JP5089690B2 - マイクロパターン化層のための複合組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、重合性基を含有する有機成分、無機成分及び無機ナノ粒子に基づく複合組成物、この複合組成物から得られるパターン化コーティングを有する基体及びパターン化成形品、並びにこのような基体及び成形品を製造する方法に関する。パターンはマイクロパターンを含み得る。
ゾル−ゲル法由来の無機材料は通常、磨耗及び耐磨耗性の観点から優れた機械特性を示す。この挙動は、高密度化材料においても、剛性の尺度である、高い弾性率を伴う高い表面硬度に関連付けられている。このタイプの材料の欠点の1つは、完全高密度化層又は成形品を得るために、長い処理時間と併せて約450℃〜500℃の高い処理温度を必要とすることである。この完全な高密度化は、十分な強度と共に高い弾性率を得るために重要な工程である。別の欠点は、多くの場合に材料内に残留応力をもたらすおそれのある、高密度化中に起こる高い体積収縮である。したがって、層内に亀裂を発生させることなく達成され得る最大層厚は通常、硬化時間が適当な時間であると考えられる場合にはほんの数マイクロメートルに制限され、この理由から高アスペクト比を有するパターンを得ることはほとんど不可能である。
他方、例えばポリイミド等の有機ポリマーに基づく、亀裂のないミリメートル範囲の厚さを有する層又はさらに箔を作製することができ、これはゾル−ゲル由来の無機材料に比べてより高い緩和能を有することに起因するものである。高強度に加えて、純粋なポリイミドタイプのポリマーも、芳香族基含有モノマー単位及び芳香族脂肪族基含有モノマー単位から主に成る高分子鎖を伴った構造によって生じる5GPaの範囲のかなり高い弾性率を示す。他方、ポリイミドのかかる優れた機械的挙動は、依然としてかなり高い約300℃の高密度化温度が適用される場合にしか達成し得ない。
例えば、不飽和炭素−炭素二重結合等の重合性基をかかる系中に導入して、パターン化能を得る場合、要求される硬化温度は通常低下するが、全ての場合で機械特性も同時に著しく低下する。構造中に芳香族基を有するポリマー系の別の欠点は、それらが、可視域における共役二重結合系の光吸収のために完全に無色でないため、フォトリソグラフィのような微細パターニングプロセスを伴う場合に、得られ得るアスペクト比が或る程度制限されることである。
上述の純粋な無機重縮合物及び有機重縮合物の両方の欠点を克服するために、固有の高い弾性率を伴う無機構造と放射線硬化性有機構造単位とを組み合わせるという幾つかのアプローチが過去に追及されてきた。ナノ粒子は、光の散乱を回避して透過性を維持するために、より軟質且つ光重合性のマトリクス中に無機硬質相をもたらすのに使用されてきた。特許文献1、特許文献2及び特許文献3が、エポキシ基を有し無機粒子も含有し得る有機光重合性ポリマー又は有機−無機光重合性ポリマーを含む組成物を記載している。これらの組成物は透明なハードコーティングに用いられている。他方、パターン化された構造については記載されていない。
かなり大きい配合量(例えば最大30体積%)の無機ナノ粒子で充填されたポリマー由来の有機マトリクスが調製されている。例えば、特許文献4は、透明な複合接着剤用のこのようなマトリクスを記載している。フォトリソグラフィ等のフォトパターニングプロセスは、高アスペクト比を有するパターンが望ましい場合、形状安定性並びに化学的耐性を必要とする。しかしながら、有機溶媒に対する有機マトリクスの耐性が制限されることにより、望ましくない膨潤又はさらにマトリクスの溶解が起こると考えられる。さらに、粘性流動挙動は、使用されるモノマーの粘性挙動に直接関連付けられ、通常、処理温度が上がる場合、作製されたパターンの形状安定性は不十分なものとなる。
結果として、アスペクト比が1を超える微細パターニングは、パターニング精度及び最終機械特性を低下させる望ましくない流動及び膨潤の挙動に起因して、かかる有機マトリクスでは通常達成することができない。これらの理由から、上記タイプの系についてのパターニングも記載されていない。
特許文献5、特許文献6及び特許文献7は、フォトリソグラフィ法を用いて1の範囲の適当なアスペクト比(高さ/幅)を有してパターン化され得る、メタクリレートマトリクス又はメタクリレートハイブリッドマトリクスに基づく光硬化系を記載している。他方、これらの系は、塩基、酸又は有機溶媒によるエステル結合への考えられ得る加水分解の攻撃に起因する化学的安定性の制限、及び温度安定性の制限を受ける。これらの欠点は、多くの加工プロセスにおいて高い安定性が要求されるマイクロエレクトロニクスデバイスに関する、それらの有用性を制限する。
特許文献8は、既知の粘度特性であるチキソトロピーを示すハイブリッドポリマー様マトリクスから成る有機−無機ナノ複合体を記載している。上記系は、粘性挙動を制御するために無機粒子を含有していてもよい。これらのチキソトロピー性の系は、スタンプによるエンボス加工等の機械的パターニングプロセスに好適である。欠点は、ナノ粒子が高度に充填されても、硬化ナノ複合体系の機械特性が主にマトリクス及びかなり弱い界面によって支配されることである。これは、粒子表面とマトリクスとの間の相互作用力が小さ過ぎて、チキソトロピーに関する可逆的な流動挙動が達成されず、それゆえマトリクスから、導入された無機ナノ相への効果的な応力の移行が妨げられるためである。
特許文献9は、オルガノシランの加水分解物又は縮合物、少なくとも2つのエポキシ基を有する有機化合物、及びカチオン開始剤を含むマイクロパターン化層のための複合組成物を記載している。当該複合組成物を用いて、パターン化構造を改良することができる。しかしながら、用途によっては、特に系が温和な条件下で硬化される場合、材料の弾性率を改善することが望ましい。
特開2005−015581 特開2005−089697 特開2000−347001 欧州公開特許第0819151号 欧州公開特許第0991673号 国際公開第98/51747号 特開2005−004052 独国公開特許第10323729号 独国公開特許第102005002960号
本発明の目的は、フォトリソグラフィによる、高アスペクト比パターンを有する層又は成形品の形態のマイクロパターン化表面の作製に適切であり、且つ改善された機械特性及び化学的安定性を示すため、例えばマイクロマシン又は微小集積システムの製造に使用することができる、フィルム形成系又はバルク形成系を見出すことであった。
驚くべきことに、この目的は、a)室温で固体である少なくとも1つのカチオン重合性有機樹脂、b)カチオン光開始剤、c)無機ナノ粒子、並びにd)少なくとも1つの加水分解性シラン化合物の加水分解物及び/又は縮合物を含む複合組成物によって成し遂げられ得ることが見出された。
好ましい実施形態において、加水分解物及び/又は縮合物は、例えば、加水分解物及び/又は縮合物を調製するための加水分解性化合物として使用される、エポキシ官能化アルコキシド、好ましくはエポキシシランに由来のカチオン重合性基を含む。重合性有機樹脂は好ましくは多官能性エポキシ樹脂である。さらに、無機ナノ粒子が非重合性又は重合性の有機表面基を有することが好ましい。当該表面基は、例えば、ナノ粒子と、上記カチオン光開始剤を用いたカチオン重合反応において加水分解物及び/又は縮合物並びに有機樹脂から形成されるマトリクスとの適合又は結合を可能にする。このカチオン性連鎖反応は、フォトリソグラフィプロセスにも使用される。同様の反応原理に従う類似のタイプの前駆体又はモノマーも当然のことながら使用することができる。
高い機械的安定性、熱的安定性及び化学的安定性を得るために、ナノ粒子は好ましくは、得られる最終硬化層の全体積に対して少なくとも30体積%の濃度で使用され、ナノ粒子が、マトリクス内にほぼ完全に分散され、即ちマトリクス内に均質に分散されて、高いガラス転移温度及び高い剛性(弾性率)を有する均質に架橋された有機/無機網目構造を形成することがさらに好ましい。
