JP5194346B2 - 電解質膜−電極接合体 - Google Patents

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Description

本発明は、電解質膜−電極接合体(以下、単にMEAとも称する。)およびこれを用いた燃料電池のセルユニットに関するものである。
近年、エネルギー・環境問題を背景とした社会的要求や動向と呼応して、常温でも作動して高出力密度が得られる燃料電池が移動体用電源、定置型電源として注目されている。燃料電池は、電極反応による生成物が原理的に水であり、地球環境への悪影響がほとんどないクリーンな発電システムである。特に、固体高分子型燃料電池は、比較的低温で作動することから、燃料電池自動車から携帯機器(例えば、携帯電話、携帯情報端末、携帯音楽プレイヤー、ノート型パソコンなど)まで幅広い分野での移動体用電源として期待されている。固体高分子型燃料電池の単セル構成は、一般的には、MEAをセパレータで挟持した構造となっている。MEAは、電解質膜(以下、単に膜とも称する。)が一対の電極(アノードおよびカソード)により挟持されてなるものである。ここで電極は、通常、触媒層、更にはガス拡散層(以下、単にGDLとも称する。)が積層されてなる構造を備えてなるものである。詳しくは、膜の両面に触媒層、GDLの順に配されてなるのが一般的である。さらに、燃料電池の単セル(セルユニット)構成では、単セルの外周部(エッジ)からの微量リークやクロスリークを防止する為にエッジをシールするために、膜の両面(カソード側及びアノード側)の外周部に額縁状のガスケット層がそれぞれ配置されている。
例えば、固体高分子電解質型燃料電池では、従来、ガス供給溝内の燃料ガスや酸化剤ガスがMEAの積層面を介して外部に漏れないように、間隙を保持して電極触媒層の周囲部に額縁状にガスシール部が設けられていたが、このような間隙部分は、固体高分子電解質膜に加わる反応ガスの差圧や膜のクリープにより機械的ストレスを受けやすく、固体高分子電解質膜が破損するという問題があった。この問題を解消するために、当該破損の生じやすい電極触媒層とガスシール材との間の隙間部分に、補強膜/保護膜を配置することが報告されている(特許文献1,2)。
特許第3052536号公報 特許第3368907号公報
上記特許文献1〜2に開示されるMEAのエッジシール構造では、膜周辺の表面にはガスのリークを防ぐために補強膜/保護膜(特許文献1、2)が設けられている。しかしながら、これらの構造では、構成部品点数が多く、膜のクリープにより圧縮シール潰し代が減少することでシール面圧が下がり、シール寿命が短くなるおそれがあった。また、膜の側面部分からの水蒸気が透過することで、膜が乾き、劣化が促進されるおそれがあった。
したがって、本発明の目的は、上記事情を鑑みてなされたものであり、安価な材料で、少ない部品で簡易な構造のエッジシールを具備し、耐久性が向上したMEAを提供することを目的とする。
上記目的は、電解質膜と、
前記電解質膜の一方の側に配置されたカソード触媒層と、
前記電解質膜の他方の側に配置されたアノード触媒層と、
前記両触媒層の端部の周囲の少なくとも一部に配置されるガスケット層が一体化されてなるガスケット構造体と、を有する膜電極接合体であって、
前記膜の両面にガス拡散層を備え、前記膜の両面に備えられた両ガス拡散層は面積が異なり、
少なくとも前記ガス拡散層面積が小さい側の前記膜の外周部と前記ガスケット構造体とが接合されていることを特徴とする電解質膜−電極接合体によって達成される。
本発明のMEAは、安価な材料で、少ない部品で簡易な構造のエッジシールを具備し、耐久性が向上したMEAを提供することができる。即ち、ガスケット層を設けたタイプのMEAで、アノードとカソード側に分離されたガスケット層を一体化したガスケット構造体にすることで、安価な材料(高価な膜の一部を安価なガスケット材に代替できる)で、少ない部品(例えば、ガスケット層やその接着層の部品点数の削減、膜面積の低減)で簡易な構造のエッジシール(ガス不透過)を具備したMEAを提供することができる。更に耐久性(触媒の腐食防止、電解質膜の分解抑制、更にはクリープ防止)に優れたMEAを提供することができる。
本発明のMEAは、膜と、前記膜の一方の側に配置されたカソード触媒層と、前記膜の他方の側に配置されたアノード触媒層と、前記両触媒層の端部の周囲の少なくとも一部に配置される(アノード側及びカソード側の)ガスケット層が一体化されてなるガスケット構造体と、を有するMEAであって、前記膜の両面にGDLを備え、前記膜の両面に備えられた両GDLは面積が異なり、少なくとも前記GDL面積が小さい側の前記膜の外周部と前記ガスケット構造体とが接合されていることを特徴とするものである。
以下、本発明の実施形態につき、図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態は、膜と、前記膜の一方の側に配置されたカソード触媒層と、前記膜の他方の側に配置されたアノード触媒層と、前記両触媒層の端部の周囲の少なくとも一部に配置される(アノード側及びカソード側の)ガスケット層が一体化されてなるガスケット構造体と、を有するMEAであって、前記膜の両面にGDLを備え、前記膜の両面に備えられた両GDLは面積が異なり、少なくとも前記GDL面積が小さい側の前記膜の外周部と前記ガスケット構造体とが接合されている。
図1は、本発明のMEAの第1実施形態につき、MEAのエッジ領域を模式的に表した断面概略図である。
図1に示すように、本実施形態のMEA11の基本的な構成は、従来のMEAと同様である。即ち、膜13と、膜13の一方の側に配置されたアノード触媒層15aと、膜13の他方の側に配置されたカソード触媒層15bと有するものである。また、膜13の両面にGDL17a、bが備えられてなるものである。
また、本実施形態のMEA11bの構成では、膜13の両面に備えられた両GDL17a、bは面積が異なるように形成されていることを特徴とするものである。図1では、好適な例として、アノードGDL17a側の面積がカソードGDL17bの面積よりも大きい例を示している。
更に、本実施形態のMEA11のエッジ領域の構成は、両触媒層15a、bの端部の周囲の少なくとも一部(好ましくは全周囲)に配置されるカソード側とアノード側のガスケット層が一体化されてなるガスケット構造体21が配されてなるものである。膜13の両面にGDL17a、bを備え、膜13の両面に備えられた両GDL17a、bは面積が異なり、少なくともGDL面積が小さい側(カソードGDL17b側)の膜13の外周部とガスケット構造体21とが接着層19を介して接合されている。更に、ガスケット構造体21のカソード側には、シール用の凸部(以下、単にリップとも略記する。)23が設けられている。更に本実施形態では、一体化されたガスケット構造体21が、両電極端部のガスシール及び膜端部の水蒸気シール機能を備えてなる、厚さ方向の断面が略L型形状の一体ものである。
以下、本実施形態のMEA11の各構成要件ごとに説明する。
(1)膜
本発明のMEAに用いられる電解質膜としては、特に限定されず公知の高分子電解質からなる膜を用いることができるが、少なくとも高いプロトン伝導性を有する部材であればよい。この際使用できる高分子電解質は、ポリマー骨格の全部又は一部にフッ素原子を含むフッ素系電解質と、ポリマー骨格にフッ素原子を含まない炭化水素系電解質とに大別される。
前記フッ素系電解質として、具体的には、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子株式会社製)等のパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー、ポリトリフルオロスチレンスルフォン酸系ポリマー、パーフルオロカーボンホスホン酸系ポリマー、トリフルオロスチレンスルホン酸系ポリマー、エチレンテトラフルオロエチレン−g−スチレンスルホン酸系ポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリビニリデンフルオリド−パーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマーなどが好適な一例として挙げられる。
前記炭化水素系電解質として、具体的には、ポリスルホン、ポリスルホン酸、ポリアリールエーテルケトンスルホン酸、ポリベンズイミダゾールアルキルスルホン酸、ポリベンズイミダゾールアルキルホスホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリエーテルエーテルケトンスルホン酸、ポリフェニルスルホン酸等が好適な一例として挙げられる。
高分子電解質は、耐熱性、化学的安定性などに優れることから、フッ素原子を含むのが好ましく、なかでも、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子株式会社製)などのフッ素系電解質が好ましく挙げられる。
また、デュポン社製の各種のNafion(デュポン社登録商標)やフレミオンに代表されるパーフルオロスルホン酸膜、ダウケミカル社製のイオン交換樹脂、エチレン−四フッ化エチレン共重合体樹脂膜、トリフルオロスチレンをベースポリマーとする樹脂膜などのフッ素系高分子電解質や、スルホン酸基を有する炭化水素系樹脂系膜など、一般的に市販されている固体高分子型電解質膜、高分子微多孔膜に液体電解質を含浸させた膜、多孔質体に高分子電解質を充填させた膜などを用いてもよい。または、上記電解質膜としては、上記したようなフッ素系高分子電解質や、スルホン酸基を有する炭化水素系樹脂による膜に加えて、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などから形成された多孔質状の薄膜に、リン酸やイオン性液体等の電解質成分を含浸したものを使用してもよい。
前記電解質膜の厚みは、得られるMEAの特性を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは5〜300μm、より好ましくは10〜200μm、特に好ましくは15〜100μmである。製膜時の強度やMEA作動時の耐久性の観点から5μm以上であることが好ましく、MEA作動時の出力特性の観点から300μm以下であることが好ましい。
前記電解質膜の大きさは、得られるMEAの特性を考慮して適宜決定すればよい。特に、本実施形態では、電解質膜の外周部をガスケット構造体で代替できる為、膜の節約が出来る点で優れている。これは、例えば、自動車燃料電池用の燃料電池の価格は1億円ともいわれ、量産化によるコスト低減効果だけでは、現状のガソリンエンジン自動車並みの価格にするのは困難であるといわれている。そこで、燃料電池の性能の向上と共に、コスト低減に寄与する部品や構造の開発が重要なテーマになっている。このことは燃料電池を構成する膜に関しても言える課題の1つであり、特に高性能膜の1つであるフッ素系樹脂製膜では、低コスト化が大きなテーマである。そのため、本発明のように既存の安価な樹脂シートであるPEN、PET、PTFEなどが利用できるガスケット構造体でMEAのエッジ領域部分の膜を代替できることは大幅なコスト低減効果が得られる点で極めて優れたエッジ構造であるといる。
