JP2014120213A - 燃料電池および燃料電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール部材と電解質膜との接着性を向上させる技術を提供する。
【解決手段】燃料電池は、第1の触媒層と、一方の面の周縁部の少なくとも一部が、第1の触媒層の周縁部よりも外側に露出するように配置された電解質膜と、電解質膜の他方の面に配置された第2の触媒層と、第1の触媒層に接合された第1のガス拡散層と、第2の触媒層に接合された第2のガス拡散層と、第1のガス拡散層側に配置された第1のセパレータと、第2のガス拡散層側に配置された第2のセパレータと、第1のセパレータと第2のセパレータとに狭持され、酸変性熱可塑性樹脂を表面に有するシール部材と、を備える。シール部材は、電解質膜の露出した部分の少なくとも一部と接着し酸変性熱可塑性樹脂にエポキシ樹脂が添加された接着部を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池および燃料電池の製造方法に関する。
燃料電池は、一般的に、電解質膜の両面に、燃料電池反応を促進するための触媒を担持させた電極(触媒電極)が配置された発電体である膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly、以下、MEAともいう)を備える。MEAの両面には、反応ガスを拡散させて触媒電極の全体に行き渡らせるためのガス拡散層が配置される。ガス拡散層が配置されたMEAには、その外周に、反応ガスの漏洩(いわゆるクロスリーク)や、触媒電極同士の電気的短絡を抑制するためのシール部が一体的に形成される。ガス拡散層が配置されたMEAとシール部とは、セパレータにより狭持される。
特許文献1には、シール部材として、酸により変性されているオレフィン系熱可塑性樹脂を主成分として含むシール部材が記載されている。このシール部材によれば、セパレータの表面との濡れ性が向上するので、セパレータとの接着性およびシール性を確保することができる。
特開2007−188718号公報
しかし、特許文献1に記載されたシール部材は、電解質膜と水素結合により接着されるため、セパレータとの接着性は確保できるが、電解質膜との接着性が不十分となる場合があった。そのため、接着性が不十分な部分において、リークが発生するおそれがあった。そのほか、従来のシール部材を用いた燃料電池においては、低コスト化や、電解質膜とシール部材とが接着される箇所における強度の向上等が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、燃料電池が提供される。この燃料電池は、第1の触媒層と;一方の面の周縁部の少なくとも一部が、前記第1の触媒層の周縁部よりも外側に露出するように配置された電解質膜と;前記電解質膜の他方の面に配置された第2の触媒層と;前記第1の触媒層に接合された第1のガス拡散層と、前記第2の触媒層に接合された第2のガス拡散層と;前記第1のガス拡散層側に配置された第1のセパレータと、前記第2のガス拡散層側に配置された第2のセパレータと;前記第1のセパレータと前記第2のセパレータとに狭持され、酸変性熱可塑性樹脂を表面に有するシール部材と、を備え;前記シール部材は、前記電解質膜の露出した部分の少なくとも一部と接着し前記酸変性熱可塑性樹脂にエポキシ樹脂が添加された接着部を有する。この形態の燃料電池によれば、シール部材は表面に酸変性熱可塑性樹脂を備えるため、セパレータとの接着性が良い。また、酸変性熱可塑性樹脂に添加されたエポキシ樹脂に含有されるエポキシ基と電解質膜のスルホン酸基とが化学反応して結合するため、シール部材は電解質膜とも良好に接着する。そのため、シール部材とセパレータとの接着性と、シール部材と電解質膜との接着性と、を良好に保つことができるので、燃料電池のクロスリークの発生が抑制される。
(2)上記形態の燃料電池において、前記接着部における前記エポキシ樹脂の質量の割合は、前記酸変性熱可塑性樹脂と前記エポキシ樹脂とを合わせた質量に対して0.1%以上10%以下であってもよい。この形態の燃料電池によれば、酸変性熱可塑性樹脂に添加されるエポキシ樹脂の質量の割合が0.1%以上であるため、エポキシ樹脂に含有されるエポキシ基と電解質膜のスルホン酸基との結合の量が十分であり、シール部材と電解質膜との接着性が保たれる。また、エポキシ樹脂の質量の割合が10%以下であるため、エポキシ樹脂が酸変性熱可塑性樹脂の凝集力を損なうことが抑制されるので、酸変性熱可塑性樹脂の強度が保たれる。そのため、シール部材と電解質膜との接着性を保つことと、エポキシ樹脂が添加された酸変性熱可塑樹脂の強度を保つことを、両立することができる。