観測される優れたフォトパターニング挙動に関して、カチオン重合性基、特にエポキシ基のカチオン光重合反応による活性種は、照射工程が完了した後もしばらくの間活性であり、カチオン重合基を高分子量ポリエーテル構造単位に変換させるように、熱による後処理工程(例えば、90℃で数分)の間にそれらの活性はさらに増進される。好ましくはエポキシシランに由来するカチオン重合性基を介して、予め縮合された無機網目構造とナノ粒子とを伴う、有機ポリエーテル単位形態の三次元架橋である、十分に高いガラス転移温度を有する高度に架橋された構造は、ケトン等の有機現像溶媒に対して高い耐性を示し、且つ熱による後処理中に流動することはない(即ち、形状安定性をもたらす)。
新たな材料の優れた機械特性は、マトリクスと高度に架橋する十分に分散された無機ナノ粒子に直接結び付けられるため、網目構造連結性(network connectivity)を大いに増大させると同時に、ポリマー様マトリクス構造をナノ粒子/マトリクス界面に固定する。これにより驚くべきことに、UV硬化又は100℃未満の熱による後硬化等の温和な硬化条件が適用される場合であっても、材料の嵩高い(hindered)セグメントの移動度及び高弾性率に起因して、界面付近にマトリクスのより高い剛性がもたらされる。さらにまた、エポキシ官能基の光重合反応において形成される高分子量有機ポリエーテル構造は、例えばポリメタクリレート構造とは対照的に高い加水分解安定性を示し、塩基性媒体による加水分解の攻撃からシラン網目構造部分を保護し、有機構造単位と無機構造単位との有利な組合せをもたらす。形状安定性も改善される。以下で、本発明をより詳細に説明する。
本発明の複合組成物は、少なくとも1つの加水分解性シラン化合物の加水分解産物及び/又は縮合産物を含む。シラン化合物は、少なくとも1つの加水分解性基、好ましくは2つ又は3つの加水分解性基、例えば、一般式(I)について以下で定義されるX基を含む。シラン化合物が、少なくとも1つの非加水分解性基、好ましくは1つ又は2つの非加水分解性基、例えば、一般式(I)、(II)及び(III)について以下でそれぞれ定義されるR基、R’基又はRc基を含むことが好ましい。シラン化合物は概して4つの置換基を有する。
上記加水分解性シラン化合物の少なくとも1つが、エポキシ基等のカチオン重合性基を含む非加水分解性置換基、又はアリール基である非加水分解性置換基を有することが好ましく;カチオン重合性基を含む非加水分解性置換基を有するシラン化合物、及びアリール基である非加水分解性置換基を有するシラン化合物の両方が、加水分解物及び/又は縮合物を調製するのに使用されることが好ましい。
好ましい実施形態において、使用されるシラン化合物(複数可)は、a1)少なくとも1つのアルキル基を有する少なくとも1つの加水分解性アルキルシラン、a2)少なくとも1つのアリール基を有する少なくとも1つの加水分解性アリールシラン(ここで、本明細書中で使用される場合アリールシランという用語は、少なくとも1つのアルキルアリール基を有するアルキルアリールシランも表す)、及びa3)カチオン重合性基、好ましくはエポキシ基を含有する少なくとも1つの加水分解性シランから成る群の1つ又は複数から選択される。加水分解物及び/又は縮合物は、上記のように、a2)少なくとも1つの加水分解性アリールシラン、及びa3)エポキシ基を含有する少なくとも1つの加水分解性シラン、並びに必要に応じてa1)少なくとも1つの加水分解性アルキルシランから調製されることが好ましい。
加水分解性アルキルシランは、Si原子に直接結合されている少なくとも1つのアルキル基を含む。Siに直接結合されたアルキル基は、一般的に知られているような非加水分解性基である。アルキル基は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。非置換アルキルがより好ましいが、アルキル基は塩素等の置換基を有していてもよい。アルキル基は、一般的に、C1〜10アルキル基、好ましくはC1〜5アルキル基、特に好ましくはメチル基である。低級アルキル基が弾性率の増強をもたらす。アルキルシランは、Siに直接結合されたアルキル基をさらに含有してもよい。加水分解性基は、一般的に使用され且つ当業者に既知のものである。
加水分解性アルキルシランは、好ましくは、一般式(I)によって示される化合物から選択される:
SiX(4−a) (I)
(式中、Rは、同一であっても異なっていてもよく、アルキル置換基であり、Xは、加水分解性置換基であり、そしてaは、1〜3の整数である。nは、好ましくは1又は2、そしてより好ましくは1である)。
一般式(I)において、加水分解性置換基Xは、同一であっても互いに異なっていてもよく、例えば、水素又はハロゲン(F、Cl、BrもしくはI)、アルコキシ(好ましくはC1〜6アルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ及びn−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、及びtert−ブトキシ)、アリールオキシ(好ましくは、C6〜10アリールオキシ、例えば、フェノキシ)、アシルオキシ(好ましくは、C1〜6アシルオキシ、例えば、アセトキシ又はプロピオニルオキシ)、アルキルカルボニル(好ましくは、C2〜7アルキルカルボニル、例えば、アセチル)、アミノ、モノアルキルアミノ又はジアルキルアミノ(好ましくは1個〜12個の、特には1個〜6個の炭素原子を有する)である。好ましい加水分解性基は、ハロゲン、アルコキシ基、及びアシルオキシ基である。特に好ましい加水分解性基は、C1〜4アルコキシ基、特にメトキシ及びエトキシである。
非加水分解性置換基Rは、同一であっても又は互いに異なってもよく、例えばC〜C10アルキル、好ましくはC〜Cアルキル、特にメチルである、アルキル基である。アルキル基は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル及びt−ブチル、並びに直鎖又は分岐鎖のペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサデシルが挙げられる。アルキル基としてはシクロアルキルが挙げられる。R基は、ハロゲン等の1つ又は複数の置換基を含んでもよいが、これは好ましくない。
加水分解性アルキルシランの具体的な非限定的な例は、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリプロポキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、及びデシルトリエトキシシランである。
加水分解性アリールシランは、Si原子に直接結合されている少なくとも1つのアリール基又はアルキルアリール基を含む。Siに直接結合された基は、一般的に知られているような非加水分解性基である。アリール基又はアルキルアリール基は、置換されていても又は置換されていなくてもよく、そして非重合性基である。置換基は、ハロゲン(例えば、塩素又は臭素)、及びアルキル(例えば、上述のもの)であり得る。したがって、アリールはアルキルアリールも包含する。好ましいアリール基は、置換又は非置換フェニルである。加水分解性アリールシラン又はアルキルアリールシランはまた、上述のアルキル基等の他の非加水分解性基を含んでもよい。
加水分解性アリールシランは、好ましくは、一般式(II)によって表される化合物から選択される:
R’SiX(4−a) (II)
(式中、R’は、同一であっても異なっていてもよく、アルキル、アリール、及びアルキルアリールから選択される非加水分解性置換基であり、これらの少なくとも1つは、アリール基又はアルキルアリール基であり、Xは、加水分解性置換基であり、そしてaは、1〜3の整数、好ましくは1又は2である)。
X基は、一般式(I)におけるのと同一の意味を有する。非加水分解性基R’としてアルキルが含まれる場合、好適なアルキル基についての一般式(I)の定義が参照され得る。アリール基又はアルキルアリール基R’の例は、置換又は非置換のフェニル、ナフチル、ベンジル及びトリルである。R’は、ハロゲン、アルキル、及びアルコキシ等の1つ又は複数の置換基を含んでもよい。R’は、例えば、6個〜20個の炭素原子を含み得る。
