JP5412946B2 - 画像濃度制御装置およびこれを備える画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に関する。
近年の画像形成装置は、現像装置に低ストレス化の手法を取り入れたものが多く存在する。
一方、低ストレス化により、現像器によるトナーの帯電能力(トナー帯電能力)が低下する場合がある。例えば、面積率の低い画像を出力する場合、現像能力が一定に保たれるのに対し、面積率の高い画像を出力する場合、現像能力が増加する。これは、現像剤中でどの程度トナーを入れ換えたかにより、現像能力に差が生ずるためである。特に、この出力画像による現像能力の差異は、小型現像装置において、より顕著に発生する傾向がある。
これを防止するため、適正に画質の調整を行う必要がある。ここで、トナー濃度制御は、トナー濃度検出手段(例えば、透磁率センサ)の出力値:Vtをトナー濃度の制御基準値:Vtrefと比較し、その差分に応じてトナー補給量を演算式から算出し、トナー補給装置により現像器中にトナー補給を行うことによりなされている。
現像器中のトナー濃度を検知する方法としては、透磁率センサを用いたものが一般的である。本発明もトナー濃度制御に関して、この方式を採用している。この方式では、トナー濃度が変化することによる現像剤の透磁率変化をトナー濃度変化に換算するものであり、現像器中のトナー濃度を制御すると同時に、出力画像の画像濃度保証が必要である。それら目的を達成するため、光学センサによるトナー付着量検知を用いた画質調整方法が広く実施されている。
この方法は、感光体、または中間転写ベルト上に、作像条件(現像ポテンシャル、またはLDの書き込み密度)を変化させることにより複数個の基準パッチを作成し、その基準パッチに赤外領域のLED光を照射する。そして、このパタンからの反射光(正反射光、または乱反射光)を光学センサ(フォトダイオードやフォトトランジスタなどで)により検出し、その検出結果をトナー付着量に変換することにより、個々の階調パッチのトナー付着量を得るものである。
その後、ポテンシャルに対するトナー付着量の関係をプロットし、直線近似を実施する。この直線の傾きが現像γである。この近似直線を用い、目標の付着量が得られるように作像条件(現像ポテンシャル)を調整することにより、適正な画像濃度を得ることが可能となる。
上記した画像濃度調整は、適正な画像濃度を得るために必須であるが、調整に多くのトナーと時間を要するため、頻繁に実施することは望ましくないと考えられる。同様の理由で、パタン作成個数も少数化することが望まれている。
パタン作成個数を少数化した場合には、作成する各色パタン数を無条件に減少させるのではなく、必要ないと判断した該当色のみ減少させ、必要と判断した該当色に関しては、減少させない、もしくは増加させることが必要となる。現像装置の現像能力の変化により、現像γ算出に用いる点が減少し、検出エラーを発生する惧れがあるためである。また、パタン数の単純な増加は、いわゆる“おまたせ時間”の増加につながるため、慎重に実施する必要がある。
上記した現像装置の現像能力の変化は、例えば、次のようなことから発生しやすい状況となってきている。近年の画像形成装置は、現像装置に低ストレス化の手法を取り入れたものが多く存在する。これらは、現像装置の小型化の要請による現像剤量の低量化と現像剤の長寿命化の相反する目的を両立するために非常に有効な手法であると考えられる。例えば、カラー二成分画像形成装置においては、トナー分散性を向上するために、シリカ(SiO2)や酸化チタン(TiO2)等の添加剤がトナー表面に多く外添されている。これら添加剤はメカ的ストレスや熱ストレスに非常に弱い。そのため現像器内での攪拌時にトナー内部に埋没したり、表面から離脱したりする現象が発生し、現像剤(トナー、キャリアを含む)の流動性や帯電特性、さらにトナーとキャリアの物理的付着力が変化するが、それら現象を極力抑えることを可能とする。
一方、低ストレス化により、トナー帯電能力(現像器がトナーを帯電させる能力)が低下する場合がある。例えば、低画像面積率の画像を出力する場合には、現像能力(現像ポテンシャルに対してトナー現像量をプロットしたグラフの傾き)が、一定に保たれるのに対して、高画像面積率の画像(単位時間、または単位枚数あたりのトナー入換え量が多い)を出力する場合には、現像能力が増加するというものである。つまり、現像剤中でどの程度トナーを入換えたかにより、現像能力に差が生ずるということである。この出力画像による現像能力の差異は、小型現像装置においてより顕著である。
このように、トナーの帯電量は常に変化しているため、経時において画像濃度を一定に保つために適正なタイミングで、画質調整を実行する必要がある。
また、基準トナーパタン数を少数化した場合、検出エラーが発生する可能性がある現像装置においては、基準パタンを作像するパタン数を適正に選択する必要がある。
上記した画像濃度制御は、適正な画像濃度を得るために必須であるが、調整に多くのトナーと時間を要するため、頻繁に実施することは望ましくない。同様の理由で、パタン作成個数も少なくすることが望まれている。
しかしながらパタン作成個数を単に少なくすると、検出エラーが発生する可能性があり、基準パタンを作像するパタン数を適正に選択する必要がある。
このような発明として、たとえば特許文献1(特開2006−106222)には、複数のトナーパッチを作成し、光学センサによってトナーパッチの付着量を検出し、センサ検出範囲内にある2つの検出値に基づいて、トナー像が目標濃度となる現像バイアス値を算出し、そして、算出した現像バイアス値を現像手段に設定してトナーパッチを作成し、その検出値がセンサ検出範囲内に1以下であった場合には現像バイアス値をさらにセンサ検出範囲内に入るように変更して再度トナーパッチを作成する発明が開示されている。
また、トナーパッチの検出値がセンサ検出範囲内に1以下であった場合には作成するトナーパッチの数を増やして、再度トナーパッチを作成することが開示されている。
しかしながら、センサの検出範囲内に入るように再三トナーパッチを作成することは、画像濃度調整の時間が長くなり、装置の待ち時間(ダウンタイム)が長くなり望ましくない。さらに、トナーの消費量の点からも、再三にわたるトナーパッチの作成、トナーパッチ数の増加は望ましいことではない。また、現像バイアス算出のために、2つのトナーパッチを用いているが、現像能力を検出する観点からは、プロット点数が少なすぎ、正確性に欠けると言わざるを得ない。
