JP5288241B2 - 画像形成装置および画像濃度制御方法 - Google Patents

画像形成装置および画像濃度制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5288241B2
JP5288241B2 JP2008028139A JP2008028139A JP5288241B2 JP 5288241 B2 JP5288241 B2 JP 5288241B2 JP 2008028139 A JP2008028139 A JP 2008028139A JP 2008028139 A JP2008028139 A JP 2008028139A JP 5288241 B2 JP5288241 B2 JP 5288241B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
development
toner
image forming
image
toner patch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008028139A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009186847A (ja
Inventor
晃 吉田
真 長谷川
均 石橋
義明 宮下
仰太 藤森
信貴 竹内
加余子 田中
裕士 平山
哲也 武藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2008028139A priority Critical patent/JP5288241B2/ja
Priority to CN201110340872.9A priority patent/CN102338999B/zh
Priority to CN2009100070569A priority patent/CN101504521B/zh
Priority to US12/367,736 priority patent/US8045874B2/en
Publication of JP2009186847A publication Critical patent/JP2009186847A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5288241B2 publication Critical patent/JP5288241B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、画像形成装置および画像濃度制御方法に関するものである。
電子写真方式を用いた複写機、レーザビームプリンタ等の画像形成装置では、常に安定した画像濃度が得られるようにするために、次のような画像濃度制御が行われている。すなわち、感光体等の像担持体上にトナー付着量が互いに異なるように互いに異なる画像形成条件(現像ポテンシャル)で形成された10〜17個の濃度検知用トナーパッチからなる階調パターンを作成する。それらトナーパッチを光学的検知手段である光学センサにより検出した検出値と所定の付着量算出アルゴリズムとを用いて各トナーパッチのトナー付着量(トナー濃度)を算出する。そして、各トナーパッチのトナー付着量(トナー濃度)と画像形成条件(現像ポテンシャル)との関係から、直線方程式y=ax+bを求めた後、現像γ(現像ポテンシャルを横軸、トナー付着量を縦軸としたときの傾きa)および現像開始電圧Vk(現像ポテンシャルを横軸、トナー付着量を縦軸としたときの切片b)を求める。その求めた現像γ、現像開始電圧Vkに基づいて、適正なトナー付着量となる現像ポテンシャルとなるように、LDパワー、帯電バイアス、現像バイアスなどの作像条件を調整する制御である。
トナーパッチを検知する光学的検知手段としての光学センサとしては、LEDなどの発光素子とフォトトランジスタなどの受光素子とからなり、発光素子の反射光を受光素子で検知する。光学センサは、低付着側は、感度よく検知できるが、高付着側は、受光素子の検出感度などにより、所定の検出範囲がある。よって、現像γ、現像開始電圧Vkを求めるためには、少なくとも2点以上、トナーパッチの付着量が、光学センサの検出範囲内に入っておく必要がある。
上述した画像濃度制御においては、現像γがどのような状態であっても、必ず2点以上のトナーパッチの付着量が光学センサの検出範囲内に入るように、トナーパッチの作像条件を細かく変化させて、10〜17個の濃度検知用トナーパッチを作成している。しかし、トナーパッチ数を多くすると、画像濃度制御時間が長くなり装置のダウンタイムが長くなるという不具合がある。また、画像濃度制御に用いるトナー消費量が増大するという不具合もある。
特許文献1には、次のような画像濃度制御を行う画像形成装置が記載されている。すなわち、階調パターンを光学センサで検知した検知結果に基づいて求められた現像γ、現像開始電圧Vkを記憶手段に記憶しておく。次の画像濃度制御のときに、記憶手段に記憶されている現像γ、現像開始電圧Vkに基づいて、センサの検知範囲内で各トナーパッチのトナー付着量が均等に分散するように、各トナーパッチを形成するための現像バイアスをそれぞれ算出する。そして、算出した現像バイアスで階調パターンを作成して画像濃度制御を行うのである。通常、現像γが、前回の値から大きく変動することがない。このため、前回求めた現像γ、現像開始電圧Vkに基づいて調整した現像バイアスで作成した階調パターンであれば、少ないトナーパッチ数であっても、光学センサの検出範囲内に複数のトナーパッチを均等に分散させることができる。トナーパッチが光学センサの検出範囲内で均等に分散することで、現像γ、現像開始電圧Vkを精度よく算出することができ、画像形成条件を調整することができる。また、トナーパッチ数を削減することができるので、画像濃度制御時間を短縮することができるとともに、画像濃度制御に用いるトナー消費量を削減することができる。
特開2006−106222号公報
しかしながら、急激な環境変動や、長期間装置を放置後に画像濃度制御を行った場合、現像γが前回よりも大幅に異なっている場合がある。
前回の現像γよりも大幅に大きくなった場合は、前回求めた現像γ、現像開始電圧Vkに基づいて算出した現像バイアスで作成した階調パターンのトナーパッチのうち、最も低濃度のトナーパッチしか光学センサの検出範囲内に入らなくなり、現像γを算出することができなくなってしまう。このような場合、特許文献1に記載の画像形成装置においては、現像バイアスを変更したり、トナーパッチを増やしたりして、再度、階調パターンを作成して、光学センサの検出範囲内に少なくとも2点のトナーパッチの付着量が入るようにしている。
しかし、再度、階調パターンを作成することは、画像濃度制御時間が長くなり、装置のダウンタイムが長くなるという不具合が生じる。また、画像濃度制御に用いるトナー消費量が増大するという不具合も生じる。
また、現像γが変動する要因である環境などを検知して、検知結果に基づいて、階調パターンの全てのトナーパッチの画像形成条件を決めるようにすることも考えられる。このように、環境に基づいて、全てのトナーパッチの画像形成条件を決めることで、急激な環境変動などで、現像γが前回よりも大幅に異なっても、トナーパッチを光学センサの検知範囲内に均等に分散させることができると考えられる。
しかしながら、前回求めた現像γ、現像開始電圧Vkに基づいて算出した画像形成条件で作成するトナーパッチを設けずに、全てのトナーパッチを環境に基づく画像形成で形成してしまうと、次のような不具合が生じてしまう。
すなわち、例えば、前回の画像濃度制御実行時から環境が大きく変動して、環境が低温低湿になると、トナーが帯電しやすくなり、現像γが小さくなると考えられる。しかしながら、現像剤がうまく攪拌できない状態などの環境以外の要因で、実際は、現像γが大幅に変動せず、逆に、環境が低温低湿にも係わらず、多少大きくなっていることもある。このような場合、全てのトナーパッチを環境に基づいた画像形成条件で作成してしまうと、トナーパッチが1点しか入らなくなってしまう可能性があり、現像γを算出できなくなるという不具合が生じるおそれがある。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、現像γが、前回の値から大きく変動していない場合は、少ないトナーパッチ数で、現像γなどの特性情報を精度よく求めることができ、現像γが前回よりも大幅に大きい場合でも、一回の階調パターンの作成で、2つ以上のトナーパッチを光学的検知手段の検知範囲内に入れることができる画像形成装置および画像濃度制御方法を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体を所定の電位に帯電させる帯電手段と、所定電位に帯電した潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、少なくともトナーを含有する現像剤を担持する現像剤担持体に現像バイアスを印加しながら該現像剤担持体上のトナーを該潜像担持体上の潜像に転移させて該潜像を現像する現像手段と、現像によって得られたトナー像を該潜像担持体から転写体に転写する転写手段と、前記転写体上のトナー像または前記潜像担持体上のトナー像からの反射光を検出する光学的検知手段と、付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成し、前記光学的検知手段で検出した各トナーパッチの検出値と各トナーパッチを形成したときの各画像形成条件とに基づいて現像γを算出し、算出した現像γを用いて画像形成条件を調整する制御を実行する制御手段とを備える画像形成装置において、前記制御手段は、画像形成条件を調整する制御を実行するとき、前回調整された画像形成条件に基づいて、前回算出した現像γにおいて、前記光学的検知手段の検知範囲内で各トナーパッチの付着量が均等に分散するように各トナーパッチの画像形成条件をそれぞれ設定して形成された階調パターンと、前回算出した現像γに対して、今回の現像γが大幅に上昇した場合でも、トナーパッチの付着量が、前記光学的検知手段の検知範囲に入るように予め決定された固定の画像形成条件で形成される少なくともひとつ以上の固定トナーパッチとを形成することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体を所定の電位に帯電させる帯電手段と、所定電位に帯電した潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、少なくともトナーを含有する現像剤を担持する現像剤担持体に現像バイアスを印加しながら該現像剤担持体上のトナーを該潜像担持体上の潜像に転移させて該潜像を現像する現像手段と、現像によって得られたトナー像を該潜像担持体から転写体に転写する転写手段と、前記転写体上のトナー像または前記潜像担持体上のトナー像からの反射光を検出する光学的検知手段と、付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成し、前記光学的検知手段で検出した各トナーパッチの検出値と各トナーパッチを形成したときの各画像形成条件とに基づいて現像γを算出し、算出した現像γを用いて画像形成条件を調整する制御を実行する制御手段とを備える画像形成装置において、前記制御手段は、画像形成条件を調整する制御を実行するとき、前回調整された画像形成条件に基づいて、前回算出した現像γにおいて、前記光学的検知手段の検知範囲内で各トナーパッチの付着量が均等に分散するように各トナーパッチの画像形成条件をそれぞれ設定して形成された階調パターンと、環境および/または現像剤の経時変化に基づいて、前回の現像γに対する今回の現像γの変化を予測して予測した現像γの条件でトナーパッチの付着量が前記光学的検知手段の検知範囲に入るように設定された画像形成条件で形成される少なくともひとつ以上のトナーパッチとを形成することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、環境が、高温・高湿環境のとき、常温・常湿のときの画像形成条件に対して、トナー付着量が減る方向に画像形成条件を変更するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2または3の画像形成装置において、環境が、低温・低湿環境のとき、常温・常湿のときの画像形成条件に対して、トナー付着量が増える方向に画像形成条件を変更するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかの画像形成装置において、前記残りのトナーパッチを形成するときに基づかれる前回調整された画像形成条件が、前回調整された現像バイアスであることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成するステップと、前記階調パターンを光学的検知手段で検出するステップと、検出した各トナーパッチの検出値と各トナーパッチを形成したときの各画像形成条件とに基づいて現像γを算出し、算出した現像γに基づいて画像形成条件を調整することで画像濃度を制御するステップとを有する画像濃度制御方法において、前回調整された画像形成条件に基づいて、前回算出した現像γにおいて、前記光学的検知手段の検知範囲内で各トナーパッチの付着量が均等に分散するように各トナーパッチの画像形成条件をそれぞれ設定して形成された階調パターンと、環境および/または現像剤の経時変化に基づいて、前回の現像γに対する今回の現像γの変化を予測して予測した現像γの条件でトナーパッチの付着量が前記光学的検知手段の検知範囲に入るように設定された画像形成条件で形成される少なくともひとつ以上のトナーパッチとを形成することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成するステップと、前記階調パターンを光学的検知手段で検出するステップと、検出した各トナーパッチの検出値と各トナーパッチを形成したときの各画像形成条件とに基づいて現像γを算出し、算出した現像γに基づいて画像形成条件を調整することで画像濃度を制御するステップとを有する画像濃度制御方法において、前回調整された画像形成条件に基づいて、前回算出した現像γにおいて、前記光学的検知手段の検知範囲内で各トナーパッチの付着量が均等に分散するように各トナーパッチの画像形成条件をそれぞれ設定して形成された階調パターンと、環境および/または現像剤の経時変化に基づいて、前回の現像γに対する今回の現像γの変化を予測して予測した現像γの条件でトナーパッチの付着量が前記光学的検知手段の検知範囲に入るように設定された画像形成条件で形成される少なくともひとつ以上のトナーパッチとを形成することを特徴とするものである。
請求項1の発明においては、現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に変動していない場合は、前回調整された画像形成条件に基づく画像形成条件で形成されたトナーパッチが、光学的検知手段の検知範囲内で均等に分散する。これにより、少ないトナーパッチ数でも、現像γなどの特性情報を精度よく求めることができ、画像形成条件を精度よく調整することができる。
また、現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に大きくなっても、現像γの変動範囲内で確実に光学的検知手段の検知範囲に入る画像形成条件で形成された少なくともひとつ以上のトナーパッチは、光学的検知手段の検知範囲内に入っている。その結果、現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に変動して、前回調整された画像形成条件に基づく画像形成条件で形成されたトナーパッチのうち、ひとつしか光学的検知手段の検知範囲内に入らなかったとしても、2個以上のトナーパッチが学的検知手段の検知範囲に入り、現像γなどを求めることができ、画像形成条件を調整することができる。よって、現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に変動しても、2個以上のトナーパッチを光学的検知手段の検知範囲に入れることができるので、一回の階調パターンの作成で、画像形成条件の調整を行うことができる。従って、再度、階調パターンを作成することがなくなり、画像濃度制御時間が長くなり、装置のダウンタイムが長くなるという不具合を抑制することができる。また、画像濃度制御に用いるトナー消費量が増大するという不具合も抑制することができる。
また、請求項2の発明においては、現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に変動していない場合は、前回調整された画像形成条件に基づく画像形成条件で形成されたトナーパッチが、光学的検知手段の検知範囲内で均等に分散する。これにより、少ないトナーパッチ数でも、現像γなどの特性情報を精度よく求めることができ、画像形成条件を精度よく調整することができる。
また、現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に変動した場合、現像γの変動の一要因である環境変動および/または現像剤の経時変化に基づいて、設定された画像形成条件で形成された少なくともひとつ以上のトナーパッチは、光学的検知手段の検知範囲に入れることができる。その結果、現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に変動して、前回調整された画像形成条件に基づく画像形成条件で形成されたトナーパッチのうち、ひとつしか光学的検知手段の検知範囲内に入らなかったとしても、2個以上のトナーパッチが学的検知手段の検知範囲に入り、現像γなどを求めることができ、画像形成条件を調整することができる。よって、現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に変動しても、2個以上のトナーパッチを光学的検知手段の検知範囲に入れることができるので、一回の階調パターンの作成で、画像形成条件の調整を行うことができる。従って、再度、階調パターンを作成することがなくなり、画像濃度制御時間が長くなり、装置のダウンタイムが長くなるという不具合を抑制することができる。また、画像濃度制御に用いるトナー消費量が増大するという不具合も抑制することができる。
また、階調パターンの全てのトナーパッチの画像形成条件を環境や現像剤の経時変化に基づいて決めるよりも、環境変動や現像剤の経時変化以外の要因によって、実際の現像γが、環境変動や現像剤の経時変化から予測される現像γと大きく異なっていても、トナーパッチを2個以上光学的検知手段の検知範囲に入れることができ、現像γを算出することができる。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式の複写機の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。この複写機は、記録紙に画像を形成するプリンタ部1、このプリンタ部1に対して記録紙Pを供給する給紙装置200、原稿画像を読み取るスキャナ300、このスキャナ300に原稿を自動給紙する原稿自動搬送装置(以下、ADFという)400等を備えている。
スキャナ300では、原稿照明用光源やミラーなどを搭載した第1走行体303と、複数の反射ミラーを搭載した第2走行体304とが往復移動するのに伴って、コンタクトガラス301上に載置された図示しない原稿の読取り走査が行われる。第2走行体304から送り出される走査光は、結像レンズ305によってその後方に設置されている読取センサ306の結像面に集光せしめられた後、読取センサ306によって画像信号として読込まれる。
プリンタ部1の筺体の側面には、筺体内に給紙する記録紙Pを手差しで載置する手差しトレイ2や、筐体内から排出された画像形成済みの記録紙Pをスタックする排紙トレイ3が設けられている。
図2は、プリンタ部(1)の内部構成の一部を拡大して示す部分拡大構成図である。プリンタ部(1)の筐体内には、像担持ベルトとしての無端状の中間転写ベルト51を複数の張架ローラによって張架している転写手段たる転写ユニット50が配設されている。中間転写ベルト51は、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される駆動ローラ52、2次転写バックアップローラ53、従動ローラ54、4つの1次転写ローラ55Y,C,M,Kによって張架されながら、駆動ローラ52の回転によって図中時計回り方向に無端移動せしめられる。なお、1次転写ローラの符号の末端に付しているY,C,M,Kという添字は、イエロー,シアン,マゼンタ,黒用の部材であることを示している。以下、符号の末端に付しているY,C,M,Kという添字は、同様である。
中間転写ベルト51は、駆動ローラ52、2次転写バックアップローラ53、従動ローラ54に対する掛け回し箇所でそれぞれ大きく湾曲していることで、底辺を鉛直方向上側に向ける逆三角形状の姿勢で張架されている。この逆三角形状の底辺にあたるベルト上部張架面は水平方向に延在しており、かかるベルト上部張架面の上方には、4つのプロセスユニット10Y,C,M,Kが上部張架面の延在方向に沿って水平方向に並ぶように配設されている。
先に示した図1において、4つのプロセスユニット10Y,C,M,Kの上方には、潜像形成手段たる光書込ユニット68が配設されている。光書込ユニット68は、スキャナ300によって読み取られた原稿の画像情報に基づいて、図示しない制御部によって4つの半導体レーザー(図示せず)を駆動して4つの書込光Lを出射する。そして、プロセスユニット10Y,C,M,Kの潜像担持体たるドラム状の感光体11Y,C,M,Kをそれぞれ書込光Lによって暗中にて走査して、感光体11Y,C,M,Kの表面にY,C,M,K用の静電潜像を書き込む。
本実施形態では、光書込ユニット68として、半導体レーザーから出射したレーザー光を図示しないポリゴンミラーによって偏向せしめながら、図示しない反射ミラーで反射させたり光学レンズに通したりすることで光走査を行うものを用いている。かかる構成のものに代えて、LEDアレイによって光走査を行うものを用いてもよい。
図3は、Y,C用のプロセスユニット10Y,Cを中間転写ベルト51とともに示す拡大構成図である。Y用のプロセスユニット10Yは、ドラム状の感光体11Yの周囲に、帯電手段たる帯電部材12Y、除電装置13Y、ドラムクリーニング装置14Y、現像手段たる現像装置20Y等を有している。そして、これらを共通の保持体たるケーシングで保持しながらプリンタ部に対して1つのユニットとして一体的に着脱されるようになっている。
帯電部材12Yは、感光体11Yに当接しながら、図示しない軸受けによって回転自在に支持されるローラ状の部材である。図示しないバイアス供給手段によって帯電バイアスが印加されながら感光体11Yに対して接触回転することで、感光体11Yの表面を例えばYトナーの帯電極性と同極性に一様帯電せしめる。かかる構成の帯電部材12Yに代えて、感光体11Yに対して非接触で一様帯電処理を施すスコロトロンチャージャなどを採用することもできる。
