JP5158469B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、請求項2の発明は、潜像を担持する像担持体と、トナーと磁性キャリアとを含む現像剤によって該像担持体上の潜像をトナー像に顕著化する現像装置と、該現像装置内にトナーを補給するトナー補給装置と、該現像装置内の該2成分現像剤中のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と、該現像装置内のトナー濃度を制御するために参照されるトナー濃度制御基準値に応じて該トナー濃度を制御するトナー濃度制御手段と、該像担持体と接触する位置に設けられた、複数の張架部材によって張架されるベルト部材と、該ベルト部材上に形成されたトナーパターンを検出するトナーパターン検出手段とを備えた画像形成装置において、所定期間内における該現像装置内のトナー入換量を把握するための情報を検出する情報検出手段と、該トナー濃度制御基準値を変更する手段として、少なくとも、該情報検出手段の検出結果に基づいて上記トナー濃度制御基準値を変更する第1のトナー濃度制御基準値変更手段と、該トナーパターン検出手段の検出結果に基づいて該トナー濃度制御基準値を変更する第2のトナー濃度制御基準値変更手段とを有し、該第1のトナー濃度制御基準値変更手段は、前回の作像終了時から次回の作像開始時までの間に該トナー濃度制御基準値の変更を行うものであり、該第1のトナー濃度制御基準値変更手段による該トナー濃度制御基準値の変更と、該第2のトナー濃度制御基準値変更手段による該トナー濃度制御基準値の変更とが同じタイミングで行われる場合には、該第1のトナー濃度制御基準値変更手段による該トナー濃度制御基準値の変更を行わないことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の画像形成装置において、上記第1のトナー濃度制御基準値変更手段と上記第2のトナー濃度制御基準値変更手段との上記トナー濃度制御基準値を変更する変更間隔が異なることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3の画像形成装置において、上記情報検出手段は、上記所定期間内に形成した画像の画像面積率を検出する画像面積率検出手段であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記第1のトナー濃度制御基準値変更手段は、上記画像面積率検出手段の検出結果から得られる上記所定期間内に形成した画像の画像面積率の平均値に基づいて、上記トナー濃度制御基準値を変更するものであることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記第1のトナー濃度制御基準値変更手段は、上記画像面積率検出手段の検出結果から得られる上記所定期間内に形成した画像の画像面積率の移動平均値に基づいて、上記トナー濃度制御基準値を変更するものであることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6の画像形成装置において、上記移動平均値M(i)は、下記の数式に基づいて算出されるものであることを特徴とするものである。
M(i)=(1/N)×{M(i−1)×(N−1)+X(i)}ただし、「N」は画像面積率のサンプリング数であり、「M(i−1)」は前回算出した移動平均値であり、「X(i)」は今回検出した画像面積率である。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7の画像形成装置において、上記第1のトナー濃度制御基準値変更手段は、上記情報検知手段の検出結果に基づき、上記所定期間内における上記現像装置内のトナー入換量が基準量よりも多い場合には、トナー濃度を低くするように上記トナー濃度制御基準値を変更し、該所定期間内における該現像装置内のトナー入換量が基準量よりも少ない場合には、該トナー濃度を高くするように該トナー濃度制御基準値を変更するものであることを特徴とするものである。
図2は、本実施形態に係るレーザプリンタの主要部を示す概略構成図である。
