JP4110401B2 - 感光性シリコーン樹脂組成物及びその硬化物並びにネガ型微細パターンの形成方法 - Google Patents

感光性シリコーン樹脂組成物及びその硬化物並びにネガ型微細パターンの形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、保存安定性に優れ、光開始剤を用いて光硬化することが可能であり、未硬化状態でアルカリ性水溶液やアルコール、ケトン、エーテルといった極性溶媒に可溶であり、硬化後はこれらの溶剤に難溶で、フォトリソグラフィーによるパターン形成ができ、感度、解像性に優れ、耐熱性、耐湿性、機械的特性、光透過性等に優れた硬化被膜を与える感光性シリコーン樹脂組成物、及びその硬化物、並びにこの組成物を用いたフォトリソグラフィーによるネガ型微細パターンの形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高分子材料であるシリコーン樹脂は、耐熱性、耐寒性、化学的安定性、接着性、電気特性、透明性などの優れた特性を有し、高精度製品が得られることからも、光部品、電気電子部品といった用途に多く用いられている。更に光硬化性を付与することで、フォトリソグラフィーを用いたパターニングを行うことができ、レジスト材料、光微細造形材料や光導波路の素材などとしても使用されている。
【0003】
しかし、シリコーン樹脂の場合、その樹脂の特徴から水溶液系で解像性に優れた材料は少ない。アルカリ可溶性シリコーン樹脂としては、高感度、高解像性を示すものとして、エポキシ変性シリコーンを酸加水分解させた例が挙げられる。特開平3−288857号、特開平4−070662号、特開平4−338958号公報(特許文献1〜3)に示されたネガ型シリコーンレジストの例では、光酸発生剤を使用してリソグラフィーを行っている。光酸発生剤は優れた触媒であるが、シロキサンの縮合触媒として優れているものは限られ、毒性の面から更に限られるため、高価である。また、現像前の加熱処理(PEB)により、露光からPEBまでの時間が長いと発生した酸が拡散して反応するため、解像性に影響を及ぼす。更に、樹脂の特性からアルカリ可溶性シリコーン樹脂と酸発生剤を混合した組成物の保存安定性は良好とは言えない。
【0004】
また、特開平5−100431号公報(特許文献4)では、アルカリ可溶性ポリシロキサンにアジド化合物を含有させてなる組成物が報告されているが、毒性の面からアジド化合物の種類や含有量が限られ、使用できる波長域も限られてくる。
【0005】
【特許文献1】
特開平3−288857号公報
【特許文献2】
特開平4−070662号公報
【特許文献3】
特開平4−338958号公報
【特許文献4】
特開平5−100431号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、経済的で、加工性の高いシリコーン樹脂を用い、保存安定性に優れ、光硬化前はアルカリ可溶であり、光硬化後にアルカリ不溶となり、光硬化において光酸発生剤を使用せずにフォトリソグラフィーによるネガ型のパターニングを行うことができ、高感度、高解像性を有し、耐熱性、耐湿性、耐薬品性、機械的強度に優れた硬化物となり得る感光性シリコーン樹脂組成物、及びその硬化物、並びに該組成物を用いたフォトリソグラフィーによるネガ型微細パターンの形成方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、特定量の一般式(1)で表されるエポキシ変性オルガノキシシラン及び特定量の一般式(2)で表される(メタ)アクリル変性オルガノキシシラン、又はこれらとオルガノキシシランとの混合物を共加水分解縮合して得られ、エポキシドの一部又は全部が開環して得られる水酸基及び(メタ)アクリル官能基を有する重量平均分子量が500〜50,000(GPCによるポリスチレン換算値)のアルカリ可溶性シリコーン樹脂、及び光開始剤を含有してなる感光性シリコーン樹脂組成物が、保存安定性に優れ、フォトリソグラフィーによるネガ型のパターニングをアルカリ現像で行うことができ、且つ高感度、高解像性であり、また、この硬化被膜が、耐熱性、耐湿性、機械的強度、透明性に優れることを見出した。
【0008】
即ち、上記アルカリ可溶性シリコーン樹脂と、光酸発生剤ではなく光開始剤と、この場合、好ましくは更に縮合触媒を使用することにより、現像前の加熱処理(PEB)を現像後に行うことで、解像性に影響を与えずに樹脂の硬化度を上げることができ、耐熱性、耐湿性、耐薬品性、機械的強度に優れる硬化物を得ることができることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0009】
従って、本発明は、下記に示す感光性シリコーン樹脂組成物、及びその硬化物、並びにこの組成物を用いたフォトリソグラフィーによるネガ型微細パターンの形成方法を提供する。
[請求項1] (A)(i)下記一般式(1):
1 X2 YSi(OR34-X-Y (1)
(式中、R1は加水分解性のエポキシドを一つ以上有する炭素原子数2〜30の一価の有機基を示し、R2は炭素原子数1〜20の一価炭化水素基を示し、R3は水素原子、又は炭素原子数1〜10の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示す。Xは1〜3の整数であり、Yは0〜2の整数であり、1≦X+Y≦3を満足する。)
で表される1種又は2種以上のシラン化合物と、(ii)下記一般式(2):
4 x2 YSi(OR34-X-Y (2)
(式中、R4は(メタ)アクリル官能基を一つ以上有する炭素原子数3〜30の一価炭化水素基を示し、R2は炭素原子数1〜20の一価炭化水素基を示し、R3は水素原子、又は炭素原子数1〜10の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示す。Xは1〜3の整数であり、Yは0〜2の整数であり、1≦X+Y≦3を満足する。)
で表される1種又は2種以上のシラン化合物との混合物、又はこれら(i),(ii)成分と、(iii)下記一般式(3):
2 ZSi(OR34-Z (3)
(式中、R2は炭素原子数1〜20の一価炭化水素基を示し、R3は水素原子、又は炭素原子数1〜10の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示す。Zは0〜3の整数である。)
で表される1種又は2種以上のシラン化合物との混合物を、R1で表される有機基数がケイ素原子に結合したアルコキシ基を除く全有機基数に対して10モル%以上、且つR4で表される有機基数が同様にケイ素原子に結合したアルコキシ基を除く全有機基数に対して5モル%以上の割合で、更にモノオルガノトリオルガノキシシラン化合物とテトラオルガノキシシラン化合物との合計量が全シラン化合物の40モル%以上となる割合で共加水分解縮合することにより得られ、重量平均分子量が1,000〜50,000(GPCによるポリスチレン換算値)であるアルカリ可溶性シリコーン樹脂、及び(B)光開始剤を含有してなる光硬化膜パターン形成用感光性シリコーン樹脂組成物。
請求項2(A)成分が、式(1)及び式(2)のシラン化合物の混合物又は式(1),式(2)及び式(3)のシラン化合物の混合物を、酸触媒及び溶媒の存在下で共加水分解し、更に該溶媒の沸点より高い温度で重縮合反応して得られたものである請求項1記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
