JP2008164878A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像濃度調整時における尾引き現象の発生を防止するとともに、濃度ムラが少なくドット再現性や中間調の再現性にも優れた画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像濃度を基準濃度よりも高濃度側に補正する場合、現像バイアス電圧のVdcを一定に保持しつつ、交流成分のパラメータのうちDuty比と、Vpp及び周波数fの少なくとも一方とを濃度検知センサの検知濃度に応じて変化させる。
【選択図】図8

Description

本発明は、電子写真法を用いた画像形成装置に関し、特に出力画像の濃度調整方法に関するものである。
電子写真プロセスを用いた画像形成装置においては、画像濃度を適正に設定するためのモード(以下、キャリブレーションモードという)が設定されると、トナー担持体上に直接トナーを転写してパッチ画像(基準画像)を形成し、そのトナー量を検出して濃度補正を行う。例えばタンデム型フルカラー画像形成装置の場合、マゼンタ、シアン、イエロー及びブラックの各画像形成部により搬送ベルト或いは中間転写ベルト上に各色の補正用パッチ画像が形成され、検知手段によりパッチ画像の濃度及び位置を検知して濃度及び色ずれ補正を行う。
画像濃度の調整方法としては、検知された画像濃度に基づいて感光体の帯電電位、現像バイアス電位、或いは露光ユニットによる露光量を調整する方法等が挙げられるが、現像バイアスの特性値を調整する方法が一般的であり、例えば直流バイアスに交流バイアスを重畳した現像バイアスを用いる場合は、特許文献1、2に開示されているように、直流成分電圧(Vdc)、交流成分のピークツーピーク値(Vpp)、交流波形1周期に対するプラス側波形の時間の割合(Duty比)、周波数(f)のいずれかを変化させる。中でも、Vdcを変化させる方法は、γ特性の曲線を変化させずに高濃度側又は低濃度側にシフトさせて使用できる点で、最もシンプル且つ効果の高い方法である。
なお、特許文献1の技術は気圧変化に応じて現像バイアスの特性値を変化させて感光体のリーク(電流漏れ)による像流れや像抜けを防止するものであり、特許文献2の技術は用紙の種類(タルクの有無)に応じて現像バイアスの特性値を変化させて感光体へのタルク付着による像流れや像抜けを防止するものである。
また、他の方法として、特許文献3、4に開示されているように交流成分のプラス側電位(+Vpk)及びマイナス側電位(−Vpk)を固定した状態でDuty比を変化させる方法もある。この場合、Duty比の変化に付随してVdcも変化する。なお、特許文献3の技術はDuty変化により平均バイアス電圧を変化させ、現像スリーブからアース電極までの合成抵抗値変化による現像電流の変動を抑制するものである。また、特許文献4の技術は画像の種類(線画又はベタ画像)に応じてDuty比を変化させ、線画においてはキャリア付着、カブリを防止するとともに、ベタ画像においては画像の粒状性を向上させるものである。
ところで、転写工程でトナーに十分な電荷が付与されない場合に、定着部の熱により用紙内部から発生する水蒸気により定着前のトナー像の一部が吹き飛ばされて縦スジ状に滲む、いわゆる尾引き現象が発生することが知られている。この尾引き現象は、厚紙或いは高湿条件下で水分量が多い用紙を使用する場合や、トナーの帯電量が少なく電気的吸着力が弱い場合に発生するため、Vdcを大きく設定する高濃度側への補正を実行した場合に尾引き現象が画像に顕著に現れるという問題点があった。さらに、Vdcを大きくすると、周波数fが高い場合やVppが低い場合、Duty比が小さい場合に画像濃度ムラが顕著になり、逆の場合は中間調の濃度差が小さくなって再現性が低下してしまう。
特開平5−88434号公報 特開平6−167850号公報 特開平8−44168号公報 特開平9−297460号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、画像濃度調整時における尾引き現象の発生を防止するとともに、濃度ムラが少なくドット再現性や中間調の再現性にも優れた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、像担持体と、該像担持体上に静電潜像に応じたトナー像を形成する現像ユニットとを含む画像形成部と、該画像形成部で形成されたトナー像の濃度を検知する検知手段と、該検知手段の検知結果に基づいて前記現像ユニットに印加する現像バイアス電圧を制御する制御手段と、を備えた画像形成装置において、前記制御手段は、基準濃度よりも濃度を高くする方向に濃度補正を行う場合、前記現像バイアスの直流成分電圧は変化させずに、交流成分のDuty比と、ピークツーピーク値及び周波数のいずれか一方若しくは両方とを変化させることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記制御手段は、基準濃度よりも濃度を高くする方向に濃度補正を行う場合、反転現像においてはトナーの帯電と逆極性側の交流成分電位を一定に保持し、正規現像においてはトナーの帯電と同極性側の交流成分電位を一定に保持することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記制御手段は、基準濃度よりも濃度を高くする方向に濃度補正を行う場合、反転現像ではトナーの帯電と同極性側の交流成分のDuty比を小さくし、正規現像ではトナーの帯電と逆極性側の交流成分のDuty比を小さくすることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の画像形成装置において、前記検知手段の検知濃度と基準濃度との濃度差に基づいて決定される検知濃度ランクと、前記現像バイアス電圧の交流成分の各パラメータ値とを関連づける補正テーブルが格納された記憶部を設けたことを特徴としている。