このレーザプリンタは、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の各色の画像を形成するための4組の作像手段1Y,1C,1M,1Bk(以下、各符号の添字Y、C、M、Bkは、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラック用の部材であることを示す。)が、中間転写体としての中間転写ベルト6の表面移動方向(図2中の矢印A方向)における上流側から順に配置されている。この作像手段1Y,1C,1M,1Bkは、それぞれ、潜像担持体としてのドラム状の感光体11Y,11C,11M,11Bkを有する感光体ユニット10Y,10C,10M,10Bkと、現像装置20Y,20C,20M,20Bkとを備えている。また、各作像手段1Y,1C,1M,1Bkの配置は、各感光体ユニット内の感光体11Y,11C,11M,11Bkの回転軸が平行になるように且つ中間転写ベルト6の表面移動方向に所定のピッチで配列するように、設定されている。
図3において、作像手段1Yは、上述したように、感光体ユニット10Y及び現像装置20Yを備えている。感光体ユニット10Yは、感光体11Yのほか、その感光体表面をクリーニングするクリーニングブレード13Y、その感光体表面を一様帯電する帯電ローラ15Y等を備えている。また、感光体表面に潤滑剤を塗布するとともに、感光体表面を除電する機能を有する潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ12Yも備えている。この潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ12Yは、ブラシ部が導電性繊維で構成され、その芯金部には除電バイアスを印加するための図示しない除電用電源が接続されている。
また、画像形成枚数が10〜50枚(コピースピードなどにより約5〜200枚)に達するごとに一回の割合で、プロセスコントロールにより目標出力値Vtref、帯電電位、光量等を調整する。詳しくは、例えば、感光体11Y上に形成された複数のハーフトーン及びベタパターンを中間転写ベルト6に転写し、その濃度を図2に示す反射濃度センサ62により検知して、その検知値からトナー付着量を把握し、トナー付着量が狙いの付着量になるように目標出力値Vtref、帯電電位、光量等を調整する。
更に、本実施形態では、プロセスコントロールとは別に、1回の画像形成ごとに目標出力値Vtrefを補正する処理も行う。これらの詳しい内容は、トナー濃度制御の内容とあわせて後述する。
図4は、トナー濃度制御を行う制御部の構成を示す説明図である。
この制御部100は、各現像装置ごとに設けられているが、その基本的構成はいずれも同様であるので、以下色分け符号(Y,C,M,Bk)を省略して説明する。なお、各現像装置の制御部100の一部(CPU101、ROM102、RAM103等)は各現像装置間で共用されている。
グラフに示すように、実用的なトナー濃度の範囲では、透磁率センサ26の出力値と現像剤のトナー濃度との関係は直線近似することができる。そして、現像剤のトナー濃度が高いほど、透磁率センサ26の出力値が小さくなる特性を示す。この特性を利用して、透磁率センサ26の出力値Vtが目標出力値Vtrefより大きい場合に粉体ポンプ27を駆動してトナー補給を行う。逆に、出力値Vtが目標出力値Vtrefより小さい場合には、粉体ポンプ27を停止させトナー補給を行わない。本実施形態では、1回の画像形成ごとに透磁率センサ26の出力値Vtに基づいてトナー補給制御を行う。
第1の目標出力値補正手段は、現像装置内のトナー入換量に応じて目標出力値Vtrefを変化させるものである。なお、第1の目標出力値補正手段による制御は、1JOB毎に実行される。
第2の目標出力値補正手段は、紙間つまり連続印刷中の先行する転写紙の後端部と後続紙の転写紙の先端部との間に中間転写ベルト6上にトナーパターンを形成し、そのトナーパターンを反射濃度センサ62で検知することによりVtrefを変化させるものであり、その実行頻度は、転写紙10〜50枚毎である。なお、連続印刷中にトナーパターンを中間転写ベルト6上に形成させる場合には、先行する転写紙用の画像と後続する転写紙用の画像との間、言い換えれば、先行する転写紙の後端部と後続紙の転写紙の先端部との間つまり紙間に相当する部分の中間転写ベルト6上にトナーパターンが形成されるようにする。
