JP2013178386A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 現像装置内のトナー濃度を,トナーの帯電量に関わらず正確に検出することのできる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 像担持体と,トナーとキャリアとからなる二成分の現像剤を収容するとともに,現像ローラーを有する現像装置とを備える画像形成装置が本発明の適用対象である。また,本発明の画像形成装置は,現像装置により現像されたトナー像の像濃度を検出する像濃度検出部と,現像装置内のトナー濃度を検出するトナー濃度検出モードを実行するトナー濃度検出部とを有する。そして,トナー濃度検出モードの実行時には,現像ローラーの回転速度を通常の画像形成時よりも遅くしつつ,現像装置によりテスト画像を現像させる。さらに,テスト画像の像濃度を,像濃度検出部により検出するとともに,その検出値を積算することにより,トナー濃度を指標する量である濃度積算情報を算出する。
【選択図】図5
【解決手段】 像担持体と,トナーとキャリアとからなる二成分の現像剤を収容するとともに,現像ローラーを有する現像装置とを備える画像形成装置が本発明の適用対象である。また,本発明の画像形成装置は,現像装置により現像されたトナー像の像濃度を検出する像濃度検出部と,現像装置内のトナー濃度を検出するトナー濃度検出モードを実行するトナー濃度検出部とを有する。そして,トナー濃度検出モードの実行時には,現像ローラーの回転速度を通常の画像形成時よりも遅くしつつ,現像装置によりテスト画像を現像させる。さらに,テスト画像の像濃度を,像濃度検出部により検出するとともに,その検出値を積算することにより,トナー濃度を指標する量である濃度積算情報を算出する。
【選択図】図5
Description
本発明は,2成分現像方式の現像装置を有する画像形成装置に関する。さらに詳細には,現像装置にテスト用のトナー像を形成させてその像濃度を検出することによる,現像装置内のトナー濃度の検出を行うようにした画像形成装置に関する。
複写機やプリンター,ファクシミリ,またはこれらの機能を複合的に備える複合機等の画像形成装置に利用される現像装置の現像方式として,1成分現像方式と2成分現像方式とが知られている。後者の2成分現像方式は,キャリア粒子とトナー粒子とを適度な混合比で混合させ,キャリア粒子にて搬送されるトナー粒子を感光体の表面に付与することにより現像を行う現像方式である。
この2成分現像方式の場合,現像装置内ではトナーのみが消費され,キャリアは現像装置内を循環する。そして,現像装置内のトナー濃度(すなわちトナーの残量)が低下した場合には,トナー補給装置からトナーが補給される。現像装置内のトナー濃度を適切に保ち,良好な画像品質を確保するためである。このため,2成分現像方式の画像形成装置においては,現像装置内のトナー濃度を正確に検出することが求められている。
現像装置内のトナー濃度の検出方法として,従来より,トナー濃度を検出するセンサーを現像装置内に設置する方法がある。しかし,現像装置内部にセンサーを設置することにより,現像装置が大きくなってしまうという問題があった。また,このようなセンサーは高価である。そして,カラー用の画像形成装置においては複数色のトナーが用いられるため,トナーの色の数だけセンサーが必要となる。
そこで,例えば特許文献1や特許文献2のように,現像装置にテスト用のトナー像を現像させ,その像濃度により,現像装置内のトナー濃度を検出する方法が提案されている。一般的なタンデム方式のカラープリンターでは,4色のトナーにより画像が形成される。このため,4つの画像形成部を備えている。画像形成部はそれぞれ,各色のトナーを現像するための現像装置を有している。そして,4つの画像形成部において現像したトナー像をそれぞれの画像形成部から中間転写部材上に転写させ,さらに中間転写部材上から記録紙にトナー像を転写させることにより,記録紙には画像が形成される。よって,中間転写部材上を検出位置とするセンサーを設置し,そのセンサーによってテスト用のトナー像の像濃度を検出する。その像濃度より,現像装置内のトナー濃度を検出するのである。これにより,現像装置を小さくすることができる。さらには,トナーが複数色ある場合であっても,その全ての現像装置内のトナー濃度を,1つのセンサーで検出することができるのである。
しかしながら,上記のような従来技術には,以下のような問題があった。すなわち,実際に検出されるのは,現像装置により現像されたトナー像の像濃度である。しかし,現像装置により現像されるトナー像の像濃度は,トナーの帯電量により異なる。そのトナーの帯電量は,湿度などの環境や,トナーとキャリアとからなる現像剤の使用履歴など,様々な現像特性の影響を受ける。よって,これら現像特性により帯電量がばらつくため,トナー像の像濃度から現像装置内のトナー濃度を正確に検出できない場合があった。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点の解決を目的としてなされたものである。すなわちその課題とするところは,現像装置内のトナー濃度を,トナーの帯電量に関わらず正確に検出することのできる画像形成装置を提供することである。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の一態様における画像形成装置は,像担持体と,トナーとキャリアとからなる二成分の現像剤を収容するとともに,像担持体にトナーを付与する現像ローラーを有する現像装置とを備える画像形成装置であって,現像装置により現像されたトナー像の像濃度を検出する像濃度検出部と,現像装置内のトナー濃度を検出するトナー濃度検出モードを実行するトナー濃度検出部とを有し,トナー濃度検出部は,トナー濃度検出モードの実行時には,現像ローラーの回転速度を通常の画像形成時の回転速度よりも遅い回転速度としつつ,現像装置によりテスト画像を現像させ,現像により形成されたテスト画像が像濃度検出部による検出位置を通過する際に,テスト画像の像濃度を,像濃度検出部により反復して検出するとともに,その検出値を積算することにより,トナー濃度を指標する量である濃度積算情報を算出するものであることを特徴とする画像形成装置である。なお,現像ローラーの回転速度を通常の画像形成時の回転速度よりも遅い回転速度とすることには,現像ローラーを停止させることを含む。
