JP5155853B2 - 感光性樹脂積層体 - Google Patents

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Description

本発明は感光性樹脂積層体、及びその用途に関する。詳しくは、導体パターンを有するプリント配線板、フレキシブル基板、リードフレーム基板、COF(Chip On Film)用基板、半導体パッケージ用基板の製造、及び、導体パターンとして液晶用透明電極、液晶を駆動するためのTFT(Thin Film Transistor)用配線、PDP(Plasma Display Panel)用電極を有する基板の製造に適した感光性樹脂積層体、それを用いたレジストパターンの形成方法、並びに導体パターンの製造方法に関する。
電子機器、例えば、パソコンや携帯電話には、部品や半導体の実装基板として、例えば、プリント配線板が用いられる。プリント配線板を製造するために用いられるレジストとしては、従来から、支持フィルム上に感光性樹脂層を積層し、必要に応じて、さらに該感光性樹脂層上に保護層を積層して成る感光性樹脂積層体、いわゆるドライフィルムレジストが用いられている。
ここで用いられる感光性樹脂層としては、現在、現像液として弱アルカリ水溶液を用いるアルカリ現像型のものが一般的である。
ドライフィルムレジストを用いてプリント配線板を作製する一般的な方法を、簡単に述べる。まず、保護層が有る場合には、保護層を剥離する。その後、永久回路作成用基板、例えば、銅張積層板やフレキシブル基板にラミネーターを用いて、支持フィルムと一体となった感光性樹脂層をラミネートする。次に、配線パターンマスクフィルムを通し露光を行う。露光方式は、用途に応じ多様化している。フォトマスクを不要とするマスクレス露光、例えば、レーザーによる直接描画の方式もある。次いで、支持フィルムが残っている場合にはこれを剥離し、現像液により未露光部分の感光性樹脂層を溶解、又は分散除去し、基板上に硬化したレジストパターン(以下、レジストパターンと略称)を形成させる。
レジストパターン形成後、回路を形成させるプロセスは大きく2つの方法に分かれる。第一の方法は、レジストパターンによって覆われていない基板の銅面をエッチング除去した後、レジストパターン部分を現像液よりも強いアルカリ水溶液で除去する方法(エッチング法)である。第二の方法は、基板の銅面に銅、半田、ニッケルを用いためっき処理を行った後、レジストパターン部分を除去し、さらに、現れた基板の銅面をエッチングする方法(めっき法)である。エッチングには、塩化第二銅、塩化第二鉄、銅アンモニア錯体溶液が用いられる。
また、近年、プリント配線板の導体パターンの微細化の要望に対応するため、レジストパターンの高解像性及び密着性が求められている(特許文献1)。高解像性は、一般的には感光性樹脂組成物の架橋密度を向上させることにより達成されるが、架橋密度を向上させると露光後のレジストパターンが硬く、もろくなり、現像工程からエッチングやメッキ工程までの搬送工程で、レジストパターンの一部が欠けるという問題点が発生することがある。また、特に感光性樹脂層の膜厚が10μm以下という薄膜では、露光時に光が基材表面で反射し、未露光であるべき感光性樹脂層までもが感光してしまう場合がある。この感光してしまった部分がレジストパターンに反映されるため、ショートの原因ともなる。また、露光時に光が基材表面で反射することで、レジストパターンの底面はスソと呼ばれる現像残渣が発生することがある。スソが発生すると、その大きさにもよるがエッチング工程で銅回路にガタツキが発生するという不具合が生じることがある。
ドライフィルムレジストの支持フィルムとしては、一般的にポリエステルフィルムが使用される。ポリエステルフィルム中には、微量成分、例えば滑剤が含有されている。この微量成分によって、露光時に極微小の一部分が遮光されるという現象が起こる。この結果として、レジストパターンのサイドウォール(側壁)やレジストパターンにおける基板と対向する面(表面)に、ガタツキや凹みを生じることがある。特に、導体パターン幅が10μm以下という微細配線を形成する場合には、この影響を無視することはできない。
高解像性を達成する別の手段としては、支持フィルムと感光性樹脂層の間にポリビニルアルコールからなる中間層を設ける手法が知られている。露光工程前に支持フィルムを剥離して中間層上から露光することにより、高解像度及び支持フィルムに含有される微量成分によるレジストパターン形状に対する影響を排除することができる。しかしながら、中間層をポリビニルアルコール単独で形成すると、支持フィルムとの剥離性やアルカリ現像液での溶解性に問題が生じることがあった。
特許文献2には、ポリビニルアルコールとヒドロキシエチルセルロースを含有する中間層を設けるという技術が開示されている。ただし、この技術では、支持フィルムと中間層の間でフィルムの剥離性を制御するのが極めて困難であり中間層組成に工夫が必要である。
特許文献3には、中間層にはオキシプロピレン基含有ポリビニルアルコール系樹脂を用い、感光性樹脂層には多価アルコールの(メタ)アクリル酸部分エステルを含有する技術が示されている。特許文献4には、中間層が、オレフィンを特定量共重合したポリビニルアルコール、重合度4000以上のポリエチレンオキシド、カルボキシル基含有アクリレート樹脂及び二塩基酸とオレフィンの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも一種を主成分とする技術が開示されているが、これらの方法でも高解像度や高密着性、現像後のレジストパターンのスソの問題に関しては、未解決であった。
微細な導体パターンを有するプリント配線板の作製、薄膜で高解像性が必要なCOF用基板の作製、半導体パッケージ用基板の作製には、高解像性を発現し、現像後のレジストパターン形状において、そのサイドウォールにガタツキが無く、その表面に凹みを生じることがなく、かつ、現像後のスソが極めて小である特性を有する感光性樹脂組成物及び感光性樹脂積層体が求められてきた。
特開2001−159817号公報 特開昭63−197942号公報 特開平4−371957号公報 特開平6−242611号公報
本発明は、高解像性及び高密着性を発現し、レジストパターンのサイドウォールにガタツキがなく、レジストパターンの表面に凹みがなく、かつ、現像後のスソが極めて小である特性を有する感光性樹脂積層体であって、支持フィルム剥離性に問題のない感光性樹脂積層体を提供すること、並びに、該積層体を用いたレジストパターンの形成方法、及び導体パターンの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため検討した結果、特定の感光性樹脂積層体を用いることにより、支持フィルムの剥離性に問題がなく、現像後、高解像性及び高密着性を発現し、レジストパターンのサイドウォールにガタツキがなく、レジストパターンの表面に凹みがなく、現像後のスソが極めて小である感光性樹脂積層体を提供することが可能なことを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は、以下の感光性樹脂積層体、レジストパターン形成方法、及び導体パターンの製造方法の発明である。
(1)支持フィルム、並びに該支持フィルム上に層厚が0.1μm以上10μm以下の中間層及び感光性樹脂層をこの順序に含んでなる感光性樹脂積層体であって、該中間層が、ポリビニルアルコールと、下記一般式(I)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物とを含有してなることを特徴とする上記感光性樹脂積層体。
−O−(CHCHO)n−R(I)
(R及びRは、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよく、nは、3〜25の整数である。)
(2)前記感光性樹脂層上にさらに保護層を積層してなる(1)記載の感光性樹脂積層体。
(3)前記感光性樹脂層が、(a)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、重量平均分子量が5000〜500000であるバインダー用樹脂:20〜90質量%、(b)少なくとも一種の光重合可能な不飽和化合物:3〜70質量%、(c)光重合開始剤:0.1〜20質量%、を含有する感光性樹脂組成物からなる層である、(1)又は(2)に記載の感光性樹脂積層体。
(4)前記(a)バインダー用樹脂が、ベンジル(メタ)アクリレートを共重合成分として含有する、(3)に記載の感光性樹脂積層体。
(5)前記(b)少なくとも一種の光重合可能な不飽和化合物が、下記一般式(II)〜(VI)で表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも一種の光重合可能な不飽和化合物である、(3)又は(4)に記載の感光性樹脂積層体。
Figure 0005155853