図6は、出力画像面積率による現像γ(現像ポテンシャルに対するトナー付着量関係式の傾き)の差異を示すグラフである。このグラフは、同一の画像面積率画像を、標準線速モード(138[mm/sec])で連続100枚出力した際の値である。このグラフからわかるように、画像面積率の高い画像を出力する場合の方が現像γが高くなる。これは次の理由によるものと考えられる。すなわち、画像面積率の高い画像を出力する場合、一定期間内における現像装置20のトナー入換量が多いため、現像装置20内に比較的長い時間存在しているトナーの量が少ない。そのため、過剰に帯電したトナーが少ないので、現像装置20内に比較的長い時間存在しているトナー(過剰に帯電したトナー)の量が多い画像面積率の低い画像を出力した場合に比べて、高い現像能力を発揮できたものと考えられる。
このグラフは、図6に示すグラフのときと同様に、標準線速モードにおいてトナー濃度を一定に保ったまま、画像面積率ごとに100枚連続印刷を行ったときのものである。このグラフから、画像面積率が基準値である5[%]を超えると、現像γは高くなる傾向があることがわかる。よって、本実施形態のプリンタにおいては、画像面積率が5[%]よりも高い場合、目標出力値Vtrefを高くしてトナー濃度を低めに誘導し、現像γを落として画像濃度を一定にすることが望まれる。逆に、目標出力値Vtrefを高くした後に画像面積率が5[%]以下の出力した場合には、目標出力値Vtrefを低くしてトナー濃度を高めに誘導する必要がある。
この目標出力値補正処理は各印刷のJOBの終了ごとに実行する。制御部100は、印刷JOBが終了したら、まず、直前までに印刷した過去数枚分あるいは数十枚分という一定期間内に出力した画像の画像面積率[%]の移動平均値を算出する(S1)。画像面積率[%]の移動平均値ではなく、単純な平均値でもよいが、移動平均値を用いることにより、現時点での現像剤特性を知るのに適した、過去数枚のトナー入換量の履歴を知ることができる。よって、本実施形態では移動平均値を用いることにする。この移動平均値は、簡単のため、下記の数1に示す式に従って算出したものを用いる。
図9は、画像面積率の移動平均値[%]を横軸にとり、基準のトナー濃度に対して現像γを一定にするためにトナー濃度を変化させるマイナス方向のトナー濃度補正量[wt%]を縦軸にとったときのグラフである。
このグラフによれば、例えば画像面積率の移動平均値が80%の場合、トナー濃度補正量ΔTCを−1[wt%]としてトナー濃度制御を行うと、現像γが一定に保たれるということがわかる。画像面積率の移動平均値に対するトナー濃度補正量ΔTCは、対数近似がもっとも精度よく近似できる。そのため、LUTに用いる移動平均値に対するトナー濃度補正量ΔTCは、この対数近似の方法を用いて決定した。本実施形態においては、上記表1に示すように、移動平均値が10%未満の場合には補正ステップを1%ごとに設定し、移動平均値が10%以上の場合には補正ステップを10%ごとに設定した。この補正ステップは、現像剤や現像装置の特性に応じて任意に変更が可能である。
また、現像剤の使用状況は色ごとに異なるので、現像装置20ごとに補正ステップや目標出力値補正処理の実行タイミングなどの各種条件を異ならせるようにしてもよい。特に、最大補正量を色ごとに調整するのが望ましい。この場合、例えば上記数3に代えて下記の数4に示す式を用いるようにする。
一つ目は、過剰補正とならないよう、補正量を小さめにする必要があったため、画像濃度を補正しきれない場合があった。二つ目に、急激な環境変動や、画像出力モードの急激な変化などで画像濃度を補正しきれない場合があった。三つ目に、画像面積率(トナー入換量)が変化しなくても、環境変動や放置時間などにより画像濃度が変動する場合があった。これら問題は、第1の目標出力値補正手段が、何らフィードバックする術をもたなかったことに起因するものである。