図示しない磁性キャリアと非磁性のYトナーとを含有するY現像剤をケーシング21Yに内包している現像装置20Yは、現像剤搬送装置22Yと現像部23Yとを有している。現像部23Yでは、図示しない駆動手段によって回転駆動されることで表面を無端移動させる現像剤担持体としての現像スリーブ24Yがその周面の一部をケーシング21Yに設けられた開口から外部に露出させている。これにより、感光体11Yと現像スリーブ24Yとが所定の間隙を介して対向する現像領域が形成されている。
非磁性の中空パイプ状の部材からなる現像スリーブ24Yの内部には、周方向に並ぶ複数の磁極を具備する図示しないマグネットローラが現像スリーブ24Yに連れ回らないように固定されている。現像スリーブ24Yは、後述する現像剤搬送装置22Y内のY現像剤をこのマグネットローラの発する磁力によって表面に吸着させながら回転駆動することで、Y現像剤を現像剤搬送装置22Y内から汲み上げる。そして、現像スリーブ24Yの回転に伴って上記現像領域に向けて搬送されるY現像剤は、現像スリーブ24Yの表面に対して所定の間隙を介して先端を対向させているドクタブレード25Yと、スリーブ表面との間に形成されているドクタギャップに進入する。この際、スリーブ上における層厚がドクタギャップとほぼ同じ厚みに規制される。そして、現像スリーブ24Yの回転に伴って感光体11Yと対向する現像領域の付近まで搬送されると、上記マグネットローラの図示しない現像磁極の磁力を受けてスリーブ上で穂立ちして磁気ブラシとなる。
現像スリーブ24Yには、図示しないバイアス供給手段によって例えばトナーの帯電極性と同極性の現像バイアスが印加されている。これにより、現像領域では、現像スリーブ24Y表面と感光体11Yの非画像部(一様帯電部位=地肌部)との間に、Yトナーを非画像部側からスリーブ側に静電移動させる非現像ポテンシャルが作用する。また、現像スリーブ24Y表面と感光体11Y上の静電潜像との間に、Yトナーをスリーブ側から静電潜像に向けて静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。この現像ポテンシャルの作用によってY現像剤中のYトナーが静電潜像に転移することで、感光体11Y上の静電潜像がYトナー像に現像される。
現像スリーブ24Yの回転に伴って上記現像領域を通過したY現像剤は、図示しないマグネットローラに具備される反発磁極間によって形成される反発磁界の影響を受けて、現像スリーブ24Y上から離脱して現像剤搬送装置22Y内に戻る。
現像剤搬送装置22Yは、2本の第1スクリュウ部材26Y、第2スクリュウ部材32Y、両スクリュウ部材間に介在する仕切壁、透磁率センサからなるトナー濃度検知センサ45Yなどを有している。仕切壁は、第1スクリュウ部材26Yが収容される現像剤搬送部たる第1搬送室と、第2スクリュウ部材32Yが収容される現像剤搬送部たる第2搬送室とを仕切っているが、両スクリュウ部材の軸線方向における両端部に対向する領域では、それぞれ図示しない開口を通じて両搬送室を連通させている。
撹拌搬送部材としての第1スクリュウ部材26Y、第2スクリュウ部材32Yは、それぞれ図示しない軸受けによって両端部が回転自在に支持される棒状の回転軸部材と、これの周面に螺旋状に突設せしめられた螺旋羽根とを有している。そして、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられるのに伴って、Y現像剤を螺旋羽根によって回転軸線方向に搬送する。
第1スクリュウ部材26Yが収容されている第1搬送室内では、第1スクリュウ部材26Yの回転駆動に伴って、Y現像剤が図紙面に直交する方向の手前側から奥側に向けて搬送される。そして、ケーシング21Yの奥側の端部付近まで搬送されると、仕切壁に設けられた図示しない開口を経由して第2搬送室内に進入する。
第2スクリュウ部材32Yが収容されている第2搬送室の上方には、上述した現像部23Yが形成されており、第2搬送室と現像部23Yとは互いの対向部の全領域において連通している。これにより、第2スクリュウ部材32Yと、これの斜め上方に配設された現像スリーブ24Yとが、互いに平行な関係を維持しながら対向している。第2搬送室内では、第2スクリュウ部材32Yの回転駆動に伴って、Y現像剤が図紙面に直交する方向の奥側から手前側に向けて搬送される。この搬送の過程において、第2スクリュウ部材32Yの回転方向周囲のY現像剤が現像スリーブ24Yに適宜汲み上げられたり、現像スリーブ24Yから現像後のY現像剤が適宜回収されたりする。そして、第2搬送室の図中手前側の端部付近まで搬送されたY現像剤は、仕切壁に設けられた図示しない開口を通って、第1搬送室内に戻る。
第1搬送室の下壁には、透磁率センサからなるトナー濃度検知手段としてのトナー濃度検知センサ45Yが固定されており、第1スクリュウ部材26Yによって搬送されているY現像剤のトナー濃度を下方から検知して検知結果に応じた電圧を出力する。図示しない制御部は、トナー濃度検知センサ45Yからの出力電圧値Vtとトナー濃度制御基準値Vtrefとの差分値Tn(=Vtref−Vt)に基づいて、差分値Tnが+(プラス)の場合はトナー濃度が十分高いと判断してトナーを補給せず、差分値Tnが−(マイナス)の場合は、出力値Vtが目標出力値Vtrefの値になるよう、図示しないYトナー補給装置を駆動して、適量のYトナーを第1搬送室内に補給する。これにより、現像に伴ってトナー濃度を低下させたY現像剤のトナー濃度が回復する。
感光体11Y上に形成されたYトナー像は、後述するY用の1次転写ニップで中間転写ベルト51上に1次転写される。この1次転写工程を経由した後の感光体11Y表面には、中間転写ベルト51上に1次転写されなかった転写残トナーが付着している。
ドラムクリーニング装置14Yは、例えばポリウレタンゴム等からなるクリーニングブレード15Yを片持ち支持しており、その自由端側を感光体11Y表面に当接させている。また、図示しない駆動手段によって回転駆動される回転軸部材と、これの周面に立設せしめられた無数の導電性起毛とを具備するブラシローラ16Yのブラシ先端側を感光体11Yに接触させている。そして、上述の転写残トナーをこのクリーニングブレード15Yやブラシローラ16Yによって感光体11Y表面から掻き取る。ブラシローラ16Yには、これに当接する金属製の電界ローラ17Yを介してクリーニングバイアスが印加されており、電界ローラ17Yにはスクレーパ18Yの先端が押し当てられている。クリーニングブレード15Yやブラシローラ16Yによって感光体11Yから掻き取られた転写残トナーは、ブラシローラ16Yと電界ローラ17Yとを経た後、スクレーパ18Yによって電界ローラ17Yから掻き取られて、回収スクリュウ19Y上に落下する。そして、回収スクリュウ19Yの回転駆動に伴って、ケーシング外に排出された後、図示しないトナーリサイクル搬送手段を介して現像剤搬送装置22Y内に戻される。
ドラムクリーニング装置14Yによって転写残トナーがクリーニングされた感光体11Y表面は、除電ランプ等からなる除電装置13Yによって除電された後、帯電部材14Yによって再び一様帯電せしめられる。
Y用のプロセスユニット10Yについて詳述したが、他色のプロセスユニット(10C,M,K)は、使用するトナーの色が異なる点の他は、Y用のものと同様の構成になっている。
先に示した図2において、プロセスユニット10Y,C,M,Kの感光体11Y,C,M,Kは、時計回り方向に無端移動せしめられる中間転写ベルト51の上部張架面に当接しながら回転してY,C,M,K用の1次転写ニップを形成している。これらY,C,M,K用の1次転写ニップの裏側では、上述した1次転写ローラ55Y,C,M,Kが中間転写ベルト51の裏面に当接している。そして、これら1次転写ローラ55Y,C,M,Kには、それぞれ図示しないバイアス供給手段によってトナーの帯電極性とは逆極性の1次転写バイアスが印加されている。この1次転写バイアスにより、Y,C,M,K用の1次転写ニップには、トナーを感光体側からベルト側に静電移動させる1次転写電界が形成される。感光体11Y,C,M,K上に形成されたY,C,M,Kトナー像は、感光体11Y,C,M,Kの回転に伴ってY,C,M,K用の1次転写ニップに進入すると、この1次転写電界やニップ圧の作用によって中間転写ベルト51上に順次重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト51のおもて面(ループ外周面)には、4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。なお、1次転写ローラ55Y,C,M,Kに代えて、1次転写バイアスが印加される導電性ブラシや、非接触方式のコロナチャージャなどを採用してもよい。
中間転写ベルト51の下方には当接部材としての2次転写ローラ56が配設されており、これは図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動せしめられながら、中間転写ベルト51のおもて面に当接して2次転写ニップを形成している。そして、この2次転写ニップの裏側では、2次転写バックアップローラ53が中間転写ベルト51を掛け回している。
2次転写バックアップローラ53には、図示しない2次転写電源により、トナーの帯電極性と同極性の2次転写バイアスが印加される。これに対し、ベルトのおもて面に当接して2次転写ニップを形成している当接部材たる2次転写ローラ56は接地されている。これにより、2次転写バックアップローラ53と2次転写ローラ56との間に2次転写電界が形成されている。中間転写ベルト51のおもて面に形成された4色トナー像は、中間転写ベルト51の無端移動に伴って2次転写ニップに進入する。
先に示した図1において、給紙装置200は、記録紙Pを収納する給紙カセット201、これらの給紙カセット201に収納された記録紙Pをカセット外に送り出す給紙ローラ202、送り出された記録紙Pを一枚ずつ分離する分離ローラ対203、分離後の記録紙Pを送り出し路204に沿って搬送する搬送ローラ対205などがそれぞれ複数配設されている。給紙装置200は、図示のようにプリンタ部1の直下に配設されている。そして、給紙装置200の送り出し路204は、プリンタ部1の給紙路70に連結している。これにより、給紙装置200の給紙カセット201から送り出された記録紙Pは、送り出し路204を経由してプリンタ部1の給紙路70内に送られる。
プリンタ部1の給紙路70の末端付近には、送込手段としてのレジストローラ対71が配設されており、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを中間転写ベルト51上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで2次転写ニップに送り込む。そして、2次転写ニップ内では、中間転写ベルト51上の4色トナー像が2次転写電界やニップ圧の影響によって記録紙Pに一括2次転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された記録紙Pは、2次転写ニップから排出されると中間転写ベルト51から離間する。
2次転写ニップの図中左側方には、無端状の紙搬送ベルト76を複数の張架ローラによって張架しながら図中反時計回り方向に無端移動せしめる搬送ベルトユニット75が配設されている。中間転写ベルト51から分離した記録紙Pは、この紙搬送ベルト76の上部張架面に受け渡されて、定着装置80に向けて搬送される。