請求項3(A)成分100質量部に対して(B)成分を0.001〜20質量部含有する請求項1又は2記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[請求項] 更に、縮合触媒を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[請求項] 更に、溶剤及び/又は反応性希釈剤を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
請求項6(A)成分100質量部に対し溶剤10〜1,000質量部及び/又は反応希釈剤10〜100質量部を含有する請求項5記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[請求項] 更に、エポキシ硬化剤、光増感剤、光吸収剤、脱水剤、無機酸化物微粒子、重合禁止剤、酸化防止剤、消泡剤、レベリング剤及び顔料から選択される1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[請求項] 請求項1乃至のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物の硬化物。
[請求項] 基体上に
(A)(i)下記一般式(1):
1 X 2 Y Si(OR 3 4-X-Y (1)
(式中、R 1 は加水分解性のエポキシドを一つ以上有する炭素原子数2〜30の一価の有機基を示し、R 2 は炭素原子数1〜20の一価炭化水素基を示し、R 3 は水素原子、又は炭素原子数1〜10の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示す。Xは1〜3の整数であり、Yは0〜2の整数であり、1≦X+Y≦3を満足する。)
で表される1種又は2種以上のシラン化合物と、(ii)下記一般式(2):
4 x 2 Y Si(OR 3 4-X-Y (2)
(式中、R 4 は(メタ)アクリル官能基を一つ以上有する炭素原子数3〜30の一価炭化水素基を示し、R 2 は炭素原子数1〜20の一価炭化水素基を示し、R 3 は水素原子、又は炭素原子数1〜10の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示す。Xは1〜3の整数であり、Yは0〜2の整数であり、1≦X+Y≦3を満足する。)
で表される1種又は2種以上のシラン化合物との混合物、又はこれら(i),(ii)成分と、(iii)下記一般式(3):
2 Z Si(OR 3 4-Z (3)
(式中、R 2 は炭素原子数1〜20の一価炭化水素基を示し、R 3 は水素原子、又は炭素原子数1〜10の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示す。Zは0〜3の整数である。)
で表される1種又は2種以上のシラン化合物との混合物を、R 1 で表される有機基数がケイ素原子に結合したアルコキシ基を除く全有機基数に対して10モル%以上、且つR 4 で表される有機基数が同様にケイ素原子に結合したアルコキシ基を除く全有機基数に対して5モル%以上の割合で、更にモノオルガノトリオルガノキシシラン化合物とテトラオルガノキシシラン化合物との合計量が全シラン化合物の40モル%以上となる割合で共加水分解縮合することにより得られ、重量平均分子量が500〜50,000(GPCによるポリスチレン換算値)であるアルカリ可溶性シリコーン樹脂、及び(B)光開始剤を含有してなる感光性シリコーン樹脂組成物の膜を形成し、この膜の所用部分を露光した後、この膜をアルカリ水溶液又は極性有機溶媒で処理して非露光部分を溶解除去し、上記露光部分に対応した形状の上記感光性シリコーン樹脂組成物の光硬化膜パターンを形成することを特徴とするネガ型微細パターンの形成方法。
請求項10感光性シリコーン樹脂組成物の(A)成分が、式(1)及び式(2)のシラン化合物の混合物又は式(1),式(2)及び式(3)のシラン化合物の混合物を、酸触媒及び溶媒の存在下で共加水分解し、更に該溶媒の沸点より高い温度で重縮合反応して得られたものである請求項9記載のネガ型微細パターンの形成方法。
請求項11感光性シリコーン樹脂組成物が、(A)成分100質量部に対して(B)成分を0.001〜20質量部含有する請求項9又は10記載のネガ型微細パターンの形成方法。
請求項12感光性シリコーン樹脂組成物が、更に、縮合触媒を含有することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載のネガ型微細パターンの形成方法。
請求項13感光性シリコーン樹脂組成物が、更に、溶剤及び/又は反応性希釈剤を含有することを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載のネガ型微細パターンの形成方法。
請求項14感光性シリコーン樹脂組成物が、(A)成分100質量部に対し溶剤10〜1,000質量部及び/又は反応希釈剤10〜100質量部を含有する請求項13記載のネガ型微細パターンの形成方法。
請求項15感光性シリコーン樹脂組成物が、更に、エポキシ硬化剤、光増感剤、光吸収剤、脱水剤、無機酸化物微粒子、重合禁止剤、酸化防止剤、消泡剤、レベリング剤及び顔料から選択される1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載のネガ型微細パターンの形成方法。
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の感光性シリコーン樹脂組成物は、(A)(i)加水分解可能なエポキシドを有するオルガノキシシランを含有するシラン及び(ii)光重合可能な(メタ)アクリル構造を有するオルガノキシシランを含有するシラン、又はこれらと(iii)オルガノキシシランとの混合物を共加水分解縮合して得られ、エポキシドの一部又は全部が開環して得られる水酸基及び(メタ)アクリル官能基を有する重量平均分子量が500〜50,000(GPCによるポリスチレン換算値)のアルカリ可溶性シリコーン樹脂、及び(B)光開始剤、好ましくは更に縮合触媒を含有するものである。
【0011】
アルカリ可溶性シリコーン樹脂
本発明のアルカリ可溶性シリコーン樹脂は、(i)下記一般式(1)で表される加水分解可能なエポキシドを1個又は2個以上有するエポキシ変性オルガノキシシランの1種又は2種以上、及び(ii)下記一般式(2)で表される光重合可能な(メタ)アクリル構造を1個又は2個以上有する(メタ)アクリル変性オルガノキシシランの1種又は2種以上、又はこれら(i),(ii)成分と、(iii)下記一般式(3)で表されるシラン化合物の共加水分解縮合物で、分岐した構造を有するシリコーン樹脂であるが、下記一般式(1)で表されるエポキシ変性オルガノキシシランの1種又は2種以上と、下記一般式(2)で表される(メタ)アクリル変性オルガノキシシランの1種又は2種以上と、下記一般式(3)で表されるシラン化合物の1種又は2種以上との共加水分解縮合物であることが好ましい。
【0012】
1 X2 YSi(OR34-X-Y (1)
4 X2 YSi(OR34-X-Y (2)
2 ZSi(OR34-Z (3)
(式中、R1は加水分解性のエポキシドを一つ以上有する炭素原子数2〜30の一価の有機基を示し、R2は炭素原子数1〜20の一価炭化水素基を示し、R3は水素原子、又は炭素原子数1〜10の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示し、R4は(メタ)アクリル官能基を一つ以上有する炭素原子数3〜30の一価炭化水素基を示す。Xは1〜3の整数であり、Yは0〜2の整数であり、1≦X+Y≦3を満足する。Zは0〜3の整数である。)
【0013】