(2)触媒層
図1に示すように、アノード及びカソード側のいずれか一方における触媒層の大きさは、もう一方の触媒層の大きさよりも大きく、かつ前記触媒層の端部同士が厚さ方向で重ならないことが望ましい。特に、図1に示すように、アノード触媒層の大きさを、カシード触媒層の大きさよりも大きくするのが望ましいといえる。これにより、上記起動停止/連続運転におけるカソード触媒の腐食、及びアイドル停止運転を想定したOCV保持時の電解質膜の分解抑制の点で優れているためである。この点につき、詳しく説明する。
燃料電池では、以下のような電気化学的反応が進行する。まず、アノード側に供給された燃料ガスに含まれる水素は、触媒成分により酸化され、プロトンおよび電子となる(2H→4H+4e)。次に、生成したプロトンは、電極触媒層に含まれる固体高分子電解質、さらに電極触媒層と接触している高分子電解質膜を通り、カソード触媒層に達する。また、アノード触媒層で生成した電子は、電極触媒層を構成している導電性担体、さらに電極触媒層の高分子電解質膜と異なる側に接触しているガス拡散層、セパレータおよび外部回路を通してカソード触媒層に達する。そして、カソード触媒層に達したプロトンおよび電子はカソード側に供給されている酸化剤ガスに含まれる酸素と反応し水を生成する(O+4H+4e→2HO)。燃料電池では、上述した電気化学的反応を通して、電気を外部に取り出すことが可能となる。
このような燃料電池を燃料自動車用電源として用いる場合には、燃料電池自動車に固有の運転条件下で生じる(a)起動停止/連続運転におけるカソード触媒の腐食及び(b)アイドル(idle)停止運転を想定したOCV保持時における電解質膜の分解という重大な問題があった。
上記(a)の問題は、自動車の運転する場合の起動停止/連続運転におけるカソード触媒層ではカーボン担体の腐食の問題である。この腐食メカニズムを図7及び図8を参照しながら説明する。例えば、燃料電池の運転を停止して数時間以上放置した場合、スタック周囲のシール部からの微量リークや、スタックに繋がるポンプやコンプレッサー等からのリークにより、アノード触媒層系やカソード触媒層系には外気(空気)が混入して、アノード触媒層側に残存する水素は外気中の酸素により消費されるため、最終的にはアノード触媒層−カソード触媒層系は空気−空気のガス雰囲気となっている(図7の前段部分)。このような状態で起動してアノード側に水素が導入されると、図7の後段に示されるように、アノードの上流(水素供給側)から下流(空気雰囲気)にかけて局部電池が形成する。ここで、アノード下流の空気存在部に対向する領域のカソードは、電解質電位に対して高電位(1.5V程度)になるため、このカソード電位と電解質電位との大きな差が駆動力となって、この領域ではカソード触媒層における導電性担体であるカーボンブラックに対して、C+2HO→CO+4H+4eの反応が起こり(図8参照)、カーボンが腐食し、触媒活性が低下してしまう。このような現象は、上記したように、水素が存在するアノード上流側に対向するカソード触媒層領域や、通常発電時のカソード触媒層においても、非常に遅い速度ではあるものの起こっている。しかしながら、上記したような比較的長期間放置した後に起動した場合には、アノード下流の空気存在部に対向する領域のカソード触媒層領域では腐食の駆動力であるカソード電位と電解質電位の差が特に大きいためカーボンの腐食反応速度が大きくなり、この領域での触媒活性の低下が顕著である。特にアノード触媒層とカソード触媒層の形成位置(電解質膜−電極接合体の厚み方向に対する)が完全に一致せずに位置ずれが生じている場合には、アノードが対向しないカソード領域で特にカソード電位と電解質電位との差が大きくなってしまうので、アノードが存在する領域(中央部)に比べて、カーボンの腐食(活性の低下)が顕著に現れる。
また、上記(b)の問題は、自動車を運転する場合のアイドル停止(OCV)状態における電解質膜の劣化の問題である。この劣化メカニズムを図9を参照しながら説明する。すなわち、電解質膜は完全にガスを遮断(不透過状態)するものではないため、酸素や水素ガスの濃度勾配(分圧)によっては、アノード側からカソード側に向かって水素が、カソード側からアノード側に向かって酸素や窒素が、僅かながら透過(溶解拡散)している(このような現象を「クロスリーク」とも称する)。特にOCV時は、カソードと電解質膜の界面における酸素濃度は、発電時に比べて高いため、電解質膜を介してカソード側からアノード側へ溶解拡散する酸素量も、発電時に比べて多くなる。このため、クロスリークにより酸素がカソード側からアノード側へ移行して、酸素がアノード側で水素と直接反応して、H+O→Hの反応が起こって、過酸化水素(H)が生成し、また、水素がアノード側からカソード側へ移行して、水素がカソード側で酸素と直接反応して、同様にして過酸化水素が生成する。この過酸化水素は、電解質膜またはアノード若しくはカソードに含まれる電解質成分(アイオノマー)を分解して、電解質膜を化学的に劣化させることが知られている。ここで、アノード触媒層とカソード触媒層の電位と過酸化水素の分解反応との関係を考慮すると、電解質電位に対して電位が比較的高い(0.6〜1V程度)カソード側では、カソード近傍の酸素と、アノード触媒層よりクロスリークしてきた水素が直接反応するため、生成する過酸化水素は、H→O+2H+2eの反応によって、比較的速やかに酸素とプロトンとに分解する。これに対して、アノード側では、電位が低いために上記したような過酸化水素の分解反応は生じにくい。このため、アノード側で多く発生する過酸化水素が、濃度拡散により電解質膜中に移動して、電解質膜を酸化劣化させたり、あるいは電解質膜中のカチオン(例えば、Fe2+、Cu2+)の存在により加速的に電解質膜成分を劣化させる。特にアノード触媒層とカソード触媒層の形成位置が完全に一致せずに位置ずれが生じている場合には、カソード触媒層が存在せずアノード触媒層のみ存在する領域では、カソード触媒層側に供給される酸素が直接アノード触媒層側に移動するため、酸素のクロスリーク量が多く、このような領域での過酸化水素が相対的に多くなるため、当該周囲部では、アノード触媒層が存在する領域(中央部)に比べて、電解質膜の劣化がさらに進んでしまう。
本発明では、カソード触媒層及びアノード触媒層の端部に一体化したガスケット構造体を形成することによって、アノード触媒層及びカソード触媒層の大きさを容易に制御できると共に各触媒層の位置合わせが容易である。また、このように触媒層の端部を、アノード触媒層のサイズがカソード触媒層より大きくなるように、ガス不透過性のガスケット構造体でシールすることによって、起動時におけるアノード触媒層下流の空気存在部に対向するカソード触媒層領域、並びに連続運転時においてアノード触媒層がなく水素が酸化されない領域に対向するカソード触媒層領域を低減でき、カソード電位と電解質電位との差が大きくなる部分を少なくすることができる。そのため、カソード触媒層のカーボンの腐食を効果的に防止/抑制することができる。さらに、上記構成をとることによって、カソード触媒層が存在せずアノード触媒層のみが存在する周囲部をガス不透過性のガスケット構造体でシールして、特にカソード触媒層端部で顕著に起こっていたカソードからアノードへの酸素のクロスリークを抑制して、当該領域でのアノード側での過酸化水素の生成を有意に抑えることができ、これにより電解質膜の劣化を効果的に防止/抑制することができる。その結果、従来技術では困難であった起動停止/連続運転におけるカソード触媒の腐食、及びアイドル停止運転を想定したOCV保持時の電解質膜の分解を抑制することができる。これは、特に燃料電池、特に燃料電池自動車のように運転条件が道路状況などで様々(複雑)に変化するような場合において、特に有効に機能しうるものである。
触媒層の構成としては、(i)電極触媒及び(ii)電解質を含む。
(i)電極触媒
電極触媒は、触媒粒子が導電性担体に担持されてなるものである。
ここで、カソード触媒層に用いられる触媒成分は、酸素の還元反応に触媒作用を有するものであれば特に制限はなく公知の触媒が同様にして使用できる。また、アノード触媒層に用いられる触媒成分もまた、水素の酸化反応に触媒作用を有するものであれば特に制限はなく公知の触媒が同様にして使用できる。具体的には、白金、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、タングステン、鉛、鉄、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウム等の金属、及びそれらの合金等などから選択される。これらのうち、触媒活性、一酸化炭素等に対する耐被毒性、耐熱性などを向上させるために、少なくとも白金を含むものが好ましく用いられる。前記合金の組成は、合金化する金属の種類にもよるが、白金が30〜90原子%、合金化する金属が10〜70原子%とするのがよい。カソード触媒をして合金を使用する場合の合金の組成は、合金化する金属の種類などによって異なり、当業者が適宜選択できるが、白金が30〜90原子%、合金化する他の金属が10〜70原子%とすることが好ましい。なお、合金とは、一般に金属元素に1種以上の金属元素または非金属元素を加えたものであって、金属的性質をもっているものの総称である。合金の組織には、成分元素が別個の結晶となるいわば混合物である共晶合金、成分元素が完全に溶け合い固溶体となっているもの、成分元素が金属間化合物または金属と非金属との化合物を形成しているものなどがあり、本願ではいずれであってもよい。この際、カソード触媒層に用いられる触媒成分及びアノード触媒層に用いられる触媒成分は、上記の中から適宜選択できる。以下の説明では、特記しない限り、カソード触媒層及びアノード触媒層用の触媒成分についての説明は、両者について同様の定義であり、一括して、「触媒成分」と称する。しかしながら、カソード触媒層及びアノード触媒層用の触媒成分は同一である必要はなく、上記したような所望の作用を奏するように、適宜選択される。
触媒成分の形状や大きさは、特に制限されず公知の触媒成分と同様の形状及び大きさが使用できるが、触媒成分は、粒状であることが好ましい。この際、触媒インクに用いられる触媒粒子の平均粒子径は、小さいほど電気化学反応が進行する有効電極面積が増加するため酸素還元活性も高くなり好ましいが、実際には平均粒子径が小さすぎると却って酸素還元活性が低下する現象が見られる。従って、触媒インクに含まれる触媒粒子の平均粒子径は、1〜30nm、より好ましくは1.5〜20nm、さらにより好ましくは2〜10nm、特に好ましくは2〜5nmの粒状であることが好ましい。担持の容易さという観点から1nm以上であることが好ましく、触媒利用率の観点から30nm以下であることが好ましい。なお、本発明における「触媒粒子の平均粒径」は、X線回折における触媒成分の回折ピークの半値幅より求められる結晶子径あるいは透過型電子顕微鏡像より調べられる触媒成分の粒子径の平均値により測定することができる。
