JPH06118632A - フイルム型紫外線感光性レジスト及びパターン形成方法 - Google Patents

フイルム型紫外線感光性レジスト及びパターン形成方法

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JPH06118632A
JPH06118632A JP28714692A JP28714692A JPH06118632A JP H06118632 A JPH06118632 A JP H06118632A JP 28714692 A JP28714692 A JP 28714692A JP 28714692 A JP28714692 A JP 28714692A JP H06118632 A JPH06118632 A JP H06118632A
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film
photosensitive
coating layer
pattern
resist
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JP28714692A
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Naozumi Iwazawa
直純 岩沢
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高解像度で、酸素による感光性の低下がな
く、微細画像パターン形成能に優れたフイルム型紫外線
感光性レジスト及びそのフイルムレジストを用いたパタ
ーン形成方法を提供する。 【構成】 支持フイルム上に、常温で粘着性がなく、酸
素遮断性を有し且つ現像液に可溶性の非感光性被膜層、
常温で粘着性のある感光性被膜層を順次積層してなるフ
イルム型紫外感光性レジスト、及びそのフイルムレジス
トを用いたパターン形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパターン形成用フイルム
型紫外線感光性レジストに関し、さらに詳しくは、支持
フイルム上に酸素遮断性で実質的に非粘着性の非感光性
被膜層を形成させ、さらにその上層に粘着性のある感光
性被膜層を形成させた、微細なパターン形成可能なフイ
ルム型紫外線感光性レジスト、及びそのフイルム型紫外
線感光性レジストを用いるパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】電子機器用回路等を形成する
ためのパターン形成方法としては、パターン印刷法、感
光性液状レジストないし感光性ドライフイルムレジスト
を用いたフオトリングラフイーが行なわれているが、近
年、これらパターンの高密度化、細線化に伴ない、パタ
ーン印刷では必要な精度が得難く、もっぱらフオトリン
グラフイーによる方法が微細パターンの形成の多く用い
られている。
【0003】ドライフイルムレジストは通常、光透過性
の支持フイルム上の粘着性のある感光性樹脂層とその保
護フイルムより成っている。ドライフイルムレジストを
使用したパターン形成方法は、光透過性支持フイルム、
感光性樹脂層及び保護フイルムより成るドライフイルム
を、先ず、保護フイルムを剥離した後、その感光性樹脂
層を基板上に圧着し、必要とするパターンが描画された
フオトマスク及び光透過性支持フイルムを介して活性光
線を照射し、ついで未露光部を選択的に溶解する現像液
により現像処理を行なって所望のパターンを基板上に形
成することからなる。
【0004】さらに、基板が銅張り積層板等のエッチン
グ可能な材料である場合には、さらにエッチング処理す
ることにより、又は、画像形成し、露出した銅等の金属
上に金属メッキを施した後、基板上の硬化レジストをア
ルカリ水溶液等で剥離し、ついで、露出した部分を選択
的にエッチングするエッチング液で処理することにより
エッチングパターンを形成することができる。
【0005】しかるに近年、電子回路の高密度化がます
ます進み、回路パターン形成のために高度な解像度が要
求されるようになり、ドライフイルムレジストでは要求
を満し得なくなってきている。すなわち、ドライフイル
ムレジストは、光透過性支持フイルムを介して露光を行
なうため、高解像度を得るには、支持フイルムの厚みは
できるだけ薄い方がよいが、感光性樹脂層を塗布するた
めの支持体として機能するためには、ある程度の厚みす
なわち一般には15〜50μmの厚みが必要であり、そ
うすると高解像度が得にくくなる。
【0006】支持フイルムをはがして露光できれば解像
度は大幅に向上させることができるが、この場合は感光
層の粘着性のため、環境中のゴミ、ホコリ等が付着しや
すく、作業環境を著るしくクリーンにしなければなら
ず、また感光層が酸素と接触するため感光性が大幅に低
下する等の問題を生じ実用化が困難である。
【0007】一方、液状レジストを使用すれば解像力の
問題は解決され、また、基板上に感光性液状レジスト被
膜を形成せしめた後、さらにその上に酸素遮断性のある
カバーコート被膜を形成することにより、酸素による感
光性低下の問題も解決することができる。しかし、液状
レジストの場合、基板製造現場で液状レジストの塗布、
乾燥、カバーコートの塗布、乾燥といった一連の作業が
必要となり、全体の製造工程が煩雑になり、また、塗
布、乾燥工程でのゴミ、ホコリ等による不良が生じやす
い等の欠点があり、さらに液状レジストではスルーホー
ルのある基板を処理することができないという基本的な
問題点がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な問題点のないパターン形成用レジストについて鋭意検
討した結果、上記したドライフイルムレジスト、液状レ
ジストの問題点を同時に解決し得る新規なフイルム型紫
外線感光性レジストを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0009】かくして本発明に従えば、支持フイルム上
に常温で実質的に粘着性がなく、酸素遮断性を有し且つ
現像液に可溶性の非感光性被膜層及び常温で粘着性のあ
る感光性被膜層を順次積層してなるフイルム型紫外線感
光性レジストが提供される。本発明によれば、また、感
光性被膜層上に必要に応じてさらに保護フイルムが積層
されているフイルム型紫外線感光性レジストが提供され
る。
【0010】本発明によれば、さらに、上記フイルム型