一方、特許文献2(特開2004−354623)には、トナー付着量の異なる10〜16種の階調パタンを色毎に作成し、多くの階調パタンを作成する場合、センサの検出範囲内に何点ものパッチを作成することができることが開示されている。このため、エラー処理として、画像濃度調整を繰り返す必要はない。
しかしながら、この発明は、画像濃度調整の度に10〜16種の階調パタンを作成しており、トナー消費量を低減するという観点からは、望ましくない。
また、階調パタン数が多いために、中間転写ベルト上に形成される階調パタンの全長が長くなり、光学センサによる検知開始から終了までの時間が長時間になり、よって一回の画像濃度調整の時間が長くなるという問題があった。
以上のように、トナー消費量の低減、装置のダウンタイムの低減から、画像濃度調整のための階調パタン数は少なくすることが求められている。
また、特許文献3(特開2006−139180)には、正反射光を受光する受光素子と、拡散反射光を受光する受光素子とを備えた光学センサを使用して、トナー付着量を求める手段を有し、その光学センサの校正に必要なトナーパッチの濃度を過去の検知結果に基づいて可変にすることが開示されている。
そのため、多くのトナーパッチを作成しなくても、現像γを算出するための有効なデータ範囲内に、トナーパッチを作成することが可能となり、トナーパッチ数を少なくできると考えられ、トナー消費量、マシンのダウンタイムの低減という観点から有効な手法である。
しかし近年の画像形成装置における小型化のため、現像装置を低容量化にする傾向にあるため、現像剤の特性の変化が起こりやすくなっており、特許文献3のように、過去の検知結果を基準としてトナーパッチの現像ポテンシャルの設定を行うと、作成するトナーパッチの濃度の設定に偏りが生じる惧れがあり、その結果、付着量変換に誤差を生じたり、また算出ポイントの減少により、現像γの算出精度が低下する惧れがある。
本発明は、上述した実情を考慮してなされたもので、本発明は、少ないトナーパッチ数でトナー付着量を正確に算出でき、確実にセンサの検出範囲内にトナーパッチが入るようにし、一度の階調パタン作成によって現像γを正確に算出して画像濃度制御が可能な装置およびこの装置を有する画像形成装置を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下の解決手段を有する。
請求項1に係る画像濃度制御装置は、色の異なるトナー毎に複数のトナー階調パタンを直列に作像し、該トナー階調パタンを光学的検知手段により読み取って画像形成装置の現像能力を算出し、該算出結果に基づいて前記画像形成装置の作像条件を変更する画像濃度制御装置において、前記画像濃度制御装置は前記画像形成装置の現像能力の状態の変化を予測する予測手段を有し、前記予測手段による予測結果に基づき、作像ピッチに収まる前記トナー階調パタンの数に前記画像形成装置が備えるトナー色の数を乗じた前記トナー階調パタンの総数を維持しながら前回の調整動作が失敗した前記画像形成装置中の作像装置のトナー階調パタン数を増加させるように、前記各色のトナー階調パタン数を変化させて前記トナー階調パタンを作成することを特徴とする。
請求項2に係る画像濃度制御装置は、請求項1において、M(i)を画像面積率移動平均の現在値、M(i−1)を前回の画像面積率移動平均値、Nを累積枚数、X(i)を今回の画像面積率としたとき、
前記予測手段は、M(i)=(1/N)×{M(i−1)×(N−1)+X(i)}
で与えられる画像面積率移動平均値に基づいて前記画像形成装置の現像能力の状態の変化を予測することを特徴とする。
請求項3に係る画像濃度制御装置は、請求項1または2において、前記作像装置の状態変化が予測される画像形成装置のトナー階調パタン数を増加させ、状態変化がないと判断された画像形成装置のトナー階調パタン数を減少させることを特徴とする
求項に係る画像濃度制御装置は、請求項1乃至のいずれかにおいて、新品に交換された作像装置のトナー階調パタン数を増加させることを特徴とする。
請求項に係る画像形成装置は、請求項1乃至のいずれかに記載の画像濃度制御装置を有する。
本発明によれば、使用環境や経時変化などによる現像剤特性の変化に対して、有効なデータ範囲内に収めるべく階調パタンを作成し、現像γを確実に算出することが可能となるため、画像形成装置本体のダウンタイムやトナー消費量の増加を伴わずに、画像濃度の安定化を図ることができるような装置およびこの装置を有する画像形成装置を提供することが可能となる。
本発明の画像濃度制御装置を有する画像形成装置本体の構成概略図である。 感光体ドラム100の周りの画像形成装置本体の構成を示す概略図である。 本実施形態における通常時の画像濃度調整方法について説明するためのフローチャートである。 本実施形態における階調パタンのレイアウトの例を示す図である。 データサンプリング時の付着量と検知出力の関係をグラフで示す図である。 拡散反射光出力に乗ずる感度補正係数αと付着量及び検知出力との関係をグラフで示す図である。 正反射光の成分分解をグラフで示す図である。 正反射成分の正規化値と地肌部変動補正後の拡散反射光出力との関係をグラフで示す図である。 階調パタンのバイアス算出概念図であり、現像ポテンシャル[kV]に対する単位面積あたりのトナー付着量をグラフで示す図である。 画素数カウントのブロック構成図である。 画像形成装置内の新品検知装置における新品判定手段の構成例を示す図である。 タンデム作像方式の階調パッチ作成状態を模式的に示す断面図である。 トナーパタンのレイアウトを概念的に示した図である。 感度補正係数算出における理想的なデータ分散の状態を説明するための図である。 感度補正係数算出時において、高付着量のデータが不足していることを説明するためのデータ分散の状態を表した図である。 現像能力が変化した場合の現像γ算出精度の変化を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施形態により、詳細に説明する。
[画像形成装置]
図1〜2を参照して、本発明の画像形成装置について、まず説明する。
