JP2020020874A - 画像形成装置 - Google Patents

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宏一 山脇
鈴木 裕次
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裕次 鈴木
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Daisuke Takahashi
大介 高橋
伊藤 大介
Daisuke Ito
大介 伊藤
桂太 後藤
Keita Goto
桂太 後藤
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Akio Kosuge
明朗 小菅
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Abstract

【課題】画像形成条件を適切に制御できる画像形成装置を提供する。【解決手段】像担持体上に形成した画像を検知する画像検知手段の出力に基づいて画像形成手段の画像形成条件を制御する画像形成装置において互いに濃度が異なるN個(Nは2以上 例えばα1とα2)のテスト画像のなかから、選択肢間で異なる濃度のテスト画像を一つは含むM個(Mは1以上)のテスト画像からなる選択枝を複数用意し、画像間で異なる選択肢の前記M個のテスト画像を画像間に形成し、前記画像検知手段で検知した結果に基づいて画像形成条件(例えばトナー濃度制御目標値)を制御する第一制御手段を設けた。【選択図】図15

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
従来、像担持体上に形成した画像を検知する画像検知手段の出力に基づいて画像形成手段の画像形成条件を制御する画像形成装置が知られている。
例えば特許文献1には、画像形成条件として現像装置のトナー濃度を制御するものが記載されている。この画像形成装置は、像担持体としての中間転写ベルト上の画像間にテスト画像を形成させる。このテスト画像の濃度を検知した結果に基づいて上記トナー濃度の目標出力値(制御値)を変更している。
ところが、この画像形成装置では、画像形成条件を適切に制御できない虞が残っていた。
上述した課題を解決するために、本発明は、像担持体上に形成した画像を検知する画像検知手段の出力に基づいて画像形成手段の画像形成条件を制御する画像形成装置において、互いに濃度が異なるN個(Nは2以上)のテスト画像のなかから、選択肢間で異なる濃度のテスト画像を一つは含むM個(Mは1以上)のテスト画像からなる選択枝を複数用意し、画像間で異なる選択肢の前記M個のテスト画像を画像間に形成し、前記画像検知手段で検知した結果に基づいて画像形成条件を制御する第一制御手段を設けたことを特徴とするものである。
本発明によれば、画像形成条件を適切に制御できる。
本実施形態に係る画像形成装置の主要部を示す概略構成図。 上記作像手段1Y,1C,1M,1Bkのうち、イエローの作像手段1Yの概略構成を示す拡大図。 透磁率センサ26の出力値を縦軸にとり、検知対象の現像剤のトナー濃度を横軸にとったグラフ。 制御部100の構成を示す説明図。 上記目標出力値補正処理に係る制御の全体概要を示す説明図。 中間転写ベルト上に各色並列に転写された濃度測定用のトナーパターンの説明図。 (a)はK用反射濃度センサ62Kの説明図、(b)は他色(カラー)用の反射濃度センサ62Y,M,Cの説明図。 K用反射濃度センサ62Kの正反射光出力値とトナー付着量との関係を示すグラフ。 Y、M、C用の反射濃度センサ62Y,M,Cの拡散反射光出力値とトナー付着量との関係を示すグラフ。 出力画像面積率(80%と5%)による現像γ(現像ポテンシャルに対するトナー付着量関係式の傾き)の差異を示すグラフ。 第2の目標出力値補正手段による目標出力値補正処理のフローチャート。 (a)は1次直線性がある場合の1箇所のテスト画像の検出する例の説明図、(b)は2箇所のテスト画像を検出する例の説明図。 (a)と(b)は印刷途中で1次直線性が失われた場合の説明図。 紙間(画像に対応する領域Xの間)に各色の基準トナーパターンを形成した状態の説明図。 この黒色の2つの基準トナーパターンの付着量検出結果の例を示すもの。 本実施形態の効果確認の結果を示すグラフ。 変形例の説明図。 電位制御手段の一例の制御フロー。 ベタ画像の露光を行った場合と中間調の露光を行った場合との感光体の光減衰特性の説明図。 S712での露光パワーの切り替えが5段階で行われた場合のベタパターン(面積率100%のパターン)についての現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示すグラフ。
以下、本発明を、画像形成装置である電子写真方式のカラー画像形成装置(以下、「画像形成装置」という。)に適用した一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の主要部を示す概略構成図である。この画像形成装置は、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の各色の画像を形成するための4組の作像手段1Y,1C,1M,1Bk(以下、各符号の添字Y、C、M、Bkは、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラック用の部材であることを示す。)が、像担持体としての中間転写ベルト6の表面移動方向(図1中の矢印A方向)における上流側から順に配置されている。この作像手段1Y,1C,1M,1Bkは、それぞれ、潜像担持体としてのドラム状の感光体11Y,11C,11M,11Bkを有する感光体ユニット10Y,10C,10M,10Bkと、現像装置20Y,20C,20M,20Bkとを備えている。また、各作像手段1Y,1C,1M,1Bkの配置は、各感光体ユニット内の感光体11Y,11C,11M,11Bkの回転軸が平行になるように且つ中間転写ベルト6の表面移動方向に所定のピッチで配列するように、設定されている。
4つの感光体11Y,11C,11M,11Bkのうち、最下流側にあるブラック用の感光体11Bkのみ中間転写ベルト6に常に接触している転写ニップ常接状態であり、残りの感光体11M,11C,11Yは中間転写ベルト6に対して接離可能となっている。転写紙上にカラー画像を形成する場合、4つの感光体11Y,11C,11M,11Bkは、それぞれ中間転写ベルト6に当接する。一方、転写紙上にブラックの単色画像を形成する場合、各カラー用の感光体11Y,11C,11Mを中間転写ベルト6から離間させ、ブラックトナーによるトナー像が形成されるブラック用の感光体11Bkのみを中間転写ベルト6に当接させるようにする。