加水分解性アリールシランの具体的な非限定的な例は、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、及びジフェニルジエトキシシランである。
エポキシシランとも呼ばれる、エポキシ基を含む加水分解性シランは、少なくとも1つの加水分解性置換基と、少なくとも1つのエポキシ基を含む少なくとも1つの非加水分解性置換基とを含む。エポキシ基は、カチオン開始剤によって重合又は架橋され得るカチオン重合性基である。エポキシ基としては、グリシジル及びグリシジルオキシ基が挙げられる。
エポキシ基を有する好ましい加水分解性シランは、一般式(III)の化合物である:
RcSi(R)(3−b) (III)
(式中、Rcは、エポキシ基を有する非加水分解性置換基であり、Rは、非加水分解性置換基であり、Xは、加水分解性置換基であり、そしてbは、0〜2の整数、好ましくは0である。X基は、上記の一般式(I)及び一般式(II)において定義される通りである。Rは、式(I)におけるRについて又は式(II)におけるR’について定義されるような、アルキル基、アリール基又はアルキルアリール基であり得る)。
非加水分解性置換基Rcは、少なくとも1つそして好ましくは1つだけのエポキシド基(例えば、グリシジル基又はグリシジルオキシ基)を含み、これは、二価の有機基、例えば、シクロアルキレンを含むアルキレン及びアルケニレン架橋基(これは、酸素又は−NH−基によって割り込まれ得る)によってケイ素原子に結合されている。架橋(bridge)は、ハロゲン又はアルコキシ等の1つ又は複数の従来の置換基を含み得る。架橋は、好ましくはC1〜20アルキレン、より好ましくはC1〜6アルキレンであり、これらは置換されていてもよく、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン又はブチレン、特にはプロピレン又はシクロヘキシルアルキル、特にはシクロヘキシルエチルである。
置換基Rcの具体例は、グリシジル又はグリシジルオキシC1〜20アルキル、例えば、γ−グリシジルプロピル、β−グリシジルオキシエチル、γ−グリシジルオキシプロピル、δ−グリシジルオキシブチル、ε−グリシジルオキシペンチル、ω−グリシジルオキシヘキシル、及び2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルである。最も好ましい置換基Rcは、グリシジルオキシプロピル及びエポキシシクロヘキシルエチルである。
対応のシランの具体例は、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTS)、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(GPTES)、グリシジルオキシプロピルメチルジアルコキシシラン、及びグリシジルオキシプロピルジメチルモノアルコキシシラン(ここで、アルコキシは、メトキシ又はエトキシである)、エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、並びにエポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシランである。しかし、本発明は、上述の化合物に限定されない。
単独で又は他の加水分解性シラン化合物と組み合わせて用いられ得る適切な加水分解性シラン化合物の別の例は、フッ素原子を有する加水分解性シラン化合物、即ち少なくとも1個のフッ素原子で置換された非加水分解性基を有するシランである。かかるシランは、国際公開第92/21729号に記載されている。例は、一般式:
Rf(R)SiX(3−b) (IV)
(式中、X及びRは、式(I)において定義される通りであり、Rfは、好ましくは少なくとも2個の原子、好ましくはエチレン基を介してSiと離れている炭素原子に結合された1個〜30個のフッ素原子を有する非加水分解性基であり、bは、0、1又は2である)の加水分解性シランである。Rは特に、官能基を含まない基、好ましくはメチル又はエチル等のアルキル基である。Rf基は好ましくは、好ましくは脂肪族炭素原子に結合する1個〜25個、特に3個〜18個のフッ素原子を含有する。Rfは好ましくは、3個〜20個の炭素原子を有するフッ化アルキル基であり、例は、CFCHCH−、CCHCH−、n−C13CHCH−、i−COCHCHCH−、n−C17CHCH−及びn−C1021−CHCH−である。
用いられ得るフルオロシランの例は、CFCHCHSiCl(CH)、CFCHCHSiCl(CH、CFCHCHSi(CH)(OCH、C−CHCH−SiZ、n−C13−CHCHSiZ、n−C17−CHCH−SiZ、n−C1021−CHCHSiZ(Z=OCH、OC又はClである)、i−CO−CHCHCH−SiCl(CH)、n−C13−CHCH−Si(OCHCH、n−C13−CHCH−SiCl(CH)及びn−C13−CHCH−SiCl(CHである。
一般的に、加水分解物及び/又は縮合物は、当業者に既知であるゾル−ゲル法に従って、出発化合物の加水分解及び縮合により製造される上述の加水分解性シランの加水分解及び/又は縮合産物である。ゾル−ゲル法は、一般的に、必要に応じて酸又は塩基触媒によって助けられる、前記加水分解性シランの加水分解を含む。加水分解された種は、典型的に、部分的に縮合する。加水分解反応及び縮合反応により、例えばヒドロキシ基及び/又はオキソ架橋を有する縮合産物が形成される。加水分解/縮合産物は、所望の縮合度及び粘度を得るために、パラメータ(例えば、加水分解のための水含量、温度、時間、pH値、溶媒タイプ、及び溶媒量等)を好適に調節することによって制御され得る。
さらに、加水分解を触媒するため及び縮合度を制御するために、金属アルコキシドを添加することも可能である。当該金属アルコキシドについては、以下に規定される加水分解性金属化合物、特に、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシドを使用してもよく、そして対応の錯体化合物(例えば、錯体配位子(complex ligand)としてアセチルアセトンを用いる)が好適である。
ゾル−ゲル法において、溶媒を使用してもよい。しかし、溶媒無しでゾル−ゲル法を行うことも可能である。通常の溶媒、例えば、水、アルコール(例えば、脂肪族C〜Cアルコール、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、及びn−ブタノール)、ケトン(例えば、C1〜6アルキルケトン、例えば、アセトン及びメチルイソブチルケトン)、エーテル(例えば、C1〜6ジアルキルエーテル、例えば、ジエチルエーテル)、又は、ジオールモノエーテル、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド)、テトラヒドロフラン、ジオキサン、スルホキシド、スルホン、及びグリコール(例えば、ブチルグリコール)、並びにそれらの混合物が使用され得る。好ましい溶媒は、アルコールである。加水分解性シランアルコキシドの加水分解の間に得られるアルコールは、溶媒として役立ち得る。
ゾル−ゲル法のさらなる詳細は、例えば、C. J. Brinker, G.W. Scherer: "Sol-Gel Science - The Physics and Chemistry of Sol-Gel-Processing", Academic Press, Boston, San Diego, New York, Sydney (1990) において見られ得る。
加水分解性シランモノマーの代わりに、当該モノマーの既に部分的に又は完全に(プレ)加水分解された((pre)hydrolysed)種又はプレ縮合物(precondensates)が、出発材料として使用され得る。本発明において使用される加水分解物及び/又は縮合物は、使用されるシランの非加水分解性有機置換基に起因して、有機的に修飾された無機重縮合物を好ましくは示す。縮合度及び粘度は、望まれる性質に依存し、そして当業者によって制御され得る。通常、ケイ素に関してむしろ完全な縮合度が、最終硬化産物において得られる。複合組成物の加水分解物及び/又は縮合物に含まれるエポキシ基のようなカチオン性重合基は、通常、本質的には未反応のままであり、そして引き続いての硬化工程の間、重合又は架橋のために役立つ。
