JP5151234B2 - 加飾成形品 - Google Patents

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本発明は、自動車部材、車両部材、家電用品部材、携帯電話部材、パーソナルコンピューター部材、オーディオ製品部材、カーナビゲーション部材、事務用品部材、スポーツ用品部材、雑貨部材、メガネ・サングラス部材、カメラ部材、光学用品部材、計測機器部材等に用いられ、金属光沢と彩色と光透過性を有する光学薄膜積層体に関するものである。
現在、各種部材を彩色する手段として塗料による塗装が一般的に行われている。しかし、塗装は基材により塗料を適宜選択する必要があるため面倒であること、均一な膜厚で塗装することが困難で熟練した技術が必要なこと、曲面への塗装では平面と異なる仕上がりになり易いこと、塗料の塗装ムラや異物の混入により塗膜の欠陥が生じること等の問題がある。
加えて、塗装は多数の工程を要すること、塗装を行うための特殊な専用ブースが必要なこと、塗装ブースおよび塗料の乾燥室の設置には広い面積を占有すること、塗装は必要以上に塗料を消費するためエネルギー効率が悪いこと、一旦塗装された塗膜は回収が困難なためリサイクル性に乏しいこと、塗料の溶剤による作業環境・安全衛生環境の悪化・汚染が付きまとうこと等の問題もある。
金属光沢を有する彩色を行う方法としては、塗装による方法、着色フィルムに金属材料を蒸着する方法がある。前者としては塗料の中にアルミニウムなどの金属フレーク、あるいは雲母フレークを混ぜて行うことができる。しかし、塗料に金属や雲母のフレークを混ぜる方法は、塗料中へのフレークの混入割合に限度があること、ある程度の金属光沢性および光反射性を得るためには3μm程度の厚膜に塗装する必要があること、金属光沢感が不十分なため違和感のある見た目になること、更には、乾燥手段に時間を要するため生産性に劣るという問題がある。
一方、後者は金属材料の薄膜が緻密に形成されるため十分な金属光沢が得られる(特許文献1参照)。金属材料の一例としてはアルミニウムが用いられている。アルミニウムの蒸着は比較的容易であり、蒸着レートは速く、安価であり、何より容易に白金色が出せるため一般に利用されている。しかし、この方法によって所望の色の金属光沢を持つフィルムを得るためには色毎の着色フィルムを用意する必要があるため工程管理が面倒になる。更には、着色フィルムに色ムラがあると、着色フィルム上に形成される金属薄膜層の反射により色ムラが拡大されて目立ってしまうという問題がある。
一方、携帯電話、テレビ、ラジオ、カーナビゲーション等の電波を送信・受信する機器では、電波の反射・散乱によるアンテナの送信・受信感度の減衰や乱れを避ける目的で筐体部分の素材に導電性を有する金属部材や金属フレークを含有した塗料を使用することができないため、装飾上のデザインが限定されるという問題がある。
特開平10−139063号公報
よって、本発明の目的は、上記の問題を解決するための手段を提供するものであり、高屈折率薄膜層と低屈折率薄膜積層体を基材上に順次各1層以上積層することで、金属光沢と彩色と透明性とを併せ持つ光学薄膜積層体およびそれを用いた加飾成形品を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、基材の一方の面上に、少なくとも高屈折率薄膜層と低屈折率薄膜層とを各1層以上交互に積層してなる薄膜積層体を有する光学薄膜積層体を成形してなる加飾成形品であって、
前記高屈折率薄膜層の光の波長550nmでの屈折率が1.75以上2.4以下であり、消衰係数が0.5以下であり、
前記低屈折率薄膜層の光の波長550nmでの屈折率が1.3以上1.75未満であり、消衰係数が0.5以下であり、
前記光学薄膜積層体のJIS K 7136に準拠し測定したヘイズが0.44%以下であり、
前記基材と前記薄膜積層体との間であって、前記薄膜積層体と接触する位置にSiOxからなる密着層を備えることを特徴とする加飾成形品である。
請求項2に記載の発明は、前記基材上に、物理膜厚12nm以上200nm以下の高屈折率薄膜層と、物理膜厚40nm以上200nm以下の低屈折率薄膜層と、物理膜厚12nm以上200nm以下の高屈折率薄膜層と、を順次積層してなる薄膜積層体を有する光学薄膜積層体を成形してなる加飾成形品であって、
前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光におけるCIELAB(JIS Z 8729に準拠)のL*が15以上65以下、a*が10以上80以下、b*が−80以上80以下であることを特徴とする請求項1に記載の加飾成形品である。
請求項3に記載の発明は、前記基材上に、物理膜厚10nm以上120nm以下の高屈折率薄膜層と、物理膜厚10nm以上150nm以下の低屈折率薄膜層と、物理膜厚10nm以上120nm以下の高屈折率薄膜層と、を順次積層してなる薄膜積層体を有する光学薄膜積層体を成形してなる加飾成形品であって、
前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光におけるCIELAB(JIS Z 8729に準拠)のL*が15以上60以下、a*が−20以上70以下、b*が−80以上−10以下であることを特徴とする請求項1に記載の加飾成形品である。
請求項4に記載の発明は、前記基材上に、物理膜厚10nm以上200nm以下の高屈折率薄膜層と、物理膜厚10nm以上200nm以下の低屈折率薄膜層と、物理膜厚10nm以上200nm以下の高屈折率薄膜層と、を順次積層してなる薄膜積層体を有する光学薄膜積層体を成形してなる加飾成形品であって、
前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光におけるCIELAB(JIS Z 8729に準拠)のL*が15以上80以下、a*が−35以上35以下、b*が−20以上20以下であることを特徴とする請求項1に記載の加飾成形品である。
請求項5に記載の発明は、前記基材上に、物理膜厚8nm以上230nm以下の高屈折率薄膜層と、物理膜厚7nm以上210nm以下の低屈折率薄膜層と、物理膜厚8nm以上230nm以下の高屈折率薄膜層と、を順次積層してなる薄膜積層体を有する光学薄膜積層体を成形してなる加飾成形品であって、
前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光におけるCIELAB(JIS Z 8729に準拠)のL*が15以上80以下、a*が−30以上30以下、b*が5以上70以下であることを特徴とする請求項1に記載の加飾成形品である。
請求項6に記載の発明は、前記基材上に、物理膜厚10nm以上180nm以下の高屈折率薄膜層と、物理膜厚12nm以上200nm以下の低屈折率薄膜層と、物理膜厚10nm以上180nm以下の高屈折率薄膜層と、を順次積層してなる薄膜積層体を有する光学薄膜積層体を成形してなる加飾成形品であって、
前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光におけるCIELAB(JIS Z 8729に準拠)のL*が15以上80以下、a*が−75以上−5以下、b*が−45以上45以下であることを特徴とする請求項1に記載の加飾成形品である。
請求項7に記載の発明は、前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置したときの全光線透過率(JIS K 7361−1に準拠)が20%以上98%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の加飾成形品である。
請求項8に記載の発明は、前記薄膜積層体が真空成膜法により形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の加飾成形品である。
請求項9に記載の発明は、前記基材の少なくとも一方の面上、または、前記薄膜積層体の最表面上、または、その両方に、直接、または、粘着材を介して、ハードコート性、透明保護性、易接着性、粘着性、防汚性、ガスバリア性、誘電体性、導電性、電磁波シールド性、反射防止性、防眩性、アンチニュートンリング性、近赤外線カット性、紫外線カット性、光触媒性から選ばれる少なくとも一つの機能を有する機能性薄膜層を形成してなることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の加飾成形品である。
本発明において、高屈折率薄膜層と低屈折率薄膜層を基材上に順次各1層以上積層することで、金属光沢と彩色と透明性とを併せ持つ光学薄膜積層体およびそれを用いた加飾成形品を得ることができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の光学薄膜積層体の一例を示す断面図である。この光学薄膜積層体1は、基材2と、基材2上に設けられた薄膜積層体4とから構成されるものである。
(基材)
本発明における基材2としては、プラスチック、ガラス、金属、あるいはこれらを複合した素材が挙げられる。
プラスチック素材としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリエチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイト、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルスルフォン、ポリオレフィン、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリパラキシレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルオキサイド、トリアセチルセルロース、セルロースアセテート、珪素樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ABS樹脂、ABSアロイ等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ガラス素材としては、例えば、ソーダライムガラス、硼珪酸ガラス、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、無アルカリガラス、鉛ガラス等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
金属素材としては、例えば、アルミニウム、ステンレス、鉄、ニッケル、クロム、ニクロム、亜鉛、錫、鉛、金、銀、銅、パラジウム、めっき鋼板等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、これらプラスチック素材、ガラス素材、金属素材を各種複合した素材でも構わない。
基材2の形状としては、表面が平滑であれば特に限定されず、板状、ロール状等が挙げられる。
基材2の表面は薄膜積層体を形成する前に、目的に応じて表面処理を施してもよい。表面処理法としては、例えば、コロナ処理法、蒸着処理法、電子ビーム処理法、高周波放電プラズマ処理法、スパッタリング処理法、イオンビーム処理法、大気圧グロー放電プラズマ処理法、アルカリ処理法、酸処理法等が挙げられる。