各作像手段1Y,1C,1M,1Bkによって形成された感光体11Y,11C,11M,11Bk上のトナー像は、中間転写ベルト6上に順次重ね合わされて1次転写される。この重なり合って得られるカラー画像は、中間転写ベルト6の表面移動に伴って2次転写ローラ3との間の2次転写部に搬送される。また、本画像形成装置は、上記作像手段1Y,1C,1M,1Bkのほか、その下方に光書込手段たる光書込ユニットが配置されており、さらにその下に給紙カセットが配置されている。図1中の一点鎖線は、転写紙の搬送経路を示している。給紙カセットから給送された転写紙は、搬送ガイドによってガイドされながら搬送ローラで搬送され、レジストローラ5が設けられている一時停止位置に送られる。転写紙は、レジストローラ5により所定のタイミングで2次転写部に供給される。そして、中間転写ベルト6上に形成されたカラー画像が、転写紙上に2次転写され、転写紙上にカラー画像が形成される。このカラー画像が形成された転写紙は、定着ユニット7でトナー像が定着された後、排紙トレイなどに排出される。
図2は、上記作像手段1Y,1C,1M,1Bkのうち、イエローの作像手段1Yの概略構成を示す拡大図である。他の作像手段1M,1C,1Bkについてもそれぞれ同じ構成となっている。作像手段1Yは、上述したように、感光体ユニット10Y及び現像装置20Yを備えている。感光体ユニット10Yは、感光体11Yのほか、その感光体表面をクリーニングするクリーニングブレード13Y、その感光体表面を一様帯電する帯電手段たる帯電ローラ15Y等を備えている。また、感光体表面に潤滑剤を塗布するとともに、感光体表面を除電する機能を有する潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ12Yも備えている。この潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ12Yは、ブラシ部が導電性繊維で構成され、その芯金部には除電バイアスを印加するための除電用電源が接続されている。また、感光体表面の電位を測定する電位センサ40Yを備えている。上記帯電ローラ15Yや上記光書込ユニットによって潜像形成手段が構成されている。
上記構成の感光体ユニット10Yにおいて、感光体11Yの表面は、電圧が印加された帯電ローラ15Yにより一様帯電される。この感光体11Yの表面に光書込ユニットで変調及び偏向されたレーザー光Lが走査されながら照射されると、感光体11Yの表面に静電潜像が形成される。この感光体11Y上の静電潜像は、後述の現像装置20Yで現像されてイエローのトナー像となる。感光体11Yと中間転写ベルト6とが対向する1次転写部では、感光体11Y上のトナー像が中間転写ベルト6上に転写される。トナー像が転写された後の感光体11Yの表面は、感光体クリーニング手段としてのクリーニングブレード13Yでクリーニングされた後、潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ12Yで所定量の潤滑剤が塗布されるとともに除電され、次の静電潜像の形成に備えられる。
上記現像装置20Yは、上記静電潜像を現像するための現像剤として、磁性キャリア及び負帯電のトナーを含む二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)を使用している。また、この現像装置20Yは、現像ケースの感光体側の開口から一部露出するように配設された現像剤担持体としての非磁性材質からなる現像スリーブ22Yや、現像スリーブ22Yの内部に固定配置された磁界発生手段としてマグネットローラ、撹拌搬送部材としての撹拌搬送スクリュー23Y,24Y、現像ドクタ25Y、トナー濃度検知手段としての透磁率センサ26Y、トナー補給手段としての粉体ポンプ27Y等を備えている。現像スリーブ22Yには現像電界形成手段としての現像バイアス電源により負の直流電圧DC(直流成分)が印加され、現像スリーブ22Yが感光体11Yの金属基体層に対して所定電圧にバイアスされている。
現像ケース内に収容された現像剤が撹拌搬送スクリュー23Y,24Yで撹拌搬送されることによりトナーが摩擦帯電される。そして、第1撹拌搬送スクリュー23Yが配置された第1撹拌搬送路内の現像剤の一部が現像スリーブ22Yの表面に担持され、現像ドクタ25Yで層厚が規制された後、感光体11Yと対向する現像領域に搬送される。現像領域では、現像スリーブ22Y上の現像剤中のトナーが現像電界によって感光体11Y上の静電潜像に付着し、トナー像となる。その後、現像領域を通過した現像剤は、現像スリーブ22Y上の現像剤離れ極位置で現像スリーブ22Yから離れ、第1撹拌搬送路に戻る。第1撹拌搬送路をその下流端まで搬送された現像剤は、第2撹拌搬送スクリュー24Yが配置された第2撹拌搬送路の上流端へ移動し、第2撹拌搬送路内でトナー補給を受ける。その後、第2撹拌搬送路をその下流端まで搬送された現像剤は、第1撹拌搬送路の上流端へ移動する。第2撹拌搬送路の底部を構成する現像ケース部分には、透磁率センサ26Yが設置されている。
現像ケース内の現像剤のトナー濃度は、画像形成に伴うトナー消費により低下するので、透磁率センサ26Yの出力値Vtに基づいて、必要によりトナーカートリッジ30Y(図1参照)から粉体ポンプ27Yによりトナーが補給されることで適正な範囲に制御される。
図3は、透磁率センサ26の出力値を縦軸にとり、検知対象の現像剤のトナー濃度を横軸にとったグラフである。グラフに示すように、実用的なトナー濃度の範囲では、透磁率センサ26の出力値と現像剤のトナー濃度との関係は直線近似することができる。現像剤のトナー濃度が高いほど、透磁率センサ26の出力値が小さくなる特性を示す。この特性を利用して、透磁率センサ26の出力値Vtが目標出力値Vtrefより大きい場合に粉体ポンプ27を駆動してトナー補給を行う。逆に、出力値Vtが目標出力値Vtrefより小さい場合には、粉体ポンプ27を停止させトナー補給を行わない。
