも小さい場合は、上記今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を、傾きが所定の値のときにおける上限値よりも大きい値に設定することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記画像濃度制御手段は、上記付着量検知手段によって検知した結果に基づき把握した現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す現像性能直線の傾きが、所定の傾きよりも小さい場合は、上記今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を、傾きが所定の値のときにおける上限値よりも大きい値に設定することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至3いずれかの画像形成装置において、上記画像濃度制御手段は、画像濃度制御の前後で許容可能なトナー付着量の変動量の上限値と、上記付着量検知手段によって検知した結果に基づき把握した現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す現像性能直線の傾きとに基づき、今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を算出することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかの画像形成装置において、上記画像濃度制御手段は、上記付着量検知手段によって検知した結果に基づき、所定の静電潜像に対するトナー付着量が目標のトナー付着量となるような目標の現像ポテンシャルを求め、上記前回の現像ポテンシャルから上記目標の現像ポテンシャルへ変更する際の変更量が、上記上限値未満の場合は、上記目標の現像ポテンシャルを上記今回の現像ポテンシャルとして設定し、上記前回の現像ポテンシャルから上記目標の現像ポテンシャルへ変更する際の変更量が、上記上限値以上で、上記目標の現像ポテンシャルが上記前回の現像ポテンシャルよりも大きい場合は、上記前回の現像ポテンシャルに上限値を足した値を、上記今回の現像ポテンシャルとして設定し、上記前回の現像ポテンシャルから上記目標の現像ポテンシャルへ変更する際の変更量が、上記上限値以上で、上記目標の現像ポテンシャルが上記前回の現像ポテンシャルよりも小さい場合は、上記前回の現像ポテンシャルに上限値を引いた値を、上記今回の現像ポテンシャルとして設定することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の画像形成装置において、上記画像濃度制御手段は、連続画像形成動作中に、画像形成動作回数が所定回数に達して、連続画像形成動作に割り込んで、画像濃度制御を実施する場合は、前回の現像ポテンシャルに対する変更量が上記上限値以下となるよう、今回の現像ポテンシャル設定し、それ以外の場合は、上記上限値の設定を行わずに、所定の静電潜像に対するトナー付着量が目標のトナー付着量となるような目標の現像ポテンシャルを、今回の現像ポテンシャルとして設定することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電手段と、上記帯電手段によって帯電した上記潜像担持体の表面を露光することにより静電潜像を形成する露光手段と、上記潜像担持体の表面に形成された静電潜像に対してトナーを付着させて上記潜像担持体の表面にトナー像を形成する現像手段とを用いて、潜像担持体に互いに異なる作像条件で現像した複数のトナー像からなるパターン像を形成するステップと、それら複数のトナー像に対するトナー付着量を付着量検知手段によって検知するステップと、その検知した結果に基づいて、現像ポテンシャルを設定するステップとを有する画像濃度制御方法において、上記付着量検知手段によって検知した結果に基づき把握した現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す現像性能直線の傾きが、所定の傾きよりも大きい場合は、上記今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を、傾きが所定の値のときにおける上限値よりも小さい値に、上限値を設定するステップと、今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量が上記上限値以下となるよう、今回の現像ポテンシャルを設定するステップとを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電手段と、上記帯電手段によって帯電した上記潜像担持体の表面を露光することにより静電潜像を形成する露光手段と、上記潜像担持体の表面に形成された静電潜像に対してトナーを付着させて上記潜像担持体の表面にトナー像を形成する現像手段とを用いて、潜像担持体に互いに異なる作像条件で現像した複数のトナー像からなるパターン像を形成するステップと、それら複数のトナー像に対するトナー付着量を付着量検知手段によって検知するステップと、その検知した結果に基づいて、現像ポテンシャルを設定するステップとを有する画像濃度制御方法において、上記付着量検知手段によって検知した結果に基づき把握した現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す現像性能直線の傾きが、所定の傾きよりも小さい場合は、上記今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を、傾きが所定の値のときにおける上限値よりも大きい値に設定するステップと、今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量が上記上限値以下となるよう、今回の現像ポテンシャルを設定するステップとを備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、今回画像濃度制御で設定される今回の現像ポテンシャルの前回の画像濃度制御で設定された前回の現像ポテンシャルに対する変更量が上限値以下となるよう、今回の現像ポテンシャルが設定される。そして、この今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値は、付着量検知手段によって検知した結果に基づいて設定されるものである。このように、今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を、付着量検知手段によって検知した結果に基づいて設定することによって、以下に説明するように、画像濃度制御の前後で、画像濃度が大幅に異なることを抑制することができる。
付着量検知手段によって検知した結果に基づいて現像性能直線(y=ax+b(yは、トナー付着量、xは、現像ポテンシャル))が把握される。ここで、画像濃度制御前後でのトナー付着量の変動量Δyとしたとき、今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量Δxは、
Δx=Δy/a・・・(1)
と表すことができる。この式(1)は、前回の現像ポテンシャルに対してΔx変化させると、トナー付着量がΔy変化することを意味している。画像濃度とトナー付着量との関係は、比例関係にあるので、画像濃度制御前後のトナー付着量の変化量をΔy以下すれば、画像濃度制御前後で画像濃度が大幅に異なることが抑制される。言い換えれば、前回の現像ポテンシャルに対する変化量をΔx以下とすれば、画像濃度制御前後のトナー付着量の変化量をΔy以下に抑えることができ、画像濃度制御前後での画像濃度変化を抑えることができる。すなわち、画像濃度制御前後でのトナー付着量の変化量の上限値がΔy_maxのときの変化量Δxが、今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値となる。
ここで、上記式1からわかるように、Δyを所定値としたとき、傾きaの値によって、画像濃度制御前後で画像濃度の変化を所定値以下に収めることのできる前回の現像ポテンシャルに対する変更量Δxが、変わることがわかる。すなわち、変更量の上限値は、付着量検知手段によって検知した結果により変わる。よって、本発明のように、付着量検知手段によって検知した結果に基づいて、今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を設定し、今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量を、この設定した上限値以下にすることによって、確実に、画像濃度制御前後での画像濃度変動を所定範囲におさめることができる。これにより、連続画像形成動作中に、画像形成動作回数が所定の回数に達し、連続画像形成動作を一次中断して、画像濃度制御が行われたとしても、画像濃度制御の前後で画像濃度が大幅に変動することがない。その結果、ページの途中で急激に画像濃度が変化してしまうという不具合を抑制することができる。