(式中、R及びRは、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよく、 及び は、それぞれ独立に3〜20の整数である。)
Figure 0005155853

(式中、R及びRは、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよく、AはC、BはCHCH(CH)、n+nは2〜40の整数、n+nは0〜40の整数、n及びnは、それぞれ独立に1〜39の整数、n及びnは、それぞれ独立に0〜40の整数である。−(A−O)−及び−(B−O)−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。ブロックの場合、−(A−O)−及び−(B−O)−の順序は、何れがビスフェニル基側であってもよい。)
Figure 0005155853

(式中、R及びRは、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよく、DはC、EはCHCH(CH)、m+mは2〜40の整数、m+mは0〜40の整数、m及びmは、それぞれ独立に1〜39の整数、m及びmは、それぞれ独立に0〜40の整数である。−(D−O)−及び−(E−O)−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。ブロックの場合、−(D−O)−及び−(E−O)−の順序は、何れがシクロヘキシル基側であってもよい。)
Figure 0005155853

(式中、R10は、炭素数4〜12の2価の有機基、R11及びR12は、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよい。m及びmは、それぞれ独立に1〜15の整数である。)
Figure 0005155853

(式中、R13は、H又はCH、R14は炭素数4〜14のアルキル基、A’はC、B’はCHCH(CH)、mは1〜12、mは0〜12、mは0〜3の整数である。−(A’−O)−及び−(B’−O)−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。ブロックの場合、−(A’−O)−及び−(B’−O)−の順序は、何れがフェニル基側であってもよい。)
(6)(1)〜(5)のいずれか一つに記載の感光性樹脂積層体を金属板、又は金属被覆絶縁板の表面にラミネートするラミネート工程、支持フィルムを剥離し、露光する露光工程、現像により未露光部を除去する現像工程を順に含むことを特徴とするレジストパターンの形成方法。
(7)(6)記載の方法によって、レジストパターンを形成した基板をエッチング又はめっきすることを特徴とする導体パターンの製造方法。
本発明によると、支持フィルムの剥離性に問題がなく、現像後、高解像性及び高密着性を発現し、レジストパターンのサイドウォールにガタツキがなく、レジストパターンの表面に凹みがなく、現像後のスソが極めて小である感光性樹脂積層体を提供すること、ならびに、該積層体を用いたレジストパターンの形成方法、及び導体パターンの製造方法を提供することができる。
図1は本発明(上記第(1)項)の感光性樹脂積層体の概略図である。 図2は本発明(上記第(2)項)の感光性樹脂積層体の概略図である。
符号の説明
1 支持フィルム
2 中間層
3 感光性樹脂層
4 保護層
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の感光性樹脂積層体は、支持フィルム上に、層厚が0.1μm以上10μm以下の中間層と、感光性樹脂層とを順次積層してなる感光性樹脂積層体である。
本発明の感光性樹脂積層体は、該中間層が、ポリビニルアルコールと、下記一般式(I)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物とを含有してなることを特徴とする。
−O−(CHCHO)n−R(I)
(R及びRは、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよく、nは、3〜25の整数である。)
ポリビニルアルコールの中間層中の配合重量比率としては、現像性及びコストの観点から50質量%以上95質量%以下であることが好ましい。より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは75質量%以上、90質量%以下である。
一般式(I)の化合物の中間層中の配合重量比率としては、支持フィルムと中間層の剥離性の観点から5質量%以上50質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以上30質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以上15質量%以下である。
ポリビニルアルコールはポリ酢酸ビニルをアルカリけん化して製造するのが一般的である。本発明に用いられるポリビニルアルコールの重量平均分子量は1,000〜100,000が好ましい。より好ましい重量平均分子量は、酸素遮断性、現像性の観点から5,000〜50,000である。また、けん化度は、現像性の観点から50モル%以上が好ましく、好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上である。
本発明の感光性樹脂積層体に用いられるポリビニルアルコールの重量平均分子量は、日本分光(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(ポンプ:Gulliver、PU−1580型、カラム:昭和電工(株)製Shodex(登録商標)(HFIP−805、HFIP−803)2本直列、移動層溶媒:ヘキサフルオロイソプロパノール、ポリスチレン標準サンプルによる検量線使用)により重量平均分子量(ポリスチレン換算)として求められる。
上記一般式(I)で表される化合物は、臭気の点からnは3以上が好ましく、ポリビニルアルコールとの相溶性、及び現像性の観点からnは25以下が好ましい。nは、より好ましくは5以上20以下、さらに好ましくは7以上15以下である。上記一般式(I)で表される化合物の具体例として、平均分子量が200であるポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製PEG200)、平均分子量が300であるポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製PEG300、平均分子量が400であるポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製PEG400)、平均分子量が600であるポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製PEG600)、平均分子量が1000であるポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製PEG1000)や平均分子量400であるポリエチレングリコールモノメチルエーテル(日本油脂株式会社製のユニオックスM−400)、平均分子量550であるポリエチレングリコールモノメチルエーテル(日本油脂株式会社製ユニオックスM−550)、平均分子量1000であるポリエチレングリコールモノメチルエーテル(日本油脂株式会社製ユニオックスM−1000)がある。
また、中間層には、上記以外に、公知の水溶性ポリマーを加えてもよい。水溶性ポリマーの具体例としては、ポリビニルエーテル−無水マレイン酸水溶性塩類、カルボキシアルキル澱粉水溶性塩類、ポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリアクリル酸水溶性塩類、ゼラチン、ポリプロピレングリコール、ポリビニルピロリドンがある。ポリビニルピロリドンの具体例としては、株式会社日本触媒製の重量平均分子量が40,000であるK−15、重量平均分子量が100,000のK−30、重量平均分子量900,000のK−85、重量平均分子量1,000,000のK−90がある。