次に、基準トナーパターンのトナー付着量が目標範囲内であるかどうかを判定する(S5’)。トナー付着量が目標範囲内であった場合には、目量出力値Vtrefを変更することなく、第2の目標出力値補正手段による目標出力値補正処理を終了する(S5’でY)。トナー付着量が目標範囲外であった場合には、トナー付着量が目標範囲よりも多いか否かを判定する(S6’)。トナー付着量が目標範囲よりも多いと判定された場合には(S6’でYes)、目標出力値Vtrefを上昇させ(S7’)、トナー濃度を低くする方向に誘導し、本補正を終了する。トナー付着量が目標範囲よりも少ないと判定された場合は(S6’でNo)、Vtrefを低下させ(S8’)、トナー濃度を高くする方向に誘導した後、本制御を終了する。
例えば、第1の目標出力値補正手段は、パラメータが動作開始点により変化する傾向がある。そのためパラメータの測定やマシンの公差などにより、誤差が生じてきてしまう可能性がある。従って第1の目標出力値補正手段のみでは、これらにより生じる誤差は、そのまま制御誤差になってしまう。また、環境変動や放置時間などの外乱があった場合でも、それら外乱に対して対処するすべがない。そのため、第1の目標出力値補正手段のみで目標出力値Vtrefの制御をすると、過剰補正を抑えるために、変化させるパラメータの移動量を小さくせざるをえなかった。そのような意味でこの制御だけでは、出力画像の画像濃度を完全に制御するのは困難であったと言える。
また、基準トナーパターンを作成して目標出力値Vtrefの補正を行う第2の目標出力値補正手段による制御では、トナー濃度に偏差が生じるまで目標出力値Vtrefの制御は行わないが、一方で原因の如何を問わず、基準トナーパターンのトナー濃度に偏差があればそれをなくす方向に目標出力値Vtrefを制御することが可能である。
よって、本実施形態のように、第1の目標出力値補正手段と第2の目標出力値補正手段とを組み合わせることにより、それぞれに対してフィードバックが可能となるため第1の目標出力値補正手段は目標出力値Vtrefの補正量を大きく設定することができるという大きなメリットが生ずる。また、第2の目標出力値補正手段に関しては、基準トナーパターンの作成頻度を減少させることができるので、廃トナーの量を大幅に減少させることができ、セールス上の大きなアドバンテージとなる。
また、仮に環境変動や放置時間などの外乱が発生した場合には、第2の目標出力値補正手段で作成するトナーパターンの作成頻度を増加させて装置本体にフィードバックする回数を増加させて対応することが可能である。例えば、本実施形態においては、表1のLUTで画像面積率の累積平均[%]が2%より小さい場合と、60[%]以上の場合に、基準トナーパターンの作成間隔を短くする制御を導入している。これは画像面積率が高い場合や環境変動や経時劣化などを考慮すると、画像濃度が予想以上に高く推移する可能性があるためである。また画像面積率が極端に低い場合には、画像濃度が予想以上に低く推移する場合があるため、第2の目標出力値補正手段による目標出力値Vtrefの補正制御が多く行われるように基準トナーパターンの作成頻度を多く設定する。
逆に、5%前後の画像出力時には、基準トナーパターンの作成間隔を延ばし、第2の目標出力値補正手段による目標出力値Vtrefの補正制御の頻度を少なくしても、充分に画像濃度を一定に保つことができる。
次に、上述した目標出力値補正処理を行った場合と行わなかった場合とを比較する比較実験例について説明する。
図11は、本比較実験例の結果を示すグラフである。
この比較実験例では、上述した実施形態におけるレーザプリンタを用い、標準線速モード(138mm/s)で、画像面積率が70%のベタ画像を100枚連続で形成したときの画像濃度を測定した。ひし形でプロットした比較例1では、第1及び第2の目標出力値補正手段による目標出力値Vtrefの補正を行っていないため、印刷JOBが進むに従い画像濃度IDが高くなっている。また、三角でプロットした比較例2は、数枚毎に第2の目標出力値補正手段のみで目標出力値Vtrefの補正を行ったものである。この場合は、画像濃度IDが一度大きく上昇してから補正が入るため、一時的に画像濃度IDが高い部分が存在する。四角でプロットした比較例3は、第1の目標出力値補正手段のみで目標出力値Vtrefの補正を行った場合である。この場合、最初から目標出力値Vtrefの補正が入るため、画像濃度IDは低めに抑えられているが、若干の画像濃度IDの上昇がある。一方、バツでプロットした本実施形態では、第1の目標出力値補正手段と第2の目標出力値補正手段とによって目標出力値Vtrefの補正を行っているので、連像プリント枚数が多くなっても画像濃度IDがほぼ一定の範囲内に収まっている。これは、第1の目標出力値補正手段による一枚ごとの細かい補正と、第2の目標出力値補正手段による数枚〜数十枚毎の外乱の影響を考慮した補正とによって、言い換えれば、異なる補正間隔でそれぞれの長所を活かした目標出力値Vtrefの補正を実行した効果である。