本発明によれば、画像濃度制御前後での画像濃度変動を許容範囲におさめることができ、連続画像形成動作中に画像濃度制御が実施されても、ページ途中で急激に画像濃度が変化するのを抑制することができる。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 プロセスユニットを示す拡大構成図。 同プロセスユニットの現像装置を示す分解斜視図。 光学センサの概略断面図。 電気回路の要部を示すブロック図。 プロセスコントロールの制御フロー図。 中間転写ベルト上における階調パターンを示す模式図。 トナーパッチのトナー付着量と、VspやVsgとの関係を示すグラフ。 トナーパッチのトナー付着量と、△Vspや△Vsgと、感度補正係数αとの関係を示すグラフ。 トナーパッチのトナー付着量と、拡散反射成分と、正反射成分との関係を示すグラフ。 市販遮光における正反射成分の正規化値と、地肌部変動補正後の拡散光による出力値との関係を示すグラフ。 現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す図。 トナー付着量と画像濃度との関係を示す図。 プロセスコントロール実行の前後で、画像濃度が大幅に異なる場合の具体的一例について説明する図。 従来の現像ポテンシャル上限処理を行う場合の具体的一例について説明する図。 従来の現像ポテンシャル上限処理を実行したときに、プロセスコントロール実行の前後で、画像濃度が大幅に異なる場合の具体的一例について説明する図。 本実施形態の現像ポテンシャル上限処理のフローチャート。 図16に示した具体的一例を本実施形態の現像ポテンシャル上限処理で行った場合について説明する図。 本実施形態の現像ポテンシャル上限処理の具体的な一例について説明する図。 今回の現像γが、前回の現像γに比べて、低くなったときにおける本実施形態の現像ポテンシャル上限処理の具体的な一例について説明する図。 本実施形態の現像ポテンシャル上限処理と従来の現像ポテンシャル上限処理との比較を行った結果を示す図。 プロセスコントロールの変形例の制御フロー図。
以下、本発明を、画像形成装置である電子写真方式のカラーレーザプリンタ(以下、「レーザプリンタ」という。)に適用した一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るレーザプリンタの主要部を示す概略構成図である。
このレーザプリンタは、画像形成手段として、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための4組の作像手段たるプロセスユニット1Y,M,C,K(以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラック用の部材であることを示す。)を備えている。このプロセスユニット1Y,M,C,Kは、それぞれ、潜像担持体としてのドラム状の感光体11Y,M,C,Kを有する感光体ユニット10Y,10C,10M,10Kと、現像手段たる現像装置20Y,M,C,Kとを備えている。
4色のプロセスユニット1Y,M,C,Kの図中上方には、無端移動体たる中間転写ベルト6を張架しながら図中反時計回りに無端移動せしめる転写ユニット50が配設されている。転写手段たる転写ユニット50は、中間転写ベルト6の他に、ベルトクリーニングユニット51、4つの1次転写ローラ52Y,M,C,K、2次転写バックアップローラ53、駆動ローラ54なども備えている。中間転写ベルト6は、これらローラに張架されながら、駆動ローラ54の回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。4つの1次転写ローラ52Y,C,M,Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト6を感光体3Y,C,M,Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト6の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加する。中間転写ベルト6は、その無端移動に伴ってY,M,C,K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、そのおもて面に感光体11Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー像が重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト6上に4色重ね合わせトナー像(以下、カラー画像という)が形成される。カラー画像は、中間転写ベルト6の表面移動に伴って2次転写ローラ3との間の2次転写部に搬送される。
また、本レーザプリンタは、上記プロセスユニット1Y,M,C,Kのほか、その下方に図示しない潜像形成手段たる光書込ユニットが配置されており、さらにその下に図示しない給紙カセットが配置されている。図1中の一点鎖線は、転写紙の搬送経路を示している。給紙カセットから給送された転写紙は、図示しない搬送ガイドによってガイドされながら搬送ローラで搬送され、レジストローラ5が設けられている一時停止位置に送られる。転写紙は、レジストローラ5により所定のタイミングで2次転写部に供給される。そして、中間転写ベルト6上に形成されたカラー画像が、転写紙上に2次転写され、転写紙上にカラー画像が形成される。このカラー画像が形成された転写紙は、定着ユニット7でトナー像が定着された後、排紙トレイ8上に排出される。
図2は、上記プロセスユニット1Y,M,C,Kのうち、イエローのプロセスユニット1Yの概略構成を示す拡大図である。他のプロセスユニット1M,1C,1Kについてもそれぞれ同じ構成となっているので、それらの説明は省略する。
図2において、プロセスユニット1Yは、上述したように、感光体ユニット10Y及び現像手段たる現像装置20Yを備えている。感光体ユニット10Yは、感光体11Yのほか、その感光体表面をクリーニングするクリーニングブレード13Y、その感光体表面を一様帯電する帯電手段たる帯電ローラ15Y等を備えている。また、感光体表面に潤滑剤を塗布するとともに、感光体表面を除電する機能を有する潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ12Yも備えている。この潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ12Yは、ブラシ部が導電性繊維で構成され、その芯金部には除電バイアスを印加するための図示しない除電用電源が接続されている。
上記構成の感光体ユニット10Yにおいて、感光体11Yの表面は、電圧が印加された帯電ローラ15Yにより一様帯電される。この感光体11Yの表面に図示しない潜像形成手段たる光書込ユニットで変調及び偏向されたレーザ光Lが走査されながら照射されると、感光体11Yの表面に静電潜像が形成される。この感光体11Y上の静電潜像は、後述の現像装置20Yで現像されてイエローのトナー像となる。感光体11Yと中間転写ベルト6とが対向する転写手段たる1次転写部では、感光体11Y上のトナー像が中間転写ベルト6上に転写される。トナー像が転写された後の感光体11Yの表面は、感光体クリーニング手段としてのクリーニングブレード13Yでクリーニングされた後、潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ12Yで所定量の潤滑剤が塗布されるとともに除電され、次の静電潜像の形成に備えられる。
図3は、現像装置20Y内を示す分解斜視図である。現像手段としての現像装置20Yは、図2や図3に示すように、現像剤搬送手段としての第1搬送スクリュウ24Yが配設された第1剤収容室29Yを有している。また、現像剤搬送手段としての第2搬送スクリュウ23Y、現像剤担持体としての現像ロール22Y、現像剤規制部材としてのドクターブレード25Yなどが配設された第2剤収容室21Yも有している。循環経路を形成しているこれら2つの剤収容室内には、磁性キャリアとマイナス帯電性のYトナーとからなる二成分現像剤である図示しないY現像剤が内包されている。第1搬送スクリュウ24Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動することで、第1剤収容室29Y内のY現像剤をプリンタ本体のリア側(図2中で図紙面に直交する方向の奧側)に向けて搬送する。そして、第1搬送スクリュウ24Yにより第1剤収容室29Yの端部まで搬送されたY現像剤は、連通口を経て第2剤収容室21Y内に進入する。
第2剤収容室21Y内の第2搬送スクリュウ23Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動することで、Y現像剤をプリンタ本体のフロント側(図2中で図紙面に直交する方向の手前側)に向けて搬送する。このようにしてY現像剤を搬送する第2搬送スクリュウ21Yの上方には、現像ロール22Yが第2搬送スクリュウ23Yと平行な姿勢で配設されている。この現像ロール22Yは、図中時計回り方向に回転駆動する非磁性スリーブからなる現像スリーブ内に固定配置されたマグネットローラを内包した構成となっている。第2搬送スクリュウ21Yによって搬送されるY現像剤の一部は、マグネットローラの発する磁力によって現像スリーブの表面に汲み上げられる。そして、現像スリーブの表面と所定の間隙を保持するように配設されたドクターブレード25Yによってその層厚が規制された後、感光体11Yと対向する現像領域まで搬送され、感光体11Y上のY用の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体11Y上にYトナー像が形成される。現像によってYトナーを消費したY現像剤は、現像スリーブの回転に伴って第2搬送スクリュウ23Y上に戻される。そして、第2搬送スクリュウ23Yにより第2剤収容室21Yの端部まで搬送されたY現像剤は、連通口を経て第1剤収容室29Y内に戻る。このようにして、Y現像剤は現像装置内を循環搬送される。