この本発明では,画像形成装置の現像装置内のトナー濃度を検出するため,これを指標する量である濃度積算情報を算出する。濃度積算情報は,現像装置により現像させたテスト画像の像濃度の積算量である。そのテスト画像の像濃度は,濃度検出部により検出が開始された初期には高く,その後徐々に低下する。テスト画像は,像担持体と現像ローラーとの間に存在するトナーを,現像ローラーの回転速度を通常の画像形成時よりも遅い回転速度としつつ現像したものである。これにより,像担持体と現像ローラーとの間に存在するトナーは,現像とともに少なくなるからである。また,算出される濃度積算情報は,トナーの帯電量が異なる場合であっても常に一定である。テスト画像の像濃度の積算量だからである。よって,トナー濃度を指標する量である濃度積算情報を,トナーの帯電量に関わらず正確に算出することができるのである。またこの画像形成装置において,トナー濃度検出部は,トナー濃度検出モードの実行時には,テスト画像の像濃度の検出を,検出値が予め定めた値を下回るまで行いつつ,その検出値を積算していくことにより濃度積算情報を算出してもよい。
また,本発明の他の態様における画像形成装置は,像担持体と,トナーとキャリアとからなる二成分の現像剤を収容するとともに,像担持体にトナーを付与する現像ローラーを有する現像装置とを備える画像形成装置であって,現像装置により現像されたトナー像の像濃度を検出する像濃度検出部と,現像装置内のトナー濃度を検出するトナー濃度検出モードを実行するトナー濃度検出部とを有し,トナー濃度検出部は,トナー濃度検出モードの実行時には,現像ローラーの回転速度を通常の画像形成時の回転速度よりも遅い回転速度としつつ,現像装置によりテスト画像を現像させ,現像により形成されたテスト画像が像濃度検出部による検出位置を通過する際に,テスト画像の像濃度を,像濃度検出部により予め定めた周期で,2以上の予め定めた回数だけ検出するとともに,その検出値の推移に対して,テスト画像の現像をその像濃度が予め定めた値となるまで継続した場合の像濃度の変化を示す濃度推定式を当てはめ,その濃度推定式の積分により,トナー濃度を指標する量である濃度積算情報を算出するものであることを特徴とする画像形成装置である。
この発明では,濃度積算情報を,テスト画像の像濃度を予め定めた回数だけ検出し,その像濃度の変化を示す濃度推定式の積分により算出する。このため,上記の積算により算出される濃度積算情報と同等の濃度積算情報を,少ない検出回数により算出することができる。またこのため,トナー濃度を指標する量である濃度積算情報を,トナーの帯電量に関わらず正確に算出することができるのである。またこの画像形成装置において,トナー濃度検出部は,トナー濃度検出モードの実行時には,現像装置により,像濃度検出部の検出位置に対するテスト画像の移動方向における長さが,像濃度検出部が予め定めた周期で,予め定めた回数だけ像濃度を検出することができる長さのテスト画像を現像させることが好ましい。
すなわち,濃度積算情報を算出するために必要とする最小限のトナーのみを現像させるのである。このため,そのテスト画像の形成に必要なトナーの量は,像担持体と現像ローラーとの間に現像時に存在するトナーの一部だけである。現像装置内のトナー濃度が極めて低い場合には,像担持体と現像ローラーとの間に存在するトナーの多くを現像させることは好ましくない。トナーだけでなくキャリアまでもが像担持体に付着するおそれがあるからである。しかし,像担持体と現像ローラーとの間に存在するトナーの一部だけを現像させることにより,キャリアが像担持体に付着してしまうことを回避することができるのである。
また,上記に記載の画像形成装置において,テスト画像の像濃度についての予め定めた値がゼロであり,トナー濃度検出部は,現像ローラーを停止させた状態で,トナー濃度検出モードを行うことが好ましい。トナー濃度の検出を,最も短時間で行うことができるからである。
また,上記に記載の画像形成装置において,トナー濃度検出部は,現像ローラーに印加するバイアス電圧を通常の画像形成時のバイアス電圧よりも低いバイアス電圧としつつ,トナー濃度検出モードを行うことが好ましい。現像ローラーに印加するバイアス電圧が高いほど,現像されるトナー像の像濃度は高くなる。しかし,像濃度が高過ぎた場合には,濃度検出部により正確に検出できないことがあるからである。よって,テスト画像の像濃度が高くなり過ぎないように,現像ローラーに印加するバイアス電圧を,通常の画像形成時よりも低くすることが好ましいのである。
また,上記に記載の画像形成装置において,現像装置内のトナー濃度と,トナー濃度検出モードの実行時における現像装置により現像されるテスト画像の像濃度により算出される濃度積算情報との関係であるトナー濃度参照テーブルを記憶した記憶部をさらに有し,トナー濃度検出部は,トナー濃度検出モードの実行時には,算出した濃度積算情報によりトナー濃度参照テーブルを参照し,現像装置内のトナー濃度の検出を行ってもよい。
また本発明は,上記に記載の画像形成装置において,現像装置内にトナーの補給を行うトナー補給部をさらに有し,トナー濃度検出モードの実行後には,トナー濃度が予め定めた現像装置内のトナー濃度についての良好範囲の下限値よりも低い場合には,トナー補給部による現像装置内へのトナーの補給と,現像ローラーに印加するバイアス電圧をトナー濃度に合わせて高く設定した通常の画像形成動作とのいずれか一方を行い,トナー濃度が良好範囲の上限値よりも高い場合には,現像装置によるトナーの排出と,現像ローラーに印加するバイアス電圧をトナー濃度に合わせて低く設定した通常の画像形成動作とのいずれか一方を行うことを特徴とする画像形成装置にもおよぶ。
本発明によれば,現像装置内のトナー濃度を,トナーの帯電量に関わらず正確に検出することのできる画像形成装置が提供されている。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,電子写真方式の画像形成装置において本発明を具体化したものである。