紫外線感光性レジストを用いたパターン形成方法が提供
される。
【0011】本発明のフイルム型紫外線感光性レジスト
を以下フイルムレジストと呼ぶことがある。
【0012】本発明のフイルムレジストは、露光時の膜
厚が従来のドライフイルムの膜厚よりその支持フイルム
の膜厚を差し引いたものにほぼ等しく、従来のドライフ
イルムより著しく薄いため高解像度であり、また、酸素
遮断性非感光性被膜層をその表面に有しているため、酸
素による感光性の低下がなく、スルーホール基板に適用
可能であるため、本発明のフイルムレジストの使用によ
り、高密度回路基板を効率良く製造することができ、ま
た、上記したような製造現場でのレジスト塗布、乾燥と
いった煩雑な作業が必要でなくなるため、作業性に優れ
た回路基板の製造が可能となる。
【0013】本発明のフイルムレジストを用いるエッチ
ングパターン形成方法によれば、まず、パターンを形成
しようとする基材上に、例えば銅張積層板等の少くとも
片面がエッチング可能な材料で覆われている基材上のエ
ッチング可能面に、上記フイルムレジストの粘着性感光
性被膜層が接触するように密着(圧着)せしめ、支持フ
イルムを剥離した後、パターンマスクを通して露光し、
次いで従来のドライフイルムの場合と同様に現像、エッ
チング処理等を行なうことにより回路パターン等を得る
ことができる。
【0014】本発明のフイルムレジストに使用する支持
フイルムは、非感光層及び感光層を塗布、乾燥して均一
な被膜を得るために必要な耐熱性、耐溶剤性を有するも
のであれば特に制限はなく、透明なものでも不透明なも
のでもよく、例えば、ポリエステルフイルム、ナイロン
フイルム、塩化ビニリデンフイルム、塩化ビニルフイル
ム、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂フイル
ム、又はそれらをさらに離型剤処理したフイルム、アル
ミ箔のような金属箔等が用いられ得る。
【0015】本発明のフイルムレジストにおける非感光
性被膜層は、膜厚が一般に0.5〜5μm、好ましくは
1〜3μmの範囲内にあり、常温で実質的に粘着性がな
く、酸素遮断能力のあるものである。非感光性被膜層は
実質的に粘着性がないことが必要であるため、そのガラ
ス転移点は20℃以上、さらには30℃以上であること
が好ましい。しかしガラス転移点があまり高くなりすぎ
ると、フイルムが硬くなりすぎるので80℃以下、特に
40〜70℃の範囲内にあることが好ましい。
【0016】非感光性被膜層の酸素遮断性は、膜の酸素
ガス透過率として5×10-12cc・cm/cm2・se
c・cmHg 以下、特に1×10-12cc・cm/cm
2・sec・cmHg 以下であることが好ましい。ここ
で酸素ガス透過率はASTM standards D−1434
−82(1986)記載の方法に準拠して測定した値で
ある。
【0017】非感光性被膜層は感光性であつてはならな
い。感光性であると露光時に硬化し、現像、エツチング
後のレジスト膜剥離に長時間を要するようになり作業上
好ましくない。また、非感光性被膜層は感光性である
と、活性光線の吸収が生じるためレジスト全体の感光性
が低下する等の不都合が生じる。
【0018】さらに、非感光性被膜層は現像液に実質的
完全に溶解する必要がある。現像液に可溶でないと、現
像前に非感光性被膜層を剥離せねばならず、生産性の点
で不利である。このような条件を満す非感光被膜層を形
成するための皮膜形成性樹脂としては、例えば、ポリビ
ニルアルコール、部分ケン化ポリ酢酸ビニール又はこれ
らの混合物、或いはポリビニルアルコールと酢酸ビニル
ポリマーとの混合物等が挙げられる。これらは皮膜形成
性に優れ、水、希アルカリ水、希酸水等の水性現像液に
対する溶解性が良好であり好ましい。
【0019】一方、本発明のフイルムレジストの感光性
被膜層は、常温で粘着性があることが必要であり、その
ガラス転移点は5℃以下、特に0〜−6℃の範囲内にあ
ることが好ましい。また、感光性被膜層は、活性光線照
射により架橋硬化する必要があるため、感光性被膜層を
形成する感光性樹脂組成物中の樹脂及び/又は添加物中
に光照射により直接又は間接的に活性化し、反応して架
橋硬化しうる感光性官能基を含有する。
【0020】該組成物中の感光性官能基が間接的に光に
より活性化する場合は、光により活性化し、官能基の反
応を生じさせる開始剤又は開始剤/増感剤(開始剤系)
をさらに含有させる。
【0021】また、該組成物は未露光部が現像液に可溶
性である必要がある。現像液としては水、弱アルカリ性
又は弱酸性の水性現像液を用いることが好ましいが、こ
のような水性現像液で現像しうるためには、該組成物は
中和により解離しうる塩を形成するカルボキシル基、ア
ミノ基等の官能基を樹脂1kg当たり0.5モル〜3.0
モル程度、又は、それ自身水溶性のオニウム塩基、例え
ば4級アンモニウム塩基、3級スルホニウム塩基等の如
き官能基を樹脂1kg当たり0.3モル〜2.0モル程度
含有させることが好ましい。
【0022】該組成物の被膜形成成分としては、樹脂成
分及び必要に応じて添加される多ビニルモノマー、低分
子エポキシオリゴマー等の架橋硬化性の感光性官能基を
有する低分子化合物が挙げられる。
【0023】樹脂成分はそれ自身架橋硬化性官能基を含
有していても含有していなくてもよいが、被膜形成成分
全体として架橋硬化性の感光性官能基を被膜形成成分1
kg当たり一般に1.0〜7.0モル、好ましくは2.0
モル〜5.0モルの範囲内で含むことが重要である。感
光性官能基の量が1.0モルより少ないと硬化性が悪く
なり、パターン形成に長時間を要し、また7.0モルよ
り多いと硬化レジストの剥離が困難となりやすい。
【0024】架橋硬化性の感光性官能基としては、照射
された活性光線により直接又は間接に活性化して架橋硬
化できるものであれば特に制限はなく、例えば、(メ
タ)アクリロイル基、シンナモイル基、カルコン基、ビ
スアジド基、エポキシ基等が挙げられるが、この中で比
較的容易に樹脂や低分子化合物中に導入できる(メタ)
アクリロイル基が特に好ましい。
【0025】樹脂成分としては、例えば、アクリル系樹
脂、エポキシエステル系樹脂、ポリエステル系樹脂、マ
レイン化ポリブタジエン系樹脂、スチレン−無水マレイ
ン酸共重合体等の樹脂を使用することができる。
【0026】感光性官能基を導入した光硬化性樹脂とし
ては、例えば、(メタ)アクリル酸とその他の共重合可