(3)上記形態の燃料電池において、前記シール部材は、前記エポキシ樹脂に含有されるエポキシ基と、前記電解質膜に含有されるスルホン酸基とが化学反応を開始する温度以上の温度で、前記接着部において前記電解質膜と接着されてもよい。この形態の燃料電池によれば、シール部材は、エポキシ樹脂に含有されるエポキシ基と電解質膜に含有されるスルホン酸基とが化学反応して結合し始める温度以上の温度で電解質膜に接着されるので、シール部材と電解質膜とが十分に接着する。
本発明は、燃料電池以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、燃料電池の製造方法や、燃料電池に用いられるシール部材や、燃料電池を備える車両等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としての燃料電池の構成を示す概略図である。 燃料電池の製造方法のフローチャートである。 エポキシ樹脂を硬化させるために用いられる硬化剤が、電解質膜の性質に及ぼす影響について説明するための図である。 酸変性熱可塑性樹脂に添加したエポキシ樹脂の質量の割合と、使用したエポキシ樹脂の種類とについて示す図である。 作製したシール部材a〜iと電解質膜との界面の接着性の評価結果を示した図である。 作製したシール部材a〜iにおける樹脂層の強度の評価結果を示した図である。 酸変性熱可塑性樹脂に添加されるエポキシ樹脂の質量の割合と、シール部材と電解質膜との接着性の評価結果と、樹脂層の強度の評価結果と、をまとめて示した図である。
A.燃料電池の構成:
図1は本発明の一実施形態としての燃料電池100の構成を示す概略図である。この燃料電池100は反応ガスとして燃料ガス(例えば水素)と酸化剤ガス(例えば酸素)の供給を受けて発電する固体高分子形燃料電池である。燃料電池100は、複数の単セル60が積層されたスタック構造を有する。
単セル60は、MEA10の一方の面にカソード側ガス拡散層22cが配置され、他方の面にアノード側ガス拡散層22aが配置された膜電極−ガス拡散層接合体(Membrane−Electrode Gas Diffusion Layer Assembly、以下、MEGA20)と、MEGA20を狭持するカソード側セパレータ33cおよびアノード側セパレータ33aと、シール部材40と、を備える。
MEA10は、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示す固体高分子薄膜である電解質膜11の両面に、燃料電池反応を促進するための触媒を担持させたアノード側触媒層12aおよびカソード側触媒層12cが設けられた発電体である。図1に示すように、カソード側触媒層12cは、カソード側触媒層12cの端部の位置が電解質膜11の端部の位置よりも内側になるように、電解質膜11の一方の面に設けられている。アノード側触媒層12aは、アノード側触媒層12aと電解質膜11の端部の位置が、ほぼ揃うように電解質膜11の他方の面に設けられている。そのため、電解質膜11の周縁部は、カソード側触媒層12cが設けられている面側において、カソード側触媒層12cの周縁部よりも外側に露出している。電解質膜11は、例えば、ナフィオン(登録商標)などのフッ素系のイオン交換膜によって構成することができる。アノード側触媒層12aおよびカソード側触媒層12cは、例えば白金(Pt)などを担持したカーボン担体と、プロトン伝導性を有するアイオノマーとを電解質膜11に塗布することにより形成することができる。カソード側触媒層12cは本願の「第1の触媒層」に、アノード側触媒層12aは本願の「第2の触媒層」に、相当する。