加水分解物及び/又は縮合物の製造について、他の加水分解性金属又は半金属化合物も、少量で使用されてもよい。これらの加水分解性化合物は、元素周期表の第III〜第V主族、特に第III〜第IV主族並びに/又は第II〜第V遷移族からの少なくとも1つの金属又は半金属Mから選択することができ、そして好ましくはSi、Al、B、Sn、Ti、Zr、V若しくはZnの加水分解性化合物、特にSi、Al、Ti若しくはZrのもの、又はこれらの元素の2以上の混合物を含む。これらの化合物は、通常、式MXを満たし、式中、Xは、式(I)において定義される通りであり(典型的には、アルコキシ)、そしてnは、金属又は半金属Mの価数(通常、3又は4)に等しい。1つ又は複数の置換基Xは、キレート配位子によって置換されてもよい。また、周期表の第I主族及び第II主族(例えば、Na、K、Ca及びMg)、周期表の第VI遷移族〜第VIII遷移族(例えば、Mn、Cr、Fe、及びNi)、並びにランタニドの金属の加水分解性化合物が使用され得る。これらの他の加水分解性化合物は、仮に存在するとしても、加水分解物及び/又は縮合物に対して例えば30モル%までの少量で、又は上述のような触媒量で、一般的に使用される。
非加水分解性基を有する前述の加水分解性シラン並びに必要に応じて他の加水分解性金属もしくは半金属化合物を加水分解する及び/又は縮合する順序は、特に限定されない。例えば、加水分解性化合物は、共に加水分解及び縮合され得る。或いは、1つ又は複数の加水分解性化合物が、少なくとも一部分が他の成分とは別個に加水分解又は縮合され、次いで当該他の成分と混合され得る。
縮合反応の程度は、縮合性官能基の数に対する縮合された官能基の数の比率によって規定され得る。実際には、それはSi−NMR測定によって評価することができ、そして例えば、三官能性シラン化合物の場合、縮合度は、下記に示す成分間の比率を使用して、以下の等式によって算出され得る:
T0:別のシラン分子に結合されていないSi原子;
T1:シロキサン結合を介して1つのシラン分子に結合されているSi原子;
T2:シロキサン結合を介して2つのシラン分子に結合されているSi原子;及び
T3:シロキサン結合を介して3つのシラン分子に結合されているSi原子;
縮合度(%)=((T1+2×T2+3×T3)×100)/(3×(T0+T1+T2+T3))。
縮合度は、シラン化合物のタイプ及び合成条件に従って変化する。縮合度が過度に低い場合、樹脂との適合性及びコーティング特性は、場合によっては劣るかもしれない。したがって、縮合度は、好ましくは20%以上、そしてより好ましくは30%以上である。
パターン化能(patternability)は、縮合度の制御によって改善され得る。T0及びT1の存在比(abundance ratio)は、好ましくは、合計で50%以下である。さらに、それは、より好ましくは30%以下である。T3の存在比は、好ましくは15%以上、そしてより好ましくは20%以上である。存在比は、以下の等式によって算出され得る:
TXの存在比(X=0、1、2、3)(%)=TX/(T0+T1+T2+T3)×100%。
加水分解物及び/又は縮合物を製造するために使用されるシランの割合は、広範囲にわたり得る。一般的に、加水分解性化合物の総量に基づいて、0モル%〜60モル%、好ましくは10モル%〜50モル%の少なくとも1つの加水分解性アルキルシラン、30モル%〜80モル%、好ましくは35モル%〜55モル%の少なくとも1つの加水分解性アリールシランもしくはアルキルアリールシラン、並びに1モル%〜80モル%、好ましくは5モル%〜60モル%のエポキシ基を含有する少なくとも1つの加水分解性シランが、加水分解物及び/又は縮合物のために使用される。当然ながら、二量体又はオリゴマー等の既に縮合された化学種が出発化合物として使用される場合、割合は、それらが誘導されるモノマー性加水分解性又は加水分解された化合物に関して算出されるべきである。上述されるように、必要に応じて他の加水分解性金属又は半金属化合物が、例えば30モル%までの、少量で添加されてもよい。
複合組成物は、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ又は3つのカチオン重合性基を1分子中に有する、少なくとも1つのカチオン重合性有機樹脂をさらに含む。カチオン重合性基は好ましくはエポキシ基であるため、有機樹脂は通常エポキシ樹脂であり、ここでは、少なくとも3つのエポキシ基を有するものが特に好ましい。有機樹脂は、モノマー、オリゴマー(例えば、二量体、三量体等)若しくはポリマー、又はそれらの混合物を包含する。このような有機樹脂は当業者に既知のものである。一般的に、カチオン重合は熱処理によって促進される。即ち、重合反応は活性化種(プロトン)の拡散に依存する。
カチオン重合性有機樹脂は室温(20℃)で固体である。このため、パターン露光プロセス中の不必要な拡散を防止することができ、高解像度パターニングを得ることができる。化合物の融点は、高解像度パターニングを作製するために好ましくは40℃以上である。
好ましくは、上記有機樹脂は、2000以下のエポキシド当量、そしてより好ましくは1000以下のエポキシド当量を有する。エポキシド当量が2000以下である場合、硬化後に得られる架橋密度は増加され、その結果、硬化産物の低すぎるTg又は加熱たわみ温度(heat distortion temperature)が回避され得、そして基体への接着性(adhesion properties)及びケミカル攻撃に対する耐性が改善される。
上記エポキシ化合物の例は、構造単位(1)又は(2)の少なくとも1つ又は少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つを有するエポキシ樹脂である:
Figure 0005089690
さらに、下記に示されるビスフェノール構造を有するノボラック型エポキシ樹脂もまた、好ましくは使用される。
Figure 0005089690
この式において、nは、1、2又は3を示す。特に、それは、n=2の場合に好ましい。
さらなる例は、ビスフェノール型のエポキシ樹脂(例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(Araldit(登録商標)GY266(Ciba))、ビスフェノールFジグリシジルエーテル)、ノボラック型のエポキシ樹脂、例えばフェノールノボラック(例えば、ポリ[(フェニル−2,3−エポキシプロピルエーテル)−ω−ホルムアルデヒド])及びクレゾールノボラック、並びにトリフェニロールメタン型(triphenylolmethanetype)のエポキシ樹脂、例えば、トリフェニロールメタントリグリシジルエーテル、並びに脂環式エポキシ樹脂、例えば、4−ビニルシクロヘキセンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸−(3,4−エポキシシクロ−ヘキシルメチルエステル(UVR 6110、UVR6128(Union Carbide))、テトラヒドロ及びヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエーテル、並びにポリオールのグリシジルエーテルである。さらなる例は、N,N−ビス−(2,3−エポキシプロピル)−4−(2,3−エポキシプロポキシ)アニリン、及びビス−{4−[ビス−(2,3−エポキシプロピル)−アミノ]−フェニル}メタンである。
複合組成物中における上記加水分解物及び/又は縮合物と上記有機エポキシ化合物との混合重量比は、好ましくは約1:10〜4:1である。加水分解物及び/又は縮合物とは、加水分解物及び/又は縮合物それ自体(即ち、溶媒を含まない)を指す。
本発明による複合組成物はカチオン開始剤をさらに含有する。カチオン開始剤は、市販されており、そして当該技術分野において既知である。使用されるカチオン開始剤の具体的なタイプは、例えば、存在するカチオン重合性基のタイプ、温度、照射のタイプ等に依存し得る。