基材2の厚さは、目的の用途に応じて適宜選択され、通常5μm以上10mm以下である。プラスチック素材には、公知の添加剤、例えば、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、酸化防止剤、難燃剤等が含有されていてもよい。
(薄膜積層体)
本発明における薄膜積層体4は、少なくとも高屈折率薄膜層と低屈折率薄膜層とを各1層以上交互に積層して形成されたものであり、本発明における光学薄膜積層体1は、基材2上に少なくとも薄膜積層体4を積層して形成されたものである。
このとき、JIS K 7136に準拠して測定された光学薄膜積層体1のヘイズは5%以下である。
これによると、金属光沢と彩色と透明性とを有する光学薄膜積層体を得ることができる。
なお、本発明におけるヘイズは、JIS K 7136に準拠して測定されたものであり、測定光源は基材2の薄膜積層体4を形成した側に設置されている。
図1には、基材2に近い側から高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層9の3層が順次積層してなる薄膜積層体4が示されているが、これは一実施例にすぎず、基材2面上に高屈折率薄膜層、低屈折率薄膜層を各1層以上交互に積層していれば、2層であっても、4層以上であってもよく、層数に制限はない。
(高屈折率薄膜層)
本発明における高屈折率薄膜層とは、光の波長550nmでの屈折率が1.75以上2.4以下であり、消衰係数が0.5以下の層である。
高屈折率薄膜層の材料としては、例えば、インジウム、錫、チタン、珪素、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、マグネシウム、ビスマス、セリウム、クロム、白金、炭素、タンタル、アルミニウム、ゲルマニウム、ガリウム、アンチモン、ネオジウム、ランタン、トリウム、ハフニウム、イットリウム、ロジウム、セレニウム、ユーロピウム、イッテルビウム、スカンジウム、プラセオジウム、サマリウム等の元素、または、これらの元素の酸化物、弗化物、硫化物、窒化物、または、酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の混合物等が挙げられる。酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の化学組成は、化学量論的な組成と一致しなくてもよい。
ここで、図1に示す高屈折率薄膜層7と9とは、必ずしも同一の材料でなくてもよく、目的に合わせて適宜選択されるものである。
(低屈折率薄膜層)
本発明における低屈折率薄膜層とは、光の波長550nmでの屈折率が1.3以上1.75未満、消衰係数が0.5以下の層である。
低屈折率薄膜層の材料としては、例えば、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化チタン、弗化マグネシウム、弗化バリウム、弗化カルシウム、弗化ハフニウム、弗化ランタン、弗化ナトリウム、弗化アルミニウム、弗化炭素、弗化鉛、弗化ストロンチウム、弗化イッテルビウム、弗化ネオジウム、弗化リチウム、弗化サマリウム等の化合物、または、これら化合物の混合物等が挙げられる。これら化合物の化学組成は、化学量論的な組成と一致しなくてもよい。
屈折率、および、消衰係数の光学定数に関しては、分光エリプソメトリー法を用いて、高屈折率薄膜層試料、および、低屈折率薄膜層試料の表面から反射してくる光の偏光状態の変化を測定することで求めることが可能である。消衰係数に関しては、0.5より大きくなると光の吸収が大きくなるため、本発明の光反射性能を有するような薄膜の形成材料として好ましくない。
図1に示す光学薄膜積層体において、高屈折率薄膜層7の物理膜厚を12nm以上200nm以下とし、低屈折率薄膜層8の物理膜厚を40nm以上200nm以下とし、高屈折率薄膜層9の物理膜厚を12nm以上200nm以下とし、前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光におけるCIELAB(JIS Z 8729に準拠)のL*が15以上65以下、a*が10以上80以下、b*が−80以上80以下であることが好ましい。これによると、金属光沢と赤色の彩色、かつ、光透過性を有する光学薄膜積層体1を得ることができる。
さらに、CIELABのL*を15以上65以下、a*を10以上80以下、b*を−50以上50以下とすることで、光学定数の観点から薄膜積層体を形成する薄膜形成材料の選択の幅をより広くできる。
さらに、CIELABのL*を15以上65以下、a*を20以上80以下、b*を−50以上50以下とすることで、光学定数の観点から薄膜積層体を形成する薄膜形成材料の選択の幅をよりいっそう広くできる。
図1に示す光学薄膜積層体において、高屈折率薄膜層7の物理膜厚を10nm以上120nm以下とし、低屈折率薄膜層8の物理膜厚を10nm以上150nm以下とし、高屈折率薄膜層9の物理膜厚を10nm以上120nm以下とし、前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光におけるCIELAB(JIS Z 8729に準拠)のL*を15以上60以下、a*を−20以上70以下、b*を−80以上−10以下とすることが好ましい。これによると、金属光沢と青色の彩色、かつ、光透過性を有する光学薄膜積層体を得ることができる。
さらに、CIELABのL*を15以上60以下、a*を−20以上50以下、b*を−80以上−10以下とすることで、光学定数の観点から薄膜積層体を形成する薄膜形成材料の選択の幅をより広くできる。
さらに、CIELABのL*を15以上60以下、a*を−20以上20以下、b*を−80以上−10以下、かつ、CIELABのL*を15以上60以下、a*を20以上50以下、b*を−80以上−50以下、とすることで、光学定数の観点から薄膜積層体を形成する薄膜形成材料の選択の幅をよりいっそう広くできる。
図1に示す光学薄膜積層体において、高屈折率薄膜層7の物理膜厚を10nm以上200nm以下とし、低屈折率薄膜層8の物理膜厚を10nm以上200nm以下とし、高屈折率薄膜層9の物理膜厚を10nm以上200nm以下とし、前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光におけるCIELAB(JIS Z 8729に準拠)のL*を15以上80以下、a*を−35以上35以下、b*を−20以上20以下とすることが好ましい。これによると、金属光沢と灰色の彩色、かつ光透過性を有する光学薄膜積層体を得ることができる。
さらに、CIELABのL*を15以上80以下、a*を−25以上25以下、b*を−20以上20以下とすることで、光学定数の観点から薄膜積層体を形成する薄膜形成材料の選択の幅をより広くできる。
さらに、CIELABのL*を15以上80以下、a*を−20以上20以下、b*を−10以上10以下とすることで、光学定数の観点から薄膜積層体を形成する薄膜形成材料の選択の幅をよりいっそう広くできる。
図1に示す光学薄膜積層体において、高屈折率薄膜層7の物理膜厚を8nm以上230nm以下とし、低屈折率薄膜層8の物理膜厚を7nm以上210nm以下とし、高屈折率薄膜層9の物理膜厚を8nm以上230nm以下とし、前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光におけるCIELAB(JIS Z 8729に準拠)のL*を15以上80以下、a*を−30以上30以下、b*を5以上70以下とすることが好ましい。これによると、金属光沢と黄色の彩色、かつ光透過性を有する光学薄膜積層体を得ることができる。
さらに、CIELABのL*を15以上80以下、a*を−20以上20以下、b*を5以上70以下とすることで、光学定数の観点から薄膜積層体を形成する薄膜形成材料の選択の幅をより広くできる。
さらに、CIELABのL*を15以上80以下、a*を−20以上20以下、b*を10以上70以下とすることで、光学定数の観点から薄膜積層体を形成する薄膜形成材料の選択の幅をよりいっそう広くできる。
図1に示す光学薄膜積層体において、高屈折率薄膜層7の物理膜厚を10nm以上180nm以下とし、低屈折率薄膜層8の物理膜厚を12nm以上200nm以下とし、高屈折率薄膜層9の物理膜厚を10nm以上180nm以下とし、前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光におけるCIELAB(JIS Z 8729に準拠)のL*を15以上80以下、a*を−75以上−5以下、b*を−45以上45以下とすることが好ましい。これによると、金属光沢と緑色の彩色、かつ光透過性を有する光学薄膜積層体を得ることができる。
さらに、CIELABのL*を15以上80以下、a*を−75以上−5以下、b*を−35以上35以下とすることで、光学定数の観点から薄膜積層体を形成する薄膜形成材料の選択の幅をより広くできる。
さらに、CIELABのL*を15以上80以下、a*を−75以上−20以下、b*を−35以上35以下とすることで、光学定数の観点から薄膜積層体を形成する薄膜形成材料の選択の幅をよりいっそう広くできる。
なお、本発明におけるCIELABの明度L*、色相・彩度a*、b*は、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光を用いて、JIS Z 8729に準拠して測定したものであり、基材が透明である場合は、薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、測定光源は基材2の薄膜積層体4を形成した側に設置している。
本発明における全光線透過率は20%以上98%以下であることが好ましい。
本発明における全光線透過率は、JIS K 7361−1に準拠して測定されたものであり、測定光源は基材2の薄膜積層体4を形成した側に設置されている。
全光線透過率が20%より低いと透過度が低すぎるために、基材1に文字や図柄などの印刷を施した場合にそれらの視認性が劣る。また、全光線透過率が98%より高いと反射率が低すぎるために、反射色が明瞭でなく、金属光沢や彩色などの装飾性が劣る。
本発明における高屈折率薄膜層および低屈折率薄膜層は、蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法等の真空成膜法により形成することが好ましい。
真空成膜法では基材表面の形状を保持したまま薄膜を形成することが可能である。例えば、図2に示すように、基材2上に設けられた機能性薄膜層3が防眩層であり、防眩層の上から真空成膜法で薄膜積層体4を形成する場合を挙げてみる。防眩層表面はマイクロメーターオーダー程度の微細な凹凸が形成されている。一方、真空成膜法で堆積していく薄膜形成材料のサイズはオングストロームオーダーの原子・分子であるため、防眩層上に成膜しても表面に均一の厚さで堆積して凹部分を埋めずに元の凹凸形状を保持する。一方で湿式塗工法を用いた薄膜形成方式は表面の凹部分を塗液が埋めてしまうため表面形状の追従性が悪く、元の形状をそのまま保持することができない。
(機能性薄膜層)