したがって、本比較実験例により、本実施形態のような目標出力値補正処理の制御を取り入れることによって、トナーの入換量が多い画像、つまり画像面積率の高い画像を出力した場合の画像濃度安定性を大幅に改善させるのが可能であることが確認された。
特に、本実施形態では、上記情報検出手段が、上記所定期間内に形成した画像面積率を検出する画像面積率検出手段として機能する制御部100であることから、比較的容易かつ簡易な構成で、トナーを消費せずにトナー入換量を把握するための情報を検出することができる。
また、環境変動や放置時間などにより現像能力が変化しても、中間転写ベルト6上に形成されたトナーパターンの反射濃度センサ62による検出結果からトナー濃度を把握して第2の目標出力値補正手段により目標出力値Vtrefを補正することができる。これにより、第1の目標出力値補正手段が対処できない現像装置20内のトナー入換量以外の要因で現像能力が変化しても、現像能力が一定に維持されるようにトナー濃度を調整することができるので、一定の画像濃度を得ることができる。
また、本実施形態によれば、上記第1の目標出力値補正手段と上記第2の目標出力値補正手段との上記目標出力値Vtrefを変更する変更間隔が異なっている。これにより、例えば、第1の目標出力値補正手段による一枚ごとの細かい補正と、第2の目標出力値補正手段による数枚〜数十枚毎の補正とによって、目標出力値Vtrefの補正を行うことにより、上述した比較実験例のように連像プリント枚数が多くなっても画像濃度IDがほぼ一定の範囲内に収まる。
また、本実施形態によれば、上記第1のトナー濃度制御基準値変更手段は、上記制御部100の検出結果から得られる上記所定期間内に形成した画像の画像面積率の移動平均値に基づいて、上記目標出力値Vtrefを変更するものである。これにより、現時点での現像剤特性を知るのに適した、過去数枚分のトナー入換量の履歴を把握することができる。その結果、目標出力値Vtrefをより適正に補正することができる。特に、上記移動平均値M(i)として、上記数1に示した式に基づいて算出されるものを用いるので、上述したようにRAM103の使用領域を大幅に減少させることができる。なお、制御部100は、前記移動平均値ではなく画像面積率の検出結果から得られる上記所定期間内に形成した画像の画像面積率の平均値に基づいて目標出力値Vtrefを補正するようにしてもよい。この場合も、上記所定期間内に形成された画像の画像面積率を簡便な方法で適正に把握することができる。
また、本実施形態によれば、上記第1のトナー濃度手段は、上記制御部100の検出結果に基づき、上記所定期間内における上記現像装置20内のトナー入換量が基準量よりも多い場合には、トナー濃度を低くするように上記目標出力値Vtrefを変更し、該所定期間内における該現像装置20内のトナー入換量が基準量よりも少ない場合には、前記トナー濃度を高くするように目標出力値Vtrefを変更するものである。これにより、本実施形態のように、例えば画像面積率の高い画像を出力した場合に、現像能力が高まり現像γが高まるような構成においては、目標出力値Vtrefを簡易かつ適正に補正することができる。
また、本実施形態によれば、上記トナー入換量つまり画像面積率に応じて、上記第2の目標出力値補正手段による上記目標出力値Vtrefの変更間隔を変化させる。例えば、第1の閾値として画像面積率の累積平均[%]が60[%]以上の場合と、第2の閾値として画像面積率の累積平均[%]が2%より小さい場合とで、基準トナーパターンの作成間隔を短くする制御を導入している。これは画像面積率が高い場合や環境変動や経時劣化などを考慮すると、画像濃度が予想以上に高く推移する可能性があるためである。また画像面積率が極端に低い場合には、画像濃度が予想以上に低く推移する場合があるため、第2の目標出力値補正手段による目標出力値Vtrefの補正制御が多く行われるように基準トナーパターンの作成頻度を多く設定する。逆に、5%前後の画像出力時には、基準トナーパターンの作成間隔を延ばし、第2の目標出力値補正手段による目標出力値Vtrefの補正制御の頻度を少なくしても、充分に画像濃度を一定に保つことができる。
