JP2014134645A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像装置内の現像剤のトナー濃度が予め想定されているトナー濃度よりも高い想定外の状態でトナー濃度検知手段の制御電圧を調整する場合に、その制御電圧の調整異常の発生を判断できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像装置内の現像剤のトナー濃度をトナー濃度検知手段26で検知し、その検知結果に基づいてトナー補給装置を制御する。また、トナー濃度検知手段26に印加される制御電圧Vtcntは、そのトナー濃度検知手段26の出力と現像剤のトナー濃度との関係が所定関係になるように調整される。この調整を行ったときの調整後の制御電圧の値と、予め設定した基準値とを比較する。
【選択図】図10

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
従来、この種の画像形成装置として、像担持体である感光体の表面を帯電手段により所定電位に一様に帯電し、露光手段により静電潜像を形成し、その静電潜像をトナーと磁性キャリアとを含む2成分現像剤(以下「現像剤」という。)を用いた現像手段により現像してトナー像を形成するものが知られている。この画像形成装置では、静電潜像を現像する際に現像装置内の現像剤中のトナーが消費されるため、トナーを収容するトナー収容部より現像装置内にトナーの補給が行われる。
上記従来の画像形成装置では、現像装置内の現像剤のトナー濃度の検知結果に基づいて、現像剤のトナー濃度が狙いの濃度となるようにトナー収容部から現像装置内に補給されるトナー補給量を制御する方式が広く用いられている。トナー濃度を検知する方法としては、一般に、現像装置内の所定の検知対象領域内に存在する現像剤の中のトナーの量又は磁性キャリアの量を検知する方法が用いられる。例えば、トナー濃度センサとして透磁率センサを設け、その透磁率センサにより現像剤の透磁率を検知する透磁率検知方式が知られている。透磁率センサは、その検知対象領域内に存在する現像剤の磁気特性を周波数や電圧等といった電気信号としてとらえて出力するものである。この透磁率センサの出力値(Vt)は、検知対象領域内に存在する現像剤中における磁性キャリアの量の増加に応じて単調減少するので、その出力値(Vt)に基づいて現像剤中のトナー濃度を検知できる。この透磁率センサの出力値(Vt)は、画像濃度を一定に保つように決定された目標出力値(Vtref)と比較される。そして、透磁率センサの出力値(Vt)と目標出力値(Vtref)との差分に応じて、所定の演算式によりトナー補給量が算出される。このように算出されたトナー補給量に基づいてトナー補給装置が制御され、トナー収容部から現像装置内に所定量のトナーが補給されることにより、画像の安定性が維持される。
上記従来の透磁率センサを用いるトナー濃度検知方式では、透磁率センサの出力特性を規定する制御電圧(Vtcnt)を調整することにより、透磁率センサから狙いの出力が得られるように校正される。この透磁率センサの制御電圧の調整は、例えば特許文献1に開示されているように、所定の基準トナー濃度を有する新規な現像剤が現像装置に投入された場合に行われる。この特許文献1の画像形成装置では、現像装置に現像剤が投入されてから透磁率センサの制御電圧の調整を含むイニシャライズを行う。そして、イニシャライズの後に出力される透磁率センサの出力が所定値を超えないときに現像剤投入の不具合もしくは透磁率センサのセット不良と判断される。
上記透磁率センサの制御電圧の調整は、所定の基準トナー濃度を有する新規な現像剤が現像装置に投入された場合のほか、現像装置内の現像剤の劣化が顕著な場合にも行われる。例えば、通紙環境や出力画像により現像剤の劣化が顕著になった場合に、現像装置内の劣化した現像剤が全て排出され所定の基準トナー濃度を有する新規の現像剤が投入される現像剤交換が行われ、その後、透磁率センサの制御電圧の調整が行われる。
しかしながら、現像装置内の劣化した現像剤を排出する場合、その劣化した現像剤のトナーが現像装置内で凝集していると、そのトナーを含む現像剤が十分に排出されず滞留してしまうことがある。このようにトナーが滞留している現像装置に、基準トナー濃度を有する新規の現像剤を投入すると、現像装置内で滞留しているトナー濃度の高い現像剤と新規の現像剤とが混合される。この混合により、現像装置内の現像剤のトナー濃度が予め想定している基準トナー濃度よりも高くなった想定外の状態になってしまう。このような想定外の状態で透磁率センサの制御電圧の調整が行われると、透磁率センサの出力と実際の現像装置内の現像剤のトナー濃度とは異なる基準トナー濃度とが対応するように透磁率センサの制御電圧が調整される。この調整異常が発生すると、その後のトナー濃度の検知動作において、透磁率センサの出力は現像剤の真のトナー濃度よりも低いトナー濃度に対応した出力になってしまう。このように現像剤交換の際に、現像装置内のトナー凝集に起因して制御電圧が適切に調整されない調整異常が行われると、透磁率センサの誤検知が発生し、画像を出力した際に必要以上のトナー補給が行われるおそれがある。必要以上のトナー補給が行われると、トナー飛散や地肌汚れといった異常画像の発生につながる。
上記特許文献1の画像形成装置では、前述のように、現像装置のイニシャライズの後に出力される透磁率センサの出力が所定値を超えないときに現像剤投入の不具合や透磁率センサのセット不良を判断することができる。しかしながら、特許文献1の画像形成装置では、透磁率センサの出力が所定値を超えていると、現像剤投入の不具合や透磁率センサのセット不良が発生していない正常な状態であると判断してしまう。つまり、前述の劣化した現像剤を新規の現像剤に交換する現像剤交換時において、現像装置内のトナーの凝集に起因した現像剤排出異常が発生し、現像装置内の現像剤のトナー濃度が予め想定される基準トナー濃度よりも高くなった想定外の状態になってしまう。この想定外の状態では、透磁率センサの出力が所定値を超えてしまう。このため、現像装置内のトナーの凝集に起因した制御電圧の調整異常があったとしても、透磁率センサの出力が所定値を超えていることから正常な状態であると判断されるので、上記制御電圧の調整異常の発生を判断できない。