中間層の層厚は、解像度、密着性、現像性の観点から10μm以下が好ましく、より好ましくは、5μm以下、さらに好ましくは3μm以下である。また、酸素遮断性の観点から、0.1μm以上、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上である。
本発明においては、露光前に支持フィルムを剥離することが高解像性を達成する上で好ましい。露光前に支持フィルムを剥離する場合には、支持フィルムは露光光を透過させる透明なものであっても不透明なものであってもよい。本発明における支持フィルムとしては、厚み10μm以上100μm以下のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートに代表される合成樹脂フィルムがある。通常、適度な可とう性と強度を有するポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。ラミネート時にシワを発生させにくくするため、また支持フィルムの破損を防ぐために、その膜厚は10μm以上であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂積層体は、中間層が上記の構成を採ることによって、支持フィルムの剥離性に優れる。すなわち、露光工程前に支持フィルムを剥離するに際して、支持フィルムと中間層との層間接着力が、中間層と感光性樹脂層よりも低い感光性樹脂積層体である。
また、本発明の感光性樹脂積層体としては、支持フィルム上に、中間層と感光性樹脂層とを順次積層した上に、さらに保護層を積層してもよい。
保護層の特性としては、感光性樹脂層と保護層との間の層間接着力が、支持フィルムと中間層との間の層間接着力よりも低いことが重要であり、これによりラミネート時に保護層を容易に剥離することができる。
保護層としては10〜100μm厚のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートに代表される合成樹脂フィルムがある。中でも、ポリエチレンフィルム又はポリプロピレンフィルムが好ましく用いられる。
本発明の感光性樹脂層の膜厚の上限は、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、30μm以下がさらに好ましく、10μm以下が最も好ましい。膜厚の下限は、0.5μm以上が好ましく、さらに1μm以上が好ましい。
本発明の感光性樹脂積層体における感光性樹脂層は、(a)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、重量平均分子量が5000〜500000であるバインダー用樹脂:20〜90質量%、(b)少なくとも一種の光重合可能な不飽和化合物:3〜70質量%、(c)光重合開始剤:0.1〜20質量%、含有する感光性樹脂組成物からなる層であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂積層体に用いられる感光性樹脂組成物を以下、詳細に説明する。
(a)バインダー用樹脂に含まれるカルボキシル基の量は、酸当量で100〜600が好ましく、より好ましくは250〜450、さらに好ましくは300〜450である。酸当量とは、その中に1当量のカルボキシル基を有するバインダー用樹脂の質量を言う。
バインダー用樹脂中のカルボキシル基は、感光性樹脂層にアルカリ水溶液に対する現像性や剥離性を与えるために必要である。酸当量は、現像耐性、解像性及び密着性の観点から100以上が好ましく、現像性及び剥離性の観点から600以下が好ましい。
(a)バインダー用樹脂の重量平均分子量は、5,000〜500,000であることが好ましい。バインダー用樹脂の重量平均分子量は、解像性の観点から500,000以下が好ましく、エッジフューズの観点から5000以上が好ましい。本発明の効果をさらに良く発揮するためには、バインダー用樹脂の重量平均分子量は、5,000〜200,000であることがより好ましく、さらに好ましくは5,000〜100,000である。分散度(分子量分布と呼ぶこともある)は下記式の重量平均分子量と数平均分子量の比で表される。
(分散度)=(重量平均分子量)/(数平均分子量)。
分散度は1〜6程度のものが用いられ、好ましくは1〜4である。
なお、酸当量の測定は、平沼産業(株)製平沼自動滴定装置(COM―555)を使用し、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて電位差滴定法により行われる。
分子量は、日本分光(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(ポンプ:Gulliver、PU−1580型、カラム:昭和電工(株)製Shodex(登録商標)(KF−807、KF−806M、KF−806M、KF−802.5)4本直列、移動層溶媒:テトラヒドロフラン、ポリスチレン標準サンプル(昭和電工(株)製Shodex STANDARD SM−105)による検量線使用)により重量平均分子量及び数平均分子量(ポリスチレン換算)が求められる。
(a)バインダー用樹脂は、下記の2種類の単量体の中から、各々一種又はそれ以上の単量体を共重合させることにより得られる。
第一の単量体は、分子中に重合性不飽和基を一個有するカルボン酸又は酸無水物である。例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸半エステルが挙げられる。中でも、特に(メタ)アクリル酸が好ましい。ここで(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタクリルを示す。以下同様である。
第二の単量体は、非酸性で、分子中に重合性不飽和基を一個有する化合物である。該化合物は、感光性樹脂層の現像性、エッチング及びめっき工程での耐性、硬化膜の可とう性を保持するように選ばれる。該化合物としては、アルキル(メタ)アクリレート、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシベンジル(メタ)アクリレート、クロロベンジル(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、クレジル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、フェニル基を有するビニル化合物(例えば、スチレン)を用いることができる。特に、解像性、現像液凝集性の観点からベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。
(a)バインダー用樹脂は、上記第一の単量体と第二の単量体との混合物を、溶剤、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、又はイソプロパノールで希釈した溶液に、ラジカル重合開始剤、例えば、過酸化ベンゾイル、アゾイソブチロニトリルを適量添加し、過熱攪拌することにより合成することが好ましい。混合物の一部を反応液に滴下しながら合成を行う場合もある。反応終了後、さらに溶剤を加えて、所望の濃度に調整する場合もある。合成手段としては、溶液重合以外に、塊状重合、懸濁重合、又は乳化重合を用いてもよい。
(a)バインダー用樹脂の感光性樹脂組成物全体に対する割合は、20〜90質量%の範囲が好ましく、より好ましくは30〜70質量%である。レジストパターンが、レジストとしての特性、例えば、テンティング、エッチング及び各種めっき工程において十分な耐性を有するという観点から20質量%以上90質量%以下が好ましい。
(b)少なくとも一種の光重合可能な不飽和化合物としては、高解像性の観点から、下記一般式(II)〜(VI)で表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも一種の光重合可能な不飽和化合物を感光性樹脂組成物に用いることは、好ましい態様である。
Figure 0005155853