前記導電性担体としては、触媒粒子を所望の分散状態で担持させるための比表面積を有し、集電体として十分な電子導電性を有しているものであればよく、主成分がカーボンであるのが好ましい。具体的には、カーボンブラック、活性炭、コークス、天然黒鉛、人造黒鉛などからなるカーボン粒子が挙げられる。なお、本発明において「主成分がカーボンである」とは、主成分として炭素原子を含むことをいい、炭素原子のみからなる、実質的に炭素原子からなる、の双方を含む概念である。場合によっては、燃料電池の特性を向上させるために、炭素原子以外の元素が含まれていてもよい。なお、実質的に炭素原子からなるとは、2〜3質量%程度以下の不純物の混入が許容されることを意味する。
前記導電性担体のBET比表面積は、触媒成分を高分散担持させるのに十分な比表面積であればよいが、好ましくは20〜1600m/g、より好ましくは80〜1200m/gとするのがよい。前記比表面積が、20m/g以上であると前記導電性担体への触媒成分および高分子電解質の分散性が向上し、十分な発電性能が得られる点で優れている。一方、1600m/g以下であると触媒成分および高分子電解質の高い有効利用率を有効に保持することができる点で優れている。
また、前記導電性担体の大きさは、特に限定されないが、担持の容易さ、触媒利用率、触媒層の厚みを適切な範囲で制御するなどの観点からは、平均粒子径が5〜200nm、好ましくは10〜100nm程度とするのがよい。
前記導電性担体に触媒成分が担持された電極触媒において、触媒成分の担持量は、電極触媒の全量に対して、好ましくは10〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%とするのがよい。前記担持量が、80質量%以下であると、触媒成分の導電性担体上での優れた分散度を有効に保持することができ、担持量の増加に見合った発電性能の向上効果を有効に発現させることができる利点がある。また、前記担持量が、10質量%以上であると、単位質量あたりの触媒活性に優れ、担持量に応じた所望の発電性能を得ることができる。そのため、所望の電池性能を確保するための担持量設計が比較的容易になし得る点で優れている。なお、触媒成分の担持量は、誘導結合プラズマ発光分光法(ICP)によって調べることができる。
また、導電性担体への触媒成分の担持は公知の方法で行うことができる。例えば、含浸法、液相還元担持法、蒸発乾固法、コロイド吸着法、噴霧熱分解法、逆ミセル(マイクロエマルジョン法)などの公知の方法が使用できる。または、電極触媒は、市販品を用いてもよい。
(ii)電解質
本発明のカソード触媒層/アノード触媒層(以下、単に「触媒層」とも称する)には、電極触媒の他に、電解質が含まれる。前記電解質としては、特に限定されず、上記膜に用いたものと同様の高分子電解質が使用できる。前記膜に用いられる電解質と、各触媒層に用いられる電解質とは、同じであっても異なっていてもよいが、各触媒層と膜との密着性を向上させる観点から、同じものを用いるのが好ましい。すなわち、前記電解質としては、特に限定されず公知のものを用いることができるが、少なくとも高いプロトン伝導性を有する部材であればよい。この際使用できる電解質は、ポリマー骨格の全部又は一部にフッ素原子を含むフッ素系電解質と、ポリマー骨格にフッ素原子を含まない炭化水素系電解質とに大別される。
前記フッ素系電解質として、具体的には、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子株式会社製)等のパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー、ポリトリフルオロスチレンスルフォン酸系ポリマー、パーフルオロカーボンホスホン酸系ポリマー、トリフルオロスチレンスルホン酸系ポリマー、エチレンテトラフルオロエチレン−g−スチレンスルホン酸系ポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリビニリデンフルオリド−パーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマーなどが好適な一例として挙げられる。
前記炭化水素系電解質として、具体的には、ポリスルホンスルホン酸、ポリアリールエーテルケトンスルホン酸、ポリベンズイミダゾールアルキルスルホン酸、ポリベンズイミダゾールアルキルホスホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリエーテルエーテルケトンスルホン酸、ポリフェニルスルホン酸等が好適な一例として挙げられる。
高分子電解質は、耐熱性、化学的安定性などに優れることから、フッ素原子を含むのが好ましく、なかでも、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子株式会社製)などのフッ素系電解質が好ましく挙げられる。
(3)GDL
GDLは、膜の両側のアノード及びカソード触媒層上にそれぞれ配置されてなるものである。具体的には、MEA(膜+触媒層)をさらにGDLで挟持し、必要であればこれをホットプレスにより挟持・接合することで得ることができる。
本実施形態では、膜の両側のGDL面積の大きさ(大小関係)は、図1に示すように、アノードGDL面積をカソードGDL面積よりも小さい例を示したが、図1とは逆にアノードGDL面積をカソードGDL面積よりも大きくなるようにしてもよい。好ましくは、図1に示す構造である。
GDLと触媒層との位置関係としては、図1に示すように、外周部端面が面一に揃うように、同じ面積に形成してもよい。あるいは、外周部端面が異なるように、GDLよりも触媒層の面積を大きくしてもよいし、逆に小さくなるようにして形成してもよい。好ましくは、接着層を設けた側では、接着層がGDLとも接するように、触媒層を小さくするのが望ましい。
GDLとしては、特に限定されず公知のものが同様にして使用でき、例えば、炭素製の織物、紙状抄紙体、フェルト、不織布といった導電性及び多孔質性を有するシート状材料を基材とするものなどが挙げられる。前記基材の厚さは、得られるガス拡散層の特性を考慮して適宜決定すればよいが、30〜500μm程度とすればよい。厚さが、30μm未満であると十分な機械的強度などが得られない恐れがあり、500μmを超えるとガスや水などが透過する距離が長くなり望ましくない。
前記GDLは、撥水性をより高めてフラッディング現象などを防ぐことを目的として、前記基材に撥水剤を含ませることが好ましい。前記撥水剤としては、特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのフッ素系の高分子材料、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが挙げられる。
(3’)カーボン粒子層(以下、単にMILともいう)
また、撥水性をより向上させるために、前記GDLは、前記基材上に撥水剤を含むカーボン粒子の集合体からなるMILを有するものであってもよい。
前記カーボン粒子としては、特に限定されず、カーボンブラック、黒鉛、膨張黒鉛などの従来一般的なものであればよい。なかでも、電子伝導性に優れ、比表面積が大きいことから、オイルファーネスブラック、チャネルブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラックが好ましく挙げられる。前記カーボン粒子の粒径は、10〜100nm程度とするのがよい。これにより、毛細管力による高い排水性が得られるとともに、触媒層との接触性も向上させることが可能となる。
前記カーボン粒子層に用いられる撥水剤としては、前記基材に用いられる上述した撥水剤と同様のものが挙げられる。なかでも、撥水性、電極反応時の耐食性などに優れることから、フッ素系の高分子材料が好ましく用いられる。
前記MILにおける、カーボン粒子と撥水剤との混合比は、カーボン粒子が多過ぎると期待するほど撥水性が得られない恐れがあり、撥水剤が多過ぎると十分な電子伝導性が得られない恐れがある。これらを考慮して、カーボン粒子層におけるカーボン粒子と撥水剤との混合比は、質量比で、90:10〜40:60程度とするのがよい。
前記MILの厚さは、得られるGDLの撥水性を考慮して適宜決定すればよい。
GDLに撥水剤を含有させる場合には、一般的な撥水処理方法を用いて行えばよい。例えば、GDLに用いられる基材を撥水剤の分散液に浸漬した後、オーブン等で加熱乾燥させる方法などが挙げられる。
GDLにおいて転写用台紙上にMILを形成する場合には、カーボン粒子、撥水剤等を、水、パーフルオロベンゼン、ジクロロペンタフルオロプロパン、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒などの溶媒中に分散させることによりスラリーを調製し、前記スラリーを転写用台紙上に塗布し乾燥、もしくは、前記スラリーを一度乾燥させ粉砕することで粉体にし、これを前記ガス拡散層上に塗布する方法などを用いればよい。その後、マッフル炉や焼成炉を用いて250〜400℃程度で熱処理を施すのが好ましい。
MILとGDL(MILを除く)と触媒層との位置関係についても、GDLと触媒層と同様であり、これらの外周部端面が面一に揃うように同じ面積としてもよいし、異なる面積としてもよい。好ましくは、接着層を設けた側では、接着層がMILまたはGDL(MILを除く)とも接するように、触媒層を小さくするのが望ましい。
(4)ガスケット構造体
ガスケット構造体の形状に関しては、図1に示すように、厚さ方向の切断面形状がL字型(以下、単に断面L字型と略記する)とするのが望ましい。ただし、かかる形状に制限されるものではない。
本実施形態では、ガスケット構造体を一体化した構造体とすることで、膜節約、部品数の削減、膜のクリープを防止できる点で優れている。さらに、膜内部を通じて膜外周部の端面(切断面)から水蒸気やガスが流亡するのを防止することができる。
部品数の削減では、アノード側とカソード側のガスケット層(2部品)をそれぞれ接着層(2部品)で膜に接着していたものを1つのL字型ガスケット構造体(1部品)の掛持(係持)部分21aを膜の片側に掛持(係持)して接着層(1部品)で接着すればよく、4部品を2部品に削減できる。
膜のクリープを防止の観点からは、図1に示すように、膜端部がリップ形成部21bよりも内側になるように形成するのが望ましい。これは、図1Bに示すように、同じL字型で一体化されたガスケット構造体も形成可能である。しかしながら、燃料電池スタックに組み上げた状態では、リップ形成部分に常に圧縮応力が働いてリップを変形させることでガスシール効果を得るものである。したがって、当該リップ形成部分に膜が挟まれている状態では、膜のクリープ特性が低下し、膜がへたる(弾性回復できない状態に薄くなる)ため、リップ形成部分に加えられている圧縮応力が低くなり、ガスシール性が低下するおそれがある。
なお、リップに関しては、MEA側に設けてもよいし、該MEAと組み合わされるセパレータ側に設けても良い。リップをセパレータ側に設けるにせよ、当該リップが当接する部位E(図中、破線で囲った部分)まで膜を設けないようにすればよい。言い換えれば、この部分はガスケット構造体で支持するのがよい。こうした観点から、当該ガスケット構造体が膜と同程度の応力でクリープを生じては、当該膜のクリープ防止目的が達せられない。そこで、ガスケット構造体の材質としては、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)などの耐応力特性を有するものが望ましい。