能なモノマーとの共重合体にグリシジル(メタ)アクリ
レート又は3,4−エポキシシクロヘキシルメタノール
の(メタ)アクリル酸エステルを付加させた高酸価不飽
和アクリル樹脂;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レートとグリシジル(メタ)アクリレートとその他の共
重合可能なモノマーとを共重合させたエポキシ基含有ア
クリル樹脂又はこれに(メタ)アクリル酸を付加させた
不飽和アクリル樹脂;高酸価ポリエステルにエポキシ基
含有不飽和モノマーを付加させた高酸価不飽和ポリエス
テル;マレイン化ポリブタジエン、スチレン−マレイン
酸共重合体等の酸無水物含有ポリマーに水酸基含有不飽
和モノマーを付加させた不飽和樹脂等が挙げられる。
【0027】感光性官能基を含まない樹脂としては、例
えば、(メタ)アクリル酸を含む重合性モノマーを重合
してなる高酸価アクリル樹脂;ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート等の塩基性モノマーを含む重合性
モノマーを重合してなるアミノ基含有アクリル樹脂;高
酸価ポリエステル;マレイン化ポリブタジエン;スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体の加水分解物又は半エステ
ル化物等を挙げることができる。
【0028】また、自己水溶性のあるポリマーとして
は、例えばエポキシ基含有樹脂のエポキシ基を部分的に
エステル化及びオニウム塩化したもの、又はすべてをオ
ニウム塩化したもの等が挙げられる。エステル化のため
の酸及び/又はオニウム塩化の対イオンとして、飽和酸
及び/又は重合性不飽和酸を用いることにより、樹脂中
に感光性官能基を含有するもの又は含有しないものを得
ることができる。
【0029】本発明のフイルムレジストの感光性被膜層
を形成する樹脂組成物に含まれる樹脂以外の成分で架橋
硬化性の感光性官能基を有する添加物としては、例え
ば、ポリオールの(メタ)アクリレート;ポリエーテ
ル、ポリエステル、ポリウレタン等のオリゴマーの(メ
タ)アクリレート;1分子中に2個以上のエポキシ基を
有する低分子オリゴマー等が挙げられる。
【0030】樹脂とこれらオリゴマー類との混合比率は
特に制限はないが、一般には樹脂/オリゴマーの重量比
で100/0〜40/60、好ましくは、100/0〜
60/40の範囲内が好適である。
【0031】本発明のフイルムレジストの感光性被膜層
を形成する光硬化性樹脂組成物に光照射による架橋硬化
を行なわせるために含有させうる光重合開始剤として
は、紫外線で重合を開始する光重合開始剤単独、光重合
開始剤と増感剤との組合せ、又はラジカル発生剤と増感
剤とを組合せた光重合開始剤系等を使用することができ
る。
【0032】すなわち、光励起によりそれ自体単独で、
あるいは増感剤との相互作用により分解する物質、より
詳しくは、自身の開裂反応により、あるいは他分子から
の水素引き抜き反応により、前記感光性官能基の架橋反
応ないし重合反応に対して活性な基を発生する化合物等
を光重合開始剤として使用することができる。
【0033】本発明のフイルムレジストの感光性被膜層
を形成する光硬化性樹脂組成物に含有させうる光重合開
始剤の具体例としては、例えば以下のものを挙げること
ができる。
【0034】ベンゾフエノン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジル、キサ
ントン、チオキサントン、アントラキノン等の芳香族カ
ルボニル化合物;アセトフエノン、プロピオフエノン、
α−ヒドロキシイソブチルフエノン、α,α′−ジクロ
ル−4−フエノキシアセトフエノン、1−ヒドロキシ−
1−シクロヘキシルアセトフエノン、アセトフエノン等
のアセトフエノン類;ベンゾイルパーオキサイド、tert
−ブチル−パーオキシベンゾエート、tert−ブチル−パ
ーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルハ
イドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルジパーオキシ
イソフタレート、3,3′,4,4′−テトラ(tert−ブ
チルパーオキシカルボニル)ベンゾフエノン等の有機過
酸化物;ジフエニルヨードニウムブロマイド、ジフエニ
ルヨードニウムクロライド等のジフエニルハロニウム
塩;四塩化炭素、四臭化炭素、クロロホルム、ヨードホ
ルム等の有機ハロゲン化物;3−フエニル−5−イソオ
キサゾロン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−
1,3,5−トリアジンベンズアントロン等の複素環式お
よび多環式化合物;2,2′−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カ
ルボニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチ
ロニトリル)等のアゾ化合物;鉄−アレン錯体(Iron-A
rene Complex:ヨーロツパ特許第152377号明細書
参照);チタノセン化合物(特開昭63−221110
号公報参照);等。
【0035】前記した鉄−アレン錯体の好適な例として
は、例えば下記一般式(I)、(II)及び(III)
で示されるものを挙げることができる。
【0036】
【化1】
【0037】
【化2】
【0038】
【化3】
【0039】上記式中、XはBF4、PF6、AsF6
はSbF6を表わし;R1及びR2はそれぞれ炭素数1〜
6の直鎖状又は分岐状アルキル基、例えば、メチル基、
エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基などを表わ
す。
【0040】また、前記したチタノセン化合物の好適な
例としては、下記一般式(IV)で示されるものを挙げ
ることができる。
【0041】
【化4】 式中、2つのR3は各々独立して非置換の又は1〜2個
のメチル基で置換されたシクロペンタジエニル基(好ま
しくは、シクロペンタジエニル又はメチルシクロペンタ
ジエニル)を表わし;R4及びR5は各々独立して下記式
【0042】
【化5】
【0043】[式中、R6は弗素原子、−CF3又は−C
2CH3を表わし、R7、R8、R9及びR10は各々独立
して水素原子、弗素原子、−CF3、−CF2CH3、C1