(式中、R及びRは、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよく、 及び は、それぞれ独立に3〜20の整数である。)
Figure 0005155853

(式中、R及びRは、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよく、AはC、BはCHCH(CH)、n+nは2〜40の整数、n+nは0〜40の整数、n及びnは、それぞれ独立に1〜39の整数、n及びnは、それぞれ独立に0〜40の整数である。−(A−O)−及び−(B−O)−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。ブロックの場合、−(A−O)−及び−(B−O)−の順序は、何れがビスフェニル基側であってもよい。)
Figure 0005155853

(式中、R及びRは、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよく、DはC、EはCHCH(CH)、m+mは2〜40の整数、m+mは0〜40の整数、m及びmは、それぞれ独立に1〜39の整数、m及びmは、それぞれ独立に0〜40の整数である。−(D−O)−及び−(E−O)−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。ブロックの場合、−(D−O)−及び−(E−O)−の順序は、何れがシクロヘキシル基側であってもよい。)
Figure 0005155853

(式中、R10は、炭素数4〜12の2価の有機基、R11及びR12は、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよい。m及びmは、それぞれ独立に1〜15の整数である。)
Figure 0005155853

(式中、R13は、H又はCH、R14は炭素数4〜14のアルキル基、A’はC、B’はCHCH(CH)、mは1〜12、mは0〜12、mは0〜3の整数である。−(A’−O)−及び−(B’−O)−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。ブロックの場合、−(A’−O)−及び−(B’−O)−の順序は、何れがフェニル基側であってもよい。)
上記一般式(II)で表される化合物は、沸点、臭気の観点から、 及び が、3以上であることが好ましい。単位質量あたりの光活性部位の濃度に起因する感度の観点から 、n 及び が、20以下であることが好ましい。本発明に用いられる上記一般式(II)で表される化合物の具体例としては、例えば、平均12モルのプロピレンオキシドを付加したポリプロピレングリコールにエチレンオキシドをさらに両端にそれぞれ平均3モル付加したグリコールのジメタクリレートが好ましいものとして挙げられる。
上記一般式(III)で表される化合物において、n+n及びn+nは40以下である必要があり40を超えると感度の観点から好ましくない。好ましくは30以下である。
本発明に用いられる上記一般式(III)で表される化合物の具体例としては、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2モルのプロピレンオキシドと平均6モルのエチレンオキシドを付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレートや、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2モルのプロピレンオキシドと平均15モルのエチレンオキシドを付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレートビスフェノールAの両端にそれぞれ平均5モルのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート(新中村化学工業(株)製NKエステルBPE−500)及びビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2モルのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート(新中村化学工業(株)製NKエステルBPE−200)がある。
上記一般式(IV)で表される化合物において、m+m及びm+mは40以下である必要があり、40を超えると感度の観点から好ましくない。好ましくは30以下である。
上記一般式(IV)で表される化合物の具体例としては2,2−ビス{(4−アクリロキシポリエチレンオキシ)シクロヘキシル}プロパン又は2,2−ビス{(4−メタクリロキシポリエチレンオキシ)シクロヘキシル}プロパンが挙げられる。該化合物が有するポリエチレンオキシ基は、モノエチレンオキシ基、ジエチレンオキシ基、トリエチレンオキシ基、テトラエチレンオキシ基、ペンタエチレンオキシ基、ヘキサエチレンオキシ基、ヘプタエチレンオキシ基、オクタエチレンオキシ基、ノナエチレンオキシ基、デカエチレンオキシ基、ウンデカエチレンオキシ基、ドデカエチレンオキシ基、トリデカエチレンオキシ基、テトラデカエチレンオキシ基、及びペンタデカエチレンオキシ基からなる群から選択されるいずれかの基である化合物が好ましい。また、2,2−ビス{(4−アクリロキシポリオキシ)シクロヘキシル}プロパン又は2,2−ビス{(4−メタクリロキシポリアルキレンオキシ)シクロヘキシル}プロパンも挙げられる。該化合物が有するポリアルキレンオキシ基としては、エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基の混合物が挙げられ、オクタエチレンオキシ基とジプロピレンオキシ基のブロック構造の付加物又はランダム構造の付加物、及びテトラエチレンオキシ基とテトラプロピレンオキシ基のブロック構造の付加物又はランダム構造の付加物、ペンタデカエチレンオキシ基とジプロピレンオキシ基のブロック構造の付加物又はランダム構造の付加物が好ましい。これらの中でも、2,2−ビス{(4−メタクリロキシペンタエチレンオキシ)シクロヘキシル}プロパンが最も好ましい。
上記一般式(V)で表される化合物は、式中、m又はmが、15を超えると充分な感度が得られない。式中、R10は、炭素数4〜12の2価の有機基であり、ジイソシアネートの残基である。
上記一般式(V)で表される化合物の具体例としては、ジイソシアネート化合物、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートと、一分子中にヒドロキシル基と(メタ)アクリル基を有する化合物、例えば、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、オリゴプロピレングリコールモノメタクリレートとのウレタン化合物が挙げられる。具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネートとオリゴプロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂(株)製、ブレンマ−PP1000)との反応物がある。
上記一般式(VI)で表される化合物は、m又はmが、12を超えると充分な感度が得られない。mが、3を超えても充分な感度が得られない。
上記一般式(VI)で表される化合物の具体例としては、例えば、平均2モルのプロピレンオキシドを付加したポリプロピレングリコールと平均7モルのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールをノニルフェノールに付加した化合物のアクリレートである4−ノルマルノニルフェノキシヘプタエチレングリコールジプロピレングリコールアクリレートが挙げられる。平均8モルのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールをノニルフェノールに付加した化合物のアクリレートである4−ノルマルノニルフェノキシオクタエチレングリコールアクリレート(東亞合成(株)製、M−114)も挙げられる。
(b)少なくとも一種の光重合可能な不飽和化合物の、上記一般式(III)、(IV)、(V)、(VI)及び(VII)で表される化合物からなる群に属さない化合物としては、下記に示される光重合可能な不飽和化合物がある。例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(アクリロイルキシ)プロピルフタレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記一般式(II)〜(VI)で表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも一種の光重合可能な不飽和化合物の感光性樹脂組成物全体に対する割合は、3〜70質量%の範囲である。解像度の観点から3質量%以上であり、レジストパターンの可とう性の観点から70質量%以下である。より好ましくは3〜30質量%以下である。
(b)光重合可能な不飽和化合物全体の感光性樹脂組成物全体に対する割合は、感度の観点から3質量%以上が好ましく、エッジフューズの観点から70質量%以下が好ましい。より好ましくは10〜60質量%、さらに好ましくは15〜55質量%である。
(c)光重合開始剤としては、各種の活性光線、例えば紫外線により活性化され、(b)光重合可能な不飽和化合物の重合を開始する化合物であればよく、下記一般式(VII)で表される2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を用いることは高解像度の観点から好ましい実施態様である。
Figure 0005155853