本実施形態の作用効果である、膜節約、部品数削減、膜クリープ防止効果を損なわないようにできるのであれば、図1に示す形状(構造)に何ら制限されるものではなく、例えば、図1Cに示すような形状(断面F型形状)のガスケット構造体を用いることもできる。当該図1Cでは、ガスケット構造体自身の形状は図1に比べて比較的複雑ではあるが、本実施形態の作用効果を有効に発現できる。更にリップの高さを大きくとることができる。これにより、リップのク潰れ代を大きくでき、シール性能を向上でき、リップのクリープ低減によるシール性能の低下までに要する時間を稼ぐことができ、長寿命化を図ることが出来る。更に、図1Cでは、リップの増大化による重量増加よりもガスケット構造体の軽量化による重量軽減効果の方が大きく、MEA全体の軽量化を図ることもできる。
また、ガスケット構造体21の突起部21cは、図1Cに破線で示すように、テーパーを設けてもよい。これにより上下セパレータ(図示せず)で挟み込んだ際に加わる応力集中を緩和でき、構造上の強度を高めることが出来る。この場合、リップが圧縮された状態で有効にガスシール性能を発現できるように、リップ23の潰れ代部分(図示せず)の空間が確保出来る範囲で行えばよい。なお、リップ23形状は、図示するものに制限されるものではなく、各種の形状を取りえるため、こうしたリップ形状に合わせて当該突出部21cがシール性を高めることができるような形状にするのがより望ましい。
ガスケット構造体は、気体、特に酸素ガス、水素ガス及び水蒸気に対して不透過である材料から構成される。この際使用できるガス不透過材料は、膜にした際に酸素や水素ガスに対して不透過性を示すものであれば特に制限されない。具体的には、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、(ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などが挙げられる。
また、ガスケット構造体の形成方法は、特に制限されず、公知の方法が使用できる。例えば、接着層上に、上記したようなガス不透過材料を所定の厚みになるように塗布し、これを25〜150℃で、10秒〜10分間加熱することによって硬化させる方法が使用できる。または、予め、ガス不透過材料をシート状に成形した後に、この不透過膜を接着層上に貼り合わせたものを膜上に配置してもよい。
この際、ガスケット構造体の高さ(図1中のH)は、十分なガスシール性およびセパレータ端部の支持性能を発揮できるものであれば特に制限されない。しかしながら、例えば、高分子電解質型燃料電池では、上述したように、ガスケット構造体上にはシール用の凸部(リップ)23が形成され、さらにセパレータ(図示せず)で挟持され、この際、リップ23には圧縮応力がかかる。ここで、セパレータで狭持する前のガスケット構造体の高さ(図1中のH)をGDL部分の高さ(図1中のH)より低く設定することにより、セパレータとガスケット構造体との密着性が向上し、燃料流路及び酸化剤流路が確実に形成でき、かつガス拡散層とセパレータの導電性も確保できる。このため、ガスケット構造体の高さ(図1中のH)は、GDL部分の高さ(図1中のH)より低くなるように形成されることが好ましい。このため、ガスケット構造体の高さ(図1中のH)は、より好ましくは100μm〜1mm、特に好ましくは200〜500μmである。
(5)接着層
接着層に使用できる材料は、膜とガスケット構造体とを密接に接着できるものであれば特に制限されない。具体的には、ポリオレフィン、ポリプロピレン、熱可塑性エラストマー等のホットメルト系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル、ポリオレフィン等のオレフィン系接着剤などが使用できる。
接着層の厚みは、膜及びガスケット構造体(更にはGDLやMIL)との十分な接着が達成できる厚みであれば特に制限されないが、図1に示すように、触媒層の厚さと略同じ厚さに形成する場合には、上述した触媒層の厚さに合わせればよい。具体的には1〜30μm、より好ましくは1〜20μmの厚みであること好ましい。また、図示していないが、触媒層+MIL層の合計厚さと略同じ厚さに形成する場合には、上述した触媒層+MIL層の合計厚さの厚さに合わせればよい。具体的には、5〜100μm、より好ましくは10〜50μmの厚みであること好ましい。
なお、後述する第3実施形態のように接着層19’をポッティングなどによりガスケット構造体の表面と略同じ高さに形成する場合には、図3に示すように、接着層19’の厚さ(図3のh)は、ガスケット構造体の表面と略同じ高さに形成されるものである。かかる接着層19’の厚さ(図3のh)は、具体的には、50〜500μm、より好ましくは100〜200μmの厚みであること好ましい。
接着層の設置範囲は、図1に示すように、膜とガスケット構造体との接着部分21aに設ければよいが、例えば、図5Aに示すように、GDLとも接着することができるように、GDL外周部端面よりも内側まで形成してもよい。また、図1に示すように、GDL外周部端面とガスケット構造体とが接するようにするのが望ましいが、GDL外周部端面とガスケット構造体との間に隙間が形成されていてもよい。こうした場合には、接着層は、GDL外周部端面よりも外側(例えば、ガスケット構造体の内周部端面)まで形成すればよい。望ましくは、図5Aに示すように、接着層の面内方向内端部は、前記ガスケット構造体の面内方向内端部を超えて内側に位置し、かつ接着層の一部は前記GDLの一部と重なるように位置するのが望ましい。
(6)ガスシール部及びリップ
各触媒層に供給されるガスが外部にリークするのを防止するために、ガスケット層上の触媒層が形成されていない部位にさらにガスシール部、あるいは図1〜6に示すようなシール用の凸部(リップ)が設けられてもよい。
このうち、ガスシール部を構成する材料としては、フッ素ゴム、シリコンゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリイソブチレンゴム等のゴム材料、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等のフッ素系の高分子材料、ポリオレフィンやポリエステル等の熱可塑性樹脂などが挙げられる。また、ガスシール部の厚さとしては、2mm〜50μm、望ましくは1mm〜100μm程度とすればよい。
また燃料電池の単セル構造は、MEAをセパレータで挟持した構造となっている。そして各触媒層に配置されるセパレータから燃料ガスおよび酸化剤ガスが供給されるが、このガスが独立して流れかつ外部に漏れないように、MEAをセパレータで挟持する際にシール用の凸部(リップ)がガスケット構造体上に配置されていてもよい。
リップの配置部位には、MEAをセパレータで挟持する際に圧縮圧力がかかる。ここで、リップの配置部位に電解質膜があると、電解質膜は膜厚が薄くかつ強度が低いので、圧縮応力により膜がつぶれてカソード触媒層とアノード触媒層が接触して短絡が起こったりするおそれがある。これに対して、以下に詳述するように接着剤や圧縮弾性率の高い材料で形成したガスケット構造体に反力がかかるように配置することによって、セパレータによるMEAの挟持時/後も圧縮応力により膜がつぶれることがない。このような場合のガスケット構造体の配置位置は、例えば、固体高分子型燃料電池の場合にはリップの少なくとも一部を含むような位置であればよいが、図1〜6に示されるようにリップを完全に含むように、ガスケット構造体が配置されることが好ましい。言い換えれば、リップの圧縮圧力が膜に加わらないように、膜はリップの配置領域21bに半分程度しか含まれていないのがよく、全く含まれていないのがより望ましい。リップがアノード及びカソード側で異なる位置に配置されている場合には、双方のリップを完全に含むようにガスケット構造体が配置されることが好ましい。言い換えれば、双方のリップの圧縮圧力が膜に加わらないように、膜は双方のリップの配置領域21bのいずれか一方のみに半分程度しか含まれていないのがよく、双方のリップの配置領域21bに全く含まれていないのがより望ましい。
なお、図1〜6では、リップの形状が三角形であったが、この形状は、MEAのシール性を向上させることが可能であれば特に制限されず、断面形状が、三角以上の多角形、四辺形、長方形、円柱、円錐台、多角柱、および多角錐台などが挙げられる。また、リップが形成される部位は、MEAのシール性を向上させることが可能であれば特に制限されず、ガスケット構造体の少なくとも一部と接して形成されればよい。また、ガスや冷却媒体などの流路等により形成されたセパレータの凹部を埋めるようにリップが点在していてもよく、膜上の電極の周囲部を取り囲むように額縁状にリップが形成されているのが望ましい。この他にもガスケット構造体上に形成されたリップが、セパレータにも形成された別のリップの間に嵌め込まれるように、ガスケット構造体上にリップが形成されてもよい。
また、リップの材質は、セパレータと電解質膜−電極接合体とのシール性を確保できる材料であれば特に制限されないが、例えば、フッ素ゴム、シリコンゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリイソブチレンゴム等のゴム材料、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等のフッ素系の高分子材料、ポリオレフィンやポリエステル等の熱可塑性樹脂などが好ましく挙げられる。これらの材料であれば、弾性変形により電解質膜−電極接合体とセパレータとを密着させることができガスシール性が向上する。
[第2実施形態]
第2実施形態のMEAは、第1実施形態において、ガスケット構造体の両側の表面のうち、ガス拡散層面積が小さい側の表面に高低差(段差)が形成されており、当該表面高低差(段差)は、膜とガスケット構造体の接合領域の表面が非接合領域の表面よりも低くなるように形成されていることを特徴とするものである。これにより、第1実施形態に記載の作用効果を奏する事ができる。さらに、図2に示す丸で示す部分、即ちガスケット構造体21の掛持(係持)部分21a(=高低差(段差)が形成されている部分)には、構造上、膜に曲げがかかって破損の可能性がある。そのため、当該部分のガスケット構造体を薄くすることで、この部分がしなる(曲げを逃がす)ことができ、膜の破損を抑える事ができる。これにより、製造時の製品のハンドリングによる膜破損の防止ができる。また、燃料電池自動車のように、走行中に振動や衝撃を生じるような使用用途において、特に優れた構造といえるものである。
本実施形態でも、安価な材料で、少ない部品で簡易な構造のエッジシールを具備し、耐久性が向上したMEAを提供することができる。即ち、ガスケット層を設けたタイプのMEAで、アノードとカソード側に分離されたガスケット層を一体化したガスケット構造体にすることで、安価な材料(高価な膜の一部を安価なガスケット材に代替できる)で、少ない部品(例えば、ガスケット層やその接着層の部品点数の削減、膜面積の低減)で簡易な構造のエッジシール(ガス不透過)を具備したMEAを提供することができる。更に耐久性(触媒の腐食防止、電解質膜の分解抑制、更にはクリープ防止)に優れたMEAを提供することができる。