定着装置80内に送られた記録紙Pは、図示しないハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ81と、これに向けて押圧される加圧ローラ82とによる定着ニップ内に挟み込まれる。そして、加圧されつつ加熱されるともでフルカラー画像が表面に定着させしめられながら、定着装置80外に向けて送られる。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト51表面には、記録紙Pに転写されなかった若干量の2次転写残トナーが付着している。この2次転写残トナーは、中間転写ベルト51のおもて面に当接しているベルトクリーニング装置57によってベルトから除去される。
定着装置80の下方には、スイッチバック装置85が配設されている。定着装置80から排出された記録紙Pは、揺動可能な切替爪86による搬送路切替位置までくると、切替爪86の揺動停止位置に応じて、排紙ローラ対87、あるいはスイッチバック装置85に向けて送られる。そして、排紙ローラ対87に向けて送られた場合には、機外へと排出された後に、排紙トレイ3状にスタックされる。
一方、スイッチバック装置85に向けて送られた場合には、スイッチバック装置85によるスイッチバック搬送によって上下反転せしめられた後、再びレジストローラ対71に向けて搬送される。そして、2次転写ニップに再び進入して、もう片面にもフルカラー画像が形成される。
なお、プリンタ部1の筺体の側面に設けられた手差しトレイ2上に手差しされた記録紙Pは、手差し供給ローラ72と、手差し分離ローラ対73とを経由した後、レジストローラ対71に向けて送られる。
本実施形態に係る複写機によって原稿のコピーをとる場合、まず、原稿自動搬送装置400の原稿台401に原稿をセットする。あるいは、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス301上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じて押さえる。その後、図示しないスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときには、原稿がコンタクトガラス301内に送られる。そして、スキャナ300が駆動して第1走行体303及び第2走行体304による読取走査が開始する。これとほぼ同時に、転写ユニット50や各色プロセスユニット10Y,C,M,Kの駆動が開始する。更には、給紙装置200からの記録紙Pの送り出しも開始する。なお、給紙カセット201にセットされていない記録紙Pを使用する場合には、手差しトレイ2にセットされた記録紙Pの送り出しが行われる。
K用のプロセスユニット10Kの図中右側方には、光学的検知手段たる光学センサ69が中間転写ベルト51のおもて面に対して所定の間隙を介して対向するように配設されている。
図4は、光学センサ69の概略断面図である。図に示すように、光学センサ69は、主に、発光手段としての発光素子311と、正反射光を受光するための第1の受光手段としての正反射受光素子312と、拡散反射光を受光するための第2の受光手段としての拡散反射受光素子313とから構成されている。発光素子311から発した光を、中間転写ベルト51の表面に向けて出射する。そして、中間転写ベルト51の表面や、その表面に転写されたトナーパッチで正反射した正反射光を正反射受光素子312によって受光して、受光量に応じた電圧を出力する。更に、中間転写ベルト51の表面や、その表面に転写されたトナーパッチで拡散反射した拡散反射光を拡散反射受光素子313によって受光して、受光量に応じた電圧を出力する。
図5は本複写機の電気回路の要部を示すブロック図である。同図において制御手段たる制御部100は、演算手段たるCPU(Central Processing Unit)101、データ記憶手段たる不揮発性のRAM(Random Access Memory)102、データ記憶手段たるROM(Read Only Memory)103等を有している。この制御部100には、プロセスユニット10Y,M,C,K、光書込ユニット68、転写ユニット50、光学センサユニット69などが電気的に接続されている。そして、制御部100は、RAM102やROM103内に記憶している制御プログラムに基づいて、これらの各種の機器を制御するようになっている。
制御部100は、画像を形成するための画像形成条件の制御も行っている。具体的には、制御部100は、プロセスユニット1Y,M,C,Kにおける各帯電部材に対して、帯電バイアスをそれぞれ個別に印加する制御を実施する。これにより、各色の感光体2Y,M,C,Kが、Y,M,C,K用ドラム帯電電位に一様帯電せしめられる。また、制御部100は、光書込ユニット68のプロセスユニット1Y,M,C,Kに対応する4つの半導体レーザーのパワーをそれぞれ個別に制御する。また、制御部100は、プロセスユニット1Y,M,C,Kにおける各現像ローラに、Y,M,C,K用現像バイアス値の現像バイアスを印加する制御を実施する。これにより、感光体2Y,M,C,Kの静電潜像と、現像スリーブとの間に、トナーをスリーブ表面側から感光体側に静電移動させる現像ポテンシャルを作用させて、静電潜像を現像する。
また、制御部100は、電源投入時あるいは所定枚数のプリントを行う度に、各色の画像濃度を適正化するための画像濃度制御たるプロセスコントロールを実行する。
図6は、プロセスコントロールの制御フロー図である。なお、図6のプロセスコントロールの制御フローは、電源投入時におけるプロセスコントロールの制御フロー図である。
まず、電源が投入され、装置が立ち上がったら(S1)、制御部100は、光学センサ69の校正を行う(S2)。具体的には、光学センサ69の正反射受光素子312の出力が予め決められた所定値(4V)になるように、発光素子311の発光強度を調整する。なお、光学センサ69の校正は、行わなくてもよい。
次に、制御部100は、トナー濃度検知センサ45の出力値Vtを取得(S3)して、各色の現像装置内のトナー濃度を把握してから、図7に示すような、階調パターンを中間転写ベルト51上における各光学センサ69に対向する位置に色毎に自動形成する(S4)。各色の階調パターンは、トナー付着量の異なる5個程度のトナーパッチからなり、副走査線方向に14.4mm、パッチ間隔5.6mmで、Bk色の階調パターン、C色の階調パターン、M色の階調パターン、Y色の階調パターンの順で中間転写ベルト51に形成される。階調パターンは、帯電、現像バイアス条件をトナーパッチ毎に変更し、露光条件は、予め決められた所定値(感光体が十分除電されるフル露光)で形成される。なお、階調パターンの各トナーパッチの現像バイアス、帯電バイアスの設定については、後述する。この中間転写ベルト上の各色の階調パターンを光学センサ69で光学的に検出する(S5)。
次に、各色の階調パターンの各トナーパッチを検知して得られた出力値と、付着量と受光素子の出力値との関係に基づき構築された付着量算出アルゴリズムとを用いてトナー付着量(画像濃度)に変換処理する。
本実施形態においては、特開2004−354623号に記載のように、トナー付着量の算出を、トナーパッチで正反射した正反射光と、拡散反射光とを用いてトナー付着量を算出する。正反射光と拡散反射光とを用いてトナー付着量を算出することで、正反射光のみを用いてトナー付着量を算出するものに比べて、高付着量の検知範囲を広げることができる。また、特開2004−354623号に記載のトナー付着量算出アルゴリズムを用いることで、温度変化、経時劣化などによる発光素子や受光素子の出力が変化したり、中間転写ベルト51の経時劣化によって受光素子の出力が変化したりしても、正確なトナー付着量を求めることができる。
特開2004−354623号に記載のトナー付着量算出アルゴリズムを簡単に説明すると、まず、各トナーパッチを検知したときの正反射受光素子312の出力値と拡散反射受光素子313の出力値とから、各トナーパッチを検知したときの正反射受光素子312の出力値と拡散反射受光素子313の出力値との比の最小値である感度補正係数αを算出する。次に、感度補正係数αを用いて正反射受光素子312の出力値を正反射光成分と拡散反射光成分とに成分分解する。次に、中間転写ベルト表面を検知したときの出力値(地肌部出力値)と正反射成分との比をとり、正反射成分を0〜1までの正規化値βへ変換する。次に、拡散反射受光素子313の出力値に正規化値βを乗算した値を用いて、拡散反射受光素子313の出力値から中間転写ベルト表面からの拡散反射光成分を除去して、トナーパッチからの拡散反射光成分を抽出する。次に、正規化値βと、拡散反射光成分を用いて、拡散反射受光素子313の出力値の感度補正を行うための感度補正係数ηを算出する。そして、拡散反射受光素子313の出力値から抽出したトナーからの拡散反射光成分に上記感度補正係数ηを乗算して、拡散反射受光素子313の出力値を補正(校正)する。そして、この感度補正係数ηで補正(校正)した拡散反射受光素子313の出力値から各トナーパッチのトナー付着量を一義的に求める。
温度変化、経時劣化などによる発光素子や受光素子の特性変化などによる受光素子の出力値が変動しても、感度補正係数α、感度補正係数ηで各受光素子の出力値を補正(校正)することで、受光素子の出力値とトナー付着量との関係を一義的な関係に修正することができる。これにより、経時にわたり光センサで良好なトナー付着量検知を行うことができる。
上述したトナー付着量算出アルゴリズムを用いて各トナーパッチのトナー付着量を検知したら、各トナーパッチのトナー付着量と各トナーパッチを作成したときの各現像ポテンシャルとの関係から、図8に示すように、線形近似した現像ポテンシャル−トナー付着量直線(y=ax+b)を各色求める。この現像ポテンシャル−トナー付着量直線から、現像γ(傾きa)および現像開始電圧Vk(切片b)を各色算出する(S6)。
次に、制御部100は、予め決められた目標付着量を得るのに必要な現像ポテンシャルを現像γに基づいて特定した後、この現像ポテンシャルにマッチした、現像バイアスVbを算出する(S7)。目標付着量は、トナー顔料の着色度合いで決まるが、一般的には、0.4〜0.6[mg/cm]である。また、制御部100は、算出した現像バイアスVbに基づいて、帯電バイアスVcを決定し、現像バイアスVb、帯電バイアスVcをRAM102などの不揮発性の記憶手段に保存する。なお、帯電バイアスVcは、現像バイアスVbに対して100〜200[V]程度高く設定するのが一般的である。また、現像バイアスVbは、350〜700[V]の範囲で設定する。すなわち、算出した現像バイアスが、1[kV]であっても、現像バイアスVbは、700[V]に設定するのである。これは、現像バイアスの設定値が、700[V]を超えると、電源の容量を超えてしまい、バイアスを安定的に維持できないおそれがあり、また、350[V]未満だと、帯電バイアスの設定値が低くなりすぎて、帯電が不均一になりやすく「残像」と呼ばれる、前回作像した画像が次の画像に現れるといった異常画像が生じるおそれがある。
現像バイアスVbを算出したら、制御部100は、現像γとS3で取得したトナー濃度検知センサ45の出力値Vtとを用いて、トナー濃度制御基準値Vtrefを補正する(S8)。まず、目標現像γと、算出した現像γとの差分値Δγ(Δr=算出した現像γ−目標現像γ)を算出する。目標現像γは、例えば、1.0[(mg/cm)/KV](現像開始電圧Vkが0[V]、現像ポテンシャルが1[kV]のときに、トナー付着量が1.0[mg/cm]となる値である。すなわち、現像開始電圧Vk=0Vで、目標付着量が0.5[mg/cm]、露光後の感光体電位Vlが50Vであれば、目標現像γから算出される現像バイアスVbは、550Vとなるのである。)