(式中、X、Y、及びZはそれぞれ独立に水素、アルキル基、アルコキシ基及びハロゲン基のいずれかを表し、p、q、及びrはそれぞれ独立に1〜5の整数である。)
上記一般式(VII)で代表されるようなトリアリールイミダゾール二量体においては、2個のロフィン基を結合する共有結合は、1,1’−、1,2’−、1,4’−、2,2’−、2,4’−又は4,4’−結合等であり得るが、該共有結合が1,1’−結合である上記一般式(VII)の化合物が好ましい。2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体には、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビス−(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(p−メトシキフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体があるが、特に、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体が好ましい。
本発明に用いられる(c)光重合開始剤としては、上記一般式(VII)で表される2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体とp−アミノフェニルケトンを併用する系が好ましい。p−アミノフェニルケトンとしては、例えば、p−アミノベンゾフェノン、p−ブチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノベンゾフェノン、p,p’−ビス(エチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン[ミヒラーズケトン]、p,p’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p’−ビス(ジブチルアミノ)ベンゾフェノンが挙げられる。
また、上記で示された化合物以外の光重合開始剤としては、キノン類、例えば、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン。ベンゾインエーテル類、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、アクリジン化合物、例えば、9−フェニルアクリジン、他に、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタールがある。また、チオキサントン類、例えば、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントンと、三級アミン化合物、例えば、ジメチルアミノ安息香酸アルキルエステル化合物との組み合わせもある。また、オキシムエステル類、例えば、1−フェニル−1、2−プロパンジオン−2−O−ベンゾイルオキシム、1−フェニル−1、2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシムがある。また、N−アリール−α−アミノ酸化合物も用いることも可能であり、これらの中では、N−フェニルグリシンが特に好ましい。
本発明の感光性樹脂積層体における感光性樹脂組成物は、(c)光重合開始剤を、感光性樹脂組成物全体に対して0.1〜20質量%含有することが好ましい。十分な感度を得る観点から、0.1質量%以上、露光時に光が基材表面で反射するのを防止する観点から20質量%以下が好ましい。
感光性樹脂組成物には、塩基性染料を用いることができる。塩基性染料の具体例としては、フクシン、フタロシアニングリーン、オーラミン塩基、カルコキシドグリーンS,クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、マラカイトグリーン(保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標) MALACHITE GREEN)、ベイシックブルー20、ダイアモンドグリーン(保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標) DIAMOND GREEN GH)、ビクトリアブルー(保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標) VICTORIA PURE BLUE)が挙げられる。
感光性樹脂組成物には、光照射により発色する発色系染料を含有させることもできる。用いられる発色系染料としては、例えば、ロイコ染料と、ハロゲン化合物の組み合わせがある。ロイコ染料としては、例えば、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコマラカイトグリーン]が挙げられる。
ハロゲン化合物としては、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルホン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン、ハロゲン化トリアジン化合物が挙げられる。該ハロゲン化トリアジン化合物としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンが挙げられる。
このような発色系染料の中でも、トリブロモメチルフェニルスルホンとロイコ染料との組み合わせや、ハロゲン化トリアジン化合物とロイコ染料との組み合わせが有用である。
ハロゲン化合物を含有する場合の感光性樹脂組成物中のハロゲン化合物の含有量は、0.01〜5質量%が好ましい。
塩基性染料及びロイコ染料を含有する場合の含有量は、感光性樹脂組成物中において、それぞれ0.01〜10質量%が好ましい。充分な着色性(発色性)が認識できる点から0.01質量%以上、露光部と未露光部のコントラストを有する点と、保存安定性維持の観点から10質量%以下が好ましい。
さらに、本発明の感光性樹脂組成物の熱安定性、保存安定性を向上させるために、感光性樹脂組成物にラジカル重合禁止剤やベンゾトリアゾール類を含有させることは好ましいことである。
このようなラジカル重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ヒドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩、ジフェニルニトロソアミンが挙げられる。
また、ベンゾトリアゾール類としては、例えば、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−クロロ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノメチレン−1,2,3−ベンゾトリアゾール、ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノメチレン−1,2,3−トリルトリアゾール、ビス(N−2−ヒドロキシエチル)アミノメチレン−1,2,3−ベンゾトリアゾールが挙げられる。また、カルボキシベンゾトリアゾール類としては、例えば、4−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、5−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、N−(N,N−ジ−2−エチルヘキシル)アミノメチレンカルボキシベンゾトリアゾール、N−(N,N−ジ−2−ヒドロキシエチル)アミノメチレンカルボキシベンゾトリアゾール、N−(N,N−ジ−2−エチルヘキシル)アミノエチレンカルボキシベンゾトリアゾールが挙げられる。
ラジカル重合禁止剤及びベンゾトリアゾール類のそれぞれの合計添加量は、好ましくは0.01〜3質量%であり、より好ましくは0.05〜1質量%である。この量は、感光性樹脂組成物に保存安定性を付与するという観点から0.01質量%以上が好ましく、また、光感度を維持するという観点から3質量%以下がより好ましい。
これらラジカル重合禁止剤やベンゾトリアゾール類化合物は単独で使用しても、2種類以上併用してもよい。
さらに感光性樹脂組成物には、必要に応じて可塑剤を含有させてもよい。このような可塑剤としては、フタル酸エステル類、例えば、ジエチルフタレート、o−トルエンスルホン酸アミド、p−トルエンスルホン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテルが挙げられる。可塑剤を含有させる場合の含有量としては、感光性樹脂組成物中、5〜50質量%が好ましく、より好ましくは、5〜30質量%である。現像時間の遅延を抑えたり、硬化膜に柔軟性を付与するという観点から5質量%以上が好ましく、また、硬化不足やコールドフローを抑えるという観点から50質量%以下が好ましい。
以下図1及び図2を参照して、支持フィルム1、中間層2、感光性樹脂層3、及び必要に応じて保護層4を順次積層して感光性樹脂積層体を作製する方法について述べる。
まず、ポリビニルアルコール、例えば、株式会社クラレ製のPVA−205樹脂、及び上記一般式(I)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物を、固形分比率が5〜30重量%となる量で、60〜90℃に加温した水に徐々に加えて1時間程度撹拌して均一に溶解して、前記中間層の組成物の均一な水溶液を得る。ポリビニルアルコールを含む中間層の組成物の均一な水溶液の粘度は、10〜500mPa・sに調整するのが好ましい。次いで該水溶液を支持フィルム1上にバーコーターやロールコーターを用いて塗布して乾燥して、中間層2付き支持フィルム1を得る。