たとえば、出力値Vtとトナー濃度制御基準値である目標出力値Vtrefとの差分値Tn(=Vtref−Vt)に基づいて、差分値Tnが+(プラス)の場合はトナー濃度が十分高いと判断してトナーを補給せず、差分値Tnが−(マイナス)の場合は差分値Tnの絶対値が大きいほどトナー補給量を多くするようにして、出力値Vtが目標出力値Vtrefの値に近づくようにして行う。本実施形態では、1回の画像形成ごとに透磁率センサ26の出力値Vtに基づいてトナー補給制御を行う。なお、現像バイアスやトナー濃度は画像の濃度を左右する現像条件に相当する。
次に、画像濃度制御を行う画像濃度制御手段としての制御部について説明する。
図4は、制御部100の構成を示す説明図である。本実施形態の制御部100は、CPU101、ROM102、RAM103、I/Oユニット104等から構成されている。I/Oユニット104には、上記透磁率センサ26及び上記反射濃度センサ62がそれぞれA/D変換器を介して接続されている。
制御部100は、CPU101が所定のトナー濃度制御プログラムを実行することにより、I/Oユニット104を介して粉体ポンプ27を駆動するトナー補給駆動モータ31に制御信号を伝達し、トナー補給動作を制御する。すなわち、制御部100は、画像濃度制御条件である現像装置内のトナー濃度を制御するトナー濃度制御手段としての機能を有している。
また、CPU101が所定の電位制御プログラム(プロセスコントロール)を実行することにより、I/Oユニット104を介して、帯電用電源107、現像バイアス電源105、光書込ユニット106などに制御信号を伝達し、画像濃度制御条件である各色の、帯電ローラに印加する帯電電圧、現像スリーブに印加する現像バイアス電圧、感光体に照射するレーザー光Lの出力を制御する。すなわち、制御部100は、感光体表面電位、現像スリーブ表面電位を制御して現像ポテンシャルを制御する電位制御手段としての機能を有している。
また、所定の目標出力値補正処理のプログラムを実行することにより、目標出力値Vtrefを補正し、常に一定の画像濃度が得られるようにする。本実施形態では後述する三種類の目標出力値補正処理のプログラムを実行する。
上記ROM102には、CPUが実行するトナー濃度制御プログラム、目標出力値補正プログラムなどが記憶されている。RAM103には、I/Oユニット104を介して取得した透磁率センサ26の出力値Vtを一時保存するVtレジスタ、現像装置20内の現像剤のトナー濃度が目標トナー濃度であるときに透磁率センサ26が出力すべき基準出力値Vtrefを記憶するVtrefレジスタ、反射濃度センサ62からの出力値Vsを記憶するVsレジスタ等が設けられている。
図5は、上記目標出力値補正処理に係る制御の全体概要を示す説明図である。電位制御手段、第1の目標出力値補正手段及び第2の目標出力補正手段から構成されている。電位制御手段(プロセスコントロール)は、現像装置20の現像γ(現像能力)を測定し現像バイアスや光書込み装置のレーザー光の出力パラメータを決定する。詳しくは、例えば、感光体11Y上に形成した複数の階調テスト画像であるハーフトーン及びベタパターンを中間転写ベルト6に転写し、その濃度を図1に示す反射濃度センサ62により検知して、その検知値からトナー付着量を把握し、トナー付着量が狙いの付着量になるように目標出力値Vtref、帯電電位、光量等を調整する。これのうち帯電電位と光量が潜像形成条件である。これと同時に、トナー付着量が狙いの付着量になるように目標出力値Vtrefも調整する。つまり、電位制御手段と第2の目標出力補正手段とで第二制御手段が構成される。この電位制御の実行頻度は、例えば、カラー画像を1000枚出力毎である。8時間など長期に放置された後にも実行するするようにしてもよい。
第1の目標出力値補正手段は、後述するが現像装置内のトナー入換量に基づいて、目標出力値Vtrefを算出して、算出した目標出力値Vtrefに変化させるものである。この制御の実行頻度は、例えば1JOB毎である。
第2の目標出力値補正手段は、紙間つまり連続印刷中の先行する転写紙の後端部と後続紙の転写紙の先端部との間に中間転写ベルト6上にトナーパターンを形成し、そのトナーパターンを反射濃度センサ62で検知することによりVtrefを変化させるものである。この第2の目標出力値補正手段が第二制御手段に相当し、制御部100がこれらとして機能する。この第2の目標出力値補正手段の実行頻度は、例えば、転写紙10枚毎である。連続印刷中にトナーパターンを中間転写ベルト6上に形成させる場合には、先行する転写紙用の画像と後続する転写紙用の画像との間、言い換えれば、先行する転写紙の後端部と後続紙の転写紙の先端部との間つまり紙間に相当する部分の中間転写ベルト6上にトナーパターンが形成されるようにする。
以上の制御手段は、それぞれ異なる実行頻度の間隔で行われ、トナー濃度を狙いへと導くように制御を行っている。電位制御手段による目標出力値Vtrefの補正間隔が最も長く、目標出力値補正手段による目標出力値Vtrefの補正間隔が最も短い。
上記電位制御手段による目標出力値補正処理について詳細に説明する。現像γ(現像能力)を測定するために、現像ポテンシャルを変化させ、感光体11上に、10階調の濃度測定用のトナーパターン(階調テスト画像)を作製する。このトナーパターンは、例えば次のようにして作成する。すなわち、光書込ユニットから照射されるレーザー光の電位を固定して、現像バイアスと帯電バイアスとを変化させ作像される。また、帯電バイアスと現像バイアスとの差分である地肌部ポテンシャルが100[V]に固定されるように作像する。トナーパターンは現像ポテンシャルの低い側から順次作像する。現像装置20によって現像された各感光体上のトナーパターンを中間転写ベルト6上に転写する。
図6は、中間転写ベルト上に各色並列に転写された濃度測定用のトナーパターンの説明図である。各トナーパターンは、中間転写ベルト6の回転方向下流に並列に設置してある反射濃度センサ62K,Y,M,Cにより、同時に各色トナーパターンのトナー濃度が測定される。
図7(a)は、K用反射濃度センサ62Kの概略構成を示す説明図であり、図7(b)は、他色(カラー)用の反射濃度センサ62Y,M,Cの概略構成を示す説明図である。K用反射濃度センサ62Kは、発光素子303と、トナーパターン113や中間転写ベルト6の表面からの正反射光を受光する正反射光受光素子304とから構成されている。一方、Y、M、C用の反射濃度センサ62Y,M,Cは、発光素子303、トナーパターン113や中間転写ベルト6の表面からの正反射光を受光する正反射光受光素子304のほか、さらに、トナーパターン113や中間転写ベルト6の表面からの拡散反射光を受光する拡散反射光受光素子305から構成されている。Y、M、C用の反射濃度センサ62Y,M,Cでは、正反射光受光素子304を省くこともできる。