〜C18のアルキル基、アルコキシ基又は
【0044】
【化6】
【0045】を示す]を表わす。
【0046】上記チタノセン化合物の具体例としては、
例えば
【0047】
【化7】
【0048】
【化8】
【0049】
【化9】
【0050】
【化10】
【0051】などを挙げることができる。
【0052】これら重合開始剤の使用量は臨界的なもの
ではなく、その種類等に応じて広い範囲で変えることが
できるが、一般には、前述した光硬化性樹脂固形分10
0重量部当たり0.1〜25重量部、好ましくは0.2〜
10重量部の範囲内とすることができる。25重量部を
越えて多量に用いると、得られる組成物の安定性が低下
する傾向がみられる。
【0053】本発明のフイルムレジストの感光性被膜層
を形成する光硬化性樹脂組成物において、光重合開始剤
と組合せて分光増感剤を併用すると感光性を大幅に向上
させることができる。そのような分光増感剤のその具体
例としては、チオキサンテン系、キサンテン系、ケトン
系、チオピリリウム塩系、ベーススチリル系、メロシア
ニン系、3−置換クマリン系、シアニン系、アクリジン
系、チアジン系等の色素類が挙げられる。
【0054】これら分光増感剤の使用量はその種類や光
硬化性樹脂(又はその多ビニルモノマー等との混合物、
以下「光硬化性樹脂」ということがある)及び/又は光
重合開始剤の種類等によつて異なり、厳密に規定するこ
とは困難であるが、一般的に言えば光硬化性樹脂固形分
100重量部当たり0.1〜10重量部、好ましくは0.
3〜5重量部の範囲内が適当である。分光増感剤の使用
量が0.1重量部より少なすぎると、形成される被膜の
感光性が低下するので好ましくなく、10重量部より多
くなると、組成物中に分光増感剤を均一な状態で保つこ
とが困難となる傾向がみられる。
【0055】本発明のフイルムレジストの感光性被膜層
を形成する光硬化性樹脂組成物において、光重合開始剤
と組合わせて使用し得る分光増感剤の具体例を示せば次
のとおりである。
【0056】(1) キサンテン系及びチオキサンテン
系色素:下記式
【0057】
【化11】
【0058】式中、Aは酸素原子または硫黄原子であ
り;X1及びX2は各々水素原子又は塩素、臭素などのハ
ロゲン原子であり;Y1は炭素原子又は窒素原子(ただ
し、Y1が炭素原子である場合には隣接する炭素原子と
の間(点線で示した箇所)は二重結合であり、Y1が窒
素原子である場合には隣接する炭素原子との間は一重結
合である)であり;Zは酸素原子(この場合隣接する炭
素原子との間は二重結合である)、低級アルコキシ基又
は低級アルカノイルオキシ基であり;R11は低級アルキ
ル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ低級
アルキル基、ジ低級アルキルアミノ低級アルキル基又は
アリール基であり;R12は低級アルコキシ基又はジ低級
アルキルアミノ基である、で示されるキサンテンまたは
チオキサンテン系色素類を挙げることができる(例え
ば、特開昭62−31848号公報参照)。
【0059】(2) ケトン系色素:下記式
【0060】
【化12】
【0061】式中、R13はメチル、エチルなど低級アル
キル基を表わし;R14は水素原子又は−CO−C65
表わす、で示されるケトン系色素類を挙げることができ
る。
【0062】(3) (チオ)ピリリウム塩系色素:下
記式
【0063】
【化13】
【0064】式中、R15、R16、R17は各々独立に水素
原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、エ
チレニル基、スチリル基、アルコキシ基、フエニル基、
ナフチル基、アルキルフエニル基、アルコキシフエニル
基、ヒドロキシフエニル基、ハロフエニル基、ニトロフ
エニル基、アミノフエニル基、ニトロ基、アミノ基又は
水酸基を表わし;X3は酸素原子または硫黄原子を表わ
し;Y2 - はアニオン官能基を表わす、で示されるピリ
リウム塩またはチオピリリウム塩を挙げることができ
る。Y2で表わされるアニオン官能基としては例えばパ
ークロレート、フルオロボレート、クロロアルミネー
ト、クロロフエレート、サルフアアセテート、メトサル
フエート、フルオロアンチモネート、チオシアネート等
が挙げられる(例えば、特開昭61−213838号公
報参照)。
【0065】(4) ベーススチリル系色素:下記式
【0066】
【化14】
【0067】式中、X4は下記に示される複素環を有す
る基を表わす、
【0068】
【化15】
【0069】で示されるベーススチリル系色素類を挙げ
ることができる。
【0070】(5) メロシアニン系色素:下記式
(A)
【0071】
【化16】
【0072】式中、R18及びR19は各々水素原子又は炭
素数1〜4のアルキル基を表わし;nは1〜3の整数を
表わし;X5は下記に示される基を表わす、
【0073】
【化17】
【0074】下記式(B)
【0075】
【化18】
【0076】式中、X6及びX7は各々硫黄原子、酸素原
子又は−C(CH3)2−を表わし;R20、R21及びR22
各々水素原子、炭素数1〜6までのアルキル基又はアリ
ール基を表わす、下記式(C)
【0077】
【化19】
【0078】式中、R20、R21及びR22は各々水素原
子、炭素数1〜6までのアルキル基又はアリール基を表
わし;X8は水素原子又はアルカリ金属を表わす、で示
されるメロシアニン系色素類を挙げることができる(例
えば、特開昭61−213838号公報参照)。
【0079】(6) 3−置換クマリン類:下記構造式
で示される3−置換クマリン類を挙げることができる
(特開昭61−97650号公報参照)。
【0080】
【化20】
【0081】
【化21】
【0082】
【化22】
【0083】
【化23】
【0084】
【化24】
【0085】
【化25】
【0086】
【化26】
【0087】
【化27】
【0088】
【化28】
【0089】
【化29】
【0090】
【化30】
【0091】
【化31】
【0092】
【化32】
【0093】
【化33】
【0094】
【化34】
【0095】
【化35】
【0096】
【化36】
【0097】
【化37】
【0098】
【化38】
【0099】
【化39】
【0100】
【化40】
【0101】
【化41】
【0102】
【化42】
【0103】
【化43】
【0104】(7) 3,4−置換クマリン類:下記式
(D)
【0105】
【化44】