本発明の第1の構成によれば、現像バイアスのVdcを一定に保持しつつ、交流成分のDuty比と、ピークツーピーク値及び周波数の少なくとも一方とを変化させることにより、トナー帯電量を低下させることなく高濃度側への補正が可能となる。従って、画像形成システムを高速化する場合や、厚紙や水分含量の高い用紙を使用する場合でも尾引き現象を抑制することができ、ドット再現性や中間調の再現性も確保することができる。また、装置の使用環境に係わらず、装置寿命を通じて同一の濃度補正で対応可能となる。
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成において、反転現像においてはトナーの帯電と逆極性側、正規現像においてはトナーの帯電と同極性側の交流成分電位を変化させずに高濃度側への補正を行うことにより、トナーの帯電量をさらに安定化させて尾引き現象の発生を効果的に防止しつつ、中間調やドットの再現性もより一層向上させることができる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1又は第2の構成において、反転現像ではトナーの帯電と同極性側、正規現像ではトナーの帯電と逆極性側の交流成分のDuty比を小さくして高濃度側への濃度補正を行うことにより、中間調やドットの再現性は若干低下するものの、Vdcを一定に保持しながら濃度を十分に高くすることができる。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第1乃至第3のいずれかの構成において検知濃度と基準濃度との濃度差に基づいて決定される検知濃度ランクと、交流成分の各パラメータ値とを関連づけて記憶する補正テーブルを用いて濃度補正を行うことにより、濃度補正時において検知手段の出力に応じた最適な現像バイアスの各パラメータ値を簡単に決定でき、制御手段の処理負荷を軽減できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明のタンデム型カラー画像形成装置の構成を示す概略図である。画像形成装置100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが、搬送方向上流側(図1では右側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(マゼンタ、シアン、イエロー及びブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程によりマゼンタ、シアン、イエロー及びブラックの画像を順次形成する。
この画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1c及び1dが配設されており、これらの感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像が、駆動手段(図示せず)により図1において時計回りに回転しながら各画像形成部に隣接して移動する中間転写ベルト8上に順次転写(一次転写)された後、二次転写ローラ9において用紙P上に一度に転写(二次転写)され、さらに、定着部7において用紙P上に定着された後、装置本体より排出される構成となっている。感光体ドラム1a〜1dを図1において反時計回りに回転させながら、各感光体ドラム1a〜1dに対する画像形成プロセスが実行される。
トナー像が転写される用紙Pは、装置下部の用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラ12a及びレジストローラ対12bを介して二次転写ローラ9へと搬送される。中間転写ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、その両端部を互いに重ね合わせて接合しエンドレス形状にしたベルトや、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが用いられる。また、二次転写ローラ9の下流側には中間転写ベルト8表面に残存するトナーを除去するためのクリーニングブレード19が配置されている。
次に、画像形成部Pa〜Pdについて説明する。回転自在に配設された感光体ドラム1a〜1dの周囲及び下方には、感光体ドラム1a〜1dを帯電させる帯電器2a、2b、2c及び2dと、各感光体ドラム1a〜1dに画像情報を露光する露光ユニット4と、感光体ドラム1a〜1d上にトナー像を形成する現像ユニット3a、3b、3c及び3dと、感光体ドラム1a〜1d上に残留した現像剤(トナー)を除去するクリーニング部5a、5b、5c及び5dが設けられている。
