JP4965487B2 - 画像形成装置および画像濃度制御方法 - Google Patents

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本発明は、画像形成装置および画像濃度制御方法に関するものである。
電子写真方式を用いた複写機、レーザビームプリンタ等の画像形成装置では、常に安定した画像濃度が得られるようにするために、次のような画像濃度制御が行われている。すなわち、感光体等の像担持体上にトナー付着量が互いに異なるように互いに異なる画像形成条件(現像ポテンシャル)で形成された10〜17個の濃度検知用トナーパッチからなる階調パターンを作成する。それらトナーパッチを光学的検知手段である光学センサにより検出した検出値と所定の付着量算出アルゴリズムとを用いて各トナーパッチのトナー付着量を算出する。そして、各トナーパッチのトナー付着量と画像形成条件(現像ポテンシャル)との関係から、直線方程式y=ax+bを求めた後、現像能力を示す指標値である現像γ(現像ポテンシャルを横軸、トナー付着量を縦軸としたときの傾きa)および現像開始電圧Vk(現像ポテンシャルを横軸、トナー付着量を縦軸としたときの切片b)を求める。その求めた現像γ、現像開始電圧Vkに基づいて、適正なトナー付着量となる現像ポテンシャルとなるように、LDパワー、帯電バイアス、現像バイアスなどの作像条件を調整する制御である。
トナーパッチを検知する光学的検知手段としての光学センサとしては、LEDなどの発光素子とフォトトランジスタなどの受光素子とからなり、発光素子の反射光を受光素子で検知する。光学センサは、一般に、低付着側は、感度よく検知できるが、高付着側は、受光素子の検出感度などにより、ある程度高付着となると、感度よく検知できなくなる。すなわち、光学センサには、トナーパッチを感度よく検知することのできる所定の検出範囲がある。よって、現像γ、現像開始電圧Vkを精度よく求めるためには、階調パターンを構成する複数のトナーパッチのトナー付着量が、光学センサにより感度よく検知することのできるトナー付着量検知範囲内で、低付着側から高付着側にかけて、等間隔で分布する必要がある。
従来においては、現像γが高いときでも低いときでも精度の高い現像γ、現像開始電圧Vkの算出が行われるよう、トナー付着量のそれぞれ異なる10〜17個のトナーパッチをそれぞれ異なる予め決められた固定の現像バイアスで作像している。これは、現像γが高いときは、現像能力が増加して低い現像バイアスでもトナー付着量の多い画像が形成され、中程度の現像バイアスで作像されたトナーパッチでも、その付着量が、光学センサの検知範囲外となる場合がある。このため、現像γが高いときにおいて、階調パターンの複数のトナーパッチが、光学センサの検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて、等間隔で分布するには、低い現像バイアスで作像するトナーパッチを複数設けておく必要がある。
一方、現像γが低いときは、現像能力が低下し、高い現像バイアスでないと、トナー付着量の多い画像を形成することができない。階調パターンとして、低現像バイアスで作像するトナーパッチでしか構成されていない場合は、現像γが低いとき、階調パターンのトナーパッチうちの最も高付着量側のトナーパッチも低付着量のトナーパッチとなってしまい、階調パターンのトナーパッチが低付着量側に集中してしまう。このように、低付着量側に集中してしまうと、トナー付着量のばらつきの影響を受けて、精度の良い現像γ、現像開始電圧Vkを算出できなくなる。よって、現像γが低いときにおいて、精度のよい現像γ、現像開始電圧Vkを算出するためには、低現像バイアスで作像するトナーパッチのほかに、高現像バイアスで作像するトナーパッチも必要となってくる。
このように、現像γが低い場合でも、高い場合でも精度の高い現像γを算出するためには、低現像バイアスで作像される複数のトナーパッチと高現像バイアスで作像される複数のトナーパッチが必要となってくる。その結果、従来の階調パターンは、低現像バイアスで作像される複数のトナーパッチと高現像バイアスで作像される複数のトナーパッチとを設けるため、10〜17個とトナーパッチ数が多くなってしまうのである。トナーパッチ数が多いと、画像濃度調整の時間が長くなるとともに、トナー消費量が多くなってしまうという不具合が生じてしまう。
特許文献1には、次のような画像濃度制御を行う画像形成装置が記載されている。すなわち、階調パターンを光学センサで検知した検知結果に基づいて求められた現像γ、現像開始電圧Vkを記憶手段に記憶しておく。次の画像濃度制御のときに、記憶手段に記憶されている現像γ、現像開始電圧Vkに基づいて、センサの検知範囲内で各トナーパッチのトナー付着量が低付着側から高付着側の等間隔で分布するように、各トナーパッチを形成するための現像バイアスをそれぞれ算出する。そして、算出した現像バイアスで階調パターンを作成して画像濃度制御を行うのである。通常、現像γは、前回の値から大きく変動することがない。このため、前回求めた現像γに基づいて、階調パターンのトナーパッチの付着量が、光学センサの検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて等間隔で分布するように、階調パターンの各トナーパッチを作像すれば、少ないトナーパッチ数であっても、階調パターンのトナーパッチの付着量が、光学センサの検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて等間隔で分布させることができる。すなわち、現像γが高いときは、階調パターンの全てのトナーパッチは、低い現像バイアスで作像され、現像γが低いときは、低付着側のトナーパッチは、低い現像バイアスで作像され、高付着側のトナーパッチは、高い現像バイアスで作像されるのである。このように、前回算出した現像γに基づいて、トナーパッチを作像するための現像バイアスを変更することで、全てのトナーパッチを固定の現像バイアスで作像する従来の方法に比べて、少ないトナーパッチ数で現像γが低いときおよび高いときでも光学センサの検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて等間隔で分布させることができる。よって、トナーパッチ数を削減することができるので、画像濃度制御時間を短縮することができるとともに、画像濃度制御に用いるトナー消費量を削減することができる。
特開2006−106222号公報
しかしながら、急激な環境変動や、長期間装置を放置後に画像濃度制御を行った場合など、現像γが前回よりも大幅に高くなっている場合がある。
前回の現像γよりも大幅に高くなった場合、前回の現像γに基づいて階調パターンの各トナーパッチを作像することでトナーパッチを少なくした装置においては、前回求めた現像γに基づいて算出した現像バイアスで作成した階調パターンのトナーパッチのうち、最も低付着側のトナーパッチしか光学センサの検出範囲内に入らなくなり、現像γを算出することができなることがある。このような場合、特許文献1に記載の画像形成装置においては、現像バイアスを変更したり、トナーパッチを増やしたりして、再度、階調パターンを作成して、光学センサの検出範囲内に少なくとも2点のトナーパッチの付着量が入るようにしている。
しかし、再度、階調パターンを作成することは、画像濃度制御時間が長くなり、装置のダウンタイムが長くなるという不具合が生じる。また、画像濃度制御に用いるトナー消費量が増大するという不具合も生じる。
そこで、本出願人は、次のような画像形成装置を開発中である。すなわち、環境など、今回の現像γが前回算出した現像γに対して高くなるおそれのある要因を検知して、前回算出した現像γに対して今回の現像γが大幅に高くなっているとおそれがあるときは、前回算出した現像バイアスで作像せずに、現像γが高い値のときでも、必ず、光学センサの検知範囲に入るような予め決められた固定の現像バイアスで各トナーパッチを作像する画像形成装置である。今回の現像γが前回算出した現像γに対して大幅に高くなるおそれがある要因があった場合は、全てのトナーパッチの画像形成条件を固定値とすることで、急激な環境変動などで、現像γが前回よりも大幅に高くなっていても、トナーパッチを光学センサの検知範囲内で等間隔で分布させることができる。
上述の開発中の画像形成装置においては、今回の現像γが前回算出した現像γに対して高くなるおそれのある要因は、種々あり、それら全ての要因を検知することは、装置のコスト高などを招き困難である。よって、環境や装置の放置時間など、主要な要因のみを検知している。
しかしながら、主要な要因以外の要因で、前回算出した現像γに対して今回の現像γが大幅に高くなっている場合がある。例えば、主要な要因が検知されず、前回算出した現像γと今回の現像γが高くなるおそれがない判断して、前回算出した現像バイアスに基づいて、階調パターンを作像しても、実際は、主要な要因以外の要因で前回算出した現像γよりも今回の現像γが大幅に高くなっている場合があった。このような場合、階調パターンのトナーパッチのうち、低付着側のトナーパッチの1点しか光学センサの検知範囲に入らなくなってしまう可能性があり、現像γを算出できなくなるという不具合が生じるおそれがある。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、現像γの予測が外れても、現像γを算出することのできる画像形成装置および画像濃度制御方法を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体を所定の電位に帯電させる帯電手段と、所定電位に帯電した潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、少なくともトナーを含有する現像剤を担持する現像剤担持体に現像バイアスを印加しながら該現像剤担持体上のトナーを該潜像担持体上の潜像に転移させて該潜像を現像する現像手段と、現像によって得られたトナー像を該潜像担持体から転写体に転写する転写手段と、前記転写体上のトナー像または前記潜像担持体上のトナー像からの反射光を検出する光学的検知手段と、付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成し、該複数のトナーパッチを前記光学的検知手段で検出した検出値を用いて上記現像手段の現像能力を示す指標値を算出し、算出した指標値に基づいて画像形成条件を調整する制御を実行する制御手段とを備える画像形成装置において、前回の画像形成条件調整時に算出した前記指標値に対して、今回算出する指標値が大幅に変動するおそれのある要因を検知する検知手段を有し、前記検知手段が、上記要因を検知していない場合は、前記階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部のトナーパッチについて、今回の画像形成条件調整時における現像能力と前回の画像形成条件調整時に算出した指標値に対応する現像能力とが互いに異なっていても、該一部のトナーパッチのトナー付着量が前記光学的検知手段により検知可能なトナー付着量の検知範囲内に必ず収まるよう予め決定された固定の画像形成条件で作像し、残りのトナーパッチについては、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像し、前記検知手段が、前記要因を検知した場合は、階調パターンを構成する全てのトナーパッチを、前記固定の画像形成条件で作像するよう、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、前回の画像形成条件調整時に算出した現像能力を示す指標値に対して、今回の現像能力を示す指標値が大幅に変動するおそれがある要因として、前回の画像形成条件調整時に算出した現像能力を示す指標値が、大きな誤差を含むことを検知するよう前記検知手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の画像形成装置において、前回の画像形成条件調整時に算出した現像能力を示す指標値に対して、今回の現像能力を示す指標値が大幅に変動するおそれがある要因として、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像手段内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動していることを検知するよう前記検知手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、前回の画像形成調整時から今回の画像形成調整時までの間に前記現像手段内の現像剤が交換されたことを検知することで、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像手段内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動していることを検知するよう前記検知手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項3または4の画像形成装置において、前回の画像形成条件調整実行時、または、前回の画像形成条件調整から今回の画像形成条件調整までの間に現像手段内の現像剤中のトナー濃度を調整するトナー濃度調整が実行されたことを検知することで、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像手段内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動していることを検知するよう前記検知手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項3乃至5いずれかの画像形成装置において、前回の画像形成条件調整から今回の画像形成条件調整までの間に前記現像手段に補給する補給用トナーを収容するトナーボトルの交換処理が実行されたことを検知することで、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像手段内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動しているおそれがあることを検知するよう前記検知手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項3乃至6いずれかの画像形成装置においてトナー初期充填モードが実行されたされたことを検知することで、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像手段内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動していることを検知するよう前記検知手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7いずれかの画像形成装置において、前記潜像担持体と、前記帯電手段と、前記現像手段とを有し、互いに異なる色のトナー像を形成する複数の画像形成手段を有し、前記検知手段が、前記要因を検知した色の階調パターンのみ、階調パターンを構成する全てのトナーパッチを、前記固定の画像形成条件で作像するよう、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体を所定の電位に帯電させる帯電手段と、所定電位に帯電した潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、少なくともトナーを含有する現像剤を担持する現像剤担持体に現像バイアスを印加しながら該現像剤担持体上のトナーを該潜像担持体上の潜像に転移させて該潜像を現像する現像手段と、現像によって得られたトナー像を該潜像担持体から転写体に転写する転写手段と、前記転写体上のトナー像または前記潜像担持体上のトナー像からの反射光を検出する光学的検知手段と、付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成し、該複数のトナーパッチを前記光学的検知手段で検出した検出値を用いて上記現像手段の現像能力を示す指標値を算出し、算出した指標値に基づいて画像形成条件を調整する制御を実行する制御手段とを備える画像形成装置において、現像手段内の現像剤中のトナー帯電量を変化させる要因から、前回算出した前記指標値に対して、今回の画像形成条件調整時に算出される指標値の変動を予測する予測手段を有し、前記階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部のトナーパッチについて、今回の画像形成条件調整時における現像能力と前回の画像形成条件調整時に算出した指標値に対応する現像能力とが互いに異なっていても、該一部のトナーパッチのトナー付着量が前記光学的検知手段により検知可能なトナー付着量の検知範囲内に必ず収まるよう予め決定された固定の画像形成条件で作像し、残りのトナーパッチについては、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像するものであって、前記予測手段で、今回算出される指標値が高く変動することが予測されたら、前記残りのトナーパッチのトナー付着量が減少するように、前記設定された画像形成条件を補正し、前記予測手段で、今回算出される指標値が低く変動することが予