ここで、上記R1で表される炭素原子数2〜30、好ましくは炭素原子数3〜20、より好ましくは炭素原子数6〜12の加水分解性のエポキシドを1個又は2個以上含む一価の有機基としては、特に制限されるものではないが、具体的には、例えば、グリシジル基、グリシドキシメチル基、2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、2−(2,3−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(N−アリル−N−グリシジル)アミノプロピル基、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピル基、3−(N−グリシジル)アミノプロピル基、3−(N−メチル−N−グリシジル)アミノプロピル基等が挙げられる。目的により重水素化した有機基も使用できる。
【0014】
上記R2で表される炭素原子数1〜20の一価炭化水素基としては、炭素原子数1〜10のアルキル基又はアルケニル基、炭素原子数6〜20のアリール基又はアラルキル基が好ましい。炭素原子数1〜10のアルキル基、アルケニル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、オクチル基、α−エチルヘキシル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基等が挙げられる。中でも好ましいのはメチル基、エチル基、ビニル基であり、重水素化したものも使用できる。また、炭素原子数6〜20のアリール基、アラルキル基としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、トリル基、スチリル基等が挙げられる。中でも好ましいのはフェニル基であり、重水素化した芳香族炭化水素基も使用できる。
【0015】
上記R3で表される炭素原子数1〜10の非置換もしくは置換の一価炭化水素基としては、炭素原子数1〜10のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、またアルコキシ置換アルキル基であってもよい。具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、オクチル基、α−エチルヘキシル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基等が挙げられる。中でも好ましいのはメチル基、エチル基、ビニル基であり、重水素化したものも使用できる。
【0016】
上記式中のR4は、アクリル官能基又はメタクリル官能基を一つ以上含む炭素原子数3〜30、好ましくは5〜20、より好ましくは5〜10の一価炭化水素基であり、アクリル官能基又はメタクリル官能基の具体例としては、CH2=CHCOO−、CH2=C(CH3)COO−、CH2=CHCO−、CH2=C(CH3)CO−等が挙げられる。このような(メタ)アクリル官能基を含むR4の一価炭化水素基の具体例としては、特に制限されるものではないが、CH2=CHCOOCH2CH2−、CH2=C(CH3)COOCH2CH2−、[CH2=C(CH3)COOCH23C−CH2−、(CH2=CHCOOCH23C−CH2−、(CH2=CHCOOCH22CH(C25)CH2−等の、1個又は2個以上のアクリロイロキシ基又はメタクリロイロキシ基で置換されたアルキル基などが挙げられるが、好ましくはCH2=CHCOOCH2−、CH2=C(CH3)COOCH2−、CH2=CHCOOCH2CH2CH2−、CH2=C(CH3)COOCH2CH2CH2−である。目的により重水素化した有機基も使用できる。
【0017】
上記一般式(1)で表されるエポキシ変性オルガノキシシランの具体例としては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)トリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、ジメチルエトキシ−3−グリシドキシプロピルシラン、ジエトキシ−3−グリシドキシプロピルメチルシラン等が挙げられる。
【0018】
上記一般式(2)で表される(メタ)アクリル変性オルガノキシシランの具体例としては、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロペニルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロペニルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリス(メトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−メタクリロキシプロピルジエトキシメチルシラン等が挙げられる。
【0019】
上記一般式(3)で表されるシラン化合物の具体例としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリプロポキシシラン、プロピルトリブトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン等のモノオルガノトリオルガノキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジプロピルジプロポキシシラン、ジプロピルジブトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、ジビニルジ(メトキシエトキシ)シラン、ジフェニルジヒドロキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(グリシドキシプロピル)メチルジメトキシシラン、3−(グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシラン等のジオルガノジオルガノキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルプロポキシシラン、トリメチルブトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリエチルプロポキシシラン、トリエチルブトキシシラン、トリプロピルメトキシシラン、トリプロピルエトキシシラン、トリプロピルプロポキシシラン、トリプロピルブトキシシラン、トリビニルエトキシシラン、トリビニル(メトキシエトキシ)シラン、トリフェニルヒドロキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−(グリシドキシプロピル)ジメチルメトキシシラン、3−(グリシドキシプロピル)ジメチルエトキシシラン等のトリオルガノモノオルガノキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラオルガノキシシランが挙げられる。
【0020】
本発明において、上記一般式(1),(2)及び(3)で表されるシラン化合物の混合割合としては、一般式(1)で表されるエポキシ変性オルガノキシシランのR1で表される有機基数がケイ素原子に結合したアルコキシ基を除く全有機基に対して10モル%以上、好ましくは20〜90モル%、更に好ましくは25〜75モル%、且つ一般式(2)で表される(メタ)アクリル変性オルガノキシシランのR4で表される有機基数が同様にケイ素原子に結合したアルコキシ基を除く全有機基に対して5モル%以上、好ましくは10〜80モル%、更に好ましくは20〜70モル%となる量である。ここで、R1で表される有機基数が10モル%未満であると、アルカリ可溶性が悪くなり、R4で表される有機基数が5モル%未満であると光硬化性に劣り、解像性が悪くなる。