[第1の形態]
図1に,本形態の画像形成装置1の概略構成を示す。画像形成装置1は,中間転写ベルト30を有する,いわゆるタンデム方式のカラープリンターである。中間転写ベルト30は導電性を有する無端状のベルト部材であり,その図中両端部がローラー31,32によって支持されている。画像形成時には,図1中右側のローラー31が反時計回りに回転駆動される。これにより,中間転写ベルト30および図1中左側のローラー32が従動回転する。
図1に,本形態の画像形成装置1の概略構成を示す。画像形成装置1は,中間転写ベルト30を有する,いわゆるタンデム方式のカラープリンターである。中間転写ベルト30は導電性を有する無端状のベルト部材であり,その図中両端部がローラー31,32によって支持されている。画像形成時には,図1中右側のローラー31が反時計回りに回転駆動される。これにより,中間転写ベルト30および図1中左側のローラー32が従動回転する。
中間転写ベルト30のうち,図1中右側のローラー31に支持されている部分の外周面には,二次転写ローラー40が設けられている。二次転写ローラー40と中間転写ベルト30の外周面とは接触しており,その接触している転写ニップN1により,二次転写領域が形成されている。
また,中間転写ベルト30のうち,図1中左側のローラー32に支持されている部分の外周面には,ベルトクリーナー41が設けられている。ベルトクリーナー41は中間転写ベルト30の外周面に圧接されており,その接触している部分により,転写残トナーを回収する回収領域42が形成されている。
中間転写ベルト30の図1中下部には左から右に向かって順に,イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の各色の画像形成部10Y,10M,10C,10Kが配置されている。画像形成部10Y,10M,10C,10Kはいずれも,各色のトナー像を中間転写ベルト30上に転写するためのものである。また,中間転写ベルト30の回転方向における画像形成部10Kの下流側であって転写ニップN1の上流側の位置には,転写されたトナー像の像濃度を検出するための濃度センサー20が設けられている。濃度センサー20は,中間転写ベルト30の外周面を検出位置としている。濃度センサー20は例えば,画像濃度の調整に用いられる,照射部と受光部とを有する反射光量を検出するものである。また,画像形成部10Y,10M,10C,10Kはいずれも,その構成は同じである。このため,図1では,画像形成部10Yによって代表して符号をつけている。
すなわち,画像形成部10Y,10M,10C,10Kは,円筒状の静電潜像担持体である感光体11,および,その周囲に配置された帯電器12,現像装置14,および感光体クリーナー16を有している。また,感光体11と中間転写ベルト30を挟んで対向する位置には,一次転写ローラー15が配置されている。さらに,各色の画像形成部10Y,10M,10C,10Kの図1中下方には,露光装置13が配置されている。帯電器12は,感光体11の表面を均一に帯電させるためのものである。露光装置13は,画像データに基づいたレーザー光を感光体11の表面に照射させ、静電潜像を形成するためのものである。現像装置14は,現像ローラー18により,感光体11の表面にトナーを付与するためのものである。本形態の現像装置14は,内部にトナーとキャリアとを収容する2成分現像方式のものである。
また,中間転写ベルト30の図1中上方には,各色のトナーを収容したホッパー17Y,17M,17C,17Kが配置されている。これらに収容されている各色のトナーはそれぞれ,該当色の現像装置14へと適宜補給される。
なお,図1では,帯電器12としてローラー形状をしたローラー帯電方式のものを示しているが,本発明はこれに限るものではない。コロナ放電方式の帯電チャージャー,ブレード状の帯電部材,またはブラシ状の帯電部材等を用いても良い。また,感光体クリーナー16として,板状でその一端部が感光体11の外周面に接触しているものを示しているが,本発明はこれに限るものではない。その他のクリーニング部材,例えば固定ブラシ,回転ブラシ,ローラーまたはそれらのうちの複数の部材を組み合わせたものを使用することができる。あるいは,感光体11上の未転写トナーを現像装置14により回収するクリーナーレス方式を採用すれば,感光体クリーナー16はなくてもよい。
また,画像形成装置1の下部には,着脱可能な給紙カセット51が装着されている。給紙カセット51の図1中右側より上方に向かっては,搬送経路50が設けられている。そして,給紙カセット51に積載により収容された用紙Pは,その最上部のものより1枚ずつ給紙ローラー52によって搬送経路50に送り出されるようになっている。給紙ローラー52により送り出された用紙Pの搬送経路50には,1対のレジストローラー53,転写ニップN1,定着装置60,排紙ローラー54がこの順で配置されている。搬送経路50のさらに下流側である画像形成装置1の上面には,排紙部55が設けられている。レジストローラー53は,用紙Pを転写ニップN1へ送り出すタイミングを調整するためのものである。定着装置60は,定着ニップN2において,用紙Pを加熱しつつ加圧することにより,用紙Pに転写されたトナー像の定着処理を行うためのものである。
本形態の画像形成装置1による,通常の画像形成動作の一例について簡単に説明する。以下の説明は,4色のトナーを用いてカラー画像を形成するカラーモードにおける画像形成動作の一例である。
