JP6531734B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンター、ファクシミリ、それらの複合機等の画像形成装置に関し、特に、最大幅よりも小さいサイズの記録媒体を用いた場合の像担持体の表面電位の変動を抑制する方法に関するものである。
コピー機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式を用いる画像形成装置においては、主に粉末の現像剤(トナー)が使用され、感光体ドラム(像担持体)表面の感光層を帯電装置によって所定の表面電位(トナーの帯電極性と同極性)に帯電させた後、露光装置によって感光体ドラム上に静電潜像を形成する。そして、形成された静電潜像を現像装置内のトナーによって可視化し、そのトナー像を感光体ドラムと感光体ドラムに接触する転写部材とのニップ部(転写ニップ部)を通過する記録媒体上に転写した後、定着処理を行うプロセスが一般的である。このとき、トナー像の記録媒体への転写工程は、転写部材にトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧または転写電流を印加した状態で行われる。
ところで、有機感光層(OPC)を有する感光体ドラムの場合、耐久により感光層が摩耗して薄膜化し、表面電位の低下が発生することがある。具体的には、感光体ドラムと感光体ドラムに接触するクリーニングブレード等の部材との摩擦によって感光層が削れて薄膜化する。感光体ドラムの表面電位が低下すると、カブリ等の不具合が発生する。
この感光層の薄膜化による不具合を回避するために、印字枚数、感光体ドラムの累積駆動時間もしくは累積回転数を検知し、帯電条件の補正を行うのが一般的である。感光層の薄膜化に対する補正方法としては、感光層の層厚に応じた所定の表面電位を確保するための帯電条件を設定するとともに、印字枚数や駆動時間に対応した感光層の削れ量を事前に求めておく。そして、耐久試験において所定の累積駆動時間における感光層層厚を算出し、算出された感光層層厚に応じた帯電出力設定に変更する。帯電出力の変更パラメーターとしては、スコロトロン帯電方式では帯電印加電流、グリッド電圧を制御し、帯電ローラー等を用いる接触帯電方式では印加電圧もしくは帯電電流を制御するのが一般的である。
近年、感光体ユニットの長寿命化が進められており、有機感光層を有する感光体ドラムでも10万枚以上の耐久寿命をもつものも開発されてきている。長寿命化に対しては有機感光層の耐摩耗性の向上も進められている一方で、従来以上に感光層が薄膜化するまで使用する検討が行われている。感光層の削れ量の大きい範囲で使用する場合には、感光層の削れ量の予測の精度向上と共に感光層の偏摩耗の予測が問題となってくる。
感光層の偏摩耗を発生させる要因としては、感光体ドラムの回転軸方向バラツキ、ソリッド(ベタ)領域の有無等の印字画像パターン、大サイズ用紙と小サイズ用紙の比率、連続印字と間欠印字の比率等の印字パターンがあるが、小サイズ用紙を多数印字する場合は偏摩耗がより顕著となる。従来、感光層の膜削れに対応した帯電条件の変更は最大サイズの用紙での削れ量を基に行っていたが、省資源化、低コスト化の観点から小サイズ用紙を使用するユーザーが増えてきており、小サイズ用紙での偏摩耗が長寿命設計を行う上で無視できないものとなってきている。
そこで、例えば特許文献1には、帯電手段と露光手段とを用いて画像形成前に感光体ドラムの通紙部分を第1の電位に帯電させ、非通紙部分を露光前の電位との電位差の絶対値が第1の電位よりも大きい第2の電位に帯電させることにより、通紙部分と非通紙部分の摩耗率の差を小さくする画像形成装置が開示されている。
特開2012−173382号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、画像形成前に感光体ドラムの通紙部分と非通紙部分を異なる電位に帯電させておく必要があるため、帯電手段や露光手段の制御が複雑になるという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、像担持体の回転軸方向における感光層の偏摩耗を精度良く検知して適正な帯電条件を設定できる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、像担持体と、帯電装置と、現像装置と、転写部材と、帯電バイアス電源と、転写バイアス電源と、制御部と、を備えた画像形成装置である。像担持体は、表面に感光層が形成される。帯電装置は、像担持体の表面をトナーの帯電極性と同極性に帯電させる。露光装置は、帯電装置により均一に帯電された像担持体表面を露光走査して像担持体上に静電潜像を形成する。