MEGA20は、MEA10のアノード側触媒層12aが設けられている面側にアノード側ガス拡散層22aを備えており、カソード側触媒層12cが設けられている面側にカソード側ガス拡散層22cを備えている。アノード側ガス拡散層22aおよびカソード側ガス拡散層22cは、ガス透過性を有するとともに導電性を有する材料で形成されている。図1に示すように、アノード側ガス拡散層22aの端部の位置は、アノード側触媒層12aの端部の位置とほぼ揃っている。カソード側ガス拡散層22cの端部の位置は、カソード側触媒層12cの端部の位置とほぼ同じである。すなわち、MEGA20は、電解質膜11の周縁部がカソード側触媒層12cの設けられている面側において、カソード側触媒層12cおよびカソード側ガス拡散層22cよりも外側に露出し、カソード側触媒層12cおよびカソード側ガス拡散層22cの周縁部が、アノード側触媒層12aおよびアノード側ガス拡散層22aの周縁部よりも内側に位置する段付き構造を有している。アノード側ガス拡散層22aおよびカソード側ガス拡散層22cは、炭素繊維や黒鉛繊維など、導電性およびガス透過性・ガス拡散性を有する多孔質の繊維基材により構成することができる。カソード側ガス拡散層22cは本願の「第1のガス拡散層」に相当し、アノード側ガス拡散層22aは本願の「第2のガス拡散層」に相当する。
シール部材40は、クロスリークや、触媒電極同士の電気的短絡を防ぐための部材である。シール部材40は、図1に示すように、電解質膜11の周縁部と接着している。シール部材40における電解質膜11と接着する接着箇所は、本願の接着部50に相当する。
シール部材40は、熱可塑性樹脂41と、熱可塑性樹脂41の表面に備えられた酸変性熱可塑性樹脂42とによって構成されている。熱可塑性樹脂41は、一般的に、酸変性熱可塑性樹脂42に比べて強度が高いという性質を有する。酸変性熱可塑性樹脂42は、一般的に、熱可塑性樹脂41に比べて粘度・融点が低く、他の物質との接着性が高いという性質を有する。本実施形態では、具体的には、熱可塑性樹脂41としてポリプロピレンを用いている。また、酸変性熱可塑性樹脂42として、酸変性ポリプロピレンを用いている。酸変性熱可塑性樹脂42は、0.1%以上10%以下の質量の割合でエポキシ樹脂が添加されることによって、エポキシ基を含有している。酸変性熱可塑性樹脂にエポキシ基を含有させることとしたのは、本発明者らが、エポキシ樹脂と電解質膜に用いられる電解質樹脂との混合物を、示差走査熱量測定(Differential scanning calorimetry、DSC)法により分析した結果、エポキシ樹脂に含まれるエポキシ基と、電解質膜に用いられる電解質樹脂に含まれるスルホン酸基とが、120℃以上の温度で化学反応することによって、強固に結合することを見出したからである。なお、酸変性熱可塑性樹脂にエポキシ基を含有させるための添加剤としてエポキシ樹脂が選択されている理由と、エポキシ樹脂の添加の割合が0.1%以上10%以下である理由とについては、後述する。
アノード側セパレータ33aおよびカソード側セパレータ33cは、ガス遮断性および電子伝導性を有する部材によって形成されている。アノード側セパレータ33aとカソード側セパレータ33c(以下、これらをまとめて「セパレータ33」ともいう)は、MEGA20およびシール部材40を狭持している。本実施形態では、セパレータ33は、プレス成形されたステンレス鋼によって形成されている。なお、セパレータ33は、チタンやチタン合金といった金属によって形成される薄板状部材や、緻密質カーボン等のカーボン製部材によって形成することもできる。カソード側セパレータ33cは本願の「第1のセパレータ」に相当し、アノード側セパレータ33aは本願の「第2のセパレータ」に相当する。
燃料ガス流路34aはアノード側ガス拡散層22aとアノード側セパレータ33aとの間に形成されている。酸化剤ガス流路34cはカソード側ガス拡散層22cとカソード側セパレータ33cとの間に形成されている。燃料ガス流路34aは水素ガスの流路であり、酸化剤ガス流路34cは酸素ガスの流路である。
B.燃料電池の製造方法:
図2は燃料電池100の製造方法のフローチャートである。まず、電解質膜11の一方の面にカソード側触媒層12cを形成し、他方の面にアノード側触媒層12aを形成することによって、MEA10を作製する(ステップS10)。具体的には、白金を担持したカーボン担体とアイオノマーとを溶媒に混合して生成した触媒インクを、電解質膜11の一方の面に、その周縁部を残して塗布することにより、カソード側触媒層12cを形成する。また、電解質膜11の他方の面の全面に触媒インクを塗布して、アノード側触媒層12aを形成する。このようにして、電解質膜11の周縁部が露出したMEA10を得る。