図8はK用反射濃度センサ62Kの正反射光出力値とトナー付着量との関係を示すグラフであり、図9はY、M、C用の反射濃度センサ62Y,M,Cの拡散反射光出力値とトナー付着量との関係を示すグラフである。RAM103に、各センサの出力値からトナー付着量への変換テーブルが記憶されている。これを用いて、そのトナー濃度をトナー付着量[mg/cm]に換算する。
このようにしてトナー付着量[mg/cm]を求め、これと現像ポテンシャル[−kV]との関係式を得る。この関係式の傾きが現像能力を示す現像γである。また上記関係式から、目標のトナー付着量を得るための現像バイアス値を算出することができる。これとともに、帯電電位や書込露光量を決定するが、この点ついては後に詳述する。
このような電位制御手段にともなう目標出力値補正処理は次のように行う。すなわち、各環境や現像スリーブ22の回転距離[m]、感光体回転時間[sec]などにより、異なる現像γ目標値が設定してある。その現像γ目標値と先ほど算出した現像γの現在値を比較して、現像γの現在値が目標値よりも大きい場合には、目標出力値Vtrefを高くして、トナー濃度を低めに誘導する。また現像γの現在値が目標値よりも小さい場合には、Vtrefを低く設定し、トナー濃度を高めに誘導するという制御を行っている。上述では、トナー付着量[mg/cm]と現像ポテンシャル[−kV]との関係式から現像バイアス値を算出しているが、レーザー光の出力パラメータを算出してもよい。
次に、第1の目標出力値補正手段による目標出力値補正処理について詳細に説明する。
図10は、出力画像面積率(80%と5%)による現像γ(現像ポテンシャルに対するトナー付着量関係式の傾き)の差異を示すグラフである。このグラフは、同一の画像面積率画像を連続で100枚出力した際の値である。このグラフからわかるように、画像面積率の高い画像(80%)を出力する場合の方が現像γが高くなる。これは次の理由によるものと考えられる。すなわち、画像面積率の高い画像を出力する場合、一定期間内における現像装置20のトナー入換量が多いため、現像装置20内に比較的長い時間存在しているトナーの量が少ない。そのため、過剰に帯電したトナーが少ないので、現像装置20内に比較的長い時間存在しているトナー(過剰に帯電したトナー)の量が多い画像面積率の低い画像を出力した場合に比べて、高い現像能力を発揮できたものと考えられる。
このように、一定期間内における現像装置20のトナー入換量の違いによってその後の画像形成時における現像能力に差異が発生する。現像能力に差異が発生すると、形成される画像の画像濃度にも差異が生じ、一定の画像濃度で画像形成を行うことができなくなる。そこで、一定期間内における現像装置20のトナー入換量が違っても、現像能力を一定に維持するように、原理的には現像γが一定になるように、目標出力値Vtrefを補正する。目標出力値Vtrefを補正すれば、透磁率センサ26の出力値Vtがその補正後の目標出力値Vtrefに近づくようにトナー濃度が調整される。その結果、画像面積率の高い画像を出力した場合のように現像装置20のトナー入換量が多いときにはトナー濃度を高くして現像能力が高め、あるいは、画像面積率の低い画像を出力した場合のように現像装置20のトナー入換量が少ないときにはトナー濃度を低くして現像能力が低下させて、現像能力が一定になるようにする。
次に、第2の目標出力値補正手段による目標出力値補正処理について詳細に説明する。
図11は、第2の目標出力値補正手段による目標出力値補正処理のフローチャートである。まず、作像手段1などを用いて紙間に相当する部分の中間転写ベルト6上に基準トナーパターンを作成する(S1’)。基準トナーパターンとしてはソリッドなベタ書き込みのパターンを用いる。
この基準トナーパターンについて反射濃度センサ62でトナー濃度を測定する(S2’)。そして、各色の基準トナーパターンのトナー濃度をトナー付着量に換算する(S3’)。そして、トナーの付着量目標値Mtargetと算出したトナー付着量Mとの比較を行う(S4’)。そして、基準トナーパターンのトナー付着量Mが目標範囲内であるかどうかを判定する(S5’)。
トナー付着量Mが目標範囲内であった場合には、目標付着量出力値Vtrefを変更することなく、第2の目標出力値補正手段による目標出力値補正処理を終了する(S5’でY)。トナー付着量Mが目標範囲外であった場合には、トナー付着量Mが目標範囲よりも多いか否かを判定する(S6’)。トナー付着量Mが目標範囲よりも多いと判定された場合には(S6’でYes)、目標出力値Vtrefを上昇させ(S7’)、トナー濃度を低くする方向に誘導し、本補正を終了する。トナー付着量が目標範囲よりも少ないと判定された場合は(S6’でNo)、Vtrefを低下させ(S8’)、トナー濃度を高くする方向に誘導した後、本制御を終了する。
本実施形態における制御の特徴部について説明する。この制御の特徴は、上記第2の目標出力値補正にあたって形成する黒色の基準トナーパターンとして互いに濃度が異なる複数の基準トナーパターンを用いることである。
上記第2の目標出力値補正にあたって形成する基準トナーパターンの付着量目標値Mtargetはカラーと黒色とで異なる。マゼンタ、シアン及びイエローでは基準トナーパターンの付着量目標値Mtarget_Colが0.433±0.010[mg/cm]という高付着領域である(この0.433[mg/cm]という値は、ユーザーの画像濃度設定次第で、狙う値を変更するようにしてもよい。)。マゼンタ、シアン及び、イエローは、拡散反射光を用いて、図9に示すように高濃度領域に至るまで、トナー付着量とセンサ出力との直線性がよく、高付着量を正確に検知できる。よつて、狙いのベタ付着量を直接、目標の基準値に設定でき、この付着量を目標とすることで、ベタの付着量を安定させることが出来る。
これに対して、黒色は、例えば、0.20±0.1[mg/cm]の範囲(いわゆるハーフトーン領域)で設定する。これは黒色が正反射を用いているため、トナーの高付着量領域まで検出することができないためである。図8の0.20±0.1[mg/cm]の範囲は、正反射光とトナー付着量の感度があり、正確にトナー付着量を算出できる(トナー付着量とセンサ出力との直線性がよい)範囲である。これに対し、この上限である0.3[mg/cm]を超えた高付着量領域では、直線性がくずれ精度が落ちる。よって、狙いのベタ付着量を直接、目標の基準値に設定できないので、ハーフトーン基準から、ベタの付着量を予測し、ベタ付着量安定を狙う。
