JP4734095B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記移動平均値M(i)は、下記の数式に基づいて算出されるものであることを特徴とするものである。
M(i)=(1/N)×{M(i−1)×(N−1)+X(i)} ただし、「N」は画像面積率のサンプリング数であり、「M(i−1)」は前回算出した移動平均値であり、「X(i)」は今回検出した画像面積率である。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記移動平均値を求めるときの画像面積率のサンプリング数を変更するサンプリング数変更手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3の画像形成装置において、上記補正手段による最大補正幅を変更する最大補正幅変更手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記現像装置を互いに異なる色ごとに複数備え、かつ、上記トナー補給装置と上記トナー濃度検知手段とを現像装置ごとに備え、各現像装置で現像して得た各色トナー像を互いに重ね合わせた重ねトナー像を最終的に記録材上に転移させて画像形成を行うものであり、上記最大補正幅変更手段は、現像装置ごとに独立して上記最大補正幅を変更することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5の画像形成装置において、上記補正手段は、上記情報検出手段の検出結果に基づき、上記所定期間内における上記現像装置内のトナー入換量が基準量よりも多い場合にはトナー濃度が低くなるように上記トナー濃度制御基準値を補正し、該所定期間内における該現像装置内のトナー入換量が基準量以下の場合にはトナー濃度が高くなるように該トナー濃度制御基準値を補正することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6の画像形成装置において、上記補正手段は、上記現像装置による現像を終えてから次回の現像を開始するまでの間に、上記トナー濃度制御基準値を補正することを特徴とするものである。
図2は、本実施形態に係るレーザプリンタの主要部を示す概略構成図である。
このレーザプリンタは、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(BK)の各色の画像を形成するための4組の作像手段1Y,1C,1M,1BK(以下、各符号の添字Y、C、M、BKは、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラック用の部材であることを示す。)が、中間転写体としての中間転写ベルト6の表面移動方向(図2中の矢印A方向)における上流側から順に配置されている。この作像手段1Y,1C,1M,1BKは、それぞれ、潜像担持体としてのドラム状の感光体11Y,11C,11M,11BKを有する感光体ユニット10Y,10C,10M,10BKと、現像装置20Y,20C,20M,20BKとを備えている。また、各作像手段1Y,1C,1M,1BKの配置は、各感光体ユニット内の感光体11Y,11C,11M,11BKの回転軸が平行になるように且つ中間転写ベルト6の表面移動方向に所定のピッチで配列するように、設定されている。
図3において、作像手段1Yは、上述したように、感光体ユニット10Y及び現像装置20Yを備えている。感光体ユニット10Yは、感光体11Yのほか、その感光体表面をクリーニングするクリーニングブレード13Y、その感光体表面を一様帯電する帯電ローラ15Y等を備えている。また、感光体表面に潤滑剤を塗布するとともに、感光体表面を除電する機能を有する潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ12Yも備えている。この潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ12Yは、ブラシ部が導電性繊維で構成され、その芯金部には除電バイアスを印加するための図示しない除電用電源が接続されている。