現像装置は、像担持体の回転方向に対し帯電装置の下流側に配置され、静電潜像にトナーを付着させて像担持体上にトナー像を形成する。転写部材は、像担持体の回転方向に対し現像装置の下流側に像担持体に接触するように配置されて転写ニップ部を形成し、転写ニップ部を通過する記録媒体にトナー像を転写する。帯電バイアス電源は、帯電装置に帯電バイアスを印加する。転写バイアス電源は、転写部材にトナーの帯電極性と逆極性の転写バイアスまたはトナーの帯電極性と同極性の転写逆バイアスを印加する。制御部は、帯電バイアス電源および転写バイアス電源を制御する。制御部は、以下の式(1)により像担持体の回転軸方向における感光層の最大削れ量Smaxを算出するとともに、算出された最大削れ量Smaxに基づいて帯電バイアスを補正する帯電バイアス補正制御を実行可能である。
Smax=α*Ta+β*Tb+γ*Tc ・・・(1)
ただし、
α:転写ニップ部を最大サイズの記録媒体が通過している状態での像担持体の単位駆動量当たりの感光層の削れ量
β:転写ニップ部を記録媒体が通過していない状態での像担持体の単位駆動量当たりの感光層の削れ量
γ:転写ニップ部を最大サイズ以外の記録媒体が通過している状態での像担持体の単位駆動量当たりの感光層の削れ量
Ta:最大サイズの記録媒体が転写ニップ部を通過している状態での像担持体の累積駆動量
Tb:記録媒体が転写ニップ部を通過していない状態での像担持体の累積駆動量
Tc:最大サイズ以外の記録媒体が転写ニップ部を通過している状態での像担持体の累積駆動量
である。
本発明の第1の構成によれば、転写ニップ部を通過する記録媒体のサイズ比率等に係わらず像担持体の回転軸方向における感光層の最大削れ量を精度良く算出することができ、算出された最大削れ量に基づいて帯電バイアスを適正に補正できる。従って、像担持体の回転軸方向の表面電位ムラが解消され、濃度段差や端部カブリを抑制して良質な画像品質を維持することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の全体構成を示す概略図 図1における画像形成部9の部分拡大図 画像形成装置100に用いられる制御経路の一例を示すブロック図 小サイズ用紙を通紙した場合の感光体ドラム1の回転軸方向における感光層1bの層厚の推移を示すグラフ 感光体ドラム1の通紙領域と非通紙領域における感光層1bの層厚の推移を示すグラフ 本発明の画像形成装置100における感光層の最大削れ量Smaxに基づく帯電バイアス補正制御例を示すフローチャート
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の全体構成を示す概略図であり、図2は、図1における画像形成部P周辺の部分拡大図である。画像形成装置(例えばモノクロプリンター)100本体内には、帯電、露光、現像及び転写の各工程によりモノクロ画像を形成する画像形成部Pが配設されている。
画像形成部Pには、感光体ドラム1の回転方向(図1の反時計回り方向)に沿って、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写ローラー5、クリーニング装置6、及び除電装置7が配設されている。画像形成部Pでは、感光体ドラム1を図1において反時計回り方向に回転させながら、感光体ドラム1に対する画像形成プロセスが実行される。
感光体ドラム1は、例えばアルミニウム製のドラム素管1aの外周面に感光層1bが積層されたものであり、帯電装置2によって感光層1bを帯電させるようになっている。そして、後述する露光装置3からの光ビームを受けた感光層1bの表面に、帯電を減衰させた静電潜像を形成する。本実施形態では、感光層1bとして帯電時のオゾンの発生が少なく高解像度の画像が得られる有機感光層(OPC)を用いている。
帯電装置2は、感光体ドラム1の表面を均一に帯電させるものである。本実施形態では、コロナワイヤーと感光体ドラム1との間にグリッドを備え、グリッドに高電圧を印加することにより放電するスコロトロン帯電方式の帯電装置が用いられる。露光装置3は、画像データに基づいて光ビームを感光体ドラム1に照射し、感光体ドラム1の表面に静電潜像を形成する。
転写ローラー5は、感光体ドラム1の表面に形成されたトナー像を、用紙搬送路11を搬送されてくる用紙に転写する。クリーニング装置6は、感光体ドラム1の長手方向に線接触するクリーニングブレード20と、クリーニングブレード20によって感光体ドラム1の表面から掻き取られた廃トナーを排出する回収スパイラル21を備えており、トナー像が用紙に転写された後に、感光体ドラム1の表面の残留トナーを除去する。除電装置7は、感光体ドラム1の表面に除電光を照射して残留電荷を除去する。