図1は、本発明の画像濃度制御装置を有する画像形成装置本体の構成を示す概略図であり、光学センサ17が中間転写装置5の1端に設けられ、また各色の濃度センサ350(350Y、350C、350M、350Bk)が各色毎の現像装置に配置されていることを示している。
また図2は感光体ドラム100の周りの本体構成を示す概略図であり、現像装置304に、濃度センサ350が配置されていることを示している。
図2に示すように、感光体ドラム100は、その表面が帯電装置2により一様に帯電された後、図示しない光学系からの露光Lにより露光され、静電潜像が形成される。現像装置3は現像ローラ302により装置内の現像剤を感光体ドラム100と現像ローラ302とで形成される現像ニップ領域へ搬送し、感光体ドラム100の表面に形成された静電潜像に現像剤中のトナーを付着させて顕像化(現像)する。
図1に示すように、トナー像は感光体ドラム100と中間転写装置5が対向する転写領域において、中間転写装置5のベルト50上に転写される。中間転写装置5のベルト50上に転写されたトナー像は、転写ベルトの移動に伴い、他の色の転写領域で他の色のトナーを精度よく色重ねし、この状態で二次転写装置6と対向する位置に搬送され、その位置で転写材である転写紙に転写され、転写紙上で画像となる。
一方、感光体ドラム100に残留したトナーはクリーニングブレードにより除去され、図示しない廃トナーボトルに貯留される。クリーニング装置を通過した感光体は、再度帯電装置により一様に帯電され、次の画像形成工程を繰り返すように準備される。
図2に示す画像形成装置の断面概略図において、二成分現像剤(以下現像剤と記す)は現像スリーブの汲み上げ磁極により、現像ユニット内の搬送スクリュ部305から現像スリーブに移動する。その後、現像剤は現像スリーブの回転に伴い、搬送極の磁場と現像スリーブ表面の摩擦力によりドクタ近傍まで現像剤が搬送される。ドクタ近傍まで搬送された現像剤はドクタ上流部において一旦滞留し、ドクタエッジ部と現像スリーブとのギャップ(Gd)で現像剤の層厚が規制されて現像領域に搬送される。
現像領域には、所定の現像バイアスが印加されており、感光体100上に形成された静電潜像にトナーを付着させる方向に現像電界が形成されるため、トナーは感光体100上に移行して前記した潜像が現像される。また、現像領域を通過した現像剤は、現像スリーブ上の現像剤離れ極位置で現像スリーブから離れ、搬送スクリュ部305に戻る。その後、現像剤は搬送スクリュ部304に移動し、トナー補給部で適正なトナー濃度に調整され、現像スリーブに再び搬送される。現像器3のケーシング底部には透磁率センサ350が設置されており、このセンサにより現像剤中のトナー濃度が検出される。
トナー濃度は、トナー濃度検出手段である透磁率センサの出力値Vtをトナー濃度の制御基準値Vtrefと比較し、その差分に応じてトナー補給量を演算式から算出し、トナー補給装置により現像器中にトナー補給を行うことにより制御されている。
上記の透磁率センサ350と光学センサ17(図1に設置位置記載)は、それぞれ図示しないA/D変換器を介して図2に示すようにI/Oユニット18に接続されている。制御部はCPU19、読み出し専用メモリ(ROM)20、読み出し書き出しメモリ(RAM)21、I/Oユニット18からなり、I/Oユニット18を介して図示しないトナー補給装置を駆動するモータ(トナー補給駆動モータ)14に制御信号を伝達するように構成されている。RAM21にはI/Oユニット18から読み取った透磁率センサ350の出力値Vtを一時保存するVtレジスタ、現像器3内のトナー濃度の制御基準値Vtrefを記憶するVtrefレジスタ、中間転写ベルト50近傍に設置した光学センサ17からの出力値Vsを記憶するVsレジスタ等が設けられている。
ROM21には、トナー濃度制御プログラム、および画像濃度制御パラメータ補正プログラムが記憶されている。
以下、上記した画像形成装置の通常時の画像濃度調整方法について、図3に示すフローに沿って具体的に説明する。
<ステップS−1>
画像濃度調整方法が開始されると、まず光学センサ(フォトセンサ)17の初期設定である、光学センサ17の校正が実行される(ステップS−1)。ここでは、中間転写ベルト50上からの正反射光を受光素子が4[V]を示すように、LED電流を調整することによって校正が実行される。
<ステップS−2>
次に階調パタンを作成する(ステップS−2)。
図4に、作成される階調パタンのパタンレイアウトを示す。図4に示すように、基準パタンは、例えば中間転写ベルト50上にブラックB、シアンC、マゼンタM、イエローYの順に作像される。
ここで、階調パタンは、書き込み部の電位を固定し、現像バイアスと帯電バイアスを変化させ、現像ポテンシャルの低い側から順次作像することによって得られる。また階調パタンは、現像バイアスを固定し、書き込みのDuty、もしくはパワーを変更して露光量を変化させ、階調を発生させる手法を用いて得ることもできる。ただし、この場合、露光部電位を測定する電位センサを設けた方が、より正確にパタンポテンシャルを設定できる。
<ステップS−3>
次に得られた階調パタンから、反射光を光学センサ17により検知する(ステップS−3)。
ここでは、基準トナーパタンにLED光を照射し、その反射光をフォトトランジスタなどの光学式センサにより検知することによって行われる。本実施例において、ブラックBkパタンは正反射光のみを検知し、その他のカラーパタン(C、M、Yパタン)は、正反射光と拡散反射光の両方を検知することとしている。
<ステップS−4>
次にセンサ検出値をトナー付着量に変換する(ステップS−4)。
前記したステップS−3で作成した基準パタンからの反射光を、図4に示すような位置に設置した光学センサ(フォトセンサ)17を用いて検知する。本実施例では、濃度検出用のフォトセンサを1つのみ設置し、このセンサ17を用いて4色全てのパタンを検知する。
次にフォトセンサ17からの出力値をトナー付着量に変換する方法(ステップS−5)について説明する。本実施例における付着量変換方法は、たとえば特開2006−139180に開示の方法を用いている。なお、以下説明中の記号(略号)の意味は以下の通りである。
Vsg・・・転写ベルト地肌部出力電圧
Vsp・・・各パタン部出力電圧
Voffset・・・オフセット電圧(LED_OFF時の出力電圧)
_reg.・・・正反射光出力
_dif.・・・拡散反射光出力
[n]・・・要素数:nの配列変数(トナーパッチ数)