また、本実施形態によれば、上記第1の目標出力値補正手段は、前回の作像終了時から次回の作像開始時までの間に上記目標出力値Vtrefの変更を行うものである。これにより、出力画像1枚ごとに適切に補正された目標出力値Vtrefを用いてトナー濃度制御を行うことができる。
また、本実施形態によれば、上記第1の目標出力値補正手段による上記目標出力値Vtrefの変更と、上記第2の目標出力値補正手段による前記目標出力値Vtrefの変更とが同じタイミングで行われる場合には、前記第1の目標出力値補正手段による前記目標出力値Vtrefの変更を行わない。これは、上述したように、第2の目標出力値補正手段は、原因の如何を問わず基準トナーパターンのトナー濃度に偏差がある場合に目標出力値Vtrefの補正を行うことができるので、より安定した画像出力が可能となるためである。
また、本実施形態によれば、潜像を担持する感光体11と、トナーと磁性キャリアとを含む現像剤によって感光体11上の潜像をトナー像に顕著化する現像装置20と、現像装置20内にトナーを補給する粉体ポンプ27と、現像装置20内の2成分現像剤中のトナー濃度を検知して出力する透磁率センサ26と、現像装置20内のトナー濃度を制御するために参照される目標出力値Vtrefに応じて前記トナー濃度を制御する制御部100と、感光体11と接触する位置に設けられた、複数の張架部材によって張架される中間転写ベルト6と、中間転写ベルト6上に形成されたトナーパターンを検出する反射濃度センサ62とを備えた画像形成装置であるレーザプリンタにおける画像濃度制御方法として、本発明を適用することにより、画像形成に用いないトナーの消費量を抑制し、且つ、環境変動などによる現像装置20の現像能力の変化に対処して、一定の画像濃度を得ることができる。
また、上記第2の目標出力値補正手段の変わりに上記電位制御手段を用いて、上記第1の目標出力値補正手段と上記電位制御手段とによって、上記目標出力値Vtrefの補正を行う構成や、前記第1の目標出力値補正手段、前記第2の目標出力値補正手段及び前記電位制御手段とを用いて、それぞれの長所を活かして前記目標出力値Vtrefの補正を行うような構成としても良い。
11 感光体
20 現像装置
26 透磁率センサ
27 粉体ポンプ
30 トナーカートリッジ
62 反射濃度センサ
100 制御部
Claims (8)
- 潜像を担持する像担持体と、
トナーと磁性キャリアとを含む現像剤によって該像担持体上の潜像をトナー像に顕著化する現像装置と、
該現像装置内にトナーを補給するトナー補給装置と、
該現像装置内の該2成分現像剤中のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と、
該現像装置内のトナー濃度を制御するために参照されるトナー濃度制御基準値に応じて該トナー濃度を制御するトナー濃度制御手段と、
該像担持体と接触する位置に設けられた、複数の張架部材によって張架されるベルト部材と、
該ベルト部材上に形成されたトナーパターンを検出するトナーパターン検出手段とを備えた画像形成装置において、
所定期間内における該現像装置内のトナー入換量を把握するための情報を検出する情報検出手段と、
該トナー濃度制御基準値を変更する手段として、少なくとも、該情報検出手段の検出結果に基づいて上記トナー濃度制御基準値を変更する第1のトナー濃度制御基準値変更手段と、該トナーパターン検出手段の検出結果に基づいて該トナー濃度制御基準値を変更する第2のトナー濃度制御基準値変更手段とを有し、
該トナー入換量に応じて、該第2のトナー濃度制御基準値変更手段による該トナー濃度制御基準値の変更間隔を変化させ、
該トナー入換量が、予め定めた第1の閾値よりも多い場合及び予め定められた第2の閾値よりも少ない場合には、該第2のトナー濃度制御基準値変更手段による該トナー濃度制御基準値の変更間隔を、それ以外の場合よりも短くすることを特徴とする画像形成装置。 - 潜像を担持する像担持体と、