図2は、本発明のMEAの第2実施形態につき、MEAのエッジ領域を模式的に表した断面概略図である。
図2に示すように、本実施形態のMEA11の基本的な構成は、第1実施形態のMEA11の基本的な構成と同様であるため、ここでの説明は省略する。
また、本実施形態のMEA11の構成でも、膜13の両面に備えられた両GDL17a、bは面積が異なるように形成されていることを特徴とするものである。図2では、好適な例として、アノードGDL17a側の面積がカソードGDL17bの面積よりも大きい例を示している。
更に、本実施形態のMEA11のエッジ領域の構成は、第1実施形態と同様に、両触媒層15a、bの端部の周囲の少なくとも一部(好ましくは全周囲)に配置されるカソード側とアノード側のガスケット層が一体化されてなるガスケット構造体21が配されている。更に、少なくともGDL面積が小さい側(カソードGDL17b側)の膜13の外周部とガスケット構造体21とが接着層19を介して接合されている。更に、ガスケット構造体21のカソード側には、リップ23が設けられている。
更に、本実施形態では、ガスケット構造体21の掛持(係持)部分21aの全部(図2A参照)ないし一部(図2B参照)または掛持(係持)部分21aを含む領域(図2C参照)の厚みを薄くしてなるものである。
言い換えれば、ガスケット構造体21の両側の表面のうち、GDL面積が小さい側(図2ではカソードGDL17b側)の表面に高低差(段差)(図中の破線の丸で囲った部分)が形成されている。当該表面高低差は、膜13とガスケット構造体21の接合領域21aの表面の全部(図2A参照)ないし全体(図2A参照)または接合領域21aを含む領域(図2C参照)が非接合領域21d(の一部または全体)の表面よりも低くなるように形成されている。さらに当該高低差(段差)は、図2A〜2Cに示すように1段でもよい。また図2Dに示すように複数段にしてもよい。更に図2Eに示すように、階段状ではなく、適当な勾配を持つ傾斜面状にしてもよい。また、これらを適当に組み併せたものであってもよいなど、本実施形態の作用効果を有効に奏することが出来るものであれば、特に制限されるものではない。
図2Cの高低差(段差)構造では、ガスケット構造体21にリップ23を形成する部分まで当該表面を低く形成してもよい。この場合には、図1Cで説明したように、リップの高さを大きく取れ、軽量化に図れるためである。ただし、図2Cに示すように、当該表面を低く形成する領域を、ガスケット構造体21にリップ23を形成する部分よりも内側まででとめてもよい。
また、図2Bの高低差(段差)構造では、当該表面を低く形成する領域として、本実施形態の作用効果を有効に奏することができるだけの範囲まで形成すればよい。
高低差(段差)(図2A中のh)は、本実施形態の作用効果を有効に奏することが出来るものであれば、特に制限されるものではない。通常は、図2Aに示すように、高低差を設けない状態での高さhに対する比率(h/h)が0.05〜0.4程度にすればよいが、かかる範囲に制限されるものではない。なお、図2Dや図2Eの場合でも、上記比率を参照して適宜決定すればよい。
第2実施形態は、膜13とガスケット構造体21が接合されている部分21aのガスケット構造体21の表面21Lが、リップ成型面(21H)もしくはリップ対峙面(21H)もしくは膜とガスケット構造体が接合されていない部分21bの表面21Hより低く形成されていることを特徴とするものともいえる。
リップ成型面(21H)もしくはリップ対峙面(21H)を基準とする場合には、図2に示すように、膜13とガスケット構造体21が接合されている側(図2ではカソード側)にのみリップ23が成形されている場合を対象とするものとする。
図2とは反対に、膜13とガスケット構造体21が接合されている側(図2ではカソード側)とは逆のアノード側にのみリップ23を成形してもよいし、MEAにはリップを成形しなくてもよい(セパレータにリップを成形してもよい)。こうした場合には、膜13とガスケット構造体21が接合されている側(図2ではカソード側)同じ側の、膜13とガスケット構造体21が接合されていない部分21bの表面21Hを基準とすればよい。
なお、本実施形態は、上記したように、第1実施形態とガスケット構造体21の掛持(係持)部分21a近傍部分の構造が異なる点を除いて同様であるため、本実施形態のMEA11の各構成要件についての説明は省略する。
[第3実施形態]
第3実施形態は、膜と膜の一方の側に配置されたカソード触媒層と、膜の他方の側に配置されたアノード触媒層と、両触媒層の端部の周囲の少なくとも一部に配置されるガスケット層が一体化されてなるガスケット構造体とを有し、膜の両面にGDLを備え、前記膜の外周部と前記ガスケット構造体とが接合されてなるMEAであって、ガスケット構造体と膜が接する、膜の外周部両面に接着層を設けてなることを特徴とするものである。好ましくは膜のいずれか1方(例えば、GDL面積が小さい側)の外周部に設けられた接着層により、膜とガスケット構造体とが接着層を介して接合されており、膜のもう1方(例えば、ガス拡散層面積が大きい側)の外周部に設けられた接着層により、膜ないしガス拡散層とガスケット構造体とが当該接着層を介して接合されてなることを特徴とするものである。より好ましくは、前記膜のもう1方(例えば、GDL面積が大きい側)の外周部に設けられた接着層が、ポッティングにより成形されていることを特徴とするものである。これにより、第1、2実施形態の作用効果を奏することができるほか、膜の両側からソフトに変形を吸収しつつ固定することができる点で優れている。これは、ポッティングの場合は、柔らかいシリコーンゲルのようなものを用いることになる。従って、リジッドでなくいわばソフトに(または、歪を吸収する、あるいはルーズに)に変形を吸収しつつ固定することができるものである。
図3は、本発明のMEAの第3実施形態につき、MEAのエッジ領域を模式的に表した断面概略図である。
図3に示すように、本実施形態のMEA11の基本的な構成は、第1実施形態のMEA11の基本的な構成と同様であるため、ここでの説明は省略する。
また、本実施形態のMEA11の構成では、膜13の両面に備えられた両GDL17a、bは面積が異なるように形成されていることが望ましいが、同じ面積であってもよい。図3A、Bでは、アノードGDL17a側の面積がカソードGDL17bの面積よりも大きい例を示している。図3Cでは、両GDL17a、bは面積が同じ例を示している。図3Dでは、アノードGDL17a側の面積がカソードGDL17bの面積よりも小さい例を示している。
更に、本実施形態のMEA11のエッジ領域の構成は、第1実施形態と同様に、両触媒層15a、bの端部の周囲の少なくとも一部(好ましくは全周囲)に配置されるカソード側とアノード側のガスケット層が一体化されてなるガスケット構造体21が配されている。更に、少なくともGDL面積が小さい側(カソードGDL17b側)の膜13の外周部とガスケット構造体21とが接着層を介して接合されている。更に、ガスケット構造体21のアノード及びカソードの両側には、リップ23がそれぞれ設けられている。
更に、本実施形態では、ガスケット構造体21と膜13が接する、膜13の外周部両面に接着層19、19’を設けていることを特徴とするものである。詳しくは、GDL面積が小さい側(図3では、カソードGDL17b側)の膜の外周部に設けられた接着層19により、膜13とガスケット構造体21とが当該接着層19を介して接合されており、
GDL面積が大きい側(図3では、アノードGDL17a側)の膜13の外周部に設けられた接着層19’により、膜13ないしGDL17aとガスケット構造体21とが当該接着層19’を介して接合されてなるものである。
更に、本実施形態では、GDL面積が大きい側(図3では、アノードGDL17a側)の膜13の外周部に設けられた接着層19’が、ポッティングにより成形されていることを特徴とするものである。これにより、膜13とガスケット構造体21とを接着層19を介して接合した後に、GDL面積が大きい側(図3Aでは、アノードGDL17a側)の膜13の外周部の窪み部(凹部)に隙間なく接着層19’を形成することができる点で優れている。この接着層19’は、ガスケット構造体21と接着層19の高さhと同じ高さhで形成されているのが望ましい。言い換えれば、該接着層19’は、アノード側のガスケット構造体21の表面と面一になる高さに形成されているのが望ましい。2つのリップ(圧縮シール)を成型する場合で、ガスケット層(キャリア)に一回で両面成型できるメリットは、図1A、図2、図3、図4で説明したのと共通(同様)である。但し、接着層19の接着との関連は特に限定されるものではなく、基本的には独立している。即ち、接着層19’の高さとガスケット構造体21と接着層19の高さとは個別に設計し得るものであり、制限されるものではない。
図3Aでは、接着層19’は、膜13の端部13aまでとしているが、ガスケット構造体21の構造によっては、例えば、図3Bに示すように、膜13の端部13aよりも外側まで形成してもよい。
また、図3Cに示すように、両GDL17a、bの面積が同じ面積の場合には、例えば、カソードGDL17b側の膜13の外周部とガスケット構造体21とを接着層19を介して接合した後に、アノードGDL17a側の膜13の外周部の窪み部(凹部)に隙間なく接着層19’を形成すればよい。
更に、図3Dに示すように、GDL面積が小さい側(図3Dでは、アノードGDL17a側)の膜13の外周部に接着層19’を設ける場合には、GDL面積が大きい側(カソードGDL17b側)の膜13の外周部とガスケット構造体21とを接着層19を介して接合した後に、GDL面積が小さい側(アノードGDL17a側)の膜13の外周部の窪み部(凹部)に隙間なく接着層19’を形成してもよい。
このように、本実施形態では、両GDLは面積が異なることは要件とされない。また前記膜の両側の外周部とガスケット構造体とが接合されていることを要件とするものである。
なお、本実施形態は、上記したように、第1実施形態とはGDL面積が大きい側(図3では、アノードGDL17a側)の膜13の外周部に接着層19’を設けた構造であることが異なる点を除いて同様であるため、本実施形態のMEA11の各構成要件についての説明は省略する。
[第4実施形態]