【0021】
また、必要に応じて添加される一般式(3)で表されるシラン化合物において、モノオルガノトリオルガノキシシランは、全シラン量の0〜85モル%、特に20〜70モル%の割合で混合することが好ましく、またジオルガノジオルガノキシシランは、全シラン量の0〜40モル%、特に0〜20モル%で混合することが好ましく、更にトリオルガノモノオルガノキシシランは、一般式(1)のシラン化合物のモル量に対して0〜50モル%、特に0〜25モル%の割合で混合することが好ましい。一般式(3)のシランがテトラオルガノキシシランの場合は、全シラン量の0〜30モル%、特に0〜20モル%の割合で混合することが好ましい。
【0022】
更に、本発明においては、使用されるシラン化合物中のモノオルガノトリオルガノキシシラン化合物とテトラオルガノキシシラン化合物の合計量が40モル%以上、好ましくは50〜100モル%、より好ましくは60〜100モル%であることが必要である。40モル%未満であると、未硬化状態でのタックフリー性が悪くなる。
【0023】
アルカリ可溶性シリコーン樹脂の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、一般式(1),(2)及び(3)で表されるシラン化合物を用いる場合、先ず一般式(1)で表されるエポキシ変性オルガノキシシランに、一般式(2)で表される(メタ)アクリル変性オルガノキシシランと、一般式(3)で表されるシラン化合物を混合し、酸触媒を必要に応じて溶媒と共に加え、酸性条件下での共加水分解及び縮重合により、エポキシドの一部又は全部が開環して得られる水酸基及び(メタ)アクリル官能基を有する共加水分解縮合物を得ることができる。
【0024】
本発明の共加水分解は、前述の通り、酸触媒の存在下に行う。酸触媒としては、公知の酸触媒である無機酸及び有機酸を用いることができ、具体的には、例えば、塩酸、硫酸、フッ酸等の無機酸や、酢酸、シュウ酸等の有機酸が挙げられる。中でも好ましいのは塩酸、酢酸、シュウ酸である。
【0025】
酸共加水分解は、通常、0〜50℃で60分間以上行うことが好ましい。このようにして得られる共加水分解物は、次に縮重合に供される。この縮重合反応の条件は、シリコーン樹脂の分子量をコントロールする上で重要である。加水分解速度は速いので、この加水分解反応時間中に縮重合反応も進行しているが、例えば重量平均分子量1,000以上(GPCによるポリスチレン換算値)の該シリコーン樹脂を得るためには、更に縮重合反応を進行させるため、溶媒及び生成するアルコール類を加熱留去しながら反応させる。この場合、縮重合反応は、通常溶媒の沸点より高い温度で120〜180分間行うことが好ましい。
【0026】
このようにして共加水分解及び縮重合を経て得られた共加水分解縮重合物には、アルコキシ基等のオルガノオキシ基及びシラノール、カルビノールが残存している。この場合、得られた共加水分解縮重合物に含まれる水酸基の一部のみをシリル化剤を用いてトリアルキルシロキシ基に転換することにより、保存安定性を向上させた共加水分解縮重合物を得ることもできる。シリル化剤としては、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジブチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン、テトラメチルジビニルジシラザン、テトラビニルジメチルジシラザン、N−トリメチルシリルアセトアミド、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N−トリメチルシリルイミダゾール等が挙げられるが、好ましくはヘキサアルキルジシラザンであり、特にヘキサメチルジシラザンが好ましい。
【0027】
上記の方法により、一般式(1),(2)及び(3)で表されるシラン化合物を共加水分解縮合して得られたアルカリ可溶性シリコーン樹脂において、一般式(1)で表されるシランが樹脂のアルカリ可溶性を高めている。
【0028】
上記一般式(1)のR1は、エポキシドを含有し、このエポキシドは加水分解縮合反応中に酸又はアルカリによって環開裂し、水酸基を生じるが、その水酸基は生成したシリコーン樹脂のアルカリ可溶性を高める働きをし、フォトリソグラフィーによるパターニング性能を向上させる。
【0029】
1のエポキシドが開環した有機基は、具体的には、−CH(OH)CH(B)−(但し、Bは使用した酸(HB)の塩基部分もしくはOHを表す)で示される構造をしている。
【0030】
このR1で表される有機基中のエポキシドが開環した有機基は、ケイ素原子に結合したアルコキシ基を除く全有機基の10モル%以上、好ましくは15〜90モル%含まれていることが好ましい。10モル%未満では、アルカリ現像液に対する溶解性が悪くなる場合がある。
【0031】
該アルカリ可溶性シリコーン樹脂は、重量平均分子量がGPCによるポリスチレン換算値で500〜50,000であり、好ましくは1,000〜20,000である。平均分子量が小さすぎると耐熱性、耐湿性に優れた被膜が得られず、また大きすぎるとアルカリ可溶性が低下する。なお、アルカリ可溶性シリコーン樹脂の分子量は、縮重合反応の反応時間を変えることにより調整することができる。
【0032】
光開始剤
本発明に用いる光開始剤としては、通常光開始剤として使用されているものであれば特に制限はない。光開始剤の具体的な例として、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジメチル−2−ヒドロキシアセトフェノン、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、2,3−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、ミヒラーケトン、キサントン、p−tert−ブチルアセトフェノンチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、チオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、2−エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンズスベロン、メチレンアントロン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニルプロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、(2−アクリロイルオキシエチル)(4−ベンゾイルベンジル)ジメチル臭化アンモニウム、(4−ベンゾイルベンジル)塩化トリメチルアンモニウム、ベンゾイルパーオキサイド、クメンパーオキサイド、チオフェノール、2−ベンゾチアゾールチオール、2−ベンゾオキサゾールチオール、2−ベンズイミダゾールチオール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、ナフタレンスルフォニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、ジフェニルスルフィド、デシルフェニルスルフィド、ジ−n−ブチルジスルフィド、ジベンジルスルフィド、ジベンゾイルジスルフィド、ジアセチルジスルフィド、ジボルニルジスルフィド、ジメトキシキサントゲンジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムテトラスルフィド、ベンジルジメチルジチオカーバメイトキノキサリン、1,3−ジオキソラン、N−ラウリルピリジニウム、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイル等、及び3,3−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、6−メチルクマリンなどのクマリン系色素、エオシン、メチレンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤の組み合わせなどが挙げられる。これらの中から、用いる光源の波長領域に吸収を持ち、使用する樹脂もしくは溶媒に溶解又は分散するものが好ましい。