通常の画像形成時には,中間転写ベルト30および各色の感光体11はそれぞれ,図1に矢印で示す向きに所定の周速度で回転される。感光体11の外周面は,まず,帯電器12によりほぼ一様に帯電される。次に,帯電された感光体11の外周面には,露光装置13によって画像データに応じた光が投射され,静電潜像が形成される。続いて,静電潜像は現像装置14の現像ローラー18の回転により供給されるトナーによって現像され,感光体11上にはトナー像が形成される。各色のトナー像は,一次転写ローラー15によって中間転写ベルト30上に転写(一次転写)される。すなわち,中間転写ベルト30上には,イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックのトナー像がこの順で重ね合わされる。中間転写ベルト30に転写されず,一次転写ローラー15を過ぎた後も感光体11上に残留している転写残トナーは,感光体クリーナー16によって掻き取られ,感光体11上から除去される。そして,重ね合わされた4色のトナー像は,中間転写ベルト30によって二次転写領域である転写ニップN1に搬送される。
一方,給紙カセット51に収容されている用紙Pは,給紙ローラー52によって最上部のものから1枚ずつ搬送経路50に引き出される。引き出された用紙Pは,搬送経路50に沿って搬送され,レジストローラー53により,中間転写ベルト30に載置されたトナー像とタイミングを合わせて転写ニップN1に到達する。そして,転写ニップN1において,重ね合わされた4色のトナー像が用紙Pに転写される。トナー像が転写された用紙Pは,さらに搬送経路50の下流側へと搬送される。すなわち,用紙Pは,定着装置60によってトナー像が定着された後,排紙ローラー54によって排紙部55に排出される。なお,転写ニップN1を通過した後も中間転写ベルト30上に残留するトナー像は,回収領域42において,ベルトクリーナー41によって掻き取られる。これにより,中間転写ベルト30上から除去される。
また,画像形成装置1においては,上記の画像形成動作を繰り返すことにより,現像装置14内のトナー濃度は低くなる。すなわち,現像装置14内に収容されているトナーとキャリアとのうち,トナーのみが消費されることにより,トナーの比率が低くなるのである。このため,予め定めた量のトナーが消費された際には,ホッパー17により現像装置14内にはトナーが補給される。これにより,現像装置14内のトナー濃度は,ほぼ適切なトナー濃度で一定に保たれている。予め定めたトナーの消費量は,例えば,A4サイズの用紙において,印字率5%で50枚程度に相当する量である。印字率とは,1枚の画像中に画像部が占める面積の割合のことである。また,現像装置14内の適切なトナー濃度は,例えば,トナーとキャリアとからなる現像剤に対するトナーの重量比で7%程度である。そして,トナーの補給後には,後に詳述するトナー濃度の検出制御によって現像装置14内のトナー濃度の検出が行われる。また,検出したトナー濃度については,適切なトナー濃度に基づいて予め定められた良好範囲内であるか否かが判断される。
次に,本形態の画像形成装置1の制御構成の概略を図2に示す。画像形成装置1は,露光データ作成部70,装置制御部80,感光体駆動部90,現像ローラー駆動部91,現像バイアス出力部92を有している。感光体駆動部90,現像ローラー駆動部91,現像バイアス出力部92はそれぞれ,画像形成部10Y,10M,10C,10Kの各部と接続されている。これら感光体駆動部90,現像ローラー駆動部91,現像バイアス出力部92は,接続された画像形成部10Y,10M,10C,10Kの各部のすべてを制御する。
感光体駆動部90,現像ローラー駆動部91,現像バイアス出力部92はそれぞれ,装置制御部80からの指示により,画像形成部10の各部を動作させる。すなわち,感光体駆動部90は,感光体11を回転または停止させるためのものである。現像ローラー駆動部91は,現像装置14の現像ローラー18を回転または停止させるためのものである。また,現像ローラー駆動部91は,現像ローラー18の回転の速さを調整することができる。現像バイアス出力部92は,現像装置14の現像ローラー18に,現像バイアス電圧を印加するためのものである。現像バイアス出力部92は,現像ローラー18に印加する現像バイアス電圧を調整することができる。
露光データ作成部70は,形成する画像の画像データを作成して露光装置13に送信するためのものである。例えば,通常の画像形成時における露光データ作成部70は,まず,形成する画像を外部装置100等から取得する。画像形成装置1がスキャナー機能を備えるものであれば,そこから画像を取得してもよい。次に,その取得した画像を各色ごとの画像データに分解し,その各色ごとの画像データを露光装置13に送信する。露光装置13は,この露光データ作成部70より受信した画像データに基づいて,各感光体11の外周面に静電潜像を形成する。
また,露光データ作成部70は,通常の画像形成動作を行うとき以外にも露光装置13に画像データを送信することがある。すなわち,現像装置14内のトナー濃度を検出するトナー濃度の検出制御時である。図2に示すように,露光データ作成部70は,装置制御部80と接続されている。また,露光データ作成部70は,テスト画像記憶部71を有している。テスト画像記憶部71には,現像装置14内のトナー濃度の検出を行うためのテスト画像が記憶されている。そして,露光データ作成部70は,装置制御部80よりトナー濃度の検出制御の指示を受けた際には,テスト画像記憶部71に記憶されたテスト画像の画像データを露光装置13に送信する。
装置制御部80は,演算部81,記憶部82、信号処理部83を有している。信号処理部83は,濃度センサー20と接続されている。信号処理部83は,濃度センサー20の検出値を,演算部81が演算時に使用する濃度情報へと変換するためのものである。
演算部81は,画像形成装置1の全体の制御処理を行うものである。例えば,露光データ作成部70が外部装置100等から画像を取得したときには,その画像に合わせて画像形成装置1を制御する。また,画像形成を繰り返すことにより,現像装置14内のトナーが予め定めた量を消費されたと判断した場合には,ホッパー17によりトナーを補給させる。さらに,補給後の現像装置14内のトナー濃度が適切であるか否かを判断するため,トナー濃度の検出制御を実行する。また,信号処理部83による濃度情報に基づいて,後に詳述する濃度積算情報の算出なども行う。