ユーザにより画像形成開始が入力されると、先ず、帯電器2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させ、次いで露光ユニット4によって光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。現像ユニット3a〜3dは、感光体ドラム1a〜1dに対向配置された現像ローラ(現像剤担持体)を備え、それぞれマゼンタ、シアン、イエロー及びブラックの各色のトナーが補給装置(図示せず)によって所定量充填されている。このトナーは、現像ユニット3a〜3dの現像ローラにより感光体ドラム1a〜1d上に供給され、静電的に付着することにより、露光ユニット4からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
そして、中間転写ベルト8に所定の転写電圧で電界が付与された後、一次転写ローラ6a〜6dにより感光体ドラム1a〜1d上のマゼンタ、シアン、イエロー、及びブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に一次転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナーがクリーニング部5a〜5dにより除去される。
中間転写ベルト8は、従動ローラ10、駆動ローラ11及びテンションローラ20に掛け渡されており、駆動モータ(図示せず)による駆動ローラ11の回転に伴い中間転写ベルト8が時計回りに回転を開始すると、用紙Pがレジストローラ12bから所定のタイミングで中間転写ベルト8に隣接して設けられた二次転写ローラ9へ搬送され、中間転写ベルト8とのニップ部(二次転写ニップ部)において用紙P上にフルカラー画像が二次転写される。トナー像が転写された用紙Pは定着部7へと搬送される。
定着部7に搬送された用紙Pは、定着ローラ対13のニップ部(定着ニップ部)を通過する際に加熱及び加圧されてトナー像が用紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された用紙Pは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられる。用紙Pの片面のみに画像を形成する場合は、そのまま排出ローラ15によって排出トレイ17に排出される。
一方、用紙Pの両面に画像を形成する場合は、定着部7を通過した用紙Pの一部を一旦排出ローラ15から装置外部にまで突出させる。その後、用紙Pは排出ローラ15を逆回転させることにより分岐部14で用紙搬送路18に振り分けられ、画像面を反転させた状態で二次転写ローラ9に再搬送される。そして、中間転写ベルト8上に形成された次の画像が二次転写ローラ9により用紙Pの画像が形成されていない面に転写され、定着部7に搬送されてトナー像が定着された後、排出トレイ17に排出される。
図2は、本発明の画像形成装置の制御経路を示すブロック図である。図1と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。画像形成装置100は、画像形成部Pa〜Pd、画像入力部30、AD変換部31、制御部32、記憶部33、操作パネル34、定着部7、中間転写ベルト8及び濃度検知センサ21等を含む構成である。
濃度検知センサ21は、画像形成部Pa〜Pdにおいて中間転写ベルト8上に形成される各パッチ画像に測定光を照射し、パッチ画像からの反射光量を検出する。検出結果は受光出力信号として後述する制御部32に送信される。濃度検知センサ21としては、一般にLED等から成る発光素子と、フォトダイオード等から成る受光素子を備えた光学センサが用いられる。中間転写ベルト8上のトナー付着量を測定する際、発光素子からトナー像に対し測定光を射出すると、測定光はトナーによって反射される光、及びベルト表面によって反射される光として受光素子に入射する。
トナーの付着量が多い場合には、ベルト表面からの反射光がトナーによって遮光されるので、受光素子の受光量が減少する。一方、トナーの付着量が少ない場合には、逆にベルト表面からの反射光が多くなる結果、受光素子の受光量が増大する。従って、受光した反射光量に基づく受光信号の出力値により各色のパッチ画像の濃度を検知し、予め定められた基準濃度と比較して現像バイアスの特性値を調整することにより、各色について濃度補正が行われる。
画像入力部30は、画像形成装置100が複写機である場合、複写時に原稿を照明するスキャナランプや原稿からの反射光の光路を変更するミラーが搭載された走査光学系、原稿からの反射光を集光して結像する集光レンズ、及び結像された画像光を電気信号に変換するCCD等から構成される画像読取部であり、画像形成装置100がプリンタである場合、パーソナルコンピュータ等から送信される画像データを受信する受信部である。画像入力部30より入力された画像信号はAD変換部31においてデジタル信号に変換された後、後述する記憶部33内の画像メモリ40に送出される。
記憶部33は、画像メモリ40、RAM41、及びROM42を備えており、画像メモリ40は、画像入力部30で読み取られ、AD変換部31においてデジタル変換された画像信号を記憶し、制御部32に送出する。RAM41及びROM42は、制御部32の処理プログラムや処理内容等を記憶する。また、RAM41(或いはROM42)には、濃度検知センサ21の出力値とトナー付着量との関係がトナー付着量データとして記憶されており、トナー付着量から決定されるトナー濃度と現像バイアスの特性値(パラメータ値)とを関連づけて記憶した補正テーブル(後述)が格納されている。