測されたら、前記残りのトナーパッチのトナー付着量が増加するように、前記設定された画像形成条件を補正するよう、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9の画像形成装置において、現像手段内の現像剤中のトナー帯電量を変化させる要因として、今回の画像形成条件調整時から所定期間遡った間に形成した画像情報と、前回の画像形成条件調整時から所定期間遡った間に形成した画像情報との差異を検知し、その差異に基づいて今回算出される前記指標値の変動を予測するよう前記予測手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、前記画像情報が、出力画像の画像面積率であることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項9乃至11いずれかの画像形成装置において、現像手段内の現像剤中のトナー帯電量を変化させる要因として、今回の画像形成条件調整時の環境と前回の画像形成条件調整時の環境との差異を検知し、その差異に基づいて今回算出される前記指標値の変動を予測するよう前記予測手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項9乃至12いずれかの画像形成装置において、現像手段内の現像剤中のトナー帯電量を変化させる要因として、装置の放置時間を検知し、その放置時間に基づいて今回算出される前記指標値の変動を予測するよう前記予測手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成するステップと、前記複数のトナーパッチを光学的検知手段で検出するステップと、検出した検出値を用いて現像手段の現像能力を示す指標値を算出し、算出した指標値に基づいて画像形成条件を調整することで画像濃度を制御するステップとを有する画像濃度制御方法において、前回算出した指標値に対して、今回算出される指標値が大幅に変動するおそれがある要因が検知されないときは、前記階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部のトナーパッチについて、今回の画像形成条件調整時における現像能力と前回の画像形成条件調整時に算出した指標値に対応する現像能力とが互いに異なっていても、該一部のトナーパッチのトナー付着量が前記光学的検知手段により検知可能なトナー付着量の検知範囲内に必ず収まるよう予め決定された固定の画像形成条件で作像し、残りのトナーパッチについては、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像し、前回算出した指標値に対して、今回算出される指標値が大幅に変動するおそれがある要因が検知されたときは、階調パターンを構成する全てのトナーパッチを、前記固定の画像形成条件で作像することを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成するステップと、前記複数のトナーパッチを光学的検知手段で検出するステップと、検出した検出値を用いて現像手段の現像能力を示す指標値を算出し、算出した指標値に基づいて画像形成条件を調整することで画像濃度を制御するステップとを有する画像濃度制御方法において、前記階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部のトナーパッチについて、今回の画像形成条件調整時における現像能力と前回の画像形成条件調整時に算出した指標値に対応する現像能力とが互いに異なっていても、該一部のトナーパッチのトナー付着量が前記光学的検知手段により検知可能なトナー付着量の検知範囲内に必ず収まるよう予め決定された固定の画像形成条件で作像し、残りのトナーパッチについては、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像するものであって、今回算出される指標値が前回算出した指標値に対して高く変動することが予測されたら、前記残りのトナーパッチのトナー付着量が減少するように、前記設定された画像形成条件を補正し、今回算出される指標値が前回算出した指標値に対して低く変動することが予測されたら、前記残りのトナーパッチのトナー付着量が増加するように、前記設定された画像形成条件を補正することを特徴とするものである。
請求項1乃至8の発明では、現像能力を示す指標値が大幅に変動するおそれがある要因を検知したときは、階調パターンの全てのトナーパッチを、光学的検知手段により検知可能なトナー付着量の検知範囲内に必ず収まるよう予め決定された固定の画像形成条件で作像するので、前回調整時に比べて指標値が大幅に変動していても、各トナーパッチのトナー付着量を光学的検知手段の検知範囲内に低付着側から高付着側にかけて等間隔で分布させることができる。よって、精度よく指標値などを精度よく求めることができ、画像形成条件を精度よく調整することができる。
また、現像能力を示す指標値が大幅に変動するおそれがある要因が検知されていないときは、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で形成する残りのトナーパッチが、光学的検知手段の検知範囲内に低付着側から高付着側にかけて等間隔で分布する。これにより、少ないトナーパッチ数でも、現像能力を示す指標値を精度よく求めることができ、画像形成条件を精度よく調整することができる。
一方、現像能力を示す指標値が大幅に変動するおそれがある要因が検知されていないにもかかわらず、装置が検知している要因以外の要因によって、指標値が大幅に高くなっても、光学的検知手段により検知可能なトナー付着量の検知範囲内に必ず収まるよう予め決定された固定の画像形成条件で作像される一部のトナーパッチは、光学的検知手段の検知範囲内に入っている。その結果、装置が検知している要因以外の要因によって指標値が前回算出した指標値に対して大幅に高くなって、前回調整された画像形成条件に基づく画像形成条件で形成されたトナーパッチのほとんどが、光学的検知手段の検知範囲内に入らなかったとしても、上記一部のトナーパッチ、または、上記一部のトナーパッチと上記残りのトナーパッチのうち光学的検知手段の検知範囲内に入った僅かなトナーパッチとで、指標値を求めることができ、画像形成条件を調整することができる。従って、装置が検知している要因以外の要因によって指標値が前回算出した指標値に対して大幅に高くなっていても、一回の階調パターンの作成で、画像形成条件の調整を行うことができ、再度、階調パターンを作成することがなくなる。よって、画像濃度制御時間が長くなり、装置のダウンタイムが長くなるという不具合を抑制することができる。また、画像濃度制御に用いるトナー消費量が増大するという不具合も抑制することができる。
また、請求項9乃至13の発明では、現像能力を示す指標値が高く変動することを予測したときは、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像される複数のトナーパッチの付着量が減少するように、これらトナーパッチを作像するために設定された画像形成条件を補正する。よって、指標値が大幅に高くなっていても、光学的検知手段の検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて等間隔でトナーパッチを分布させることができる。従って、精度よく現像能力を示す指標値を求めることができ、画像形成条件を精度よく調整することができる。
また、指標値が低く変動すると予測したときは、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像される残りのトナーパッチの付着量が増加するように、これらのトナーパッチを作像するために設定された画像形成条件を補正する。これにより、指標値が大幅に低くなっていても、光学的検知手段の検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて等間隔でトナーパッチを分布させることができる。これにより、精度よく現像能力を示す指標値を求めることができ、画像形成条件を精度よく調整することができる。
一方、指標値が変動していないと予測したにもかかわらず、予測が外れて、装置が検知する要因以外の要因によって、指標値が大幅に高く変動しても、光学的検知手段により検知可能なトナー付着量の検知範囲内に必ず収まるよう予め決定された固定の画像形成条件で作像された一部のトナーパッチは、光学的検知手段の検知範囲内に入っている。その結果、予測が外れて現像γが大幅に高くなって、前回調整された画像形成条件に基づく画像形成条件で形成されたトナーパッチのほとんどが、光学的検知手段の検知範囲内に入らなかったとしても、上記一部のトナーパッチ、または、上記一部のトナーパッチと上記残りのトナーパッチのうち光学的検知手段の検知範囲内に入った僅かなトナーパッチとで、指標値を求めることができ、画像形成条件を調整することができる。従って、装置が検知している要因以外の要因によって指標値が前回算出した指標値に対して大幅に高くなっていても、一回の階調パターンの作成で、画像形成条件の調整を行うことができ、再度、階調パターンを作成することがなくなる。よって、画像濃度制御時間が長くなり、装置のダウンタイムが長くなるという不具合を抑制することができる。また、画像濃度制御に用いるトナー消費量が増大するという不具合も抑制することができる。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式の複写機の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。この複写機は、記録紙に画像を形成するプリンタ部1、このプリンタ部1に対して記録紙Pを供給する給紙装置200、原稿画像を読み取るスキャナ300、このスキャナ300に原稿を自動給紙する原稿自動搬送装置(以下、ADFという)400等を備えている。
スキャナ300では、原稿照明用光源やミラーなどを搭載した第1走行体303と、複数の反射ミラーを搭載した第2走行体304とが往復移動するのに伴って、コンタクトガラス301上に載置された図示しない原稿の読取り走査が行われる。第2走行体304から送り出される走査光は、結像レンズ305によってその後方に設置されている
取センサ306の結像面に集光せしめられた後、読取センサ306によって画像信号として読込まれる。
プリンタ部1の筺体の側面には、筺体内に給紙する記録紙Pを手差しで載置する手差しトレイ2や、筐体内から排出された画像形成済みの記録紙Pをスタックする排紙トレイ3が設けられている。
図2は、プリンタ部(1)の内部構成の一部を拡大して示す部分拡大構成図である。プリンタ部(1)の筐体内には、像担持ベルトとしての無端状の中間転写ベルト51を複数の張架ローラによって張架している転写手段たる転写ユニット50が配設されている。中間転写ベルト51は、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される駆動ローラ52、2次転写バックアップローラ53、従動ローラ54、4つの1次転写ローラ55Y,C,M,Kによって張架されながら、駆動ローラ52の回転によって図中時計回り方向に無端移動せしめられる。なお、1次転写ローラの符号の末端に付しているY,C,M,Kという添字は、イエロー,シアン,マゼンタ,黒用の部材であることを示している。以下、符号の末端に付しているY,C,M,Kという添字は、同様である。
中間転写ベルト51は、駆動ローラ52、2次転写バックアップローラ53、従動ローラ54に対する掛け回し箇所でそれぞれ大きく湾曲していることで、底辺を鉛直方向上側に向ける逆三角形状の姿勢で張架されている。この逆三角形状の底辺にあたるベルト上部張架面は水平方向に延在しており、かかるベルト上部張架面の上方には、4つのプロセスユニット10Y,C,M,Kが上部張架面の延在方向に沿って水平方向に並ぶように配設されている。
先に示した図1において、4つのプロセスユニット10Y,C,M,Kの上方には、潜像形成手段たる光書込ユニット68が配設されている。光書込ユニット68は、スキャナ300によって読み取られた原稿の画像情報に基づいて、図示しない制御部によって4つの半導体レーザー(図示せず)を駆動して4つの書込光Lを出射する。そして、プロセスユニット10Y,C,M,Kの潜像担持体たるドラム状の感光体11Y,C,M,Kをそれぞれ書込光Lによって暗中にて走査して、感光体11Y,C,M,Kの表面にY,C,M,K用の静電潜像を書き込む。
本実施形態では、光書込ユニット68として、半導体レーザーから出射したレーザー光を図示しないポリゴンミラーによって偏向せしめながら、図示しない反射ミラーで反射させたり光学レンズに通したりすることで光走査を行うものを用いている。かかる構成のものに代えて、LEDアレイによって光走査を行うものを用いてもよい。
図3は、Y,C用のプロセスユニット10Y,Cを中間転写ベルト51とともに示す拡大構成図である。Y用のプロセスユニット10Yは、ドラム状の感光体11Yの周囲に、帯電手段たる帯電部材12Y、除電装置13Y、ドラムクリーニング装置14Y、現像手段たる現像装置20Y等を有している。そして、これらを共通の保持体たるケーシングで保持しながらプリンタ部に対して1つのユニットとして一体的に着脱されるようになっている。
帯電部材12Yは、感光体11Yに当接しながら、図示しない軸受けによって回転自在に支持されるローラ状の部材である。図示しないバイアス供給手段によって帯電バイアスが印加されながら感光体11Yに対して接触回転することで、感光体11Yの表面を例えばYトナーの帯電極性と同極性に一様帯電せしめる。かかる構成の帯電部材12Yに代えて、感光体11Yに対して非接触で一様帯電処理を施すスコロトロンチャージャなどを採用することもできる。
図示しない磁性キャリアと非磁性のYトナーとを含有するY現像剤をケーシング21Yに内包している現像装置20Yは、現像剤搬送装置22Yと現像部23Yとを有している。現像部23Yでは、図示しない駆動手段によって回転駆動されることで表面を無端移動させる現像剤担持体としての現像スリーブ24Yがその周面の一部をケーシング21Yに設けられた開口から外部に露出させている。これにより、感光体11Yと現像スリーブ24Yとが所定の間隙を介して対向する現像領域が形成されている。
非磁性の中空パイプ状の部材からなる現像スリーブ24Yの内部には、周方向に並ぶ複数の磁極を具備する図示しないマグネットローラが現像スリーブ24Yに連れ回らないように固定されている。現像スリーブ24Yは、後述する現像剤搬送装置22Y内のY現像剤をこのマグネットローラの発する磁力によって表面に吸着させながら回転駆動することで、Y現像剤を現像剤搬送装置22Y内から汲み上げる。そして、現像スリーブ24Yの回転に伴って上記現像領域に向けて搬送されるY現像剤は、現像スリーブ24Yの表面に対して所定の間隙を介して先端を対向させているドクタブレード25Yと、スリーブ表面との間に形成されているドクタギャップに進入する。この際、スリーブ上における層厚がドクタギャップとほぼ同じ厚みに規制される。そして、現像スリーブ24Yの回転に伴って感光体11Yと対向する現像領域の付近まで搬送されると、上記マグネットローラの図示しない現像磁極の磁力を受けてスリーブ上で穂立ちして磁気ブラシとなる。
現像スリーブ24Yには、図示しないバイアス供給手段によって例えばトナーの帯電極性と同極性の現像バイアスが印加されている。これにより、現像領域では、現像スリーブ24Y表面と感光体11Yの非画像部(一様帯電部位=地肌部)との間に、Yトナーを非画像部側からスリーブ側に静電移動させる非現像ポテンシャルが作用する。また、現像スリーブ24Y表面と感光体11Y上の静電潜像との間に、Yトナーをスリーブ側から静電潜像に向けて静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。この現像ポテンシャルの作用によってY現像剤中のYトナーが静電潜像に転移することで、感光体11Y上の静電潜像がYトナー像に現像される。
現像スリーブ24Yの回転に伴って上記現像領域を通過したY現像剤は、図示しないマグネットローラに具備される反発磁極間によって形成される反発磁界の影響を受けて、現像スリーブ24Y上から離脱して現像剤搬送装置22Y内に戻る。
現像剤搬送装置22Yは、2本の第1スクリュウ部材26Y、第2スクリュウ部材32Y、両スクリュウ部材間に介在する仕切壁、透磁率センサからなるトナー濃度検知センサ45Yなどを有している。仕切壁は、第1スクリュウ部材26Yが収容される現像剤搬送部たる第1搬送室と、第2スクリュウ部材32Yが収容される現像剤搬送部たる第2搬送室とを仕切っているが、両スクリュウ部材の軸線方向における両端部に対向する領域では、それぞれ図示しない開口を通じて両搬送室を連通させている。
撹拌搬送部材としての第1スクリュウ部材26Y、第2スクリュウ部材32Yは、それぞれ図示しない軸受けによって両端部が回転自在に支持される棒状の回転軸部材と、これの周面に螺旋状に突設せしめられた螺旋羽根とを有している。そして、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられるのに伴って、Y現像剤を螺旋羽根によって回転軸線方向に搬送する。