本発明の光学薄膜積層体は、基材の少なくとも一方の面上、または、薄膜積層体の最表面上、または、その両方に、直接、または、粘着材を介して、ハードコート性、透明保護性、易接着性、密着性、粘着性、防汚性、ガスバリア性、誘電体性、導電性、電磁波シールド性、反射防止性、防眩性、アンチニュートンリング性、近赤外線カット性、紫外線カット性、光触媒性から選ばれる少なくとも一つの機能を有する機能性薄膜層を形成することが好ましい。
図3は、本発明の光学薄膜積層体の一例を示す断面図である。この光学薄膜積層体1は、基材2と、基材2上に設けられた機能性薄膜層3aと、機能性薄膜層3a上に設けられた薄膜積層体4と、薄膜積層体4上に設けられた機能性薄膜層3bと、基材2の他方の面に設けられた機能性薄膜層3cとを有して概略構成されるものであるが、これは、本発明の一実施形態を示したものであり、これに限定されるものではない。
(ハードコート層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかがハードコート性を有するハードコート層である場合、鉛筆等による引っ掻き傷、スチールウールによる擦り傷等の機械的外傷から基材2表面あるいは基材2上に形成された各層を防護することができる。ハードコート層を形成する材料としては、適度な硬度および機械的強度を有するものであればよく、アクリル系樹脂、有機珪素系樹脂、ポリシロキサン等の樹脂材料が挙げられる。
アクリル系樹脂としては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングロリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールビスβ−(メタ)アクリロイルオキシプロピオネート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(2−ヒドロキシエチル)イソシアネートジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、2,3−ビス(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシメチル[2.2.1]ヘプタン、ポリ1,2−ブタジエンジ(メタ)アクリレート、1,2−ビス(メタ)アクリロイルオキシメチルヘキサン、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカンエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、10−デカンジオール(メタ)アクリレート、3,8−ビス(メタ)アクリロイルオキシメチルトリシクロ[5.2.10]デカン、水素添加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)シクロヘキサン、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、エポキシ変成ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
有機珪素系樹脂としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラペンタエトキシシラン、テトラペンタイソプロキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジメチルプロポキシシラン、ジメチルブトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン等が挙げられる。
ハードコート層は、グラビアコート法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ロールブラッシュ法、カーテンコート法、含浸コート法等の従来公知の方式を用いることができ、熱硬化、紫外線硬化、あるいは、電離放射線硬化によって形成される。ハードコート層の厚さは、物理膜厚で0.5μm以上、好ましくは3μm以上かつ20μm以下、より好ましくは3μm以上6μm以下である。
(透明保護層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかが透明保護性を有する透明保護層である場合、透過度が低下することなく、基材2表面あるいは基材2上に形成された各層を保護することができる。透明保護層は可視光領域の光に対して透過性があり、成膜形成したときに硬化するものであれば、如何なる材料を用いてもよいが、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹、ビニル系樹脂、フタル酸系樹脂、ビニルブチラール樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、アノレギンド樹脂、ブチノレ化アミノアノレデヒド樹脂、アミノ−プラスト樹脂等の少なくとも一種、あるいは、これらの混合物等から選ばれることが望ましい。
透明保護層の形成方法としては、グラビアコート法、スクリーンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、オフセットコート法、蒸着法、スパッタリング法、化学蒸着(CVD)法、プラズマ重合法等の従来公知の方式を用いることができ、透明保護層の厚さは、物理膜厚で1μm以上200μm以下程度である。
(易接着層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかが易接着性を有する易接着層である場合、易接着層を挟んで形成される各層の密着性を向上することができる。特に、易接着層は機能性薄膜層3aの位置に形成され、基材2と薄膜積層体4の間の密着性を向上することに用いられる。易接着層の材料としては、例えば、水性アクリル樹脂、水性ポリエステル樹脂、水性ポリウレタン樹脂等が挙げられる。易接着層は、グラビアコート法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ロールブラッシュ法、カーテンコート法、含浸コート法等の従来公知の方式で形成することができる。
(密着層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかが密着性を有する密着層である場合、密着層を挟んで形成される各層の密着性を向上することができる。特に、密着層は機能性薄膜層3aの位置に形成され、基材2と薄膜積層体4の間の密着性を向上することに用いられる。密着層の材料としては、例えば、珪素、ニッケル、クロム、錫、金、銀、白金、亜鉛、チタン、タングステン、ジルコニウム、パラジウム等の元素、または、これら元素の2種類以上からなる化合物、または、これら元素の酸化物、弗化物、硫化物、窒化物、または、これら酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の混合物等が挙げられる。酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の化学組成は、密着性が向上するならば、化学量論的な組成と一致しなくてもよい。
密着層は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、化学蒸着(CVD)法、湿式塗工法等の従来公知の方式で形成でき、密着層の厚さは、物理膜厚で0.1nm以上10nm以下である。
(粘着層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかが粘着性を有する粘着層である場合、粘着層を挟んで形成される各層の粘着性を向上することができる。特に、粘着層は機能性薄膜層3bまたは3cの位置に形成され、光学薄膜積層体と被接着物との貼り合わせに用いられる。主に、薄膜積層体4を形成した側とは反対側の基材2表面あるいは薄膜積層体4の最表面上に形成される。粘着層は被接着物に対する接着力が強く、被接着物、あるいは粘着層を形成する面の素材・材料を変質、変色、劣化させるものでなく、かつ、続いて行われる工程に対する安定性を備えていれば如何なるものでも構わない。
粘着層の材料としては、例えば、アクリル系接着剤、珪素系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリエステル系ポリアミド、ポリビニルアルコール接着剤(PVA)、エチレン−酢酸ビニル系接着剤(EVA)、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルエーテル、飽和無定形ポリエステル、メラミン樹脂等が挙げられる。
粘着層の形成方法としては、グラビアコート法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ロールブラッシュ法、カーテンコート法、含浸コート法等の従来公知の方式で形成できる。
(防汚層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかが防汚性を有する防汚層である場合、表面についた水滴、指紋等の拭き取りを容易にし、かつ、表面への衝撃による擦り傷等の外傷を防止することができる。防汚層の材料としては、撥水性、撥油性および低摩擦性を有するものであればよく、例えば、珪素酸化物、弗素含有シラン化合物、フルオロアルキルシラザン、フルオロアルキルシラン、弗素含有珪素系化合物、パーフルオロポリエーテル基含有シランカップリング剤等が挙げられる。
防汚層は、蒸着法、スパッタリング法、化学蒸着(CVD)法、プラズマ重合法等の真空ドライプロセスの他、グラビアコート法、スクリーンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、オフセットコート法等のウェットプロセスにより形成でき、防汚層の厚さは、物理膜厚で5nm以上10nm以下程度である。
(ガスバリア層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかがガスバリア性を有するガスバリア層である場合、水蒸気、酸素、空気、環境中の汚染物質等の化学的物質や物理的物質に対してバリア性を付与することができる。ガスバリア層に用いられる無機材料としては、例えば、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、窒化珪素等、あるいは、これら材料を複数組み合わせた材料が挙げられる。有機材料としては、例えば、珪素系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン等、あるいはこれら材料を複数組み合わせた材料が挙げられる。
ガスバリア層の物理膜厚は、無機材料の場合1nm以上300nm以下、有機材料の場合1μm以上150μm以下である。
ガスバリア層のガスバリア性としては、水蒸気透過度が10g/m・day以下、好ましくは1g/m・day以下、より好ましくは0.1g/m・day以下、最も好ましくは0.01g/m・day以下であることが好ましい。