次に、電解質膜11の周縁部が露出するように、MEA10の一方の面にカソード側ガス拡散層22cを接合し、他方の面にアノード側ガス拡散層22aを接合して、MEGA20を作製する(ステップS20)。具体的には、電解質膜11およびアノード側触媒層12aとほぼ同じ面積のガス拡散層をアノード側触媒層12a側に配置し、カソード側触媒層12cとほぼ同じ面積のガス拡散層をカソード側触媒層12c側に配置して、例えば100℃から160℃の温度で加熱する。このようにして、カソード側触媒層12cおよびカソード側ガス拡散層22cの周縁部が、アノード側触媒層12aおよびアノード側ガス拡散層22aの周縁部よりも内側に位置する段付き構造を有するMEGA20を得る。
次に、シール部材を製造するために、酸変性熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂とを合わせた質量に対して、エポキシ樹脂の質量の割合が0.1%以上10%以下になるように、酸変性熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂とを、計量する(ステップS30)。本実施形態では、酸変性熱可塑性樹脂として、酸変性ポリプロピレンを用いる。また、エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型のエポキシ樹脂を用いる。
次に、ステップS30において計量した酸変性熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂とを混練する(ステップS40)。具体的には、計量した酸変性熱可塑性樹脂を例えば、150℃で溶融する。溶融した酸変性熱可塑性樹脂に、計量したエポキシ樹脂を添加して、ボールミルによって15分間混練することで、酸変性熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂との混合物を生成する。
次に、酸変性熱可塑性樹脂とエポキシ樹脂とを混練して生成された混合物を、公知のペレタイズ加工によって、ペレット化する(ステップS50)。
次に、ペレット化した混合物を、シート化する(ステップS60)。本実施形態では、ペレット化した混合物を溶融して熱可塑性樹脂の両面に塗布し、溶融押出法によってシートを作製する。その後、作製したシートを、カッターによって、所定の形状にカットする(ステップS70)。以上のステップS30〜ステップS70の工程を行うことにより、シール部材40が作製される。
次に、作製したシール部材40と電解質膜11の周縁部とが接するようにシール部材40を配置して、MEGA20とシール部材40を熱圧着する(ステップS80)。本実施形態では、MEGA20とシール部材40とは、150℃において、1.0MPaで2分間の熱圧着を行うことにより、接着される。ビスフェノールA型のエポキシ樹脂に含有されるエポキシ基と、電解質膜に含有されるスルホン酸基とが化学反応を開始する温度は、145℃以上である。そのため、酸変性熱可塑性樹脂に添加されたエポキシ樹脂に含有されるエポキシ基と、電解質膜11に含有されるスルホン酸基とが強固に結合するので、シール部材40は、電解質膜11の周縁部と接着する。
次に、電解質膜11の周縁部とシール部材40とが接着したMEGA20を、アノード側セパレータ33aおよびカソード側セパレータ33cによって狭持する(ステップS90)。こうすることでMEGA20の外周がシール部材40によりシールされた単セル60を得ることができる。この単セル60を積層することで、燃料電池100を製造することができる。
以上で説明したように、本実施形態の燃料電池100には、0.1%以上10%以下の質量の割合でエポキシ樹脂が添加された、酸変性熱可塑性樹脂42を表面に備えるシール部材40が用いられる。また、シール部材40は、エポキシ樹脂に含有されるエポキシ基と電解質膜に含有されるスルホン酸基とが化学反応して結合を開始する温度以上の温度で、電解質膜11に接着されている。そのため、シール部材40と電解質膜11とは十分に接着する。
図3は、エポキシ樹脂を硬化させるために用いられる硬化剤が、電解質膜の性質に及ぼす影響について説明するための図である。一般的に、エポキシ樹脂を化学反応により硬化させるためには、架橋型の硬化剤が必要となる。しかし、図3に示すように、硬化剤が電解質膜に用いられる電解質樹脂と反応すると、電解質樹脂の有する柔軟部が失われる。そのため、硬化剤を含有するエポキシ樹脂をシール部材として用いると、電解質膜が脆化する原因となる。しかし、本実施形態で用いられるエポキシ樹脂においては、エポキシ樹脂の含有するエポキシ基が、電解質膜の含有する電解質樹脂に含まれるスルホン酸基と化学反応する。よって、本実施形態の燃料電池100においては、硬化剤を用いなくともエポキシ樹脂を硬化させることができるので、硬化剤を用いることによる電解質膜の脆化を、防止することができる。