また、画像形成枚数が10枚(コピースピードなどにより約5〜200枚)に達するごとに一回の割合で、プロセスコントロールにより目標出力値Vtref、帯電電位、光量等を調整する。詳しくは、例えば、感光体11Y上に形成された複数のハーフトーン及びベタパターンの濃度を図2に示す反射濃度センサ62により検知し、その検知値からトナー付着量を把握して、トナー付着量が狙いの付着量になるように目標出力値Vtref、帯電電位、光量等を調整する。
更に、本実施形態では、プロセスコントロールとは別に、1回の画像形成ごとに目標出力値Vtrefを補正する目標出力値補正処理を行う。この目標出力値補正処理の詳しい内容は、トナー濃度制御の内容とあわせて後述する。
図4は、トナー濃度制御を行う制御部の構成を示す説明図である。
この制御部100は、各現像装置ごとに設けられているが、その基本的構成はいずれも同様であるので、以下色分け符号(Y,C,M,BK)を省略して説明する。なお、各現像装置の制御部100の一部(CPU101、ROM102、RAM103等)は各現像装置間で共用されている。
グラフに示すように、実用的なトナー濃度の範囲では、透磁率センサ26の出力値と現像剤のトナー濃度との関係は直線近似することができる。そして、現像剤のトナー濃度が高いほど、透磁率センサ26の出力値が小さくなる特性を示す。この特性を利用して、透磁率センサ26の出力値Vtが目標出力値Vtrefより大きい場合に粉体ポンプ27を駆動してトナー補給を行う。本実施形態では、1回の画像形成ごとに透磁率センサ26の出力値Vtに基づいてトナー補給制御を行う。
図6は、出力画像面積率による現像γ(現像ポテンシャルに対するトナー付着量関係式の傾き)の差異を示すグラフである。
このグラフは、同一の画像面積率画像を、標準線速モード(138[mm/sec])で連続100枚出力した際の値である。このグラフからわかるように、画像面積率の高い画像を出力する場合の方が現像γが高くなる。これは次の理由によるものと考えられる。すなわち、画像面積率の高い画像を出力する場合、一定期間内における現像装置20のトナー入換量が多いため、現像装置20内に比較的長い時間存在しているトナーの量が少ない。そのため、過剰に帯電したトナーが少ないので、現像装置20内に比較的長い時間存在しているトナー(過剰に帯電したトナー)の量が多い画像面積率の低い画像を出力した場合に比べて、高い現像能力を発揮できたものと考えられる。
このグラフは、図6に示すグラフのときと同様に、標準線速モードにおいてトナー濃度を一定に保ったまま、画像面積率ごとに100枚連続印刷を行ったときのものである。このグラフから、画像面積率が基準値である5[%]を超えると、現像γは高くなる傾向があることがわかる。よって、本実施形態のプリンタにおいては、画像面積率が5[%]よりも高い場合、目標出力値Vtrefを高くしてトナー濃度を低めに誘導し、現像γを落として画像濃度を一定にすることが望まれる。逆に、目標出力値Vtrefを高くした後に画像面積率が5[%]以下の出力した場合には、目標出力値Vtrefを低くしてトナー濃度を高めに誘導する必要がある。
この目標出力値補正処理は各印刷のJOBの終了ごとに実行する。制御部100は、印刷JOBが終了したら、まず、直前までに印刷した過去数枚分あるいは数十枚分という一定期間内に出力した画像の画像面積率[%]の移動平均値を算出する(S1)。画像面積率[%]の移動平均値ではなく、単純な平均値でもよいが、移動平均値を用いることにより、現時点での現像剤特性を知るのに適した、過去数枚のトナー入換量の履歴を知ることができる。よって、本実施形態では移動平均値を用いることにする。この移動平均値は、簡単のため、下記の数1に示す式に従って算出したものを用いる。
図8は、画像面積率の移動平均値[%]を横軸にとり、基準のトナー濃度に対して現像γを一定にするためにトナー濃度を変化させるマイナス方向のトナー濃度補正量[wt%]を縦軸にとったときのグラフである。
このグラフによれば、例えば画像面積率の移動平均値が80%の場合、トナー濃度補正量ΔTCを−1[wt%]としてトナー濃度制御を行うと、現像γが一定に保たれるということがわかる。画像面積率の移動平均値に対するトナー濃度補正量ΔTCは、対数近似がもっとも精度よく近似できる。そのため、LUTに用いる移動平均値に対するトナー濃度補正量ΔTCは、この対数近似の方法を用いて決定した。本実施形態においては、上記表1に示すように、移動平均値が10%未満の場合には補正ステップを1%ごとに設定し、移動平均値が10%以上の場合には補正ステップを10%ごとに設定した。この補正ステップは、現像剤や現像装置の特性に応じて任意に変更が可能である。