第4実施形態は、膜と膜の一方の側に配置されたカソード触媒層と、膜の他方の側に配置されたアノード触媒層と、両触媒層の端部の周囲の少なくとも一部に配置されるガスケット層が一体化されてなるガスケット構造体とを有し、膜の両面にGDLを備え、前記膜の外周部と前記ガスケット構造体とが接合されてなるMEAであって、ガスケット構造体を2つのピース部材で構成し、リジッドに固定してなることを特徴とするものである。好ましくは、ガスケット構造体が、大小2つのピース部材からなる、厚さ方向の断面が略コ型形状であることを特徴とするものである。詳しくは、大ピース部材が、膜の一方の面の外周部と接合するように配置されてなる、厚さ方向の断面がコ型形状のうちのL型の部分を構成する部材であり、前記小ピース部材が、大ピース部材が接合している部分の膜外周部の裏面に接合されてなる、厚さ方向の断面がコ型形状のうちの一の字型の部分を構成する部材である。本実施形態では、特に大ピース部材が、膜電極接合体の一方のガス拡散層表面から他方のガス拡散層の表面までと略同等の厚さに形成され、前記小ピース部材が、大ピース部材が接合している部分ないしその近傍の膜外周部の裏面に設置されていることを特徴とするものである。これにより、第1、2実施形態の作用効果を奏することができるほか、膜の両側からリジッドに固定することができる点で優れている。
図4は、本発明のMEAの第4実施形態につき、MEAのエッジ領域を模式的に表した断面概略図である。
図4に示すように、本実施形態のMEA11の基本的な構成は、第1実施形態のMEA11の基本的な構成と同様であるため、ここでの説明は省略する。
また、本実施形態のMEA11の構成では、膜13の両面に備えられた両GDL17a、bは面積が異なるように形成されていることが望ましいが、同じ面積であってもよい。図4A、Bでは、アノードGDL17a側の面積がカソードGDL17bの面積よりも大きい例を示している。図4Cでは、両GDL17a、bは面積が同じ例を示している。図4Dでは、アノードGDL17a側の面積がカソードGDL17bの面積よりも小さい例を示している。
更に、本実施形態のMEA11のエッジ領域の構成は、第1実施形態と同様に、両触媒層15a、bの端部の周囲の少なくとも一部(好ましくは全周囲)に配置されるカソード側とアノード側のガスケット層が一体化されてなるガスケット構造体21が配されている。更に、少なくともGDL面積が小さい側(カソードGDL17b側)の膜13の外周部とガスケット構造体21とが接着層を介して接合されている。更に、ガスケット構造体21のアノード及びカソードの両側には、リップ23a、23bがそれぞれ設けられている。
更に、本実施形態では、前記ガスケット構造体21を2つのピース部材21’、21”で構成し、膜13の外周部両面からリジッドに固定してなることを特徴とするものである。詳しくは、前記ガスケット構造体21の断面形状が、大小2つのピース部材(大ピース部材21’と小ピース部材21”)からなる、厚さ方向の断面が略コ型形状であることを特徴とするものである。
より詳しくは、本実施形態では、大ピース部材21’は、膜13一方の面(図4では、カソード側の面)の外周部と接着層19’を介して接合するように配置されてなる、厚さ方向の断面がコ型形状のうちのL型の部分を構成する部材である。更に、大ピース部材21’は、両方の電極端部のガスシール及び膜端部の水蒸気シール機能を備えるべく、MEA11の一方のGDL表面(例えば、アノード側のGDL表面)から他方のGDLの表面(例えば、カソード側のGDL表面)までと略同等の厚さに形成されている。
また、小ピース部材21”は、大ピース部材21’が接合している部分の膜13外周部の裏面(図4では、アノード側の面)に接着層19”を介して接合されてなる、厚さ方向の断面がコ型形状のうちの一の字型の部分を構成する部材である。更に、小ピース部材21”は、大ピース部材21’との組合せにより膜13を両側からリジッドに固定する機能、更には一方の電極端部のガスシール機能を備えるべく、大ピース部材21’が接合している部分21aないしその近傍の膜外周部の裏面部分21eに設置されている。
本実施形態でもガスケット構造体21(21’、21”)と膜13が接する、膜13の外周部両面に接着層19’、19”が設けられるものといえる。
また、本実施形態でも、図4Aでは、ガスケット構造体21の小ピース部材21”及び接着層19”は、膜13の端部13aまでとしているが、ガスケット構造体21の構造によっては、例えば、図4Bに示すように、膜13の端部13aよりも外側まで形成してもよい。この場合、ガスケット構造体21全体では、厚さ方向の断面がコ型形状であるが、大ピース部材21’は、図4Bに示すように、きれいなL型になっていなくてもよい。即ち、L字(2段の階段状)が3段の階段状に形成されることになるが、この場合も、コ型形状のうちのL型の部分を構成する部材に含めるものとする。
また、図4Cに示すように、両GDL17a、bの面積が同じ面積の場合には、例えば、アノードGDL17a側の膜13の外周部とガスケット構造体21の小ピース部材21”とを接着層19”を介して接合する。その後カソードGDL17b側の膜13の外周部とガスケット構造体21の大ピース部材21’とを接着層19’を介して接合して形成すればよい。あるいは、逆にカソードGDL17b側の膜13の外周部とガスケット構造体21の大ピース部材21’とを接着層19’を介して接合する。その後アノードGDL17a側の膜13の外周部とガスケット構造体21の小ピース部材21”とを接着層19”を介して接合して形成すればよい。
更に、図4D、Eに示すように、GDL面積が小さい側(図4Dでは、アノードGDL17a側)の膜13の外周部にガスケット構造体21の小ピース部材21”を設ける場合にも、図4Cで説明したと同様にして、大小ピース部材21’、21”を形成すればよい。
このように、本実施形態でも、両GDLは面積が異なっていてもよいし、同じであってもよい。また前記膜13の両側の外周部とガスケット構造体(大小ピース部材21’、21”)とが接合されているものである。
なお、本実施形態でも、上記したように、第1実施形態とはガスケット構造体を2つのピース部材で構成した構造であることが異なる点を除いて同様であるため、本実施形態のMEA11の各構成要件についての説明は省略する。
[第5実施形態]
第5実施形態は、第4実施形態において、大ピース部材が、電解質膜−電極接合体の一方のガス拡散層表面から膜までと略同等の厚さに形成され、前記小ピース部材が、大ピース部材が接合している部分の膜外周部の裏面、更にはその側外外周部にある大ピース部材の表面に接合されてなることを特徴とするものである。かかる構造では、L字型のピース部材を使用することにより、第1〜第4実施形態の作用効果を奏することができる。また、簡便で安価な製造法により作製することができる。
図5は、本発明のMEAの第5実施形態につき、MEAのエッジ領域を模式的に表した断面概略図である。
図5に示すように、本実施形態のMEA11の基本的な構成は、第1実施形態のMEA11の基本的な構成と同様であるため、ここでの説明は省略する。
また、本実施形態のMEA11の構成では、膜13の両面に備えられた両GDL17a、bは面積が異なるように形成されていてもよいし、同じ面積に形成されていてもよい。。図5Aでは、両GDL17a、bは面積が同じ例を示している。図5Bでは、アノードGDL17a側の面積がカソードGDL17bの面積よりも小さい例を示している。図5Cでは、アノードGDL17a側の面積がカソードGDL17bの面積よりも大きい例を示している。
更に、本実施形態のMEA11のエッジ領域の構成は、第1実施形態と同様に、両触媒層15a、bの端部の周囲の少なくとも一部(好ましくは全周囲)に配置されるカソード側とアノード側のガスケット層が一体化されてなるガスケット構造体21が配されている。更に、少なくともGDL面積が小さい側(カソードGDL17b側)の膜13の外周部とガスケット構造体21とが接着層を介して接合されている。図5では、いずれも膜13の両側の外周部とガスケット構造体21とが接着層19を介して接合されている例を示す。更に、ガスケット構造体21のアノード及びカソードの両側には、リップ23a、23bがそれぞれ設けられている。
更に、本実施形態でも、第4実施形態と同様に、前記ガスケット構造体21を2つのピース部材21’、21”で構成し、膜13の外周部両面からリジッドに固定してなることを特徴とするものである。詳しくは、前記ガスケット構造体21の断面形状が、大小2つのピース部材(大ピース部材21’と小ピース部材21”)からなる、厚さ方向の断面が略コ型形状であることを特徴とするものである。
より詳しくは、本実施形態でも、第4実施形態と同様に、大ピース部材21’は、膜13一方の面(図5では、アノード側の面の例を示すが、カソード側としてもよい。)の外周部と接着層19’を介して接合するように配置されてなる、厚さ方向の断面がコ型形状のうちのL型の部分を構成する部材である。更に、本実施形態では、大ピース部材21’が、一方の電極端部のガスシール及び膜端部の水蒸気シール機能を備えるべく、MEAの一方のGDL表面(例えば、アノード側のGDL表面)から膜までの厚さHと略同等の厚さH’に形成されていることを特徴とする。
また、小ピース部材21”でも、第4実施形態と同様に、大ピース部材21’が接合している部分の膜13外周部の裏面(図5では、カソード側の面の例を示すが、アノード側としてもよい。)に接着層19”を介して接合されてなる、厚さ方向の断面がコ型形状のうちの一の字型の部分を構成する部材である。更に、本実施形態では、小ピース部材21”が、大ピース部材21’との組合せにより膜13を両側からリジッドに固定する機能、更にはもう一方の電極端部のガスシール機能を備えるべく、大ピース部材21’が接合している部分の膜外周部の裏面ないしその近傍、更にはその側外外周部にある大ピース部材21’の表面に接着層19”を介して接合されてなることを特徴とする。
このように、本実施形態では、ガスケット構造体21を構成する2つのピース部材である大ピース部材21’と小ピース部材21”とが接着層19”を介して接合されているものである。
本実施形態でもガスケット構造体21(大ピース部材21’と小ピース部材21”)と膜13が接する、膜13の外周部両面に接着層19’、19”が設けられている。
また、図4Aに示すように、両GDL17a、bの面積が同じ面積の場合には、例えば、アノードGDL17a側の膜13の外周部とガスケット構造体21の大ピース部材21’とを接着層19’を介して接合する。その後カソードGDL17b側の膜13の外周部とガスケット構造体21の小ピース部材21’とを接着層19”を介して接合して形成してもよい。あるいは、逆にカソードGDL17b側の膜13の外周部とガスケット構造体21の小ピース部材21”とを接着層19”を介して接合する。その後アノードGDL17a側の膜13の外周部及び小ピース部材21’と、ガスケット構造体21の大ピース部材21’とを接着層19’、19”を介して接合して形成してもよい。更には、大小ピース部材21’、21”をまとめて接着層19’、19”を介して同時に接合して形成してもよい。
更に、図5B、Cに示すように、GDL面積が異なる場合でも、図5Aで説明したと同様にして、大小ピース部材21’、21”を形成すればよい。
このように、本実施形態でも、両GDLは面積が異なっていてもよいし、同じであってもよい。また前記膜13の両側の外周部とガスケット構造体(大小ピース部材21’、21”)とが接着層を介して接合されているものである。
なお、本実施形態でも、上記したように、第1実施形態とはガスケット構造体を2つのピース部材で構成した構造であることが異なる点を除いて同様であるため、本実施形態のMEA11の各構成要件についての説明は省略する。
[第6実施形態]