印字動作を行う場合、パーソナルコンピューター等の上位装置から送信された画像データを画像信号に変換する。一方、画像形成部Pにおいて、帯電装置2により図中の反時計回り方向に回転する感光体ドラム1が均一に帯電され、画像信号に基づいて露光装置3が感光体ドラム1上に光ビームを照射することで、その画像データに基づく静電潜像を感光体ドラム1表面に形成する。その後、現像装置4の現像ローラー4aに担持されたトナーを静電潜像に付着させてトナー像を形成する。現像装置4へのトナーの供給はトナーコンテナ8から行われる。
上記のようにトナー像が形成された画像形成部Pに向けて、用紙収容部10から用紙が用紙搬送路11及びレジストローラー対13を経由して所定のタイミングで搬送され、感光体ドラム1と転写ローラー5との転写ニップ部Nにおいて感光体ドラム1表面のトナー像が用紙に転写される。そして、トナー像が転写された用紙は感光体ドラム1から分離され、定着部9に搬送されて加熱及び加圧されることで用紙にトナー像が定着される。定着部9を通過した用紙は、用紙搬送路11の分岐部に配置された搬送ガイド部材16によって搬送方向が振り分けられ、そのまま(或いは、反転搬送路17に送られて両面コピーされた後に)、排出ローラー対14を介して用紙排出部15に排出される。
図3は、画像形成装置100に用いられる制御経路の一例を示すブロック図である。なお、画像形成装置100を使用する上で装置各部の様々な制御がなされるため、画像形成装置100全体の制御経路は複雑なものとなる。そこで、ここでは制御経路のうち、本発明の実施に必要となる部分を重点的に説明する。
バイアス制御回路51は、帯電バイアス電源52、現像バイアス電源53、及び転写バイアス電源54と接続され、制御部90からの出力信号によりこれらの各電源52〜54を作動させるものであり、各電源52〜54はバイアス制御回路51からの制御信号によって、帯電装置2、現像ローラー4a、転写ローラー5に所定のバイアスを印加する。
転写ローラー5へのバイアス印加について具体的に説明すると、感光体ドラム1から用紙にトナー像を転写する際は、転写ローラー5がトナーと逆極性(負極性)となる一定電流(順転写定電流)が流れるように転写バイアスが印加される。転写バイアスを定電流制御とすることで、耐久度や環境によって変化する感光体ドラム1と転写ローラー5との間のインピーダンス変化の影響がほとんどなく、感光体ドラム1と転写ローラー5との間の空隙に対する転写電界を安定化できる。
一方、転写ニップ部Nに用紙が存在しない場合(紙間)は、転写ローラー5にトナーと同極性(正極性)の一定電圧(転写逆バイアス)を印加する定電圧制御とする。これにより、感光体ドラム1から転写ローラー5へトナーが付着することによる転写ローラー5の汚染を防止するとともに、感光体ドラム1への不要な電流の流れ込みを抑制することができる。
操作部70には、液晶表示部71、各種の状態を示すLED72が設けられており、画像形成装置100の状態を示したり、画像形成状況や印字部数を表示したりするようになっている。画像形成装置100の各種設定はパーソナルコンピューターのプリンタードライバーから行われる。
制御部90は、中央演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)91、読み出し専用の記憶部であるROM(Read Only Memory)92、読み書き可能な記憶部であるRAM(Random Access Memory)93、一時的に画像データ等を記憶する一時記憶部94、画像形成装置100内の各装置に制御信号を送信したり、操作部70からの入力信号を受信したりする複数(ここでは2つ)のI/F(インターフェイス)95を少なくとも備えている。また、制御部90は、画像形成装置100の本体内部の任意の場所に配置可能である。
また、制御部90は、画像形成装置100における各部分、装置に対し、CPU91からI/F95を通じて制御信号を送信する。また、各部分、装置からその状態を示す信号や入力信号がI/F95を通じてCPU91に送信される。制御部90が制御する各部分、装置としては、例えば、画像形成部Pの帯電装置2、転写ローラー5、バイアス制御回路51、操作部70等が挙げられる。
ROM92には、画像形成装置100の制御用プログラムや、制御上の必要な数値等、画像形成装置100の使用中に変更されることがないようなデータ等が収められている。RAM93には、画像形成装置100の制御途中で発生した必要なデータや、画像形成装置100の制御に一時的に必要となるデータ等が記憶される。また、ROM92(或いはRAM93)には、後述するように感光体ドラム1の感光層1bの最大削れ量Smaxを算出する際に用いられる削れレートα、β、γや、最大削れ量Smaxと最大削れ量Smaxに応じた適正な帯電バイアスとを関連づける帯電バイアス補正テーブルも記憶されている。タイマー94は、転写ローラー5による用紙への転写時および非転写時(紙間時)における感光体ドラム1の回転時間を累積して計測する。