使用され得るカチオン開始剤の代表としては、オニウム塩、例えば、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、カルボニウム塩、オキソニウム塩、シリセニウム(silicenium)塩、ジオキソレニウム(dioxolenium)塩、アリールジアゾニウム塩、セレノニウム(selenonium)塩、フェロセニウム(ferrocenium)塩及びイモニウム(immonium)塩、ホウ酸塩、例えば、[BFOH]H(BF及び微量の水から得られ得る)、並びにルイス酸の対応の塩、例えば、AlCl、TiCl、SnCl、イミド構造又はトリアゼン構造を含有する化合物、Meerwein錯体、例えば、[(CO]BF、過塩素酸、アゾ化合物及び過酸化物が挙げられる。芳香族スルホニウム塩又は芳香族ヨードニウム塩が、感度及び安定性を考慮してカチオン光開始剤として有利である。カチオン光開始剤は、市販されており、例えば、光開始剤Degacure(登録商標)KI85(ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェート)、Cyracure(登録商標)UVI−6974/UVI−6990、Rhodorsil(登録商標)2074(トリルクミルヨードニウム−テトラキス(ペンタフルオロフェニルボレート))、Silicolease UV200Cata(登録商標)(ジフェニルヨードニウム−テトラキス(ペンタフルオロフェニルボレート))及びSP170(登録商標)(4,4’−ビス[ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート)である。
本発明による複合組成物は無機ナノ粒子をさらに含有する。ナノ粒子は、ナノメートル範囲、即ち1000nm未満の平均粒径を有する粒子である。本明細書中で使用される平均粒径は、UPA(Ultrafine Particle Analyzer、Leeds Northrup(レーザー光学、ダイナミックレーザー光散乱))によって求めることができる、体積平均値(d50値)に基づく粒径を指す。好ましくは、無機ナノ粒子は、200nm以下、より好ましくは100nm以下、特に50nm以下の平均粒径を有する。平均粒径は、1nmより大きいか、2nmより大きく、例えば、1nm〜100nmの範囲であり得る。
無機ナノ粒子は好ましくは、金属(単数又は複数)又は非金属の化合物、例えば、ZnO、CdO、SiO、TiO、ZrO、CeO、SnO、Al、AlO(OH)、In、La、Fe、Feの他の酸化物、CuO、Ta、Hf、Nb、V、MoO又はWO等の(場合により水和)酸化物;例えば、硫化物(例えばCdS、ZnS、PbS及びAgS)、セレン化物(例えばGaSe、CdSe及びZnSe)及びテルル化物(例えばZnTe又はCdTe)等のカルコゲナイド;AgCl、AgBr、AgI、CuCl、CuBr、CdI及びPbI等のハロゲン化物;CdC又はSiC等の炭化物;AlAs、GaAs及びGeAs等のヒ化物;InSb等のアンチモン化物;BN、AlN、Si及びTi等の窒化物;GaP、InP、Zn及びCd等のリン化物;リン酸塩、ケイ酸塩、ジルコン酸塩、アルミン酸塩、スズ酸塩、及び対応する混合酸化物(例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)及びアンチモンスズ酸化物(ATO)等の金属−スズ酸化物、フッ素をドープしたスズ酸化物(FTO)、ZnをドープしたAl、Y化合物若しくはEu化合物を含む蛍光顔料、又はBaTiO及びPbTiO等のペロブスカイト構造を有する混合酸化物)から成る。種々のナノ粒子の混合物を使用することも可能である。
無機ナノ粒子は好ましくは、金属化合物又は非金属化合物、好ましくは、Si、Al、B、Zn、Cd、Ti、Zr、Hf、Ce、Sn、In、La、Fe、Cu、Ta、Nb、V、Mo又はWの酸化物、水和酸化物、又は混合酸化物、Si、Al、B、Ta、Ti及びZrのものが特に好ましい。好ましい無機ナノ粒子は、SiO、TiO、ZrO、Al、AlO(OH)、CeO、SnO、ITO、ATO、Ta及びBaTiOである。
本発明に従って使用されるナノ粒子は、例えば、火炎熱分解、プラズマ処理、気相凝集法、コロイド法、析出法、ゾル−ゲル法、制御された核形成及び成長法、MOCVD法、及び(マイクロ)エマルション法によって、従来通りに作製され得る。これらのプロセスは、文献中に詳細に記載されている。特に、例えば、(例えば、析出法の還元後の)金属、(溶液からの析出による)セラミック酸化物系、及びまた塩様系又は多成分系を導くことが可能である。多成分系には半導体系も含まれる。
また、市販のナノスケールの無機固体粒子を使用してもよい。市販のナノスケールのSiO粒子の例は、商業用シリカ製品、例えば、Levasils(登録商標)等のシリカゾル、Bayer AG製のシリカゾル、又はヒュームドシリカ、例えば、Degussa製のアエロジル製品である。
一般的に、残余原子価としての反応性基がかかるナノ粒子上の表面基として存在し、これは粒子及び調製法の性質に依存する。例えば、酸化物、水和酸化物、又は混合酸化物の場合、かかる反応性基としては、ヒドロキシル基及びオキシ基、又はpH値に応じてそれらのイオン形態が挙げられ得る。また、アルコキシ基等の開始物質由来の基、例えば、プロポキシ基が表面上に存在し得る。
特定の実施形態において、ナノ粒子は基によって表面修飾される、即ち、粒子の表面に結合する、好ましくは有機基又は有機分子を含有するか又はそれらである基が存在する。ナノスケールの粒子の表面上に存在する基は、重合性基又は非重合性基を含有してもよい。エポキシ基、オキセタン基又はビニルエーテル基等のカチオン重合性基、特にエポキシ基が好ましい。
本発明に従って使用され得る、提供される表面修飾ナノ粒子の調製は原理上、2つの異なる方法、即ち、第1に事前に調製したナノ粒子の表面修飾による方法、及び第2に、in situ調製とみなすことができる、かかる表面修飾基を有する化合物(表面修飾剤)の存在下におけるこれらのナノ粒子の調製による方法で実施され得る。表面修飾ナノ粒子を作製するのに好適なかかるプロセスは現行の技術水準において確立されている。例えば、独国公開特許第19719948号を参照。
事前に調製したナノスケールの粒子の表面修飾を実施する場合、この目的に好適な表面修飾剤は、ナノ粒子の表面上に存在する反応性基と反応するか又は少なくとも相互作用し得る1つ又は複数の基(例えば、酸化物の場合にはOH基等)を有する一方、他方では表面修飾基、例えば、カチオン重合性基を含有する化合物である。ナノスケールの粒子の表面修飾は、例えば、適切な場合には溶媒中及び触媒の存在下で、ナノスケールの粒子を以下に説明する好適な化合物(表面修飾剤)と混合することによって達成することができる。例えば、表面修飾剤とナノ粒子との室温における何時間かの攪拌で十分であると考えられる。
表面修飾は、粒子、より正確には粒子の表面基と、ナノスケールの固体粒子の表面に対する共有結合、イオン(塩様)結合又は配位(錯体)結合を形成する表面修飾剤との間の反応を包含し得るが、簡単な相互作用としては、例えば、双極子−双極子相互作用、水素結合、及びファンデルワールス相互作用が挙げられる。共有結合、イオン結合及び/又は配位結合の形成が好ましい。ナノ粒子の表面上に存在する表面修飾基が、比較的低い分子量を有することが好ましい。特に、基の分子量は、600を超えず、好ましくは400を超えず、より好ましくは300を超えないものとする。これは、有意に高い分子量(例えば、最大で1000またはそれを超える)を考慮から外すわけではない。
ナノ粒子に結合する表面修飾剤の好適な官能基の例は、カルボキシル基、無水物基、酸アミド基、(第一級、第二級、第三級及び第四級)アミノ基、SiOH基、シラン(式(I)中の上記のSiX基)及びC−H−酸基の加水分解性基、例えばβ−ジカルボニル化合物である。複数のこれらの基が1つの分子(ベタイン、アミノ酸、EDTA等)中に同時に存在する可能性もある。