なお、エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂と同じようにエポキシ基を含有するエポキシ系シランカップリング剤とは異なり、100℃以上の温度で脱水縮合反応が起こることはない。そのため、エポキシ樹脂が添加された酸変性熱可塑性樹脂42においては、例えば100℃以上の温度に曝された場合であっても、脱水縮合反応によってアルコールや水蒸気に由来する気泡が発生しない。本実施形態では、酸変性熱可塑性樹脂にエポキシ基を含有させるための添加剤として、エポキシ樹脂を用いているので、気泡の発生による燃料電池の発電性能や耐久性の低下を抑制することができる。
また、酸変性熱可塑性樹脂42の含有するカルボキシル基と、例えばセパレータ33の表面の金属酸化物とは、共有結合することによって、シール部材40とセパレータ33とは、良好な接着性を示す。したがって、本実施形態の燃料電池100においては、シール部材40と電解質膜11との接着性と、シール部材40とセパレータ33との接着性とを両立させることができるので、MEGA20の外周におけるクロスリークが抑制される。そのため、燃料電池100の発電性能を向上させることができる。
また、本実施形態の燃料電池100は、電解質膜11の周縁部が露出した段付き構造を有するMEGA20を備える。燃料電池100においては、電解質膜11の周縁部とシール部材40とが接着したMEGA20が、セパレータ33によって狭持される。そのため、段付き構造を有さないMEGAと比較して、シール部材40とMEGA20の外周とが接着する部分が多くなる。よって、本実施形態の燃料電池100は、段付き構造を有さないMEGAを備える燃料電池と比較して、シール性に優れる。
さらに、シール部材40は、中間層として熱可塑性樹脂41を有する。熱可塑性樹脂41は、酸変性熱可塑性樹脂42よりも一般的に融点が高く、強度に優れる。そのため、酸変性熱可塑性樹脂42のみをシール部材として用いるよりも、強度に優れた燃料電池100を得ることができる。また、酸変性熱可塑性樹脂42に要するコストを抑えることができるので、燃料電池100の製造コストの増加を抑制することが可能となる。
C.実験結果:
以下、酸変性熱可塑性樹脂に添加されるエポキシ樹脂の質量の割合を0.1%以上10%以下とした根拠について、実験結果に基づいて説明する。
図4は、酸変性熱可塑性樹脂に添加されるエポキシ樹脂の質量の割合と、エポキシ樹脂の種類とについて示す図である。エポキシ樹脂の質量の割合が、電解質膜とシール部材との接着性と、エポキシ樹脂が添加された酸変性熱可塑性樹脂(以下、樹脂層ともいう)の強度と、に及ぼす影響について調査するために、図4に示すようにエポキシ樹脂を添加していない酸変性熱可塑性樹脂を表面に有するシール部材aと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を0.05%、0.1%、0.5%、1.0%、3.0%、10%、20%のそれぞれの割合で添加した酸変性熱可塑性樹脂を表面に有するシール部材b、c、d、e、h、iと、を図2を用いて説明した燃料電池の製造方法のステップS30からステップS70を実行することにより作製した。また、酸変性熱可塑性樹脂に添加するエポキシ樹脂の種類が、電解質膜とシール部材との接着性と、樹脂層の強度と、に及ぼす影響について調査するために、脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学工業株式会社製、セロキサイド2801)を0.5%添加した酸変性熱可塑性樹脂を表面に有するシール部材iを、図2を用いて説明した燃料電池用電極の製造方法のステップS30からステップS70を実行することにより作製した。さらに、上述したステップS10、ステップS20、ステップS80、ステップS90を実行することにより、これらのシール部材a〜iを有する単セルA〜Iを作製した。なお、酸変性熱可塑性樹脂としては、酸変性ポリプロピレンを用いた。