制御部100は、算出したΔγが所定範囲外のときは、次回の現像バイアス調整時に、算出される現像バイアスVbが、上述の設定範囲を超える可能性があるので、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正を行って、次のプロセスコントロールまでに、現像γを目標現像γに近づける補正を行う。なお、現像γを目標現像γに近づけるようトナー濃度制御基準値Vtrefを補正すると、算出した現像バイアスで作像しても付着量が、目標付着量にならなくなってしまうが、いきなり現像装置内のトナー濃度が、目標のトナー濃度になるわけではなく、徐々に現像装置内のトナー濃度が目標のトナー濃度となるようにトナー補給制御を行うので、現像γが急激に変化するわけではない。よって、トナー濃度制御基準値Vtrefを補正しても、始めのうちは、算出した現像バイアスで、目標付着量にすることができる。そして、徐々に目標の付着量から離れていくが、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正量は、算出した現像バイアスで作像しても付着量が、目標付着量から大幅にかけ離れるような補正量には設定しないので、画像が大きく劣化することはない。ただし、階調パターン作成時のトナー濃度検知センサ45の出力値Vtが、トナー濃度制御基準値Vtrefから大幅に異なっている場合において、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正をしてしまうと、逆に、目標の現像γから外れてしまうおそれがあるため、階調パターン作成時のトナー濃度検知センサ45の出力値Vtと、階調パターン作成時のトナー濃度検知センサ45の出力値Vtとの関係性も考慮にいれて、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正を行うか否かを決める。
具体的な一例を示すと、Δγ≧0.30[(mg/cm)/kV]、かつ、Vt−Vtref≧−0.2Vのとき、トナー濃度制御基準値Vtrefを0.2V下げて、現時点よりもトナー濃度を下げる補正を行う。また、Δγ≦−0.30[(mg/cm)/KV]、かつ、Vt−Vtref≧0.2Vのときは、トナー濃度制御基準値Vtrefを0.2V上げて、現時点よりもトナー濃度を上げる補正を行う。また、−0.30[(mg/cm)/KV]<Δγ<0.30[(mg/cm)/KV]のときは、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正は、行わない。
以上が、プロセスコントロールの制御フローである。
次に、階調パターンの各トナーパッチを作像するときの現像バイアスおよび帯電バイアスについて、実施例1〜3に基づいて説明する。
[実施例1]
まず、実施例1における階調パターンの各トナーパッチを作像するときの現像バイアスおよび帯電バイアスについて説明する。
実施例1においては、階調パターンのトナーパッチのうちいくつかを、予め決められた現像バイアスで作像し、残りのトナーパッチを前回のプロセスコントロールで決定した現像バイアスVbに基づいて、算出された現像バイアスで作像する。
以下に、具体的に説明する。
まず、RAMなどの不揮発性の記憶手段に記憶されている前回のプロセスコントロールを実行して得られた現像バイアスVbを取得する。次に、取得した現像バイアスから以下の示す式1から、最大現像ポテンシャル:PotMaxを求める。
Figure 0005288241
ここで、べた部露光後電位:Vlとは露光を行った後の感光体電位であり、感光体の特性に依存する値となる。
次に、最大現像ポテンシャルPotMaxから階調パターンのうち前回のプロセスコントロールで決定した現像バイアスVbに基づく現像バイアスで作像されるトナーパッチそれぞれの現像バイアスを数2より算出する。
Figure 0005288241
ここで、VPbは階調パターンの各トナーパッチの現像バイアスを表し、nは、前回のプロセスコントロールを実行して得られた現像バイアスVbに基づいて作像されるトナーパッチの番数である。mは前回のプロセスコントロールを実行して得られた現像バイアスVbに基づいて作像されるトナーパッチ数である。階調パターンのトナーパッチのうち、4つが前回のプロセスコントロールを実行して得られた現像バイアスVbに基づいて作像される。
また、予め決められた現像バイアスで作像されるトナーパッチの現像バイアスは、次のように表すことができる。
Figure 0005288241
ここで、kは、予め決められた現像バイアスで作像されるトナーパッチ番数である。VPb初期値は、現像γが高い場合でも、トナー付着量が、先の図8に示すセンサの高感度領域、かつ、現像ポテンシャルと付着量との関係が直線関係にある領域に必ず入る現像バイアスであり、予め実験などにより求められた値であり、このVPb初期値は、RAMなどの不揮発性の記憶手段に記憶されている。
次に、算出した現像バイアスVPbを用いて、階調パターンにおける各トナーパッチを作像するときの帯電バイアスを、以下の式を用いて算出する。
Figure 0005288241
上記地肌ポテンシャル係数、地肌ポテンシャルオフセットは、地汚れが生じないように、設定されるものである。
これら求められた現像バイアス、帯電バイアスは、RAMなどの不揮発の記憶手段に保存する。そして、この値を使用し、階調パターンの作成を行う。
次に、実施例1の効果について、図9、図10に基づいて、具体的に説明する。なお、図9は、前回のプロセスコントロール時の現像γと、今回のプロセスコントロール時の現像γとにあまり違いがない場合のときにおける実施例1における階調パターンの付着量について説明する図である。図10は、前回のプロセスコントロール時の現像γに対して、今回のプロセスコントロール時の現像γが大幅に大きくなった場合のときにおける実施例1における階調パターンの付着量について説明する図である。
なお、図9、図10の記号■は、前回のプロセスコントロールで決定した現像バイアスに基づいて作像したトナーパッチを示しており、記号◆は、予め決められた現像バイアスで作像したトナーパッチを示している。
図9の記号■に示すように、前回のプロセスコントロール時の現像γと、今回のプロセスコントロール時の現像γとにあまり違いがない場合は、前回のプロセスコントロールで決定した現像バイアスVbに基づく現像バイアスで作像された各トナーパターンが、すべて有効データ範囲に入ることができる。なお、有効データ範囲とは、光学センサの高感度領域および現像ポテンシャルと付着量データとの関係が直線となる領域のことである。よって、少ないトナーパッチ数でも、光学センサで検出されるトナーパッチが多くなり、現像γなどの特性情報を精度よく求めることができ、現像バイアスVbなどを精度よく調整することができる。
しかし、前回のプロセスコントロールで決定した現像バイアスVbに基づく現像バイアスで作像された各トナーパターンは、前回のプロセスコントロール時の現像γに対して今回の現像γが大幅に大きくなっていた場合は、前回のプロセスコントロールで決定した現像バイアスVbに基づく現像バイアスで作像された各トナーパターンのうち、低付着量側のトナーパッチしか有効データ範囲内に入らない場合がある。特に、小型化のために現像装置内の現像剤の容量を少なくした装置においては、現像剤の特性が変化しやすく、大幅に現像γが変動しやすい。
しかし、実施例1においては、図10に示すように、今回のプロセスコントロール時の現像γの値が、前回のプロセスコントロール時の現像γの値に対して、大幅に大きくなっていた場合、前回のプロセスコントロールで決定した現像バイアスVbに基づく現像バイアスで作像されたトナーパターンのうち、低付着量側のトナーパターンのみしか、有効データの範囲内に入らない。一方、図10の記号◆に示すように、予め決められた現像バイアスで作像されるトナーパッチは、今回のプロセスコントロール時の現像γの値が、前回のプロセスコントロール時の現像γの値に対して、大幅に大きくなっていても、有効データの範囲内に入っている。よって、今回のプロセスコントロール時の現像γの値が、前回のプロセスコントロール時の現像γの値に対して、大幅に大きくなっていても、2個以上のトナーパッチを有効データの範囲内に入れることができる。これにより、今回のプロセスコントロール時の現像γの値が、前回のプロセスコントロール時の現像γの値に対して、大幅に大きくなっていても、現像γ、現像開始電圧Vkを求めることができ、現像バイアスVbを算出することができる。
また、図11に示すように、今回のプロセスコントロール時の現像γの値が、前回のプロセスコントロール時の現像γの値に対して、大幅に小さくなっていた場合、階調パターンの各トナーパッチの付着量が低付着量側に集中してしまう。このように、各トナーパッチの付着量が集中してしまうと、トナー付着量のばらつきの影響を受けやすくなり、現像γの精度が悪化してしまうおそれがある。このため、現像γが小さいときに、トナー付着量が多く(高濃度)なるような固定の現像バイアスで作像するトナーパッチを増やしてもよい。
図12に示すように、予め決められた固定のバイアスで作成されるトナーパッチとして、現像γが大きいときに、トナーパッチの付着量が有効データの範囲に入るような現像バイアスVpb(k1)で作像されるトナーパッチと、現像γが小さいときに、トナーパッチの付着量が有効データの範囲に入り、かつ、高付着量となるような現像バイアスVpb(k2)で作像されるトナーパッチとを設けることで、上述のように、現像γが前回のプロセスコントロールのときに比べて大幅に大きくなったとしても、現像バイアスVbを算出することができるとともに、図12に示すように、現像γが前回のプロセスコントロールのときに比べて大幅に小さくなったときに、階調パターンのうち、ひとつのトナーパッチを、有効データ範囲の高付着量側にすることができる。よって、トナー付着量のばらつきの影響を低減することができ、現像γの精度悪化を抑制することができる。
次に、実施例1の具体的な一例について説明する。
階調パターンにおけるトナーパッチ数:5、予め決められた現像バイアスで作像されるトナーパッチ数:k=1、前回のプロセスコントロールの結果、現像バイアスVb:550V、べた部露光電位:Vl=50[V]、VPb初期値(k)=520[V]としたとき、最大現像ポテンシャル:PotMax=550−50=500[V]となる。
また、前回のプロセスコントロールを実行して得られた現像バイアスVbに基づいて作像されるトナーパッチの各現像バイアスは、次のようになる。
VPb(1)=PotMax×1/4+Vl=500×1/4+50=175[V]
VPb(2)=PotMax×2/4+Vl=500×2/4+50=300[V]
VPb(3)=PotMax×3/4+Vl=500×3/4+50=425[V]
VPb(4)=PotMax×4/4+Vl=500×4/4+50=550[V]
また、地肌ポテンシャル係数は0とし、地肌ポテンシャルオフセットは200Vとすると、前回のプロセスコントロールを実行して得られた現像バイアスVbに基づいて作像されるトナーパッチを作像するときの各帯電バイアスは、
VPc(1)=175+200=375[V]
VPc(2)=300+200=500[V]
VPc(3)=425+200=625[V]
VPc(4)=550+200=750[V]
となる。
また、予め決められた現像バイアスで作像されるトナーパッチを作像するときの帯電バイアスは、
VPc(k)=520+200=720[V]