記憶部82は,演算部81による画像形成装置1の制御処理においてその演算時に必要とする種々のデータを記憶している。記憶部82は,例えば,トナー濃度参照テーブル84を記憶している。トナー濃度参照テーブル84は,演算部81が算出する濃度積算情報と,現像装置14内のトナー濃度との関係を示したものである。また,その他にも,現像装置14内にトナーを補給するときの基準となる予め定めたトナーの消費量や,現像装置14内のトナー濃度の良好範囲等も記憶している。
次に,図3のフローチャートにより,本形態のトナー濃度の検出制御について説明する。トナー濃度の検出制御は,現像装置14内のトナーが予め定めた量を消費され,その不足した分をホッパー17により補給した際に演算部81によって実行される。そして,演算部81は,トナー濃度の検出制御において,補給後の現像装置14内のトナー濃度を検出し,これが良好範囲内であるか否かを判断する。
トナー濃度の検出制御時には,まず,演算部81により,帯電器12による帯電出力,感光体11の回転,現像ローラー18への現像バイアス電圧の印加がこの順で開始される(S101)。これにより,感光体11を所定の周速度で回転させつつ,その表面を帯電器12により一様に帯電させる。
なお,トナー濃度の検出制御時において,現像ローラー18に印加する現像バイアス電圧は,通常の画像形成時よりも低い値であることが好ましい。現像バイアス電圧が高いほど,現像ローラー18から感光体11に転写されるトナー量は多くなる。しかし,トナーの付着量がある一定以上に多い場合には,反射光量が一定となってしまう。このため,トナーの付着量が多過ぎる場合には,トナー像の像濃度を,濃度センサー20によって正確に検出できないからである。また,現像ローラー18に印加する現像バイアス電圧は,環境条件などに応じて変えてもよい。
さらに本形態においては,トナー濃度の検出制御を,現像ローラー18を停止させた状態で行う。感光体11と現像ローラー18との間にそのときに存在するトナーをすべて,感光体11の表面に現像するためである。なお,トナー濃度の検出制御時における現像ローラー18は,通常の画像形成時よりも遅い回転速度で回転させていてもよい。しかし,本形態においては,現像ローラー18を停止させた状態で現像することにより,トナー濃度の検出制御を最も短時間で終了させることができる。この点については後述する。
次に,記憶部82に記憶されている濃度積算情報Idの値を,初期化することにより0にする(S102)。濃度積算情報Idは,この後に算出される濃度情報dを積算するためのものである。また,露光データ作成部70は,テスト画像記憶部71に記憶されているトナー濃度を検出するためのテスト画像の画像データを,露光装置13に送信する。そのテスト画像は,露光装置13により,感光体11の表面に静電潜像として形成される(S103)。なお,特に限定する訳ではないが,本形態のテスト画像記憶部71に記憶されているテスト画像は,いわゆるベタ画像である。
形成されたテスト画像の静電潜像は,現像装置14により現像され,感光体11の表面にはテスト画像が形成される。そのテスト画像は,感光体11と現像ローラー18との間に現像時に存在したすべてのトナーが現像されたトナー像である。またテスト画像は,一次転写ローラー15によって感光体11の表面から中間転写ベルト30上に転写された後,濃度センサー20の検出位置に到達する。
テスト画像の中間転写ベルト30による搬送方向の先端が濃度センサー20の検出位置に到達したとき(S104:Yes),濃度センサー20はその検出を開始する。濃度センサー20は,形成されたテスト画像を複数回検出するため,予め定めた周期(例えば10ms周期)でテスト画像の検出を行う(S105:Yes)。そのテスト画像の検出値は,信号処理部83によって濃度情報dへと変換される(S106)。変換された濃度情報dは,ステップS102において初期化された濃度積算情報Idに積算される(S107)。また,テスト画像の後端がまだ濃度センサー20の検出位置を通過していない場合には(S108:No),ステップS105の手順に戻る。すなわち,ステップS105からステップS107の手順は,テスト画像の像濃度の検出値がゼロになるまで何度も繰り返される。
そして,テスト画像の後端が濃度センサー20の検出位置を通過した場合には(S108:Yes),上記により積算された濃度積算情報Idによりトナー濃度参照テーブル84を参照し,現像装置14内のトナー濃度を推定する(S109)。また,現像ローラー18への現像バイアス電圧の印加,感光体11の回転,帯電器12による帯電出力はこの順で停止される(S110)。これにより,トナー濃度の検出制御は終了する。よって,演算部81は,ステップS109において推定した現像装置14内のトナー濃度により,これが良好範囲内であるか否かを判断する。
ここにおいて,現像装置14によって形成されたテスト画像のトナー像は,図4に示すように,その中間転写ベルト30の搬送方向の先端側ほど濃く,後端側ほど薄くなる。すなわち,テスト画像の濃度積算情報Idは,図5に示すように,先に検出された先端側ほど高い値となっている。なお,図5においては,濃度センサー20の検出値を信号処理部83により変換した濃度情報dを,プロットにより示している。図4および図5に示すようなトナー像が現像されるのは,トナー濃度の検出制御時における現像ローラー18を停止させているからである。つまり,テスト画像の現像を開始した初期においては,感光体11と現像ローラー18との間には多くのトナーが存在する。しかし,その箇所のトナーは,テスト画像の現像とともに少なくなり,後端側の現像が行われる頃には無くなっているのである。
また,トナー濃度の検出制御時における現像ローラー18を通常の画像形成時よりも遅い速度で回転させた場合においても,搬送方向の先端側ほど像濃度の高いテスト画像が形成される。現像ローラー18の回転速度が遅いことにより,現像ローラー18の回転によって感光体11と現像ローラー18との間に供給されてくるトナーの量が,そこから現像されていくトナーの量よりも少ないからである。よって,この場合においても,現像ローラー18を停止させた場合とほぼ同様のテスト画像が形成される。そして,現像ローラー18を通常の画像形成時よりも遅い速度で回転させている場合には,現像ローラー18が回転していることを考慮しつつ,トナー濃度の検出制御を行えばよい。すなわち,現像ローラー18の回転により,感光体11と現像ローラー18との間に供給されてくるトナーの量等である。ただし,現像ローラー18の回転によって感光体11と現像ローラー18との間にはトナーが供給されるため,現像ローラー18を停止させた場合の方が,短時間でテスト画像を形成することができる。つまり,本形態では,現像ローラー18を停止させた場合において,トナー濃度の検出制御を最も短い時間で行うことができるのである。