図5は、作製したシール部材a〜iと電解質膜との界面の接着性の評価結果を示した図である。作製したシール部材a〜iと電解質膜との界面の接着性は、単セルA〜Iを90℃の温水に24時間浸漬させた後に、各単セルのシール部材と電解質膜との界面を観察することにより評価した。図5には、90℃の温水に24時間以上浸漬させた後において、シール部材と電解質膜との界面の接着性が保たれている単セルに「○」を記し、一部に欠陥が生じているものの界面の接着性が保たれている単セルに「△」を記し、界面の接着性が保たれていない単セルに「×」を記して示している。単セルA〜Hの実験結果より、酸変性熱可塑性樹脂に添加されるエポキシ樹脂の質量の割合が0.1%以上である単セルC〜Hは、シール部材と電解質膜との界面の接着性が保たれていた。この結果は、酸変性熱可塑性樹脂に添加されるエポキシ樹脂の質量の割合が0.1%以上であれば、エポキシ樹脂に含有されるエポキシ基と、電解質膜11に含有されるスルホン酸基とが強固に結合することにより、シール部材40と電解質膜11との接着性が保たれることを示している。なお、エポキシ樹脂の質量の割合が0.05%である単セルBにおいて、シール部材40と電解質膜11との界面の接着性が保たれていないのは、エポキシ樹脂の添加の割合が0.05%では、スルホン酸基と結合するエポキシ基の量が十分ではないためであると推察される。
また、エポキシ樹脂の種類による効果の違いについてみると、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を0.5%添加した酸変性熱可塑性樹脂を表面に有するシール部材dを備える単セルDと、脂環式エポキシ樹脂を0.5%添加した酸変性熱可塑性樹脂を表面に有するシール部材iを備える単セルIとは、ともに、シール部材と電解質膜11との界面の接着性が保たれていた。この結果は、酸変性熱可塑性樹脂42に添加されるエポキシ樹脂の種類によらず、エポキシ樹脂に含有されるエポキシ基と、電解質膜11に含有されるスルホン酸基とが強固に結合することにより、シール部材40と電解質膜11との接着性が保たれることを示している。
図6は、作製したシール部材a〜iにおける樹脂層の強度の評価結果を示した図である。作製したシール部材a〜iの樹脂層の強度を評価するために、まず、シール部材a〜iを電解質膜と接着させて、90℃の温水に24時間浸漬させた後、乾燥させることにより、テストピースtA〜tIを作製した。このテストピースを用いて、常温、常湿度下において、接着面1cm2、引張強度5mm/minの条件において、島津製作所製のオートグラフによってせん断試験を行うことにより、樹脂層の強度を評価した。樹脂層の強度の評価は、以下のようにして行った。まず、セル内の厚みを十分に担保することができる弾性率をあらかじめ実験によって求めた。次に、テストピースを用いてせん断試験を行った。その結果が、あらかじめ求めた弾性率(所望の弾性率)以上のテストピースについては樹脂層の強度が十分であると判断し、所望の弾性率未満であるテストピースについては樹脂層の強度が不十分であると判断した。
図6には、せん断試験によって、樹脂層の強度が十分であると判断されたテストピースに「○」を記し、樹脂層の強度が不十分であると判断されたテストピースに「×」を記して示している。テストピースtA〜tHの実験結果より、酸変性熱可塑性樹脂に添加するエポキシ樹脂の質量の割合が10%以下のテストピースtA〜tGにおいては、弾性率が所望の弾性率以上であった。一方、酸変性熱可塑性樹脂に添加するエポキシ樹脂の質量の割合が20%のテストピースtHにおいては、弾性率が所望の弾性率未満であった。なお、いずれのテストピースにおいても、せん断試験によって、電解質膜11の破断は生じていなかった。
エポキシ樹脂は、酸変性熱可塑性樹脂と反応しない。そのため、酸変性熱可塑性樹脂に添加するエポキシ樹脂の質量の割合が多くなると、酸変性熱可塑性樹脂の備える凝集力が低下する。凝集力が低下した樹脂層には、外部から力が加わることによって、凝集破壊が生じ得る。図6の結果は、酸変性熱可塑性樹脂に添加されるエポキシ樹脂の質量の割合が少なくとも10%以下であれば、酸変性熱可塑性樹脂の備える凝集力が発現されるため、樹脂層の強度が十分に保たれること示していると推察される。
また、エポキシ樹脂の種類による効果の違いについてみると、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を0.5%添加した酸変性熱可塑性樹脂を表面に有するシール部材dを備えるテストピースtDと、脂環式エポキシ樹脂を0.5%添加した酸変性熱可塑性樹脂を表面に有するシール部材iを備えるテストピースtIとは、ともに、電解質膜11の破断が生じていた。この結果は、酸変性熱可塑性樹脂42に添加されるエポキシ樹脂の種類によらず、酸変性熱可塑性樹脂に添加されるエポキシ樹脂の質量の割合が少なくとも10%以下であれば、酸変性熱可塑性樹脂の備える凝集力が発現されるため、樹脂層の強度が十分に保たれることを示唆している。