現像ケース内の現像剤のトナー濃度は、画像形成に伴うトナー消費により低下するので、トナー濃度センサ26Yの出力値Vtに基づいて、必要により図1に示したトナーカートリッジ30Yから粉体ポンプ27Yによりトナーが補給されることで適正な範囲に制御される。トナー補給制御は、出力値Vtとトナー濃度制御基準値である目標出力値Vtrefとの差分値Tn(=Vtref−Vt)に基づいて、差分値Tnが+(プラス)の場合はトナー濃度が十分高いと判断してトナーを補給せず、差分値Tnが−(マイナス)の場合は差分値Tnの絶対値が大きいほどトナー補給量を多くするようにして、出力値Vtが目標出力値Vtrefの値に近づくようにして行う。
また、4つの感光体11Y,M,C,Kのうち、最下流側にあるブラック用の感光体11Kのみ中間転写ベルト6に常に接触している転写ニップ常接状態であり、残りの感光体11Y,M,Cは中間転写ベルト6に対して接離可能となっている。転写紙上にカラー画像を形成する場合、4つの感光体11Y,M,C,Kは、それぞれ中間転写ベルト6に当接する。一方、転写紙上にブラックの単色画像を形成する場合、各カラー用の感光体11Y,M,Cを中間転写ベルト6から離間させ、ブラックトナーによるトナー像が形成されるブラック用の感光体11Kのみを中間転写ベルト6に当接させるようにする。
2次転写部よりも中間転写ベルト表面移動方向上流側には、付着量検知手段たる光学センサ69が中間転写ベルト6のおもて面に対して所定の間隙を介して対向するように配設されている。
図4は、光学センサ69の概略断面図である。図に示すように、光学センサ69は、発光手段としての発光素子311と、正反射光を受光するための正反射光受光手段としての正反射受光素子312と、拡散反射光を受光するための拡散反射受光素子313とを有している。各素子311,312,313は、プリント基板314上に実装されている。各素子311,312,313は、ケース315に封入されている。発光素子311から発した光を、中間転写ベルト6の表面に向けて出射する。中間転写ベルト6の表面や、その表面に転写されたトナーパッチで正反射した正反射光を正反射受光素子312によって受光して、受光量に応じた電圧を出力する。更に、中間転写ベルト6の表面や、その表面に転写されたトナーパッチで拡散反射した拡散反射光を拡散反射受光素子313によって受光して、受光量に応じた電圧を出力する。
光学センサの発光素子311としては、ピーク発光波長が940[nm]のGaAs発光ダイオードが用いられている。また、正反射受光素子312及び拡散反射受光素子313としては、ピーク分光感度波長が850[nm]のSiフォトトランジスタとを有したものを使用している。すなわち、この光学センサは、色による反射率に顕著な差のない830[nm]以上の赤外光を検出するものである。このような光学センサを用いることで、一つのセンサで、Y,M,C,K全色のトナーパッチを検知することができる。
図5は本複写機の電気回路の要部を示すブロック図である。同図において制御手段たる制御部100は、演算手段たるCPU(Central Processing Unit)101、データ記憶手段たる不揮発性のRAM(Random Access Memory)102、データ記憶手段たるROM(Read Only Memory)103等を有している。この制御部100には、プロセスユニット1Y,M,C,K、光書込ユニット68、転写ユニット50、光学センサ69などが電気的に接続されている。そして、制御部100は、RAM102やROM103内に記憶している制御プログラムに基づいて、これらの各種の機器を制御するようになっている。
制御部100は、画像を形成するための画像形成条件の制御も行っている。具体的には、制御部100は、プロセスユニット1Y,M,C,Kにおける各帯電部材に対して、帯電バイアスをそれぞれ個別に印加する制御を実施する。これにより、各色の感光体11Y,M,C,Kが、Y,M,C,K用ドラム帯電電位に一様帯電せしめられる。また、制御部100は、光書込ユニット68のプロセスユニット1Y,M,C,Kに対応する4つの半導体レーザーのパワーをそれぞれ個別に制御する。また、制御部100は、プロセスユニット1Y,M,C,Kにおける各現像ローラに、Y,M,C,K用現像バイアス値の現像バイアスを印加する制御を実施する。これにより、感光体11Y,M,C,Kの静電潜像と、現像スリーブとの間に、トナーをスリーブ表面側から感光体側に静電移動させる現像ポテンシャルを作用させて、静電潜像を現像する。
また、制御部100は、電源投入時あるいは所定枚数のプリントを行う度に、各色の画像濃度を適正化するための画像濃度制御たるプロセスコントロールを実行する。
図6は、プロセスコントロールの基本フロー図である。なお、図6のプロセスコントロールの制御フローは、電源投入時におけるプロセスコントロールの制御フロー図である。
まず、電源が投入され、装置が立ち上がったら(S1)、制御部100は、光学センサ69の校正を行う(S2)。具体的には、光学センサ69の正反射受光素子312の出力が予め決められた所定値(4V)になるように、発光素子311の発光強度を調整する。なお、光学センサ69の校正は、行わなくてもよい。
次に、制御部100は、トナー濃度センサ26Yの出力値Vtを取得(S3)して、各色の現像装置内のトナー濃度を把握してから、図7に示すような、階調パターンを中間転写ベルト6上における各光学センサ69に対向する位置に色毎に自動形成する(S4)。各色の階調パターンは、トナー付着量の異なる5個程度のトナーパッチからなり、パッチ間隔5.6[mm]で、K色の階調パターン、C色の階調パターン、M色の階調パターン、Y色の階調パターンの順で中間転写ベルト6に形成される。各トナーパッチは、主走査線方向の幅が10[mm]、副走査線方向の幅が14.4[mm]となっている。階調パターンは、帯電、現像バイアス条件をトナーパッチ毎に変更し、露光条件は、予め決められた所定値(感光体が十分除電されるフル露光)で形成される。なお、階調パターンの各トナーパッチの現像バイアス、帯電バイアスの設定については、後述する。この中間転写ベルト上の各色の階調パターンを光学センサ69で光学的に検出する(S5)。
次に、各色の階調パターンの各トナーパッチを検知して得られた受光素子の出力値と、付着量と受光素子の出力値との関係に基づき構築された付着量算出アルゴリズムとを用いてトナー付着量(画像濃度)に変換処理する。
本実施形態においては、特開2006−139180号に記載のように、トナー付着量の算出を、トナーパッチで正反射した正反射光と、拡散反射光とを用いてトナー付着量を算出する。正反射光と拡散反射光とを用いてトナー付着量を算出することで、正反射光のみを用いてトナー付着量を算出するものに比べて、高付着量の検知範囲を広げることができる。また、特開2006−139180号に記載のトナー付着量算出アルゴリズムを用いることで、温度変化、経時劣化などによる発光素子や受光素子の出力が変化したり、中間転写ベルト6の経時劣化によって受光素子の出力が変化したりしても、正確なトナー付着量を求めることができる。
以下に、本実施形態における付着量算出アルゴリズムについて、具体的に説明する。以下、説明文中の記号を次のように定義する。
Vsg:転写ベルト地肌部を検知する光学センサからの出力電圧値(地肌部検知電圧)
Vsp:各基準パッチを検知する光学センサからの出力電圧値(パッチ検知電圧)
Voffset:オフセット電圧(LEDをOFFしているときの出力電圧値)
_reg:正反射光出力(Regular Reflectionの略)
_dif:拡散反射光出力(Diffuse Reflectionの略)(cf.JIS Z 8105 色に関する用語)
[n] 要素数:nの配列変数
まず、Kトナーの付着量算出アルゴリズムについて説明する
i)以下の式を用いて正反射光からオフセット電圧を減ずる。
ΔVsg_reg[K][n]=Vsg_reg[K][n]−Voffset_reg
ΔVsp_reg[K]=Vsg_reg[K]−Voffset_reg[K]
ii)正反射データを正規化する。
正規化値Rn[K]=ΔVsg_reg[K][n]/ΔVsp_reg[K]
iii) LUT(ルックアップテーブル)を用いて正規化値を付着量に変換する。
正規化値に対応する付着量変換テーブルを予め作成しておき、それに対応させて付着量を得る。
以上が、Kトナーの付着量算出アルゴリズムである。
次に、カラートナー付着量算出アルゴリズムについて説明する。
カラートナー付着量においては、以下に示すSTEP1〜7という7段階の処理によって演算する。
[STEP1]
STEP1では、データサンプリングを行って、ΔVspやΔVsgを算出する。まず、正反射光出力,拡散反射光出力ともに、全基準パッチ[n]個についてオフセット電圧との差分を計算する。これは、最終的には「センサ出力の増分をカラートナーの付着量に変化よる増分」のみで表したいためである。
正反射光出力増分については、次のようにして求める。
Figure 0005440938