先ず、Bkトナー(黒色トナー)の付着量変換方法に関して説明する。
i)以下の式を用いて正反射光からオフセット電圧を減ずる。
ΔVsg_reg[Bk][n]=Vsg_reg[Bk][n]−Voffset_reg
・・・・・式(1−B)
ΔVsp_reg[Bk]=Vsg_reg[Bk]−Voffset_reg[Bk]・・・・・式(2−B)
ii)正反射データを正規化する。これは、以下の式を用いた。
正規化値Rn[Bk]=ΔVsg_reg[Bk][n]/ΔVsp_reg[Bk]
・・・・・式(3−B)
iii)LUT(Look Up Table)を用いて正規化値を付着量に変換する。
正規化値に対応する付着量変換テーブルを予め作成しておき、それに対応させて付着量を得る。
以上が、Bkトナーの付着量変換方法である。
次にカラートナーに関して説明する。
[STEP1]データサンプリング:Vsp、ΔVsgの算出(図5、図6参照)
まず初めに、正反射光出力、拡散反射光出力ともに、全ポイント[n]についてオフセット電圧との差分を計算する。これは、最終的に、センサ出力の増分をトナー付着量の変化による増分のみで表したいためである。
Figure 0005412946
[STEP2]感度補正係数αの算出(図6参照)
前記したSTEP1により求めたΔVsp_reg.[n]と、ΔVsp_dif.[n]とから、各点毎に、ΔVsp_reg.[n]/ΔVsp_dif.[n]を算出し、STEP3で正反射光出力の成分分解を行う際に、拡散反射光出力(ΔVsp_dif.[n])に乗ずる係数αの算出を行う。
Figure 0005412946
ここで、上記式(3−C)により、αを比の最小値により求めたのは、正反射光出力の正反射成分の最小値はほぼゼロで、かつ正の値であることが予め判っているからである。
[STEP3]正反射光の成分分解(図7参照)
以下の式により、正反射光出力の成分分解を行う。
Figure 0005412946
このように成分分解すると、感度補正係数αが求まるパターン部にて、正反射光出力の正反射成分はゼロとなる。
このようにして、正反射光出力から、拡散反射光成分を分離すれば、図7に示すように、純粋な正反射光成分のみを抽出することができる。
[STEP4]正反射光出力_正反射成分の正規化
次に、各パターン部出力のベルト地肌部出力との比を取り、0〜1までの正規化値へ変換する。
Figure 0005412946
[STEP5]拡散光出力の地肌部変動補正
次に、[拡散光出力電圧]から[ベルト地肌部からの拡散光出力成分]を除去する処理を行う。
Figure 0005412946
[STEP6]拡散光出力の感度補正(図8参照)
「正反射光(正反射成分)の正規化値」に対し、地肌部変動補正後の拡散光出力をプロットし、そのプロットした点で結ばれる線(以後、プロット線ということがある)を近似して、拡散光出力の感度を求め、この感度があらかじめ定めた狙いの感度となる様に、補正を行う。上記プロット線を近似する方法としては、多項式近似(2次近似)を用いる。
続いて、プロットした点を近似する方法について説明する。
「正反射光(正反射成分)の正規化値」に対し、地肌部変動補正後の拡散光出力をプロットしたプロット線を多項式近似(本実施形態では、2次式近似)により、感度補正係数ηを算出する。
まず、プロット線を2次近似式(y=ξ12+ξ2x+ξ3)で近似して、下記のような最小二乗法を用いて係数ξ1、ξ2、ξ3を求める。
Figure 0005412946
上記式中、mはデータ数であり、
x[i]は正反射光_正反射成分の正規化値であり、
y[i]:地肌部変動補正後拡散光出力である。
なお、計算に用いるxの範囲は、本実施例では0.100≦x≦1.00とする。
上記、式(8)の(1)〜(3)の連立方程式を解くことによって、係数ξ1、ξ2、ξ3を求めることができる。
こうして近似されたプロット線から計算される、ある正規化値aがある値bとなる様な感度補正係数ηを以下の式(9)により求める。
Figure 0005412946
STEP5で求めた地肌部変動補正後の拡散光出力に対し、式(9)より求めた感度補正係数ηを乗じることで、付着量と拡散出力との関係が予め定められた関係となるように補正する。
感度補正後の拡散光出力:ΔVsp_dif‘’
ΔVsp_dif‘’=[地肌部変動補正後拡散光出力]×η=ΔVsp_dif(n)‘×η
・・・・・式(10)
以上説明したことが、LED光量低下などにより生じる光学センサの経時的な変動などに対する光学センサ出力値の補正制御(校正制御処理)である。上記のように補正することにより、温度変化、経時劣化などによる発光素子や受光素子の出力値変動に対して受光素子の出力値とトナー付着量との関係を一義的な関係に修正することができる。
そして、上述した光学センサの出力値の補正制御を行った後に、補正された光学センサの出力値に基づいて、付着量変換テーブルを参照し、光学センサの出力値をトナー付着量に変換することができる。これにより、経時にわたり光学センサで良好なトナー付着量の検知を行うことができる。
本実施例においては、1つのセンサで、4色の色の種類のパッチからの反射光を検出している。
<ステップS−5>
S−5:現像γを算出する。
基準パッチ作像時のポテンシャルと、上記S−4で算出した付着量データをプロットし、最小二乗法により直線近似する。この関係式の傾きが現像γである。また、この関係式とX軸との交点の値をVk:現像開始電圧とする。
本実施例では直線近似(1次近似)としたが、2次近似を採用してもよい。ただし、2次近似を採用した場合、現像γは、目標付着量を得る点における上記関係式の微分値とする。
<ステップS−6>
S−6:作像バイアス(現像バイアス、帯電バイアス)を算出する。
S−5で得られた関係式を用いて、目標付着量が得られる現像ポテンシャルを算出する。現像ポテンシャルを現像バイアス([−V])に変換する方法であるが、本実施例においては、以下の式(11)を用いて算出した。
現像バイアス[−V]=現像ポテンシャル-(−50)[V]
・・・・・式(11)
ここで、−50[V]は、露光部電位である。
帯電バイアス[V]=現像バイアス[V]−200[V]
・・・・・式(12)
ここで、200[V]は地肌ポテンシャルである。地肌ポテンシャルは、地肌汚れ防止のため現像バイアスとオフセットして設定するポテンシャルである。