図7は、酸変性熱可塑性樹脂に添加されるエポキシ樹脂の質量の割合と、シール部材と電解質膜との接着性の評価結果と、樹脂層の強度の評価結果と、をまとめて示した図である。図7より、酸変性熱可塑性樹脂に添加されるエポキシ樹脂の質量の割合として、シール部材と電解質膜との接着力を考慮した場合には、エポキシ樹脂の質量の割合が0.1%以上であることが好ましいといえる。また、樹脂層の強度を考慮した場合には、エポキシ樹脂の質量の割合が10%以下であることが好ましいといえる。そして、シール部材と電解質膜との接着性と、樹脂層の強度との両方を満たすためには、酸変性熱可塑性樹脂に添加されるエポキシ樹脂の質量の割合が0.1%以上かつ10%以下であることが好ましいことが示された。
なお、エポキシ樹脂の質量の割合は、0.5%以上3%以下であることがさらに好ましい。エポキシ樹脂の質量の割合が0.5%以上であることがさらに好ましいのは、図5および図7に示すように、エポキシ樹脂の質量の割合が0.5%以上であれば、欠陥を一部に有することなく、シール部材と電解質膜との接着性が、良好に保たれるからである。また、エポキシ樹脂の質量の割合が3%以下であることがさらに好ましいのは、次の理由による。エポキシ基は酸素を含有しているため、水に対する親和性が高い。そのため、酸変性熱可塑性樹脂に添加されるエポキシ樹脂の質量の割合を増加させると、酸変性熱可塑性樹脂を表面に備えるシール部材の吸水性が増加して、燃料電池の耐久性を妨げる可能性がある。よって、酸変性熱可塑性樹脂に添加されるエポキシ樹脂の質量の割合が0.5%以上3%以下であれば、シール部材と電解質膜との接着性を保ち、かつ樹脂層の強度を十分に発現でき、さらに、耐久性に優れる単セルを有する燃料電池を得ることができると考えられる。
D.変形例:
D1.変形例1:
上述の実施形態では、シール部材40の熱可塑性樹脂41としてポリエチレンを用いている。ただし、熱可塑性樹脂41は、ポリエチレンテレフタラート、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、AS樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂等を用いてもよい。また、上記実施形態では、酸変性熱可塑性樹脂42として、酸変性ポリプロピレンを用いている。ただし、酸変性熱可塑性樹脂42は、酸変性ポリエチレン、酸変性ポリエチレンテレフタラート、酸変性エラストマー等を用いてもよい。
D2.変形例2:
上述の実施形態では、シール部材40は、表面に酸変性熱可塑性樹脂42を備える熱可塑性樹脂41から構成されている。ただし、シール部材40は、酸変性熱可塑性樹脂42のみから構成されてもよい。
D3.変形例3:
上述の実施形態では、シール部材40は、0.1%以上10%以下のエポキシ樹脂を有する酸変性熱可塑性樹脂を両面に備えている。ただし、エポキシ樹脂は、電解質膜とシール部材とが接着する箇所(接着部)を有する面に備えられた酸変性熱可塑性樹脂に対してのみ添加されていてもよい。また、エポキシ樹脂は、電解質膜とシール部材とが接着する箇所(接着部)における酸変性熱可塑性樹脂に対してのみ添加されていてもよい。
D4.変形例4:
上述の実施形態では、電解質膜11とアノード側触媒層12aとアノード側ガス拡散層22aの端部の位置をほぼ揃えている。ただし、電解質膜11とアノード側触媒層12aとアノード側ガス拡散層22aの端部の位置は、揃っていなくともよい。また、上記種々の実施形態では、カソード側触媒層12cの端部の位置とカソード側ガス拡散層22cの端部の位置とは、ほぼ揃っている。ただし、電解質膜11の周縁部が露出するMEGA20であれば、カソード側触媒層12cの端部の位置とカソード側ガス拡散層22cの端部の位置とは揃っていなくともよい。また、カソード側触媒層12cとアノード側触媒層12aとが入れ換えられ、カソード側ガス拡散層22cとアノード側ガス拡散層22aとが入れ換えられてもよい。
D5.変形例5:
上述の実施形態では、燃料電池100の製造において、溶融押出法によってシート化を行っている(図2、ステップS60)。ただし、シート化は、例えば、共押出法など、他の方法によって行ってもよい。