操作パネル34は、複数の操作キーから成る操作部と、設定条件や装置の状態等を表示する表示部(いずれも図示せず)とから構成されており、ユーザが印刷条件等の設定を行う他、例えば画像形成装置100がファクシミリ機能を有する場合は、記憶部33にファクシミリ送信先を登録し、さらに登録された送信先の読み出しや書き換えを行う等の種々の設定にも使用される。
制御部32は、例えば中央処理装置(CPU)であり、設定されたプログラムに従って画像入力部30、画像形成部Pa〜Pd、定着部7や濃度検知センサ21、及び用紙カセット16(図1参照)からの用紙Pの搬送等を全般的に制御するとともに、画像入力部30で読み取られた画像信号を、必要に応じて変倍処理或いは階調処理して画像データに変換する。露光ユニット4は、処理後の画像データに基づいてレーザ光を照射し、感光体ドラム1a〜1d上に潜像を形成する。
さらに制御部32は、操作パネル34のキー操作によりキャリブレーションモードが入力されると、濃度検知センサ21により検出された受光信号を受信し、記憶部33に記憶されたトナー付着量データに基づいてトナー付着量の算出を行う機能、算出されたトナー付着量に基づいてパッチ画像の濃度を決定し、予め定められた基準濃度と比較して補正テーブルを用いて現像ユニット3a〜3dの現像バイアスの特性値を調整することにより、各色について濃度補正を行う機能を有している。なお、キャリブレーションモードは、装置の電源ON時や所定枚数の画像形成処理が終了した時にも自動的に設定されるようにしてもよい。
図1のようなタンデム方式のカラー画像形成装置による画像形成では、前述した画像形成過程により感光体ドラム1a〜1d上にパッチ画像形成用のトナー像が形成される。形成されたトナー像が一次転写ローラ6a〜6dにより中間転写ベルト8上の所定位置に転写され、マゼンタ、シアン、イエロー及びブラックの各色のパッチ画像が形成される。
濃度補正用パッチ画像の例を図3に示す。ユーザによりキャリブレーションモードが設定されると、図3(a)に示すように、中間転写ベルト8上の進行方向に向かって左端にマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)及びブラック(B)の各色の矩形のパッチ画像が一列に形成される。感光体ドラム1aにより形成されるマゼンタ(M)のパッチ画像は、白ベタ画像(M1)から、最も濃色の画像(M5)まで5段階の濃度のパッチ画像M1〜M5が進行方向から順に形成される。
図3(a)におけるM1及びM2の部分を拡大した様子を図3(b)に示す。図から判るように、隣接するパッチ画像M1及びM2は、境界において濃度が変化するようにそれぞれ単色で形成されている。以下、パッチ画像M3〜M5についても同様に形成され、さらにシアン(C)のパッチ画像C1〜C5、イエロー(Y)のパッチ画像Y1〜Y5及びブラック(B)のパッチ画像B1〜B5についてもM1〜M5と同様の構成で形成されている。
濃度検知センサ21は、測定対象物であるパッチ画像までの距離を厳密に規定しておく必要があるため、中間転写ベルト8表面までの距離変動の少ない、駆動ローラ11(図1参照)に対抗するような位置に配置されており、中間転写ベルト8上のパッチ画像形成位置に合わせて中間転写ベルト8の幅方向に位置決めされている。この濃度検知センサ21の検出結果に基づいて各パッチ画像のトナー付着量(画像濃度)を測定し、各色について予め定められた基準濃度と比較して濃度補正が行われる。
次に、本発明の第1実施形態に係る濃度補正制御について説明する。本実施形態においては、画像濃度を基準濃度よりも高濃度側に補正する場合、現像バイアス電圧のVdcを一定に保持しつつ、交流成分のDuty比と、Vpp及び周波数fの一方または両方の、少なくとも2つのパラメータを変化させることを特徴としている。
図4を用いて各パラメータを説明すると、交流波形1周期(A+B)に対するプラス側波形の時間(A)の割合(=A/A+B)がDuty比であり、プラス側電位とマイナス側電位の差(ピークツーピーク値)がVppであり、Vdcを面積S1とS2が等しくなる面積中心電圧に設定している。ここでは、Vdc(=面積中心電圧)を一定に保持するように他のパラメータを変化させる。
図5、図6及び図7は、横軸に一定面積当たりのドット数、縦軸に画像濃度(ID)をとり、基本現像条件として感光体ドラムの明電位(V0)を250V、現像バイアスのVdcを140V、周波数fを3kHz、Duty比を50%、Vppを1.5kVに設定して、Duty比、周波数、及びVppをそれぞれ単独で変化させたときのγ特性の変化を示すグラフである。図5〜図7を用いて各パラメータの特性について説明する。
図5に示すように、基本現像条件(Duty比50%)におけるγ特性(図の実線で示すS字曲線)は、Duty比を40%に下げると図の破線のように曲線の立ち上がりが急になり、60%に上げると図の一点鎖線のように曲線の立ち上がりが若干緩やかになる。即ち、Duty比を小さくするとドット数変化に対する中間調(ハーフトーン)の濃度変化(以下、単に中間調変化という)が大きくなり、ドット再現性及び中間調の再現性が低下するが濃度は高くなる。逆に、Duty比を大きくするとドット再現性が向上する反面、濃度は低くなる。また、中間調の再現性はさほど変化しない。