なお、上記制御電圧の調整異常の発生を判断できないという問題は、前述の現像剤交換時に限らず発生し得るものである。すなわち、上記問題は、前記現像装置内のトナー凝集のように予測することが難しい想定外の現象によって上記制御電圧の調整時における現像装置内の現像剤のトナー濃度が予め想定されるトナー濃度よりも高くなっている場合に発生し得るものである。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、現像装置内の現像剤のトナー濃度が予め想定されているトナー濃度よりも高い想定外の状態でトナー濃度検知手段の制御電圧を調整する場合に、その制御電圧の調整異常の発生を判断できる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、像担持体と、該像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、トナーとキャリアとを含む現像剤を用いて、該像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置と、該現像装置にトナーを補給するトナー補給装置と、該現像装置内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、該トナー濃度検知手段の検知結果に基づいて該トナー補給装置を制御する制御手段と、該トナー濃度検知手段に制御電圧を印加する制御電圧印加手段と、該トナー濃度検知手段の出力とトナー濃度との関係が所定関係になるように該制御電圧を調整する調整手段と、を備えた画像形成装置であって、前記調整手段による制御電圧の調整を行ったときの調整後の制御電圧の値と、予め設定した基準値とを比較する比較手段を、更に備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、現像装置内の現像剤のトナー濃度が予め想定されているトナー濃度よりも高い想定外の状態でトナー濃度検知手段の制御電圧を調整する場合に、その制御電圧の調整異常の発生を判断できるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の主要部を示す概略構成図。 作像手段の概略構成の一例を示す拡大図。 現像装置の斜視図。 現像装置を裏面側から見た(図3の下方から見た)部分斜視図。 透磁率センサの入力制御電圧Vtcntと出力電圧Vtとの関係を示す特性の一例を示すグラフ。 本実施形態に係るプリンタにおけるトナー濃度制御を行う制御系の要部構成の一例を示すブロック図。 透磁率センサの出力値と検知対象の現像剤のトナー濃度との関係を示す出力特性の一例を示すグラフ。 本実施形態に係るプリンタにおける透磁率センサの入力制御電圧Vtcntを調整する制御系の要部構成の一例を示すブロック図。 Vtcnt調整時のトナー濃度が互いに異なる2種類の現像剤それぞれに対するVtcnt−Vt特性を示すグラフ。 透磁率センサの入力制御電圧Vtcntの調整が適切に行われているかの調整成否判定の一例を示すフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の主要部を示す概略構成図である。なお、本実施形態では、画像形成装置が露光手段の光源としてレーザーを用いた電子写真方式のカラーレーザープリンタ(以下、「プリンタ」という。)である場合について説明するが、本発明は、この構成に限定されるものではない。例えば、本発明は、露光手段の光源としてレーザー以外の光源(例えば発光ダイオードアレイ)を用いた画像形成装置にも適用することとができる。また、本発明は、モノクロのプリンタにも適用することができ、また、プリンタ以外のファクシミリ、複写機、又は、それらの装置の複数の機能を備えた複合機にも適用することができる。
図1において、プリンタは、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の各色の画像を形成するための4組の作像手段1Y,1C,1M,1Bkを備えている。以下、図面中の各符号の添字Y、C、M、Bkは、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラック用の部材であることを示す。
作像手段1Y,1C,1M,1Bkは、中間転写体としての中間転写ベルト6の表面移動方向(図1中の矢印A方向)における上流側から順に配置されている。作像手段1Y,1C,1M,1Bkはそれぞれ、像担持体としてのドラム状の感光体11Y,11C,11M,11Bkを有する感光体ユニット10Y,10C,10M,10Bkと、現像手段としての現像装置20Y,20C,20M,20Bkとを備えている。また、各作像手段1Y,1C,1M,1Bkの配置は、各感光体ユニット内の感光体11Y,11C,11M,11Bkの回転軸が平行になるように且つ中間転写ベルト6の表面移動方向に所定のピッチで配列するように、設定されている。
各作像手段1Y,1C,1M,1Bkによって形成された感光体11Y,11C,11M,11Bk上のトナー像は、1次転写部材としての1次転写ローラ2が対向している1次転写部で、中間転写ベルト6上に順次重ね合わされて1次転写される。この重なり合って得られるカラー画像は、中間転写ベルト6の表面移動に伴って、中間転写ベルト6と2次転写部材としての2次転写ローラ3との間の2次転写部に搬送される。
また、本実施形態のプリンタは、上記作像手段1Y,1C,1M,1Bkのほか、その下方に図示しない露光手段としての光書込ユニットが配置され、さらにその下に、図示しない記録媒体供給手段としての給紙カセットが配置されている。光書込ユニットは、例えば画像データに基づいて強度を変調しながら感光体長手方向に繰り返し走査したレーザ光LY,LC,LM,LBkをそれぞれ感光体11Y,11C,11M,11Bkに照射する。各感光体11Y,11C,11M,11Bkに潜像を形成する潜像形成手段は、上記光書込ユニット及び後述の帯電手段としての帯電ローラなどにより構成される。
図1中の一点鎖線は、記録媒体としての転写紙Pの搬送経路を示している。給紙カセットから給送された転写紙は、図示しない搬送ガイドによってガイドされながら搬送ローラで搬送され、レジストローラ5が設けられている一時停止位置に送られる。転写紙は、レジストローラ5により所定のタイミングで2次転写部に供給される。そして、中間転写ベルト6上に形成されたカラー画像が、転写紙上に2次転写され、転写紙上にカラー画像が形成される。このカラー画像が形成された転写紙は、定着手段としての定着ユニット7でトナー像が定着された後、排紙トレイ8上に排出される。
図2は、上記作像手段1Y,1C,1M,1Bkのうち、イエローの作像手段1Yの概略構成の一例を示す拡大図である。他の作像手段1M,1C,1Bkについてもそれぞれ同じ構成となっているので、それらの説明は省略する。