本発明の燃料電池のセルユニットは、本発明のMEAにセパレータが配置されてなり、
前記ガスケット構造体表面とセパレータとが接合されていることを特徴とするものである。これにより、本発明に係るMEAの作用効果を奏するほかに、膜破損防止を防止することができる点で優れている。
図6は、本発明のMEAを用いてなる燃料電池のセルユニットの1例である第6実施形態につき、セルユニットのエッジ領域を模式的に表した断面概略図である。
図6に示すように、本発明の燃料電池のセルユニットの第6実施形態では、上記した本発明に係るMEA11(上記第1〜第5実施形態参照のこと。図6では、第1実施形態のMEAを用いて説明するが、これに制限されるものではない)にセパレータ35a、35bが配置されている。そして、少なくともGDL面積が大きい側(図6ではアノード側)のガスケット構造体21表面とアノードセパレータ35aとが接着層33を介して接合されていることを特徴とする。これは、図6の丸で囲った部分は、口開きするおそれのある構造となっている。そのため、こちら側(図6では、アノード側)のシールは、セパレータとの接着(接着剤、粘着材、ホットメルト材など、既存のものを利用することができる)が望ましい。これにより、膜破損を防止することができる。
なお、セパレータ35a、35bには、ガス流路(空気などの酸素含有ガスを流す酸化剤流路と、水素ガスなどの燃料を流す燃料流路)37a、bが形成されている。また、図6では、カーボン製セパレータを模式的に表しているが、金属セパレレータにも適用し得るものである。
なお、図6では、GDL面積が大きいアノード側のガスケット構造体21表面とアノードセパレータ35aとが接着層33を介して接合されている例を示したが、これに何ら制限されるものではなく、上記第1〜第5実施形態のMEAの構造(形状)に応じて、GDL面積が大きい側(例えば、カソード側)のガスケット構造体21表面とカソードセパレータ35bとが接着層を介して接合されていてもよい。またGDL面積が小さい側(アノードないしカソード側)のガスケット構造体21表面とアノードないしカソードセパレータ35とが接着層を介して接合されていてもよい。更にGDL面積が同じ場合、少なくとも一方の側(アノード側、カソード側または両側)のガスケット構造体21表面とアノード側、カソード側または両側のセパレータ35とが接着層を介して接合されていてもよい。
なお、本実施形態は、上記したように、第1実施形態とは、更にセパレータを設けた構造であることが異なる点を除いて同様であるため、本実施形態のMEA11の各構成要件についての説明は省略する。
(7)セパレータ
セパレータとしては、緻密カーボングラファイト、炭素板等のカーボン製や、ステンレス等の金属製のものなど、従来公知のものであれば制限なく用いることができる。セパレータは、空気と燃料ガスとを分離する機能を有するものであり、それらの流路を確保するための流路溝が形成されてもよい。セパレータの厚さや大きさ、流路溝の形状などについては、特に限定されず、得られる燃料電池の出力特性などを考慮して適宜決定すればよい。
前記燃料電池のセルユニットの構成としては、図6に示す構成に何ら限定されず、従来公知の技術を適宜利用すればよい。例えば、図6に示す以外にも、例えば、MEAの両側をアノードセパレータとカソートセパレータとで挟持した構成(燃料電池の単セル構造)としてもよい。また、図6とは逆に、MEAのカソード側にカソートセパレータとアノードセパレータを接合したセルユニット構造としてもよいなど特に制限されるものではない。また、これらMEAとセパレータの挟持構造に関しても、図6に示すように、接着層を介して接着挟持してもよいし、リップを介して挟持(この場合には、燃料電池スタックを組み立てることでの圧縮固定された構造としてもよい。また、リップは、図6に示すように、MEA側に形成してもよいし、セパレータ側に形成してもよいなど、特に制限されるものではない。
本発明の燃料電池のセルユニットを用いることのできる燃料電池の種類としては、特に限定されない。上記した説明中では高分子電解質型燃料電池を例に挙げて説明したが、この他にも、アルカリ型燃料電池、リン酸型燃料電池に代表される酸型電解質の燃料電池、ダイレクトメタノール型燃料電池、マイクロ燃料電池などが挙げられる。なかでも小型かつ高密度・高出力化が可能であるから、高分子電解質型燃料電池が好ましく挙げられる。また、前記燃料電池は、搭載スペースが限定される車両などの移動体用電源の他、定置用電源などとして有用であるが、特にシステムの起動/停止や出力変動が頻繁に発生する自動車用途で特に好適に使用できる。
前記高分子電解質型燃料電池は、定置用電源の他、搭載スペースが限定される自動車などの移動体用電源などとして有用である。なかでも、比較的長時間の運転停止後に高い出力電圧が要求されることによるカーボン担体の腐食、および、運転時に高い出力電圧が取り出されることにより高分子電解質の劣化が生じやすい自動車などの移動体用電源として用いられるのが特に好ましい。
前記高分子電解質型燃料電池は、定置用電源の他、搭載スペースが限定される自動車などの移動体用電源などとして有用である。なかでも、比較的長時間の運転停止後に高い出力電圧が要求されることによるカーボン担体の腐食、および、運転時に高い出力電圧が取り出されることにより高分子電解質の劣化が生じやすい自動車などの移動体用電源として用いられるのが特に好ましい。
本発明のMEAの第1実施形態につき、MEAのエッジ領域の1つの具体例として、MEAのエッジ領域の膜端部がリップ形成部よりも内側になるように断面L字型形状のガスケット構造体が設置されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第1実施形態につき、MEAのエッジ領域の他の具体例としてMEAのエッジ領域の膜端部がリップ形成部よりも外側になるように、断面L字型形状のガスケット構造体が設置されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第1実施形態につき、MEAのエッジ領域の更に他の具体例として、断面F型形状のガスケット構造体が設置されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第2実施形態につき、MEAのエッジ領域の1つの具体例として、ガスケット構造体の両側の表面のうち、GDL面積が小さい側(カソードGDL側)の表面に高低差(段差)が接合領域の表面の全部に形成されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第2実施形態につき、MEAのエッジ領域の他の具体例として、ガスケット構造体の両側の表面のうち、GDL面積が小さい側(カソードGDL側)の表面に高低差(段差)が接合領域の表面の一部に形成されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第2実施形態につき、MEAのエッジ領域のまた他の具体例として、ガスケット構造体の両側の表面のうち、GDL面積が小さい側(カソードGDL側)の表面に高低差(段差)が接合領域を含む領域に形成されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第2実施形態につき、MEAのエッジ領域の更に他の具体例として、ガスケット構造体の両側の表面のうち、GDL面積が小さい側(カソードGDL側)の表面に高低差(段差)が接合領域ないしその近傍に階段状に形成されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第2実施形態につき、MEAのエッジ領域の更にまた他の具体例として、ガスケット構造体の両側の表面のうち、GDL面積が小さい側(カソードGDL側)の表面に高低差(段差)が接合領域ないしその近傍に適当な勾配を持つ傾斜面状に形成されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第3実施形態につき、MEAのエッジ領域の1つの具体例として、ガスケット構造体と膜が接する、膜の外周部両面に接着層が該膜の端部までそれぞれ配置されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第3実施形態につき、MEAのエッジ領域の他の具体例として、ガスケット構造体と膜が接する、膜の外周部両面に接着層がそれぞれ設けられており、一方の接着層が膜の端部よりも外側まで形成されている様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第3実施形態につき、MEAのエッジ領域のまた他の具体例として、ガスケット構造体と膜が接する、膜の外周部両面に接着層がそれぞれ配置されてなり、両GDLの面積が同じ面積の場合であって、カソードGDL側の膜の外周部とガスケット構造体とを接着層を介して接合されており、アノードGDL側の膜の外周部の窪み部(凹部)にも隙間なく接着層が形成されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第3実施形態につき、MEAのエッジ領域の更に他の具体例として、ガスケット構造体と膜が接する、膜の外周部両面に接着層がそれぞれ設けられてなり、両GDLの面積が異なる場合であって、GDL面積が大きい側(カソードGDL側)の膜の外周部とガスケット構造体とを接着層を介して接合されており、GDL面積が小さい側(アノードGDL側)の膜の外周部の窪み部(凹部)にも隙間なく接着層が形成されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第4実施形態につき、MEAのエッジ領域の1つの具体例として、大小2つのピース部材で構成され、厚さ方向の断面が略コ型形状であるガスケット構造体により、膜の外周部両面からリジッドに固定されるように、小ピース部材及び接着層が、膜の端部までそれぞれ配置されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第4実施形態につき、MEAのエッジ領域の他の具体例として、大小2つのピース部材で構成され、厚さ方向の断面が略コ型形状であるガスケット構造体により、膜の外周部両面からリジッドに固定されるように、小ピース部材が膜の端部よりも外側まで配置されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第4実施形態につき、MEAのエッジ領域のまた他の具体例として、大小2つのピース部材で構成され、厚さ方向の断面が略コ型形状であるガスケット構造体により、膜の外周部両面からリジッドに固定されるように、両GDLの面積が同じ面積の場合であって、アノードGDL側の膜の外周部とガスケット構造体の小ピース部材とを接着層を介して接合するように配置されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第4実施形態につき、MEAのエッジ領域の更に他の具体例として、大小2つのピース部材で構成され、厚さ方向の断面が略コ型形状であるガスケット構造体により、膜の外周部両面からリジッドに固定