【0106】式中、R23およびR24は同一又は相異な
り、各々メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル等の低級アルキル基を表わし;R25は水素原子、又
はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等
の低級アルキル基、メトキシメチル、メトキシエチル、
エトキシエチル、プロポキシエチル、メトキシプロピ
ル、エトキシプロピル、プロポキシプロピル等のアルコ
キシアルキル基、ヒドロキシメトキシエチル、、ヒドロ
キシエトキシエチル、ヒドロキシプロキシエチル、ヒド
ロキシメトキシプロピル、ヒドロキシエトキシプロピ
ル、ヒドロキシプロポキシプロピル等のヒドロキシアル
コキシアルキル基、メトキシカルボニルメチル、エトキ
シカルボニルメチル、エトキシカルボニルエチル、プロ
ポキシカルボニルプロピル、ブトキシカルボニルブチル
などのアルコキシカルボニルアルキル基を表わす。
【0107】上記増感剤の具体例としては、下記構造式
で示される3,4−置換クマリン類を挙げることができ
る(特願平3−223759号公報参照)。
【0108】
【化45】
【0109】
【化46】
【0110】
【化47】
【0111】
【化48】
【0112】
【化49】
【0113】
【化50】
【0114】(8) シアニン系色素:下記式(E)
【0115】
【化51】
【0116】式中、R26は水素原子、炭素数1〜6のア
ルキル基、アリール基、アルコキシ基又はジアルキルア
ミノ基を表わし;R27は水素原子、炭素数1〜10のア
ルキル基又はアリール基を表わし;X9はハロゲン原子
を表わし;nは1〜3までの整数を表わし;Y3は下記
に示される基を表わす、
【0117】
【化52】
【0118】下記式(F)
【0119】
【化53】
【0120】式中、R28及びR29は各々独立に水素原
子、炭素数1〜10のアルキル基又はアリール基を表わ
し;X10はハロゲン原子を表わし;式中の点線で示され
る含窒素複素環を有する基は下記に示される基を表わ
す、
【0121】
【化54】
【0122】下記式(G)
【0123】
【化55】
【0124】式中、R30は水素原子、炭素数1〜6のア
ルキル基、アリール基又はアルコキシ基を表わし;R31
は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又はアリール
基を表わし;X11はハロゲン原子を表わし;nは1〜3
までの整数を表わし;Y4は下記に示される基を表わ
す、
【0125】
【化56】
【0126】で示されるシアニン系色素を挙げることが
できる(特開昭61−213838号公報)。
【0127】本発明のフイルムレジストの感光性被膜層
を形成する光硬化性組成物には、必要に応じて、下記一
般式(a)〜(f)で示される含窒素化合物を配合する
ことができる。
【0128】
【化57】
【0129】式中、Xは水素原子又は水酸基を表わし;
32、R33及びR34はそれぞれ水素原子、塩素原子又は
炭素数1〜6のアルキル基を表わす、
【0130】
【化58】
【0131】式中、R35及びR36はそれぞれ水素原子又
は炭素数1〜6のアルキル基を表わす、
【0132】
【化59】
【0133】式中、R37、R38及びR39はそれぞれ水素
原子、水酸基又は炭素数1〜12のアルキル基を表わ
す、
【0134】
【化60】
【0135】式中、R40、R41及びR42はそれぞれ水素
原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数
1〜12のアルコキシ基を表わす、
【0136】
【化61】
【0137】式中、R43は水素原子、水酸基又は炭素数
1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ
基を表わす、
【0138】
【化62】
【0139】式中、R44及びR45はそれぞれ水素原子又
は炭素数1〜12のアルキル基を表わし、nは1〜3の
整数である。
【0140】前記一般式(a)で示される化合物として
は、例えば、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリア
ゾール、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール、クロルベ
ンゾトリアゾール、ジクロルベンゾトリアゾール、トリ
クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール類を
挙げることができる。
【0141】一般式(b)で示される化合物としては、
例えば、3−メチルピラゾール、3,5−ジメチルピラ
ゾール等のピラゾール類を挙げることができる。
【0142】一般式(c)で示される化合物としては、
例えば、下記式で示される化合物等を挙げることができ
る。
【0143】
【化63】
【0144】
【化64】
【0145】一般式(d)で示される化合物としては、
例えば、下記式で示される化合物等を挙げることができ
る。
【0146】
【化65】
【0147】
【化66】
【0148】一般式(e)で示される化合物としては、
例えば、下記式で示される化合物等を挙げることができ
る。
【0149】
【化67】
【0150】また、一般式(f)で示される化合物とし
ては、例えば、下記式で示される化合物等を挙げること
ができる。
【0151】
【化68】
【0152】前記した含窒素化合物の中でも特に好適な
ものは前記一般式(a)で示されるベンゾトリアゾール
類である。
【0153】含窒素化合物は、本発明のフイルムレジス
トの感光性被膜層を形成する光硬化性樹脂組成物におい
て、1種もしくは2種以上組合せて使用することがで
き、その使用量は光硬化性樹脂固形分100重量部に対
して、一般に0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜
10重量部の範囲内とすることができる。
【0154】前記した含窒素化合物を光硬化性樹脂組成
物に配合した場合、増感作用が増幅され非常に感度の高
いものとなり、同時に画像の解像力も増幅される。
【0155】また、非感光性被膜層及び/又は感光性被
膜層を形成する樹脂組成物中に、染料、着色顔料、付着
向上剤、重合禁止剤、塗面改良剤、可塑剤等の非反応性
添加剤、あるいは塗布を容易にするための水、有機溶剤