また、図6に示すように、基本現像条件(周波数3kHz)におけるγ特性(図の実線)は、周波数を2.5kHzに下げると図の破線のように曲線の立ち上がりが緩やかになり、3.5kHzに上げると図の一点鎖線のように曲線の立ち上がりが急になる。即ち、周波数を大きくすると中間調変化が大きくなりドット再現性も低下するが、濃度は高くなる。逆に、周波数を小さくすると中間調変化が小さくなりドット再現性も向上する反面、濃度は低くなる。
さらに、図7に示すように、基本現像条件(Vpp1.5kV)におけるγ特性(図の実線)は、Vppを1.3kVに下げると図の破線のように曲線の傾きが若干緩やかになって低濃度側へシフトし、1.7kVに上げると図の一点鎖線のように曲線の傾きはさほど変化せずに高濃度側へシフトする。即ち、Vppを大きくすると濃度が高くなり、中間調変化はそのままでドット再現性は良くなる。逆に、Vppを小さくすると濃度が低くなり、中間調変化も小さくなる。
そこで、濃度を高くすることに関しては、Vppを大きくするとともにDuty比を小さくすることで対応した。また、ドット再現性に関しては、周波数fを小さくすることでDuty比の低下によるドット再現性の低下を抑えることができる。さらに、中間調の再現性に関しては、Vppを大きく且つ周波数fを小さくすることが中間調変化を抑制する方向に作用するため、Duty比を小さくすることによる中間調変化が相殺されて適度な再現性となる。
本実施形態の濃度補正制御では、Vdcを大きくすることなく高濃度側への補正が可能となるため、画像形成システムを高速化する場合や、厚紙や水分含量の高い用紙を使用する場合でも、ドット再現性や中間調の再現性を損なわずに尾引き現象を抑制することができる。また、使用環境に係わらず、装置寿命を通じて同一の濃度補正で対応可能となる。
一方、低濃度側に濃度を補正する場合は、Duty比を大きくすることで対応すれば良い。Duty比を大きくする場合はそれだけでドット再現性が向上するため、Vpp及び周波数fは変化させる必要はない。なお、Vdcを小さくする場合は、トナー帯電量は低下せず尾引き現象も発生しないため、低濃度側への補正については従来と同様にVdcを小さくしても良い。
なお、Duty比、Vpp、周波数f等の、濃度補正に用いる交流成分の各パラメータ値は、制御部32において濃度検知センサ21の出力値を用いてその都度演算しても良いが、制御部32の処理負荷を軽減するために、濃度検知センサ21の検知濃度と基準濃度との濃度差と、交流成分の各パラメータ値とを関連づけてテーブル化し、記憶部33内のRAM41(或いはROM42)に格納しておくことが好ましい。補正テーブルの一例を表1に示す。
Figure 2008164878
表1の補正テーブルでは、感光体ドラムの明電位(V0)を250V、Vdcを140Vとしたときの基準濃度(標準濃度)におけるDuty比を50%、周波数を3.0kHz、Vppを1.5kVとし、標準濃度をランク0として高濃度側に1から10、低濃度側に−1から−10までの計21ランクの検知濃度ランクに応じたDuty比、周波数及びVpp値が記憶されている。例えば、濃度検知センサ21の検知濃度が標準濃度よりも3ランク低濃度であった場合、検知濃度ランクが−3の箇所を読み出し、Duty比を47%、周波数を2.7kHz、Vppを1.56kVに補正する。
なお、表1ではDuty比、周波数、及びVppの3つのパラメータを変化させる場合の補正テーブルについて示しているが、Duty比と周波数、或いはDuty比とVppの計2つのパラメータを変化させる制御としても良い。Duty比及び周波数を変化させる場合に用いる補正テーブルを表2に、Duty比及びVppを変化させる場合に用いる補正テーブルを表3に示す。
Figure 2008164878
Figure 2008164878
表2及び表3では、Duty比と周波数、或いはDuty比とVppの2つのパラメータを変化させて濃度を上げるため、Duty比、周波数、Vppの3つのパラメータを変化させて濃度を上げる表1に比べて検知濃度1ランク当たりの周波数、又はVppの変化量が大きくなっている。Duty比、周波数又はVppの決定方法については表1の場合と同様であるため説明を省略する。
次に、本実施形態の画像形成装置の動作について説明する。図8は、第1実施形態の濃度補正手順を示すフローチャートである。図1〜図3、及び表1を参照しながら、図8のステップに従いキャリブレーションの実行手順について説明する。なお、ここではブラック画像の濃度補正を例に挙げて説明するが、マゼンタ、シアン、イエローの各色についても全く同様の手順で濃度補正が行われる。
先ず、ユーザが操作パネル34を操作し、キャリブレーションを行うことにより濃度補正が開始されると(ステップS1)、画像形成部Pdにおいて感光体ドラム1d上に形成されたパッチ画像が中間転写ベルト8上に転写されて補正用パッチ画像B1〜B5(図3参照)が形成される(ステップS2)。次に、濃度検知センサ21の出力値に基づいて各補正パッチ画像のトナー濃度X1〜X5を検知する(ステップS3)。検知されたトナー濃度X1〜X5は制御部32においてそれぞれ基準濃度と比較され(ステップS4)、各トナー濃度X1〜X5と基準濃度との濃度差ΔX1〜ΔX5の平均値ΔXaが算出される(ステップS5)。