(誘電体層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかが誘電性を有する誘電体層である場合、電気的な絶縁などの電気特性、膜の変質・劣化防止のための保護、可視光領域の光の透過率向上等の機能を付与することができる。誘電体層の材料としては、例えば、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化珪素、硫化亜鉛、弗化マグネシウム、弗化ナトリウム、弗化リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸鉛等、あるいはこれら材料を複数組み合わせた材料が挙げられる。
誘電体層は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、化学蒸着(CVD)法、湿式塗工法等の従来公知の方式で形成できる。
(導電層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかが導電性を有する導電層である場合、帯電防止性能の付与、あるいは電極の形成等の導電性機能の付与が可能になる。導電層の材料としては、電気抵抗が小さい材料であればいかなる材料でも構わない。例えば、銀、銅、アルミニウム、錫、亜鉛、炭素、鉄、ステンレス、インジウム、セリウム、ガリウム、アンチモン、ジルコニウム等、または、これら材料の2種類以上を含んだ混合物、または、これらの材料の酸化物、弗化物、硫化物、窒化物、または、酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の混合物等が挙げられる。酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の化学組成は、化学量論的な組成と一致しなくてもよい。
例えば、酸化インジウムと酸化錫との混合物(ITO)、酸化インジウムと酸化セリウムとの混合物(ICO)、酸化インジウムと酸化亜鉛との混合物、酸化亜鉛と酸化アルミニウムとの混合物、酸化亜鉛と酸化ガリウムとの混合物、酸化錫と酸化アンチモンとの混合物、酸化錫中にアンチモンおよびインジウムを含んだ混合物、珪素中にジルコニウムを含んだ混合物等が挙げられる。
導電層は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、化学蒸着(CVD)法、湿式塗工法等の従来公知の方式で形成でき、帯電防止性能を有する場合、10E11Ω/□以下程度であることが好ましい。
(電磁波シールド層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかが電磁波シールド性を有する電磁波シールド層である場合、電気・電子機器等から放射される不要な電磁波、あるいは人体に有害な電磁波をシールドすることができる。
電磁波シールド層と導電層は用途が異なるだけで、電気を導通させるために設けられるため、導電層と同様の方法で形成できる。但し、情報処理装置等電波障害自主規制協議会(VCCI)の技術基準である、家庭環境における情報技術装置の妨害許容値に関するクラスB情報技術装置、あるいは、クラスB情報技術装置の妨害許容値を満たさないすべての情報技術装置に関するクラスA情報技術装置の規制値を満たす必要がある。
(反射防止層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかが反射防止性を有する反射防止層である場合、外光の写り込みを低減して反射防止層を形成した表面の視認性を向上することができる。
単層の反射防止層は、可視光領域の屈折率が1.3以上1.75未満、消衰係数が0.5以下の低屈折率材料を光学膜厚(光学膜厚は光の屈折率に物理膜厚を掛けたもの)で1/4波長だけ形成することで得られる。低屈折率材料としては、例えば、珪素系樹脂、フッ素系透明高分子樹脂、弗化マグネシウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、窒化チタン等が挙げられる。
2層以上を積層した反射防止層は、可視光領域の屈折率が1.75以上2.4以下、消衰係数が0.5以下の高屈折率材料、および可視光領域の屈折率が1.3以上1.75未満、消衰係数が0.5以下の低屈折率材料を基材2側から高屈折率材料、低屈折率材料の順番で形成することで得られる。高屈折率材料としては、例えば、チタン、ジルコニウム、ニオブ、クロム等の酸化物、硫化亜鉛等が挙げられる。
高屈折率材料と低屈折率材料を4層積層した反射防止層に関しては、基材2側に近い高屈折率薄膜層と低屈折率薄膜層の組を、可視光領域の屈折率が1.5以上1.8以下、消衰係数が0.5以下の材料の単層に置き換えることで3層積層体の反射防止層とすることもできる。可視光領域の屈折率が1.5以上1.8以下、消衰係数が0.5以下の材料としては、例えば、三酸化アルミニウム(Al)、弗化セリウム、弗化ネオジウム等が挙げられる。
2層以上を積層した反射防止層は単層の反射防止層と比べて製造工程が多く、コストが高くなるが、一方、反射防止性能は単層の反射防止層よりも優れている。
(防眩層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかが防眩性を有する防眩層である場合、外光の写り込みを低減し、防眩層を形成した表面の視認性を向上することができる。具体的には、樹脂中に分散させた微粒子で表面に微細な凹凸を形成することによって、入射してきた外光の光拡散性を向上させる。防眩層の形成方法としては、例えば、珪素系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、メラミン系樹脂等の熱硬化型、光硬化型、あるいは、電離放射線硬化型樹脂中に、シリカ、有機珪素化合物、アクリル、メラミン等の平均粒子径が0.01μm以上3μm以下程度の透明微粒子を分散させる。ハードコート層の材料中に、例えば、シリカ、有機珪素化合物、アクリル、メラミン等の透明微粒子を分散して、ハードコート性と防眩性を兼ね備えた機能性薄膜層3とすることもできる。
(アンチニュートンリング層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかがアンチニュートンリング性を有するアンチニュートンリング層である場合、ニュートンリングを基材2表面に形成し難くし、アンチニュートンリング層を形成した表面の視認性を向上することができる。ニュートンリングは基材を部材に貼り合わせるときに、貼り合わせの密着強度が部分毎に異なることによって生じる。アンチニュートンリング層と防眩層は用途が異なるだけで、視認性を向上させるために設けられるため、防眩層と同様の方法で形成することができる。
(近赤外線カット層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかが近赤外線カット性を有する近赤外線カット層である場合、電気・電子機器等から放射される、あるいは太陽光に含まれる不要な近赤外線をカットすることができる。近赤外線カット層は、近赤外線カット性のある材料を蒸着するか、あるいは、有機バインダーに溶解、あるいは、混合して塗布して形成する。蒸着材料としては、例えば、酸化インジウムと酸化錫との混合物(ITO)、酸化インジウムと酸化セリウムとの混合物(ICO)、酸化インジウムと酸化亜鉛との混合物、酸化亜鉛と酸化アルミニウムとの混合物、酸化亜鉛と酸化ガリウムとの混合物、酸化錫と酸化アンチモンとの混合物、酸化錫中にアンチモンおよびインジウムを含んだ混合物、珪素中にジルコニウムを含んだ混合物、酸化インジウム、酸化錫、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化ガリウム、酸化アンチモン等の金属酸化物、または、弗化アンチモン系有機化合物、または、フタロシアニン系、アントラキノン系、ナフトキノン系、シアニン系、ナフタロシアニン系、高分子縮合アゾ系、ピロール系、フェニレンジアミニウム系等の有機色素、または、ジチオール系、メルカプトナフトール系等の有機金属錯体等が挙げられる。
有機バインダーとしては、例えば、ポリスチレン系化合物、ポリビニル系化合物、スチレン系共重合体、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、天然高分子、ロジン、変性ロジン、エポキシ樹脂、ポリアクリル酸樹脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族あるいは脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、これらのハロゲン変性体等、あるいはこれらバインダーを複数混合したものが挙げられる。
近赤外線カット層の形成方法は、蒸着の場合、抵抗加熱蒸着法、高周波誘導加熱蒸着法等の物理蒸着(PVD)法、あるいは、プラズマを用いた化学蒸着(CVD)法等の従来公知の方式で形成できる。
塗布する場合は、グラビアコート法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ロールブラッシュ法、カーテンコート法、含浸コート法等の従来公知の方式で形成できる。
(紫外線カット層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかが紫外線カット性を有する紫外線カット層である場合、素材・材料の組成を変質・変色・劣化させる紫外線、あるいは、太陽光に含まれる人体に有害な紫外線をカットすることができる。紫外線カット層は、紫外線カット性を有する材料であれば特に限定されるものではない。紫外線カット性を有する有機材料としては、例えば、ベンゾフェノン系、トリアゾール系、ヒンダードアミン系等、あるいは、これら材料を複数混合したものが挙げられる。
有機材料を用いた紫外線カット層は、グラビアコート法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ロールブラッシュ法、カーテンコート法、含浸コート法等の従来公知の方式で形成できる。
これら有機材料中には、酸化チタンなどの無機顔料およびフタロシアニンなどの有機顔料等を含有でき、有機材料を用いた紫外線カット層の物理膜厚は、0.5μm以上50μm以下程度である。
紫外線カット性を有する無機材料としては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化インジウムと酸化錫との混合物(ITO)、酸化インジウムと酸化セリウムとの混合物(ICO)、酸化インジウムと酸化亜鉛との混合物、酸化亜鉛と酸化アルミニウムとの混合物、酸化亜鉛と酸化ガリウムとの混合物、クロム等が挙げられる。
無機材料を用いた紫外線カット層は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、化学蒸着(CVD)法等の従来公知の方式で形成できる。
(光触媒層)
機能性薄膜層3a〜3cのいずれかが光触媒性を有する光触媒層である場合、表面に付着した汚れや指紋等を除去し、表面を清浄に保持することができる。光触媒層の材料としては、例えば、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ビスマス、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、チタン酸鉄、チタン酸ストロンチウム等の金属化合物、あるいは、これら金属化合物の複数を組み合わせて用いることができる。