そして、従来は、この上記第2の目標出力値補正にあたって形成する基準トナーパターンの個数は通常、各色1個であった。各色所望の高濃度が実現できる画像形成条件であるかを調べるためのものであるため、高濃度のテスト画像を形成してみれば足りる。また、黒色について上述の特殊事情から低付着量領域のテスト画像を検知して演算により高濃度付着領域の予測付着量に換算すれば足りるという考えからである。
ところが、ハーフトーン領域のテスト画像を形成する黒画像についてベタのトナー付着量を一定に保ことが困難であることがわかった。原因は、現像ポテンシャルとトナー付着量に1次直線性が失われたときに上記第2の目標出力値補正が適切に行われず、ベタトナー付着量を所望付着量から外してしまっていることが判明した。
図12(a)は現像ポテンシャルとトナー付着量に1次直線性がある場合にトナーパターン付着量目標値をハーフトーンの範囲の1箇所のテスト画像の検出からベタ付着量を予測する様子を示し、図12(b)は、比較のため、同じ場合にハーフトーンの範囲の2箇所(トナーパターン付着量目標値A,B)のテスト画像を検出し、これらの検出からベタ付着量を予測する様子を示す。この場合には、いずれのテスト画像を用いるときも、ハーフトーンの基準トナーパターンの検出結果からベタ付着量の正確に予測できる。
図13(a)と図13(b)は、印刷途中で、現像ポテンシャルとトナー付着量に1次直線性が失われた場合につき、図12(a)と図12(b)に対応するテスト画像を用いるときのベタ付着量の推定の様子を示す。図13(a)は曲線L1で示すように1次直線性が失われた場合である。ベタ付着量の目標付着量が大きく低下しているにもかかわらず、ハーフトーンのテスト画像の付着量は変化しないため、ベタ付着量の予測を誤ってしまう(目標出力の補正をしない)。
そして、図13(b)は、比較的高ポテンシャル(横軸右側)のとこでトナー着量の上昇率が低下するような曲線L2であらわされるような形で1次直線性が失われた場合である。比較的高ポテンシャル側に設定したテストパターン(トナーパターン付着量目標値A)で、所望の目標値からのずれを検知でき、目標出力値を補正して目標のベタ付着量に近付けるような制御が出来る。このように、テスト画像として1つの目標値のもの1個を用いるよりも互いに異なる目標値を検知できるよう互いに異なる濃度テスト画像を用いる方が上記1次直線性が失われた場合の目標出力値の補正をより適切に行うことができる。なお、図13(b)の例では付着量が高めの目標値(トナーパターン付着量目標値A)1つだけあれば、2つあるときと同じ効果があるように思えるが、そうした場合の副作用として、低付着量側(低階調パターン)の画像の安定性がなくなる危険性がある。よって互いに異なる目標値があることが重要である。
以上のまとめると、トナー付着量と現像ポテンシャルの関係に直線性が失われた状態では、ハーフトーンの一つのテスト画像を用いた、いわば1点補正では、補正している付近の付着量領域は、安定するが、離れた部分の付着量領域は、不安定になる。これに対し、複数の目標値で管理する方が、結果的に高低それぞれの付着量を安定させ、目標のベタ付着量に近付けるような制御が出来るということである。
そこで、本実施形態では、トナー付着量と現像ポテンシャルの関係に直線性が失われたときに、黒のベタの付着量を安定させるために、複数の目標値を設ける。たとえば、ハーフトーンの範囲内で、互いに濃度が異なる2つの付着量目標値Mtarget_k1とMtarget_k2を設ける。この目標値は3つ以上の目標値で管理しても良い。目標値の数は、機種ごとの最適な数に設定するのが望ましい。黒色の基準トナーパターン付着量目標値Mtarget_k1とMtarget_k2を0.20±0.1[mg/cm2]内に設定する理由としては、前述のようにこの範囲がトナー付着量とセンサ出力との直線性がよい範囲だからである。この基準トナーパターンの付着量目標値Mtarget_k1とMtarget_k2は、このの範囲の上下限近くに設けることが望ましい。本実施形態では、この基準トナーパターン付着量目標値Mtarget_k1とMtarget_k2を0.28mg/cm、0.12mg/cmに設定している。この設定値は、常に固定とすることもできるし、後述するように設定値自体を変更してもよい。目標値を3つ以上用意する場合は、できるだけ、目標値を散らした値に設定した方が、正確に制御できる。
上記黒色の付着量目標値Mtarget_k1とMtarget_k2をそれぞれ狙った基準トナーパターンを形成するときの作像条件は、電位制御手段(プロセスコントロール)を実行するときに求めてもよい。すなわち、電位制御にあたり、階調のテストパターン形成し、そのトナー付着量を検出した結果に基づいて、上記付着量Mtarget_k1とMtarget_k2にあう現像ポテンシャルになる画像形成条件を1次近似の関係などを利用して算出する。その各々に対応する作像条件を、RAM103などの記憶装置に保存する。上記第2の目標出力値補正の処理を実行するときに、この記録装置から黒色の基準トナーパターンの作像条件を呼び出して基準トナーパターンを形成する。
本実施形態では、上記第2の目標出力値補正は、各色10枚ごと実行する。図14は紙間(画像に対応する領域Xの間)に各色の基準トナーパターンを形成した状態の説明図である。本実施例では、紙間に各色1つずつ基準パターンを作成する。黒色は、2つの基準トナーパターンがあるので、交互にパターン作成を行う。10枚経過でMtarget_k1パターン、20枚経過でMtarget_k2パターン、30枚経過でMtarget_k1パターン、40枚経過でMtarget_k2パターン・・・という具合に作成する。
図15はこの黒色の2つの基準トナーパターンの付着量検出結果の例を示すものである。α1が比較的低付着量Mtarget_k1、α2が比較的高付着量Mtarget_k2に目標付着量に対応している。紙間に形成する基準トナーパターンの個数を各色1つずつにしている理由は、紙間の副走査方向(ベルト移動方向)に複数のパターンを描いて副走査方向の紙間が長くなり、生産性が落ちるのを避けるためである。なお、3つ以上の基準トナーパターンを用いる場合にも、生産性を優先する場合には次のように形成することが望ましい。すなわち、互いに濃度が異なる基準トナーパターンの個数がN個(Nは2以上)の場合、N個(Nは2以上)のテスト画像のなかから、選択肢間で異なる濃度のテスト画像を一つは含むM個(Mは1以上)のテスト画像からなる選択枝を複数用意する。生産性が最もよいのはMが1個のときである。例えば、Nが3の場合、Mを1とすると、3つの選択肢がよいできる。この3つの選択肢の基準トナーパターンを例えば各基準トナーパターンを10枚毎に紙間に形成するようにする。M<Nという関係が成立するようにすれば、基準トナーパターンを形成する紙間に毎回Nの基準トナーパターンを形成する場合よりも紙間の長さを短くして生産性を向上できる。