次に、平均値ΔXaが0であるか否かを判断する(ステップS6)。ΔXa=0である場合は、濃度補正が不要であるためそのままキャリブレーションを終了する。一方、ステップS5においてΔXa≠0である場合は、次にΔXa<0であるか否かが判断される(ステップS7)。ΔXa<0である場合は高濃度側に補正する必要があるため、ΔXaの値に対応する検知濃度ランクに応じた現像バイアスの特性値を補正テーブル(表1参照)から読み出し、Vdcを一定に維持したままDuty比を低く、Vppを高く、周波数fを低くする(ステップS8)。
一方、ステップS6においてΔXa>0である場合は低濃度側に補正する必要があるため、ΔXaの値に対応する検知濃度ランクに応じた現像バイアスの特性値を補正テーブルから読み出し、Vpp及び周波数fは一定に維持したままDuty比を高くする(ステップS9)。
上記手順で濃度補正を行うことにより、高濃度側への補正においてはDuty比を低くして濃度を高めるとともに、Vppを大きく、Duty比を小さくすることでドット再現性及び中間調の再現性の低下を抑えることができる。また、Vdcは一定に保持されるため、尾引き現象の発生を効果的に防止することができる。なお、上記手順では変化させるパラメータを少なくするため、低濃度側への補正はDuty比を高くすることで対応したが、従来のようにVdcを小さくして濃度を低下させても良い。
また、ここでは高濃度側の濃度変化領域を大きく取るためDuty比、f、Vppの3つのパラメータを変化させたが、Duty比とVpp、或いはDuty比と周波数fの計2つのパラメータを変化させる制御手順も、図8を用いて全く同様に説明される。即ち、それぞれの制御に対応する補正テーブル(表2、表3)を記憶部33に記憶しておき、ステップS8において補正テーブルから所定のDuty比及びVpp、或いはDuty比及び周波数fを読み出して変更すれば良い。
次に、本発明の第2実施形態に係る濃度補正制御について説明する。本実施形態においては、画像濃度を基準濃度よりも高濃度側に補正する場合、現像バイアス電圧のVdc及び交流成分のマイナス側電位(−Vpk)を一定に保ちつつ、交流成分のDuty比と、Vpp及び周波数fの一方または両方の、少なくとも2つのパラメータを変化させることを特徴としている。
Vdc、Vpp、+Vpk、−Vpk、及びDuty比の関係を図9に示す。図4の場合と同様に、面積S1とS2が等しくなる面積中心電圧をVdcに設定し、Vdc及び−Vpkを一定に保持するように他のパラメータを変化させる。なお、各パラメータの特性については第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
本実施形態の濃度補正制御では、第1実施形態と同様に、画像形成システムを高速化する場合や、厚紙や水分含量の高い用紙を使用する場合でも尾引き現象を抑制することができる。また、Vdcに加えて−Vpkを一定に保持した状態で高濃度側への補正を行うため、ドット再現性や中間調の再現性がより一層向上する。本実施形態に用いられる補正テーブルの一例を表4に示す。
Figure 2008164878
表4の補正テーブルでは、感光体ドラムの明電位(V0)を250V、Vdcを140Vとしたときの基準濃度(標準濃度)におけるDuty比を50%、周波数を3.0kHz、Vppを1.5kV、+Vpkを890V、−Vpkを610Vとし、標準濃度をランク0として高濃度側に1から10、低濃度側に−1から−10までの計21ランクの検知濃度に応じたDuty比、周波数、+Vpk値、−Vpk値、及びVpp値が記憶されている。例えば、濃度検知センサ21の検知濃度が標準濃度よりも2ランク低濃度であった場合、検知濃度ランクが−2の箇所を読み出し、Duty比を48.7%、周波数を2.8kHz、Vppを1.54kVに補正する。このとき、−Vpkは610Vのまま保持されるので、+Vpkは必然的に930Vとなる。
なお、表4ではDuty比、周波数、+Vpk及びVppの3つのパラメータを変化させる場合の補正テーブルについて示しているが、Duty比と周波数、或いはDuty比とVppの計2つのパラメータを変化させる制御としても良い。Duty比及び周波数を変化させる場合に用いる補正テーブルを表5に、Duty比及びVppを変化させる場合に用いる補正テーブルを表6に示す。
Figure 2008164878
Figure 2008164878
表5及び表6では、Duty比と周波数、或いはDuty比とVppの2つのパラメータを変化させて濃度を上げるため、表5では標準濃度における周波数を高め(3.3kHz)に設定し、表6では標準濃度におけるVpp値を低め(1.40kV)に設定している。そして、表4に比べて検知濃度1ランク当たりの周波数、又はVppの変化量を大きくとっている。なお、Duty比、+Vpk、周波数又はVppの決定方法については表4の場合と同様である。
図10は、第2実施形態の濃度補正手順を示すフローチャートである。図1〜図3、及び表4を参照しながら、図10のステップに従いキャリブレーションの実行手順について説明する。なお、ここでは図8と同様にブラック画像の濃度補正を例に挙げて説明するが、マゼンタ、シアン、イエローの各色についても全く同様の手順で濃度補正が行われる。ユーザの操作により濃度補正が開始され、補正用パッチ画像B1〜B5(図3参照)を形成してトナー濃度X1〜X5を検知し、各トナー濃度X1〜X5と基準濃度との濃度差ΔX1〜ΔX5の平均値ΔXaが算出されるまで(ステップS1〜S5)は図8と同様である。
次に、平均値ΔXaが0であるか否かを判断する(ステップS6)。ΔXa=0である場合は、濃度補正が不要であるためそのままキャリブレーションを終了する。一方、ステップS5においてΔXa≠0である場合は、次にΔXa<0であるか否かが判断される(ステップS7)。ΔXa<0である場合は高濃度側に補正する必要があるため、ΔXaの値に対応する検知濃度ランクに応じた現像バイアスの特性値を補正テーブル(表4参照)から読み出し、Vdc及び−Vpkを一定に維持したままDuty比及び周波数fを低く、Vppを高くする(ステップS8)。
一方、ステップS6においてΔXa>0である場合は低濃度側に補正する必要があるため、ΔXaの値に対応する検知濃度ランクに応じた現像バイアスの特性値を補正テーブルから読み出し、Vpp及び周波数fは一定に維持したままDuty比を高くする(ステップS9)。
上記手順で濃度補正を行うことにより、高濃度側への補正においてはDuty比を低くして濃度を高めるとともに、Vppを大きく、Duty比を小さくすることでドット及び中間調の再現性の低下を抑えることができる。また、Vdcに加えて−Vpkも一定に保持されるため、尾引き現象の発生を効果的に防止しつつ中間調やドットの再現性をより向上させることができる。なお、上記手順では低濃度側への補正においてDuty比を高くしたが、従来通りVdcを小さくして濃度を低下させても良い。
なお、上記各実施形態においては、正帯電トナーを用い、光照射で表面電位が低下した部分にトナーを付着して現像する反転現像方式の画像形成装置について説明しているため、濃度補正と各パラメータとの関係は上記のようになるが、負帯電トナーを用いた反転現像方式の画像形成装置の場合は、Duty比及び−Vpk、+Vpkと濃度補正の方向との関係は上記と逆になる。従って、負帯電トナーを用いる画像形成装置の場合は、高濃度側への補正においてはDuty比を高く設定し、低濃度側への補正においてはDuty比を低く設定すれば良い。また、第2実施形態では、高濃度側へ補正する場合はVdc及び+Vpkを一定に維持したままDuty比を変化させるようにすれば良い。
その他、本発明は上記実施形態に限定されず、潜像電荷と逆極性の電荷を持ったトナーを静電的に付着させる正規現像方式の場合にも適応できる。正規現像方式では、高濃度側へ濃度補正を行う場合、トナーの帯電と同極性側の交流成分電圧を一定に保持し、トナーの帯電と逆極性側の交流成分のDuty比を小さくすれば良い。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、トナー担持体の一例である中間転写ベルト8上にトナー像(パッチ画像)を形成し、中間転写ベルト8上のトナー付着量を測定する場合について説明したが、搬送ベルトに担持されて搬送される用紙上に各色のトナー像を順次転写する直接転写方式の画像形成装置において、搬送ベルト上に形成されたパッチ画像のトナー付着量を測定する場合についても全く同様に適用可能である。
また、ここでは一例として、画像形成部を複数備えたタンデム方式のカラー画像形成装置について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、感光体ドラムに対向する位置に複数の現像カートリッジを順次回転移動させて感光体ドラム上の静電潜像の現像を行うロータリー式のカラー画像形成装置や、デジタル、アナログ方式のモノクロ画像形成装置、或いはファクシミリやプリンタ等の他の画像形成装置にも適用できるのはもちろんである。
本発明の画像形成装置を用いた場合の尾引き現象の抑制効果について調査した。尾引き現象はトナーの帯電量が少なく電気的吸着力が弱い場合に発生するため、用紙上の未定着トナーの帯電量を測定することで尾引き現象の抑制効果を評価した。以下、試験方法について説明する。
先ず、基本現像条件として、反転現像方式における感光体ドラムの明電位V0を250V、現像バイアスの各パラメータをVdc=140V、周波数f=3kHz、Duty比50%、Vpp=1.5kVに設定した。そして、Vdcを一定(140V)に保持した状態で、表1の補正テーブルを用いて検知濃度ランク−10から10までDuty比、f、Vppの各パラメータを変化させる濃度補正を本発明1、表4の補正テーブルを用いて検知濃度ランク−10から10までDuty比、f、Vppの各パラメータを変化させる濃度補正を本発明2とした。一方、Vdcを100Vから180Vまで変化させる濃度補正を比較例1とした。そして、本発明1、2及び比較例1の濃度補正を実行しながら現像を行い、用紙上に転写された未定着トナーの帯電量Q/Mを測定した。結果を図11〜図13に示す。
図11から明らかなように、Vdcを変化させずに濃度補正を行う本発明1では、検知濃度ランク−10から10の全ての範囲でトナー帯電量が37〜45μC/mgで安定しており、高濃度側への補正においてもトナー帯電量の低下は認められなかった。また、図12から明らかなように、Vdc及び−Vppを一定にして濃度補正を行う本発明2においても、検知濃度ランク−10から10の全ての範囲でトナー帯電量が38〜45μC/mgであり、本発明1と同等若しくはそれ以上にトナー帯電量が安定していた。