そして一般に,現像装置14内のトナー濃度が高いほど,テスト画像のトナー像は長くなる。現像装置14内のトナー濃度が高いほど,感光体11と現像ローラー18との間に存在するトナーの量が多いからである。これとは逆に,現像装置内のトナー濃度が低いほど,テスト画像のトナー像は短くなる。現像装置内のトナー濃度が低いほど,感光体11と現像ローラー18との間に存在するトナーの量が少ないからである。
また,本形態のトナー濃度の検出制御により算出されるテスト画像の濃度積算情報Idは,現像装置14内のトナーの帯電量が異なる場合であっても常に一定である。トナーの帯電量に関わらず,感光体11と現像ローラー18との間に現像時に存在したすべてのトナーを現像させ,そのトナー像の像濃度の検出値を積算したものだからである。よって,テスト画像のトナー像より,現像装置14内のトナー濃度を,トナーの帯電量に関わらず正確に検出することができるのである。
そして,検出された現像装置14内のトナー濃度が予め定めた良好範囲内の下限値よりも低い場合には,例えば,その不足分をホッパー17により補給する。また例えば,外部装置100等により次の画像形成の実行を指示されている場合には,現像装置14内のトナー濃度が低いことを考慮し,現像ローラー18に印加する現像バイアス電圧を高めに設定しつつ通常の画像形成動作を実行してもよい。一方,検出された現像装置14内のトナー濃度が予め定めた良好範囲内の上限値よりも高い場合には,例えば,その余分な量を強制的に現像させることにより,現像装置14内のトナー濃度を低くする。また例えば,外部装置100等により次の画像形成の実行を指示されている場合には,現像装置14内のトナー濃度が高いことを考慮し,現像ローラー18に印加する現像バイアス電圧を低めに設定しつつ通常の画像形成動作を実行してもよい。このように,正確に検出された現像装置14内のトナー濃度に基づいて,そのトナー濃度に適したトナー濃度制御を行うことにより,良好な画像を形成することができるのである。
[第2の形態]
第2の形態について説明する。本形態に係る画像形成装置1の構成や,その通常時における画像形成動作は,第1の形態と同じである。本形態は,トナー濃度の検出制御が第1の形態と異なる。すなわち,第1の形態では,感光体11と現像ローラー18との間に現像時に存在するトナーのすべてをテスト画像として現像させ,そのテスト画像の像濃度を,予め定めた周期で先端から後端まで検出する。これに対し,本形態においては,テスト画像の像濃度を,予め定めた周期で予め定めた回数だけ検出する。そのため,感光体11と現像ローラー18との間に現像時に存在するトナーの一部だけを現像する。なお,本形態では,テスト画像の像濃度を4回,予め定めた周期で検出することとして説明する。
第2の形態について説明する。本形態に係る画像形成装置1の構成や,その通常時における画像形成動作は,第1の形態と同じである。本形態は,トナー濃度の検出制御が第1の形態と異なる。すなわち,第1の形態では,感光体11と現像ローラー18との間に現像時に存在するトナーのすべてをテスト画像として現像させ,そのテスト画像の像濃度を,予め定めた周期で先端から後端まで検出する。これに対し,本形態においては,テスト画像の像濃度を,予め定めた周期で予め定めた回数だけ検出する。そのため,感光体11と現像ローラー18との間に現像時に存在するトナーの一部だけを現像する。なお,本形態では,テスト画像の像濃度を4回,予め定めた周期で検出することとして説明する。
本形態のトナー濃度の検出制御について,図6のフローチャートにより説明する。本形態においても,トナー濃度の検出制御は,現像装置14内のトナーが予め定めた量を消費され,その不足した分をホッパー17により補給した際に演算部81によって実行される。
本形態におけるトナー濃度の検出制御時にも,まず,演算部81により,帯電器12による帯電出力,感光体11の回転,現像ローラー18への現像バイアス電圧の印加がこの順で開始される(S201)。本形態においても,現像ローラー18に印加する現像バイアス電圧は,通常の画像形成時よりも低い値であることが好ましい。また,現像ローラー18に印加する現像バイアス電圧は,環境条件などに応じて変えてもよい。さらに,本形態においても,現像ローラー18を停止させた状態でトナー濃度の検出制御を行う。なお,現像ローラー18は,通常の画像形成時よりも遅い回転速度で回転させていてもよい。
次に,記憶部82に記憶されているサンプリングカウンターNを,初期化することにより1にする(S202)。また,露光データ作成部70は,テスト画像記憶部71に記憶されているテスト画像のデータを露光装置13に送信する。そのテスト画像は,露光装置13により,感光体11の表面に静電潜像として形成される(S203)。なお,特に限定する訳ではないが,本形態のテスト画像記憶部71に記憶されているテスト画像も,いわゆるベタ画像である。ただし,本形態のテスト画像は,濃度センサー20が予め定めた周期(例えば10ms周期)で4回検出することのできるだけの長さである。そのテスト画像の長さは,濃度センサー20が検出を行う周期および中間転写ベルト30の回転速度により決定される。
形成されたテスト画像の静電潜像は,現像装置14により現像され,感光体11の表面にはテスト画像のトナー像が形成される。これにより,感光体11と現像ローラー18との間に現像時に存在したトナーのうち,その一部のみを現像している。現像されたテスト画像は,一次転写ローラー15によって感光体11の表面から中間転写ベルト30上に転写された後,濃度センサー20の検出位置に到達する。