また、現像剤の使用状況は色ごとに異なるので、現像装置20ごとに補正ステップや目標出力値補正処理の実行タイミングなどの各種条件を異ならせるようにしてもよい。特に、最大補正量を色ごとに調整するのが望ましい。この場合、例えば上記数2に代えて下記の数3に示す式を用いるようにする。
次に、上述した目標出力値補正処理を行った場合と行わなかった場合とを比較する比較実験例について説明する。
図9は、本比較実験例の結果を示すグラフである。
この比較実験例では、上述した実施形態におけるレーザプリンタを用い、標準線速モード(138[mm/sec])で画像面積率が80%のベタ画像を100枚連続して形成したときの画像濃度を測定した。三角でプロットした比較例では目標出力値補正処理を行っていないため、連続プリント枚数が多くなるにつれて画像濃度が高くなっている。これに対し、丸でプロットした本実施形態では目標出力値補正処理を行っているため、連続プリント枚数が多くなっても画像濃度がほぼ一定の範囲内に収まっている。この結果、本実施形態のように目標出力値補正処理を行うことで、トナー入換量が多い高画像面積率の画像を出力した場合でも、安定して一定の画像濃度を得ることができることが確認された。
特に、本実施形態では、上記情報検出手段が、上記所定期間内に形成した画像の画像面積率を検出する画像面積率検出手段として機能する制御部100であることから、比較的容易かつ簡易な構成で、トナーを消費せずにトナー入換量を把握するための情報を検出することができる。
また、本実施形態では、制御部100は、画像面積率の検出結果から得られる上記所定期間内に形成した画像の画像面積率の移動平均値に基づいて、目標出力値Vtrefを補正する。これにより、現時点での現像剤特性を知るのに適した、過去数枚分のトナー入換量の履歴を把握することができる。その結果、目標出力値Vtrefをより適正に補正することができる。特に、上記移動平均値M(i)として、上記数1に示した式に基づいて算出されるものを用いるので、上述したようにRAM103の使用領域を大幅に減少させることができる。
また、本実施形態では、移動平均値M(i)を求めるときの画像面積率のサンプリング数Nを変更するサンプリング数変更手段としての制御部100を有する。これにより、制御のレスポンスや重み付けを変更することが可能となり、例えば環境変動や経時においてサンプリング数Nを適宜変更すると効果的に制御することが可能となる。
また、本実施形態では、複数の移動平均値M(i)にそれぞれ対応する補正量ΔVtrefを記憶する記憶手段としてのRAM103又はROM102を有し、制御部100は、移動平均値M(i)に対応する補正量ΔVtrefをRAM103又はROM102から読み出し、読み出した補正値ΔVtrefを用いて目標出力値Vtrefを補正する。これにより、目標出力値Vtrefについて細かな補正が可能となり、制御の正確性が向上する。また、補正ステップの変更も比較的容易になる。
なお、制御部100は、移動平均値ではなく、画像面積率の検出結果から得られる上記所定期間内に形成した画像の画像面積率の平均値に基づいて目標出力値Vtrefを補正するようにしてもよい。この場合も、上記所定期間内に形成された画像の画像面積率を簡便な方法で適正に把握することができる。
また、本実施形態において、制御部100は、補正量ΔVtrefの最大補正幅を変更する最大補正幅変更手段としても機能する。これにより、容易に制御の重み付けを変更することが可能となり、例えば環境変動や経時において最大補正幅を適宜変更すると効果的に制御することが可能となる。
また、本実施形態に係るレーザプリンタは、現像装置20Y,20C,20M,20BKを互いに異なる色ごとに複数備え、かつ、粉体ポンプ27と透磁率センサ26とを現像装置20Y,20C,20M,20BKごとに備え、各現像装置20Y,20C,20M,20BKで現像して得た各色トナー像を互いに重ね合わせた重ねトナー像を最終的に記録材としての転写紙上に転移させて画像形成を行うものである。そして、制御部100は、現像装置20ごとに独立して上記最大補正幅を変更する。これにより、色ごとに異なる現像剤の使用状況に応じて適した補正が可能となる。