以上の現像バイアス、帯電バイアスで階調パターンを作成し、現像γの算出を行ったところ、現像γ=0.86[(mg/cm)/kV] 現像開始電圧Vk=0.046[kV]と求められた。また、最大現像ポテンシャルは、以下の式を用いて求められる。
Figure 0005288241
目標付着量を0.45[mg/cm]として、プロコン結果より得られた現像γ、現像開始電圧Vkを代入すると、最大限像ポテンシャル=0.567となる。現像バイアス:Vb=最大現像ポテンシャル+ベタ部露光後電位:Vlより、現像バイアスVb=617[V]と求められる。
なお、この具体的一例では、現像γが、目標の現像γから大きく外れたときは、現像装置内のトナー濃度を調整して、現像γが、目標の現像γに近づくように補正しているため、現像γの変動範囲内で必ず光学センサの検知範囲に入る現像バイアスであるVPb初期値(k)を高く設定することができている。また、現像バイアスVbの上限値が700Vであるため、現像γが低い側から高い側へ大幅に変動しても、前回のプロセスコントロールで決定された現像バイアスVbに基づいて作像された4つのトナーパッチのうち、少なくとも2点は、光学センサの検知範囲に入れることができる。これは、前回のプロセスコントロールで決定された現像バイアスVbが、上限の700Vとしたとき、4つのトナーパッチの現像バイアスは、175V、350V、525V、700Vとなり、VPb初期値(k)520Vよりも低い現像バイアスが2点あるので、この175V、350Vで作像されるトナーパッチは、確実に光学センサの検知範囲に入るからである。よって、この具体的な一例においては、VPb初期値がなくても、確実に光学センサの検知範囲に2点入るので、現像γが前回に比べて大幅に大きくなっても、現像γを算出することができる。しかし、VPb初期値で作像するトナーパッチを設けることで、現像γが前回に比べて大幅に大きくなったときの3個光学センサの検知範囲に入れることができ、精度よく現像γを算出することができる。
また、この具体的な一例では、VPb初期値(k)を520[V]にしているが、これより小さくてもよい。しかしながら、VPb初期値(k)をなるべく高い値とすることで、現像γが高い側から低い側に大きく変動したときに、VPb初期値(k)で作像されたトナーパターンを、高付着量側にすることができ、好ましい。
[実施例2]
次に、実施例2における階調パターンの各トナーパッチを作像するときの現像バイアスおよび帯電バイアスについて説明する。
実施例2においては、階調パターンのトナーパッチのうちいくつかを、環境(温湿度)に基づいて決定された現像バイアスで作像し、残りのトナーパッチを前回のプロセスコントロールで決定した現像バイアスVbに基づいて、算出された現像バイアスで作像するものである。
図13は、各環境における現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す図である。
MM環境(標準環境条件:23[℃]、50[%RH])と比較して、(高温高湿環境:27[℃]、80[%RH])の場合、現像γが高くなる。これは、現像装置内の湿度が高くなるため、トナーの周りに水分が多く存在し、トナーの電荷がその水分の影響で放出されやすくなる。そのためにトナー帯電量の低下が起こり、現像γが高くなるのである。一方で、LL環境(低温低湿環境:10[℃]、15[%RH])の場合では、現像装置内の水分量が少ないために、トナーの電荷が放出されにくくなり、帯電量が上昇するため、MM環境(標準環境条件:23[℃]、50[%RH])と比較して、現像γが低くなる。
このように、現像γは環境の変化に応じて変動するため、前回のプロセスコントロール実行時の環境と、今回のプロセスコントロール実行時の環境とが大幅に異なっていた場合、前回のプロセスコントロール時の現像γと、今回のプロセスコントロール実行時の現像γとが大幅に異なってしまう。その結果、上述したように、前回のプロセスコントロール
で算出された現像バイアスで作像するトナーパッチのうち、低付着量側のトナーパッチのみしか有効データ範囲内に入らなかったり、トナーパッチの付着量が低付着量側に集中してしまったりしてしまう。
そこで、実施例2においては、階調パターンのうち、少なくともひとつのトナーパッチを作像するときの現像バイアスを環境に基づいて、決定している。
制御部100は、実施例1と同様にして、階調パターンのうち前回のプロセスコントロールを実行して得られた現像バイアスVbに基づく現像バイアスで作像されるトナーパッチを作像するための現像バイアスVpb(n)・帯電バイアスVpc(n)を決定する。
次に、制御部100は、温湿度センサ104の値を取得し、以下に示すような式から、環境に基づく現像バイアスで作像されるトナーパッチを作像するための現像バイアスVpb(e)を決定する。
Figure 0005288241
環境補正係数は、取得した温湿度センサ104の値によって変化する係数であり、例えば、温湿度センサの出力値と環境補正係数とを対応させたLUT(ルックアップテーブル)をRAMなどの不揮発性の記憶手段に記憶しておき、取得した温湿度センサ104の値とLUTとに基づいて、計算に用いる環境補正係数を決定する。
また、環境補正係数を乗じずに、温湿度センサの出力値とこの出力値に対応させたVpb(e)とからなるLUTを設けて、温湿度センサの出力値から、計算せずに、現像バイアスVbp(e)を決定してもよい。
制御部100は、環境に基づく現像バイアスで作像されるトナーパッチを作像するための現像バイアスVpb(e)を決定したら、決定した現像バイアスVpb(e)に予め決められた所定の値(100〜200[V])を加算して、環境に基づく現像バイアスで作像されるトナーパッチを作像するための帯電バイアスVpc(e)を決定する。
環境が、LL環境(低温低湿環境:10[℃]、15[%RH])のときは、現像γが、図14の矢印M方向に移動して、前回のプロセスコントロール実行時のときの現像γに比べて、現像γの値が小さくなることが予測されるので、環境補正係数の値を大きくして、環境に基づく現像バイアスで作像されるトナーパッチを作像するための現像バイアスVpb(e)を大きくする。これにより、環境によって現像γの値が前回に比べて大幅に小さくなっても、環境に基づく現像バイアスで作像されたトナーパッチのトナー付着量は、高付着量になり、前回のプロセスコントロールで算出された現像バイアスに基づいて作像されたトナーパッチが低付着量側に集中していても、現像γの精度悪化を抑制することができる。
また、環境がHH環境(27[℃]、80[%RH])のときは、現像γが、図14の矢印N方向に移動して、前回のプロセスコントロール実行時のときの現像γに比べて、現像γの値が大きくなることが予測されるので、環境補正係数の値を小さくして、環境に基づく現像バイアスで作像されるトナーパッチを作像するための現像バイアスVpb(e)を小さくする。これにより、環境によって現像γの値が前回に比べて大幅に小さくなっても、環境に基づく現像バイアスで作像されたトナーパッチの付着量を、有効データ範囲内に収めることができる。よって、前回のプロセスコントロールで算出された現像バイアスに基づいて作像されたトナーパッチのうち、ひとつしか有効データの範囲内に入らなかったとしても、現像γを算出することができる。
また、実施例1においては、現像γが大幅に大きくなったときと、現像γが大幅に小さくなったときとに対応させるためには、最低でも2点、予め決められた固定の現像バイアスで作像するトナーパッチを設定する必要があるが、実施例2においては、ひとつのトナーパッチで、現像γが大幅に大きくなったときと、現像γが大幅に小さくなったときの両方に対応することができる。従って、実施例1よりも、トナーパッチ数を削減することが可能となる。
[実施例3]
次に、実施例3における階調パターンの各トナーパッチを作像するときの現像バイアスおよび帯電バイアスについて説明する。
実施例3においては、階調パターンのトナーパッチのうちいくつかを、現像剤の経時変化に基づいて算出された現像バイアスで作像し、残りのトナーパッチを前回のプロセスコントロールで決定した現像バイアスVbに基づいて、算出された現像バイアスで作像するものである。
図15は、現像剤新品時および250K枚画像形成後の現像剤を用いた現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す図である。
図からわかるように、250K枚画像形成後の現像剤を用いた方が、新品の現像剤を用いたときに比べて、現像γが高くなっている。これは、トナーは、経時使用によって、外添剤の離脱やトナー内部に埋没するなどにより、現像剤の流動性が経時で悪化したり、トナー自体の帯電能力が経時低下したりする。このようなトナーの経時変化によって、現像装置内のトナーの帯電量が低下し、現像γが高くなるのである。このため、環境変動などで、大幅に現像γが大きくなった場合、新品時の現像剤のときに比べて、経時変化した現像剤のときの方が、現像γの値が大きくなる。よって、階調パターンのトナーパッチのいくつかを予め決められた固定の現像バイアスで作像する実施例1の場合、現像剤の経時変化で現像γが高い状態から、環境などにより現像γがさらに大幅に大きくなると、予め決められた固定の現像バイアスで作像されたトナーパッチの付着量が有効データ範囲に入らなくなってしまうおそれがある。
そこで、実施例3においては、階調パターンのうち、少なくともひとつのトナーパッチを作像するときの現像バイアスを現像剤の経時変化に基づいて、決定する。
制御部100は、実施例1と同様にして、階調パターンのうち前回のプロセスコントロールを実行して得られた現像バイアスVbに基づく現像バイアスで作像されるトナーパッチを作像するための現像バイアスVpb(n)・帯電バイアスVpc(n)を決定する。
次に、経時変化に基づく現像バイアスで作像されるトナーパッチの現像バイアスを決定する。制御部100は、感光体の回転数をカウントしており、そのカウント値をRAMなどの不揮発性の記憶手段に保存している。経時変化に基づく現像バイアスで作像されるトナーパッチの現像バイアスを決定するとき、制御部100は、不揮発性の記憶手段から、感光体の回転数を取得し、以下に示すような式から、現像剤の経時変化に基づく現像バイアスで作像されるトナーパッチを作像するための現像バイアスVpb(c)を決定する。
Figure 0005288241
経時補正係数は、取得した感光体の回転数によって変化する係数であり、例えば、感光体の回転数と経時補正係数とを対応させたLUT(ルックアップテーブル)をRAMなどの不揮発性の記憶手段に記憶しておき、取得した感光体の回転数とLUTとに基づいて、計算に用いる経時補正係数を決定する。
また、経時補正係数を乗じずに、感光体の回転数とこの回転数に対応させたVpb(c)とからなるLUTを設けて、感光体の回転数から、計算せずに、現像バイアスVbp(c)を決定してもよい。なお、上記では、感光体の回転数から現像剤の経時変化を把握しているが、画像形成枚数や、現像装置の稼動時間などから現像剤の経時変化を把握してもよい。
制御部100は、現像剤の経時変化に基づく現像バイアスで作像されるトナーパッチを作像するための現像バイアスVpb(c)を決定したら、決定した現像バイアスVpb(c)に予め決められた所定の値(100〜200[V])を加算して、現像剤の経時変化に基づく現像バイアスで作像されるトナーパッチを作像するための帯電バイアスVpc(e)を決定する。