【0033】
光開始剤の配合量としては、アルカリ可溶性シリコーン樹脂100質量部に対して、0.001〜20質量部が好ましく、より好ましくは0.01〜10質量部であり、更に好ましくは0.1〜5質量部である。0.001質量部より少ないと光重合開始能に支障をきたすおそれがあり、20質量部より多いと硬化深度が得にくくなるおそれがある。
【0034】
縮合触媒
本発明においては、更に縮合触媒を用いることができる。縮合触媒としては、通常、シラノール、アルコキシ基又は水酸基を縮合せしめる縮合触媒として使用されているものであれば特に制限はないが、例えば、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、チタンテトラアセチルアセトナートなどのチタン系触媒、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズアセテート、オクチル酸スズ、ナフテン酸スズ、ジブチルスズアセチルアセトナートなどのスズ系触媒、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートなどのアルミニウム系触媒、ブチルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、DBUなどのアミン系触媒、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシランなどのアミノ基を有するシランカップリング剤などのシラノール縮合触媒、また、その他の酸性触媒、塩基性触媒などの公知のシラノール縮合触媒などが挙げられる。これらの触媒は単独又は2種以上併用してもよい。
【0035】
縮合触媒を用いる場合、その配合量は、アルカリ可溶性シリコーン樹脂100質量部に対して0.01〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜10質量部、更に好ましくは0.1〜3質量部である。縮合触媒の配合量が少なすぎると、硬化速度が遅くなるなど添加効果が得られないおそれがあり、一方多すぎると、得られる硬化物の強度などの物性が低下するおそれがある。
【0036】
溶剤及び反応性希釈剤
本発明の感光性シリコーン樹脂組成物には、溶剤及び反応性希釈剤を添加することができる。溶剤としては、上述したアルカリ可溶性シリコーン樹脂と相溶するものであれば特に制限はない。例えば、テトラヒドロフラン、ジグライム、トリグライムなどのエーテル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、2−エトキシエタノール、2−エチルヘキシルアルコール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類などが挙げられる。反応性希釈剤としては、ビニルエーテル類、ビニルアミド類、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、変性シリコーン樹脂、オキセタン類、アリルフタレート類、アジピン酸ビニルなどが挙げられる。
【0037】
溶剤の使用量は、アルカリ可溶性シリコーン樹脂100質量部に対して1,000質量部以下(0〜1,000質量部)、特に10〜500質量部が好ましい。また、反応性希釈剤の使用量は、アルカリ可溶性シリコーン樹脂100質量部に対して100質量部以下(0〜100質量部)、特に10〜50質量部が好ましい。
【0038】
その他の成分
本発明の感光性シリコーン樹脂組成物には、フォトリソグラフィー特性を失わない範囲で必要により、その他の成分を均一に混合することもできる。
【0039】
例えば、エポキシ硬化剤として、アミン化合物類、イミダゾール化合物、カルボン酸類、フェノール類、第4級アンモニウム塩類等が挙げられる。これらのエポキシ基硬化剤の使用により、得られる被膜の耐熱性、耐湿性、耐溶剤性、耐酸性、耐メッキ性、密着性、電気特性及び機械的強度等を向上させることができる。エポキシ硬化剤の使用量は、アルカリ可溶性シリコーン樹脂100質量部に対し、通常、20質量部以下(即ち0〜20質量部)でよく、好ましくは0.01〜20質量部が好ましく、0.01〜10質量部がより好ましく、0.1〜5質量部が更に好ましい。
【0040】
増感剤は、感度を向上させるために添加されるものである。増感剤の具体例としては、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノフェニルビニレン)イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カルボニルビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテトラゾールなどが挙げられ、これらを1種又は2種以上使用することができる。
【0041】
増感剤の添加量は、アルカリ可溶性シリコーン樹脂100質量部に対し、通常10質量部以下(即ち、0〜10質量部)でよく、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部である。増感剤の量が少ないと、高感度化の効果が得られない場合があり、増感剤の量が多いと、解像性が低くなるおそれがある。
【0042】
光吸収剤としては、具体的には、アゾ系、ベンゾフェノン系、アミノケトン系、キノリン系、アントラキノン系、ジフェニルシアノアクリレート系、トリアジン系、p−アミノ安息香酸系染料などが使用でき、有機系染料がよく用いられる。これらの中でも、アゾ系及びベンゾフェノン系染料が好ましい。
【0043】
有機染料の添加量は、アルカリ可溶性シリコーン樹脂100質量部に対し、通常、10質量部以下(即ち、0〜10質量部)でよく、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜3質量部である。添加量が少なすぎると、添加効果が得られない場合があり、添加量が多すぎると、硬化後の膜特性に影響するおそれがある。
【0044】
紫外線及び可視光線の吸収効果が高い光吸収剤は、高アスペクト比、高解像度を得るために有用である。また、酸無水物など有機系の脱水剤をアルカリ可溶性シリコーン樹脂100質量部に対して20質量部以下(0〜20質量部)配合することや、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、炭酸カルシウムといった無機系酸化物の微粒子(<1μm)をアルカリ可溶性シリコーン樹脂100質量部に対して100質量部以下(0〜100質量部)配合することができる。
【0045】
また、重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、tert−ブチルカテコール、フェノチアジンなど、酸化防止剤としては、例えば、BHT、ビタミンBなど、消泡剤、レベリング剤としては、例えば、シリコーン系界面活性剤、フッソ系界面活性剤、アクリル系樹脂など、また顔料としては、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、酸化チタン、カーボンブラックなどの公知の着色用顔料等を添加することもできる。また、接着性付与剤、可塑剤等の各種添加剤を適宜添加することもできる。