また、拡散反射光出力増分については、次のようにして求める。
Figure 0005440938
但し、オフセット出力電圧値(Voffset_reg、Voffset_dif)が、無視できるレベルに十分に小さい値となるOPアンプを用いた場合、この様な差分処理は省略しても構わない。
このようなSTEP1により、図8に示す特性曲線を得る。
[STEP2]
STEP2では、感度補正係数αを算出する。まず、STEP1にて求めたΔVsp_reg.[n]やΔVsp_dif.[n]から、各基準パッチ毎に「ΔVsp_reg.[n]/ΔVsp_dif.[n]」を算出する。そして、後述するSTEP3で正反射光出力の成分分解を行う際に、拡散光出力(ΔVsp_dif[n])に乗ずるための感度補正係数αを、次のようにして算出する。
Figure 0005440938
このようなSTEP2により、図9に示すような特性曲線を得る。なお、感度補正係数αをΔVsp_reg[n]とVsp_Dif.[n]との最小値としたのは、正反射光出力の正反射成分の最小値がほぼゼロであり、かつ正の値となることがあらかじめわかっているからである。
[STEP3]
STEP3では、正反射光の成分分解を行う。
正反射光出力の拡散光成分については、次のようにして求める。
Figure 0005440938
また、正反射光出力の正反射成分については、次のようにして求める。
Figure 0005440938
このようにして成分分解を行うと、感度補正係数αが求まるパッチ検知電圧にて、正反射光出力の正反射成分がゼロとなる。そして、図10に示すように、正反射光出力が正反射光成分と拡散光成分とに成分分解される。
[STEP4]
STEP4では、正反射光出力の正反射成分を正規化する。次の式のようにして、各パッチ検知電圧における地肌検知電圧との比を求めて、0〜1までの正規化値へ変換するのである。
Figure 0005440938
[STEP5]
STEP5では、拡散光出力の地肌部変動補正を行う。まず、次の式のようにして、ベルト地肌部からの拡散光出力成分を、拡散光出力電圧から除去する。
Figure 0005440938
[STEP6]
STEP6では、拡散光出力の感度を補正する。具体的には、図11に示すように、「正反射光の正反射成分の正規化値」に対し、地肌部変動補正後の拡散光出力をプロットし、そのプロット線を近似することで、拡散光出力の感度を求め、この感度があらかじめ定めた狙いの感度となる様、補正を行う。
「正反射光(正反射成分)の正規化値」に対し、地肌部変動補正後の拡散光出力をプロットしたプロット線を多項式近似(本実施形態においては、2次式近似)して、感度補正係数ηを算出する。
まず、プロット線を2次近似式(y=ξ1x2+ξ2x+ξ3)で近似して、最小二乗法により係数ξ1、ξ2、ξ3を求める。
Figure 0005440938
m:データ数
x[i]:正反射光_正反射成分の正規化値
y[i]:地肌部変動補正後拡散光出力
なお、計算に用いるxの範囲は、0.1≦x≦1.0である。
上記(1)、(2)、(3)の連立方程式を解くことで、係数ξ1、ξ2、ξ3を求めることができる。
こうして近似されたプロット線から計算されるある正規化値aがある値bとなる様な感度補正係数ηを求める。
Figure 0005440938
STEP5で求めた地肌部変動補正後の拡散光出力に対し、STEP6で求めた感度補正係数ηを乗じることで、付着量と拡散出力との関係が予め定められた関係となるように補正する。
Figure 0005440938
[STEP7]
STEP7では、センサ出力値をトナー付着量に変換する。STEP6までの処理により、LED光量低下などによって生ずる拡散反射出力の経時的な変動に対する補正処理が全て行われたため、最後に、センサ出力値をトナー付着量変換テーブルに基づいてトナー付着量に変換するのである。
以上が、カラートナーの付着量算出アルゴリズムである。
上述したトナー付着量算出アルゴリズムを用いて各トナーパッチのトナー付着量を検知したら、各トナーパッチのトナー付着量と各トナーパッチを作成したときの各現像ポテンシャルとの関係から、図12に示すように、最小2乗法により線形近似した現像性能直線たる現像ポテンシャル−トナー付着量直線(y=ax+b)を各色求める。この現像ポテンシャル−トナー付着量直線から、現像γ(傾きa)および現像開始電圧Vk(切片b)を各色算出する(S6)。
次に、制御部100は、後述する現像ポテンシャル上限処理で設定された現像ポテンシャルにマッチした、現像バイアスVbを算出する(S7)。また、制御部100は、算出した現像バイアスVbに基づいて、帯電バイアスVcを決定し、現像バイアスVb、帯電バイアスVcをRAM102などの不揮発性の記憶手段に保存する。なお、帯電バイアスVcは、現像バイアスVbに対して100〜200[V]程度高く設定するのが一般的である。また、現像バイアスVbは、400〜700[V]の範囲で設定する。すなわち、算出した現像バイアスが、1[kV]であっても、現像バイアスVbは、700[V]に設定するのである。これは、現像バイアスの設定値が、700[V]を超えると、電源の容量を超えてしまい、バイアスを安定的に維持できないおそれがあり、また、400[V]未満だと、帯電バイアスの設定値が低くなりすぎて、帯電が不均一になりやすく「残像」と呼ばれる、前回作像した画像が次の画像に現れるといった異常画像が生じるおそれがある。
現像バイアスVbを算出したら、制御部100は、現像γとS3で取得したトナー濃度検知センサ26の出力値Vtとを用いて、トナー濃度制御基準値Vtrefを補正する(S8)。まず、目標現像γと、算出した現像γとの差分値Δγ(Δr=算出した現像γ−目標現像γ)を算出する。目標現像γは、例えば、1.0[(mg/cm)/KV](現像開始電圧Vkが0[V]、現像ポテンシャルが1[kV]のときに、トナー付着量が1.0[mg/cm]となる値である。すなわち、現像開始電圧Vk=0Vで、目標付着量が0.5[mg/cm]、露光後の感光体電位Vlが50Vであれば、目標現像γから算出される現像バイアスVbは、550Vとなるのである。)
制御部100は、算出したΔγが所定範囲外のときは、次回の現像バイアス調整時に、算出される現像バイアスVbが、上述の設定範囲を超える可能性がある。よって、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正を行って、次のプロセスコントロールまでに、現像γを目標現像γに近づける補正を行う。なお、現像γを目標現像γに近づけるようトナー濃度制御基準値Vtrefを補正すると、算出した現像バイアスで作像しても規定の画像濃度が得られなくなってしまう。しかし、いきなり現像装置内のトナー濃度が、目標のトナー濃度になるわけではなく、徐々に現像装置内のトナー濃度が目標のトナー濃度となるようにトナー補給制御を行うので、現像γが急激に変化するわけではない。よって、トナー濃度制御基準値Vtrefを補正しても、始めのうちは、算出した現像バイアスで、所定の画像濃度を得ることができる。そして、徐々に規定の画像濃度から離れていく。しかし、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正量は、算出した現像バイアスで作像しても画像濃度が、規定の画像濃度から大幅にかけ離れるような補正量には設定しない。よって、画像が大きく劣化することはない。ただし、階調パターン作成時のトナー濃度検知センサ26の出力値Vtが、トナー濃度制御基準値Vtrefから大幅に異なっている場合において、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正をしてしまうと、逆に、目標の現像γから外れてしまうおそれがある。このため、階調パターン作成時のトナー濃度検知センサ26の出力値Vtと、階調パターン作成時のトナー濃度検知センサ26の出力値Vtとの関係性も考慮にいれて、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正を行うか否かを決める。
具体的な一例を示すと、Δγ≧0.30[(mg/cm)/kV]、かつ、Vt−Vtref≧−0.2Vのとき、トナー濃度制御基準値Vtrefを0.2V下げて、現時点よりもトナー濃度を下げる補正を行う。また、Δγ≦−0.30[(mg/cm)/KV]、かつ、Vt−Vtref≧0.2Vのときは、トナー濃度制御基準値Vtrefを0.2V上げて、現時点よりもトナー濃度を上げる補正を行う。また、−0.30[(mg/cm)/KV]<Δγ<0.30[(mg/cm)/KV]のときは、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正は、行わない。
以上が、プロセスコントロールの制御フローである。
次に、本実施形態の特徴的な構成について説明する。
図13は、トナー付着量と画像濃度の関係を表している。このように、付着量と画像濃度はほぼリニアの関係である。そのため、付着量の変化にともない画像濃度が変化することとなる。付着量が多くなれば画像濃度は高くなり、付着量が低くなれば画像濃度は低くなる。
前回のプロセスコントロール実行時から今回のプロセスコントロール実行時の間で、現像装置内の現像剤の現像能力が変動していた場合、プロセスコントロール実行の前後で、画像濃度が大幅に異なる場合がある。
このことを、図14を用いて具体的に説明する。