別途、感光性樹脂組成物の調合液を作成する。感光性樹脂組成物の調合液の粘度が、25℃で500〜4000mPa・secとなるように溶媒を添加しておくことが好ましい。用いられる溶媒としては、メチルエチルケトン(MEK)に代表されるケトン類やアルコール類、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールが挙げられる。
該中間層2付き支持フィルム1の中間層上に感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層3を、中間層2の塗布と同様にバーコーターやロールコーターを用いて塗布して乾燥する。
次に感光性樹脂層3上に保護層4をラミネートすることにより感光性樹脂積層体を作製することができる。
次に、本発明の感光性樹脂積層体を用いてプリント配線板を製造する方法の一例を説明する。
プリント配線板は、以下の各工程を経て製造される。
(1)ラミネート工程
感光性樹脂積層体に保護層がある場合には保護層を剥がしながら基板、例えば、銅張積層板やフレキシブル基板の上にホットロールラミネーターを用いて密着させる工程。
(2)露光工程
感光性樹脂積層体から、支持フィルムを剥離し、所望の配線パターンを有するマスクフィルムを中間層上に密着させ活性光線源を用いて露光を施す工程。
(3)現像工程
アルカリ現像液を用いて中間層及び感光性樹脂層の未露光部分を溶解又は分散除去し、硬化レジストパターンを基板上に形成する工程。
(4)エッチング工程又はめっき工程
形成されたレジストパターン上からエッチング液を吹き付け、レジストパターンによって覆われていない銅面をエッチングする工程、又はレジストパターンによって覆われていない銅面に銅、半田、ニッケル及び錫に代表されるめっきの処理を行う工程。これにより、導体パターンを製造することができる。
(5)剥離工程
レジストパターンをアルカリ剥離液を用いて基板から除去する工程。
上記(2)露光工程において用いられる活性光線源としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプが挙げられる。また、より微細なレジストパターンを得るためには平行光光源を用いるのがより好ましい。ゴミや異物の影響を極力少なくしたい場合には、フォトマスクを支持フィルム上から数十μm以上数百μm以下浮かせた状態で露光(プロキシミティー露光)する場合もある。
また、上記(3)現像工程で用いられるアルカリ現像液としては、炭酸ナトリウム、又は炭酸カリウムの水溶液が挙げられる。これらのアルカリ水溶液は、感光性樹脂層の特性に合わせて選択されるが、一般的に0.5質量%以上3質量%以下の炭酸ナトリウム水溶液が用いられる。
上記(4)エッチング工程は、例えば、酸性エッチング、アルカリエッチングにより行われる。これらは使用するドライフィルムレジストに適した方法が選択される。
上記(5)剥離工程で用いられるアルカリ剥離液としては、一般的に現像で用いたアルカリ水溶液よりもさらに強いアルカリ性の水溶液、例えば1質量%以上5質量%以下の水酸化ナトリウム、又は水酸化カリウムの水溶液が挙げられる。
また、めっき工程を選択した場合には、レジストパターンを剥離後に、レジストパターンの下に現れた銅面をさらにエッチングする場合もある。
以下、実施例により本発明の実施形態の例をさらに詳しく説明する。
以下に、実施例及び比較例の評価用サンプルの作製方法並びに得られたサンプルについての評価方法及び評価結果について示す。
〔実施例1〜12〕及び〔比較例1〜3〕
1.評価用サンプルの作製
実施例及び比較例における感光性樹脂積層体は次の様にして作製した。
<感光性樹脂積層体の作製>
まず、表1−1及び表1−2に示す中間層組成物を、固形分比率が10質量%となるように、85℃に加温した水に徐々に加え1時間程度撹拌して均一に溶解させて中間層の組成物の均一な水溶液を得た。支持フィルムとして16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、該水溶液を支持フィルム上にバーコーターを用いて塗布した。次いで、100℃の乾燥機中で3分間乾燥して支持フィルム上に均一な中間層を形成した。中間層の厚みは2μmであった。支持フィルムに積層された中間層上に、表1−1及び表1−2に示す感光性樹脂組成物をバーコーターを用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で3分間乾燥して均一な感光性樹脂層を形成した。感光性樹脂層の厚みは3μmであった。
次いで、感光性樹脂層上の表面上に、保護層として25μm厚のポリエチレンフィルムを張り合わせて感光性樹脂積層体を得た。
<基板>
解像性評価、独立円柱密着性を含む密着性評価、レジストパターンのスソ評価、レジストパターンのサイドウォールのガタツキ評価、及びレジストパターンの表面状態評価は、絶縁樹脂に8μm銅箔を積層した住友金属(株)製エスパーフレックスを用いて評価した。
<ラミネート>
本発明の感光性樹脂積層体の保護層を剥がしながらホットロールラミネーター(旭化成エンジニアリング(株)社製、AL−70)により、ロール温度105℃でラミネートした。エアー圧力は0.35MPaとし、ラミネート速度は1.0m/minとした。
<露光>
支持フィルムを剥離した後、感光性樹脂層の評価に必要なマスクフィルムを中間層上におき、超高圧水銀ランプ(オーク製作所製、HMW−801)により80mJ/cmの露光量で露光した。
<現像>
30℃の0.5質量%NaCO水溶液を所定時間スプレーし、感光性樹脂層の未露光部分を溶解除去した。この際、未露光部分の感光性樹脂層が完全に溶解するのに要する最も少ない時間を最小現像時間とした。実際の現像時間は最小現像時間の2倍で現像し、硬化レジストパターンを得た。
2.評価方法
(1)支持フィルム剥離性評価
露光前に支持フィルムを剥離する時、剥離性について下記ランク付けをした。
○(良):支持フィルムのみが剥がれた。
△(可):支持フィルムに一部中間層が付着し同時に剥がれた。
×(不可):支持フィルムと中間層が一緒に剥がれた
(中間層と感光性樹脂層間で剥離された)。
(2)解像性評価
ラミネート後15分経過した基板を、露光時のマスクフィルムとして、露光部と未露光部の幅が1:1の比率のラインパターンマスクを用いて、上記のように、露光し、現像した。硬化レジストパターンが正常に形成されている最小マスク幅を解像度の値とし、解像性を下記のようにランク分けした。
◎(優):解像度の値が5μm以下
○(良):解像度の値が5μmを超え、10μm以下
△(可):解像度の値が10μmを超え、15μm以下
×(不可):解像度の値が15μmを超える
(3)密着性評価
ラミネート後15分経過した基板を、露光時のマスクフィルムとして、露光部単独のラインパターンマスクを用いて、上記のように、露光し、現像した。硬化レジストパターンが正常に形成されている最小マスク幅を密着性の値とし、密着性を下記のようにランク分けした。
◎(優):密着性の値が5μm以下
○(良):密着性の値が5μmを超え、10μm以下
△(可):密着性の値が10μmを超え、15μm以下
×(不可):密着性の値が15μmを超える
(4)独立円柱密着性評価
ラミネート後15分経過した基板を、露光時のマスクフィルムとして露光部単独の円柱パターンマスクを用いて、上記のように、露光し、現像した。硬化レジストパターンが正常に形成されている円柱マスク直径の最小幅を独立円柱密着性の値とし、下記のようにランク分けした。
◎(優):独立円柱密着性の値が5μm以下
○(良):独立円柱密着性の値が5μmを超え、10μm以下
△(可):独立円柱密着性の値が10μmを超え、15μm以下
×(不可):独立円柱密着性の値が15μmを超える
(5)レジストパターンのスソ評価
露光時のマスクフィルムとしてクロムガラスフォトマスクを用いて、上記のように、露光し、現像した。得られた硬化パターンの10μmラインの形状を下記によりランク付けした。
◎(優):硬化レジストのフット部の切れは良好でスソ引きが無い。
○(良):硬化レジストのフット部の切れは良好でスソ引きが極小である。
△(可):硬化レジストのフット部に3μm以下のスソ引きが認められる。
×(不可):硬化レジストのフット部に3μmを超えるスソ引きが認められる。
(6)レジストパターンのサイドウォールのガタツキ評価
基板にラミネートされた積層体に、クロムガラスフォトマスクを用いて、上記のように、露光し、現像した。得られた硬化パターンの10μmラインのレジストパターンのサイドウォール形状を下記によりランク付けした。
○(良):形成されたレジストサイドウォールにガタツキはほとんど無い。
△(可):形成されたレジストサイドウォールにごくわずかにガタツキが存在する。
×(不可):形成されたレジストサイドウォールのところどころにガタツキが存在する。
(7)レジストパターンの表面状態評価
基板にラミネートされた積層体に、クロムガラスフォトマスクを用いて、上記のように、露光し、現像した。得られた硬化パターンの10μmラインのレジスト表面状態を下記によりランク付けした。
○(良):形成されたレジスト表面には凹みがほとんど無い。
△(可):形成されたレジスト表面にごくわずかに凹みが存在する。
×(不可):形成されたレジスト表面にところどころに凹みが存在する。
3.評価結果
実施例及び比較例の評価結果を表1−1及び表1−2に示す。表1−1及び表1−2におけるP−1〜P−2の質量部は、メチルエチルケトンを含んだ量である。表1−1及び表1−2中、比較例1は中間層が無く、比較例2は中間層の膜厚が厚く、比較例3は中間層において前記一般式(I)で表される化合物を欠いている。
Figure 0005155853