第1スクリュウ部材26Yが収容されている第1搬送室内では、第1スクリュウ部材26Yの回転駆動に伴って、Y現像剤が図紙面に直交する方向の手前側から奥側に向けて搬送される。そして、ケーシング21Yの奥側の端部付近まで搬送されると、仕切壁に設けられた図示しない開口を経由して第2搬送室内に進入する。
第2スクリュウ部材32Yが収容されている第2搬送室の上方には、上述した現像部23Yが形成されており、第2搬送室と現像部23Yとは互いの対向部の全領域において連通している。これにより、第2スクリュウ部材32Yと、これの斜め上方に配設された現像スリーブ24Yとが、互いに平行な関係を維持しながら対向している。第2搬送室内では、第2スクリュウ部材32Yの回転駆動に伴って、Y現像剤が図紙面に直交する方向の奥側から手前側に向けて搬送される。この搬送の過程において、第2スクリュウ部材32Yの回転方向周囲のY現像剤が現像スリーブ24Yに適宜汲み上げられたり、現像スリーブ24Yから現像後のY現像剤が適宜回収されたりする。そして、第2搬送室の図中手前側の端部付近まで搬送されたY現像剤は、仕切壁に設けられた図示しない開口を通って、第1搬送室内に戻る。
第1搬送室の下壁には、透磁率センサからなるトナー濃度検知手段としてのトナー濃度検知センサ45Yが固定されており、第1スクリュウ部材26Yによって搬送されているY現像剤のトナー濃度を下方から検知して検知結果に応じた電圧を出力する。図示しない制御部は、トナー濃度検知センサ45Yからの出力電圧値Vtとトナー濃度制御基準値Vtrefとの差分値Tn(=Vtref−Vt)に基づいて、差分値Tnが+(プラス)の場合はトナー濃度が十分高いと判断してトナーを補給せず、差分値Tnが−(マイナス)の場合は、出力値Vtが目標出力値Vtrefの値になるよう、図示しないYトナー補給装置を駆動して、適量のYトナーを第1搬送室内に補給する。これにより、現像に伴ってトナー濃度を低下させたY現像剤のトナー濃度が回復する。
感光体11Y上に形成されたYトナー像は、後述するY用の1次転写ニップで中間転写ベルト51上に1次転写される。この1次転写工程を経由した後の感光体11Y表面には、中間転写ベルト51上に1次転写されなかった転写残トナーが付着している。
ドラムクリーニング装置14Yは、例えばポリウレタンゴム等からなるクリーニングブレード15Yを片持ち支持しており、その自由端側を感光体11Y表面に当接させている。また、図示しない駆動手段によって回転駆動される回転軸部材と、これの周面に立設せしめられた無数の導電性起毛とを具備するブラシローラ16Yのブラシ先端側を感光体11Yに接触させている。そして、上述の転写残トナーをこのクリーニングブレード15Yやブラシローラ16Yによって感光体11Y表面から掻き取る。ブラシローラ16Yには、これに当接する金属製の電界ローラ17Yを介してクリーニングバイアスが印加されており、電界ローラ17Yにはスクレーパ18Yの先端が押し当てられている。クリーニングブレード15Yやブラシローラ16Yによって感光体11Yから掻き取られた転写残トナーは、ブラシローラ16Yと電界ローラ17Yとを経た後、スクレーパ18Yによって電界ローラ17Yから掻き取られて、回収スクリュウ19Y上に落下する。そして、回収スクリュウ19Yの回転駆動に伴って、ケーシング外に排出された後、図示しないトナーリサイクル搬送手段を介して現像剤搬送装置22Y内に戻される。
ドラムクリーニング装置14Yによって転写残トナーがクリーニングされた感光体11Y表面は、除電ランプ等からなる除電装置13Yによって除電された後、帯電部材14Yによって再び一様帯電せしめられる。
Y用のプロセスユニット10Yについて詳述したが、他色のプロセスユニット(10C,M,K)は、使用するトナーの色が異なる点の他は、Y用のものと同様の構成になっている。
先に示した図2において、プロセスユニット10Y,C,M,Kの感光体11Y,C,M,Kは、時計回り方向に無端移動せしめられる中間転写ベルト51の上部張架面に当接しながら回転してY,C,M,K用の1次転写ニップを形成している。これらY,C,M,K用の1次転写ニップの裏側では、上述した1次転写ローラ55Y,C,M,Kが中間転写ベルト51の裏面に当接している。そして、これら1次転写ローラ55Y,C,M,Kには、それぞれ図示しないバイアス供給手段によってトナーの帯電極性とは逆極性の1次転写バイアスが印加されている。この1次転写バイアスにより、Y,C,M,K用の1次転写ニップには、トナーを感光体側からベルト側に静電移動させる1次転写電界が形成される。感光体11Y,C,M,K上に形成されたY,C,M,Kトナー像は、感光体11Y,C,M,Kの回転に伴ってY,C,M,K用の1次転写ニップに進入すると、この1次転写電界やニップ圧の作用によって中間転写ベルト51上に順次重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト51のおもて面(ループ外周面)には、4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。なお、1次転写ローラ55Y,C,M,Kに代えて、1次転写バイアスが印加される導電性ブラシや、非接触方式のコロナチャージャなどを採用してもよい。
中間転写ベルト51の下方には当接部材としての2次転写ローラ56が配設されており、これは図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動せしめられながら、中間転写ベルト51のおもて面に当接して2次転写ニップを形成している。そして、この2次転写ニップの裏側では、2次転写バックアップローラ53が中間転写ベルト51を掛け回している。
2次転写バックアップローラ53には、図示しない2次転写電源により、トナーの帯電極性と同極性の2次転写バイアスが印加される。これに対し、ベルトのおもて面に当接して2次転写ニップを形成している当接部材たる2次転写ローラ56は接地されている。これにより、2次転写バックアップローラ53と2次転写ローラ56との間に2次転写電界が形成されている。中間転写ベルト51のおもて面に形成された4色トナー像は、中間転写ベルト51の無端移動に伴って2次転写ニップに進入する。
先に示した図1において、給紙装置200は、記録紙Pを収納する給紙カセット201、これらの給紙カセット201に収納された記録紙Pをカセット外に送り出す給紙ローラ202、送り出された記録紙Pを一枚ずつ分離する分離ローラ対203、分離後の記録紙Pを送り出し路204に沿って搬送する搬送ローラ対205などがそれぞれ複数配設されている。給紙装置200は、図示のようにプリンタ部1の直下に配設されている。そして、給紙装置200の送り出し路204は、プリンタ部1の給紙路70に連結している。これにより、給紙装置200の給紙カセット201から送り出された記録紙Pは、送り出し路204を経由してプリンタ部1の給紙路70内に送られる。
プリンタ部1の給紙路70の末端付近には、送込手段としてのレジストローラ対71が配設されており、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを中間転写ベルト51上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで2次転写ニップに送り込む。そして、2次転写ニップ内では、中間転写ベルト51上の4色トナー像が2次転写電界やニップ圧の影響によって記録紙Pに一括2次転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された記録紙Pは、2次転写ニップから排出されると中間転写ベルト51から離間する。
2次転写ニップの図中左側方には、無端状の紙搬送ベルト76を複数の張架ローラによって張架しながら図中反時計回り方向に無端移動せしめる搬送ベルトユニット75が配設されている。中間転写ベルト51から分離した記録紙Pは、この紙搬送ベルト76の上部張架面に受け渡されて、定着装置80に向けて搬送される。
定着装置80内に送られた記録紙Pは、図示しないハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ81と、これに向けて押圧される加圧ローラ82とによる定着ニップ内に挟み込まれる。そして、加圧されつつ加熱されるともでフルカラー画像が表面に定着させしめられながら、定着装置80外に向けて送られる。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト51表面には、記録紙Pに転写されなかった若干量の2次転写残トナーが付着している。この2次転写残トナーは、中間転写ベルト51のおもて面に当接しているベルトクリーニング装置57によってベルトから除去される。
定着装置80の下方には、スイッチバック装置85が配設されている。定着装置80から排出された記録紙Pは、揺動可能な切替爪86による搬送路切替位置までくると、切替爪86の揺動停止位置に応じて、排紙ローラ対87、あるいはスイッチバック装置85に向けて送られる。そして、排紙ローラ対87に向けて送られた場合には、機外へと排出された後に、排紙トレイ3状にスタックされる。
一方、スイッチバック装置85に向けて送られた場合には、スイッチバック装置85によるスイッチバック搬送によって上下反転せしめられた後、再びレジストローラ対71に向けて搬送される。そして、2次転写ニップに再び進入して、もう片面にもフルカラー画像が形成される。
なお、プリンタ部1の筺体の側面に設けられた手差しトレイ2上に手差しされた記録紙Pは、手差し供給ローラ72と、手差し分離ローラ対73とを経由した後、レジストローラ対71に向けて送られる。
本実施形態に係る複写機によって原稿のコピーをとる場合、まず、原稿自動搬送装置400の原稿台401に原稿をセットする。あるいは、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス301上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じて押さえる。その後、図示しないスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときには、原稿がコンタクトガラス301内に送られる。そして、スキャナ300が駆動して第1走行体303及び第2走行体304による読取走査が開始する。これとほぼ同時に、転写ユニット50や各色プロセスユニット10Y,C,M,Kの駆動が開始する。更には、給紙装置200からの記録紙Pの送り出しも開始する。なお、給紙カセット201にセットされていない記録紙Pを使用する場合には、手差しトレイ2にセットされた記録紙Pの送り出しが行われる。
K用のプロセスユニット10Kの図中右側方には、光学的検知手段たる光学センサ69が中間転写ベルト51のおもて面に対して所定の間隙を介して対向するように配設されている。
図4は、光学センサ69の概略断面図である。図に示すように、光学センサ69は、主に、発光手段としての発光素子311と、正反射光を受光するための第1の受光手段としての正反射受光素子312と、拡散反射光を受光するための第2の受光手段としての拡散反射受光素子313とから構成されている。発光素子311から発した光を、中間転写ベルト51の表面に向けて出射する。そして、中間転写ベルト51の表面や、その表面に転写されたトナーパッチで正反射した正反射光を正反射受光素子312によって受光して、受光量に応じた電圧を出力する。更に、中間転写ベルト51の表面や、その表面に転写されたトナーパッチで拡散反射した拡散反射光を拡散反射受光素子313によって受光して、受光量に応じた電圧を出力する。
光学センサの発光素子311としては、ピーク発光波長が940[nm]のGaAs発光ダイオードが用いられている。また、正反射受光素子312及び拡散反射受光素子313としては、ピーク分光感度波長が850[nm]のSiフォトトランジスタとを有したものを使用している。すなわち、この光学センサは、色による反射率に顕著な差のない830[nm]以上の赤外光を検出するものである。このような光学センサを用いることで、一つのセンサで、Y,M,C,K全色のトナーパッチを検知することができる。
図5は本複写機の電気回路の要部を示すブロック図である。同図において制御手段たる制御部100は、演算手段たるCPU(Central Processing Unit)101、データ記憶手段たる不揮発性のRAM(Random Access Memory)102、データ記憶手段たるROM(Read Only Memory)103等を有している。この制御部100には、プロセスユニット10Y,M,C,K、光書込ユニット68、転写ユニット50、光学センサユニット69などが電気的に接続されている。そして、制御部100は、RAM102やROM103内に記憶している制御プログラムに基づいて、これらの各種の機器を制御するようになっている。
制御部100は、画像を形成するための画像形成条件の制御も行っている。具体的には、制御部100は、プロセスユニット1Y,M,C,Kにおける各帯電部材に対して、帯電バイアスをそれぞれ個別に印加する制御を実施する。これにより、各色の感光体2Y,M,C,Kが、Y,M,C,K用ドラム帯電電位に一様帯電せしめられる。また、制御部100は、光書込ユニット68のプロセスユニット1Y,M,C,Kに対応する4つの半導体レーザーのパワーをそれぞれ個別に制御する。また、制御部100は、プロセスユニット1Y,M,C,Kにおける各現像ローラに、Y,M,C,K用現像バイアス値の現像バイアスを印加する制御を実施する。これにより、感光体2Y,M,C,Kの静電潜像と、現像スリーブとの間に、トナーをスリーブ表面側から感光体側に静電移動させる現像ポテンシャルを作用させて、静電潜像を現像する。
また、制御部100は、電源投入時あるいは所定枚数のプリントを行う度に、各色の画像濃度を適正化するための画像濃度制御たるプロセスコントロールを実行する。
図6は、プロセスコントロールの制御フロー図である。なお、図6のプロセスコントロールの制御フローは、電源投入時におけるプロセスコントロールの制御フロー図である。
まず、制御部100は、光学センサ69の初期設定を行う(S1)。具体的には、光学センサ69の正反射受光素子312の出力が予め決められた所定値(4V)になるように、発光素子311の発光強度を調整する。なお、光学センサ69の初期設定は、行わなくてもよい。
次に、制御部100は、図7に示すような、階調パターンを中間転写ベルト51上における各光学センサ69に対向する位置に色毎に自動形成する(S2)。各色の階調パターンは、トナー付着量の異なる5個程度のトナーパッチからなり、副走査線方向に14.4[mm]、パッチ間隔5.6[mm]で、Bk色の階調パターン、C色の階調パターン、M色の階調パターン、Y色の階調パターンの順で中間転写ベルト51に形成される。階調パターンは、帯電、現像バイアス条件をトナーパッチ毎に変更し、露光条件は、予め決められた所定値(感光体が十分除電されるフル露光)で形成される。なお、階調パターンの各トナーパッチの現像バイアス、帯電バイアスの設定については、後述する。この中間転写ベルト上の各色の階調パターンを光学センサ69で光学的に検出する(S3)。
次に、各色の階調パターンの各トナーパッチを検知して得られた受光素子の出力値と、付着量と受光素子の出力値との関係に基づき構築された付着量算出アルゴリズムとを用いてトナー付着量(画像濃度)に変換処理する。
本実施形態においては、特開2006−139180号に記載のように、トナー付着量の算出を、トナーパッチで正反射した正反射光と、拡散反射光とを用いてトナー付着量を算出する。正反射光と拡散反射光とを用いてトナー付着量を算出することで、正反射光のみを用いてトナー付着量を算出するものに比べて、高付着量の検知範囲を広げることができる。また、特開2006−139180号に記載のトナー付着量算出アルゴリズムを用いることで、温度変化、経時劣化などによる発光素子や受光素子の出力が変化したり、中間転写ベルト51の経時劣化によって受光素子の出力が変化したりしても、正確なトナー付着量を求めることができる。
以下に、本実施形態における付着量算出アルゴリズムについて、具体的に説明する。以下、説明文中の記号を次のように定義する。
Vsg:転写ベルト地肌部を検知する光学センサからの出力電圧値(地肌部検知電圧)
Vsp:各基準パッチを検知する光学センサからの出力電圧値(パッチ検知電圧)
Voffset:オフセット電圧(LEDをOFFしているときの出力電圧値)
_reg:正反射光出力(Regular Reflectionの略)
_dif:拡散反射光出力(Diffuse Reflectionの略)(cf.JIS Z 8105 色に関する用語)
[n] 要素数:nの配列変数
まず、Kトナーの付着量算出アルゴリズムについて説明する
i)以下の式を用いて正反射光からオフセット電圧を減ずる。
ΔVsg_reg[K][n]=Vsg_reg[K][n]−Voffset_reg
ΔVsp_reg[K]=Vsg_reg[K]−Voffset_reg[K]
ii)正反射データを正規化する。
正規化値Rn[K]=ΔVsg_reg[K][n]/ΔVsp_reg[K]
iii) LUT(ルックアップテーブル)を用いて正規化値を付着量に変換する。
正規化値に対応する付着量変換テーブルを予め作成しておき、それに対応させて付着量を得る。
以上が、Kトナーの付着量算出アルゴリズムである。
次に、カラートナー付着量算出アルゴリズムについて説明する。
カラートナー付着量においては、以下に示すSTEP1〜7という7段階の処理によって演算する。
[STEP1]
STEP1では、データサンプリングを行って、ΔVspやΔVsgを算出する。まず、正反射光出力,拡散反射光出力ともに、全基準パッチ[n]個についてオフセット電圧との差分を計算する。これは、最終的には「センサ出力の増分をカラートナーの付着量に変化よる増分」のみで表したいためである。
正反射光出力増分については、次のようにして求める。
Figure 0004965487
また、拡散反射光出力増分については、次のようにして求める。
Figure 0004965487
但し、オフセット出力電圧値(Voffset_reg、Voffset_dif)が、無視できるレベルに十分に小さい値となるOPアンプを用いた場合、この様な差分処理は省略しても構わない。
このようなSTEP1により、図8に示す特性曲線を得る。
[STEP2]
STEP2では、感度補正係数αを算出する。まず、STEP1にて求めたΔVsp_reg.[n]やΔVsp_dif.[n]から、各基準パッチ毎に「ΔVsp_reg.[n]/ΔVsp_dif.[n]」を算出する。そして、後述するSTEP3で正反射光出力の成分分解を行う際に、拡散光出力(ΔVsp_dif[n])に乗ずるための感度補正係数αを、次のようにして算出する。
Figure 0004965487
このようなSTEP2により、図9に示すような特性曲線を得る。なお、感度補正係数αをΔVsp_reg[n]とVsp_Dif.[n]との最小値としたのは、正反射光出力の正反射成分の最小値がほぼゼロであり、かつ正の値となることがあらかじめわかっているからである。
[STEP3]
STEP3では、正反射光の成分分解を行う。
正反射光出力の拡散光成分については、次のようにして求める。
Figure 0004965487
また、正反射光出力の正反射成分については、次のようにして求める。
Figure 0004965487
このようにして成分分解を行うと、感度補正係数αが求まるパッチ検知電圧にて、正反射光出力の正反射成分がゼロとなる。そして、図10に示すように、正反射光出力が正反射光成分と拡散光成分とに成分分解される。
[STEP4]
STEP4では、正反射光出力の正反射成分を正規化する。次の式のようにして、各パッチ検知電圧における地肌検知電圧との比を求めて、0〜1までの正規化値へ変換するのである。
Figure 0004965487
このようなSTEP4により、図11に示すような特性曲線を得る。
[STEP5]
STEP5では、拡散光出力の地肌部変動補正を行う。まず、次の式のようにして、ベルト地肌部からの拡散光出力成分を、拡散光出力電圧から除去する。
Figure 0004965487
これにより、中間転写ベルト10の地肌部の影響を除くことができる。よって、正反射光出力が感度を持つ低付着量域において、ベルト地肌部から直接反射される拡散光成分を、拡散光出力から、除去することができる。そして、トナー付着量ゼロ〜1層形成までのトナー付着量範囲における補正後拡散光出力が、図12に示すように、原点を通り、且つトナー付着量に対して1次線形関係のある値に変換される。
[STEP6]
STEP6では、拡散光出力の感度を補正する。具体的には、図13に示すように、「正反射光の正反射成分の正規化値」に対し、地肌部変動補正後の拡散光出力をプロットし、そのプロット線を近似することで、拡散光出力の感度を求め、この感度があらかじめ定めた狙いの感度となる様、補正を行う。
「正反射光(正反射成分)の正規化値」に対し、地肌部変動補正後の拡散光出力をプロットしたプロット線を多項式近似(本実施形態においては、2次式近似)して、感度補正係数ηを算出する。
まず、プロット線を2次近似式(y=ξ1x2+ξ2x+ξ3)で近似して、最小二乗法により係数ξ1、ξ2、ξ3を求める。
Figure 0004965487
m:データ数
x[i]:正反射光_正反射成分の正規化値
y[i]:地肌部変動補正後拡散光出力
なお、計算に用いるxの範囲は、0.1≦x≦1.0である。
上記(1)、(2)、(3)の連立方程式を解くことで、係数ξ1、ξ2、ξ3を求めることができる。
こうして近似されたプロット線から計算されるある正規化値aがある値bとなる様な感度補正係数ηを求める。
Figure 0004965487
STEP5で求めた地肌部変動補正後の拡散光出力に対し、STEP6で求めた感度補正係数ηを乗じることで、付着量と拡散出力との関係が予め定められた関係となるように補正する。
Figure 0004965487
[STEP7]
STEP7では、センサ出力値をトナー付着量に変換する。STEP6までの処理により、LED光量低下などによって生ずる拡散反射出力の経時的な変動に対する補正処理が全て行われたため、最後に、センサ出力値をトナー付着量変換テーブルに基づいてトナー付着量に変換するのである。
以上が、カラートナーの付着量算出アルゴリズムである。
例えば、図13に示すように、「正反射光の正反射成分の正規化値」に対し、地肌部変動補正後の拡散光出力をプロットした点が、上記の感度補正係数ηの計算に用いる正反射光_正反射成分の正規化値の範囲内に2点未満の場合、感度補正係数ηを算出することができず、付着量の変換をおこなうことができない。このように、付着量の算出に失敗した場合(S5のYES)は、プロセスコントロールを終了して、現像バイアスVbなどの変更を行わず終了する。また、失敗した場合は、次回のプロセスコントロールの間隔を狭める処理を行ってもよい。
上述したトナー付着量算出アルゴリズムを用いて各トナーパッチのトナー付着量を算出することができたら(S5のNO)、各トナーパッチのトナー付着量と各トナーパッチを作成したときの各現像ポテンシャルとの関係から、図14に示すように、最小2乗法により直線近似した現像ポテンシャル−トナー付着量直線(y=ax+b)を各色求める。この現像ポテンシャル−トナー付着量直線から、現像能力を示す指標値である現像γ(傾きa)および現像開始電圧Vk(切片b)を各色算出する(S6)。なお、本実施形態では、直線近似としたが、2次近似を採用してもよい。ただし、2次近似を採用した場合の現像γは、プロット線の関係式の微分値とする。
現像γの算出時にほとんどのトナーパッチの付着量が光学センサ69の高感度領域外となり、現像γに用いることのできるデータ数が1点であり、現像γの算出を行うことができない場合や、算出した現像γが通常想定される変動範囲に対して、異常なほど大きかったり、小さかったりしたときは、現像γの算出失敗(S7のYES)として、プロセスコントロールを終了して、現像バイアスVbなどの変更を行わず終了する。
現像γの算出が成功した場合(S7のNO)は、制御部100は、予め決められた目標付着量を得るのに必要な現像ポテンシャルを現像γに基づいて特定した後、この現像ポテンシャルにマッチした、現像バイアスVbを算出する(S7)。目標付着量は、トナー顔料の着色度合いで決まるが、一般的には、0.4〜0.6[mg/cm]である。また、制御部100は、算出した現像バイアスVbに基づいて、帯電バイアスVcを決定する。また、LDパワーは、帯電電位に応じて80〜120%の間で調整するが、ここでは詳しい説明を割愛する。現像バイアスVb、帯電バイアスVc、LDパワーをRAM102などの不揮発性の記憶手段に保存する。なお、帯電バイアスVcは、現像バイアスVbに対して100〜200[V]程度高く設定するのが一般的である。また、現像バイアスVbは、350〜700[V]の範囲で設定する。すなわち、算出した現像バイアスが、1[kV]であっても、現像バイアスVbは、700[V]に設定するのである。これは、現像バイアスの設定値が、700[V]を超えると、電源の容量を超えてしまい、バイアスを安定的に維持できないおそれがあるからである。また、350[V]未満だと、帯電バイアスの設定値が低くなりすぎて、帯電が不均一になりやすく「残像」と呼ばれる、前回作像した画像が次の画像に現れるといった異常画像が生じるおそれがある。
現像バイアスVbを算出したら、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正が必要か否かを判断する(S9)。具体的には、予め決められた目標現像γと、算出した現像γとの差分値Δγ(Δr=算出した現像γ−目標現像γ)を算出する。
制御部100は、算出したΔγが所定範囲内のときは、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正が必要ないと判断し(S9のNO)、プロセスコントロール制御を終了する。
一方、算出したΔγが所定範囲外のときは、次回の現像バイアス調整時に、算出される現像バイアスVbが、上述の設定範囲(350〜700V)を超える可能性があるので、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正が必要と判断する(S9のYES)。
具体的な一例を挙げると、−0.30[(mg/cm)/KV]<Δγ<0.30[(mg/cm)/KV]のときは、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正は、行なわず、Δγ≧0.30[(mg/cm)/kV]、Δγ≦−0.30[(mg/cm)/KV]のとき、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正を行う。
なお、上記においては、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正するか否かを算出した現像γに基づいて、判断しているが、算出した現像開始電圧Vkに基づいてトナー濃度制御基準値Vtrefの補正するか否かを判断してもよい。この場合は、算出した現像開始電圧Vkが上限値以上の場合、算出した現像開始電圧Vkが下限値以下の場合は、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正を実行する。
算出したΔγが所定範囲外でトナー濃度制御基準値Vtrefの補正が必要と判断されたら、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正を行って、次のプロセスコントロールまでに、現像γを目標現像γに近づける補正を行う(S10)。なお、現像γを目標現像γに近づけるようトナー濃度制御基準値Vtrefを補正すると、算出した現像バイアスで作像しても付着量が、目標付着量にならなくなってしまう。しかし、いきなり現像装置内のトナー濃度が目標のトナー濃度になるわけではなく、徐々に現像装置内のトナー濃度が目標のトナー濃度となるようにトナー補強制御を行うので、現像γが急激に変化するわけではない。よって、トナー濃度制御基準値Vtrefを補正しても、始めのうちは、算出した現像バイアスで、目標付着量にすることができる。そして、徐々に目標の付着量から離れていくが、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正量は、算出した現像バイアスで作像しても付着量が、目標付着量から大幅にかけ離れるような補正量には設定しないので、画像が大きく劣化することはない。ただし、階調パターン作成時のトナー濃度検知センサ45の出力値Vtが、トナー濃度制御基準値Vtrefから大幅に異なっている場合において、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正をしてしまうと、逆に、目標の現像γから外れてしまうおそれがあるため、階調パターン作成時のトナー濃度検知センサ45の出力値Vtと、階調パターン作成時のトナー濃度検知センサ45の出力値Vtと関係性も考慮にいれて、トナー濃度制御基準値Vtrefの補正を行うか否かを決める。
具体的な一例を示すと、Δγ≧0.30[(mg/cm)/kV]、かつ、Vt−Vtref≦−0.2Vのとき、トナー濃度制御基準値Vtrefを0.2V下げて、現時点よりもトナー濃度を下げる補正を行う。また、Δγ≦−0.30[(mg/cm)/KV]、かつ、Vt−Vtref≧0.2Vのときは、トナー濃度制御基準値Vtrefを0.2V上げて、現時点よりもトナー濃度を上げる補正を行う。
なお、上述では、トナー濃度制御基準値Vtrefを補正した場合、徐々に現像装置内のトナー濃度が目標のトナー濃度となるようにトナー補給制御を行っているが、トナー濃度制御基準値Vtrefを補正した場合、現像装置内のトナー濃度が目標のトナー濃度となるようにトナー補給制御を行ってもよい。この場合においては、トナー濃度制御基準値Vtrefを補正したら、再度、プロセスコントロールを実施する。
以上が、プロセスコントロールの制御フローである。
次に、階調パターンの各トナーパッチの現像バイアス、帯電バイアスの設定について説明する。
現像γの算出において、最小二乗法により1次直線を求める際に使用するデータ点は有効範囲内に均等に分散していることが望ましい。なぜなら、データ点が集中すると、誤差要因により現像γの精度が悪くなることが考えられるからである。ここで、誤差要因とは現像スリーブの周期ムラによるトナーパッチのトナー付着量のばらつきや、中間転写ベルト上の傷などによる光学センサ出力誤差から生ずるトナー付着量誤差である。そのため、各トナーパッチ作成時の現像バイアスを近くして、各トナーパッチの付着量の差異を小さくすると、トナー付着量にばらつきが生じた場合に変動の影響を受けやすくなるため、現像γの精度が悪化してしまう。よって、現像γを精度よく算出するという観点からトナーパッチのトナー付着量は光学センサ69の有効検出範囲内で低付着側から高付着側にかけて、等間隔に分布することが求められる。また、データ点を等間隔に分布させることは、付着量算出の観点からも非常に重要である。
本実施形態は、色による反射率に顕著な差のない赤外光を検知する光学センサ69を用いて、ひとつの光学センサ69でY,M,C,K全色の反射光を検知している。このため、複数色のトナーパッチを検知したときの出力データを用いて上記感度補正係数ηを算出できる。そのため、少トナーパッチを用いたシステムにおいてもより効率的に感度補正係数ηを求めることができる。
また、感度補正係数ηを精度よく求めるためには、各色のトナーパッチを光学センサ69で検知した検知データ(出力値)から算出した正反射光_正反射成分の正規化値xの多くが、0.1≦x≦1.0内に入り、かつ、等間隔に分布することが重要である。すなわち、0.1≦x≦1.0の範囲内に多くのデータが等間隔に分布することによって、多項式近似(ここでは2次曲線近似)が正確に行われ、その結果、感度補正係数ηとして非常に正確な値を得ることができるのである。この感度補正係数ηは付着量に直接関与しているため、感度補正係数ηを精度良く算出することで、付着量変換の精度を大幅に向上させることができる。
このように、現像γの算出、感度補正係数ηの算出いずれも、各色のトナーパッチが所定の範囲内で均等に分散することが重要である。そこで、本実施形態においては、このように均等分散させるために、次に示す方法を用いて階調パターンの作像バイアスを算出している。
以下に、本実施形態の階調パターンの作像バイアスの算出について、一例を用いて具体的に説明する。ここでは、4個のトナーパッチからなる階調パターンを作成する場合を例に挙げて、説明する。ただし、トナーパッチ数についはこれに限定されるものではない。
まず、前回のプロセスコントロールの結果により求められた各色の現像バイアスVbを取得して、現像バイアスVbから最大現像ポテンシャル:PotMaxを求める。
最大現像ポテンシャルは以下の式(11)により求めることができる。
Figure 0004965487

ここで、べた部露光後電位Vlとは露光を行った後の感光体電位であり、感光体の特性に依存する値となる。本実施形態ではVl=−50[V]である。例えば、前回のプロセスコントロールの結果、現像バイアスVbが−550[V]であったとすると、現像ポテンシャルはPotMax=|−550−(−50)|=500[V]となる。最大現像ポテンシャルPotMaxの物理的意味であるが、所望のベタ濃度を得ることができる現像ポテンシャルである。本実施形態では、トナー付着量0.45[mg/cm]のとき、ID=1.4が得られるようなシステムとなっている。
以上のように数11を用いて、各色それぞれの最大現像ポテンシャルPotMaxを求める。
次に、各色の最大現像ポテンシャルから、各色の階調パターンの各トナーパッチにおける現像バイアスの算出を行う。ここで、K色とC,M,Y色では異なる方式を用いて、現像バイアスの算出を行う。これは、K色とC,M,Y色とで付着量検知方式が異なるためである。すなわち、上述したように、本実施形態においては、K色は、正反射光のみを用いて付着量の算出を行い、C,M,Y色は、正反射光と拡散反射光とを用いて付着量の算出を行うためである。
[K色の場合]
K色トナーの場合、照射した光は、トナー表面で吸収されてしまうため、拡散反射光の感度が得られないとった特性がある。そのため、K色トナーでは正反射光のみを用いてトナー付着量の検知を行っている。また、正反射光のみで付着量の検知を行う場合には、トナー付着量が多くなるにつれて感度が低下するため、付着量の検知範囲がC,M,Y色のように、拡散反射光と正反射光との両方を用いて付着の検知を行うものに比べて狭くなる。よって、K色の階調パターンにおける各トナーパッチの付着量が、ベタ濃度のときのトナー付着量0.45[mg/cm]よりも低い領域で均等分散するように、階調パターンを作像するときの現像バイアスを算出する。本実施形態においては、各トナーパッチの付着量が、0.05[mg/cm]≦[K]≦0.35[mg/cm]の範囲で均等分散するように、現像バイアスを算出する。
具体的には、数11より求めた、K色の最大現像ポテンシャルPotMax(K)を以下の数12に代入して、K色の階調パターンにおける現像バイアスの算出を行う。
Figure 0004965487

ここで、VPnは各トナーパッチの現像バイアスを表し、VPnのnは階調パタンのn番目を表す。
よって、K色の階調パターンの各トナーパッチを作像するための現像バイアスVPnは、次のように表すことができる。
VP1(K)=PotMax(K)×(2/12)−Vl[−V]
VP2(K)=PotMax(K)×(4/12)−Vl[−V]
VP3(K)=PotMax(K)×(6/12)−Vl[−V]
VP4(K)=PotMax(K)×(8/12)−Vl[−V]
以上のようにしてK色の階調パターンの各トナーパッチを作像するための現像バイアスVPnを設定することにより、ベタ濃度よりも付着量が低い領域に階調パターン濃度を分散させることができる。
[C,M,Yの場合]
C,M,Yの階調パターンは、図15に示すように、感度補正係数ηを算出するときに、各色のトナーパッチが、0.1≦x≦1.0の範囲内で均等に分散するのが理想である。よって、C,M,Yの場合、各トナーパッチが、0.1≦x≦1.0の範囲内で均等に分散するように、現像バイアスを算出する。
まず、数11より求めた、C,M,Y色の最大現像ポテンシャルの大きさを比較し、順序をつけていく。ここで、C,M,Y色の最大現像ポテンシャルを大きい順に、PotMAX(1)、PotMAX(2)、PotMAX(3)とする。例えば、最大現像ポテンシャルが大きい順にC、M、Yであったとすると、PotMAX(1)=PotMAX(C)、PotMAX(2)=PotMAX(M)、PotMAX(3)=PotMAX(Y)となる。ただし、取得した最大現像ポテンシャルが同一であった場合には、C、M、Yの順とする。
次に、順序をつけた最大現像ポテンシャルを以下の数13に代入し、階調パターンの現像バイアスを算出する。
Figure 0004965487

ここで、VPn(m)のnは各色の階調パターンのn番目、mはバイアスの順序(1、2、3)を表す。
上記数13から、各色の階調パターンの各トナーパッチの現像バイアスは以下のように表すことができる。
VP1(1)=PotMAX(1)×(1/12)−Vl
VP1(2)=PotMAX(2)×(2/12)−Vl
VP1(3)=PotMAX(3)×(3/12)−Vl
VP2(1)=PotMAX(1)×(4/12)−Vl
VP2(2)=PotMAX(2)×(5/12)−Vl
VP2(3)=PotMAX(3)×(6/12)−Vl
VP3(1)=PotMAX(1)×(7/12)−Vl
VP3(2)=PotMAX(2)×(8/12)−Vl
VP3(3)=PotMAX(3)×(9/12)−Vl
VP4(1)=PotMAX(1)×(10/12)−Vl
VP4(2)=PotMAX(2)×(11/12)−Vl
VP4(3)=PotMAX(3)×(12/12)−Vl
PotMAX(1)=PotMAX(C)、PotMAX(2)=PotMAX(M)、PotMAX(3)=PotMAX(Y)のときは、図16に示すようなトナー付着量となる。図15に示すように、他の色と比較して、最大現像ポテンシャルが低い(現像γが高い)Y色は高付着量側に、最大現像ポテンシャルが高い(現像γが低い)C色は低付着量側にトナーパッチが作成される。
各色の前回現像バイアスVbを基に算出した最大現像ポテンシャルに基づいて、大小関係を比較して各色の順位付けを行い、その順位に基づいて階調パターンの各トナーパッチの現像バイアスを設定する理由について説明する。これは、現像剤の特性の変化が起こって現像γの値が高くなる方向に変動した際にも、有効範囲内により多くのトナーパッチ作成することができ、より安定して現像γを算出するためである。すなわち、本実施形態においては、他の色と比較して、最大現像ポテンシャルが最も低い色以外は、ベタ濃度よりも付着量が低い領域に、高濃度(高付着量)のトナーパッチが形成される。よって、現像剤の特性の変化が起こって現像γの値が高くなる方向に変動した際にも、最大現像ポテンシャルが最も低い色以外は、高濃度(高付着量)のトナーパッチを光学センサの検知範囲内に入れることができ、トナーパッチが減少するのを抑制することができる。
以上のようにしてC,Y,M色の階調パターンの各トナーパッチを作像するための現像バイアスVPnを設定することにより、各トナーパッチを0.1≦x≦1.0の範囲内で均等に分散させることができる。
次に、各色の階調パターンを作像するときの帯電バイアスVPcnの設定について説明する。
帯電バイアスの設定はK、C、M、Y共通であり、以下の数14を用いて算出する。
Figure 0004965487

ただし、帯電バイアスの設定は地肌汚れが生じないように、地肌ポテンシャルオフセットを設定する。本実施形態において、地肌ポテンシャルオフセットは−200[V]である。
上記のように、前回のプロセスコントロールで算出した現像バイアスVbに基づき、階調パターンの各トナーパッチを作像するための現像バイアスVPnを算出することで、光学センサ69の検知範囲内でトナーパッチを低付着側から高付着側にかけて等間隔で分布させることができ、少ないトナーパッチでも、精度のよい付着量変換や現像γの算出を行うことができる。しかしながら、現像γが前回のプロセスコントロール実行時から大幅に高くなっていた場合は、光学センサ69の検知範囲内に入るトナーパッチが減少して、精度のよい付着量変換や現像γの算出を行うことができなくなる。そこで、本実施形態においては、後述するように、前回算出した現像に対して今回算出する現像γが変動する要因を検知して、各トナーパッチを作像するための現像バイアスVPnを予め決められた固定値にしたり、現像バイアスVPn補正したりしている。
現像γを変動させる要因は、種々あり、それら全ての要因を検知して、現像γを予測することは、装置のコスト高などを招き困難である。よって、本実施形態では、環境や装置の放置時間など、現像γを大幅に変動させる主要な要因のみを検知して、現像γの変動を予測したりしている。しかしながら、主要な要因のみからでは、正確な現像γの予測ができず、予測した現像γと実際の現像γとが異なる場合がある。例えば、主要な変動要因からは、前回とあまり現像γが変わらないと予測して、前回算出した現像バイアスVbに基づいて、階調パターンを作像しても、実際は、前回よりも現像γが大幅に高くなっている場合があった。このような場合、光学センサ69の検知範囲内にトナーパッチが1点しか入らなくなってしまう可能性があり、現像γを算出できなくなるという不具合が生じるおそれがある。
そこで、本実施形態においては、現像γの予測が外れて、予測よりも現像γが高くなっても、確実に現像γの算出ができるよう、現像γの変動範囲内で必ず光学センサ69の検知範囲に入るよう予め決定された固定の現像バイアスVPkで作像されるトナーパッチを少なくとひとつ以上設けるようにしている。
具体的には、階調パターンのうち、4つのトナーパッチについては、上述したように、前回現像バイアスVbを基に算出した最大現像ポテンシャルに基づいて算出された現像バイアスVPnで作像し、ひとつのトナーパッチを予め決められた固定値VPkで作像する。ただし、前回の現像バイアスVbに基づいて作像するトナーパッチ数および予め決められた固定値を用いて設定されるトナーパッチの数についはこれに限定されるものではない。また、作成する各色のパッチ数も5パッチに限るものではない。また、本実施形態においては、予め決められた固定の現像バイアスVPkを520[−V]に設定した。しかし、この固定の現像バイアス値も装置の構成などによって、適宜決めればよい値である。
図17は、現像γの予測が外れて、前回のプロセスコントロール時の現像γに対して、今回のプロセスコントロール時の現像γが大幅に高くなった場合のときにおける階調パターンの付着量について説明する図である。
なお、図17記号■は、前回のプロセスコントロールで決定した現像バイアスVbに基づいて算出した現像バイアスVPn作像したトナーパッチを示しており、記号◆は、予め決められた現像バイアスVPkで作像したトナーパッチを示している。
図17の記号■に示すように、主要な変動要因からは、前回とあまり現像γが変わらないと予測して、前回の現像バイアスVbに基づいて算出した現像バイアスVP(1)〜VP(4)で作像したトナーパッチについては、ひとつのトナーパッチしか、光学センサの検出範囲内に入っていない。一方、記号◆に示すように、予め決められた固定の現像バイアスVPkで作像されたトナーパッチは、現像γが前回から大幅に高くなっていても、光学センサ69の検知範囲に入っている。このように、2点以上、光学センサ69の検出範囲内に入れることができ、現像γを算出することができる。
また、現像γの予測が外れて、前回のプロセスコントロール時の現像γに対して、今回のプロセスコントロール時の現像γが大幅に低くなった場合、階調パターンの各トナーパッチの付着量が低付着量側に集中してしまう。各トナーパッチの付着量が集中してしまうと、トナー付着量のばらつきの影響を受けやすくなり、現像γの精度が悪化してしまうおそれがある。このため、現像γが低いときに光学センサ69の検知範囲領域で高濃度となるような固定の現像バイアスで作像するトナーパッチを追加してもよい。
次に、現像γが大きく変動しているおそれのあるときは、各トナーパッチを作像するための現像バイアスVPnを予め決められた固定値にしたり、現像バイアスVPnを現像γが大きく変化することが予測される主な要因に基づき補正したりする方法について、実施例1、2に基づいて、具体的に説明する。
[実施例1]
実施例1は、現像γが大幅に高くなるおそれがある要因を検知した場合は、階調パターンを構成する全てのトナーパッチを、必ず光学センサ69の検知範囲にトナー付着量が入るよう予め決定された固定の現像バイアスで作像するようにしたものである。現像γが大幅に高くなるおそれがある要因としては、次のような場合がある。前回のプロセスコントロール時算出した感度補正係数ηの算出精度や現像γの算出精度が悪く、実際の現像γに対して算出した現像γの誤差が大きい場合である。また、今回のプロセスコントロール実行時の現像装置内のトナー濃度が、前回のプロセスコントロール実行時のトナー濃度に対して大きく異なるなどで、前回のプロセスコントロール実行時から現像装置内のトナーの帯電量が大きく変動している場合である。
具体的には、制御部100は、現像γが高くなるおそれのある要因として、下記表1に示すような条件を検知する。そして、下記条件のうち、いずれかひとつでも満足した場合は、階調パターンを構成する全てのトナーパッチを固定の現像バイアスで作像する。なお、下記の表1に示す全ての条件を検知する必要はなく、また、条件は、下記に限られるものではなく、装置の構成などによって、適宜条件を決めればよい。
Figure 0004965487
条件1について、具体的に説明する。
図18は、C色の現像γが、前回のプロセスコントロール実行時から大幅に高くなった場合のときにおける感度補正係数ηを算出するときの各色トナーパッチの検出データをプロットしたグラフである。
図に示すように、C色の検出データのうち、2点は、正反射光_正反射成分の正規化値xが0.1以下となり、感度補正係数ηを算出するために用いる範囲から外れて、一点のみが感度補正係数ηの算出に用いる範囲に入っている。
このような場合は、M色のトナーパッチ3点、Y色のトナーパッチ3点、C色のトナーパッチ1点の全7個のトナーパッチを用いて感度補正係数ηを求めることとなる。このときの感度補正係数ηの値は、例えばxが0.2のとき地肌部変動補正後の拡散光出力が1.2[V]となるように調整するとすると、感度補正係数ηは、2となる。一方、先の図15に示した、Y、M、C色のトナーパッチが、感度補正係数ηを算出に用いる範囲内(0.1≦x≦1.0)に均等分散している理想の状態のときは、9個のトナーパッチを用いて感度補正係数ηを求めることとなり、算出される感度補正係数ηは、1.81となる。このように、図18に示す場合では、図15に示す理想の状態に対して感度補正係数ηに誤差が生じてしまう。このような誤差が生じる結果、理想の状態のときに対して図18に示す場合では、算出する付着量が、(2/1.81)倍多くなってしまう。その結果、付着量から算出する現像γも、理想の状態に対して誤差を生じてしまう。この感度補正係数ηは、Y、M、C全ての付着量の算出に用いるため、Y,M,C色の現像γに誤差が生じてしまう。図15に示すように、感度補正係数ηを算出に用いる範囲内(0.1≦x≦1.0)にY、M、C色のトナーパッチが均等分散している方が、図18に示す場合よりも、感度補正係数ηの算出精度が高いので、図18に示した場合は、図15に示した理想に比べて、実際の現像γに対するズレ量が大きくなる。よって、前回のプロセスコントロールで算出した現像γに対して今回の現像γが、大幅に変動しているおそれがある。これをもう少し具体的に説明すれば、例えば、前回のプロセスコントロール時において、感度補正係数ηの算出精度が悪く、実際の現像γに対して算出した現像γが低い方にずれており、今回のプロセスコントロール実行時において、多少現像γが高くなる方に変動した場合、前回のプロセスコントロールで算出した現像γに対して今回の現像γが、大幅に高くなってしまうのである。その結果、前回のプロセスコントロールで算出した現像バイアスVbに基づいて算出された現像バイアスVPnで作像されたトナーパッチのうち、一つしか、光学センサ69の検出範囲内に入らない場合がある。
よって、条件1のように、前回のプロセスコントロールにおいて、感度補正係数ηの算出に用いる有効範囲内に1点しか入らない色があった場合は、現像γの算出誤差が大きくなり、前回算出した現像γに対して、大きくなるおそれがある。従って、階調パターンを構成する全てのトナーパッチを必ず光学センサ69の検知範囲に入るよう予め決定された固定の現像バイアスで作像するのである。なお、制御部100は、条件1を検知したら、Y、M、Cの現像γが大幅に変動する可能性があるので、Y、M、C色のトナーパッチを固定の現像バイアスで作像する。
条件2について、具体的に説明する。
現像γ算出に用いるデータ数が2点であった場合は、現像γの算出はできるが、現像γの算出に用いる範囲内(光学センサ69の検知範囲内)で3点以上のトナーパッチが均等分散している場合に比べて、現像γの算出精度が悪くなり、実際の現像γに対して算出した現像γの誤差が大きいおそれが高い。
よって、条件2のように、前回のプロコンにおいて、現像γ算出に用いるデータ数が2点であった場合は、現像γの算出誤差が大きくなり、前回算出した現像γに対して、大幅に現像γが高くなっているおそれがある。従って、階調パターン構成する全てのトナーパッチのトナー付着量が、光学センサ69の検知範囲に入るよう予め決定された固定の現像バイアスで全てのトナーパッチを作像する。なお、制御部100は、条件2を検知したら、該当する色のトナーパッチのみを固定の現像バイアスで作像する。
次に、条件3について説明する。
本実施形態においては、上述したように、算出した現像γと目標現像γとの差分Δγが範囲外のときは、トナー濃度制御基準値Vtrefを補正して、現像γを目標現像γに近づける補正であるトナー濃度調整を実行している。トナー濃度調整を実行すると、前回のプロセスコントロール実行時における現像装置内のトナー濃度と、今回のプロセスコントロール実行時における現像装置内のトナー濃度が異なってくる。現像装置内のトナー濃度が異なれば、前回のプロセスコントロール実行時における現像装置内のトナー帯電量と、今回のプロセスコントロール実行時における現像装置内のトナー帯電量が変化する。よって、前回プロセスコントロールで算出した現像γに対して、今回のプロセスコントロール実行時における現像γが大幅に高くなるおそれがある。従って、前回のプロセスコントロール実行時にトナー濃度調整を行ったときは、前回算出した現像γに対して、大幅に現像γが高くなるおそれがあるので、階調パターンを構成する全てのトナーパッチのトナー付着量が光学センサの検知範囲に入るよう予め決定された固定の現像バイアスで全てのトナーパッチを作像する。なお、制御部100は、条件3を検知したら、該当する色のトナーパッチのみを固定の現像バイアスで作像する。
なお、算出した現像開始電圧Vkに基づいてトナー濃度制御基準値Vtrefの補正するか否かを判断してもよい。この場合は、算出した現像開始電圧Vkが上限値以上の場合、算出した現像開始電圧Vkが下限値以下の場合、トナー濃度制御基準値Vtrefを補正するトナー濃度調整を実行する。
また、前回のプロセスコントロール実行時に限らず、前回のプロセスコントロールから今回のプロセスコントロール実行までの間にトナー濃度調整が実行されても、前回のプロセスコントロール実行時における現像装置内のトナー濃度に対して、今回のプロセスコントロール実行時における現像装置内のトナー濃度が異なってくる。よって、前回のプロセスコントロールから今回のプロセスコントロール実行までの間にトナー濃度調整が実行された場合も、該当する色のトナーパッチのみを固定の現像バイアスで作像する。
次に、条件4について説明する。
上述したように、本実施形態においては、感度補正係数ηの計算に用いる範囲内にトナーパッチが2点未満の場合、感度補正係数ηを算出することができないため、プロセスコントロールの失敗と判断して、現像バイアスVbなどの算出を行わずにプロセスコントロールを終了している。また、現像γ算出に用いるデータ数が1点の場合は、現像γを算出することができないため、プロセスコントロールの失敗と判断して、現像バイアスVbなどの算出を行わずにプロセスコントロールを終了している。
このように、プロセスコントロールが失敗した場合は、長期間、現像γが算出されないため、大幅に現像γが高くなっているおそれがある。よって、前回のプロセスコントロールが失敗した場合は、階調パターンを構成する全てのトナーパッチのトナー付着量が、必ず光学センサ69の検知範囲に入るよう予め決定された固定の現像バイアスで作像する。なお、制御部100は、条件4を検知したら、全色のトナーパッチを固定の現像バイアスで作像する。
次に、条件5について説明する。
例えば、現像装置内の現像剤が劣化するなどにして、現像装置内の現像剤が新品などに交換されると、現像装置内トナーの帯電量が交換前と交換後とでは大幅に異なると予測される。具体的には、現像装置20が交換された場合は、現像装置内の現像剤も交換されることになるので、現像装置20が交換されたときは、現像装置内の現像剤が交換されたと判断する。現像装置20が交換されたことを検知する一例は、トナー濃度初期調整を実行したか否から判断することが可能である。現像装置20には、トナー濃度センサ45が取り付けられており、現像装置20が交換されると、現像剤が交換されるとともに、トナー濃度センサ45も交換される。トナー濃度センサ45は、センサ毎に特性が異なるため、現像装置20が交換されて、トナー濃度センサ45が交換された際は、あるトナー濃度でトナー濃度センサ45の出力が所定の出力となるように、トナー濃度センサ45に印加する電圧を調整するトナー濃度センサ初期調整を実行する。よって、制御部100はこのトナー濃度センサ初期調整を実行したか否かによって、現像装置20が交換されたか否かを検知することができる。
また、装置によっては、現像装置内の劣化した現像剤を排出して、新品の現像剤を現像装置20に補給する現像剤充填モードを備えているものもある。この現像剤充填モードが実行されたときも、現像装置内の現像剤が交換されることになるので、制御部100は、現像剤充填モードが実行されたときは、現像剤が交換されたと判断する。
このように、前回のプロコンから今回のプロコンの間に現像装置20が交換されるなどして、現像装置内の現像剤が交換された場合は、前回のプロセスコントロール実行時から現像手段内のトナーの帯電量が大きく変動していることが予測される。従って、前回のプロコンで算出した現像γに対して今回の現像γが大幅に高くなっているおそれがあるので、階調パターンを構成する全てのトナーパッチの付着量が、現像γの変動範囲内で必ず光学センサ69の検知範囲に入るよう予め決定された固定の現像バイアスで作像する。なお、制御部100は、条件5を検知したら、該当色のトナーパッチのみを固定の現像バイアスで作像する。
次に、条件6について説明する。
現像装置20にトナーを補給するためのトナー収容した不図示のトナーボトル内のトナーが無くなくなると、新品のトナーボトルに交換される。新品のトナーボトルに交換されたときは、トナーエンドリカバリー処理を実行して、現像装置内にトナーが強制補給される。その結果、トナーエンドリカバリー処理実行前に対して実行後は現像装置内のトナー濃度が高くなってしまう。その結果、前回のプロセスコントロール実行時における現像装置内のトナー濃度と、今回のプロセスコントロール実行時における現像装置内のトナー濃度が異なり、前回のプロセスコントロール実行時における現像装置内のトナー帯電量に対して、今回のプロセスコントロール実行時における現像装置内のトナー帯電量が減少する。よって、前回プロセスコントロールで算出した現像γに対して、今回のプロセスコントロール実行時における現像γが大幅に高くなっているおそれがある。
従って、前回のプロコンから今回のプロコンの間にトナーエンドリカバリー処理が実行された場合は、前回のプロコンで算出した現像γに対して今回の現像γが大幅に高くなっていることが予測されるので、階調パターンの全てのトナーパッチを現像γの変動範囲内で必ず光学センサの検知範囲に入るよう予め決定された固定の現像バイアスで作像する。なお、制御部100は、条件6を検知したら、該当色のトナーパッチのみを固定の現像バイアスで作像する。
次に、条件7について説明する。
新品の複写機がユーザーの元に届いたときに装置を使用可能な状態にする着荷処理時や、不図示のトナー補給装置を交換したときには、トナー補給装置のトナー補給通路やトナーホッパなどにトナーを充填し、現像装置20へトナーの補給が可能な状態にするトナー初期充填モードを実施する。このトナー初期充填モードを実施した場合、トナーが現像装置内に補給されてしまうため、トナー初期充填モード実行前に対して実行後は、現像装置内のトナー濃度が高くなっている。その結果、前回のプロセスコントロール実行時における現像装置内のトナー帯電量に対して、今回のプロセスコントロール実行時における現像装置内のトナー帯電量が低下すると予測される。
よって、トナー初期充填モードが実行された場合は、前回のプロセスコントロール実行時から現像手段内のトナーの帯電量が減少していることが予測され、前回のプロコンで算出した現像γに対して今回の現像γが大幅に高くなっていることが予測される。従って、階調パターンの全てのトナーパッチを現像γの変動範囲内で必ず光学センサ69の検知範囲に入るよう予め決定された固定の現像バイアスで作像する。なお、制御部100は、条件7を検知したら、該当色のトナーパッチのみを固定の現像バイアスで作像する。
なお、条件1〜7のいずれかを満たしたときに用いられる固定の現像バイアスの一例を示すと、VP1=100[−V]、VP2=175[−V]、VP3=250[−V]、VP4=325[−V]、VP5=520[−V]である。もちろん、作像システムが異なると、値も異なるため、この値に限定するものではない。
このように実施例1においては、前回のプロセスコントロールで算出した現像γに対して今回のプロセスコントロール実行時における現像γが大幅に高くなっているおそれがある場合は、該当する色の階調パターンにおける全てのトナーパッチのトナー付着量を必ず光学センサ69の検知範囲に入るよう予め決定された固定の現像バイアスで作像する。これにより、前回算出した現像γに対して、今回の現像γが大幅に高くなっていたとしても、光学センサ69の検知範囲内に全てのトナーパッチを入れることができる。その結果、現像γや感度補正係数ηの算出精度が落ちるのを抑制することができる。
また、上記条件1〜7のいずれも満たさない場合は、今回の現像γが前回算出した現像γに対して、大幅に高くなっているおそれがないので、階調パターンの5個トナーパッチのうち、4個を前回のプロセスコントロールで算出した現像バイアスVbに基づいて算出した現像バイアスVPnで作像して、光学センサ69の検知範囲内で低付着側から高付着側にかけて等間隔で分布させる。これにより、現像γや感度補正係数ηの算出精度を高めることができる。
さらに、上記条件1〜7のいずれも満たさない場合でも、環境変動などによって今回の現像γが前回算出した現像γに対して大幅に高くなっている場合があり、前回のプロセスコントロールで算出した現像バイアスVbに基づいて算出した現像バイアスVPnで作像した4個のトナーパッチのうち、最も低濃度(低付着量)のトナーパッチしか光学センサの検知範囲内に入らない場合がある。しかし、このような場合でも、階調パターンの5個トナーパッチのうち、ひとつのトナーパッチは、必ず光学センサの検知範囲に入るよう予め決定された固定の現像バイアスで作像されている。このため、少なくとも2個のトナーパッチは、光学センサ69の検知範囲内に入れることができる。このように、2個のトナーパッチを光学センサ69の検知範囲内に入れることができるため、上記条件1〜7いずれも満たさない場合で、今回の現像γが前回算出した現像γに対して大幅に高くなっていても、現像γの算出を行うことができる。
条件2、3、5〜7については、全色のトナーパッチについて固定の現像バイアスで作像するのではなく、該当色のトナーパッチのみを、固定の現像バイアスで作像するようにしている。これは、以下の理由からである。
例えば、C色が、上記条件2、3、5〜7のいずれかの条件に合致し、前回のプロセスコントロールで算出した現像γに対して今回のプロセスコントロール実行時における現像γが大幅に高くなっていた場合、全てのトナーパッチを予め決められた固定の現像バイアスで作像することで、C色に関しては、図19に示すように、光学センサの検知範囲内で等間隔に分布させることができる。しかし、前回のプロセスコントロールで算出した現像γに対して今回のプロセスコントロール実行時における現像γが高くなるおそれがある条件が検知されてないY、M色まで、全トナーパッチを固定のバイアスで作像すると、図19に示すように、Y色、M色のトナーパッチが低付着量側に集中してしまう。その結果、光学センサ69の検知範囲内に均等分散するのが、C色のみになり、感度補正係数ηや現像γの算出精度が悪くなる。
一方、前回のプロセスコントロールで算出した現像γに対して今回のプロセスコントロール実行時における現像γが大幅に高くなる可能性が予測されるC色のトナーパッチのみを全て固定の現像バイアスで作像し、現像γが大幅に高くなるおそれが予測されていないY、M色のトナーパッチに関しては、前回のプロセスコントロールで算出した現像バイアスVbに基づいて算出された現像バイアスで作像することで、図20に示すように、Y,M,Cいずれも光学センサの検知範囲内で均等に分散させることができる。
なお、上述では、現像γが大幅に高くなるおそれがある要因を検知し、この要因が検知されたら、現像γが高い場合でも確実に光学センサの検知範囲内に入る予め決められた固定の現像バイアスで階調パターンの各トナーパッチを作像しているが、これに限られない。
例えば、現像γが大幅に変動するおそれがある要因を検知し、この要因を検知した場合、階調パターンの全てのトナーパッチを予め決められた固定の現像バイアスで作像してもよい。このときの階調パターンは、現像γが高い場合に確実に光学センサの検知範囲内に入る予め決められた固定の現像バイアスで作像されるトナーパッチと、現像γが低い場合に光学センサの検知範囲内で高付着量となる予め決められた固定の現像バイアスで作像されるトナーパッチとをそれぞれ複数有するものとする。現像γが低く変動した場合でも、光学センサの検知範囲内で階調パターンのトナーパッチが、低付着側から高付着側に均等に分散して、現像γ、感度補正係数ηを精度よく算出することができる。
また、現像γの変動範囲がそれほど大きくない装置構成の場合は、現像γが大幅に変動する要因を検知した場合に各トナーパッチを作像するための固定の現像バイアスを、現像γの変動範囲の中間値に基づいて決定された現像バイアスとしてもよい。これにより、現像γが大幅に高く変動していた場合は、階調パターンのトナーパッチの全てを上記固定の現像バイアスで作像することで、低付着量側のトナーパッチの複数が光学センサの検知範囲内に入り、現像γを算出することができる。また、現像γが大幅に低く変動していた場合でも、光学センサの検知範囲内である程度低付着側から高付着側にかけてトナーパッチが等間隔で分布し、現像γの算出精度の低下を抑制することができる。
[実施例2]
実施例2は、現像γが大きく変化することが予測される要因を検知して、現像γが大きく変化することが予測される場合は、前回のプロセスコントロールで算出された現像バイアスVbに基づいて算出された現像バイアスVPnを、現像γが大きく変化することが予測される主な要因に基づいて、補正するようにしたものである。
よって、実施例2においては、前回のプロセスコントロールで算出された現像バイアスVbに基づいて算出される現像バイアスVPnは、数15のように表すことができる。
Figure 0004965487
また、制御部100は、現像γが大きく変化することが予測される条件として、下記表2に示すような条件を検知する。下記の条件は、現像装置内のトナー帯電量を変動させる要因である。
Figure 0004965487
まず、条件8について具体的に説明する。
例えば、前回のプロセスコントロール実施前に低画像面積の画像を多く出力していた場合、現像装置内のトナーの入換えが少ないため、現像装置内のトナー帯電量が上がっている。よって、前回のプロセスコントロール実施時においては、現像γが低い値となる。一方、今回のプロセスコントロール実施前に高画像面積の画像を多く出力していた場合は、現像装置内のトナーの入換えが多く、現像装置内に十分帯電していないトナーが多くなる。よって、今回のプロセスコントロール実施時においては、現像γが高い値となる。その結果、前回のプロセスコントロールで算出した現像γに対して、今回のプロセスコントロール実行時の現像γが大幅に高くなっていることが予測される。これとは逆に、前回のプロセスコントロール実施前は、高画像面積の画像を多く出力しており、今回のプロセスコントロール実施前は、低画像面積の画像を多く出力していた場合は、現像γが大幅に低くなっていると予測される。
よって、今回のプロコン実行前の出力画像の面積率平均値が、前回のプロコン実行前の出力画像の面積平均値に対して大幅に異なる場合は、前回のプロセスコントロールで算出された現像バイアスVbに基づいて算出された現像バイアスVPnを補正する。
具体的には、今回のプロセスコントロール実行時から所定期間遡った間に出力画像の画像面積率の平均値(画像面積率の移動平均でもよい)が、前回のプロセスコントロール実行時から所定期間遡った間に出力画像の画像面積率の平均値に対して増加している場合は、現像能力が増加する(現像γが高くなる)ことが予測できるので、数13を用いて算出した現像バイアスを低い側にシフトするように、補正する。逆に、今回のプロセスコントロール実行時から所定期間遡った間に出力画像の画像面積率の平均値(画像面積率の移動平均でもよい)が、前回のプロセスコントロール実行時から所定期間遡った間に出力画像の画像面積率の平均値に対して減少している場合は、現像能力が低下する(現像γが低くなる)ことが予測できるので、数13を用いて算出した現像バイアスを高い側にシフトするように、補正する。
また、例えば、図21に示すようなLUT(ルックアップテーブル)を装置内の不揮発性メモリに記憶しておく。そして、プロセスコントロール実行時に、前回のプロセスコントロール実行時から所定期間遡った間に出力画像の画像面積率の平均値から、今回のプロセスコントロール実行時から所定期間遡った間に出力画像の画像面積率の平均値を差し引いて、差分値:zを求める。そして、この差分値zとLUTとから補正する補正値を求めるようにしてもよい。
色毎に出力画像の画像面積率を出して、該当色のトナーパッチを作像する現像バイアスを補正してもよいし、一般的に、各色のトナーは、ほぼ均一に消費されていると仮定して、全色のトナーパッチの現像バイアスについて補正してもよい。
次に、条件9について具体的に説明する。
前回のプロセスコントロール実行時の環境に対して、今回のプロセスコントロール実行時の環境が高温高湿になっていた場合、前回のプロセスコントロール実行時に比べ、現像装置内のトナーが帯電しにくくなり、トナー帯電量が低下する。これは、現像装置内の湿度が高くなるため、トナーの周りに水分が多く存在し、トナーの電荷がその水分の影響で放出されやすくなるからである。その結果、前回のプロセスコントロール実行時の環境に対して、今回のプロセスコントロール実行時の環境が高温高湿になっていた場合は、現像γが前回算出した現像γに対して大幅に高くなることが予測される。
一方、前回のプロセスコントロール実行時の環境に対して、今回のプロセスコントロール実行時の環境が低温低湿になっていた場合、前回のプロセスコントロール実行時に比べ、現像装置内のトナーが帯電しやすくなり、トナー帯電量が増加する。これは、現像装置内の湿度が低く、現像装置内の水分量が少ないために、トナーの電荷が放出されにくくなるためである。その結果、前回のプロセスコントロール実行時の環境に対して、今回のプロセスコントロール実行時の環境が低温低湿になっていた場合は、現像γが前回算出した現像γに対して大幅に低くなることが予測される。
よって、今回のプロコン実行時の環境が、前回のプロコン実行時の環境に対して大きく異なる場合は、前回のプロセスコントロールで算出された現像バイアスVbに基づいて算出されたトナーパッチを作像するための現像バイアスVPnを補正する。
具体的には、今回のプロセスコントロール実行時の湿度が、前回のプロセスコントロール実行時の湿度に対して、10[g/m]以上増加した場合は、現像能力が増加(現像γが高くなる)ことが予測できるので、数13を用いて算出した現像バイアスを低い側にシフトするように、補正する。逆に、今回のプロセスコントロール実行時の湿度が、前回のプロセスコントロール実行時の湿度に対して、10[g/m]以上減少した場合は、現像能力が減少(現像γが低くなる)ことが予測できるので、数13を用いて算出した現像バイアスを高い側にシフトするように補正する。
なお、上記では、湿度に基づいて補正しているが、温度に基づいて補正してもよい。例えば、温度変化が10[deg]以上の場合は、湿度が高くなっていると予測できるので、数13を用いて算出した現像バイアスを低い側にシフトするように、補正する。逆に、温度変化−10[deg]以下の場合は、湿度が低くなっていると予測できるので、数13を用いて算出した現像バイアスを高い側にシフトするように補正する。