図14の実線は、前回のプロセスコントロール(以下、プロコンという)で把握された現像ポテンシャル−トナー付着量直線であり、点線は、今回のプロコンで把握された現像ポテンシャル−トナー付着量直線である。図中Vp(n−1)は、前回のプロコンで設定された前回の現像ポテンシャルであり、図中Vp(n)は、今回のプロコンで設定された今回の現像ポテンシャルである。今回のプロコン直前の画像形成時においては、現像ポテンシャル−トナー付着量直線は、ほぼ、今回のプロコンで把握された現像ポテンシャル−トナー付着量直線である。しかし、このときは、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)で作像を行っている。このため、図に示すように、今回のプロコン直前の画像形成動作におけるトナー付着量は、約0.55[mg/cm]で、目標のトナー量(0.45[mg/cm])に対して約0.1[mg/cm]多くなっている。今回のプロコン直後は、目標のトナー量となるため、プロコン前後で、トナー付着量は約0.1[mg/cm]変化することとなる。図13のトナー付着量と画像濃度の関係よりトナー付着量が0.1[mg/cm]変化すると、プロコン前後で画像濃度は約0.2変動することとなり、見た目でその違いが分かるレベルの画像濃度の変動が生じてしまうこととなる。
本実施形態においては、所定枚数のプリントを行う度に、プロコンを実施している。このため、連続プリントジョブ中に、プリント枚数が所定枚数に達した場合、連続プリントジョブを一次中断して、プロコンを実施し、画像濃度を適正な値に設定した後、連続プリントジョブを再開するような制御を行っている。連続プリントジョブ中にプロコンを実施した際、プロコン前後で、見た目でその違いが分かるレベルの画像濃度の変動が生じてしまうと、ページ途中で、画像濃度の異なる画像が出力されてしまい、好ましくない。
そこで、従来においては、このようなプロコン前後での画像濃度の急激な変化を抑制するために、次のような現像ポテンシャル上限処理を行っていた。すなわち、今回のプロコンで把握された現像ポテンシャル−トナー付着量直線に基づき、求められた目標のトナー量となる現像ポテンシャル(以下、目標の現像ポテンシャルVpという)の前回の現像ポテンシャルVp(n−1)に対する変更量が、上限値未満の場合は、今回の現像ポテンシャルVp(n)を目標の現像ポテンシャルVpに設定する。求めた目標の現像ポテンシャルVpが、上限値以上の場合は、次のような処理を行う。すなわち、目標の現像ポテンシャルVpが前回の現像ポテンシャルVp(n−1)よりも値が大きい場合は、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)から、上限値を足し合わせた値を、今回の現像ポテンシャルVp(n)として設定し、目標の現像ポテンシャルVpが前回の現像ポテンシャルVp(n−1)よりも値が小さい場合は、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)から、上限値を差し引いた値を、今回の現像ポテンシャルVp(n)として設定するのである。
以下に、目標の現像ポテンシャルVpの前回の現像ポテンシャルVp(n−1)に対する変更量が、上限値以上で、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)よりも値が小さくなっている場合について、図15を用いて具体的に説明する。
図15に示す実線は、前回のプロコンで把握された現像ポテンシャル−トナー付着量直線であり、点線は、今回のプロコンで把握された現像ポテンシャル−トナー付着量直線である。図中Vp(n−1)は、前回のプロコンで設定された前回の現像ポテンシャルであり、図中Vpは、今回のプロコンで把握された現像ポテンシャル−トナー付着量直線に基づき、求められる目標のトナー付着量となる目標の現像ポテンシャルである。Vp_thは、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)に対する変更量の上限値である。
図15に示すように、今回のプロコンで求められた目標の現像ポテンシャルVpの前回の現像ポテンシャルVp(n−1)に対する変更量が、上限値Vp_th以上で、かつ、目標の現像ポテンシャルVpが前回の現像ポテンシャルVp(n−1)よりも値が小さくなっている。この場合は、今回の現像ポテンシャルVp(n)を次のように設定する。すなわち、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)から、上限値Vp_thを差し引いた値を、今回の現像ポテンシャルVp(n)として、設定する(Vp(n)=Vp(n−1)−Vp_th)。このようにして、現像ポテンシャルを設定することで、プロコン前後でのトナー付着量の変化量は約0.05[mg/cm]となり、画像濃度の変化を約0.1に抑えることができる。
しかし、この従来の現像ポテンシャルの上限処理では、現像γ値によっては、プロコンの前後でトナー付着量が大きく変化してしまい、画像濃度がプロコン前後で急激に変化することがあった。
以下に、図16を用いて具体的に説明する。
図16に示す実線は、前回のプロコンで把握された現像ポテンシャル−トナー付着量直線であり、今回のプロコンで把握された現像ポテンシャル−トナー付着量直線が、図中点線で示すような直線であった場合は、図に示すように、上述した上限処理により、トナー付着量の変化量が約0.05[mg/cm]に抑えることができる。一方、今回のプロコン把握された現像ポテンシャル−トナー付着量直線が、図中一点鎖線で示すように、図中点線で示す直線よりも、現像γ(傾き)が大きくなっている場合、図に示すように、上述した上限処理を行ったとしてもプロコンの前後で約0.1[mg/cm]のトナー付着量変化が生じてしまう。
そして、このことについて、本発明者らが鋭意研究した結果、今回の現像ポテンシャルVp(n)の前回の現像ポテンシャルVp(n−1)に対する変更量の上限値を固定にしていることが問題であることがわかった。そこで、本実施形態においては、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)に対する変更量の上限値を、今回のプロコンによって求められた現像γの値に応じて、変更するように構成した。以下に、具体的に説明する。
図17は、本実施形態の現像ポテンシャル上限処理のフローチャートである。この処理は、先の図6に示したプロセスコントロールの基本フロー図におけるS6とS7との間で行われる処理である。
先のプロセスコントロールの基本フロー図におけるS6で示すように、現像γ、現像開始電圧Vkを算出したら、制御部100は、現像ポテンシャル上限処理をスタートし、ROM103などの不揮発性メモリに記憶されている前回のプロコンで設定した前回の現像ポテンシャルVp(n−1)を取得する(S11)。次に、現像γに基づいて、トナー付着量が目標付着量となるような目標の現像ポテンシャルVpを取得する(S12)。目標付着量は、トナー顔料の着色度合いで決まるが、一般的には、0.4〜0.6[mg/cm]である。次に、式(2)に示すように、取得した目標の現像ポテンシャルVpから、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)を差し引いて、前回の現像ポテンシャルから目標の現像ポテンシャルVpに変更する際の現像ポテンシャルの変更量ΔVpを算出する(S13)。
ΔVp=Vp−Vp(n−1)・・・(2)
次に、算出した現像γと、ROMなどの不揮発性メモリに記憶されているプロコンの前後で許容可能なトナー付着量の変動量の上限値Δy_maxとを取得(S14)し、前回の現像ポテンシャルに対する今回の現像ポテンシャルの変更量の上限値Vp_thを算出する(S15)。
上記上限値Vp_thの算出について、説明する。
上述したように、yをトナー付着量、xを現像ポテンシャル、aを現像γとしたとき、現像ポテンシャル−トナー付着量直線は、y=ax+bと表すことができる。ここで、プロコン前後のトナー付着量の変化をΔyとすると、次のように表すことができる。
Δy=aΔx・・・(3)
Δxは、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)に対する変更量を表す。
式(3)は、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)に対してΔx変化させると、トナー付着量がΔy変化することを意味している。言い換えると、トナー付着量の変化量Δyを所定値以下とするには現像ポテンシャルの変化量Δxを所定値以下とすればよい。つまり、このΔyをプロコンの前後で許容可能なトナー付着量の変動量の上限値Δy_maxとしたときのΔxが現像ポテンシャル変更量の上限値であるVp_thとなり、式(4)のように表すことができる。
Vp_th=Δy_max/a=Δy_max/γ・・・(4)
例えば、算出した現像γの値が0.8で、プロコンの前後で許容可能なトナー付着量の変動量の上限値Δy_maxが、0.05[mg/cm]に設定されているとすると、算出されるVp_thは、Vp_th=0.05/0.8=0.0625[kV]となる。よって、上限値Vp_thは、0.0625[kV]に設定される。なお、プロコンの前後で許容可能なトナー付着量の変動量の上限値Δy_maxは、プロコンの前後で、見た目で画像濃度の違いが分からない範囲の値を予め実験などにより求めておく。