【0046】
感光性シリコーン樹脂組成物
本発明の感光性シリコーン樹脂組成物は、前記アルカリ可溶性シリコーン樹脂に、光開始剤、必要に応じて縮合触媒、溶剤、反応性希釈剤、エポキシ硬化剤や増感剤などのその他の必要な成分を加え、均一に混合することにより得ることができ、ネガ型のフォトリソグラフィー用樹脂組成物として使用することができる。
【0047】
このようにして得られた本発明の感光性シリコーン樹脂組成物は、未硬化状態でアルカリ性水溶液やアルコール、ケトン、エーテルといった極性溶媒に可溶であり、硬化後はこれらの溶剤に難溶で、フォトリソグラフィーにより精細なパターンを形成することができ、例えば次のように用いられる。即ち、スピンナー等の塗布装置を用いて所定の基体、例えばシリコーンウェハー、ガラス板、金属板、プラスチック板などに塗布し、組成物に溶剤が含まれる場合は溶剤を加熱、風乾などにより除去して、好ましくは100μm以下(溶剤乾燥後の厚さ)、より好ましくは0.5〜50μmの組成物被膜を形成した後、マスクアライナー等を用い、これに直接、或いはフォトマスクで組成物被膜表面を遮蔽してから、光を照射する。照射する光としては、例えば、遠紫外線(波長:例えば193nm,253nm等)、i線(波長:365nm)、g線(波長:436nm)、h線(波長:405nm)等の紫外線が挙げられる。
【0048】
前記フォトマスクで遮蔽された未硬化部分(非露光部分)の組成物被膜は、例えば、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン等の第一級アミン類、ジエチルアミン等の第二級アミン類、トリエチルアミン等の第三級アミン類、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキサイドなどの非置換又はヒドロキシ置換テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド等の第四級アンモニウム塩の水溶液よりなるアルカリ現像液等を単独又は混合して用いて溶解除去することにより、前記フォトマスクに応じたパターン、即ち精細なパターンを得ることができる。なお、好ましくは、アルカリ水溶液としては、0.1〜5質量%、好ましくは1〜3質量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなどの非置換又はヒドロキシ置換テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド等のアルカリ水溶液が好ましい。もしくは、メタノール、THFなどの極性有機溶媒を用いても同様に解像することができる。硬化後、加熱処理、好ましくは100℃以上、特に好ましくは120〜150℃の温度で1〜2時間加熱することにより、硬化させた被膜中に残存する溶剤等の揮発分が完全に飛散し、更に硬化反応が進行し、耐熱性、耐湿性、機械的特性、密着性等に優れた被膜が得られる。
【0049】
本発明の感光性シリコーン樹脂組成物は、オニウム塩、スルホニウム塩などの光酸発生剤を用いたフォトリソグラフィーにおいても、精細なパターンを形成する。
【0050】
【実施例】
以下、合成例と実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、下記例中、平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)によるポリスチレン換算値であり、また記号Mwは重量平均分子量を意味し、Meはメチル基であり、Etはエチル基である。
【0051】
[合成例1]
2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)トリメトキシシラン0.15mol、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.05mol、及びフェニルトリメトキシシラン0.10mol(シラン混合物中におけるケイ素原子に結合したアルコキシ基を除く全有機基数に対するR1、R4の割合(以下、同様)はそれぞれ50モル%、17モル%)をメタノール溶媒中に仕込み、これに純水及び酸触媒としての濃塩酸を混合した溶液を攪拌下で滴下し、25℃で加水分解反応を行った。次に、反応混合物を1時間加熱還流して縮重合反応させたのち、溶媒及び生成したアルコール類を留去しながら、更に縮重合反応を2時間行った。次に、得られた加水分解縮合物を水洗したのち、テトラヒドロフランに溶解した。その溶液を穴径0.8μmのフィルターで濾過した。濾液中の溶剤を80℃/2mmHgで減圧留去し、更に、室温で24時間真空乾燥させ、粉末状の固形物としてアルカリ可溶性シリコーン樹脂を得た。GPC測定の結果、アルカリ可溶性シリコーン樹脂は、Mw2,800であった。
【0052】
[合成例2]
2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)トリメトキシシラン0.06mol、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.03mol、及びフェニルトリメトキシシラン0.21mol(R1、R4の割合はそれぞれ20モル%、10モル%)を用いて合成例1と同様の操作を行い、アルカリ可溶性シリコーン樹脂を得た。GPC測定の結果、アルカリ可溶性シリコーン樹脂は、Mw2,000であった。
【0053】
[合成例3]
2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)トリメトキシシラン0.12mol、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.06mol、及びメチルトリメトキシシラン0.12mol(R1、R4の割合はそれぞれ40モル%、20モル%)を用いて合成例1と同様の操作を行い、アルカリ可溶性シリコーン樹脂を得た。GPC測定の結果、アルカリ可溶性シリコーン樹脂は、Mw3,200であった。
【0054】
[合成例4]
2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)トリメトキシシラン0.12mol、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.03mol、フェニルトリメトキシシラン0.12mol、及びテトラエトキシシラン0.03mol(R1、R4の割合はそれぞれ44モル%、11モル%)を用いて合成例1と同様の操作を行い、アルカリ可溶性シリコーン樹脂を得た。GPC測定の結果、アルカリ可溶性シリコーン樹脂は、Mw1,500であった。
【0055】
[合成例5]
2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)トリメトキシシラン0.15mol、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.15mol(R1、R4の割合はそれぞれ50モル%、50モル%)を用いて合成例1と同様の操作を行い、アルカリ可溶性シリコーン樹脂を得た。GPC測定の結果、アルカリ可溶性シリコーン樹脂は、Mw4,800であった。
【0056】
[合成例6]
合成例1と同様の仕込組成、操作で、縮合時間を3時間行い、アルカリ可溶性シリコーン樹脂を得た。GPC測定の結果、アルカリ可溶性シリコーン樹脂は、Mw10,800であった。