環境は、全ての色に対して影響を及ぼすので、全色のトナーパッチの現像バイアスVPnについて補正する。
次に、条件10について具体的に説明する。
今回のプロセスコントロールを実施する前に装置が長期間放置されていた場合は、現像装置内のトナー帯電量が十分でないため、前回のプロセスコントロールで算出した現像γに対して現像γが高くなることが予測される。
よって、今回のプロセスコントロール実行前に装置が長期間放置されていた場合は、前回のプロセスコントロールで算出された現像バイアスVbに基づいて算出されたトナーパッチを作像するための現像バイアスVPnを補正する。
具体的には、装置の放置時間が100時間を超える場合は、現像能力が増加(現像γが高くなる)が予測できるので、数13を用いて算出した現像バイアスを低い側にシフトするように補正する。
放置時間は、全ての色に対して影響を及ぼすので、全色のトナーパッチの現像バイアスについて補正する。
実施例2においては、上記条件8〜10を検知して、現像γが高くなると予測されるときは、前回のプロセスコントロールで算出した現像バイアスVbに基づいて算出した現像バイアスVPnの値が低くなるように補正する。これにより、今回プロセスコントロールを実行時の現像γが、前回のプロセスコントローラで算出した現像γに対して大幅に高くなっていても、階調パターンのトナーパッチのうち、前回のプロセスコントロールで算出した現像バイアスVbに基づいて算出した現像バイアスVPnで作像されるトナーパッチを光学センサの範囲内で均等に分散させることができる。よって、現像γや感度補正係数ηの算出に用いるデータ数が減少することがないので、現像γや感度補正係数ηを精度よく算出することができる。
また、上記条件8〜10を検知して、検知の結果が、現像γが低くなると予測されるときは、前回のプロセスコントロールで算出した現像バイアスVbに基づいて算出した現像バイアスVPnの値が高くなるように補正する。
これにより、今回プロセスコントロールを実行時の現像γが、前回のプロセスコントロールで算出した現像γに対して大幅に低くなっていても、階調パターンのトナーパッチのうち、前回のプロセスコントロールで算出した現像バイアスVbに基づいて算出した現像バイアスVPnで作像されるトナーパッチを光学センサの範囲内で均等に分散させることができる。よって、現像γや感度補正係数ηの算出に用いるデータ数が低付着側に集中することがないので、現像γや感度補正係数ηを精度よく算出することができる。
実施例1では、現像γが大幅に高くなるおそれがあるときは、階調パターンを構成する全てのトナーパッチを作像する現像バイアスを固定値にすることで、現像γが大幅に高くなっていても、現像γを算出することができるが、現像γが大幅に低下していた場合は、トナーパッチが低付着量側に集中してしまい、十分な算出精度が得られないおそれがある。一方、実施例2においては、現像γが高くなるか低くなるかまでも予測して、現像γが低くなると予測した場合は、トナーパッチを作像するための現像バイアスが高くなるように補正しているので、現像γが大幅に低下していた場合でも、トナーパッチが低付着量側に集中することがないので、実施例1よりも精度の高い現像γや感度補正係数ηを算出することができる。
さらに、上記条件8〜10を検知した結果、いずれも現像γの変動がほとんどないと予測したにもかかわらず、実際は、何らかの要因で、今回の現像γが前回算出した現像γに対して大幅に高くなっている場合がある。このような場合、前回のプロセスコントロールで算出した現像バイアスVbに基づいて算出した現像バイアスVPnで作像した4個のトナーパッチのうち、最も低濃度のトナーパッチしか光学センサの検知範囲内に入らなくなる。しかし、このような場合でも、階調パターンの5個トナーパッチのうち、ひとつのトナーパッチは、現像γの変動範囲内で必ず光学センサの検知範囲に入るよう予め決定された固定の現像バイアスで作像されている。このため、少なくとも2個のトナーパッチは、光学センサ69の検知範囲内に入れることができる。このように、2個のトナーパッチは、光学センサ69の検知範囲内に入れることができるため、上記条件8〜10を検知した結果、いずれも現像γが大幅に変動することがないと予測したにも係わらず、別の要因で、今回の現像γが前回算出した現像γに対して大幅に高くなっていても、現像γの算出を行うことができる。
以上、実施例1の画像形成装置は、潜像担持体たる感光体と、感光体を所定の電位に帯電させる帯電手段たる帯電部材と、所定電位に帯電した感光体表面に潜像を形成する潜像形成手段たる光書込ユニットと、少なくともトナーを含有する現像剤を担持する現像剤担持体たる現像スリーブに現像バイアスを印加しながら現像スリーブ上のトナーを感光体上の潜像に転移させて潜像を現像する現像手段たる現像装置と、現像によって得られたトナー像を感光体から転写体たる中間転写ベルトに転写する転写手段と、中間転写ベルト上のトナー像または感光体上のトナー像からの反射光を検出する光学的検知手段たる光学センサと、付着量が互いに異なるような画像形成条件たる現像バイアスで形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成し、トナーパッチを光学センサで検出した検出値を用いて現像能力を示す指標値たる現像γ、現像開始電圧Vkを算出し、算出した現像γ、現像開始電圧Vkを用いて現像バイアスを調整する制御を実行する制御手段たる制御部を備えている。
また、実施例1の画像形成装置は、制御部が、今回算出する現像γが前回算出した現像γに対して変動するおそれのある要因を検知する検知手段として機能し、検知の結果、上記要因が検知されなかった場合は、複数のトナーパッチの一部について、今回のプロセスコントロール時における現像能力と前回のプロセスコントロール時に算出した現像γに対応する現像能力とが互いに異なっていても、一部のトナーパッチのトナー付着量が光学センサにより検知可能なトナー付着量の検知範囲内に必ず収まるよう予め決定された固定の現像バイアスVPkで作像する。また、残りのトナーパッチについては、前回のプロセスコントロール時に調整されに現像バイアスVbに基づいて設定されたげ現像バイアスVbで作像する。
一方、上記要因を検知した場合は、階調パターンを構成する全てのトナーパッチを、固定の現像バイアスで作像する。
このように構成することで、上記要因を検知した場合は、前回のプロセスコントロールで算出した現像γに対して今回の現像γが変動していたとしても、光学センサの検知範囲内にトナーパッチを分散させることができる。よって、現像γなどを精度よく求めることができ、現像バイアスを精度よく調整することができる。
また、上記要因が検知されず、現像γが変動していない場合は、前回のプロセスコントロールで算出された現像バイアスVbに基づいて算出された現像バイアスVpで作像された複数のトナーパッチが、光学センサの検知範囲内で均等に分散する。これにより、少ないトナーパッチ数でも、現像γなどの特性情報を精度よく求めることができ、現像バイアスを精度よく調整することができる。
また、装置が検知する要因以外の要因で、現像γが大幅に高くなっていても、現像γの変動範囲内で確実に光学センサの検知範囲に入る現像バイアスで形成された少なくともひとつ以上のトナーパッチは、光学センサの検知範囲内に入れることができる。その結果、装置が検知する要因以外の要因で、現像γが大幅に高くなって、前回のプロセスコントロールで算出された現像バイアスVbに基づいて算出する現像バイアスで作像された複数のトナーパッチのうち低濃度部のトナーパッチしか光学センサの検知範囲内に入らなかったとしても、2個以上のトナーパッチが学センサの検知範囲に入れることができ、現像γなどを求めることができ、現像バイアスを調整することができる。よって、一回の階調パターンの作成で、現像バイアスの調整を行うことができる。従って、再度、階調パターンを作成することがなくなり、画像濃度制御時間が長くなり、装置のダウンタイムが長くなるという不具合を抑制することができる。また、画像濃度制御に用いるトナー消費量が増大するという不具合も抑制することができる。
また、前回のプロセスコントロールで算出した現像γや感度補正係数ηに誤差を含んでいると、前回算出した現像γに対して、大幅に現像γが変動するおそれがある。よって、制御部は、前回算出した現像γに大きな誤差を含むことを、前回のプロセスコントロール時に算出した現像γに対して、今回の現像γが大幅に変動するおそれがある要因として、検知することで、前回算出した現像γに大きな誤差があることが要因で、今回算出する現像γが前回算出した現像γに対して大幅に変動していても、光学センサの検知範囲内にトナーパッチを分散させることができる。よって、精度よく現像γなどを精度よく求めることができ、現像バイアスを精度よく調整することができる。
また、現像装置内のトナー帯電量が、前回のプロセスコントロール実行時に対して大幅に変動すると、今回算出する現像γが前回算出した現像γに対して大幅に変動するおそれがある。
よって、制御部は、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像装置内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動しているおそれがあることを、前回のプロセスコントロール時に算出した現像γに対して、今回の現像γが大幅に変動するおそれがある要因として、検知することで、現像装置内のトナー帯電量が、前回のプロセスコントロール実行時に対して大幅に変動したことが要因で、今回算出する現像γが前回算出した現像γに対して大幅に変動していても、光学センサの検知範囲内にトナーパッチを分散させることができる。よって、精度よく現像γなどを精度よく求めることができ、現像バイアスを精度よく調整することができる。
また、現像装置内の現像剤が交換されると、現像装置内の現像剤の特性が全く異なるので、現像装置内のトナー帯電量が、前回のプロセスコントロール実行時に対して大幅に変動する可能性がある。よって、制御部は、前回のプロセスコントロール実行時から今回のプロセスコントロールまでの間に現像剤が交換された場合は、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像装置内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動していると検知する。これにより、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像装置内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動しているか否かを正確に把握することができる。
また、トナー濃度調整が実行されると、前回のプロセスコントロール実行時における現像装置内のトナー濃度と、今回のプロセスコントロール実行時における現像装置内のトナー濃度とが異なる。トナー濃度が異なると、現像装置内のトナー帯電量も異なってくる。
よって、制御部は、前回のプロセスコントロール実行時、または、前回のプロセスコントロールから今回のプロセスコントロールが実施されるまでの間に現像装置内の現像剤中のトナー濃度を調整するトナー濃度調整が実行された場合は、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像装置内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動していると検知する。これにより、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像装置内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動しているか否かを正確に把握することができる。
また、トナーボトルの交換処理であるトナーエンドリカバリー処理が実行されると、現像装置内にトナーが強制的に補給されてしまう。その結果、現像装置内のトナー濃度が上昇し、トナー帯電量が下がってしまう。その結果、今回のプロセスコントロール実行時における現像装置内の現像剤中のトナー帯電量が、前回のプロセスコントロール実行時に対して大幅に変動する。
よって、制御部は、制御部は、前回のプロセスコントロール実行時から今回のプロセスコントロールまでの間にトナーエンドリカバリー処理実行された場合は、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像装置内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動していると検知する。これにより、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像装置内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動しているか否かを正確に把握することができる。
また、トナー初期充填モードが実行されたときも、トナーエンドリカバリー処理と同様、現像装置内にトナーが補給されてしまう。よって、ナー初期充填モードが実行された場合は、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像装置内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動していると検知する。これにより、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像装置内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動しているか否かを正確に把握することができる。
また、現像γが高くなるおそれのある要因が検知された色の階調パターンのみ、階調パターンを構成する全てのトナーパッチについて、必ず光学センサの検知範囲に入るよう予め決定された固定の現像バイアスで形成する。現像γが高くなるおそれのある要因が検知されていない色の階調パターンを構成する全てのトナーパッチについて、必ず光学センサの検知範囲に入るよう予め決定された固定の現像バイアスで作像するよう制御するようにした場合は、現像γが高くなるおそれのある要因が検知されていない色のトナーパッチが、低付着量側に集中する可能性が高い。その結果、現像γが高くなるおそれが検知されていない色の現像γの算出精度が落ちてしまう。しかし、実施例1では、現像γが高くなるおそれがある要因が検知された色の階調パターンのみ固定の現像バイアスで作像するので、現像γが高くなるおそれが検知されていない色の現像γの算出精度が落ちてしまうことがない。
また、実施例2の画像形成装置においては、予測手段たる制御部が、現像γが高く変動すると予測したときは、前回のプロセスコントロールで算出された現像バイアスVbに基づいて算出された現像バイアスVPnで作像される複数のトナーパッチの付着量が減少するように、トナーパッチを作像するための現像バイアスVPnを補正する。よって、予測どおり、現像γが大幅に高くなっていても、光学センサの検知範囲内にトナーパッチを分散させることができる。これにより、精度よく現像γなどの特性情報を精度よく求めることができ、現像バイアスを精度よく調整することができる。
また、制御部が、現像γが低く変動すると予測したときは、前回のプロセスコントロールで算出された現像バイアスVbに基づいて算出された現像バイアスVPnで作像される複数のトナーパッチの付着量が増加するように、トナーパッチを作像するための現像バイアスVPnを補正する。これにより、現像γが予測どおり大幅に低くなっていても、光学センサの検知範囲内にトナーパッチを分散させることができる。よって、精度よく現像γなどの特性情報を精度よく求めることができ、現像バイアスを精度よく調整することができる。
一方、現像γが変動していないと予測したにもかかわらず、装置が検知する要因以外の要因によって、現像γが大幅に高く変動した場合でも、現像γの変動範囲内で確実に光学センサの検知範囲に入る現像バイアスで形成された少なくともひとつ以上のトナーパッチは、光学センサの検知範囲内に入っている。その結果、予測が外れて現像γが大幅に高くなって、前回のプロセスコントロールで算出された現像バイアスVbに基づいて算出された現像バイアスVpnで作像されたトナーパッチのうち、ひとつしか光学センサの検知範囲内に入らなかったとしても、2個以上のトナーパッチを光学センサの検知範囲に入れることができる。よって、予測が外れても、現像γを算出することができ、一回の階調パターンの作成で、現像バイアスの調整を行うことができる。従って、画像濃度制御時間が長くなり、装置のダウンタイムが長くなるという不具合を抑制することができる。また、画像濃度制御に用いるトナー消費量が増大するという不具合も抑制することができる。