図2において、作像手段1Yは、上述したように、感光体ユニット10Y及び現像装置20Yを備えている。感光体ユニット10Yは、感光体11Yのほか、その感光体表面をクリーニングする像担持体クリーニング手段としてのクリーニングブレード13Y、その感光体表面を一様帯電する帯電手段としての帯電ローラ15Y等を備えている。
上記構成の感光体ユニット10Yにおいて、感光体11Yの表面は、電圧が印加された帯電ローラ15Yにより一様帯電される。この感光体11Yの表面に図示しない光書込ユニットで変調及び偏向されたレーザー光LYが走査されながら照射されると、感光体11Yの表面に静電潜像が形成される。この感光体11Y上の静電潜像は、現像装置20Yで現像されてイエローのトナー像となる。感光体11Yと中間転写ベルト6とが対向する1次転写部では、感光体11Y上のトナー像が中間転写ベルト6上に転写される。トナー像が転写された後の感光体11Yの表面は、感光体クリーニング手段としてのクリーニングブレード13Yでクリーニングされる。その後、感光体11Yの表面は、潤滑剤供給手段としての潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ12Yで所定量の潤滑剤が塗布されるとともに除電され、次の静電潜像の形成に備えられる。
また、本実施形態のプリンタでは、4つの感光体11Y,11C,11M,11Bkのうち、最下流側にあるブラック用の感光体11Bkのみ中間転写ベルト6に常に接触している転写ニップ常接状態である。残りの感光体11M,11C,11Yは中間転写ベルト6に対して接離可能となっている。転写紙上にカラー画像を形成する場合、4つの感光体11Y,11C,11M,11Bkは、それぞれ中間転写ベルト6に当接する。一方、転写紙上にブラックの単色画像を形成する場合、各カラー用の感光体11Y,11C,11Mを中間転写ベルト6から離間させ、ブラックトナーによるトナー像が形成されるブラック用の感光体11Bkのみを中間転写ベルト6に当接させるようにする。
上記現像装置20Yは、上記静電潜像を現像するための現像剤として、磁性キャリア及び負帯電のトナーを含む2成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)を使用している。また、現像装置20Yは、現像剤担持体としての非磁性材質からなる現像スリーブ22Yと、磁界発生手段としてマグネットローラ(不図示)とを備えている。現像スリーブ22Yは、現像装置のケーシング部材である現像ケース20Yaの感光体側の開口から一部露出するように配設され、マグネットローラは、現像スリーブ22Yの内部に固定配置されている。また、現像装置20Yは、撹拌搬送部材としての、現像剤規制部材としての現像ドクタ25Y、トナー濃度検知手段としての透磁率センサ26Y、トナー補給装置としての粉体ポンプ27Y等を備えている。
なお、本実施形態では、トナー濃度検知手段として透磁率センサを用いた場合について説明するが、本発明は、この構成に限定されるものではない。例えば、本発明は、印加される制御電圧によって出力特性が変化する、透磁率センサ以外のトナー濃度検知手段にも適用することができる。
現像スリーブ22Yには現像電界形成手段としての図示を省略した現像バイアス電源により負の直流電圧DC(直流成分)が印加され、現像スリーブ22Yが感光体11Yの金属基体層に対して所定の電圧となっている。
図2において、現像ケース20Ya内に収容された現像剤が撹拌搬送スクリュー23Y,24Yで撹拌搬送されることによりトナーが摩擦帯電される。そして、第1撹拌搬送スクリュー23Yが配置された第1撹拌搬送路内の現像剤の一部が現像スリーブ22Yの表面に担持され、現像ドクタ25Yで層厚が規制された後、感光体11Yと対向する現像領域20Ybに搬送される。現像領域20Ybでは、現像スリーブ22Y上の現像剤中のトナーが現像電界によって感光体11Y上の静電潜像に付着し、トナー像となる。その後、現像領域20Ybを通過した現像剤は、現像スリーブ22Y上の現像剤離れ極位置で現像スリーブ22Yから離れ、第1撹拌搬送路に戻る。第1撹拌搬送路をその下流端まで搬送された現像剤は、第2撹拌搬送スクリュー24Yが配置された第2撹拌搬送路の上流端へ移動し、第2撹拌搬送路内でトナー補給を受ける。その後、第2撹拌搬送路をその下流端まで搬送された現像剤は、第1撹拌搬送路の上流端へ移動する。第2撹拌搬送路の底部を構成する現像ケース部分には、現像ケース20Ya内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段としての透磁率センサ26Yが設置されている。現像ケース20Ya内の現像剤のトナー濃度は、画像形成動作に伴うトナー消費により低下するので、透磁率センサ26Yの出力値Vtに基づいて、トナーカートリッジ30Yから粉体ポンプ27Yによりトナーが補給されることで適正な範囲に制御される。
図3は、現像装置20の斜視図であり、図4は、その現像装置を裏面側から見た(図3の下方から見た)部分斜視図である。なお、図3及び図4中の符号では、色を示す添字Y、C、M、Bkを省略している。現像装置20には、トナーカートリッジやトナーボトルなどの現像剤容器から現像剤が供給される現像剤供給口40が上方に突出して配置されている。また、現像装置20の他が手方向端部の裏面43には、現像剤が排出される現像剤排出口41が設けられている。現像装置20内の現像剤を新品のものに入れ替える場合、サービスマンによって使用済みの現像剤が現像剤排出口41を介して空の現像剤容器(不図示)に回収され、新品の現像剤が現像剤供給口40を介して供給される。ここで、回収及び供給の対象となっている現像剤は、例えばトナーとキャリアとを含む二成分現像剤である。
次に、上記構成のプリンタにおけるトナー補給制御で用いられる透磁率センサ26に入力される制御電圧(以下、本実施形態において「入力制御電圧」という。)Vtcntの調整について説明する。この入力制御電圧Vtcntは、透磁率センサ26における検知対象のトナー濃度と出力値との関係を示す出力特性を規定するものである。なお、以下の説明中の符号についても、色を示す添字Y、C、M、Bkを省略する。
各色の現像装置20にそれぞれ搭載されている透磁率センサ26は、コイル、抵抗、コンデンサなどからなる電子回路と検知対象である現像剤とによって磁性回路を形成して、現像剤の透磁率を測定するものである。かかる構成の透磁率センサ26は、製品毎に出力特性がばらついている。また、現像装置20においては、透磁率センサ26自体の感度に起因するセンサ出力特性のばらつきの他に、現像装置20内の各種部品の寸法誤差、形状誤差、組付誤差などに起因するセンサ出力特性のばらつきが発生する。後者のセンサ出力特性のばらつきが発生するのは、透磁率センサ26が透磁率を測定する磁気回路の磁気特性が、透磁率センサ26と他の部品との相対位置のばらつきによって変化するからである。