そして、本実施形態では、黒色の2つの基準トナーパターンについて図15のタイミングで付着量を検出するたびに、図11のステップS5´〜S8´の制御を行う。このステップS5´で目標標範囲内の付着量か否かを、基準付着量Mtarget_k1とMtarget_k2毎に判断するに当たっての上限閾値、下限閾値の設定は例えば次のように行う。すなわち、上限閾値は、各目標値の+0.01mg/cmに設定する。下限閾値は、各目標値の−0.01mg/cmに設定する。この設定値は、使用するセンサの分解能に応じて設定することが望ましい。
図16は本実施形態の効果確認の結果を示すグラフである。比較した条件は、本実施例の制御を実施してた場合と、実施していない場合の、実画像の画像濃度の推移を比較して判断した。評価は、黒色トナーで行った。第1の目標出力値補正手段で補正後から1000枚連続通紙のベタパッチの画像濃度推移を確認した。画像は常に画像面積率5%のチャートである。1000枚の通紙中は、第2の目標出力値補正手段で10枚ごとに補正する。本実施例の制御を実施した場合は、目標値を2つ、未実施のものは、目標値を1つとした。結果から、目標のベタ付着量に対して、本実施例の制御をしている時の方が、画像濃度が安定していることがわかる。画像濃度は、X−rite社製の測色計で行った。
図17は変形例の説明図である。この例は黒色トナーとカラーの各色のトナーのすべてについて単一の反射濃度センサ62を兼用する例の説明図である。図示の状態は電位制御において中間転写ベルト上に各色5つの階調パターンを形成して反射濃度センサ62との対向部に送り込む様子を説明している。この例で各色10枚ごと実行する上記第2の目標出力値補正処理は、各色の基準トナーパターンの作像タイミングは重ならないようにずらす。一つの紙間に2色の基準トナーパターンを形成するとその分紙間を広く確保するひつようがあって画像形成の生産性が低下するためである。互いに付着量が異なる2つの黒色の基準トナーパターンも、各基準トナーパターン20枚毎に紙間に形成する。この例では、主走査方向に複数のセンサを並べてコストアップになるのを避けられる。
上記黒色の付着量目標値Mtarget_k1とMtarget_k2をそれぞれ狙った基準トナーパターンを形成するときの作像条件は、電位制御手段(プロセスコントロール)を実行するときに求め具体例について説明する。
図18は電位制御手段の一例の制御フローである。
この電位制御においては、作像系の立ち上げに先立ち、まず、濃度センサの発光素子LEDをOFFしている状態での出力電圧値であるオフセット電圧Voffsetを検知する(ステップ700:以下、ステップをSと記す。)。検知終了後、作像系立ち上げ動作を行う(S701)。次に、所定条件で一様に帯電された各感光体11の表面電位(感光体地肌部電位Vd)の検知(Vd検知)を電位センサ40により行い(S702)、この検知結果に基づいて帯電ローラ15への印加バイアスの調整を行う(S703)。この後、Vsg調整を行う(S704)。
次に、各感光体11上に各色10階調のパッチパターン(多階調パッチパターン)の静電潜像を形成し(S705)、各感光体11上における10階調パターンの各パッチ電位に対する電位センサ40の出力値を読み込んで(S706)、RAM103に格納する。また、このセンサ出力値(各パッチの電位)とこのパッチパターンを現像したときの現像バイアスとから現像ポテンシャルを計算しておく(S707)。なお、このときに形成する10階調のパッチパターンの作像条件及びパターン構造は後に詳述する。
次いで、CPU101は、上述した10階調パターンを現像して中間転写ベルト6上に転写したトナーパターンに対するトナー付着量を濃度センサ62(Pセンサ)によって検知する(S706)。このトナー付着量検知では、各色のトナーパターンに対する濃度センサ62の正反射光出力(Vsp_reg)、拡散反射光出力(Vsp_dif)をすべてのトナーパッチ(10パッチ×4色分)をRAM103に格納する。次に、トナーの付着量を算出する(ステップS707)。この付着量算出アルゴリズムは、黒トナー検知用センサとカラートナー検知用センサとではセンサ構成が異なるために、別のアルゴリズムとなる。そして、次に、現像γの計算(S708)を行う。
現像γの計算処理(S708)では、S707で得られた現像ポテンシャル(各色10階調パッチパターンの各パッチを現像したときの現像バイアスVbと各パッチの検知電位との差分値)に対し、各パッチのトナー付着量データ(単位面積当りのトナー付着量[mg/cm])をプロットしたデータの直線近似式(傾きが現像γ、x切片が現像開始電圧。)を計算し、狙いのトナー付着量(ベタ画像の目標トナー付着量)を得るのに必要な現像ポテンシャルを算出する(S709)。
次に、感光体11の残留電位Vrを検知する(S710)。この検知では、光書込ユニット106の露光パワーを最大光量となるように制御し、このときの電位センサ40で読み取った電位を感光体11の残留電位Vrとする。本来は、帯電、露光、現像、転写、クリーニング、除電のプロセスを経た後の電位を残留電位Vrと呼ぶが、本実施形態では電位センサ40が露光と現像との間に配置されているため、除電プロセスの代わりに最大光量での露光を行い、このような最大露光後の電位を残留電位として検出している。
この残留電位Vrが基準値(例えば、初期状態において、感光体11を所定の帯電電位Vdとした後、最大光量で露光したときの残留電位Vr)を超えていた場合、残留電位Vrと基準値の差分を前記所定の帯電電位Vdに加えたものを目標帯電電位として設定する(S711)。カラー画像を形成するときには、各色並行して感光体11の帯電装置60による帯電電位Vdが上記目標帯電電位になるように電源回路を調整し、光書込ユニット106の光源ドライバを介して光源における露光パワーを、露光後の感光体表面の電位である露光電位VLと上記目標電位との間で所望の露光ポテンシャルを得ることができる電位になるように調整する(S711)。さらに、各色の現像装置の各現像バイアスVbが露光電位VLとの間で所望の現像ポテンシャルが得られるような現像バイアスとなるように、各目標電位(目標帯電電位Vd、現像バイアスVb、目標露光電位VL)を算出する(S711)。