表1は、各現像γと、そのときのVp_thとを示す一例である。
Figure 0005440938
この表1からわかるように、現像γ値が0.8の時を基準として、現像γが高く(γ=1.0)なった場合、Vp_thは基準値の値より小さくなる。よって、例えば、Vp_thを基準の値0.625[kV]に固定の場合、基準値の現像γ(0.8)に対して現像γが0.2高くなったとき、今回の現像ポテンシャルの前回に現像ポテンシャルに対する変動量を0.625[kV]に収めたとしても、変動量が0.05[kV]を越えていると、画像濃度がプロコンの前後で大きく異なってしまう。しかし、本実施形態においては、現像γが高くなった場合、Vp_thの値を0.0625[kV]から0.05[kV]に小さくするので、Vp_thを基準値の値0.625[kV]に固定した場合に比べて、画像濃度がプロコンの前後で大きく異なってしまうのを抑制することができる。また、表1からわかるように、現像γが基準値(0.8)よりも低くなった(γ=0.5)場合、Vp_thは基準値0.625[kV]より大きくなる。よって、例えば、Vp_thを基準の値0.625[kV]に固定の場合、現像γが低くなったとき、プロコンで、十分な画像濃度の回復を図ることができない。しかし、本実施形態においては、現像γが低くなった場合、Vp_th値を大きくするので、Vp_thを基準値の値0.625[kV]に固定した場合に比べて、十分な画像濃度の回復を図ることができる。
このように、Vp_thを算出したら、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)から目標の現像ポテンシャルVpに変更する際の現像ポテンシャルの変更量の絶対値|ΔVp|が、算出した変更量の上限値Vp_th未満か否か判定する(S16)。ΔVpの絶対値がVp_th未満(S16のYES)場合は、目標の現像ポテンシャルVpを、今回の現像ポテンシャルVp(n)として設定する。一方、ΔVpの絶対値がVp_th以上(S16のNO)の場合は、ΔVpが、正負のどちらかであるかの判定を行う(S18)。すなわち、目標の現像ポテンシャルVpが、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)の値より、大きいか小さいか判定するのである。ΔVpが0以上、すなわち、目標の現像ポテンシャルVpが前回の現像ポテンシャルVp(n−1)より大きい(S18のYES)場合は、式(5)に示すように、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)から上限値Vp_thを足した値を今回の像ポテンシャルVp(n)として設定する(S19)。
Vp(n)=Vp(n−1)+Vp_th・・・(5)
ΔVpが0未満、すなわち、目標の現像ポテンシャルVpが前回の現像ポテンシャルVp(n−1)より小さい(S18のNO)場合は、式(6)に示すように、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)から上限値Vp_thを差し引いた値を今回の像ポテンシャルVpとして設定する(S20)。
Vp(n)=Vp(n−1)−Vp_th・・・(6)
このような、現像ポテンシャル上限処理が終了したら、先の図6に示したプロセスコントロールの基本フロー図にステップ7の処理を行い、上限処理で設定した現像ポテンシャルVp(n)に基づき、現像バイアスなどを算出する。
このように、本実施形態においては、上限値Vp_thを、現像γの値に応じて設定するので、プロコン前後のトナー付着量の変化量を画像濃度の変動が見た目で分かないレベルの変化量に確実に抑えることができる。
図18は、図16の説明において示した例に本実施形態の上限処理を適用した場合を示す図である。図に示すように、今回のプロコンで把握された現像ポテンシャル−トナー付着量直線が、図中点線で示すような直線であった場合は、上限値Vp_thは、Vp_th(1)となり、上限処理で、今回の現像ポテンシャルVp(n)(1)が、Vp(n−1)−Vp_th(1)に設定される。また、今回のプロコンで把握された現像ポテンシャル−トナー付着量直線が、図中一点鎖線で示すような直線であった場合は、上限値Vp_thは、Vp_th(2)となり、本実施形態の上限処理により設定される今回の現像ポテンシャルVp(n)(2)が、Vp(n−1)−Vp_th(2)に設定される。図に示すように、今回のプロコンで把握された現像ポテンシャル−トナー付着量直線が、図中一点鎖線のときも、プロコン前後のトナー付着量の変化量が、約0.05[mg/cm]に抑えられ、画像濃度の変化を約0.1に抑えることができる。
次に、本実施形態の現像ポテンシャル上限処理の具体的な一例を図19用いて説明する。
この画像形成装置は、トナー目標付着量は0.45[mg/cm]に設定されている。また、ROMなどの不揮発性メモリに記憶されているプロコンの前後で許容可能なトナー付着量の変動量の上限値Δy_maxは、0.05[mg/cm]である。また、前回のプロコンにおいて、把握された現像ポテンシャル−トナー付着量直線は、図中実線であり、y切片は0である。また、前回のプロコンでは、目標の現像ポテンシャルVpが、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)として設定され、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)の値は、は0.562[kV]である。また、今回のプロコン動作で把握された現像ポテンシャル−トナー付着量直線は、図中点線であり、y切片は0である。
今回のプロコンで、現像ポテンシャル−トナー付着量直線から現像γ、現像開始電圧Vkが算出されたら、現像ポテンシャル上限処理が実行され、S11で、前回プロコン時の現像ポテンシャル:Vp(n−1):0.562[kV]が取得され、S12で、現像ポテンシャル−トナー付着量直線から目標の現像ポテンシャルVp:0.409[kV]が取得される。そして、S13で、前回の現像ポテンシャルVp(n−1)から目標の現像ポテンシャルVpへ変更する際の変更量ΔVp[kV]=0.409−0.562=−0.153[kV]を算出する。次いで、S14で、今回のプロコンで算出した現像γ:1.1を取得し、S15でVp_th=0.05/1.1=0.045[kV]=45[V]を求める。
次に、S16で、|ΔVp|≦Vp_thの判定を行う。この具体的一例においては、|−0.153|>0.045となり条件を満たさない(S16のNO)ため、S18に進む。次に、S18で、ΔVp≧0の判定を行う。この具体的一例においては、−0.153<0となり条件を満たさない(S18のNO)ため、S20に進む。そして、S20で、Vp(n)=Vp(n−1)−Vp_thに値を代入して今回の現像ポテンシャルVp(n)を求める。この具体的一例においては、Vp=0.562−0.045=0.517[kV]=517[V]となる。
プロコン直前のトナー付着量は、y=1.1xより、y=1.1×0.562=0.618[mg/cm]である。プロコン後のトナー付着量は、y=1.1xより、y=1.1×0.517=0.568[mg/cm]となる。よって、プロコン前後のトナー付着量の変化量は、0.618−0.568=0.05[mg/cm]である。よって、図13からわかるように、画像濃度の変動を、約0.1に抑えることができる。
一方で、現像ポテンシャル上限処理を行わない場合は、現像ポテンシャルの変更量に制限が無いため、今回の現像ポテンシャルVp(n)が、目標の現像ポテンシャルVpに設定される。そのため、プロコン後のトナー付着量は、0.450[mg/cm]となり、プロコン前後での付着量の変化量は0.618−0.450=0.168[mg/cm]となる。その結果、図13からわかるように、画像濃度の変動が、約0.32となり、プロコンの前後で、見た目でその違いが分かるレベルの画像濃度の変動が生じてしまうこととなる。
以上により、本実施形態の画像濃度制御方法を実施することで、プロコン動作の前後での急激なトナー付着量の変化を抑えることができるため、急激な画像濃度変動の発生を防ぐことが可能となることがわかる。
次に、今回の現像γが、前回の現像γに比べて、低くなったときの具体的な一例について、図20を用いて説明する。
前回の現像ポテンシャルVp(n−1)=0.45[kV]、算出された目標の現像ポテンシャルVp=0.642[kV]、今回の現像γ0.7、プロコンの前後で許容可能なトナー付着量の変動量の上限値Δy_max=0.05[mg/cm]とすると、算出されるVp_thは0.05/0.7=0.071[kV]となる。ΔVpは、0.642−0.45=0.192[kV]である。よって、|ΔVp|>Vp_thで、ΔVpが正なので、今回の現像ポテンシャルVp(n)は、0.45+0.071=0.521[kV]となる。プロコン実行直前のトナー付着量は、y=0.7xなので、0.7×045=0.315[mg/cm]であり、プロコン実行後のトナー付着量は、0.7×0.521=0.365[mg/cm]である。よって、プロコン前後のトナー付着量の変化量を0.05[mg/cm]以下にできる。
一方、上限値を0.05[kV]に固定した場合は、今回の現像ポテンシャルVp(n)´は、0.45+0.05=0.5[kV]となる。このため、プロコン後のトナー付着量は、0.7×0.5=0.35[mg/cm]となり、この場合も、プロコン前後のトナー付着量の変化量を0.05[mg/cm]以下にできる。