光触媒作用を高活性化させる目的で、光触媒粒子の内部、表面、あるいは、近傍に、バナジウム、パラジウム、金、銀、銅、鉄、ニッケル、クロム、コバルト等の金属やこれらの金属からなる化合物、あるいは、金属からなる錯体を含有させてもよい。
光触媒層は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、化学蒸着(CVD)法、湿式塗工法等の従来公知の方式で形成できる。
これら機能性薄膜層3a〜3cを粘着材を介して形成する場合、粘着材の材料は、上記した粘着層と同様の材料を使用することができる。具体的には、例えば、アクリル系接着剤、珪素系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリエステル系ポリアミド、ポリビニルアルコール接着剤(PVA)、エチレン−酢酸ビニル系接着剤(EVA)、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルエーテル、飽和無定形ポリエステル、メラミン樹脂等が挙げられる。
機能性薄膜層3a〜3cは、表面処理が施されていることが好ましい。表面処理を施すことにより、隣接する層との密着性を向上させることができる。機能性薄膜層3a〜3cの表面処理法としては、例えば、コロナ処理法、蒸着処理法、電子ビーム処理法、高周波放電プラズマ処理法、スパッタリング処理法、イオンビーム処理法、大気圧グロー放電プラズマ処理法、アルカリ処理法、酸処理法等が挙げられる。
本発明の光学薄膜積層体は、具体的には、自動車部材、車両部材、家電用品部材、携帯電話部材、パーソナルコンピューター部材、オーディオ製品部材、カーナビゲーション部材、事務用品部材、スポーツ用品部材、雑貨部材、メガネ・サングラス部材、カメラ部材、光学用品部材、計測機器部材等に適用される。
さらに、本発明の光学薄膜積層体を、携帯電話、テレビ、ラジオ、カーナビゲーション等の電波を送信・受信する機器の筐体部分の部材に用いる場合は、電波の反射・散乱によるアンテナの送信・受信感度の減衰や乱れを避けるために、光学薄膜積層体を構成する基材、高屈折率薄膜層と低屈折率薄膜層からなる薄膜積層体、機能性薄膜層に誘電性を有する材料を用いることが好ましい。誘電性を有する材料を用いることによって、電波の反射・散乱によるアンテナの送信・受信感度の減衰や乱れを避けることができ、かつ、金属光沢と彩色と透明性とを併せ持つ光学薄膜積層体を提供することが可能である。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
[実施例1]
図4に示すように、基材2である、厚さ100μmの無色透明なポリエチレンテレフタレートのフィルムの片面上に、SiOxをスパッタリング法により堆積させ、物理膜厚3nmの密着層(機能性薄膜層3)を形成した。
次いで、以下のようにして高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層9からなる薄膜積層体4を形成した。
密着層(機能性薄膜層3)の上に、二酸化チタン(TiO)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚185nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.32、消衰係数0)を形成した。
高屈折率薄膜層7の上に、二酸化珪素(SiO)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚150nmの低屈折率薄膜層8(波長550nmの光の屈折率1.46、消衰係数0)を形成した。
低屈折率薄膜層8の上に、二酸化チタン(TiO)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚100nmの高屈折率薄膜層9(波長550nmの光の屈折率2.32、消衰係数0)を形成した。
薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光における、反射色相および反射彩度を測定したところ、CIELABのL*が39.6、a*が43.6、b*が−4.1であった。つまり、可視光領域における赤色の正反射光を強調させ、赤色の彩色と金属光沢とを有する薄膜積層体4を得た。
上記した反射色相および反射彩度の測定は、U−4000形 自記分光光度計(株式会社 日立製作所製)を用いて行った。測定手順は次に示すとおりである。まず、薄膜積層体4を形成した面と反対の基材2表面全面を黒い塗料でムラの出ないように塗りつぶした。黒い塗料で塗りつぶした基材2を太陽光の自然光あるいは蛍光灯などの人工光にかざして、基材2を通して光が漏れていないか確認した。基材2の薄膜積層体4を形成した側をU−4000形 自記分光光度計の測定光源に向けて設置した。このとき、薄膜積層体4を形成した基材2表面における鉛直線に対して測定光が5°の角度を持って基材2表面に入射するように設置した。基材2表面で正反射される光の方向で、かつ、2°視野になる位置に測光器を設置して可視光領域(380〜780nm)における反射率を測定し、JIS Z 8701に規定される三刺激値X、Y、Zを求めた。三刺激値X、Y、Zの計算は5nm間隔で実施した。続いて、三刺激値を用いてJIS Z 8729に規定されるL*a*b*表色系の明度L*、色相・彩度a*、b*を求めた。
更に、薄膜積層体4を形成した面と反対側の基材2表面を黒く塗らない場合において、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置したとき、ヘイズが0.28%と低かったため明瞭な加飾表面を得ることができた。このときの全光線透過率は82.9%と高かったため、薄膜積層体4を形成した基材2を通して反対側を透けて見ることができた。
上記したヘイズの測定は、濁度計NDH−2000(日本電色工業株式会社製)を用いて行った。測定に関しては、薄膜積層体4を形成した基材2表面を濁度計NDH−2000の測定光源に向けて設置した。測定方法に関しては、JIS K 7136に準拠した。
また、上記した全光線透過率の測定は、濁度計NDH−2000(日本電色工業株式会社製)を用いて行った。測定に関しては、薄膜積層体4を形成した基材2表面を濁度計NDH−2000の測定光源に向けて設置した。測定方法に関しては、JIS K 7361−1に準拠した。
[実施例2]
図4に示すように、基材2である、厚さ100μmの無色透明なポリエーテルサルホンのフィルムの片面上に、エアナイフコート法により水性アクリル樹脂を塗布して易接着層(機能性薄膜層3)を形成した。
次いで、以下のようにして高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層9からなる薄膜積層体4を形成した。
易接着層(機能性薄膜層3)の上に、五酸化ニオブ(Nb)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚90nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.27、消衰係数0)を形成した。
高屈折率薄膜層7の上に、二酸化珪素(SiO)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚120nmの低屈折率薄膜層8(波長550nmの光の屈折率1.46、消衰係数0)を形成した。
低屈折率薄膜層8の上に、五酸化ニオブ(Nb)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚90nmの高屈折率薄膜層9(波長550nmの光の屈折率2.27、消衰係数0)を形成した。
薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光における、反射色相および反射彩度を測定したところ、CIELABのL*が49.0、a*が37.6、b*が31.9であった。つまり、可視光領域における赤色の正反射光を強調させ、赤色の彩色と金属光沢とを有する薄膜積層体4を得た。
ここで、反射色相および反射彩度の測定は、実施例1と同様に行った。
更に、薄膜積層体4を形成した面と反対側の基材2表面を黒く塗らない場合において、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置したとき、ヘイズが0.32%と低かったため明瞭な加飾表面を得ることができた。このときの全光線透過率は78.1%と高かったため、薄膜積層体4を形成した基材を通して反対側を透けて見ることができた。
ここで、ヘイズおよび全光線透過率の測定は、実施例1と同様に行った。
[実施例3]
図5に示すように、基材2である、厚さ80μmの無色透明なトリアセチルセルロースのフィルムの片面上に、ロールブラッシュ法により有機珪素系樹脂を塗布してハードコート層(機能性薄膜層3d)を形成した。
更に、ハードコート層(機能性薄膜層3d)の上に、SiOxをスパッタリング法により堆積させ、物理膜厚3nmの密着層(機能性薄膜層3e)を形成した。
次いで、以下のようにして高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層9からなる薄膜積層体4を形成した。
密着層(機能性薄膜層3e)の上に、硫化亜鉛(ZnS)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚30nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.36、消衰係数0)を形成した。
高屈折率薄膜層7の上に、二弗化マグネシウム(MgF)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚195nmの低屈折率薄膜層8(波長550nmの光の屈折率1.38、消衰係数0)を形成した。
低屈折率薄膜層8の上に、硫化亜鉛(ZnS)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚75nmの高屈折率薄膜層9(波長550nmの光の屈折率2.36、消衰係数0)を形成した。
薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光における、反射色相および反射彩度を測定したところ、CIELABのL*が50.1、a*が50.0、b*が−30.2であった。つまり、可視光領域における赤色の正反射光を強調させ、赤色の彩色と金属光沢とを有する薄膜積層体4を得た。
ここで、反射色相および反射彩度の測定は、実施例1と同様に行った。
更に、薄膜積層体4を形成した面と反対側の基材2表面を黒く塗らない場合において、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置したとき、ヘイズが0.31%と低かったため明瞭な加飾表面を得ることができた。このときの全光線透過率は78.3%と高かったため、薄膜積層体4を形成した基材を通して反対側を透けて見ることができた。
ここで、ヘイズおよび全光線透過率の測定は、実施例1と同様に行った。
[実施例4]
図4に示すように、基材2である、厚さ100μmの無色透明なポリエーテルサルホンのフィルムの片面上に、エアナイフコート法により水性ポリエステル樹脂を塗布して易接着層(機能性薄膜層3)を形成した。