<ステップS−7>
S−7:作像バイアスを設定する。
現像バイアス、帯電バイアス、LDパワーを設定する。LDパワーは、帯電電位に応じて80〜120[%]まで変化するが、ここでは詳しい説明を割愛する。
以上が本実施例におけるプロセスコントロールの概略である。
現像γの算出において、最小二乗法により1次直線を求める際に使用するデータ点は有効範囲内に均等に分散していることが望ましい。これは、データ点が近くに集中しすぎて存在すると、誤差要因により現像γの精度が悪くなる可能性があるからである。ここで誤差要因とは、現像スリーブの周期ムラによるパッチのトナー付着量のばらつきや、転写ベルト50上の傷などによるセンサ出力誤差から生ずるトナー付着量の変化をいう。そのため、階調パタン作成時の現像ポテンシャルが近いことによるデータ点同士が近くに集中しすぎると、形成されるパッチの付着量の差異が小さくなり、トナー付着量にばらつきが生じた場合に変動の影響を受けやすくなるため、現像γの精度が悪化してしまう。
以上のことから、現像γを算出する観点から、トナーパッチは有効範囲内で均等に分散して作成することが求められる。
また、データ点を均等分散させることは、付着量算出の観点から、非常に重要である。本実施例は同一のセンサで異なる色の反射光を検知し、複数種類の色のデータを用いて上記ηを算出できる。そのため、少ないパッチ数で、より効率的にηを求めることができる。
図9に示すように、複数種の色のパッチデータから、効率的に感度補正係数ηを求めるため、適正範囲、上記式(8)を解く際のデータの有効範囲である、0.1≦x≦1.0に、多くのプロット点を収める必要がある。このように均等分散させることによって、多項式近似(本実施例では2次曲線による近似)が行われ、それに基づいて、感度補正係数ηを、非常に正確に得ることができる。このパラメータηは、付着量に直接関与しており、付着量変換の精度を大幅に向上させることができる。このように均等分散させるために、本実施例において、次に示す方法を用いて基準パタンの作像バイアスを算出している。
ここでは、各色5パッチの階調パタンを作成する場合を例に挙げて説明を行う。しかしながら各色の数「5」は説明のための例示であり、各色のパッチ数は5階調に限定されるものではない。よってこの例ではトナーパタンの総数は5×4=20となる。
まず、前回のプロセスコントロールの結果により求められた各色の現像バイアスを取得する。そして、現像バイアスから最大現像ポテンシャルのPotMaxを求める。
最大現像ポテンシャルは以下の式(13)により求めることができる。
最大現像ポテンシャル:PotMax=|Vb−Vl|[V]
・・・・・式(13)
ここでVbは現像バイアス値であり、Vlはべた部露光後電位である。
べた部露光後電位Vlは、露光を行った後の感光体電位であり、感光体の特性に依存する値である。本実施例ではVl=−50[V]とすることができる。
例えば、前回のプロセスコントロールの結果、現像バイアスが550[−V]であったとすると、現像ポテンシャルはPotMax=|−550−(−50)|=500[V]となる。最大現像ポテンシャルPotMaxの物理的意味は、所望のベタ濃度を得ることができる現像ポテンシャルである。本実施例では、0.45[mg/cm2]のとき、ID=1.4(ID:Image density 画像濃度)が得られるようなシステムとなっている。
以上のような式(13)を用いて、各色それぞれの最大現像ポテンシャルを求める。
続いて、各色の最大現像ポテンシャルPotMaxから、階調パタンの現像バイアスの算出を行う。ここで、Bk(黒トナー)とCMY(カラートナー)において異なる方式を用い、現像バイアスの算出を行う。これは、BkとCMYとでは、付着量検知方式が異なるためである。
本実施例では、Bkは正反射光のみを用いてトナー付着量の検知を行うのに対し、CMYは正反射光と拡散反射光を用いてトナー付着量の検知を行っている。これはBkトナーの場合、照射した光は、トナー表面で吸収されてしまうため、拡散反射光が得られないという特性があるためである。そのため、Bkトナーでは正反射光のみを用いてトナー付着量の検知を行っている。正反射光のみで付着量の検知を行う場合には、濃度が高くなるにつれて感度が低下するため、付着量の検知範囲がCMYと比較して狭くなる。以上の理由により、BkとCMYでは異なる算出式を用いて階調パタン濃度の設定が行なわれる。
<Bkの場合>
上記式(13)より求めた、最大現像ポテンシャルを以下の式(14)に代入して、現像バイアスの算出を行う。
VPn(Bk)=PotMax(Bk)×2n/15−(Vl)[−V]
・・・・・式(14)
上記式(14)において、VPn(Bk)のnは階調パタンのn番目を表す。なおVlは前記式(13)のVlと同じ意味である。このように設定することにより、ベタ濃度よりも付着量が低い領域に階調パタン濃度を分散させることができる。
ただし、狙いの付着量[K]の範囲は、0.05[mg/cm2]≦[K]≦0.35[mg/cm2]である。
<CMYの場合>
前記した式(13)で求めたのと同様な式を用いて各色の最大現像ポテンシャルの大きさを比較し、順序をつけていく。
各色の最大現像ポテンシャルを大きい順に、PotMax(1)、PotMax(2)、PotMax(3)とする(換言すれば、PotMax(1)>PotMax(2)>PotMax(3)の場合)。
例えば、最大現像ポテンシャルが、大きい順にC、M、Yであったとすると、PotMax(1)=PotMax(C)、PotMax(2)=PotMax(M)、PotMax(3)=PotMax(Y)となる。
ただし、取得した最大現像ポテンシャルが同一であった場合(換言すれば、PotMax(1)=PotMax(2)=PotMax(3)の場合)も、C、M、Yの順とする。
続いて、順序をつけた現像ポテンシャルを以下の式(15)に代入し、階調パタンの現像バイアスを算出する。
VPn(m)=PotMax(m)×{(m+3(n−1))}/15−(Vl)[−V]
・・・・・式(15)
ここで、VPn(m)(単位:[−V])はパッチの現像バイアスを表し、VPn(m)のnは各色の階調パタンのn番目を表し、mはバイアスの順序(1、2、3)を表す。
各色の階調パタンの現像バイアスは以下の式(15A)ように表すことができる。
VP1(1)=PotMax(1)×1/15−Vl