テスト画像の中間転写ベルト30による搬送方向の先端が濃度センサー20に到着したとき(S204:Yes),濃度センサー20はその検出を開始する。また濃度センサー20は,予め定めた周期でテスト画像の検出を行う(S205:Yes)。検出されたテスト画像の検出値は,信号処理部83によって濃度情報dへと変換される(S206)。変換された濃度情報dは,サンプリングカウンターNの値と関連付けて,記憶部82に保存される(S207)。すなわち,このトナー濃度の検出制御が開始されて1回目に検出された濃度情報dは,濃度情報d(1)として保存される。続いて,サンプリングカウンターNに1を加算し(S208),そのサンプリングカウンターNの値が4以下の場合には(S209:No),ステップS205の手順に戻る。すなわち,本形態においては,ステップS205からステップS208の手順は4回行われる。これにより,濃度情報d(1),d(2),d(3),d(4)が得られる。
そして,サンプリングカウンターNの値が4を超えた場合には(S108:Yes),得られた濃度情報d(1),d(2),d(3),d(4)により,濃度推定式Fdを求める(S210)。濃度推定式Fdは,直線的に減少する一次関数によるものであっても良いし,曲線を描きつつ減少する二次関数や等比級数等によるものであっても良い。次に,濃度推定式Fdにより,濃度情報dの値がゼロになる時間Tを算出する(S211)。続いて,濃度推定式Fdと時間Tとにより,濃度積算情報Idを算出する(S212)。すなわち,テスト画像の像濃度の検出値がゼロとなる時間Tまで継続した場合の像濃度の変化を示す濃度推定式Fdの積分により,濃度積算情報Idを算出する。
さらに,算出された濃度積算情報Idによりトナー濃度参照テーブル84を参照し,現像装置14内のトナー濃度を推定する(S213)。また,現像ローラー18への現像バイアス電圧の印加,感光体11の回転,帯電器12による帯電出力はこの順で停止される(S214)。これにより,本形態のトナー濃度の検出制御は終了する。よって,演算部81は,ステップS213において推定した現像装置14内のトナー濃度により,これが良好範囲内であるか否かを判断する。
ここにおいて,本形態のトナー濃度の検出制御におけるテスト画像のトナー像は,第1の形態のものよりも短いものである。感光体11と現像ローラー18との間に現像時に存在したトナーの一部のみを現像したものだからである。つまり,本形態のテスト画像は,図4に示す第1の形態のテスト画像のうち,その先端からの一部に相当する。そして,濃度センサー20の検出値を信号処理部83により変換した濃度情報d(1),d(2),d(3),d(4)は,図7にプロットで示すように,その順に低い値となっている。
また,この濃度情報d(1),d(2),d(3),d(4)により求められた濃度推定式Fdは,感光体11と現像ローラー18との間に現像時に存在したすべてのトナーを現像させたときの濃度情報dの推移を示している。このため,本形態においても,第1の形態の感光体11と現像ローラー18との間に現像時に存在したすべてのトナーを現像することによるトナー濃度の検出制御と同様に,現像装置14内のトナー濃度が推定されている。すなわち,本形態においても,テスト画像のトナー像より,現像装置14内のトナー濃度を,トナーの帯電量に関わらず正確に検出することができるのである。なお本形態においても,現像ローラー18を通常の画像形成時よりも遅い速度で回転させた場合には,そのことを考慮しつつトナー濃度の検出制御を行うことにより,現像ローラー18を停止させた場合とほぼ同様に現像装置14内のトナー濃度を検出することができる。
そして,正確に検出された現像装置14内のトナー濃度に基づいて,第1の形態において前述したように,そのトナー濃度に適したトナー濃度制御を行うことにより,良好な画像を形成することができるのである。なお,本形態においては,濃度センサー20によるテスト画像のトナー濃度の検出を4回行う例について述べているが,これに限るものではない。少なくとも2回以上の検出を行うことにより,濃度情報dの推移である濃度推定式Fdを求めることができるからである。
また,現像装置14内のトナー濃度が極めて低い場合には,第1の形態のように感光体11と現像ローラー18との間に存在するトナーをすべて現像させることは好ましくない。トナーだけでなく,現像装置14内のキャリアまでを感光体11に付着させるおそれがあるからである。しかし,本形態のように,感光体11と現像ローラー18との間に存在するトナーの一部のみを現像させることにより,キャリアが感光体11に付着することを回避することができるのである。
以上詳細に説明したように,本発明の画像形成装置1は,トナーとキャリアとからなる2成分の現像剤を収容する現像装置14を有している。また,記憶部82は,濃度積算情報Idと,現像装置14内のトナー濃度との関係であるトナー濃度参照テーブル84を記憶している。そして,現像ローラー18を停止させた状態で,テスト画像を現像させる。そのテスト画像の像濃度を濃度センサー20により検出しつつ,その検出値の積算量である濃度積算情報Idを算出する。もしくは,濃度センサー20によるテスト画像の像濃度の検出値により濃度推定式Fdを求め,濃度推定式Fdの積分により濃度積算情報Idを算出する。さらに,その濃度積算情報Idによりトナー濃度参照テーブル84を参照し,現像装置14内のトナー濃度を検出する。これにより,テスト画像のトナー像より,現像装置14内のトナー濃度を,トナーの帯電量に関わらず正確に検出することができる画像形成装置1が実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。従って本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,上記の形態では濃度センサー20の検出位置を中間転写ベルト30上として説明したが,これに限るものではない。濃度センサー20の検出位置は,現像装置14よりも下流側であれば良く,感光体11上を検出位置とすることもできる。
また本発明は,上記の形態においてタンデム方式のカラープリンターとした画像形成装置1に限らず,1つの感光体の周囲に各色の現像装置が設けられている,いわゆる4サイクル方式のものにも適用することができる。また例えば,モノクロの複写機やプリンター,ファクシミリ,またはこれらの機能を複合的に備える複合機等にも適用可能である。