次に、本発明の画像形成装置100における、感光体ドラム1の感光層1bの削れ量の算出方法について詳細に説明する。図4は、小サイズ用紙を通紙した場合の感光体ドラム1の回転軸方向における感光層1bの層厚の推移を示すグラフであり、図5は、感光体ドラム1の通紙領域と非通紙領域における感光層1bの層厚の推移を示すグラフである。
図4において、5K(5,000)枚通紙時、25K(25,000)枚通紙時、43K(43,000)枚通紙時、および68K(68,000)枚通紙時の回転軸方向における感光層1bの層厚をそれぞれ実線、破線、一点鎖線および点線で示す。なお、A5用紙幅、転写ローラー幅、クリーニングブレード幅を図4中に矢印で示す。また、図5において、感光体ドラム14の回転軸方向(図4の左右方向)の中央部(center)における感光層1bの層厚の推移を●のデータ系列、両端部(left、right)における感光層1bの層厚の推移をそれぞれ▲、×のデータ系列で示す。
幅方向サイズが感光体ドラム1の回転軸方向寸法よりも小さい用紙(ここではA5用紙)が感光体ドラム1を通過する場合、感光体ドラム14の回転軸方向(図4の左右方向)の中央部(center)のみが用紙が通過する領域(通紙領域)R1となり、両端部(left、right)には用紙が通過しない領域(非通紙領域)R2が発生する。図4及び図5に示すように、非接触領域R2における感光層1bの削れ量は、接触領域R1における感光層1bの削れ量に比べて、通紙枚数またはドラム回転数が増加するにつれて大幅に増加している。
ここで、感光層1bの削れ量と転写ニップ部Nにおけるバイアス印加パターンとの関係について検討する。小サイズ用紙を通紙する際に転写ニップ部Nにおける転写バイアスまたは転写逆バイアスの印加パターンを表1に示す。
用紙が通過する通紙領域R1ではパターンAの状態とパターンBの状態が存在する。具体的には、転写ニップ部Nを用紙が通過している間は感光体ドラム1から用紙(転写ローラー5)へトナーが移動するような転写電流(順転写定電流)が流れるように転写バイアスが印加されるためパターンAとなる。また、転写ニップ部Nを用紙が通過していないときは転写バイアスの印加は停止され、転写ローラー5へのトナーの付着を防止する転写逆バイアス(逆転写定電圧)が印加されるためパターンBとなる。
用紙が通過しない非通紙領域R2ではパターンBの状態とパターンCの状態が存在する。具体的には、転写ニップ部Nを用紙が通過している間は順転写定電流が流れるように転写バイアスが印加されるが、非通紙領域R2では用紙が通過しないためパターンCとなる。また、転写ニップ部Nを用紙が通過していないときは転写バイアスの印加は停止され、転写ローラー5へのトナーの付着を防止する転写逆バイアスが印加されるためパターンBとなる。
パターンBの状態である時間は通紙領域R1と非通紙領域R2で同じであるため、図4及び図5で示した感光層1bの削れ量の差はパターンAの状態とパターンCの状態での削れ量の差によって生じている。パターンCは感光体ドラム1と転写ローラー5の間に用紙が介在しない状態で転写バイアスが印加され、転写電流が転写ローラー5から感光体ドラム1に直接流れ込んでいる状態である。即ち、感光体ドラム1へ転写電流が直接流れ込む現象が感光層1bの削れを促進していると考えられる。
そこで、本実施形態では、転写ニップ部Nにおける転写バイアスまたは転写逆バイアスの印加パターン毎に削れレート(感光体ドラム1の単位駆動量当たりの感光層1bの削れ量)を実験により求めておき、各印加パターンの累積駆動量と削れレートとに基づいて、感光体ドラム1の回転軸方向において感光層1bの削れ量が最大となる非通紙領域R2での感光層1bの削れ量を算出する。そして、算出された削れ量に応じて帯電装置2への帯電バイアスの印加条件を設定する。
パターンA、B、Cでの感光層1bの削れレートをα、β、γとし、パターンA、B、Cでの感光体ドラム1の累積駆動量をTa、Tb、Tcとすると、非通紙領域R2での最大削れ量Smaxは以下の式(1)で表される。
Smax=α*Ta+β*Tb+γ*Tc ・・・(1)
累積駆動量Ta、Tb、Tcは、各パターンA〜Cでの感光体ドラム1の回転時間を計測して累積することにより求めることができる。非通紙領域R2でパターンAとなる場合は、転写ニップ部に最大サイズの用紙を通紙した場合であるため、パターンAでの累積駆動量Taは最大サイズの用紙への転写時間の累積値である。また、非通紙領域R2でパターンCとなる場合は、最大サイズ以外の用紙を通紙した場合であるため、パターンCでの累積駆動量Tcは最大サイズ以外の用紙への転写時間の累積値である。パターンBでの累積駆動量Tbは全てのサイズの用紙における非転写時間(紙間時間)の累積値である。