等の溶媒を含ませることができる。
【0156】本発明において、粘着性感光性被膜層に保
護フイルムを必要に応じて積層することができる。例え
ば、フイルムレジストをロール状にして保存する場合
は、保護フイルムを積層することが好ましい。
【0157】保護フイルムとしては、例えば、一般の離
型紙、ポリエステルフイルム、ポリエチレンフイルム、
ポリプロピレンフイルム、テフロンフイルム等が挙げら
れる。
【0158】本発明のフイルムレジストにおいては、各
層間の付着力が充分コントロールされていることが重要
であり、各層間の接着強度(JIS Z 0287−19
80に準拠した180°ピール強度)は、支持フイルム
/非感光性層間で一般に1.5〜10g/cm、好まし
くは1.5〜5g/cm;非感光性層/感光性層間は通
常20g/cm以上;さらに感光性層/保護フイルム間
は一般に3g/cm以下、好ましくは2g/cm以下と
することができる。
【0159】これらの各層間接着力の調整は、それぞれ
の層の材質の選択、反応性及び非反応性添加剤の選択等
により容易に行なうことができる。
【0160】本発明のフイルムレジストの作成方法とし
ては、例えば、 (イ) 支持フイルム上に非感光性被膜層を均一に塗布
し、乾燥した後、感光性被膜層を均一に塗布し、乾燥す
る; (ロ) 上記(イ)で作成したフイルムの感光性被膜層
に保護フイルムを積層する; (ハ) 支持フイルムに非感光性被膜層を塗布、乾燥
し、保護フイルムに感光性被膜層を塗布、乾燥し、非感
光性被膜層と感光性被膜層を合せて積層する;等の方法
が挙げられる。
【0161】次に、以上に述べた本発明のフイルムレジ
ストを用いるパターン形成方法について述べる。
【0162】本発明によれば、本発明のフイルムレジス
トを、必要により保護フイルムを剥離して、パターンを
形成しようとする基材上に感光性被膜層が接触するよう
に密着せしめ、支持フイルムを剥離した後、パターンマ
スクを通して露光し、次いで現像を行ない、未露光部分
を除去することを特徴とするパターン形成方法が提供さ
れる。
【0163】本発明によればまた、本発明のフイルムレ
ジストを、必要により保護フイルムを剥離して、少なく
とも片面がエッチング可能な材料で覆われている基材の
該エッチング可能面上に感光性被膜層が接触するように
密着せしめ、支持フイルムを剥離した後、パターンマス
クを通して露光し、次いで現像し、露出した部分をエッ
チングにより除去し、さらに得られるパターン上の残存
するレジスト膜を剥離することを特徴とするエッチング
パターン形成方法が提供される。
【0164】本発明のフイルムレジストの露光、現像
は、例えば、まず、粘着性感光性被膜層を露出せしめ、
基板上に接触するように重ねて圧着する。次いで支持フ
イルムを剥離し、形成しようとするパターンの描画され
たフオトマスク及び非感光性被膜層を通して紫外線をパ
ターンワイズに露光し、又は投影法により非感光性被膜
層を通して紫外線を照射し露光した後、非感光性被膜層
及び未露光部を選択的に溶解する現像液で現像すること
により行なうことができる。
【0165】露光のための光源としては、250〜45
0nmの紫外線を含む光を発生するもの、例えば、超高
圧、高圧又は低圧の各水銀灯、ケミカルランプ、メタル
ハライドランプ等が使用できる。
【0166】基板としては、例えば、金属又は無機又は
有機基板上に金属箔をラミネート又は金属をメッキ又は
蒸着したものを使用することができる。また、現像に使
用しうる現像液は、感光性被膜層の種類によって異なる
が、例えば、感光性被膜層を形成する感光性樹脂組成物
中の樹脂がカルボニル基等のアニオン性基を含む場合は
弱アルカリ水溶液を、また、アミノ基等のカチオン性基
を含む場合は弱酸水溶液を使用することができる。弱ア
ルカリ水溶液としては、例えばカセイゾーダ、炭酸ソー
ダ、アンモニア等の希薄水溶液が挙げられ、弱酸水溶液
としては、例えば、ギ酸、酢酸、乳酸等の希薄水溶液が
挙げられる。また、オニウム塩基等を含む自己水溶性樹
脂の場合は、現像液として水を使用することができる。
【0167】このようにして形成されるパターンは例え
ば、平板や凸版等の印刷版、オフセット印刷版、PS
版、レリーフ、デイスプレー、エッチング以外レジス
ト、プリント回路板製造等に使用することができる。
【0168】エッチングパターン形成法の場合、現像さ
れた基板を該金属をエッチングし得るエッチング液(例
えば塩化第2鉄、塩化第2銅等の水溶液)で、上記の現
像により露出した金属部分をエッチングして除去するこ
とができる。次いで、残存する金属上のレジスト膜を剥
離剤(例えば、酸、アルカリ水溶液、溶剤等)で剥離す
ればエッチングパターンを得ることができる。
【0169】基板が金属又は無機又は有機基板上に金属
箔をラミネート又は金属をメッキ又は蒸着したものであ
り、エツチング加工が必要な場合には、前述の如くして
現像することによつて露出した金属面にハンダ等のメツ
キをほどこした後、レジスト膜を剥離剤で剥離し、次い
で露出した金属を選択的にエツチングするエツチング液
で除去し、エツチングパターンを得ることもできる。
【0170】
【効果】以上に述べた本発明のフイルムレジストは、高
解像度で、酸素による感光性の低下がなく、スルーホー
ル基板に適用可能であり、従来のドライフイルムに比し
て露出されるレジスト膜が著るしく薄く、微細画像パタ
ーン形成能が優れているため、プリント回路基板や金属
微細加工等の分野で有効に使用することができる。
【0171】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。実施例中、特にことわらないかぎり「部」及
び「%」はすべて「重量部」及び「重量%」を示す。
【0172】製造例1 メチルメタクリレート10部、エチルアクリレート35
部、アクリル酸55部、アゾビスイソブチロニトリル2
部からなるモノマー混合液を、窒素ガス雰囲気下、11
0℃に保つたイソブチルアルコール90部中に3時間を
要して滴下した。滴下後、1時間110℃に保つた後、
アゾビスジメチルバレロニトリル1部及びイソブチルア
ルコール10部からなる混合液を1時間を要して滴下
し、さらに5時間保持して高酸価アクリル樹脂を得た。
次に、この溶液にグリシジルメタアクリレート80部、
ハイドロキノン0.1部及びテトラエチルアンモニウム
ブロマイド0.8部を加え、空気を吹き込みながら11
0℃で5時間反応させ、光硬化性樹脂溶液1(酸価1.