Figure 0005155853
<記号説明>
Q−1:ポリビニルアルコール((株)クラレ製 PVA−205)
Q−2:ポリエチレングリコール(重量平均分子量400)
Q−3:ポリオキシエチレンモノメチルエーテル(日本油脂(株)製ユニオックスM−550、重量平均分子量550)
Q−4:ポリビニルピロリドン(重量平均分子量40,000)
P−1:ベンジルメタクリレート80質量%、メタクリル酸20質量%の2元共重合体のメチルエチルケトン溶液(固形分濃度50質量%、重量平均分子量25,000、酸当量430、分散度2.7)
P−2:メタクリル酸メチル50質量%、メタクリル酸25質量%、スチレン25質量%の三元共重合体のメチルエチルケトン溶液(固形分濃度35質量%、重量平均分子量50,000、酸当量344、分散度3.1)
M−1:平均12モルのプロピレンオキシドを付加したポリプロピレングリコールにエチレンオキシドをさらに両端にそれぞれ平均3モル付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレート
M−2:ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2モルのプロピレンオキシドと平均6モルのエチレンオキシドを付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレート
M−3:ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2モルのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート(新中村化学工業(株)製NKエスエルBPE−200)
M−4:ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均5モルのエチレンオキシドを付加したポリエチレングリコールのジメタクリレート(新中村化学工業(株)製NKエスエルBPE−500
M−5:2,2−ビス{4−(メタクリロキシペンタエトキシ)シクロヘキシル}プロパンM−6:ヘキサメチレンジイソシアネートとオリゴプロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂(株)製、ブレンマ−PP1000)との反応物であるウレタンポリプロピレングリコールジメタクリレート
M−7:トリメチロールプロパントリメタクリレート
M−8:トリオキシエチルトリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学工業(株)製 NKエステルA−TMPT−3EO)
M−9:ノナエチレングリコールジアクリレート
G−1:4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
G−2:2−(o−クロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミダゾール二量体
J−1:ダイアモンドグリーン(保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標)DIAMOND GREEN GH)
J−2:ロイコクリスタルバイオレット
L−1:1−(2−ジ−n−ブチルアミノメチル)−5−カルボキシルベンゾトリアゾールと1−(2−ジ−n−ブチルアミノメチル)−6−カルボキシルベンゾトリアゾールの1:1混合物
L−2:ペンタエリスリトールの3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸テトラエステル(チバスペシャリティケミカルズ(株)製IRGANOX245)
本発明の感光性樹脂積層体は、導体パターンを有するプリント配線板、フレキシブル基板、リードフレーム基板、COF用基板、半導体パッケージ用基板の製造、及び、導体パターンとして液晶用透明電極、液晶用TFT用配線、PDP(プラズマ ディスプレイ パネル)用電極を有する基板の製造の分野において、エッチングレジスト又はめっきレジストとして好適である。