表面修飾に使用される化合物の例は、1個〜24個の炭素原子を有する非置換の又は(例えばヒドロキシにより)置換された飽和又は不飽和モノカルボン酸及びポリカルボン酸(好ましくは、モノカルボン酸)、並びにまたそれらの無水物、エステル(好ましくはC〜C−アルキルエステル)及びアミド、例えば、メチルメタクリレートである。
アンモニウム塩及びモノアミン又はポリアミン等のアミン化合物も好適である。これらの表面修飾剤の例は、式NR4+(式中、R〜Rは、好ましくは1個〜12個、特に1個〜8個の炭素原子、例えば、1個〜12個、特に1個〜8個、特に好ましくは1個〜6個の炭素原子を有するアルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル及びi−プロピル、ブチル又はヘキシル)を有する、同じ又は異なる脂肪族基、芳香族基又は脂環式基であり、Xは、無機アニオン又は有機アニオン、例えばアセテート、OH、Cl、Br又はIである)の第四級アンモニウム塩、モノアミン及びポリアミン、特に一般式R3−nNH(式中、n=0、1又は2であり、R基は互いに独立して、1個〜12個、特に1個〜8個、特に好ましくは1個〜6個の炭素原子を有するアルキル基である)のもの、並びにエチレンポリアミン(例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等)である。さらなる例は、アミノ酸;イミン;4個〜12個、特に5個〜8個の炭素原子を有するβ−ジカルボニル化合物、例えば、アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、3,5−ヘプタンジオン、アセト酢酸及びC〜C−アルキルアセトアセテート、例えばエチルアセトアセテートである。
ナノ粒子の表面修飾のためのさらに好ましい化合物は、非加水分解性置換基を有する加水分解性シラン化合物であり、これについては、加水分解物及び/又は縮合物、特に一般式(I)、(II)又は(III)で表される加水分解性シランの調製に関して上述したものを参照することができる。
ナノ粒子を表面修飾し得る非重合性基の例は、例えば、対応するアルキル基又はアリール基を含む一般式(I)又は(II)の加水分解性シラン(例えば、DMDEOS(ジメチルジエトキシ)シラン又はジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン)を用いた表面修飾による、アルキル基又はアリール基(例えば、メチル及びフェニル等の、式(I)及び式(II)において上で定義されるR基及びR基)、又は、例えば、第四級アンモニウム塩(例えば、THAH(テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド))を用いた表面修飾によるアンモニウム基等のイオン性基である。ナノ粒子を表面修飾し得る重合性基、特にカチオン重合性基の例は、例えば、有機ジエポキシド、又は上述の一般式(III)で表されるもの等のエポキシシランを用いた表面修飾による、エポキシ基、オキセタン基及びビニルエーテル基、好ましくはエポキシ基である。
表面修飾されたナノ粒子のin situ調製は、例えば、表面修飾剤の存在下における従来のゾル−ゲル法によるナノ粒子の形成によって実施され得る。例えば、SiO粒子は、式(III)のエポキシシランの存在下における、加水分解性シラン、例えばSiのアルコキシドを用いたゾル−ゲル法によって調製することができ、そのため、エポキシ基で表面修飾されたSiO粒子が得られる。
本発明の複合組成物の成分の相対量は広い範囲で変わり得るが、複合組成物の全固形分に対する以下の量を使用することが好ましい:
a)室温で固体である、10重量%〜79重量%の少なくとも1つのカチオン重合性有機樹脂、
b)0.5重量%〜10重量%のカチオン光開始剤、
c)5重量%〜79重量%の無機ナノ粒子、及び
d)10重量%〜79重量%の、少なくとも1つの加水分解性シラン化合物の加水分解物及び/又は縮合物。
驚くべきことに、上に明記した好ましい量範囲内の成分を含む本発明の複合組成物は、例えばシリコンウエハ上に、高アスペクト比(高さ/幅)を有し且つ圧入測定によって求めることができる高い弾性率を示すさらに改良されたマイクロパターン化可能ば膜を製造するのに使用し得ることが見出された。
成分は、いずれも従来の様式及び順序で組み合わされ得る。加水分解物及び/又は縮合物はまた、無機粒子又はカチオン重合性エポキシ化合物の存在下においてin situで調製され得る。
複合組成物は、目的及び所望の特性に従って、従来の添加剤をさらに含んでもよい。具体例は、チキソトロープ剤、架橋剤、溶媒、UV吸収剤、潤滑剤、レベリング剤、湿潤剤、接着促進剤、及び界面活性剤である。溶媒含有量は、意図される適用のために粘度等の適切な特性を達成するように調節され得る。溶媒についての例は、例えば、上述の溶媒である。炭化水素、ハロゲン化炭化水素、及び芳香族等の他の溶媒もまた使用され得る。
コーティング又は成形ピースとしてのパターン化層の製造のために、本発明の複合組成物は、基体へ塗布されるか又は型に入れてもよい。
パターン化されたコーティング又は層を有する基体を作製するために、本発明による複合コーティング組成物が、任意の望ましい基体へ塗布され得る。その例は、金属、ガラス、セラミック、ガラスセラミック、結晶質基体及び可塑性基体、また、紙、(天然)石等の修飾又は非修飾天然物質、クレー及び建築材料、コンクリート及び編織布である。
金属基体の例としては、銅、アルミニウム、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、クロム、(ステンレス)鋼を含む鉄、スズ、鉛、チタン及び亜鉛、並びに黄銅及び青銅を含む金属合金が挙げられる。上記のコーティング組成物でコーティングすることができる表面を形成する可塑性基体は、熱可塑材、熱硬化材、エラストマー及び発泡プラスチックである。特に好ましいものは熱安定性可塑剤である。可塑性基体の例は、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、及びポリエチレンテレフタレートである。ガラス基体又はセラミック基体は、例えば主に、SiO、TiO、ZrO、PbO、B、Al、及び/又はPに基づく。結晶質基体の例は、シリコン、石英、ニオブ酸リチウム及び貴石である。
修飾又は非修飾天然物質のうち、特に天然石のもの(例えば、砂岩、大理石、花こう岩)、(焼成)クレー及びセルロース材料に言及し得るが、当然ながら本発明の複合組成物を用いて有利に、コンクリート、セラミック、磁器、セッコウ、ガラス及び紙(合成紙を含む)をコーティングすることも可能である。用語「ガラス」は、組成物の非常に広範な変化形態を含む全てのガラスタイプを包含し、この例は、ソーダ石灰ガラス、カリガラス、ホウケイ酸ガラス、鉛ガラス、バリウムガラス、リン酸ガラス、光学ガラス及び歴史上実在するガラスである。
上記の複合組成物はまた、金属及び非金属の酸化物、炭化物、ケイ化物、窒化物、ホウ化物等の表面、例えば、金属酸化物、炭化ケイ素、炭化タングステン及び炭化ホウ素等の炭化物、窒化ケイ素、二酸化ケイ素等を含むか又はこれらから成る表面に塗布することができる。
特に好ましい基体は、シリコン、例えばシリコンウエハの形態である。基体は、例えば、コーティング等の異なる材料の支持体上に、プレート、シート、ウエハ、フィルム、又は表層等の任意の形態で存在し得る。当然のことながら、表面処理された基体、例えば、サンドブラストにかけられたか、コーティングされたか又は金属溶射された表面を有する基体、例えば亜鉛めっき鉄板も好適である。特定の実施形態において、基体を少なくとも1つの基層でコーティングする。
複合組成物は、任意の従来の手段によって基体へ塗布され得る。この文脈において、全ての一般的な湿式化学コーティング法(wet-chemical coating methods)が使用され得る。代表的な方法は、例えば、スピンコーティング、ディップコーティング、スプレーコーティング、ウェブコーティング、バーコーティング、ブラッシュコーティング(brush coating)、フローコーティング、ドクターブレードコーティング及びロールコーティング、並びに印刷法、例えば、パット印刷(pat printing)、シルクスクリーン印刷、フレキソ印刷、及びパッド印刷である。さらに好適な方法は、直接コーティングである。