感光体の回転数が大きくなるにつれて、経時補正係数の値が小さくなり、現像剤の経時変化に基づく現像バイアスで作像されるトナーパッチを作像するための現像バイアスVpb(c)の値が小さくなる。これにより、現像剤が劣化して、現像γが大きい値から、環境変動などによってさらに現像γが大きく変化しても、現像剤の経時変化に基づく現像バイアスで作像されたトナーパッチを、有効データの範囲内に収めることができる。よって、前回のプロセスコントロールで算出された現像バイアスに基づいて作像されたトナーパッチのうち、ひとつしか有効データの範囲内に入らなかったとしても、現像γを算出することができる。
また、階調パターンのトナーパッチのうちいくつかを、環境および現像剤の経時変化に基づいて算出された現像バイアスで作像し、残りのトナーパッチを前回のプロセスコントロールで決定した現像バイアスVbに基づいて、算出された現像バイアスで作像してもよい。
以上、本実施形態の画像形成装置によれば、潜像担持体たる感光体と、感光体を所定の電位に帯電させる帯電手段たる帯電部材と、所定電位に帯電した感光体表面に潜像を形成する潜像形成手段たる光書込ユニットと、少なくともトナーを含有する現像剤を担持する現像剤担持体たる現像スリーブに現像バイアスを印加しながら現像スリーブ上のトナーを感光体上の潜像に転移させて潜像を現像する現像手段たる現像装置と、現像によって得られたトナー像を感光体から転写体たるに転写する転写手段たる転写ユニットと、トナー像からの反射光を検出する光学的検知手段たる光学ユニットと、付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成し、光学センサで検出した検出値を用いて現像バイアスや帯電バイアスなどの画像形成条件を調整する制御を実行する制御手段たる制御部とを備えている。
また、本実施形態の画像形成装置は、階調パターンのうち、少なくともひとつのトナーパッチは、所定の現像γのときに必ず光学センサの検知範囲に入るよう予め決定された固定の画像形成条件で形成され、残りのトナーパッチは、前回調整された画像形成条件に基づいて、光学センサの検知範囲内で均等に分散するように設定された画像形成条件で形成する。かかる構成によれば、現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に変動していない場合は、前回調整された画像形成条件に基づく画像形成条件で形成されたトナーパッチの多くが、光学センサの検知範囲内に入る。これにより、少ないトナーパッチ数でも、光学センサで検出されるトナーパッチが多くなり、現像γや現像開始電圧を精度よく求めることができ、画像形成条件を精度よく調整することができる。
また、現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に大きくなって、前回調整された画像形成条件に基づく画像形成条件で形成されたトナーパッチのうち、ひとつしか光学センサの検知範囲内に入らなかったとしても、そのような現像γのときに、確実に光学センサの検知範囲に入る画像形成条件で形成された少なくともひとつ以上のトナーパッチは、光学センサの検知範囲内に入っている。その結果、現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に変動していても、2個以上のトナーパッチを光学センサの検知範囲に入り、現像γなどを求めることができ、画像形成条件を調整することができる。よって、現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に変動しても、2個以上のトナーパッチを光学センサの検知範囲に入れることができるので、一回の階調パターンの作成で、画像形成条件の調整を行うことができる。従って、再度、階調パターンを作成することがなくなり、画像濃度制御時間が長くなり、装置のダウンタイムが長くなるという不具合を抑制することができる。また、画像濃度制御に用いるトナー消費量が増大するという不具合も抑制することができる。
また、階調パターンのうち、少なくともひとつのトナーパッチを、環境および/または現像剤の経時変化に基づいて、設定された画像形成条件で形成し、残りのトナーパッチを、前回調整された画像形成条件に基づいて、光学センサの検知範囲に均等に分散するように設定された画像形成条件で形成してもよい。このように構成することでも、現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に変動していない場合は、階調パターンの数が少なくても、多くのトナーパッチを光学センサの検知範囲内に入れることができ、精度よく現像γや現像開始電圧Vkを求めることができ、精度よく画像形成条件を調整することができる。また、少なくともひとつのトナーパッチは、現像γの変動要因である環境や現像剤の経時変化を考慮に入れて、形成されるので、現像γが前回の調整時に比べて大幅に変動したとしても、このトナーパッチは、光学センサの検知範囲に入れることができる。よって、現像γが、前回の画像形成条件の調整ときにおける現像γに対して大幅に変動しても、2個以上のトナーパッチを光学センサの検知範囲に入れることができ、一回の階調パターンの作成で、画像形成条件の調整を行うことができる。
また、現像γの値が、大きな値に変動する高温・高湿環境のとき、常温・常湿のときの画像形成条件に対して、トナー付着量が減る方向に画像形成条件を変更することで、環境および/または現像剤の経時変化に基づいて、設定された画像形成条件で形成されるトナーパッチを光学センサの検知範囲に入れることができる。
また、現像γの値が、小さい値に変動する低温・低湿環境のとき、常温・常湿のときの画像形成条件に対して、トナー付着量が増える方向に画像形成条件を変更することで、環境および/または現像剤の経時変化に基づいて、設定された画像形成条件で形成されるトナーパッチのトナー付着量を光学センサの検知範囲で多くすることができる。これにより、現像γの値が、小さい値に変動したときに、前回調整された画像形成条件に基づく画像形成条件で形成されたトナーパッチが、低付着量側に集中しても、環境および/または現像剤の経時変化に基づいて、設定された画像形成条件で形成されるトナーパッチは、高付着量側であるので、トナー付着量のばらつきの影響を低減することができ、現像γの精度悪化を抑制することができる。
また、残りのトナーパッチを形成するときに基づかれる前回調整された画像形成条件を、前回調整された現像バイアスとすることで、光学センサの検知範囲内で均等に分散することができる。
実施形態に係る複写機を示す概略構成図。 同複写機におけるプリンタ部の内部構成の一部を拡大して示す部分拡大構成図。 同複写機におけるY,C用のプロセスユニットを中間転写ベルトとともに示す拡大構成図。 光学センサの概略断面図。 電気回路の要部を示すブロック図。 プロセスコントロールの制御フロー図。 中間転写ベルト上における階調パターンを示す模式図。 現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す図。 前回のプロセスコントロール時の現像γと、今回のプロセスコントロール時の現像γとにあまり違いがない場合のときにおける実施例1における階調パターンの付着量について説明する図。 前回のプロセスコントロール時の現像γに対して、今回のプロセスコントロール時の現像γが大幅に大きくなった場合のときにおける実施例1における階調パターンの付着量について説明する図。 前回のプロセスコントロール時の現像γに対して、今回のプロセスコントロール時の現像γが大幅に小さくなった場合のときにおける実施例1における階調パターンの付着量について説明する図。 前回のプロセスコントロール時の現像γに対して、今回のプロセスコントロール時の現像γが大幅に小さくなった場合のときにおける実施例1の変形例における階調パターンの付着量について説明する図。 各環境における現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す図。 実施例2の階調パターンについて説明する図。 現像剤新品時および250K枚画像形成後の現像剤を用いた現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す図。
符号の説明
51:中間転写ベルト
69:光学センサ
311:発光素子
312:正反射受光素子
313:拡散反射受光素子

Claims (7)

  1. 潜像担持体と、
    該潜像担持体を所定の電位に帯電させる帯電手段と、
    所定電位に帯電した潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    少なくともトナーを含有する現像剤を担持する現像剤担持体に現像バイアスを印加しながら該現像剤担持体上のトナーを該潜像担持体上の潜像に転移させて該潜像を現像する現像手段と、
    現像によって得られたトナー像を該潜像担持体から転写体に転写する転写手段と、
    前記転写体上のトナー像または前記潜像担持体上のトナー像からの反射光を検出する光学的検知手段と、
    付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成し、前記光学的検知手段で検出した各トナーパッチの検出値と各トナーパッチを形成したときの各画像形成条件とに基づいて現像γを算出し、算出した現像γを用いて画像形成条件を調整する制御を実行する制御手段とを備える画像形成装置において、
    前記制御手段は、画像形成条件を調整する制御を実行するとき、前回調整された画像形成条件に基づいて、前回算出した現像γにおいて、前記光学的検知手段の検知範囲内で各トナーパッチの付着量が均等に分散するように各トナーパッチの画像形成条件をそれぞれ設定して形成された階調パターンと、前回算出した現像γに対して、今回の現像γが大幅に上昇した場合でも、トナーパッチの付着量が、前記光学的検知手段の検知範囲に入るように予め決定された固定の画像形成条件で形成される少なくともひとつ以上の固定トナーパッチとを形成することを特徴とする画像形成装置。
  2. 潜像担持体と、
    該潜像担持体を所定の電位に帯電させる帯電手段と、
    所定電位に帯電した潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    少なくともトナーを含有する現像剤を担持する現像剤担持体に現像バイアスを印加しながら該現像剤担持体上のトナーを該潜像担持体上の潜像に転移させて該潜像を現像する現像手段と、
    現像によって得られたトナー像を該潜像担持体から転写体に転写する転写手段と、
    前記転写体上のトナー像または前記潜像担持体上のトナー像からの反射光を検出する光学的検知手段と
    着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成し、前記光学的検知手段で検出した各トナーパッチの検出値と各トナーパッチを形成したときの各画像形成条件とに基づいて現像γを算出し、算出した現像γを用いて画像形成条件を調整する制御を実行する制御手段とを備える画像形成装置において、
    前記制御手段は、画像形成条件を調整する制御を実行するとき、前回調整された画像形成条件に基づいて、前回算出した現像γにおいて、前記光学的検知手段の検知範囲内で各トナーパッチの付着量が均等に分散するように各トナーパッチの画像形成条件をそれぞれ設定して形成された階調パターンと、