VP1(2)=PotMax(2)×2/15−Vl
VP1(3)=PotMax(3)×3/15−Vl
VP2(1)=PotMax(1)×4/15−Vl
VP2(2)=PotMax(2)×5/15−Vl
VP2(3)=PotMax(3)×6/15−Vl
VP3(1)=PotMax(1)×7/15−Vl
VP3(2)=PotMax(2)×8/15−Vl
VP3(3)=PotMax(3)×9/15−Vl
VP4(1)=PotMax(1)×10/15−Vl
VP4(2)=PotMax(2)×11/15−Vl
VP4(3)=PotMax(3)×12/15−Vl
VP5(1)=PotMax(1)×13/15−Vl
VP5(2)=PotMax(2)×14/15−Vl
VP5(3)=PotMax(3)×15/15−Vl
・・・・・式(15A)
例えば、VP2(3)(式:VPn(m)において、n=2、m=3の場合)は、前回のプロセスコントロール結果より求められた現像バイアスが一番低い色(すなわち3番目)の、階調パタンが2番目のパッチを指す。
次に、算出した現像バイアスを用いて、階調パタンの帯電バイアスの設定を行う。帯電バイアスの設定は、BkとCMYで共通の下記式(16)を用いて算出する。
帯電バイアス:VPcn(色)[V]=VPn(色)[V]+地肌ポテンシャルオフセット[V]
・・・・・式(16)
ただし、帯電バイアスの設定は地肌汚れが生じないように、地肌ポテンシャルオフセットを設定する。ここで、本実施例において、地肌ポテンシャルオフセットは−200[V]を用いた。
図9に(PotMax(1)=PotMax(C))>(PotMax(2)=PotMax(M))>(PotMax(3)=PotMax(Y))の場合について、階調パタン算出の概略図を示す。
ここで、各色の前回現像バイアスを基に、大小関係を比較して各色の順位付けを行い、その順位に基づいて階調パタンのパッチ濃度を設定する理由について説明する。
これは、現像剤の特性の変化が起こった際にも、より安定して現像γを算出するためである。本手法では、前回プロセスコントロール時の各色の現像バイアスを基にし、その大小関係から順位付けを行い、その結果から階調パタンのバイアス値を設定する。図9に示すように、他の色と比較して、現像バイアスが低い(現像γが高い)場合には高付着量側に、現像バイアスが高い(現像γが低い)場合には低付着量側に、トナーパッチを作成する。このようにトナーパッチを作成することで、現像γ算出時の有効範囲内に、より多くのトナーパッチを作成することが可能となる。
上記のように設定することにより、少ないパッチ数における付着量変換性能、および現像γ検出性能を飛躍的に向上させることができる。ただし現像γが大きく変化することが予測される場合には、階調パタン作成バイアスをより安定な方法に導くことが必要である。
本実施例においては、前回の調整動作において、付着量算出や現像γ算出に誤差を含む可能性がある場合や、前回の調整時から現像剤中のトナー帯電量が大きく変化することが予測される場合には、該当色の階調パタンの作成数を増加させて作像する。その際に、上記該当色以外の階調パタン数を減少させて、トータルのパッチ数(パッチ総数:トナー階調パタンの総数)を同じにするように作像する。
本実施例における予測手段として、以下の条件(1)〜(5)の場合を検出して予測する予測手段1〜4が挙げられる。
(1)前回の調整実行時から、画像面積率、もしくは画像面積率移動平均が大きく変動した場合(画像面積率または画像面積率移動平均算出手段:予測手段1)
(2)前回の調整実行時から、湿度が大きく変動した場合(湿度変動算出手段:予測手段2)
(3)現像装置、プロセスカートリッジを交換もしくは新品交換した場合(交換検出手段:新品判定装置(訂正後の図11):予測手段3)
(4)前回の調整実行時の現像γ検出において、現像γ算出の有効点数が2点(以下)であった場合(現像γ算出手段:前記したステップS−5を実行できる実行手段および判定手段:予測手段4)
このような場合、何らかの理由により、パタンバイアスの算出がずれている可能性がある。また算出精度が低下している可能性がある。このような場合、調整動作そのものはできるが、算出に誤差が含まれていることが多い。
(5)前回の調整が失敗した場合(現像γ算出手段と判定手段とを有する予測手段:予測手段4)
調整が失敗した場合とは以下の場合である。
(5−1)現像γ算出のための有効点数が2点未満であった場合。
(5−2)現像γ算出の結果、現像γが上限値以上もしくは下限値以下であった場合。
(5−3)現像γ算出の結果、現像開始電圧Vkが上限以上もしくは下限値以下であった場合。
上記条件(1)の画像面積率、もしくは画像面積率移動平均が大きく変動した場合についての予測手段に関し、図10に示すブロック図を用いて説明する。
[予測手段1]
本例では、予測手段1は、コントローラ31と、書き込み制御部32と、画像面積率算出部34とで構成される予測情報算出部と、予測情報算出部から算出された情報を入力して現像能力の状態変化を予測する判断部とで構成される。
本例の予測手段1では、コントローラ31から出力された画像情報が書き込み制御部32に入力され、書き込み制御部32のASIC(Application Specific Integrated Circuit)により入力された画像情報の画素数がカウントされる。
カウントされた画素(画素数)は、画像面積率算出部34に、前記したコントローラ31からの用紙サイズ情報を伴って入力され、画像面積率算出部34において画像面積率情報が得られる。同様にして、画像面積率移動平均値を求める画像面積率移動平均部34’を設け、これを予測情報算出部1としてもよく、この場合、画像面積率移動平均部34’による画像面積率移動平均値を用いることによって画像形成装置の現像能力の状態変化を予測することができる。なお画像面積率移動平均値は、以下のようにして求めることができる。
画像面積率移動平均値は、
M(i)=(1/N)×{M(i−1)×(N−1)+X(i)}
ここで、M(i)は画像面積率移動平均の現在値であり、M(i−1)は前回の画像面積率移動平均値であり、Nは累積枚数である。X(i)は、今回の画像面積率である。なおM(i)、X(i)は、色毎に個別に算出する。
また予測の結果を判定するには、予測情報算出部1からの画像面積率または画像面積率移動平均値の少なくとも1つの情報がCPU19に入力され、CPU19により、予測結果を求めることができる。したがって予測手段1として、前記したように、予測情報算出部と、この予測情報算出部から算出された情報を入力して現像能力の状態変化を予測する判断部からなり、この判断部として画像形成装置本体のCPU19を用いることができる。判断手段は、例えば、前回JOB時の画像面積率から今回JOB時の画像面積率変化が実験的に定める所定値を越えた場合に現像剤のトナー帯電量が変化している可能性が高いと判断する。
[予測手段2]
本例では、予測手段2は、図2に示すI/Oユニット18に湿度センサ40と、RAM21などの記憶手段内での前回の調整時の湿度情報を保存している湿度情報保持部41と、CPU19とで構成される。
本例の予測手段2では、調整を行う場合、湿度センサ40からの湿度情報をI/Oユニット18を通して入力し、この情報と、湿度情報保持部41に記憶されている、前回調整時の湿度情報とを比較し、CPU19では、前回の調整時と今回の調整時における湿度が大きく変動しているか否かにより、予測結果を求めることができる。この湿度が大きく変動しているか否かの判断については、後述する表1などで、より具体的に説明する。
[予測手段3]
次に条件(3)の現像装置またはプロセスカートリッジの交換もしくは新品交換した場合についての予測手段3について、以下に説明する。
本例では、予測手段3は、図11に示す新品情報記憶手段(IDチップ)51と、通信部と、新品判定部(CPU19)50とで構成される。
本例の予測手段3においては、プロセスカートリッジ等にシリアル番号などを記録したIDチップを有し、図11(訂正前:図16)に示すように、プロセスカートリッジ等のIDチップとの通信によりシリアル番号情報を読み取り、新品判定部(例えば本体のCPU19)により、新品か否かの新品情報と照合する。これにより、単なる交換であるか、新品との交換であるかを、新品判定部(CPU19)で判定する。
[予測手段4]
次に条件(4)または(5)の予測手段4について、以下に説明する。
本例では、現像γ算出手段(前記したステップS−5を実行できる実行手段)と、判定手段とから、予測手段4が構成される。
現像γ算出手段は、前記したステップS−5を実行できる実行手段であり、具体的には、図2に示すCPU19と、ROM20と、RAM21と、I/Oユニット18、センサ17、350などから構成され、ROM20内のプログラムを読み出し、必要な情報をRAM21に格納し、格納されているデータを読み出すことによって現像γ算出を実行する、実行手段によって行うことができる。その例は前記したので、この実行手段による動作の説明は省略する。
このような現像γ算出を実行する、実行手段から算出された現像γのデータが予測手段4内の判定手段に入力されて、現像γ算出の有効点数が2点以下であるか否かの判定(前記(4)または(5−1))、前記した調整の失敗の可否(5−1)〜(5−3)の少なくとも1つがあるか否かの判定が判定手段によって行われることになる。なお上記した判定手段による判定方法を実行するためのプログラムも本発明に含まれており、このプログラムを上記したROMなどに記憶しておき、上記した判定手段による判定方法を実行するために、プログラムを読み取って実行することもできる。
本発明の画像濃度制御装置における予測手段での重要な判定を行う上での留意点について、以下に説明する。
[トータルの作像パッチ数を同一にする理由]
図12は、本実施例におけるタンデム作像方式の階調パッチ作成状態を模式的に示す断面図である。図12に示すように、通常時の階調パタンはすべて作像ピッチに収まるように作像している。これは他の作像色に影響されることなく、同時に最短時間で階調パタンを作成するためである。これにより階調パタン作成時間を極小にすることができる。
図13(a)に示すように、該当色の階調パタン数を増加させると、総パタン数は該当色の階調パタン数の増加により、本来のコピー時間以外の、いわゆる「お待たせ時間」を増加させる。本実施例においては、図13(b)に示すように、該当色以外の階調パタン数を減少させてトータルのパッチ数を同一に設定しているため、異常時においても「お待たせ時間」が増加せず短時間で調整を終了する。これにより、調整時間の増加なしに正確に調整動作を実行することができる。
[パタン数確保が必要な理由]
本実施例では上述したように、光学センサからのデータを、付着量変換アルゴリズムにより付着量に読み換えている。その際、感度補正係数ηを用いるが、この感度補正係数ηは、図14などに示すようなΔVsp_dif’対Knプロット上の近似曲線において、校正ポイント(Kn=0.2)のときのΔVsp_dif’が、2[V]となるように調整する。
図14に示す状態は、近似に用いるプロット点が有効範囲内に十分なプロット点が存在し、理想的な状態を示す。図8に示す場合は、η[9]=1.81となる。一方、有効範囲内に存在するパタン数が減少した場合を図15に示す(図14に対して高付着量側のパタンがない)。この場合、η[10]=1.53となる。
そのため、図15に示す場合は、η[13]/η[12]≒0.84のため、図14に示すように、算出されたトナー付着量は、理想的な図9で算出された場合と比較して、0.84倍となってしまう。付着量が0.84倍に算出されると、基本的には現像γも約0.84倍となり、その結果、設定される現像バイアスが変化するため、画像濃度も目標値から外れることとなる。この値は全色(CMY)に適用されるため、カラー全色の現像バイアス設定がずれることとなる。
そのため、パタン数を増加すべき色があった場合にのみ、該当色以外のトナーパタン数を減少させることができる。
上記したことが、トータル階調パタン数を単に減少させられない理由である。
[該当色を増加させる理由]
本実施例においては、前回の作像バイアスを基に、次回のパタンバイアスを算出している。通常は、非常に精度良くパタンバイアスを算出できる。しかしながら、前回の現像γ算出時から現像剤の状態が大きく変化した場合などではパタン作像バイアスに偏りを生じる可能性がある。
このような場合について、図16を用いて詳細に説明する。
前回の現像γが図16に示す(1)の状態でパタンバイアスを算出したと仮定する。そして今回の状態が図16(2)となった場合、現像γ算出の有効範囲にプロット点が少ないため、現像γ算出精度が低下する惧れ(したがって現像能力を正確に把握できない惧れ)がある。