そこで、本実施形態のプリンタでは、上記製品毎の透磁率センサ26の出力特性のバラツキを補正するために、制御手段としての制御部により、例えばユーザーのもとでの初回使用に先立って、各色の現像装置20に設けられた透磁率センサ26の校正を行っている。ユーザーのもとでの初回使用に先立つ未使用の現像装置20には、予め設定した所定の基準トナー濃度を有する新規の現像剤(以下「初期剤」という。)が投入されている。そのため、透磁率センサ26で検知する対象の現像剤のトナー濃度は上記基準トナー濃度であると想定される。この想定のもとで、透磁率センサ26の出力値が、予め求めておいた上記基準トナー濃度に対応する出力値になるように、透磁率センサ26に印加する入力制御電圧Vtcntの値が調整される。この入力制御電圧Vtcntの調整により、検知対象の現像剤のトナー濃度と透磁率センサ26の出力値との関係を示す出力特性が製品間で同じになり、製品毎の透磁率センサ26の出力特性のバラツキを補正される。このように入力制御電圧が調整された後、調整後の入力制御電圧Vtcntが、トナー補給制御などにおけるトナー濃度検知時の透磁率センサ26に印加される。
なお、上記校正を行うことができる制御部は、後述のように、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等により構成される。
上記透磁率センサ26のより具体的な校正は、例えば以下のように行われる。
図5は、透磁率センサ26の入力制御電圧Vtcntと出力電圧Vtとの関係を示す特性の一例を示すグラフである。現像装置20に搭載された透磁率センサ26は、例えば図5に示すように、入力制御電圧Vtcntが大きくなるほど出力電圧Vtが大きくなるという特性を有する。しかし、その特性を示す直線の傾きは、個々の現像装置で微妙に異なっている。
新品の状態の現像装置20においては、その内部に初期剤が封入されている。制御部は、感光体11等を所定のプロセス線速で駆動しながら、初期剤を検知対象にしている透磁率センサ26からの出力電圧Vtの値を所定の値で安定させるように、透磁率センサ26に対する入力制御電圧Vtcntを調整する。このような入力制御電圧Vtcntの調整が初期校正である。この初期校正の後、入力制御電圧Vtcntが初期校正による調整後の値に固定される。
現像装置20が新品である場合には、まず、感光体11や現像装置20の駆動源となっているプロセス駆動モータの駆動により、感光体11や現像装置20を所定のプロセス線速で駆動しながら、現像装置内の初期剤を透磁率センサ26の出力が安定するまで撹拌する。次いで、透磁率センサ26の校正を行う。透磁率センサ26の校正では、まず、入力制御電圧Vtcntの値を変化させながら透磁率センサ26からの出力電圧Vtを順次取得してVtcnt−Vt特性を測定する。そして、このVtcnt−Vt特性に基づいて、目標の出力電圧値が得られる入力制御電圧Vtcntの値を特定し、入力制御電圧Vtcntを、その特定した値に設定する。
上記Vtcnt−Vt特性における入力制御電圧Vtcntの範囲については、ある程度の大きさにする必要がある。これは、Vtcnt−Vt特性を初期設定処理の際に参照して入力制御電圧Vtcntの補正量を求めるのであるが、そのためにはVtcnt−Vt特性における入力制御電圧Vtcntの範囲をある程度広くしておく必要があるためである。制御電圧Vtcntの範囲をある程度大きくする方法としては、例えば、次の(1)や(2)等が挙げられる。
(1)Vtcnt−Vt特性を測定する際の入力制御電圧Vtcntの最大値と最小値とを予め定めておく。
(2)入力制御電圧Vtcntの校正値に対して所定の電圧値を加算又は減算して範囲の上限値や下限値にする。
上記透磁率センサ26の校正が終わったら、次に、入力制御電圧Vtcntの設定値(校正値)について正常であるか否かの判定を行い、正常でなかった場合には、透磁率センサ26の校正をやり直す。このやり直しについては所定回数(例えば3回)までとする。その所定回数を超えた場合には、プリンタの操作表示部にエラーメッセージを表示してから、透磁率センサ26の初期設定のルーチンを終了する。
次に、上記透磁率センサ26によるトナー濃度検知動作を伴うトナー補給制御について説明する。
トナー補給制御は、透磁率センサ26の出力値Vtとトナー濃度制御基準値である目標出力値Vtrefとの差分値Tn(=Vtref−Vt)に基づいて行われる。例えば、差分値Tnが+(プラス)の場合は、トナー濃度が十分高いと判断してトナーを補給しないように制御する。一方、差分値Tnが−(マイナス)の場合は、差分値Tnの絶対値が大きいほどトナー補給量を多くするようにして、出力値Vtが目標出力値Vtrefの値に近づくように制御する。
また、画像形成枚数が所定枚数に達するごとに一回の割合で、プロセスコントロールにより、透磁率センサ26の目標出力値Vtref、感光体11の帯電電位、光書込ユニットの光量等を調整する。ここで、上記所定枚数としては、例えば、10〜50枚の範囲内の所定枚数、又は、画像形成速度などの条件に応じて約5〜200枚の範囲内の所定枚数などが挙げられる。
上記プロセスコントロールは、詳しくは次のように行う。例えば、イエローの感光体11Y上に形成された複数のハーフトーン及びベタのパターンを中間転写ベルト6に転写し、その各パターンの濃度を、前述の図1に示す反射濃度センサ62により検知する。そして、その検知値に基づいてトナー付着量を把握し、トナー付着量が狙いの付着量になるように、透磁率センサ26の目標出力値Vtref、帯電電位、光量等を調整する。
次に、本実施形態のプリンタにおける透磁率センサ26によるトナー濃度検知動作を伴うトナー濃度制御(トナー補給制御)を行う制御手段としての制御部について説明する。
図6は、トナー濃度制御を行う制御系の要部構成の一例を示すブロック図である。制御手段としての制御部100は、各現像装置ごとに設けられているが、その基本的構成はいずれも同様であるので、以下色分け符号(Y,C,M,Bk)を省略して説明する。なお、本実施形態では、各現像装置20の制御部100の一部(CPU101、ROM102、RAM103等)は各現像装置間で共用されている。
図6において、本実施形態の制御部100は、CPU101、ROM102、RAM103、I/Oユニット104等から構成されている。I/Oユニット104には、透磁率センサ26及び反射濃度センサ62がそれぞれ図示しないA/D変換器を介して接続されている。