また、制御部は、現像装置内の現像剤中のトナー帯電量を変化させる要因として、今回のプロセスコントロール実行時から所定期間遡った間に形成した画像情報と、前回のプロセスコントロール実行時から所定期間遡った間に形成した画像情報との差異を検知し、その差異に基づいて現像γの変動を予測する。プロセスコントロール実施前に低画像面積の画像を多く出力していた場合、現像装置内のトナーの入換えが少ないため、現像装置内のトナー帯電量が上がり、プロセスコントロール実施時において、現像γが低い値となる。一方、プロセスコントロール実施前に高画像面積の画像を多く出力していた場合は、現像装置内のトナーの入換えが多く、現像装置内に十分帯電していないトナーが多くなり、プロセスコントロール実施時において、現像γが高い値となる。よって、制御部で、今回のプロセスコントロール実行時から所定期間遡った間に形成した画像情報と、前回のプロセスコントロール実行時から所定期間遡った間に形成した画像情報との差異を検知することで、現像γの変動を精度よく予測することができる。
また、画像情報として、出力画像の画像面積率を用いることで、プロセスコントロール実施前に低画像面積の画像を多く出力したか、プロセスコントロール実施前に高画像面積の画像を多く出力したかを容易に把握することができる。
また、制御部は、現像装置内の現像剤中のトナー帯電量を変化させる要因として、今回のプロセスコントロール実行時の環境と前回のプロセスコントロール時の環境との差異を検知し、その差異に基づいて現像γの変動を予測するようにしてもよい。前回のプロセスコントロール実行時の環境に対して、今回のプロセスコントロール実行時の環境が高湿になっていると、現像装置内のトナーの帯電量が減少し、現像γが大幅に高くなると予測される。また、前回のプロセスコントロール実行時の環境に対して、今回のプロセスコントロール実行時の環境が低湿になっていると、現像装置内のトナーの帯電量が増加し、現像γが大幅に低くなると予測される。従って、現像装置内の現像剤中のトナー帯電量を変化させる要因として、今回のプロセスコントロール実行時の環境と前回のプロセスコントロール時の環境との差異を検知することで、現像γの変動を精度よく予測することが可能となる。
また、制御部は、現像装置内の現像剤中のトナー帯電量を変化させる要因として、装置の放置時間を検知し、その放置時間に基づいて今回の現像γの変動を予測するようにしてもよい。装置の放置時間の長さに比例して、現像装置内の帯電が減少し、現像γが大幅に高くなると予測される。従って、現像装置内の現像剤中のトナー帯電量を変化させる要因として、装置の放置時間を検知することで、現像γの変動を精度よく予測することが可能となる。
実施形態に係る複写機を示す概略構成図。 同複写機におけるプリンタ部の内部構成の一部を拡大して示す部分拡大構成図。 同複写機におけるY,C用のプロセスユニットを中間転写ベルトとともに示す拡大構成図。 光学センサの概略断面図。 電気回路の要部を示すブロック図。 プロセスコントロールの制御フロー図。 中間転写ベルト上における階調パターンを示す模式図。 トナーパッチのトナー付着量と、VspやVsgとの関係を示すグラフ。 トナーパッチのトナー付着量と、△Vspや△Vsgと、感度補正係数αとの関係を示すグラフ。 トナーパッチのトナー付着量と、拡散反射成分と、正反射成分との関係を示すグラフ。 トナーパッチのトナー付着量と、正反射光における正反射成分の正規化値との関係を示すグラフ。 トナーパッチのトナー付着量と、△Vsp_difと、地肌部変動補正量との関係を示すグラフ。 市販遮光における正反射成分の正規化値と、地肌部変動補正後の拡散光による出力値との関係を示すグラフ。 現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す図。 感度補正係数η算出における理想的なデータ分散状態を示すグラフ。 各色の階調パターンにおける現像バイアス算出の一例を示すグラフ。 前回のプロセスコントロール時の現像γに対して、今回のプロセスコントロール時の現像γが大幅に大きくなった場合のときにおける実施例1における階調パターンの付着量について説明するグラフ。 C色の現像γが、前回のプロセスコントロール実行時から大幅に高くなった場合のときにおける感度補正係数ηを算出するときの各色トナーパッチの検出データをプロットしたグラフ。 C色の現像γが、予測どおり前回のプロセスコントロール実行時から大幅に高くなったとき、全ての色の階調パターンを固定の現像バイアスで作像したときおける感度補正係数ηを算出するときの各色トナーパッチの検出データをプロットしたグラフ。 C色の現像γが、予測どおり前回のプロセスコントロール実行時から大幅に高くなったとき、C色の階調パターンのみを固定の現像バイアスで作像したときおける感度補正係数ηを算出するときの各色トナーパッチの検出データをプロットしたグラフ。 LUT(ルックアップテーブル)の一例を示す図。
符号の説明
51:中間転写ベルト
69:光学センサ
311:発光素子
312:正反射受光素子
313:拡散反射受光素

Claims (15)

  1. 潜像担持体と、
    該潜像担持体を所定の電位に帯電させる帯電手段と、
    所定電位に帯電した潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    少なくともトナーを含有する現像剤を担持する現像剤担持体に現像バイアスを印加しながら該現像剤担持体上のトナーを該潜像担持体上の潜像に転移させて該潜像を現像する現像手段と、
    現像によって得られたトナー像を該潜像担持体から転写体に転写する転写手段と、
    前記転写体上のトナー像または前記潜像担持体上のトナー像からの反射光を検出する光学的検知手段と、
    付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成し、該複数のトナーパッチを前記光学的検知手段で検出した検出値を用いて上記現像手段の現像能力を示す指標値を算出し、算出した指標値に基づいて画像形成条件を調整する制御を実行する制御手段とを備える画像形成装置において、
    前回の画像形成条件調整時に算出した前記指標値に対して、今回算出する指標値が大幅に変動するおそれのある要因を検知する検知手段を有し、
    前記検知手段が、上記要因を検知していない場合は、前記階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部のトナーパッチについて、今回の画像形成条件調整時における現像能力と前回の画像形成条件調整時に算出した指標値に対応する現像能力とが互いに異なっていても、該一部のトナーパッチのトナー付着量が前記光学的検知手段により検知可能なトナー付着量の検知範囲内に必ず収まるよう予め決定された固定の画像形成条件で作像し、残りのトナーパッチについては、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像し、
    前記検知手段が、前記要因を検知した場合は、階調パターンを構成する全てのトナーパッチを、前記固定の画像形成条件で作像するよう、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前回の画像形成条件調整時に算出した現像能力を示す指標値に対して、今回の現像能力を示す指標値が大幅に変動するおそれがある要因として、前回の画像形成条件調整時に算出した現像能力を示す指標値が、大きな誤差を含むことを検知するよう前記検知手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2の画像形成装置において、
    前回の画像形成条件調整時に算出した現像能力を示す指標値に対して、今回の現像能力を示す指標値が大幅に変動するおそれがある要因として、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像手段内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動していることを検知するよう前記検知手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    前回の画像形成調整時から今回の画像形成調整時までの間に前記現像手段内の現像剤が交換されたことを検知することで、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像手段内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動していることを検知するよう前記検知手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項3または4の画像形成装置において、
    前回の画像形成条件調整実行時、または、前回の画像形成条件調整から今回の画像形成条件調整までの間に現像手段内の現像剤中のトナー濃度を調整するトナー濃度調整が実行されたことを検知することで、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像手段内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動していることを検知するよう前記検知手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項3乃至5いずれかの画像形成装置において、
    前回の画像形成条件調整から今回の画像形成条件調整までの間に前記現像手段に補給する補給用トナーを収容するトナーボトルの交換処理が実行されたことを検知することで、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像手段内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動しているおそれがあることを検知するよう前記検知手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項3乃至6いずれかの画像形成装置において
    トナー初期充填モードが実行されたされたことを検知することで、今回の画像形成条件調整実行時における前記現像手段内の現像剤中のトナー帯電量が、前回の画像形成条件調整実行時に対して大幅に変動していることを検知するよう前記検知手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7いずれかの画像形成装置において、
    前記潜像担持体と、前記帯電手段と、前記現像手段とを有し、互いに異なる色のトナー像を形成する複数の画像形成手段を有し、
    前記検知手段が、前記要因を検知した色の階調パターンのみ、階調パターンを構成する全てのトナーパッチを、前記固定の画像形成条件で作像するよう、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  9. 潜像担持体と、
    該潜像担持体を所定の電位に帯電させる帯電手段と、
    所定電位に帯電した潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    少なくともトナーを含有する現像剤を担持する現像剤担持体に現像バイアスを印加しながら該現像剤担持体上のトナーを該潜像担持体上の潜像に転移させて該潜像を現像する現像手段と、
    現像によって得られたトナー像を該潜像担持体から転写体に転写する転写手段と、
    前記転写体上のトナー像または前記潜像担持体上のトナー像からの反射光を検出する光学的検知手段と、
    付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成し、該複数のトナーパッチを前記光学的検知手段で検出した検出値を用いて上記現像手段の現像能力を示す指標値を算出し、算出した指標値に基づいて画像形成条件を調整する制御を実行する制御手段とを備える画像形成装置において、
    現像手段内の現像剤中のトナー帯電量を変化させる要因から、前回算出した前記指標値に対して、今回の画像形成条件調整時に算出される指標値の変動を予測する予測手段を有し、
    前記階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部のトナーパッチについて、今回の画像形成条件調整時における現像能力と前回の画像形成条件調整時に算出した指標値に対応する現像能力とが互いに異なっていても、該一部のトナーパッチのトナー付着量が前記光学的検知手段により検知可能なトナー付着量の検知範囲内に必ず収まるよう予め決定された固定の画像形成条件で作像し、残りのトナーパッチについては、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像するものであって、
    前記予測手段で、今回算出される指標値が高く変動することが予測されたら、
    前記残りのトナーパッチのトナー付着量が減少するように、前記設定された画像形成条件を補正し、
    前記予測手段で、今回算出される指標値が低く変動することが予測されたら、前記残りのトナーパッチのトナー付着量が増加するように、前記設定された画像形成条件を補正するよう、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9の画像形成装置において、
    現像手段内の現像剤中のトナー帯電量を変化させる要因として、今回の画像形成条件調整時から所定期間遡った間に形成した画像情報と、前回の画像形成条件調整時から所定期間遡った間に形成した画像情報との差異を検知し、その差異に基づいて今回算出される前記指標値の変動を予測するよう前記予測手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10の画像形成装置において、
    前記画像情報が、出力画像の画像面積率であることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項9乃至11いずれかの画像形成装置において、
    現像手段内の現像剤中のトナー帯電量を変化させる要因として、今回の画像形成条件調整時の環境と前回の画像形成条件調整時の環境との差異を検知し、その差異に基づいて今回算出される前記指標値の変動を予測するよう前記予測手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項9乃至12いずれかの画像形成装置において、
    現像手段内の現像剤中のトナー帯電量を変化させる要因として、装置の放置時間を検知し、その放置時間に基づいて今回算出される前記指標値の変動を予測するよう前記予測手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  14. 付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成するステップと、
    前記複数のトナーパッチを光学的検知手段で検出するステップと、
    検出した検出値を用いて現像手段の現像能力を示す指標値を算出し、算出した指標値に基づいて画像形成条件を調整することで画像濃度を制御するステップとを有する画像濃度制御方法において、
    前回算出した指標値に対して、今回算出される指標値が大幅に変動するおそれがある要因が検知されないときは、
    前記階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部のトナーパッチについて、今回の画像形成条件調整時における現像能力と前回の画像形成条件調整時に算出した指標値に対応する現像能力とが互いに異なっていても、該一部のトナーパッチのトナー付着量が前記光学的検知手段により検知可能なトナー付着量の検知範囲内に必ず収まるよう予め決定された固定の画像形成条件で作像し、残りのトナーパッチについては、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像し、
    前回算出した指標値に対して、今回算出される指標値が大幅に変動するおそれがある要因が検知されたときは、階調パターンを構成する全てのトナーパッチを、前記固定の画像形成条件で作像することを特徴とする画像濃度制御方法。
  15. 付着量が互いに異なるような画像形成条件で形成された複数のトナーパッチからなる階調パターンを形成するステップと、
    前記複数のトナーパッチを光学的検知手段で検出するステップと、
    検出した検出値を用いて現像手段の現像能力を示す指標値を算出し、算出した指標値に基づいて画像形成条件を調整することで画像濃度を制御するステップとを有する画像濃度制御方法において、
    前記階調パターンを構成する複数のトナーパッチのうちの一部のトナーパッチについて、今回の画像形成条件調整時における現像能力と前回の画像形成条件調整時に算出した指標値に対応する現像能力とが互いに異なっていても、該一部のトナーパッチのトナー付着量が前記光学的検知手段により検知可能なトナー付着量の検知範囲内に必ず収まるよう予め決定された固定の画像形成条件で作像し、残りのトナーパッチについては、前回調整された画像形成条件に基づいて設定された画像形成条件で作像するものであって、
    今回算出される指標値が前回算出した指標値に対して高く変動することが予測されたら、前記残りのトナーパッチのトナー付着量が減少するように、前記設定された画像形成条件を補正し、
    今回算出される指標値が前回算出した指標値に対して低く変動することが予測されたら、前記残りのトナーパッチのトナー付着量が増加するように、前記設定された画像形成条件を補正することを特徴とする画像濃度制御方法。
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