また、本実施形態において、制御部100は、画像面積率の検出結果に基づき、上記所定期間内における現像装置20内のトナー入換量が基準量よりも多い場合にはトナー濃度が低くなるように目標出力値Vtrefを補正し、上記所定期間内における現像装置20内のトナー入換量が基準量以下の場合にはトナー濃度が高くなるように目標出力値Vtrefを補正する。これにより、本実施形態のように例えば画像面積率の高い画像を出力した場合に現像能力が高まり現像γが高まるような構成において、目標出力値Vtrefを簡易かつ適正に補正することができる。
また、本実施形態において、制御部100は、現像装置20による現像を終えてから次回の現像を開始するまでの間に目標出力値Vtrefを補正する。これにより、出力画像1枚ごとに適切に補正された目標出力値Vtrefを用いてトナー濃度制御を行うことができる。
11 感光体
20 現像装置
26 透磁率センサ
27 粉体ポンプ
30 トナーカートリッジ
62 反射濃度センサ
100 制御部
Claims (7)
- 潜像担持体と、
現像剤担持体上にトナーと磁性キャリアとで構成された二成分現像剤を担持してこれを該潜像担持体の表面に接触させることにより該潜像担持体表面上の潜像に該トナーを付着させる現像を行う現像装置と、
該現像装置内にトナーを補給するトナー補給装置と、
該現像装置内の二成分現像剤中のトナー濃度を検知して出力するトナー濃度検知手段と、
該トナー濃度検知手段の出力値とトナー濃度制御基準値とを比較し、その比較結果に基づいて該トナー補給装置を制御することにより該出力値が該トナー濃度制御基準値に近づくようにトナー濃度を制御するトナー濃度制御手段とを備えた画像形成装置において、
所定期間内における上記現像装置内のトナー入換量を把握するための情報として、該所定期間内に形成した画像の画像面積率を検出する画像面積率検出手段と、
該所定期間内に形成される画像の画像面積率についての複数の移動平均値にそれぞれ対応する補正値を記憶する記憶手段と、
該画像面積率検出手段の検出結果から得られる該所定期間内に形成した画像の画像面積率の移動平均値に対応する補正値を該記憶手段から読み出し、該補正値を用いて、上記現像装置の現像能力が一定に維持されるように上記トナー濃度制御基準値を補正する補正手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、
上記移動平均値M(i)は、下記の数式に基づいて算出されるものであることを特徴とする画像形成装置。
M(i)=(1/N)×{M(i−1)×(N−1)+X(i)}
ただし、「N」は画像面積率のサンプリング数であり、「M(i−1)」は前回算出した移動平均値であり、「X(i)」は今回検出した画像面積率である。 - 請求項1又は2の画像形成装置において、
上記移動平均値を求めるときの画像面積率のサンプリング数を変更するサンプリング数変更手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2又は3の画像形成装置において、
上記補正手段による最大補正幅を変更する最大補正幅変更手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4の画像形成装置において、
上記現像装置を互いに異なる色ごとに複数備え、かつ、上記トナー補給装置と上記トナー濃度検知手段とを現像装置ごとに備え、各現像装置で現像して得た各色トナー像を互いに重ね合わせた重ねトナー像を最終的に記録材上に転移させて画像形成を行うものであり、
上記最大補正幅変更手段は、現像装置ごとに独立して上記最大補正幅を変更することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3、4又は5の画像形成装置において、
上記補正手段は、上記情報検出手段の検出結果に基づき、上記所定期間内における上記現像装置内のトナー入換量が基準量よりも多い場合にはトナー濃度が低くなるように上記トナー濃度制御基準値を補正し、該所定期間内における該現像装置内のトナー入換量が基準量以下の場合にはトナー濃度が高くなるように該トナー濃度制御基準値を補正することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3、4、5又は6の画像形成装置において、
上記補正手段は、上記現像装置による現像を終えてから次回の現像を開始するまでの間に、上記トナー濃度制御基準値を補正することを特徴とする画像形成装置。
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