また今回の状態が図16(3)となった場合には、現像γ算出の有効範囲の低バイアス側にプロット点が集中するため、現像γ算出精度が低下する懸念がある。これは、目標付着量付近にプロット点がないことによる。
[画像面積率(画像面積率の移動平均)が変化した場合]
画像面積率(画像面積率の移動平均でもよい)が増加した場合、現像能力が増加していることが予測でき、図16に示す状態(1)から(2)に変わることが予測できる。この場合には、階調パタンを低い側に追加する。また画像面積率が低く変化した場合には、現像能力が低下し現像γが低くなる(換言すれば図16に示す状態(1)から状態(3)に変化することが予測できる)ため、階調パタンを高い側に追加する。たとえば、パッチパタン数を増加させる画像面積率閾値を変化する度合いとして、本実施例では、20%以上変化した場合、パッチ数を変化させることとした。ただし本実施例でのこの値(20%)はシステムに依存するところが大きい。このため、現像剤容量、絶対線速、現像剤のくみ上げ量等にあわせてこの値(20%)は適宜決定されるべきものである。
[前回調整時のデータを継続できない場合]
次に前回調整時のデータを継続できない場合について説明する。現像ユニットを交換した場合、もしくは新品交換を行った場合には、ユニット自体が異なるため現像γが大きく変化すると予測でき、前回の調整結果を用いてパッチ作像バイアスを決定することができない。
前回の現像γ算出が2点の場合や、調整自体が失敗した場合、現像剤が不安定な状態で調整が実施された可能性があり、パタン数を増加し余裕度を向上した上で再度調整を実施することが望ましい。
現像γが大きく変化すると考えられる場合は、以下であり、階調パタンを記入した方向に増加させることにより、現像γ算出精度を大幅に向上させることが期待できる。
以下の表1に現像剤中のトナー帯電量が大きく変化することが予測される場合の補正条件の例を示す。
Figure 0005412946
[表1]
なお表1中、「⇒・・・」は、階調パタンの設定方法を示す。
パタン追加の方法としては、例えば以下のような方法で容易に実施できる。
●バイアスが低い側にパタンを増加する場合。
V_ADD(該当色)=最小パタンバイアス−補正値
・・・・・式(17)
●バイアスが高い側にパタンを増加する場合。
V_ADD(該当色)=最大パタンバイアス+補正値
・・・・・式(18)
補正値はLUT(ルックアップテーブル)でも良く、予め決定した固定値であっても良い。
以上が、本実施例における階調パタンのバイアスの設定方法である。このように状態変化情報に基づいて階調パタンのバイアスを設定することで、付着量変換の精度を向上することができる。また、現像γ算出時の有効範囲内により、多くのトナーパッチを作成することが可能となる。そのため常に安定した画像濃度を提供することができる。
本実施例においては、カラートナーの付着量変換において、感度補正係数ηを用いている。そのため、トナー階調パタンはカラーパッチ間のみで増減し、Bkトナーパタンは固定として説明した。ただし、現像装置が安定している状態であれば、Bkのパッチ数を減少させ、その減少分を、カラーパッチの作像の増加にしても構わない。
2 帯電装置(2Y:Yステーション用帯電装置、2C:Cステーション用帯電装置、2M:Mステーション用帯電装置、2Bk:Bkステーション用帯電装置)、3 現像装置(3Y:Yステーション用現像装置、3C:Cステーション用現像装置、3M:Mステーション用現像装置、3Bk:Bkステーション用現像装置)、5 中間転写装置、6 二次転写装置、17 光学センサ、18 I/Oユニット、19 CPU(Central Processing Unit)、20 ROM(Read Only Memory)、21 RAM(Random Access Memory)、31 コントローラ、32 書き込み制御部、32−1 書き込み画素カウンタ、33 書き込み駆動装置、34 画像面積率算出部、50 ベルト、51 交換部品(プロセスカートリッジ等)、100 感光体、304 搬送スクリュ、350 透磁率センサ(350Y:Y用透磁率センサ、350C:C用透磁率センサ、350M:M用透磁率センサ、350Bk:Bk用透磁率センサ)
特開2006−106222公報 特開2004−354623公報 特開2006−139180公報

Claims (5)

  1. 色の異なるトナー毎に複数のトナー階調パタンを直列に作像し、該トナー階調パタンを光学的検知手段により読み取って画像形成装置の現像能力を算出し、該算出結果に基づいて前記画像形成装置の作像条件を変更する画像濃度制御装置において、
    前記画像濃度制御装置は前記画像形成装置の現像能力の状態の変化を予測する予測手段を有し、前記予測手段による予測結果に基づき、作像ピッチに収まる前記トナー階調パタンの数に前記画像形成装置が備えるトナー色の数を乗じた前記トナー階調パタンの総数を維持しながら前回の調整動作が失敗した前記画像形成装置中の作像装置のトナー階調パタン数を増加させるように、前記各色のトナー階調パタン数を変化させて前記トナー階調パタンを作成することを特徴とする画像濃度制御装置。
  2. M(i)を画像面積率移動平均の現在値、M(i−1)を前回の画像面積率移動平均値、Nを累積枚数、X(i)を今回の画像面積率としたとき、
    前記予測手段は、M(i)=(1/N)×{M(i−1)×(N−1)+X(i)}
    で与えられる画像面積率移動平均値に基づいて前記画像形成装置の現像能力の状態の変化を予測することを特徴とする請求項1に記載の画像濃度制御装置。
  3. 前記作像装置の状態変化が予測される画像形成装置のトナー階調パタン数を増加させ、状態変化がないと判断された画像形成装置のトナー階調パタン数を減少させることを特徴とする請求項1または2に記載の画像濃度制御装置。
  4. 新品に交換された作像装置のトナー階調パタン数を増加させることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の画像濃度制御装置。
  5. 請求項1乃至のいずれかに記載の画像濃度制御装置を有する画像形成装置。
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