次いで、以下のようにして高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層9からなる薄膜積層体4を形成した。
易接着層(機能性薄膜層3)の上に、五酸化ニオブ(Nb)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚75nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.27、消衰係数0)を形成した。
高屈折率薄膜層7の上に、二酸化珪素(SiO)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚35nmの低屈折率薄膜層8(波長550nmの光の屈折率1.46、消衰係数0)を形成した。
低屈折率薄膜層8の上に、五酸化ニオブ(Nb)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚30nmの高屈折率薄膜層9(波長550nmの光の屈折率2.27、消衰係数0)を形成した。
薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光における、反射色相および反射彩度を測定したところ、CIELABのL*が28.5、a*が14.9、b*が−55.5であった。つまり、可視光領域における青色の正反射光を強調させ、青色の彩色と金属光沢とを有する薄膜積層体4を得た。
ここで、反射色相および反射彩度の測定は、実施例1と同様に行った。
更に、薄膜積層体4を形成した面と反対側の基材2表面を黒く塗らない場合において、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置したとき、ヘイズが0.28%と低かったため明瞭な加飾表面を得ることができた。このときの全光線透過率は88.9%と高かったため、薄膜積層体4を形成した基材を通して反対側を透けて見ることができた。
ここで、ヘイズおよび全光線透過率の測定は、実施例1と同様に行った。
[実施例5]
図4に示すように、基材2である、厚さ100μmの無色透明なポリエチレンテレフタレートのフィルムの片面上に、SiOxをスパッタリング法により堆積させ、物理膜厚3nmの密着層(機能性薄膜層3)を形成した。
次いで、以下のようにして高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層9からなる薄膜積層体4を形成した。
密着層(機能性薄膜層3)の上に、二酸化チタン(TiO)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚45nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.32、消衰係数0)を形成した。
高屈折率薄膜層7の上に、二酸化珪素(SiO)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚35nmの低屈折率薄膜層8(波長550nmの光の屈折率1.46、消衰係数0)を形成した。
低屈折率薄膜層8の上に、二酸化チタン(TiO)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚55nmの高屈折率薄膜層9(波長550nmの光の屈折率2.32、消衰係数0)を形成した。
薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光における、反射色相および反射彩度を測定したところ、CIELABのL*が43.7、a*が5.0、b*が−41.1であった。つまり、可視光領域における青色の正反射光を強調させ、青色の彩色と金属光沢とを有する薄膜積層体4を得た。
ここで、反射色相および反射彩度の測定は、実施例1と同様に行った。
更に、薄膜積層体4を形成した面と反対側の基材2表面を黒く塗らない場合において、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置したとき、ヘイズが0.29%と低かったため明瞭な加飾表面を得ることができた。このときの全光線透過率は80.6%と高かったため、薄膜積層体4を形成した基材2を通して反対側を透けて見ることができた。
ここで、ヘイズおよび全光線透過率の測定は、実施例1と同様に行った。
[実施例6]
図5に示すように、基材2である、厚さ80μmの無色透明なトリアセチルセルロースのフィルムの片面上に、ロールブラッシュ法によりアクリル系樹脂を塗布してハードコート層(機能性薄膜層3d)を形成した。
更に、ハードコート層(機能性薄膜層3d)の上に、SiOxをスパッタリング法により堆積させ、物理膜厚3nmの密着層(機能性薄膜層3e)を形成した。
次いで、以下のようにして高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層9からなる薄膜積層体4を形成した。
密着層(機能性薄膜層3e)の上に、硫化亜鉛(ZnS)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚65nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.36、消衰係数0)を形成した。
高屈折率薄膜層7の上に、二弗化マグネシウム(MgF)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚35nmの低屈折率薄膜層8(波長550nmの光の屈折率1.38、消衰係数0)を形成した。
低屈折率薄膜層8の上に、硫化亜鉛(ZnS)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚25nmの高屈折率薄膜層9(波長550nmの光の屈折率2.36、消衰係数0)を形成した。
薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光における、反射色相および反射彩度を測定したところ、CIELABのL*が21.3、a*が41.9、b*が−61.0であった。つまり、可視光領域における青色の正反射光を強調させ、青色の彩色と金属光沢とを有する薄膜積層体4を得た。
ここで、反射色相および反射彩度の測定は、実施例1と同様に行った。
更に、薄膜積層体4を形成した面と反対側の基材2表面を黒く塗らない場合において、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置したとき、ヘイズが0.24%と低かったため明瞭な加飾表面を得ることができた。このときの全光線透過率は92.4%と高かったため、薄膜積層体4を形成した基材2を通して反対側を透けて見ることができた。
ここで、ヘイズおよび全光線透過率の測定は、実施例1と同様に行った。
[実施例7]
図4に示すように、基材2である、厚さ100μmの無色透明なポリエチレンテレフタレートのフィルムの片面上に、SiOxをスパッタリング法により堆積させ、物理膜厚3nmの密着層(機能性薄膜層3)を形成した。
次いで、以下のようにして高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層9からなる薄膜積層体4を形成した。
密着層(機能性薄膜層3)の上に、二酸化チタン(TiO)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚105nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.32、消衰係数0)を形成した。
高屈折率薄膜層7の上に、二酸化珪素(SiO)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚110nmの低屈折率薄膜層8(波長550nmの光の屈折率1.46、消衰係数0)を形成した。
低屈折率薄膜層8の上に、二酸化チタン(TiO)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚20nmの高屈折率薄膜層9(波長550nmの光の屈折率2.32、消衰係数0)を形成した。
薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光における、反射色相および反射彩度を測定したところ、CIELABのL*が50.2、a*が0.0、b*が−0.1であった。つまり、可視光領域における灰色の正反射光を強調させ、灰色の彩色と金属光沢とを有する薄膜積層体4を得た。
ここで、反射色相および反射彩度の測定は、実施例1と同様に行った。
更に、薄膜積層体4を形成した面と反対側の基材2表面を黒く塗らない場合において、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置したとき、ヘイズが0.39%と低かったため明瞭な加飾表面を得ることができた。このときの全光線透過率は76.2%と高かったため、薄膜積層体4を形成した基材2を通して反対側を透けて見ることができた。
ここで、ヘイズおよび全光線透過率の測定は、実施例1と同様に行った。
[実施例8]
図5に示すように、基材2である、厚さ80μmの無色透明なトリアセチルセルロースのフィルムの片面上に、ロールブラッシュ法により有機珪素系樹脂を塗布してハードコート層(機能性薄膜層3d)を形成した。
更に、ハードコート層(機能性薄膜層3d)の上に、SiOxをスパッタリング法により堆積させ、物理膜厚3nmの密着層(機能性薄膜層3e)を形成した。
次いで、以下のようにして高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層8からなる薄膜積層体4を形成した。
密着層(機能性薄膜層3e)の上に、硫化亜鉛(ZnS)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚105nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.36、消衰係数0)を形成した。
高屈折率薄膜層7の上に、二弗化マグネシウム(MgF)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚185nmの低屈折率薄膜層8(波長550nmの光の屈折率1.38、消衰係数0)を形成した。
低屈折率薄膜層8の上に、硫化亜鉛(ZnS)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚55nmの高屈折率薄膜層9(波長550nmの光の屈折率2.36、消衰係数0)を形成した。
薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光における、反射色相および反射彩度を測定したところ、CIELABのL*が56.7、a*が−3.3、b*が−2.4であった。つまり、可視光領域における灰色の正反射光を強調させ、灰色の彩色と金属光沢とを有する薄膜積層体4を得た。
ここで、反射色相および反射彩度の測定は、実施例1と同様に行った。
更に、薄膜積層体4を形成した面と反対側の基材2表面を黒く塗らない場合において、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置したとき、ヘイズが0.41%と低かったため明瞭な加飾表面を得ることができた。このときの全光線透過率は72.1%と高かったため、薄膜積層体4を形成した基材2を通して反対側を透けて見ることができた。
ここで、ヘイズおよび全光線透過率の測定は、実施例1と同様に行った。
[実施例9]
図4に示すように、基材2である、厚さ100μmの無色透明なポリエーテルサルホンのフィルムの片面上に、エアナイフコート法により水性アクリル樹脂を塗布して易接着層(機能性薄膜層3)を形成した。
次いで、以下のようにして高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層9からなる薄膜積層体4を形成した。
易接着層(機能性薄膜層3)の上に、五酸化ニオブ(Nb)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚165nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.27、消衰係数0)を形成した。
高屈折率薄膜層7の上に、二弗化マグネシウム(MgF)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚15nmの低屈折率薄膜層8(波長550nmの光の屈折率1.38、消衰係数0)を形成した。
低屈折率薄膜層8の上に、五酸化ニオブ(Nb)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚130nmの高屈折率薄膜層9(波長550nmの光の屈折率2.27、消衰係数0)を形成した。
薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光における、反射色相および反射彩度を測定したところ、CIELABのL*が49.8、a*が−2.9、b*が3.4であった。つまり、可視光領域における灰色の正反射光を強調させ、灰色の彩色と金属光沢とを有する薄膜積層体4を得た。
ここで、反射色相および反射彩度の測定は、実施例1と同様に行った。
更に、薄膜積層体4を形成した面と反対側の基材2表面を黒く塗らない場合において、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置したとき、ヘイズが0.37%と低かったため明瞭な加飾表面を得ることができた。このときの全光線透過率は76.3%と高かったため、薄膜積層体4を形成した基材2を通して反対側を透けて見ることができた。
ここで、ヘイズおよび全光線透過率の測定は、実施例1と同様に行った。
[実施例10]
図4に示すように、基材2である、厚さ100μmの無色透明なポリエーテルサルホンのフィルムの片面上に、ロールブラッシュ法により水性アクリル樹脂を塗布して易接着層(機能性薄膜層3)を形成した。
次いで、以下のようにして高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層9からなる薄膜積層体4を形成した。
易接着層(機能性薄膜層3)の上に、二酸化チタン(TiO)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚185nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.32、消衰係数0)を形成した。
高屈折率薄膜層7の上に、二酸化珪素(SiO)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚25nmの低屈折率薄膜層8(波長550nmの光の屈折率1.46、消衰係数0)を形成した。
低屈折率薄膜層8の上に、二酸化チタン(TiO)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚125nmの高屈折率薄膜層9(波長550nmの光の屈折率2.32、消衰係数0)を形成した。
薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光における、反射色相および反射彩度を測定したところ、CIELABのL*が50.5、a*が−2.1、b*が21.9であった。つまり、可視光領域における黄色の正反射光を強調させ、黄色の彩色と金属光沢とを有する薄膜積層体4を得た。
ここで、反射色相および反射彩度の測定は、実施例1と同様に行った。
更に、薄膜積層体4を形成した面と反対側の基材2表面を黒く塗らない場合において、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置したとき、ヘイズが0.39%と低かったため明瞭な加飾表面を得ることができた。このときの全光線透過率は76.8%と高かったため、薄膜積層体4を形成した基材を通して反対側を透けて見ることができた。
ここで、ヘイズおよび全光線透過率の測定は、実施例1と同様に行った。
[実施例11]
図4に示すように、基材2である、厚さ100μmの無色透明なポリエチレンテレフタレートのフィルムの片面上に、SiOxをスパッタリング法により堆積させ、物理膜厚3nmの密着層(機能性薄膜層3)を形成した。
次いで、以下のようにして高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層9からなる薄膜積層体4を形成した。
密着層(機能性薄膜層3)の上に、二酸化チタン(TiO)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚190nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.32、消衰係数0)を形成した。
高屈折率薄膜層7の上に、二酸化珪素(SiO)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚180nmの低屈折率薄膜層8(波長550nmの光の屈折率1.46、消衰係数0)を形成した。
低屈折率薄膜層8の上に、二酸化チタン(TiO)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚15nmの高屈折率薄膜層9(波長550nmの光の屈折率2.32、消衰係数0)を形成した。
薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光における、反射色相および反射彩度を測定したところ、CIELABのL*が55.1、a*が−6.5、b*が47.1であった。つまり、可視光領域における黄色の正反射光を強調させ、黄色の彩色と金属光沢とを有する薄膜積層体4を得た。
ここで、反射色相および反射彩度の測定は、実施例1と同様に行った。
更に、薄膜積層体4を形成した面と反対側の基材2表面を黒く塗らない場合において、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置したとき、ヘイズが0.40%と低かったため明瞭な加飾表面を得ることができた。このときの全光線透過率は72.1%と高かったため、薄膜積層体4を形成した基材2を通して反対側を透けて見ることができた。
ここで、ヘイズおよび全光線透過率の測定は、実施例1と同様に行った。
[実施例12]
図5に示すように、基材2である、厚さ80μmの無色透明なトリアセチルセルロースのフィルムの片面上に、エアナイフコート法によりアクリル系樹脂を塗布してハードコート層(機能性薄膜層3d)を形成した。
更に、ハードコート層(機能性薄膜層3d)の上に、SiOxを電子ビームを利用した真空蒸着法により堆積させ、物理膜厚3nmの密着層(機能性薄膜層3e)を形成した。
次いで、以下のようにして高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層9からなる薄膜積層体4を形成した。
密着層(機能性薄膜層3e)の上に、硫化亜鉛(ZnS)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚75nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.36、消衰係数0)を形成した。
高屈折率薄膜層7の上に、二弗化マグネシウム(MgF)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚10nmの低屈折率薄膜層8(波長550nmの光の屈折率1.38、消衰係数0)を形成した。
低屈折率薄膜層8の上に、硫化亜鉛(ZnS)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚110nmの高屈折率薄膜層9(波長550nmの光の屈折率2.36、消衰係数0)を形成した。
薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光における、反射色相および反射彩度を測定したところ、CIELABのL*が61.7、a*が2.1、b*が46.6であった。つまり、可視光領域における黄色の正反射光を強調させ、黄色の彩色と金属光沢とを有する薄膜積層体4を得た。
ここで、反射色相および反射彩度の測定は、実施例1と同様に行った。
更に、薄膜積層体4を形成した面と反対側の基材2表面を黒く塗らない場合において、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置したとき、ヘイズが0.43%と低かったため明瞭な加飾表面を得ることができた。このときの全光線透過率は67.5%と高かったため、薄膜積層体4を形成した基材2を通して反対側を透けて見ることができた。
ここで、ヘイズおよび全光線透過率の測定は、実施例1と同様に行った。
[実施例13]
図4に示すように、基材2である、厚さ100μmの無色透明なポリエチレンテレフタレートのフィルムの片面上に、SiOxをスパッタリング法により堆積させ、物理膜厚3nmの密着層(機能性薄膜層3)を形成した。
次いで、以下のようにして高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層9からなる薄膜積層体4を形成した。
密着層(機能性薄膜層3)の上に、二酸化チタン(TiO)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚45nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.32、消衰係数0)を形成した。
高屈折率薄膜層7の上に、二酸化珪素(SiO)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚145nmの低屈折率薄膜層8(波長550nmの光の屈折率1.46、消衰係数0)を形成した。
低屈折率薄膜層8の上に、二酸化チタン(TiO)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚145nmの高屈折率薄膜層9(波長550nmの光の屈折率2.32、消衰係数0)を形成した。
薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光における、反射色相および反射彩度を測定したところ、CIELABのL*が53.8、a*が−49.1、b*が2.7であった。つまり、可視光領域における緑色の正反射光を強調させ、緑色の彩色と金属光沢とを有する薄膜積層体4を得た。
ここで、反射色相および反射彩度の測定は、実施例1と同様に行った。
更に、薄膜積層体4を形成した面と反対側の基材2表面を黒く塗らない場合において、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置したとき、ヘイズが0.41%と低かったため明瞭な加飾表面を得ることができた。このときの全光線透過率は73.3%と高かったため、薄膜積層体4を形成した基材2を通して反対側を透けて見ることができた。
ここで、ヘイズおよび全光線透過率の測定は、実施例1と同様に行った。
[実施例14]
図4に示すように、基材2である、厚さ100μmの無色透明なポリエーテルサルホンのフィルムの片面上に、ロールブラッシュ法により水性アクリル樹脂を塗布して易接着層(機能性薄膜層3)を形成した。
次いで、以下のようにして高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層9からなる薄膜積層体4を形成した。
易接着層(機能性薄膜層3)の上に、五酸化ニオブ(Nb)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚55nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.27、消衰係数0)を形成した。
高屈折率薄膜層7の上に、二酸化珪素(SiO)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚155nmの低屈折率薄膜層8(波長550nmの光の屈折率1.46、消衰係数0)を形成した。
低屈折率薄膜層8の上に、五酸化ニオブ(Nb)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚140nmの高屈折率薄膜層9(波長550nmの光の屈折率2.27、消衰係数0)を形成した。
薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光における、反射色相および反射彩度を測定したところ、CIELABのL*が63.3、a*が−29.6、b*が24.5であった。つまり、可視光領域における緑色の正反射光を強調させ、緑色の彩色と金属光沢とを有する薄膜積層体4を得た。
ここで、反射色相および反射彩度の測定は、実施例1と同様に行った。
更に、薄膜積層体4を形成した面と反対側の基材2表面を黒く塗らない場合において、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置したとき、ヘイズが0.44%と低かったため明瞭な加飾表面を得ることができた。このときの全光線透過率は63.9%と高かったため、薄膜積層体4を形成した基材2を通して反対側を透けて見ることができた。
ここで、ヘイズおよび全光線透過率の測定は、実施例1と同様に行った。
[実施例15]
図5に示すように、基材2である、厚さ80μmの無色透明なトリアセチルセルロースのフィルムの片面上に、ロールブラッシュ法によりアクリル系樹脂を塗布してハードコート層(機能性薄膜層3d)を形成した。
更に、ハードコート層(機能性薄膜層3d)の上に、SiOxを電子ビームを利用した真空蒸着法により堆積させ、物理膜厚3nmの密着層(機能性薄膜層3e)を形成した。
次いで、以下のようにして高屈折率薄膜層7、低屈折率薄膜層8、高屈折率薄膜層9からなる薄膜積層体4を形成した。
密着層(機能性薄膜層3e)の上に、二酸化チタン(TiO)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚35nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.32、消衰係数0)を形成した。
高屈折率薄膜層7の上に、二弗化マグネシウム(MgF)を電子ビームを利用した真空蒸着法によって堆積させ、物理膜厚135nmの低屈折率薄膜層8(波長550nmの光の屈折率1.38、消衰係数0)を形成した。
低屈折率薄膜層8の上に、二酸化チタン(TiO)をスパッタリング法によって堆積させ、物理膜厚150nmの高屈折率薄膜層7(波長550nmの光の屈折率2.32、消衰係数0)を形成した。
薄膜積層体4を形成した側と反対側の基材2表面を黒く塗り、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光における、反射色相および反射彩度を測定したところ、CIELABのL*が58.3、a*が−42.5、b*が−16.1であった。つまり、可視光領域における緑色の正反射光を強調させ、緑色の彩色と金属光沢とを有する薄膜積層体4を得た。
ここで、反射色相および反射彩度の測定は、実施例1と同様に行った。
更に、薄膜積層体4を形成した面と反対側の基材2表面を黒く塗らない場合において、基材2の薄膜積層体4を形成した側に測定光源を設置したとき、ヘイズが0.42%と低かったため明瞭な加飾表面を得ることができた。このときの全光線透過率は71.0%と高かったため、薄膜積層体4を形成した基材2を通して反対側を透けて見ることができた。
ここで、ヘイズおよび全光線透過率の測定は、実施例1と同様に行った。
本発明の光学薄膜積層体の一例を示す断面図。 本発明の光学薄膜積層体の一例を示す断面図。 本発明の光学薄膜積層体の一例を示す断面図。 実施例1、2、4、5、7、9、10、11、13、14の光学薄膜積層体を示す断面図。 実施例3、6、8、12、15の光学薄膜積層体を示す断面図。
符号の説明
1 光学薄膜積層体
2 基材
3 機能性薄膜層
3a〜3e 機能性薄膜層
4 薄膜積層体
7 高屈折率薄膜層
8 低屈折率薄膜層
9 高屈折率薄膜層

Claims (9)

  1. 基材の一方の面上に、少なくとも高屈折率薄膜層と低屈折率薄膜層とを各1層以上交互に積層してなる薄膜積層体を有する光学薄膜積層体を成形してなる加飾成形品であって、
    前記高屈折率薄膜層の光の波長550nmでの屈折率が1.75以上2.4以下であり、消衰係数が0.5以下であり、
    前記低屈折率薄膜層の光の波長550nmでの屈折率が1.3以上1.75未満であり、消衰係数が0.5以下であり、
    前記光学薄膜積層体のJIS K 7136に準拠し測定したヘイズが0.44%以下であり、
    前記基材と前記薄膜積層体との間であって、前記薄膜積層体と接触する位置にSiOxからなる密着層を備えることを特徴とする加飾成形品。
  2. 前記基材上に、物理膜厚12nm以上200nm以下の高屈折率薄膜層と、物理膜厚40nm以上200nm以下の低屈折率薄膜層と、物理膜厚12nm以上200nm以下の高屈折率薄膜層と、を順次積層してなる薄膜積層体を有する光学薄膜積層体を成形してなる加飾成形品であって、
    前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光におけるCIELAB(JIS Z 8729に準拠)のL*が15以上65以下、a*が10以上80以下、b*が−80以上80以下であることを特徴とする請求項1に記載の加飾成形品。
  3. 前記基材上に、物理膜厚10nm以上120nm以下の高屈折率薄膜層と、物理膜厚10nm以上150nm以下の低屈折率薄膜層と、物理膜厚10nm以上120nm以下の高屈折率薄膜層と、を順次積層してなる薄膜積層体を有する光学薄膜積層体を成形してなる加飾成形品であって、
    前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光におけるCIELAB(JIS Z 8729に準拠)のL*が15以上60以下、a*が−20以上70以下、b*が−80以上−10以下であることを特徴とする請求項1に記載の加飾成形品。
  4. 前記基材上に、物理膜厚10nm以上200nm以下の高屈折率薄膜層と、物理膜厚10nm以上200nm以下の低屈折率薄膜層と、物理膜厚10nm以上200nm以下の高屈折率薄膜層と、を順次積層してなる薄膜積層体を有する光学薄膜積層体を成形してなる加飾成形品であって、
    前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光におけるCIELAB(JIS Z 8729に準拠)のL*が15以上80以下、a*が−35以上35以下、b*が−20以上20以下であることを特徴とする請求項1に記載の加飾成形品。
  5. 前記基材上に、物理膜厚8nm以上230nm以下の高屈折率薄膜層と、物理膜厚7nm以上210nm以下の低屈折率薄膜層と、物理膜厚8nm以上230nm以下の高屈折率薄膜層と、を順次積層してなる薄膜積層体を有する光学薄膜積層体を成形してなる加飾成形品であって、
    前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光におけるCIELAB(JIS Z 8729に準拠)のL*が15以上80以下、a*が−30以上30以下、b*が5以上70以下であることを特徴とする請求項1に記載の加飾成形品。
  6. 前記基材上に、物理膜厚10nm以上180nm以下の高屈折率薄膜層と、物理膜厚12nm以上200nm以下の低屈折率薄膜層と、物理膜厚10nm以上180nm以下の高屈折率薄膜層と、を順次積層してなる薄膜積層体を有する光学薄膜積層体を成形してなる加飾成形品であって、
    前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置し、D65光源、5°入射、2°視野、正反射光におけるCIELAB(JIS Z 8729に準拠)のL*が15以上80以下、a*が−75以上−5以下、b*が−45以上45以下であることを特徴とする請求項1に記載の加飾成形品。
  7. 前記基材の薄膜積層体を形成した側に測定光源を設置したときの全光線透過率(JIS K 7361−1に準拠)が20%以上98%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の加飾成形品。
  8. 前記薄膜積層体が真空成膜法により形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の加飾成形品。
  9. 前記基材の少なくとも一方の面上、または、前記薄膜積層体の最表面上、または、その両方に、直接、または、粘着材を介して、ハードコート性、透明保護性、易接着性、粘着性、防汚性、ガスバリア性、誘電体性、導電性、電磁波シールド性、反射防止性、防眩性、アンチニュートンリング性、近赤外線カット性、紫外線カット性、光触媒性から選ばれる少なくとも一つの機能を有する機能性薄膜層を形成してなることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の加飾成形品。

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