なお、搬送される用紙の厚みや種類、出力画像の種類に応じてプロセス速度が二段階に切り換えられる画像形成装置100では、感光体ドラム1も二段階の線速で回転する。その場合、感光体ドラム1の回転時間(駆動時間)が同じであっても感光体ドラム1の駆動量は線速によって異なる。そこで、累積駆動量Ta〜Tcを、感光体ドラム1の回転数、または外周面の移動距離(回転数×ドラム外周長)として算出することで、異なる線速で回転する感光体ドラム1の累積駆動量を適切に算出することができる。この場合、削れレートα、β、γも感光体ドラム1の単位回転数(または単位移動距離)当たりの削れ量を用いる。
図6は、感光層1bの最大削れ量Smaxに基づく帯電バイアスの制御例を示すフローチャートである。図1〜図5を参照しながら、図6のステップに沿って帯電装置2に印加する帯電バイアスの設定手順について詳細に説明する。
パーソナルコンピューター等から印字命令が入力され、印字が開始されると(ステップS1)、制御部90は前回の帯電バイアス補正時(或いは画像形成装置100の使用開始時)からの累積印字枚数Σnをカウントする(ステップS2)。また、制御部90はパターンA、B、Cでの感光体ドラム1の累積駆動時間Ta、Tb、Tcの計測も開始する(ステップS3)。
次に、制御部90は印字が終了したか否かを判断する(ステップS4)。印字が継続している場合は(ステップS4でNo)ステップS2に戻り、累積印字枚数Σnのカウント、及び累積駆動時間Ta、Tb、Tcの計測を継続する。印字が終了している場合は(ステップS4でYes)、累積印字枚数Σnが所定枚数n1(例えば5,000枚)以上となったか否かを判断する(ステップS5)。
Σn≧n1である場合は(ステップS5でYes)、ROM92(或いはRAM93)からパターンA、B、Cでの感光層1bの削れレートα、β、γを読み出し、累積駆動時間Ta、Tb、Tcと削れレートα、β、γとを用いて上記式(1)により感光層1bの最大削れ量Smaxを算出する(ステップS6)。
そして、算出された最大削れ量Smaxに基づいて帯電装置2に印加する帯電バイアスを補正する(ステップS7)。具体的には、一定の帯電バイアスを印加したときの感光体ドラム1の表面電位は感光層1bの層厚が薄くなるほど低くなるため、感光層1bの初期層厚からSmaxを差し引いた感光層1bの最小層厚を求め、最小層厚において所定の表面電位が得られるように帯電バイアスを高くする。一方、ステップS5でΣn<n1である場合(ステップS5でNo)はステップS1に戻り、次の印字命令の入力があったときにステップS1〜S7の処理を繰り返す。
上記の制御によれば、パターンA、B、Cでの感光層1bの削れレートα、β、γと、感光体ドラム1の累積駆動時間Ta、Tb、Tcとから感光層1bの最大削れ量Smaxが算出されるため、大サイズ用紙と小サイズ用紙の比率等に係わらず感光体ドラム1の回転軸方向における感光層1bの最大削れ量Smaxを精度良く算出することができ、算出された最大削れ量Smaxに基づいて帯電バイアスを適正に補正できる。従って、感光体ドラム1の回転軸方向の表面電位ムラが解消されるため、使用する用紙の幅方向サイズに係わらず、濃度段差や端部カブリを抑制して良質な画像品質を維持することができる。
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、図6に示した制御では、印字枚数が所定枚数に到達した時点で最大削れ量Smaxを算出して帯電バイアスの補正を行うようにしたが、図6の制御は一例であって、例えば用紙が通紙される毎に最大削れ量Smaxを算出し、最大削れ量Smaxが前回の帯電バイアスの補正時から一定量大きくなったときに補正を実行するようにしても良い。
また、上記実施形態では、感光体ドラム1に接触するように配置されて転写ニップ部Nを形成する転写部材として、転写ローラー5を用いているが、転写ローラー5に代えて無端状の転写ベルトを感光体ドラム1に接触させて転写ニップ部を形成することもできる。また、図2に示したようなコロナワイヤーとグリッドとを備えたスコロトロン帯電方式の帯電装置2に代えて、グリッドを持たないコロトロン帯電方式の帯電装置や、帯電ローラーを用いた接触帯電方式の帯電装置を用いることもできる。
さらに、本発明の画像形成装置としては、図1に示したようなモノクロプリンターに限らず、モノクロ及びカラー複写機、デジタル複合機、カラープリンター、ファクシミリ等の他の画像形成装置であっても良い。