Claims (6)

  1. 支持フィルム、並びに該支持フィルム上に、層厚が0.1μm以上10μm以下の中間層及び感光性樹脂層をこの順序に含んでなる感光性樹脂積層体であって、該中間層が、ポリビニルアルコールと、下記一般式(I)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の化合物とを含有してなる感光性樹脂積層体
    −O−(CHCHO)n−R(I)
    (R及びRは、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよく、nは、3〜25の整数である。)
    において、該感光性樹脂層が、(a)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、重量平均分子量が5000〜500000であるバインダー用樹脂:20〜90質量%、(b)少なくとも一種の光重合可能な不飽和化合物:3〜70質量%、(c)光重合開始剤:0.1〜20質量%、を含有する感光性樹脂組成物からなる層であることを特徴とする上記感光性樹脂積層体。
  2. 前記感光性樹脂層上にさらに保護層を積層してなる請求項1記載の感光性樹脂積層体。
  3. 前記(a)バインダー用樹脂が、ベンジル(メタ)アクリレートを共重合成分として含有する、請求項1又は2に記載の感光性樹脂積層体。
  4. 前記(b)少なくとも一種の光重合可能な不飽和化合物が、下記一般式(II)〜(VI)で表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも一種の光重合可能な不飽和化合物である、請求項1、2又は3に記載の感光性樹脂積層体。
    Figure 0005155853
    (式中、R及びRは、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよく、 及び は、それぞれ独立に3〜20の整数である。)
    Figure 0005155853
    (式中、R及びRは、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよく、AはC、BはCHCH(CH)、n+nは2〜40の整数、n+nは0〜40の整数、n及びnは、それぞれ独立に1〜39の整数、n及びnは、それぞれ独立に0〜40の整数である。−(A−O)−及び−(B−O)−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。ブロックの場合、−(A−O)−及び−(B−O)−の順序は、何れがビスフェニル基側であってもよい。)
    Figure 0005155853
    (式中、R及びRは、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよく、DはC、EはCHCH(CH)、m+mは2〜40の整数、m+mは0〜40の整数、m及びmは、それぞれ独立に1〜39の整数、m及びmは、それぞれ独立に0〜40の整数である。−(D−O)−及び−(E−O)−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。ブロックの場合、−(D−O)−及び−(E−O)−の順序は、何れがシクロヘキシル基側であってもよい。)
    Figure 0005155853
    (式中、R10は、炭素数4〜12の2価の有機基、R11及びR12は、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよい。m及びmは、それぞれ独立に1〜15の整数である。)
    Figure 0005155853
    (式中、R13は、H又はCH、R14は炭素数4〜14のアルキル基、A’はC、B’はCHCH(CH)、mは1〜12、mは0〜12、mは0〜3の整数である。−(A’−O)−及び−(B’−O)−の繰り返し単位の配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。ブロックの場合、−(A’−O)−及び−(B’−O)−の順序は、何れがフェニル基側であってもよい。)
  5. 請求項1、2、及びのいずれか一項に記載の感光性樹脂積層体を金属板、又は金属被覆絶縁板の表面にラミネートするラミネート工程、支持フィルムを剥離し、露光する露光工程、現像により未露光部を除去する現像工程を順に含むことを特徴とするレジストパターンの形成方法。
  6. 請求項記載の方法によって、レジストパターンを形成した基板をエッチング又はめっきすることを特徴とする導体パターンの製造方法。
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