次に、ベタ画像だけでなく、ハーフトーンと呼ばれる中間調の画像も形成する(S712)。そして、感光体11の光減衰特性が変化した場合、この中間調の画像も適切に作像できるように作像条件を調節する。詳しくは、良好なベタ画像と中間調の画像とを得るための補正制御、具体的には、疲労等に対する帯電電位Vdの補正制御を行った後に、良好なベタ画像と中間調の画像を得るための最適な露光パワーLpを求める制御を行う(S713)。
図19は、ベタ画像の露光を行った場合と中間調の露光を行った場合との感光体の光減衰特性の説明図である。
図19中の実線がベタ画像の露光の場合であり、破線が中間調の露光を行った場合である。中間調の露光は、ベタ画像と同じ露光パワーで、単位面積あたりの露光時間をベタ画像よりも少なくする。単位面積あたりの露光面積を変えることで中間調を表す手法を用いても構わない。電位センサによる感光体表面の電位の測定はドット一つ一つではなく、ある程度の範囲で電位を測定し、その範囲内の平均値となる電位を検出する。よって、図19に示すように、同じ露光パワーであっても、中間調の露光を行った場合の露光電位である中間調露光電位VLhは、ベタ画像の露光を行った場合の露光電位であるベタ露光電位VLfよりも高い値(帯電電位Vdに近い値)となる。良好なベタ画像と中間調の画像とを得るためには、露光パワーを所望の光減衰率に合わせるように調整する。この光減衰率とは、帯電電位が一定の条件下で、ベタ画像の条件で露光したときの露光ポテンシャル(PotA)に対する中間調の条件で露光したときの露光ポテンシャル(PotB)の比{(PotB)/(PotA)}である。この光減衰率の値を所定の一定にすることにより、ベタ画像に対するハーフトーン画像の濃度を一定に揃えることができる。図19では光減衰率を0.7で調整する例を示す。また、本例では、ベタ画像の作像条件の露光Dutyは100[%]であり、ハーフトーンの作像条件の露光Dutyは50[%]である。本例では露光Dutyを変更したが、露光Dutyを変更せずに単位面積あたりの露光面積を50%にしても構わない。
本例の良好なベタ画像と中間調の画像とを得るための補正制御では、中間調露光電位VLhに基づいて適切な露光パワーLpを算出する。先ず、露光Dutyが50[%](4値のパルス調整を行える機械の場合、2値)になるようにセットし、光減衰率0.7となる電位、すなわち、残留電位Vr測定時の露光ポテンシャル(図中の実線の矢印で示す最大露光ポテンシャルPotM)×0.7が露光ポテンシャル(図中のPotG)となる電位を光量調整目標値Vgとする。図19中の破線に示すように、露光Dutyを50[%]に下げると、その露光電位である中間調露光電位VLhの検知結果は、Vr測定時(ベタ露光電位VLf)のように電位が飽和せず、露光パワーLpを変えると中間調露光電位VLhも変化する(感光体の感度がある領域である)ため露光パワーを精度よく調整可能となる。露光Duty50[%]で露光パワーLp調整を行い、中間調露光電位VLhが光量調整目標値Vgとなるような露光パワーLpを算出する(図19ではLp=約0.35[μJ/cm])。次に、算出した露光パワーでベタ部(露光Duty100[%])の露光電位VLであるベタ露光電位VLfを測定する。そして、所望のトナー付着量を得るために必要な現像ポテンシャルをベタ露光電位VLfに足し合わせ、現像バイアスVbを決定する。さらに、現像バイアスに地肌ポテンシャルを足し合わせ帯電電位Vdを決定する(S714)。
以上の電位制御手段の一例において、上記黒色の2つの基準トナーパターンを形成するときの作像条件を次のようにして求める。2つの基準トナーパターンの作像条件は、対応する現像ポテンシャルで決まり、それに応じたい、帯電電位、現像バイアス、露光量(露光パワー及び書込パターンといった書込条件)の組み合わせで実現できる。
たとえば、電位制御で決定した帯電電位、現像バイアス、露光量のうち、帯電電位と現像バイアスは画像作像用のものをそのまま利用し、露光量を2つの基準トナーパターンに応じたものになるように互いに異なる2つの露光量にする。しかも、露光量を異ならせるのに、書込パターンはベタパターンで露光パワーを2つの基準トナーパターンに応じたものになるようにする。
具体的には、電位制御のS712で複数の中間調パターンを面積率50%のパターンを用いて露光パワーを切り替えて作成するときに、あわせて、ベタパターン(面積率100%のパターン)も、同じ値で露光パワーを切り替えて作成する。そして、少なくともこのベタパターンを現像したベタ現像パターンのトナー付着量を黒用の光学センサで検出する。検出した付着量がセンサ感度良好付着量範囲内であって範囲の上下限の近傍になるパターンの露光パワー、現像ポテンシャル及び付着量を基準にして、2つの基準トナーパターンの作像条件および基準付着量と決定する。
図20はS712での露光パワーの切り替えが5段階で行われた場合のベタパターン(面積率100%のパターン)についての現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示すグラフである。黒色トナー用の濃度センサのセンサ感度良好付着量範囲の上限と下限の間に複数のベタパターン(図示の例では2つのベタパターン)が含まれている。これらのベタパターンについての現像ポテンシャルVd1、Vd1とトナー付着量α1,α2、それらを形成したときの露光パワーを基準にする。これらのベタパターンについての現像ポテンシャルとトナー付着量との関係式から上記センサ感度良好付着範囲内であって上下限近傍になる2つの基準トナーパターン用の露光パワー及びトナー付着量を算出してもよい。
基準付着量はセンサ感度良好付着量範囲内で予め決めておき(たとえば、基準トナーパターン付着量目標値Mtarget_k1とMtarget_k2を0.28mg/cmと0.12mg/cmに決めておき)、上記ベタパターンの検出電位や検出付着量から線形補完などにより、決めておいた基準付着量に対応する露光パワーを求めて作像条件にしてもよい。
以上のようにベタパターンを用いながらパワーをセンサ感度良好付着量範囲内の付着量が得られるように切り替えて互いに異なる2つの基準トナーパターンを形成するのに代えて、露光パワーは画像作像用のものをそのまま利用し、帯電電位及び又は現像バイアスを2つの基準トナーパターンに応じたものになるようにしてもよい。さらに、電位計を搭載しない画像形成装置の場合には、予め実験で求めて記憶部に記憶させておいた電位減衰特定を用いて上記2つの基準トナーパターンを作成する作像条件や基準付着量を求めるようにしてもよい。