1…画像形成装置
11…感光体
14…現像装置
18…現像ローラー
20…濃度センサー
80…装置制御部
11…感光体
14…現像装置
18…現像ローラー
20…濃度センサー
80…装置制御部
Claims (8)
- 像担持体と,トナーとキャリアとからなる二成分の現像剤を収容するとともに,前記像担持体にトナーを付与する現像ローラーを有する現像装置とを備える画像形成装置において,
前記現像装置により現像されたトナー像の像濃度を検出する像濃度検出部と,
前記現像装置内のトナー濃度を検出するトナー濃度検出モードを実行するトナー濃度検出部とを有し,
前記トナー濃度検出部は,トナー濃度検出モードの実行時には,
前記現像ローラーの回転速度を通常の画像形成時の回転速度よりも遅い回転速度としつつ,前記現像装置によりテスト画像を現像させ,
現像により形成された前記テスト画像が前記像濃度検出部による検出位置を通過する際に,前記テスト画像の像濃度を,前記像濃度検出部により反復して検出するとともに,その検出値を積算することにより,トナー濃度を指標する量である濃度積算情報を算出するものであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において,
前記トナー濃度検出部は,トナー濃度検出モードの実行時には,
前記テスト画像の像濃度の検出を,検出値が予め定めた値を下回るまで行いつつ,その検出値を積算していくことにより濃度積算情報を算出することを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体と,トナーとキャリアとからなる二成分の現像剤を収容するとともに,前記像担持体にトナーを付与する現像ローラーを有する現像装置とを備える画像形成装置において,
前記現像装置により現像されたトナー像の像濃度を検出する像濃度検出部と,
前記現像装置内のトナー濃度を検出するトナー濃度検出モードを実行するトナー濃度検出部とを有し,
前記トナー濃度検出部は,トナー濃度検出モードの実行時には,
前記現像ローラーの回転速度を通常の画像形成時の回転速度よりも遅い回転速度としつつ,前記現像装置によりテスト画像を現像させ,
現像により形成された前記テスト画像が前記像濃度検出部による検出位置を通過する際に,前記テスト画像の像濃度を,前記像濃度検出部により予め定めた周期で,2以上の予め定めた回数だけ検出するとともに,その検出値の推移に対して,テスト画像の現像をその像濃度が予め定めた値となるまで継続した場合の像濃度の変化を示す濃度推定式を当てはめ,その濃度推定式の積分により,トナー濃度を指標する量である濃度積算情報を算出するものであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3に記載の画像形成装置において,
前記トナー濃度検出部は,トナー濃度検出モードの実行時には,
前記現像装置により,前記像濃度検出部の検出位置に対するテスト画像の移動方向における長さが,前記像濃度検出部が前記予め定めた周期で,前記予め定めた回数だけ像濃度を検出することができる長さのテスト画像を現像させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2から請求項4のいずれかに記載の画像形成装置において,
テスト画像の像濃度についての前記予め定めた値がゼロであり,
前記トナー濃度検出部は,
前記現像ローラーを停止させた状態で,前記トナー濃度検出モードを行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の画像形成装置において,
前記トナー濃度検出部は,
前記現像ローラーに印加するバイアス電圧を通常の画像形成時のバイアス電圧よりも低いバイアス電圧としつつ,前記トナー濃度検出モードを行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の画像形成装置において,
前記現像装置内のトナー濃度と,トナー濃度検出モードの実行時における前記現像装置により現像されるテスト画像の像濃度により算出される濃度積算情報との関係であるトナー濃度参照テーブルを記憶した記憶部をさらに有し,
前記トナー濃度検出部は,トナー濃度検出モードの実行時には,
算出した前記濃度積算情報により前記トナー濃度参照テーブルを参照し,前記現像装置内のトナー濃度の検出を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の画像形成装置において,
前記現像装置内にトナーの補給を行うトナー補給部をさらに有し,
前記トナー濃度検出モードの実行後には,
前記トナー濃度が予め定めた前記現像装置内のトナー濃度についての良好範囲の下限値よりも低い場合には,前記トナー補給部による前記現像装置内へのトナーの補給と,前記現像ローラーに印加するバイアス電圧を前記トナー濃度に合わせて高く設定した通常の画像形成動作とのいずれか一方を行い,
前記トナー濃度が前記良好範囲の上限値よりも高い場合には,前記現像装置によるトナーの排出と,前記現像ローラーに印加するバイアス電圧を前記トナー濃度に合わせて低く設定した通常の画像形成動作とのいずれか一方を行うことを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015219411A (ja) * | 2014-05-19 | 2015-12-07 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像形成装置 |
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2012
- 2012-02-28 JP JP2012042202A patent/JP2013178386A/ja active Pending
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