しかし、Vp_thを0.05[kV]に固定した場合に比べて、本実施形態の上限処理の方が、プロコン後のトナー付着量を、トナー目標付着量0.45[mg/cm]に近づけることができる。すなわち、Vp_thを固定した場合に比べて、より適正な画像濃度に近づけることができる。このように、本実施形態においては、見た目で画像濃度の違いが分からないレベルにプロコン前後の画像濃度変動変動を抑えることができ、かつ、Vp_thを固定したものに比べて、プロコン後の画像濃度をより適正値に近づけることができる。
図21は、本実施形態の現像ポテンシャル上限処理(上限値可変)と従来の現像ポテンシャル上限処理(上限値固定)との比較を行った結果である。横軸を枚数として、縦軸はスタート時点からの画像濃度変動を示している。実験条件としては、前回の画像濃度調整を実行した後に高画像面積を出力して現像γが高くし、画像濃度が高い状態をスタートとして、連続で300枚印刷を行い、200枚目で画像濃度調整動作を実行した。
図21からわかるように、従来方法では画像濃度調整動作実行後に画像濃度が大きく変動しており、約0.2変動している。一方、本発明方式を適用した場合、調整動作実行前後での画像濃度変動が抑制され、約0.1以下の変動となっている。そのため、連続印刷中のプロコン実行前後での急激な画像濃度変動が発生していない。
また、本実施形態の画像形成装置では、連続印刷中に割り込んで実行されるプロコン動作と、それ以外のプロコン動作とを異ならせてもよい。
図22に示すように、現像γ、現像開始電圧Vkを算出したら、連続印刷中に割り込んで、プロコンを実施しているか否かを判定する(S36)。連続印刷中に割り込んで、プロコンを実施している(S36のYES)場合は、上述した現像ポテンシャル上限処理を行って、プロコン前後での画像濃度変動が0.1に抑えられるような現像ポテンシャルに設定する(S37)。一方、このプロコン動作が、連続印刷中の割り込みではない(S36のNO)場合は、プロコン後のトナー付着量が、トナー目標付着量0.45となる目標の現像ポテンシャルVpに設定する(S38)。
連続印刷中の割り込みではない場合は、出力された画像がプロコン前と、プロコン後とで関連性が少ない場合が多いので、プロコン前後の画像濃度が大きく変動しても、さほど影響はない。よって、連続印刷中の割り込みではない場合は、プロコン前後の画像濃度変動を気にせず、今回の現像ポテンシャルVp(n)を目標の現像ポテンシャルVpに設定することによって、プロコン後の印刷時には、適正な画像濃度の画像を出力することができる。一方、プロコン前とプロコン後とで出力された画像が関連する連続印刷中の割り込みで行われるプロコン動作のときは、プロコン前後での画像濃度変動が0.1に抑えるような、プロコンが行われるので、ページの途中で、画像濃度が急激に変化して、不具合になることがない。
上述した現像ポテンシャル上限処理では、現像γとプロコンの前後で許容可能なトナー付着量の変動量の上限値Δy_maxとから、上限値Vp_thを算出しているが、これに限られない。例えば、現像ポテンシャルと現像γと上限値Vp_thとを関連づけたルックアップテーブルをROMなどの不揮発性メモリに記憶しておき、算出した現像γと、前回の現像ポテンシャルと、ルックアップテーブルとから、上限値Vp_thを求めてもよい。また、基準の現像γを規定しておき、この基準の現像γと前回の現像ポテンシャルとから、基準の現像γのときにおける基準の上限値Vp_thを求めておく。そして、算出した現像γから基準の現像γを差し引いて、Δγを算出し、このΔγの値から、上限値Vp_thを求めてもよい。具体的には、Δγが、正の値のときは、Δγの値に応じて基準の上限値Vp_thよりも、小さい値の上限値Vp_thに変更する。また、Δγが、負の値のときは、Δγの値に応じて、基準の現像γに対応する基準の上限値Vp_thよりも、大きい値の上限値Vp_thに変更する。
以上、本実施形態の画像形成装置によれば、画像濃度制御手段たる制御部100は、把握した現像性能直線たる現像ポテンシャル−トナー付着量直線に基づいて、今回の画像濃度制御たるプロセスコントロール(以下、プロコン)で設定する今回の現像ポテンシャルの前回のプロコンで設定された前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値Vp_thを設定する。そして、今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量が上限値Vp_th以下となるよう、今回の現像ポテンシャルを設定する。このように、上限値Vp_thを現像ポテンシャル−トナー付着量直線に基づいて設定することによって、確実に、プロコン前後での画像濃度変動を所定範囲におさめることができる。これにより、連続画像形成動作中に、画像形成動作回数が所定の回数に達し、連続画像形成動作を一次中断して、プロコンが行われたとしても、プロコンの前後で画像濃度が大幅に変動するのを抑制できる。その結果、ページの途中で急激に画像濃度が変化してしまうという不具合を抑制することができる。
上限値Vp_thは、プロコンの前後で許容可能なトナー付着量の変動量の上限値Δy_maxと、現像ポテンシャル−トナー付着量直線の傾きである現像γとに基づき、算出するようにしてもよい。これにより、プロコンの前後でトナー付着量の変動量を、Δy_max以下に抑えることができ、プロコンの前後で画像濃度が大幅に変動するのを抑制することができる。
また、前回の現像ポテンシャルから、現像ポテンシャル−トナー付着量直線に基づき算出された目標の現像ポテンシャルへ変更する際の変更量ΔVpが、上限値Vp_th未満の場合は、目標の現像ポテンシャルを今回の現像ポテンシャルとして設定する。この場合は、プロコンの前後で画像濃度の大幅な変動を抑制し、かつ、プロコン後の画像濃度を適正な画像濃度に調整することができる。一方、ΔVpが、上限値Vp_th以上で、目標の現像ポテンシャルが前回の現像ポテンシャルよりも大きい場合は、前回の現像ポテンシャルに上限値を足した値を、今回の現像ポテンシャルとして設定する。また、ΔVpが、上限値Vp_th以上で、目標の現像ポテンシャルが前回の現像ポテンシャルよりも小さい場合は、前回の現像ポテンシャルに上限値を引いた値を、今回の現像ポテンシャルとして設定する。これにより、プロコンの前後での画像濃度の大幅な変動を抑制しつつ、プロコン後の画像濃度を適正な画像濃度に近づけることができる。
また、図22に示すように、連続画像形成動作に割り込んで、プロコンを実施する場合は、上限値Vp_thを設定し、上限値Vp_th以下となるよう、今回の現像ポテンシャル設定し、それ以外の場合は、上限値Vp_thの設定を行わずに、算出した目標の現像ポテンシャルを、今回の現像ポテンシャルとして設定する。プロコン前とプロコン後とで出力された画像が関連する連続画像形成動作中の割り込みで行われるプロコン動作のときは、プロコン前後での画像濃度変動が0.1に抑えるような、プロコンが行われるので、ページの途中で、画像濃度が急激に変化して、不具合になることがない。一方、連続画像形成動作中の割り込みではない場合は、出力された画像がプロコン前と、プロコン後とで関連性が少ない場合が多いので、プロコン前後の画像濃度が大きく変動しても、さほど影響はない。よって、連続画像形成動作中の割り込みではない場合は、プロコン前後の画像濃度変動を気にせず、今回の現像ポテンシャルを目標の現像ポテンシャルに設定することによって、プロコン後の画像の濃度を、適正な画像濃度にすることができる。
1:プロセスユニット
6:中間転写ベルト
11:感光体
15:帯電ローラ
20:現像装置
50:転写ユニット
68:光書込ユニット
69:光学センサ
100:制御部
Vp(n):今回の現像ポテンシャル
Vp(n−1):前回の現像ポテンシャル
Vp:目標の現像ポテンシャル
Vpn 現像ポテンシャル
Vp_th:上限値
特開2007−79429号公報 特開2008−292614号公報

Claims (8)

  1. 潜像を担持する潜像担持体と、
    上記潜像担持体の表面が目標帯電電位となるような帯電バイアスで上記潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電手段と、
    上記帯電手段によって帯電した上記潜像担持体の表面を露光することにより静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    上記潜像担持体の表面に形成された静電潜像に対して現像バイアスが印加された現像剤担持体上のトナーを付着させて上記潜像担持体の表面にトナー像を形成する現像手段と、
    上記潜像担持体の表面上のトナー像、あるいは上記潜像担持体から転写体に転写されたトナー像に対する単位面積あたりのトナー付着量を検知する付着量検知手段と、
    互いに異なる作像条件で現像した複数のトナー像からなるパターン像を形成し、それら複数のトナー像に対するトナー付着量を上記付着量検知手段によって検知した結果に基づいて、静電潜像部の電位と現像バイアスとの差である現像ポテンシャルを設定する画像濃度制御を行う画像濃度制御手段とを備える画像形成装置において、