制御部100は、CPU101が所定のトナー濃度制御プログラムを実行することにより、I/Oユニット104を介して粉体ポンプ27を駆動するトナー補給駆動モータ31に制御信号を伝達し、トナー補給動作を制御する。
また、制御部100は、CPU101が所定の目標出力値補正プログラムを実行することにより、1回の画像形成ごとに目標出力値Vtrefを補正し、常に一定の画像濃度が得られるように制御する。
ROM102は、CPU101が実行するトナー濃度制御プログラム、目標出力値補正プログラムなどが記憶している。また、RAM103は、データ記憶手段として機能し、上記制御や補正で用いられる次の(1)〜(3)の各種値などを記憶するための変数(記憶領域)が設けられている。
(1)I/Oユニット104を介して取得した透磁率センサ26の出力値Vtを一時保存するVt変数。
(2)現像装置20内の現像剤のトナー濃度が目標トナー濃度であるときに透磁率センサ26が出力すべき基準出力値Vtrefを記憶するVtref変数。
(3)反射濃度センサ62からの出力値Vsを記憶するVs変数。
図7は、透磁率センサ26の出力値と検知対象の現像剤のトナー濃度との関係を示す出力特性の一例を示すグラフである。図7に示すように、実用的なトナー濃度の範囲では、透磁率センサ26の出力値Vtと現像剤のトナー濃度との関係は直線近似することができる。そして、現像剤のトナー濃度が高いほど、透磁率センサ26の出力値Vtが小さくなる特性を示す。この特性を利用して、透磁率センサ26の出力値Vtが目標出力値Vtrefより大きい場合には、粉体ポンプ27を駆動してトナー補給を行う。逆に、出力値Vtが目標出力値Vtrefより小さい場合には、粉体ポンプ27を停止させ、トナー補給を行わない。なお、本実施形態では、1回の画像形成ごとに透磁率センサ26の出力値Vtに基づいてトナー補給制御を行う。
次に、上記目標出力値Vrefを補正する目標出力値補正処理に係る制御例の全体概要について説明する。この制御を行う手段は、電位制御手段、第1の目標出力値補正手段及び第2の目標出力値補正手段から構成されている。なお、本実施形態においては、制御部100が電位制御手段、第1の目標出力値補正手段及び第2の目標出力値補正手段としても機能する。以下、各手段の機能を把握しやすいように、電位制御手段、第1の目標出力値補正手段及び第2の目標出力値補正手段という表現をそのまま用いて説明する。
電位制御手段は、現像装置20の現像γ(現像能力)を測定し、現像スリーブ22に印加する現像バイアスを決定するとともに、目標出力値Vtrefを変化させる。この制御の実行頻度は、例えば、カラー画像を200枚出力後である。
第1の目標出力値補正手段は、現像装置20内のトナー入換量に応じて目標出力値Vtrefを変化させるものである。なお、第1の目標出力値補正手段による制御は、例えば1回の画像形成ジョブ(1JOB)毎に実行される。
第2の目標出力値補正手段は、連続印刷中の先行する転写紙の後端部と後続紙の転写紙の先端部との紙間に、中間転写ベルト6上にトナーパターンを形成し、そのトナーパターンを反射濃度センサ62で検知することにより目標出力値Vtrefを変化させる。この第2の目標出力値補正手段による制御の実行頻度は、例えば転写紙10〜50枚毎である。
なお、連続画像形成動作中にトナーパターンを中間転写ベルト6上に形成させる場合には、先行する転写紙用の画像と後続する転写紙用の画像との間にトナーパターンが形成されるようにする。言い換えれば、先行する転写紙の後端部と後続紙の転写紙の先端部との間つまり紙間に相当する部分の中間転写ベルト6上にトナーパターンが形成されるようにする。
また、上記電位制御手段、第1の目標出力値補正手段及び第2の目標出力値補正手段はそれぞれ異なる実行頻度の間隔で目標出力値Vtrefを補正し、現像装置20内の現像剤のトナー濃度を狙いのトナー濃度へと導くように制御を行っている。なお、電位制御手段による目標出力値Vtrefの補正間隔が最も長く、第1の目標出力値補正手段による目標出力値Vtrefの補正間隔が最も短い。
上記電位制御手段による目標出力値補正処理は、例えば次のように行う。
先ず、現像γ(現像能力)を測定するために、現像ポテンシャルを変化させ、感光体11上に、10階調の濃度測定用のトナーパターンを作製する。このトナーパターンは、光書込ユニットから照射されるレーザー光による露光電位を固定して、現像スリーブ22に印加する現像バイアスと帯電ローラに印加する帯電バイアスとを変化させることで作像される。また、帯電バイアスと現像バイアスとの差分である地肌部ポテンシャルが100[V]に固定されるように作像される。なお、トナーパターンは現像ポテンシャルの低い側から順次作像する。
次に、現像装置20によって現像された各感光体11上のトナーパターンを中間転写ベルト6上に転写する。なお、本実施形態においては、濃度測定用のトナーパターンを、それぞれの作像手段1で10個作製したが、より少ないトナーパターンでも現像γの測定は可能である。望ましくは濃度を変えて3種類以上の濃度測定用のトナーパターンを作成する。
上記中間転写ベルト6上に、各色並列に転写された濃度測定用のトナーパターンは、中間転写ベルト6の回転方向(表面移動方向)下流に並列に設置してある4つの反射濃度センサ62により、同時に各色トナーパターンのトナー濃度が測定される。その後、そのトナー濃度をトナー付着量[mg/cm]に換算し、トナー付着量[mg/cm]と現像ポテンシャル[kV]との関係式を得る。この関係式の傾きが現像能力を示す現像γである。また、上記関係式から、目標のトナー付着量を得るための現像バイアス値を算出することができる。
電位制御手段による制御においては、各環境や現像スリーブ22の回転距離[m]、感光体11の回転時間[sec]などにより、異なる現像γ目標値が設定してある。この現像γ目標値と先ほど算出した現像γの現在値とを比較して、現像γの現在値が目標値よりも大きい場合には、透磁率センサ26の目標出力値Vtrefを高くして、トナー濃度を低めに誘導する。また、現像γの現在値が目標値よりも小さい場合には、透磁率センサ26の目標出力値Vtrefを低く設定し、トナー濃度を高めに誘導する、という制御を行っている。
図8は、本実施形態に係るプリンタにおける透磁率センサ26の入力制御電圧Vtcntを調整する制御系の要部構成の一例を示すブロック図である。制御手段としての制御部100’は、各現像装置ごとに設けられているが、その基本的構成はいずれも同様であるので、以下色分け符号(Y,C,M,Bk)を省略して説明する。なお、本実施形態では、各現像装置20の制御部100’の一部(CPU101、ROM102、RAM103等)は各現像装置間で共用されている。また、制御部100’は、前述の図6に示した制御部100と兼用してもよい。