トナーと磁性キャリアとを含む現像剤によって該像担持体上の潜像をトナー像に顕著化する現像装置と、
該現像装置内にトナーを補給するトナー補給装置と、
該現像装置内の該2成分現像剤中のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と、
該現像装置内のトナー濃度を制御するために参照されるトナー濃度制御基準値に応じて該トナー濃度を制御するトナー濃度制御手段と、
該像担持体と接触する位置に設けられた、複数の張架部材によって張架されるベルト部材と、
該ベルト部材上に形成されたトナーパターンを検出するトナーパターン検出手段とを備えた画像形成装置において、
所定期間内における該現像装置内のトナー入換量を把握するための情報を検出する情報検出手段と、
該トナー濃度制御基準値を変更する手段として、少なくとも、該情報検出手段の検出結果に基づいて上記トナー濃度制御基準値を変更する第1のトナー濃度制御基準値変更手段と、該トナーパターン検出手段の検出結果に基づいて該トナー濃度制御基準値を変更する第2のトナー濃度制御基準値変更手段とを有し、
該第1のトナー濃度制御基準値変更手段は、前回の作像終了時から次回の作像開始時までの間に該トナー濃度制御基準値の変更を行うものであり、
該第1のトナー濃度制御基準値変更手段による該トナー濃度制御基準値の変更と、該第2のトナー濃度制御基準値変更手段による該トナー濃度制御基準値の変更とが同じタイミングで行われる場合には、該第1のトナー濃度制御基準値変更手段による該トナー濃度制御基準値の変更を行わないことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1または2の画像形成装置において、
上記第1のトナー濃度制御基準値変更手段と上記第2のトナー濃度制御基準値変更手段との上記トナー濃度制御基準値を変更する変更間隔が異なることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2または3の画像形成装置において、
上記情報検出手段は、上記所定期間内に形成した画像の画像面積率を検出する画像面積率検出手段であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4の画像形成装置において、
上記第1のトナー濃度制御基準値変更手段は、上記画像面積率検出手段の検出結果から得られる上記所定期間内に形成した画像の画像面積率の平均値に基づいて、上記トナー濃度制御基準値を変更するものであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4の画像形成装置において、
上記第1のトナー濃度制御基準値変更手段は、上記画像面積率検出手段の検出結果から得られる上記所定期間内に形成した画像の画像面積率の移動平均値に基づいて、上記トナー濃度制御基準値を変更するものであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6の画像形成装置において、
上記移動平均値M(i)は、下記の数式に基づいて算出されるものであることを特徴とする画像形成装置。
M(i)=(1/N)×{M(i−1)×(N−1)+X(i)}
ただし、「N」は画像面積率のサンプリング数であり、「M(i−1)」は前回算出した移動平均値であり、「X(i)」は今回検出した画像面積率である。 - 請求項1、2、3、4、5、6または7の画像形成装置において、
上記第1のトナー濃度制御基準値変更手段は、上記情報検知手段の検出結果に基づき、上記所定期間内における上記現像装置内のトナー入換量が基準量よりも多い場合には、トナー濃度を低くするように上記トナー濃度制御基準値を変更し、該所定期間内における該現像装置内のトナー入換量が基準量よりも少ない場合には、該トナー濃度を高くするように該トナー濃度制御基準値を変更するものであることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (3)
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