されるように、両GDLの面積が異なる場合であって、GDL面積が小さい側(アノードGDL側)の膜の外周部にガスケット構造体の小ピース部材とを接着層を介して接合するように、大小ピース部材をそれぞれ配置されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第4実施形態につき、MEAのエッジ領域のまた更に他の具体例として、大小2つのピース部材で構成され、厚さ方向の断面が略コ型形状であるガスケット構造体により、膜の外周部両面からリジッドに固定されるように、両GDLの面積が異なる場合であって、GDL面積が小さい側(アノードGDL側)の膜の外周部にガスケット構造体の小ピース部材とを接着層を介して接合するように、大小ピース部材をそれぞれ配置されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第5実施形態につき、MEAのエッジ領域の1つの具体例として、両GDL面積が同じ例であって、ガスケット構造体を2つのピース部材で構成し、膜の外周部両面からリジッドに固定してなるものであって、大ピース部材は、膜13のアノード側の外周部と接着層を介して接合するように配置されてなる、厚さ方向の断面がコ型形状のうちのL型の部分を構成する部材とし、小ピース部材は、大ピース部材が接合している部分の膜外周部の裏面のカソード側の面に接着層を介して接合されてなる、厚さ方向の断面がコ型形状のうちの一の字型の部分を構成する部材として配置されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第5実施形態につき、MEAのエッジ領域の1つの具体例として、アノードGDL側の面積がカソードGDLの面積よりも小さい例であって、ガスケット構造体を2つのピース部材で構成し、膜の外周部両面からリジッドに固定してなるものであって、大ピース部材は、膜13のアノード側の外周部と接着層を介して接合するように配置されてなる、厚さ方向の断面がコ型形状のうちのL型の部分を構成する部材とし、小ピース部材は、大ピース部材が接合している部分の膜外周部の裏面のカソード側の面に接着層を介して接合されてなる、厚さ方向の断面がコ型形状のうちの一の字型の部分を構成する部材として配置されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAの第5実施形態につき、MEAのエッジ領域の1つの具体例として、アノードGDL側の面積がカソードGDLの面積よりも大きい例であって、ガスケット構造体を2つのピース部材で構成し、膜の外周部両面からリジッドに固定してなるものであって、大ピース部材は、膜13のアノード側の外周部と接着層を介して接合するように配置されてなる、厚さ方向の断面がコ型形状のうちのL型の部分を構成する部材とし、小ピース部材は、大ピース部材が接合している部分の膜外周部の裏面のカソード側の面に接着層を介して接合されてなる、厚さ方向の断面がコ型形状のうちの一の字型の部分を構成する部材として配置されてなる様子を模式的に表した断面概略図である。 本発明のMEAを用いてなる燃料電池のセルユニットの1例である第6実施形態につき、セルユニットのエッジ領域を模式的に表した断面概略図である。 本発明の長期放置後のアノード/カソードのガス雰囲気、ならびに長期放置後の起動時のアノード/カソードのガス雰囲気と局部電池状態、を示す説明図である。 局部電池において生じる電気化学反応を示す説明図である。 局部電池において生じる電気化学反応を示す説明図である。
符号の説明
11…MEA、
13…電解質膜、
15a…アノード側触媒層、
15b…カソード側触媒層、
17a…アノード側GDL、
17b…カソード側GDL、
19、19’19”…接着層、
21…ガスケット構造体、
21a…掛持(係持)部分、または接着部分、または接合されている部分、
21b…リップ形成部、またはリップの配置領域、
21c…突出部、
21d…非接合領域、
21e…裏面部分、
21L…膜とガスケット構造体が接合されている部分のガスケット構造体の表面、
21H…膜とガスケット構造体が接合されていない部分のガスケット構造体の表面、またはリップ形成面、またはリップ対峙面、
21’…ガスケット構造体の大ピース部材、
21”…ガスケット構造体の小ピース部材、
23a…アノード側リップ、
23b…カソード側リップ、
31…燃料電池のセルユニット、
33、39…接着層、
35a…アノードセパレータ、
35b…カソードセパレータ、
37a…アノードガス流路、
37b…カソードガス流路。

Claims (18)

  1. 電解質膜と、
    前記電解質膜の一方の側に配置されたカソード触媒層と、
    前記電解質膜の他方の側に配置されたアノード触媒層と、
    前記両触媒層の端部の周囲の少なくとも一部に配置される、アノード側ガスケット層とカソード側ガスケット層が一体化されてなるガスケット構造体と、を有する膜電極接合体であって、
    前記膜の両面にガス拡散層を備え、前記膜の両面に備えられた両ガス拡散層は面積が異なり、
    少なくとも前記ガス拡散層面積が小さい側の前記膜の外周部と前記ガスケット構造体とが接着層により接合されていることを特徴とする電解質膜−電極接合体。
  2. 前記ガスケット構造体の両側の表面であるガスケット層の電解質膜と対向する面の反対側の面のうち、ガス拡散層面積が小さい側の表面に高低差が形成されており、
    当該表面高低差は、膜とガスケット構造体の接合領域の表面が非接合領域の表面よりも低くなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電解質膜−電極接合体。
  3. 前記膜とガスケット構造体が接合されている部分のガスケット構造体の表面であるガスケット層の電解質膜と対向する面の反対側の面が、シール用の凸部成型面もしくはシール用の凸部対峙面もしくは膜とガスケット構造体が接合されていない部分の表面より低く形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電解質膜−電極接合体。
  4. 前記一体化されたガスケット構造体が、厚さ方向の断面が略L型形状の一体ものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解質膜−電極接合体。
  5. 電解質膜と、
    前記電解質膜の一方の側に配置されたカソード触媒層と、
    前記電解質膜の他方の側に配置されたアノード触媒層と、
    前記両触媒層の端部の周囲の少なくとも一部に配置される、アノード側ガスケット層とカソード側ガスケット層が一体化されてなるガスケット構造体と、を有する膜電極接合体であって、
    前記膜の両面にガス拡散層を備え、
    前記膜の外周部と前記ガスケット構造体とが接合されていることを特徴とする電解質膜−電極接合体であって、
    前記ガス拡散層面積が小さい側の膜の外周部に設けられた接着層により、膜とガスケット構造体とが当該接着層を介して接合されており、
    前記ガス拡散層面積が大きい側の前記膜の外周部に設けられた接着層により、膜ないしガス拡散層とガスケット構造体とが当該接着層を介して接合されてなることを特徴とする電解質膜−電極接合体。
  6. 前記ガスケット構造体と膜が接する、膜の外周部両面に接着層を設けることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電解質膜−電極接合体。
  7. 前記ガス拡散層面積が大きい側の前記膜の外周部に設けられた接着層が、ポッティングにより成形されていることを特徴とする請求項5または6に記載の電解質膜−電極接合体。
  8. 前記ガスケット構造体を2つのピース部材で構成し、リジッドに固定してなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の膜電極接合体。
  9. 前記ガスケット構造体が、大小2つのピース部材からなる、厚さ方向の断面が略コ型形状であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の電解質膜−電極接合体。
  10. 前記大ピース部材が、膜の一方の面の外周部と接合するように配置されてなる、厚さ方向の断面がコ型形状のうちのL型の部分を構成する部材であり、
    前記小ピース部材が、大ピース部材が接合している部分の膜外周部の裏面に接合されてなる、厚さ方向の断面がコ型形状のうちの一の字型の部分を構成する部材であることを特徴とする請求項9に記載の電解質膜−電極接合体。
  11. 前記大ピース部材が、膜電極接合体の一方のガス拡散層表面から他方のガス拡散層の表面までと略同等の厚さに形成され、
    前記小ピース部材が、大ピース部材が接合している部分ないしその近傍の膜外周部の裏面に設置されていることを特徴とする請求項9または10に記載の膜電解質膜−電極接合体。
  12. 前記大ピース部材が、電解質膜−電極接合体の一方のガス拡散層表面から膜までと略同等の厚さに形成され、
    前記小ピース部材が、大ピース部材が接合している部分の膜外周部の裏面、更にはその側外外周部にある大ピース部材の表面に接合されてなることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の電解質膜−電極接合体。
  13. 前記ガスケット構造体を構成する2つのピース部材が接着層を介して接合されていることを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の電解質膜−電極接合体。
  14. 前記膜の外周部と前記ガスケット構造体とが接着層を介して接合されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の電解質膜−電極接合体。
  15. 前記接着層の面内方向内端部は、前記ガスケット層の面内方向内端部を超えて内側に位置し、かつ前記接着層の一部は前記ガス拡散層の一部と、電解質膜との間に配置されるように位置することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の電解質膜−電極接合体。
  16. アノード側及びカソード側のいずれか一方における前記触媒層の大きさは、もう一方の触媒層の大きさよりも大きく、かつ前記触媒層の端部同士が厚さ方向で重ならないことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の電解質膜−電極接合体。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載の電解質膜−電極接合体にセパレータが配置されてなり、
    前記ガスケット構造体表面とセパレータとが接合されていることを特徴とする燃料電池のセルユニット。
  18. 前記ガスケット構造体表面とセパレータとが接着層を介して接合されていることを特徴
    とする請求項17に記載の燃料電池のセルユニット。
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