本発明は、感光体ドラム等の像担持体と、像担持体を帯電させる帯電装置と、像担持体に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写部材とを備えた画像形成装置に利用可能である。本発明の利用により、像担持体の回転軸方向における感光層の最大削れ量を精度良く算出して適正な帯電条件を設定できる画像形成装置を提供することができる。
1 感光体ドラム(像担持体)
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
4a 現像ローラー
5 転写ローラー(転写部材)
6 クリーニング装置
20 クリーニングブレード
51 バイアス制御回路
52 帯電バイアス電源
54 転写バイアス電源
90 制御部
100 画像形成装置
N 転写ニップ部

Claims (7)

  1. 表面に感光層が形成された像担持体と、
    該像担持体の表面をトナーの帯電極性と同極性に帯電させる帯電装置と、
    該帯電装置により均一に帯電された前記像担持体表面を露光走査して前記像担持体上に静電潜像を形成する露光装置と、
    前記像担持体の回転方向に対し前記帯電装置の下流側に配置され、前記静電潜像にトナーを付着させて前記像担持体上にトナー像を形成する現像装置と、
    前記像担持体の回転方向に対し前記現像装置の下流側に前記像担持体に接触するように配置されて転写ニップ部を形成し、前記転写ニップ部を通過する記録媒体にトナー像を転写する転写部材と、
    前記帯電装置に帯電バイアスを印加する帯電バイアス電源と、
    前記記録媒体が前記転写ニップ部を通過中の場合に前記転写部材にトナーの帯電極性と逆極性の転写バイアスを印加し、前記記録媒体が前記転写ニップ部を通過中でない場合に前記転写部材にトナーの帯電極性と同極性の転写逆バイアスを印加する転写バイアス電源と、
    前記帯電バイアス電源および前記転写バイアス電源を制御する制御部と、
    を備えた画像形成装置において、
    前記制御部は、以下の式(1)により前記像担持体の回転軸方向における前記感光層の最大削れ量Smaxを算出するとともに、算出された最大削れ量Smaxに基づいて前記帯電バイアスを補正する帯電バイアス補正制御を実行可能であることを特徴とする画像形成装置。
    Smax=α*Ta+β*Tb+γ*Tc ・・・(1)
    ただし、
    α:前記転写ニップ部を最大サイズの記録媒体が通過している状態での前記像担持体の単位駆動量当たりの前記感光層の削れ量
    β:前記転写ニップ部を記録媒体が通過していない状態での前記像担持体の単位駆動量当たりの前記感光層の削れ量
    γ:前記転写ニップ部を最大サイズ以外の記録媒体が通過している状態での前記像担持体の単位駆動量当たりの前記感光層の削れ量
    Ta:最大サイズの記録媒体が前記転写ニップ部を通過している状態での前記像担持体の累積駆動量
    Tb:記録媒体が前記転写ニップ部を通過していない状態での前記像担持体の累積駆動量
    Tc:最大サイズ以外の記録媒体が前記転写ニップ部を通過している状態での前記像担持体の累積駆動量
    である。
  2. 前記像担持体の累積駆動量は、前記像担持体の回転時間の累積値であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記像担持体の累積駆動量は、前記像担持体の回転数の累積値または前記像担持体の外周面の移動距離の累積値のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記感光層の初期層厚から前記最大削れ量Smaxを差し引いた最小層厚において所定の表面電位が得られるように前記帯電バイアスを補正することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記帯電バイアス補正制御は、前回補正時からの印字枚数が所定枚数に到達した時点で実行されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、定電流制御によって前記転写部材に前記転写バイアスを印加し、定電圧制御によって前記転写部材に前記転写逆バイアスを印加することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記像担持体は、表面に有機感光層が形成された有機感光体であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
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