D6.変形例6:
上記種々の実施形態で作製した燃料電池100に用いられるシール部材40の接着部50に、0.1%以上10%以下の質量の割合でエポキシ樹脂が添加された酸変性熱可塑性樹脂を備えていることは、例えばXPS(X−ray Photoelectron Spectroscopy、X線光電子分光法)により調査することができる。
D7.変形例7:
上記種々の実施形態では、燃料電池は、固体高分子形燃料電池である。ただし、本発明は、固体高分子形燃料電池に限らず、他の種々のタイプの燃料電池に適用することが可能である。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…MEA
11…電解質膜
12a…アノード側触媒層
12c…カソード側触媒層
20…MEGA
22…ガス拡散層
22a…アノード側ガス拡散層
22c…カソード側ガス拡散層
33a…アノード側セパレータ
33c…カソード側セパレータ
34a…燃料ガス流路
34c…酸化剤ガス流路
40…シール部材
41…熱可塑性樹脂
42…酸変性熱可塑性樹脂
50…接着部
60…単セル
100…燃料電池

Claims (6)

  1. 燃料電池であって、
    第1の触媒層と、
    一方の面の周縁部の少なくとも一部が、前記第1の触媒層の周縁部よりも外側に露出するように配置された電解質膜と、
    前記電解質膜の他方の面に配置された第2の触媒層と、
    前記第1の触媒層に接合された第1のガス拡散層と、前記第2の触媒層に接合された第2のガス拡散層と、
    前記第1のガス拡散層側に配置された第1のセパレータと、前記第2のガス拡散層側に配置された第2のセパレータと、
    前記第1のセパレータと前記第2のセパレータとに狭持され、酸変性熱可塑性樹脂を表面に有するシール部材と、を備え、
    前記シール部材は、前記電解質膜の露出した部分の少なくとも一部と接着し前記酸変性熱可塑性樹脂にエポキシ樹脂が添加された接着部を有する、
    燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池であって、
    前記接着部における前記エポキシ樹脂の質量の割合は、前記酸変性熱可塑性樹脂と前記エポキシ樹脂とを合わせた質量に対して0.1%以上10%以下である、燃料電池。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池であって、
    前記シール部材は、前記エポキシ樹脂に含有されるエポキシ基と、前記電解質膜に含有されるスルホン酸基とが化学反応を開始する温度以上の温度で、前記接着部において前記電解質膜と接着する、燃料電池。
  4. 燃料電池の製造方法であって、
    電解質膜の一方の面に該電解質膜の周縁部の少なくとも一部が露出するように第1の触媒層を形成し、前記電解質膜の他方の面に第2の触媒層を形成する工程と、
    前記第1の触媒層に第1のガス拡散層を接合し、前記第2の触媒層に第2のガス拡散層を接合する工程と、
    前記第1のガス拡散層側に第1のセパレータを配置し、前記第2のガス拡散層側に第2のセパレータを配置して、前記第1のセパレータと前記第2のセパレータにより、酸変性熱可塑性樹脂を表面に有するシール部材を狭持する工程と、を有し、
    前記狭持する工程は、前記酸変性熱可塑性樹脂にエポキシ樹脂を添加することで構成された接着部において、前記シール部材と前記電解質膜の露出した部分の少なくとも一部とを接着させる工程を備える、燃料電池の製造方法。
  5. 請求項4に記載の燃料電池の製造方法であって、
    前記狭持する工程は、前記酸変性熱可塑性樹脂と前記エポキシ樹脂とを合わせた質量に対して0.1%以上10%以下の質量の割合で前記酸変性熱可塑性樹脂に前記エポキシ樹脂を添加することで構成された接着部において、前記シール部材と前記電解質膜の露出した部分の少なくとも一部とを接着させる工程を備える、燃料電池の製造方法。
  6. 請求項4または請求項5に記載の燃料電池の製造方法であって、
    前記狭持する工程は、前記エポキシ樹脂に含有されるエポキシ基と、前記電解質膜に含有されるスルホン酸基とが化学反応を開始する温度以上の温度で前記電解質膜に押圧する工程を備える、燃料電池の製造方法。
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