1モルCOOH/kg樹脂、不飽和度3.13モル/k
g樹脂、樹脂Tg−2℃、固形分64%)を得た。
【0173】製造例2 0−ノボラツククレゾール型エポキシ樹脂 1000部 (分子量約500、エポキシ当量198) アクリル酸 363部 N−メチルジエタノールアミン 119部 2−メトキシプロパノール 1000部 からなる混合液を60℃で7時間反応させて光硬化性樹
脂溶液2(4級アンモニウム塩基0.67モル/kg樹
脂、不飽和度3.4モル/kg樹脂、樹脂Tg 5℃、固
形分60%)を得た。
【0174】製造例3 グリシジルメタアクリレート 57部 N,N′−ジメチルアミノエチルメタクリレート 20部 メチルメタクリレート 5部 n−ブチルアクリレート 18部 アゾビスイソブチロニトリル 2.5部 からなる混合液をモノマー混合液として使用する以外は
製造例1と同様にしてアクリル樹脂溶液を得た。次に、
この溶液にアクリル酸29部ハイドロキノン0.1部、
テトラメチルアンモニウムブロマイド1.0部を加え、
空気を吹き込みながら100℃で5時間反応させ、光硬
化性樹脂溶液3(3級アミノ基0.99モル/kg樹
脂、不飽和度3.1モル/kg樹脂、樹脂Tg 0℃、固
形分56%)を得た。
【0175】製造例4 メチルメタクリレート 45部 アクリル酸 55部 アゾビスイソバレロニトリル 1.5部 からなる混合液をモノマー混合液として使用する以外は
製造例1と全く同様にして光硬化性樹脂4(酸価1.1
モルCOOH/kg樹脂、不飽和度3.13モル/kg
樹脂、樹脂Tg 23℃、固形分64%)を得た。
【0176】製造例5 エチルアクリレート 45部 メチルメタクリレート 25部 n−ブチルアクリレート 15部 アクリル酸 15部 アゾビスイソブチロニトリル 2部 からなる混合液をモノマー混合液として使用する以外は
製造例1と同様にしてアクリル樹脂溶液を得た。これに
感光性基を導入せず、そのまま非感光性樹脂溶液(酸価
2.1モルCOOH/kg樹脂、樹脂Tg 9℃、固形分
52%)とした。 実施例1 製造例1で得た光硬化性樹脂溶液1に、樹脂固形分10
0部に対し光重合開始剤(ベンゾインエチルエーテル)
5部を添加し、感光性組成物1を作成した。この感光性
組成物1をブリキ板上に乾燥膜厚20μmになる様に塗
布し、80℃で10分間乾燥したもののガラス転移温度
を測定した。結果を表−1に示した。
【0177】膜厚75μmのポリエチレンテレフタレー
トフイルム上にポリビニルアルコール(重合度170
0、Tg 65℃、酸素透過率2×10-14cc・cm/
cm2・sec・cmHg)の12%水溶液を乾燥膜厚
2μmになる様に均一に塗布し、80℃で10分間乾燥
させて非感光性被膜層を形成させた。次いで、感光性組
成物1を乾燥膜厚15μmとなる様にその上に塗布し、
80℃で10分間乾燥して感光性被膜層を形成させ、フ
イルムレジスト1を得た。このフイルムの層間接着力を
測定し、表−2に示した。
【0178】実施例2〜4 非感光性被膜層の形成に、重合度1700のポリビニル
アルコール50部、重合度500のポリビニルアルコー
ル25部、ポリ酢酸ビニルエマルジヨン(固形分40
%)62.5部を脱イオン水800部に溶解した樹脂水
溶液(樹脂のTg45℃、酸素透過率7×10-13cc
・cm/cm2・sec・cmHg)を用い、感光性被
膜層の形成に表−1に示される配合の感光性組成物2〜
4を用いる以外は実施例1と全く同様にしてフイルムレ
ジスト2〜4を得た。感光性組成物2〜4のガラス転移
温度は表−1に、フイルムレジスト2〜4の層間接着力
は表−2に示した。なお、実施例4については、感光性
被膜層表面にシリコーン系の剥離紙を保護フイルムとし
て積層した。
【0179】比較例1 75μmのポリエチレンテレフタレートフイルムに直接
感光性組成物1を実施例1と同様にして塗布し、フイル
ムレジスト5を得た。フイルムレジスト5の層間接着力
は表−2に示した。
【0180】比較例2 表−1に示される配合の感光性組成物5を用いて比較例
1と全く同様にしてフイルムレジスト6を得た。感光性
組成物5のガラス転移温度は表−1に、フイルムレジス
ト6の層間接着力は表−2に示した。
【0181】比較例3 非感光性被膜層形成に、メチルセルローズ75部、ポリ
酢酸ビニルエマルジヨン(固形分40%)62.5部を
脱イオン水800部に溶解した樹脂水溶液(樹脂のTg
43℃、酸素透過率8.4×10-11cc・cm/cm2
・sec・cmHg)を使用する以外は実施例1と全く
同様にしてフイルムレジスト7を得た。フイルムレジス
ト7の層間接着力は表−2に示した。
【0182】
【表1】
【0183】表−1中の略称又は構造は下記の通りであ
る。
【0184】注1) チタノセン化合物(T−1)
【0185】
【化69】
【0186】注2) 分光増感剤(A−1)
【0187】
【化70】
【0188】
【表2】
【0189】応用例1〜9 0.4mmφの導体フルーホールを有する厚さ1.6mm