パターンを有する成形ピースを作製する場合、本発明の複合組成物は、型に入れ、そして成形材料として使用される。任意の従来の成形法、例えば、キャスティング及びフィルムキャスティングが使用され得る。複合組成物との接触のための型又はパーツは、抗接着性(antiadhesive)である。したがって、好適な材料は、PTFE、抗接着性ガラス(antiadhesive glass)、Ni等の金属、又は離型剤が塗布されている材料である。
塗布に続いて、コーティング又は成形材料は、必要に応じて乾燥され得る。これは、室温(約20℃)で放置することによって行うことができ、必要に応じて換気によって助けられる。任意の乾燥工程は、例えば、40℃〜130℃、より好ましくは70℃〜110℃、そして特には80℃〜100℃の範囲内の温度での、熱処理を好ましくは含む。特に好ましい乾燥温度は、約90℃である。当然ながら、乾燥時間は、複合組成物の種類及び使用される温度に依存する。一般的に、1分〜5分、好ましくは2分〜4分、特には約3分の乾燥時間が、例えば約90℃での熱処理を使用することによって、十分であり得る。
基体へ塗布するか又は型に入れるコーティング組成物は、少なくとも2又は3工程で硬化(cured)(硬化(hardened))される。硬化工程は、上記有機樹脂並びにまた加水分解物及び/又は縮合物中(好ましくは、シランの縮合産物中にある)カチオン重合基のカチオン重合を含む。硬化工程において、無機重縮合物の縮合度は、増加され得る。さらに、カチオン重合性有機化合物は、一般的に重合し(これは、架橋を含み得る)、それによって所望の無機−有機ハイブリッド材料が形成され、ここで、無機粒子が埋め込まれる。
工程(2)において、形成層は、パターン照射される。任意の従来法、例えば、フォトリソグラフィー法又は二波混合法(two-wave-mixing method)が、使用され得る。好適な照射は、例えば、使用されるカチオン開始剤及び材料のタイプに依存する。典型的に、使用される照射は、360nm〜420nmの範囲内の波長を含み得る。例えば、UV照射、可視領域(VIS)の照射(特に、青色光)、又はレーザー光が、使用され得る。
光又は照射(光硬化)への露光工程の間、及びまた熱硬化の間、カチオン開始剤は、酸を発生する(光−酸発生)。カチオン重合性化合物及び縮合産物中のエポキシ基の重合に加えて、この酸はまた、シロキサンフレームワークの硬化(無機縮合)を補助し得る。
パターン照射によって、架橋及び縮合反応による硬化は、当然ながら、光又は照射へ露光される領域において主に進行し、ここで、硬化度が増加される。
露光後ベーキング(post-exposure baking)とも呼ばれる、上記層の続いての熱処理は、有機網目構造の形成のために重要である。通常、この露光後ベーキングのために使用される温度は、処理される層のガラス転移温度よりも高くあるべきである。熱処理は、例えば、40℃〜130℃、好ましくは70℃〜110℃、そしてより好ましくは80℃〜100℃の範囲内の温度で行われ得る。特に好ましい硬化温度は、約90℃である。当然ながら、硬化時間は、複合組成物の種類及び使用される温度に依存する。一般的に、1分〜10分、好ましくは2分〜4分、特には約3分の硬化時間が、例えば約90℃の熱処理を使用することによって、十分であり得る。
露光後ベーキングの後、上記層は、現像工程(4)に供され、ここで、当該層は溶媒で処理される。当該処理は、例えば、層を溶媒へ浸すか、或いは層を溶媒でリンスするか又は層に溶媒をすり込む(rubbing)ことによって達成され得る。当該技術分野において既知の任意の好適な溶媒が使用され得る。上述の全ての溶媒が使用され得る。好ましい溶媒は、ケトン、エーテル又はアルコール等の極性有機溶媒である。水又は水性溶媒もまた好適であり得る。現像工程において、溶媒は、工程(2)の間に照射に露光されなかった層の領域を溶解し、一方、工程(2)の間に照射へ露光された領域は溶解されない。通常、露光されていない領域は、基体又は型表面に到達されるまで溶解され、即ち、露光されていない領域は、完全に溶解される。現像速度を高めるために、溶媒は、撹拌又は加熱されてもよい。好適な溶媒は、当業者によって容易に選択され得る。驚くべきことに、例えばケトンより低い溶解力の溶媒(例えば、アルコール等)が、本発明のプロセスにおいて使用され得る。
必要に応じて、パターン化層は、最終硬化工程(5)へ供され、ここで、硬化は、本質的に完了されるかほぼ完了される。それによって、機械的及び化学的耐性が改善され得る。最終硬化工程は、全パターン化層を照射することによって、又は好ましくは当該層を加熱することによって、行われ得る。光硬化のために、工程(2)について記載した方法及び装置もまた使用してもよいが、但し、パターン照射は必要とされない。最終硬化が好ましい熱処理によって行われる場合、例えば、140℃〜220℃の範囲内の温度が好適である。温度は、好ましくは、160℃〜220℃の範囲内、そしてより好ましくは180℃〜220℃の範囲内である。特に好ましいのは、約200℃の温度である。
成形品を作製する場合、パターン化層が、型から取り出される。これは、例えば、現像工程(4)の間又は後、或いは最終硬化工程(5)の後に行われ得る。最終成形品は、シート、フィルム、プレート又は任意の他の形状の形態であってもよく、そしてパターンを含み得る。便宜上、このような成形品は、本明細書中において、層とも呼ばれる。
最終パターン化層の厚みは、広範囲において変化することができ、通常、パターン化層でコーティングされた基体について、5μm〜80μmの範囲内、好ましくは10μm〜50μmの範囲内、そして特には約20μmであり、そして、パターン化成形品について、0.5mm〜0.5cmの範囲内、例えば約1mmであり、例えばフィルム又はシート状である。
したがって、複合組成物は、有利には、コーティング及び成形品の両方についてのパターン形成方法のために使用され得る。このようなパターン形成方法に本発明の複合組成物を使用することによって、アスペクト比 H/W≧1(H:パターン高さ、W:パターン幅)、好ましくはアスペクト比H/W≧2を有する部分を含むパターンを得ることが可能である。100マイクロメートル以下のパターン幅を有する部分を含むマイクロパターンを形成することも可能である。
本発明の複合組成物を使用することによって、基体(例えば、シリコンウエハ)上にコーティングされた後又は型に入れた後に残留応力を示さないと共に優れた弾性率を有するマイクロパターン化層が形成され得ることは、予想外であった。これは、硬化後のコーティングされたシリコン基体の曲げ(bending curvature)を測定することによって示され得た。曲げは観察されなかった。
コーティング又は成形品がアルカリ溶液と接触される場合、本発明のコーティング又は成形品は特に有用であり、また、それは、中性及び/又は酸溶液との組み合わせにおいても有用である。
本発明の複合組成物は、医療目的の、及び特にマイクロマシン及び微小電子機器システム(MEMS)の分野の機材、付属品及び機器のコーティング及び成型ピースに特に好適である。例は、特に上記分野における、センサ用途、光学デバイス(マイクロレンズ、及び回折格子及び接着剤)、電子部品、カンチレバー、マイクロバルブ、及びアクチュエータデバイスである。また、複合組成物は、既述の物品の一部であるか又は物品その物である成形ピースに好適であり得る。
ここ数年、高機能コーティングの必要性が高まりつつある。フラットパネルディスプレイ分野では、カラーフィルタ、TFT等の数種類のパターン化層が組み込まれる。例えば、LCD用の1種類のカラーフィルタは、各々の画素を分割するバリアパターンを必要とする。場合によっては、このようなパターンは、高精度に加えて、高耐久性、高化学耐性、剛性及び或る特定の表面特性(低い表面エネルギー)を有する。複合組成物はこのような高機能コーティングにも好適である。
以下の実施例によって、限定することなく本発明を説明する。
[実施例1〜実施例4]
シリカナノ粒子を含有する加水分解性縮合産物を以下の手順に従って調製した。
ナノ粒子溶液(a)の調製
SiOを13重量%含有する924gのコロイダルシリカ溶液(PL−1、Fuso Chemical Co.)と22gのGPTESとを混合及び還流下で24時間加熱した。適当量のイソプロパノールを蒸発によって除去した。
ナノ粒子溶液(b)の調製
13重量%のSiO(PL−1、Fuso Chemical Co.)を含有する462gのコロイダルシリカ溶液と5.3gのDMDEOSとを混合及び還流下で24時間加熱した。適当量のイソプロパノールを蒸発によって除去した。
合成例(A)の調製
56gのグリシジルプロピルトリエトキシシラン(0.2mol)、48gのフェニルトリエトキシシラン(0.2mol)、836gのナノ粒子溶液(a)、22gの0.01M塩酸を室温で攪拌し、その後24時間還流して、ナノ粒子を含有する加水分解性縮合産物を得た。
合成例(B)の調製
溶液(a)の代わりに93gのナノ粒子溶液(b)を用いて、合成例(A)と同様に合成例(B)を調製した。
合成例(C)の調製
11gのグリシジルプロピルトリエトキシシラン(0.04mol)、48gのフェニルトリエトキシシラン(0.2mol)、40gのヘキシルトリエトキシシラン、329gのナノ粒子溶液(a)、22gの0.01M塩酸を室温で攪拌し、その後24時間還流して、ナノ粒子を含有する縮合産物を得た。
合成例(D)の調製
56gのグリシジルプロピルトリエトキシシラン(0.2mol)、54gのジフェニルジエトキシシラン(0.2mol)、442gのナノ粒子溶液(a)、18gの0.01M塩酸を室温で攪拌し、その後24時間攪拌して、加水分解性縮合産物を得た。
合成例A〜合成例D、エポキシ樹脂(Daicel Chemical Industries, Ltd.からのEHPE)、及び光開始剤(Asahi Denka Co., Ltd.からのSP172)を用いて、表1に示す複合組成物(実施例1〜実施例4)を調製した。必要に応じて溶媒を除去した(蒸発プロセス)。
[比較例1〜比較例3]
ナノ粒子を使用しなかった以外は実施例1と同様に比較例1の複合組成物を調製した。シラン化合物を使用しなかった以外は実施例1と同様に比較例2の複合組成物を調製した。エポキシ樹脂を使用しなかった以外は実施例1と同様に比較例3の複合組成物を調製した。
Figure 0005089690
複合組成物(実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例3)をシリコン基体上にスピンコーティングによって塗布することによって、コーティング層を基体上に形成した。コーティングの厚さは約20マイクロメートルであった。続いて、90℃で3分間事前に焼成し、マスクアライナー(Canon inc.によるMPA600super)を用いてパターン露光を実施した。次に、90℃で4分間加熱を行い、メチルイソブチルケトン(MIBK)を用いて現像を実施した後、イソプロピルアルコールで洗い流すことによって、評価用パターンが得られた。200℃で1時間の硬化後に、弾性率を測定した。結果を表2に示す。
間隔が2μm〜20μmであるline&spaceマスクを評価用パターンとして用いることによって、各組成物の解像度特性を評価した。弾性率をHelmut Fischer GmbHのHP100Cによって測定した。
Figure 0005089690
表2の結果は、コーティング特性、パターニング特性及び硬度に関する本発明による組成物の平均を示している。
[実施例5]
複合組成物を調製するために、20.9gの(3−グリシジルオキシプロピル)トリエトキシシラン(GPTES、0.08モル)を、84.2gのジメチルジエトキシシラン(DMDEOS)修飾シリカナノ粒子(0.23モル)分散体並びに触媒として8.1gの0.01M塩酸と混合し、撹拌還流下で1時間反応させた。18.0gのフェニルトリエトキシシラン(PhTES、0.08モル)をその後そこに添加し、得られた混合物をさらに24時間還流下で攪拌した。周囲温度63.5gの1−プロパノール(SiO分散体)を減圧下で除去した(約35℃水浴、最大20mbar)。その後、9.5gの有機エポキシ樹脂EHPE−3150(Daicel Chemicalの製品;上述の構造単位(1)を有するエポキシ樹脂、融点70℃)を得られたSiO修飾シラン溶液に添加し、EHPE−3150が溶解するまで得られた混合物を周囲温度で攪拌した。その後、カチオン光開始剤UVI−6976を触媒量でこれに添加した。得られた溶液を周囲温度で約1時間攪拌した。シラン溶液との混合前にEHPE−3150をエタノール中に溶解することが可能であったため、さらなる攪拌は必要なかったが、光開始剤の添加後に、コーティング溶液を周囲温度で約16時間攪拌した。塗布前に約5μmの孔径を有するガラスファイバフィルタによってコーティング溶液を濾過してもよい。
[実施例6]
複合組成物を調製するために、20.9gの(3−グリシジルオキシプロピル)トリエトキシシラン(GPTES、0.08モル)を、触媒として8.1gの0.01M塩酸と混合し、攪拌還流下で1時間反応させた。続いて18.0gのフェニルトリエトキシシラン(PhTES、0.08モル)をこれに添加し、得られた混合物を還流下でさらに24時間攪拌した。周囲温度まで冷却した後、シランの加水分解反応/縮合反応から得られる18.7gのエタノールを蒸留によって除去した(約35℃水浴、最大20mbar)。その後、178.9gのテトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド(THAH)修飾シリカナノ粒子(0.53モル)分散体を周囲温度で攪拌しながら徐々に添加した。続いてSiO修飾加水分解物を室温でさらに30分間攪拌した後、117.7gの1−プロパノール(SiO分散体)を減圧下で除去した(約35℃水浴、最大20mbar)。9.5gの有機エポキシ樹脂EHPE−3150(Daicel Chemicalの製品;上述の構造単位(1)を有するエポキシ樹脂、融点70℃)を得られたSiO修飾シラン溶液に添加し、EHPE−3150が溶解するまで得られた混合物を周囲温度で攪拌した。その後、カチオン光開始剤UVI−6976をこれに触媒量で添加した。得られた溶液を周囲温度で約1時間攪拌した。シラン溶液との混合前にEHPE−3150をエタノール中に溶解することが可能であったため、さらなる攪拌は必要なかったが、光開始剤の添加後に、コーティング溶液を周囲温度で約16時間攪拌した。塗布前に約5μmの孔径を有するガラスファイバフィルタによってコーティング溶液を濾過してもよい。
スピンコーティング法(10秒間〜30秒間の500rpm)を用いて、得られる複合組成物をシリコンウエハに塗布した後、90℃で3分間事前に焼成し、専用マスクを用いてUV光(325nm〜380nm)に5秒間〜30秒間露光することによって構造化し、90℃で4分間露光後焼成した。その後、1分間の4−メチル−2−ペンタン(MIBK)中への浸漬及びイソプロピルアルコールによる洗い流しによって、露光していない部分を洗浄した。コーティング樹脂を完全に硬化させるために、初めに100℃の温度で1時間加熱処理を実施し、その後200℃で1時間処理した。

Claims (1)

  1. a)融点が40℃以上であり、1分子中に少なくとも3つのカチオン重合性基を含み、下記式(1)で表される構造単位を含むカチオン重合性有機樹脂、
    Figure 0005089690
    b)カチオン光開始剤、
    c)シランカップリング剤により表面修飾され、平均粒径が1nm〜100nmの無機ナノ粒子、並びに
    d)アリール基を有する加水分解性シラン化合物と、エポキシ基を有する加水分解性シラン化合物とから得られる、加水分解性シラン化合物の加水分解物及び/又は縮合物、
    を含む、複合組成物であって、
    該複合組成物の全固形分に対して、前記カチオン重合性有機樹脂を10重量%〜79重量%、前記カチオン光開始剤を0.5重量%〜10重量%、前記無機ナノ粒子を5重量%〜79重量%、前記加水分解物及び/又は縮合物を10重量%〜79重量%を含む複合組成物
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