    環境および/または現像剤の経時変化に基づいて、前回の現像γに対する今回の現像γの変化を予測して予測した現像γの条件でトナーパッチの付着量が前記光学的検知手段の検知範囲に入るように設定された画像形成条件で形成される少なくともひとつ以上のトナーパッチとを形成することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    環境が、高温・高湿環境のとき、常温・常湿のときの画像形成条件に対して、トナー付着量が減る方向に画像形成条件を変更するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2または3の画像形成装置において、
    環境が、低温・低湿環境のとき、常温・常湿のときの画像形成条件に対して、トナー付着量が増える方向に画像形成条件を変更するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかの画像形成装置において、
    前記残りのトナーパッチを形成するときに基づかれる前回調整された画像形成条件が、前回調整された現像バイアスであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成するステップと、
    前記階調パターンを光学的検知手段で検出するステップと、
    検出した各トナーパッチの検出値と各トナーパッチを形成したときの各画像形成条件とに基づいて現像γを算出し、算出した現像γに基づいて画像形成条件を調整することで画像濃度を制御するステップとを有する画像濃度制御方法において、
    前回調整された画像形成条件に基づいて、前回算出した現像γにおいて、前記光学的検知手段の検知範囲内で各トナーパッチの付着量が均等に分散するように各トナーパッチの画像形成条件をそれぞれ設定して形成された階調パターンと、
    環境および/または現像剤の経時変化に基づいて、前回の現像γに対する今回の現像γの変化を予測して予測した現像γの条件でトナーパッチの付着量が前記光学的検知手段の検知範囲に入るように設定された画像形成条件で形成される少なくともひとつ以上のトナーパッチとを形成することを特徴とする画像濃度制御方法。
  7. 付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成するステップと、
    前記階調パターンを光学的検知手段で検出するステップと、
    検出した各トナーパッチの検出値と各トナーパッチを形成したときの各画像形成条件とに基づいて現像γを算出し、算出した現像γに基づいて画像形成条件を調整することで画像濃度を制御するステップとを有する画像濃度制御方法において、
    前回調整された画像形成条件に基づいて、前回算出した現像γにおいて、前記光学的検知手段の検知範囲内で各トナーパッチの付着量が均等に分散するように各トナーパッチの画像形成条件をそれぞれ設定して形成された階調パターンと、
    環境および/または現像剤の経時変化に基づいて、前回の現像γに対する今回の現像γの変化を予測して予測した現像γの条件でトナーパッチの付着量が前記光学的検知手段の検知範囲に入るように設定された画像形成条件で形成される少なくともひとつ以上のトナーパッチとを形成することを特徴とする画像濃度制御方法。
JP2008028139A 2008-02-07 2008-02-07 画像形成装置および画像濃度制御方法 Expired - Fee Related JP5288241B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008028139A JP5288241B2 (ja) 2008-02-07 2008-02-07 画像形成装置および画像濃度制御方法
CN201110340872.9A CN102338999B (zh) 2008-02-07 2009-02-09 图像形成装置以及图像浓度控制方法
CN2009100070569A CN101504521B (zh) 2008-02-07 2009-02-09 图像形成装置以及图像浓度控制方法
US12/367,736 US8045874B2 (en) 2008-02-07 2009-02-09 Image forming apparatus and image density control method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008028139A JP5288241B2 (ja) 2008-02-07 2008-02-07 画像形成装置および画像濃度制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009186847A JP2009186847A (ja) 2009-08-20
JP5288241B2 true JP5288241B2 (ja) 2013-09-11

Family

ID=40976799

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008028139A Expired - Fee Related JP5288241B2 (ja) 2008-02-07 2008-02-07 画像形成装置および画像濃度制御方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5288241B2 (ja)
CN (1) CN101504521B (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015022063A (ja) * 2013-07-17 2015-02-02 株式会社リコー 画像形成装置及び異常画像検知方法
JP6244828B2 (ja) 2013-11-06 2017-12-13 株式会社リコー 画像形成装置
JP6260271B2 (ja) * 2013-12-27 2018-01-17 ブラザー工業株式会社 画像形成装置
KR102198052B1 (ko) * 2015-11-16 2021-01-04 휴렛-팩커드 디벨롭먼트 컴퍼니, 엘.피. 화상 형성 장치 및 그 제어 방법
JP6337871B2 (ja) * 2015-11-18 2018-06-06 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置および画像形成装置の制御プログラム
JP2020042139A (ja) * 2018-09-10 2020-03-19 エイチピー プリンティング コリア カンパニー リミテッドHP Printing Korea Co., Ltd. 画像形成システム

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1172222C (zh) * 1998-10-14 2004-10-20 株式会社理光 墨粉浓度控制方法及使用该方法的图像形成装置
JP2001005236A (ja) * 1999-06-21 2001-01-12 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP3199062B2 (ja) * 1999-07-28 2001-08-13 セイコーエプソン株式会社 画像形成装置および画像形成方法
JP2001147620A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Canon Inc 電子写真画像形成装置およびカートリッジ
JP2006047855A (ja) * 2004-08-06 2006-02-16 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP4794226B2 (ja) * 2004-09-14 2011-10-19 株式会社リコー 画像形成装置
JP5070679B2 (ja) * 2005-03-28 2012-11-14 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP4801413B2 (ja) * 2005-10-19 2011-10-26 株式会社リコー トナー濃度センサ出力補正方式及び画像形成装置
JP5194372B2 (ja) * 2006-03-22 2013-05-08 株式会社リコー トナー濃度制御装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009186847A (ja) 2009-08-20
CN101504521B (zh) 2012-01-11
CN101504521A (zh) 2009-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8045874B2 (en) Image forming apparatus and image density control method
US20110305468A1 (en) Image forming apparatus
JPH09319224A (ja) 画像形成装置における現像能力検知方法
JP2010008960A (ja) 画像形成装置および画像濃度制御方法
US9436135B2 (en) Toner pattern density correction in an image forming apparatus
JP5288241B2 (ja) 画像形成装置および画像濃度制御方法
EP1074892B1 (en) Image forming apparatus and method
US7925174B2 (en) Image forming apparatus
JP4965487B2 (ja) 画像形成装置および画像濃度制御方法
JP5152657B2 (ja) 画像形成装置
JP5382519B2 (ja) 画像形成装置
JP2010191364A (ja) 画像形成装置
JP5328524B2 (ja) 画像形成装置
JP2008164878A (ja) 画像形成装置
JP2006133333A (ja) 画像形成装置
JP2004184583A (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP2008046423A (ja) 画像形成装置
JP6136535B2 (ja) 画像形成装置
JP4965400B2 (ja) 現像装置、プロセスユニット及び画像形成装置
JP6701800B2 (ja) 画像形成装置
JP2009069401A (ja) 画像形成装置
JP2007010915A (ja) 画像形成装置におけるトナー濃度調整方法と装置
US9513585B2 (en) Image forming apparatus which sets image forming condition based on calculated exposed area potential
JP4520181B2 (ja) 画像形成装置
JP2001117297A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100702

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120601

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130523

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5288241

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees