JP5790167B2 - 透明ガスバリア積層体 - Google Patents

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本発明は、ガスバリア性を付与するためにプラスチック基材上に蒸着薄膜層を設けた透明ガスバリア積層体に関する。
従来より、食品、日用品及び医薬品の包装分野では内容物の変質を防止することが求められてきた。これら内容物の変質は、酸素や水蒸気などのガスが包装材料を透過して内容物と反応しておきる。よって、酸素や水蒸気などのガスを透過させない性質(ガスバリア性)を備えていることが求められており、温度及び湿度などに影響されないアルミニウムなどの金属箔やアルミニウム蒸着フィルムが用いられてきた。
ところが、アルミニウムなどの金属箔やアルミニウム蒸着フィルムを用いた包装材料は、ガスバリア性に優れるが、包装材料を透視して内容物を確認することができないだけではなく、使用後の廃棄の際は不燃物として処理しなければならない。また包装後の内容物などの検査の際に金属探知器が使用できない点などの欠点を有していた。また、包装用途ではなくとも酸素や水蒸気の進入で耐久性が劣化するようなエレクトロニクス部材等にもガスバリア性が必要とされ、同時に透明性が求められるときは、金属箔やアルミニウム蒸着フィルムでは対応しきれない問題があった。
そこで、これらの欠点を克服した包装用材料として、最近では酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム及び酸化珪素などの無機酸化物を透明なプラスチック基材の上に蒸着したフィルムが提案されている。これらの蒸着フィルムは、透明性及び酸素、水蒸気等のガス遮断性を有していることが知られ、金属箔などでは得ることができない透明性、ガスバリア性の両方を有する包装材料として好適とされている。
近年、食品包装用途だけではなく、エレクトロニクス分野でも透明性、ガスバリア性、特に水蒸気バリア性の要求が高まってきている。ここで言うエレクトロニクス分野とは、エレクトロニクス部材の包装用途のみならず、有機EL素子や液晶部材、太陽電池部材の構成材料として使用されるなど幅広い分野を示す。エレクトロニクス用途では食品包装用途よりも過酷な条件での使用が想定され、かつガスバリア性の要求も高くなっており、従来技術の透明蒸着フィルムの性能の向上の試みが行われており、ガラス基板で使用されていた分野へのフレキシブルフィルム基板が展開されつつある。
また、透明蒸着フィルムは無機酸化物を保護するためにガスバリア被覆層を積層している。これは、バリア性能の向上や後加工での無機酸化物蒸着薄膜層へのダメージを防ぐためであり様々な材料で実施されている(特許文献1〜4)。
しかしながら、プラスチック基材、蒸着薄膜層、ガスバリア被覆層と界面が2箇所あるため干渉光による色ムラが発生しディスプレイの表面保護でバリアフィルムを用いるときに外観上問題となっている。
特開平5−309777号公報 特開平10−100301号公報 特開2005−271467号公報 特許第2790054号公報
本発明の目的は、上記の問題点を鑑みて透明かつ干渉ムラもなく、かつガスバリア性が高い透明ガスバリア積層体を提供することにある。
本発明の請求項1に係る発明は、プラスチック基材の少なくとも一方の面に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層と、水溶性高分子、並びに、(a)1種以上の金属アルコキシド、(b)1種以上の金属アルコキシドの加水分解物、または(c)塩化錫の少なくとも1つ以上を含む水溶液、あるいは、水/アルコール混合溶液を主成分とするガスバリア被覆液を塗布してなるガスバリア被覆層とが、積層された透明ガスバリア積層体であって、前記ガスバリア被覆層に屈折率調整剤として固形分比5wt%以上30wt%以下の金属酸化物微粒子を含み、前記蒸着薄膜層の屈折率と前記ガスバリア被覆層の屈折率の差が、前記蒸着薄膜層の屈折率の5%以内であり,その積層体の水蒸気透過度が0.3g/m・day以下であることを特徴とする透明ガスバリア積層体である。
本発明の請求項2に係る発明は、前記金属酸化物粒子の粒径が3nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の透明ガスバリア積層体である。
本発明の請求項3に係る発明は、前記蒸着薄膜層が、酸化アルミニウムもしくは酸化珪素であることを特徴とする請求項1または2に記載の透明ガスバリア積層体である。
本発明の請求項4に係る発明は、前記プラスチック基材がポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の透明ガスバリア積層体である。
請求項1の発明によれば、蒸着薄膜層の屈折率とガスバリア被覆層の屈折率の差が、蒸着薄膜層の屈折率の5%以内であるので、各層の界面において光の反射を少なくすることができ、反射光が干渉することで起こる色のムラが生じない。また、水蒸気透過度が0.3g/m・day以下であるので、ガスバリア性が高い透明ガスバリア積層体が得られる。
請求項2の発明によれば、前記ガスバリア被覆層が金属酸化物粒子を含むことで、ガスバリア被覆層の屈折率が蒸着薄膜層の屈折率に近づき、その界面での反射を少なくし色ムラを減少することができる。
請求項3の発明によれば、蒸着薄膜層が、酸化アルミニウムもしくは酸化珪素である。これは、ガスバリア性能、透明性、材料コスト、及び加工性から良い。
請求項4の発明によれば、前記プラスチック基材がポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする。コスト面、耐熱性、透明性、加工性などからポリエチレンテレフタレートフィルムがよい。
本発明の透明ガスバリア積層体の断面模式図である。 実施例1で得られた透明ガスバリア積層体の分光反射率曲線である。 実施例2で得られた透明ガスバリア積層体の分光反射率曲線である。 比較例1で得られた透明ガスバリア積層体の分光反射率曲線である。 比較例2で得られた透明ガスバリア積層体の分光反射率曲線である。
以下、本発明の実施の形態について図面をもって説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る透明ガスバリア積層体4は、プラスチック基材1の上に蒸着薄膜層2とガスバリア被覆層3を逐次積層した積層体である。
本発明に用いるプラスチック基材1としては、特に限定されるものではなく加熱温度200℃以上でも形態を保つものならば公知のものを使用することができる。例えば、ポリエステル系フィルム(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド系フィルム(ナイロン−6、ナイロン−66等)、ポリスチレン系フィルム、ポリ塩化ビニル系フィルム、ポリイミド系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリエーテルスルホン系フィルム、アクリル系フィルム、セルロース系フィルム(トリアセチルセルロース又はジアセチルセルロース等)などが挙げられる。特に限定されないが、熱収縮率が低いフィルムが好ましい。
実際的には、用途や要求物性により適宜選定をすることが望ましく、医療用品、薬品、食品等の包装には、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドなどを用いることができる。また、電子部材、光学部材等の極端に水分を嫌う内容物を保護する包装に用いられる場合には、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド類、ポリエーテルスルホンなどのそれ自体も高いガスバリア性を有する材料が望ましい。またフィルムの厚さは、特に限定されない。用途に応じて6μmから200μm程度のものが使用することができる。
またフィルムには、この積層面にバリア性能を損なわない範囲でコロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理などの各種前処理、易接着層やアンカーコート層などの各種コート層を設けても構わない。
本発明の蒸着薄膜層2は、バリア性の高い材料として酸化アルミニウム(AlOx)、酸化珪素(SiOx)、フッ化マグネシウム(MgF)、酸化マグネシウム(MgO)又はインジウム−スズ酸化物(ITO)などを用いることができる。材料コスト、バリア性能、透明性から無機酸化物である酸化アルミニウムもしくは酸化珪素が好ましい。
蒸着薄膜層2の厚みは、10nm以下では薄膜の連続性に問題があり、また300nmを越えるとカールやクラックが発生しやすく、バリア性能に悪影響を与え、かつ可撓性が低下するため、好ましくは20nm〜200nmである。使用用途によって適宜厚みを設定すればよい。
蒸着薄膜層2の成膜は、真空成膜手段によって作成できる。バリア性能や膜均一性の観点から好ましい。成膜手段には、真空蒸着法、スパッタリング法、化学的気相成長法(CVD法)などの公知の方法があるが、成膜速度が速く生産性が高いことから真空蒸着法が好ましい。また真空蒸着法の中でも、特に電子ビーム加熱による成膜手段は、成膜速度を照射面積や電子ビーム電流などで制御し易いことや蒸着材料への昇温降温が短時間で行えることから有効である。
ガスバリア被覆層3は、蒸着薄膜層2を保護するとともに、蒸着薄膜層2との相乗効果により高いガスバリア性を発現させることができる。例えば、水溶性高分子と、(a)1種以上の金属アルコキシド、(b)1種以上の金属アルコキシドの加水分解物、または(c)塩化錫の少なくとも1つ以上を含む水溶液あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするガスバリア被覆液を、蒸着薄膜層2上に塗布し、加熱乾燥して形成することができる。
以下に、上記組成のガスバリア被覆液の各構成成分について更に詳しく説明する。
水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等を挙げることができる。この中では、特にポリビニルアルコール(以下、PVAと略す)は、得られるガスバリア被覆層3のガスバリア性が最も優れたものとなるので好ましい。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルを鹸化して得られるものであり、例えば、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分鹸化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全PVA等を用いることができる。
金属アルコキシドは、一般式、M(OR)(M:Si,Ti,Al,Zr等の金属、R:CH,C等のアルキル基)で表される化合物であり、テトラエトキシシラン{Si(OC}、トリイソプロポキシアルミニウム{Al(O−2´−C}等が具体例として挙げられる。中でもテトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムは加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定で好ましい。
このような構成材料からなるガスバリア被覆液には、ガスバリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、あるいは分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤等の公知の添加剤を必要に応じて適宜加えることも可能である。
ガスバリア被覆層3の形成材料として用いられる、水溶性高分子、並びに、(a)1種以上の金属アルコキシド、(b)1種以上の金属アルコキシドの加水分解物、または(c)塩化錫の少なくとも1つ以上を含む水溶液あるいは水/アルコール混合液を主成分とするガスバリア被覆液を塗布してなるガスバリア被覆層3の屈折率は蒸着薄膜層2に比べ低い屈折率であるため、ガスバリア被覆層3にあっては蒸着薄膜層2との屈折率の差を小さくするために屈折率調整剤を加えることができる。
屈折率調整剤としては、アルミナ粒子、酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子等の金属酸化物粒子を用いることができる。金属酸化物粒子にあっては、ガスバリア被覆層3の本来の特性であるバリア性やプラスチック基材1との密着性などその他特性を低下させることなく、ガスバリア被覆層3の屈折率を調整できるため好ましく用いることができる。金属酸化物粒子は、アルミナ粒子、酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子等を用いることができるがこれらに限定されるものではない。なお、金属酸化物粒子の粒径としては、3nm以上200nm以下の範囲内であることが好ましい。金属酸化物粒子の粒径が200nmを上回る場合には、透過光が散乱するため、透明性が損なわれることがある。一方、金属酸化物粒子の粒径が3nmを下回る場合には、微粒子製造の上で手間が多く、塗液の安定性が低下することがある。
屈折率調整剤は、ガスバリア被覆層3の形成材料の固形分に対し、5wt%以上30wt%以下の範囲内で添加されることが好ましい。屈折率調整剤のガスバリア被覆層3の形成材料の固形分に対する添加量が5wt%に満たない場合、プラスチック基材1との屈折率差を5%以内とすることができず色ムラが抑制できないことがある。一方、屈折率調整剤の添加量が30wt%を超える場合、基材の屈折率よりも高くなりすぎ屈折率が5%を超える可能性があり同様に色ムラを低減することができなくなってしまうことがある。
また、上記ガスバリア被覆液の塗布方法としては、通常用いられるディッピング法、ロールコーティング法、グラビアコーティング法、スプレーコーティング法、スクリーン印刷法等の従来公知の方法を用いることが可能である。
ガスバリア被覆層3の厚さは、特に限定されるものではない。使用用途により適宜決めればよい。乾燥後の厚さが、0.01μm以下の場合は、均一な塗膜が得られ難く、十分なガスバリア性を得られない場合があるので好ましくない。また厚さが50μmを超える場合は、塗膜にクラックが生じ易くなるため問題となる場合がある。好ましくは0.01〜50μmの範囲にあればよい。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
プラスチック基材1に用いるフィルムは、ポリエチレンテレフタレート、厚さ12μm(PET、東レ社製P60)を用いた。酸化珪素材料(大阪チタニウム社製)からなる蒸着材料を電子ビーム加熱法で加熱し、成膜圧力は1.1×10−2Paとして膜厚が20nmとなるように蒸着薄膜層2を形成した。
次に、上記の透明な蒸着薄膜層2の上に、グラビアコーティング法によって、下記に示すようにして調整されたガスバリア被覆液を塗布し、加熱乾燥させて、厚さ0.3μmのガスバリア被覆層3を積層し、実施例1の透明ガスバリア積層体4を得た。
<ガスバリア被覆液の調整>
テトラエトキシシラン10.4gに塩酸(0.1N)89.6gを加え、30分間撹拌して加水分解させた固形分3wt%(SiO2換算)の加水分解溶液と、ポリビニルアルコールの3wt%水/イソプロピルアルコール溶液{水:イソプロピルアルコール=90:10(重量比)}を混合し、屈折率調整剤として酸化ジルコニアゾル(日産化学工業社製
超微粒子ジルコニアゾル#1)6.0g(加水分解溶液とポリビニルアルコール溶液固形分に対して20wt%)を加えてガスバリア被覆液を得た。
<実施例2>
実施例1の蒸着薄膜層2が酸化アルミニウムとなるように、アルミニウム材料からなる蒸着材料を電子ビーム加熱法で加熱し、酸素ガスを蒸着雰囲気中に導入して酸化アルミニウム膜厚が15nmとなるように蒸着薄膜層2を形成した以外は実施例1と同様にして、実施例2の透明ガスバリア積層体4を得た。
以下に、本発明の比較例について説明する。
<比較例1>
実施例1の透明ガスバリア積層体4と同様にプラスチック基材1上に酸化珪素材料から蒸着薄膜層2を形成し、ガスバリア被覆液内に屈折率調整剤を含まず調整して同様にグラビアコーティング法によって、厚さ0.3μmのガスバリア被覆層を積層し、比較例1の透明ガスバリア積層体を得た。
<比較例2>
実施例2の透明ガスバリア積層体1と同様にプラスチック基材1上に酸化アルミニウムの蒸着薄膜層2を形成し、ガスバリア被覆液内に屈折率調整剤を含まず調整して同様にグラビアコーティング法によって、厚さ0.3μmのガスバリア被覆層を積層し、比較例2の透明ガスバリア積層体を得た。
以上の透明ガスバリア積層体に関して、色ムラの評価と水蒸気透過率の比較評価を行った。
(色ムラ評価)
得られた透明ガスバリア積層体のガスバリア被覆層と反対側の面を黒色艶消しスプレーにより黒色に塗布した。塗布後、バリアフィルムを目視で観察(蛍光灯スタンド直下30cm、天井蛍光灯下1.5m)し、色ムラの発生を観察した。評価基準を以下に示す。
◎:スタンド直下でも色ムラが見えにくい
○:スタンド直下ではやや色ムラあるが、天井下では色ムラが見えない
△:天井蛍光灯下でも容易に色ムラが確認される
×:天井蛍光灯下でも色ムラがはっきりと確認される。
(水蒸気透過率)
モダンコントロール社製MOCON PERMATRAN W3/33を用いて、40℃−90%RH雰囲気下で測定した。
なお、実施例および比較例の透明ガスバリア積層体において、各層の膜厚は透過型電子顕微鏡(TEM)による断面観察をおこなうことにより測定した。また、プラスチック基材1、蒸着薄膜層2、ガスバリア被覆層3の屈折率については、得られた分光反射率曲線について光学シミュレーションをおこなうことにより求めた。
表1に実施例、比較例の評価結果を示し、実施例1、2、比較例1、2の分光反射率測定結果を図2〜5に示す。
<比較結果>
実施例1,2では、屈折率差が5%以内であり色ムラが観察されなかった。比較例1は青から赤紫色の色ムラをともなったギラギラとした色ムラが確認された。比較例2も比較例1よりはくっきりしていないが色ムラが観察された。実施例1、2、比較例1、2とも水蒸気透過度は、0.2g/m・day以下であった。
本発明の実施の形態において、加工性が高く、酸素バリア性、水蒸気バリア性が高い透明ガスバリア積層体が得られる。
本発明の実施の形態に係る透明ガスバリア積層体は色ムラがないため、透明性が重視されるディスプレイ部材分野で水蒸気バリア性が必要となる表面保護シートなどに用いることができる。
1・・・プラスチック基材
2・・・蒸着薄膜層
3・・・ガスバリア被覆層
4・・・透明ガスバリア積層体

Claims (4)

  1. プラスチック基材の少なくとも一方の面に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層と、水溶性高分子、並びに、(a)1種以上の金属アルコキシド、(b)1種以上の金属アルコキシドの加水分解物、または(c)塩化錫の少なくとも1つ以上を含む水溶液、あるいは、水/アルコール混合溶液を主成分とするガスバリア被覆液を塗布してなるガスバリア被覆層とが、積層された透明ガスバリア積層体であって、前記ガスバリア被覆層に屈折率調整剤として固形分比5wt%以上30wt%以下の金属酸化物微粒子を含み、前記蒸着薄膜層の屈折率と前記ガスバリア被覆層の屈折率の差が、前記蒸着薄膜層の屈折率の5%以内であり,その積層体の水蒸気透過度が0.3g/m・day以下であることを特徴とする透明ガスバリア積層体。
  2. 前記金属酸化物粒子の粒径が3nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の透明ガスバリア積層体。
  3. 前記蒸着薄膜層が、酸化アルミニウムもしくは酸化珪素であり、金属酸化物粒子が酸化ジルコニアゾルであることを特徴とする請求項1または2に記載の透明ガスバリア積層体。
  4. 前記プラスチック基材がポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の透明ガスバリア積層体。
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