【0057】
[調製例1]感光性シリコーン樹脂組成物の調製
合成例1〜6で得られたアルカリ可溶性シリコーン樹脂100質量部に対し、光開始剤(Darocure1173)1質量部を溶解したジグライム100質量部を均一に混ぜ、本発明の感光性シリコーン樹脂組成物を得た。
【0058】
[実施例1]
上記で得られた感光性シリコーン樹脂組成物をシリコンウェハー上に、スピンコート法により乾燥後の膜厚が20〜25μmになるように回転数を調整して塗布し、80℃乾燥機で10分乾燥させた。この組成物被膜は、未硬化の状態で粘着性はなかった。被膜のアルカリ可溶性を試験した結果を表1にまとめた。なお、表1の樹脂溶解時間とは、作製した被膜がディップ法で完全に2.38%のMe4NOH水溶液に溶解するまでの時間を計測したものである。
【表1】
Figure 0004110401
【0059】
これらの感光性シリコーン樹脂組成物群は、30日後(25℃)も表1と同等のアルカリ可溶性を示した。
【0060】
[実施例2]
上記で得られた感光性シリコーン樹脂組成物をシリコンウェハー上に、スピンコート法により膜厚が5μm及び25μmになるように回転数を調整して塗布し、80℃乾燥機で10分乾燥させた。これらの組成物被膜は、未硬化の状態で粘着性はなかった。この組成物被膜をマスクアライナーで露光(100mJ/cm2)した後、ディップ法により2.38%のMe4NOH水溶液で未露光部分の樹脂を溶解し、純水にて洗浄し、シリコンウェハー上に5μmL/Sの解像パターン(膜厚5μm)及び25μmL/Sの解像パターン(膜厚25μm)を得た。これらの被膜を150℃乾燥機で60分加熱した。被膜の硬さは、いずれも鉛筆硬度で4Hに相当した。
【0061】
得られた被膜を250℃で24時間処理したが、基板からの剥離、パターンの崩れ、クラックの発生はなかった。また、得られた被膜は、熱サイクル試験(−20℃/120℃)を100回行った後も、基板からの剥離、パターンの崩れ、クラックの発生はなかった。更に、得られた被膜は、85℃/85%RHで1,000時間処理した後も、基板からの剥離、パターンの崩れ、クラックの発生はなかった。
【0062】
[実施例3]
合成例1及び合成例2で合成したアルカリ可溶性シリコーン樹脂100質量部に光開始剤(Darocure1173)1質量部を溶解したジグライム100質量部をそれぞれ均一に混ぜた感光性シリコーン樹脂組成物を溶融して中空ファイバーに詰め、UV硬化させた後、カットバック法により伝送損失を測定した。伝送損失は633nmにおいて0.05dB/cm以下であり、熱サイクル試験(−20℃/120℃)を100回行った後も、伝送損失に変化は見られなかった。また、85℃/85%RHで1,000時間処理した後も、伝送損失に変化は見られなかった。なお、合成例1の樹脂の光硬化後の屈折率は633nmにおいて1.529であり、合成例2の樹脂は1.546であった。
【0063】
[実施例4]
上記で得られた感光性シリコーン樹脂組成物100質量部に対し、更に、シリコーン縮合触媒である錫触媒(ジラウリン酸ジノルマルブチル錫)0.1質量部を均一に混ぜ、本発明の感光性シリコーン樹脂組成物を得た。
【0064】
実施例2と同様にして、得られた縮合触媒を含む感光性シリコーン樹脂組成物をシリコンウェハー上に塗布し、乾燥、露光、現像し、シリコンウェハー上に5μmL/Sの解像パターンを得た。
【0065】
更に、この被膜を150℃乾燥機で60分加熱することにより、シリコーンの縮合反応を行い、強固な被膜を得た。被膜の硬さは、鉛筆硬度で5Hに相当した。
【0066】
実施例2と同様に得られた被膜を試験した。熱処理(250℃で24時間)、熱サイクル試験(−20℃/120℃を100回)、耐湿試験(85℃/85%RHで1,000時間)のそれぞれの試験後に基板からの剥離、パターンの崩れ、クラックの発生はなかった。
【0067】
実施例3と同様にカットバック法により伝送損失を測定した。伝送損失は633nmにおいて0.05dB/cm以下であり、熱サイクル試験(−20℃/120℃)を100回行った後も、伝送損失に変化は見られなかった。また、85℃/85%RHで1,000時間処理した後も、伝送損失に変化は見られなかった。
【0068】
[比較例1]
2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)トリメトキシシラン0.15mol、及びフェニルトリメトキシシラン0.15mol(R1、R4の割合はそれぞれ50モル%、0モル%)をメタノール溶媒中に仕込み、これに純水及び酸触媒としての濃塩酸を混合した溶液を攪拌下で滴下し、25℃で加水分解反応を行った。次に、反応混合物を1時間加熱還流して縮重合反応させたのち、溶媒及び生成したアルコール類を留去しながら、更に縮重合反応を2時間行った。次に、得られた加水分解縮合物を水洗したのち、テトラヒドロフランに溶解した。その溶液を穴径0.8μmのフィルターで濾過した。濾液中の溶剤を80℃/2mmHgで減圧留去し、更に、室温で24時間真空乾燥させ、粉末状の固形物としてアルカリ可溶性シリコーン樹脂を得た。GPC測定の結果、アルカリ可溶性シリコーン樹脂は、Mw2,700であった。
【0069】
上記アルカリ可溶性シリコーン樹脂10質量部に対し、光酸発生剤(アデカオプトマーSP−172)0.3質量部を溶解したジエチレングリコール10質量部を均一に混ぜ、アルカリ可溶性シリコーン樹脂組成物(ネガ型感光性樹脂組成物)を得た。
【0070】
得られた樹脂組成物をシリコンウェハー上に、スピンコート法により膜厚が5μmになるように回転数を調整して塗布し、80℃乾燥機で15分乾燥させた。この組成物被膜は、未硬化の状態で粘着性はなかった。この組成物被膜をマスクアライナーで露光(200mJ/cm2)した後、ディップ法によりEt4NOH水溶液で未露光部分の樹脂を溶解し、純水にて洗浄し、シリコンウェハー上に5μmL/Sの解像パターンを得ることができた。被膜の硬さは、鉛筆硬度で4Hに相当した。
【0071】
このアルカリ可溶性シリコーン樹脂組成物は、30日後(25℃)にはアルカリ可溶性を示さなかった。
【0072】
【発明の効果】
本発明のアルカリ可溶性シリコーン樹脂を用いた感光性シリコーン樹脂組成物は、フォトリソグラフィーによるパターン形成において、有機溶剤を用いず、アルカリ性水溶液で解像することができ、光酸発生剤を使用しないことで現像前のポストキュアを省略することが可能となり、感度、解像性に優れており、精細なパターニングを行うことができ、また保存安定性にも優れるものであり、この硬化被膜は、耐熱性、耐寒性、耐湿性、機械的特性、耐溶剤性、耐メッキ性、光透過性に優れるものである。
よって、本発明の感光性シリコーン樹脂組成物は、レジスト材料や光微細造形用素材、パターンを型に利用した微細型取り材料として、また被膜の光透過性や容易に屈折率を制御することができることから、光伝送体、例えば光回路形成材料など、また液晶表示装置、例えばフォトスペーサー、カラーフィルターとその保護膜、反射防止膜などにも使用できる。

Claims (15)

  1. (A)(i)下記一般式(1):
    1 X2 YSi(OR34-X-Y (1)
    (式中、R1は加水分解性のエポキシドを一つ以上有する炭素原子数2〜30の一価の有機基を示し、R2は炭素原子数1〜20の一価炭化水素基を示し、R3は水素原子、又は炭素原子数1〜10の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示す。Xは1〜3の整数であり、Yは0〜2の整数であり、1≦X+Y≦3を満足する。)