図8において、入力制御電圧Vtcntを調整する制御部100’は、前述の図6と同様に、CPU101、ROM102、RAM103、I/Oユニット104等から構成されている。I/Oユニット104には、透磁率センサ26及び反射濃度センサ62がそれぞれ図示しないA/D変換器を介して接続されている。更に、I/Oユニット104には、透磁率センサ26に入力制御電圧Vtcntを印加する電源110が接続されている。また、CPU101には、各種メッセージを出力可能な出力手段としての情報表示部120が接続されている。この情報表示部120としては、プリンタの液晶ディスプレイなどからなる操作表示部を用いることができる。
制御部100’は、CPU101が所定の入力制御電圧調整プログラムを実行することにより、I/Oユニット104を介して所定タイミングに取得した透磁率センサ26の出力信号に基づいて、入力制御電圧Vtcntを調整する。そして、制御部100’は、その調整後の入力制御電圧Vtcntの情報を含む制御信号を電源110に伝達し、電源110から透磁率センサ26に印加される入力制御電圧Vtcntを制御する。
また、制御部100’は、CPU101が所定の入力制御電圧調整異常判定プログラムを実行することにより、前記調整後の入力制御電圧Vtcntと調整異常判定用の基準値とを比較する。そして、制御部100’は、その比較結果に基づいて、入力制御電圧Vtcntの調整異常が発生したか否かを判定する。
ROM102には、CPU101が実行する入力制御電圧調整プログラムや入力制御電圧調整異常判定プログラムなどが記憶されている。また、RAM103は、データ記憶手段として機能し、次の(1)〜(3)の各種値などを記憶するための変数(記憶領域)が設けられている。
(1)調整後の入力制御電圧Vtcntの値(以下「Vtcnt調整値」という。)を記憶する変数。
(2)初期剤の基準トナー濃度に対応する入力制御電圧Vtcntの値(以下「Vtcnt初期値」という。)を記憶する変数。
(3)前回の調整後の入力制御電圧Vtcntの値(以下「Vtcnt前回値」という。)を記憶する変数。
上記RAM103に記憶されているVtcnt初期値及びVtcnt前回値は、前記調整後の入力制御電圧Vtcntと比較される調整異常判定用の基準値として用いることができる。
図9は、Vtcnt調整時のトナー濃度が互いに異なる2種類の現像剤それぞれに対するVtcnt−Vt特性を示すグラフである。図9は、Vtcnt調整時の現像剤のトナー濃度が異なることによるVtcnt−Vt特性の違いを示している。図9中の実線は、現像装置20に凝集トナーが発生していない状態で初期剤が投入されたタイミングに実行した初回Vtcnt調整時のVtcnt−Vt特性である。また、図9中の破線は、現像装置20の内部に凝集トナーが発生しているときに現像装置内の現像剤を新品の現像剤に交換したタイミングに実行したVtcnt調整時のVtcnt−Vt特性である。破線で示す凝集トナーが発生している場合は、その凝集トナーが排出されずに、新品の現像剤と混合される。そのため、Vtcnt調整時の現像剤のトナー濃度が予め想定している所定の基準トナー濃度よりも高くなるので、透磁率センサ26の出力Vtが低めに出力されてしまう。すると、図9に示すように基準電圧2.7V(基準トナー濃度に対応する電圧)となるときの入力制御電圧Vtcntが大きい方にシフトしてしまう。入力制御電圧Vtcntが大きくなると、透磁率センサ26の出力Vtも大きくなるため、現像装置20内の実際のトナー濃度よりも低くトナー濃度を算出してしまう。通常、透磁率センサ26の出力Vtが所定の値を下回らないように下限値が設けられているが、透磁率センサ26の出力Vtが大きく算出されていると下限側に余裕ができてしまう。そのため、現像装置20へのトナー補給が過度に行われ、トナー濃度が高くなりすぎることにより、トナー飛散や地肌汚れといった異常画像が出力されてしまうことになる。
そこで、本実施形態では、制御部100’により、プリンタ内の現像装置を新品の現像装置に交換した後のVtcnt初期値と、現像装置20内の現像剤を交換する現像剤交換前のVtcnt前回値とを記憶している。そして、制御部100’は、Vtcnt初期値及びVtcnt前回値それぞれと、現像剤交換後にVtcnt調整を行ったときのVtcnt調整値とを比較する。また、制御部100’は、その比較結果(Vtcnt値の変化量)に基づいて、透磁率センサ26の入力制御電圧Vtcntの調整が適切に行われているかの判定(調整成否判定)を行っている。
図10は、透磁率センサ26の入力制御電圧Vtcntの調整が適切に行われているかの調整成否判定の一例を示すフローチャートである。
図10において、まず、透磁率センサ26の入力制御電圧Vtcntの調整するVtcnt調整を実施し(S1)、これによるVtcnt調整値が所定の正常範囲内にあるか否かを判断する(S2)。ここで、Vtcnt調整値が正常範囲内にあるならば次のステップに進み、正常範囲外ならばリトライを行う(S1,S2)。3回リトライを実行した結果、Vtcnt調整値が正常範囲外ならば、情報表示部120にエラーメッセージを表示し、終了とする(S3)。
続いて、上記ステップS2においてVtcnt調整値が正常範囲内にある場合は、現像装置20においてVtcnt調整が初回かの判定を行う(S4)。ここで、Vtcnt調整が初回ならばVtcnt調整値をVtcnt初期値として記憶し(S5)、異常判定変数Aの値を0にし(S6)、Vtcnt調整値をVtcnt前回値として記憶し(S14)、Vtcnt調整を終了する。一方、Vtcnt調整が初回でないならば次のステップへ進む。
続いて、Vtcnt調整値がVtcnt初期値から予め規定した所定の閾値α以上動いているかの判定を行う(S7)。この閾値αはVtcntが現像剤交換を続けていううちに過剰な上昇をしているかの判定をするものである。ここで、Vtcnt調整値が閾値α以上の場合(S7でY)は、異常判定変数Aの値を0にし(S8)、エラーメッセージを表示して終了となる(S13)。一方、Vtcnt調整値が閾値α未満の場合(S7でN)は次のステップへ進む。
続いて、Vtcnt調整値がVtcnt前回値より規定した閾値β以上か動いているかの判定を行う(S9)。この閾値βは、Vtcnt調整値がVtcnt前回値よりも過度に動きすぎないよう、変化値の上限を定めるものであり、かつ、現像剤交換の度にVtcntが移動しているかの判定をするものである。ここで、Vtcntの移動量が閾値β以上の場合(S9でY)には、Vtcnt調整値を、次の式1により決定する(S10)。