以上に本実施形態では、像担持体上に形成した画像を検知する画像検知手段(例えば反射濃度センサ62)の出力に基づいて画像形成手段の画像形成条件を制御するにおいて互いに濃度が異なるN個(例えば2)のテスト画像である付着量目標値Mtarget_k1とMtarget_k2の基準トナーパターンのなかから、選択肢間で異なる濃度のテスト画像を一つは含むM個(例えば1でNより小さい)のテスト画像からなる選択枝(付着量目標値Mtarget_k1の基準トナーパターンと付着量Mtarget_k2の基準トナーパターン)を複数用意し、画像間で異なる選択肢の前記M個(例えば1)のテスト画像を画像間に形成し、前記画像検知手段で検知した結果に基づいて画像形成条件を制御する第一制御手段(例えば制御部100による第2の目標出力値補正手段)を設けたことを特徴とするものである。
よって、互いに濃度が異なる複数のテスト画像を用いるので単一のテスト画像を用いる場合に比して画像形成条件を適切に制御できる。特に、画像間に形成するテスト画像の和が選択し得るテスト画像の数よりも少ないので、多数のテスト画像を画像間に形成することにより画像間の距離が増大することによる生産性の低下を抑制しながら適切な画像形成条件の制御を行える。
1 :作像手段
3 :2次転写ローラ
5 :レジストローラ
6 :中間転写ベルト
7 :定着ユニット
10 :中間転写ベルト
11 :感光体
12Y :潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ
13Y :クリーニングブレード
15 :帯電装置
15Y :帯電ローラ
20 :現像装置
20Bk :現像装置
20C :現像装置
20M :現像装置
20Y :現像装置
22 :現像スリーブ
23Y :第1撹拌搬送スクリュー
24Y :第2撹拌搬送スクリュー
25Y :現像ドクタ
26 :透磁率センサ
27 :粉体ポンプ
30Y :トナーカートリッジ
31 :トナー補給駆動モータ
40 :電位センサ
60 :帯電装置
62 :反射濃度センサ
100 :制御部
101 :CPU
102 :ROM
103 :RAM
104 :I/Oユニット
106 :光書込ユニット
113 :トナーパターン
303 :発光素子
304 :正反射光受光素子
305 :拡散反射光受光素子
L :レーザー光
特開2008−151896号公報

Claims (8)

  1. 像担持体上に形成した画像を検知する画像検知手段の出力に基づいて画像形成手段の画像形成条件を制御する画像形成装置において
    互いに濃度が異なるN個(Nは2以上)のテスト画像のなかから、選択肢間で異なる濃度のテスト画像を一つは含むM個(Mは1以上でNより小さい)のテスト画像からなる選択枝を複数用意し、画像間で異なる選択肢の前記M個のテスト画像を画像間に形成し、前記画像検知手段で検知した結果に基づいて画像形成条件を制御する第一制御手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記画像形成手段は、潜像担持体と、前記潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を用いて前記潜像を現像する現像装置と、前記現像装置のトナー濃度を制御するトナー濃度制御手段と備え、
    前記第一制御手段は、前記画像形成条件として、前記トナー濃度制御手段が用いるトナー濃度制御基準値を制御することを特徴する画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    前記画像形成手段により像担持体上に互いに濃度が異なる複数の階調テスト画像を形成させ、形成された階調テスト画像を前記画像検知手段で検知させた結果に基づき、前記潜像形成手段の潜像形成条件と、前記現像装置における現像条件とを制御する第二制御手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    前記第二制御手段で、前記第一制御手段による前記N個のテスト画像の作像条件を決定するための前記複数の階調テスト画像の形成及び前記検知を行って、前記作像条件を決定することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか一に記載の画像形成装置において、
    前記N個のテスト画像は、互いに濃度が異なるベタ画像を含むことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項3を引用する態様の請求項5の画像形成装置において、
    前記潜像形成手段が帯電手段と光書込手段とを備え、
    前記互いに濃度が異なるベタ画像は、前記光書込手段の書込条件が互いに異なることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6の画像形成装置において、
    前記互いに異なる書込条件は露光パワーであることを特徴とする画像形成装置。
  8. 潜像担持体と、前記潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を用いて前記潜像を現像する現像装置と、前記現像装置のトナー濃度を制御するトナー濃度制御手段とを備えた画像形成手段を有する画像形成装置において、
    前記潜像担持体上あるいはこれからトナー像が転写された像担持体上で画像を検知する画像検知手段と、
    前記画像形成手段により前記潜像担持体又は前記像担持体上にテスト画像を形成させ、形成されたテスト画像を前記画像検知手段で検知させた結果に基づき、前記トナー濃度制御手段が用いるトナー濃度制御基準値を制御する第一制御手段と、
    前記画像形成手段により前記潜像担持体又は前記像担持体上に互いに濃度が異なる複数の階調テスト画像を形成させ、形成された階調テスト画像を前記画像検知手段で検知させた結果に基づき、前記潜像形成手段の潜像形成条件と、前記現像装置における現像条件とを制御する第二制御手段とを設け
    前記テスト画像として互いに濃度が異なる複数のテスト画像を用いることを特徴とする画像形成装置。
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