一方、図13から明らかなように、Vdcを変化させて濃度補正を行う比較例1では、Vdcを高くして高濃度側への補正を行う場合、トナー帯電量が30μC/mgまで低下した。以上の結果より、Vdcを一定に保持した状態でDuty比、周波数、Vppを変化させて濃度補正を行う本発明1及び2の濃度補正制御では、Vdcを変化させて濃度補正を行う比較例1に比べて用紙上に転写された未定着トナーの帯電量を抑えることができ、尾引き現象を効果的に防止できることが確認された。
なお、ここには記載しないが、表2、3、5、6に示した各補正テーブルを用いて濃度補正を行った場合においても、本発明1、2と同様に尾引き現象を効果的に防止できることが確認されている。
本発明は、像担持体と、該像担持体上に静電潜像に応じたトナー像を形成する現像ユニットとを含む画像形成部と、該画像形成部で形成されたトナー像の濃度を検知する検知手段と、該検知手段の検知結果に基づいて現像ユニットに印加する現像バイアス電圧を制御する制御手段と、を備えた画像形成装置において、制御手段は、基準濃度よりも濃度を高くする方向に濃度補正を行う場合、現像バイアスの直流成分電圧は変化させずに、交流成分のDuty比と、ピークツーピーク値及び周波数のいずれか一方若しくは両方とを変化させる。
これにより、トナーの帯電量を低下させることなく高濃度側への補正が可能となるため、画像形成システムを高速化する場合や、厚紙や水分含量の高い用紙を使用する場合でも尾引き現象を抑制するとともに、ドット再現性や中間調の再現性も確保可能な画像形成装置を提供することができる。また、装置の使用環境に関係なく、使用期間を通じて安定した濃度補正が可能となる。
また、Vdcに加えて、反転現像ではトナーの帯電と逆極性側、正規現像ではトナーの帯電と同極性側の交流成分電位を変化させずに高濃度側への補正を行うことすれば、尾引き現象の防止効果に優れ、中間調やドットの再現性も一層向上した画像形成装置となる。
は、本発明の画像形成装置の全体構成を示す概略図である。 は、本発明の画像形成装置の制御経路を示すブロック図である。 は、濃度補正用パッチ画像の概略図である。 は、本発明の第1実施形態の濃度補正制御に用いられる現像バイアスの各パラメータの関係を示す波形図である。 は、Duty比を変化させたときのγ特性の変化を示すグラフである。 は、周波数を変化させたときのγ特性の変化を示すグラフである。 は、Vppを変化させたときのγ特性の変化を示すグラフである。 は、第1実施形態の濃度補正制御手順を説明するフローチャートである。 は、本発明の第2実施形態の濃度補正制御に用いられる現像バイアスの各パラメータの関係を示す波形図である。 は、第2実施形態の濃度補正制御手順を説明するフローチャートである。 は、本発明1の濃度補正を行った場合のトナー帯電量の変化を示すグラフである。 は、本発明2の濃度補正を行った場合のトナー帯電量の変化を示すグラフである。 は、比較例1の濃度補正を行った場合のトナー帯電量の変化を示すグラフである。
符号の説明
Pa〜Pd 画像形成部
1a〜1d 感光体ドラム(像担持体)
2a〜2d 帯電器
3a〜3d 現像ユニット
4a〜4d 転写ローラ
7 定着部
8 中間転写ベルト
21 濃度検知センサ(検知手段)
32 制御部(制御手段)
33 記憶部
34 操作パネル
100 画像形成装置

Claims (4)

  1. 像担持体と、該像担持体上に静電潜像に応じたトナー像を形成する現像ユニットとを含む画像形成部と、
    該画像形成部で形成されたトナー像の濃度を検知する検知手段と、
    該検知手段の検知結果に基づいて前記現像ユニットに印加する現像バイアス電圧を制御する制御手段と、を備えた画像形成装置において、
    前記制御手段は、基準濃度よりも濃度を高くする方向に濃度補正を行う場合、前記現像バイアスの直流成分電圧は変化させずに、交流成分のDuty比と、ピークツーピーク値及び周波数のいずれか一方若しくは両方とを変化させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、基準濃度よりも濃度を高くする方向に濃度補正を行う場合、反転現像ではトナーの帯電と逆極性側の交流成分電位を一定に保持し、正規現像ではトナーの帯電と同極性側の交流成分電位を一定に保持することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、基準濃度よりも濃度を高くする方向に濃度補正を行う場合、反転現像ではトナーの帯電と同極性側の交流成分のDuty比を小さくし、正規現像ではトナーの帯電と逆極性側の交流成分のDuty比を小さくすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記検知手段の検知濃度と基準濃度との濃度差に基づいて決定される検知濃度ランクと、前記現像バイアス電圧の交流成分の各パラメータ値とを関連づける補正テーブルが格納された記憶部を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
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