    上記画像濃度制御手段は、上記付着量検知手段によって検知した結果に基づいて、今回の画像濃度制御で設定する今回の現像ポテンシャルの前回の画像濃度制御で設定された前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を設定し、今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量が上記上限値以下となるよう、今回の現像ポテンシャルを設定するものであって、
    上記画像濃度制御手段は、上記付着量検知手段によって検知した結果に基づき把握した現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す現像性能直線の傾きが、所定の傾きよりも大きい場合は、上記今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を、傾きが所定の値のときにおける上限値よりも小さい値に、上限値を設定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 潜像を担持する潜像担持体と、
    上記潜像担持体の表面が目標帯電電位となるような帯電バイアスで上記潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電手段と、
    上記帯電手段によって帯電した上記潜像担持体の表面を露光することにより静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    上記潜像担持体の表面に形成された静電潜像に対して現像バイアスが印加された現像剤担持体上のトナーを付着させて上記潜像担持体の表面にトナー像を形成する現像手段と、
    上記潜像担持体の表面上のトナー像、あるいは上記潜像担持体から転写体に転写されたトナー像に対する単位面積あたりのトナー付着量を検知する付着量検知手段と、
    互いに異なる作像条件で現像した複数のトナー像からなるパターン像を形成し、それら複数のトナー像に対するトナー付着量を上記付着量検知手段によって検知した結果に基づいて、静電潜像部の電位と現像バイアスとの差である現像ポテンシャルを設定する画像濃度制御を行う画像濃度制御手段とを備える画像形成装置において、
    上記画像濃度制御手段は、上記付着量検知手段によって検知した結果に基づいて、今回の画像濃度制御で設定する今回の現像ポテンシャルの前回の画像濃度制御で設定された前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を設定し、今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量が上記上限値以下となるよう、今回の現像ポテンシャルを設定するものであって、
    上記画像濃度制御手段は、上記付着量検知手段によって検知した結果に基づき把握した現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す現像性能直線の傾きが、所定の傾きよりも小さい場合は、上記今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を、傾きが所定の値のときにおける上限値よりも大きい値に設定することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1の画像形成装置において、
    上記画像濃度制御手段は、上記付着量検知手段によって検知した結果に基づき把握した現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す現像性能直線の傾きが、所定の傾きよりも小さい場合は、上記今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を、傾きが所定の値のときにおける上限値よりも大きい値に設定することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3いずれかの画像形成装置において、
    上記画像濃度制御手段は、画像濃度制御の前後で許容可能なトナー付着量の変動量の上限値と、
    上記付着量検知手段によって検知した結果に基づき把握した現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す現像性能直線の傾きとに基づき、今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を算出することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかの画像形成装置において、
    上記画像濃度制御手段は、上記付着量検知手段によって検知した結果に基づき、所定の静電潜像に対するトナー付着量が目標のトナー付着量となるような目標の現像ポテンシャルを求め、上記前回の現像ポテンシャルから上記目標の現像ポテンシャルへ変更する際の変更量が、上記上限値未満の場合は、上記目標の現像ポテンシャルを上記今回の現像ポテンシャルとして設定し、上記前回の現像ポテンシャルから上記目標の現像ポテンシャルへ変更する際の変更量が、上記上限値以上で、上記目標の現像ポテンシャルが上記前回の現像ポテンシャルよりも大きい場合は、上記前回の現像ポテンシャルに上限値を足した値を、上記今回の現像ポテンシャルとして設定し、上記前回の現像ポテンシャルから上記目標の現像ポテンシャルへ変更する際の変更量が、上記上限値以上で、上記目標の現像ポテンシャルが上記前回の現像ポテンシャルよりも小さい場合は、上記前回の現像ポテンシャルに上限値を引いた値を、上記今回の現像ポテンシャルとして設定することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5の画像形成装置において、
    上記画像濃度制御手段は、連続画像形成動作中に、画像形成動作回数が所定回数に達して、連続画像形成動作に割り込んで、画像濃度制御を実施する場合は、前回の現像ポテンシャルに対する変更量が上記上限値以下となるよう、今回の現像ポテンシャル設定し、
    それ以外の場合は、上記上限値の設定を行わずに、所定の静電潜像に対するトナー付着量が目標のトナー付着量となるような目標の現像ポテンシャルを、今回の現像ポテンシャルとして設定することを特徴とする画像形成装置。
  7. 潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電手段と、上記帯電手段によって帯電した上記潜像担持体の表面を露光することにより静電潜像を形成する露光手段と、上記潜像担持体の表面に形成された静電潜像に対してトナーを付着させて上記潜像担持体の表面にトナー像を形成する現像手段とを用いて、潜像担持体に互いに異なる作像条件で現像した複数のトナー像からなるパターン像を形成するステップと、
    それら複数のトナー像に対するトナー付着量を付着量検知手段によって検知するステップと、
    その検知した結果に基づいて、現像ポテンシャルを設定するステップとを有する画像濃度制御方法において、
    上記付着量検知手段によって検知した結果に基づき把握した現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す現像性能直線の傾きが、所定の傾きよりも大きい場合は、上記今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を、傾きが所定の値のときにおける上限値よりも小さい値に、上限値を設定するステップと、
    今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量が上記上限値以下となるよう、今回の現像ポテンシャルを設定するステップとを備えたことを特徴とする画像濃度制御方法。
  8. 潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電手段と、上記帯電手段によって帯電した上記潜像担持体の表面を露光することにより静電潜像を形成する露光手段と、上記潜像担持体の表面に形成された静電潜像に対してトナーを付着させて上記潜像担持体の表面にトナー像を形成する現像手段とを用いて、潜像担持体に互いに異なる作像条件で現像した複数のトナー像からなるパターン像を形成するステップと、
    それら複数のトナー像に対するトナー付着量を付着量検知手段によって検知するステップと、
    その検知した結果に基づいて、現像ポテンシャルを設定するステップとを有する画像濃度制御方法において、
    上記付着量検知手段によって検知した結果に基づき把握した現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す現像性能直線の傾きが、所定の傾きよりも小さい場合は、上記今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量の上限値を、傾きが所定の値のときにおける上限値よりも大きい値に設定するステップと、
    今回の現像ポテンシャルの前回の現像ポテンシャルに対する変更量が上記上限値以下となるよう、今回の現像ポテンシャルを設定するステップとを備えたことを特徴とする画像濃度制御方法。
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