Vtcnt調整値=Vtcnt前回値+β ・・・ (式1)
また、連続して何回閾値β以上に移動しているかを判定するために、異常判定変数Aの値をインクリメントし(S10)、Vtcnt調整値をVtcnt前回値として記憶し(S14)、調整を終了する。ここで、異常判定用変数Aが規定回数Nを超えた場合(S11でY)には、通紙環境や通紙画像の影響により、トナーが凝集しやすい環境にあると判断するため、現像装置20の交換を促すエラーメッセージを表示する(S13)。一方、異常判定用変数Aが規定回数Nを超えない場合(S11でN)には、通常どおり、Vtcnt調整値をVtcnt前回値として記憶し(S14)、調整を終了する。
上記ステップ9においてVtcnt調整値がVtcnt前回値より閾値β以上動いてない場合(S9でN)には、異常判定用変数Aを0とし(S12)、Vtcnt調整値をVtcnt前回値として記憶し(S14)、Vtcnt調整を終了とする。
以上のフローを終了し、最終的なVtcnt調整値を透磁率センサ26の入力制御電圧Vtcntとして用いる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
感光体11Y,11C,11M,11Bkなどの像担持体と、像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、トナーとキャリアとを含む現像剤を用いて、該像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置20Y,20C,20M,20Bkと、現像装置にトナーを補給するトナー補給駆動モータ31などのトナー補給装置と、現像装置内の現像剤のトナー濃度を検知する透磁率センサ26などのトナー濃度検知手段と、トナー濃度検知手段の検知結果に基づいてトナー補給装置を制御する制御部100などの制御手段と、トナー濃度検知手段に制御電圧Vtcntを印加する電源110などの制御電圧印加手段と、トナー濃度検知手段の出力とトナー濃度との関係が所定関係になるように制御電圧を調整する制御部100などの調整手段と、を備えたプリンタなどの画像形成装置であって、前記調整手段による制御電圧の調整を行ったときの調整後の制御電圧の値と、予め設定した基準値とを比較する制御部100などの比較手段を、更に備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像装置内の現像剤のトナー濃度が予め想定されるトナー濃度よりも高くなっている想定外の状態でトナー濃度検知手段の出力とトナー濃度との関係が所定関係になるように制御電圧を調整すると、その調整後の制御電圧の値は、予め想定されるトナー濃度に対応した値からずれる。すなわち、調整後の制御電圧の値は、現像剤のトナー濃度が予め想定されるトナー濃度になっているときに調整された制御電圧の値からずれる。従って、トナー濃度検知手段の調整後の制御電圧値と予め設定した基準値とを比較することにより、その比較結果に基づいて、制御電圧の調整異常を判断することができる。よって、現像装置内の現像剤のトナー濃度が予め想定されているトナー濃度よりも高い想定外の状態でトナー濃度検知手段の制御電圧を調整する場合に、その制御電圧の調整異常の発生を判断できる。そして、トナー濃度検知手段の制御電圧の調整異常が発生した状態でトナー濃度検知手段の検知結果に基づくトナー濃度制御が行われるのを回避し、トナー飛散や地肌汚れといった異常画像の発生を防止できる。
(態様B)
上記態様Aにおいて、前記基準値は、前記現像装置の使用開始時における前記制御電圧の初期設定値、又は、前記比較手段で前記基準値と比較する制御電圧を調整したタイミングとは異なる他のタイミングに前記調整手段による制御電圧の調整を行ったときの調整後の制御電圧の値である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、前記制御電圧の調整異常の発生に影響を及ぼす凝集トナーの発生などの現像装置の状態変化を把握することができる。例えば、前記基準値が、現像装置の使用開始時における制御電圧の初期設定値の場合は、現像装置の使用開始時を基準にして前記制御電圧の調整異常の発生に影響を及ぼす凝集トナーの発生などの現像装置の状態変化を把握することができる。また、前記基準値が、前記他のタイミングに調整手段による制御電圧の調整を行ったときの調整後の制御電圧の値の場合は、その他のタイミングを基準にして前記制御電圧の調整異常の発生に影響を及ぼす凝集トナーの発生などの現像装置の状態変化を把握することができる。
(態様C)
上記態様Bにおいて、前記基準値は、前記比較手段で前記基準値と比較する制御電圧を調整したタイミングに直近の前回の制御電圧調整タイミングに前記調整手段による制御電圧の調整を行ったときの前回調整後の制御電圧の値である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、前回の制御電圧調整タイミングを基準にして、前記制御電圧の調整異常の発生に影響を及ぼす凝集トナーの発生などの現像装置の状態変化を把握することができる。
(態様D)
上記態様A乃至Cのいずれかにおいて、前記比較手段は、前記基準値からの前記調整後の制御電圧の値の変化量を算出する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、前記基準値からの調整後の制御電圧の値の変化量の大きさにより、現像装置の状態が、トナーが凝集しやすい環境であるか否か判断することができる。
(態様E)
上記態様Dにおいて、前記変化量が所定の閾値を超過した場合は、前記調整後の制御電圧の値として、前記基準値に前記閾値を加算した値を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、調整後の制御電圧の値が、前記基準値(現像装置の使用開始時における前記制御電圧の初期設定値、又は、前記他のタイミングにおける調整後の制御電圧の値)から過度に変化するのを防止できる。
(態様F)
上記態様Dにおいて、連続する複数のタイミングにおける前記変化量が所定回数(N回)以上連続して所定の閾値を超過した場合に、前記制御電圧の調整異常が発生したと判断する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、制御電圧の調整異常の発生について誤判断を回避することができる。
(態様G)
上記態様A乃至Fのいずれかにおいて、前記調整手段による制御電圧の調整を行うタイミングは、当該画像形成装置の使用開始時、前記現像装置の交換時及び前記現像剤の交換時の少なくとも一つを含む。
これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成装置の使用開始時又は現像装置の交換時に、前記調整手段による制御電圧の調整を行うことにより、トナー濃度検知手段の出力特性が装置毎にばらついている場合でも、そのばらつきを補正することができる。
また、現像装置内に凝集トナーが発生している可能性が高い現像剤の交換時に、前記調整手段による制御電圧の調整を行うことにより、その調整後の制御電圧と基準値との比較結果に基づいて、その制御電圧の調整異常の発生を判断できる。従って、現像装置内に発生した凝集トナーに起因したトナー濃度検知手段の制御電圧の調整異常が発生した状態でトナー濃度検知手段の検知結果に基づくトナー濃度制御が行われるのを回避し、トナー飛散や地肌汚れといった異常画像の発生を防止できる。
(態様H)
上記態様A乃至Gのいずれかにおいて、前記調整後の制御電圧の値を記憶する記憶手段を、更に備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、記憶手段に記憶された調整後の制御電圧の値と、その後に調整された制御電圧の値との比較結果から制御電圧の変化量を求め、制御電圧の変化量に基づいて、制御電圧の調整が適切に行われているかの判定が可能になる。
(態様I)
上記態様A乃至Hのいずれかにおいて、前記比較手段による比較結果に基づいて前記制御電圧の調整異常が発生したと判断した場合に、前記現像装置の交換を促す情報を出力する出力手段を、更に備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、トナー濃度検知手段の制御電圧の調整異常の原因となった凝集トナーなどの不具合が発生した現像装置を、速やかに交換することができる。また、その現像装置の交換により、制御電圧の調整異常が発生した状態でトナー濃度検知手段の検知結果に基づくトナー濃度制御が行われるのを確実に回避することができる。
1(1Y,1C,1M,1Bk) 作像手段
2 1次転写ローラ
3 2次転写ローラ
4 支持ローラ
5 レジストローラ
6 中間転写ベルト
7 定着ユニット
10(10Y,10C,10M,10Bk) 感光体ユニット
11(11Y,11C,11M,11Bk) 感光体
12Y 潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ
13Y クリーニングブレード
20(20Y,20C,20M,20Bk) 現像装置
20Ya 現像ケース(ケーシング)
22Y 現像スリーブ
23Y,24Y 撹拌搬送スクリュー
25Y 現像ドクタ
26(26Y,26C,26M,26Bk) 透磁率センサ(トナー濃度センサ)
27Y 粉体ポンプ
40 現像剤供給口
41 現像剤排出口
100,100’ 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oユニット
110 電源
120 情報表示部
特開平10−026876号公報

Claims (9)

  1. 像担持体と、該像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、トナーとキャリアとを含む現像剤を用いて、該像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置と、該現像装置にトナーを補給するトナー補給装置と、該現像装置内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、該トナー濃度検知手段の検知結果に基づいて該トナー補給装置を制御する制御手段と、該トナー濃度検知手段に制御電圧を印加する制御電圧印加手段と、該トナー濃度検知手段の出力とトナー濃度との関係が所定関係になるように該制御電圧を調整する調整手段と、を備えた画像形成装置であって、
    前記調整手段による制御電圧の調整を行ったときの調整後の制御電圧の値と、予め設定した基準値とを比較する比較手段を、更に備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記基準値は、前記制御電圧の初期設定値、又は、前記比較手段で前記基準値と比較する制御電圧を調整したタイミングとは異なる他のタイミングに前記調整手段による制御電圧の調整を行ったときの調整後の制御電圧の値であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    前記基準値は、前記比較手段で前記基準値と比較する制御電圧を調整したタイミングに直近の前回の制御電圧調整タイミングに前記調整手段による制御電圧の調整を行ったときの前回調整後の制御電圧の値であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかの画像形成装置において、
    前記比較手段は、前記基準値からの前記調整後の制御電圧の値の変化量を算出することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    前記変化量が所定の閾値を超過した場合は、前記調整後の制御電圧の値として、前記基準値に前記閾値を加算した値を用いることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4の画像形成装置において、
    連続する複数のタイミングにおける前記変化量が所定回数以上連続して所定の閾値を超過した場合に、前記制御電圧の調整異常が発生したと判断することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかの画像形成装置において、
    前記調整手段による制御電圧の調整を行うタイミングは、当該画像形成装置の使用開始時、前記現像装置の交換時及び前記現像剤の交換時の少なくとも一つを含むことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかの画像形成装置において、
    前記調整後の制御電圧の値を記憶する記憶手段を、更に備えたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかの画像形成装置において、
    前記比較手段による比較結果に基づいて前記制御電圧の調整異常が発生したと判断した場合に、前記現像装置の交換を促す情報を出力する出力手段を、更に備えたことを特徴とする画像形成装置。
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