の銅厚50μmの銅張り積層板上に実施例1〜4、比較
例1〜3で得たフイルムレジスト1〜7を感光性被膜層
が銅表面に接する様にして(フイルムレジスト4は保護
フイルムを剥離して、)90〜100℃で熱圧着した。
次いで、支持フイルムを剥離し、(フイルムレジスト5
はそのまま)超高圧水銀灯でテストパターン(ライン
(μm)/スペース(μm)=200/200、150
/150、100/100、80/80、60/60、
50/50、40/40、30/30)及びスルーホー
ル開口部及びランド形成部をそれぞれ表−3に示した露
光条件で露光した。次いで、所定の現像液及び条件で現
像し、(フイルムレジスト5は、現像前に支持フイルム
を剥離)塩化第2鉄でエツチング後、所定の剥離液でレ
ジストを剥離して形成された回路パターン及びスルーホ
ールの保護状況を観察した。結果を表−3に示した。
【0190】
【表3】
【0191】比較例4 感光性組成物1を前記した銅張り積層板に乾燥膜厚15
μmとなる様に均一に塗布した後、80℃で10分間乾
燥し、次いで、実施例1の非感光性被膜層を形成するポ
リビニルアルコール水溶液と同じものをその上に乾燥膜
厚2μになる様に塗布して、80℃で10分間乾燥した
後、応用例1と同様の条件で露光、現像、エツチング、
剥離等の処理を行ない回路パターンを得た。回路パター
ンの解像度は40μm/40μmであつたが、スルーホ
ール内の保護状況は不良であつた。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持フイルム上に、常温で実質的に粘着
    性をもたず、酸素遮断性を有し且つ現像液に可溶性の非
    感光性被膜層及び常温で粘着性のある感光性被膜層を順
    次積層してなるフイルム型紫外線感光性レジスト。
  2. 【請求項2】 非感光性被膜層の膜厚が0.5〜5μm
    であり、酸素透過率が5×10-12cc・cm/cm2
    sec.cmHg以下である請求項1記載のフイルム型
    紫外線感光性レジスト。
  3. 【請求項3】 非感光性被膜層と感光性被膜層の膜厚の
    合計が6〜30μmである請求項1又は2記載のフイル
    ム型紫外線感光性レジスト。
  4. 【請求項4】 非感光性被膜層のガラス転移点が20℃
    以上であり、感光性被膜層のガラス転移点が5℃以下で
    ある請求項1〜3のいずれかに記載のフイルム型紫外線
    感光性レジスト。
  5. 【請求項5】 感光性被膜層上にさらに保護フイルムが
    積層されている請求項1〜4のいずれかに記載のフイル
    ム型紫外線感光性レジスト。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のフイルム型紫外線感光性
    レジストを、パターンを形成しようとする基材上に感光
    性被膜層が接触するように密着せしめ、支持フイルムを
    剥離した後、パターンマスクを通して露光し、次いで現
    像を行ない、未露光部分を除去することを特徴とするパ
    ターン形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のフイルム型紫外線感光性
    レジストを、少くとも片面がエッチング可能な材料で覆
    われている基材の該エッチング可能面上に感光性被膜層
    が接触するように密着せしめ、支持フイルムを剥離した
    後、パターンマスクを通して露光し、次いで現像し、露
    出した部分をエッチングにより除去し、さらに得られる
    パターン上の残存するレジスト膜を剥離することを特徴
    とするエッチングパターン形成方法。
  8. 【請求項8】 請求項5記載のフイルム型紫外線感光性
    レジストを、保護フイルムを剥離して、パターンを形成
    しようとする基材上に感光性被膜層が接触するように密
    着せしめ、支持フイルムを剥離した後、パターンマスク
    を通して露光し、次いで現像を行ない、未露光部分を除
    去することを特徴とすパターン形成方法。
  9. 【請求項9】 請求項5記載のフイルム型紫外線感光性
    レジストを、保護フイルムを剥離して、少くとも片面が
    エッチング可能な材料で覆われている基材の該エッチン
    グ可能面上に感光性被膜層が接触するように密着せし
    め、支持フイルムを剥離した後、パターンマスクを通し
    て露光し、次いで現像し、露出した部分をエッチングに
    より除去し、さらに得られるパターン上の残存するレジ
    スト膜を剥離することを特徴とするエッチングパターン
    形成方法。
JP28714692A 1992-10-02 1992-10-02 フイルム型紫外線感光性レジスト及びパターン形成方法 Pending JPH06118632A (ja)

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