    で表される1種又は2種以上のシラン化合物と、(ii)下記一般式(2):
    4 x2 YSi(OR34-X-Y (2)
    (式中、R4は(メタ)アクリル官能基を一つ以上有する炭素原子数3〜30の一価炭化水素基を示し、R2は炭素原子数1〜20の一価炭化水素基を示し、R3は水素原子、又は炭素原子数1〜10の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示す。Xは1〜3の整数であり、Yは0〜2の整数であり、1≦X+Y≦3を満足する。)
    で表される1種又は2種以上のシラン化合物との混合物、又はこれら(i),(ii)成分と、(iii)下記一般式(3):
    2 ZSi(OR34-Z (3)
    (式中、R2は炭素原子数1〜20の一価炭化水素基を示し、R3は水素原子、又は炭素原子数1〜10の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示す。Zは0〜3の整数である。)
    で表される1種又は2種以上のシラン化合物との混合物を、R1で表される有機基数がケイ素原子に結合したアルコキシ基を除く全有機基数に対して10モル%以上、且つR4で表される有機基数が同様にケイ素原子に結合したアルコキシ基を除く全有機基数に対して5モル%以上の割合で、更にモノオルガノトリオルガノキシシラン化合物とテトラオルガノキシシラン化合物との合計量が全シラン化合物の40モル%以上となる割合で共加水分解縮合することにより得られ、重量平均分子量が1,000〜50,000(GPCによるポリスチレン換算値)であるアルカリ可溶性シリコーン樹脂、及び(B)光開始剤を含有してなる光硬化膜パターン形成用感光性シリコーン樹脂組成物。
  2. (A)成分が、式(1)及び式(2)のシラン化合物の混合物又は式(1),式(2)及び式(3)のシラン化合物の混合物を、酸触媒及び溶媒の存在下で共加水分解し、更に該溶媒の沸点より高い温度で重縮合反応して得られたものである請求項1記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
  3. (A)成分100質量部に対して(B)成分を0.001〜20質量部含有する請求項1又は2記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
  4. 更に、縮合触媒を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
  5. 更に、溶剤及び/又は反応性希釈剤を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
  6. (A)成分100質量部に対し溶剤10〜1,000質量部及び/又は反応希釈剤10〜100質量部を含有する請求項5記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
  7. 更に、エポキシ硬化剤、光増感剤、光吸収剤、脱水剤、無機酸化物微粒子、重合禁止剤、酸化防止剤、消泡剤、レベリング剤及び顔料から選択される1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物の硬化物。
  9. 基体上に
    (A)(i)下記一般式(1):
    1 X 2 Y Si(OR 3 4-X-Y (1)
    (式中、R 1 は加水分解性のエポキシドを一つ以上有する炭素原子数2〜30の一価の有 機基を示し、R 2 は炭素原子数1〜20の一価炭化水素基を示し、R 3 は水素原子、又は炭素原子数1〜10の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示す。Xは1〜3の整数であり、Yは0〜2の整数であり、1≦X+Y≦3を満足する。)
    で表される1種又は2種以上のシラン化合物と、(ii)下記一般式(2):
    4 x 2 Y Si(OR 3 4-X-Y (2)
    (式中、R 4 は(メタ)アクリル官能基を一つ以上有する炭素原子数3〜30の一価炭化水素基を示し、R 2 は炭素原子数1〜20の一価炭化水素基を示し、R 3 は水素原子、又は炭素原子数1〜10の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示す。Xは1〜3の整数であり、Yは0〜2の整数であり、1≦X+Y≦3を満足する。)
    で表される1種又は2種以上のシラン化合物との混合物、又はこれら(i),(ii)成分と、(iii)下記一般式(3):
    2 Z Si(OR 3 4-Z (3)
    (式中、R 2 は炭素原子数1〜20の一価炭化水素基を示し、R 3 は水素原子、又は炭素原子数1〜10の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示す。Zは0〜3の整数である。)
    で表される1種又は2種以上のシラン化合物との混合物を、R 1 で表される有機基数がケイ素原子に結合したアルコキシ基を除く全有機基数に対して10モル%以上、且つR 4 で表される有機基数が同様にケイ素原子に結合したアルコキシ基を除く全有機基数に対して5モル%以上の割合で、更にモノオルガノトリオルガノキシシラン化合物とテトラオルガノキシシラン化合物との合計量が全シラン化合物の40モル%以上となる割合で共加水分解縮合することにより得られ、重量平均分子量が500〜50,000(GPCによるポリスチレン換算値)であるアルカリ可溶性シリコーン樹脂、及び(B)光開始剤を含有してなる感光性シリコーン樹脂組成物の膜を形成し、この膜の所用部分を露光した後、この膜をアルカリ水溶液又は極性有機溶媒で処理して非露光部分を溶解除去し、上記露光部分に対応した形状の上記感光性シリコーン樹脂組成物の光硬化膜パターンを形成することを特徴とするネガ型微細パターンの形成方法。
  10. 感光性シリコーン樹脂組成物の(A)成分が、式(1)及び式(2)のシラン化合物の混合物又は式(1),式(2)及び式(3)のシラン化合物の混合物を、酸触媒及び溶媒の存在下で共加水分解し、更に該溶媒の沸点より高い温度で重縮合反応して得られたものである請求項9記載のネガ型微細パターンの形成方法。
  11. 感光性シリコーン樹脂組成物が、(A)成分100質量部に対して(B)成分を0.001〜20質量部含有する請求項9又は10記載のネガ型微細パターンの形成方法。
  12. 感光性シリコーン樹脂組成物が、更に、縮合触媒を含有することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載のネガ型微細パターンの形成方法。
  13. 感光性シリコーン樹脂組成物が、更に、溶剤及び/又は反応性希釈剤を含有することを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載のネガ型微細パターンの形成方法。
  14. 感光性シリコーン樹脂組成物が、(A)成分100質量部に対し溶剤10〜1,000質量部及び/又は反応希釈剤10〜100質量部を含有する請求項13記載のネガ型微細パターンの形成方法。
  15. 感光性シリコーン樹脂組成物が、更に、エポキシ硬化剤、光増感剤、光吸収剤、脱水剤、無機酸化物微粒子、重合禁止剤、酸化防止剤、消泡剤、レベリング剤及び顔料から選択される1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載のネガ型微細パターンの形成方法。
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